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1. - 日本キリスト教海外医療協力会

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1. - 日本キリスト教海外医療協力会
1.新年度の抱負
<会長
小島莊明>
“平和をつくり出す人たちは、さいわいである、
彼らは神の子と呼ばれるであろう”
聖書(口語訳)
:マタイによる福音書
5章9節
新しい年度も、このみ言葉を心底にしっかりと刻んで JOCS の歩みを始めたいと願っている。
なぜなら、途上国の保健医療分野で最も小さくされている人々のいのちを守りたいと願うとき、
私たちは、まず貧困と飢餓の問題に突き当たる。そして、それらの解決を図ろうとするとき、た
ちまち、その地域の人々が平和であることが根本命題であるということに気付かされる。国連ミ
レニアム開発目標では、
「人間の安全保障」とか「人間開発」という言葉がキーワードとなってい
るが、途上国の人々にとっては、自分の人生を自分で決定できない状況が現実である。
かつて、サケオに置かれたカンボジア難民キャンプを訪れたことがある。そこで、シドニーの
小学校教師であったというボランティアの女性に出会った。なぜ、ここに来たのかという私の問
いに、
「自分が求められていると感じたから」というのが彼女の答えであった。求められるところ
に、どこにでも出て行くその行動力に、強い衝撃を覚えた記憶がある。その呼びかけが、キリス
ト者としての神からのものであったのか、それとも一個の人間としての内なる声であったのか、
私は知らない。
「平和をつくり出す」ために、私たちに出来ることは、現実には、この世で「難民」とされた
人々に寄り添って生きること位かもしれない。一方で、私は、これらの人々の声なき声の代弁者
となって、神が聞いてくださるまで「叫ぶ」ことも必要ではないかと考えている(出エジプト記
3 章 7 節)。
-1-
2.2008 年度計画
<総主事
大江 浩>
JOCS「今後 5 年間の方向性」(2006−2010 年度)
1) 平和を実現するものとしての JOCS
2) JOCS の活動の今後 5 年間の焦点(女性と子ども・障がい者・少数民族・
HIV 感染者)
3) 弱くされた人々と共に生きることを喜びとするワーカー
<前文>
● 「みんなで生きる」−命と向き合って
私たちは、世界各地で頻発する紛争や対立、グローバリゼーションの影響による格差の拡大と
構造的な貧困、様々な感染症の蔓延、災害や気候変動・環境破壊など、地球規模の諸問題に直面
しています。また国内でも、かけがえのない命が軽んじられ、生きる権利が守られない現実がそ
こにあります。JOCS は、それらの状況を憂い、主イエスが示された生き方に従い、命と平和を
脅かす状況から「みんなで生きる」世界を目指して、与えられた使命を果たしていきたいと思い
ます。
● 昨年度は新規ワーカー3 名を、そして今年度さらに 2 名を派遣
JOCS は、すでに活動中のネパールの楢戸健次郎ワーカーとバングラデシュの宮川眞一ワーカ
ーに加え、バングラデシュへ山内章子ワーカー(理学療法士)
、タンザニアへ清水範子ワーカー(助
産師)、パキスタンへ青木盛ワーカー(小児科医)を派遣しました。第 1 期終了後、研修期間中だ
ったカンボジアの諏訪惠子ワーカーは 2 月より新しいミッションとして女性のためのシェルター
での活動を開始しました。ネパール・タンザニアへ短期ワーカー2 名(石田龍吉ワーカー・宮尾
陽一ワーカー)を派遣し、活動全体がより活発化したことに心から感謝しております。
2008 年度はさらに新しくワーカー2 名(岩本直美ワーカー・細井さおりワーカー)を派遣する
予定です。また JOCS が支援する奨学生は 7 カ国 111 名(2008 年 3 月 31 日現在)の規模に拡大
しました。
途上国における貧しく小さくされた人々の命と向き合うこれらの働きは、JOCS の「今後 5 年間
の方向性」に沿ったものです。人々のニーズに応え、より充実したものになるよう、そしてそのこ
とが主イエスによって強められるよう祈っております。
● JOCS の使命実現のために−信頼に応える団体として
2008 年 12 月に施行される新しい公益法人改革 3 法に沿って、組織運営の面でも様々な見直し
が求められています。JOCS は今、制度に則り、支援に値する団体として諸条件・環境を整えて
いく準備を行っています。その過程で JOCS のキリスト教使命を再確認し、使命に基づく事業の
推進に力を尽くします。
同時に、JOCS の働きは会員・寄付者、現地カウンターパートの協力によって成し得ていきま
す。近年の会員数・寄付額の減少や使用済み切手運動の困難は否めませんが、教会・キリスト教
-2-
諸団体や学校とのつながりを強め、諸課題を克服し、より信頼に応える JOCS を目指していきた
いと思います。
● 祈りと実践―50 周年への準備
JOCS は、日本の NGO の草分け的存在です。そのことを自覚し、50 周年を迎える 2010 年を
視野にいれて、現在 50 周年記念誌、及び記念事業をどのようにしていくかの準備が始まっており
ます。それは、JOCS の「過去・現在・未来」をつなぐための重要な営みであると捉えています。
祈りと実践を、今もそしてこれからも続け、新しい 50 年を創造していく歩みを進めていきたいと
思います。皆様のご理解ご協力をよろしくお願い申し上げます。
<重点課題と取り組み>
1.JOCS「今後 5 年間の方向性」(2006−2010年度)を推進する。
1) 平和の実現に向けた働きを強める。
2) 女性と子ども・障がい者・少数民族・HIV感染者のための取り組みを進める。
3) 貧しく弱く小さくされた人々と共に生きるワーカーの活動を促進する。
2.事業の充実を図る。
1) 新規 2 名を加え、計 8 名(予定)のワーカーを派遣する(ニーズに応じて短期ワーカー
の派遣も行う)。
2) 研修生・奨学生への支援を充実する。
3) 適正かつ効率的な事業運営に努める。
4) ニーズの発掘とプロジェクトの可能性を探る。
5) 国内諸活動をさらに充実させる。
3.組織の活性化に努める。
1) 会員の増強を図る。
2) 募金活動(寄付・使用済み切手など)の拡大を図る。
3) 委員会活動の充実を図る。
4) 公益法人改革を見据え、新しい定款・基本原則への対応を行う。
5) 50 周年諸事業(記念誌・記念プログラムなど)の準備を進める。
6) JCMA、教会、キリスト教学校・諸団体、医療系機関との連携を強化する。
-3-
3.海外諸活動
[3−1]
ネパール
[3−1−1] 楢戸健次郎ワーカー(医師)
<ワーカー
派遣先:
楢戸健次郎>
HDCS (Human Development and Community Services)
ネパールにワーカーとして派遣され第1期3年が終了し、新たにシニアワーカーとしての1年
目になる。9月には日本での報告会を終えネパールに戻る予定。今までに得た経験と観察をもと
にじっくりと活動を進めて行きたい。
(1)HDCS での活動
引き続き HDCS が運営する、ネパール西部、ルクム郡にあるチョウジャリ病院での診療手伝
いと病院運営、管理への助言、そして今年度から活動が本格化する予防活動指導のためチョ
ウジャリに年3、4 ヵ月滞在する予定。
カトマンズの本部では JOCS 奨学生申請の事務手続きと HDCS 傘下の病院で働く医療助手の
レベルアップをどう図るかが第 2 期に課せられた仕事となる。
(2)JOCS 独自の活動
JOCS として将来他の NGO、INGO と協力してネパールでどんな活動が出来るかの検討。将
来ネパールで働きたいと考えているワーカー希望者、医療従事者、保健関係の学生などを積
極的に受け入れていきたい。また、各種のワークキャンプ等も提案したい。
(3)その他
ネパール語の学習継続。ネパール教会、日本語聖書集会への参加。また、ネパールの田舎に
は優秀で向学心がありながら家庭の経済的な理由で進学できない生徒が大勢いる。そのよう
な学生にどんな形で応援するのが適当かを考えるのも今年度の課題。
[3−1−2]
細井さおりワーカー(看護師)
2008 年 5 月 JOCS ワーカーとして就任。約 3 か月の派遣前研修の後、ネパール国のキリスト
教 NGO、プリズン・フェローシップ・ネパール(PFN)で、ポカラを中心に、刑務所の受刑者
及びその家族の健康を守る活動に従事する予定。
[3−2]
バングラデシュ
[3−2−1]
宮川眞一ワーカー(医師)
<ワーカー
派遣先:
宮川眞一>
CHC(Christian Hospital Chandraghona)
第 1 期 3 年は 8 月末をもって終了する。引き続き地域保健医療 (Community Health
