Comments
Description
Transcript
社会性報告(PDF:2.1MB) - 東芝メディカルシステムズ株式会社
2006 Socia l and Env i ronmenta l Report 社 会・環 境 報 告 書 2006 東 芝メディカ ル システム ズグル ープ 経 営 理 念・経 営ス ローガ ン 経営理 念 東芝メディカルシステムズグループは、いのちの 尊さを 基 本 に、医 療・健 康・福 祉 の 広 い分 野 で 人々の 健 やかな 生 活 のために、グローバ ルに 事 業を推 進し、豊かな 価 値 を 創 造します。 1 健康と尊い命 を守る医療に貢献します。 2 高 品 質 で信 頼 性 のある「商 品 」 と適切な「サービス」を 提 供します。 3 お客様と共 に歩 み、成 長していく企 業 を目 指 します。 TM 経 営スローガン 東芝メディカルシステムズの 経 営 理念 を 象 徴する言 葉 が 経 営スローガン「Made for Life」です。 「健康で躍動する、熱 いハートをもった人物 」をイメージした「 Made for Life」のシンボルマークです。 contents 02 経営理念 目次・編 集方針 03 トップメッセージ 04 東芝メディカルシステムズについて 06-11 まで、環 境 保 全活 動に対する会社全体での取り組み と成果を 「環 境報告書」として 発 行してきました。 2006年度からは、環 境 報 告に 社会的責 任の報 告を 加え、 「社会・環 境 報 告書」 として発行しています。 事業を通しての社会貢 献や従業員・お客様・地 域 社 社会 性報告 会の各ステークホルダーに分けてCSR活 動を報告し ています。特に、当社の事 業 は社 会的 責 任の強 い医 療事業であるため、事業を通してのCSR活動をより 詳しく紹 介しています。 06 CSR活動と医 療発 展への取り組み 10 地 域社会とともに 従業員とともに 12-23 編 集方針 東芝メディカルシステムズでは、1999 年度から昨 年 環境報告 報告対 象 期間 2005年4月1日 ∼ 2006年3月31日 報告対 象範囲 12 環境への取り組み姿勢と活 動状況 14 製品 における環境 配慮[ 製品開発] 16 製品 における環境 配慮[ 調 達] 18 水・大気における環境 保全 活 動 20 環境 保全 活 動 の推 進 体制と会 計報 告 22 地 域・支社 店 での 保全 活 動 23 会 社概 要 東芝メディカルシステムズと国 内 外主 要 関 係 会社。 一部の報告では東芝グループ全体、あるいはグループ 会社の活 動についても取り上げ、ご紹介しています。 発行時期 2006年6月末 (前回発行:2005年6月 次回発行予定:2007年6月末) 参 考 ガ イドライン ・GRI「サスティナビリティ・レポーティング・ガイドライン」 02 ・環境 省「環境報告書ガイドライン2004年度版」 ト ップ メッセ ー ジ 東芝メディカルシステムズグループはグローバル 企 業として、企業の義 務や責任という領 域を 超 え、社 会 の 一 員として社 会 に対して 積 極 的 に貢 献 することにより社 会 からの 信 頼 を 獲 得し ていくことが、企業として持 続 的な成 長を続 けていくために必 須であると考えています。 私たちは 医 療という社会 的 貢 献 度の 非常に高 い分野 で 事 業 を推 進しています。だ からこそ 経 営 理 念 に「 健 康 と尊い 命 を守 る 医 療 に貢 献 します」、 「 高 品 質 で 信 頼 性 のある『 商 品 』と 適 切な『サービス』を提供します」、 「お客 様と共 に歩み、成 長していく企 業 を目指します」を掲げ ています。これらを実現するためにCSRを事 業 経 営 の 重 要 課 題 の一つと認 識し、生 命、安 全、 法令遵 守をすべての事業活動において最優先することを行動 原則としています。 企 業 活 動を進めていく上では、それぞれの国 や地 域 の法令、社 会 規 範を遵守していくことが 重 要です。