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1 シーリングファンを用いた室内気流の制御手法 本日の話題内容 第1章

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1 シーリングファンを用いた室内気流の制御手法 本日の話題内容 第1章
本日の話題内容
第1章 研究背景・目的
第2章 天井扇を有する大空間の気流・熱環境の測定例
第3章 数値流体解析を目的とした天井扇近傍気流のモデル
化手法
第4章 天井扇近傍の気流性状の把握と天井扇気流モデル
の作成
第5章 天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが天井扇
周辺気流の解析精度に及ぼす影響
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第7章 天井扇による大空間内の気流制御効果の予測
シーリングファンを用いた室内気流の制御手法
日本機械学会環境工学部門NEE研究会第13
日本機械学会環境工学部門NEE研究会第13回講演討論会
13回講演討論会
平成21
平成21年
21年1月16日(金)
16日(金)13
日(金)13:
13:30~
30~17:
17:00
大阪大学豊中キャンパス待兼会館2F
2F講義室
大阪大学豊中キャンパス待兼会館
2F講義室
大阪大学大学院工学研究科
地球総合工学専攻 建築環境・設備Gr
桃井 良尚
1
2
第1章 研究背景・目的
第1章 研究背景・目的
第1章:天井扇(シーリングファン)を用いた空調方法の例
第1章:大空間の特徴
大空間の環境工学的特徴
a)光・熱・空気・音等の物理環境に関して外部空間・隣接
空間との開放性が高い
b)空間容量、高さに比べて環境制御手段の能動性が低い
コールドドラフトによる
不快感の解消
吹出気流の到達距離
を長くする
「快適性」と「省エネルギー性」の確保
アトリウム
上下温度分布を小さく
し、効率の良い空調を
行う
展示場・体育館
底面だけが利用される大空間
底面と壁にあたる部分も
利用される大空間
3
4
第1章 研究背景・目的
第1章:天井扇を用いた空調の設計における問題点
第1章 研究背景・目的
第1章:天井扇気流モデルの概要
天井扇気流モデル(自由空間モデル)
大空間において効率的な空調を行うには
室内気流分布
上下温度分布
を正確に把握することが必要
計算流体力学(Computational Fluid Dynamics:CFD)による室内
気流・温度分布の予測が設計段階では有効
20cm
140cm
20cm
天井扇気流解析の問題点
回転体である→特殊な計算方法が必要
形状が複雑である→細かな空間分割が必要
非常に膨大な計算コスト・計算時間が必要
平均風速
+
乱流エネルギー
エネルギー散逸率
5
6
第2章 天井扇を有する大空間の気流・熱環境の測定例
第2章:本章の目的
天井扇が設置された実在大空間における天井扇近傍気流の風速測定
気流方向をパラメータとした風速測定
天井扇気流の平均風速・乱流特性の把握
天井扇を用いた気流制御を行っている実在大空間における実測
第2章
天井扇を有する大空間の気流・熱環境の測定例
ファンコイルユニット(FCU)吹出風速・温度測定
夏期・冬期の室内気流・温度の測定
夏期・冬期のPMV算出
8
第2章 天井扇を有する大空間の気流・熱環境の測定例
第2章 天井扇を有する大空間の気流・熱環境の測定例
第2章:実測対象建物の概要
第2章:天井扇併用空調の概要
吹出口
天井扇
写真
2.7m
2.65m 3.1m
吹出気流の軸線予測
9
10
第2章 天井扇を有する大空間の気流・熱環境の測定例
第2章:測定概要
B
A
B’
A’
第2章:風速測定結果(夏期)
A-A’断面
:風速・温度測定点
B
B-B’断面
停止
A
上向き気流
B’
A’
天井扇(松下電器産業製, F-M131H-W)
下向き気流
測定断面
天井扇運転条件
天井扇
気流方向
天井扇
回転速度
停止
上向き
5段階の「3」
下向き
2断面内で風速と温度の測定
風速は、3次元超音波風速計を移動さ
せて測定
温度は、T型熱電対により連続測定
11
天井扇を上向き気流が発生する方向に回転させることにより
コールドドラフトの軽減が可能
12
B
A
第2章:温度測定結果(夏期)
A-A’断面
B
A
B’
A’
第2章:風速測定結果(冬期・22℃設定)
B-B’断面
A-A’断面
B’
B-B’断面
A’
停止
停止
上向き気流
上向き気流
下向き気流
下向き気流
停止と上向き気流条件では大きな違いは見られない
下向き気流条件では天井扇気流が支配的であり夏期とほぼ同じ傾向である
天井扇を回転させることで温度成層が崩れ、居住域の温度が上昇
