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EICMA Bici(ミラノ自転車展)参観報告

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EICMA Bici(ミラノ自転車展)参観報告
EICMA Bici(ミラノ自転車展)参観報告
イタリアの二輪車展「第 67 回ミラノ展」は、従来通り本年 11 月開催予定であるが、それ
に先んじ本年より自転車単独のビジネス・ショー「EICMA Bici」がミラノ国際見本市会場に
て 4 日間にわたり開催された。
【EICMA Bici】
主催:
EICMA(Esposizione Internazionale del Ciclo e Motociclo)
会場:
FIERA MILANO (ミラノ国際見本市会場)
会期:
2009 年 9 月 18 日(金)~21 日(月)
開催時間:
使用ホール:
10:00~19:00
(但し 18 日は 14:00 開始、21 日は 17:00 終了)
ホール 9
入場者数:
45,000 人
出展者数:
126 社 247 ブランド
※出展ガイドより集計
ホール9会場入口
入場券売場の様子
1.展示会概要
今回は、展示ホール 9 のみの展示であった。昨年 11 月の二輪車展では、利用された 2 ホー
ルのうち 1 つは、「6 日間レース」用のバンクと MTB 競技コースで占められ、実際の展示は 1
ホールのみであったので展示面積の大幅な変化はない。昨年との単純比較はできないが、出
展者数、ブランド数ともにおよそ 2 割近い減少となった。
しかしながら、完成車ブランドは、地元イタリアのビアンキ、コルナゴやデ・ローザなど代
表的な有力ブランドのほか、昨年はミラノ展に参加しなかった、フォンドリエスト、アタラ
やオルモなども再び出展し、その他、ボッテキア、クオータなど数多くのイタリア・ブラン
ドの他、KTM、スコット、LOOK、FOCUS など国外の高級スポーツ車ブランドが出展を行った。
車種のバリエーションは、昨年から顕著に見られるようになった、シンプルなスタイルのク
ラシカルなシティ車も依然として健在であり、また今年「EUROBIKE2009」で流行の兆しを見
せたトラックレーサーも出展されていた。
1
ミラノ展に戻ってきた出展者(左;オルモ、右;アタラ)
部品・付属品では、カンパニョーロ、シマノの両社を筆頭に、中堅コンポメーカーのミッ
チェなども復活、その他、SR サンツアーやキャットアイなどが代理店を通じて展示されてお
り、部品、付属品、ウエア、雑誌等に関する様々な出展物が見られ、昨年より縮小傾向にあ
るとはいえ、今回ミラノの会場内は活気に溢れていた。
2.競合した 2 展示会
本年ほぼ同時期に、同じイタリアのパドヴァでも自転車展が開催された。EICMA は従来 11
月に二輪車展を開催していたが、ビジネス・ショーとしては時期が遅いというイタリア自転
車業界からの要望に答え、新たにこの自転車単独のビジネス・ショーの開催を実施した。経
済不況の影響を受け低迷中のイタリア自転車市場では、同時期に 2 つの展示会が競合するこ
とは決して好ましい状態とは言えない。また、双方に出展できる企業は限られており、より
効果的な出展の場を厳選し、開催時期以外でも、他の出展者の顔ぶれ開催場所など来場者動
員力が重要となってくる。
多くの人々で賑わう展示会場
2
今回、ビアンキ、コルナゴ、デ・ローザ、カンパニョーロ、シマノは、ミラノ展にのみ出
展しており、パドヴァでのみ見られるブランドもあるが、どちらがイタリア自転車業界を代
表する国際自転車ショーとして相応しいか、その答えは両者の今後の出展者リストを見比べ
れば次第に明らかになっていく。
ビアンキ
コルナゴ
パドヴァは開催規模こそ昨年を上回ったものの、このままの成長を続けられるかは不透明
であり、その出展内容からすると地元企業のブランドを中心にしたイタリアの地方展に落ち
着く可能性が高い。イタリア二輪車工業会(ANCMA)の言うように、9 月のミラノ自転車展が
一定の成功を収め今後も開催されるならば、同国産業界の企業が来年以降どちらを選ぶのか、
引き続き注目が必要である。
なお、EICMA Bici は、来年は 2010 年 9 月 17 日~20 日間の 4 日間にわたり開催予定である。
クラシカルな自転車は今年も健在
以
上
(デュッセルドルフ事務所)
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