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アイソ トープ標識DNAを 用いた 抗変性DNA抗 体の測定

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アイソ トープ標識DNAを 用いた 抗変性DNA抗 体の測定
ア イ ソ トープ 標 識DNAを
抗 変 性DNA抗
用 いた
体 の測定
第1編
検 出法 の基 礎 的 検討
岡 山大学 第三 内科(主 任:大 藤
更
井
哲
(昭 和56年2月12日
緒
者 の血 清
中 に は 多 彩 な 自 己 抗 体 が み ら れ る が,最
DNA抗
原 の2次
DNAと1本
反 応 す る抗 体,
が 高 く,と
ii) n-DNA,
え て,当
科 に おい て 日
体 価 測 定 時 に 用 い て い る3H・
Actinomycin
D・n-DNAを
作 製す る方法 を応用
構 造 の差
し, d-DNAに3H-Actinomycin
native(n-)
もの も抗 原 と し,硫 安 法, Polyethylene
denatured
(PEG)法
Dを
に て 抗d-DNA抗
種 標 識 抗 原,各
標 識 した
種 測定 法の 特徴 を検討 したの で
疾 患特 異性
対
の 抗 体 価 は 日常 的 に 測 定 さ れ,
を 満 た すSLE患
反 応 す る抗 体 に つ い て は
象
ア メ リ カ リ ウ マ チ 協 会 のSLE診
関 連 文 献 も数 多 い2塾
∼4),
10)∼14),
18).
例,寛
,従
断 予 備 基 準7)
者 の 急 性 期(active)群
解 期(inactive)群
来 ゲ ル 内 沈 降 反 応4塾,補 体 結 合 反 応5),受 身 的 血
中 心 とす る正 常 人 血 清(NHS)15例,骨
者 血 清6例,
Plesciaら
に み ら れ る 抗 補 体 作 用,強
た 抗d-DNA抗
体 家 兎 血 清(antid-DNARS)3例,
量 性 等 に つ い て,満
い イオ ン結合 等 の 非
異 性,再
の 方 法 論 に て抗d-DNA抗
近 年Radioimmunoassay(RIA)を
ア イ ソ トー プ 標 識n-DNAを
応 用 し,
グ ロ ブ リ ン との 直 接 結 合 に よ り抗n-DNA抗
上 の 血 清 に つ い て種 々
体 価 を比 較 検 討 した.
方
抗 原 と して,血 清 γ体
1)ゲ
価 を 求 め る こ とが で き るよ うに な っ たが, d.DNA
ル 内2重
法
沈降 反応
リン 酸 緩 衝 液(0.01M,
に 対 す る 抗 体 価 測 定 の 場 合 に は 抗 原d-DNAと
Cl)に0.6%
血 清 との 間 の 非 特 異 的 な 結 合 が 強 く,実 用 の 段
解 し,厚
階 に 至 っ て い な か っ た.
反 応 は 孔 径6mm,間
165
pH7.2,
Agarose(Sigma社
さ約2mmの
髄腫患
の 方 法8)に 準 じて 作 製 し
正 常 家 兎 血 清(NRS)3例,以
現 性,定
足 で き る 方 法 は なか っ た.
血 清9
血 清28例,当 科 医 師 を
球 凝 集 反 応6塾等 に よ り測 定 され て い たが, d-DNA
特 異 的 反 応 に よ り,感 度,特
Glycol
体 価 を 測 定 し,各
報 告 す る.
くに ル ー プ ス 腎 炎 の 重 症 度 と 良 い 相
一 方d-DNAと
125I・d-DNA
体 価 の 測 定 法 に 種 々 の 改 良 を加
常 抗n-DNA抗
に 大 別 さ れ る1).
反 応 す る抗 体 はSLEに
関 を示 す た め,そ
度 共 に 優 れ た 抗d-DNA抗
え て 再 検 討 を試 み た.加
双 方 と 反 応 す る 抗 体, iii)d, DNA
と反 応 す る抗 体 の3種
n-DNAと
る 抗d-DNA抗
鎖(native)
鎖(denatured)DNAの
(d-)DNAの
も特 徴
反 応 す る 抗 体 は)
異 に よ り異 な っ た 反 応 性 を示 し, i)
DNAと
異 性,感
を 抗 原 と し た 硫 安 法 な ら び に フ ィル ター 法 に よ
成 分 の 一 つ で あ るDNAに
構 造 で あ る2本
受 稿)
体 の 測 定 を 目標 と して, 14C・d-DNA,
全 身 性 エ リ テ マ トー デ ス(SLE)患
対 す る抗 体 が あ る. DNAと
夫
今 回,特
言
的 な もの と して,核
真 教授)
0.15MNa製)を
煮沸溶
プ レー ト を作 成 し た.沈
隔2mmの
降
配列 を用 い てお こ
166
更
な っ た.
d-DNA抗
原 はWorthington社
ThymusDNAをSSC
Sodium
(0.15M
Citrate)に
井
製Calf-
NaCl,
て500μg/mlに
哲
夫
①3H・Actinomycin
調 製, 10分
間
3H・Actinomycin
沸 〓 水 浴 中 で 加 熱 後,氷
水 中 に て 急 冷 した もの
56℃30分
を 用 い た.血
30分
Borate
清 は56℃,
間 非 働 化 して 使 用
イ ソ トー プ 標 識d-DNAの
i)
3H・Actinomycin
い て500μg/meに
調 製法
D-d-DNA:
SSCを
液50mlに3H・Actinomycin
sham社
製)250μCiを
加 え,
30分
移 し,
1週
間SSCに
を 交 換 し た.透
て 透 析,こ
識 抗 原 液 を 回 収 し た .作
50μgを
D・d. DNA液
含 み,
Specific
Coliよ
用 い2.5A,
の 後100℃10分
得 た.
fic Activityは37∼42μCi/mgで
Commerford9)の
を お こ な い,
Worthington社
製CalfThy-
tate
nsonator
20秒
後,
間 反 応,直
0.15M
New
ち に0.05M
NaCl)を
ラ ム を 通 過 さ せ,遊
4℃
に て 保 存 し た.
×104∼9×104cpm/μgで
3)抗d-DNA抗
i)半
Sodium
製 標 識 用125I・100μCiを
(pH8.3,
G50カ
し た.
