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地下水熱利用
資料4 2011年6月16日 まちづくりと一体となった熱エネルギーの有効利用に関する研究会 地下水熱利用 地中熱ヒートポンプは節電・省エネの切り札です NPO法人地中熱利用促進協会 東京大学生産技術研究所 高杉 真司 大岡 龍三 1 地中熱の利用形態 住宅の保温 空気循環 住宅等の保温・換気 水循環 道路等の融雪等 ヒートパイプ 道路等の融雪 kWt ヒートポンプ 住宅・学校・病院・ビル等の 冷暖房・給湯 プール・温浴施設の給湯 日本人は昔から 地中熱を利用し ていた 設備容量(kWt) 熱伝導 道路等の融雪 グリーンハウスの冷暖房 地中熱利用システム設備容量 2006年累計(新エネルギー財団) 2 地中熱の利用形態 ヒートポンプ 利用例580件 (25%) 3 (環境省 2010) 地中熱ヒートポンプシステム クローズドループ (地中熱交換型) オープンループ (地下水利用型) 地中で熱交換するために流体(水/不凍液)を 揚水した地下水と熱交換する方法 循環させる方式 地中熱交換器の設置が必要であり、通常はボ 揚水した地下水を同じ帯水層に戻す方法のほ アホール(ボーリング孔)あるいは基礎杭の中に、 か、別の帯水層に注入する方法などがある。 チューブを挿入したものが用いられている。 都市圏では工業用水法・ビル用水法等の規制 を受ける。 N[Yh[v Estðz n q[g|v M ð · í I[v[v nºðp q[g|v Ñw 4 地中熱ヒートポンプ導入推移(日本) 5 (環境省 2010) 地中熱ヒートポンプ導入推移(世界) ÝõeÊ (MWt) 12,000 [ f 3,840 4,230 6,000 X E F @ 4,800 8,000 5,210 10,000 7,200 12,000 A J 2,230 4,000 h C c ú { 20 00 20 05 201 0 200 0 20 05 201 0 20 00 200 5 20 10 20 00 200 5 20 10 0 200 0 20 05 201 0 (Lund 2000~ 2010に加筆) 4 4 13 344 400 377 631 2,000 6 地中熱は再生可能エネルギー • 地中熱は、太陽及び地球内部からの 熱に由来する再生可能エネルギーであ る。 • 地表近辺では気温の影響により地温 は変化するが、地下10~15mの深さに なると、年間通して地温の変化が見ら れなくなる。 • その温度はその地域の平均気温より 一般に1~2℃高い。それより深い場所 の温度は、一般に100mにつき2~3℃ 程度の割合で上昇するが、地温は安定 した状況にある。 • 地中熱は、日本中どこでも利用でき、し かも天候等に左右されず安定的に利 用できる。 7 地中熱ヒートポンプは節電効果大 (資料提供:JFE鋼管株式会社) ó²dÍÁïÊ kWh 3000 óCM 2005-07NÌ½Ï nM 2008-09N NÔ 49í¸ 2000 1000 0 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 地中熱と空気熱の年間運転実績の比較(笹田, 2010) この夏は東京電力管内で850万kWの 不足が予想されているが、ピーク時 間帯において全エアコンの消費電力 1000万kWを3分の1削減すれば330万 kWの節約ができる。 また廃熱を地中に放出するため ヒートアイランド現象の緩和が期待さ れ、都内のオフィスビル街区を地中熱 利用ヒートポンプに置き換えた場合、 最高気温で1.2℃程度のヒートアイラ ンド緩和効果が試算されている(玄地、 2001)。 仮に気温を1℃下げることができれ ば170万kWの節約ができ、両者の効 果によって夏のピーク負荷を500万 kW低減させることが可能となる。 (日本地熱学会地中熱利用技術専門部会の提言) 8 地中熱ヒートポンプは節電効果大 È Óä ¿¿ã¤Ë ¿¿ã¤Ë nMq[g|vnMq[g| â ËÂ Ç â É M𦪷 Ç Ë ¦ Mð¾é 節電と省エネは、これだから出来る! 9 地中熱利用でヒートアイランド対策 • 地中熱ヒートポンプシステムでは、冷房排熱を大気中に放出せず、地中 に吸収させる。 • 従って、都市圏でのヒートアイランド現象の緩和に寄与する。 • ヒートアイランド現象の緩和により、さらなるエネルギー消費量が削減さ れる。 (環境省資料) • 東京都中央区日本橋地区をモデルとした試算によると、オフィスビルで使用して いるエアコンをすべて地中熱システムに換えた場合、最高気温が1.2℃低下する 10 結果になっている(玄地, 2001) 。 地下水の熱利用ー温泉 登別温泉 箱根大涌谷 草津温泉 福地温泉 河津温泉 銀山温泉 11 地下水の熱利用ー融雪 融雪への利 用 Heat Pump Melting Snow Submersible Pump Production Well Injection Well 直接(散水)利用および間接熱交換方式を含 め 寒冷地を中心に多く利用されている。 12 地下水の熱利用について 発 電 利 用 地 球 熱 直 接 利 用 <地中熱利用体系> フラッシュ発電、バイナリー発電、温度差発電など 熱 水 利 用 地 中 熱 利 用 浴用・給湯、農業、養殖漁業、工業、冷暖房、融雪など 間接利用 地中熱利用ヒートポンプシステム (熱交換パイプを設置し放熱・採熱) 直接利用 地下水利用ヒートポンプシステム (地下水を直接汲み上げ、水を介して放熱・採熱) 融 雪 空 調 温 泉 13 国内利用の現状 高崎地域冷暖房 Heat Source Equipment Water source heat pump Air-source heat pump Turbo Refrigerator Water source Heat Pump 148Rt * 1 551Rt * 1 1181Rt * 1 385Rt * 1 Thermal Storage Tank 3 Cold Water Tank 1128m 3 Hot Water Tank 318m 3 Cold-Hot Water Tank 2600m ・群馬県高崎市宮元町 Hot Water Tank ・地域冷暖房のヒートポンプ熱 源として地下水を利用 Lift Well ・CO2削減効果 約24%(約80 t)-空気熱源との比較 Cold Water Tank Injection Well Demand 14 国内利用の現状 緑翠亭景水 ・長野県大町市 ・従来の灯油ボイラー+吸 収式冷温水発生機方式より 井水熱源方式高効率ヒート ポンプシステムに置き換え てエネルギー消費量の低減 と環境負荷の低減を実施す る。 ・省エネルギー量 20.8% (平成19年度) 15