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熱海市地域新エネルギービジョン

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熱海市地域新エネルギービジョン
熱海市地域新エネルギービジョン
平成 17 年 2 月
静 岡 県 熱 海 市
はじめに
熱海市は、豊富な温泉と海・山の幸に恵まれ、温暖な気候と自然の恵みの中で、
国際観光温泉文化都市として発展してきました。この優良な環境資源を保全してい
くとともに、次代へ引継いでいくことは我々の責務であります。
今日我々の生活は快適で大変便利なものとなってまいりました。一方この快適な
生活は、石油や石炭など化石燃料の枯渇のほか、二酸化炭素などの温室効果ガスの
増加がもたらす温暖化など、地球規模での環境問題が広がりをみせています。この
エネルギー問題と地球環境問題に対応するため、国内外においては様々な施策が展
開されております。なかでも、太陽光・太陽熱・温泉熱・風力といった新エネルギ
ーは、クリーンで環境にやさしく、地球温暖化の防止にも大きく貢献するものとし
て各地で導入が図られております。
本市におきましても、平成12年3月に策定した「熱海市環境基本条例」を受け、
平成14年3月に「熱海市環境基本計画」を策定し、その中で新エネルギーの導入
を施策目標の一つとして取り上げ、初島における「エコアイランド事業」など、資
源、エネルギーの循環等を目指した取組を積極的に推進しております。
今後はさらに、豊富な温泉熱の有効利用、観光客などが排出する膨大な食品残渣
の有効利用など、身近に存在する新エネルギー源を利活用することが重要であると
考えております。
このようななか、このたび、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO 技術開
発機構)のご支援、また多くの市民の皆様の御協力をいただき、「熱海市地域新エネ
ルギービジョン」を策定いたしました。
この地域新エネルギービジョンは、地域の特性やまちづくりの視点を踏まえた上
で、本市における新エネルギー導入についての基本的な考え方や施策の方向性等を
示したものであります。
ビジョン作成を契機に、市民・事業者・行政の連携のもと、本市の素晴らしい環
境のみならず、地球環境を守り、次代に引き継いでいくため、新エネルギーの推進
に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。
結びに、本ビジョンを作成するにあたり貴重な御意見や御指導をいただきました
策定委員の皆様をはじめ、関係者の皆様方に心からお礼申し上げあいさつといたし
ます。
平成 17 年 2 月
熱海市長
川
口
市
雄
~~~ 目
第1章
次 ~~~
新エネルギー導入の意義とビジョンの位置づけ
1.1
新エネルギー導入の意義 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
1.2
地域新エネルギービジョンの位置づけ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
1.3
想定期間 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
第2章
エネルギーと環境
2.1
エネルギー情勢と地球環境問題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
2.2
新エネルギーの概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10
第3章
熱海市の地域概況と住民意識
3.1
熱海市の概要と位置 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23
3.2
自然環境 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23
3.3
社会環境 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26
3.4
新エネルギーに対する住民意識 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34
第4章
熱海市におけるエネルギー事情
4.1 エネルギー消費の概況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37
4.2 エネルギー需要の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 41
4.3 新エネルギー賦存量 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 48
第5章
熱海市地域新エネルギービジョン
5.1
新エネルギーの導入目標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 63
5.2
新エネルギー導入の基本的方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 64
5.3
熱海市における新エネルギー導入の適用性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 67
5.4
新エネルギー導入のための施策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 69
5.5
新エネルギー導入重点プロジェクト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 73
5.6
新エネルギー導入の長期計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 99
第6章
熱海市地域新エネルギービジョン実現のために
6.1
新エネルギービジョンの推進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 101
6.2
今後の方向性と推進体制 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 103
【 資
料 】
資料- 1
新エネルギーに関するアンケート調査結果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 資 1 -1
資料- 2
エネルギー需要量推計について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 資 2 -1
資料- 3
新エネルギー賦存量推計について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 資 3 -1
資料- 4
新エネルギー導入モデルプロジェクトにおける補足・・・・・・・・・・・・・・ 資 4 -1
資料- 5
新エネルギーの技術開発動向 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 資 5 -1
資料- 6
新エネルギーの導入事例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 資 6 -1
資料- 7
新エネルギー導入等に関する助成制度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 資 7 -1
資料- 8
用語解説 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 資 8 -1
資料- 9
委員会名簿およびビジョン策定の経過 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 資 9 -1
第1章
新エネ ルギー導入の意義と ビ ジ ョ ン の位置づ け
1.1 新エネルギー導入の意義
1.2 地域新エネルギービジョンの位置づけ
