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ライオンズクラブが制作した像 海外実習第 10 日目 9 月

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ライオンズクラブが制作した像 海外実習第 10 日目 9 月
海外実習第 10 日目
9 月 22 日(火)
岩田準基,岩瀬いづみ,山黒彩菜
今日はベンゲットからフィリピン大学ロスバニョス校(UPLB)がある,ロスバニョスへと移動しま
した。宿泊先であるグラディオラセンターに隣接している有機野菜を使ったヘルス 101 というレスト
ランで朝食を済ませました。ベンゲット大学で話を聞いた有機野菜への関心が高まっているのを示すよ
うに,朝から多くのお客さんでにぎわっていました。8:45 にグラディオラセンターを出発しました。
ベンゲットの市街地を抜ける途中,サリサリストアへと立ち寄りました。サリサリストアとは,野菜や
果物,日用品など様々な物を売っている小さなお店で,一般的なマーケットよりも商品が安く買えます。
ところがそこで働いている店員さんによると,今年は台風の影響で葉菜類が打撃を受け,例年 1 kg 当
たり 70 ペソの所が 150 ペソに値上がりしているそうです。
ベンゲットを抜け,しばらく山道を下っていると道路の
左側に大きなライオンの像が建っていました。この像は国
際的な民間社会奉仕団体であるライオンズクラブのバギオ
支所が作ったそうです。周囲にはお土産屋が数軒立ち並ん
でいたり,物売りの人々がいたり,また観光客らしき人々
が像の前で記念撮影をしていました。記念撮影を終えて再
び出発し,しばらくすると土砂崩れを起こしている場所が
ありました。土砂崩れはこの研修中で何度も見かけました
が,今回見た土砂崩れは道の半分が埋もれているような状
態で,結構ひどいように感じられました。
無事にそこを通り抜けた後,10:30 に少し早めの昼食を
バンガニーラにある Leeza’s RESTAURANT で取りました。
ライオンズクラブが制作した像
店内では,食事だけではなく野菜や果物なども売っていま
した。食事はショーケースから自分の食べたいおかずを選択する方式で,皆それぞれ注文して食べたり,
また果物を買って食べたりと各自好きな物を食べていました。
食事を済ませ店を後にし,再びロスバニョスに向けて出発しました。山地のベンゲットと比べると,
平地が広がるバンガニーラは道幅も広く,一つ一つの店の規模も大きくなっているように感じられまし
た。また,小学校や高校など沢山あり,その付近にはコンビニや飲食店などが充実していました。店に
は多くの学生が出入りしている様子が見られ,日本の学生と変わらないと思いました。
約 1 時間半走り,高速道路のサービスエリアで休憩しま
した。このサービスエリアには有名コーヒー店やお土産屋さ
んなどがあり,日本のサービスエリアと比較すると規模が大
きく充実しているように感じられました。ここでは
Chowking というフィリピンでは有名な中華料理のファスト
フード店でハロハロというスイーツを食べました。ハロハロ
とはタガログ語でごちゃまぜという意味を持ち,その名の通
りフルーツをはじめ様々なものが入っており,それをスプー
ンでかき混ぜて食べるというフィリピンのスイーツです。今
回食べたハロハロにはかき氷の上に,ココナッツ,タピオカ,
ハロハロ
プリン,バナナ,大麦を使ったフレーク,ウベアイス,ウベ
ペースト,ビーンズ,ゼリー,ココナッツミルク,コンデンスミルク,マンゴーと盛りだくさんで,と
ても贅沢なスイーツでした。また次回食べる機会があれば是非試してみたいです。
ロスバニョスに到着したのは 17;30 頃で,約 9 時間という長旅でした。ロスバニョスでは私たちが
到着する前に,激しい雨が降っていたようで,道路のいたるところに深い水たまりがあり,日本ではあ
まり見ない光景で驚きました。今回私たちが宿泊するホテルは「Southeast Asian Regional Center