Project : 以下 CHP )の活動を継続し CHC の質の向上に協力したい。又、以下の項目実現に
努力し、第 2 期目につなげたいと考える。
① 病院・診療業務・看護教育
1) イギリス人栄養士と協力し、週1回の生活習慣病外来定期診療開始予定。
当初は外来中心、徐々に入院治療システムの構築。
-4-
2) 病棟システム・意識改善:病院システムの改善は、それを施行する職員の責任感や意識
の改善がなければ機能しない。実地部分での改善。
3) 救急医療環境整備・教育:中間医療施設として救急処置用機器の有効活用。看護学生を
含むスタッフへの BLS(Basic Life Support)、ACLS (Advanced Cardiac Life Support)
教育・トレーニングを継続する。
4) 経済効率:生活習慣病(高血圧・高脂血症・糖尿病など)の定期診察実現。救急でのコ
ストシステムの見直し。
5) 看護教育:当国では今年度より教育システムの変更がなされた。それに即応しつつベッ
ドサイドでの「なぜ」「何を」「いかに」の思考訓練。心理的アプローチを含む「ケア」
の姿勢のトレーニング。救急処置の実地教育。
6) 精神保健領域:バングラデシュ版うつ病の心理テスト活用のシステム化。より患者心理
に配慮した看護アプローチの教育。医師の診療姿勢の改善。
7) 栄養教育・病院食:イギリス人栄養士と共同して小児栄養教育及び入院患者(特に糖尿
病患者)へ栄養指導。
8) 輸血及びインフォームド・コンセント:①適用の是非の検討
③インフォームド・コンセント
②輸血のスクリーニング
は討議。HIV スクリーニング検討。
9)リハビリテーション分野:リハビリ回診を実施。退院後の患者 ADL (Activities of Daily
Living 日常生活動作)も視野にいれた訓練、看護・医療ケアが出来るように教育。運動療
法のメニュー作成。
②地域保健医療 ( Community Health Project : CHP )
病院近郊のコドモトリユニオン(CHP1)とヒルトラクト地域のライカリ・チットモロン・
カプタイの 3 ユニオン(CHP2)の BMW (Basic Medical Worker:保健ワーカー) 訓練が
終了した。7 拠点の MC(Mobile Clinic:移動クリニック)は軌道にのっている。
1) BMW:より積極的な地域活動のためのトレーニング継続。追加人員補充。現体制の維持。
CHP2 におけるマラリア診断・早期治療の実現。
2) 記録・ハンドブック:①Family Book(「住民票」+「MT(Mobile Team:移動医療チー
ム)の診療録」+「出生・死亡記録・環境(家・水道・トイレ)
」)②Under Five Child Record
(5 歳以下の子どもの診療・成長録)③Antenatal Record(出生前母子保健記録用紙)
の有効活用。
3) CF(Community Facilitator):現職務を維持継続。
4) MC:7拠点の定期診療の維持。MT(Mobile Team:移動医療チーム)の構成簡素化。
より効果的な診療体制の検討。
5) 啓発活動:これまでの各種啓発プログラム継続。今年度は HIV/AIDS の予防・理解教育
を主眼に各種プログラム検討中。
6) 情報処理:BMW・CF・MC で得た情報を解析。現状把握と次期戦略の構築。
7) 行政・他 NGO との提携:結核治療に関して BRAC (現地 NGO)とのタイアップ。
③医療廃物問題
昨今、バングラデシュ政府は医療廃棄物処理の罰則規定を強化した。定期開催、決議機
関としての委員会の昇格。議長ハンドオーバー。近隣住民対象の環境問題を問うキャンペ
ーン開催。
-5-
④その他
チッタゴンに於けるストリート・チルドレンの現状と問題点把握。チャンドラゴーナ近辺住
民の就労難の打開策の模索。奨学生とのインタビューなど。
[3−2−2] 山内章子ワーカー(理学療法士)
<ワーカー
派遣先:マイメンシン
ダッカ
山内章子>
CCH(Community Centre for the Handicapped)
Noyanogr Church
ディナジプール
ダンジュリミッション
(1)CCH
リハビリテーションスタッフ(現在 4 名)の技術の向上、及び知識の伝達を施行。
カウンターパートとなる靴の修理屋の教育。
(2)Noyanogor Church
訓練の核となる母親を複数選択し、訓練方法が維持できるように教育していく。母親たちの
教育レベルが高い人は殆ど無く、理解力の乏しい人が多い。
「リハビリテーション=治る」と考
えている母親も少なくない。そのため、ボランティア 1 年目を迎える本年度は、寄り添うとい
う側面の教育も大切になっていくと考えられる。
(3)ダンジュリミッション
リハビリテーションスタッフ(現在 2 名+アシスタント 2 名)の技術の向上、及び知識の伝
達、リハビリテーションの基本的な考え方を指導するとともに、人は全て価値ある存在である
という精神的な基盤を持ち続けられるよう励ましていく。
(4)その他
カリタスプロジェクト
CDD (Centre for Disability in Development)で訓練を受け、地域で Disabled program を提
供しているスタッフらの短期集中講義を定期的に施行していく予定。日程など詳細は未定。
[3−2−3] 岩本直美ワーカー(看護師)
2008 年 4 月 JOCS ワーカーとして就任。バングラデシュ
マイメンシンにおいて、テゼ共同
体の運営する、知的ハンディを持った女性のホーム(プシュポニール)を中心に活動する。それ
に加え、同共同体運営の他の2つのホームにも関わる予定。なお、岩本直美ワーカーは、1999
年から 2005 年までの間、
同共同体において JOCS ワーカーとして計 5 年間活動した経験がある。
[3−3]
タンザニア
[3−3−1] 清水範子ワーカー(助産師・保健師)
<ワーカー
派遣先:
清水範子>
タボラ大司教区内医療施設
2008 年度活動計画を上半期と下半期に分けて記載する。
上半期
(期間:4 月 1 日から 8 月 31 日)
Ndala 病院での研修を 4 月半ばで終了予定、その後タボラ大司教区に戻り、週 3 日間は大司教
-6-
区の保健セクター内の事務仕事、3 日間はイプリヘルスセンターで活動する。
保健セクターでは、協働者と共にタボラ大司教区の母子保健向上に向けたアクションプラン作
成のため情報収集し、母子保健の課題を明確にしたい。そのために、タボラ大司教区の持つ保健
医療施設 9 つ(病院 1 つ、保健センター3 つ、ディスペンサリー5 つ)を訪問する。またヘルス
ボードミーティング(全保健医療施設の代表者が集まり、タボラ大司教区にて年 3、4 回開催)
に参加する。
イプリヘルスセンターでは、Mother and Child Health(以下 MCH)クリニックにおいて、
妊産婦健診、妊産婦 HIV 検診、産褥健診、新生児健診、予防接種、5 歳未満児の体重測定など
を実施する。臨床活動を通じて、臨床的課題をスタッフと共に話し合い課題を明確にしたい。ま
た、妊産婦や子どもへの関わりを通じて、日常生活の様子を理解したい。
下半期
(期間:9 月 1 日から 3 月 31 日)
保健セクターとイプリヘルスセンターでの課題を明らかにし、目標にむけて実際に活動する。
保健セクターでは、ヘルスボードミーティング開催時に全ヘルスファシリティからアクション
プランについて意見をまとめ作成する。アクションプランには長期目標と、短期目標を設定して
いく。ヘルスボードミーティング毎に評価と修正を行う。3 月末には次年度のアクションプラン
を作成する。
イプリヘルスセンターでは、スタッフまたは妊産婦の視点からアクションプランを検討したい。
臨床的課題に対しスタッフと共にアクションプランを作成し実践する。また妊産婦の日常生活か
ら、生活に適応できる母子保健向上にむけたアクションプランを作成し実践する。その後 3 か月
毎に評価と修正を繰り返し、3 月には次年度のアクションプランを作成する。
[3−4]
パキスタン
[3−4−1] 青木盛ワーカー(医師)
<ワーカー
派遣先:
青木盛>
St. Raphael’s Hospital(聖ラファエル病院)
(1)St. Raphael’s Hospital(聖ラファエル病院)での業務
①外来
月曜日から土曜日の診療継続予定。
②小児の入院
診察、治療にあたる。
③新生児室
診察、治療についてファイザラバード市内の開業医 Dr. Javed、また他の医師との協力を図る。
新生児室への人工呼吸器導入
運転開始準備(器材の確認、整備。酸素、空気の安定した供給方法確認。消耗品の入手。
ランニングコスト、患者家族への請求額の確認など)
スタッフへの指導(人工呼吸器のしくみ、使用中の管理、患児の観察など)
