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J-REITの鑑定キャップレートは どこまで上昇するか
ニッセイ基礎研究所 2009 年 11 月 9 日 J-REITの鑑定キャップレートは どこまで上昇するか 鑑定価格変化率とキャップレートの要因分析(試論) 金融研究部門 不動産投資分析チーム 主任研究員 竹内 一雅 e-mail : [email protected] 1. J-REIT不動産鑑定価格の変化要因 (1)J-REIT 鑑定価格の下落 不動産市況の悪化に伴い、J-REITの不動産鑑定価格も大きく下落している。2009 年の上期は、 前期(2008 年下期)に比べ、オフィスで 6.5%の下落、住宅で 5.8%の下落、商業では 7.8%の下落 であった 1 2 (図表-1)。2002 年下期を 100 とした指数でみると、2009 年の上期は、直近の最高水 準(2007 年下期~2008 年上期)から、オフィスで 8.5%の下落、住宅で 10.3%の下落、商業で 11.5% の下落となっている(図表-2)。 図表-1 から分かるように、商業、オフィスの価格上昇率は、すでに 2008 年下期以前から縮小し はじめており、早晩下落局面に入る可能性があったと思われるが、リーマン・ショックを機に、住 宅価格とともに大きく下落に転じた。 図表-2 J-REIT セクター別鑑定価格 (2002 年下期=100) 図表-1 J-REIT 不動産鑑定価格変化率 6.0% 130 4.0% 125 2.0% 120 0.0% 115 -2.0% 110 -4.0% 105 -6.0% 100 -8.0% 95 -10.0% 90 2009上期 2008下期 2008上期 2007下期 住宅 2007上期 2006下期 2006上期 オフィス 2005下期 2005上期 2004下期 2004上期 2003下期 2003上期 2002下期 (注)対前期変化率の平均値 (出所)J-REIT 決算データを基にニッセイ基礎研究所が作成 09上期/08下期 商業 08下期/08上期 08上期/07下期 07下期/07上期 住宅 07上期/06下期 06下期/06上期 06上期/05下期 05下期/05上期 05上期/04下期 04下期/04上期 04上期/03下期 03下期/03上期 03上期/02下期 オフィス 85 商業 (注)図表-1 のデータを基に 2002 年下期を 100 に指数としたもの (出所)J-REIT 決算データを基にニッセイ基礎研究所が作成 1 不動産鑑定評価は、DCF(ディスカウント・キャッシュフロー)法を基本としている。本来、DCF法に基づく分析を行うべきであるが、 割引率、ターミナルキャップレート、毎年のNCF(ネットキャッシュフロー)の推移など、変数が多いことに加え、NCFの見通しに関す る開示はほとんどなされておらず分析が困難である。そのため、本稿では直接還元法に基づく分析を行っている。 2 ここで利用した物件データは、直接還元法による不動産鑑定価格およびキャップレートが 4 期以上続けて把握でき、かつ、その前 期との変化率が 30%を上回らないものに限定した。 1| |不動産投資レポート 2009 年 11 月 9 日|Copyright ©2009 NLI Research Institute All rights reserved (2)J-REIT 不動産鑑定価格変化率の要因分析 このような不動産鑑定価格の下落は、どのような要因によるのだろうか。不動産鑑定価格の変化 率は、キャップレートの変化率と、NCF(ネットキャッシュフロー)の変化率に要因分解できる 3 。 そこで、オフィスの不動産鑑定価格の変化率を要因分解したのが図表-3である 4 。 オフィスでは、2004 年下期から 2006 年上期まで、キャップレートが NCF に先行して上昇した が、その後は、キャップレートと NCF の変化率は同程度で推移しており、その結果、2006 年下期 以降の価格変化に対して、それぞれの寄与はほぼ半分ずつとなっている。 