1.3 想定期間
第 1 章 新エネルギー導入の意義とビジョンの位置づけ
第1章
新エネルギー導入の意義とビジョンの位置づけ
1.1 新エネルギー導入の意義
わが国を初めとする先進国を中心とする社会では、これまで快適で豊かな生活を実
現するため、大量生産、大量消費の経済活動を背景とした「資源・エネルギー大量消
費型」の社会を築いてきました。この結果、近年ではその影響が顕著になりつつある
地球温暖化やオゾン層の破壊といった新たな地球的規模の問題、いわゆる「地球環境
問題」を生む結果となって、エネルギー大量消費がこのまま続けば、持続的発展が可
能な「循環型社会」の構築は難しい情勢となっています。
わが国は、地球温暖化防止京都会議(COP3)における温室効果ガス削減目標を定め
た京都議定書を批准し、温室効果ガス増加による地球温暖化問題の解決というグロー
バルな視点での地球環境保全に向けて国際的責務を負っています。一方、地球環境問
題は、地方自治体にとっても看過できない重要な課題となってきておりますが、「地
球環境問題の解決」と「エネルギーの安定供給の確保」を達成し、さらに「経済の成
長の維持」を並立させることは容易ではありません。このような問題の解決策として
環境へ与える負荷が小さく、資源制約の少ない新エネルギーの導入がありますが、地
域に固有に賦存する新エネルギーはその地域で活用することが有利であり、地域にお
いて積極的に導入することが期待されています。
このようなことから、熱海市においても、積極的な地球環境保全やエネルギーセキ
ュリティーへの貢献を目指すとともに持続可能な経済社会の構築をもにらみ、長期的
展望に立った新エネルギーの活用を促進する必要があります。
1.2
地域新エネルギービジョンの位置づけ
わが国のエネルギー施策の基本理念は「環境の保全や効率化の要請に対応しつつ、
エネルギーの安定供給を実現すること」であり、新エネルギーの導入はこの理念実現
に向けた施策の一環です。また、静岡県では新エネルギー導入の方向性を示した「し
ずおか新エネルギー等導入ビジョン 21」を 1996 年 3 月に策定し、その後これを見直
して「“持続可能な社会”をめざしたエネルギー資源の有効な利用の確保」を目的とし
た「しずおか新エネルギー等導入戦略プラン」を 2003 年 3 月にまとめています。
一方、伊豆・箱根や相模湾という美しい自然と豊富な温泉に恵まれた熱海市は、こ
の優良な環境資源を次世代へ継承するために「環境への負荷の少ない持続的発展が可
能な社会の構築」を目指した「熱海市環境基本計画」を平成 14 年に策定しました。こ
の中において地球温暖化対策やエネルギー問題の解決に資するため、新エネルギーの
導入が施策目標のひとつとして掲げられております。このような背景から、本ビジョ
ン策定は本市の特性に適した新エネルギーを検討し、その活用方法と具体的導入計画
を図るための指針と位置づけます。また、本ビジョンは、国や県の新エネルギー等の
導入方針を基本とするとともに、
「第三次熱海市総合計画」や「熱海市環境基本計画」
等の本市の上位計画と整合を図りつつ策定致します。
1
第 1 章 新エネルギー導入の意義とビジョンの位置づけ
【 国 】
・新エネルギー導入大綱
・新エネルギー利用等の促進に関
する特別措置法
・新エネルギー利用等の促進に関
する基本方針
・長期エネルギー需給見通し
【 熱海市 】
・第三次熱海市総合計画
(総合資源エネルギー調査会)
・熱海市環境基本条例
【静岡県 】
・熱海市環境基本計画
・しずおか新エネルギー等導入ビ
ジョン
・新エネルギー導入に関する提言
・しずおか新エネルギー等導入戦
略プラン
熱海市地域新エネルギービジョン
図 1-1 熱海市地域新エネルギービジョンの位置づけ
1.3
想定期間
「熱海市地域新エネルギービジョン」の計画期間は、
「長期エネルギー見通し」の目
標年度及び「第三次熱海市総合計画」における基本構想の目標年次にあわせ、2010 年
度(平成 22 年度)とします。
2
第2章
エネ ルギーと 環境
2.1 エネルギー情勢と地球環境問題
2.2 新エネルギーの概要
第 2 章 エネルギーと環境
第2章
2.1
エネルギーと環境
エネルギー情勢と地球環境問題
2.1.1
世界とわが国のエネルギー情勢
世界のエネルギー消費動向は、年々増加傾向にあり、特に、アジア地域の開発途
上国の伸びは著しいものがあります。
一方、わが国のエネルギー消費量も大きな伸長をみせ、現在世界第 4 位のエネル
ギー消費大国で、最近では民生と運輸部門の消費量の増加が顕著となっています。
エネルギー自給率は約 18%と先進国のなかでは最も割合が低くエネルギー・セキュリ
ティ上問題です。また、一次エネルギー供給に占める石油の割合は年々減少し、エ
ネルギー源の多様化が進んでいますが、全エネルギー供給に対する新エネルギーの
導入割合は未だ 1%程度に過ぎません。
1975 年以降の世界のエネルギー消費動向は、年々増加しており、特に近年では中
国などの途上国の経済成長によるアジア地域の消費の伸びが大きくなっています
(図 2.1.1-1)。
北米
アフリカ
中南米
中東
欧州OECD
アジア
エネルギー消費
(石油換算百万t)
10,000
9,000
7,815
8,000
7,000
6,000
5,000
4,000
6,480
欧州非OECD
オセアニア
8,597
9,043
6,971
5,519
3,000
2,000
1,000
0
1975
1980
1985
1990
1995
2000
年
【出典:2004 エネルギー・経済統計要覧(財団法人省エネルギーセンター)】
図 2.1.1-1 世界の一次エネルギー消費
わが国は、現在世界第4位のエネルギー消費大国で、エネルギー消費の動向は、石
油危機の影響が大きい 1973 年から 1986 年を除いて、ゆるやかな伸びを見せています
(図 2.1.1-2)。
3
第 2 章 エネルギーと環境
6
(10 GJ)
最終エネルギー消費
18,000
最終エネルギー消費
16,000
14,000
2001年度
15,792
12,000
10,000
第一次
石油危機
8,000
6,000
第二次
石油危機
4,000
2,000
0
1970
1975
1980
1985
1990
1995
2000 年度
【出典:総合エネルギー統計平成 14 年度版(資源エネルギー庁長官官房総合政策課)】
図 2.1.1-2 国内の最終エネルギー消費
わが国のエネルギー消費の内訳は、1973 年の第一次石油危機以前は製造業を中心
とした産業が占めていたのに対して、危機以後は産業界の省エネ化の努力により産業
部門の占める割合が減少し、かわりに民生と運輸部門の割合が増しています(図
2.1.1-3)。
(106 GJ)
産業部門
民生部門
運輸部門
非エネルギー
18,000
最終エネルギー消費
16,000
14,000
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
1970
1975
1980
1985
1990
1995
2000 年度
【出典:総合エネルギー統計平成 14 年度版(資源エネルギー庁長官官房企画調査課編)】
図 2.1.1-3
部門別最終エネルギー消費の推移
わが国のエネルギー自給率は18%(2000 年度)と主要先進国中では最も割合が低く、
エネルギー供給構造が脆弱であり、対策が急がれています (図 2.1.1-4)。
4
第 2 章 エネルギーと環境
(106GJ)
25,000
国内エネルギー生産
輸入エネルギー生産
22,768
23,385
20,357
一次エネルギー生産
20,000
16,627
16,967
1992
1994
15,330
15,000
13,383
10,000
7,071
5,000
0
1973
1986
1990
1996
1998
2000 年度
【出典:総合エネルギー統計平成 14 年度版(資源エネルギー庁長官官房企画調査課編)】
図 2.1.1-4 一次エネルギー生産の自給割合と輸入割合
わが国の一次エネルギー供給における石油の割合は、石油危機以前には8割程度を
占めていますが、石油危機以降の省エネルギー政策の推進や石油代替エネルギーの導