0.5M
Buffer(pH5.0)300μl,
℃60分
飽 和硫 安 法
体 の 放 射 能 活 性 を 測 定 し た.抗d-DNA抗
体価
は3H・Actinomycin
して
D・d-DNA
Bindingと
Ace
沈 澱 物 のdpm/
Borate
離 の125Iを
56
Buffer
②14C・d-DNAを
抗 原 とした場合
た 後,
4℃18時
間非働 化
間 反 応 させ
4℃ に て 飽 和 させ た 硫 安 溶 液100μ1を
加
20分 間 遠 沈 した.上 清 を 吸 引
除 去 し沈 渣 に 半 飽 和 硫 安 液2meを
NCSな
0.2μgを
56℃30分
加 え 混和 の後
20分 間 遠 沈 し て 沈 渣 を得 た.沈 渣 に
ら び に トル エ ン シ ン チ レー タ ー の 添 加 を
お こ な い,放
射 能 活 性 を測 定 し た.抗d-DNA
抗 体 価 は14C・d-DNA
Bindingと
して 次 式 よ り
14C・d・DNABinding=
沈 澱 物 のdpm/
加 え た14C・d-DNA0.2μ9のdpm×100
除 去 した
Activityは8
あ っ た.
抗 原50μ9のdpm×100
England
混 和 し,
Specific
inding=
算 定 した.
用 い てSephadex
体 価 測定 法
D・d -DNAB
加 えた灘
再 度2,000G
間超 音 波処 理
間 沸 〓 水 中 に て加 熱 の 後 急 冷
原 液300μ1,
Nuclear社
加 え シ ン チ レー シ ョ ン バ イ ア ル に 移
え 混 和 し, 2,000G
の 熱 変 性 を 加 え てCalf-Thymusd-DNAと
こ のd-DNA抗
POPOP0.36gr.in/etolu-
し た 血 清10μ1を37℃60分,
溶 解 し, 2 ,000μ9/
用 い て2.5A,
10分
溶 解,ト ル エ ン シ ン チ
レー ター(PPO7gr,
含 む 前 述 ホ ウ 酸 緩 衝 液90μ1,
Speci
方 法 に準
要 に 応 じ てKUBOTAI
l200Mを
(Amersham社)1meに
間
solubilizer
超 音 波 処 理 を加 え な い14C・d-DNA
あ った.
DNAを0.15MNaCl.に
Mode
澱 物 を 得 て, NCS
要 に 応 じて
間 加 熱 の 後 急 冷 し て14C-d-DNAを
調 製,必
20分 間 遠 心 分 離,沈
3H・Actinomycin
200Mを
15秒 間 超 音 波 処 理 を お こ な い,そ
じ て お こ な っ た.
間 反 応 させ た.
よ く振 盪 混 和 後, 2,000G,
り抽 出 精 製 し た14c・
Model
iii)125I-d-DNA:
4℃18時
飽 和 硫 安 液 を加 え,
培養 液 に
よ り 求 め,必
nsonator
0.15M)1meを
次 式 よ り算 定 した.
あ っ た.
DNAをAmersham社
KUBOTAI
にd-DNA
Thymine-2-14Cを
加 え て 培 養 し たE.
間,
NaCl
Activityはd-DNA1μg
あ た り6,000∼8,000cpmで
ii)l4C・d-DNA:
8.3,
,
0.05M
し,液 体 シ ン チ レ ー シ ョ ン カ ウ ン ター に て)検
成 し た3H・
は0.1me中
50μ9(100μl)
つ い で 等 量(1.2me)の4℃
ene)9meを
の 間 頻 回 にSSC
析 液 に 漏 出 す る 遊 離3H・Actino-
Actinomycin
meに
tubeに
放 射 能 活 性 が 消 失 し た こ と を確 認 の
の ち,標
mus
Buffer(pH
遠 心 分 離,沈
間 攪 拌 す る.
16時 間 さ ら に 反 応 の 後)Visking
D・d-DNA
澱 物 を 半 飽 和 硫 安 液 に 再 浮 遊 し, 2,000 G20分
D(Amer
37℃,
mycinDの
用
調 製 し た 熱 変 性Calf-Thymus
DNA溶
抗 原 とし
間 非 働 化 処 理 し た 血 清100u1,
混 和 し, 37℃60分
し た.
2)ア
D・d-DNAを
た場 合
0.015M
③125I・d-DNAを
抗 原 とした場 合
超 音 波 処 理 を加 え な い125I・d-DNA1μgを
む ホ ウ酸 緩 衝 液450μl,非
し, 37℃60分4℃18時
含
働 化 血 清50μlを
混和
間 反 応 させ た 後,前
述の
ア イ ソ トー プ標 識DNAを
反 応 系 と同 様 な 遠 心 処 理 を 加 え,沈
硫 安 液1meに
用 い た 抗 変 性DNA抗
渣 を半飽 和
再 浮遊 し遠沈 処理 を加 え た後 の沈
澱 に 含 ま れ る放 射 能 活 性 を γ シ ンチ レー シ ョ ン
カ ウ ン ター に て 測 定 した.抗d-DNA抗
体価 は
125I・d-DNA
Bindingと し て次 式 よ り算 定 した
.
M,
0.4MのNaClを
×100
加 え た125I・d-DNA1μ9のcpm
iv) Polyethylene
Glycol法
3H・Actinomycin
D・d-DNA
液100μe,非
0.15M
間,
4℃18時
ホ ウ酸 緩衝 液 を
間 反 応 の 後,種
Glyco1(PEG)液
させ 同 じ 条 件 で 遠 沈.上
10μeの 非 働 化 血 清 に90μeの
反応
を
20分 間4℃ で 遠 沈 し
ら れ た 沈 澱 を最 終 濃 度 のPEGに
meのNCSを
抗 原 と した場合
ウ 酸 緩 衝 液
NaCl)1meを
等 容 加 え 充 分 混 和, 2,000G
ィル ター 法
①14C・d-DNAを
50ugを 含 む 抗 原
働 化 血 清100μe,ホ
pH8.3,
々 の 濃 度 のPolyethylene
た.得
ll)フ
加 え た もの を用 いて 同様
系 と し, 37℃60分
沈澱 物 のcpm/
167
に 抗 体 価 を測 定 す る こ と に よ り お こ な っ た.