図表-3 J-REIT オフィス鑑定価格変化率要因 6.0% 5.1% 4.4% 3.2% 4.0% 3.7% 1.8% 2.0% 0.5% 0.4% 0.3% 0.2% 0.0% -1.1% -2.0% -2.2% -2.5% -4.0% -6.0% -6.5% -8.0% 09上期/08下期 08下期/08上期 08上期/07下期 07下期/07上期 NCF変化要因 07上期/06下期 06下期/06上期 06上期/05下期 05下期/05上期 05上期/04下期 04下期/04上期 04上期/03下期 03下期/03上期 03上期/02下期 CR変化要因 価格変化率 (注)鑑定NCFは開示されていないことが多いため、NCF変化率=鑑定価格変化率+CR変化率で求めた。 (注)図中の CR はキャップレートを意味している。以下の図表でも同様。 (注)CR 変化要因として、CR 変化率の反数(符号が逆となったもの)を図示している。 (注)直接還元法による鑑定結果のみを利用し、変化率の単純平均値を利用。 (出所)J-REIT決算データを基にニッセイ基礎研究所が推計 これに対し、住宅と商業の不動産鑑定価格の変化は、そのほとんどがキャップレートの変化によ るものである(図表-4、図表-5)。 不動産価格の変動に対するキャップレートの寄与率は、住宅価格では、上昇率が最も高かった 2004 年下期で 75%、直近の 2009 年上期で 86%に達する。一方、商業価格ではさらに高く、上昇 率が最も高かった 2006 年下期で 90%、直近の 2009 年上期では 94%がキャップレートの変動に起 因している。 図表-3から図表-5を指数化したものが図表-6 である。ここで明らかなように、住宅と商業 では、NCF が安定して推移する一方、キャップレートの大きな変動によって、不動産鑑定価格は大 きく上下に変化してきた。特に、2008 年下期以降、住宅のキャップレートは、NCF とは無関係と いえるほど急激に上昇し、結果として不動産の鑑定価格は、2004 年下期の住宅専業 J-REIT 登場 以来、例のないレベルまで大きく下落した。 3 価格変化率=NCF変化率-キャップレート変化率。 保有不動産の鑑定価格およびキャップレートは、J-REITの決算データで開示されることが多いが、鑑定で評価されたNCFは開 示されることが少ない。そこで、脚注 3 の式からNCFの変化率を算出し、鑑定価格変化率をキャップレートの変化率とNCFの変化率 の 2 つの要因に分解した。なお、図注ではキャップレートをCRと表記する。 4 2| |不動産投資レポート 2009 年 11 月 9 日|Copyright ©2009 NLI Research Institute All rights reserved 図表-4 J-REIT 住宅鑑定価格変化率要因 図表-5 J-REIT 商業鑑定価格変化率要因 6.0% 4.0% 1.7% 2.0% 5.0% 0.8% 0.7% 0.3% 0.7% 2.0% 3.8% 2.8% 4.0% 2.7% 1.8% 1.6% 0.2% 0.0% 0.0% -0.3% -0.3% -2.0% -2.0% -4.0% -4.0% -4.1% -6.0% -4.5% -6.0% -5.8% -8.0% -8.0% -7.8% -10.0% 09上期/08下期 08下期/08上期 (出所)J-REIT決算データを基にニッセイ基礎研究所が推計 NCF変化要因 08上期/07下期 CR変化要因 07下期/07上期 07上期/06下期 06下期/06上期 価格変化率 06上期/05下期 05下期/05上期 05上期/04下期 09上期/08下期 NCF変化要因 08下期/08上期 08上期/07下期 07下期/07上期 07上期/06下期 06下期/06上期 06上期/05下期 05下期/05上期 05上期/04下期 CR変化要因 価格変化率 (出所)J-REIT決算データを基にニッセイ基礎研究所が推計 図表-6 J-REIT 不動産鑑定価格、キャップレート、NCF のセクター別推移(指数) <オフィス>(2002 下期=100) <住宅>(2004 下期=100) 120 110 115 105 110 105 100 100 95 95 