for Graduate Study and Research in Agriculture (東南アジア交流センター,SEARCA)」という
ホテルで,UPLB の敷地内にあります。ホテルまでの道のりの途中には,講義棟や研究棟などのような
施設やサッカー場などの運動場があり,大学の敷地の広さと施設の充実に驚くのと同時に,明日から始
まる UPLB での活動がとても楽しみになりました。晩御飯は,ホテルの隣の La Courmet Place
Corporation というイタリアンレストランに行きました。このレストランは大学の敷地内にあるとは思
えない程おしゃれな雰囲気で,皆驚いていました。注文したサラダのドレッシングはとても甘く,イタ
リアン料理とはいえ,フィリピン人の口に合うように工夫が凝らされているように思われました。
明日からはロスバニョスでの最後の研修が始まります。ロスバニョスでの最終日にはプレゼンテーシ
ョンもあります。2 週間のフィリピンでの海外実習の有終の美を飾れるように,ロスバニョスでの 4 日
間,しっかりと頑張りたいと思います。
海外実習報告第 11 日目 9 月 23 日(水)
湯浅綸語, 山田明日香, 川西瑠奈グレイス
こんにちは。今日は,フィリピン大学に到着して二日目です。今日からフィリピン大学での活動の開
始です。
8 時半にホテルを出発し,まずは農学部の学部長へ表敬訪問をし
ました。学部長のエンリコ先生のお話しを聞き,フィリピン大学の
紹介 VTR を見せて頂きました。フィリピン大学ロスバニョス校は特
に食品科学,農学などに力を入れているそうです。学科としては農
業システム,家畜生産,酪農学,作物学,食品科学などがあります。
次に,獣医学部の学部長ロインダ先生へ表敬訪問をしました。現
在,日本や韓国,アメリカなどからの留学生も含めて 691 人の学生
がおり,14 人の日本人学生が在籍しているそうです。獣医学部では
解剖学,微生物学,生理学など9つのコースがあるそうです。自己
紹介の際に,1人1人の質問に対し,丁寧に答えていただき詳しい
質問にもその場にいた専門の教授を紹介して頂きました。時間が
少々超過してしまいましたが,私たち皆が充足した時間でした。
フィリピン大学での最後に副学長のポルティア先生への表敬訪
問を行いました。ポルティア先生も,自己紹介の時に私たちがフィ
リピンで何をしたいのかについて詳しく聞きくださり,どのような
解決方法があるのかを話してくれました。しかし,時間の関係で途
フィリピン大学内のカラバオと
中から自己紹介のみになってしまったのは,仕方がないですがとて
農民の像
も残念でした。昼食は大学が好意で用意してくださり,ポルティア
先生との対談を続けながら頂きました。とても美味しく頂き,男子の何人かはお代わりをするほどでし
た。
午後の最初は引き続き,副学長のポルティア先生との質疑応答の時間でした。専門的な質問も飛び交
い,とても充実した時間でした。最後に言っていた女性には力があるということですが,しっかり長い
時間をとって私たちの質問に答えてくださった獣医学部長や副学長をみているとそれはその通りだなと
感嘆しました。次に訪問した場所は,酪農施設新興普及所(DTRI)という場所で,搾乳やその牛乳の加
工,販売,また,その牛乳の成分の分析などより良い乳生産のための研究を行っています。ここにパラ
グアイに拠点を移す前,私たちの大学である帯広畜産大学海外ボランティアの派遣先だったそうです。
昔はここで 1 日に 8000 L ものミルク加工ができたそうですが,現在は,乳量の関係で 2000 L までしか
できないそうです。また,数年前までは農家が加工してもらうために来ていたそうですが,現在は農家
の組合が出来,そちらで加工するためこの施設で搾乳した朝夕合わせて 200 L を二日分貯め,計 400 L
を加工しているそうです。
次は,国際稲研究所(IRRI)に行きました。ここで私たちはバナウエでお会いした農水省の研究員で
ある石丸さんに IRRI を案内して頂きました。農水省から派遣され,ここで気候変動に関する耐暑性,耐
