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銀河鉄道の夜 - 小豆島旅ナビ

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銀河鉄道の夜 - 小豆島旅ナビ
 「銀河鉄道の夜」
昨年の 12 月 4 日、四国学院大学で平田オリザさん主宰の演劇
集団「青年団」による宮沢賢治原作、脚本・演出平田オリザさ
んの「銀河鉄道の夜」の公演がありました。
それを見て感動した私は、
「是非小豆島のこどもたちに見さ
せたい」と小豆島での公演をお願いしました。1 年後その希望
が叶いました。 小豆島町の小学 6 年生と中学生の全員に、こ
の劇を見てもらいました。前夜の通し稽古を、特別に幼稚園や
保育所の先生方などにも見てもらいました。
平田さんは、劇団を主宰するだけでなく、大阪大学で教鞭を
とられていますが、月に一度四国学院でも教えておられます。
演劇集団「青年団」による宮沢賢治原作、
脚本・演出平田オリザさんの
「銀河鉄道の夜」
先日の島民演劇「二十四の瞳」は、演劇の指導監督を四国学
院大学の西村和宏さんにしていただきました。西村さんは、か
つて青年団に所属されていました。瀬戸内国際芸術祭に参加し
ていただいた「ままごと」の柴幸男さんも「青年団」出身です。
どうして子どもたちに、この演劇を見てもらいたいと考えた
かというと、島のこどもたちに、一度は本物の演劇、水準の高
い演劇にふれてほしいと思ったからです。多感な時期、そこか
ら何かを感じとってほしいと思ったのです。
「銀河鉄道の夜」のテーマは深いものです。
「本当の幸せは何
か」が繰り返し問われています。
夢の中で、二人は様々な銀河の駅を
旅していきます
川に落ちた友人を救おうとして死んでしまった少年が、別の
友人の夢のなかでこう自問します。
「誰かのためにいいことを
したらお母さんは喜んでくれるかなあ。お母さんは許してくれ
るかな」
人間は、一人ひとり、ばらばら、離れ離れでしょうか。それ
ともみんな一緒、ひとつでしょうか。 「宇宙は、どんどん広がっ
ているから、人と人の間は離れていく」というセリフがある一
方で、
「宇宙から見ると、人間はひとつだ」というセリフもあ
りました。
駅の一つ、白鳥座での一場面
平田さんは、芸術・アートの意義について、芸術・アートそ
れ自体に、人を元気づけたり、励ます役割があるだけでなく、
地域の魅力を普段とは違う視点で気づかせ、地域を元気にする
営みへとつながるという趣旨のことを言われています。瀬戸内
国際芸術祭は、まさにそうした機会であったと思います。
公演は、午前と午後の 2 回に分けて行われました。公演のあ
と、平田さんと私でトークをしました。平田さんから、いろい
ろなヒントをいただきました。そのことを次回書いてみたいと
思います。
(平成 25 年 12 月 9 日)
旅を続けながら、
「本当の幸せは何か」
が繰り返し問われます
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