13
B
14
A
第2章:温度測定結果(冬期・22℃設定)
A-A’断面
B
A
B’
A’
第2章:温度測定結果(冬期・26℃設定)
B-B’断面
A-A’断面
B’
A’
停止
停止
上向き気流
上向き気流
下向き気流
下向き気流
床暖房の影響により上下温度分布が小さい
15
B-B’断面
高負荷を想定した温度設定
下向き気流条件で室内空気が攪拌され上下温度分布が小さくなっている
16
第2章 天井扇を有する大空間の気流・熱環境の測定例
第2章:本章のまとめ
夏期測定
天井扇を上向き気流が発生する方向に回転させることに
よりコールドドラフトの軽減が可能
天井扇を回転させることで温度成層が崩れ、居住域の温
度が上昇
第3章
数値流体解析を目的とした
天井扇近傍気流のモデル化手法
冬期測定
停止と上向き気流条件では大きな違いは見られなかった
下向き気流条件では天井扇気流が支配的であり夏期と
ほぼ同じ傾向であった
下向き気流条件では室内空気が攪拌され上下温度分布
が小さくなった
17
第3章 数値流体解析を目的とした天井扇近傍気流のモデル化手法
第3章:既往の吹出口のモデル化手法
第3章 数値流体解析を目的とした天井扇近傍気流のモデル化手法
第3章:天井扇気流のモデル化手法(AMBOX法とPVTP法)
AMBOX法(Additional Momentum BOX method)
BOX法(BOX method)
・BOX法
・スタッガード格子
・風速、乱流エネルギーk、
エネルギー散逸率ε
・境界面に垂直な方向以外
の成分風速は流入運動量
として与える
・STREAMで適用
・境界面aには、境界条件として
U, k, εなどを与える
・境界面bは、フリースリップ
・仮想BOX内は解析領域外
P.V.法(Prescribed Velocity method)
・境界面cには、境界条件として
U, k, εなどを与える
・境界面aとbには、境界面に垂
直な成分風速のみを固定する
PVTP法(Prescribed Velocity and Turbulent Parameters method)
・P.V.法
・コロケーション格子
・入力データは、任意
・FLUENTで適用
19
20
第3章 数値流体解析を目的とした天井扇近傍気流のモデル化手法
第3章:天井扇気流データの作成方法
天井扇気流データの作成は、実験と非構造格子CFDによる方法がある
第4章
天井扇近傍の気流性状の把握と
天井扇気流モデルの作成
実験では実現象を捉えており、精度が高
いと考えられる
第一段階として、本論文では実験による
データ作成を行う
非構造格子CFD
汎用的な天井扇気流データの作成につい
ては今後の課題である
21
第4章 天井扇近傍の気流性状の把握と天井扇気流モデルの作成
第4章:本章の目的
第4章 天井扇近傍の気流性状の把握と天井扇気流モデルの作成
第4章:実験概要
測定点
天井扇近傍気流性状の把握
実験装置
天井扇の回転方向・回転数をパラメータとした実験
三次元超音波風速計を用いて平均風速の算出
熱線風速計を用いて乱流統計量の算出
天井扇気流モデルの作成
天井扇気流モデル作成の手順
基本回転数である160rpmの実験結果を用いたモデル化
4種類のメッシュ間隔に対応した天井扇気流モデルの作成
実験条件
回転数 [rpm]
80, 120, 160, 200, 240
気流方向
上向き
大阪大学工学部共同大実験棟
23
風速計
測定間隔
測定時間
下向き
超音波風速計 熱線風速計
10Hz
250Hz
30s
20s
24
第4章 天井扇近傍の気流性状の把握と天井扇気流モデルの作成
第4章 天井扇近傍の気流性状の把握と天井扇気流モデルの作成
0.8
0.6
0.6
0.4
0.4
0.2
0.2
第4章:風速測定結果(2)
V
1.6
0.4
1.8
1.4
0.2
0.0
1.6
1.4
-0.2
1.2
-0.2
-0.4
-0.6
1.0
0.8
-0.4
-0.6
-0.8
0.6
-0.8
-1.0
-1.2
0.4
0.2
-1.0
-1.2
-1.4
-1.6
0.0
-0.2
-1.4
-1.6
1.2
1.0
0.0
0.0
0.8
-0.2
-0.4
-0.2
0.6
-0.4
0.4
-0.6
-0.8
-0.6
-0.8
0.2
0.0
-1.0
-1.0
-0.2
-1.2
-1.4
-0.4
-0.6
-1.2
-1.4
U
-1.6
-1.6
0
20
40
60
80
100
120
風速 [m/s]
風速 [m/s]
第4章:風速測定結果(1)
0.8
20
40
X [cm]
60
80
100
-1.8
0
20
40
60
X [cm]
Z
80
100
20
40
X [cm]
60
80
100
120
-2.0
0
20
20cm