自作Nasal CPAPの検討
(Nasal CPAP:新生児の呼吸様式が鼻呼吸が主であることから、呼気終末に陽圧を鼻孔か
ら加え、肺胞の虚脱を防ぎ、新生児の呼吸障害を改善させる治療法。1970 年代に始められ、
-7-
人工呼吸器を用いず定常流で可能。現在日本では人工呼吸器を用いる方法や Nasal CPAP 専
用の機器が用いられることがほとんど)
2 月に人工呼吸器が 1 台導入されたが、呼吸器が必要な児が重なることも多く 1 台では救
命できる児が限られてしまう。将来にわたり継続できるよう、当地で入手できる素材、看護
師でも作成できる簡便な物で、古典的な Nasal CPAP が行えるよう鼻に付けるプロングを自
作できればと考えている。
④近隣の診療
水曜日に同行継続予定。
(2)他の活動
ファイザラバード市内の子どもの健康に関する問題点の把握に努められるよう、方法を模索す
る。
[3−5]
カンボジア
[3−5−1] 諏訪惠子ワーカー(看護師)
<ワーカー
派遣先:
諏訪惠子>
RENACER, Walk with Women(レナセール・女性とともに歩む会)
<概要>
カトリック礼拝会が中心となって設立したカンボジア政府登録 NGO「RENACER, Walk with
Women」
(日本法人は「NPO 法人
レナセール・女性とともに歩む会」)
(RENACER はスペイ
ン語で「生まれ変わる」の意)によるカンボジアでの女子シェルタープロジェクトへ派遣され、
レナセールのスタッフと共に活動を展開する。女子シェルタープロジェクトの目的はカンボジア
社会の中で、差別・偏見・疎外・搾取等により脆弱な立場に置かれ、その人格の尊厳が危うくさ
れている女性、特に人身取引や売買春・性的搾取の女性被害者を保護し、彼女たちの人格が大切
にされ、より希望の持てる人生への再出発を支援することである。1990 年以降、社会的基盤の
崩壊の復興を歩み出したカンボジアは平和を構築していく傍ら、性的目的の人身売買が急速に拡
大し、特に貧しい家庭の 10 代の女性がターゲットになっている。そこで、レナセールのプロジ
ェクトは警察や保護団体等によって救助された女性たちをシェルターに受け入れ、彼女たちの日
常生活を支えながら、健康教育、特に性感染症、HIV エイズ、正しい性のあり方、衛生・栄養・
子育て・病気予防等に関する教育や自立を助ける職業訓練等の活動を行う。
<派遣先の現状>
2008 年 2 月現在、レナセール・カンボジアは民家を借り、プノンペンに事務所とセンター(=
シェルター)
、シュムリアップ州に事務所を置き、シスター5 名(日本人 4 名、インド人 1 名)と事
務所現地スタッフ 2 名(男性)、センター現地スタッフ 5 名(女性)がいる。
シュムリアップ州にはシェルター建設地を確保し、建物の設計図も完成し、着工直前の状態に
ある。しかしながら、シェルター設置後、将来的な土地や建物の所有権についての問題が明確に
解決できない状況がつづいており、着工も滞っている。そのため、具体的なプロジェクト活動を
始めることができていないというのが実情であるが、現地スタッフの確保とスタッフの実地研修
は徐々に始まっている。また、複雑な家庭環境で実家では安全に生活することが難しいという状
況の女性 2 名(どちらも 20 歳前後・自称)
(この部分、人数が増えている等変更があれば修正を
-8-
お願いします。)がプノンペンのセンターに入寮し、スタッフと共に家族的な生活を営んでいる。
<プロジェクト参加のビジョン>
レナセール・カンボジア・センターの女子たちの心境を少しでも深く理解できるよう努め、彼
女たちの潜在力を引き出し、自立への力を養い、希望を持って新たな人生を再スタートしていけ
るように、シスターや現地スタッフと良好なコミュニケーションを図り、関わっていきたい。
<2008 年、ワーカーの主な活動>
1. レナセール・カンボジアのシスター、現地スタッフ、プロジェクト関係者、シェルターで生
活する女子たちと良好な人間関係づくり
2. プロジェクトの目的・目標、戦略、実施計画案を理解
3. カンボジアにおける問題の現状と問題対策の状況(カンボジア政府の対応や他団体の活動等)
把握
4. プノンペン事務所、プノンペンシェルター、シュムリアップ事務所の運営管理の現状把握
5. プロジェクトにおいての JOCS ワーカーの責任と役割の明確化、具体的な活動計画の立案
6. シェルターで生活する女子たちの健康管理
7. シェルター周辺の住民やシェルター活動に関係する他団体と良好な関係の構築
[3−5−2] TBA Integration Program (TIP) フォローアップ
2002 年 1 月から 2006 年 12 月までタケオ州プレイカバス郡保健事務所管轄地域で実施した
「TBA Integration Program (TIP)(伝統的助産婦包括的プログラム)」のフォローアップ調査を
行う。調査は JOCS カンボジア元スタッフの Ms. Born Sorunna に委託し、2008 年 6 月及び 2008
年 12 月に実施する。
[3−6]
短期派遣
2008 年度は 2 名の短期ワーカー派遣(各1∼2ヵ月)を計画している。派遣地はネパール、
タンザニア等の予定。
[3−7]
研修生・奨学金支援
2008 年度は、インド 5 名・インドネシア 29 名・ウガンダ 28 名・カンボジア 2 名・ネパール
22 名・タンザニア 3 名・バングラデシュ 4 名の計 93 名を支援する予定である。
インド
1960 年代に奨学金を受けて来日した故 A.K.タリアン医師との関わりから、タリアン氏が設立
した Christian Fellowship Hospital(CFH/ クリスチャン友好病院)のスタッフやスタッフの子女
に奨学金を支給している。
・Nisha Rachel Chandrasekaran(女性
18 歳
学生)
アンビリケイ・クリスチャン看護大学で看護学を学んでいる。2006 年 8 月より 4 年間。
・Sangeeta Andavan(女性
17 歳
学生)
-9-
Sankalingam Bhuwaneswri College of Pharmacy で薬学を学んでいる。2006 年 7 月より2年
間。
・Uma Muniandi(女性
19 歳
学生)
Sankalingam Bhuwaneswri College of Pharmacy で薬学を学んでいる。2006 年 7 月より2年
間。
・Immanuel Paul Raj(男性
19 歳
学生)
St. Peters’s Engineering College で医用工学を学んでいる。2006 年 8 月より 4 年間。
・Vennila Rajakannu(女性
18 歳
学生)
タミールナドゥ州にある Sankaralingam Bhuwaneswari College of Pharmacy で薬剤を学ぶ。
2008 年 7 月より 2 年間。
インドネシア
インドネシアでは、以下の団体や病院に所属する奨学生に支援を行っている。
○Indonesia Christian Association for Health Service (ICAHS/インドネシアキリスト者保健サ
ービス協会):ジャカルタのチキニ病院に本部を置くネットワーク団体。チキニ病院、モジョワ
ルノ病院、グヌンシトリ病院、エリム病院などが加盟している。GMIM と GKST も加入し、チ
キニ病院での短期研修にスタッフが参加する例が多い。
○GMIM Health Foundation(ミナハサ福音教会)
:スラウェシ島北部にある福音教会が運営する
保健医療部門。ベテスダ病院やカローラン・アムラン病院(田村久弥元ワーカー派遣先)、パン
チャランカシ病院などを管轄し、各地で保健プログラムを実施している。
○YAPKESMAS GKST(中部スラウェシキリスト教会保健医療部門)
:宗教を巡る紛争が続くス
ラウェシ島中部にあり、中部スラウェシ各地の地域保健サービス推進のため活動を行っている。
長尾真理元ワーカーの派遣先。
・Tonny Sastra Daeli(男性
17 歳
学生)
ICAHS グヌンシトリ病院所属。Health Nurse School Gunung Sitoli(グヌンシトリ看護学校)
で看護学を学んでいる。2005 年 8 月より 3 年間。
・Ester Maria Daeli(女性
23 歳
学生)
ICAHS グヌンシトリ病院所属。Academy of Health Science Mutiara(ムティアラ保健アカデ
ミー)で地域保健を学んでいる。2005 年 9 月より 4 年間。
・Firman Zai(男性
21 歳
学生)
ICAHS グヌンシトリ病院所属。Academy of Health Science Mutiara(ムティアラ保健アカデ