誠 実で 透 明 な 経 営を実 践 し、あらゆる 国や地 域 において、それぞれの文化や 慣習を 大切にしながら地 域 社会に貢 献していきます。そして、信 頼される企 業 を目 指 し、適 切 な 情 報 開示、説明責任を果たすことにより、お客様や従業員、患者様、株主などすべてのステークホル ダーの皆様とのコミュニケーションを積極的に図ります。 また、 「地 球内 企業」 という意 識 を常に抱き、かけがえのない 地 球 環 境を健 全な 状 態で次世代 に引き継いでいくことが、私たちの責務であるとの認識に立ち、持 続 可能 な 循 環 型 社会の構 築に 向け、積 極 的 に地 球 環 境 保 全活 動に取り組 んでいきたいと考えています。私たちが 提供する医用 システムは、開 発、製 造、販 売、保守、修理、廃 棄までのサイクルで安全と環 境配 慮を達 成しなけ ればならない「循 環 型の商 品・システム」 です。医用システムの企 画 、開 発 段 階から、修 理、廃 棄 まですべての事 業プロセスにおいて安 全と環 境 に配 慮した 経 営を推 進し、地 球 にも、環 境 にも 優しい医用システムを提 供し続 けてまいります。 私たちの経営理 念を象 徴する「Made for Life」を 経 営 理 念スローガンとして、真のグローバル 企業となるために、東芝メディカルシステムズグループの 従業員 一人ひとりが日 常活 動でCSR を実 践して、社 会から信頼される企 業グループを目指していきたいと思います。 代 表 取 締 役 取 締 役 社 長 桂 田昌生 03 長 い 人 生 を 、健 康 的 に 、楽 し め る よ う に 。 私 た ち は 、医 療 の 発 展 と と も に 、 一 人 ひ と り の Q O L の 向 上 を 目 指 し て い ま す。 い か に 心 身 とも に 健 康 で 豊 か な 生 活 を 過 ご すことがで きるか 。 高 齢 化・少 子 化 を 迎 え た 現 代 に お い て、医 療 分 野 で は 人 生 の 質 を 大 切 に する「クオリティ・オブ・ラ イフ( Q O L)」とい う 考 え 方 が 重 要 視 されて い ます。 健 康 の 維 持 促 進 や 病 気 を 予 防 することは 、QO L を 向 上 す るととも に 、 高 齢 化・少 子 化 が 抱 え る 医 療 費 増 大 の 抑 制 にもつな が りま す。 治 療 重 視 の 医 療 か ら、予 防 重 視 の 医 療 へ 。 こ れからの 医 療 に は 、早 期 発 見・早 期 治 療 と 、医 療 現 場 の 改 善・効 率 化 が 大 切 にな ってきま す。 東 芝 メディカ ル システム ズ グル ープは 、ト ー タル ソリュー ショ ン・プ ロ バ イダ ー とし て、 先 進 の 医 用 シ ステムで 医 療 をサ ポ ー トすること は もち ろん 、 真 に 医 療 に 役 立 つ 技 術 開 発 を 基 本 理 念 とし 、人 にやさしい 患 者 様 中 心 の 医 療 の 実 現 に よって、 一 人 ひとりの Q O L の 向 上 に 貢 献 しま す。 04 Technolog y Leadership 信 頼 さ れ る 世 界 の ブ ラ ン ド へ 。 医 用 シ ス テ ム 事 業 を グ ロ ー バ ル に 展 開 して い ま す。 販 売ネットワークは 世 界120カ国 以上に展 開 。私たちの医 用 システムの 活 躍 の 場 は世 界に広がっています。特に 、64列マルチス ライスCTや静音型MRIなどの最新技術を搭載した画像診断システムは、医 療 先進 国であるアメリカを中心に世界各国で高い評価を 獲得しています。 画 像 診 断 シス テム は 、 世 界 で もトップ クラス の 出 荷 台 数 。 世界の 先進的 施 設との共同 開 発によって、医 用システムの可能 性を広げています。 マ ルチス ライ ス CTシス テム ○アメリカで3年連続顧客満足度NO.1*1 ○ CTの心臓領域での臨床的有効性を評価する、 多施設共同臨床研究CoRE 64 (Coronary Evaluation on 64) スタート。 