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オクタン ‐ 世界的及び地域的需要と供給 - Asian Clean Fuels Association

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オクタン ‐ 世界的及び地域的需要と供給 - Asian Clean Fuels Association
アジアクリーン燃料協会発行月刊誌
第7巻4号 – 2009年8月
オクタン ‐ 世界的及び地域的需要と供給
世界のオクタン市場は一般的に成長市場と位置付けられて
います。鉛の除去から始まり、硫黄及び香料の除去へと続け
られている燃料品質改善は、引き続き代替えオクタンの需要
を圧迫するでしょう。燃料注入といった車両技術の発展及び
ガソリン需要の増加も、精油所のオクタン需要の成長に貢献
しています。
本号の内容




オクタン ‐ 世界的及び地域的需要と供給
Hart の Peter Steiner 氏へのインタビュー
オクタン需要とバランスは、世界各地域においてかなり多岐
東アジア PCFV 地域ワークショップ - ハイライト
にわたっています。各地域ではあらゆるオクタン品質計画を
持ち、市場のオクタンの対象も幅広くなっています。ガソリン
燃料業界最新情報
市場及び地域的オクタン傾向は全般的に相関性を持ってい
ますが、時には地域的需要において、品質とバランスは市場
にひずみを生じています。ごく最近、ある市場では規制事項
によりオクタン性能に制限が設けられており、全体的なガソリ 加は開発途上地域及び低オクタン級が市場に出回っている
ン生産能力が最大まで近付いていたため、市場のオクタンは 又はそれらが廃止されてきている地域に見られるでしょう。地
特に不安定でした。世界経済の低迷は燃料需要に打撃を与
域的市場のオクタン需要は、北米を除く全地域で市場のオク
えましたが、地域的な状況は実質上、多岐にわたっています。 タンにおいて増加を見せると予想されています。(図1参照。)
今後の経済復興に伴い、ガソリン需要もオクタン需要と共に
ヨーロッパは現在、最大の市場のオクタンを持ち、91RONガソ
復活することでしょう。
リンが廃止されると共に更に成長すると予想されています。主
Hart Energy Consulting(米国バージニア州Mclean)による最
近の世界的なオクタンの需要と供給に関する分析では、世界
的及び地域的ガソリンオクタン傾向と2007年から2020年にか
けての必要な精油所のオクタンに関して調査しています。予
測では、世界的市場のオクタンは2020年までに、徐々に1.4オ
クタン数(R+M/2)程度増加するとしています。最も顕著な増
図1: オクタンの地域的市場
要な市場のオクタン需要がみられるその他の地域には中東と
CISがあります。
燃料品質改善により、精油所運営や拡大についてはさらにオ
クタンに対する要求が高まるでしょう。ガソリンの硫黄レベル
及び香料(基本的にはベンジン)含有量削減により、オクタン
への代替えが必要になります。オクタン需要は燃料エーテル
又は主にバイオエタノールといった非精油製品といった混合
成分でまかなっています。これらの混合成分は、共に、2020
年までに、2.4R+M/2 のガソリンプールオクタンを供給可能と
されています。
オクタンの見通しは、将来の市場のオクタンに影響するガソリン市場
要因を定量化しています。各地域では、市況及び傾向はガソリン需
要、現状の市場のオクタン、輸出入、バイオ燃料。その他製品要素
供給、そしてオクタン需要に影響する燃料品質規制により特化され
ていました。
これらの要因を活用し、精油所のオクタンは決まり、地域内で比較さ
れています。2か所の特定地域を以下にまとめます。
(p3に続く)
出典: Hart Energy Consulting (www.hartwrfs.com)
CLEAN AIR THROUGH CLEAN FUELS
問合せ先 [email protected] 。当機関のウェブサイト www,acfa.org.sg。Copyright 2009. Asian Clean Fuels Association.