Z
100
120
0
20
40
60
80
100
80
100
20cm
X
X
120
下向き気流条件
160
20cm
200
20cm
200
240
240
天井扇下 20cm
天井扇下 20cm
0.4
1.8
1.4
0.2
1.6
1.2
0.0
1.4
0.2
1.0
-0.2
1.2
-0.8
-0.4
1.0
-1.2
-0.6
0.8
-1.6
-0.8
-1.0
0.6
0.4
-2.0
-2.4
-1.2
0.2
-2.8
-1.4
0.0
-3.2
-1.6
-0.2
-3.6
0.8
0.6
0.6
0.4
0.4
0.2
V
0.0
0.0
0.8
-0.2
-0.2
0.6
-0.4
-0.6
-0.4
-0.6
0.4
0.2
-0.8
-0.8
0.0
-1.0
-1.0
-0.2
-1.2
-1.2
-0.4
-1.4
-1.4
-0.6
-1.6
-1.6
-0.8
U
40
60
80
100
120
0
20
40
60
80
100
風速 [m/s]
1.6
0.8
0.4
0.0
V
-0.4
U
W
120
0
20
40
60
80
100
120
-1.8
-0.4
-2.0
-0.6
0
20
40
60
80
100
120
W
-4.0
-4.4
0
20
40
60
80
100
120
0
20
40
60
25
X [cm]
X [cm]
X [cm]
X [cm]
第4章 天井扇近傍の気流性状の把握と天井扇気流モデルの作成
1. 天井扇近傍における風速測定
平均風速X方向成分 U
乱流エネルギー k
平均風速Y方向成分 V
エネルギー散逸率 ε
平均風速Z方向成分 W
X=67.5cm
風量〔m3 /s〕
風量の算出方法
Q2
r i+1
ri
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
上向き気流
Q3
風量〔m3 /s〕
Z=-20cm
W=W=-1.8m/s
Q1
Q2
2. 近似曲線によるデータ補間
Boundary surface
3. 近似曲線を用いて、天井扇回転中心からの距離から
境界面上の任意点での各パラメータの値を求める
0.0
Q1 Wi
X [cm]
第4章:天井扇気流モデルの作成手順
第4章:回転数と風量の関係
Z=20cm
120
26
X [cm]
第4章 天井扇近傍の気流性状の把握と天井扇気流モデルの作成
測定点
120
X [cm]
天井扇上 20cm
上向き気流条件
風速 [m/s]
80
80
160
20
60
X [cm]
回転数 [rpm]
120
0
40
X [cm]
80
W
-1.8
-0.6
0
120
天井扇上 20cm
回転数 [rpm]
-0.4
-2.0
120
0.2
0.0
U
W
-0.8
0
0.4
V
Q2
-0.5
-1.0
-1.5
4. 解析空間の空間分割幅に合わせて
平均化処理を行う
Q3
-2.0
Q1
-2.5
下向き気流
3
送風機法則
(Fan Laws)
q2
d
= 2
q1
d1
n2
n1
-3.0
0
40
80
120
160
180
240
280
5. 天井扇気流モデルの作成
回転数〔rpm〕
27
28
第4章 天井扇近傍の気流性状の把握と天井扇気流モデルの作成
第4章:天井扇気流モデルの作成
第4章 天井扇近傍の気流性状の把握と天井扇気流モデルの作成
第4章:天井扇気流モデル作成結果(1)
上向き気流条件
5cmメッシュ
29
30
第4章 天井扇近傍の気流性状の把握と天井扇気流モデルの作成
第4章 天井扇近傍の気流性状の把握と天井扇気流モデルの作成
第4章:天井扇気流モデル作成結果(2)
上向き気流条件
第4章:天井扇気流モデル作成結果(3)
10cmメッシュ
上向き気流条件
14cmメッシュ
31
32
第4章 天井扇近傍の気流性状の把握と天井扇気流モデルの作成
第4章 天井扇近傍の気流性状の把握と天井扇気流モデルの作成
第4章:天井扇気流モデル作成結果(4)
上向き気流条件
第4章:本章のまとめ
天井扇気流は気流の方向で上下非対称
回転数と風量とは比例関係にある
各方向成分風速を風量に対する比で表すことにより、一つの回帰曲
線で近似を行うことが可能
→ 回転数パラメータに関しては汎用的なモデル化が可能
4種類のメッシュ間隔に対応した天井扇気流モデルを作成
次章では、天井扇周辺の風速測定を行い、測定結果と天井扇気流モデ
ルを用いたCFD解析結果を比較することで、天井扇気流モデルの精度検
討を行う
20cmメッシュ
33
34
第5章 天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
第5章:本章の目的
乱流モデルが天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