(0.05M,
125I・d-DNABinding=
体 の測 定
再浮遊
清 を除 去 し,沈 渣 に1
加 え 溶 解 させ た 後,ト
チ レ ー ター10meを 加 え,シ
ルエンシン
ンチ レー シ ョ ン バ イ
加 え, 15秒 間 超 音 波 処 理 を加 え た0.2μgの14C・
ア ル に 移 した の ち,液
d-DNAを
ン ター に て 沈 渣 の 放 射 能 活 性 を 測 定 した.抗
含 む ホ ウ 酸 緩 衝 液100μ 尼 と37℃30分
間 反 応 の 後,
た.以
2meの
冷SSCを
加 え て 反 応 を止 め
上 の 反 応 系 を-10mmHgの
陰 性 で,あ らか
じめ 湿 らせ たHAWPO2,500ミ
ー に 通 過 させ ,次
ル タ ー を 洗 浄 し た.フ
ンチ レー シ ョ ン カ ウ ン タ-に
て,フ
体 シ
ィル ター に
補 捉 さ れ た 放 射 能 活 性 を 測 定 し た.抗d-DNA
mを
1)
え た 抗 原 のdpmで
サ ン プ ル のdp
えた抗 原 の 全放 射
果
14C・d-DNAな
ら び に125I・d-DNAを
と し た 抗d-DNA抗
①
抗 原
体 価 の 測定
硫 安 法 の基 礎 的検 討
i)抗
原 に 加 え る 超 音 波 処 理 の 程 度 と血 清 の
結 合能 の 比較
14C・d-DNA
, 125I・d-DNAの
各 々 を抗 原 と し,
除 し,百 分 率 で 表 現 した.
②125I・d-DNAを
抗 原 と した場合
10μeの 非 働 化 血 清 に90μeの
加 え, 0.5μgの20秒
d-DNAを
ホウ酸 緩衝 液 を
間 超 音 波 処 理 を加 え た125I・
含 む ホ ウ 酸 緩 衝 液100μ 尼 と37℃30分
間 反 応 させ た.フ
ィル ター 通 過 は14C・d-DNA
の 場 合 と同 様 に お こ な い,洗
浄後 の フ ィル ター
は ポ リス チ レ ン チ ュ ー ブ に 移 し, γ・カ ウ ン タ ー
を用 い て放 射 能 活 性 を 測 定 し た.抗d-DNA抗
体 価 は,加
え た 抗 原 のcpmで
を除 し,百
分 率 で 表 現 し た.
111)硫 安 法,な
緩 衝 液 のpH,イ
pHの
サ ン プ ル のcpm
らびに フ ィル ター 法 にお け る
オ ン強 度 につ い ての検 討
検 討 に は0.15M
NaClを
7.3,
加 え た0.02M
Tris-HCl緩
衝 液 のpH6.7,
い てSLE血
清 と正 常 人 血 清 の 抗d-DNA抗
8.3,
9.0に つ
体価
Fig. 1
dings
relation
を 測 定 し,イ
Mホ
オ ン強 度 の 検 討 に はpH8.3の0.05
ウ 酸 緩 衝 液 に0.05M,
0.1M,
0.15M,
assayed
0.2
体
分 率 で 表 現 した.
結
風 を用 い て 乾 燥 の 後,
10m2の トル エ ン シ ン チ レ ー ター を加 え,液
抗 体 価 は,加
能 活 性 で 除 し,百
純 水 を通 して フ ィ
ィル ター を シ ン チ レ ー シ
ョ ンバ イ ア ル に 移 し,熱
価 は 沈 渣 の放 射 能 活 性 を,加
リポ ア フ ィル タ
い で5meの
体 シ ンチ レ ー シ ョン カ ウ
sulfate
14C・d-DNA
of
SLE
to
by
and
time
half
method.
of
and
125I・d-DNA
normal
human
sonication
saturate
binsera
in
to antigens,
dammonium
168
更
井
哲
夫
Fig. 2a
Fig. 2
14C・d-DNAand125I・d-DNA
Tris-HCl
fate
0.05Mホ
Fig. 2b
0.1M
method
NaCl
and
bindings
buffers
(b) filter
ウ酸 緩 衝 液pH8.3,
of
various
pH
0.15M
NaClを
原 に 対 す る超 音 波 処 理 の 程 度
に 応 じ て, SLE血
清 のd-DNA結
1).一
合 能 は著 明 に
方 正 常 人 血 清 のd-DNA
示 す よ うに 様 々 のpHに
Tris-HCl,
正 常 人 とSLE血
0.15M
低 値 で あ る一 方, SLE血
つ こ とが で き た.ま
い て は, pH 8.3,
NaCl緩
っ た(Fig.
清 の結 合能 を高値 に保
た緩 衝 液 の イオ ン強度 につ
0.15MNaClの0.05Mホ
ウ酸
者 血清 の結 合 能
常 人血 清 の結 合能 は低値 であ
3a).
血 清 との反
応時間
in
0.02M
ammonium
sul
SLE血
清23検 体 に つ い て 同 一 検 体 を再 検 す る
こ と に よ り検 討 し た が, 14C・d-DNAを
した 時 に は γ=0.98(P<0.05),
抗原 と
125I・d-DNAを
相関
フ ィ ル ター 法 の 基 礎 的 検 討
i)抗
原 に 加 え る 超 音 波 処 理 の 程 度 と血 清 結
合能 の 比較
d-DNAに
対 し強 い 反 応 性 を有 す る こ と を 沈
降 反 応 で 確 認 し たSLE患
人 血 清 を対 照 と し,様
し たd-DNAと
常
血 清 との 反 応 性 を検 討 した(Fig-5).
用 い た 緩 衝 液 はpH
8.3,イ
酸 緩 衝 液 で あ っ た.未
DNAを
者 血 清 につ い て,正
々 な程 度 の 超 音 波 処 理 を
オ ン 強 度0.15の ホ ウ
処 理 抗 原 で は,
14C・d-
抗 原 と した 場 合 に は,正 常 人 血 清 は44%
し た 場 合 に は,正
常 人 血 清 は72%の
抗 原 と
非 特 異的 結
合 を示 し て い た. 15秒 な い し20秒 の 超 音 波 処 理
示 す よ うに,混
和 後37℃ で各 時 間に
お け る 結 合 能 を検 討 し た 結 果, 37℃60分
18時 間 の 反 応 で 満 足 す る 結 果 を 得 た.