入等により現在では約5割に減少しました。わが国のエネルギー源は、多様化が進ん
でいるものの、依然として化石燃料の全エネルギー供給に対して占める割合は高く、
新エネルギーが占める割合は 1%と少ないのが現状です(図 2.1.1-5)。
石炭
石油
ガス
水力
原子力
6
(単位:10 GJ)
新エネルギー他
7,071
13,383
15,330
16,627
16,967
20,357
22,768
23,385
1965
1970
1975
1980
1985
1990
1995
2000
100%
90%
80%
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
【出典:エネルギー2004(資源エネルギー庁編)】
図 2.1.1-5 発電種類別の一次エネルギー供給
5
第 2 章 エネルギーと環境
2.1.2 地球環境問題
地球環境問題の中でも地球温暖化の問題は、化石燃料の燃焼により発生する二酸化
炭素(CO2)濃度の増加が主要因で、わが国においてもCO2の排出量は増加傾向にありま
す。CO2の排出量がこのままの推移で増加すると、2100 年までに地球表面の平均気温
は 1990 年比で「1.4~5.8 度上昇する」と予測されています。
地球温暖化防止京都会議(COP 3)では、先進国の温室効果ガス排出量について国際
的な取り決めによる数値目標が各国毎に設定され、これを受けて日本では、2010 年
までに 1990 年比で温室効果ガスの 6%を削減するという目標を掲げました。
その後、
モロッコ・マラケシュで開催されたCOP7、イタリア・ミラノで開催された COP 9
において京都議定書の運用ルールがまとまり、2004 年 11 月にロシアが京都議定書を
批准し、2005 年 2 月 16 日に議定書が発効することとなりました。
地球環境問題とは、「人類の将来にとって大きな脅威となる地球的規模あるいは地
球的視野にたった環境問題」を指し、現在では地球温暖化、砂漠化・土地荒廃、オゾ
ン層破壊、生物多様性 (野生生物種) の減少、熱帯林の減少・森林破壊、海洋汚染、
有害廃棄物の越境移動、酸性雨等が問題となっています。
地球表面は、太陽から供給される熱で暖められる一方、地球からの熱の放出によっ
て冷やされます。放出された熱の一部は、二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素などの気
体によって吸収され、再び地表に放出されて地球表面は暖められ安定した気温となっ
ています。このような機能によって表面が暖められることを「温室効果」と呼び、そ
の機能を有する気体は「温室効果ガス」と言われています。
適度な温室効果
温室効果ガスが濃い場合
図 2.1.2-1 地球温暖化の仕組み
6
第 2 章 エネルギーと環境
地球温暖化の問題は、化石燃料の大量消費に伴う二酸化炭素(CO2)濃度の増加が主
要因とされており、わが国においても二酸化炭素の排出量は、増加傾向にあります(図
2.1.2-2)。
総排出量(百万t-C)
二酸化炭素排出量(百万t-C)
350
340
330
320
310
300
290
280
270
260
250
309
293
317
316
310
310
313
311
296
304
290
287
1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 年度
【出典:「今後のエネルギー政策についての報告書」、総合エネルギー調査会】
図 2.1.2-2 わが国のエネルギー起源CO2排出量の推移
2002 年末までの世界の年平均気温差データ(図 2.1.2-3)からも、地球の気温の上昇
は明らかであり、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」第 3 次報告書によれば、
温室効果ガスの排出増大に起因する地球温暖化現象の結果、2100 年までに地球表面
年
平
均
地
上
気
温
の
平
年
差
0.80
0.60
0.40
0.20
0.00
-0.20
-0.40
-0.60
-0.80
-1.00
平均気温(世界)
移動平均(5年)
2000
1995
1990
1985
1980
1975
1970
1965
1960
1955
1950
1945
1940
1935
1930
1925
1920
1915
1910
1905
1900
1895
1890
1885
1880
の平均気温は 1990 年比で「1.4~5.8 度上昇する」と予測しています。
年
過去100年間で約0.7℃の上昇
【気象庁「気候変動監視レポート」資料より作成】
図 2.1.2-3
地球表面の平均気温の推移(1971~2000 年の平均気温基準)
地球温暖化防止京都会議(COP 3)では、先進国の温室効果ガス排出量について国際
的な取決めによる数値目標が各国毎に設定されました(「京都議定書」と呼ばれる)。
これを受けて日本では、2008~2012 年の平均の温室効果ガス排出量を 1990 年比で温
室効果ガスの 6%削減するという目標を達成するため、官民一体となった削減努力が
要求されています(表 2.1.2-1)。その後、数回に及ぶ気候変動に関する国際連合枠
7
第 2 章 エネルギーと環境
組条約締約国会議(COP)の結果(図 2.1.2-4)、2001 年 10 月にモロッコ・マラケ
シュで開催された COP 7 において京都議定書がまとまりました。その一方で、議定書
は 2001 年 3 月に議定書からの離脱を表明した世界の二酸化炭素排出量の 25%を占め
るアメリカ合衆国や同じく離脱を表明したオーストラリアの問題、さらには温室効果
ガスの削減義務が課されない途上国の問題を抱えています。このため、2002 年 10 月
には、発展途上国で初めて第 8 回締約国会議(COP 8)がインドのニューデリーで開
催され、発展途上国にも二酸化炭素など温室効果ガスの排出削減を初めて促しました。
2003 年 12 月にはイタリア・ミラノで第 9 回締約国会議(COP 9)が開かれ、
「マラケ
シュ合意」で積み残されていた森林吸収源CDM(クリーン開発メカニズム)実施の
細則が決まり京都議定書の運用ルール案全てがまとまりました。COP10 は 2004 年
12 月 6 日にブエノスアイレスで開催されました。
なお、京都議定書は、ロシアが 2004 年 11 月に条約批准したため、2005 年 2 月 16
日に発効することとなりました。
①
②
京都議定書の発効要件
55 ヵ国以上の国が締結すること
締結した先進国の二酸化炭素排出量合計値が先進国全体の 55%以上を
占めていること
以上の 2 つの条件を満たしてから 90 日後に、京都議定書を批准した国に
対して発効します。
* 2004 年 11 月 16 日現在では、137 の国・地域が批准し、締結した先進国
のCO2排出量の割合は 61.6%(2004 年 11 月のロシア批准により 55%以上
となった)。
第 3 回締約国会議
(COP3)京都
「京都議定書」採択
1997 年 12 月
第 4 回締約国会議
(COP4)ブエノスアイレス
「ブエノスアイレス行動計画」採択
1998 年 11 月
第 5 回締約国会議
(COP5)ボン
COP6 までの段取り確認
1999 年 10 月
第 8 回締約国会議
(COP8)ニューデリー
発展途上国へ温室効果ガスの
排出削減を促した
2002 年 10 月
第 7 回締約国会議
(COP7)マラケシュ
京都議定書の詳細ルール決定
「マラケシュ合意」
2001 年 10 月
第 6 回締約国会議再開会合
(COP6 PartⅡ)ボン
「ボン合意」が成立
2001 年 7 月
第 9 回締約国会議
(COP9)ミラノ
森林吸収源 CDM*実施の細則
がまとまる
2003 年 12 月
第 10 回締約国会議
(COP10)ブエノスアイレス
「ブエノスアイレス行動計画」、
「ポス
ト議定書国際会合開催」決定
2004 年 12 月
*CDM:クリーン開発メカニズム
図 2.1.2-4
京都議定書の発効までの流れ
8
京都議定書の発効!
