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箱根都市計画マスタープラン [PDF:3956KB]
ረఌᣃࠊᚘဒȞǹǿȸȗȩȳ Hakone town ʴȷ࣎ȷᐯŴǍƞƠƞƱ ųųųųЈ˟ƍǛоᡯƢǔထᲧረఌ ࠰ உ ረųųఌųųထ ごあいさつ 本町では、平成8年度にスタートした「箱根都市計画マスタープラン」が、 平成 18 年度をもって計画期間が終了することから、平成 17 年度と 18 年度の2 か年で新しいマスタープランの策定作業を進めてまいりました。 今回の策定にあたりましては、町民のみなさまと行政が協働でまちづくりを 進めていくために、公募町民や自治会等各種団体からの推薦者で構成された「ち いきづくり研究会」を各地域に設置し、そこで出されたご意見やご提言を基に 地域別構想をまとめてまいりました。また、各ちいきづくり研究会の代表者と 各種団体の長で構成しました「箱根まちづくり研究委員会」におきましても同 様に全体構想をまとめてまいりましたので、町民みなさまの意向が十分反映さ れた、地域の実情に即した計画が策定できたと確信しています。 この計画では、まちづくりの将来像を、箱根町第5次総合計画と同様に「人・ 心・自然、やさしさと出会いを創造する町-箱根」とし、自然環境の保全や観 光地の魅力向上を図り、町民と観光客が安心して集いやすらぐことができ、多 くの出会いを創造できるまちづくりを進めていくこととしています。 また、この新しい都市計画マスタープランは、平成 19 年度から 28 年度まで 10 か年を計画期間としたまちづくりの方向性を明らかにするとともに、今後展 開していく都市計画の指針となるものでありますので、町民のみなさまのご参 加とご理解を得ながら推進していきたいと考えています。 最後に、計画の策定にあたりまして「ちいきづくり研究会」並びに「箱根ま ちづくり研究委員会」をはじめ貴重なご意見、ご提言をいただきました町民の みなさま、また、様々な角度からご審議いただきました「箱根町都市計画審議 会」のみなさま並びに関係機関の方々に心から感謝申しあげます。 平成19年3月 箱根町長 目 第1章 次 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 1-1 策定の背景と目的 1 1-2 計画の対象範囲と目標年次 1 1-3 計画の位置づけ 2 1-4 計画の策定体制 3 第2章 箱根町の現況調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 2-1 自然的条件 4 2-2 歴史的条件 7 2-3 社会的条件 8 2-4 経済的条件 13 2-5 法規制の状況 15 2-6 公共施設等の状況 17 第3章 全体構想・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18 3-1 箱根町の現状と課題 18 3-2 まちづくりの基本的方針 21 3-3 都市整備方針 25 第4章 地域別構想・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 4-1湯 本 地 域 41 4-2 温 泉 地 域 44 4-3 宮城野地域 47 4-4 仙石原地域 50 4-5 箱 根 地 域 53 資料編・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・56 1 箱根まちづくり研究委員会、ちいきづくり研究会名簿 56 2 箱根まちづくり研究委員会設置要綱 57 3 箱根まちづくり研究委員会、ちいきづくり研究会の開催日程 58 4 用語解説(本文中※について解説) 66 第 1 章はじめに はじめに 第1章 1-1 計画策定の背景と目的 本計画は、1992 年(平成4年)の都市計画法改正により創設された「市町村の都市計画に関する基本 的な方針(以下、都市計画マスタープラン)」(都市計画法第 18 条の 2)を策定するものです。 都市計画に関するマスタープランとしては、 「都市計画区域の整備、開発及び保全の方針」(都市計 画法第 6 条の 2)や、緑の基本計画等の各部門における個別計画がありますが、都市計画マスタープラ ンは、これら従来のマスタープランを総括するとともに、総合的かつ体系的な都市計画を推進してい くことを目的とするものです。 本町では、平成8年3月に、 「自然環境」 、 「リゾート環境」 、 「生活環境」という3つの要素の調和が 図られた「快適環境都市・はこね」の実現を目指して、最初の都市計画マスタープランを策定しまし たが、平成 18 年度をもってその計画期間が終了するため、新たな都市計画マスタープランを策定する ものです。 今回、新たに策定を行う都市計画マスタープランでは、現行の都市計画マスタープランが策定され た後の社会動向及び法制度の変化について対応を図るとともに、 町民の意向を計画に十分に反映させ、 町民との協働によるまちづくりを実現することを目指します。 1-2 計画の対象範囲と目標年次 対象範囲は、箱根都市計画区域である箱根町全域を対象とします。 また、最終目標年次は、10 年後の平成 28 年度とします。 ■ 都市計画マスタープランの対象範囲 -1- 1-3 計画の位置づけ 「箱根都市計画マスタープラン」は、 「箱根町第5次総合計画」などの本町の上位・関連計画や、県 が策定する「都市計画区域の整備、開発及び保全の方針」などに即しながら、長期的なまちづくりの 方向を明らかにするものであり、本町が今後展開する個別具体の都市計画の指針となる計画として位 置づけられます。 「箱根都市計画マスタープラン」の計画体系上の位置づけは以下の図のとおりです。 ■ 都市計画マスタープランの計画体系上の位置づけ 都市計画法 都市計画マスタープラン 地方自治法 国土利用計画法 県レベル かながわ都市マスタープラン 神奈川県 総合計画 町レベル 連携 即する 箱根町総合 計画 (地方自治 法第2条) 都市計画以 外の分野 (産業・福 祉等) 県の国土利用 計画 (国土利用計 画法第7条) 都市計画区域の整備、 開発及び保全の方針 (都市計画法第6条の2) 即する 整合 即する 箱根都市計画 マスタープラン (都市計画法第18条の2) 緑の基本 計画 個別分野の計画 土地利用・ 道路・公園等 (例) 景観計画 都市計画の 決定・変更 各種マス タープラン 事業推進の プログラム 具体的なまちづくり事業の展開 -2- 国土利用計画 (国土利用計 画法第8条) 県の土地利用 基本計画 (国土利用計 画法第9条) 1-4 計画の策定体制 「箱根都市計画マスタープラン」の策定は、町民の参加を基本としてまちづくりを検討するため、 「ちいきづくり研究会」と「箱根まちづくり研究委員会」を設置するなど、以下の図のとおりの策定 体制で行いました。 ■ 箱根都市計画マスタープランの策定体制 議 会 策 定 報告 審議 町 長 都市計画審議会 住民説明会 提言 町 民 参加 箱根まちづくり 研究委員会 庁内内部検討 参加 ちいきづくり研究会 (ワークショップ※) 意見 湯本・宮ノ下・宮城野 仙石原・箱根の5地域 (「ワークショップ」につい ては用語解説参照) ちいきづくり研究会 ■ 箱根都市計画マスタープランの策定組織 組織名 役 割 ・ 町全体のまちづくりについて研究し、「箱根都市計 画マスタープラン」の原案づくりを行う。 箱根まちづくり研究 ・ ちいきづくり研究会の上位組織にあたり、ちいきづ 委員会 くり研究会からの提言を検討し、「箱根都市計画マ スタープラン」への反映を図る。 ・ 「箱根都市計画マスタープラン」の見直しを行うに ちいきづくり研究会 あたり、町民が直接参加し、地域のまちづくりを検 討する。 -3- 構 成 ・ちいきづくり研究会代 表者(各地域2名) ・各団体代表者 ・町職員 ・公募 ・各地域団体からの推薦 第2章箱根町の現況調査 箱根町の現況調査 第2章 2-1 自然的条件 (1) 位置・地勢 本町は、神奈川県の南西部に位置し、東京から約 80km の距離にあります。北は南足柄市、東は小 田原市、南は湯河原町とそれぞれ接し、西側は静岡県3市2町(御殿場市、裾野市、三島市、小山 町、函南町)と接しています。 町域の大部分は、高原と山岳地帯からなり、隣接市町とは地形的に隔てられています。 地勢は、富士火山帯に属する箱根火山によって形成され、典型的な複式火山地帯です。その地形 は複雑をきわめ、町の行政区域は、富士山を高度 1,000m内外の中腹で横に切ったふちのような古 期外輪山と、主峰である神山(標高 1,438m)を中心とした中央火口丘群や、屏風山から碓氷峠ま で弧状線をえがく新期外輪山等で形成され、その中に河川、湖沼、草原などを配した一大自然美が 展開されています。 ■ 箱根町位置図 ■ 面積及び広がり 資料:国土交通省国土地理院 -4- ■ 地勢図 (2) 気象 本町は、地形的に高低差が大きいため、標高の低い湯本地域(標高 97m地点)と、標高の高い箱 根地域(標高 726m地点)の年間平均気温を比較すると、湯本地域は 16℃程度、箱根地域は 12℃程 度と、湯本地域に比べて、箱根地域は4℃程度平均気温が低いことがわかります。そのため冬期に は降雪も多く、雪害対策が必要となっている箇所もあります。 ■ 気象概要 年間降水量と平均気温の推移(湯本) 年降水量 平均気温 最高気温 最低気温 (mm) (℃) (℃) (℃) 平成13年 2,392.5 15.3 33.5 -3.5 平成14年 2,529.5 15.0 31.5 1.0 平成15年 2,960.5 16.0 33.0 -0.5 平成16年 3,089.0 17.4 33.0 1.5 平成17年 2,148.5 16.1 32.5 0.0 30.0 4,000.0 3,500.0 年 3,000.0 間 2,500.0 降 2,000.0 水 1,500.0 量 1,000.0 500.0 0.0 25.0 年 平 15.0 均 気 10.0 温 20.0 5.0 0.0 H13 H14 年降水量(mm) H15 H16 年間降水量と平均気温の推移(箱根) 年降水量 平均気温 最高気温 最低気温 (mm) (℃) (℃) (℃) 平成13年 2,441 10.1 30.5 -9.0 平成14年 3,057 12.1 30.5 -5.5 平成15年 3,110 11.1 30.0 -8.0 平成16年 3,377 12.0 31.0 -8.0 平成17年 2,598 11.1 31.0 -8.5 30.0 4,000 3,500 年 3,000 間 2,500 降 2,000 水 1,500 量 1,000 500 0 25.0 年 平 15.0 均 気 10.0 温 20.0 5.0 0.0 H13 H17 H14 H15 年降水量(mm) 平均気温(℃) H16 H17 平均気温(℃) 年間降水量と平均気温の推移(箱根) 年間降水量と平均気温の推移(湯本) 資料:平成 17 年版統計はこね -5- (3) 植生 本町は、大部分が急峻な山地ですが、地形的変化が豊かであるため、植生も多様なものとなって います。植生帯はシイ帯からブナ帯にわたり、境界は標高 700~800m前後にあります。 多様な地形を反映した自然植生が多く分布しており、代表的なものとして、山頂付近や斜面の風 衝植物群落、標高 800m以上で見られるブナ林、標高 100~500m付近に残る常緑広葉樹林(シイ・ カシ林)等があります。 本町の特徴的な植物としてはハコネバラ(サンショウバラ) 、ハコネギク、ハコネグミ、ハコネコ メツツジ、ムラサキツリガネツツジ等が代表的なものとしてあげられます。これらは箱根山系を中 心とした関東西部の山岳地帯周辺にしか見られません。 なお、環境省の自然環境保全基礎調査で保護上重要な植物群落及び国・県・町指定の天然記念物 の分布は図に示すとおりです。 一方、自然の遷移や、急速な開発、乱獲などにより、減少ないしは消滅した植物も少なくありま せんが、本町では、山焼きやかん木の伐採などで草原の保護も行っています。 ■ 重要な植物及び植物群落 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 山崎のケヤキ林 早雲寺の社叢林(町・県指定) 塔之沢の常緑広葉樹林 宮ノ下の常緑広葉樹林 早川の渓谷林 諏訪神社の常緑広葉樹林 二子山の風衝低木群落(県指定) お玉ヶ池の湿生植生 大観山のブナ林 奥湯河原のモミ林 箱根外輪山のハコネダケ群落 箱根仙石原湿原植物群落(国指定) 仙石原のススキ草原(かながわ50選) 台ヶ岳のブナ林 箱根中央火口丘のムラサキツリガネツツジ ハコネバラ(サンショウバラ) 湯ノ花沢のミズキ群落 芦ノ湖畔の落葉広葉樹林 箱根神社のヒメシャラ純林(県指定) 駒ヶ岳の風衝地草原植生 大涌谷硫気荒原植生 明神ヶ岳のフジアザミ群落 三国山のブナ林 ハコネコメツツジ(町指定) 町の花 ハコネバラ 資料:第3回自然環境保全基礎調査 神奈川県自然環境情報図(1989 年環境庁)に加筆修正 -6- 2-2 歴史的条件 今から約 40 万年前から活動が始まった箱根火山は、その後幾度も活動を繰り返し、約 3000 年前に 水蒸気爆発を起こした神山により大涌谷が生まれ、吹き飛ばされた山体が早川をせき止め、芦ノ湖が 誕生したと言われています。 鎌倉時代に開かれ、東海道の一部である「箱根路」は、古来 より湯坂山の尾根沿いに登る湯坂路(鎌倉古道)でしたが、1604 年には、三枚橋で早川を渡り、畑宿を経由して谷沿いに登る「箱 根八里」のルートが公式な街道筋となりました。この箱根八里 の東坂は、急勾配が続く難所であったため、1680 年に石畳が整 備され、今では湯坂路とともに歩行観光のコースとして多くの 人に親しまれています。 江戸時代になると、徳川幕府は全国に宿場、関所を設けましたが、1619 年に設置された箱根関は、 全国四大関所として重要視され、 「出女」つまり、江戸から逃げる女性を厳重に監視していました。 明治維新後に関所、伝馬制度が廃止されると、箱根宿は宿 場としての機能を失うとともに、温泉場を中心とした国際観 光地としてスタートを切りました。明治 19 年(1886 年)に は、箱根離宮が建設され、外国人をはじめとした多くの人々 が別荘を建設するようになり、明治 37 年(1904 年)に七湯 道経由の新道(人力車道)が芦ノ湖畔まで敷設されると、旧 箱根宿は風光明媚な避暑・保養地として知られるようになり ました。 