ミー)で地域保健を学んでいる。2005 年 9 月より 4 年間。
・Rolin Hulu(女性
18 歳
学生)
ICAHS グヌンシトリ病院所属。Health Nurse School Gunung Sitoli(グヌンシトリ看護学校)
で看護学を学んでいる。2005 年 9 月より 3 年間。
・Citra Natalia Hia(女性
21 歳
学生)
ICAHS グヌンシトリ病院所属。North Sumatra University(北スマトラ大学)で歯学を学ん
でいる。2005 年 9 月より 5 年間。
・Noni Revi Hidayati Daeli(女性
22 歳
学生)
- 10 -
ICAHS グヌンシトリ病院所属。North Sumatra University(北スマトラ大学)で公衆衛生を
学んでいる。2005 年 8 月より 3 年間。
・Rohi Marlo Yati(女性
50 歳
看護師)
ICAHS モジョワルノ病院所属。Darul Ulum Jombang 大学で看護学を学んでいる。2006 年 9
月より 2 年間。
・Eko Sih Panglipuringtyas(女性
34 歳
看護師)
ICAHS モジョワルノ病院所属。Nursing Academy of Regency Government of Jombang で看
護学を学んでいる。2006 年 6 月より 2 年半。
・Yuliana Elias(女性
34 歳
看護教師助手)
STIK Immanuel(インマヌエル保健教育学校)所属。ガジャマダ大学で保健教育の修士号取得
を目指す。2007 年 11 月より 1 年半。
・Jemmy P. Malahina(男性
28 歳
インターンシップスタッフ)
ICAHS リンディマラ病院所属。Radiodiagnostic and Radiotherapeutic Techniques Academy
でレントゲン技術を学ぶ。2007 年 7 月より 3 年間。
・Ike Pebriana(女性
25 歳
看護師)
ICAHS マルディ・ワロエジャ病院所属。Politeknik Kesehatan Malang で看護学を学ぶ予定。
3 年間。2007 年 9 月より開始予定だったが、授業の開始が 2008 年に延期された。
・Etsu Putriani(女性
24 歳
看護師)
ICAHS マルディ・ワロエジャ病院所属。Politeknik Kesehatan Malang で看護学を学ぶ予定。
3 年間。2007 年 9 月より開始予定だったが、授業の開始が 2008 年に延期された。
・Yetty Wahyu kirniawati(女性
28 歳
看護師)
ICAHS マルディ・ワロエジャ病院所属。Politeknik Kesehatan Makang で助産学を学ぶ予定。
3 年間。2007 年 9 月より開始予定だったが、授業の開始が 2008 年に延期された。
・Yarmiwati Hondro(女性
42 歳
看護師/病棟長)
ICAHS RSUD ルカヒリシマエタノ病院所属。北スマトラ大学で看護学を学ぶ予定。3 年間。
2008 年 7 月より 2 年間。
・Estefina Makausi(女性
52 歳
看護師)
GMIM ベテスダ病院所属。Sariputra 大学で看護学を学んでいる。2007 年 9 月より 2 年半。
・Arne Maapi(女性
26 歳
看護師)
GMIM ベテスダ病院所属。チキニ病院で ICU のトレーニングを受ける。2008 年 4 月より 3 ヵ
月間。
・Haine Meysi Paat(女性
30 歳
看護師)
GMIM ベテスダ病院所属。チキニ病院で小児 ICU のトレーニングを受ける。2008 年 4 月より
3 ヵ月間。
・Hertje Fera Reppi(女性
33 歳
看護師)
GMIM ベテスダ病院所属。チキニ病院で手術室のトレーニングを受ける。2008 年 4 月より 3
ヵ月間。
・Lisa Rontos(女性
25 歳
看護師)
GMIM ベテスダ病院所属。チキニ病院で手術室と外科のトレーニングを受ける予定。2008 年 9
月より 3 ヵ月間。
- 11 -
・Berty Pelealu(男性
30 歳
准看護師)
GMIM カローラン・アムラン病院所属。Bethesda Nursing Academy(ベテスダ看護学校)で
看護学を学んでいる。2007 年 7 月より 3 年間。
・Marce Lendo(女性
26 歳
准看護師)
GMIM カローラン・アムラン病院所属。Bethesda Nursing Academy(ベテスダ看護学校)で
看護学を学んでいる。2007 年 7 月より 3 年間。
・Yonbert Larobu(女性
51 歳
医師)
GKST 所属。ハサヌディン大学で病院管理を学んでいる。2 年間の勉強のうち、2008 年 4 月か
らの後半の 1 年間を支援。
・Frits Lexi Meinker Montjai(男性
19 歳
学生)
GKST 所属。Sam Ratulangi 大学医学部で学んでいる。2007 年 7 月より 7 年間。
・Mardianus Tado’u(男性
22 歳
学生)
GKST 所属。Sam Ratulangi 大学医学部で学んでいる。2007 年 7 月より 7 年間。
・Elivis Lainus(女性
20 歳
学生)
GKST 所属。Nursing Academy of Salvation Army, Palu(パル救世軍看護学校)で看護学を学
んでいる。2007 年 8 月より 3 年間。
・Okvin Tuwuntjaki(男性
19 歳
学生)
GKST 所属。Pharmacy Academy of Tadulako Palu で薬剤師になる勉強をしている。2007 年
6 月より 3 年間。
・Aprita Ladjamba(女性
30 歳
准看護師)
GKST 所属。Nursing Academy of Salvation Army, Palu(パル救世軍看護学校)で看護学を学
んでいる。2007 年 6 月より 2 年半。
・Raden Bagus Heryanto(男性
33 歳
准看護師)
GKST 所属。Nursing Academy of Salvation Army, Palu(パル救世軍看護学校)で看護学を学
んでいる。2007 年 7 月より 2 年半。
・Hermin Joloke’e(女性
45 歳
准看護師)
GKST 所属。College of Health of Indonesia Jaya で看護学を学ぶ予定。学校側が開校に必要な
要件を満たすことができず授業開始が遅れているが、2008 年度中には開始される予定。
ウガンダ
2000 年に北川恵以子元ワーカーを派遣したことがきっかけとなり、奨学金支給が始まった。
○Uganda Protestant Medical Bureau(UPMB/ウガンダプロテスタント医療事務局):首都カ
ンパラに本部を置くネットワーク団体。北川恵以子元ワーカー派遣先のチオコ病院、キュア・
チルドレンズ病院、アムダット病院、ノブウェンドヘルスセンターなど数十ヶ所の病院と、
南ルウェンゾリ大司教区やセベイ大司教区が運営する診療所が加盟している。
・Aidah Sekinemye Nakaye(女性
32 歳
看護師)
メンゴ病院付属看護学校所属。アガ・カーン大学で看護学学士号を取得するため学んでいる。
2006 年 7 月より 2 年半。
・Ester Nalwanga(女性
38 歳
助産師/クリニカルインストラクター)
- 12 -
メンゴ病院付属看護学校所属。Mulago Health Tutor’s College で Health Tutorship の学位を
取得するため学ぶ予定。2008 年 10 月より 2 年間。
・Babirye Florence Nalvbiri(女性
43 歳
准助産師)
メンゴ病院所属。メンゴ病院付属の看護助産学校で正助産師の資格をとるため学んでいる。
2007 年 5 月より 1 年半。
・Nanyanzi Eunice Rebecca(女性
30 歳
准助産師)
メンゴ病院所属。メンゴ病院付属の看護助産学校で正助産師の資格をとるため学んでいる。
2007 年 5 月より 1 年半。
・Ruth Namazzi(女性
31 歳
准看護師)
メンゴ病院所属。メンゴ病院付属の看護助産学校で正助産師の資格をとるため学ぶ予定。2008
年 5 月より 1 年半。
・Stephenson Nkurikiylmana(男性
29 歳
実験助手)
チオコ病院所属。Jinja Medical Laboratory で検査技師になるため勉強している。2006 年
10 月より 3 年間。
・Richard Kyaterekera(男性
