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インド人向けのビジネス通訳養成コースのシラバス作成のための基礎研究
日本言語文化研究会論集 2010 年第 6 号 【特定課題研究報告】 インド人向けのビジネス通訳養成コースのシラバス作成のための基礎研究 ―プネ印日協会の中上級学習者を対象に― サテー, アシュウィニー 要旨 本研究では、プネ印日協会の中上級学習者を対象にし、製造業に関わる通訳トレーニング を行い、その結果から、インド人向けの一般日本語学習者のためにビジネス通訳養成コース のシラバスを作成した。そして、通訳プロセス(①理解、②リテンション、③再表現)を基に、 学習者の通訳力を育成させるための具体的な活動を設定し、通訳トレーニングを行った。ト レーニングの事前と事後の通訳テスト(12 名分)をプロの通訳者(2 名)に評価してもらっ たところ、訳出に変化が見られ、一定の効果が認められた。さらに、訳出分析や活動に対す る学習者評価、振り返りシート等を分析した結果、トレーニングの方向性が適切であること が示唆された。 〔キーワード〕インド、ビジネス、通訳トレーニング、通訳プロセス、シラバス 1. はじめに 近年、日本の物造りの技術を取り入れるインド企業が増加している。その中でも特に、生 産を合理化し付加価値のある作業を増やすために、改善(KAIZEN)の技術が注目されている。 在印製造業は、改善技術の導入を目指し、日本人の専門家をインドに招き、インド人従業員 対象の短期間のワークショップを行うことが多い。その際、日本人の専門家は日本語でワー クショップを行うので、インド人通訳者が必要となる。しかし、現在、製造業の現場に精通 している通訳者は数尐なく、ビジネス通訳者養成が急務となっている。 一方、学習者に目を移すと、その多くは仕事で使用するために日本語を学んでおり、通訳 を目指す学習者も増えている。しかしながら、インドには、通訳養成プログラムを提供して いる民間の日本語教育機関はない。 筆者の所属するプネ印日協会は、今後、一般日本語学習者向けに通訳者養成の新しいコー スを設立する予定である。そのため、調査と実験授業を通して、シラバスの内容や適切な方 法を検討することが急務である。しかし、インドでは、これまで英日あるいは日英通訳に関 する研究は行われてこなかった。 2. 予備調査 2.1 大学院で「通訳・翻訳」の科目を履修したインド人の声 企業や日本語学習者は、通訳やその養成の必要性を強く感じているものの、通訳トレーニ ングを行っている機関は、ニューデリーにある大学院 1 校のみである。授業(科目名「通訳・ 翻訳」 )を受けた卒業生(1 名)にインタビューしたところ、そこでのトレーニングは、①文 章を聞かせる、②通訳させる、③教師がフィードバックする、という“Sink and Swim”式方 法(稲生・染谷 2005: 85-86)に沿った順序で行われており、語彙数や表現は増えるものの、 通訳のプロセス(後述)に即した活動を取り入れているわけではないことがわかった。また、 通訳の資質や製造業の現場に即した授業も行われていないという。履修者は大学院生(毎年 10 人から 20 人)に限られており、一般日本語学習者には開講されていないということであ った。 2.2 企業関係者と通訳者の声 日系企業で通訳の仕事に携わっているインド人通訳者 1 名にインタビューを行った。 また、 企業側のインド人担当者 2 名と日本側のコンサルタント 1 名には、現場で働く通訳者にとっ て必要なことについてメールで意見を求めた。 それによると、 企業内の使用言語は 3 つあり、 マネージャーの使用言語は英語とヒンディー語、現場の作業者の使用言語は現地の言語1で あるという。そのため、インド人の通訳者は、日本語を含む 4 つの言語の知識やそれらを運 用する力が必要であることがわかった。また、日本人とインド人の間に摩擦が生じることも あり、その場合は、通訳者が自ら適切な方法を考え、上手にコミュニケーションを取らなけ ればならない。そのために、日本人の考え方や仕事のやり方などについて、インド人との相 違点も知っておく必要があると述べられた。 このように言語の知識や運用に限らず、多くのことが現場で求められることから、インド 人の現役の通訳者も、日頃から通訳トレーニングの必要性を痛感しているという。例えば、 上級日本語コースを受け、通訳の仕事に就いたインド人(3 名)に仕事の経験について聞く と、失敗したという答えが多い。専門用語知識が足りない、意味を上手に伝えられない、日 本人の考え方が分からなくて上手に説明ができない、ということが主な理由である。 このような問題意識は、筆者自身の通訳者としての経験とも重なる点が多い。言語知識あ るいはその業種の専門知識があるだけでは足りず、 その知識をいかに生かすかも重要である。 まず、通訳者は、その場で話される言葉の意味を理解し、短期記憶に保存し、さらに、相手 に伝わる言語に切り替え、再表現するといった複雑な認知プロセスを瞬時に行う必要がある (染谷 1996; 長坂 2010)。これは上述の“Sink and Swim”という方法だけでは身に付かない。 加えて、 日本人とインド人の間に価値観の相違や仕事のやり方において摩擦が生じた場合は、 どのような態度をとればいいかを事前に知っておくことも必要である。要するに、言語能力 と共に社会言語能力や異文化コミュニケーション能力も大切であると考える。 3. 先行研究 日本国内及び海外の日本語教育現場における通訳者養成の必要性はこれまでも指摘され ている(近藤 2004、2007; ヤルディー2007; 長坂 2010)。本研究では、先行研究を 4 つに分け 概観する。それは、(1)通訳者として必要な資質や能力についての研究、(2)通訳の認知プロ セスに関する研究、(3)通訳実技を高めるための「通訳訓練手法」についての研究、(4)通訳演 習テストの評価法についての研究である。なお、本稿では逐次通訳を扱う。 3.1 通訳者として必要な能力についての研究 稲生・染谷(2005)は通訳訓練を通じて養成する必要がある能力を 6 つ挙げ、指導が必要で あることを述べている。①2 つの言語にまたがる文法能力および言語運用能力、②2 つの文化 にまたがる、非言語的要素を含む語用論的能力、③2 つの言語にまたがる談話(=テクスト) 処理能力、④通訳者としての方略的能力、⑤情報ギャップを埋めるために必要な情報収集・ 調査能力、⑥各専門領域にかかわる背景知識である。日本の大学や学校の通訳コースでは、 言語能力を伸ばすことに焦点が絞られているが、通訳者は仲介者であることから、言語能力 の視点と共に異文化コミュニケーションの視点に立った通訳教育が必要であることも指摘さ れている。 3.2 通訳の認知プロセスに関する研究 宮崎(2005)は、認知的アプローチに基づき通訳の 話し手 Source L 聴き手 Target L ▲通訳者 通訳者の作業 記憶・保持 プロセスを示している(図 1 参照) 。そして逐次通訳 者の記憶保持に着目し、記憶保持がワーキングメモ リー(作業記憶)2 よりは長く、多量であり、記憶の負 通訳者の作業 ➔検索・想起➔ 訳出 担が大きく長期間に日常に関わるような記憶ではな いことから、 「中期記憶」を提案している。中期記憶 はワーキングメモリーと似て一時的な記憶保持の座 図 1 The process of interpretation だが、より長いスパンで記憶を保持するものとされている。 (宮崎 2005:135) 練習により記憶のスパンも伸びる可能性を示している。 長坂(2010)では、 通訳の基礎と言われ ( 1) 理解 ・言葉の聴き取り ・大意の理解 (2) リテンション 記憶かノートによ る保持 (3) 再表現 分かりやすく再表現 する 図 2 通訳の過程(長坂 2010: 59) る「逐次通訳プロセス」の過程が示され ている(図 2 参照) 。通訳養成において はまず一言語で上記の(1)~(3)の流れ に沿う練習を行うことが提唱されている(長坂2010;小松2005;新崎・高橋2004)。 3.3 通訳実技を高めるための「通訳訓練手法」についての研究 染谷(1996)は、一般に通訳者のためのスタンダードな訓練項目を、「A.通訳演習」、「B. 個別通訳技能」、 「C.その他」の3段階に分けている。 Aは通訳演習のシミュレーションの段階 で、Bは言語を使用したトレーニング(シャドーイング、クイックレスポンス他)を指し、 C の段階には音読とプロソディ分析等を当てている。訓練の順序として、B 段階は A の段 階より前に行うことが提唱されている。 Kornakov(2000)は理想的な通訳トレーニングコースについてガイドラインを記し、通訳講 師の役割は、学習者が自己訓練できるように支援することであると述べている。そして、通 訳トレーニングに必要な 5 つの原則と 5 つの通訳実技とそれに沿ったタスク及び活動につい て言及している。5 つの原則とは、(1)練習(training exercise)の前に、その練習の価値を 心理言語学(psycholinguistics)と通訳実践の面から述べ、 その練習がいかに応用できるかを 説明する。(2) 学習者に自信を持たせる。自信と記憶は関連性がある。(3) 終始、学習者の 集中力に気を配る。(4) 練習の難易度を考え、易しいものから練習する。(5) 教師が語彙を 教える必要はなく、学習者が予習する。5 つの通訳実技とは、(1)第一言語で聴き取る、(2) 第一言語で素早く理解する、(3)第一言語で情報を保持する、(4)第一言語から第二言語へメ ッセージを切り替え、コード化し、編集する、(5)第二言語でメッセージを伝えることを指し ている。この通訳実技は、長坂(2010)の逐次通訳プロセスと重なるものである。そこでは、 海外の様々な非母語話者の日本語教師を対象に、シャドーイング、パラフレージング、キー ワードによる内容の予測等が紹介されている。 3.4 通訳テストの評価法についての研究 Pinkerton and Grainger(1999)では、逐次通訳テストの評価方法((「On-Site」評価(現 場で行うもの)と( 「Off-Site」評価(行ったテストの収録を観察して行うもの))とそれを行 「On-Site」評 う際の問題点が紹介されている。さらに、逐次通訳の 4 つの側面の評価基準、 価と「Off-site」測定基準について述べられている。評価測定基準の4 つの側面としては、① 言語能力(言語とその正確さ、デリバリ、発音、イントネーション、声の明確さ)、②非言語 能力(自信、親しみ、コミュニケーションスキル、マナーなど)、③通訳テクニック(長くなっ た話を中断させる能力、問題を解決する能力、場面と聴き手に応じた言語使用能力)、④プロ 意識(行動、マナー、モラール、決め事等)があると述べられている。Off-Site 評価法では通 訳原発言と学習者の訳出を比べながら言語と非言語面の評価が可能であり、On-Site 評価法 は学習者のプロ意識と通訳実技能力を図る場合に有効である。しかし、その際、現場の条件 をそろえることが必要であると述べられている。 中村・袖岡(2000)では、通訳者が通訳をする際、不適切な冗語(付け加え、省略)をしてし まうことがあるため、 情報の質を見分ける訓練をする必要があると述べられている。 さらに、 通訳初心者の訓練を行う際、通訳のプロセスの最初の段階ではできる限り多くの情報を得る ことと、通訳の各プロセスの段階で、できる限り「情報の抜け落ち」を減らすことが重要であ ることが指摘されている。 以上の予備調査と先行研究の知見を踏まえ、 通訳のプロセスをもとにトレーニングを行う。 4. 研究目的と研究課題 本研究ではインド人向けのビジネス通訳養成コースを設立するために必要なトレーニング シラバスを見出すことを目的としている。