免責条項:アジアクリーン燃料連盟は、本ニュースレター(「コンテンツ」)に記載されている情報及び資料の正確度、妥当性、または完全性に
1
関する責任および保証を負わないものとし、コンテンツのいかなる誤字または脱字、あるいはコンテンツに従って行われた行為に対する一切の責
任を放棄します。
専門家との対談
Hart Energy Consulting の Russia & CIS 地域 Refining Services and
Manager 部門長の Petr Steiner 博士とのインタビュー
Petr Steiner 博士は、ノルウェー科
学技術大学において、水素化脱硫
触媒の保護研究調査において化
学工学博士を授与されました。チェ
コ共和国出身の博士は、化学技術
研究機関で修士課程を修めていま
す。研究期間中、博士は Statoil 及
び SINTEF センター(ノルウェー)及
びデルフト技術大学(オランダ)にも
協力しました。博士は、ケンブリッジ
大学(イギリス)の化学工学科にて
共同研究員も務めています。
Q: Hart Energyでの博士の責務及び現在の精油及び燃料業界で
の活動状況を簡単にお聞かせ下さい。
私は現在 Hart Energy Consulting のブリュッセル事務所に駐在し、
ヨーロッパ、ロシア及び CIS、アフリカ及び中東地域を中心に、製油
部門長を務めています。更に、私は、国際燃料品質センター及び
グローバルバイオ燃料センターのロシア及び CIS 地域の Hart
Energy のサービス全てをマネージャーとして担当しています。私は
Hart の 450 ページの世界精油及び燃料サービスレポートのメイン
の著者の一人でもあります。
Q: 世界の石油市場が継続して大幅に変動する中、ガソリン生産
やオクタン品質に対してどのような影響が出ていますか。
世界的な精油及び燃料市場は過去10数年におよび実質的に変化
しており、最近の需要の変化にもそれは起こっています。次の10年
間でそれはさらに急速に発展するでしょう。アジア太平洋地域は世
界一の精油製品の消費地域であり、一日当たり2500万バーレルを
超えています。地域の需要の成長は、2030年までには更に一日当
たり1700万バーレル以上の追加の増加になると予想されています。
中国は、この地域の需要成長の半分以上を占めるとみられていま
す。
近頃の経済状況に関わらず、保有車両及びそれに伴う燃料需要
の拡大により、オクタンの必要性が重要視されると思われます。ア
ジア太平洋地及びその他地域での更に厳しい燃料品質仕様、特
に硫黄削減及び揮発性制限によりガソリン供給及びオクタンレベ
ルが圧迫されるでしょう。更に厳格なオクタンガソリンが新しい車両
が市場に参入するにつれ必要になります。このため、私はオクタン
の獲得は不可欠になると思います。しかしながら、ある地域を除い
て、ほとんどの場合、非精油所から、主にバイオエタノール、ETBE
及びMTBEにより確保できます。特定地域では、精油所のオクタン
は更に減少すると予想されています。
2009 年 8 月号
Q:当社の記事にてHart Energyのオクタンの必要性についてのマ
ルチの顧客展望分析 の特集を組んでいます。調査がどのように
行われたかお聞かせ下さい。
世界的な精油所のオクタン見通しというHart Energyの調査では、
では、地域的市場のオクタンの必要性を調査し、ガソリン等級の対
立、品質仕様、精油業界におけるバイオ燃料の成長を定量化して
います。我々の調査設計は、ガソリン需要、市場のオクタン、輸出
入、バイオ燃料及び非精油材料及び燃料品質規定の点で、市場
傾向を見ています。これらの入手情報より、市場のオクタンのレベ
ルが北米、南米、ヨーロッパ、ロシア・CIS、アジア太平洋、中東及
びアフリカの7か所の地域でモデル化し、市場のオクタン及び精油
オクタンの需要を見極めています。初期の市場のオクタンの対象
は予想される燃料品質の変化及び燃料需要に合わせて調整して
います。基本の年度を2007年度に定め、2020年まで予想していま
す。我々は本年第四四半期に最新の分析を公開するための取り
組みを行っています。
Q: 高度なオクタンレベルに対する最大需用はどの分野になるでし
ょうか。
ヨーロッパでは現在、Euro-V仕様で91RON等級が廃止され、最終
的にEuro-VIが実施されるため、一番高い市場のオクタンレベルを
持ち、引き続き高度なオクタン等級の需要があります。北米では、