40 歳 薬局スタッフ)
チオコ病院所属。ムラゴ病院付属のパラメディカルトレーニングスクールで調剤専門スタッフ
になるため勉強している。2006 年 9 月より 3 年間。
・Kenneth Mabira(男性
33 歳
准看護師)
チオコ病院所属。メンゴ病院付属看護学校で正看護師の資格をとるため学んでいる。2006
から始める予定だったが 1 年遅れて 2007 年 5 月より 1 年半。
・Kawala Gertrude Jsiko(女性
33 歳
助産師)
チオコ病院所属。メンゴ病院付属看護学校で正看護師の資格をとるため学んでいる。2007 年 5
月より 1 年半。
・Janet Balungi Babisewwla(女性
24 歳
准看護師)
チオコ病院所属。メンゴ病院付属の看護助産学校で正看護師の資格をとるため学ぶ予定。2008
年 5 月より 1 年半。
・Grace Opio(女性
34 歳
准看護師)
チオコ病院所属。メンゴ病院付属の看護助産学校で正助産師の資格をとるため学ぶ予定。2008
年 5 月より 1 年半。
・Abraham Bwambale(男性
28 歳 地域リプロダクティブヘルスワーカー)
南ルウェンゾリ大司教区所属。Ernest Cook Ultrasound Research and Education Institute で
X 線技術の学位をとるため学んでいる。2007 年 9 月より 3 年間。
・Annet Bindu(女性
34 歳
看護助手)
南ルウェンゾリ大司教区所属。Bishop Magambo Counsellor Training Institute でカウンセリ
ングの学位を取るため学んでいる。2007 年 2 月より 2 年間。
・Yonah Kinyonyi Munyaha(男性
37 歳
看護主任)
南ルウェンゾリ大司教区所属。International Christian Medical Institute でヘルスアドミニス
トレーションの学位をとるため学んでいる。2007 年 10 月より 3 年間。
・Charles Magwano(男性
32 歳
看護助手)
南ルウェンゾリ大司教区所属。メンゴ病院付属看護学校で正看護師の資格をとるため学んでい
- 13 -
る。2007 年 11 月より 3 年間。
・Patric Amooti Bikansobera(男性
28 歳
看護助手)
南ルウェンゾリ大司教区所属。メンゴ病院付属看護学校で正看護師の資格をとるため学んでい
る。2007 年 11 月より 3 年間。
・Jacqueline Mutegina(女性
30 歳
助産師)
キュア・チルドレンズ病院所属。メンゴ病院付属の看護学校で正看護師の資格をとるため学ん
でいる。2007 年 5 月より 1 年半。
・Omara Sebby(男性
25 歳
検査室助手)
キュア・チルドレンズ病院所属。Medical Laboratory Training School で検査技師になるため
学んでいる。2006 年 12 月より 1 年 8 ヵ月間。
・Ogwang George(男性
31 歳
准看護師)
アムダット病院所属。Mbale School of Clinical Officers で医学を学んでいる。2005 年 11 月
より 3 年間。
・Batusa Yudaya(女性
29 歳
准看護師)
アムダット病院所属。Mbale School of Clinical Officers で医学を学んでいる。2005 年 11 月
より 3 年間。
22 歳
・Beneta Cherop(女性
看護助手)
アムダット病院所属。ンサンビア看護助産学校で准看護師の資格をとるため学んでいる。2007
年 5 月より 3 年間。
・Isaac Rembe Lumago(男性
36 歳
地域保健コーディネーター)
ケイヘルスセンター所属。Mulago Paramedical Training School でヘルスアシスタントを学ん
でいる。2006 年 10 月より 2 年間。
・Christine Ruth Akongo(女性
39 歳
助産師)
カラモジャ大司教区所属。Mbarara University of Science & Technology で看護学学士号を取
得するため学んでいる。2006 年 8 月より 2 年間。
・Eunice Amaniyo(女性
30 歳
准看護師)
クルバ病院所属。ルバガ看護助産学校で正看護師の資格をとるため学んでいる。2007 年 5 月よ
り 1 年半。
・Vivian Ezama(女性
37 歳
准看護師)
クルバ病院所属。ルバガ看護助産学校で正看護師の資格をとるため学ぶ。2007 年 5 月より 1 年
半。
・Jane Muyingo Nsubuga(女性
44 歳
ヘルスコーディネーター)
ルウェロ大司教区所属。Ndejje 大学でガイダンスとカウンセリングの学位をとるため学んでい
る。2007 年 12 月より 3 年間。
・Olwa James Kamara(男性
49 歳
クリニカルオフィサー)
アマイコミュニティー病院所属。Kampala International University(カンパラ国際大学)で
Clinical Medicine and Community Health の学位をとるため学んでいる。2008 年 4 月より 3
年間。
・Julius Mubunga(男性
31 歳
クリニカルオフィサー)
セ ン ト ポ ー ル ヘ ル ス セ ン タ ー 所 属 。 Ernest Cook Ultrasound Research and Education
- 14 -
Institute で X-Ray Pattern Recognition の学位をとるため学んでいる。2008 年 2 月より 1 年
間。
カンボジア
JOCS カンボジアを通して、活動地の保健行政機関で働くスタッフへの奨学金を支給している。
また、カンボジアカトリック学生センターに所属する学生の支援も行っている。
・Sookly Chan(女性
23 歳
医学生)
カンボジアカトリック学生センター所属。プノンペンの University of Health Sciences で医師
になるために学んでいる。2003 年 12 月より 4 年 8 ヵ月間の予定だったが、1 科目単位を取れ
ず、5 年生に進級できなかったため、4 年生を再履修する。
・Kheng Heng(男性
36 歳
看護師・会計係)
プレイカバス郡地域保健事務所所属。Build Bright University で経営学を学んでいる。2006
年 6 月より 3 年半。
ネパール
ネパールでは、以下の団体や病院に所属する奨学生に支援を行っている。
○Lalitpur Nursing Campus(国立トリブバン大学医学部付属ラリトゥプール看護学校)
:前身は
俵友惠元ワーカーの派遣先であったシャンタバワン高等看護学院。
○United Mission to Nepal (UMN/ネパール合同ミッション):JOCS がネパールにワーカーを派
遣し始めた時から長年の関わりを持つネットワーク団体。今までに 10 名以上のワーカーを派遣
してきた。
○Anandaban Hospital(アナンダバン病院)
:TLM(The Leprosy Mission International)がネ
パールで運営する病院。宮
伸子元ワーカーの派遣先。
○Human Development and Community Services(HDCS):ネパール人の運営による NGO。ラ
ムジュン病院、チョウジャリ病院などを管轄しているほか、UMN よりタンセン病院などの運
営を引き継いだ。2005 年より楢戸健次郎ワーカーを派遣している。
○Tikapur Christiya Mandali Church(ティカプール・キリスト教会)
:ネパールの極西部カイ
ラリ郡にあるキリスト教会で、牧師夫妻が貧しいタルー民族の約 30 人の子ども達を 15 年以上
にわたって世話をしている。地域に住む貧しい人々のためにクリニックを開くことを目指して
おり、成長し義務教育を終えた子ども達の中から保健医療を目指す人材を支援してほしいとの
依頼があり、これを受けた。
・Shanti Aware(女性
39 歳
看護教師助手)
ラリトゥプール看護学校所属。マハラジガンジ看護大学で看護学の修士号をとるため学んでい
る。2 年間の勉強のうち、2007 年 5 月からの後半の 1 年間を支援。
・Deepan Pun Nagar(女性
46 歳
看護教師)
ラリトゥプール看護学校所属。マハラジガンジ看護大学で看護学修士号をとるため学ぶ予定。2
年間の勉強のうち、2008 年 5 月から 2 年間。
・Samjhana Manandhar(女性
19 歳
学生)