この研究目的を明らかにするために、次の課題を 設定した。 研究課題【1】 通訳トレーニング前後のテストで、プロの通訳者は学習者の通訳をどの よう評価するか。 研究課題【2】 学習者は通訳トレーニングをどのように評価するか。 5. 研究目的と研究課題 5.1 通訳テストの評価法についての研究 2 章で述べた予備調査を踏まえ、本研究のビジネス通訳トレーニングのシラバスを見出す ために、実験授業を行うことにした。 5.1.1 通訳トレーニングで育成したい通訳力と具体的な活動 通訳プロセス (小松2005; 長坂 2010) 実験授業の目標は以下 (1) 理解 言葉の聞き 取り、大意 の理解 (2) リテンション 記憶かノートによ る保持 (3) 再表現 分かりやすく再 表現する。 の 2 つを設定した。第 1 は通訳のプロセス(小松 2005; 長坂 2010)を理解 ① 暗 記 記 憶 強 化 イ⑤④ 産ン発言 出ト音い ) ネ・換 ー え シ ョ ン ( ( 本 具 研 体 究 的 で な 育 通 成 訳 す 力 る イ ⑤③② 受 ン 発意専 容 ) ト 音味門 ネ ・理知 ー 解識 シ 強 ョ 化 ン する、第 2 は通訳者とし て必要な資質、能力につ いて学ぶことである。具 体的には、通訳トレーニ ングを通じて次の 5 つの 図 3 通訳プロセス育成する力 力、①暗記記憶、②専門 知識、③意味理解、④言い換え、⑤発音・イントネーションを育成することにした。これは 通訳のプロセスを踏まえたもので、話し手の発音・イントネーションを通じて内容を聴き取 り、それを理解し、暗記により 表 1 通訳トレーニング カテゴリー A.通訳演習 B.個別技能訓練 C.その他( AとBに入ってないもの) 保存し、異なる言語で産出する 活動 1)ロールプレイ/ミニ・通訳 1)シャドーイング 2)クイックレスポンス 1)伝言ゲーム と捉えたからである。 2)ジグソーリーディング 3)ケース活動 長坂(2010)を参考にし、A.通訳 本研究のトレーニングで行う具 体的な教室活動は、 染谷(1996)、 演習、B.個別技能訓練と C.その 他(A と B に入っていないもの)から成る(表 1 参照) 。A の通訳演習には、ロールプレイ、 ミニ・通訳、B の個別技能訓練には、シャドーイング、クイックレスポンス、C には、伝言ゲ ーム、ジグソーリーディング、ケース活動を取り入れた。なお、ケース活動とは、通訳者と 企業関係者の間に生じたコンフリクトをケース(事例)とした討論活動を指している。近藤・ 金(2010)を基にしたもので、これまでの通訳トレーニングでは行われてこなかった。本研 究の全体の授業の流れについては表 4 を、個々の活動については表 2 と添付資料 1 を参照さ れたい。 本研究の通訳トレーニングの活動と育成したい通訳力の関係は表 2 のとおりである。 表 2 各活動の方法と育成したい通訳力 活動 シャドーイング 方法 単語レベル(専門用語)で、教師の発音・イントネーションを聴き取り、再表現する。 クイックレスポンス 英⇔日の単語・文を聞いて、即座に訳出する。 ジグソーリーディング 日本語で書かれた文章を読んでグループで理解し、保持し、英語で再表現する。 伝言ゲーム 英⇔日の聞いたメッセージを相手に伝える。 育成したい通訳力 ⑤発音・イントネーション ①暗記記憶 ③意味理解 ④言い換え ②専門知識 ③意味理解 ④言い換え ①暗記記憶 ③意味理解 ④言い換え ①暗記記憶 ミニ・通訳/ロールプレイ 通訳場面のシミュレーションで、通訳する。 ②専門知識 ③意味理解 ④言い換え ⑤発音・イントネーション 5.1.2 実施期間と対象者 実験授業は、2010 年 3 月 29 日から 4 月 19 日まで、筆者の所属機関であるプネ印日協会日 本語学校で実施した。授業は、全部で 11 回行った。1 回は 120 分であった。 対象者は、プネ印日協会の上級クラス「Post Advance Diploma」の学習者 12 名(女性 11 名、 男性 1 名)である。日本語のレベルは中の上(学習時間 500 時間以上)であり、年齢は 20 歳か ら 35 歳であり、いずれも通訳の経験はなかった。 5.1.3 実施期間と対象者使用教材と各種シート (1)使用教材 表 3 使用教材 概念 5S 7つのムダ 説明 5Sとは「S」という頭文字からできていることばである。その言葉は①整理、②整頓、 ③清掃、④清潔、⑤躾である。要するに、要るものと要らないものを分けて整理し、 要るものに置き場を決め、その置き場をきれいにしておき、ビジュアル化し、決めた ルールを守るという意味である。 7つのムダ(過剰在庫、造りすぎ、不良及び手直し、運搬、加工そのもの、手待ち)を探 り、そのムダを排除し、付加価値の作業を増やすという意味である。 ジャスト・イン・ トヨタ生産方式の2本の柱の1つであり、変化に対応し、経営効率を高めるために、 タ イ ム (Just In 必要なものを必要な時に、必要な量だけ生産したり運搬したりする仕組みとその考え Time)生産 方をいう。 予備調査と筆者自身の通訳者としての経験からインド企業で日本人のコンサルタントを招 き行われているビジネスワークショップは、主に改善技術あるいはトヨタ生産方式に基づく 「物造り」の技術についてであると分かった。そのため、インターネットで改善技術に関す る様々なウェブサイトを検索し、さらに、専門書を参考にし、教える内容を設定した。内容 は、主に改善技術の基本的な概念である「5S」と「7 つのムダ」と「ジャスト・イン・タイム (Just in Time)を取り上げた(表 3) 。そして、各授業の教案と授業を実施する際に使用する チャート、現場の動画、スライドなども作成した(添付資料 1 を参照)。 (2)各種シート 学習者のトレーニングに対するフィードバックを得るために、トレーニング後のアンケー トと振り返りシートを作成した。さらに、授業見学をする協力教師向けに観察シートも作成 した。通訳トレーニング後、通訳テストを行い、学習者の訳出の変化について調べるために、 評価票も作成した(添付資料 2 参照) 。 5.1.4 授業の流れと内容 11 回の授業は、①オリエンテーション、②通訳トレーニング、③プロ意識、④通訳テスト から構成されていた。各授業の手順はウォーミングアップ、導入、練習、まとめ、トレーニ ング後のアンケートと振り返りシートの記入となっていた。クイックレスポンスを 4 回、そ の他の活動は 2 回繰り返した。授業の学習目標と学習項目は以下の表にまとめた。 表 4 授業の流れ 話題 回数 1回 2回 改善・通訳 3回 について 授業学習目標 自己紹介 通訳事前テスト 通訳トレーニングの前の訳出を確かめる。 オリエンテーション 通訳プロセスの理解 専門分野の背景知識の習得 4回 授業の内容 実験授業の説明 日英事前テスト 英日事前テスト 自動車工場の情報、関連語彙 改善及びトヨタ生産方式の情報、語彙 通訳のプロセス、種類(方式、形態) リテンションし、再表現ができる。 5Sの概念 即座に切り替えられる。 5Sの改善活動の事例で復習 正しく伝えられる。 ジャスト・イン・タイム生産の前提条件 5S リテンションができる。 (一個流し、タクトタイム、プル式) 5回 内容を理解し、意味を正確に伝える。 5Sを中心にした通訳の練習 リテンションし、再表現ができる。 5Sの関連文章、単語リスト 日 英語に通訳ができる。 6回 リテンションし、再表現ができる。 7つのムダの概念、種類 即座に切り替えられる。 7つのムダの関連語彙 正しく伝えられる。 7つムダ リテンションができる。 7回 内容を理解し、意味を正確に伝える。 7つのムダを中心にした通訳の練習 リテンションし、再表現ができる。 単語 日 英語に通訳ができる。 8回 通訳事後テスト 日英事後テスト 通訳トレーニングの後の訳出を確かめる。 9回 通訳事後テスト 英日事後テスト 通訳トレーニングの後の訳出を確かめる。 10回と 通訳者として通訳以外に注意する点を知る。 日本人のしぐさ、考え方についての情報 11回 ケースを読んで、他者の通訳者の立場から考える。 ケース① プロ意識 「仲介者」としての役割について考える。 ケース② 摩擦の際の解決策を見い出す。 ケース③ 5.2 通訳テスト 5.2.1 授業の流れと内容 具体的な教室活動 ペアワーク、話し合い ペアワーク、話し合い シャドーイング クイックレスポンス ジグソー・リーディング クイックレスポンス 伝言ゲーム ロールプレイ/ミニ・通訳 シャドーイング クイックレスポンス ジグソー・リーディング クイックレスポンス 伝言ゲーム ロールプレイ/ミニ・通訳 話し合い ケース活動 ケース活動 表 5 に示した通り、トレーニング前後の通訳テスト(日英)と通訳テスト(英日)は全部で 6 種類ある。トレーニングの前に、事前テスト 1 を行い、トレーニングの後に事後テスト 1 と 2 を行った。筆者が作成したビデオを見ながら学習者が通訳した。通訳テスト(日英)の場 合、英語能力に限界のある学習者には、最初の段階から自信を失わないように彼らの母語で あるマラーティー語に訳すように指示した。 表 5 通訳テストの種類 通訳テストの種類 テスト名 事前 (日英) テスト1 テスト1 <事前テスト1と同じ> テスト2 インド企業が招いた日本人改善 コンサルタントによる、ワーク ショップ終了時のスピーチ テスト1 インド企業の社内トレーニング における「5S」についての説明 テスト1 <事前テスト1と同じ> テスト2 インド企業の社内トレーニング における「7つのムダ」につい ての説明 事後 事前 (英日) テストの内容 インド企業が招いた日本人改善 コンサルタントによる、ワーク ショップ開始時のスピーチ 事後 5.2.2 通訳テストと評価シート 通訳テストの評価項目は Pinkerton and Grainger(2000)を基にした(表 6) 。通訳テストの 評価シートは添付資料 2 を参照されたい。 表 6 通訳テストの評価項目 【A】言語面 【B】言語以外の面 1)発音・イントネーション 1)態度(やる気、表情) 2)文法・文型 2)立ち振る舞い(座る位置、立ち位 置、距離の取り方) 3)語彙(表現) 4)意図・メッセージの伝え方(適切さ、 的確さ、言われていないことを付け 加えていないかなど) 5.3 収集データ 研究課題【1】と研究課題【2】と収集したデータの関係は表 7 の通りである。 表 7 課題とデータ収集 課題 データ 課題【1】 1)インド人のプロの通訳者2名による評価票 学習者の通訳に対するプロの通訳者の評価 2)日本人ビジネスマンによる評価票 3)各通訳テストの録音・録画データ 課題【2】 通訳トレーニングに対する学習者の評価 1)トレーニング後の学習者のアンケート 2)学習者の振り返りシート 3)毎回のトレーニングの収録 4)トレーニング後のフォローアップ・インタビューデータ 5)見学した協力教師による観察シート 6. 結果と考察 (課題 1) 6.1 課題 1(プロの通訳者による評価) 課題【1】では、インド人のプロの通訳者 2 名に、各学習者の、トレーニング前後の(英日・ 日英)通訳の【事前テスト 1 と事後テスト 1】及び【事前テスト 1 と事後テスト 2】の訳出の 変化に対する得点を付けてもらった。その得点を、テスト(英日・日英)ごとに集計し、学 習者の訳出の変化を見た。評価者の評価票に書かれた総合コメントも分析した。その際、も う 1 名の評価者である日本人のビジネスマンのコメントを補助データとした。 6.1.1 訳出の全体的評価と項目別変化 以下、インド人プロの通訳者 2 名が下した通訳テストの学習者の訳出変化の得点を、グラ フにしたものである。グラフは、通訳テスト(英日・日英)ごとに作成し、それぞれの事前テ ストと事後テストの訳出の変化を比較した。 (1)(英日)通訳テスト 35 35 30 30 25 25 合 計 20 評 価 15 得 点 図 4 を見ると、 【事前テスト 1 と事後テスト 1】の得点が【事前テスト 1 と事後テスト 2】 の得点より高いが、同じ傾向を示しているこ 20 15 10 10 5 5 0 0 (英日)事前テスト1と事 後テスト1 (英日)事前テスト1と事 後テスト2 とが分かる。項目別の変化を見ると、どちら も語彙の変化が最も大きい。発音・イントネ ーションを除けば、全ての項目において肯定 的に変化したと評価されている。 図 4 (英日)通訳テストの変化 (2)(日英)通訳テスト 35 35 30 30 合 計 25 評 価 20 得 点 15 10 図 5 を見ると、(日英)通訳テストの変化と は反対の結果となっている。つまり、 【事前テ 25 スト 1 と事後テスト 1】の得点より、 【事前テ 20 15 (日英)事前テスト1と 事後テスト1 10 (日英)事前テスト1と事 後テスト2 5 5 0 0 スト 1 と事後テスト 2】の得点の方が全項目 において高い。図 4 の(英日)通訳テストと比 較すると、語彙の項目は同様に得点が高い。 また、 やる気とマナーという項目では、 (英日) 図 5 (日英)通訳テストの変化 通訳テストより(日英)通訳テストの方が、得 点が高く変化が大きいことが分かる。 (英日) 通訳テストの場合、 【事前テスト1と事後テスト 2】の変化が【事前テスト 1 と事 後テスト 1】の変化得点が低い理由として、 【事後テスト 2】の内容が【事前テスト 1】の繰 り返しではなく、新しかったため、学習者にとって難度が高かったことが考えられる。一方、 (日英)通訳テストの場合、 【事前テスト 1 と事後テスト 2】の変化の方が【事前テスト 1 と事 後テスト 1】の変化得点が高い原因として、①学習者が日本語を聞きとれるようになった、 ②ある学習者が通訳テストの際、英語で通訳する自信がないことから、母語であるマラーテ ィー語で訳出したため高得点がついたことが考えられる。以上のことから、トレーニングを 通じて学習者の訳出に肯定的な変化があったことが明らかになった。 6.1.2 学習者別の訳出の変化 (1)(英日)通訳テスト 以下、図 6 と図 7 は、(英日)通訳テストの学習者別の訳出変化を表したものである。図 6 【事前テスト 1 と事後テスト 1】の訳出変化を、図 7 は【事前テスト 1 と事後テスト 2】の訳 出変化を示している。比較してみたところ、変化得点の①高い学習者グループ、②低い学習 者グループ、③ばらつきがある学習者グループ(テストによって異なる傾向が見られる)に分 けられた。得点の高い学習者グループは、S2、S3、S4、S5、S6、S7、S11 で、得点の低い学 習者グループは S1、S8 で、得点にばらつきがある学習者グループは S9、S10、S12 であった。 得 点 22 22 18 18 14 得 点 10 14 10 6 6 2 2 -2 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S7 S8 -2 S9 S10 S11 S12 図 6 事前・事後テスト 1 (英日)訳出変化 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S7 S8 S9 S10 S11 S12 図 7 事前 1・事後 2 テスト(英日)訳出変化 (学習者ごと) (学習者ごと) (2)(日英)通訳テスト 得 点 22 22 18 18 14 14 得 点 10 6 6 2 -2 10 2 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S7 S8 S9 S10 S11 S12 図 8 事前・事後テスト 1(日英)訳出変化 (学習者ごと) -2 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S7 S8 S9 S10 S11 S12 図 9 事前 1・事後 2(日英)訳出変化 (学習者ごと) 上記と同様に、図 8 と図 9 を比較して、学習者の(日英)通訳テストの訳出変化の得点の傾 向を見た。その結果、得点の高い学習者グループは S3、S5、S6、S7、S11 で、得点の低い学 習者グループは S1、S8 で、得点にばらつきがある学習者グループは S2、S4、S9、S10、S12 であった。両方のテスト(英日・日英)の得点が低い S1 と S8 の場合は、2 名とも、もともと の英語と日本語の語学力が低かったことが影響していると考えられる。得点にばらつきが出 た学習者の場合は、集中力に問題があったとフォローアップインタビューで述べていた。 6.1.3 評価者の総合コメント 表 8 プロの通訳者の総合コメント 次に、インド人プロの通訳者と日本人 1)前より良くなった。 2)総合的に非常に良い。 3)話の流れが良い。 4)更に通訳研修を与えると上手になる。 のビジネスマンが書いた総合コメントを 表 8 と表 9 に示す。 「前より良くなった」 「更にトレーニングを与えると上手にな る」と言った肯定的なコメントがあった。 否定的なコメントには 表 9 プロの通訳者の否定的なコメント 項目 発音 文型 発音・イントネーション、 否定的コメント 声が小さい 文型、語彙、態度や、や 語尾が聞こえない。 る気に関するものがあっ 文の構造が日本語らしくない。 日本語から英語にするときテンスの間違いがある。 た(表 9 を参照)。肯定的 英語と日本語の基礎の勉強が必要である。 なコメントには通訳の全 語彙 言葉づかいが相応しくない。 態度、やる気 自信がない。 話の途中の「アー」をやめた方がいい。 説明が回りくどい。 話が途中で切れる。 体的な評価が多い半面、 否定的なコメントには、 言語面や観察可能な態度 の面が多く挙げられていた。 7. 結果と考察(課題 2) 7.1 活動ごとに見る学習者の評価(トレーニングアンケートを基に) 通訳トレーニングでは、教室活動をテーマ別(5S 及び 7 つのムダ)に行った(表 10 を参 照) 。 表 10 テーマ別授業と活動 テーマ 授業の回数 活動の名前 1)シャドーイング 4回目 2)クイックレスポンス 3)ジグソーリーディング 5S 1)クイックレスポンス 5回目 2)伝言ゲーム 3)ミニ・通訳/ロールプレイ テーマ 授業の回数 6回目 7つのムダ 7回目 活動の名前 1)シャドーイング 2)クイックレスポンス 3)ジグソーリーディング 1)クイックレスポンス 2)伝言ゲーム 3)ミニ・通訳/ロールプレイ 「5S」に関する授業と「7 つのムダ」に関する授業は、それぞれ 4・5 回目と 6・7 回目であっ た 。各テーマにおける活動の順序と流れは同じだった。学習者 12 名にトレーニング後にア ンケートと振り返りシート (添付資料 3 を参照) を記入させ、授業で扱った活動に対する評 価をしてもらった。トレーニング後のアンケートでは、教師の説明と使用教材を含めて、各 教室活動がどのように役に立ったかについて 4 段階の評価をしてもらった。以下はその結果 のまとめである。 (1)4 回目と 6 回目の活動 (シャドーイング、クイックレスポンス、ジグソーリーディング) 12 12 10 10 8 8 6 6 4 4 2 2 0 と て も 役 に 立 っ た 少 し 役 に 立 っ た と て も 役 に 立 っ た 全 然 役 に 立 た な か っ た あ ま り 役 に 立 た な か っ た シャドーイング 少 し 役 に 立 っ た あ ま り 役 に 立 た な か っ た 全 然 役 に 立 た な か っ た クイックレスポンス と て も 役 に 立 っ た 少 し 役 に 立 っ た あ ま り 役 に 立 た な か っ た 全 然 役 に 立 た な か っ た 教室活動の説明 0 と て も 役 に 立 っ た 使用教材 ジグソ―リーディング 少 し 役 に 立 っ た あ ま り 役 に 立 た な か っ た 全 然 役 に 立 た な か っ た シャドーイング 図 10 学習者の活動評価(4 回目) と て も 役 に 立 っ た 少 し 役 に 立 っ た あ ま り 役 に 立 た な か っ た 全 然 役 に 立 た な か っ た クイックレスポンス と て も 役 に 立 っ た 少 し 役 に 立 っ た あ ま り 役 に 立 た な か っ た 全 然 役 に 立 た な か っ た 教室活動の説明 使用教材 ジグソ―リーディン グ 図 11 学習者の活動評価(6 回目) 図 10 と図 11 をから、両テーマの授業で取 り扱ったどの活動についても、学習者は概ね役に立ったと答えていることが分かる。 (2) 5 回目と 7 回目の活動 (クイックレスポンス、伝言ゲーム、ロールプレイ) 図 12 と図 13 からも、 両方のテーマの 5 回目と 7 回目の授業で取り扱ったどの活動につい ても、学習者は概ね役に立ったと答えていると分かる。このことから学習者は教室活動を肯 定的に評価していたことが分かる。 12 12 10 10 8 8 6 6 4 4 2 2 0 0 と て も 役 に 立 っ た 少 し 役 に 立 っ た あ ま り 役 に 立 た な か っ た 全 然 役 に 立 た な か っ た クイックレスポン と て も 役 に 立 っ た 少 し 役 に 立 っ た あ ま り 役 に 立 た な か っ た 伝言ゲーム 全 然 役 に 立 た な か っ た と て も 役 に 立 っ た 少 し 役 に 立 っ た あ ま り 役 に 立 た な か っ た 全 然 役 に 立 た な か っ た 教室活動の説明 使用教材 ミニ・通訳/ロールプ レイ 図 12 学習者の活動評価(5 回目) と て も 役 に 立 っ た 少 し 役 に 立 っ た あ ま り 役 に 立 た な か っ た 全 然 役 に 立 た な か っ た クイックレスポンス と て も 役 に 立 っ た 少 し 役 に 立 っ た あ ま り 役 に 立 た な か っ た 伝言ゲーム 全 然 役 に 立 た な か っ た と て も 役 に 立 っ た 少 し 役 に 立 っ た あ ま り 役 に 立 た な か っ た 全 然 役 に 立 た な か っ た 教室活動の説明 使用教材 ミニ・通訳/ロールプレ イ 図 13 学習者の活動評価(7 回目) 7.2 学習者の通訳力に対する評価(トレーニングアンケートを基に) 学習者は活動を通して、育成される通訳力についていかに評価しているかを見た。その評 価を 3 つのグラフ(全体評価とテーマごと)に示した。 (1)全体評価 図 14 学習者の全体評価 全体評価 の通訳トレーニングが、通訳力を育成するために 暗記記憶強化 40 役だったかについて、 学習者評価を図 14 に示した。 30 背景知識・専門知 識強化 本研究で取り扱ったテーマ「5S」と「7 つのムダ」 20 発音・イントネー ション 10 学習者は暗記記憶、背景知識・専門知識、言い換 え・再表現練習、読み練習・意味理解を育成する 0 言い換え練習・再 表現 読み練習・意味理 解 ために、トレーニングが概ね役に立ったと評価し ていることが分かる。しかし、発音・イントネー ションに対する評価は他と比較すると低い。 (2)テーマ別に見たトレーニングの評価 5S 7つムダ 暗記記憶強化 20 暗記記憶強化 20 15 背景知識・専門知 識強化 10 5 15 発音・イントネーショ ン 背景知識・専門知 識強化 0 言い換え練習・再表 現 5 発音・イントネーショ ン 0 読み練習・意味理 解 図 15 「5S」における学習者の通訳力の 評価 10 言い換え練習・再表 現 読み練習・意味理 解 図 16 「7つのムダ」における通訳力の学 習者の評価 図 15 を見ると、「5S 」というテーマにおけるトレーニングとして、暗記記憶、読み練習・ 意味理解、背景知識・専門知識に対する評価が高い。