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大空を鳥のように自由に飛行し撮影する 安価で簡単に操縦可能な無人

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大空を鳥のように自由に飛行し撮影する 安価で簡単に操縦可能な無人
事業内容で分類
創業形態で分類
地域資源活用
環境・リサイクル・新エネルギー
スピンオフ・独立
女性起業
新商品・新サービス開発
ソーシャルビジネス・コミュニティビジネス
大学発ベンチャー
シニア起業
大空を鳥のように自由に飛行し撮影する
安価で簡単に操縦可能な無人飛行機(UAV)の開発
K-STAGE 代表 山田 潔文さん
住所:大分県大分市高江西 1-4361-10
電話番号:097-599-5273
FAX 番号:050-6620-0242
E-mail:[email protected]
HP:http://k-stage.biz/
ものづくりプラザ 105
設立:2011 年 2 月
従業員数:3名
主要事業:航空写真撮影、航空測量、
空撮機器設計販売
■創業のきっかけ ~子供の頃からの夢を仕事に
小学生高学年の頃から、学校の校庭などで模型飛行機を飛ばして遊んでいた。親戚の電気店のおじさんにエ
ンジンのかけ方などを教えて貰い、自分でも作っていた。一方、小学校の夏休みの宿題に植物の生長推移を写
真に撮って発表するなど、カメラで色んなものを撮ることにも夢中になっていた。
建築・設計の学校を卒業後、親戚の東京の建設設計会社に就職したものの、3年ほどで進路が違うと思い電
気の道に進むため、昼間は会社に勤めながら夜間大学で4年間電子工学を学んだ。その後大学院で2年間研究
を続けるため会社を退職することになった。卒業後は航空関係の職に就きたかったが、カメラの技術にも興味
があり、大手レンズメーカーに就職し、そこでは光学技術を用いた IC 製造の開発職に就いた。28歳になり、
両親の面倒を見る必要が出てきて、また家庭も持つことになり、地元の大分工場への配属を希望して大手電機
メーカーに転職した。そこでは、導体関連装置の遠隔制御技術の開発や改良に携わった。しかし空への関心は
消えず、休みの時には2つの会社で得た光学技術や遠隔制御技術を応用して、趣味の無人飛行機の開発に取り
組み、いずれは仕事としてやってみたいと思っていた。
10 年以上勤めた頃、会社からは、本社開発部門や建設中の海外工場等への転勤の話が持ち上がるようにな
り、年老いた親の近くにいて、時間の自由も得られる条件として契約社員となる道を選んだ。
1995 年頃から自宅で、模型飛行機にカメラを搭載して写真を撮る
技術に取り組み、1998 年頃には、オートパイロットと呼ばれる自動
飛行装置を搭載して自動化が出来るようになった。部品については、
海外の関連機器メーカーと共同開発をしており、K-STAGE 仕様で製
作して貰い、輸入して組み立てている。メーカーに渡す仕様は、詳細
図面を自分で作成するなど設計会社での経験が活きており、レンズメ
ーカーで培ったカメラ・レンズ技術や電気メーカーでの遠隔制御技術
もすべて役立っている。
小さいときからの趣味であった模型航空機とカメラの両方の技術が合わさり、趣味を本業として 2011 年
2 月、自宅兼事務所で開業した。
■事業のあらまし ~一般ユーザーが操縦できる小型無人飛行機を開発
無人飛行機は、軍事目的や防災・航空撮影、農薬散布といった用途に使
われる大型の高額な機体であり、また、無線による高い操縦技術が必要で
あり、一般ユーザーには導入が困難なものである。そこで、小型・軽量で
低価格、安全な機体で免許や資格が不要な一般ユーザーでも操作ができる
無人機の開発に取りかかった。
大分県産業科学技術センター(以下、センターと称する)は、無線 LAN
等の電波を使い、農業分野の情報を集めパソコンで管理するといった開発
技術を持ち、テスト用の機器も揃っていたことから、K-STAGE から持ち