2005 年 2 月 16 日
第 2 章 エネルギーと環境
表 2.1.2-1
ガスの種類
温室効果ガスの種類と排出削減対策
人為的な発生源
主な対策
エネルギー起源(産業、民生、運輸部門などにおける
燃料の燃焼に伴うもの)が全体の9割以上を占め、温
エネルギー利用効率の向上、新
二酸化炭素 暖化への影響が大きい。
エネルギーの利用やライフスタ
○ 石油、石炭や天然ガスなどの化石燃料の燃焼
(CO2)
イルの見直し等
○ セメント製造時の石灰石使用
○ 大規模な森林伐採 等
稲作、家畜の腸内発酵などの農業部門から出るものが
半分を占め、廃棄物の埋立てからも2~3割を占める。
メタン
飼料の改良、糞尿の処理方法の
○ 家畜の反すう
改善、埋立て量の削減等
(CH4)
○ 水田土壌、埋立廃棄物
○ 下水処理 等
燃料の燃焼に伴うものが半分以上を占めるが、工業プ
亜酸化窒素 ロセスや農業からの排出もある。
○ 化石燃料の燃焼
高温燃焼、触媒の改良等
(N2O)
○ 窒素系肥料の施肥
○ 土地利用の変化(草木の焼失)等
ハイドロフルオロ エアゾール製品の噴射剤、カーエアコンや冷蔵庫の冷 回収、再利用、破壊の推進、代
替物質、技術への転換等
カーボン(HFC) 媒、断熱発泡剤などの使用
パーフルオロカーボン 半導体等製造用や電子部品など不活性液体などとして 製造プロセスでの回収等や、代
使用
替物質、技術への転換等
(PFC)
○ 半導体のエッチング、半導体製品の洗浄剤 等
六フッ化硫黄 変電設備に封入される電気絶縁ガスや半導体等製造用 (絶縁ガス)機器点検時、破棄
などとして使用
時の回収等や代替物質、技術へ
(SF6)
の転換等
○ 電気絶縁ガス、半導体のエッチングガス 等
プーチン・ロシア大統領による京都議定書批准法案の署名について
《 町村外務大臣談話 》
平成 16 年 11 月 5 日
わが国は、11 月 4 日(木)、ウラジーミル・プーチン・ロシア連邦大統領が京都議定書批准法
案に署名したことにより、京都議定書の発効に向け大きな進展が見られたことを歓迎する。
わが国は、これまでロシア政府に対して、小泉純一郎総理大臣からプーチン大統領に京都議
定書の早期締結を直接に要請する等、あらゆるレベルで累次にわたり働きかけを行ってきた。
今般のプーチン大統領の署名により京都議定書の発効が確実になったことを受け、わが国と
して、京都議定書が定めるわが国の温室効果ガス削減約束を確実に達成すべく引き続き努力し
ていく所存である。
また、わが国としては、中・長期的な地球温暖化対策の実効性を確保するためには、すべて
の国が温室効果ガスの削減に努めることが不可欠であると認識している。そのため、今後、米
国や途上国も含むすべての国が参加する共通のルールが構築されるよう、諸外国と共に努力し
ていく。
出典:外務省ホームページ
9
第 2 章 エネルギーと環境
2.2 新エネルギーの概要
地球温暖化問題に加え、エネルギー資源が少ないわが国にとってエネルギー源の確
保は重要な課題であり、これらを解決する手段の一つとして新エネルギーの有効な活
用が期待されています。ここでは、新エネルギー導入の意義・留意点及び導入上の課
題について整理するとともに、新エネルギーの概要について取りまとめました。
2.2.1 新エネルギーの導入意義と課題
新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法(平成 14 年 4 月施行)では、14種類
のエネルギー源が新エネルギーとして位置付けられています。
新エネルギーは、「環境に与える負荷が小さいクリーンエネルギー」、「エネルギー安
定供給の確保に資する石油代替エネルギー」などの特長を有するものの、
「経済性」
、
「出
力安定性」などの面で課題を抱えています。
今後は省エネルギーの一層の努力や温室効果ガスの排出を抑制できるエネルギー
源の使用を推進していくことが必要です。太陽光発電や風力発電に代表される「新エ
ネルギー」は、CO2排出削減に有効なエネルギー源であり、その積極的活用が期待さ
れています。
「新エネルギー」は、供給サイドのエネルギーと需要サイドのエネルギーに分類で
きます(図 2.2.1-1)
。
技術面、経済
性から実用
化、普及して
いるもの
供給サイドのエネルギー(再生可能エネルギー)
自然エネルギー
リサイクル
エネルギー
水力発電
地熱発電
新 エ ネ ル ギ ー
廃棄物発電
廃棄物熱利用
廃棄物燃料製造
温度差エネルギー
太陽光発電
太陽熱利用
風力発電
雪氷熱利用
技術面、経済性
から実用化の段
階に達していな
需要サイドの
エネルギー
バイオマス発電
バイオマス熱利用
バイオマス燃料製造
クリーンエネルギ自動車
クリーンエネルギ-
自動車
(輸送用代替燃料)
燃料電池
天然ガス
コージェネレーション
天然ガスコージェネレー
ション
燃料電池
海洋エネルギー
(波力・温度差等)
地域新エネルギー
(広義の新エネルギー)
いもの
図 2.2.1-1
新エネルギーの分類
10
第 2 章 エネルギーと環境
「新エネルギー」は、地球温暖化対策に加え、資源が少ないわが国にとって有益な
エネルギー資源で、導入することによって大きなメリットがあります。この新エネル
ギーの導入の意義・留意点及び導入上の課題は以下のとおりです。
新エネルギー導入の意義
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
環境に与える負荷が小さいクリーンエネルギー
エネルギー安定供給の確保に資する石油代替エネルギー
潜在量が豊富で、循環再生可能なエネルギー
新規産業・雇用創出への寄与
分散型のエネルギーシステムの利点
電力の負荷平準化(ピークカット効果)への寄与の可能性
新エネルギー導入の留意点
(1) 需要地に近い分散型であるため地域完結型・補完的な利用形態に適用するのが望ましい。