市場のオクタンレベルが多少低下し、強力なバイオ燃料の追加が
明らかにに精油所のオクタンの必要性を減少させていくでしょう。
CIS地域では、市場及び精油所のオクタンの必要性共に大きな伸
びをみせるでしょう。中東地域では、オクタン確保が顕著に見られ
ていいます。アジア太平洋地域でも、精油所のオクタンが主に燃料
プールへの酸素処理の追加が原因で減少する一方で、市場のオ
クタンが増加するでしょう。
Q: これらの地域では、オクタン需要がどのように満たされると思
いますか。
各地域では、ガソリン需要がどのように満たされ、品質基準が実施
されるかはそれぞれ違います。例えば、CIS地域のオクタン増加に
対応するには、バイオ燃料がこの時期、オクタン増量に貢献しない
と予測されているため、高度なオクタン材料を生産できる新しいユ
ニットに対する精油所の投資が必要になっています。ロシアは強力
なMTBE市場であり、燃料品質に関する技術規制を強化したため、
引き続きそれを維持すると見られています。中東では、精油所の
拡大には、MTBEユニットといった高度なオクタンプロセスを含んで
います。アジア太平洋地域では、プロセスの再構成により、需要増
加の一部に対応することが可能です。新しいプロセスユニットは経
済を基に設立され、ETBE及びMTBEといった酸化混合材料外部の
供給源はアジア太平洋地域でのオクタンに対する主要な貢献者と
なります。
ページ 2
オクタン - 世界的及び地域的需要と供給
(1ページより続く)
アジア太平洋地域
市場オクタンは、平均88.2又は1.9R+M/2へと徐々に増加すると予想され
ています。
全体としてのアジア太平洋地域のガソリン市場は多様化しており、オクタ
ン特性や傾向は幅広い開発状況を網羅しています。本地域では、特定地
域のガソリンの鉛除去にさほど違いはなく、それゆえにオクタンの必要性
が高まっています。その他の実施中燃料品質改善でも、日本における
10ppmまでのガソリンの硫黄削減や中国での低オクタン等級廃止など、
オクタンの必要性が出てきています。将来的な品質変更はさらに続き、相
対的な国のオクタン需要の割合は地域での総合的なオクタン傾向におい
て定量的な役割を果たすでしょう。
中近東の精油所のオクタンの需要は、市場のオクタンから、ほとんどが燃
料エーテルによる貢献分のオクタンを引いたものに対応します。地域へ
の輸出量は、平均的な市場のオクタンと互角となります。燃料品質オクタ
ンの影響は、主に最終的な鉛廃止及びガソリンの硫黄削減によるもので
す。地域内の新規精油所プロジェクトは燃料品質及びオクタン改善を達
成できる設計を取り入れると思われます。Hart Energyでは、中東市場及
び精油所のオクタン傾向を図3に表しています。
アジア太平洋地域のガソリン市場は北米に続き世界第二位に位置し、世
界的需要の19%を占めています。(2007年度は一日当たり約425万バー
レル)更に顕著なのは、本地域は、ここ10年間のガソリン成長において最
大のシェアを持っており、この傾向は継続すると予想されています。結果
として、地域のオクタンの必要性は世界的な傾向に更なる影響を与えて
います。
世界の車両保有量が拡大し、近代化するにつれ、高品質の交通燃料及
び適正なオクタン品質が引き続き性能及び顧客満足度を確保する主要な
要因となるでしょう。精油業界のオクタン需要及びガソリン量を満たす能
力で、こういった要求事項は達成されるだろうと予想されています。
図2: アジア太平洋市場&精油所オクタン傾向(2007年から2020年)
2007年には、アジア太平洋地域での市場オクタンの平均は86.7、プレミア
ムグランドガソリンは市場の約14%でした。Hart Energyの分析では、低級
オクタン等級が増加したため、1オクタン数の増加は普通等級のガソリン
に値すると予想されています。(サブ90RON等級から少なくとも最低
91RONへ。)全体的な市場オクタンは、図2にあるように、2020年までには
0.8R+M/2増加すると予想されています。
アジア太平洋地域の精油所のオクタンの必要性は市場オクタンからエー
テル及びバイオエタノール混合による貢献分を引いた分に対応します。
精油所のオクタンは、前記のような硫黄やベンジン削減としての精油所
の産出した材料を減少させるオクタン燃料品質の変化に影響を受けてい
ます。これらの燃料品質変化は、重要な品質改善を達成していない国々
でのオクタンの必要性に影響を与えています。
中東地域