天井扇周辺の風速測定結果
k-εモデルとRSMモデルの比較
第5章
天井扇気流へのk-εモデルの適用可能性
天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが
天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
仮想境界面におけるメッシュ分割幅・乱流統計量の与え方が天井扇周辺
気流の解析精度に及ぼす影響
メッシュ数の軽減可能性
天井扇気流データとして与える乱流統計量の情報量の軽減可能性
36
第5章 天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
第5章:乱流モデル
第5章 天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
第5章:実験概要
標準 k-ε 2方程式モデル(Standard k-ε Model)
実験装置
・Reynolds応力を等方的な渦動粘性係数で近似する
測定条件
○ 解析対象とする乱流場への適応範囲の広さ
○ 計算時間が短い
× 複雑乱流場では予測精度が低下する
回転数 [rpm]
160
気流方向
上向き
風速計
測定間隔
測定時間
応力方程式モデル(Reynolds Stress Model : RSM)
・Reynolds応力を輸送方程式により計算する
下向き
超音波風速計 熱線風速計
10Hz
250Hz
30s
20s
○ 強い旋回流や曲率の強い流れにおいて、k-εより
優れている
× 計算時間が長い
大阪大学工学部共同大実験棟
37
38
第5章 天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
第5章:天井扇周辺気流の風速ベクトル
鉛直断面
水平断面
第5章 天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
第5章:解析概要
鉛直断面
水平断面
SKE+
上向き気流
SKE
RSM
下向き気流
39
40
第5章 天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
第5章:解析結果と実験結果の風速ベクトル比較(上向き気流)
第5章 天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
第5章:解析結果間の乱流エネルギー比較(上向き気流)
SKE+
実験
SKE+
SKE
k-ε
U, V, W, k, ε
SKE
RSM
RSM
k-ε
U, V, W
k-ε
U, V, W, k, ε
RSM
U, V, W
k-ε
U, V, W
RSM
U, V, W
41
42
第5章 天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
第5章:解析結果と実験結果の乱流エネルギー比較(上向き気流)
第5章 天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
第5章:解析結果と実験結果の風速ベクトル比較(下向き気流)
k-ε
U, V, W, k, ε
k-ε
U, V, W
RSM
U, V, W
k-ε
U, V, W
SKE
RSM
U, V, W
SKE+
k-ε
U, V, W, k, ε
RSM
実験
天井扇上40cm
実験
43
SKE+
SKE
RSM
44
第5章 天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
第5章 天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
第5章:解析結果と実験結果の鉛直方向風速比較(下向き気流)
第5章:解析結果間の乱流エネルギー比較(下向き気流)
k-ε
U, V, W, k, ε
SKE+
天井扇下40cm
k-ε
U, V, W
実験
RSM
U, V, W
SKE, RSM
実験
SKE
RSM
天井扇下120cm
SKE+
SKE
RSM
SKE+
k-ε
U, V, W, k, ε
k-ε
U, V, W
45
46
第5章 天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
第5章:前半のまとめ
RSM
U, V, W
第5章 天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
第5章:解析条件
RSMでは、実験結果と比較して非常に精度の良い解析結果が得
られた
SKE+は、上向き気流条件に関しては、RSMと同等の解析結果が