(2) 新エネルギーは一般的にエネルギー密度が低く大規模システムの建設が難しいため、他の
エネルギーや系統電源との組み合わせが必要となることが多い。
新エネルギー導入上の課題
(1) 経済性
新エネルギーは競合するエネルギーに比べてコストが高い。
(2) 出力安定性
自然条件に左右される新エネルギー(風力、太陽光など)の出力は不安定である。
(3) 利用効率
エネルギー変換効率や設備利用率が低い。
(4) その他の課題
環境影響(景観、生態系、騒音、振動、悪臭等)、各種規制の遵守、住民への啓発の必要性等
2.2.2 新エネルギーの導入目標値
静岡県では、
「しずおか新エネルギー等導入戦略プラン」
(平成15年3月)のなか
で新エネルギーの導入目標値を 2010 年度において県内の最終エネルギー消費量の
5%以上と設定しています(天然ガスコージェネレーションを含め、クリーンエネル
ギー自動車、燃料電池を除く)
。
一方、国においては、新エネルギーの導入目標値を「今後のエネルギー政策につい
て」
(総合資源エネルギー調査会
総合部会、2001 年 7 月)の中で一次エネルギー総
供給の 3%程度と設定している(需要サイドの新エネルギーを含まない)。これらの達
成は容易ではなく、達成に向けた全国民の協力と努力が必要です。次ページに参考と
して新エネルギーの国の導入目標を掲載しました。
11
第 2 章 エネルギーと環境
表 2.2.2-1 新エネルギーの導入実績及び導入目標
(供給サイドの新エネルギー)
2000 年度実績
エネルギー分野
2010 年度導入目標
原油換算
設備容量
原油換算
設備容量
(万 kl)
(万 kW)
(万 kl)
(万 kW)
太陽光発電
8.1
33.0
118
482
風力発電
5.9
14.4
134
300
廃棄物発電
115
103
552
417
バイオマス発電
4.7
6.9
34
33
太陽熱利用
89
-
439
-
4.5
-
58
-
廃棄物熱利用
4.5
-
14
-
バイオマス熱利用
-
-
67
-
その他
490
-
494
-
722
-
1,910
-
1.2%
-
3%程度
-
未利用エネルギー
(雪氷冷熱を含む)
(黒液・廃材等)
合計
一次エネルギー総供給に
占める割合
(需要サイドの新エネルギー)
エネルギー分野
クリーンエネルギー
自動車
天然ガス
コージェネレーション
燃料電池
2000 年度実績
2010 年度導入目標
8.2 万台
348 万台
170 万 kW
464 万 kW
1.2 万 kW
220 万 kW
12
第 2 章 エネルギーと環境
2.2.3
主な新エネルギーの概要
(1) 新エネルギーとは?
主な新エネルギーについてその原理や特徴を簡単にまとめました。
1) 太陽光発電
太陽光発電は、地球にやさしい無尽蔵のエネルギーです。
【原
理】
シリコン半導体等に光が当たると電気が
発生する現象を利用し、太陽の光エネルギ
ーを直接電気に変換する発電方式です(図
2.2.3-1)。
【特
徴】
太陽光発電システムは、設置する広さにあ
わせて自由に規模を決めることができます。
システムの規模と発電量は単純に比例する
ため、スケールメリットを考慮することな
く、家庭用から大規模まで、その施設にあ
出典:NEF
図 2.2.3-1
太陽光発電の利用
ったシステムを設置することができます。
また、発電した電力が余った場合に、電力会社に売ることができます。3~4kW の
システムを設置すれば、平均的な4人家族が使用する電気の大部分を賄えます。
・発電も電気の売り買いも自動的に行われ、また機器のメンテナンスもほとんどいり
ません。
・家庭の屋根や学校の屋上等、あまり使われていないスペースを有効に活用できます。
・山小屋や自然公園等、電気の通っていない地域の電源としても利用可能です。
・災害などで電力供給が止まったときに、非常用電源として機能させることもできま
す。
2) 太陽熱利用
太陽熱は、家庭や熱利用が多い施設での給湯や暖房に適しています。
【原
理】
太陽熱温水器は家庭の屋根等に設置して、太陽の熱エネルギーを集め温水をつくり、
風呂や給湯に使用します(図 2.2.3-2)。
ソーラーシステムでは温水をそのまま使う他、
家の中を循環させて床暖房等に利用します。家庭用だけではなく学校や福祉施設等、
大規模な太陽熱利用システムも導入されています。
13
第 2 章 エネルギーと環境
また、吸収式冷凍器等を使えば、熱で冷
房することも可能です。
【特
徴】
太陽熱を使えば天気のいい日には、約
60℃の温水が得られます。これは燃料や
電気を使わなくても家庭で使う暖房や
給湯を賄える温度です。冬季には、これ
ほど高い温度にはならず追焚が必要な
時もあるものの、冷水から温水を作るよ
出典:NEF
りも燃料が少なくて済みます。
図 2.2.3-2
太陽熱エネルギーの利用
・手頃な価格で設置でき、メンテナンスもほとんど不要です。
・使用するのに特別な操作がいりません。
・温水を貯めておくので、断水時にもお湯が使用できます。
3) 風力発電
風力発電は、現在最も商業化が進んでいる新エネルギーのひとつで日本各地にお
いて導入が進んでいます。
【原
理】
風力発電は「風の力」で風車を回し、
その回転運動を発電機に伝えて「電気」
を起こすシステムです(図 2.2.3-3)。風
力発電は、風力エネルギ-の約 40%を電
気エネルギーに変換でき、比較的効率が
高い発電方式です。また、大型の風車だ
けでなく定格出力が数kW以下の小型の
出典:NEF
風力発電機は、補完型の分散電源として
図 2.2.3-3
利用されています。
【特
風力発電機の構造
徴】
日本の風力の特性を活かし、安定した風力(年平均風速 6m/s 以上)の得られる、北
海道、東北、九州などの海岸部や沖縄の島々で多く設置され、日本全国で 730 基以上