1V)硫
sera
の 非 特 異 的 結 合 を示 し, 125I・d-DNAを
iii)ア イ ソ トー プ標 識d-DNAと
Fig.4aに
saturated
衝 液 を用 い,
常 人血 清の 結合 能 は
緩 衝 液 を 用 い た場 合 に, SLE患
は 高 値 を保 ち,正
human
(a) half
②
調 製 した
清 の 結 合 能 を検 討 し た. pH 8.3
の 緩 衝 液 を用 い た 時 に,正
normal
by
関 係 を示 した.
ii)反 応 系 緩 衝 液 の 結 合 能 に 対 す る 影 響
0.02M
and
抗 原 と し た 時 に は γ=0.92(P<0.005)の
結 合 能 は 常 に 低 値 を 示 した.
Fig. 2aに
SLE
method.
用 い た 場 合 に,抗
低 下 し た(Fig.
of
assayed
安 法 の再 現性
間4℃
を加 え る と, 14C・d-DNAの
50%以
場 合SLE血
清 では
上 の 高 い 結 合 能 を 保 ち 得 る 一 方 で,正
人 血 清 で は10%以
ま た1251・d-DNAの
常
下 の 低 い 結 合 能 を示 して い た.
場 合 に も, SLE血
清 ではや
ア イ ソ トー プ 標 識DNAを
Fig. 3
Fig.
fate
体 の測 定
14C・d-DNA
buffers
method
and
pH
and
169
Fig. 3b
Fig. 3a
3
borate
用 い た 抗 変 性DNA抗
8.3
125I-d-DNA
bindings
of increasing
molarity,
(b) filter
of
SLE
and
normal
assayed
by
(a) half
human
sera
saturated
in
0.05M
ammonium
sul
method.
Fig.4a
Fig.4b
Fig.4 Kineticsof DNA-anti DNA interactionsassayed by (a)half saturated ammonium
sulfatemethod and (b)filtermethod.
は り50%以
上 の 高 い 結 合 能 を保 ち 得 る一 方 で,
正 常 人 血 清 で は15%以
い た.し
下 の低 い結 合能 を示 して
か し更 に 長 時 間 超 音 波 処 理 を加 え た 時
に は, 14C・d-DNA,
の 場 合 に もSLE血
1251・d-DNAい
ず れの 抗原
清 の 結 合 能 は 著 明 に 低 下 した.
ii)反 応 系 緩 衝 液 の 結 合 能 に 対 す る影 響
Fig. 2bに 示 す よ う に 種 々 のpHに
0.02M
Tris-HCl,
0.15M
NaCl緩
調 製 した
衝 液 で検 討 し
た 結 果, pH 8.3の 緩 衝 液 を 用 い た 時 に,正
血 清 の 結 合 能 は 低 値 で あ る 一 方, SLE血
常人
清の結
170
更
井
哲
夫
iii)ア イ ソ ト-プ 標 識d-DNAと
血 清 との 反
応時 間
Fig.4bに
示 す よ う に,混 和 後37℃ で 各 時 間 に
お け る 結 合 能 を検 討 した 結 果,
37℃30分
間の 反
応 で 満 足 す べ き 結 果 を 得 た.
iv)フ
ィル ター法 の 再現 性
同 一 条 件 で 超 音 波 処 理 を お こ な っ た抗 原 を 用
い, SLE血
清23検 体 につ い て 同 ー 検 体 を再 検 す
る こ と に よ り検 討 し た が, 14C・d-DNAを
抗 原
と し た 場 合 に は γ=0.94(P<0.005)の
極めて
良 い 相 関 関 係 を 示 し た.
③
測 定 法間 の相 関に つ いて
SLE23検
体 に つ い て,抗
原2種,測
に よ る抗 体 価 の 測 定 をお こ な い,測
定 法2種
定 法 間の相
関 を 求 め た.
i)同
Fig.
5
14C• d-DNA
dings
of
relation
gens,
SLE
to
and
time
assayed
and
normal
of
by
125I•Ed-DNA
human
sera
sonication
filter
to
一 抗 原 を 用 い た,硫
果 と,フ
bin
1251・d-DNAを
in
定 結 果 と フ ィ ル ター 法 に よ る 測 定 結 果 の 相 関 は
γ=0.86,
合 能 は 高 値 に 保 つ こ とが で き た.ま
酸 緩 衝 液 に0.15MのNaClを
SLE患
た緩 衝 液 の
0.05Mの
ホウ
加 え た も の が,
あ っ た(Fig.
d-DNA結
Fig.
d-DNA
bindings
合 能 の 相 関,ブ
合 能 と125I・
イ ル ター 法 に お け る
合 能 と125I・d-DNA結
6aFig.
合能の相関.
6b
between
of
P<0.001で
6).
14C・d-DNA結
Correlation
SLE
filter
method
sera
using
and
(a)
half
saturated
125I•Ed-DNA
and
抗原
ィ ル ター 法
ii)硫 安 法 に お け る14C・d-DNA結
(Fig.3b).
6
あ り, 14C・d-DNAを
に よ る 測 定 結 果 の 相 関 は γ=0.84,
人 血清 の 結合 能 を低値 に抑 え るこ と が で き た
in
P<0.001で
と し た硫 安 法 に よ る 測 定 結 果 と,フ
者 血 清 の 結 合 能 を 高 値 に 保 ち,か つ 正 常
Fig.
抗 原 と し た 時 ,硫 安 法 に よ る 測
anti
method.
イ オ ン 強 度 に つ い て は, pH 8.3,
安 法 に よる測定 結
ィル ター 法 に よ る 測 定 結 果 の 比 較
ammonium
(b)
14C•Ed-DNA
sulfate
method
as antigens.
ア イ ソ トー プ標 識DNAを
用 い た 抗 変 性DNA抗
体 の測 定
Fig. 7a
Fig.
7
Correlation
(a)
filter
method
Fig. 7b
between
and
(b)
121I•Ed-DNA
half
saturated
and
14C•Ed-DNA
ammonium
bindings
sulfate
9
dings
Fig.