一方、発音・イントネーションと言い 換えに対する評価が、他と比較すると低い。「5S」の図 15 と同様に、「7 つのムダ」の図 15 に も同様の傾向が見られる。図 15 と図 16 を比較すると言い換え練習・再表現に対する評価は 図 17 より若干上がっている。 一方、 発音・イントネーションに対する評価は低くなっている。 発音・イントネーションという通訳力の評価が低い理由は、学習者がシャドーイングは単 なる単語の繰り返しで、単語学習に効果的ではないと思ったためと考えられる。そして、授 業全体として、シャドーイング活動に取り入れた時間は短かったとも考えられる。また、学 習者にとって、どの教室活動も授業内容も新しく、始めての経験だった。彼らにとってシャ ドーイングより、ジグソーリーディングや伝言ゲームとクイックレスポンスの方が専門知識 を得るためにより役に立ったため、その活動の通訳力の評価が高かったと考えられる。授業 終了後、学習者に記入してもらった、振り返りシートにもその評価が反映されていた。 7.3 学習者の通訳力学習に対する評価(振り返りシートを基に) 学習者に振り返りシートで 3 つの点について自由記述をさせた(添付資料 3 参照) 。第 1 は 今日の授業で新しく発見したこと、第 2 は気付きになったこと、第 3 はその他であった。 表 11 は学習者の振 表 11 振り返りシート(例) り返りシートの分析の 学生の振り返りシート集計(2010年4月5日) 学習者 授業を受けて新しく分かったこと トレーニングで気付いたこと その他 S3 私は5Sという言葉をどこかで 聞いたことがあったんですが今 日5Sの勉強は詳しくできたと 思います。 前の授業よりもっ と語彙が増えて、 勉強になったと思 います。 S6 先生は今日実際に通訳のようなこと をさせたので練習になったと思いま す。色々な今まで知らなかった活動 もすることができてたくさんのおも しろい言葉を習いました。 一部である。授業実施 の日程順に学習者別に 振り返りシートをまと め、活動と通訳力に関 生産を作るためのジャスト・イン・ 特にありません。 タイムコンセプトの大切さが分かり ました。大体の意味を伝えるように なりました。 する記述に下線を付け た。この一部の下線を 引いた箇所から、学習者(S3)は「色々な今まで知らなかった活動もすることができた」、と述べ、 S6 は「ジャスト・イン・タイムコンセプトの大切がわかりました。」 と述べている。このコ メントから、学習者は積極的に活動に参加していたことが分かる。学習者の振り返りシート の同じ内容のコメントをグループ化して表にまとめた(添付資料 5 を参照)。さらに、そのグ ループ化したコメントを見たところ、言語について書かれた気付きや非言語面(通訳力・マナ ー・態度など)についてのコメントもあった。これらのコメントを表 12、13、14 にまとめた。 表 12 で示したように、S7、S11 は「適切な言葉使いが必要である。」、S8 が「尐し表現でき るようになった。 」という言語に関する項目に気付いていたことが分かる。 表 12 振り返りシートのまとめ①(言語面) 項目 1)語彙 2)専門知識 A)言語面 新しいことの気付き 適当な言葉遣いが必要である。 語彙が増えて勉強になった。 尐し表現ができるようになった。 「5S」について詳しく分かった。 まだまだ難しいコンセプトを理解するのに時間がかかる。 通訳者として働くためにたくさんの知識が必要である。 学習者 S7、S11 S3 S8 S3 S11 S6 表 13 では、 S5 表 13 振り返りシートのまとめ①(非言語面) B)非言語面(通訳力) 新しいことの気付き メモを取ることが大切である。 1)暗記記憶強化 集中力が必要である。 説明する前に良く考える必要がある。 自分の言葉で説明ができた。 2)意味理解と伝え方 相手のトーンをそのまま伝えることが大切である。 メセッジを良く伝えるのは大切である。 まだまだ新しいコンセプトを理解するのに時間がかかる。 色々なコンセプトを限られた時間で理解し、言い換えることがで きた。 聞く・話す練習が必要である。 3)言い換える 理解しても口から出すのは難しい。練習が必要。 話をちゃんと聞く必要がある。 クイックレスポンスで通訳するのは難しい。 と S6 は「メモを取 項目 学習者 S5、S6 S2 S7、S11、S12 S7、S11、S12 S5 S6 S11 S5 S6、S12 S8 S6 S6 ることが大切であ る。」、 「集中力が必 要である。 」 と書いて いる。S6 は「メッセ ージを良く伝えるの は大切である。 」 この 気付きから学習者が 暗記記憶や意味の伝え方などの通訳力について学習していたことが分かる。 表 14 を見ると、 S3 表 14 振り返りシートのまとめ②(その他) 項目 4)態度(やる気) 5)マナー C)その他 新しいことの気付き 本当にチャレンジして通訳をしようと思う。 S3 いい通訳者になるためにたくさんの仕事をしなければならない。 S2 前より良くできた。前に出て話すことができた。 自分で練習しなければならない。 英語を話す練習が必要である。 マナーを守りながら通訳することが大切である。 いいわけをするのはだめ。 学習者 S8 S4 S4 S7 S5 は「本当チャレンジ して通訳をしようと 思う」という気付き と S2 は 「いい通訳者 になるためにたくさ ん仕事をしなければならない」と書いている。この気付きから学習者は通訳の仕事に必要な 要素について考えていると窺える。トレーニングを通じて言語面でも非言語面でも通訳力を 学習していたことが分かる。そして、プロの通訳者になるための資質や能力についても考え るようになったことが窺える。さらに、トレーニング終了後の学習者のフォローアップイン タビューでも、このトレーニングを続けてほしいという意見を言っていた。本研究の通訳テ ストでは訳出変化がなかった学習者 S1 と S8 さえも、話す自信がついた、英語と日本語をも っと勉強すればできると言っていた。これらのことから、学習者は通訳トレーニングについ て肯定的に評価をしていることが分かった。 8. 学習者の訳出分析 実際に学習者の訳出の質は、どのように変化したのだろうか。次に、学習者の訳出に対す る質的分析を行うことにした。 8.1 訳出分析の対象 (1)通訳テスト 実験授業で行った 6 種類の英日・日英通訳テスト( 5.2.1 の表 5)のうち、英日通訳テスト の【事前テスト 1 と事後テスト 1】の訳出を分析の対象とする。 【事後テスト 1】は【事前テ スト 1】と同じ内容である。図 4 と図 5 で示したように、評価得点においては【事後テスト 2】 同様の傾向が得られたため、訳出の変化が観察しやすい【事後テスト 1】を取り上げる。(日 英) 通訳テストに関しては、英語能力に限界のある学習者が、英語ではなく、母語であるマ ラーティー語で訳出していため、本稿では分析の対象としない。 (2)学習者 両方(英日・日英)の通訳テストの高い得点の S3、S5、S6、S7、S11 を分析対象にした。た だし、S5 の英日事前テスト 1 の収録ファイルがないため、訳出分析の対象にしないことにし た。 8.2 訳出分析の基準と方法 訳出を分析する際、Pinkerton and Grainger(1999)と中村・袖岡(2000)を参考にし、それ ぞれ評価基準を設け、2 種類の分析を行った。その理由は、Pinkerton and Grainger(1999) は逐次通訳テストの「Off-Site」評価法の評価基準のみを述べており、評価の行い方につい ては詳細にしていないからである。そのため、本研究では、その補足として、中村・袖岡(2000) の事例を踏まえた訳出分析の視点を取り入れることとした。それぞれの評価基準は以下の通 りである。 表 15 冗語に関する評価基準(中村・袖岡 2005) 正しい 文レベルの 語や文の 語と語句の 語と語句の 文法の 通訳 諦め 誤訳 付加 省略 間違い ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) 表 16 Pinkerton and Grainger(1999) の評価基準と本研究の評価基準 基準 Pinkerton & Grainger(1999)による分析基準 Too many unidiomatic usage Too many syntactical errors 言語スキル に対する基 Too many grammatical errors Unstisfactory pronunciation 準 Inappropriate use of register Comprehension of English Too many unjustifiable omission Too many unjustifiable addition 通訳スキル Too many misinterpretation に対する基 Delivery 準 Candidate abundoned the test 本研究の基準 ラベル 語彙の正確さ A 文法・文型の正確さ B 発音・イントネーション 語彙や文末スタイルの適切さ 意味理解 語と語句の省略 語や語句の付加 語や文の誤訳 切り替えの速度(デリバリー) 文レベルの諦め 正しい通訳 C D E F G H I J K まず、Pinkerton and Grainger(1999)の基準を用いて、筆者が英語の原発言の 25 文を日本 語に訳し、その訳文を日本人の日本語の専門家にチェックしてもらった。その後、分析対象 者 4 名(S3、S6、S7、S11)の通訳テストのビデオ収録を見ながら文字起こしを行い、表にま とめた。そして、原発言の訳文と異なっている箇所を調べ、その箇所に上記の表 16 の基準の ラベル(A~K)を貼り付けた。そのラベルのうち、ラベル E(意味理解)、C(発音・イントネー ション)、I(切り替えの速度(デリバリー))に対する訳出分析ができなかった。E(意味理解) については、文字化した訳出からは、学習者の理解の程度を測ることは難しいと判断したた めであり、C(発音・イントネーション)については、評価者である筆者自信がノン・ネイティ ブの教師であり、正確に評価できないと判断したためである。I(切り替えの速度(デリバリ ー))に関しては、中村・袖岡(2005)の分析を採用した。 8.3 訳出分析の結果 まず、 Pinkerton and Grainger(1999)の基準による訳出分析の結果のうち、 その一部を(1)、 (2)、(3)に示す。 (1) 原発言の原稿とその通訳の回答の一部 (英日通訳事後テスト 1) 文 原発言の原稿 訳文 通訳回答 S1 Good afternoon. Int 1 こんにちは、 My name is Gupta and I am in charge of the Kaizen Department of this Company. Int 2 S2 私はナグプタと申します。この会社の改善 部門の担当です。 And Today we will have the training session about 5 S. Int 3 S3 今日は5エスについてのトレーニングの研修 を行います。 (2)通訳回答と学習者の訳出の照合 (一部) S3 事後テスト1の訳出 ラベル Int1 皆さん、こんにちは。 Int2 Int3 S6 事後テスト1の訳出 ラベル K Int 1 皆さん、こんにちは。 K 私は改善部門の管理人です。 H F Int 2 私はグプタです。私はこの会 社の改善部門の社員です。 H それでは、今日、五エスにつ いて訓練をしましょう。 A Int 3 今日、私たちは五エスの練習 しましょう。 