M RI シ ステム ○世界累計 約2,400台を出荷 *2 超音波診断 装置 ○ドイツの「iFデザイン賞」受賞 *3 ○世界累計 約17万台を出荷 * 2 静音化技術「PianissimoTM」が ○アメリカでUltrasound Cardiacシステム信頼性NO.1*1 欧米で高い評価を獲得。 ○日本超音波医学会で第6回技術賞受賞 新アプリケーション技術は過去4回受賞 X 線 循 環 器 診 断 システ ム ○フリーポジショニング平面検出 器搭載、 業界最速Cアーム回 転性能をもつシステムを共同開発により実現。 (3D-Angioは米国ジョンズホプキンス大学/5軸 Cアームを 米国コロンバスチルドレンズ病院と共同開発) *1. アメリカの調査・コンサルティング会社MD Buylineの2005年ランキング。 *2. 2005年12月現在 *3. 世界的なインダストリアルデザイン賞。2004年受賞 Tot a l Soluti on 医 療 の 新 し い サ ポ ー ト の カ タ チ『 ト ー タ ル・ソ リュ ー ション 』を 目 指 して い ま す。 トータルソリューション・プロバイダーである当社ならではの 強 みを活かして、診 療 所クラスの 小 規 模 画 像システムから、大 学 病 院 クラスの大規 模フィルムレスシステムまで、お客 様の課 題 や 業 務 規 模 に応じた最 適 なシステムをご 提 案しています。 院 内 各部 門 内 や部門 間 にまたがるあらゆる課題に対して 最適 なソリューションを企 画 し、システムやネットワーク の 構 築 、保 守・アフ ターケ ア を行 っていま す。 画像診断システムのリーディングカンパ ニーとして、また 検 診システム の パイオニアとして、時 代 の 変 化 に 対 応 したソリューションをご提 供しています。 院 外 患 者様 中 心の 医 療を目指して、 「病―診」、 「病―病」連 携 といった地 域 医 療ネットワークの 実 現のため、当社では、 院内のシステム 化だけでなく、病 院と診 療所間の患者様紹 介や診療 情 報の相互交換など、地 域 医 療に必要とされる ネットワークの構 築にも努めています。 05 社会 性 報 告 CSR活動と医 療発展への取り組み Soc i a l Repor t 医 療 の発 展 に 取り組 むことで、 人と社会 に貢 献 する企 業でありたいと考えています。 考えています。 東芝メディカルシステムズでは、企 業 本来の事 業活 動を通して、社 会 に貢 献するとともに、 従業 員 一人ひとりが日常 の活 動で CSR*を意 識 し、すべてのステークホ ルダーとの対 話を大 切 にしていきます。 医 療 を 通 して人と社 会 に 貢 献 で きる 、 企 業 を目 指してい ま す。 当社では、 “医療を通して人と社会への貢献” “医療のさらなる発展に対する貢献” を基 本理 念として、 お客様に満足していただける製品・サービス を提 供 し、社 会 に貢 献することを目指しています。人間 尊 重を基 本とする東 芝グループの経 営 理 念「人と、地 球 の、明日のために。」のもと、 「リスク・コンプライアンス委員会」をはじめ、各種委員会での法令遵守活動にも取り組んでいます。 東芝メディカルシステムズのCSR 5 原則 法 令遵守・企 業倫理 東芝メディカルシステムズのCS R 活 動 基 本方針 1 企業の義 務や責任という領 域を超え、社 会の一員として、 社会に対して 積 極 的に貢 献していくことで、社 会 からの 信 頼 を獲 得します。 お 客様満 足 2 人 権・従 業 員満足 法令や企業倫理を守り、誠実で透明な経営を実施し、地球 環境に配慮した 「持続可能な企業 」 を目指して、地域社会に 貢献していきます。 3 社会貢 献活 動 信頼される企業を目指し、お客様や 従業員、株主等さま ざまなステークホルダーの皆 様 とコミュニケーションを図 ります。 環 境 保 全活 動 東芝メディカルシステムズグループ 行動基準はこちらでご覧ください。 