- 15 -
アナンダバン病院所属。Dhulikhel Medical Institute で看護学を学んでいる。2005 年 8 月よ
り 3 年間。
・Dil Bahadur Desar(男性
38 歳
看護師)
アナンダバン病院所属。バングラデシュのダッカにある南アジア大学で地域保健の修士号を取
得するため学んでいる。2007 年 1 月より 1 年 8 ヵ月間。
・Bishnu Prasad Sharma(男性
46 歳 歯科医)
UMN パタン病院所属。大連医科大学で口腔外科を学んでいる。2006 年 10 月より 3 年間。
・Madhu Gyanwali(女性
33 歳
医師)
パタン病院所属。トリブバン大学で皮膚科を学んでいる。2007 年 5 月より 3 年間。
・Mohan Laxmi Koirala(女性
42 歳 看護師)
タンセン病院所属。B&B Medical Institute で看護学士号を取得するため学んでいる。2006 年
12 月より 2 年間。
・Ganga Shrestha(女性
48 歳
看護師)
タンセン病院所属。B&B Medical Institute で看護学士号を取得するため学んでいる。2006 年
12 月より 2 年間。
・Dhana Hemchuri(女性
46 歳
看護師)
タンセン病院所属。B&B Medical Institute で看護学士号を取得するため学んでいる。2006 年
12 月より 2 年間。
・Parbati Gautam(女性
43 歳
地域保健コーディネーター)
タンセン病院所属。B&B Medical Institute で看護学士号を取得するため学んでいる。2007 年
11 月より 2 年間。
・Parbati Gautam(女性
41 歳
看護師)
タンセン病院所属。B&B Medical Institute で看護学学士号を取得するため学んでいる。補欠
合格で入学したので勉強開始が 1 ヵ月遅れた。2007 年 12 月より約 2 年間。
・Savitri Shrestha(女性
35 歳
看護師)
タンセン病院所属。B&B Medical Institute で看護学士号を取得するため学んでいる。2006 年
11 月より 2 年間。
・Shakuntala Thanju(女性
51 歳
看護学校長)
タンセン看護学校所属。日本の国立保健医療科学院の遠隔教育で公衆衛生の博士号取得を目指
して勉強中。2005 年 4 月より 3 年間で 2008 年 3 月修了予定だったが、論文発表までにもう少
し指導が必要であるとの学校の判断から、論文発表および博士号取得が 2009 年 3 月頃に延期
された。
・Shakuntala Ranpal(女性
26 歳
看護教師助手)
タンセン看護学校所属。OM Institute for Health Manpower Development で看護学学士号を
取得するため学んでいる。2006 年 12 月より 2 年間。
・Alka Thapa Chhetri(女性
24 歳
看護教師助手)
タンセン看護学校所属。OM Institute for Health Manpower Development で看護学学士号を
取得するため学んでいる。2006 年 12 月より 2 年間。
・Pradina Shrestha(女性
29 歳
アシスタントクリニカルインストラクター)
タンセン看護学校所属。Kathmandu Model Hospital School of Nursing で看護学を学んでいる。
- 16 -
2007 年 11 月より 2 年間。
・Basanti Pokharel(女性
45 歳
看護教師)
タンセン看護学校所属。マハラジガンジ看護大学で看護学修士号を取得するため学ぶ予定。
2008 年 5 月から 2 年間。
・Maheshwor Gosain(男性
26 歳
学生)
HDCS 所属。ネパールガンジ医科大学 MBBS 取得を目指している。5 年半の勉強のうち、2007
年 2 月からの 4 年半を支援。
・Yub Raj Acharya(男性
38 歳
病院事務長)
HDCS ラムジュン病院所属。National Open College でヘルスケアマネジメントと病院運営管
理を学んでいる。2007 年 11 月より 2 年間。
・Hari Ghimire(男性
30 歳
経理担当)
HDCS 本部事務所所属。APEX College でビジネスアドミニストレーションを学んでいる。2007
年 8 月より 2 年半。
・Pabitra Budhathoki(女性
27 歳
看護師)
HDCS ダデルドゥラ病院所属。B&B Medical Institute で看護学学士号を取得するため学んで
いる。2007 年 11 月より 2 年間。
・Monima Chaudhary(女性
19 歳
学生)
ティカプール・キリスト教会所属。ネパールガンジ看護学校で看護師になるため学ぶ。2008 年
10 月より 3 年間。
バングラデシュ
バングラデシュでは、以下の団体や病院に所属する奨学生に支援を行っている。
○PIME Sisters(カトリック・ミラノ外国宣教会):ダッカに本部を置くほか、クルナで結核
とハンセン病の専門病院を運営。これまでに 2 名のワーカーを派遣した。
○St. Vincent Hospital(聖ヴィンセント病院)
:ディナジプールにある修道会運営による病院。
併設の看護学校に小原澤榮子元短期ワーカーが派遣された。
○Christian Hospital Chandraghona(チャンドラゴーナ・キリスト教病院)
:ミャンマー国境に
近く、少数民族が多く暮らす地域にある唯一の総合病院。院長はじめ医師は皆少数民族出身。
JOCS からの 3 人目のワーカーとして宮川眞一ワーカーが活動している。
・Lina Baroi(女性
28 歳
修道女・ヘルスワーカー)
PIME シスターズ所属。University of Asia Pacific で薬学学士取得を目指している。2004 年 4
月より 4 年間。
・Michelina Das(女性
20 歳
検査室助手)
聖ヴィンセント病院所属。ダッカにある State University of Bangladesh で医療検査を学んで
いる。2005 年 10 月から 3 年間の予定だが、学校のストなどで授業が滞りがちで修了が遅れる
予定。
・Ujjal Nath(男性
29 歳
検査室助手)
チャンドラゴーナキリスト教病院所属。同病院で庭師をする父親の支援でダッカにある
Institute of Medical Technology で学んでいるが、学費が足りなくなったので 2 年間の勉強の
- 17 -
うち、2008 年 1 月からの後半の 1 年間を支援。
タンザニア
タンザニア 26 州のひとつタボラ州にあるカトリック教会タボラ大司教区の保健セクターが病
院、ヘルスセンター診療所を運営しており、2007 年 9 月から清水範子ワーカーが派遣されている。
2007 年 12 月から 2008 年 1 月までは、宮尾陽一短期ワーカーが派遣された。
・Erasto Thomas Sauni(男性
40 歳
準医師検査助手)
タボラ大司教区カリウアヘルスセンター所属。Muhimbili 大学で検査技師の勉強をしている。
2007 年 9 月より 2 年間。
・William Benedict Kaijage(男性
39 歳
准医師補)
タボラ大司教区カリウアヘルスセンター所属。Tanzanian Training Centre for International
Health で、アシスタントメディカルオフィサーの資格を得るために学んでいる。2007 年 10 月
より 2 年間。
・Dotto Peter Katinda(男性
37 歳
X 線助手)
タボラ大司教区ンダラ病院所属。Muhimbili 大学で X 線撮影について学んでいる。2007 年 9
月より 3 年間。
[3−8]
災害救援復興支援
インドネシアのニアス島は 2004 年 12 月大津波に、また、2005 年 3 月には大地震に襲わ
れ大きな被害を受けた。JOCS は ICAHS(インドネシア・キリスト者保健サービス協会)
からの要請を受け、被災者の心のケアに携わる機会の多い保健医療職・教員・牧師を対象に、
精神保健に関するトレーニングの開催に協力することになった。
2008 年 8 月にニアス島シロンブ保健所を会場に、ファシリテーターとして中谷三保子氏
(臨床心理セラピスト・帝京平成大学院臨床心理学科教授)及び精神科医のチン・ウィグナ
氏(インドネシア大学児童精神科)を迎えて精神保健に関するトレーニングが予定されてい
る。その後トレーニングの受講者たちにより、それぞれの地元で更に伝達講習が計画されて
いる。
