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「放射能汚染された飲料水は味が違う」と聞きましたが本当でしょうか。
Q37: 「放射能汚染された飲料水は味が違う」と聞きましたが本当でしょうか。 A: セシウムは無味とされますが、仮に味があるとしても、飲料水の味に影響するほど 含まれていることはありません。 今回の原発事故で大気中に放出された放射性物質は、放出された後拡散・希釈され ており、その濃度は極めて低くなっています。さらに、粒子状の放射性物質について は時間の経過とともにその多くが地上に落ちており、大気中に存在する量は極めて少 ないと考えられます。そのため、大気中の放射性物質について、人間の嗅覚や味覚で は感知できないと考えられます。 現在、我が国では食品衛生法によって暫定規制値※ を定めており、この規制値を超 えないように食品について厳格な監視を行っています。具体的には、飲料水について 定められている暫定規制値は、放射性セシウムについては1㎏当たり200ベクレル、放 射性ヨウ素については1㎏当たり300ベクレルになっています。仮に飲料水について暫 定規制値である1㎏当たり200ベクレルの放射性セシウムが含まれていたとしても、そ の量は飲料水1㎏当たり60ピコグラム(ピコグラム=1兆分の1グラム)で、濃度に すると0.06ppt(6×10-12(1兆分の1)%)となります。 この濃度は人間の感知できるレベルではなく、高感度な検知機器を使っても検出が 難しい数値なのです。むしろ、飲料水の味が変だと感じた場合は、放射性物質による 汚染以外が原因と推察されますので、そうした際はすぐに飲用を中止し、もし何らか の症状が出ているときは医療機関での受診をおすすめします。 ※ 暫定規制の設定経緯及び主な放射性物質・主な食品別の規制値 「放射能汚染された食品の取扱について」厚生労働省ホームページ http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e.html