http://www.toshiba-medical.co.jp/tmd/company/aboutus/idea/index.html ステ ー クホ ルダーとの関 わり 適切な利益還元 コーポレートガバナンス 株主・投資家 お客様満足 タイムリーな情報開示 安全・安心な商品 適切な情報提供 お客様 NPO/NGO 良きパートナーシップ 東芝メディカル システムズ 調達取引先 共同での環境配慮 政府・行政 納税 法令遵守 環境への配慮 06 地域社会 社会貢献 *CSR:Corporate Social Responsibility(企業の社会的責任) 従 業員 政策への協力 働きがい 快適な職場 協働 従 業 員 一人ひとりが、 法 令 や企 業 倫 理 を 遵 守していきます。 2つのお 客 様 の 声 を 原 点 に 。 製 品・サ ー ビ ス の 向 上 を目 指してい ま す。 当社では、事 業 遂 行上のさまざまなリスクを低 減するリスクマネジ 当社では、東 芝グループが策 定した 「CS*推 進方針」 に基づき、お客様 メントと、法令、企 業 倫 理 等を遵 守するコンプライアンスを一体で とのコミュニケーションを通じて、医 療 施 設のお客様と患者様のどち 管理しています。 らにもご満足いただける製 品、システム、サービスの提供を目指して います。 リスク・コンプライアンス体 制 社長 リスク・コンプライアンス 委員会 CRO*1 東芝メディカル システムズ 患者様 私たちが目指しているのは、 すべてのお客様の満足です。 Soc ia l Re po r t CPL*2 委員会 お客様 (医療施設) リスク対策委員会 グループ会社社長・CRO 東芝グループのCS 推 進 体制( 2005年度 ) CS推進ワーキンググループ(WG) *1 CRO:Chief Risk‐Compliance Management Officer *2 CPL:Contractual Liability & Product Liability(契 約責任 &製造 物責任) 品質向上WG グループ 行 動 基 準 の 徹 底 CSRの観点及びステークホルダーとの関係を明確にする趣旨により、 CS推進委員会 ユニバーサルデザイン 推進WG お客様サポート 強化WG 2004年2月に従来の行 動 基 準を改め、 「東芝メディカルシステムズ グループ行 動 基 準」 を改 訂しました。本 行動基準は、東芝グループ 各社共通の行動基準であり、当社グループ会社においても導入してい 情報提供強化WG ます。この 「グループ行動基準」 はグループ従業員が共有する行動規範 社 会 性 報 告 C S R 活 動 と 医 療 発 展 へ の 取 り 組 み として、毎年全社員教育を実施し、その徹底を図っています。 従業員教育の徹底 顧 客 アンケートの 実 施 リスク・コンプライアンス教育 及び 経営法 務 教育を従業 員の階層別 私たちは営業・サービス活 動の最 終 段 階 を 「 顧 客満足」 と位 置づけ 教育に組み込んで、定期 的に実施しています。また、e-Learningの ています。商 品 導入後に行っている顧 客アンケートによって、直接 活用による全社員教育、個 別法令に関する遵 法 教育等を実施して 不満を口にされないお客様からもご意見をいただく仕 組みを導入し、 います。 可能な限り不満を解消してご要望にお応えすると同 時に、 いただいた 貴重なご意見は社内で共有し、商品の更なる改良など、関 係各部 門 内部通報 制度の設置 で活用ができるようにしています。 社内のリスクを直接把握し、改善につなげることを目的として、2004 年8月に内部通 報 制度「リスク・ホットライン」を開 設し、重要リスク 情報を従業員がリスク担当部門に直接通報することができる制度を 構築しました。2005年4月には社外の弁護士受付窓口を設置。社内 外2つの窓口を設けることで、投稿者の利便性と、制 度の透 明 性を 高めています。 07 *CS:Customer Satisfaction(お客様満足) 医 療のさらなる発 展に向けて、現 場 の 最 前線とともに共 同 開 発に取り組 んでいます。 