8
3H•EActinomycin
of SLE
assayed
sulfate
and normal
by half
saturated
D d-DNA
human
bin
thylene
ammonium
sera
assayed
3H•EActinomycin
of SLE
in relation
sera
of SLE
by
method.
Fig.
dings
171
glycol
and
D•Ed-DNA
normal
human
to concentration
glycol
assayed
bin
serum
of polyethy
by
polyethylene
method.
method.
2)3H・Actinomycin
異 な っ た2種
相 関 は γ=0.92,
の 抗 原 を 用 い た硫 安 法 に お け る
P<0.001,フ
け る 相 関 は γ=0.84,
P<0.001で
ィル ター法 に お
あ っ た(Fig.
7).
た 抗d-DNA抗
①
D・d-DNAを
抗原 とし
体 価 の 測定
硫 安 法 を用 い た測 定結 果
正 常 人 血 清 の 結 合 能 が 高 値 とな り, SLE血
群 との 間 に 有 意 差 を 認 め な か っ た(Fig.
8).
清
172
更
②PEG法
哲
夫
を用 い た測定 結果
種 々 の 濃 度 のPEGを
反 応 系 に 加 え,抗 体 に 結
合 し た 標 識 抗 原 と,遊
試 み た 結 果,最
離 の 標 識 抗 原 との 分 離 を
終 濃 度8.5%のPEGを
良 好 な 分 離 を得 た(Fig.9).し
mycin
井
D・d-DNA
d-DNAを
用 い る時
か し3H・Actino
を抗 原 と し たPEG法
と14C・
抗 原 と した フ ィル タ ー 法 と の 関 連 を み
た と こ ろ,γ=0.64,
P<0.01で
あ っ た(Fig.10).
こ の 測 定 系 に お け る γーグ ロプ リ ン量 の 多寡 に
よ る 影 響 を み る た め,正
系 にCohn
常 人 血 清 を用 い た 反 応
fraction II(FrII)の
を加 え た と こ ろ,加
各種 濃 度 の もの
え たFrIIの
量 に 比 例 して,
Fig.
12 14C•Ed-DNA
sera
結 合 能 の 上 昇 をみ た(Fig.11).
assayed
3)超
bindings
by
filter
of several
method.
音 波 処 理14C・d-DNAを
抗 原 とした ブ
イル ター 法 で 測 定 し た 各 種 疾 患 の 抗d-DNA
抗 体価
SLE
active, SLE
腫 患 者 血 清(M.
NRSに
12).ま
NA家
Fig.
10
Correlation
between
bindings
assayed
3H•EActinomycin
ayed
by
by
filter
D•Ed-DNA
polyethylene
14C•Ed-DNA
method
bindings
glycol
and
as
method.
inactive, NHS,多
Myeloma).
お け る抗d-DNA抗
体 価 を測 定 した(Fig.
ず 本 法 はd-DNAと
の み 反 応 す る抗d・D-
兎 血 清 の 抗 体 価 を良 く把 え,正
常家 兎血
清 の 結 合 能 は 極 め て 低 値 で あ っ た.正
常 人血清
に お け る 結 合 能 の95%迄
に 相 当)は8%の
を含 み う る範 囲(2SD
結 合 能 迄 で あ り,以 下 こ れ を
正 常 域 と し,こ れ 以 上 の 結 合 能 を 示 す もの を抗
d-DNA抗
体 陽 性 と 決 定 した. SLE
例 陽 性, SLE
の う ち2例
inactiveは64%陽
髄 腫 患 者6例
が,こ
の 血 清 は 沈 降 反 応 で は 陰 性,加
1957年,
中2例
に 高値 が 認め られた
按
Robbins10),
Holman11),
ら が 補 体 結 合 反 応, Seligman
し た.以
dings
tion
3H•EActinomycin
of
to
normal
addition
D• d-DNA
human
serum
of Cohn
fraction II.
bin
in
rela
え て14C・
抗 原 とす る硫 安 法 で も陰 性 で あ っ た.
応, Miescherら14が
て,DNAと
全
に 高 い 結 合 能 を 有 す る も の が み られ
考
11
activeは
性 で あ った が そ
た.骨
d-DNAを
Fig.
発性骨髄
Antid-DNARS,
Ceppel1ini12)
13)がゲ ル 内 沈 降 反
受 身赤 血 球 凝 集 反 応 を用 い
反 応 す る 抗 体 が 存 在 す る こ と を報 告
上 の 報 告 者 が 使 用 し たDNAは
純 度 の 高 い も の で あ り,一
は 考 え られ る もの の,大
部1本
比較 的
鎖 部分 の 混入
部 分 は2本
鎖 構 造 を有
ア イ ソ トー プ 標 識DNAを
す る もの と考 え ら れ る.変
鎖DNAとSLE血
用 い た 抗 変 性DNA抗
性 処 理 を加 え た1本
体 の測 定
173
を抗 原 と し, pH 7.8のBorate
Saline
反 応 系 を 用 い た 反 応 系 で,ま
清 と の 反 応 は, 1960年Barbu
Bufferの
た1975年Picazo
ら15)によ り ゲ ル 内 沈 降 反 応 を 用 い て最 初 に 報 告
ら21塾
は 超 音 波 処 理 を 加 え た125I・d-DNAを
さ れ, Levineら5)も
と し, pH7.5のTris-HCl,
変 性 させ, SLE血
同 年phageT4DNAを
熱
清 との反 応 性 を 補 体 結 合 反 応
を用 い て 報 告 して い る.2以 来d-DNAと
反 応す
0.15M
Bu-
fferの 反 応 系 を 用 い た フ ィル ター 法 に よ り, dDNAと
反応 す る抗体 を特 異 的か つ 高感 度 に検
る 抗 体 は 様 々 な 方 法 を 用 い て 検 出 さ れ て い るが,
出 し, RIAを
測 定 方 法 に は 以 下 の 様 な 種 々 の 問 題 点 が あ る.
が 可 能 に な っ た こ と を示 した.