出典: Hart Energy Consulting(www. Hartwrfs.com)
図3: 中東市場&精油所オクタン傾向傾向(2007年から2020年)
中東のガソリン市場は、近年、他の地域と比較して早急な成長を
見せています。この需要及び製品品質改善(特に鉛の段階的削
減)によって拍車がかかり、ガソリン及びオクタン不足が増加して
います。ある国々では、実際、この不足が近づくにつれ、オクタン
を低下させてこの不足を緩和しています。中東地域では需要の伸
びは継続して強力であり、オクタンの必要性は高まっていくでしょ
う。
2007年には、中東地域での市場オクタンの平均は86.3、R+M/2のプレミア
ム等級は市場の24%を占めていました。この地域のプレミアム等級は、ヨ
ーロッパや米国と比較して、オクタンが低級になっています。低オクタン等
級は今後5年間で廃止され、ガソリン品質は国際基準に近づき、全体的な
2009 年 8 月号
出典: Hart Energy Consulting(www. Hartwrfs.com)
ページ 3
東アジアPCFV地域ワークショップ - ハイライト
国連環境プログラムの提携先であるクリーン燃料及び車両(PCVF)クリア
リングハウスでは、東アジアのクリーン燃料及び車両の地域ワークショッ
プを5月、タイのパトムタニで開催しました。本ワークショップはアジア技術
機関(タイ)が主催し、カンボジア、中国、インドネシア、ラオPDR、マレーシ
ア、モンゴル、ミャンマー、フィリピン、タイ及びベトナムの代表が参加しま
した。
アジア地域の空気品質の改善への努力は、燃料品質及び車両排気基準
(ACFAニュースの第7巻1号参照)のロードマップ作成以降、強化されてい
ます。地域諸国の更に幅広い合意により、車両による汚染削減の為のク
リーンな燃焼燃料に依存する低排気量技術の合同研究、開発及び実施
に対する協力の強化へとつながっています。
この地域的ワークショップは、燃料品質改善及びこれらの躍進を達成す
るための実質的な挑戦に対する合意を基に開催しています。本ワークシ
ョップの枠組みは、PCFV及びその他企業によって先行して練られた戦略
を決め、目標及び期待される結果を定めた概念論文により先導されたも
のです。
図4:中国がEuro-Vと同等の車両及び燃料基準を採用した場合のメリット
ワークショップではクリーン化燃料及び車両の概要、排気データ及び空気
品質管理の努力に関する技術セッション、そして課題に関するパネル討
論が行われました。ワークショップの結果はこの概念論文展開による結
果であり、ワークショップのハイライトは以下にまとめてあります。
米国環境保護庁交通大気品質部のDennis Leaf氏は、“クリーン化燃料及
び車両に向けての総合的アプローチ”を発表しました。同氏は燃料の硫
黄レベルの削減は車両からの排気制限のために必要であると述べました。
交通排気削減への総合的アプローチのコスト及びメリットを調査し、中国
がEuro-Vと同等の車両及び燃料基準を採用した場合何が起こるかを取
り上げました。(図4)
アジア都市クリーンエアイニシアチブセンター(CAI-ASIA Centre)の規制
及び提携マネージャーのGlynda Bathan女史は、“現状の燃料品質及び
車両排気基準‐アジアの挑戦及び機会”について話しました。女史は、57
か所の主要なアジア地域では世界保健機構のPM10のガイドラインであ
る20μg/m3(2005年又は2007年の大気品質監視)を超えており、いくつ
かの地域では推奨レベル限度の8倍以上になっていると述べました。PM
排出に関する現状の傾向及び予測は図5に示しています。Bathan女史は、
地域内の新しい軽自動車の現状及び予測排出基準及び燃料品質基準
(硫黄)についてまとめました。挑戦及び機会については、クリーン燃料の
燃料助成金及び経済メリットについての国別データを公開し、燃料助成
金はクリーン燃料導入阻止するであろうと述べました。
ヨーロッパのHart Energy Consulting国際バイオ燃料センター本部長の
Maello Soares Pinto女史は、“クリーン化車両技術及び天候変化への相
互メリットの促進”に関して発表しました。
出典: USEPA、クリーン化交通国際委員会
。
図4: アジアにおけるPM排気 ― 交通分野
(p6へ続く)
出典: アジア開発銀行、CAI-アジア、Segment Y Ltd
2009 年 8 月号
ページ 4
燃料業界最新情報
大気汚染は子供時代のIQに影響 - 研究