お客 様 や患 者 様 の 声 を反 映して、人にやさしい 商 品 開 発 を 製品、システム、サービスを開 発、改 善する際 に、VOC* と数値デー 1 タに基づく手法を積極的に活用し、多様な医 療ニーズに応える医用 ソリューションを創造しています。たとえば、カスタマーエンジニアは、 機器・システムのメンテナンスのみならず、お客様の声を製造部門に フィードバックすることで高 品質・高 性能な製 品の実現に貢献して います。私たちは 「真 に医 療に役立つ技術 開発」を基 本 理 念 として 「人にやさしい患者様中心の 医 療」 を目指し、医 療の発 展、患者様の QOL*2 向上に貢献します。 当社では、一歩先を見据えた技術革新と患者様第一の開発思想の もと、つねに世界の医 療サービスに貢 献できるシステムを考え、国 内外の様々な研究 機 関や病院などとともに共同研 究に取り組んで います。お客様との共同開 発によって、画 像診 断分野へ 新たな革新 をもたらし、世界の医 療の発展に貢 献しています。 マルチセンタースタディー の 設 立 X線CT 装置「Aquilion 」 TM 世界7ヶ国9サイトの最先端 医療機関と共に、心臓CT検査における 医療現場のお客様や患者様の マルチセンタースタディー「CoRE 64 (Coronary Evaluation on 64)」 声にお応えするために、 を2004年11月に立ち上げました。これは Aquilion™ 64 を使用した 撮影時間を従来の 冠動脈CTA検査とカテーテル冠 動脈造 影検査との比較評価を行う、 半分以下とし、人にやさしい 国際的な多施設共同研究です。 検査を実現しました。 ユニバ ーサル デ ザインの 推 進 すべての人を大切にするという理念のもと、 幅広い事業分野でユニバーサルデザイン (UD)に取り組んでいます。磁気共鳴画 学 会 共 催 セミナー・展 示 会 の 開 催 像診断装置では、患者様が抱く不安、 画像診断や治療機器は、現代の医療にとって不可欠な技術であり、 威圧感を軽減する柔らかなフォルムと温か 日々急速な進歩を遂 げています。当社では、国内・海 外の 医学 会 みのある色彩、医師や との共催による、各種セミナーや単独医療セミナー、専 門医による 技師の使いやすさに注力した 実技セミナーの開催を通じて、高度な医療機器技術の 知識 普及と パネルデザインなど配慮しています。 適切な利用のための活動に取り組んでいます。また、JRC(国内最大 の放射線学会) 、RSNA(北米放射線学会) 、ECR(欧放射線学会)など、 TOPICS 数多くの学会併設技術展示会に参加し、機器、システムに関する情報 提供を積極的に進めています。 『 新 型 CTスキャナー 2005年グッドデ ザイン 賞 金 賞』 金賞を受賞した「大口径マルチスライスCTスキャナー Aquilion LB TSX-201A」 の開発 に関わったデザイナーと審査委員のコメントです。 RSNA 展示風景 デザイナーのコメント 操作者(医 師・技 師)と患者様、双方の快適性を向上し、 「人にやさしい 装置」の実現を目指しました。操 作 者に対しては、近 接 性や 操 作 性 を高め、患者様に対しては開口径の拡大により開放感を飛躍的に高 めました。また、親近感のある丸い形をさらに明快で清潔感のあるデザ インにすることで、検査に対する心理的負担も軽減しました。 審 査 委 員のコメント 大口径の実現により、狭い口 径 の中に閉じ込 められるような不 安感 や圧迫感の除去に成功している。今までの 口径では計測できなかった 部位の計測可能や計測時間の短縮化も評価。シンプルで美しい造形に、 08 高い信頼性とこれからの医療空間のあり方を啓蒙するところを感じた。 JRC 展示風景 *1.VOC:Voice of Customer(お客様の声) *2.QOL:Quality of Life(生活の質、生命の質) TOPICS 『セミナー 開 催 に、キューバ 政 府からも感 謝 のコメント!』 2005年5月24∼28日、ハバナ郊外のHospital Salvador Allendeにて、 ユーザーを対象に「東芝マンモグラフィセミナー」を開催。総勢40名が参加 しました。