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怪しい投資話に要注意
怪しい投資話に要注意 ~「高く買い取る」「高配当」「代わりに買って」こんな話は、きっぱり断る! 新潟県消費生活センター 1 相談件数等について (1)相談件数 ○ 平成 23 年度4~7月の利殖商法(注 1)に関する相談件数は、前年同時期に比較し、 倍増。支払額 1 万円以上の相談件数も2割増加している。 ○ 利殖商法の投資先は、これまで多かった未公開株(注2 )・社債(注3)に加え、海 外通貨や水資源、老人ホーム、鉱山など多様化している。 (注 1)利殖になることを強調して、投資や出資の契約をさせるもの (注 2)証券取引所などの株式市場に上場されていない株式 (注 3)会社が資金調達を目的として、会社法に基づいて発行する債券であり、金融商品取 引法に定める有価証券の一つ (単位:件数、%) 利殖商法 平成 23 年度 平成 22 年度 前年同時期比 4~7月 ① 4~7月 ② ①/② 156( 65) 76(28) 205%(255%) 39( 21) 32(16) 122%(131%) うち支払額1万円以上 (注)( )内は、県消費生活センターの相談件数 ○ 昨年 11 月以降、増加、 H23 年度も引き続き相談が多く、月概ね 30 件を超えている。 利殖商法の相談件数の推移 平成21年度 平成22年度 平成23年度 60 50 40 30 20 10 0 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 -1- 12月 1月 2月 3月 (2)年代別相談件数 ○ 高齢者(65 歳以上)からの相談が多く、6割程度を占める。 ○ 年代別では、70 代> 60 代> 80 代以上の順となっている。 全体 支払額1万円 利殖商法 50 45 37 40 30 20 10 13 8 5 2 1 23 19 15 9 6 9 3 無 回 答 ・不 明 80 歳 以 上 70 歳 代 60 歳 代 50 歳 代 40 歳 代 40 歳 未 満 0 2 支払金額 ○ 利殖商法に関する支払額1万円以上の相談件数は、前年同時期に比較し2割程度 増加している。 ○ 平均支払額は、500 万円を超え、高額になっている。 (単位:件数、万円) 平成 23 年度 4 ~ 7 月 件数 平均支払額 利殖商法(支払額1万円以上) 39 511 平成 22 年度 4 ~ 7 月 件数 32 平均支払額 210 3 利殖商法における二次被害の相談状況 ○ 二次被害(一度被害にあった人の被害回復すると言って、そのためには、新たな投 資が必要とアプローチする手口)の相談件数は 21 件、うち支払額1万円以上は 8 件 となっている。 -2- 4 「高値で買い取る」「高配当」と言った怪しい投資話についての消費者への アドバイス ○ 高齢者を中心に、これまで多かった「未公開株」や「社債」に加えて、 「水 資源」、「有料老人ホーム」、「海外通貨」等、怪しい投資話に関する相談が、 数多く寄せられている。 ○ 勧誘の手口は 、「パンフレットが届いているか」の電話をきっかけに。何 社かの業者が登場する「劇場型」や、過去に未公開株や社債の被害を受けた 方を、被害回復を口実に、新たな投資を誘う「被害回復型」など手の込んだ ものとなっている。 ○ 「高値で買い取る」、「代わりに買って欲しい」、「高い配当」等の言葉に惑 わされないことが必要。支払額は高額になっているが、支払ったお金を取り 戻すことは、大変難しいので、とにかく、あわててお金を支払わないこと。 注意するポイントは、以下のとおり。 ① 「高値で買い取る 」「高配当」等安易な儲け話は、絶対に信じないで、き っぱり断ること ② 支払ったお金を取り戻すことは大変難しいので、あわててお金を支払わな いこと→勧誘されたら消費生活センターに相談すること ③ 過去に取引経験のある人は、再度勧誘されるケースが多いので特に注意す ること ④ 高齢者のトラブルが多いので、家族や地域の人が見守ること ※ おかしいな、不審だなと思ったら、必ず、お金を支払う前に(勧誘された 段階で)、消費生活センターや弁護士会、警察などに相談してください。 ○ なお、業者が未公開株を販売する等の金融商品取引業を行うには、金融商 品取引業者としての登録が義務づけられていますので、金融庁のホームペー ジ等で確認することができます 。