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『銀河鉄道の夜』感想 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・鍾 昌祐

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『銀河鉄道の夜』感想 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・鍾 昌祐
『銀河鉄道の夜』感想
日本語日本文学
みやざわけん じ
ぎん が てつどう
鍾
よる
昌祐(台湾)
てんじょう
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』は、ある少年が夢の中で 天 上の世界をた
れっしゃ
ふ
し
ぎ
どって、列車で星間旅行する不思議な体験の話である。
ぎゅうにゅう
主 人 公 の ジ ョ バ ン ニ は 母 親 の 牛 乳 を 取 り に 行 く だ け な の だ が 、意 外 な
ぎん が
いっけん
ことに銀河ステーションで列車に乗ってしまった。一見メルヘンのよう
びょうしゃ し ゅ ほ う
きわ
こま
ぎ おん ご
な子供向きのものに見えるが、その 描 写手法は極めて細かく、擬音語の
とくちょう
ユニークな使い方が 特 徴である。
しゅうきょう
ぶ っ きょう
は く ちょう ざ
また、作者の 宗 教 が仏 教 であるにもかかわらず、白 鳥 座の北十字と
じゅう じ
か
サ ザ ン ク ロ ス で 、キ リ ス ト と カ ト リ ッ ク の 象 徴 で あ る 十 字 架 を 登 場 さ せ
さ い ほ う じょう ど
て 、列 車 の 乗 客 が 天 上 へ 帰 る と い う 描 写 も あ っ た 。佛 教 の 西 方 浄 土 を 描
やす
写しなかったのは、死者が安らぎを得るのであれば、それでいいという
こ
し せいかん
も
宗教を超えた死生観を作者が持っていたからだろう。
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