設備や備品類が揃わないなか、各トレーナーの連携により、現地 のドクター、技師、エンジニアに向けたオペレーショントレーニングや装置 の品質管理の講習会を行いました。参加者からは「さっそく臨床の場で使い たい」 「これからも勉強したい」などのコメントが寄せられ、キューバ政府か 納 品 後 も、万 全 の 体 制 で 医 用シ ス テムをサ ポ ートしてい ま す。 国内はもちろん、米国、欧州、アジアなど世界にセールス&サービス ネットワークを有しています。お届けした医 用システムをいつも最良 の状態でお使いいただくために、保守・修理、緊急時の迅速な対応、 さらに維持管理のためのテクニカルサービスをご提供しています。 「24 時間コールセンター」 らも「キューバ医療に対する 医用システムをつねに安心してお使いただくため「24時間コールセン 東芝の貢献に深く感謝する」 ター」を設置し、夜間・休日の緊急事態にも備えてエンジニアが24 との嬉しいコメントを頂き 時間体制で 待機しています。 ました。 リモ ートメンテ ナンスシステム「InnerVisionTM」 お客様の医用システムとサポートセンターのコンピューターを通信回線 で 結 ぶ、リモートメンテナンスシステム「 Inner Vision TM」によって、 医用システムの高度な機能は使いこなすのは容易ではなく、これまで以上に メーカーの顧客へのケアが重要となります。当社では那須本社の研修センター 故障の原因や画像状態を遠隔操作でチェックしています。それに よって復旧までの貴重な時間のロスを解消し、装置のダウンタイム を大幅に削減しています。 にてCTのAquilion 64のユーザー向けトレーニングを開講。機器の特長と Soc ia l Re po r t 『インターナショナル CTトレーニングアカデミー 開 講 』 アプリケーションについての講義と実習を行いました。第1回トレーニングには、 カナダ、チリから技師の参加があり、研修後、「講義と実習がバランスよく 社 会 性 報 告 組み込まれている。滞在中の ホスピタリティーにも満足し ている」とコメントを頂きま した。今後も、より一層ニーズ に合わせて多様なプログラム を実行していく予定です。 企 業 別イメージ 評 価( 医 用システムメーカー 6社) 第三者調査機関による総合評価 * では、保守・メンテナンス評価 をはじめ、製品評価、営業体制評価のすべてにおいて、医用システム C S R 活 動 と 医 療 発 展 へ の 取 り 組 み メーカー6社のうち、最も高い評価をいただきました。 *「2005年度版 放射線科におけるメーカーブランド評価」矢野経済研究所 TOPICS 『アメリカで、顧 客 満 足度 NO.1』 医 療 先 進 国 であるアメリカ を中 心 に 、海 外で も 製品評価 営業体制 評価 保守・メンテナンス 評価 東芝メディカルシステムズ 3.59 3.36 3.67 A社 3.26 3.10 3.35 B社 3.15 3.08 3.25 C社 3.57 3.24 3.43 D社 3.52 3.20 3.23 E社 3.31 2.98 3.15 高 い 評 価 を 獲 得しています。 日本国内でトップシェアを誇る当社のCTは、世界の画像診断機器市場の 50%を占めるアメリカにおいても、CTシェアの20%を獲 得。アメリカの 調査・コンサルティング会社MD Buylineの2005年のランキングにおいて、 CT分野で3年連続顧客満足度NO.1に選ばれています。また、US(超音波診 断装置)は、同ランキング調査の「Ultrasound Cardiac」のシステム信頼性 でNO.1を獲得しています。 5段階評価 1:悪い 2:どちらかというと悪い 3:普通 4:どちらかというと高い 5:高い ※ 数値は評価回答の平均ポイント。 回答属性(病床規模) 全体 : 477施設 400 床以上 : 11.3% 200∼399床 : 18.0% 20∼199床 : 58.7% 20床未満 : 11.9% 09 地 域 社会とともに/従 業 員とともに 社会 を構 成 する 一員として、医 療 を通しての活 動をはじめ、 さまざまな活 動に取り組 んでいます。 乳がんの早期発見・早期治療の大切さを伝えるため、 私たちはさまざまな取り組みをしています。 