干ばつ性などの遺伝子研究をしているそうです。まず,博物館で IRRI の紹介ビデオを見た後で,博物館
を見学しました。博物館には世界のコメの作り方,灌漑施設がなく雨水のみを利用した稲を行っている
場所が数多く存在することや,浮稲という水深がとても深い場所で作る稲の実物が展示してあり,12 フ
ィート(約 3.7m)近くありとても驚きました。世界のコメ生産の多様性が分かりました。さらに研究に
使用している試験圃場の水田の見学をさせて頂きました。水田は普段関係者以外立ち入ることができな
い場所ということで,大変貴重な経験でした。稲の生育に関する重要な要素として出穂性と半矮性とい
うものがあるそうです。出穂性とは,いつ穂がでるかを調節するものでもし北海道でコシヒカリを作ろ
うとすると,
出穂に 150 日かかるので,穂が出る前に寒さが来てしまい冷害にやられてしまうそうです。
逆にフィリピンだとコシヒカリは早く穂が出来すぎてしまうのでうまく生育できないそうです。日長に
左右される出穂性はとても重要だそうです。半矮性は,稲の
高さを左右するもので,昔は今の稲よりも高く,台風や収穫
の時にすぐに倒れてしまったそうです。石丸さんは私たちの
質問に詳しく答えてくださり,帯広ではあまり目にしない稲
について多くのことを学びました。
さて次はとても楽しみなバロットの時間です。バロットと
は転卵開始から 10~13 日くらいのアヒルの卵を蒸したもの
です。卵の中身はアヒルの原型が入っていると聞き,日本で
は普段目にすることがない食べ物ですので戦々恐々としなが
らバロットの店に行きました。殻の一部を割ると,アヒルの
形が分かり悲鳴をあげる学生もいましたが,勇気を出しまず
中身の汁を飲むと日本の茶碗蒸しの味がしました。中身を食
べると黄身の味と内臓のほろ苦い味がとても美味しくほっと
しました。
夕食には石丸さんをご招待し,IRRI では聞けなかった研究
経歴などのお話を聞きながらとても楽しく過ごすことができ
バロットを頬張る北村君
ました。
明日は朝早く,4 時からの行動なので頑張って早起きしたいと思います。
海外実習報告 12 日目 9 月 24 日(木)
小川龍之介,今村琴乃,富永美利亜
今日は私たちにとって大変な一日でした。朝の集合時間は 3:30 で,前日には夜遅くまで最終プレゼ
ンテーションの用意などをしていて,ほとんど寝ていないような状態で一日が始まりました。外はまだ
暗く星が煌々と輝いていました。
朝早くから集合したのは,ロスバニョス市内のラ
イスケーキ製造所を見学するためです。製品の卸も
しているので,早朝から製造しているそうです。大
学から 15 分ほどで,見学先に到着しました。日本と
比べると煩雑で食品製造をしているような感じでは
ありませんが,蒸し器や各種容器が置いてありここ
でライスケーキの製造過程を見学しました。ライス
ケーキはコメをその 2 倍の量の水に一晩浸したもの
をミルで挽いたバターと呼ばれるものに砂糖や香料
を入れて,直径 50 cm ほどの大きさに蒸したもので
す。仕込みを見学させていただいた後,蒸しあがり
ライスケーキ製造所
のまでの 30 分間にここで製造されているクチンダという日本の「ういろう」のようなもの,そのバリエ
ーションであるもち米で作られたサピンサピン,餡子の無いおはぎのようなチノプマニーを試食させて
いただきました。蒸しあがったものにチーズをふりかけ,さらに数分蒸すことでライスケーキの完成で
す。このライスケーキは一日に 5 個ほど製造し,一枚,500 ペソほどで卸すそうです。
朝早くから見学の用意をしてくださったことに
感謝しながら,次の見学先であるカラウアンのウェ
ットマーケットに向かいました。5:20 には商店街の
ようなところに到着し,そこから歩いていくと大規
模なマーケットが開かれていました。バナウエでも
ウェットマーケットを見学しましたが,そこと比べ
てもかなり大規模で,野菜,魚,肉,果物,また米
もより多くの種類が販売されており,狭い道を小型
のトラックやトライシクルが行きかっていました。