4.国内諸活動
[4−1]
国内活動全般
会員の減少をいかに防ぐかを最重要課題として活動を行う予定である。以下の活動に取り組む
ほか、
「JOCS 今後 5 年間の方向性アクションプラン」に基づき、会員とアジア、アフリカの人々
をつなぐ活動にも力を注いでいきたい。
(1)会員増強のための取り組み
・会費 1 年以上未納者への働きかけ
会費を 1 年以上納めていない方に海外のワーカーからメッセージと共に払い込み用紙を送付
- 18 -
するキャンペーンを継続する。
・入会キャンペーン
楢戸健次郎ワーカー、宮川眞一ワーカーの報告会期間中に実施する予定。この期間に入会し
た方、新規会員を紹介した方に記念品を贈る。
(2)地区 JOCS 活動支援:仙台・足利・町田・京都・大阪・神戸・芦屋・播州・岡山・
四国高知
楢戸ワーカー、宮川ワーカーの活動報告会やコンサート、講演会など、各地区の特性を活か
したつどいが開催される予定。京都 JOCS のチャリティコンサートは 2008 年で 30 回を迎える。
また新たな地区 JOCS 候補として大曲(秋田県大仙市)での活動支援を行っていく予定。
(3)チャリティー映画会
第4回チャリティー映画会の実施を検討する。
[4−2]
ワーカー育成活動全般
今年度も、JOCS のワーカーの発掘と育成、また海外保健医療協力の芽を広く育てるため、
育成プログラムを充実させたい。現行プログラムの充実はもちろんのこと、不足していると
ころを補ってプログラムを企画したい。現行のプログラムでは、スタディツアーを 1 回、海
外保健医療協力セミナーを 1 回、海外保健医療勉強会を少なくても 4 回開催する。また、休
止している国内フィールドワークを、今年度は是非再開させるべく、検討していく。現在予
定しているプログラムは以下のとおり。
5 月末頃
海外保健医療勉強会(講師:未定)
6 月 21 日(土)∼22 日(日)海外保健医療協力セミナー
(講師:楢戸健次郎ワーカー)
7 月末頃
海外保健医療勉強会(講師:楢戸健次郎ワーカー)
2009 年 2 月末頃
南インドスタディツアー
近年の育成プログラムは、継続参加者が増えているという喜ばしい状況である。今後も
JOCS とつながり続けてもらうため、ワーカー育成委員、海外担当主事、事務局担当が協力
し合って、働きかけを行っていく。継続参加者に各企画の中で部分的に役割をお願いするこ
とも検討する。
[4−3]
広報活動全般
今年度も広報活動の充実を図り、会員増強に努める。
具体的な活動は以下のとおり。
(1)「みんなで生きる」の企画・編集
・隔月の偶数月の発行とし、16 ページを基本に、情報量にあわせてページの増減をしつつ編集
を行う。
・読者アンケートを今年度も引き続き行う。
・読者アンケートを参考にしつつ、必要があれば柔軟にレイアウトや編集内容などを検討し、
微調整しながらより良い紙面づくりを継続する。
・子ども号は、表・裏表紙のカラー印刷を視野に入れつつ、内容も時間をかけて企画し、編集
を行う。
- 19 -
(2)フォーラム
今年度は「フォーラム」第 25 号を4月に発行する。
(3)ボランティアテックの活動(ボランティアフォトグラファー等の派遣)
・定期的にミーティングを行い、必要な時に必要な写真・イラスト等が見られるような環境整
備に努める。特に過去の写真をデータ化するための作業を引き続き継続する。
・ワーカーの任地にフォトグラファーを派遣し、ワーカーの活動記録、広報活動のための写真
撮影を行う。
・新フォトグラファーを加え、互いに切磋琢磨しつつ、活動の充実を図る。
(4)ホームページ
引き続きホームページの内容充実に務め、JOCS の情報発信に力を入れたい。また、ブ
ログの更新を頻繁にしたい。特に、地区 JOCS の情報、関西事務局のブログ等も予定して
いる。
(5)その他
・JOCS のパンフレット、募金の趣意書など、ボランティアの方々の力を借りながら、より良
いものが作れるよう、一層の努力をしていく。
・JOCS が発行する印刷物に関しては、表記の不統一等がないように注意を怠らないようにす
る。
[4−4]
募金
寄付収入は、JOCS 収入全体の約 5 割を占め、活動を推進するための重要な資金である。夏期、
年末の募金時期のみならず年間を通して活動をアピールしていきたい。今年度も新ワーカーが活
動を始める。各地の活動内容をわかりやすく伝え、寄付収入の増額を目指す。2007 年度と同様
に、夏期募金は「みんなで生きる」6 月号に募金趣意書(払込用紙込み)を封入する。年末募金
ではより詳細を記した募金趣意書と払込用紙を封書にて発送する。いずれも送付先は社員、会員、
寄付や切手で協力をいただいている方々、教会や学校、保育園、幼稚園、友の会等。2008 年度
の募金目標額は 9,800 万円とする。
[4−5]
使用済み切手運動
2008 年度も、更なる広報と宣伝活動の強化と、安定した使用済み切手運動による換金に努め
たい。具体的には、切手タスクの企画により 9 月に切手まつりイベントと駅貼りポスターを予定
している。
予定
4 月 25∼27 日 浅草スタンプショー
5月
広島スタンプショー
9月
切手まつりイベント(福井市を予定)
高知スタンプショー
切手タスク:山中信(タスクリーダー)、渋江理香、山下諭子、柴尾眞由美(事務局)
使用済み切手運動活性化のため、地域の会員や協力者の方々を巻き込んでいくような取り組み
を継続していきたい。具体的には以下の活動を行う予定である。
(1)使用済み切手キャンペーン 2008:
- 20 -
北陸エリアで展開予定。駅貼りポスター掲示の他、福井で国際協力切手まつりを開催する。
(2)使用済み切手収集箱の配布
(3)使用済み切手協力団体への働きかけ
[4−6]
日時
関西事務局バザー
2008 年 5 月 10 日(土)
会場 大阪聖パウロ教会
物品販売、食べ物コーナー等楽しいイベントを企画している。
5.運営会議
[5−1]
社員総会
第 47 回社員定期総会を日本キリスト教会館にて 4 月 29 日(火・祝日)に開催する。
[5−2]
理事会
今期(2008−2009 年度)の理事候補者及び監事候補者は次のとおり。2008 年 4 月 29 日の社
員定期総会にて選出予定である。敬称略。
[理事候補者]
小島莊明(会長候補者)
石井光子、石川信克、石田
裕、植松
功、内坂
徹、宇山
小宅泰郎、影山隆之、佐藤
光、島田
恒、高橋
一、高梨愛子、武田伸二、田代順子、
中嶌裕一、仁科晴弘、畑野研太郎、原島
大江
進、大友
宣、小澤英輔、
博、榛木恵子、柳澤理子
浩(総主事)、川口恭子(海外担当主事)
[監事候補者]
関根義夫、辻本嘉助
[5−3]
委員会
<関西地区活動委員会>
① 委員会は 2 ヵ月に一度の頻度で、JOCS 関西事務局にて開催予定。
② 関西 JOCS2008 は、6 月 28 日(土)に神戸栄光教会を会場にして、神戸 JOCS との共
催で開催し、内容は楢戸ワーカーの報告会に加え、パイプオルガン演奏とネパール・カ
レーも添えた交流の一時も計画する予定である。
③ 恒例のバザーは 5 月 10 日(土)に大阪聖パウロ教会にて開催予定。
<研修生・奨学金委員会>
① 宮城航一委員長は理事任期満了となるため委員長交代の予定。
② 奨学金の今後を会員とともに考える作業
(1)会員に奨学金委員会の活動を公表する。その一貫として、
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1)カウンターパートを「みんなで生きる」誌に紹介する。
2)JOCS 会員に過去の受給者、現在受給者の横顔を紹介(「みんなで生きる」に掲載)する
ようになったが、今後も継続する。
(2)過去・将来の奨学金受給の適切性の点検・検討
1)奨学金希望者の受給適正にワーカーの意見が重視されているが、ワーカー派遣のない国
における時機に即した判断ができるような情報入手をいかに確保できるかが課題となる。
2)カウンターパート団体で働くスタッフの子弟や、被災地域の奨学金支給の扱い。
3)奨学金希望者が多様化してきた。どこまで支給対象者を拡大するか今後検討が必要。
4)JOCS 主導のプロジェクト(2006 年 12 月まで実行されてきたカンボジア TBA プロジ
ェクトのような)に必要な現地人材の育成のための奨学金支給。
(3)JOCS 奨学金がカウンターパートに熟知されてきたことから支給総額がここ 1、2 年で非
常に増えてきた。今後とも会員とともに上述した検討課題を考えてゆく中で JOCS として
どの程度の支給総額が適正規模かの審議が必要。
<広報委員会>
今年度も広報活動の充実を図り、会員増強に努める。
以下の活動を行う。詳細は[4−3]広報活動全般(19 ページ)を参照。
①「みんなで生きる」の企画・編集
② フォーラム発行
③ ボランティアテックの活動(ボランティアフォトグラファーなどの派遣)