90 90 85 <商業>(2004 下期=100) 125 120 115 110 105 100 95 90 85 80 2009上期 NCF 2008下期 2007下期 CR 2008上期 2007上期 2006下期 2006上期 2005下期 2005上期 2004下期 鑑定価格 (注)セクターごとに集計サンプル数が大きく異なっており、それぞれ、ある程度のサンプル数が確保できた期を基準に指数を作成した (出所)J-REIT決算データを基にニッセイ基礎研究所が推計 3| |不動産投資レポート 2009 年 11 月 9 日|Copyright ©2009 NLI Research Institute All rights reserved 2009上期 NCF 2008下期 CR 2008上期 2007下期 鑑定価格 NCF 2007上期 2006下期 2006上期 2005下期 2005上期 2004下期 2009上期 2008下期 2008上期 2007下期 2007上期 CR 2006下期 2006上期 2005下期 2005上期 2004下期 2004上期 2003下期 2003上期 2002下期 鑑定価格 2. キャップレートの要因分析 それでは、J-REIT の不動産鑑定価格の主要な変動要因であるキャップレートは、どのような要 因で変動してきたのであろうか。 ここでは、キャップレートの指数として、各期の不動産データの相違に基づく特性の違い(立地 や規模、築年などの相違)を調整した指数を用いる 5 。この指数によると、オフィス、住宅、商業の キャップレートは、2008 年上期を底に上昇に転じ、オフィスでは一年間に 25bp(ベーシスポイン ト、1%の百分の一)、住宅では 47bp、商業では 51bpの上昇となっている(図表-7) 。 図表-7 オフィス・住宅・商業のキャップレート推移 5.5% 5.0% 4.5% 4.0% 3.5% 2009上期 2008下期 2008上期 2007下期 住宅CR 2007上期 2006下期 2006上期 2005下期 2005上期 2004下期 2004上期 2003下期 2003上期 オフィスCR 商業CR (注)立地や規模などの品質を調整するためにヘドニック法により求められたキャップレート。 (注)指数は各セクターのキャップレートの平均的な動きを示したものであるが、ここではキャップレート 水準として、オフィスについては東京都心 3 区の大規模新築オフィス、住宅は東京都心・城西地 区の新築 DINKS 向けマンション、商業は東京都心の新築都市型専門商業施設を表記している。 (出所)J-REIT決算データを基にニッセイ基礎研究所が推計 (1)オフィス オフィスのキャップレートは、様々な変数と相関関係が見られたが、特に、日銀短観における金 融機関の不動産への貸出態度判断DIと、強い相関関係があった 6 。図表-8はオフィスキャップレ ートの反数(符号が逆)と、3 半期前の日銀短観における金融機関の不動産への貸出態度判断DIを 図示したものである。図表-9 は、オフィスのキャップレートと、リスクプレミアムの推移である 7 。 オフィスキャップレートの説明変数として、貸出態度DI(2 半期遅れおよび 3 半期遅れ)と、NCF 変化率を採用した。その結果に基づき、将来のキャップレートを予測した 8 (図表-10)。オフィス キャップレートが、不動産貸出態度判断DIから 2 半期遅れて反応する場合、キャップレートのピー 5 セクター別に推計したヘドニック関数の推計結果を利用する。これにより、立地や規模、築年などの相違を調整し、特性を同一に した場合のキャップレートの推移を算出できる。なお、指数の算定に用いた推計式では、全国の動向を把握するため、それぞれの 物件の特性の違いは、指数の傾きには反映させず、平行移動で示されるようしている。 6 オフィスのキャップレートは、J-REITの資産規模などとも強い相関関係がある。ここでは、将来予測の関係もあり、一つの考え方と して、貸出態度判断DIを採用した。貸出態度DIは、半期(2四半期)ごとの平均値を採用した。 