まず ゲ ル 内 沈 降 反 応 は 最 も簡 便 な 方 法 で あ るが,
抗 原
NaCl
応 用 し て の 抗d-DNA抗
変 性 処 理 を加 え たDNAは,本
体 価測 定
来 の2本
感 度 が 低 く,補 体 結 合 反 応 は 鋭 敏 な 方 法 で あ る
造 が 破 壊 さ れ て い る た め,水
が, SLE血
結 合 に よ っ て 他 の 物 質 と結 合 しや す い.沈
清 に み ら れ る 抗 補 体 作 用 や,
特 に 変 性DNA自
DNA
体 の 補 体 結 合 性 に よ り測 定 不
能 の場 合 が あ っ て 適 当 で は な い.受
集 反 応 で はd-DNAの
身赤 血球 凝
血球 に対す る付着 が不 良
の 条 件 下 でDNAと
もpH
い る.今
す る も の の,再
討 す べ く,異
く用
7.45,
こ う して 従 来 の 抗d-DNA抗
体 検 出法 が 全 て
イ ソ トー プ 標
用 の 場 合 に こ う し た 条 件 を検
な っ たpH,イ
法 で の 結 合 率 を求 め た が,緩
現 す る こ とが 試 み られ る よ うに な っ た.し
同 様 なpH,イ
n-DNAが
か し,
体 価 の 測 定 に つ い て は,
イ オ ン結 合等 の 非 特 異 的 結 合 を示 す こ
とが 少 な い た め 感 度,特
結 果 が 得 ら れ,一
ー方
,抗d-DNA抗
異性 につ いて満 足 す る
般 臨 床検 査 に応 用 されて い る
体 価 測 定 に お け るRIAに
は
1969年Carrら17)は3H・ActinomycinDに
りin vitroで 標 識 し たDNAを
法 を 用 い て 抗n-DNA抗
よ
抗 原 と し,硫 安
体 価 を測 定 し て い るが,
熱 変 性 し たDNAに3H・ActinomycinDで
し た抗 原 を 用 い た 抗d-DNA抗
標識
体 価 の 測 定 は,
正 常 人 血 清 で の 非 特 異 的 反 応 性 が み ら れ,不
当 で あ る と し て い る.我
こ の 結 果 を支 持 す る もの で あ っ た.ま
Cohenら18)も
た1971年
硫 安 法 を 用 い たRIAでd-DNAに
対 す る 抗 体 価 を 測 定 して い る が,や
測 定 法 上 の 問 題 を 記 載 し て い る.
ら19)はd-DNAに
と し て,新
適
々 が 今 回 示 し た 成 績 も,
は り同 様 な
1973年Tan
対 す る抗 体 を も測 定 す る方 法
た にSolidphase
RIAを
応 用 し た が,
こ の 方 法 も再 現 性 と定 量 性 に 難 点 を 有 して い る.
しか し1974年Winfieldら20)は,
14C・d-DNA
衝 液 のpHは8.3,
た フ ィル タ ー 法 の 場 合 に も
オ ン 強 度 の 条 件 でd-DNAと
の
結 合 能 の 測 定 が 可 能 で あ っ た.
次 にRIAを
し て,抗
用 い た 抗d-DNA抗
原DNAの
に つ い て 検 討 を加 え た.硫
DNAに
体 価 測定 に 際
大 き さ と血 清 結 合 能 の 関 連
安 法 に お い て,標
識
超 音 波 処 理 を加 え る と,正 常 人 血 清 の 結
合 能 は 変 らぬ ま まSLE血
多 くの 問 題 点 が あ っ た.
抗 原 と し た硫 安
イ オ ン 強 度 は0.15で 特 異 的 な 血 清 との 反 応 を 得
る こ とが で き た.ま
よ る抗n-DNA抗
オ ン 強度 の 条 件 下
125I・d-DNAを
識 抗 原 と血 清 の 直 接 結 合 能 を 用 い て 抗 体 価 を表
RIAに
の 非特 異 的 な反 応
pH 8.6で は消 失 す る こ とを報 告 し て
回RIA応
で14C・d-DNA,
を満 足 す る も の で は な い た め,ア
降反
正 常 人血 清 との間 に沈 降 反
応 が み られ る こ と を 認 め,こ
用 しだ 方 法16)は 凝 集 反 応 と して は 高 い 感 度 を有
現 性 に 問 題 が あ る た め,広
素 結合 等 の イオ ン
応 を用 い て の 検 討 は1959年Deicherら4)がpH5.1
で あ る との 報 告6)が あ り,ま た ベ ン トナ イ ト を応
い られ て い な い.
鎖構
ら れ る た め,超
清 での結合能低下 が み
音 波 処 理 を加 え た 抗 原 は 不 適 当
と考 え られ た.ー
方 フ ィ ル タ ー 法 に お い て,従
来d-DNAは
そ れ 自体 フ ィ ル タ ー に 結 合 す る 為,
抗d-DNA抗
体 の 測 定 に は 適 さ ぬ と考 え られ,
む し ろn-DNAを
n-DNA抗
フ ィ ル ター に 通 す こ と に よ り
原 中 に 含 ま れ て い たd-DNA部
分 を除
去 す る 目的 に さ え 用 い られ て い た.今
回 フ ィル
ター 法 に お け るd-DNA抗
最 小 限 に 抑 え,抗
め, 125I・d-DNA,
原 の非特 異的 付着 を
体価 測 定 の特 異性 を高 め る た
14C・d-DNAと
理 を加 え 分 子 鎖 を 短 か く した.す
もに超 音 波処
な わ ち15秒 な
い し20秒 の 超 音 波 処 理 を加 え た 抗 原 と正 常 人 血
清 との 結 合 能 は 低 値 で あ り,同 抗 原 とSLE血
清
と の 結 合 能 は な お 高 値 を保 つ こ とが 可 能 で あ っ
た.し
か し過 度 の 超 音 波 処 理 抗 原 を 用 い た場 合
174
更
に は, SLE血
井
清 との 結 合 能 も著 明 に 低 下 し,感
哲
夫
との 見 解 が あ る.ま
た14C・d-DNAを
単 にKIの
ィル
み で ヨー ド化 す る と処 理 前 に 比 べ 血 清 との 結 合
タ ー 法 で は 非 特 異 的 な 付 着 を 除 くこ と の で き る
能 が 低 下 す る との 報 告26)が あ り,ヨ ー ド化 標 識
短 時 間 の 超 音 波 処 理 が 必 要 で あ り,硫 安 法 に つ
の125I・d-DNAに
い て は 超 音 波 処 理 を加 え ぬ 抗 原 が 適 当 で あ る こ
え ら れ る.し
とが 判 明 し た.