(2004 年 3 月末)が稼働しています。風力発電システムを設置するには、その場所
までの搬入道路のあることや、近くに高圧送電線が通っている等の条件を満たすこと
が必要です。
14
第 2 章 エネルギーと環境
・設置コストが年々下がり、経済性が良好となってきました。
・地域のシンボルともなり、「町おこし」に一役買っています。
4) バイオマス発電・熱利用
バイオマス発電・熱利用は自然循環型のエネルギーです。
【原
理】
植物等の生物体(バイオマス)は
有機物で構成されているため、エネ
ルギー源として利用することがで
きます。これらの燃料を使って電機
や熱を作ります(図 2.2.3-4)。植物
の場合、太陽の光を受けて光合成を
行い、水分と空気中の二酸化炭素か
ら有機物を生成するため、バイオマ
スは太陽エネルギーが形を変えた
出典:NEF
ものといえます。
図 2.2.3-4
【特
バイオマス発電・熱利用
徴】
植物は、光合成によってCO2(二酸化炭素)を体内に有機物として蓄えます。エネ
ルギー資源としてバイオマスを利用しても、植物を育成すれば、大気中のCO2は再び
光合成によって有機物に生まれ変わり大気中のCO2の量は変わりません(カーボンニ
ュートラル)
。
・自然エネルギーの中では必要に応じてエネルギー量を調整しやすいエネルギーです。
・植物の持つ有機物は、太陽エネルギーが形を変えたものなので無尽蔵です。
5) バイオマス燃料製造
バイオマス燃料製造は、生物からエネルギーを作り出すことです。
【原
理】
植物等の生物体(バイオマス)は有機物で構成されているため、固体燃料、液体燃料、
気体燃料等のエネルギー源として利用することができます。木屑や廃材からは木質系
固化燃料、さとうきびからメタノール、家畜の糞尿等からバイオガスを作ります (図
2.2.3-5)。
15
第 2 章 エネルギーと環境
出典:NEF
図 2.2.3-5
【特
バイオマス燃料製造
徴】
バイオマスを構成するものは、石油や石炭と同じ有機物です。人工的に有機物を
作り出すのは大変難しいのですが、植物を利用すれば比較的簡単に燃料を作り出すこ
とができます。
・産業廃棄物となってしまう木くず、バガス(サトウキビのしぼり滓)、家畜糞尿等を
エネルギー源として有効活用できます。
・固体、液体、気体に加工可能なので、保存と運搬が容易です。
・加工された燃料は、自動車や発電等様々な用途に利用できます。
6) 廃棄物発電・廃棄物熱利用
廃棄物発電・廃棄物熱利用は、資源の有効利用という面から導入を推進すべきエ
ネルギーです。
【原
理】
ごみを焼却する際の「熱」で高
温の蒸気を作り、その蒸気でター
ビンを回して発電したり、焼却の
廃熱を利用したりします(図
2.2.3-6)。
最近では、発電効率を上げるた
めにガスタービンエンジンと組
み合わせた「スーパーごみ発電」
の導入が進んでいます。また、発
電した後の熱は、周辺地域の冷暖
房や温水として有効に利用でき
出典:NEF
図 2.2.3-6
ます。
16
廃棄物発電・廃棄物熱利用システム
第 2 章 エネルギーと環境
【特
徴】
廃棄物発電を行うには、ある程度まとまった量のごみを必要とします。したがって、
規模の小さい地域では単独ではなく、近隣の地域と協力して導入を図らなければなり
ません。そのためには、地域住民が地域をバックアップすることが重要です。
・ごみ処分場の問題と環境エネルギー問題の解決に貢献します。
・高温で安定的に燃焼させるため、ダイオキシンの発生が抑止されます。
・熱供給も行えば、周辺地域の施設も充実します。
7) 廃棄物燃料製造
ゴミは活かせば「資源」になります。
【原
理】
家庭等から出される「燃えるごみ」を細かく砕き、乾燥させ、添加剤を加えて圧縮
すると、廃棄物固形燃料(RDF:Refuse Derived Fuel)ができます(図 2.2.3-7)。固形
燃料は、廃棄物発電の燃料、工業用の熱源等に利用されます。また、廃プラスチック
の油化や天ぷら油等の廃食油をディーゼル自動車用の軽油の代替燃料とすることも
廃棄物燃料製造に含まれます。
図 2.2.3-7
【特
廃棄物燃料製造の工程
出典:NEF
徴】
ごみ処分の問題は、切実な問題で、ごみを減らす努力が大切ですが、どうしても出
てしまう「ごみ」を加工し、燃料の形にしておけば好都合です。そして、コストを低
く抑え、且つ安定させるためには、製造、流通、利用の地域体制を整備しておくこと
が重要です。
・保存が可能で、腐らず、悪臭もなく、運搬も容易です。
・燃焼時にも有害物質の発生が抑えられます。
・固形燃料を燃やした後の灰は、容積も小さく、アスファルト等に混ぜて路盤材とし
て再利用されます。
8) 温度差エネルギー 等未利用エネルギー
温度差エネルギー等の未利用エネルギーは、様々な熱源、色々な使い方が可能で
す。
17
第 2 章 エネルギーと環境
【原
理】
海や川の水温は、夏も冬もあまり変化がなく、外気との温度差があり、これを温度
差エネルギーといいます(図 2.2.3-8)。また、工場や変電所等から排出される熱もエ
ネルギーとして利用されます。このような今まで利用されていなかったエネルギーは
「未利用エネルギー」と位置づけられています。これらのエネルギーは、ヒートポン
プや熱交換器を使用して冷暖房等に利用することができます。
注)ヒートポンプ:水のポンプが、水を低いところから高いところへ移動させる役割を果
たすのと同じように、温度の低いものから温度の高いものへ熱を移動させる役割を果
たす装置。
出典:NEF
【特
徴】
図 2.2.3-8
温度差エネルギー、未利用エネルギー
温度差エネルギーは、ヒートポンプを利用して、冷暖房等の熱供給やその他様々な
熱源として利用可能です。その他の未利用エネルギーは、熱交換器を利用して、温室
栽培、水産養殖等の地場産業や寒冷地の融雪用熱源として有効利用されます。
・温排水を捨てずに利用する場合が多いため、自然界の温度を上げずにすみ、生態系