A (3)訳出の分析の結果 上記(2)で示したように、各 ラベル回数 0 10 20 30 40 50 学習者の 25 の通訳文にラベ 60 ルを付け、各ラベルの数を数 A) 語彙の正確さ B)文法・文型の正確さ えてグラフを作成した。グラ C)発音・イントネーションの正確さ D)語彙や文末スタイルの適切さ 事前テスト1 事後テスト1 E)意味理解 F)語と語句の省略 フ(図 17) を見ると、語彙の 正確さ(A)と文法・文型の正 G)語や語句の付加 H)語や文の誤訳 確さ(B)において、 訳出が改善 I)切り替えの速度 J)文レベルの訳をあきらめる されていることが分かる。ま K)正しく通訳して意味を伝える。 た、文レベルの訳を諦め(J) においては、事後テストで大 図 17 訳出の分析の結果 幅に減尐している。また正しく通訳して意味を伝える(K)においても、事後テストで改善さ れている。この結果から、事後テスト 1 が事前テスト 1 と同じ内容であり、授業で学習した 語彙や文レベルの知識を学習者が積極的に使っていた可能性は高い。次に、中村・袖岡(2000) の基準を用いて、切り替えの速度(デリバリー)を分析した。 (4)切り替えの速度の分析 英日事前テスト 1 の原 表 17 学習者の訳出時間 分析対 原発言(英語) ( 英 日) 事前 事前テスト1 英 日 事 後 テ 事後テスト1 象者 のテスト) テスト1の訳 (倍率) スト1の訳出 (倍率) 出時間 時間 (I) (II) (II)÷(I) (III) (III)÷(I) S3 S6 S7 S11 3:20分 3:20分 3:20分 3:20分 6:14分 8:18分 3:00分 6:25分 1.92 2.56 0.94 1.95 7:28分 8:00分 7:57分 8:33分 2.28 2.50 2.37 2.60 発言の時間は3分20秒だ った。 この 3 分 20 秒に対 して、各学習者の訳出の 時間の倍率を計算した。 事後テスト 1 についても同様に計算をした。通訳者のデリバリの理想な時間は原発言時間の 80%と言われている(中村・袖岡 2000) 。これを参照すると今回の通訳テストの理想的なデ リバリ時間は 2:56 分となる。これを基準にすると理想的な倍率は 1.92 になる。この倍率を 基に見てみると、 S3 の場合は事前テスト 1 の倍率は同じで事後テスト 1 では高くなっている。 S6 は事前、事後とも倍率が高いことがわかる。S7 の場合は事前テストが低くて事後テストの 方が高い。 倍率のばらつきから、 学習者の訳出に付け加えや諦めがあるということが窺える。 このため、次に、彼らの実際の訳出を見ていくことにする。 (2)訳出の分析例 表 15 の基準により、6 つの観点から学習者の訳出分析の例を示す。 例 1.正しい通訳 ( )の例 原発言 6“There are 5Ss and they are as written here sort, set in order, shine, standardize, sustain.”S3「それ は整理、整頓、清掃、清潔と躾です。 」 S6「そこに書いている通り、整理、整頓、清掃、清潔と躾です」 学習者は“sort, set in order, shine, standardize, sustain.”という部分は完璧に訳 している。 例 2.文レベルの諦め ( )の例 原発言 22“Employee morale will be increase as junk items which lying in the workplace they are potential health hazards, and if they are removed, it will increase the morale of the people who are working in the workplace.” S3 「職場にある要らないモノを捨てるとそれは作業者に道徳的に役に立ち、それで、あのう、職場のあのう、 。 。 。」 ここで、S3 は“if they are removed”という部分のコンテクストから「要らないモノを捨 てる」と訳出しているが、その次に言い淀みがあり、文の訳をあきらめている。 例 3.語と語句の省略( )語と語句の付加( )の例 原発言 10,11、12“So in order to keep the workplace organized the first step as is written here is SORT.”“What is that?” “It means we will have to identify all items in the workplace which are not required to do our regular jobs.”S3「私たちの職場の準備をしておくために一番のステップは前に書いてあります。そう、その要らないモノをちゃ んと分かって、無駄なモノを捨てるということです。で、要るものと要らないモノと要るものを分けるというのは整理です。 」 ここで、S3 は“to identify all items in the workplace”の訳を、上記の( )で示し たように「要らないモノをちゃんと分かって」としている。そして、さらに“Sort”という単 語につなげるために「で、 要るものと要らないモノと要るものを分けるというのは整理です。 」 と訳している。この訳出には繰り返しや付け加えのような冗語があることが分かる。 “What is that?” あるいは“regular jobs”という文の訳は省略しているが全体的にその文を訳さな くても意味が通じる。正確な通訳は以下のようになる。 そして、私たちの職場をきれいにしておくために、一番目のステップは、こちらに書いてあるとおり、「整理」です。「整理」 とは何でしょうか。整理とは我々が普通の仕事をする時、職場で要らないモノを全て調べることです。 例 4.語や文の誤訳 ( )の例 原発言2、3、4“My name is Gupta and I am in charge of the Kaizen Department of this Company.” “And today we will have the training session about 5 S.” “First of all let us see what is the meaning of 5S.” S3 「私は改善部門の管理人です。」「それでは、今日、五エスについて訓練をしましょう。 」 「まず、五エスの意味を見まし ょう。 」 S6 「私はグプタです。私はこの会社の改善部門の社員です。」「今日、私たちは五エスの練習しましょう。 」 「初めは、五 エスの意味を見ましょう。 」 S3 と S6 は“In charge of”の訳出を間違っており、それぞれ「管理人」 「社員」と訳し ている。次に、 “Let us have training session about Kaizen”の訳を「訓練をしましょう」 「練習しましょう」としている。意味は通じるがこのビジネス場面では適切ではない。正し い通訳例は次のとおりである。「私はグプタと申します。この会社の改善部門の担当です。」 例 5.文法の間違い( )の例 原発言 22“This is how it helps us.”S6 「そのようにそれは役に立ちます。」 S11 「そういうふうに役に立つと思います。」 ここでは学習者が指示語の使用が間違っていることが分かった。これらの訳出の質的分析 は筆者によるものだが、評価者も同様の観点から評価した可能性が高いと思われる。 9.結果のまとめ 本研究ではインド人向けのビジネス通訳養成コースを設立するにあたり、必要なトレーニ ングシラバスを見出すために基礎となる実験授業を行った。 課題【1】の結果として、プロの通訳者から、通訳トレーニング前後の学習者の訳出の変化 に対して肯定的な評価が得られた。日本人ビジネスマンの評価でも、学習者の訳出の変化が 認められた。一方、音韻トレーニングの必要性や通訳テストの結果のフィードバックの必要 性も示された。このように、評価者が下した評価から、通訳養成コースのトレーニングシラ バスを作成することが可能であるという示唆を得た。 課題【2】では、学習者のトレーニング後のアンケートの分析から、実験授業で用いた使用 教材及び教室活動が暗記記憶強化、専門知識強化、意味理解、言い換え練習、読み練習、発 音・イントネーションの学習に有効であったことが分かった。振り返りシートからは、クイ ックレスポンスは短期記憶強化に、そして伝言ゲーム、ジグソーリーディングは専門知識強 化と意味理解に有効であることが分かった。一方、シャドーイングについては、コメントが 尐なかった。その理由としては、筆者自身の活動の方法を熟知していなかったからと考えら れる。今回、本稿では分析できなかったケース活動についても、異文化コミュニケーション の問題への対応を考える機会になったという意見が複数あった。以上の結果を踏まえ、所属 機関の通訳養成コースのための 3 カ月間のトレーニングシラバスを考えた。 10.トレーニングシラバスの概要 本研究の通訳養成コースは、3 つのトレーニングユニットから構成される。トレーニング ユニットには、専門知識だけではなく言語知識も含まれる。この通訳コースは一般日本語学 習者向けなので、専門知識と同様に言語知識の項目も入れることにした。シラバスは、添付 資料 6 を参照されたい。 11.今後の課題 今後の課題として、第一に、本研究で行った通訳テスト(英日)の低い得点の学習者の訳 出分析を行う。第二に、(英日)と同様に学習者の(日英)テストの訳出の分析を行う。双方で 得られた知見をシラバスに組み込み、 通訳養成コースを実施したい。 第三に、 中村・袖岡(2000) で言及されたように、通訳トレーニングの最初の段階から、情報の編集(適切な付加と省略) の判断力を養成することも検討する。第四に、発音・イントネーションに対する評価が低か ったことから、教授法について引き続き検討する。 注 1 インドのマハーラシュトラ州の場合、現地の言語はマラーティー語である。 2 ここでは、ワーキングメモリー(作業記憶)とは、種々の認知課題を遂行するために一時 的に必要となる記憶の「機能(働き、function)」 、あるいはそれを実現している「メカニ ズム(しくみ、mechanisms)」や「プロセス(process)」を言う。 参考文献 (1)稲生衣代・染谷泰正 (2005)「通訳教育の新しいパラダイム―異文化コミュニケーショ ンの視点に立った通訳教育のための試論―」『Interpretation Studies』No.5,December 2005、73-109. (2)近藤彩 (2004)「日本語教育のためのビジネス・コミュニケーション研究」 『言語文化 と日本語教育』2004 年 11 月増刊特集号、お茶の水女子大学日本言語文化研究会、 202-222. (3)近藤彩 (2007)『日本人と外国人のビジネス・コミュニケーションに関する実証研究』 ひつじ書房 (4)近藤彩・金孝卿(2010)「ケース活動における学びの実態―ビジネス上のコンフリクト の教材化に向けて―」 『日本言語文化研究会論集』第 6 号、国際交流基金日本語国際セ ンター・政策研究大学院大学 (5)染谷泰正 (1996)「通訳訓練手法とその一般語学学習への応用について」 『通訳理論研 究』第 11 号(第 6 巻 2 号)、日本通訳学会、199-216. (6)中村志帆、袖岡久美子 (2000)「日英逐次通訳における情報の編集」 『通訳理論研究』 第 17 号(第 9 巻 1 号) 、日本通訳学会、149-167. (7)長坂水晶 (2010)「通訳養成に携わる非母語話者日本語教師のための教授法授業―通訳 訓練法を扱った実践―」 『日本語紀要』 第 6 号、 国際交流基金日本語国際センター、 57-72. (8)宮崎操 (2005)「通訳プロセスの分析と理論的背景―認知心理学的観点から―」 『舞鶴工 業高等専門学校紀要』40 号、2005(平成 17 年 3)、134-143. (9)ヤルディー,ムグダ (2007)「ビジネス・コミュニケーションを中心とした中級向けの シラバス開発―日印ビジネスの現場における日本語使用実態調査をもとに―」 『日本言 語文化研究会論集』第 3 号、国際交流基金日本語国際センター・国立国語研究所・政策 研究大学院大学、197-223. (10)Kornakov, Peter (2000) Five Principles and Five Skills for Training Interpreters, META, XLV, 2. 