また何よりも,朝 6:00 以前から,多くの人と物で活
気にあふれている様子は,日本の市場とかわらない
と感じました。30 分ほど各自,自由行動で見学しま
活気ある市場
したが,ミンダナオ島から木の箱に入れられ送られ
て来ているバナナや,近くのマッキリン山の近辺から来ている野菜や果物ものもあり,フィリピン中か
ら食材が集まっていました。
次にフィリピンで大規模酪農を行っているハチエンダマカラウアン社を訪問しました。フリーストー
ルバーンの見学から始まり,7:30 ごろから搾乳を見学しました。入り口には防除のためのサニタリーエ
ントランスもあり,施設的には十分な能力があると感じましたが,やはり熱帯の気候で,300 頭以上の
乳用牛を稼働させるのはどこか無理をしているように感じました。搾乳はパーラーとバケットの併用で
したが,20 頭をシングルで搾乳しており,ある学生
は「ダブルで行うほうが効率的ではないか」と言っ
ており,帯広畜産大学の学生の畜産への関心の高さ
に感心しました。その後,飼料保管庫や種牛の飼育
舎,仔牛の哺育所などを見学しました。飼料につい
て驚いたことは,ココナッツオイルや砂糖が飼料に
混ぜられており,塩も日本とは異なり飼料に混ぜら
れていることです。乳加工施設の見学も行いました
が,乳加工の現場は直接見ることができませんでし
た。ココナッツの加工や,加工乳のパック詰めを見
学した後,チョコレートフレーバーの加工乳の試飲
農場での説明
もさせていただきました。とても甘く大量の砂糖で
味をうまく調整しているように感じました。
その後は,10:50 頃にビィラソコロファームという,自然公園のような農場を訪れました。まず農場
内の見学でアンジェロさんの案内のもと,バナナやココナッツ,竹林を抜け,農場の端を流れる川まで
散策しました。12:20 には昼食ですが,今回はバナナの葉の上にご飯,鳥肉と豚肉のロースト,飲み物
はココナッツという伝統的なフィリピン料理の昼食をいただきました。パラパラのフィリピン米をスプ
ーンやフォークを使わずに手で食べるためかなり苦
労しましたが,皆よろこんで食べていました。14:00
頃から,ビィラソコロファームが経営しているバナ
ナチップスの加工場を見学しました。バナナチップ
スは日本で食べるものに比べかなり甘く味付けされ
ています。加工用のバナナは果物として食べる黄色
のものと異なり,
緑の堅いものを利用していました。
バナナを薄く切る作業,フライ,さらにパッケージ
もすべて手作業で行われており,日本ではあまり見
ることのできない状況を見ることができました。
最後に水牛車に乗る体験をしました。水牛は耕起
伝統的なフィリピン料理の昼食
作業に使われたり牛車を引いたりと農村部では動力源として飼われています。水牛車は,6 人乗りで 3
回ほどに分けて 15 分ほど乗りました。水牛車を引く水牛の力強さを感じ,役畜としての利用価値を再確
認しました。15:30 には,今日の予定をすべて終了し,宿泊施設に帰りました。長い一日でしたが,明
日は,プレゼンテーションの発表の本番ということもあり,夕飯は各自で自由にとり,プレゼンテーシ
ョンの最終チェックなどを先生にしていただき,明日に備えます。
海外実習報告第 13 日目 9 月 25 日(金)
担当者 岸本 栞,林田 空,岩谷あかり
いよいよこの二週間の海外実習の中で,私たち学生にとって一番の山場である日がやってきました。
フィリピンに来る前からずっと準備をしていた,最終プレゼンの発表の日です。最終プレゼンとは,学
生が各々の専攻する分野で日本とフィリピンの状況を比べ,調査してまとめる活動の事です。二週間の
旅の中で,皆自分たちの研究する分野に関わる施設を訪れる度に,熱心にお話しを聞きに行ってこの発
表のための材料を集め続けて来ました。この日もメンバーも全員が,前日の夜からプレゼンをまとめた
り原稿を作ったり,発表の準備に慌ただしく動き回っていました。学生もさることながら,私たち学生
の用意したプレゼンや原稿を早朝から細かくチェックしてくださった先生方の心労も大きかったと思い