得られた
SKEは、精度低下が避けられない
解析精度は、RSM>SKE+>SKEの順であった
RSM
U, V, W
>
k-ε
U, V, W, k, ε
>
k-ε
U, V, W
メッシュ分割間隔条件:3条件
乱流統計量の分布条件:2条件
47
48
第5章 天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
第5章:風速ベクトルの比較(上向き条件)
実験結果
,ε分布あり
k,ε分布あり
第5章 天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
第5章:風速ベクトルの比較(下向き条件)(1)
実験結果
,ε平均値
k,ε平均値
,ε分布あり
k,ε分布あり
,ε平均値
k,ε平均値
49
50
第5章 天井扇近傍気流モデル及び乱流モデルが天井扇周辺気流の解析精度に及ぼす影響
第5章:後半のまとめ
メッシュ分割間隔が解析結果に及ぼす影響は小さいが、乱流
統計量の与え方によって解析結果に違いが見られた
上向き気流条件では、測定結果と解析結果の風速分布は非常
によく一致した
第6章
天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
下向き気流条件では、測定結果と解析結果の風速分布は概ね
一致したが、床面付近で差異が見られた
51
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第6章:実験概要
第6章:本章の目的
実験装置
実験条件
第4章のモデルは自由空間とみなせる
場での風速測定値に基づく
天井近くに設置される一般的な天井扇
について第4章のモデルの適用が可能
か否かの検討
天井と天井扇との距離をパラメータとし
た実験
天井扇が天井面にどの程度近づくと天
井扇近傍気流に影響するか
風量の変化
測定点
53
54
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第6章:風速ベクトル(上向き気流条件)
第6章:風速ベクトル(上向き気流条件)
天井扇回転軸からの距離 X[cm]
天井扇回転軸からの距離 X[cm]
85cm
Z=+20cm
Z=+20cm
Z=-20cm
Z=-20cm
天井面なし
天井面あり
天井面なし
天井面あり
天井面なし
H=85cm
55
56
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第6章:風速ベクトル(上向き気流条件)
第6章:風速ベクトル(上向き気流条件)
天井扇回転軸からの距離 X[cm]
天井扇回転軸からの距離 X[cm]
55cm
Z=+20cm
Z=+20cm
25cm
Z=-20cm
Z=-20cm
天井面なし
天井面あり
天井面なし
天井面あり
H=55cm
H=25cm
57
58
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第6章:水平方向成分風速U(上向き気流条件)
第6章:鉛直方向成分風速W(上向き気流条件)
H=40cm
H=35cm
H=30cm
H=25cm
天井面からの距離 H[cm]
H=45cm
鉛直方向成分風速 W[m/s]
天井扇回転軸からの距離 X[cm]
水平方向成分風速 U[m/s]
59
60
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第6章:風速ベクトルの比較(下向き気流条件)
第6章:風量(上向き気流条件)
流出
天井扇回転軸からの距離:X(cm)
風量:Q[m3/s]
H=25cm
流出
H=15cm
流出
流入
H=20cm
流入
流入
H=25cm
H=30cm
Z=+20cm
H=35cm
H=40cm
Z=-20cm
H=45cm
流出
H=55cm
H=65cm
H=65cm
H=75cm
流入
天井面なし
天井面あり
H=85cm
流入
流入
天井面なし
61
62
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第6章:風速ベクトルの比較(下向き気流条件)
第6章:風速ベクトルの比較(下向き気流条件)
天井扇回転軸からの距離 X[cm]
天井扇回転軸からの距離 X[cm]
85cm
55cm
Z=+20cm
Z=+20cm
Z=-20cm
Z=-20cm
天井面なし
天井面あり
天井面なし
天井面あり
H=85cm
H=55cm
63
64
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第6章:風速ベクトルの比較(下向き気流条件)
第6章:鉛直方向成分風速W(下向き気流条件)