7 キャップレートの要因分析では、キャップレートを直接推計する場合と、リスクフリーレートを差引いたリスクプレミアムを推計する場 合とを試みたが、キャップレートを直接推計する場合の当てはまりが高かったので、以下では、その結果に基づいて記述する。 8 日銀短観における不動産業への貸出態度DIは、都心3区大規模オフィス賃料との相関が高いため、それを基に将来の予測デー タを作成した(図表-14 参照)。都心 3 区大規模オフィス賃料の予測値は、竹内一雅『東京都心部のオフィス賃料予測』(ニッセイ 基礎研究所不動産投資レポート、2009 年 2 月 26 日)を参考に作成した。 4| |不動産投資レポート 2009 年 11 月 9 日|Copyright ©2009 NLI Research Institute All rights reserved クは 2010 年上期(5.2%、2009 年上期と比べ 93bpの上昇)となり、3半期遅れる場合のピークは、 2010 年下期(5.6%、同 138bpの上昇)になると推計された。 図表-8 オフィスキャップレート(反数)と金融機関の 図表-9 オフィスキャップレートとリスクフリーレート、 リスクプレミアムの推移 不動産業への貸出態度判断 DI(日銀短観) 6.0% 20 -3.5% 5.0% 10 -4.0% 4.0% 0 -4.5% 3.0% -10 -5.0% 2.0% -20 1.0% -5.5% -30 0.0% 2009上期 2008下期 2008上期 2007下期 リスクフリーレート 2007上期 2006下期 オフィスCR実績 2006上期 2005下期 2005上期 2010下期 2010上期 2009下期 2009上期 2008下期 2008上期 2007下期 2007上期 2006下期 2006上期 2005下期 2005上期 2004下期 2004上期 2003下期 2003上期 2002下期 2002上期 2001下期 オフィスCR(反数) 不動産貸出態度DI(3半期遅れ、右目盛) 2004下期 -40 2004上期 2003下期 -6.0% オフィスリスクプレミアム 不動産貸出態度DI(右目盛) (注)リスクフリーレートとして新発国債(10 年)の流通利回りを採用。 (出所)日銀資料およびニッセイ基礎研究所による推計 (出所)日銀資料およびニッセイ基礎研究所による推計 図表-10 オフィスキャップレートの将来予測 6.0% 予測 5.6% 5.5% 5.3% 5.1% 5.2% 5.1% 5.2% 5.0% 5.0% 4.9% 4.7% 4.7% 4.6% 4.4% 4.5% 4.3% 4.7% 4.6% 4.2% 4.2% 4.0% 4.0% 4.0% 4.0% 3.5% 2011下期 2011上期 2010下期 2010上期 2009下期 2009上期 推計オフィスCR(DI3期遅れ) 2008下期 2008上期 2007下期 2007上期 2006下期 2006上期 2005下期 2005上期 2004下期 2004上期 2003下期 オフィスCR実績 推計オフィスCR(DI2期遅れ) (出所)ニッセイ基礎研究所による推計 (2)住宅・商業 住宅と商業についても同様に要因分析を行った。住宅のキャップレートは、半期前の日銀短観の 不動産貸出態度DIと相関が高く、商業のキャップレートはオフィスのキャップレートとの相関が高 かった 9 。 そこで、住宅と商業のキャップレートを、日銀短観の不動産貸出態度 DI、NCF 変化率、オフィ 9 商業のキャップレートは、日銀短観の不動産に対する貸出態度DIとの相関も高いが、オフィスキャップレートとの相関の方が高く、 将来予測結果なども勘案して、以下ではオフィスキャップレートを説明変数として採用した。 5| |不動産投資レポート 2009 年 11 月 9 日|Copyright ©2009 NLI Research Institute All rights reserved スのキャップレートなどを説明変数として今後の予測を行った(図表-13)。商業キャップレートの 予測に用いたオフィスキャップレートの予測は、貸出態度 DI から 2 半期遅れのものを採用した。 