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神の選ばれし者

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神の選ばれし者
四旬節第 2 主日(Lectio Divina A 年)
3 月 16 日 四旬節第 2 主日
神の選ばれし者
マタイによる福音書 17 章 1 ~ 9 節
1
2
六日の後、イエスは、ペトロ、それにヤコブとその兄弟ヨハネだけを連れて、高い山に登られた。
イエスの姿が彼らの目の前で変わり、顔は太陽のように輝き、服は光のように白くなった。3 見ると、
モーセとエリヤが現れ、イエスと語り合っていた。4 ペトロが口をはさんでイエスに言った。「主よ、
わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。お望みでしたら、わたしがここに仮小屋を三つ
建てましょう。一つはあなたのため、一つはモーセのため、もう一つはエリヤのためです。」5 ペトロ
がこう話しているうちに、光り輝く雲が彼らを覆った。すると、「これはわたしの愛する子、わたし
の心に適う者。これに聞け」という声が雲の中から聞こえた。6 弟子たちはこれを聞いてひれ伏し、
非常に恐れた。7 イエスは近づき、
彼らに手を触れて言われた。「起きなさい。恐れることはない。」8 彼
らが顔を上げて見ると、イエスのほかにはだれもいなかった。
9
一同が山を下りるとき、イエスは、「人の子が死者の中から復活するまで、今見たことをだれにも
話してはならない」と弟子たちに命じられた。
他の朗読:創世記 12:1 ∼ 4 詩編 33:4, 5, 18 ∼ 20, 22 Ⅱテモテ 1:8 ∼ 10
Lectio …読む
イエスは祈りの時を過ごすため山に登るのに、最初の 3 人の弟子たち(ペトロ、ヨハネとヤコブ)
だけを選んで伴います。そしてその弟子たちは衝撃的な出来事を目撃します。
彼らが最初に気がついたのは、イエスの顔が輝いたことです。それから、服が光のように白くなる
のが分かりました。次に、イエスはモーセとエリヤと話をします。
共にイスラエルの歴史において非常に重要な人物であるこの 2 人が姿を現すのは、意味深いことで
す。モーセは神の民をエジプトでの奴隷の身分からの解放に導きました。そして多くのユダヤ人は、
メシアが現れる前に預言者エリヤが戻ってくることを期待していました。
ルカの説明では(ルカ 9 章 31 節)
、預言者たちはどのようにしてイエスがエルサレムでの死(ルカ
が使っている言葉の文字通りの意味は「脱出」)を通して神の目的を実現するかについて話します。
イエスが、永遠に続く救いをもたらし、人類のための神の救いの計画を成就させることについてです。
この息を飲むような経験は、イエスを力づけたに違いありません。それはイエスがその後、きわめ
て困難な日々に直面し、十字架の上での死に続いていくからです。
光り輝く雲が神の存在を現し、彼の栄光を覆います。イエスの洗礼のときと同じように神は、イエ
スはご自分が選んだ子であるとを宣言します。そして、今度は「これに聞け」と弟子たちへの指示を
加えます。
この出来事は、他の奇跡とそれに伴う教えと共に、弟子たちを導いたに違いありません。しかし、
弟子たちはイエスと一緒にもっと遠くまで旅をしなければなりませんでした。事実、弟子たちが、イ
エスが誰であるかということと、神が与えた地上での使命を真に理解したのは、復活の後のイエスに
出会ってからです。
Meditatio …黙想する
弟子たちはどのような感覚、あるいは感情を経験したと思いますか。
神はイエスのことを「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者。これに聞け」と言っていま
四旬節第 2 主日(Lectio Divina A 年)
す。3 人の弟子たちはこの意味をどのように解釈したと思いますか。
イエスが弟子たちに、人の子が死者の中から復活するまで今見たことを誰にでも話してはならない
と命じたのは、なぜだと思いますか。
以前、雲によって包まれて神が現れたのは、どこだったでしょうか。
Oratio …祈る
「主の御言葉は正しく
御業はすべて真実。
主よ、あなたの慈しみが
我らの上にあるように
主を待ち望む我らの上に。
」(詩編 33 編 4、 22 節)
神の言葉に耳を傾けることは、易しいことでしょうか。詩編 33 編を通して読んでみましょう。上
記の 2 つのようないくつかの節に焦点を当てたいと思うかもしれません。神に語りかけていただきま
しょう。それから祈りの内に神に応えましょう。
Contemplatio …観想する
「神がわたしたちを救い、聖なる招きによって呼び出して下さったのは、わたしたちの行いによる
のではなく、御自身の計画と恵みによるのです。」(Ⅱテモテ 1 章 9 節)。
Ⅱテモテ 1 章 8 ∼ 10 節からの朗読箇所の中で使徒パウロは、私たちが主の証し人であることや、
福音のために苦しむことを恥じないようにと、私たちを励ましています。あなたはこれにどのように
応えるでしょうか。よく考えてみましょう。
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