大正8年(1919 年)には、日本初の山岳電車として箱根登山線が箱根湯本から強羅まで開通、第二 次世界大戦後の昭和 25 年(1950 年)には、小田急小田原線が箱根湯本まで乗り入れたことで交通の 利便性が向上し、日本経済の高度成長に伴い、箱根は国内外から多くの観光客が訪れる、日本の代表 的国際観光地としてその地位を築き、現在に至っています。 本町の行政区域は、昭和 31 年(1956 年)に湯本町、温泉村、宮城野村、仙石原村、箱根町が合併 して現在の箱根町が誕生しました。 また、昭和 11 年(1936 年)に現在の箱根町のほぼ全域が「富 士箱根国立公園」に指定され、その後、昭和 30 年(1955 年)に 伊豆半島地域、昭和 39 年(1964 年)に伊豆諸島地域が追加され て現在の「富士箱根伊豆国立公園」となり、日本の国立公園の中 でも 70 年という長い歴史を持つ国立公園となっています。 -7- 2-3 社会的条件 (1) 人口・世帯数 本町の人口は、平成 12 年(2000 年)15,829 人、平成 17 年(2005 年)14,572 人となっています。 昭和 40 年(1965 年)からの長期的な推移をみると、一貫した減少傾向が続いており、過去 10 年間 (平成7年~17 年)に 3,839 人の減少(約 20.9%減)となっています。また、過去5年間(平成 12 年~平成 17 年)の減少率を県内市町村で比較すると、本町が最も高くなっています。 一方、世帯の状況についてみると、世帯数は、平成7年(1995 年)までは一定の増加が続いてい ましたが、その後減少し、平成 17 年(2005 年)には 7,209 世帯となっています。1世帯あたり人 員については、人口と同様に一貫した減少傾向が続いています。 平成17 年の年齢階層別人口については、 0~14 歳が9.7%、 15~64 歳が 66.8%、 65 歳以上が23.5% となっており、県全体と比べると少子・高齢化が進んでいます(県全体:0~14 歳が 13.8%、15 ~64 歳が 70.0%、65 歳以上が 16.2%) 。 地域別人口についてみると、仙石原地区が 4,316 人で最も多く、湯本地域の 3,746 人、宮城野地 域の 3,739 人、箱根地域の 1,402 人、温泉地域の 1,369 人と続いています。平成 12 年から 17 年ま での5年間に、最も減少率が高い地域は箱根地域-17.43%であり、仙石原地域のみ微増の+0.07%と なっています。 ■ 長期的な人口・世帯数の推移 年次 人口(人) 世帯数(世帯) 1世帯あたり人員 昭和 40 年 (1965 年) 23,462 5,208 4.50 昭和 45 年 (1970 年) 21,299 5,168 4.12 昭和 50 年 (1975 年) 20,816 5,727 3.63 昭和 55 年 (1980 年) 19,882 8,038 2.47 昭和 60 年 (1985 年) 19,792 8,376 2.36 平 成 2 年 (1990 年) 19,365 8,531 2.27 平 成 7 年(1995 年) 18,411 8,682 2.12 平成 12 年 (2000 年) 15,829 7,387 2.14 平成 17 年 (2005 年) 14,572 7,209 2.02 (人) 25,000 人口(人) 世帯数(世帯) (世帯) 10,000 9,000 8,000 20,000 7,000 6,000 15,000 5,000 4,000 10,000 3,000 2,000 5,000 1,000 0 0 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 資料:各年 10 月1日神奈川県人口統計調査 -8- ■ 年齢階層別人口の推移 100.0% 9.4% 10.6% 90.0% 13.2% 15.1% 19.9% 65歳以上 15~64歳 0~14歳 23.5% 80.0% 70.0% 60.0% 71.7% 50.0% 72.6% 72.1% 72.6% 68.9% 66.8% 40.0% 30.0% 20.0% 10.0% 18.8% 16.8% 14.7% 12.3% 11.2% 9.7% 昭和60年 平成2年 平成7年 平成12年 平成17年 0.0% 昭和55年 資料:各年 10 月1日神奈川県人口統計調査 ■ 地域別人口の推移 年 次 湯 本 温 泉 宮城野 仙石原 箱 根 計 平成 12 年 4,112 1,599 4,107 4,313 1,698 15,829 平成 13 年 3,984 1,534 4,001 4,459 1,527 15,505 平成 14 年 3,910 1,516 3,950 4,408 1,487 15,271 平成 15 年 3,877 1,441 3,893 4,364 1,446 15,021 平成 16 年 3,841 1,387 3,791 4,334 1,427 14,780 平成 17 年 3,746 1,369 3,739 4,316 1,402 14,572 H12~17 減少数 -366 -230 -368 3 -296 -1,257 H17/H12 減少率 -8.90% -14.38% -8.96% 0.07% -17.43% -7.94% 資料:各年 10 月 1 日神奈川県人口統計調査 -9- (2) 通勤通学流動 昼間人口が 21,753 人、夜間人口が 15,829 人であり、昼夜率が 1.37 と就業地として流入する割合 が非常に高いことが特徴となっています。また、本町の主な流出先流入元都市をみると、流出先・ 流入元とも小田原市とのつながりが最も多いほか、御殿場市、三島市など県外との往来が上位にあ ることが特徴です。 ■ 昼夜間人口 項目 人口等 町内人口 15,829 町内就業者・通学者 9,854 町内従業者・通学者 17,643 他市町村への通勤・通学者 1,832 他市町村からの通勤・通学者 7,761 昼間人口 21,753 夜間人口(町内人口) 15,829 昼夜率 1.37 資料:平成 12 年国勢調査 ■ 流出先上位5位(平成 12 年国勢調査) 南足柄市 66 人 御殿場市 88 人 東京都 122 人 平塚市 67 人 箱根町 小田原市 950 人 ■ 流入元上位5位(平成 12 年国勢調査) 秦野市 224 人 御殿場市 549 人 箱根町 小田原市 3,554 人 三島市 467 人 湯河原町 191 人 -10- (3) 土地利用 本町の土地利用は、自然的土地利用と都市的土地利用に二分すると、自然的土地利用約8割、都 市的土地利用約2割の割合となっています。 地目別にみると、宅地が 7.5%である他は、湖沼、山林、原野等となっており、自然的土地利用 により多くが占められていることがわかります。 ■ 土地利用現況 田 0.1% 畑 0.3% 湖沼 7.7% 宅地 7.5% その他 31.3% 山林 37.6% 雑種地 6.1% 原野 9.4% 資料:平成 17 年版統計はこね -11- (4) 交通網 本町の道路網は、国道1号及び国道 138 号を主要な軸としており、本町市街地の骨格を形成する とともに、東名高速道路や小田原厚木道路からの入り口としての役割を担っています。 幹線道路は休日等行楽シーズンになると、特に箱根湯本駅前をネックに交通渋滞が発生します。 鉄道網は、小田急線と箱根登山鉄道が通っており、町内には7つの鉄道駅があります。現在、箱 根湯本駅において、箱根観光の玄関口としての整備が進められています。 ■ 主要交通網図 国道 1 号(箱根湯本駅前) 箱根登山鉄道(出山鉄橋) -12- 2-4 経済的条件 (1) 産業別就業構成 本町の平成 12 年産業別就業者数は、 第一次産業が 93 人 (0.9%) 、 第二次産業が 1,061 人 (10.6%) 、 第三次産業が 8,785 人(88.2%)となっております。 就業人口の約 88%が第三次産業人口で、その多くは観光産業従事者となっており、第二次産業に ついてもその多くが寄木細工製造業であるため、観光に特化した就業形態が特徴です。 ■ 産業別就業者数の推移 平成2年 (人) 産業 平成7年 (人) 平成 12 年 (人) 平成 12 年 総数の割合 第一次産業 107 107 93 0.9% 第二次産業 1,400 1,255 1,061 10.6% 第三次産業 11,074 10,902 8,785 88.2% 6 12 29 0.3% 12,587 12,276 9,968 100.0% 分類不能 総 数 資料:各年国勢調査 注)総数には分類不能の産業を含む ■ 平成 12 年産業別就業人口割合 第一次産業 0.9% 分類不能 0.3% 第二次 産業 10.6% 0% 第三次産業 88.2% 20% 40% 60% 箱根湯本駅前商店街 -13- 80% 100% (2) 観光 本町の宿泊施設数は、平成 12 年に 681 軒であったものが平成 17 年には 575 軒となり、約 16%減 少しています。宿泊施設別にみると、旅館・ホテルの減少率が約4%であるのに対し、寮・保養所 の減少率が約 23%と寮・保養所の減少が顕著となっており、地域別にみると、宮城野地域、仙石原 地域が他地域と比べて著しく減少していますが、これは、減少が顕著な寮・保養所が両地域に集中 しているためです。 観光客数の推移は、平成 17 年に約 1,890 万人であり、平成 7 年と比較し、約 11%減少していま す。 ■ 地域別宿泊施設数の推移 地域別 湯本地域 温泉地域 宮城野地域 仙石原地域 箱根地域 箱根町計 施設別 平成 12 年 平成 13 年 平成 14 年 平成 15 年 平成 16 年 平成 17 年 旅館・ホテル 寮・保養所 その他 小計 旅館・ホテル 寮・保養所 その他 小計 旅館・ホテル 寮・保養所 その他 小計 旅館・ホテル 寮・保養所 その他 小計 旅館・ホテル 寮・保養所 その他 小計 旅館・ホテル 寮・保養所 その他 合計 61 7 6 74 36 30 3 69 31 166 9 206 37 196 30 263 24 22 23 69 189 421 71 681 62 7 6 75 37 31 3 71 24 159 9 192 32 186 29 247 24 22 25 71 179 405 72 656 61 6 5 72 37 30 3 70 21 146 8 175 32 166 29 227 24 21 23 68 175 369 68 612 61 6 5 72 36 24 3 63 22 125 8 155 34 151 28 213 24 20 23 67 177 326 67 570 60 4 5 69 36 23 3 62 23 125 8 156 36 147 28 211 24 20 23 67 179 319 67 565 61 5 5 71 38 24 3 65 23 127 8 158 36 150 28 214 24 20 23 67 182 326 67 575 減少率 (H12-H17) 0.0% -28.6% -16.7% -4.1% 5.6% -20.0% 0.0% -5.8% -25.8% -23.5% -11.1% -23.3% -2.7% -23.5% -6.7% -18.6% 0.0% -9.1% 0.0% -2.9% -3.7% -22.6% -5.6% -15.6% ※ 施設別のその他は、国民宿舎、ペンション、キャンプ場の合計 資料:各年統計はこね ■ 観光客数の推移 25,000,000 20,000,000 日帰り 延人員(人) 宿泊 延人員(人) 総数(人) 15,000,000 10,000,000 5,000,000 0 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 資料:各年統計はこね -14- 2-5 法規制の状況 本町の都市計画区域は、まず、昭和 31 年 4 月 23 日に当時の湯本町(現:湯本地域) 、その後、昭和 46 年 12 月 28 日に箱根町全域が指定され、現在 9,282ha となっています。 本町は、非線引き都市計画区域であり区域区分は指定されていませんが、町域内 1,412ha に対して 用途地域の指定が行われており、第一種低層住居専用地域から商業地域まで6つの用途地域が指定さ れ、用途地域指定面積の約9割が住居系、約1割が商業系となっています。 用途地域指定面積の約7割には特別用途地区が指定されており、中でも、第2種観光地区、第3種 観光地区及び特別工業地区は、既存用途の規制を緩和して、観光産業の振興を図っています。 また、本町のほぼ全域が富士箱根伊豆国立公園の区域に指定されており、自然公園法に基づく規制 が行われています。自然公園法の区域区分でみると、金時山、神山、下二子山、須雲川上流など 476ha が特別保護地区に、町域の約 90%にあたる 8,299ha が特別地域に、471ha が普通地域に指定されてい ます。 ■ 用途地域指定状況 用途地域 特別用途地区 建ぺい率% 容積率 % 第一種低層住居専用地域 第1種観光地区 30 50 288 20.4% 第ニ種低層住居専用地域 - 40 80 39 2.8% 第2種観光地区 40 80 432 30.6% - 60 150 4 0.3% 第2種観光地区 60 150 21 1.5% - 60 200 207 14.6% 〃 第3種観光地区 60 200 267 18.9% 〃 特別工業地区 60 200 16 1.1% 近隣商業地域 - 80 200・300 28 2.0% 商業地域 - 80 300・400 110 7.8% - - - 1,412 100.0% 〃 第一種中高層住居専用地域 〃 第一種住居地域 合 計 面 積 ha 割合 資料:平成 17 年版統計はこね ■富士箱根伊豆国立公園区域面積 総 数 9,246ha 特 別 保護地区 第 1 種 特別地域 第 2 種 特別地域 第 3 種 特別地域 普通地域 476 ha 1,351 ha 6,678 ha 270 ha 471 ha 資料:富士箱根伊豆国立公園計画書 -15- ■ 都市計画用途区域図 -16- 2-6 公共施設等の状況 本町では、文化活動の拠点として、仙石原文化センターや社会教育センターをはじめとして、各地 域に公民館、集会所が整備されており、町民の生涯学習の拠点施設として機能しています。 ■ 公共施設等位置図 総合体育館レイクアリーナ箱根 社会教育センター -17- 第3章全体構想 全体構想 第3章 3-1 箱根町の現状と課題 (1) 箱根町の現状 本町の現状をまとめると以下のようになります。 ■ 箱根町の現状 項目 自然条件 現 状 ・ 町の大部分が高原と山岳地域からなり、隣接市町とは地形的に隔てられている。 ・ 河川、湖沼、草原、山岳などの豊かな自然環境に恵まれており、貴重な動植物も多 い。 ・ 本町は山岳地形であり、大きな標高差があるため、特に、冬期間における凍雪害等 地域間の地理的条件格差が著しい。 歴史・沿革 ・ 歴史的文化遺産を有する古くからの温泉地であり、特に我が国の高度経済成長に伴 い、国の内外から多くの観光客が訪れる、日本を代表する国際観光地として発展し てきた。 人口 ・ 総人口は減少傾向にあり、過去5年間では県内で最も減少率の高い町である。 ・ 地域別では、箱根地域が過去5年間に 17.43%減と減少率が最も高く、増加している のは仙石原地域のみで 0.07%の微増である。 ・ 平成 17 年の高齢化率は 23.5%と、神奈川県平均(16.2%)より高い。 ・ 人口流動は、流入流出ともに小田原市とのつながりが多い。続いて御殿場市、三島 市などとなっている。 土地利用 ・ 自然的土地利用が約8割、都市的土地利用が約2割である。 交通 ・ 主要幹線道路は国道1号と箱根新道、国道 138 号があり、休日等行楽シーズンにな ると、特に箱根湯本駅前をネックに交通渋滞が発生する。 ・ 公共交通は、登山鉄道や路線バスのほかケーブルカー、ロープウェイ、観光船など の交通網が整備されている。 経済状況 ・ 第一次産業人口は1%未満であり、年々減少している。 ・ 第二次産業の製造品出荷額は低く、その大部分が寄木細工製造業である。 ・ 就業人口の約 88%が第三次産業人口で、その多くは観光産業従事者である。 ・ 保養所等が減少してきている。 ・ 観光客数も近年 1,900 万人前後で推移している。 都市計画等 ・ 町のほぼ全域が富士箱根伊豆国立公園に指定されている。そのうち約 95%が特別保 状況 護地区及び特別地域に指定されている。 ・ 用途地域指定面積の約9割が住居系、約1割が商業系となっており、その約7割が 特別用途地区に指定されている。 -18- (2) まちづくりの課題 本町では「ちいきづくり研究会」 、 「箱根まちづくり研究委員会」を開催し、町民との協働のもと に、現状や課題の抽出等を行ってきました。 また、 統計資料等による本町の現状については 18 ページにまとめたとおりです。 これらを踏まえ、 本町のまちづくりにおける主要な課題を次のとおり整理します。 ① 地域コミュニティ・生活基盤施設の維持向上 ② 自然環境の保全 ③ 観光地としての魅力の向上 ④ 自然や歴史資源と調和する景観の形成 ⑤ 防災性の向上 ⑥ 近隣市町との連携強化 ⑦ 町民参加のまちづくり ① 地域コミュニティ・生活基盤施設の維持向上 本町の人口は、減少傾向を示しており、少子高齢化も進行しています。 町内では、寮・保養所の閉鎖や雇用形態の変化、また生活必需品の買い物先である商店も減少 しています。そのため、さらなる人口減少の原因となり、地域コミュニティとしての活動が困難 になる場合もみられます。 近年の少子高齢社会の中では、近隣が助け合う地域コミュニティの重要性は増しており、人口 減少に歯止めをかけることが課題となっています。 ② 自然環境の保全 近年、特に自然環境への関心が高まり、貴重な動植物の保護と緑を活用したやすらぎのある居 住環境づくりが求められています。 本町は、河川、湖沼、草原、山岳などの豊かな地形があり、貴重な動植物も多く生息しており、 美しい自然環境に恵まれています。こうした環境は、重要な観光資源の一つとなっています。そ のため、これまで富士箱根伊豆国立公園として自然公園法により保全が進められていますが、今 後ともこうした法規制等に基づき、美しい自然環境の保全を図る必要があります。 ③ 観光地としての魅力の向上 本町は、歴史的文化遺産を有する古くからの温泉地であり、多くの観光客が訪れる首都圏随一 の観光地ですが、近年は観光客の減少傾向が見られ、対応が必要となっています。 観光は、21 世紀のリーディング産業※[用語解説参照]になり得るとして、国は観光立国宣言をしてお り、外国人の観光客増加を目指し、都道府県、市町村とともにビジット・ジャパン・キャンペー ン※[用語解説参照]などの様々な施策を展開しています。 こうした国際化する観光市場への対応とともに、多様化する観光・レクリエーション志向にも 対応することで、今後も多くの観光客が訪れる観光地として、交通施設、宿泊施設、観光施設、 商店街などの多様な面から利便性と快適性を高め、魅力の向上を図る必要があります。 -19- ④ 自然や歴史資源と調和する景観の形成 建築物の意匠形態に関しては、自然公園法により規制が行われてきましたが、近年、リゾート マンション等高層建築物等の建設などにより景観が阻害される状況が発生しています。 また、今後、観光地としての魅力を維持向上させるためには、自然や歴史資源と調和した景観 へと誘導していくことが課題となっています。 長尾峠から見た仙石原 ⑤ 防災性の向上 本町は、地震防災対策強化地域に指定されており、大規模地震の可能性が指摘されています。 大規模地震が発生した場合は、密集市街地での建物倒壊や大火、道路閉塞による地域の孤立な どが考えられます。 そのほか、土砂災害や水害などの自然災害が想定され、それらの防災対策が課題となっていま す。 ⑥ 近隣市町との連携強化 近年の車社会の進展により、人々の活動範囲が広域化してきており、観光やレクリエーション 時の移動だけではなく、日常生活圏そのものが自治体の境界を越えて広がっています。 そのため、まちづくりや防災面からも、広域的な自治体間の連携が必要となっています。 ⑦ 町民参加のまちづくり 近年、地方分権の進展や成熟社会への移行等により、多くの行政分野で町民参加が進められて います。まちづくりの面でも、町民、事業者及び行政の協働のもとに、よりよいまちづくりをと もに考えていくことが求められています。 そのため、今後のまちづくりの中では、多くの人が参加できる合意形成のための仕組みづくり が重要になります。 -20- 3-2 まちづくりの基本的方針 (1) まちづくりの将来像 本町は、その豊かで美しい自然環境を守るため、富士箱根伊豆国立公園として指定されてきまし た。また、温泉や数多くの観光施設が立地し、首都圏随一の観光地として、多くの観光客を集めて います。 一方、大規模地震などの自然災害による被害が懸念されるため、克服すべき課題もあります。 町の主要産業である観光面では、全国皆観光地化という競争の中で、より一層の魅力向上を図る ため、町民・事業者・行政などが協働で、ハード・ソフト両面からの観光施策の展開が必要となっ ています。 また、買い物の場や働く場の減少のほか、空き家・空き地の増加等が起こり、それがさらなる人 口の減少・高齢化につながっています。 自然環境の保全と観光地としての魅力向上を図り、町民と観光客が安心して集い安らぐことがで き、多くの出会いを創造できるまちづくりを進めるため、箱根町第5次総合計画に掲げられている 本町の将来像を目指し、 「まちづくりの将来像」を総合計画と同様に次のとおりとします。 まちづくりの将来像 「人・心・自然、やさしさと出会いを創造する町-箱根」 本町の将来人口フレームは以下のとおりです。将来人口フレームは、目指すべき将来の町の規模 を想定するものであり、平成 28 年(2016 年)の人口を 12,000 人と想定します。 ■ 箱根町第 5 次総合計画の将来人口フレーム 区分 実績 見通し 2005 年(H17) 2016 年(H28) 実数 構成比 想定 構成比 人 口 14,745 人 100.0% 12,000 人 100.0% 0~14 歳 1,419 人 9.6% 990 人 8.3% 15~64 歳 9,854 人 66.9% 6,710 人 55.9% 65 歳以上 3,472 人 23.5% 4,300 人 35.8% 世帯数 1 世帯人員 7,211 世帯 6,670 世帯 2.04 人 1.80 人 (注)平成 17 年の人口は1月1日現在 -21- 資料:神奈川県人口統計調査 本町のまちの構成は、国道1号と 138 号を中心に、各地域をつないでいます。また、平成 24 年1 月には箱根新道の無料化が予定されており、町の主要な軸として位置づけられるなど、将来のまち の構成は以下のようになります。 ■ まちの構成図 -22- (2) まちづくりの目標 本町のまちづくりの方針を定める際に、まちづくりの視点として7つの目標を設定します。 ① 快適で活気のある生活環境づくり 地域社会の維持を図り、快適で活気のある生活環境づくりを進めます。 そのため、道路・公園・公共施設等の整備、商業・業務施設の立地誘導等を進めます。 また、少子高齢化への対応として、子どもや高齢者、観光客などの誰もがまちを安心して移動 できるように、施設整備にあたってはユニバーサルデザイン※[用語解説参照]を基本とします。 ② 共生するまちづくり 富士箱根伊豆国立公園として保全されている豊かな自然環境は、 本町の重要な資源であるため、 今後も保全を図ります。 また、これらの自然環境を壊さないよう、散策路や公園などとしての活用を進めるとともに、 観光と共生するまちづくりを進め、環境保全と快適なまちづくりの両立を目指します。 仙石原すすき草原 ③ 魅力ある観光のまちづくり 観光地としての魅力の向上を目指したまちづくりを進めます。 そのため、観光施設、交通施設の充実、イベントの開催、分かりやすい案内板の設置等による 情報提供の充実などを進めます。 -23- ④ 美しい街なみづくり 自然環境と共生し、魅力のある観光地を形成していくために、建築物に対する景観誘導を進め ます。 歴史資源と一体となった個性的な街なみを形成することや、周辺の自然環境と調和した建築物 にしていくことなどを進めます。 ⑤ 安全で安心なまちづくり 本町において発生する危険性の高い水害・土砂災害・大規模地震等の対策を進め、町民が安心 して暮らすことができるまちづくりを進めます。 平成 18 年度防災訓練 ⑥ 広域的連携の強化 今後、観光面や生活面で、小田原市をはじめ、三島市や御殿場市などの近隣市町との連携が必 要となってきます。 そのため、周辺市町と連絡する交通網の充実を図るとともに、防災面や観光面での連携をさら に強化していきます。 ⑦ 町民参加のまちづくり 生活環境の改善と、魅力ある観光地づくりを進めていくために、町民、事業者及び行政の協働 によるまちづくりを進めていきます。 -24- 3-3 都市整備方針 (1) 土地利用の方針 本町の土地利用は、自然保護と、観光利用を中心とした居住・宿泊混在地が多いのが特徴です。 また、自然公園法に基づき土地利用上の規制も行われています。 土地利用に関する課題や将来のまちの構成等を踏まえ、次のとおり土地利用方針を設定します。 【商業地】 鉄道駅周辺や商店街周辺など商業地としてふさわしい場所を対象とし、各地域の拠点的な役割 を果たす箇所が商業地です。 商業地は、町民が日常的な買い物先として利用する生活商業地として、利便性の高い商業地の 形成を図ることはもとより、観光客が集まる観光商業の拠点として、歴史や文化等を活用した個 性的な街なみを形成し、魅力とにぎわいのある商業地づくりを進めます。 【住宅地】 住宅地は、既存の住宅地として、市街化が進んでいる箇所を対象とします。 既成市街地の住宅地は、 道路や公園などの都市基盤整備、 公共施設のユニバーサルデザイン化、 緑化推進等を図りながら快適な居住空間の形成を進めます。 また、一部の建物密集地区では、面的整備事業や道路・公園整備等による手法を検討しながら 都市基盤の充実を目指します。 【住宅・観光混在地】 住宅・観光混在地は、旅館・ホテル・保養所などの宿泊施設や小規模な寄木細工工場などと、 住宅が混在する場所です。 観光客が多数集まる場所として、緑豊かで快適な街なみ形成と、大規模な施設の転出跡地が周 辺のリゾート環境を阻害しないような、施設立地の促進などの敷地活用を図ります。 寄木細工の小規模な工場が立地する畑宿地区は特別工業地区として、現在ある生産環境の保全 と、周辺の住環境、自然環境との調和を図ります。 【用途地域無指定区域】 本町のほぼ全域が、 富士箱根伊豆国立公園として、 自然の保全を図る区域に指定されています。 特に用途地域の指定がない区域については、自然環境の保全を行っていきます。 -25- ■ 土地利用現況図 (2) 町公共施設の適正配置方針 少子化による小規模学級を解消し、活力ある学校づくりや学力の向上、学校運営の効率化を図る ため、町立小・中学校の統廃合を推進するとともに、湯本地域や中央地域に幼児学園の整備を推進 します。 また、廃止した学校や幼稚園、保育園などの施設について、その有効利用を検討します。 その他、出張所のあり方についても時代のニーズに即した適切なサービスができるよう研究する など、町公共施設の適正配置を推進します。 -26- (3) 交通施設の整備方針 本町は、休日等行楽シーズンともなると、多くの観光車両により幹線道路の交通渋滞が起こって います。 また、観光施設のネットワーク化※[用語解説参照]、安全な歩行環境の整備、広域的な連係機能の強化 などが課題となっています。 そのため、次のとおり交通施設の整備方針を設定します。 ① 広域的な交通を担う幹線道路 【主要幹線道路】 主要幹線道路は、まちの観光交流拠点間相互を連絡するとともに、自動車専用道路と連携し、 まちに出入りする交通及びまちの中の主な地域間相互の交通を集約して処理を行う道路です。 本町では、国道1号(箱根新道を含む) 、国道 138 号があげられます。 〈国道 1 号〉 小田原市から湯本、宮ノ下、箱根を通り、三島市方面へつなぐ、本町の主要軸です。 国道1号は、交通量も多く渋滞が発生しやすいため、違法駐車対策や歩道整備・拡幅整備など の道路改良を促進するとともに、特に、国道 1 号小田原箱根道路の早期全線供用開始と道路特殊 改良事業(函嶺洞門バイパス工事)の早期完成を促進し、交通渋滞の緩和を目指します。 〈国道 1 号(箱根新道) 〉 湯本から箱根峠付近を結ぶ、中日本高速道路(株)管理の一般有料道路です。本路線は、平成 24 年1月から無料開放される予定ですが、 これに接続する小田原箱根道路と連携を図ることにより、 交通渋滞の緩和が期待されるので、箱根新道の早期無料開放を要望します。 〈国道 138 号〉 小田原市から(国道1号に重複)湯本、宮ノ下、仙石原を通り、御殿場市へつなぐ、本町の主 要軸です。 国道 138 号は、交通量も多く渋滞が発生しやすいため、違法駐車対策や歩道整備・拡幅整備 など道路改良を促進し、交通渋滞の緩和を目指します。 特に、仙石原交差点等、見通しの悪い場所など危険箇所の改良を促進します。 