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2016年10月 タイのプミポン国王について
タイのプミポン国王について バンコック駐在員事務所 小沢 康正 サワディーカップ。今回は『タイのプミポン国王』についてレポート致します。 タイ国民から尊敬の念を一身に集めておられたプミポン・アドゥンヤデート国王陛下(88 歳:以下プミポン国 王)が 10 月 13 日に崩御されました。今回はプミポン国王がどのようにして国民から慕われるようになられたの かをご紹介したいと思います。 所長撮影 プミポン国王が即位された 1946 年は、第二次世界大戦が終結してタイ が戦後の独立に歩みだして間もない時で、その時プミポン国王は 19 歳の 若さでした。1951 年にスイスへの留学からタイへ戻られ、カメラや地図を 持って精力的に地方行幸を続けておられました。その頃のプミポン国王の 熱心な姿の写真を町の至るところで見ることができます。 『王宮の前に集まった悲しみにくれるタイ国民』 『当事務所が入居しているビルの祭壇』 どのようにプミポン国王が活動されていたかというと、「王室プロジェクト」と呼ばれる農業を始めとする地 方経済の活性化プログラムを自ら指導された他、自ら土地改革運動のために王室の所有地を提供されたり、農村 開発や旱魃対策の人工雨等の各種王室プロジェクトを推進されました。また、王妃と共に地方視察も非常に精力 的に行われ、泥濘や雨天の中でも人々の輪の中に積極的に入り、地方の国民の辛苦に真摯に耳を傾けられました。 このような国民に近い立場を取り続けてこられたからこそ、タイ国民の尊敬と信頼を勝ち得られたのです。 もしもプミポン国王ご自身の国民に寄り添おうとする弛まぬ努力がなかったとするならば、これほど国王と王 室に対する敬愛が育まれることはなかったと思います。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。 (平成 28 年 11 月 16 日現在)1611 広告審査済