ます。先生方には本当に感謝してもしきれません。
最終プレゼンテーションには,約 10 名のフ
ィリピン大学の先生方や生徒が参加してくださ
いました。この日は祝日のため学校は休みであ
るにも関わらず来てくださったのこと,プレゼ
ンテーションの幕間ではギターコーラスを披露
してくださいました。本当にありがとうござい
ました。
午後 3 時過ぎ,発表者である私達とフィリピ
ン大学の方々がそろうと,ロスバニョスに来て
から実習のコーディネーターとしてお世話にな
っているリチャード先生,日本語での挨拶によ
り発表会が始まりました。
リチャード先生の日本語による挨拶
まずは,全員起立し,歌にあわせて祈りを捧げます。これは,先日訪れたベンゲット州立大学の学生
の交流会でも行いました。日本人にはなかなか馴染みのない習慣ですが,倣ってともに黙祷をします。
祈りの後は,両国の国歌斉唱です。私たちならば,学校行事でいうと入学式や卒業式といった大掛かり
な式典などでしか歌わない国家ですが,フィリピンでは交流会や今回の発表会といった小さな催し事の
際も国家を歌いました。
『自分がその国の民である』という意識が日本よりも習慣に染みついているので
しょうか。
同じくコーディネーターとしてお世話になっている食品学科長モペラ先生が私たちを紹介してくださ
り,いよいよプレゼンテーションの始まりです。
共通のテーマは『What Can I Do in the Philippines?』で,これをもとに①食文化,②肉生産(牛・
豚)
,③カラバオ(フィリピンの水牛)ミルク生産増加,④米の利用と生産,⑤持続可能な農業の 5 チー
ムに分かれ 1 人 5 分の持ち時間で,それぞれ英語で発表します。海外実習前の事前学習で得た知識や,
フィリピンに来て実際に目で見て話を聞くことによって得た情報を合わせ,フィリピンと日本を比較し
ながらそれぞれの現状や課題,解決策を発表しました。5 分という限られた時間の中での発表は,自分
の言いたいことをまとめるには短いものであり,一方で専門用語を交えながら英語でプレゼンをするに
は長いものでした。間にフィリピン大学の方から鋭い質問を挟まれると,言葉に詰まりつつも,チーム
で協力しなんとか回答を返す場面もありました。
① 食文化【山黒】
フィリピンと日本の食文化の比較
②肉生産(牛・豚)
【林田,岩谷,北村】
林田:フィリピンと日本の養豚産業の比較,岩谷:フィリピンと日本の養牛産業の比較,北村:肉質向
上のための流通と格付け
③カラバオ(フィリピンの水牛)ミルク生産増加【小川,山田,冨永,湯浅,岩瀬,川西】
小川・山田・冨永:カラバオ生乳の低生産量の理由,湯浅・岩瀬・川西:生産量増加のために
④米の利用と生産【岩田,宮形,大八木,毛利】
岩田:米の利用と加工,宮形:米の品種,大八木:米の栽培方法,毛利:米の防除
⑤持続可能な農業【岸本,高橋,山川,今村】
岸本:生態系の保全,高橋:循環型農業のための土壌,山川:フィリピンと日本のキノコ栽培,今村:
フィリピンの灌漑農業
プレゼンテーションの内容はそれぞれの専門に関するものでしたが,その内容以上に自分たちの英語
力を省み,国際協力ユニットとしてもっとコミュニケーション力を磨かねばならない,つまり知識や技
術という力があっても,言語コミュニケーションという手段がないと力が発揮できないことを改めて痛
感しました。
プレゼンテーションを終えた後は大学で用意し
ていただいた夕食をみんなで食べました。予定では
フィリピン大学の学生との交流会があると聞いてい
たのですが,プレゼンが終わると学生たちは皆帰っ
てしまい,交流をすることができませんでした。こ
の研修の中で楽しみにしていた行事の一つだったの
でとても残念でした。プレゼンを終えた後のみんな
は開放感で喜ぶ人,疲れきった顔をしている人など
様々でした。夕食は豪華なフィリピン料理で,朝早
くからの準備で疲れた私たちを癒してくれました。
宿に帰ってからはみんなでお疲れ様会をしました。
みんなでこの 2 週間を振り返り,わいわい話しなが
食品加工担当,岩田の発表。
手前に写る毛利は司会を担当。
