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注 意 事 項 - 電気通信国家試験センター
平成26年度 第2回 電気通信主任技術者試験問題 午後の部 (線 路) 専門的能力・電気通信システム 注 1 試験開始時刻 2 試験種別終了時刻 意 試 験 科 目 「電気通信システム」のみ 「専門的能力」のみ 「専門的能力」及び「電気通信システム」 3 項 科 1 1 2 目 科 科 科 数 目 目 目 終 了 時 刻 15時40分 16時00分 17時20分 試験種別と試験科目別の問題(解答)数及び試験問題ページ 試 験 種 別 試験科目 申請した専門分野 通 信 線 路 通 信 土 木 水 底 線 路 専 門 分 野 に かかわらず共通 専門的能力 線路主任技術者 電気通信 システム 4 事 14時20分 問1 8 8 8 問 題 ( 解 答 ) 数 問2 問3 問4 問5 8 8 8 8 8 8 8 8 8 8 8 8 問1から問20まで 20 試験問題 ペ ー ジ 線 1∼線14 線15∼線28 線29∼線43 線44∼線48 受験番号等の記入とマークの仕方 (1) マークシート(解答用紙)にあなたの受験番号、生年月日及び氏名をそれぞれ該当枠に記入してください。 (2) 受験番号及び生年月日に該当する箇所を、それぞれマークしてください。 (3) 生年月日の欄は、年号をマークし、生年月日に1桁の数字がある場合、十の位の桁の「0」もマークしてください。 [記入例] 受験番号 01CF941234 生年月日 生 受 験 番 号 昭和50年3月1日 年 月 年 日 日 月 年 号 5 0 0 A A 0 0 0 0 0 0 1 1 B B 1 1 1 1 1 1 2 C C 2 2 2 2 2 2 3 D 3 3 3 3 3 3 4 E 4 4 4 4 4 4 5 F 5 5 5 5 5 5 6 G 6 6 6 6 6 6 7 H 7 7 7 7 7 7 8 8 8 8 8 8 9 9 9 9 9 9 平 成 昭 和 H 0 0 0 0 1 1 1 1 0 1 0 2 2 2 2 1 2 3 3 3 3 3 4 4 4 5 5 5 5 6 6 6 6 4 7 7 7 8 8 8 9 9 9 答案作成上の注意 (1) マークシート(解答用紙)は1枚で、2科目の解答ができます。 「専門的能力」は薄紫色(左欄)、「電気通信システム」は青色(右欄)です。 (2) 解答は試験科目の解答欄の正解として選んだ番号マーク枠を、黒の鉛筆(HB又はB)で濃く塗りつぶしてください。 ① ボールペン、万年筆などでマークした場合は、採点されませんので、使用しないでください。 ② 一つの問いに対する解答は一つだけです。二つ以上マークした場合、その問いについては採点されません。 ③ マークを訂正する場合は、プラスチック消しゴムで完全に消してください。 (3) 免除科目がある場合は、その科目欄は記入しないでください。 (4) 受験種別欄は、あなたが受験申請した線路主任技術者(『線 路』と略記)を○で囲んでください。 (5) 専門的能力欄は、『通信線路・通信土木・水底線路』のうち、あなたが受験申請した専門的能力を○で囲んでください。 (6) 試験問題についての特記事項は、裏表紙に表記してあります。 6 合格点及び問題に対する配点 (1) 各科目の満点は100点で、合格点は60点以上です。 (2) 各問題の配点は、設問文の末尾に記載してあります。 マークシート(解答用紙)は、絶対に折り曲げたり、汚したりしないでください。 次ページ以降は試験問題です。試験開始の合図があるまで、開かないでください。 受 験 番 号 (控 え) (今後の問い合わせなどに必要になります。) 解答の公表は1月28日10時以降の予定です。 合否の検索は2月16日14時以降の予定です。 試 験 種 別 線路主任技術者 問1 (1 ) 試 験 科 目 専 門 分 野 専門的能力 水底線路 次 の 問い に 答 え よ 。 (小計 2 0 点 ) 次 の文 章 は 、 一 様線 路 に お け る一 次 、 二 次 定数 の 周波 数 特 性 な ど につ い て 述 べ たも の で あ る 。 内 の (ア )∼ (エ )に 最 も適 し た も の を、 下 記の 解 答 群 か ら 選び 、 そ の 番 号を 記 せ 。 た だ し、 内 の同 じ 記 号 は 、同 じ 解 答 を 示す 。 (2 点 ×4 = 8 点 ) 電気 的 定 数 が 一様 に 分 布 し てい る 一 様 線 路に お いて 、 往 復 導 体 の単 位 長 当 た りの 抵 抗 と イ ン えい ダ クタ ン ス を そ れぞ れ R と L 、往 復 導 体 間 の単 位 長当 た り の 漏 洩 コン ダ ク タ ン スと 静 電 容 量 を そ れぞ れ G と C とす る と 、 R 、L 、 G 及 び Cは 線 路の 一 次 定 数 と いわ れ る 。 こ れら 一 次 定 数 か ら 導か れ る 減 衰 定数 α 、 位 相 定数 β 、 伝 搬 定数 γ 及び (ア ) 音声 周 波 程 度 の低 周 波 の 場 合、 一 般 に 、 一次 定 数間 に お い て は、 二 次 定 数 と総 称 さ れ る 。 (イ ) の 関 係が 成 立 す る た め 、角 周 波 数 を ωと す る と 二 次定 数 の α 及 びβ は 、次 式 で 近 似 で きる 。 α ≒ ωC R 2 1− 1 2 ωL G − R ωC β ≒ ωC R 2 1+ 1 2 ωL G − R ωC 一方 、 3 0 kHz以 上 の 高 周波 に な る と 、表 皮 効果 、 が 周波 数 f の また 、 (エ ) (ア ) (ウ ) な ど の た め 、一 次 定 数 の R に 比 例し て 増 加 す る。 は 、 低 周 波で は 周 波 数 fの (エ ) に 比 例 して 減 少 し 、 高周 波 に な る と 一 定値 に 漸 近 す る。 <(ア )∼(エ)の解 答 群 > ① 逆 数 ② 平方根 ③ 2乗 ④ 3乗 ⑤ 伝 搬速 度 v ⑥ G≫ωC ⑦ R≪ωL ⑧ 近接効果 ⑨ 遮 蔽効 果 ⑩ 反射係数m ⑪ 電磁結合 ⑫ フ ァ ラ デー 効 果 ⑬ L G≪ R C ⑭ LG≫RC ⑮ 特 性 イ ン ピ ーダ ン ス Z 0 ⑯ 入 力イ ン ピ ー ダ ンス Z 線29 (2 ) 次 の文 章 は 、 メ タリ ッ ク 伝 送 線路 に お け る 漏話 の 軽減 方 法 、 伝 送 量に 用 い ら れ る単 位 な ど に つ い て 述べ た も の で ある 。 内 の (オ )、(カ)に最 も 適 し た も のを 、 下 記 の それ ぞ れ の 解 答 群 か ら選 び 、 そ の 番号 を 記 せ 。 (ⅰ ) (3 点 ×2 = 6 点 ) 漏話 の 軽 減 方 法な ど に つ い て述 べ た 次 の A∼ C の文 章 は 、 (オ) 。 よ A ケ ー ブ ル 内 の各 対 の 2 本 の導 線 を 撚 る こと に より 漏 話 は 軽 減 でき 、 隣 接 す る対 ど う し で 撚 りピ ッ チ を 同 一に す る と 、 撚り ピ ッ チ を 変え た 場合 と 比 較 し て 大き な 軽 減 効 果が 得 ら れ る 。 B 信 号 の 伝 送 方向 (設 備 セ ン タ から ユ ー ザ 方 向又 は ユ ー ザ から 設 備 セン タ 方 向 )ご と に 回 線 を それ ぞ れ 別 々 のケ ー ブ ル に 分け て 収 容 す る2 条 ケー ブ ル 方 式 は 、遠 端 漏 話 と 比較 し て 漏 話 妨 害の 影 響 が 大 きい 近 端 漏 話 を軽 減 す る 効 果が あ る。 