国道 138 号(仙石原交差点) -27- 【幹線道路】 幹線道路は、まちの中の各地区または主要な施設相互間の交通を集約して処理する道路です。 本町では、以下の4つの県道があげられます。 〈県道 75 号(湯河原箱根仙石原線) 〉 仙石原すすき草原付近の県道は、観光客が安全に散策できる歩道の設置などを促進します。 県道 75 号 〈県道 723 号(関本小涌谷線) 〉 強羅駅踏切付近~強羅坂下交差点間の拡幅整備を促進します。 〈県道 732 号(湯本元箱根線) 〉 拡幅整備を促進します。 〈県道 734 号(大涌谷小涌谷線) 〉 大涌谷園地の駐車場待機車両による交通渋滞の緩和方策について、 県とともに検討を進めます。 【広域連携道路】 第2東名高速道路や国道 246 号バイパスなど首都圏から神奈川県西部地域への交通アクセスが 整備される中で、富士山噴火や県西部地震の発生が懸念されることから、大規模災害等発生時の 新たなライフライン※[用語解説参照]の確保と広域観光連携を深める観点からも、南足柄市等との南北 を結ぶ広域連絡道路の整備について県等関連自治体との研究会結果をもとに促進するとともに、 裾野市との連絡道路の整備についても県へ要望します。 【林道】 〈足柄幹線林道及び明神林道〉 林道であるため、一般車の通行規制が行われていますが、広域的な連携強化のために通行規制 の緩和を県に要望します。 -28- ② 生活道路 面的整備事業の導入に伴う区画道路や主要町道の整備、建築物の建て替えに伴うセットバック 等によって道路幅員を確保し、快適な道路環境の整備を図ります。 ※[用語解説参照] また、狭あいな生活道路で、地形上道路拡幅ができない箇所では、道路網計画等について、町 民の意見を聞きながらその方策について検討を行います。 ③ 歩道 地域住民の日常生活や観光客の歩行観光のために、安全に歩ける歩道が必要です。 そのため、地域の回遊性を高める観光施設間の歩道ネットワーク化のための整備や、小中学校 の通学路となっている道路については、安心して歩ける歩道の整備を進めていきます。 ④ パークアンドライドシステムの検討 公共交通の利用を促進し、交通渋滞の緩和と自然環境への負荷軽減を図るため、国、県及び近 隣市町との連携により、パークアンドライド※[用語解説参照]の導入を検討します。 特に、多くの駐車が可能な適地がある地域について、公共交通で地域内の観光拠点を巡回する システムの導入を検討します。 ⑤ 箱根湯本ターミナルの整備 箱根の東側の玄関口である湯本は、車利用による流入と唯一鉄道利用により流入のできる重要 な拠点です。 バリアフリー化※[用語解説参照]をはじめ乗り換え利便性の向上など交通結節点の機能の充実と国道 1 号の交通渋滞緩和を図るため、交通事業者及び県との協働により、国際観光地箱根の玄関口に ふさわしいターミナル※[用語解説参照]整備を推進します。 ⑥ 公共交通 本町の主要な公共交通である鉄道、バスについては、町民の利便性向上を目指した施策を検討 するとともに、主要駅などについては、バリアフリー化をはじめ乗り換え利便性の向上など交通 結節点の機能の充実を促進します。 -29- ■ 道路現況図 -30- (4) 公園緑地の整備方針 公園緑地の整備方針を次のとおり設定します。 ① 緑の基本計画の推進 「箱根町緑の基本計画」に基づき、公園・緑地の適正な配置と計画的な整備を図り、多様な ニーズへの対応に努めます。 ② 地域に密着した公園の整備 町民の生活の中で身近な憩いの場としての整備が求められていますが、本町は地形的な制約か ら新たな都市公園の整備が困難となっています。 また、公園利用の形態も従来の「遊ぶ」から「憩う」へと変化してきていることから、今まで はそれほど重視されなかった小公園(ポケットパーク※[用語解説参照])を面的整備事業や歩道整備に 合わせて計画的に配置し、維持管理について、町民参加の枠組みを検討します。 ③ 緑地の保全 公共施設や観光施設の緑化に努めるとともに、歴史的な樹林や仙石原すすき草原等の保存を図 ります。 ④ 開発に伴う公園の提供 大規模な開発が行われる場合、一部を公園として提供することや一定割合を緑化することとな っています。こうした公園や緑を活用し、周辺環境の緑化推進への活用を図ります。 ⑤ 沿道への花などの植栽 観光客へのおもてなしや、 美しい住環境づくりを進めるため、 人通りの多い沿道などにおいて、 地域住民との協働により四季折々の花木の植栽を促進します。 沿道への植栽の事例 箱根旧街道杉並木 -31- ■ 公園緑地現況図 -32- (5) 自然環境の保全・整備方針 自然環境の保全及び活用のための整備方針を次のとおり設定します。 ① 湖沼、河川の環境保全及び親水空間の整備 芦ノ湖をはじめ早川や須雲川水系については、下水道の整 備等を推進し、水質環境の保全を図るとともに、護岸の活用 として、サクラやモミジ等広葉樹の植樹などの護岸整備や散 策路の整備を促進し、親水空間を活かしたまちづくりを進め ます。 ② 温泉及び水資源の保全 温泉は、本町の重要な観光資源の一つであります。温泉の 掘削、増掘等については、神奈川県温泉保護対策要綱に基づ き県で指導が行われておりますが、県と連携を図りながら温 泉資源の保護に努めます。 また、地下水採取については、芦ノ湖、早川などの貴重な 水資源への影響や温泉枯渇化が懸念されることから、保全へ 向けた規制を研究するとともに、隠れた資源としての湧水池 についても、保全を図るとともに観光資源としての有効活用 を検討します。 ③ 森林の樹種転換 森林は、かつてスギやヒノキなどの人工林への樹種転換が 行われた箇所もありましたが、観光地箱根にとって紅葉など 四季を彩る景色は貴重な観光資源であるとともに、森林の持 つ多面的機能を重視しながら、土砂災害の防止や水資源への 影響も考慮し、景観に配慮した広葉樹林化を推進します。 -33- (6) 下水道・環境衛生施設の整備方針 下水道や環境衛生施設の整備方針を次のとおり設定します。 ① 公共下水道 町民の生活環境の利便性と快適性の向上はもとより、貴重な観光資源である芦ノ湖や早川等の 自然環境を保全するために、引き続き第1号及び第2号公共下水道の整備を推進するとともに、 湯本地域、温泉地域を計画処理区域とした第3号公共下水道について、都市計画決定等の手続き を経て整備を推進します。 ② ごみ処理施設・し尿処理施設 現有施設の維持・補修を図りながら効率的な活用に努め、老朽化している施設の基幹的整備や 広域的な処理対策について検討します。 ■ 公共下水道(汚水)計画区域 -34- (7) 観光施設等の整備方針 年間観光客 2,000 万人復活の目標達成に向け、観光情報提供の充実や観光客の受け入れ環境の整 備など「HOT21観光プラン」を着実に推進し、その将来像「優れた環境と多様な魅力で誰をも あたたかく迎える観光地」を目指し、観光施設等の整備方針を次のとおり設定します。 ① 個性的で統一感のあるまちづくり 天与に恵まれた美しい自然や歴史的文化遺産、各所に湧出する豊富な温泉など、各地域・地区 の特性を活かした、それぞれに個性的で統一感のあるまちづくりを進めます。 ② 観光交流拠点のネットワーク化 観光施設等の交流拠点を結び、箱根の魅力の一つでもある移動の際の楽しみを感じてもらうこ とのできる鉄道やバスなどの公共交通機関は、観光客が分かりやすく、誰もが利用でき、円滑に 移動ができるよう利便性や快適性、バリアフリー化などサービスの向上を促進します。 ③ 歩いて楽しむ観光地づくり 歩行観光の志向の中で、地域の回遊性を高め歩いて楽しめる観光地づくりを進めるため、国・ 県道等の歩道整備を促進し、観光施設等相互を結ぶ歩行者ネットワークの形成を図るとともに、 電線地中化やデザイン性の高い舗装など観光客から親しまれる歩道の配慮についても検討します。 特に、平成 19 年3月に完全復元された箱根関跡を拠点とした観光客の回遊性に配慮し、当時の 宿場の街なみにふさわしい、案内板・誘導サインや石柱等ストリートファニチャー※[用語解説参照]の 設置、関所通りの建物修景の促進など、歴史的街なみの形成を推進します。 また、芦ノ湖をはじめ山や渓谷、高原など多様な地形と豊かな自然を体験し、親しめることの できるよう、既設ハイキングコースや案内標識、トイレ等の整備などのほか、新たな遊歩道や散 策道を検討します。 ④ 観光情報提供の充実 インターネット※[用語解説参照]のホームページ等様々なメディア※[用語解説参照]により、箱根への来訪 を誘導する観光情報の提供と、着地された観光客(外国人も含め)誰もが分かりやすい観光案内や 標識(サイン)等の整備を推進し、観光情報の提供手段の充実を図ります。 ⑤ 観光施設等の充実 箱根には、様々なテーマの観光施設が集積し、体験型観光や長期滞在型旅行などの観光ニーズ を踏まえた多様な楽しみ方を提供できる観光施設が多くありますが、箱根の森、やすらぎの森な どの野外施設や森のふれあい館、箱根湿生花園、箱根芦之湯フラワーセンターなど既存の町営観 光施設は、維持管理の充実に努め、利用の促進を図るとともに、体験学習の利用などにも配慮し た(仮称)箱根火山学習センターの設置を研究します。 なお、旧街道資料館については、今後のあり方について研究します。 -35- (8) 景観の整備方針 本町は、ほぼ全域が富士箱根伊豆国立公園内に位置し、これまで自然公園法の規制を主として自 然環境や風致景観の保護が図られてきましたが、近年、リゾートマンション等高層建築物の開発が 増え、観光地の景観保全が課題となっています。 そのため、平成 18 年4月1日に景観法に基づく景観行政団体の指定を受け、同日に建築協定条例 の施行や同年6月1日には箱根町開発事業指導要綱の高さ規制を主とした改正を行いましたが、今 後、段階を踏んで、まちづくり条例の制定や高度地区の指定、さらには景観計画の策定や景観条例 の制定などを進め、景観の保全・形成を図ります。 推進にあたっては、町民、事業者などの参加のもと合意形成を図りながら進めるとともに、国・ 県等関係機関との調整も図りながら進めていきます。 この景観整備方針を次のとおり設定します。 ① 特徴的な景観の誘導方針 【山なみ景観】 箱根の山は典型的な三重式火山で、神山を中心とする中央火口丘群を囲むように古期外輪山、 新期外輪山で形成され、その自然美豊かな景観は本町の貴重な財産です。 方 針 「箱根の山なみをまもる」 山の稜線は景観を構成する重要な要素であるため、そのままの自然を未来永劫まもり続けると ともに、この山なみ景観の眺望を阻害しないよう建築物の高さや色彩等の規制誘導を町民等の合 意形成を得ながら進めていきます。 山なみ景観 【歴史的文化遺産周辺の街なみ景観】 古い歴史のある箱根関跡や箱根神社、明治・大正時代に建てられ重要建造物となっている旅館・ ホテルなどの歴史的文化遺産は、重要な観光資源となっています。 方 針 「歴史的文化遺産周辺の街なみ景観の形成」 歴史的文化遺産周辺の街なみは、その歴史的な背景にふさわしい景観の形成を進めます。 歴史的文化遺産 -36- 【保養地の街なみ景観】 本町には、企業の寮・保養所や別荘が集積し保養地の街なみが形成されているエリアが数多く あります。 方 針 「緑の中に落ち着きのある景観の保全形成」 現在の良好な保養地の街なみを保全するとともに緑化等を進めることで、地域の落ち着きのあ る景観の保全・形成を行っていきます。 保養地の街なみ景観 【温泉場の街なみ景観】 湯本や温泉地域、強羅地区などは、旅館・ホテル等の宿泊施設と飲食店、土産店などの観光商 業店が混在、集積し、温泉場の街なみが形成されていますが、早い時間に観光商業店のシャッター が下ろされ、今では夜の温泉場をそぞろ歩く観光客の姿はほとんど見られません。 方 針 「湯のまち情緒あふれる温泉街の形成」 建物の景観や歩道・散策道の整備、看板・案内板での誘導、緑化などを町民、事業者及び行政 が協働のもとに推進し、誰もが安全で安心して楽しめる温泉場としての街なみ景観の形成を図り ます。 温泉場の街なみ景観 ② 豊かな自然を望むビューサイトエリアの形成 芦ノ湖や富士山を眺望できる場所、豊かな自然を展望できる山頂や高台等のビューサイトエリ ア※[用語解説参照]については、その視界を遮るものがないよう配慮するとともに、見える景色の中に、 高い建物や目立つ色の建物などが立地しないよう、景観形成の誘導を図ります。 -37- (9) 防災・防犯対策の方針 本町の災害の発生については、火災、風水害、土砂災害や凍雪害などのほか、東海地震や県西部 地震による地震災害が懸念されることから「地震防災対策強化地域」に指定され、これらの防災対 策が重要となっています。 また、犯罪の発生については、全国的にも様々な凶悪事件が各所で多発している現状から、犯罪 を未然に防ぐ環境づくりなどの対策が必要です。 そのため、防災・防犯対策の方針を次のとおり設定します。 ① 大規模地震対策 【防災拠点の整備】 学校や公民館等の公共施設は、災害時には緊急避難場所として、救援物資の集積地、避難生活 の場、救援・ボランティア活動などの多様な活動を支える拠点となります。 これらの防災拠点は、資機材倉庫や防災備蓄倉庫の適切な維持管理に努めるほか、通信機材等 の整備など、災害時の対応に備えます。 【緊急輸送路の確保】 幹線道路は、災害時には救援物資の輸送や避難路などの機能を有する緊急輸送路となるため、 建物倒壊による道路閉塞への対応として、道路の拡幅や歩道の整備を促進するとともに、沿道の 建物の耐震化を促進し、緊急輸送路の確保を図ります。 特に、国道1号の函嶺洞門老朽化に伴う道路特殊改良事業(バイパス工事)の早期完成を促進 し、地震発生時の道路分断による集落の孤立防止等安全対策の強化を図ります。 【市街地の耐震化】 地震による建物倒壊や火災等の災害防止に、建築物の耐震診断や耐震補強のための支援策の充 実を検討するとともに、県が平成 18 年度に「神奈川県耐震改修促進計画」を策定したので、この 計画との整合を図りながら「 (仮称)箱根町耐震改修促進計画」を策定します。 ② 消防・救急体制の充実 町民や事業所に対し、火災の未然防止のため、防火意識の普及啓発に努めるとともに、消防署 や消防団を中心とした消防体制の充実や消防施設及び装備の整備を図ります。 また、年々救急需要が増加・多様化し救急処置の高度化が求められる中で、救急救命士の養成 をはじめAED※[用語解説参照]の配備、高規格救急車やドクターヘリコプタ※[用語解説参照]の運用などを 行なっていますが、さらに充実した救急体制の整備を推進します。 -38- ドクターヘリコプター 壁に筋交いを入れる耐震補強 ③ 水害・土石流災害・凍雪害対策 大量降雨時には、芦ノ湖湖尻水門の早期開放によって、早川の水害発生を未然に防ぐよう、裾 野市や県と連携、協力して事前放流を行い、水害防止に努めます。 