ら楽しみました。
明日はついに研修最終日です。
最初は日本が恋しくなって早く帰りたいと思ったこともありましたが,
今は 2 週間生活を共にした先生方やユニットのメンバーと離れるのが少し寂しく感じます。最後まで充
実した研修にしたいです。
海外実習報告第 14 日目 9 月 26 日(土)
岩瀬いづみ,岩田準基,山黒彩菜
実習も 14 日目になりました。今日はフィリピンでの活動の最終日で,マニラへの移動日でした。
朝は支度を済ませ,午前 9 時 30 分ごろに 4 日間滞在したロスバニョスを出発しました。昨日,メイ
ンイベントのプレゼンテーションも無事に終了し,皆肩の荷が下りたようで夜は遅くまで友達と楽しん
でいた人が多く,車の中では寝ている人が多かったように感じました。
タール湖付近になると,パイナップル畑や果物
の出店が多くなりました。途中でその果物屋に寄
りました。日本ではなかなか見ることができない
ドラゴンフルーツやドリアン,ランソーネなどが
たくさん売られています。ジャックフルーツ,パ
イナップル,バナナ,マンゴスチンを買い,その
場で店員さんが切ってくれました。やはり,採れ
たての果物はどれも新鮮で,甘く,日本ではなか
なか味わえないものでした。もう少し車を走らせ
るとタガイタイの町に到着しました。ここはマニ
ラから車で 2 時間ほどのいわゆるリゾート地で
す。タール湖やタール火山があり自然に包まれて
道路沿いにある果物屋にて
おり,これまで見てきたマニラのような高い建物や,田舎のサリサリストア,古びた住宅地が立ち並ぶ
景色とは違って,ヤシの木がさまざまなところにあり,道路も整備され,建物もおしゃれなところが多
かったように感じました。
昼食はタガイタイのレストランでとりました。
そこは景色がとても良く,タール湖と自然を一望
できるところでした。食事はフィリピンを代表す
る料理で数種類の肉料理,シニガン,レチェフラ
ン,などを楽しみました。昼食の途中には,レス
トランのスタッフが生演奏で歌を数曲披露し,そ
の美しい歌声に皆聴き入っており,中には写真や
動画を撮っている人もいました。美しい景色を見
ながら,また素敵な歌声を聴きながら,美味しい
ご飯を食べることができ,最後のフィリピンでの
昼食は最高のものとなりました。
昼食後は People’s Park に行き,マルコス元
フィリピンでの最後の昼食
大統領の邸宅を見ました。昔の建物がそのまま残
されており,当時の権力や富の集中や歴史を感じることができました。また,その建物の隣には大きな
マリア像が立っており,フィリピン人のキリスト教に対する深い信仰がうかがえました。この地は有名
な観光スポットのようで,お土産屋さんもたくさんあり,多くの観光客が訪れていました。
マニラに入るとやはり建物が高く,人口密度も高いですが,その分貧富の差も大きい印象を受けまし
た。橋の下には必ずと言ってよいほどホームレスがいたり,幼い子どもが物を売っていたりと,日本で
はあまり見ることのない光景でした。そして,案の定渋滞に巻き込まれながらもオリエンタルホテルに
到着することができました。
チェックインした後,ホテル近くのショッピングモールに行きました。食べ物,ファッション用品,
生活用品などすべてが揃うとても大きなショッピング施設で,大勢の買い物客で賑わっていました。こ
れまでに滞在した地方と比べると綺麗な格好をしている人が多く、また建物内のセキュリティーが徹底
されており、豊かな生活をしている人が多いという印象を受けました。最後の日とあって,皆お土産を
両手いっぱいになるほど購入していました。その後は 20 分ほど歩いてホテルまで戻り,長い一日を終
えました。
明日はついに帰国する日となりました。2 週間の実習は本当に充実しており,フィリピンを離れるの
が少し名残惜しいですが,残りわずかなフィリピン生活を楽しみたいと思います。
海外実習報告第 15 日目 9 月 27 日(日)
川西瑠奈グレイス,山田明日霞,湯浅綸語
フィリピン最後の朝を迎えました。夜に雨が降ったようでしたが,朝は綺麗に晴れて気持ちのいい天