乳がんは、早期発見・早期治 療ができれば 9 割が治 癒すると言われて います。しかし、早期発見に貢献するマンモグラフィ検診の受診率は、 欧米の70%に比べ、日本はわずか2%程度というのが現状です。現在 乳がんに対する啓発活 動が、国の重要施策として位置づけられ、 マン モグラフィの 整 備 や普及活 動 が広 がっています。その活 動の1つと して 「ピンクリボン運 動」が始 まりました。当社でも、2003年から各 パ ンフレット、CD-R O M 制 作 にも協 力 NPO法人乳房健康協 会の小冊 子「ブレストケアと乳がん検 診につい てお話しましょう」や、小 冊 子「マンモグラフィによる乳がん検 診に ようこそ」 の制 作にも協力をしています。 乳がん増 加の背景や年代別のブレスト ケア法、自己 診 断やマンモグラフィ検 診 の詳 細、その他の乳がん診 断方法を 紹介しています。 種のイベントに協賛。2004年からは東芝グループとして参加し、より 積極的にピンクリボン活動へ取り組んでいます。早期発見・早期治療 に有用な医用システムをトータルに提供する国内トップメーカーとして、 今後も装置やサービスのさらなる充 実や乳がん検診 の推 進などに 取り組んでまいります。 乳 がんの 啓 発 活 動「ピンクリボン運 動 」への 協 賛 TOPICS 『乳がん発 生 率 増 加 に 対して、検 診 率 は わずか2%』 マンモグラフィの実機の展示や無 料検 診などを実 施し、乳がん検診 現在、日本女性がかかるがんの1位は乳がんです。30代から増加して40代 を身近に感じてもらえる機 会をつくりました。東 芝 健 保 組 合では、 をピークに発生し、その発生率は23人に1人というデータが出ています。 組合員向け雑 誌やホームページなどを通じて従業員の 啓発活 動に しかし検 診率は、世界的にみても圧 倒的に低い2%というのが 現 状です。 取り組んでいます。 ■主要国の乳がんX 線検診率 (OECD医療の質の指標プロジェクト報告書) (%) 100 98 87.7 84 79.5 79 74.9 70.6 69.5 57.1 50 38.6 28 2.6 0 ノ ル ウ ェ ー フ ィ ン ラ ン ド ス ウ ェ ー デ ン ア イ ル ラ ン ド オ ラ ン タ イ ギ リ ス カ ナ ダ ア メ リ カ オ ー ス ト ラ リ ア フ ラ ン ス イ タ リ ア 日 本 『消費者のためになった広告コンクール、グランプリ受賞!』 2004年に東芝と当社で連携制作 東 東芝メディカルシステムズのホームページ でも、乳がん検 診を 呼びかけています。 http: //www.toshiba-medical.co.jp/tmd 呼 した、乳がん検 診 啓 発 新聞広告 「マンモグラフィ/胸に手をあてて、 考えてほしい事実があります。 」 の ? ピンクリボン運 動とは ピンクリボン運動は、乳がんの早期 発見・早期診断・早期治療の 10 3回シリーズの企業広告が、 日本 広告主協会主催の 「第45回消費 者のためになった広告コンクール」 大 切さを伝える啓 発 活 動です。8人に1人が 乳がんを患うといわ の新聞 部 門で 経済産 業 大臣賞 れる米国で80年代から盛んに行われるようになりました。欧米諸 (グランプリ) 」 を受賞しました。X線 国ではマンモ グラフィ検 診 を導 入 後 、死 亡 率 が 低 下 するなど マンモグラフィによる乳がん早期 効果を挙げています。日本でも90 年代以 降、乳がんが増加し続 発見の大切さを訴求するとともに、 けていることから、数 年前 から国 内でも活 動 が 行われるように 日本人に配 慮されていることも なりました。 伝えています。 写真/新聞広告 国 内・海 外 にお いて、 さまざまな ボランティア活 動 を実 施 しています。 病 院 の 廊 下がギャラリー に。絵 の 広 場 展 へ 展 示 国立がんセンター東病院では、ホスピスに続く廊 下を一般に開放し、 患者様 やその 家 族 に 癒しの空 間として 提 供しています。12グルー プが1ヶ月ごとにその空間を利用し、絵画などの作品を展示。