科学ジャーナルであるPediatrics(2009年8月124巻第2号)は、出生
前の大気汚染への露出及び子供時代のIQ(知能指数)のスコア低
下の関係を初めて研究した結果を出版しました。これらの発見事項
はスモッグが脳発達に害があるという懸念点を裏付けるものです。
この研究はコロンビア大学ニューヨーク環境健康科学部及びサウ
スウェスト研究機関(全て米国)が合同で実施したもので、母親の妊
娠中の空気品質を監視し、5歳の子供の知能測定を調査したもの
です。知能に影響するあらゆる混同要因を調整した後、研究者は
多環式芳香族炭化水素(PAH)への低露出及びその他のスモッグ
要素は低スコアと関係があることを発見しました。これは、空気の
質の悪い大都会にいる不利な立場にいる子供たちが直面している
学術的チャレンジを示唆していると考えられます。結果の確認及び
データセット拡大のために更なる研究が検討されています。
EIA国際エネルギー展望
米国エネルギー省の部門である米国エネルギー情報事務局(EIA)
は5月に、2030年までの国際エネルギー市場を調査した最新の国
際エネルギー展望を発行しました。本調査は、米国及びその他の
国々の経済状況の影響及び奨励プログラムを反映しています。本
レポートは、世界の市場エネルギー消費は2006年から2030年まで
に44%まで上昇すると予想しています。非OECD(経済協力開発組
織)諸国全体のエネルギー需要は、OECD諸国の15%上昇と比較
して、73%になっています。世界の液体及びその他の石油利用の
成長は、2006年の一日当たり8500万バーレルから2015年には9100
万バーレルに増加し、2030年には1億7百万バーレルに達すると予
想されています。EIAは、バイオ燃料生産及びその利用は、その他
代替え燃料と共に引き続き増加し、従来の石油源は世界の交通燃
料供給の85%を支えるとみられています。EIAのレポートは
http://www.eia.doe.gov/oiaf/ieo/index.htmlでご覧になれます。
米国国際開発省がバイオ燃料持続性オプション分析
発行
バイオ燃料が幅広い機会を提起している一方、USAIDは、これによ
り重大な環境的、社会的及び経済的リスクを巻き起こすことを認識
しました。USAIDは、明確に、2030年までには、バイオ燃料はアジア
の全体の交通燃料の需要に対しておおよそ3%から14%しか満たせ
ないと判断しています。その他の調査結果事項は以下になります。





多くのバイオ燃料はGHGに制限又は純エネルギー的メリットに
おいて制限があります。既存の穀物畑で栽培された高い歩留
りで、高い効率性のあるプロセスで加工された原料油のみ純
エネルギー及びGHGにおけるメリットが大きくなります。
最大のバイオ燃料生産システムは、多額の助成金なしでは経
済的に存続性がなく、好況、不況の波にもまれやすくなってい
ます。
食品安全を守る持続可能なバイオ燃料規制が必要です。
バイオ燃料による環境的影響は原料湯の種類、生産システム、
所在地及び土地の開墾方法に大幅に依存します。
国際的枠組みが、バイオ燃料のための持続可能な基準及び
認定が必要です。
USAIDのレポートは国際リソースグループにより発行され、
http://www.cbd.int/doc/biofuel/USAID-biofuels-asia-2009-03.pdf
にてご覧いただけます。
ベトナムで将来的な貿易取引開放検討
ベトナムの産業貿易省は、政府に対して石油と燃料市場を開放し、
市場基盤のシステムへの動きを開始するよう要請しました。産業貿
易省の最近の発表によれば、企業又は個人で保管施設や販売シ
ステムを所有する者で特定の要求事項を満たす者には燃料の輸
入を許可するというものです。国では、企業に対して先物市場を含
め、石油取引契約上での石油価格変動に対する防衛策を実施する
ことを許可するようです。本年初頭、ベトナムは燃料援助金を解除
し、効果的に製品輸入業者に市場価格及び国際市場でのヘッジ取
引の需要が高まりに対応させました。世界の石油価格変動により、
消費者の抵抗を招いた価格の上下変動は頻繁に発生しました。草
案は政府により検討中です。
(p6へ続く)
米国国際開発部(USAID)、環境提携―アジアクリーン開発及び気
候プログラムは、先頃、アジアにおけるバイオ燃料生産及びその利
用の持続性オプション分析に対して援助を実施しました。欧州連合
や米国の規制により拍車をかけられたバイオ燃料開発への国際的