<国内活動委員会>
新たな委員を迎え、会員増強への取り組みを中心に行っていく予定である。具体的な取り組みに
ついては[4−1]国内活動全般(18 ページ)の項参照。
<財務委員会>
2008 年度は新規ワーカーがさらに 2∼3 名の増加が期待され、海外派遣費の大幅な支出増
が見込まれる。一方、収入については大きな増加は見込めないため、通年では約 3,000 万円
の支出超(赤字)という予算案とした。収支の縮小均衡状態から脱し、ワーカーの派遣拡大
に伴い、財務の赤字拡大が懸念される。長期的には活動の拡大が JOCS に連なる人々の支援
の輪を広げ、活性化に繋がることを期待したい。財務委員会としては、会員増加・寄付収入
増への努力が必要であり、長期的見通しをより厳密に立てていく必要がある。
また今年度はいよいよ新しい公益法人制度が施行されるが、寄付金控除などを始め税制上
の恩典が受けられるよう、公益認定の取得に向けて準備を強化することになる。
<ネパール委員会>
ネパール委員会はどのような役割で何をすべきか、また何ができるかを引き続き考えていかね
ばならない。変化を続けるネパールにおいて、JOCS はネパールにおいてどのような活動をして
いくべきか、ニーズはどこにあるのか、JOCS が掲げた「今後 5 年間の方向性」との兼ね合いは
どうか、などを検討していくことになろう。楢戸ワーカーが任期を終えて一時帰国をするので、
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ネパールの状況について、また HDCS(Human Development and Community Services)の現
状について理解を深めていきたい。
<バングラデシュ委員会>
バングラデシュの現場で労苦されているワーカーの活動を通して、バングラデシュの草の根の
人たちの状況を学び、JOCS の今後の働きについて考えていきたい。また JOCS の今後 5 年間の
方向性に沿った「女性と子ども」「障がい者」「少数民族」「HIV 感染者」とバングラデシュをリ
ンクさせたテーマに関する勉強会を開催して、バングラデシュにおけるこれらの問題点について
理解を深めながら、今後 JOCS がバングラデシュで行っていくべき、また行っていける活動内容
について検討を重ねて行きたい。委員がバングラデシュを訪問する機会があった場合は、積極的
な情報収集に努めたいと考えている。
<ワーカー育成委員会>
前期委員会で、ワーカーの育成発掘に関する問題を分析し、原因・結果の関係、整理を行った。
それを元に、不足していると思われるところを補いつつ、プログラムを組み立てていきたい。ワ
ーカー募集ポスターを、日本キリスト者医科連盟機関誌「医学と福音」に挟み込むほか、キリス
ト教病院などに配布する。JOCS ワーカーに興味を持ち、問い合わせてきた方には、育成プログ
ラムへの参加を促し、活動参加を通して JOCS を深く知って欲しいと思う。また、インターネッ
トのコミュニティや、国際保健医療学会のメーリングリスト等も活用して、ワーカーの発掘、育
成をしていきたい。新たに発掘するだけではなく、現在のプログラムの継続参加者を繋ぎとめる
ことも重要である。各プログラムを継続して広報し、また国別のスタディツアー同窓会も検討し
たい。
現行プログラムの 2008 年度実施については、[4−2]ワーカー育成活動全般(19 ページ)を
参照。休止しているフィールドワークを、今年度は是非実施したい。
第1回委員会は、6 月 21 日∼22 日開催の海外保健医療協力セミナー後に開催予定。委員も可
能な限り育成プログラムに参加し、事務局に対して、協力と助言を行いたい。
<ワーカー派遣委員会>
①「JOCS 今後 5 年間の方向性」に沿って、ワーカーの派遣前のオリエンテーション・研修の改
善を継続して検討していく。
②「JOCS 今後 5 年間の方向性」に沿った派遣候補地の開拓に努め、適宜、ワーカー派遣要請書
の検討を行う。
③ワーカー志願者の面接を行う。
<五十周年記念誌出版委員会>
2007 年度より史実(資料、記録)を収集しているが、いまだ緒についたばかりという焦
りにも似た感慨を抱き始めているというのが事実で、記録、考案すべき量と質に驚嘆してい
ると申し上げる現状である。
世界宣教の構想と多彩な動きを塩月賢太郎氏(元総主事)よりレクチャーしていただき、
多くの感銘を与えられたが、①保健医療事情の変化がどのように起こったか。その具体的記
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述については JOCS 出身者あるいは協力者をリソースパースンとして参加していただく、
②JOCS に影響を与えて、
既に天に召されたインド Christian Fellowship Hospital の Dr. タ
リアン、バングラデシュの Dr. Mrs. マラカールや現在も我々の師友である Dr. フランク等
の理想と実践について、③JOCS を育てた佐藤智氏、川原啓美氏、梅山猛氏、また視点を異
にして育ててくれた野上寛次氏をはじめとして多くの草創期から発展期の先輩の実践を聞
き、記録すること、④JOCS の第 2 世代、第 3 世代の人々に 25 年のレビューと今後の方向
とビジョンを語っていただく構想も申し上げておきたい。
[5−4]
評価
(1)自記式アンケート
ワーカー派遣後 1 年ごとに行う自記式アンケートを次のワーカーに対して行う。
・山内章子ワーカー
1 年目
2008 年 6 月
・清水範子ワーカー
1 年目
2008 年 8 月
・青木盛ワーカー
1 年目
2008 年 9 月
・諏訪惠子ワーカー
1 年目
2009 年 1 月
(2)「今後 5 年間(2006 年∼2010 年)の方向性」モニタリング
2009 年 3 月の定例理事会にて各担当部署の活動進捗状況を確認・共有し、必要とあればアク
ションプランの修正を行う。
6.事務局
<総主事
大江
浩>
2008 年度は、2名のワーカーが任期を終えて帰国する。総会後から夏前までネパールの楢戸健
次郎ワーカーが、秋にはバングラデシュの宮川眞一ワーカーが、帰国報告会を開催する。ワーカ
ーの働きを通して、JOCS のミッションを一人でも多くの人々に知っていただき、
「みんなで生き
る」が確かな運動として広がっていくことを願っている。良い準備に当たりたい。
2007 年度の 3 名に加え 2008 年度はさらに新規ワーカー2 名−岩本直美ワーカー(バングラデ
シュ)
・細井さおりワーカー(ネパール)−を派遣する。私たちの働きがさらに活発化することに
つながり、大変幸いである。岩本ワーカーはマイメンシンの「知的ハンディを持つ子どもたちの
家」に、細井ワーカーはネパールの教会が支援する「受刑者の子どもたちのためのホーム」での
活動を行う予定である。また短期ワーカーも昨年に引き続き 2 名の派遣を予定している。
国際協力を支える確かな国内基盤。それは言うまでも無く JOCS の根幹となる。会員(会費)
と寄付の減少や使用済み切手運動への逆境、JOCS を取り巻く内外の環境は厳しくかつ課題を多
く抱えていることも事実である。しかしながら、活発化する JOCS の活動が必ずや一人ひとりの
心を動かすものと信じ、同時に私たちの働きは日本のキリスト教運動から押し出されて行ってい
るものとの自覚に立って、より一層の努力を続けていきたい。
2008 年度は、事業運営以外に組織面では、大きく3つ−①公益法人改革への対応(新しい定款・
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基本方針・実施要綱の策定等)、②50 周年記念関連諸事業(記念誌や記念プログラム等)への準
備、③より一層の関係団体(教会、キリスト教学校・諸団体、医療系機関、JCMA 等)との協力
関係強化―の課題がある。50 周年という歴史的な節目は、過去ではなく未来に向かっての大事な
ターニングポイントであると認識し、価値ある団体としてまた社会情勢をしっかり捉えつつ必要
な改善・整備を続けていきたい。
継続して求められているのは、職員一人ひとりの能力向上と事務局のチーム力強化である。同
時に、キリスト教理念と精神に基づき、原点を見つめ日々証しするものとしていきたい。事務局
職員一人ひとりが、今この瞬間にも苦しみあえぎ貧困の中におかれている人々に思いをはせ、会
員と共に祈り歩みたい。皆様のご指導ご鞭撻、ご支援ご協力のほど是非希いたい。
[スタッフ]
総主事
大江 浩
海外担当主事
川口恭子
東京事務局
名取智子、小池宏美、柴尾眞由美、中野信三、濵野佐知子、山下諭子、
山中 信
関西事務局
渋江理香、久家郁子、加藤光子
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