気でした。考えてみればこの 2 週間,一時雨が激しかった時もありましたが,天気には非常に恵まれて
いたと思います。出発が 6 時だったため 5 時過ぎに起き,準備をしました。チェックアウトの際,ホテ
ルの方が朝食をお弁当にして渡してくれました。おそらくこれが最後のフィリピン料理です。パンとゆ
で卵と甘いソーセージが入っていました。
ニノイ・アキノ空港に到着し,いよいよ日本に帰るのだという実感がわいてきました。2 週間お世話
になったドライバーさんと別れを惜しみました。長距離の運転をしてくださったり,フィリピンの文化
や場所の名前を教えてくれたりとドライバーさん無しではできなかった研修だと思います。学生も積極
的に話しにいき,2 週間後の今日ではとても仲良くなっていたと思います。本当にお世話になりました。
搭乗まで時間があったので,それぞれお土産をみたり,食べ物を食べたり,日誌を書いたりしながら
待ちました。搭乗時刻になったので,飛行機に乗り込みました。飛行機が離陸する瞬間は,ついにフィ
リピンの地を離れるのだという実感が湧きました。フィリピンを離れる直前,みんな口々にあの場所に
戻りたい,もう少しいてもよかった,次はあの場所に行きたいなど名残惜しく話していました。大変な
実習ではありましたが,いい思い出もたくさんできたようです。
機内食は,豆とコーンのサラダ,キャベツのサ
ラダ,ご飯と魚,フルーツでした。行きの機内食
と比べ,日本食というよりはお米もパラパラして
いて,フィリピン料理に近いのかなと感じました。
しかし,味噌汁も食べることができ,食べた学生
は懐かしい味にほっとした感じでした。ひと眠り
したり,映画を見たり,日誌を書いたりしている
うちに 4 時間近くのフライトも終わり,成田空港
に着陸しました。機内から降りた瞬間,外の空気
が東京でさえ涼しく感じました。
国際空港で,英語の文字が目に付くせいか,こ
機内食
の時点ではまだ日本に戻ってきた感覚がありま
せんでした。しかし,羽田空港へ向かうリムジンバスに乗り外を見ていると,左車線にすごく違和感を
覚えたり,看板が日本語だったりと,じわじわと帰ってきたなという気持ちが沸き上がってきました。
トイレもとてもきれいで,トイレにいって日本に帰ってきたということを実感した学生も少なからずい
たのではと思います。今日は中秋の名月だったので,リムジンバスの中から月がとてもきれいに見えま
した。今まで真夏のような気候の中にいたため,秋という季節になっているのが不思議な気分でした。
羽田空港に到着し,夕食は各自でとることになりました。大部分の学生が向かう場所は同じで,蕎麦
屋でほとんどの学生を見かけることになりました。久々の日本食が恋しかったのだと思います。食べ終
わり,搭乗口に向かうとちょうどいい時間になってあまり待たずに乗ることができました。羽田空港か
ら新千歳空港への 1 時間半ほどのフライトでした。マニラから成田空港の道のりと比べ,あっという間
に新千歳空港に到着しました。飛行機から出ると,冷たい空気を肌に感じました。北海道寒い!という
のが最初の感想でした。外に出ると息が白くなることに驚きました。
十勝バスの方が待っていて下さり,みんなでバスに乗り込み,新千歳から帯広までバスで向かいまし
た。初めはみんなにぎやかに騒いでいましたが,朝早かったのとこれまでの疲れでほとんどの学生が寝
てしまいました。途中休憩をはさみながら,夜の 0
時過ぎに畜大に無事到着しました。懐かしい帯広の
空気を感じました。これで海外実習が終わったのだ
と思うと,とても感慨深いものがありました。
この 2 週間,様々なことが初めてで,慣れない生
活や言語,プレゼンなど大変なことが多々ありまし
た。一方で知識として得たもの,自分で見て感じた
事,友達との関わりなど楽しく,また,たくさん学
ぶこともありました。きっと各自感じることは様々
だと思います。この実習が今後の自分たちにプラス
につなげていけるようにしていきたいと思います。
畜大に到着した時の様子
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