241-248. (11)Pinkerton,Y. and Grainger,T (1999)Consecutive interpreting test- what we should evaluate and how we should evaluate,Interpreting Research.8(1),11-30. 添付資料 1-1 使用教材の例 シャドーイング 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 生産の流れ 組み立て トヨタ生産方式 ジャスト・イン・タイム タクト・タイム 工程 付加価値のない(ふかかちのない) 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. Production Flow Assembly Toyota Production System Just in Time Takt Time Process Non Value added クイックレスポンス 8. 9. 生産の流れ 1 トヨタ生産方式 2 10. 11. 12. 13. 14. 15. タクト・タイム 付加価値のない 工程管理 前工程 生産性 習慣 3 4 5 6 7 8 組み立て ジャスト・イン・ タイム 工程 付加価値のある 品質管理 後工程 行灯 工程分析 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. Sort Set in order Shine Standardize Sustain Required Thing Unwanted Thing 16. Anyone/Anybody 17. Maintain 18. Shop floor 19. Waste 20. Mistake 21. Throw out 22. 5S Activity ジグソーリーディング活動 エキスパート 1 タクトタイム ジャストインタイムに生産するための基本原則の一つである。部品1個又は1台分をどれだけの時間で、生産すべき かという時間値をいう。タクトタイムは次の式から求める。タクトタイム=(日当り稼働時間(定時))/(日当り必要数) エキスパート 2 後工程引き取り (プル式) ジャストインタイムに生産をするための3つの基本原則の1つであり、後工程が必要な時に、必要なものを必要な だけ前工程から引き取り、 前工程は引き取られた分だけ生産する仕組みをいう。 エキスパート3 工程の流れ化 ジャストインタイム生産を実現するための基本原則の一つであり、工程内、工程間での物の停滞をなくし、一個流し 生産を行うようにすること。一個流しとは工程順に1個又は1台ずつ加工、組付けをし、1個ずつ次工程に流すやり 方をいう。 伝言ゲーム 番号 日本語 英語 1. 職場で使わないモノが要らないモノで、 The Goods which are unused are more in その量は思った以上に多いです。 quantity than what we thought of. 2. 使わないモノが多いほどムダが増える。 The more the unused goods the more the waste. 3. 使わないモノをなくせばムダが減る。 If you discard unused goods, wastes will be reduced. 添付資料 1-2 ミニ・通訳 / ロールプレイ カード ロールプレイカード1 ロール:あなたは ABC 会社のエンジニアで す。やること:会社で日本人の 5S の説明会 に参加しています。日本人のコンサルタン トに5Sの1S と2S についてもう一度聞い て自分の理解を確認してください。質問は 英語でしなさい。 ロールプレイ ロールプレイカード 2 ロール:あなたは日本人のコンサル タントです。やること:ABC 会社で あなたは 5S の講義を行いました。 インド人のエンジニアの参加者の質 問に通訳者を通して日本語で説明し てください。 ロールプレイカード3 ロール:あなたは通訳者です。やる こと:ABC 会社の人と日本人のコンサ ルタントの仲介者になってくださ い。会社の人と日本人のコンサルタ ントの話を通訳してください。 カード1 あなたは自動車メーカの工場で働いています。この写真を見ながら、あなたがした改善を以下のポイントを入れて英語で説明して ください。①スペース 50%を減らした。②仕事がやりやすくなり疲労が減った。③モノが取りやすくなった。 ☞改善前 ロールプレイ ☞改善後 ロールプレイ カード2 あなたは日本人のコンサルタントです。先週、自動者メーカに来て改善のための アドバイスをしました。今日は、どの点が改善されたかを工場で働くインド人エ ンジニアから聞くことになっています。①まず、通訳者を通してその説明を聞い てください。②次に、棚のレベルを大きくするようにアドバイスをした点がまだ 改善されていないことを指摘してください。改善されなかった理由も聞いてくだ さい。③不明な点があれば質問をしてください。 カード 3 あなたは通訳者です。会社の人と日本人の コンサルタントの間の仲介者となって、通 訳してください。日本語から英語(Vice e versa) ケース活動 ホウ・レン・ソウ ミーナさんは通訳者です。この日は ABC 会社の改善デパートへ通訳をしに行くことになっていました。ABC 会社 から彼女の家に 7 時 45 分にタクシーが来て、XYZ ホテルに泊まっている日本人コンサルタントの田中さんに8時 15 分にロビーで会って、8 時半までに会社へ連れていくことになっていました。 ミーナさんは予定通りホテルに着きました。そして、ロビーで田中さんが来るのを待っていました。8 時 15 分ま でには必ずロビーに来ると思って待っていましたが、8 時 20 分になっても田中さんは現れませんでした。ホテルの フロントの人に聞いたところ、田中さんはすでにホテルを出ていたことが分かりました。それで、ミーナさんは急 いで、乗ってきたタクシーで会社に向かうことにしました。 会社に着くと、エントランスのソファーに田中さんが座っていました。Meena さんは田中さんの隣に座って話し始 めました。 その時、会社の改善デパートのラオさんがそれを見て、Meena さんに怒鳴りました。 「Kahi sangayachi paddhat ahe ki nahi. Amhi yanna ithe ekate alele pahile tula phone lavatoy tar to lagat nahie. Saheb ithe mala ragawale. Kahi ghol zhala hota tar mala Phone Ka Nahi Kela?」(どうして言わなかったか。 日本人は一人でここについた。私は電話をかけていたがつながらない。私は上司に怒られた。問題があった時どう して連絡しない?) 次のポイントについて考えなさい。 1. どうしてラオさんは怒鳴りましたか。 2. このような状況が起こったのは、だれの責任だと思いますか。 3. ミーナさんは通訳者として何をすべきだったと思いますか。 4. あなたが通訳者だったらどうしますか。 添付資料 2 評価票 通訳テストの評価票(日本語版) 評定者名:---------------------------- 学習者目:--------------------------------- 1)事前テストと事後テストのビデオをそれぞれ見てください。2)次の項目についてどのように変化をし たか評定してください。3)(2)から(-2)の中から該当するものにチェックをつけてください。4)右側にコ メントを書いてください。 く な っ た と て も 良 (2) カテゴリ ー 項目 A)言語面 1)発音・イントネーション 2)文法・文型 3)語彙(表現) 4) 意図・メッセージ (適切さ、的確さ、言われ ていないことを付け加え ていないなど) B) 言語以 外の面 1)態度(やる気、表情) 2)立ち振る舞い(座る 位置、立ち位置、距離 の取り方) 総合コメント た良 く な っ (1) い変 た悪 くと わ く なて ら な っも な っ た悪 (0) (-1) (-2) コメント 添付資料 3 学習者のアンケートと振り返りシート トレーニング後のアンケート このアンケートはプネ印日協会の通訳養成のモジュールを作成するために実験授業を通し、改善すべき点を調べるためのも のです。今日の実験授業で行ったトレーニングについて意見を調べようとするものです。このアンケートに書かれた個人情報 は調査の目的以外には一切使用しませんので、ご協力をお願い申し上げます。 アンケート番号___ 名前:_________________ E メール___________________ 性別:F ☐ M ☐ 電話:_________ 住所:____________________________ __________________________________ 次の教室活動は学習にどのぐらい役に立ったと思いますか。 4,3,2,1 のスケールに当てはまるものにチェックをつけてくださ い。 4-とても役に立った 3-尐し役に立った 2-あまり役に立たなかった 1―全然役に立たなかった 番号 1 2 3 項目 教師の活動の説明 シャドーイング活動 クイック・リスポンス活動 ジグソーリーディング活動 使用教材 シャドウイング活動 クイック・リスポンス活動 ジグソーリーディング活動 活動を通して次のスキル学習にどのぐらい役に立ったか 暗記記憶強化 発音・イントネーション 読み練習・意味理解 言い換え練習・再表現 背景知識・専門知識強化 4 3 2 1 振り返りシート 学習者の振り返りシート 名前:________________ 授業の日付:_____ 本日の授業で扱ったことの中でどのような気付き、発見がありましたか。次の質問に対して自由にコメントをお書きくださ い。 1. 授業を受けて新しく分かったことがありますか。□に チェックください。 はい□ いいえ□ 答えが「はい」の場合は例をあげてください。 ______________________________________________________ ______________________________________________________ 2. トレーニングを受けているとき、 気付いたこと(自分ができなかったことや覚えにくかったことや内容が分かりにくか ったことなど)があったら自由にお書きください。 ______________________________________________________ ______________________________________________________ 3. その他: ______________________________________________________ ______________________________________________________ 添付資料 4 訳出分析 正しい通訳 ( ) 文レベルの諦め 語や文の誤訳 語と語句の付加 語と語句の省略 文法の間違い ( ( ( ( ( ) ) ) ) ) 原発言: Good afternoon. My name is Gupta and I am in charge of the Kaizen Department of this Company. And today we will have the training session about 5S. First of all let us see what is the meaning of 5S. 5S means it starts with the letter S. There are 5Ss and they are as written here Sort, Set in order, Shine, Standardize, Sustain. And let us study all these 5Ss one by one. But how does it help us? In fact, with the help of these 5S we can have lots of benefits and we can keep our workplace in complete order and organized. So in order to keep the workplace organized, the first step as is written here is sort. What is that? It means we will have to identify all items in the workplace which are not required to do regular jobs. For example: the Scrap Material. We do not require them. So these items should be immediately removed from the workplace where we are really doing our job. How does it help us? There are three important things which we can discuss here. The first is, it increases the productivity. The purpose of individual work areas will be more apparent with this and it will lead to highly efficient workforce. That is number one. Then number two will be workers will be more satisfied. The workers will be more satisfied with their environment. Employee morale will increase as junk items which are lying in the workplace they are potential health hazards, and if they are removed, it will increase the morale of the people who are working in the workplace. And number three much more full attention can be paid to production. It means employees will no longer need to focus on tangential tasks such as locating tools and implementing their own organization systems. This is how it helps us. 学習者 S3 の訳出: 皆さん、こんにちは私は改善部門の管理人です。それでは、今日、五エスについて訓練をしましょう。まず、五エスの意味 を見ましょう。五エスはエスからはじまり、エスから始まることばです。それは整理、整頓、清掃、清潔と躾です。それでは、 その五つのエスをひとつずつ見ましょう。これ、どうやって役に立つでしょうか。この五つのエスのおかげで私たちはたくさ んのことができて、私たちは職場をよくすることも可能になります。できます。私たちの職場の準備をしておくために一番の ステップは前に書いてあります。Blank。まず整理です。んん…要らないモノをちゃんと分かって、無駄なモノを捨てるという ことです。で、要るものと、要らないモノといるものを分けるというのは整理です。Blank。そう、その要らないモノを職場か らすぐに捨てたほうがいいということです。これ、どうやって役に立つでしょうか。ここは三つの大切なことについて話すこ とができます。一番目は生産性を増やすため、そして二番は明らかに作業者の満足です。Blank。すみません、二番は作業者の 満足です。作業者は環境のおかげでもっと満足できるということです。職場にある要らないモノを捨てるとそれは作業者に道 徳的に役にたち、それで、あのう、職場のあのう、生産をするときに集中できるということです。三番というのは作業者はも っと生産に集中ができて、あのう色々な材料探したり、そういうことをする必要がなくなると思います。さっき言ったように、 これ全て、このみっつのことが役に立ちます。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――-―――――-―――-― 原発言: Good afternoon. My name is Gupta and I am in charge of the Kaizen Department of this Company. And today we will have the training session about 5S. First of all let us see what is the meaning of 5S. 5S means it starts with the letter S. There are 5Ss and they are as written here Sort, Set in order, Shine, Standardize, Sustain. And let us study all these 5Ss one by one. But how does it help us. In fact, with the help of these 5S we can have lots of benefits and we can keep our workplace in complete order and organized. So in order to keep the workplace organized, the first step as is written here is sort. What is that? It means we will have to identify all items in the workplace which are not required to do regular jobs. For example: the Scrap Material. We do not require them. So these items should be immediately removed from the workplace where we are really doing our job. How does it help us? There are three important things which we can discuss here. The first is, it increases the productivity. The purpose of individual work areas will be more apparent with this and it will lead to highly efficient workforce. That is number one. Then number two will be workers will be more satisfied. The workers will be more satisfied with their environment. Employee morale will increase as junk items which are lying in the workplace they are potential health hazards, and if they are removed, it will increase the morale of the people who are working in the workplace. And number three much more full attention can be paid to production. It means employees will no longer need to focus on tangential tasks such as locating tools and implementing their own organization systems. This is how it helps us. 学習者 S6 の訳出: 皆さん、こんにちは私はグプタです。私はこの会社の改善部門の社員です。今日、私たちは五エスの練習しましょう。初め は、五エスの意味を見ましょう。五エスはエスから始める、五つの言葉、そこに書いているとおり、整理、整頓、精粗、清潔、 躾 です。一つずつ練習しましょう。どうやって役に立つでしょうか。それを見ましょう。五エス活動をして、職場でモノを 揃うことができます。そして、職場をきれいにすることもできます。職場を準備するために一番なのは整理です。整理は職場 で要るものと要らないものをはっきりと分けて要らないモノを捨てることです。例えば、スクラップです。例えば、スクラッ プなのはいらないものですからそれは捨てることです。職場から捨てることです。整理するとどうやって役に立つでしょうか。 三つのことが必要だ。それを練習のために必要だ。一つ目は生産性を増加することです。そのターゲットは職場の目的を明ら かにすることです。Blank。二つのは作業者を働きやすく仕事をできるために職場はいい雰囲気になると作業者は仕事がやりや すくなります。道徳的なことを増やすこともできます。要らないものが職場にあると健康にも悪くなります。そして、道徳的 ことも増やすことができません。三つ目は生産のために必要なことをする。職場で社員がだれでもモノを探すようにすること がたいせつです。そして、仕事のやり方もスムーズになります。そのようにそれは役にたちます。