その結果、キャップレートのピークは、住宅では 2009 年下期、商業では 2010 年上期になると推計 された。ピーク時に、住宅のキャップレートは 5.2%(2009 年上期と比べ 13bp の上昇)、商業のキ ャップレートは 5.6%(同 108bp の上昇)という結果が得られた。 図表-11 住宅のキャップレートとリスクプレミアム、およ 図表-12 商業のキャップレートとリスクプレミアム、お び日銀短観不動産貸出態度 DI(1 期遅れ、反数) よびオフィスキャップレート 5.5% 6.0% 40.0% 5.5% 5.0% 20.0% 5.0% 4.5% 0.0% 4.5% 4.0% -20.0% 3.5% 4.0% -40.0% 3.5% 3.0% -60.0% 3.0% 2.5% -80.0% 2.5% 2.0% -100.0% 2.0% 2009上期 2008下期 2008上期 商業リスクプレミアム 2007下期 2007上期 2006下期 商業CR 不動産貸出態度DI(1期遅れ反数、右目盛) 2006上期 2005下期 2005上期 2004下期 2004上期 2003下期 2009上期 2008下期 2008上期 2007下期 住宅リスクプレミアム 2007上期 2006下期 2006上期 2005下期 2005上期 2004下期 住宅CR オフィスCR (出所)日銀資料およびニッセイ基礎研究所による推計 図表-13 オフィス、住宅および商業キャップレートの将来予測 6.0% 予測 5.5% 5.0% 4.5% 4.0% 3.5% 2011下期 2011上期 2010下期 2010上期 2009下期 住宅CR(実績・予測) 2009上期 2008下期 2008上期 2007下期 2007上期 2006下期 2006上期 2005下期 2005上期 2004下期 2004上期 2003下期 2003上期 オフィスCR(実績・予測) 商業CR(実績・予測) (出所)ニッセイ基礎研究所による推計 3. おわりに オフィスや住宅、商業の不動産価格やキャップレートはどのような要因で推移しているのだろう か。特に、住宅や商業の価格やキャップレートがそれぞれの NCF とあまり関係なく推移するよう に見えるのはなぜだろうか。本稿は、そうした問題意識から分析されたものである。 今回の分析により、オフィスのキャップレートは 2 半期あるいは 3 半期前の日銀短観における不 動産業への貸出態度 DI との相関が高く、住宅のキャップレートは、半期前の貸出態度 DI との相関 が高いという結果が得られた。一方、商業のキャップレートは、オフィスのキャップレートとの相 6| |不動産投資レポート 2009 年 11 月 9 日|Copyright ©2009 NLI Research Institute All rights reserved 関が高かった。また、日銀短観の不動産への貸出態度 DI は、都心3区の大規模オフィス賃料変化 率との相関が高いという結果も得られた(図表-14)。これらを考慮すると、住宅や商業の不動産価 格およびキャップレートは、その安定したインカム・ゲイン(NCF)よりもむしろ、オフィス市場 との関連が強く、オフィスビル投資のサブセクターとして投資や価格づけが行われていた可能性が 高いように思われる。 本稿における要因分析は、単純かつ基本的なものであり、他の説明変数による分析も十分可能で ある。一つの試論として参考にしていただければと考えている。 図表-14 日銀短観不動産貸出態度 DI と都心 3 区オフィス賃料変化率 20% 10% 0% -10% -20% -30% -40% 2009下期 2009上期 2008下期 2008上期 2007下期 2007上期 2006下期 2006上期 2005下期 2005上期 2004下期 2004上期 2003下期 2003上期 2002下期 2002上期 2001下期 不動産貸出態度DI 3区大規模オフィス賃料対前年変化率 (出所)日銀資料およびニッセイ基礎研究所による推計 7| |不動産投資レポート 2009 年 11 月 9 日|Copyright ©2009 NLI Research Institute All rights reserved