当社 でも12 年前 から7月の1ヶ月間、グループ 社 員やOBとその 家 族 の 作品の展 示を続 けています。会場に置かれた感想ノートには、作品 を見てくださった患者 様やそのご家族の思いが 寄せられています。 献 血 活 動 への 協 力 那 須 地 区 では、血 液 センターからの協力要 請 により、1979 年から 毎年2 回、構内に常駐するグループ会 社協力の下、献 血を継続 的に 実施しています。 海 外 における取り組 み チャリティ馬車レースへの参加 東芝メディカルシステムズ・ヨーロッ パ 社では、英 国のウィンザー公 園 (ウィンザー城内) で開催 (2005年 TOPICS 4月) されたチャリティ馬車レースに 『感想ノートに寄せられた患者様やご家族の声』( 一部抜粋) などの基 金に寄付しました。 参 加し、小 児 がんやデイホスピス 募金活 動 「平成17年6月25日に続いて放 射 線 治 療 のため再び来院しました。 東芝アメリカメディカルシステムズ 社では、20年前より有志が集まり、 当ギャラリーの 絵を展示して下さった方々のご尽力に心からお礼を 本社のある地域(Tustin, Orange 申し上げます。ありがとうございました。また来るのを楽しみに・・・。」 「月に一度付き添いできてい ます。ここを 見るのが 楽 し み。 長い待ち時間ほっとするひと時 です。今後も素敵な作品を・・・。」 County, CA) の恵まれない家庭や 子供たちのために募金活動を続け ています。 婦人科 医 学検 査 への協力( 2 0 0 5 年 4 月 ∼ 5 月 ) 東芝メディカル・ド・ブラジル社では、サンパウロ市で行われた婦人科 検診 (約6,000名が受診) に超音波 診 断装 置 3台を設 置し、期 間中は メンテナンスとオペレーター指導を行いました。 従 業 員とともに すべての 従 業 員 が 満 足できる、 働きやすい環 境づくりを目 指 しています。 男 女 共 同 参 画 に 対 する 取り組 み の 推 進 多彩 で 充 実した 研 修・支 援 制 度 による人 材 開 発 男女共同 参 画を推進するため、2004年 東 芝に「きらめきライフ& 従業員の自立意識の喚起や実行力を持った強い個の育成を目指し、 キャリア推 進 室」が 設 置されました。当社でも、ワーク/ライフ・バラ 事業ニーズはもとより、個人のニーズに応じた多種多様な研修制度 ンスの実現に向けた制 度の拡 充、女性のステップアップの支援の実 や自己啓発 援助 金 制 度を設けています。また、グローバル要員・海 施、意 識・風土の改革等、さまざまな活動を実施しています。 外研修制度も設置。海外の先端技術・学術的専門知識や実務経験 女 性 従 業 員 のステップアップ 支 援 主に女 性を対 象 に、自 己 申告 結 果 の点 検 を 実 施 しました。また、 社 会 性 報 告 地 域 社 会 と と も に / 従 業 員 と と も に を得ることができます。 コールセンターで 応 対 スキル 研 修 今後の育成や活用を念 頭に置いた、能 力・意 欲に応じた 積 極 的 な 東芝グループのコールセンターでは、お客様のご要望を的確に把握し、 業務責任者への登用、担当職務の見直し等を実施しました。 迅速に対応できることに重点をおいた、応 対スキルの合同 研 修を ワーク/ライフ・バランスの 推 進 Soc ia l Re po r t 手ごわいガン様とこれからも長い戦いになります。その気力をくれた 毎年 定 期 的 に実施しています。 育児/介護休職 制度や短時間勤務制度の見直しは、東芝グループの お客様 対 応教育の実 施 動きに合わせた利用しやすい制度向上に努めています。 お客様のニーズの変化や、問い合わせ事項の多様化などに対応する ため、お客様対応のルールを見直し、お客様 対応教育を2005年1月 障害者雇 用の促 進 より従業員全 員を対象に実 施しています。 現在、法定雇用率(1.8%)をほぼ達成する雇用水準にあり、今年度 中の達成に向けて鋭 意採用活 動を展開しています。今後も、積極 的 に採用を行い、障害者の活躍の場をいっそう広げていきます。 11