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ART OSAKA 2012 クロージングレポート
ART OSAKA 2012 クロージングレポート 2012 年 8 月末日 7 月 6 日 ( 金 ) プレビュー、7 月 7 日 ( 土 )・8 日 ( 日 ) 一般公開として、 第 10 回目となった ART OSAKA 2012 が、ホテルグランヴィア大阪にて開 催され、好評の内に幕を閉じた。3 日間の来場者数は 2800 名、売上総額 約 2500 万円。 Venue ー Hotel Granvia Osaka 26 Floor 1. 総入場者数は、昨年の 8 割にとどまる結果となったが、ホテルフェアと いう空間的な制限のある本フェアでは、理想的な程度の入場数を得るこ とができた。尚、入場者の減少の理由は、招待券を 1 枚につき2名から 1 名に変更した事によるところが大きく、一般入場者数は昨年と同等で、 新しいアートコレクターの潜在性を示すものと考えられる。 ART OSAKA2012 の来場者の特徴としては、国立国際美術館のキュレー roentgenwerke, Tokyo 2. ターの方を始め、西日本各地の学芸員が多数来場した。その他、欧米のアー ト関係者が複数来場したことが挙げられる。パリのコレクター Alexandre Carel 氏や、ロンドンのアートコンサルティング会社 代表 Michael Frahm 氏、スイスのコレクターの姿が見られた。これは 10 回記念特別展「日本 現代美術の巨匠たち − 60 年代∼70 年代を中心に」の同時開催による好 影響と考えられる。 フェアの展示は、来場者の多くが「見応えがある」「フェアの質が安定 している」「多様な表現が楽しい」等、好評の感想を得る事ができた。 実際、ギャラリーの展示は、個展形式や 2、3 人のアーティストに絞っ OUT of PLACE, Nara・Tokyo 3. て作品を展示するギャラリーが多く、作家の作品意図や世界観をより深 く来場者に伝えようとするギャラリーの姿勢を感じる内容であった。特 に、50 軒中 18 軒のギャラリーが、通常の展示室の他に予備室も展示に 使う「展示 PLUS」を行い、印象的なインスタレーションなどで、来場者 の注目を集め、作家のプロモーションに成功していた。 Special Exhibition at Nakanoshima design museum 4. KimJaeSun Gallery, Korea 5. roidworks gallery, Tokyo 6. "PLUS" room exhibition hpgrp Gallery, Tokyo 7. "PLUS" room exhibition YOD Gallery, Osaka 8. ART OSAKA 2012 クロージングレポート 2012 年 8 月末日 ART OSAKA 2012 では、スペシャルイベントとして、アート専門家によるアートトークも開催された。ART TAIPEI 2012 のディレクターである Richard Chang 氏や、国立国際美術館の山梨俊夫館長のトークの参加者はほぼ満席で、現代美術の 歴史的な流れや、行政の美術文化のサポートなど、各国の現代美術をとりまく状況について貴重な話が繰り広げられた。 Art Talk : "Contemporary Art Market in Asia:Taiwan Today" by Mr. Richard Chang (Director of ART TAIPEI 2012) Art Talk : "re-VIEW : Japanese Contemporary Art of 60s and 70s" by Mr. Toshio Yamanashi(Director of The National Museum of Art, Osaka) Mr. Richard Chang 9. 10 . 11. また大阪駅周辺の百貨店・企業などの協力により、方々で現代アートのイベントが開催された。これらのサテライトイベ ントは、短期的に見れば、フェア本体に還元される効果は薄いが、現代アートをより広い年齢層の、様々な興味を持った人々 へ伝えるには、所属の異なる企業や団体と連帯できたことは、重要なステップだと考えられる。今後イベントの質と内容を 高め、ART OSAKA がよりパブリックに支持されるイベントへと成長したい。 Related Event Dunja Evers(Germeny) Exhibition at E-ma Related Event sightseeing and gallery tour across the Osaka-city Related Event workshop at OSAKA STATION CITY Toki-no-hiroba Plaza 12. 1 3. 14 . 15. その他、今年の特筆すべき点は、ウェブサイトに写真を多用し、ビジュアルインパクトを強化したこと や SNS(facebook、 twitter、tumblr 等 ) で日本語、英語での積極的な情報発信に取り組み、オンライン上でのフェアのプロモーションに力を入れ た事である。早速の効果として、ART OSAKA は、新規の国際的なメディアパートナーとして、theFairGoer ( ニューヨーク ) や IMAginE( ブリュッセル ) と連帯することに成功し、既存の ArtFact.Net ( ベルリン ) や artinasia.com( 香港 ) と共に国際的な発信 が実現できた。 これらの成果は、今年の Website の訪問者数は、昨年の 175%にのぼり(2012:28,000 visitors / 2011:16,000 visitors)、ペー ジの訪問者は昨年の 5 倍(2012:167,000 / 2011:34,000)という数字で現れた。いずれの年も期間:2 月 15 日ー 7 月 19 日。 今後も、大阪のみならず関西の現代アートシーンの活性化の一助になるように、また都市における文化価値の一端を担える 様に、文化と経済の両面から発展していきたいと考えている。 終わりに、ART OSAKA 2012 の開催にあたり、ご支援下さいました関係企業、団体の皆様に心よりお礼申し上げます。 ART OSAKA 事務局 ART OSAKA の Website:www.artosaka.jp 2012 年のフェアの様子:http://www.flickr.com/photos/66157607@N03/