C 長 い 平 衡 対 ケー ブ ル に お ける 漏 話 減 衰 量は 、 高周 波 に な る に 従い 、 一 般 に 、オ ク タ ー ブ 当 たり遠端漏話では6dB、近端漏話では4.5dBの減少傾向を示す。また、遠端漏話減衰 量は 線 路 長 が 長く な る に 従 い増 大 す る が 、近 端 漏話 減 衰 量 は 線 路長 に 依 存 し ない 。 <(オ)の解 答 群 > (ⅱ ) ① A のみ 正 し い ② B の み正 し い ③ C のみ 正 し い ④ A 、B が 正 し い ⑤ A 、 Cが 正 し い ⑥ B 、C が 正 し い ⑦ A 、B 、 C い ず れも 正 し い ⑧ A 、 B 、C い ず れも 正 し く な い 伝送量などを表す場合に用いられる単位について述べた次の文章のうち、正しいものは、 (カ ) で あ る。 <(カ )の 解 答 群> ① 伝送線 路の 送信端 の信号 電力を P S W 、受信 端の 信号電 力をP R Wと すれば 、 伝 送 線路 の 減衰 量 L dB は 、 次 式 で求 め られ る 。 PR L = 20 log 10 PS ② 電気通信分野においては、一般に、1mWの電力を基準にした絶対電力レベルを 表す単位としてdBmが用いられる。この単位を用いて1mWを表すと1dBmと なる。 ③ 伝 送シ ス テム に お い て 、基 準 点 に お ける 絶 対 電 力 レベ ル dBmと 任 意 の 点に お け る 絶 対 電力 レ ベ ル dB mと の 差 は 相対 電 力 レ ベ ルと い わ れ 、単 位 と して dB rが 用 い ら れ る。 ④ dBm0は、 伝 送 シ ス テム の ゼ ロ 相 対レ ベ ル 点 に おけ る 、 信号 の 絶 対 電 力レ ベ ル を示す単位である。例えば、−15dBm0の信号の場合、相対電力レベルが−10 dB rの点 に お け る絶 対 電 力 レ ベ ルは − 5 dB mで あ る 。 線30 (3 ) 次の文章は、石英系光ファイバの分散、非線形光学効果などについて述べたものである。 内 の (キ )、 (ク )に 最 も適 し た も の を、 下 記の そ れ ぞ れ の 解答 群 か ら 選 び、 そ の 番 号 を 記せ。 (ⅰ ) (3 点 ×2 = 6 点 ) 石英系光ファイバの分散などについて述べた次の文章のうち、誤っているものは、 (キ) で ある 。 <(キ )の 解 答 群> ① 光 ファ イ バの 材 料 で あ るガ ラ ス の 屈 折率 が 光 の 周 波数 に よ りわ ず か な が ら異 な る た め 、 光フ ァ イ バ 中を 伝 搬 す る 光 パル ス の 幅 が 狭ま る 現 象 は分 散 と いわ れ る 。 ② 光 ファ イ バ中 で の 分 散 には 、 材 料 分 散、 構 造 分 散 、モ ー ド 分散 及 び 偏 波 モー ド 分 散 の 四 つが あ り 、 この う ち 材 料 分 散と 構 造 分 散 の和 は 波 長 分散 と い われ る 。 ③ M M光 フ ァイ バ に お い ては 、 光 フ ァ イバ 中 を 伝 搬 する 各 モ ード の 伝 搬 速 度が 異 な る た め に生 ず る モ ード 分 散 が 、 符 号間 干 渉 を 引 き起 こ す た め、 伝 送 帯域 を 制 限 す る 主 な 要 因と な る 。 ④ S M光 フ ァイ バ の ゼ ロ 分散 波 長 や 分 散ス ロ ー プ を 制御 し て 製造 さ れ た 光 ファ イ バ は 、 総 称し て 分 散 制御 光 フ ァ イ バ とい わ れ る 。 光ファイバ中を伝搬する光の位相速度及び群速度について述べた次のA∼Cの文章は、 (ⅱ ) (ク ) A 。 c と n なり 、 こ の 速 度は 、 光 の 位 相が 伝 わ る 速 さで あ り位 相 速 度 と い われ る 。 一 方 、周 波 数 が 異 な 真空中の光の速度をc、媒質の屈折率をnとすると、媒質中を伝わる光の速度は、 る複 数 の 波 の 集ま り で あ る 波束 が 伝 わ る 速度 、 すな わ ち パ ル ス の包 絡 線 が 伝 わる 速 度 は 、 群 速度 と い わ れ る。 B S I 型 光 フ ァイ バ で は 、 高次 モ ー ド ほ ど群 速 度が 速 く な る 。 これ は 、 入 射 端で 幅 の 広 い パ ルス を 入 力 し ても 、 異 な る モー ド に 分 担 され て 伝搬 さ れ る 結 果 、伝 搬 距 離 と とも に パ ル ス の 幅が 狭 く な る こと を 意 味 す る。 C 最 も 基 本 的 な モ ー ド と な る L P 01 モ ー ド は 、 波 長 が 長 く な る と 、 電 磁 界 が 広 が り 屈 折 率 の 低い ク ラ ッ ド の影 響 を 受 け て位 相 速 度 が 速く な る。 逆 に 、 波 長 が短 く な る と 、電 磁 界 が コ ア に集 中 し て 位 相速 度 は 遅 く なり 、 コ ア の 屈折 率 で決 ま る 値 に 収 束す る 。 <(ク)の解 答 群 > ① A のみ 正 し い ② B の み正 し い ③ C のみ 正 し い ④ A 、B が 正 し い ⑤ A 、 Cが 正 し い ⑥ B 、C が 正 し い ⑦ A 、B 、 C い ず れも 正 し い 線31 ⑧ A 、 B 、C い ず れも 正 し く な い 問2 次 の 問い に 答 え よ 。 (1 ) (小計 2 0 点 ) 次 の文 章 は 、 光 ファ イ バ の 分 類に つ い て 述 べた も ので あ る 。 内 の (ア )∼ (エ )に 最 も 適 し たも の を 、 下 記の 解 答 群 か ら選 び 、 そ の 番号 を 記せ 。 た だ し 、 内 の同 じ 記 号 は 、 同 じ 解答 を 示 す 。 (2 点 ×4 = 8 点 ) 光フ ァ イ バ を 導波 原 理 に よ って 分 類 す る と、 全 反射 型 及 び (ア) 反 射 型 に大 別 で き る 。 全 反射 型 の 光 フ ァイ バ は 、 コ アと ク ラ ッ ド の屈 折 率差 を 利 用 し た 全反 射 に よ っ て光 を コ ア 内 に 閉 じ込 め 、 (ア) 反 射 型 の光 フ ァ イ バ は、 フ ォト ニ ッ ク バ ン ドギ ャ ッ プ を 利用 し て 光 を コ ア 内に 閉 じ 込 め てい る 。 光フ ァ イ バ の (イ ) の材料による分類では、石英系光ファイバ、プラスチック光ファ イ バな ど が あ る 。さ ら に 、 石 英系 光 フ ァ イ バは 、 機能 に よ っ て 、 光増 幅 作 用 を 有す る E D F 、 (ウ ) の 特 性を 制 御 し た DC F な ど に 分類 す るこ と が で き る 。プ ラ ス チ ッ ク光 フ ァ イ バ は、 損 失な ど の 面 で は石 英 系 光 フ ァイ バ に 及 ば ない が 、一 般 に 、 耐 屈 曲性 に 優 れ 、 大口 径 の 光 フ ァ イ バを 製 造 し や すい な ど の 特 徴を 持 つ こ と から 、 LA N な ど の 短 距離 通 信 、 宅 内配 線 な ど に 用 い られ て い る 。 また 、 光 フ ァ イバ は 、 コ ア の (エ ) の違 い によ り 、 S I 型 及び G I 型 に 分類 さ れ る 。 <(ア )∼ (エ )の 解 答 群 > (2 ) ① フレ ネ ル ② 誘電 体 ③ 波長分散 ④ 伝 搬 モ ー ド数 ⑤ ドー パ ント ⑥ ラン バ ー ト ⑦ 周波数 ⑧ 屈折率分布 ⑨ 結晶 体 ⑩ 非線 形 性 ⑪ ス ペ キ ュラ ⑫ 導電体 ⑬ 最大 受 光角 ⑭ ブラ ッ グ ⑮ 添加物 ⑯ 偏 波 モ ー ド分 散 次 の文 章 は 、 光 ファ イ バ の 構 造パ ラ メ ー タ 、損 失 特性 、 非 線 形 光 学特 性 な ど に つい て 述 べ た も の で ある 。 内 の (オ )∼(ク)に 最 も 適し た もの を 、 下 記 の それ ぞ れ の 解 答群 か ら 選 び 、 そ の 番号 を 記 せ 。 (ⅰ ) (3 点 × 4= 1 2 点 ) 光フ ァ イ バ の 構造 パ ラ メ ー タな ど に つ い て述 べ た次 の A ∼ C の 文章 は 、 A (オ) 。 構 造 パ ラ メ ータ と は 、 コ ア径 、 ク ラ ッ ド径 、 コア / ク ラ ッ ド 偏心 率 な ど 光 ファ イ バ の 構 造 にかかわるパラメータをいい、SM光ファイバでは、コア径に代わって定義されるモード フィ ー ル ド 径 が用 い ら れ る 。 B モ ー ド フ ィ ール ド 径 は 、 SM 光 フ ァ イ バの 径 方向 の 光 強 度 が ガウ ス 分 布 で 近似 で き る と き、 1 光強 度 が 最 大 値に 対 し て (e は 自 然 対数 の 底)に な る とこ ろ の 直径 を い う 。 e2 C 光 フ ァ イ バ の光 学 的 パ ラ メー タ の 一 つ であ る 比屈 折 率 差 Δ は 、コ ア と ク ラ ッド の 屈 折 率 の 違 い の 程 度 を 表 す パ ラ メ ー タ で あ り 、 コ ア の 最 大 屈 折 率を n 1 、 ク ラ ッ ドの 屈 折 率 を n 2 と す ると 、 次 式 で 近似 さ れ る 。 n 1 −n 2 Δ ≒ n1 <(オ)の解 答 群 > ① A のみ 正 し い ② B の み正 し い ③ C のみ 正 し い ④ A 、B が 正 し い ⑤ A 、 Cが 正 し い ⑥ B 、C が 正 し い ⑦ A 、B 、 C い ず れも 正 し い 線32 ⑧ A 、 B 、C い ず れも 正 し く な い (ⅱ ) 石英系光ファイバの損失特性などについて述べた次の文章のうち、誤っているものは、 (カ ) で あ る。 <(カ )の 解 答 群> ① 光 ファ イ バの 損 失 は 、 一般 に 、 光 フ ァイ バ の 軸 方 向に 均 等 に分 布 し て い るた め 、 dB / km と い う 単 位 で 表 さ れ る 。 こ れ は 光 が 1 km 伝 搬 し た と き の 光 パ ワ ー の 減 衰 量 を デ シ ベ ル で 表 し た も の で 、 例 え ば 0 .2 dB / km の 場 合 、 5 0 km で 1 0 dBの 損 失が あ り 、 光 パワ ー が 10 分 の 1 と なる 。 ② 光ファイバにおける吸収損失には、波長0.1μm付近にピークがある紫外吸収、 波 長 1 0μ m 付 近に ピ ー ク が あ る赤 外 吸 収 な どが あ る 。 光フ ァ イ バ通 信 で 使 用 さ れ る 波 長域 に お い ては 、 紫 外 吸 収 はレ イ リ ー 散 乱損 失 よ り も小 さ い ため 問 題 と な ら な い が 、赤 外 吸 収 は長 波 長 側 で の 主要 な 損 失 要 因と な る 。 ③ 光 ファ イ バに お け る レ イリ ー 散 乱 損 失は 、 主 に 短 波長 側 で 支配 的 と な る 損失 で あ り 、 光 ファ イ バ 製 造時 に 高 温 状 態 で固 化 す る 際 にコ ア と ク ラッ ド の 境界 面 に で き る 凹 凸 が 原因 で 発 生 する 。 ④ 光 ファ イ バの マ ク ロ ベ ンデ ィ ン グ 損 失は 、 光 フ ァ イバ が 許 容曲 率 半 径 よ り小 さ い 半 径 で 曲げ ら れ た とき な ど の 外 的 な要 因 に よ り 発生 し 、 コ アと ク ラ ッド の 境 界 面 に 入 射 す る光 の 角 度 が臨 界 角 よ り 小 さく な る た め 、光 が 外 部 に放 射 さ れる こ と に よ っ て 生 ず る損 失 で あ る。 た だ し 、 入 射角 及 び 臨 界 角は 、 コ ア とク ラ ッ ドの 境 界 面 の 法 線 と 光 のな す 角 度 とす る 。 (ⅲ ) 自己 位 相 変 調 及び 四 光 波 混 合に つ い て 述 べた 次 のA ∼ C の 文 章 は、 A (キ ) 。 光 フ ァ イ バ に高 強 度 の 短 光パ ル ス を 入 射す る と、 光 カ ー 効 果 によ り 屈 折 率 の変 化 を 生 じ 、 光パ ル ス の 前 縁部 分 は 高 周 波側 へ 、 後 縁 部分 は 低周 波 側 へ シ フ トす る 。 こ の よう な 現 象 は 、 自己 位 相 変 調 とい わ れ る 。 B 光 フ ァ イ バ の波 長 分 散 特 性に お い て 、 ゼロ 分 散波 長 よ り 短 波 長側 は 正 常 分 散領 域 、 長 波 長 側は 異 常 分 散 領域 と い わ れ 、自 己 位 相 変 調を 受 けた 光 パ ル ス の 幅は 、 正 常 分 散領 域 で は 狭 ま り、 異 常 分 散 領域 で は 広 が る。 C 二 つ 以 上 の 異な っ た 波 長 の光 を 同 時 に 光フ ァ イバ に 入 射 し た とき 、 入 射 光 とは 異 な る 新 た な波 長 の 光 が 発生 す る 現 象 は、 四 光 波 混 合と い われ る 。 新 た に 発生 し た 光 は プロ ー ブ 光 と い われ 、 W D M 方式 で は 通 信 光に 干 渉 し 、 伝送 特 性を 劣 化 さ せ る 要因 と な る 場 合が あ る 。 <(キ)の解 答 群 > ① A のみ 正 し い ② B の み正 し い ③ C のみ 正 し い ④ A 、B が 正 し い ⑤ A 、 Cが 正 し い ⑥ B 、C が 正 し い ⑦ A 、B 、 C い ず れも 正 し い 線33 ⑧ A 、 B 、C い ず れも 正 し く な い (ⅳ ) 誘導 ラ マ ン 散 乱(SR S )及 び誘 導 ブ リ ル アン 散 乱(S B S )に つ いて 述 べ た 次 の文 章 の う ち 、 正 しい も の は 、 (ク ) で ある 。 <(ク )の 解 答 群> ① . .. 非 線形 散 乱は 、 光 の 強 度が あ る し き い値 を 超 え る と、 光 フ ァイ バ 媒 質 の 振動 と 入 射 光 と の相 互 作 用 が原 因 で 発 生 す る散 乱 で あ り 、音 響 的 振 動に よ っ て生 ず る 散 乱 は S R S 、光 学 的 振 動に よ っ て 生 ず る散 乱 は S B Sと い わ れ る。 ② S RS 及 びS B S で は 、入 射 光 と 同 じ周 波 数 の 光 が散 乱 さ れる レ イ リ ー 散乱 と は 異 な り 、入 射 光 と は異 な る 周 波 数 の光 が 散 乱 さ れる 。 散 乱 光は 、 入 射光 の 低 周 波 側 と 高 周 波側 の 両 側 の周 波 数 域 で 発 生す る 。 ③ S RS 及 びS B S に お いて 、 入 射 光 より 高 周 波 側 に発 生 す る散 乱 光 は 、 スト ー ク ス 光 と いわ れ る 。 ④ ス トー ク ス光 は 、 S R Sで は 入 射 光 と逆 方 向 の み に伝 搬 す るの に 対 し 、 SB S で は 入 射 光と 同 方 向 と逆 方 向 の 両 方 向に 伝 搬 す る 。 線34 問3 (1 ) 次 の 問い に 答 え よ 。 (小計 2 0 点 ) 次 の文 章 は 、 光 海底 ケ ー ブ ル の諸 特 性 な ど につ い て述 べ た も の で ある 。 内 の (ア )∼ (エ)に最 も 適 し た もの を 、 下 記 の解 答 群 か ら 選び 、 その 番 号 を 記 せ 。た だ し 、 じ 記 号は 、 同 じ 解 答を 示 す 。 内の同 (2 点 ×4 = 8 点 ) 光海 底 ケ ー ブ ルに は 、 ケ ー ブル の 敷 設 や 回収 の とき に 受 け る 動 的張 力 に 耐 え る機 械 的 強 度 や ケ ーブ ル が 敷 設 され る 深 海 底 の環 境 下 に お いて 設 計寿 命 と さ れ て いる (ア ) 年以上の長期 間 にわ た っ て 安 定し た 特 性 を 維持 す る こ と が要 求 され る 。 こう し た 要 求 事項 を 満 た す 光海 底 ケ ー ブ ルの 諸 特性 を 表 す 指 標 の一 つ に (イ) 光 海底 ケ ー ブ ル の水 中 重 量 を 5.0kN / km、破 断 強 度 を 10 0 kNと す る と、 がある。 (イ ) は 20 km とな る 。こ れ は 、 例 えば 、 光 海 底 ケー ブ ル を 、 水深 8 ,0 0 0 m まで つ り 下 げ た と き、 自 重 の 2 .5 倍の 重 量 に 耐 える こ と を 意 味し て い る 。 また 、 伝 送 特 性に つ い て は 、運 用 中 の 光 海底 ケ ーブ ル の 伝 送 品 質を 劣 化 さ せ る要 因 と し て 、 光 増幅 方 式 を 用 いた 中 継 光 海 底ケ ー ブ ル シ ステ ム に用 い ら れ る 光 ファ イ バ に お ける 非 線 形 光 学 効 果、 累 積 波 長 分散 な ど が 挙 げら れ る 。 非線 形 光 学 効 果に よ る 影 響 を抑 え る た め に使 用 され る 光 フ ァ イ バの 一 つ と し て、 信 号 波 長 帯 域では波長分散の値がゼロでないノンゼロ分散シフト光ファイバ(NZDSF)があり、NZDSF は (ウ ) と 分散 ス ロ ー プ 低減 光 フ ァ イ バ(LS F )に 分 類 さ れ る。 NZDSFを用いて光伝送路内における光ファイバの累積波長分散量を制御する場合、 光 信号 パ ワ ー の 高い 光 海 底 中 継器 の 光 出 力 側に (ウ ) を 配 置 し、 光 信 号 パ ワー が 光 フ ァ イ バ の損 失 で 低 下 する 光 海 底 中 継器 の 光 入 力 側に L SF を 配 置 す る 方法 が 採 ら れ る。 NZ D S F の 特性 を 示 す 指 標の 一 つ と し て、 分 散ス ロ ー プ が あ る。 分 散 ス ロ ープ の 単 位 と し ては (エ ) が用 い ら れ 、 LS F の 分 散 スロ ー プの 値 は 、 0 .0 6 程度 で あ る 。 <(ア )∼ (エ )の 解答 群 > ① 10 ② ps/km ③ モ ジ ュ ラス ④ 15 ⑤ ps/nm /km ⑥ 動 水 力 学定 数 ⑨ 水走り長 ⑫ NTTS ⑦ 25 ⑧ ps/nm 2 /km ⑩ 35 ⑪ ps/ km ⑬ 超 大 口径 正 分 散 光 ファ イ バ(S L A ) ⑭ 大 口 径負 分 散 光 フ ァイ バ (L M F ) ⑮ カ ッ トオ フ シ フ ト 光フ ァ イバ (C S F) ⑯ 逆 分 散光 フ ァ イ バ (I DF ) 線35 (2 ) 次 の文 章 は 、 光 海底 ケ ー ブ ル シス テ ム に お ける 各 設備 の 構 造 、 機 能な ど に つ い て述 べ た も の で ある。 内の (オ )∼ (ク )に 最 も 適 し たも の を、 下 記 の そ れ ぞれ の 解 答 群 から 選 び 、 そ の 番 号 を記 せ 。 (ⅰ ) (3 点 × 4= 1 2 点 ) 光海底ケーブルの構造、機能などについて述べた次の文章のうち、誤っているものは、 (オ ) で あ る。 <(オ )の 解 答 群> ① 光 海底 ケ ーブ ル に は 、 使用 環 境 の 違 いに よ っ て 、 外傷 防 止 のた め に 様 々 な保 護 構 いかり 造 が 施さ れ てい る 。 陸 揚 局近 傍 な ど の 浅海 域 で は 、 特に 、 漁 労、 錨 な ど に より 損 傷 を 受 けや す いた め 、 一 般 に、 鋼 線 を 一 重又 は 二 重 に 巻い て 保 護し た 鋼 線 外 装ケ ー ブ ル が 用い ら れて い る 。 ② 光 海底 ケ ーブ ル は 、 一 旦敷 設 さ れ る と長 期 間 に わ たっ て 安 定し た 伝 送 特 性が 維 持 さ れ なけ れ ばな ら な い 。 光フ ァ イ バ の 伝送 特 性 の う ち、 光 伝 送損 失 は 経 年 的に 増 加 す る おそ れ があ り 、 そ の 主な 要 因 と し ては 、 光 フ ァ イバ の マ イク ロ ベ ン ド の発 生 及 び 水 素ガ ス によ る も の が ある 。 ③ 光 海底 ケ ーブ ル に は 、 光海 底 ケ ー ブ ル敷 設 時 な ど に光 フ ァ イバ が 破 断 し ない よ う に 、 ケー ブ ルの 伸 び を 極 力抑 え て 内 部 の光 フ ァ イ バ に加 わ る 張力 を 小 さ く 抑え る 必 要 が ある た め、 金 属 線 な どで 構 成 さ れ るテ ン シ ョ ン メン バ が 設け ら れ て い る。 ④ 複 数本 の 光フ ァ イ バ を 直接 、 3 分 割 鉄個 片 の 中 に 低密 度 ポ リエ チ レ ン と とも に ス ラ ッ クを 入 れて 挿 入 し て いる ル ー ス タ イプ の 光 海 底 ケー ブ ル は、 タ イ ト タ イプ の 光 海 底 ケー ブ ルと 異 な り 、 銅チ ュ ー ブ の 溶接 工 程 を 省 略し て い るた め 、 光 フ ァイ バ に 加 わ る熱 応 力が 軽 減 さ れ てい る 。 (ⅱ ) 光海底ケーブルのサンプルを用いた評価試験などについて述べた次のA∼Cの文章は、 (カ ) A 。 光 海 底 ケ ー ブル は 、 一 般 に、 光 海 底 ケ ーブ ル の輸 送 や 保 管 中 の温 度 変 化 な どを 考 慮 し て 、 ケー ブ ル サ ン プル に お け る 温度 変 化 に 対 する 光 学特 性 の 変 化 量 を評 価 し 、 残 留劣 化 の な い こ とな ど を 確 認 する 温 度 サ イ クル 試 験 が 行 われ る 。 B 長 距 離 大 容 量シ ス テ ム に 用い ら れ る 光 海底 ケ ーブ ル は 、 高 電 圧下 で の 長 期 信頼 性 を 検 証 す るために、電圧と時間の指数関数則であるV-t則に基づいてケーブルサンプルに設計電圧を 超え る 高 電 圧 を印 加 す る 試 験が 行 わ れ る 。 