な関心は、生産者が熱帯及び亜熱帯地域より原料油及び燃料を求
めることを奨励しました。これにより、バイオ燃料はニッチなエネル
ギー源から幅広く商品市場で取引されるものとなりました。USAID
は、アジアにおけるバイオ燃料の存続可能性について、客観的で、
総合的な事実に基づく調査が必要と判断しました。
ページ 5
2009 年 8 月号
ページ 5
ACFA 最新ニュース
(p5から続く)
サウジアラビアのYANSABが新しい石油化学複合施設で生産開始
7月の発表で、Yanbu国際石油化学会社(Yansab)は、海岸沿いのヤンブ工業都市にある複合施設にて生産を開始したと公開しました。フル
生産を目指した集中的な立ち上げには数か月かかる模様です。石油化学複合施設では世界規模の量のエチレン、プロピレン、エチレングリ
コール、芳香剤及びMTBE(ガソリン混合向け)が生産される予定です。追加の生産ラインは2009年の内に稼働開始予定です。
ベトナムがB5及びE5仕様制定
基準品質総局(TCVN)のベトナム基準品質センターでは、先頃、バイオディーゼル燃料(B5)及びバイオエタノール混合ガソリン(E5)の仕様
を承認し、公開しました。混合仕様は別々の基準として公布されました。一つはディーゼル燃料(TCVN 5689:2005)、もう一つは現在のガソリ
ン(TCVN 6776:2005)になります。燃料エタノール及びバイオディーゼル仕様は2008年9月から実施されています。
ベトナムでは、バイオ燃料混合に関しての国家的要求事項はありません。2008年の秋、ペトロベトナムは、ハノイの2か所の給油所でE5の試
用を開始しました。B5混合品を市場に導入する将来的な計画が開発されていますが、具体的な日時はまだ発表されていません。
東アジア PCFV 地域ワークショップ – ハイライト
(p4から続く) 同女史は、エネルギーの安全は政策展開の共通の駆動
保守プログラム、健全な交通及び土地利用計画を含む総合的な交通分
野の汚染管理戦略を強化しています。
力となり、収入の向上によりより多くの車両、より多くの交通及びエネル
ギー需要を招くであろうと述べました。Soares Pinto女史は、いかに燃料 ワークショップ参加者たちは同僚や提携先に入手情報を提供すること、
及び車両の要求事項が展開し、実施されるかにおける地域的な違いを 燃料品質及びクリーン車両の関係を強調することにより公共の健康改
強調しました。彼女は、交通燃料品質の進化は、従来の都市の大気に 善や環境保護のメリットになることについて合意に達しました。
影響する汚染物質から気候の変化に影響する排気へ、そして更には将
来の燃料供給の維持力へと動いていると述べました。
タイの自然リソース環境省の自動車大気汚染部本部長のPanya
Warapetcharayut氏は、“交通分野での排気削減の国家的必要”に関し
て語りました。同氏は、自動車が、煤塵、一酸化炭素、二酸化炭素及び
炭化水素の最大の発生源であることを示したインベントリーデータを紹
介し、タイにおける車両の排気基準の詳細を説明しました。
Warapetcharayut氏は、クリーン化燃焼燃料、クリーン車両技術、検査
近日開催のイベント
第二回 APAC 精油サミット 2009 年 10 月 6 日~9 日、ベトナム、ハノイ
第二回ダウンストリームアジア円卓会議 2009 年 10 月 13 日~15 日、クアラルン
プール、マレーシア
アジア石油&ガス見通し 2009年11月2日 シンガポール
ACFA ニュースに対するご質問または、ご感想は、
[email protected] にお問い合わせいただくか、ジョアン・
チョンまでお電話(+65) 6866 3209
またはメールでご連絡ください([email protected])。
当機関のウェブサイト http://www.acfa.org.sg
アジアクリーンエネルギーエキスポ 2009年11月18日~20日 シンガポール
免責条項:アジアクリーン燃料連盟は、本ニュースレター(「コンテンツ」)に記載されている情報及び資料の正確度、妥当性、また
は完全性に関する責任および保証を負わないものとし、コンテンツのいかなる誤字または脱字、あるいはコンテンツに従って行われた
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2009 年 8 月号
ページ 6
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