天井扇回転軸からの距離 X[cm]
天井扇回転軸からの距離 X[cm]
H=25cm
H=30cm
H=35cm
鉛直方向成分風速 W[m/s]
H=40cm
Z=+20cm
H=45cm
25cm
Z=-20cm
天井面なし
天井面あり
H=30cm
H=15cm
H=20cm
H=25cm
H=25cm
65
66
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第6章:水平方向成分風速U(下向き気流条件)
第6章:風量(下向き気流条件)
流入
風量:Q(m3/s)
天井面からの距離 H[cm]
H=25cm
流入
H=15cm
流出
流入
H=20cm
流出
流入
H=25cm
H=30cm
H=35cm
H=40cm
H=45cm
流入
H=55cm
H=65cm
H=65cm
流入
H=75cm
H=85cm
水平方向成分風速 U[m/s]
流出
67
流入
68
第6章 天井面が天井扇近傍気流に及ぼす影響
第6章:本章のまとめ
以下の天井と天井扇までの距離では、天井のない場
合と比較して差異が見られた
風速分布:上向き, 下向き気流条件ともに、45cm以下
風量:上向き,下向き気流条件ともに、約30cm以下
第7章
天井扇による大空間内の気流制御効果の予測
上記の範囲では、CFD解析に自由空間における測定値を
用いた天井扇気流モデルを適用することに問題があると考
えられる
69
第7章 天井扇による大空間内の気流制御効果の予測
第7章 天井扇による大空間内の気流制御効果の予測
第7章:本章の目的
第7章:解析概要
Y
15 10
12 .5
メッシュ間隔 [cm ]
13 50 0m m
10 80 0m m
27 00 m m
吹出口
(FC U )
第2章における実測空間を再現を行い、天井扇気流モデルの妥当性の検討
室内気流分布・温度分布
上下温度分布
10
X
10
15
40 50 m m
吸込口
天井扇モデル
吹出口
( 外気 )
12 .5
吹出口
(FC U )
Z
27 00 m m
81 00 m m
10
メッシュ間隔 [cm ]
27 00 m m
天井扇の位置(吹出口からの水平距離、高さ)をパラメータとしたCFD解析
室内気流分布・温度分布
PMVの算出
流入熱量の算出
快適性・省エネルギー性の両面から天井扇位置の検討
6.5 6.5
5.7
17 0m m
吸込口
10
26 50 m m
23 00 m m
31 00 m m
解析空間
59 00 m m
天井扇モデル
吹出口
X
10
20
10
20
10
20
メッシュ間隔 [cm ]
↑ 解析空間メッシュ
← 解析パラメータ
71
72
第7章 天井扇による大空間内の気流制御効果の予測
第7章:解析条件
第7章 天井扇による大空間内の気流制御効果の予測
第7章:解析結果(1)
73
74
第7章 天井扇による大空間内の気流制御効果の予測
第7章 天井扇による大空間内の気流制御効果の予測
第7章:PMVと流入熱量の関係
第7章:解析結果(2)
温熱的快適性
Fangerの予測平均温冷感申告
PMV(Predicted Mean Vote)
代謝量:1 met(58.2 W/m2)
着衣量:0.5 clo
相対湿度:60 %
,
PMV
+3
+2
+1
0
-1
-2
-3
温冷感
非常に暑い
暑い
やや暑い
どちらでもない
やや寒い
寒い
非常に寒い
予測不満足率
99%
75%
25%
5%
25%
75%
99%
省エネルギー性
FCUの必要処理熱量
75
76
第7章 天井扇による大空間内の気流制御効果の予測
第7章 天井扇による大空間内の気流制御効果の予測
第7章:PMVと流入熱量の関係
第7章:本章のまとめ
天井扇が吹出口に近い場合、天井扇による局所的なドラフトを低
減する効果が大きい反面、処理熱量が増大する
現状の天井扇の設置位置は、エネルギー面と快適性の面でバラ
ンスのとれた位置である
PMV算出位置
1.1
最適な回転数に関しては今後検討が必要である
77
78
第8章:今後の課題
非構造格子CFD解析を用いた天井扇気流データの設計資料整備
非構造格子CFD解析は労力・汎用性の面で実験よりも有利
形状パラメータ(羽根径、羽根傾斜角など)が変化した際の天井扇気流
データの把握
CFD解析に入力する汎用的な天井扇気流データの作成方法の確立
今後の課題
天井扇気流の汎用モデルの作成
天井扇気流データを与える面の適切な設定位置の検討
周辺気流が天井扇気流入力データに与える影響の把握
天井扇を併用した空調の最適制御
天井扇併用空調の年間エネルギー削減量の算定
天井扇併用空調の運転制御方法の検討
80
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