土石流災害については、治山治水事業を促進するとともに、沿道法面所有者の協力を得ながら 枝打ち樹種転換等を促進し、土砂崩落防止等を図るとともに、土砂災害防止法による警戒区域等 への避難対策の充実も図ります。 特に、芦之湯地区について、駒ヶ岳からの発生が懸念される土石流防止対策のため、蛇骨川上 流治山治水事業を促進します。 凍雪害の対策強化のため、県では、除雪区域、薬剤補給、除雪機械の保管や情報管理等に配慮 し、箱根トライアングル基地※[用語解説参照](木賀・湖尻基地[完成]、箱根基地の3か所)の設置を 進め、除雪、凍結防止作業の短縮化を図っていくこととしていますが、残す箱根基地の早期完成 を促進します。 また、降雪量の多い箇所について、除雪対策強化エリアの指定を県等関係機関とともに検討し ます。 ④ 防犯まちづくりの推進 安全な社会の実現に向けた取り組みとして、町民、事業者及び行政の連携・協力のもとに、犯 罪の発生する環境(状況)に着目し、犯罪の誘発要因を除去してより安全で快適な環境づくりを 目指した防犯まちづくりを進めます。 施設整備の計画段階での防犯という視点の導入や防災・交通安全、福祉等他分野とのコミュニ ティづくりによる連携など、より高次元の「安全・安心」を目指し、特に、道路、公園、駐車場 等不特定多数が利用する施設については、街路灯・防犯灯の設置や施設内の見通しの確保などを 図っていくとともに、住宅についても防犯設備の設置や死角の排除などを促進し、犯罪の防止に 配慮した構造、設備等を検討し防犯性の高い施設の整備や住宅の普及を推進します。 犯罪の防止に配慮した構造の駐車場 資料:神奈川県「みんなで取り組もう防犯対策」 -39- 植木の剪定をしたり塀の高さを低くしたりし て見通しをよくする 資料:神奈川県「みんなでつくろう安心のまち」 ■ 大規模地震災害対策現況図 -40- 第4章地域別構想 地域別構想 第4章 4-1 湯本地域(湯本・湯本茶屋・塔之澤・畑宿・須雲川地区) (1) 現状と課題 ● 唯一鉄道を利用してアクセス※[用語解説参照]のできる箱根の東の玄関 口で、首都圏からの観光客が多く、箱根湯本駅の乗降客数は年間約 420 万人を数え、また、車利用による流入は町全体の4割弱を占め、 重要な拠点となっています。 ● 地域の中央部を縦断して早川・須雲川が流れ、その河川の両側を 挟むように平行して国道1号と県道 732 号(箱根旧街道)が通って おり、それぞれの道路、河川沿いにホテル・旅館や飲食店・土産店等の商業施設と住宅が立ち並 び、特に旧街道沿いにある畑宿地区は伝統工芸「箱根寄木細工」の工場が集積しています。 ● このように箱根の主要な玄関口として、多くの観光客とその車両が集中し、休日等行楽シーズ ンになると国道1号は箱根湯本駅前をネックに、また、県道 732 号は三枚橋交差点をネックに交 通渋滞が発生しており、町民の日常生活に支障をきたしているとともに、来訪観光客への利便性 の低下を招いている状況です。 ● また、古くから湯のまちとして発展し、旅館をはじめとした商業施設等で温泉場の街なみが形 成されていますが、早い時間に観光商業店のシャッタ-が下ろされ、今では、夜の温泉場を浴衣 姿でそぞろ歩く観光客はほとんど見られない状況です。 ● 近年、旧街道沿いにリゾートマンション等高層建築物の開発が多くなり、自然景観の眺望の阻 害や生活環境への悪化などが懸念されています。 函嶺洞門(土木遺産) -41- (2) ちいきづくりの目標 首都圏をはじめ国内外から多くの観光客が訪れる国際観光地の玄関口としてふさわしい「まちづ くり」を進める必要があり、街なみや自然環境を通して「癒し」や「箱根らしさ」の提供を目指し、 地域を流れる早川・須雲川の公共下水道による河川浄化とその親水的な活用、箱根湯本駅周辺の交 通状況の改善など、観光商業を中心とした賑わいの創出を図りながら湯のまちとしての特性を活か した地域の活性化を進めます。 また、質の高い住宅地として、町民が安全に安心して暮らせる住環境の形成を目指します。 以上のことを踏まえ、地域の将来像を次のとおりとします。 清 流 と湯 のまち 箱 根 の玄 関 口 小田箱 箱根湯本駅前 湯本地域の主要な施策の方針 ① 平成 24 年1月に予定されている箱根新道の無料開放の早期実現の促進と、これに接続 する国道1号小田原箱根道路の早期全線供用開始を促進し、両道路の連携による交通渋滞 の緩和を図るとともに、現国道1号沿いの地域活性化のため、箱根町側(山崎~三枚橋間) の歩道整備や電線地中化など再整備を促進します。 また、小田原箱根道路と一体的な整備が必要であることから、早川水辺プラザ事業とし て下流側の風祭から順次県が進めている護岸整備についても、箱根町側(湯の川橋付近ま で)の早期整備を促進します。 ② 湯本山崎地区住宅市街地総合整備事業の推進により、良好な住宅市街地の形成に向けた 整備を図ります。 -42- ③ 箱根湯本ターミナルについて、バリアフリー化をはじめ乗換え利便性の向上など交通結 節点の機能充実と国道1号の交通渋滞の緩和を図るため、交通事業者及び県などとの連携 により一体となって整備を推進するとともに、この整備を契機として、駅周辺市街地の良 好なまちづくりを推進します。 ④ 国道1号道路特殊改良事業(函嶺洞門バイパス工事)の早期完成を促進します。 ⑤ 水道統合整備事業の推進により、町営水道の未給水区域である塔之澤地区について、平 成 19 年度から一部給水を開始しますが、早期全面給水開始を目指します。 ⑥ 県道 732 号(湯本元箱根線)の拡幅等改良整備を促進します。 ⑦ 須雲川の砂防環境整備を促進し、地すべりや土石流等の災害防止を図ります。 ⑧ 町道湯2号線(湯場地区)の拡幅整備を推進します。 ⑨ 湯場地区の町有地(さがみ信用金庫跡地)の有効利用を検討します。 ⑩ 幼児学園の整備を推進します。 ⑪ 第3号公共下水道について、都市計画決定等の手続きを経て整備を推進します。 早川親水広場 -43- 4-2 温泉地域(大平台・宮ノ下・底倉・小涌谷地区) (1) 現状と課題 ● 国道1号と国道 138 号が交差する宮ノ下交差点を中心に三つの温 泉宿泊保養地があります。 歴史的重要建造物のホテルを拠点にレトロ※[用語解説参照]な雰囲気が 残る個性的な街なみを形成する宮ノ下・底倉地区、その東側には、 静かにたたずむ昔ながらの温泉宿で多くの人に親しまれる大平台地 区、西側には、緑の自然の中に旅館や別荘、保養所が多く点在し、 落ち着いたたたずまいの小涌谷地区があります。 いずれの地区にも、登山鉄道の駅があり、交通の利便性もよく温泉宿泊保養地として多くの観 光客が訪れています。 ● 早川渓谷沿いに市街地が形成されており、生活道路が狭く住宅も密集して建てられているなど 他の地域に見ない独特の市街地の形態で、小さな子どもも自動車の心配がなく遊べることや観光 客も安心して散策でき、路地文化のある地域とも言えますが、住宅等建替えの際の接道要件に課 題を残しています。 ● 宮ノ下・底倉地区は、豊かな自然資源や歴史的建造物などを歩いて楽しめるよう、歩道の整備・ 充実や観光客に分りやすい案内標識の設置など、歩行観光ネットワークの形成を図る必要があり ます。 ● 大平台地区は、町民の手で「しだれ桜」や「紫陽花」などが植栽され、見頃の季節には訪れる 観光客の心を癒してくれます。これらと既存の公園緑地・広場や湧き出る名水「姫の水」などを 結ぶ散策道の整備を検討する必要があります。 また、狭あいな道路が多く住宅も密集して建てられていることから、地区内の道路網計画を研 究する必要があります。 ● 小涌谷地区は、近年、ホテルなどの大規模開発が見られ、豊かな緑の中の落ち着いた温泉宿泊 保養地としてのたたずまいが失われつつあり、現在の良好な街なみを保全する必要があります。 ● 休日等行楽シーズンになると、国道1号で、箱根湯本駅前をネックに交通渋滞が大平台や宮ノ 下地区まで及ぶことがあり、さらに宮ノ下交差点をネックにして二段階に発生することがありま す。 この交通渋滞の緩和を図る必要があるとともに、観光客の利便性を図るため車利用者の休憩施 設(公衆トイレ)を国道沿いに設置する必要があります。 -44- (2) ちいきづくりの目標 生活道路が狭く、住宅等が密集している地区については、安全・安心に住むことのできる歩行環 境と住環境の改善を目指します。 また、多くの観光客が集まる温泉宿泊保養地として、それぞれに個性的な街なみが形成されてお り、その背景にふさわしい景観の保全・形成を推進します。 以上のことを踏まえ、地域の将来像を次のとおりとします。 歴 史 がかおる 癒 しの温 泉 リゾート 宮ノ下地区の国道1号 温泉地域の主要な施策の方針 ① 国道1号宮ノ下交差点改良をはじめ道路の拡幅や歩道の整備を促進します。 ② 国道1号(宮ノ下~塔之澤間)に交通渋滞対策用トイレの設置を促進します。 ③ 国道1号に集中している自動車交通の分散化を図るため、主要な交差点付近に交通渋滞 情報板などの設置を促進します。 ④ 道路後退用地整備事業の推進により狭あい道路の拡幅整備を図るとともに、大平台地区 の道路網整備や狭あいな道路に面した住宅の建替え方策について研究します。 ⑤ 自然資源、歴史的文化遺産等を歩いて楽しめるよう歩道の整備・充実や分りやすい案内 標識の設置など、観光ネットワ-クの形成を図ります。 また、各地区に湯坂路(鎌倉古道)の浅間山などに向かう登り口がありますが、このハ イキングコースをはじめ早川渓谷の遊歩道について、良好な維持整備や案内標識の設置等 を推進し、観光客の誘導を図ります。 -45- ⑥ 宮ノ下地区では、大正時代に建てられた重要建造物(ホテル)を中心にレトロな雰囲気 が残る個性的な街なみを形成しており、その背景にふさわしい建物修景などを促進し、景 観の保全・形成を図ります。 ⑦ 中央地域における幼児学園の整備を推進します。 ⑧ 第1号公共下水道の整備を引き続き推進します。 ⑨ 第3号公共下水道について、都市計画決定等の手続きを経て整備を推進します。 大平台地区 -46- 4-3 宮城野地域(宮城野・木賀・強羅・ニノ平地区) (1) 現状と課題 ● 町のほぼ中央部に位置し、それぞれに特性が異なる三つの地区で 構成され、どの地区からも箱根三大祭りの一つである大文字焼きで 名高い明星ヶ岳が望めます。 住宅市街地としての土地利用が進む宮城野・木賀地区、交通の便 に恵まれ温泉保養地として発展してきた強羅地区、そして観光施設 等と住宅が混在するかたちで発展してきた二ノ平地区で構成されて います。 ● 宮城野・木賀地区は、桜や梅、紫陽花など四季折々の花々に囲まれた自然豊かでうるおいのあ る生活環境を有し、住宅市街地としての土地利用が進んでおり、今後も良好な居住環境の整備を 図る必要があります。 また、地域の中央に位置しているものの、他地区に比べて知名度が高くないため、現在、地区 住民の手により「碓氷梅園」や「あんずの里づくり」などを進めていますが、今後も「四季の花 が感じられる里山」として地区の活性化を図る必要があります。 ● 強羅地区は、登山鉄道と結節してケーブルカーの路線があるという良好な交通環境から、多く の旅館・ホテルや保養所、別荘等の施設が集積し、整然と落ち着いた良好な温泉保養地環境を形 成しているため、その維持が望まれるとともに、現在、地区住民が「街並みの中にいるだけで心 癒される“ほっとする街” “歩いてやさしい街” 」をキーワード※[用語解説参照]として、多種多様な泉 質の温泉を活かした健康づくりなどをはじめ、案内看板の統一や緑地化の際の樹種統一による歩 行空間の整備なども進めていますが、今後は町民、事業者及び行政が協働して取組む必要があり ます。 また、観光拠点である強羅駅は、箱根湯本駅に次いで利用客が多い駅であり、周辺市街地を含 めて多くの人が利用するため、利便性をより向上させていく必要があります。 ● 二ノ平地区は、美術館や箱根明星中学校などの文教施設と住宅が混在するかたちで良好な住環 境が形成されており、その維持が望まれます。 ● 地域内は、地区間の土地の高低差が大きく、また町の中央部に位置することから、各地区や近 隣市町との間が隔てられているため、各地区や近隣市町との連携、観光施設間などの回遊性を高 めることが必要です。 また、生活道路の多くが狭あいで、自動車の通行等に支障があることから、拡幅を図る必要が あり、住民や観光客に配慮した歩行空間の整備が求められています。 -47- (2) ちいきづくりの目標 住宅市街地、温泉保養地、観光施設等と住宅の混在地それぞれ異なった地区の特性を持ちながら 発展してきた地域のため、今後も地区の特性や背景を活かしたまちづくりを進めます。 住宅市街地については、花や緑、河川などこの地区特有の豊かな自然環境を活用した良好な住環 境の形成を図り、温泉保養地については、整然と落ち着いた保養地環境の維持を目指し、そのうえ で各地区間や近隣市町との連携を強化し、町の中央部に位置する立地条件を活用したまちづくりを 進めます。 以上のことを踏まえ、地域の将来像を次のとおりとします。 四季の花が感じられる里山と温泉保養地ゾーン 「21 世紀に残したい私の箱根」応募作品 工藤深生さん 宮城野地域の主要な施策の方針 ① 国道 138 号(宮城野橋~かながわ西湘農業協同組合箱根支店間)の歩道整備と宮城野橋 下流側の歩道橋設置を促進します。 また、町道宮1号線との交差点(仙石原側)改良を促進するとともに、併せて町道宮1 号線の碓氷橋架け替えを検討します。 ② 県道 723 号 (関本小涌谷線) 強羅踏切付近~強羅坂下交差点間の拡幅整備を促進します。 ③ 県道 733 号(仙石原強羅停車場線)のガードレールの設置や狭あい箇所の整備などを促 進し、交通安全対策を図ります。 ④ 足柄幹線林道の一般車の通行規制緩和を要望します。 -48- ⑤ 早雲山地すべり対策を促進します。 ⑥ 宮城野上河原地内道路網整備事業を推進します。 ⑦ 宮城野地区早川沿いのさくら並木の保存と鑑賞する親水空間の整備を促進します。 また、地区住民の手により進めている「碓氷梅園」や「あんずの里づくり」などに協力 していくとともに、その周辺や足柄幹線林道などの広葉樹林化を促進します。 ⑧ 強羅地区の町民がキーワードとしている「街並みの中にいるだけで心癒される“ほっと する街” “歩いてやさしい街” 」づくりに向け、整然と落ち着いた良好な温泉保養地環境の 保全に努めるとともに、キーワードにふさわしい街なみ景観の誘導を図ります。 ⑨ 宮城野地区の町有地(小田原城内高校分校跡地)の有効利用を検討します。 ⑩ 宮城野上ノ山町営住宅跡地を住宅地としての供給について検討します。 ⑪ 中央地域における幼児学園の整備を推進します。 ⑫ 第1号公共下水道の整備を引き続き推進します。 早川堤の桜並木 箱根美術館の紅葉 -49- 4-4 仙石原地域 (1) 現状と課題 ● 箱根の西北部に位置し、国道 138 号を利用して隣接する静岡県御 殿場市側からもアクセスのできる玄関口の地域です。 仙石原すすき草原や仙石原湿原と、それを囲むようにそびえる金 時山や噴煙たなびく大涌谷などの山なみにより雄大な自然景観が形 成され、自然に親しめる温泉リゾートとして、多くの観光客が訪れ 発展してきた地域です。 ● 比較的平坦地が多いことから、その中にホテル・旅館等の宿泊施設、別荘や寮等の保養施設、 美術館等の観光施設があり、さらにはゴルフ場、体育館・運動公園等を中心としたスポーツ・ レクリエーション施設が充実しています。 ● 地域内に点在する自然資源や観光施設を有効に活用するため、その連携強化を図るとともに、 隣接する静岡県御殿場市や裾野市とも観光面での広域連携を図る必要があります。 ● 地域内の幹線道路である国道 138 号や県道 75 号(湯河原箱根仙石原線)は、主要な観光 ルートとして交通量が多いため、交差点や危険箇所の改良、さらには、歩行者の安全を確保する ために歩道の設置等を促進する必要があります。 また、近隣市町との連携強化のために、相互を連絡する幹線道路の整備を促進する必要があり ます。 ● 良好な住環境を形成するために、公共下水道や生活道路などの公共施設の整備を推進すると ともに、未利用地等に住宅などの誘導を図る必要があります。 ● 仙石原商店街は、周辺住民及び観光客の買い物の場所として地域の拠点となっていることから、 利用者の利便性の向上を図るために、中心市街地の歩道の整備や交差点改良などの道路整備を促 進する必要があります。 ● 近年、リゾートマンション等高層建築物の開発が増加し、自然景観などの眺望を阻害する一つ の要因となっていることから、建築物への規制誘導等により自然及び街なみの景観の保全・形成 へ向けた取り組みが急務となっています。 -50- (2) ちいきづくりの目標 仙石原すすき草原や金時山をはじめとする山なみ景観など豊かな自然環境の中に、温泉を有する ホテル・旅館、保養所や別荘と、美術館などの観光施設が多く立地する日本を代表する高原温泉リ ゾートです。 そのため、今後も、レクリエーション施設や観光施設の拡充、交通環境の利便性の向上等に努め るとともに、重要な観光資源である自然景観、豊富な温泉資源を有効に活かし、来訪者が心憩える 場として、自然景観や街なみ景観の保全・形成に取り組みます。 また、仙石原商店街をはじめとする生活拠点の整備や未利用地等への住宅などの誘導を図ること により、定住化促進に取り組みます。 以上のことを踏まえ、地域の将来像を次のとおりとします。 自 然 と遊 べる高 原 スパリゾート スパ※[用語解説参照] 仙石原すすき草原 仙石原地域の主要な施策の方針 ① 国道 138 号と県道 75 号の仙石原交差点改良事業を促進するとともに、 この整備により、 商店街を拠点とした中心市街地の整備を検討します。 また、国道 138 号(乙女登山口~仙石原交差点)の歩道整備を促進し、ハイカー等歩行 者の安全確保を図ります。 ② 大規模災害時や観光面での広域連携を深める観点から、裾野市側の静岡県道 337 号(仙 石原新田線)との連絡道路の整備を促進します。 ③ 県道 75 号(仙郷楼バス停前交差点~温泉荘間)の交差点改良と歩道整備を促進します。 特に、観光客等歩行者の安全確保のため、県道 733 号(仙石原強羅停車場線)と変則に -51- 交差する仙郷楼バス停前交差点の改良を促進するとともに、仙石原すすき草原付近の町道 仙1号線との交差点改良や歩道設置を国・県とともに検討、整備を推進します。 また、仙石原すすき草原、箱根湿生花園と中心市街地等を結ぶ歩行者ネットワークの形 成を図り、観光施設等相互の回遊性を高めます。 ④ 大涌谷園地の駐車場待機車両による県道 734 号(大涌谷小涌谷線)の交通渋滞緩和のた めの方策について、県とともに検討します。 ⑤ 県道 733 号のガードレールの設置や狭あい箇所の整備などを促進し、交通安全対策を図 ります。 ⑥ 仙石原緑道の整備を促進します。 ⑦ 明神林道の一般車の通行規制緩和を要望します。 ⑧ 大涌沢地すべり対策を促進します。 ⑨ 住宅や宿泊施設の誘導を図るため、町道仙 20 号線の全線供用開始に努めます。 ⑩ 仙石原片平地区をはじめ幹線道路やハイキングコース沿いの広葉樹林化を推進します。 ⑪ 仙石原すすき草原や仙石原湿原の保全を図るとともに、観光客が自然に十分親しめるよ う、周辺に常設の駐車場や公衆トイレの設置について、地域住民とともに検討を進めます。 ⑫ 体験学習などにも配慮した(仮称)箱根火山学習センターの設置を研究します。 ⑬ リゾートマンション等高層建築物は、自然景観の眺望を阻害する要因となっていること から、 「自然と遊べる高原スパリゾート」としての景観の保全・形成に向けた施策を進め ます。 ⑭ 第2号公共下水道の整備を引き続き推進します。 箱根湿生花園 -52- 4-5 箱根地域(元箱根・箱根・芦之湯地区) (1) 現状と課題 ● 箱根の西南部に位置し、国道1号を利用して隣接する静岡県三島 市側からもアクセスのできる玄関口の地域です。 富士山を背景にした明鏡「芦ノ湖」の一大自然美に、箱根関跡や 箱根旧街道杉並木、箱根神社などの歴史的文化遺産も多く、今では 東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)の往路ゴール地として全 国的にもその知名度は高く、箱根観光の重要な拠点として発展して きた地域です。 ● 地域内の湖畔沿いに国道1号や町道箱1号線などが通っており、沿道にホテル・旅館をはじめ 美術館・レクリエ-ション施設や飲食店・土産店などの商業観光施設と住宅が立ち並び市街地が 形成されています。 ● 箱根町の中で標高が最も高く、湯本地域などに比べ地理的条件から生活環境に顕著な格差があ り、特に、冬季は、凍雪により幹線道路などの通行に支障をきたし、消火・救急活動や通院治療 等における生活環境への影響、また、観光客や食材輸送等の流通経済においても支障が生じ、歩 車道の除雪や凍結防止作業の短縮化等凍雪害対策の強化が望まれます。 ● 各地区に多くの自然資源や歴史的文化遺産があり、観光資源としてより一層活用するため、地 区内はもとより地域内さらには隣接市町との連携により、広域的な回遊性を高めるための方策を 検討する必要があります。 また、歴史的文化遺産周辺の街なみは、その歴史的背景にふさわしい景観の保全・形成を図る 必要があります。 ● 休日等行楽シーズンは、国道1号(元箱根~箱根間)で交通渋滞が発生するため、道路・駐車 場を含めた交通渋滞緩和対策の取り組みが必要となっています。 箱根地区の街なみ -53- (2) ちいきづくりの目標 芦ノ湖と富士山の一大自然美をはじめ古くからの歴史的文化遺産など貴重な観光資源を有し、ま た、地域内には様々な観光施設とホテル・旅館などが立地する箱根の重要な観光拠点です。 各所に有する自然資源や歴史的文化遺産を有効に活用するため、観光客の回遊性に配慮した取り 組みを進めるとともに、それぞれの歴史的背景にふさわしい自然景観や街なみ景観の保全・形成を 図り、より多くの観光客に親しまれ、愛されるまちづくりを進めます。 以上のことを踏まえ、地域の将来像を次のとおりとします。 湖 畔 の歴 史 と伝 統 文 化 ゾ-ン 元箱根地区の街なみ 箱根地域の主要な施策の方針 ① 国道1号及び県道 732 号(湯本元箱根線)の拡幅、歩道などの整備を促進します。 特に、国道 1 号と箱根旧街道杉並木が近接し平行している箇所では、自動車の排気ガス や車両通行に伴う杉の根周辺の土壌の固結など、杉並木の生育に悪影響を及ぼすことから、 杉並木を回避でき、かつ富士山と芦ノ湖が望める国道1号の別ルートについて、道路改良 の検討を県に要望します。 ② 凍雪害対策の強化のため県が計画している箱根トライアングル基地について、箱根基地 の早期完成を促進します。 ③ 駒ケ岳からの発生が懸念される土石流防止対策のため、蛇骨川上流治山治水事業を促進 します。 ④ 芦ノ湖の水辺空間として観光客に親しまれている湖畔園地について、未整備である元箱 根園地の箱根出張所付近と箱根園地の整備を促進します。 -54- ⑤ 元箱根園地駐車場の無料化などについて、関係機関へ働きかけを行います。 ⑥ 芦ノ湖西岸歩道は、自然に親しめる貴重な観光資源として、コースの整備や沿道の広葉 樹林化を促進します。 また、芦川町から県境を越えて三島市山中城址へ抜ける史跡遊歩道は、道の駅「箱根峠」 から一部分断され、国道1号沿いの歩行が危険なため、歩道の整備を促進します。 ⑦ 箱根地区は、箱根関跡を拠点として当時の宿場の街なみにふさわしい建物修景などを促 進し、また、元箱根地区は、箱根神社の門前町にふさわしい街なみを検討するなど、それ ぞれの地区の歴史的背景にふさわしい街なみの保全・形成を図ります。 ⑧ 東光庵や元箱根石仏石塔群などの史跡が点在する芦之湯周辺と、箱根神社及び箱根関跡 の観光拠点について、鎌倉古道や箱根旧街道の既存の散策道を活かしながら、心をこめて 歴史を伝える姿勢を基本とし、それぞれの拠点を相互に結ぶ観光ネットワークの形成を図 り、地域の回遊性を高め、歩いて楽しめる箱根の歴史公園的な観光地づくりを進めます。 ⑨ 地域住民や事業者等民間レベルで、三島市や沼津市とのコラボレーション※[用語解説参照]に よるイベントなどの開催が進められており、こうした観光面での連携を促進するとともに、 防災面についても災害対策協定などの広域連携を推進します。 ⑩ 箱根町営温泉の安定供給に努めます。 ⑪ 元箱根地区の集会施設の整備を推進します。 ⑫ 箱根旧街道杉並木の保護対策を推進します。 ⑬ 旧街道資料館の今後のあり方について検討します。 ⑭ 第2号公共下水道の整備を引き続き推進します。 精進が池 -55- 資料編 1 箱根まちづくり研究委員会・ちいきづくり研究会名簿 箱根まちづくり研究委員会は、箱根町内全域のまちづくりについて研究し、 「箱根都市計画マスター プラン」の原案づくりを行う場として設置されました。 ちいきづくり研究会は、地域のまちづくりに関する提言を行い、特に地域別構想の原案づくりを行 う場として設置されました。 ■ 箱根まちづくり研究委員会委員名簿 氏 小川 平 塚 名 摘 晃司 修 石井 秀尚 田村 洋一 宮ノ下ちいきづくり研究会代表者 宮城野ちいきづくり研究会代表者 正 谷口 侑佑 勝俣 昭彦 ◎丸 山 皓史 仙石原ちいきづくり研究会代表者 箱根ちいきづくり研究会代表者 川辺 ハルト 深 谷 清 一(H17 年度) 窪澤 吉 幸 (H18 年度) 田中 喜一郎(H17 年度) 村上 松坂 要 湯本ちいきづくり研究会代表者 宏 ○石井 松 井 ◎:委員長、○:副委員長 箱根町自治会連絡協議会会長 箱根町観光協会会長 (財)箱根町観光協会専務理事 (組織改編による) 箱根町温泉旅館協同組合理事長 政司(H18 年度) 宣彦 勝俣 賀寿代 箱根町女性会連絡協議会会長 若林 箱根町企画部長 伸二 ■ ちいきづくり研究会メンバー 湯本地域 宮ノ下地域 朝日 睦一 ◎ 石 井 ◎:リーダー、○:サブリーダー 宮城野地域 大場 箱根地域 診 秋谷 葉子 川口 満子 秀尚 尾田 淑子 石村 隆生 ○川辺 ハルト 小川 ミツ子 榎本 有加子 菊地 永子 市川 田中 康久 神保 伸一 宏 ◎小 川 晃 司 ○ 石 井 修 仙石原地域 毅 橘川 宗彦 菊地 敏夫 ○勝俣 昭彦 小林 憲夫 服部 通秋 ◎田村 洋一 勝俣 清治 杉山 昌夫 福住 治彦 村田 昭子 ○松井 正 國貞 昭治 土屋 克夫 古 川 勇 元波 英敏 松井 秀章 高島 慶次 中里 健次 吉田 幸伸 栁川 由美 宮澤 由久 ○平 塚 -56- ◎谷口 侑佑 ◎ 丸 山 皓史 2 箱根まちづくり研究委員会設置要綱 (趣 旨) 第1条 この要綱は、箱根まちづくり研究委員会(以下「委員会」という。 )の設置及び運営に関し必要な 事項を定めるものとする。 (設置目的) 第2条 箱根都市計画マスタープラン(以下「プラン」という。 )の策定にあたり、町の特性や課題、将来 あるべき姿を研究し、その意見又は提言を基本方針に反映させるため、町民を主体として組織する委員 会を設置する。 (所掌事項) 第3条 委員会は、次の事項を所掌する。 (1)プラン策定に係る町の特性や課題、将来あるべき姿の研究。 (2)プラン策定に係る基本方針に関すること。 (3)その他プランの策定に関し、町長が必要と認める事項。 (組 織) 第4条 委員会は、委員15名以内をもって組織し、町長が委嘱する。 2 委員会に、委員長及び副委員長各1名を置き、委員の互選により定める。 (ちいきづくり研究会) 第5条 委員会に、湯本、宮ノ下、宮城野、仙石原及び箱根それぞれの地域の特性や課題、将来あるべき 姿の研究を担当する、ちいきづくり研究会(以下「研究会」という。 )を地域ごとに置く。 2 研究会は、メンバ-8名以内をもって組織し、町長が委嘱する。 3 研究会に、リ-ダ-及びサブリ-ダ-各1名を置き、メンバ-の互選により定める。 (会 議) 第6条 委員会の会議は、委員長が招集し、議長には委員長があたる。 2 研究会の会議は、リ-ダ-が招集し、座長にはリ-ダ-があたる。 3 委員会及び研究会の会議は、必要に応じて関係者の出席を求め、意見を聞くことができる。 (設置期間) 第7条 委員会の設置期間は、この要綱の施行の日からプラン策定の完了の日までとする。 (庶 務) 第8条 委員会及び研究会の庶務は、箱根町企画部土地利用計画課において処理する。 (その他) 第9条 この要綱に定めるもののほか、委員会の運営等に関し必要な事項は、委員長が委員会に諮り定め る。 附 則 この要綱は、平成17年7月1日から施行する。 -57- 3 箱根まちづくり研究委員会・ちいきづくり研究会の開催日程 箱根まちづくり研究委員会及びちいきづくり研究会は、平成 17 年度、平成 18 年度に次の通り開催 されました。 ■ 会 平成 17 年度箱根まちづくり研究委員会・ちいきづくり研究会の状況 議 月 日 第1回ちいきづくり研究会 主な内容 ・リーダー及びサブリーダーの選出 湯本地域 H17.9.12 宮ノ下地域 H17.8.31 各委員に地域の「よいところ」、「悪いところ」を 宮城野地域 H17.9. 2 事前に記述していただき、研究会で確認することに 仙石原地域 H17.9.14 より、地域の特徴と課題を把握しました。 箱根地域 H17.9. 8 第2回ちいきづくり研究会 ・各地域の現況の確認 ・課題への対応 湯本地域 H17.10.25 宮ノ下地域 H17.10.18 宮城野地域 H17.10.20 仙石原地域 H17.11. 