C 光 海 底 ケ ー ブル は 、 敷 設 や回 収 時 に 直 線状 で 引張 張 力 を 受 け るの み で な く 、ケ ー ブ ル 船 の シー ブ や ド ラ ムケ ー ブ ル エ ンジ ン に お い て、 曲 げ、 側 圧 な ど の 動的 な 外 力 を 同時 に 受 け る た め、敷設機構を模した試験装置を用いてケーブルサンプルに短期的な最大許容張力である NP T S を 印 加す る 長 尺 引 張試 験 が 行 わ れる 。 <(カ)の解 答 群 > ① A のみ 正 し い ② B の み正 し い ③ C のみ 正 し い ④ A 、B が 正 し い ⑤ A 、 Cが 正 し い ⑥ B 、C が 正 し い ⑦ A 、B 、 C い ず れも 正 し い 線36 ⑧ A 、 B 、C い ず れも 正 し く な い (ⅲ ) 光海 底 ケ ー ブ ル給 電 装 置 (P F E)の 構 造 、機 能 など に つ い て 述 べた 次 の 文 章 のう ち 、 正 し い も のは 、 (キ ) である。 <(キ )の 解 答 群> ① P FE は 、陸 揚 局 に 設 置さ れ る 装 置 の一 つ で 、 光 海底 中 継 器な ど の 海 中 機器 へ 電 力 を 連続 し て供 給 す る 機 能を 有 し て い る。 給 電 方 式 とし て は 、直 列 接 続 さ れた 海 中 機 器 に効 率 よく 電 力 を 供 給す る 必 要 が ある た め 、 一 般に 、 直 流定 電 流 方 式 が採 用 さ れ て いる 。 ② P FE の 電力 制 御 部 で は、 光 海 底 ケ ーブ ル シ ス テ ムの 所 要 電圧 を 出 力 す る能 力 を 持 つ コン バ ータ ユ ニ ッ ト を複 数 用 い て 並列 接 続 す る 冗長 構 成 によ り 、 高 信 頼性 が 確 保 さ れて い る。 ③ P FE の 高電 圧 部 ユ ニ ット に は 、 高 電圧 に 対 す る 安全 性 を 確保 す る た め 、鍵 が 装 備 さ れて い る。 鍵 を ア ン ロッ ク 状 態 に する と 、 給 電 装置 は 監 視装 置 か ら 送 られ る ト ラ ヒ ック 情 報で ト ラ ヒ ッ クに 影 響 が な いこ と を 確 認 した 場 合 、自 動 停 止 す る。 ④ P FE は 、光 海 底 中 継 器な ど の 海 中 機器 へ の 安 定 した 給 電 機能 の ほ か に 、海 中 分 岐 装 置の 給 電路 切 換 回 路 の制 御 機 能 、 光海 底 ケ ー ブ ル開 放 故 障時 の 静 電 容 量測 定 機 能 、 光海 底 ケー ブ ル 位 置 探索 用 の 交 流 低周 波 信 号 を 重畳 す る 機能 な ど を 有 して い る 。 (ⅳ ) 光海 底 中 継 器 の構 造 、 機 能 など に つ い て 述べ た 次の 文 章 の う ち 、正 し い も の は、 (ク ) で ある 。 <(ク )の 解 答 群> ① D WD M 方式 を 用 い た 中継 光 海 底 ケ ーブ ル シ ス テ ムに お い て、 E D F A を用 い た 光 海 底中 継 器は 、 波 長 多 重さ れ た 信 号 光を 一 括 増 幅 する た め 、利 得 等 化 フ ィル タ に たん よ り ED F Aの 利 得 特 性 を平 坦 化 し て 利得 帯 域 の 広 帯域 化 を 図り 、 1 0 0 波以 上 の 信 号 光の 中 継を 可 能 と し てい る 。 ② 光 海底 中 継器 の 動 作 状 態を 監 視 す る 手法 と し て 、 監視 信 号 用に 専 用 の 波 長を 用 い る 方 式が あ り、 陸 揚 局 か ら送 信 さ れ た 監視 信 号 が 光 海底 中 継 器内 で ル ー プ バッ ク さ れ 、 この 監 視信 号 は 陸 揚 局の 監 視 装 置 で受 信 さ れ て 各光 海 底 中継 区 間 利 得 の解 析 や 光 海 底中 継 器の 励 起 光 源 駆動 電 流 値 な どを 検 出 で き る。 きょう ③ 光 海底 中 継器 の 耐 圧 筐 体の 主 要 材 料 には 、 海 水 中 での 耐 腐 食性 と 機 械 的 強度 に 優 れ た チタ ン 合金 が 用 い ら れて い る 。 海 水や ガ ス の 浸 入か ら 耐 圧筐 体 内 部 に 実装 す る 光 海 底中 継 器ユ ニ ッ ト を 完全 に 保 護 す るた め 、 シ リ ンダ と カ バー 間 の 金 属 接合 部 は 電 子 ビー ム 溶接 に よ り 封 止さ れ て い る 。 ④ 光 海底 中 継器 の 給 電 回 路は 、 ガ ス チ ュー ブ ア レ ス タ、 コ イ ルな ど を 用 い たサ ー ジ 保護回路と定電圧源となるショットキーバリアダイオードから構成されており、 ケ ー ブル 故 障時 に 想 定 さ れる 給 電 サ ー ジや 雷 サ ー ジ の侵 入 か ら光 海 底 中 継 器ユ ニ ッ ト 内 の光 増 幅回 路 を 保 護 して い る 。 線37 問4 (1 ) 次 の 問い に 答 え よ 。 (小計 2 0 点 ) 次の文章は、光海底ケーブルシステムの監視などの運用管理について述べたものである。 内 の (ア )∼ (エ )に 最 も適 し た も の を、 下 記の 解 答 群 か ら 選び 、 そ の 番 号を 記 せ 。 た だ し、 内 の同 じ 記 号 は 、同 じ 解 答 を 示す 。 (2 点 ×4 = 8 点 ) 大容 量 の 光 海 底ケ ー ブ ル シ ステ ム で は 、 故障 発 生時 の 影 響 が 大 きい た め 、 予 防保 全 や 故 障 発 生 時の 迅 速 な 故 障箇 所 の 特 定 及び 復 旧 に 対 する 要 求が 高 く 、 日 常 の監 視 な ど の 運用 管 理 が 重 要 で ある 。 さら に 、 波 長 分割 多 重 さ れ た複 数 の 波 長 の光 信 号を 波 長 単 位 で 分岐 ・ 挿 入 す る技 術 を 用 い た (ア ) な ど の導 入 に よ り 、波 長 単 位 で 複数 の 光海 底 ケ ー ブ ル シス テ ム や 陸 上伝 送 シ ス テ ム を 含め た 一 元 監 視、 接 続 管 理 など が 要 求 さ れ、 運 用管 理 は 陸 揚 局 単位 の 管 理 か らネ ッ ト ワ ー ク 全 体の 管 理 に 移 行し て き て い る。 光 海 底 ケ ー ブ ル シ ス テ ム の 監 視 制 御 機 構 は I T U − T 勧 告 M .3 0 1 0 で 標 準 化 さ れ て い る (イ ) に基づいて設計・運用されており、 (イ ) を構成している階層の一つである ネ ット ワ ー ク 管 理層 で は 複 数 の光 海 底 ケ ー ブル シ ステ ム や 陸 上 伝 送シ ス テ ム ま でを 含 め た 管 理 を 行え る よ う に なっ て い る 。 ネッ ト ワ ー ク 全体 の 管理 の 基 本 と な る個 々 の ネ ッ トワ ー ク 機 器 の 管 理は (ウ ) 層 で 行 わ れ 、そ の 管 理 装 置は 、 一般 に 、 M C 又 はE M S と い われ る 。 陸揚局間における監視用の通信は、海底区間の光信号伝送方式に用いられるSDH/SONET や (エ ) に おけ る 伝 送 フ レー ム の オ ー バヘ ッ ドに 重 畳 さ れ て いる デ ー タ 通 信チ ャ ネ ル を 用 いて行われる。 (エ ) は 、 I T U − T 勧 告 G .7 0 9 で 標 準 化 さ れ て お り 、 波 長 分 割 多 重 伝 送に 適 し た 光 パス の 概 念 や 符号 誤 り 訂 正 技術 な どを 採 用 し て い る。 <(ア )∼(エ)の解 答 群 > ① O SI 参 照 モ デ ル ② OA D M ③ デジ タ ル コ ヒ ーレ ン ト ④ 3 層ア ー キ テ ク チャ ⑤ サー ビ ス管 理 ⑥ 仮想 化 ア ー キ テク チ ャ ⑦ ビ ジネ ス 管 理 ⑧ HM I ⑨ デー タ リ ン ク ⑩ エ レメ ン ト 管 理 ⑪ FE C ⑫ TM N ア ー キ テク チ ャ ⑬ N GN (Next Generation Network) ⑭ A TM (Asynchronous Transfer Mode) ⑮ O TN (Optical Transport Network) ⑯ D CN (Data Communication Network) 線38 (2 ) 次の文章は、光海底ケーブルシステムの監視・保守などについて述べたものである。 内 の (オ )∼ (ク )に 最も 適 し た も のを 、 下 記 の それ ぞ れの 解 答 群 か ら 選び 、 そ の 番 号を 記 せ 。 (3 点 × 4= 1 2 点 ) (ⅰ ) 光海底ケーブルシステムの監視について述べた次の文章のうち、誤っているものは、 (オ ) で ある 。 <(オ )の 解 答 群> ① ア クテ ィ ブS V 機 能 を 持つ 光 海 底 中 継器 で は 、 イ ンサ ー ビ スの 状 態 で 陸 揚局 か ら 送 出 され た コマ ン ド 信 号 を受 信 し 、 光 海底 中 継 器 の 光入 出 力 レベ ル な ど に つい て 陸 揚 局 へ応 答 信号 と し て 返 信す る こ と が でき る 。 ② 光 海底 ケ ーブ ル 中 継 区 間に お け る 光 ファ イ バ 伝 送 損失 の 変 動を 監 視 す る ため に は 、 C − OT D Rを 用 い て イ ンサ ー ビ ス で 連続 監 視 す る 方法 が あ り、 こ れ に よ り光 フ ァ イ バ の伝 送 損失 の み な ら ず、 各 光 海 底 中継 器 の 利 得 劣化 、 ケ ーブ ル 接 続 部 分の 損 失 劣 化 など を 把握 す る こ と がで き る 。 ③ 光 海底 ケ ーブ ル シ ス テ ムに お け る 監 視警 報 は 、 装 置警 報 と 通信 警 報 に 大 別さ れ 、 一 般 に、 装 置警 報 は 装 置 内の ハ ー ド ウ ェア 故 障 を 検 出し た 場 合に 発 生 し 、 通信 警 報 は 光 海底 ケ ーブ ル 区 間 又 はク ラ イ ア ン ト装 置 と の 間 での 主 信 号の 不 通 や 劣 化を 検 出 し た 場合 に 発生 す る 。 ④ 光 海底 ケ ーブ ル シ ス テ ムで は 、 光 海 底中 継 器 な ど の経 年 劣 化に 対 す る マ ージ ン を 見 込 んだ 伝 送路 設 計 が 行 われ て お り 、 運用 開 始 後 に おい て 、 海底 ケ ー ブ ル 区間 の 監 視 情 報、 光 伝送 端 局 装 置 にお け る F E Cに よ る 誤 り 訂正 後 の 符号 誤 り 率 、 Q値 な ど の 監 視情 報 から 、 設 計 時 のマ ー ジ ン に 対す る 実 際 の 光海 底 ケ ーブ ル シ ス テ ムの 状 況 を 把 握で き る。 (ⅱ ) 光海 底 ケ ー ブ ルの 開 放 (オ ー プ ン)故 障 に つい て 述べ た 次 の A ∼ Cの 文 章 は 、 A (カ ) 。 陸 揚 局 か ら の給 電 に お い て、 光 海 底 ケ ーブ ル 内の 給 電 導 体 が 開放 に な っ た 状態 は 開 放 故 障 とい わ れ 、 強 い張 力 で 光 海 底ケ ー ブ ル が 引き ち ぎら れ た と き に ポリ エ チ レ ン 層が そ の ケ ー ブ ル端 に お い て 給電 路 を 包 み 込ん で 覆 っ て しま う こと が 原 因 の 一 つと し て 想 定 され る 。 B 光海底ケーブルに開放故障が生じた場合、一般に、開放故障点に高電圧を印加し、絶縁 (シ ャ ン ト )故 障状 態 に 移 行 させ る こ と に より 給 電状 態 に よ る 精 度の 高 い 故 障 点位 置 判 定 を 可 能と す る 方 法 が採 ら れ る 。 C 陸揚局からのケーブル静電容量測定による開放故障点の位置判定は誤差が大きいため、 ケー ブ ル 船 で 推定 故 障 位 置 付近 の ケ ー ブ ルを 回 収し た 後 に 、 ケ ーブ ル 船 か ら 静電 容 量 測 定 を 行い 、 開 放 故 障位 置 を 絞 り 込ん で い く 方 法を 採 る場 合 が あ る 。 <(カ)の解 答 群 > ① A のみ 正 し い ② B の み正 し い ③ C のみ 正 し い ④ A 、B が 正 し い ⑤ A 、 Cが 正 し い ⑥ B 、C が 正 し い ⑦ A 、B 、 C い ず れも 正 し い 線39 ⑧ A 、 B 、C い ず れも 正 し く な い (ⅲ ) 光海 底 ケ ー ブ ルの 故 障 修 理 時に お け る 安 全対 策 など に つ い て 述 べた 次 の 文 章 のう ち 、 正 し い も のは 、 (キ ) である。 <(キ )の 解 答 群> ① ケ ーブ ル 船に よ る 光 海 底ケ ー ブ ル の 故障 修 理 中 は 、作 業 者 の安 全 を 確 保 する た め 、 陸揚局とケーブル船間及び陸揚局間の全ての電気試験の実施はPSM(Power Safety Message)の手順に従って、電話による口頭確認を行いながら1ステップずつ実施する 。 ② ケ ーブ ル 船に よ る 光 海 底ケ ー ブ ル の 故障 修 理 中 は 、陸 揚 局 及び 船 上 の 作 業者 の 安 全 を 確保 す るた め 、 指 定 され た 陸 揚 局 のP S O (Power Safety Officer)が 電気 試 験 に 必 要な 全 ての P F E 操 作に 関 す る 権 限を 持 ち 、 当 該陸 揚 局 のP S O は 他 の関 係 陸 揚 局 及び ケ ーブ ル 船 に 対 し、 P F E 操 作の 指 示 を 行 う。 ③ 光 海底 分 岐装 置 を 用 い てい る 全 て の 光海 底 ケ ー ブ ルシ ス テ ムは 、 海 底 区 間で の 故 障 修 理に お いて 、 い ず れ の区 間 の 故 障 であ っ て も 回 線断 を 故 障区 間 の み に とど め る こ と が可 能 であ る た め 、 他の 2 区 間 を 給電 し た ま ま 故障 修 理 を行 う こ と が でき る よ う に 設計 さ れて い る 。 ④ 光 海底 分 岐装 置 を 用 い てい る 光 海 底 ケー ブ ル シ ス テム の 海 底区 間 で の 故 障修 理 に お い て、 他 の2 区 間 を 給 電し た ま ま 修 理す る 場 合 は 、船 上 作 業者 の 安 全 を 確保 す る た め 、光 海 底分 岐 装 置 側 のケ ー ブ ル 作 業時 は 船 上 で PG U (Power Grounding Unit) を 使 用し て 作業 を 行 う 必 要が あ る 。 (ⅳ ) 中継 光 海 底 ケ ーブ ル シ ス テ ムに お い て 、 ケー ブ ル区 間 に 絶 縁 故 障が 発 生 し た 場合 、 次 に 示 す 条 件の と き 、 絶 縁故 障 点 は 、 陸揚 局 A か ら (条 km の地 点 で ある と 推 定 さ れる 。 (ク ) 件) ⓐ 光 海底 ケ ーブ ル シ ス テ ム長 : 4 ,00 0 km ⓑ 給 電電 流 :0 .8 A ⓒ 光 海底 中 継器 間 隔 (陸揚 局 と 第 1 中継 器 の間 隔 を 含 む ): 5 0km ⓓ 光 海底 中 継器 1 台 当 た りの 電 圧 降 下 :給 電 電 流 0 .8 A の と き 、 3 0V ⓔ 光 海底 ケ ーブ ル 1 km 当 た り の 電気 抵 抗: 1 Ω ⓕ 絶 縁故 障 発生 前 の 正 常 な状 態 で の 給 電電 圧 陸 揚 局A : + 2,7 8 5 V 陸 揚 局B : − 2,7 8 5 V ⓖ 絶 縁故 障 発生 後 、 絶 縁 故障 点 の 電 位 をゼ ロ に 調 整 した 状 態 での 給 電 電 圧 陸 揚 局A : + 1,2 1 0 V 陸 揚 局B : − 4,3 6 0 V ⓗ 陸揚局での接地抵抗、地電位差など上記以外の電気抵抗変動要因及び電圧変動要因は 考 慮 しな い こと と す る 。 <(ク)の 解 答 群> ① 825 ② 850 線40 ③ 875 ④ 900 問5 (1 ) 次 の 問い に 答 え よ 。 (小計 2 0 点 ) 次 の文 章 は 、 光 増幅 方 式 を 用 いた 中 継 光 海 底ケ ー ブル シ ス テ ム (光 増 幅シ ス テ ム )の 設 計 の 概 要 に つ いて 述 べ た も ので あ る 。 内 の (ア )∼ (エ )に 最 も 適 し たも の を 、 下 記の 解 答 群 か ら 選 び 、そ の 番 号 を 記せ 。 た だ し 、 内の 同 じ記 号 は 、 同 じ 解答 を 示 す 。 (2 点 ×4 = 8 点 ) 光増 幅 シ ス テ ムで は 、 光 フ ァイ バ 増 幅 器 で自 然 放出 光 が 増 幅 さ れて 生 ず る (ア ) や波長 分 散が シ ス テ ム 長全 体 に わ た って 累 積 さ れ るた め 、伝 送 特 性 を 中 継区 間 ご と に 区切 っ て 設 計 す る こと が で き ず 、光 信 号 が 始 終端 さ れ る 対 向す る 光伝 送 端 局 装 置 の光 送 信 器 ・ 受信 器 間 で の 設 計 が必 要 と な る 。 また 、 光 増 幅 シス テ ム は 、 再生 中 継 シ ス テム と 異な り 、 光 伝 送 端局 装 置 に お ける に より 受 信 特 性 が一 義 的 に 決 まる 。 し た が って 、 所定 の 伝 送 特 性 を満 た す た め の (イ ) (イ ) を 確 保し つ つ 、 光 ファ イ バ の 非 線形 光 学 効 果 によ る 伝送 特 性 劣 化 を 抑え ら れ る よ う、 中 継 間 隔 や 光 海底 中 継 器 の 入出 力 レ ベ ル など の シ ス テ ムパ ラ メー タ が 設 計 さ れる 。 また 、 (イ ) か ら ベ ー スラ イ ン と な る伝 送 区間 の Q 値 が 計 算で き る 。 Q 値は 符 号 誤 り 率 と 1対 1 に 対 応 する も の で 、 シス テ ム 設 計 は、 伝 送品 質 を 劣 化 さ せる 要 因 と そ の劣 化 要 因 に よ る Q値 の 低 下 量 を (ウ ) の単 位 で パ ワ ーバ ジ ェッ ト に 反 映 し て行 わ れ る 。 長距 離 の 光 増 幅シ ス テ ム は 、一 般 に 、 周 回系 や テス ト ベ ッ ド を 用い た 伝 送 実 験で 定 量 的 に 評 価 され 、 特 に 、 伝送 路 の 偏 波 依存 損 失 や E DF A の偏 波 ホ ー ル バ ーニ ン グ は 、 信号 光 の 偏 波 状 態 に依 存 し 、 テ スト ベ ッ ド に より 伝 送 特 性 の (エ) と し て 測 定さ れ る 。 <(ア )∼ (エ)の解 答 群 > ① 吸 収損 失 ② dB m ③ 時間変動 ④ 光送 信 器 で の 光S N 比 ⑤ 周 波数 変 動 ⑥ 暗電 流 ⑦ 空間変動 ⑧ 受信 光 パ ワ ー ⑨ 送 信光 パ ワー ⑩ mW ⑪ ASE雑音 ⑫ ps/ nm / km ⑬ シ ョッ ト 雑音 ⑭ dB ⑮ 位相変動 ⑯ 光受 信 器 で の 光S N 比 線41 (2 ) 次 の文 章 は 、 光 海底 ケ ー ブ ル シス テ ム の 分 散マ ネ ジメ ン ト 、 パ ワ ーバ ジ ェ ッ ト 設計 な ど に つ い て 述 べた も の で あ る。 内 の (オ )∼ (ク )に 最も 適 し た も の を、 下 記 の そ れぞ れ の 解 答 群 か ら 選び 、 そ の 番 号を 記 せ 。 (ⅰ ) (3 点 × 4= 1 2 点 ) DW D M 方 式 を用 い た 長 距 離光 海 底 ケ ー ブル シ ステ ム (D WD M シ ステ ム )に おけ る 分 散 マ ッ プ技術を用いたシステム設計などについて述べた次の文章のうち、誤っているものは、 (オ ) で あ る。 <(オ )の 解 答 群> ① 伝 送路 に おけ る 光 フ ァ イバ の 累 積 波 長分 散 量 を 制 御す る 分 散マ ッ プ 技 術 は、 累 積 波 長 分散 に よる 波 形 劣 化 の低 減 と と も に、 光 フ ァ イ バの 非 線 形性 と 波 長 分 散と の 相 互 作 用で 生 ずる 波 形 劣 化 の低 減 に も 有 効で あ る 。 ② DWDMシステムの分散マップ技術を用いたシステム設計においては、数百km 程 度 のブ ロ ック を 単 位 と して 設 計 さ れ る場 合 が あ り 、そ の 場 合、 光 フ ァ イ バに は 、 信 号 波長 1 ,5 5 0 nmで− 2 ps/nm/ km 程 度 の波 長 分 散を 有 す る N ZD S F な ど が用 い られ る 。 ③ D WD M シス テ ム に お いて 、 自 己 位 相変 調 や 相 互 位相 変 調 の影 響 を 抑 圧 する た め 、 超 大 口径 正 分散 光 フ ァ イ バ(S L A )と 逆分 散 光 フ ァ イバ (ID F )で 1 中 継 区間 を 構 成 す る場 合 、光 海 底 中 継 器の 入 力 側 に SL A 、 光 海 底中 継 器 の出 力 側 に I DF が 配 置 さ れる 。 ④ DWDMシステムにおいて、非線形光学効果の影響を低減するため、SLAとIDF で 1 中継 区 間を 構 成 す る 場合 、 S L A とI D F の 長 さを 調 整 する こ と に よ り伝 送 帯 域 の 中心 波 長で の 1 中 継 区間 の 平 均 波 長分 散 が ゼ ロ にな ら な いよ う に オ フ セッ ト さ せ る 方法 が 有効 で あ る 。 (ⅱ ) 光海底ケーブルシステムに用いられる変調方式について述べた次のA∼Cの文章は、 A (カ ) 。 N R Z − O OK 方 式 は 、 一般 に 、 R Z −O O K方 式 と 比 較 し てス ペ ク ト ル 幅が 広 く 、 マ ー ク送 信 時 の 1 ビッ ト 当 た り の送 信 光 パ ワ ーが 半 分以 下 で 済 む た め、 非 線 形 耐 力が 大 き い と い う利 点 を 有 す る。 B 光 海 底 ケ ー ブル シ ス テ ム では 、 光 海 底 中継 器 の限 ら れ た 増 幅 帯域 を 効 率 的 に使 用 し 、 か つ、 陸上システムで実績ある合分波用光部品を活用するため、WDM伝送の波長間隔はITU−T 勧告 と し て 規 定さ れ て い る 75 G H z、 3 3GH zが 用 い ら れて い る 。 