の保護に繋がります。
・熱を得る際に燃料を燃やさないためクリーンです。
9) 燃料電池
燃料電池は、いろいろな用途がある夢のエネルギーです。
【原
理】
水素と酸素を化学反応させて、直接「電気」を発電する装置です(図 2.2.3-9)。
18
第 2 章 エネルギーと環境
燃料電池の燃料となる水素は、天然ガスや
メタノールを改質して生成されるが、酸素
は大気中から取り入れるシステムとなっ
ています。また、発電と同時に熱も発生す
るため、その熱を利用してエネルギー効率
を高めることが可能です。
【特
徴】
燃料電池は、大型のタイプは発電施設と
して、中規模のものは地域コミュニティや
出典:NEF
図 2.2.3-9 燃料電池のしくみ
オフィスビル等に、小型のものは家庭に備
え付けられ、電気と熱を供給することができます。もっと小型のタイプは、自動車、
船舶の動力源に使用されます。
・電気と熱の併用が可能なため、総合エネルギー効率が高くなっています。
・発電の際には水しか排出されず、振動・騒音もありません。
・都市ガス・メタノール等の燃料や水の電気分解等、様々な方法で燃料となる水素を
取り出すことが可能です。
10) 天然ガスコージェネレーション
天然ガスコージェネレーションは、単独に発電・熱利用するシステムや天然ガス
以外の化石燃料利用のコージェネレーションに比べクリーンです。
【原
理】
発電機で電気を作るときに発生す
る冷却水や排気ガス等の「熱」を温水
(給湯利用)や蒸気(暖房利用)の形で
同時に利用するシステムです(図
2.2.3-10)。電気と熱を無駄なく利用
可能なため、燃料が本来持っているエ
ネルギーの利用効率(総合エネルギー
効率)は 70~80%に達します。
出典:NEF
図 2.2.3-10 天然ガスコージェネレーション システム
【特
徴】
天然ガスコージェネレーションシステムは、病院やデパート等、電気や熱を多く使
い停電等に備えて自家発電設備を備えている施設の常用の電源及び熱源として適し
ています。また、燃料として天然ガスを使用するため、他の化石燃料を使う場合に比
べ二酸化炭素の発生量も少なく、硫黄酸化物等の有害物質の排出も少ないシステムで
す。
19
第 2 章 エネルギーと環境
・総合エネルギー効率が高く、燃料の使用量が抑制されます。
・天然ガスの使用により排気ガスは他の化石燃料の場合に比べクリーンです。
・自家発電設備として、危機管理体制作りを担うことができます。
11) クリーンエネルギー自動車
クリーンエネルギー自動車は、クリーンで効率が良い。
【原
理】
石油代替エネルギーを利用したり、ガソリンの消費量を削減したりすることで、排
気ガスを全く出さない、または排出しても量的に少ない車を「クリーンエネルギー自
動車」と呼んでいます(図 2.2.3-11)。
〔クリーンエネルギー自動車の例〕
電気自動車:バッテリーからの電気でモーターを動かして走る車
ハイブリッド自動車:ガソリンエンジンと電動モーターの2つの動力を効率良く切り
替えて動かす自動車
天然ガス自動車・メタノール自動車:ガソリンの代わりに天然ガスやメタノールを燃
料とする自動車
出典:NEF
図 2.2.3-11
【特
クリーンエネルギー自動車の種類
徴】
自動車から排出されるガスの中には、二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOX)、硫黄酸
化物(SOX)等、地球温暖化や大気汚染の原因となる有害物質が含まれていますが、ク
リーンエネルギー自動車はこれらの問題の解決に有効です。
・電気自動車は排ガスを一切出さず、音も静かです。
・ハイブリッド自動車は、燃費が良くガソリンの使用量を削減し二酸化炭素の排出を
減少させます。
・天然ガス自動車は、有害物質や二酸化炭素の排出量を減少させます。
20
第 2 章 エネルギーと環境
(2) 主な新エネルギーのコストと技術課題
新エネルギーを導入する際には、コストや技術上の課題を考慮し導入の適正を検
討する必要があります。そこで、ここでは主な新エネルギーについて技術動向を調
査した結果を表 2.2.3-1 に「主な新エネルギーの概要と課題」としてまとめました。
表 2.2.3-1
主な新エネルギーの概要と課題(その1)
【供給サイドのエネルギー】
種 別
概
要
コ ス ト
シリコン等の半導体に光が当たると電 設置コスト:72 万円/kW
気が発生する光電効果を利用
発電コスト:66 円/kWh
太陽光発電
家庭用電燈の 3.0 倍
(一般住宅用)
太陽の熱エネルギーを集め、給湯、 設置コスト
冷暖房などの分野に利用
太陽熱温水器:30 万円
ソーラシステム:90 万円
太陽熱利用
熱量当たりのコスト
太陽熱温水器:4.1 円/MJ
ソーラシステム:6.7 円/MJ
灯油、都市ガス、LPGの 1~3 倍
風の運動エネルギーを風車により回 設置コスト:20.7~41.1 万円/kW
転運動の形に変え、発電機を動か 発電コスト:10~24 円/kWh
風力発電 し、電気エネルギーへと変換
火力発電単価の 1.5~3 倍
技術課題
変換効率の向上・シス
テム全体の標準化が必
要
民生用はほぼ技術が確
立
産業用で若干改良の
余地あり
風車本体の高効率化・
長寿命化 ・軽 量化・低
騒音化・低コスト化
台風や山岳性気象条
件下での信頼性
中小河川等における水の位置エネル 初期の建設費が割高
流量の大幅な変化に対
中小水力 ギーまたは運動エネルギーをタービ
応でき、低流量におい
発電
ン等により電気に変換
ての効率低下の少ない
システムが必要
地熱蒸気による発電及び温泉熱水の 設置コスト:80 万円/kW
深部地熱資源採取技
発電コスト:13~16 円/kWh
熱利用
術、高温岩体発電シス
地熱
火力発電単価の 2~2.2 倍
テム、バイナリーサイク
エネルギー
ル発電システムの開発