(ただし、登録業者であっても業者の信用 性を保証しているわけではありません。) -3- 【参考】怪しい投資話、利殖商法、未公開株・社債等に関する相談事例 商法・商品等 相談事例及び助言等 利殖商法 <相談内容> 60 代の女性 (未公開株) ○ 株投資の経験はない。いろいろな会社から、勧誘電話が頻繁にくる。 <劇場型> ○ A社から未公開株のパンフレットが届き、B社から「購入した株は、 当社が2倍で買い取るので、どんどん買って欲しい」と電話があり、 その言葉を信用して、200 万円位買い足してきた。 ○ しかし、購入したのに、なかなか買い取ってくれず不審になった。 利殖商法 <相談内容> 70 代の男性 (社債) ○ 社債発行の資料が届き、その後、別業者から 、「その社債を買いた <劇場型> い人がいる。資料が届いた人しか買えないが、紹介があれば、買える <代理購入型 ので、発行会社にその人を紹介して欲しい」と電話があり、了解した。 > ○ 発行会社にその人を紹介すると、紹介者も購入する必要があると言 われ 50 万円払った。その後、追加するように勧められ 450 万円を支 払い、手元に社債券購入申込金預かり書が届いた。 ○ 先日、勧誘業者から 、「私が購入した社債を買い取りたい。そのた めには、名義変更費用が 200 万円必要」と言われ、金融機関に融資の 相談をしたら、話がおかしいのでセンターに相談するよう言われた。 <相談内容> 70 代の女性 (海外通貨) ○ A社から「B社から書類が届いていないか。スーダンポンドを持 っていれば高値で買い取る」と電話があった。B社から封筒が届 いていたので開封したら、スーダンポンドのパンフレットだった。 ○ 最初、B社に5口 50 万円の申し込みをしたが、A社から「買い 取るには 50 口必要」と言われ、追加で申し込んだ。 ○ その後、知人に相談したら詐欺被害にあったのではと言われた。 利殖商法 -4- 商法・商品等 相談事例及び助言等 利殖商法 (未公開株) <劇場型> <震災関連> <相談内容> 60 代の男性 利殖商法 (社債) <二次被害> <相談内容> 50 代の女性 ○ 「震災で LED の需要が高まり、居住地に出張所ができる。配当が年 10%」との勧誘電話を受けた。 ○ その後、別の二つの会社から、その会社の評判がいいとか、3倍の 値段で買い取るという電話が頻繁にあった。その言葉を信用して 1 口 10 万円を 15 口(150 万円)購入した。 ○ 社員券が届き、株の上場は 2 年後で、株券は持株会社になる年末に 発行すると言われた。購入後、更に出資額を増やさないかと勧誘電話 があり、不審になり地元の証券会社に問い合わせたところ、「実際に そのようなことはない」と言われ、消費生活相談を勧められた。 ○ 外国通貨取引を勧めた知人が、自分が被害回復をできたからと事業 者を紹介してきた。 ○ 指定会社の社債を最初は 200 万円分購入し、その後理由をつけて買 い足しをさせられ合計 500 万円購入した。 ○ 5 年償還の年 15%配当とのことで、3 月までに 7 万円の配当を受け 取った。しかし、その後の配当がなく不審になり解約を申し出た。解 約に応じると言ったものの解約者が大勢で資金繰りができないと言わ れた。知人にセンターに電話するよう言われた 利殖商法 <相談内容> 70 代の女性 ( 水 資 源 の 投 ○ 水資源権利の投資に関するパンフレットを送ると電話があり届いた。 資) ○ その後、別の会社から「水資源の権利を欲しがっている投資家がい る。500 万円の謝礼をするので契約して、譲って欲しい」と電話がき た。一旦断ったが強引さに負けて 100 万円を振り込んだ。 ○ 振込金を受け取ったという会社から電話がきた 。「権利書を送るが 3,000 万円の書面にサインするよう」言われた。断ったところ「会社 に知られたら大変なことになる。訴訟になったらこちらまでこれるか」 と言われた。驚いて、処理依頼を申し出たら 300 万円請求された。 ○ とても支払えないので、警察に届けた。水資源の相談はあるか。 利殖商法 <相談内容> 60 代の女性 契約当事者は 80 代の女性 (有料老人ホー ○ 高齢の母が、「温泉付き有料老人ホームに投資すると、年利 8%の配 ム) 当がつく」と電話勧誘を受けて、40 万円を支払った。 ○ すると、また、勧誘電話があり、「一口 20 万円を、他の人が 32 万円 で買い取る」と言われ、銀行に支払いに行ったら、おかしいと振り込 みを止められた。今後、どうしたらいいか。 -5-