C R Z − D P SK 方 式 は 、 位相 情 報 を 利 用す る ため 、 R Z − O OK 方 式 と 比 較し て 、 受 光 感 度が 高 く 、 光 ファ イ バ の 非 線形 光 学 効 果 の一 つ であ る 自 己 位 相 変調 の 影 響 を 受け に く い 。 し たが っ て 、 R Z− O O K 方 式を 用 い た 光 海底 ケ ーブ ル シ ス テ ム の設 計 容 量 を 超え る ア ッ プ グ レー ド を 実 施 する 場 合 、 R Z− D P S K 方式 を 適用 す る 方 法 が ある 。 <(カ)の解 答 群 > ① A のみ 正 し い ② B の み正 し い ③ C のみ 正 し い ④ A 、B が 正 し い ⑤ A 、 Cが 正 し い ⑥ B 、C が 正 し い ⑦ A 、B 、 C い ず れも 正 し い 線42 ⑧ A 、 B 、C い ず れも 正 し く な い (ⅲ ) 光増 幅 方 式 を 用い た 中 継 光 海底 ケ ー ブ ル シス テ ム(光 増 幅 シス テ ム )の パ ワ ー バジ ェ ッ ト 設 計 な どに つ い て 述 べた 次 の 文 章 のう ち 、 正 し いも の は、 (キ ) であ る 。 <(キ )の 解 答 群> ① システム運用開始時(BOL:Beginning Of Life)のQ値を設計する際は、経年劣 化 及 び修 理 マー ジ ン を 考 慮し 、 さ ら に 、偏 波 状 態 変 動に よ る 劣化 や 光 伝 送 端局 装 置 な ど の製 造 偏差 マ ー ジ ン も考 慮 す る 。 ② 誤 り訂 正 符号 の 性 能 は 符号 化 利 得 に より 表 さ れ る が、 符 号 化利 得 は 訂 正 前の 伝 送 品 質 に依 存 する 。 Q 値 は 伝送 品 質 の 評 価指 標 の 一 つ であ り 、 符号 誤 り 率 が 大き い ほ ど 高 くな り 、一 般 に 、 訂 正前 の 入 力 Q 値が 高 い ほ ど 、符 号 化 利得 は 小 さ く なる 。 ③ 光 増幅 シ ステ ム の パ ワ ーバ ジ ェ ッ ト 設計 に お い て 、Q 値 の 劣化 要 因 と し ては 、 光 フ ァ イバ の 非線 形 性 、 波 長分 散 な ど が ある 。 こ れ ら の劣 化 要 因で 生 ず る Q 値の 劣 化 量 は 、周 回 系、 テ ス ト ベ ッド 、 計 算 機 シミ ュ レ ー シ ョン な ど を用 い て 要 因 ごと に 個 別 に 定量 化 し、 そ の 総 和 が伝 送 ペ ナ ル ティ と し て 求 めら れ る 。 ④ システム寿命時(EOL:End Of Life)のQ値は、所要の伝送品質を満足するよう に 確 定す る 必要 が あ る た め、 一 般 に 、 マー ジ ン を 含 めず 、 E OL で 要 求 さ れる 伝 送 路 Q 値が そ のま ま 設 計 値 とし て 適 用 さ れる 。 (ⅳ ) DW D M 方 式 を用 い た 長 距 離光 海 底 ケ ー ブル シ ステ ム (D WD M シ ステ ム )の 設計 に つ い て 述 べ た次 の 文 章 の うち 、 正 し い もの は 、 (ク) であ る 。 <(ク )の 解 答 群> ① 光 海底 中 継器 に は 、 よ り多 く の 波 長 の信 号 を 伝 送 可能 と す るた め に 、 広 帯域 に わ たって低雑音で高出力の増幅特性を持つ光ファイバ増幅器が用いられる。励起用LD と し ては 、 発振 波 長 が 9 80 nm のも の に代 わ っ て 雑 音 指数 4 dB を 実 現で き る 発 振 波長 が 1,4 8 0 nm の も の が 採 用さ れ て い る 。 ② 伝 送帯 域 の中 心 波 長 を ゼロ 分 散 と す る大 洋 横 断 ク ラス の 広 帯域 シ ス テ ム では 、 伝 送 路 にN Z DS F を 用 い て分 散 ス ロ ー プに よ る 累 積 波長 分 散 を低 減 し て い る。 こ の 累 積 波長 分 散は 、 全 て の 波長 に お い て 同一 で あ る た め、 ゼ ロ 分散 波 長 か ら 離れ た 短 波 長 側及 び 長波 長 側 の 光 信号 に 対 し て 、送 信 側 で の プリ 分 散 補償 を 必 要 と しな い 。 ③ 光 海底 中 継器 の 利 得 等 化フ ィ ル タ は 、E D F の 増 幅特 性 だ けで な く 、 光 ファ イ バ 区 間 の損 失 の波 長 依 存 性 も考 慮 し て 設 計さ れ る 。 フ ァイ バ グ レー テ ィ ン グ など の 利 得 等 化用 光 部品 は 、 設 計 自由 度 が 高 い ため 、 大 洋 横 断ク ラ ス の広 帯 域 な D WD M シ ス テ ムで あ って も 、 1 中 継区 間 ご と の 利得 等 化 の み を行 う こ とに よ り 、 シ ステ ム と たん し て 平坦 な 増幅 特 性 が 実 現さ れ て い る 。 ④ D WD M シス テ ム の 運 用に お い て 、 実際 の 伝 送 波 長数 が 設 計容 量 を 大 き く下 回 る 場 合 、光 海 底中 継 器 の 出 力は 一 定 で あ るた め 、 1 波 長当 た り の出 力 レ ベ ル が高 く な り 、 光フ ァ イバ の 非 線 形 光学 効 果 に よ る品 質 劣 化 が 大き く な る。 対 策 と し ては 、 信 号 光 と一 緒 に、 信 号 を 運 ばな い ダ ミ ー の光 を 伝 送 す るこ と に より 1 波 長 当 たり の 出 力 レ ベル を 抑え る 方 法 が 有効 で あ る 。 線43 試験問題についての特記事項 (1) 試験問題に記載されている製品名は、それぞれ各社の商標又は登録商標です。 なお、試験問題では、R 及び TM を明記していません。 (2) 問題文及び図中などで使用しているデータは、すべて架空のものです。 (3) 試験問題、図中の抵抗器及びトランジスタの表記は、新図記号を用いています。 新 図 記 号 旧 図 記 号 新 図 記 号 旧 図 記 号 (4) 論理回路の記号は、MIL記号を用いています。 (5) 試験問題では、常用漢字を使用することを基本としていますが、次の例に示す専門的用語などについては、 常用漢字以外も用いています。 [例] ・迂回(うかい) ・筐体(きょうたい) ・輻輳(ふくそう) ・撚り(より) ・漏洩(ろうえい) など (6) バイト〔Byte〕は、デジタル通信において情報の大きさを表すために使われる単位であり、一般に、2進数の 8桁、8ビット〔bit〕です。 (7) 情報通信の分野では、8ビットを表すためにバイトではなくオクテットが使われますが、試験問題では、一般 に、使われる頻度が高いバイトも用いています。 (8) 試験問題のうち、正誤を問う設問において、句読点の有無など日本語表記上若しくは日本語文法上の誤り だけで誤り文とするような出題はしておりません。 (9) 法令に表記されている「メグオーム」は、「メガオーム」と同じ単位です。 (10) 法規科目の試験問題において、個別の設問文中の「 」表記は、出題対象条文の条文見出しを表しています。 また、出題文の構成上、必ずしも該当条文どおりには表記しないで該当条文中の( 省略などをしている部分がありますが、( )表記箇所の省略や部分 )表記の省略の有無などで正誤を問うような出題はしておりません。