よ るd-DNAへ
度 の 低 下 を示 し た.こ
3H・Actinomycin
う し た こ と よ り,フ
Dを 用 い てDNAを
る 事 は 極 め て 容 易 で あ る こ とか ら,我
3H・Actinomycin
D・n-DNAを
の 標 識 はin-vitroで
法に
容 易 に しか
標 識す
も安 価 に 可 能 で あ り,放 射 能 活 性 の 測 定 に は 一
々 は従 来
般 に 普 及 し て い る γ シ ン チ レー シ ョ ン カ ウ ン タ
ー を使 用 で き る こ とか ら
,多 数 検 体 に つ い て 抗
抗 原 と し た硫 安
法 に よ り,抗n-DNA抗
体 価 を 測 定 し て き た.
3H・Actinomycin
Dはn-DNAの
グ ア ニ ン とシ
トシ ン の 間 に 水 素 結 合 に よ っ て 特 異 的 に 結 合 す
る も の で あ る が)d-DNAに
も 反 応 性 の 低 下 が あ ろ う と考
か し何 よ りの 利 点 と し て,本
対 して も強 い結 合 性
d-DNA抗
体 価 を ス ク リー ニ ン グ 的 に 求 め る 際 に
は 適 し た も め と考 え られ る.
抗 体 に 結 合 した 標 識 抗 原 と遊 離 標 識 抗 原 を分
離 す る方 法 と して,硫
安 法, Solid-Phase法,フ
を 示 し,安 定 し た 標 識 抗 原 と し て 用 い る こ とが
ィ ル ター 法 等 が あ る.今
で き る22).し か し, 3H・Actinomycin
の 原 理 に よ りWoldら
に よ っ て 紹 介 さ れ,ア
ソ トー プ 標 識DNAと
抗 体 との 反 応 を 結 合 率 で
を抗 原 と し た 硫 安 法 で は, SLE血
清 と正 常 人 と
の 間 に 結 合 能 の 差 が 認 め ら れ ず,測
っ た.そ
定不 能 であ
こ で 抗 体 結 合 抗 原 と遊 離 抗 原 と を 明 確
に 分 離 す る こ とが 可 能 なPEG法
しPEG法
D・d-DNA
で は 血 清 蛋 白 量,特
を試 み た.し か
に γ グ ロプ リン
回 用 い た 硫 安 法 はFarr
表 現 す る も の で あ り,半 飽 和 硫 安 の 条 件 下 で 遠
沈 す る と,遊 離 抗 原 は 上 清 に,グ
利 用 し た も の で あ る.こ
の 硫 安 法 は 抗d-DNA
抗 体 価 測 定 の 場 合,反
体 価 の 測 定 に は 不 適 当 で あ る と考 え られ た.な
選 ぶ こ と に よ り高 い 感 度,特
おActinomycin
す る.し
そ れ 自体 フ ィル ター に 結 合
す る為23), Actinomycin.
Dを 用 い て 標 識 し た 抗
原 は フ ィル ター 法 に も不 適 当 で あ る.
14C・d-DNAは
, 14C・Thymidine,をE.
と り こ ませ た 後 に 抽 出 精 製 し た14C・n-DNAを
の 抗 原 は,反
応 系 のpH,イ
ン 強 度 を適 当 な も の とす る 限 り,フ
異 性,再
オン強度 を
現 性 を有
で の 遠 沈 操 作 を繰 返 す 煩 項 な
手 技 が 必 要 で あ り,さ
らに 分 画 し た 血 清 の 抗 体
定 の グロブ リン分画 の
沈 渣 を必 要 と す る た め,反
応 系に正 常 人血清 を
加 え る 必 要 が あ る 点 で 不 利 で あ る.
必 要 に 応 じて 超 音 波 処 理 し,熱 変 性 を 加 え て 得
た もの で あ る.こ
か し4℃
応 系 のpH,イ
価 を 測 定 す る 際 に は,一
coliに
ロ プ リン 分 画
の抗体 に結合 した抗 原は 沈渣 に移行 す るこ とを
量 の影 響 を受 け る こ とが 判 明 し,抗d-DNA抗
Dは
イ
オ
ィル ター 法
フ ィ ル タ ー 法 は,遊
離 標 識 抗 原 は フ ィル タ ー
を通 過 す る も の の,抗
体 に 結 合 した 標 識 抗 原 は
フ ィル ター に 捕 捉 さ れ る こ と を応 用 し)フ
ィル
に 適 し た 抗 原 で あ り,超 音 波 処 理 を加 え な け れ
ター の 放 射 能 活 性 を 測 定 す る こ とに よ り抗 体 価
ば 硫 安 法 に も適 した 抗 原 で あ る.特
を表 現 す る も の で あ る.従 来 本 法 は 抗n-DNA抗
抗 体 と抗n-DNA抗
体 の2者
に 抗d-DNA
を 同時 に 測 定 し,両
者 の 関 係 を検 討 す る 目的 に は14C・DNAは
最 も
適 し た もの と考 え られ る.