2 箱根地域 H17.10.21 第1回箱根まちづくり研究委員会 H17.12. 2 各地域で出された課題・問題点に対し、将来的に 考えられる対応策を検討しました。 ・委員長及び副委員長の選出 ・研究委員会の活動や目標等の確認 ・第1回及び第2回ちいきづくり研究会の結果報告 第3回ちいきづくり研究会 ・将来構想づくり 湯本地域 H17.12.5 各地域で出された課題・問題点に対し、将来的に 宮ノ下地域 H17.12.8 考えられる対応策をさらに検討するとともに、将来 宮城野地域 H17.12.6 構想図をまとめました。 仙石原地域 H17.12.9 箱根地域 H17.12.7 第4回ちいきづくり研究会 ・提言事項のまとめ 湯本地域 H18.3.6 宮ノ下地域 H18.3.7 宮城野地域 H18.3.8 仙石原地域 H18.3.9 箱根地域 H18.3.3 地域の将来像(キャッチフレーズ)を決め、ちい きづくり研究会の提言事項としてまとめました。 -58- ■ 会 平成 18 年度箱根まちづくり研究委員会・ちいきづくり研究会の状況 議 月 第2回箱根まちづくり研究委員会 日 H18.6.22 主な内容 ・平成 17 年度ちいきづくり研究会提言事項の報告 ・都市計画マスタープラン全体構想案の検討 ちいきづくり研究会提言事項をまとめ、都市計画 マスタープランの箱根町全体を対象とした全体構想 案について検討しました。 第5回ちいきづくり研究会 ・都市計画マスタープラン地域別構想の検討 湯本地域 H18.7.24 宮ノ下地域 H18.7.27 宮城野地域 H18.7.25 仙石原地域 H18.7.26 箱根地域 H18.7.20 第6回ちいきづくり研究会 地域別構想の素案を示し、その内容について検討 しました。 ・都市計画マスタープラン地域別構想の検討 湯本地域 H18.10.30 宮ノ下地域 H18.11.09 宮城野地域 H18.11.07 仙石原地域 H18.11.01 箱根地域 H18.11.08 第3回箱根まちづくり研究委員会 H18.11.13 前回研究会において検討された地域別構想の修正 素案を示し、その内容について検討しました。 ・都市計画マスタープラン全体構想の検討 全体構想の素案を示し、その内容について了解が 得られました。 町長への提言 H19. 1.11 箱根まちづくり研究委員会及びちいきづくり研究会 の審議内容について、町長への提言を行いました。 箱根まちづくり研究委員会・ 地域づくり研究会合同会議 H19. 3.26 箱根まちづくり研究委員会及びちいきづくり研究会 が一堂に会し、 「箱根都市計画マスタープラン」の報告 を行いました。 箱根まちづくり研究委員会開催のようす -59- ちいきづくり研究会開催のようす (湯本地域) (宮ノ下地域) (宮城野地域) (仙石原地域) (箱根地域) -60- 土 施 土地 地利 利用 用・ ・ 施設 設 交 道 交通 通( ( 道路 路) ) 公 公園 園 自 自然 然環 環境 境 -61- 景 景観 観 観 観光 光 ・人口減少、若者の町外流出 ・店舗が閉鎖し買い物が不便 防 防災 災 ・文化と教養を受け入れる素地がある 景 景観 観 ・夜に旅館から人が出てこない。 ・知名度があるため努力を怠ってきた。 ・ 観光客にも、住民にも、過ごしやす 観光客にも、住民にも、過ごしやす ・ い街づくり い街づくり ・ 何回も来たくなる「箱根」 何回も来たくなる「箱根」 ・ ・ 子供も、お年寄りも、住みよい町 子供も、お年寄りも、住みよい町 ・ ・ 歴史と自然と文化のある観光地、歴 歴史と自然と文化のある観光地、歴 ・ 史・文化・情報の発信の場 史・文化・情報の発信の場 ・ 観光地としてのスタート 観光地としてのスタート ・ ・ ここに来ればいやされる ここに来ればいやされる ・ ・ 寄木細工 寄木細工 ・ ・ 商店街のにぎわい 商店街のにぎわい ・ 将来像のキーワード 将来像のキーワード 交 交通 通 公 交 ( 箱 公園 園緑 緑地 地の の自 自然 然環 環 ( 箱根 根 交通 通 整 境 そ 歩 新 道 整備 備 境 交通 通( ( その の他 他) ) 新道) ) ( ( 歩道 道) ) 交 ・狭い地域に湯量豊富、湯種が豊富 ・箱根湯本駅周辺に統一感がない ・派手な宗教建築が周辺と合わない。 ・高層マンションが景観を邪魔する ・山崎地域・水神前(眺望がよい) ・下水道が未整備のため水が汚い(早川・旭橋~湯本橋) ・桜並木 ・二子山 ・河川(早川・須雲川) ・落ち着く場所(早雲寺境内、白山神社境内) ・散策路(山崎地域の吊り橋、湯坂鎌倉古道) 『清流と湯のまち、 『清流と湯のまち、 箱根の玄関口』 箱根の玄関口』 地域の将来像(キャッチフレーズ) 交 道 交通 通( ( 道路 路整 整備 備) ) ・弁天山清流公園、湯坂山(眺望がよい場所がある) ・交通量が多く渋滞が発生する。 ・道路・歩道が狭く見通しが悪いなど、歩行者が危険。 ・観光・商業・住宅が混在しており、観光地・温泉街と しての特 徴が出ていない。 ・小中学校の統廃合、商店の減少などにより、住みにく い。 好きなところ(良いところ) 嫌いなところ(悪いところ) 地域の 、 ちいきづくり研究会(湯本地域) 提言事項 ちいきづくり研究会(湯本地域) 提言事項 土 土地 地利 利 用 用 観 観光 光 そ その の他 他 そ その の他 他 ・児童・学生たちに文化伝統を教え伝える場 ・地元住民が低料金で温泉を利用できるようにする。 ・人口減少・高齢化対策 ・若年層定住のための環境整備(教育・医療など) ・観光地の魅力向上(湯本大橋付近にゲート、アーケード部に足 湯、ミニ大名行列の実施、札所をもうけて回遊させる、夜もにぎ わう魅力づくり、湯巡り、昔風の服装をする) ・情報提供(ロマンスカー、湯本駅にプロジェクター設置、外人 向けインフォメーション、ボランティア観光案内) ・避難場所を分かりやすく ・災害時に孤立しても、住民・観光客を守れる建物づくり。 ・景観法に基づく景観行政団体への移行 ・看板規制・看板の共同化 ・路上駐車規制・電柱整理 ・箱根湯本駅の駅舎を個性的なイメージにする。 ・建物景観誘導(箱根らしさ、自然との調和を目指してエリア別 に方針を設定、伝統的建造物群保存地区の指定) ・山地の保全(広葉樹林植樹、温泉保護) ・河川浄化の水質浄化、下水道整備、水力発電所の廃止 ・自然や史跡を生かした散策路(芦ノ湖畔、仙石原湿原、湯坂鎌 倉古道) ・早川沿岸の散策路(地球博物館~湯本駅) ・早雲公園整備、湯坂山の公園整備、弁天山清流公園の活用 ・案内性の高い道路づくり ・デザイン性の高い街灯 ・湯本駅駅舎を個性的なデザインにし、ペデストリアンデッキ整備 ・荷さばき車両路上駐車の時間規制 ・パークアンドライドの実施 ・住民、通学児童、観光客が安心して歩ける歩道の整備 ・電線地中化・煉瓦舗装など ・災害・渋滞対策のために無料開放 ・ETCによる途中インター整備 ・旭橋からトンネルで箱根湯本駅北側にバイパスを整備、現道は 歩行者中心の道路とする。 ・美術館等の観光施設を結ぶ道路・歩道の整備(地球博物館~本 間美術館~郷土資料館) ・駅周辺の改良による渋滞解消 ・県道湯本元箱根線の拡幅 ・林道の一般道化 ・観光商業と生活商業の立地促進 ・学校統合による施設の有効活用 メンバーから提案された地域の課題 ・散策路やハイキングコース ・大平台ふれあい広場、蓬莱園 土 土地 地利 利用 用 公 公園 園緑 緑地 地 交 交通 通 -62- 景 景観 観 自 自然 然環 環境 境 防 防災 災 観 観光 光 【地域全体】 ・観光客の違法駐車、不法投棄、深夜の騒音 ・地上デジタルになった時にTVが写らなくなる 観 観光 光 【宮ノ下地区】 ・ノスタルジックな空間、セピア通り ・街中アート(ノスタルジック散策路と現代アートを 組み合わせた散策路) 防 防 防災 災・ ・ 防犯 犯 【大平台地区】 ・大平台温泉の看板の字体 ・防災情報の伝達が遅い、防災無線が聞きづらい 景 景観 観 ・母子休養ホーム南側にある広い草原 ・千条の滝(ただしゴミが多い) ・蛇骨橋周辺の蛍 ・大平台駅東側の桜 自 自然 然環 環境 境 ・景観ポイントに休憩施設がない ・大きな看板、浄化槽の煙突 ・八千代橋周辺 公 公園 園緑 緑地 地 ・出山鉄橋周辺、渓谷の景色 将来像のキーワード 将来像のキーワード ・住民や働く人の顔が見える、来る人 ・住民や働く人の顔が見える、来る人 にやさしいまち にやさしいまち ・ノスタルジックな空間と現代アート ・ノスタルジックな空間と現代アート の共存 の共存 ・自然と商業施設の融合 ・自然と商業施設の融合 ・日本有数の自然景観、温泉地として ・日本有数の自然景観、温泉地として の箱根ブランド の箱根ブランド 『歴史がかおる 『歴史がかおる 癒しの温泉リゾート』 癒しの温泉リゾート』 地域の将来像(キャッチフレーズ) 交 交通 通 【宮ノ下地区】 ・街灯がない、宮ノ下交差点が危険 ・郵便局から駐在所までが坂が急で道がでこぼこ 【小涌谷地区】 ・小涌谷駅は、寂しく、案内標識がわかりづらい 【地区全体】 ・国道1号は歩道が狭い、暗い、走り屋が多い。 【大平台地区】 ・狭隘な道路が多く、建て替えができない。 ・急坂や歩道がない箇所など、高齢者や子供にとって 危険な箇所がある。 ・大平台地区には散策路がない ・ハイキングコースの標識がわかりづらい ・定住人口の減少、若年層のまち離れ ・働く場、商業施設の減少 ・保養施設減少と管理悪化によるリゾート環境阻害 ・空き地空き家が多く防犯上問題 ・高齢者の生活環境(買い物など)悪化 好きなところ(良いところ) 嫌いなところ(悪いところ) 地域の 、 ちいきづくり研究会(宮ノ下地域) 提言事項 ちいきづくり研究会(宮ノ下地域) 提言事項 土 土地 地利 利用 用 そ その の他 他 ・公共施設のバリアフリー化 ・宮ノ下地域の名称変更(温泉地域) ・堂ヶ島へ降りる標識、浅間山の標識の整備 ・国際観光都市や企業誘致に向けた情報基盤整備 ・観光客と住民の共存 ・分断された道路を繋ぐことで、観光客を回遊させる ・滞留時間を延ばし、リピーターを増やす ・山頂にヘリポート整備 ・災害時のバスによる緊急輸送 ・防災情報のメール送信 ・空き家や空き地に対する行政指導 ・景観条例や協定による景観規制 ・展望ポイントの整備(ベンチ・案内板等) ・街並み保存基金、修復の設計アドバイス ・自然環境や生態系の保全 ・千条の滝周辺の美化 ・散策路のマップづくり、展望ポイント整備 ・温泉村をつなぐ遊歩道、楽天地からチャップリンの散歩道拡幅 ・大平台ふれあい広場の活用 ・桜公園整備 ・国道を通らず歩ける歩道 ・歩道の標識・道しるべ整備 ・町道へカラー舗装やマーキングにより観光客を誘導 ・箱根新道の無料化促進及び24時間通行可能化、除雪の頻度増加 (通過交通の処理) ・宮城野林道の活用 ・狭隘道路の整備 ・バリアフリー化(段差解消、手すり・案内板の設置) ・国道1号の歩道整備、交差点改良、渋滞緩和 ・空き家・空き地の活用(ホームページによる情報発信、チャレ ンジショップ誘導) ・良好な住環境の整備、自然環境との融合 ・リゾート環境の維持(小涌谷地区) メンバーから提案された地域の課題 土 土地 地利 利用 用 交 道 交通 通( ( 道路 路) ) 交 強 交通 通( ( 強羅 羅駅 駅) ) -63- 景 景観 観 自 自然 然環 環境 境 観 観光 光 【二ノ平地区】 【二ノ平地区】 ・現在の里の町の良い住環境を維持していき ・現在の里の町の良い住環境を維持していき たい たい 景 景観 観 【強羅地区】 ・やまなみ荘は、住民、観光客ともに利用制限があり十 分活用されていない 【強羅地区】 【強羅地区】 ・強羅というブランド名を活かす(高級別荘 ・強羅というブランド名を活かす(高級別荘 地としての歴史) 地としての歴史) ・住民が安心して暮らしていける居心地の良 ・住民が安心して暮らしていける居心地の良 いすみやすいまちづくり いすみやすいまちづくり ・強羅公園を中心とした雰囲気のあるまちづ ・強羅公園を中心とした雰囲気のあるまちづ くり くり 【宮城野地区】 【宮城野地区】 ・閉ざされた地域を開くための地域の活性化 ・閉ざされた地域を開くための地域の活性化 ・箱根町の中心部としての都市機能の強化 ・箱根町の中心部としての都市機能の強化 ・四季を通して、花、木、魚等自然を大切に ・四季を通して、花、木、魚等自然を大切に する公園づくり する公園づくり 【地域全体】 【地域全体】 ・宮城野の知名度の向上 ・宮城野の知名度の向上 ・大文字焼をアピール ・大文字焼をアピール ・杏の里 ・杏の里 ・あじさい ・あじさい ・桜 ・桜 ・梅 ・梅 ・地区の連携(合同イベント) ・地区の連携(合同イベント) ・湯・愉・癒 ・湯・愉・癒 ・温泉が宝 ・温泉が宝 ・登山口(ハイキングなど) ・登山口(ハイキングなど) ・大正ロマン ・大正ロマン ・箱根の奥二階・奥座敷 ・箱根の奥二階・奥座敷 『四季の花が感じられる里山と温泉保 『四季の花が感じられる里山と温泉保 養地ゾーン』 養地ゾーン』 地域の将来像(キャッチフレーズ) 公 公園 園緑 緑地 地の の整 整備 備 【地域全体】 ・多種多様な泉質を持つ温泉 【宮城野地区】 ・浄水センター(早川堤の桜の観光を阻害している) ・管理が行き届いていない公衆便所 【宮城野地区】 ・早川の水が硫黄のにおいがする 【強羅地区】 ・ケーブル線沿線のあじさい 【二ノ平地区】 ・里山の自然環境 【宮城野地区】 ・春の桜並木と早川の釣り ・蛍の生息地 ・梅園 【地域全体】 ・四季折々の花 ・さくら、ひめしゃら原生林、梅 【強羅地区】 ・マンションの林立 【強羅地区】 ・高級別荘地、静かな街、居心地の良い街のイメージがある ・強羅駅周辺は、①雑然としていて景観が悪い(統一性 がない)、②トイレがない、③歩行者とタクシーのト ラブル頻発、④観光客の案内が悪い、⑤温泉地のイ メージがない、⑥ターミナルとして駐車場がない ・強羅駅は町の観光の拠点として交通結節点になっている ・ケーブル線の始発駅という交通アクセスの良さ 【宮城野地区】 ・宮城野地区内三叉路交差点が危険 【強羅-宮城野間道路(通称へび道)】 ・強羅-宮城野間の通学路は危険な山道 ・積雪時にスリップが多発 ・観光バスが通行できない 【強羅地区内】 ・私道が多く陥没している箇所が多い ・坂が多く積雪時に危険 ・生活者が安心して歩行できる歩道がない ・強羅地区は、観光客が回遊できる歩道がない ・箱根の中央に位置しているが、単なる通過点となっている ・宮城野地区の自然公園法による過剰な規制 好きなところ(良いところ) 嫌いなところ(悪いところ) 地域の 、 【宮城野地区】 ちいきづくり研究会(宮城野地域) 提言事項 ちいきづくり研究会(宮城野地域) 提言事項 土 土地 地利 利用 用 ・宮城野、強羅、二ノ平地区合同のイベントを実施する(地区連 携の強化) ・城内分校跡地の有効活用(林間学校による若者の誘導) ・地域にある観光施設、旅館、保養所等と協力し、小売業者に活 力を持たせ地域を発展させる ・宮城野地区内に公衆トイレを整備する ・宝珠院、諏訪神社、大文字橋を使ったイベントの実施 ・歴史的な建築物の保存(地域のイメージづくり) ・強羅地区の街並みの統一(看板、樹木種、建物高さ・外壁の色 など) ・梅園の拡張(町の苗圃まで梅を植える) ・強羅地区内、足湯などがあるポケットパークの設置 ・強羅ホテル跡地に公園と歩道を整備する ・ハイキングコースの整備 ・強羅駅前に足湯をつくる ・早川堤から町道までの間は緑地とする ・早川堤の桜並木の延長 ・早川で釣りが楽しめるようにする ・明神・明星地区の杉・檜を伐採し、花見ができるよう樹種を変 更する ・宮城野大文字橋周辺に観光バス等が駐車できる駐車場を整備す る ・強羅駅ケーブル線沿いに駐車場を整備する ・強羅地区の私道を町道へ移管し整備する ・強羅地区の歩道整備、温泉を活用した融雪施設整備 ・南足柄市とのアクセス強化(県道関本小涌谷線の延伸) ・小田原市とのアクセス強化(久野林道の整備) ・強羅ー宮城野間歩道整備(エスカレーターの設置) ・大型バスが乗り入れできるように道路拡幅、またはループ橋の 整備 ・税制優遇制度による企業の誘致 ・上河原町営住宅の償還期間終了後は跡地を観光施設として活用 する ・町立やまなみ荘の建て替え(観光客を対象とした地区のランド マーク的な施設へ) ・強羅地区内の空き別荘建物の有効活用(作家・芸術家の誘致) ・役場等の中枢施設を計画する ・自然公園法、用途地域の見直し ・明神平地区を第1種観光地区から第2種観光地区へ、自然公園法 特別地域を普通地域へ規制緩和する。 