かけ、映像分野に特化した画像の転送・配信方式について共同開発を行った。その結果、2011年に共同試
作の小型画像伝送装置が完成し、従来 50m~100mの電送距離が、500~1kmまで届くようになった。
2011年 8 月、飛行機型 UAV「Eagle Eye(鷲の目)
」が完成し、販売を開始した。K-Stage 社はカメ
ラ受光部や GPS 飛行制御装置の小型・軽量化を目指し、センターは伝送装置の小型化・長距離化の開発支援
を行った。当初の機体自体の小型・軽量化は、栃木県のメーカーが行った。機体は特殊な発泡性樹脂で製作し、
2mサイズ・2kg以下を達成した。
その後、2012 年5月に、センターの「ものづくりプラザ」に入居し、センターとより緊密に共同研究を
進めることもできるようになり、モニターを見ながらリアルタイムで半径1~2kmにまで飛行距離を伸ばす
ことが出来るようになった。また GPS 飛行で数十キロ先までの自動操縦も可能となった。
2012 年 9 月、6ローターのマルチコプターにビデオカメラと画像伝送装置を組み込んだ UAV 利用の本
格的な空撮映像中継システムも完成し販売を開始した。販売中の機体は、多軸ローターで安定性が高く、高ト
ルクモーターにより離陸自重7kg、搭載重量も2Kg まで可能である。GPS や重力センサーなど海外メー
カーと共同開発した自立飛行ユニットを搭載。市販のカメラが使え、3軸のダイレクトサーボモーターで動く
カメラ架台(ジンバル)を模型航空機機で初めて開発・採用。映像中継は、センターと共同開発した長距離伝
送装置を利用。操縦は、地上からモニター映像を見ながら遠隔操作(有視界外では、プログラム飛行)という
特長があり、各方面からの問合せが続いているとのこと。
現在、当社では「大分の空撮シリーズ」
を YouTube に掲載している。別府大分
毎日マラソンや、JR 大分駅の高架ウォー
キング大会の様子、大分市の桜並木、豊
後大野市の原尻の滝、九重夢大つり橋等、
鳥の目線で上空から撮影した動画の画像
を資料用映像として公開している。
【マルチコプター空撮装置】
【画像モニター装置】
■今後の取組 ~空撮映像を身近なものにしたい
東日本大震災後に、周辺の状況を空から把握したい、無人ヘリコプターで大
気中の放射能測定や気象観測をしたいという自治体や、警察や消防からのニー
ズもあり、また、電力や通信設備の保守、工場のメンテナンス等、人の入れな
い場所の状況や工事現場の進捗写真のほか、地域のイベントや行事の撮影、ス
ポーツ中継、3D地図など多方面から空撮の依頼や完成機購入の引き合いがあ
り、さらに、積載荷重のアップにより、ものをつかむマニュピレータを付けて
小型機器の運搬や薬剤散布といった用途への利用についても問合せが出てきているという。
今後とも、無人ヘリや無人飛行機の自動飛行の研究を続け、画像伝送装置の開
発・製造により、航空撮影業務のための本格的な撮影機材の開発・販売に加え、
マイコンとGPSにより操縦を自動化した、手放しでも機体が安定して飛行す
る、ホビーでも楽しめる安価な装置の提供をしていきたい。
現在、次期新型伝送装置(より小型軽量で、長距離・高画質伝送が可能な画像
伝送装置)の共同開発を始めており、近々、法人化して体制整備を行う予定。
■活用した施策
■その他特記事項
・2012 年 2 月、第 9 回大分県ビジネスグラン ・2012 年 12 月、大分ものづくり王国総合展に出展
プリ奨励賞受賞(補助金 200 万円)
・2013 年 2 月、産業技術総合研究所主催の技術発表会
・2012 年 5 月、ものづくりプラザに入居
最優秀賞を受賞
■創業予定者に対するメッセージ
■紹介機関からのコメント
“原点に帰り、始めた動機を思い出す これまでの人生で熱中し、取り組んできた経験の蓄積がこの企
業における強みとなっています。
今後も製品の特長でもある機
と、困難も乗り越えられる。
”
動性を活かして、開発領域が広がる展開を期待しています。
(大分県産業科学技術センター)
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