1972年Rosenberg24)が
準 じ て 作 製 した.本
DNAに
報 告 した方法 に
法 は 精 製 し たCalf-Thymus
熱 変 性 を加 え,
d-DNAのCytosineを
体 価 の測
体 フ ィ ル タ ー に 付 着 す る為 非
た23)し
か し, 1975年Picazoら21)は
DNAに
超 音 波 処 理 を加 え,抗 原 の フ ィ ル ター へ
の 非 特 異 的 付 着 を解 決 し,本
DNA抗
酸 化 剤 と と もに ヨー ド化 し125Iで 標 識 した もの
で あ る. 1973年Keiser25)は
定 に はd-DNA自
特 異 的 結 合 が 多 く,不 適 当 で あ る と さ れ て.い
ま た 今 回 用 い た125I・d-DNAは1971年Commer
fordg),
体 価 の 測 定 に 用 い られ,抗d-DNA抗
本 法 を用 いてn-DNA
標 識d-
法 を 用 い て の 抗d-
体 価 測 定 を可 能 と し て い る.フ
ィル タ
ー法 は用 い る血 清 の増 量 や骨 髄 腫 タンパ クによ
っ て は 非 特 異 的 結 合 を 示 す こ とが あ る が,同
に も1251標 識 が 可 能 と報 告 し て い る が,ヨ
ー ド
条 件 で 作 製 し た 抗 原 を 用 い,フ
化 に よ る 変 性 部 分 の 混 在 は さ け ら れ ず,不
適 当
速 度 を 一 定 とす る な らば,高
一
ィル ター の 通 過
い 感 度,特
異 性,
ア イ ソ トー プ 標 識DNAを
再 現 性 を 示 し,短
用 い た 抗 変 性DNA抗
時 間 の 測 定 で 多数 検 体 を 処 理
し,各 種 血 清 分 画,細 胞 培 養 上 清,組
3)硫
織 溶 出物 に
結
坑d-DNA抗
4)
論
125I・d-DNA,
DNAの3種
両 抗 体 価 を測 定 し比 較 す る 際 に は
最 も適 し た 抗 原 と考 え られ る .
125I・d-DNAはin-vitroで
標 識 可 能 で あ1),
容 易 に 大 量 の 作 製 が 可 能 な こ とか ら,多
に つ い て 抗d-DNA抗
体 価 を ア イ ソ トー プ 標 識d-DNA
と血 清 との 結 合 率 を用 い て 表 現 す る 際,
DNA,
175
安 法 な ら び に フ ィル ター 法 で抗d-DNA,
抗n-DNAの
14C・DNAが
お け る抗 体 価 の 決 定 に も 有 力 な 手 段 とい え よ う.
体 の 測定
3H・Actinomycin
14C・d-
適 して い る.
D・d-
5)
の 抗 原 を用 い,抗 体 と結 合 し た 標 識
14C・d-DNA,
125I・d.DNAそ
原 と し た 硫 安 法,フ
良 い 相 関 関 係 を示 し,抗d・DNA抗
フ ィル ター 法 を 応 用 し,以 下 の 結 果 を得 た.
る上 で 特 異 性,感
1)14C・d-DNA,
l25I・d-DNAの
各 々 を抗原
ィ ル タ ー 法 に お い て,用
緩 衝 液 のpHは8.3,イ
体 を検 出 す
現性 に優 れ た方法 であ
6)
3H・Actinomycin
D・d-DNAを
た 硫 安 法, 8・5%Polyethy1ene
オ ン 強 度 は0.15が 適 当 で
抗 原 とし
G1yco1法
は と
も に 特 異 性 の 点 で 不 適 当 と考 え ら れ た.
ィル ター 法 に お い て は 標 識d-DNAに
15∼20秒 の 超 音 波 処 理 を加 え る こ と が 必 要 で あ
っ た.し
度,再
る と考 え る.
いる
あ っ た.
2)フ
れ ぞ れ を抗
ィル ター法 の 結果 は互 いに
抗 原 を 遊 離 抗 原 よ り分 離 す る 方 法 と し て硫 安 法,
と し た硫 安 法,フ
数 検体
体 を測定 す る際 の抗 原 に
か し硫 安 法 で は 標 識d-DNAを
処 理 す る とSLE血
本 稿 の 要 旨 は 昭和53年5月
超 音波
第22回 日本 リウマ チ 学
会 総 会,昭 和54年10月 第29回 日本 ア レル ギー 学 会総
清 の 結 合 能 が 低 下 す る こ とか
会 にお い て 発 表 した.
稿 を終 るに 当 り,終 始 御 指 導 な らび に 御 高 閲 を頂
ら,同 処 理 は 不 必 要 と考 え ら れ た.
い た恩 師 大 藤 真教 授 に深 謝 致 し ます.
文
献
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ア イ ソ トー プ 標 識DNAを
Detection
of
antibodies
to
Part
I:
用 い た 抗 変 性DNA抗
denatured
Comparison
of
Tetsuo
The
Third
Department
14C•Edenatured(d
abelled
DNA
rom
E.
n-)
DNA
alf
thymus
was
DNA
method
f rom
free
assay
to
r ated
s itive
the
was
ammonium
and
avoid
specific
were
as
half
fairly
filter
either
sulfate
method
was
enough
to
detect
between
antibody
to
by
systemic
pH
the
binding
filter
of
method,
ery
ammonium
antigen
and
the
mixing
lupus
ionic
method,
strength
application
antigen
d-DNA
native
denatured
saturated
d-DNA,
neither
evaluation
the
filter
to
heat
prepared
and
radio
derived
to
binding
the
filter
between
markedly.
for
or
of
half
In
sulfate
antigen,
suitable
the
to
respectively.
decreased
the
as
immunoglobulin-bound
nonspecific
14C•Ed-DNA
and
separate
ammonium
was
correlation
using
0.15
d-DNA
method
good
method,
to
used
14C-DNA
antibodies
easily
sera
d-DNA,
bindings
and
prevented
D•Ed-DNA
to
of
also
human
School
were
The
iodination
was
antibody
saturated
radiolabelled
the
by
normal
employed
8.3
d-DNA.
detection
prepared
Using
contained
d-DNA
in the
nor
to
simultaneous
easily
Medical
D•Ed-DNA
antibody
nonimmunological
radiolabelled
sonicated
filter
had
University
3H•EActinomycin
for
vitro.
method
3H•EActinomycin
method
There
and
and
Okayama
of
was
in
determined
However,
sera
sulfate
that
To
and
antigen
D
radioimmunoassay
methods
3H•EActinomycin D-d-DNA
filter
were
of sonication
When
suitable
vitro.
sera
antigen.
system
nembrane.
S LE
in
and
Medicine,
1261•Ed-DNA
3H•EActinomycin
(SLE)
sulfate
most
by
177
SARAI
radioimmunoassay
d-DNA.
with
Internal
, 1125I•Ed-DNA
for
the
and
hematosus
of
-)DNA
antigens
Coli
I-DNA
of
DNA
体 の 測定
half
saturated
125I•Ed-DNA
method
d-DNA.
the
of
were
half
saturated
antibody
ammonium
as
the
reproducible,
antigen.
to
ammonium
d-DNA.
sulfate
The
quantitative,
method
half
satu
sen
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