メンバーから提案された地域の課題 交 宮 交 地 交通 通( ( 宮城 城 交 交通 通 交通 通( ( 地 駐 野 広 野~ ~強 強羅 羅 ( ( 広域 域 区 区内 内道 道路 路 交 交通 通( ( 駐車 車場 場 間 間の の連 連携 携) ) 連 連携 携) ) の の整 整備 備) ) の の整 整備 備) ) そ その の他 他 ・国道138号が渋滞、仙石原交差点の混雑 ・県道仙石原強羅停車場線の渋滞 ・台ヶ岳では観光客が多く、横断が多く危険 ・仙石原公園北側道路が未整備 ・明神林道が規制されている 土 土地 地利 利用 用 交 道 交通 通( ( 道路 路) ) 公 公園 園緑 緑地 地 自 自然 然環 環境 境 -64- 防 防災 災 観 観光 光 ・観光地の連携が見られず、散在している ・台ヶ岳のススキ草原 景 景観 観 ・観光施設整備(観光施設のネットワーク化、台ヶ岳への遊歩 道・駐車場整備) ・地域のリーダーを育成 ・地域についての学習 ・電線地中化 ・高層建築物の規制(建設の凍結宣言と条例制定、マンション敷 地内にみどりを植える、シーズン外でも夜間に照明をつける) ・サイクリングロードの整備 ・早川の整備(護岸整備、湿生地に散策路整備) ・ススキ草原周辺の駐車場確保 ・公衆トイレの整備 ・通学路の交通安全対策 ・ススキの原周辺の交通安全対策 ・明神林道の一般道路化 ・御殿場方面からの右折レーンの設置 ・仙石原交差点の改良 ・国県道の歩道整備 ・裾野市との連絡道路整備 ・産業、企業の誘致による人口増加 ・仙石原商店街の整備 ・空き家・空き地の活用(福祉施設等) ・町営住宅の整備 ・(仮称)火山学習センターの整備 ・138号県境に道の駅を整備 メンバーから提案された地域の課題 ・水害対策(側溝整備、荒天時の芦ノ湖水門の早期解放、水害の 実態把握) 景 景観 観 ・大雨時の水害 公 公園 園緑 緑地 地 の の整 整備 備 ・電線が多い ・建設資材の放置 ・高層マンションの乱立 自 自然 然環 環境 境 ・入仙橋付近の紅葉 ・小塚橋付近の山あい ・金時山中腹からの景観 ・75号線ススキ草原より金時山を望む景観 ・大涌谷とススキ草原 ・自然環境が失われる傾向にある 将来像のキーワード 将来像のキーワード ・自然環境 ・自然環境 ・ススキ草原 ・ススキ草原 ・湿生花園 ・湿生花園 ・世界に通用する国際リゾート ・世界に通用する国際リゾート ・西の玄関口 ・西の玄関口 ・高層建築物 ・高層建築物 ・台ヶ岳、金時山 ・台ヶ岳、金時山 ・スローフード、スローライフ ・スローフード、スローライフ ・心のオアシス ・心のオアシス ・四季 ・四季 ・自然と共存 ・自然と共存 『自然と遊べる高原スパリゾート』 『自然と遊べる高原スパリゾート』 地域の将来像(キャッチフレーズ) 交 交通 通 ・早川(湿地、池がある) ・蛍が生息 サイクリングロードがあるが荒れている ・大涌谷の自然科学館跡地が放置 ・家賃が高く、若い人が住む場所がない 好きなところ(良いところ) 嫌いなところ(悪いところ) 地域の 、 ・箱根唯一の平らなところ ちいきづくり研究会(仙石原地域) 提言事項 ちいきづくり研究会(仙石原地域) 提言事項 土 土地 地利 利用 用 防 防犯 犯 観 観光 光 そ その の他 他 土 土地 地利 利用 用 交 道 交通 通( ( 道路 路) ) 公 公園 園緑 緑地 地 自 自然 然環 環境 境 -65- 景 景観 観 防 防災 災 観 観光 光 観 観光 光 ・人口減、高齢化により労働力を確保できない ・地域経済が機能しておらず、生活コストが高い ・元箱根地区の過疎化 ・自然公園法による宿泊施設への規制により競争力低下 ・人手不足で地域文化が疲弊 ・観光宣伝が単独でできない ・マーケットの変化について行けていない ・国道1号でのサイン計画がない ・施設内での丁寧な説明がない ・東光庵などで電気ガス水道トイレがない ・施設内でイベントがない 防 防災 災 ・関所跡、箱根出張所から見た芦ノ湖、箱根神社の参道 箱根芦之湯フラワーセンター、元箱根石仏群 ・危険地域、土砂災害などが多い ・雨水による危険箇所がある ・災害時に孤立化するおそれがある ・箱根出張所付近の係留ボート ・駒ヶ岳のロープウェイ 景 景観 観 ・逆さ富士、杉並木 自 自然 然環 環 境 境 ・芦ノ湖西岸の植林を伐採し、落葉樹を植樹して欲しい ・小川がない 将来像のキーワード 将来像のキーワード ・箱根ブランド ・箱根ブランド ・日本における国際的観光地の原点 ・日本における国際的観光地の原点 ・世界遺産登録 ・世界遺産登録 ・collaboration(共同作業、協力) ・collaboration(共同作業、協力) ・comfortable(快適な) ・comfortable(快適な) ・江戸情緒、サムライタウン ・江戸情緒、サムライタウン ・個々の努力の積み重ねによる地域の ・個々の努力の積み重ねによる地域の 活性化 活性化 ・行こう!リフレッシュ箱根 ・行こう!リフレッシュ箱根 ・観光資源の連携(点から線へ) ・観光資源の連携(点から線へ) ・若い人からお年寄りまで、ここで生 ・若い人からお年寄りまで、ここで生 活できるような経済的基盤と、町民 活できるような経済的基盤と、町民 がそれぞれの能力を生かした協働に がそれぞれの能力を生かした協働に よる地域の活性化といきがいのある よる地域の活性化といきがいのある まちづくり まちづくり ・人口が増えて住みやすい地域 ・人口が増えて住みやすい地域 ・観光を第一とし、訪れる人々のニー ・観光を第一とし、訪れる人々のニー ズや時代にあった地域づくり ズや時代にあった地域づくり ・スケールの大きな資源を生かした安 ・スケールの大きな資源を生かした安 全で安心な観光地づくり 全で安心な観光地づくり ・利用者の利便性を一番に優先したま ・利用者の利便性を一番に優先したま ちづくり ちづくり ・国際観光地としての発展 ・国際観光地としての発展 『湖畔の歴史と伝統文化ゾ-ン』 『湖畔の歴史と伝統文化ゾ-ン』 地域の将来像(キャッチフレーズ) 交 交通 通 ・芦ノ湖の水質が昔に戻りつつある ・芦ノ湖西岸が建物が無く、自然が守られている ・護岸に観光客が入れない ・芦ノ湖畔苑地の整備が必要 ・恩賜箱根公園、箱根やすらぎの森、芦ノ湖野草園 ・交通渋滞が多い ・山側道路、静岡県との連絡道路の整備が必要 ・道路が暗い ・駐車場がない(湖尻地区、関所跡、東光庵) ・駐車場が有料であるため客が来ない、無料駐車場を探 す車で渋滞する ・宅地が少ない ・病院がない ・高齢世帯が増加 ・商店が減少 ・若者の雇用先減少、転出増加 好きなところ(良いところ) 嫌いなところ(悪いところ) 地域の 、 ・神社通りとしてのイメージがない ちいきづくり研究会(箱根地域) 提言事項 ちいきづくり研究会(箱根地域) 提言事項 土 施 土地 地利 利用 用・ ・ 施設 設 そ その の他 他 そ その の他 他 ・住民と町の役割分担の明確化 ・湯布院の町を参考にする ・人づくりの強化 ・有料駐車場の無料化 ・駐車場の新設 ・伊豆箱根鉄道株式会社のビルを駐車場ビルに ・観光憲章の制定や主体的条例の見直し ・外国人観光客への医療体制確立 ・交通施設のバリアフリー、サイン計画、史跡説明板 ・関所復元と付随施設の整備 ・関所を中心としたサムライタウン ・国際映画祭を誘致 ・特産物を生かしたブランド化と物品販売(箱根野菜、箱根豚) ・テーマ性を持った地域開発を行い、線でつなぐ滞在型観光にす る ・箱根宿、芦川宿の再整備 ・芦ノ湖一周マラソンコース ・芦ノ湖周辺の魅力づくり ・国際観光地として案内所や両替所を整備 ・災害時避難場所の確保 ・緊急時の安全確保の指示、サイン指示やマップの整備 ・神社関所を中心とした街並みの景観とする ・杉並木前の国道1号を下げることで、富士山の景観を保全 ・湖水や融雪水を利用した循環型水辺空間の整備 ・芦ノ湖西岸の森林の樹種転換・落葉樹の植林 ・国道1号の渋滞対策 ・渋滞解消のためのトンネル整備 ・駐車場無料化 ・イベント時の臨時駐車場 ・温泉医療施設の誘致 ・大型店の誘致 ・三島市や沼津市との交流強化 ・「箱根八里」や「東海道」によるつながりの推進 ・他の観光施設とのコラボレーション ・元箱根地区の神社通り街並みの魅力づくり ・関所から旧街道や箱根宿の「和と歴史」がリンクしたイメージ づくり ・関所、駅伝ゴール、やすらぎの森の全体のつながりによる地域 の活性化 ・行政主体の再開発 ・自然公園法、用途地域による建築物高さ規制の変更・緩和 メンバーから提案された地域の課題 4.用語解説(本文中※について解説) あ行 アクセス 対象とする場所に接近すること、またはそこに至る交通の便のこと。 インターネット 個々のコンピューター通信ネットワークを相互に結んで、世界的規模で電子メールや データベースなどのサービスを行えるようにした、ネットワークの集合体。 AED(エーイーディー) AED(自動体外式除細動器)とは、心臓の心室が小刻みに震え、全身に血液を送るこ とができなくなる心室細動等の致死性の不整脈の状態を、心臓に電気ショックを与える ことにより、正常な状態に戻す器械。平成 16 年7月から一般市民による使用が認められ た。 か行 キーワード 問題の解明や内容の理解の上で重要な手掛かりとなる様な、鍵となることば。 コラボレーション 共同・協力して製作したり、活動を行うこと。 さ行 ストリートファニチャー 景観と調和するように美しくデザインされた彫刻、電話ボックス、案内板、標識、ベ ンチなど、道路や広場で都市空間を演出する様々な設備。 スパ 鉱泉や温泉、またそれを中心とした心身の癒しを目的とした施設。 セットバック 敷地前面の道路が4メートル未満の二項道路の場合、道路の中心線から2メートルの 線まで道路の境界線を後退させること。その部分は道路とみなされる。 -66- た行 ターミナル 本来「ターミナル」とは終点の意味であり、鉄道やバスなどの起点・終点にあたる所 で多くの交通の乗り換え地点となる施設。 ドクターヘリコプター 重症救急患者に対応できる医療機器を装備した機体で、医師が搭乗し、現場に直行し て治療を施すヘリコプター。 トライアングル基地 凍雪害対策の基地を、町内に三角形型に3箇所配置することから。 な行 ネットワーク 網の目のようにお互いを連絡する事。例えば「歩行者ネットワーク」とは様々な場所 が歩道でつながっていることを言う。 は行 パークアンドライド 最寄り駅やバスターミナルなどの交通結節点まではマイカーを使い、駐車場に駐車(パ ーク)して、電車やバスなどの交通手段に乗り換え(ライド)、目的地まで移動すると いう交通システムのこと。 バリアフリー バリアフリーとは、人を隔てたり行動を妨げる障壁(バリア)を除く(フリー)こと です。段差の無い歩道の整備や、エレベーター・エスカレーターの設置などがこれに該 当する。 ビジット・ジャパン・キャンぺーン 外国人旅行者の訪日を飛躍的に拡大し、2010 年までに訪日外国人旅行者数を 1,000 万 人にするという目標を達成するため、平成 15 年度より、国、地方公共団体及び民間が共 同して取り組む戦略的訪日促進キャンペーンである。このキャンペーンでは、訪日促進 の重点国・地域を絞り実施している。重点市場国としては、平成 15 年度は韓国、台湾、 米国、中国、香港、平成 16 年度は英国、ドイツ、フランスを追加、平成 17 年度はタイ、 シンガポール、オーストラリア、カナダを追加した。 -67- ビューサイトエリア 美しい景色を眺める(ビュー)ことの出来る場所(サイト) 、またはそうした区域(エ リア) 。 ポケットパーク 道路わきや街区内の空き地などわずかの土地を利用した小さな公園。 ま行 メディア 新聞・雑誌・テレビ・ラジオなどの媒体 や行 ユニバーサルデザイン ユニバーサルデザインとは、ユニバーサル(普遍的な、全体の)なデザインのことで あり、全ての人のためのデザインのことです。年齢や障害の有無などにかかわらず、多 くの人が利用可能であるようにデザインすること。 ら行 ライフライン 電気、ガス、水道といった公共公益設備や電話、インターネット等の通信設備と言っ た日常生活を送るうえで必要な諸設備のこと。 リーディング産業 成長が著しく、また雇用や他産業の生産活動への幅広い波及効果を持ち、それによっ て経済を牽引する力を有する産業。 レトロ 復古調や懐古的であること。 ワークショップ 参加者が専門家の助言を得ながら問題解決のために行う研究集会。 -68- 箱根都市計画マスタープラン 発行日 平成 19 年 3 月 発行者 箱根町 神奈川県足柄下郡箱根町湯本256 ℡ 0460-(85)-7111(代表)