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 原発言: Good afternoon. My name is Gupta and I am in charge of the Kaizen Department of this Company. And today we will have the training session about 5S. First of all let us see what is the meaning of 5S. 5S means it starts with the letter S. There are 5Ss and they are as written here Sort, Set in order, Shine, Standardize, Sustain. And let us study all these 5Ss one by one. But how does it help us. In fact, with the help of these 5S we can have lots of benefits and we can keep our workplace in complete order and organized. So in order to keep the workplace organized, the first step as is written here is sort. What is that? It means we will have to identify all items in the workplace which are not required to do regular jobs. For example: the Scrap Material. We don’t require them. So these items should be immediately removed from the workplace where we are really doing our job. How does it help us? There are three important things which we can discuss here. The first is, it increases the productivity. The purpose of individual work areas will be more apparent with this and it will lead to highly efficient workforce. That is number one. Then number two will be workers will be more satisfied. The workers will be more satisfied with their environment. Employee morale will increase as junk items which are lying in the workplace they are potential health hazards, and if they are removed, it will increase the morale of the people who are working in the workplace. And number three much more full attention can be paid to production. It means employees will no longer need to focus on tangential tasks such as locating tools and implementing their own organization systems. This is how it helps us. 学習者 S7 の訳出: こんにちは、皆さん、私はグプタと申します。私は改善部課の課長です。今、五エスについての小麦…講義があります。ま ずは五エスの意味を教えています。Blank。この五エスの言葉は整理、整頓、清掃、清潔、躾。 皆さん、この五エスの意味を これから分かるようになります。まずはこの五エスの大切さは分かるようになるのは必要です。この五エスのプロ…ポロ、プ ロセスを分かるようになった後で、この現場と仕事のしょくじょうを清潔することになりますからこれは大切です。しょくじ ょうを準備するためにこの五エスは大切です。Blank。整理というのは要るものと要らないモノをちゃんと調べてみて、要らな いモノを捨てるという意味です。Blank。要らないモノをすぐ捨てるのは大切です。この整理の大切さは分かるようになるのは とても大切です。それを実際的にやってみるのために三つの基本原則があります。生産性を増やすことができます。作業者の 満足程度が増やすためにこれは大切です。Blank。作業者の満足程度が増えます。しょくじょうの雰囲気がとても大切です。健 康が悪いになる可能なモノを引き下げるのためにこれは大切です。Blank。準備するのと色々なツアを見つかるの時間を減らす ためにこの五エスの基本原則がとても大切です。Blank。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 原発言: Good afternoon. My name is Gupta and I am in charge of the Kaizen Department of this Company. And today we will have the training session about 5S. First of all let us see what is the meaning of 5S. 5S means it starts with the letter S. There are 5Ss and they are as written here Sort, Set in order, Shine, Standardize, Sustain. And let us study all these 5Ss one by one. But how does it help us. In fact, with the help of these 5S we can have lots of benefits and we can keep our workplace in complete order and organized. So in order to keep the workplace organized, the first step as is written here is sort. What is that? It means we will have to identify all items in the workplace which are not required to do regular jobs. For example: the Scrap Material. We don’t require them. So these items should be immediately removed from the workplace where we are really doing our job. How does it help us? There are three important things which we can discuss here. The first is, it increases the productivity. The purpose of individual work areas will be more apparent with this and it will lead to highly efficient workforce. That is number one. Then number two will be workers will be more satisfied. The workers will be more satisfied with their environment. Employee morale will increase as junk items which are lying in the workplace they are potential health hazards, and if they are removed, it will increase the morale of the people who are working in the workplace. And number three much more full attention can be paid to production. It means employees will no longer need to focus on tangential tasks such as locating tools and implementing their own organization systems. This is how it helps us. 学習者 S11 の訳出: 皆さん、こんにちは、私グプタでこのプロジェクトのヘッドです。今日はファイブエスについて詳しく勉強しましょう。初 めは、実は、ファイブエスとは何かちょっと、よく習いましょう。ファイヴエスという五つのことばで、五つの言葉も S から はじまっています。それはつまり、整理、整頓、清掃、清潔、躾です。じゃ、これから一つずつ詳しく知りましょう。どうや ってこんなことは助けてくれますか。どうやって役に立っていますか。このファイブエスを活用すると色々な立場から見ると 役にたって、一つの場所から色々なことをよく準備するか良く管理することができます。そ、一つのところから色々なことを もし管理するといえば最初のステップは整理ということです。整理から始まります。整理というのは?整理というのは必要なも のと要らないモノを別々に分けて分析することです。例えば、スクラップ・マテリアル要らないものは現場からすぐ捨てるこ とは大事です。実は働いているところからその要らないモノを捨てるのは大事です。これはどうやって役に立つか。三つの大 事なポイントです。これからそれについてちょっと話しましょう。一番目は生産があがるように役に立ちます。そうそのコン セプトは明らかになるように…(Tape repeat) 場所は明らかになるように役に立ちます。それは一番だった。これから二番目 のは労働も満足するように大事です。労働に満足させるような環境は道徳的な考えもあがるようにとか広くするように。健康 に悪いことを与えるものをもし捨てたら、省いたら、捨てたら道徳的なことも上がる、増えることができます。それで生産を 目指して、がんばることができます。それで労働は他のことをそんなに気をつけなくても大丈夫です。例えば色々なツールを 準備しておくとかそんなに要らないということです。そういうふうに役に立つと思います。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 添付資料 5 学習者の振り返りシートのまとめ 授業を通して新しく分かったこと 分かりやすく説明することの仕方。 ジャスト・イン・タイムのコンセプトが理解した。 5S、7つのムダについて良く分かった。 大体の意味を伝えるようになった。 シャドーイングの練習は何かが分かった。 通訳するためにとても役に立つ このゲームでメモリが良くなる。 ビジネス単語が勉強になる。 自分が理解したことを他の人に正しく伝えることも大 切である。 通訳にとても役に立つ。 実際に通訳することがいかに難しいかロールプレイ で分かった。 ミニ・通訳で実際にどのように通訳するか分かった。 学習者番号 S12、S7、S6、S3、 S9、S4 S2、S12 S12、S9、S3、S6、 S6、S9 S3、S5、S12 S10、S2、S8 実際に通訳するアイディアがはっきりした。 ケースをとおして、通訳者の役割について分かった。 S12、S3 ケースを読んで、通訳の仕事をする際、問題に直面し た場合、どのような態度を取るか分かった。 添付資料 6 シラバス