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再読 312 (平成 23 年 1 月 3 日版) 氏名 ある会社の忘年会に呼ばれた

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再読 312 (平成 23 年 1 月 3 日版) 氏名 ある会社の忘年会に呼ばれた
再 読 312 (平 成 23 年 1 月 3 日 版 )
氏名
ある会 社 の忘 年 会 に呼 ばれた。社 長 あいさつの後 、乾 杯 があり、次 いで各 自 が前 に出 て来 年 の仕
事 目 標 と個 人 目 標 を一 つずつ発 表 することになった。
“○○の資 格 を取 ります”“60 万 円 貯 金 します”“営 業 目 標 の完 全 達 成 を目 指 します”“人 間 ドックでオ
ールAを取 ります”“ドラッカーの本 を全 部 読 みます”など、威 勢 の良 い目 標 が次 々に披 露 された。そん
な中 、ある女 性 スタッフが異 色 な発 表 をした。「 私 の目 標 は、その日 そ の日 を全 力 でやるだけです。い
つも自 分 らしさを見 失 わないように一 年 を過 ごしたいです」会 場 が一 瞬 だけ静 かになったが、やがて何
もなかったかのように会 が進 んでいった。
その女 性 スタッフの発 言 だけが浮 いていた。彼 女 の発 表 は、目 標 ではなく心 構 えを表 明 したに過 ぎ
ない。酒 席 なので私 は黙 っていたが、もし社 内 会 議 などでも同 様 の発 言 をしているならば上 司 として注
意 せねばならない。目 標 とは測 定 可 能 なものであり、期 限 があり、成 長 を伴 うものである。
第 二 次 世 界 大 戦 時 、ドイツの巨 大 戦 艦 “ビスマルク”は、連 合 国 軍 にとって恐 るべき脅 威 でした。そ
の“ビスマルク”が、北 海 水 域 から公 海 に向 ったという情 報 はつかんだものの、イギリス軍 には対 抗 でき
る軍 艦 も航 空 機 もありません。幕 僚 達 は、首 相 のチャーチルに対 し、「避 けるしか対 応 はない」と忠 告 し
ていました。
しかしチャーチルは、「成 功 の法 則 」を十 分 認 識 していたようです。その法 則 とは次 のような内 容 です。
“何 を達 成 したいのか、はっきりとした具 体 的 な目 標 を決 意 することで、その目 標 に向 って痛 烈 に直 進
専 心 することです。”
チャーチルと艦 隊 司 令 官 との、その時 の電 話 の記 録 が残 っており、それを再 現 することで、チャーチ
ルの意 思 がありのままに伝 わってきます。
チ:「司 令 官 ! 君 の任 務 は“ビスマルク”を沈 めることだ。それが君 の唯 一 の任 務 だ。この任 務 に比 べ
れば、その他 のことは一 顧 の価 値 もないといってよい」
司 :「はい、首 相 閣 下 」
チ:「君 は、“ビスマルク”を沈 めるために必 要 なあらゆる手 を、あますところなく打 っているだろうね」
司 :「はい、首 相 閣 下 」
チ:「可 能 な手 段 だけでなく、困 難 が伴 う不 可 能 と思 われるような手 段 まで考 えておくことだ。全 世 界 の
目 が我 々の上 に注 がれている」
司 :「はい、首 相 閣 下 」
チ:「よろしい。君 の任 務 は“ビスマルク”を沈 めることだ。では!」
結 局 、壮 烈 な戦 いの末 、英 国 軍 はビスマルクを撃 沈 したのです。も しチャーチルが艦 隊 司 令 官 に、次
のような電 話 を入 れていたらどうでしょうか。
チ:「司 令 官 、我 々が戦 力 で劣 っているのは十 分 承 知 している。しかし君 たちには、とにかく最 善 を尽 く
し、全 力 を出 して頑 張 ってほしい。幸 福 を祈 っている。では!」
“最 善 を尽 くす”とは何 を達 成 することなのでしょうか?上 司 からの激 励 のつもりであったとしても、あい
まいな方 針 や指 示 は部 下 の無 限 の潜 在 能 力 を要 求 することにはなりません。成 功 とは努 力 の積 上 げ
でなく、あくまで、目 標 からの逆 算 なのです。
1) 女 性 スタッフの発 言 は、何 を表 明 したに過 ぎないのですか?
(
)
2) 目 標 とは?
(
)
3) 成 功 の法 則 とは?
(
)
4) 成 功 とは?
(
)
5) あなたの今 年 の目 標 は?
(
)
(社 員 教 育 用 )
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