が必要
生物体を構成する有機物(太陽エネ 生産コストは原料価格に大きく依存 収集・輸送コストの低減
ルギーが植物により変換され生物体 し、また、製品エタノールの用途と 及 び エ ネ ル ギ ー コ ス ト
バイオマス
に蓄えられたもの)を利用してメタン発 品質、流通段階により大きく変動す の低減が必要
エネルギー
酵、直接燃焼等によりエネルギーを る
取り出す
一般には河川水・下水等の比較的温 設置コスト:規模等により異なる
都市再開発などに際
度変化が小さく大容量の熱源と外気 (初期投資は割高)
し、きめ細かく開拓して
温度差
との温度差を利用
熱量当たりのコスト:10 円/MJ
いくことが必要
エネルギー
ガスの 1.1 倍(廃棄物熱利用を含
む)
廃棄物の焼却時に発生する高温燃 設置コスト:規模により異なる
ボイラーの高温腐食防
焼ガスにより蒸気を作り、タービンを 発電コスト:9~13 円/kWh
止による高効率化
廃棄物
火力発電の 1.2 から 2 倍
回して電気を発生させる技術
ダイオキシン排出量の
発電
低減
コストの低減による事業
性の確保
21
第 2 章 エネルギーと環境
【需要サイドの新エネルギー】
種 別
コージェネ
レーション
概
要
燃料を燃やして得た熱をピス
トン・エンジンやガスタービン
等を用いて動力や電力に変
換し、その排熱をプロセス蒸
気や冷暖房、給湯等の熱源と
して利用
水素と酸素を化学的に反応さ
せることによって直接発電す
る
コ ス ト
設置コスト:規模により異なる
発電コスト:15~35 万円/kW
業務用電力の 1 倍
技術課題
適正容量の導 入、一層
のコストダウン、高効率
化、コンパクト化などある
クリーンエネルギー自動車
設置コスト:70 万円/kW
信頼性、効率の向上、軽
発電コスト:22 円/kWh
量化、メンテナンス簡易
燃料電池
(100kW 級)
化、多燃料化等がある
業務用電力単価の 1.1 倍(りん酸
型)
蓄電池に蓄えられた電気によ 同クラス車比 2~3.5 倍
走行性能の向上(走行距
りモーターを回転させて走行
離、最高速度、加速性
電気自動車 する自動車
能、登坂性能等)
長寿命、低コストの電池
の開発が必要
天然ガスを燃料とする自動車 同クラス車比 1.4~2 倍
軽量な高圧容器の開発
で、貯蔵形態によって圧縮天
が必要
然ガス自動車(CNG 車)、液
燃料充填施設の整備が
天然ガス自動車
化 天 然 ガ ス 自 動 車 (LNG
必須である
車)、吸着天然ガス自動車
(ANG 車)がある
天然ガスや石炭から合成され 同クラス車比 2 倍
有害排ガス成分の低減、
たメタノール(常温で液体のた
耐久性・信頼性の向上等
メタノール
め可搬性に優れ、長距離走
がある
自動車
行に適す)を燃料とする自動
車
従来の自動車のようにエンジ 同クラス車比 1.04~1.7 倍
高性能、低コストのバッテ
ハイブリッド ン単独ではなく、エンジンとモ
リー、エンジン等の開発
ーターなど複数の動力を組み
が必要
自動車
合わせて走行する
22
第3章
熱海市の地域概況と 住民意識
3.1 熱海市の概要と位置
3.2 自然環境
3.3 社会環境
3.4 新エネルギーに対する住民意識
第 3 章 熱海市の地域概況と住民意識
第3章
熱海市の地域概況と住民意識
3.1 熱海市の概要と位置
熱海市は、静岡県の最東部・伊豆半島の付け根に位置し、市域の北側は神奈川県湯
河原町に、南側は伊東市に接し、西側は函南町・伊豆の国市に接しています。
また、市域の西は緑豊かな箱根外輪山に接し、東は青く澄んだ相模湾に面している
など自然環境に恵まれたまちです。さらに、本市は豊富な温泉を有するだけでなく、
交通の利便さもあり、古くから多くの観光客に愛されてきましたが、そればかりでな
く著名な文化人達も本市に居を構えるなど、全国屈指の保養地として発展してきてい
ます。
熱海市
静
岡
県
図 3.1-1
3.2
熱海市位置図
自然環境
3.2.1
地勢等
熱海市の総面積は 61.55km2であり、東西 7.52 km、南北 13.90 kmで、南北に長い形
をしています。また、沖合約 10kmには初島があります。
熱海市は、西の箱根外輪山に続く尾根筋から東の相模湾に向かって傾斜した起伏の
ある斜面に発達したまちです。本市を特徴付けるのは、市街地部の平地と崖や岩場で
形成される変化に富んだ海岸線と緑の樹木で満たされた西側の山間部です。
現在海岸部は、人工海浜や親水護岸などの海岸整備が進められ新しいウォーターフ
ロントが形成されています。一方、山間部は森林が多く、ハイキングコースや総合自
然公園が整備され、多くの人が自然に親しむ場として利用されています。
本市を最も特徴付けているのは温泉ですが、熱海温泉の先駆けは伊豆山地区の“走
り湯”を中心とした伊豆山温泉と熱海地区の“大湯”、“熱海七湯”を中心とした熱海
温泉です。昭和初期までは湯けむりたなびく風情ある温泉場でしたが、現在は、市街
地で湯けむりを見かけることはあまりなくなりました。
23
第 3 章 熱海市の地域概況と住民意識
図 3.2.1-1
熱海市の地形図
24
第 3 章 熱海市の地域概況と住民意識
3.2.2
気
象
熱海市は、温暖で雨の少ない表日本型気候区分に属し、季節変化が明瞭です。
網代測候所の過去30年間の気象観測データ(表 3.2.2-1)によると熱海市は、年
平均気温は 15.9℃であり、月平均気温でみると、夏季の 8 月に 26.0℃と最も高く、冬
期の 2 月でも 6.7℃となっており、1 年中温暖となっています。これは黒潮の影響と言
われています。年降水量は 1,890.2mm で、月降水量は暖候期の 9 月に 262.5mm と最も
多く、寒候期 12 月に 46.0mm と最も少なくなっています。
月平均風速は、
年間を通じて 2.2m/s から 3.4m/s の範囲にあり、
年平均風速は 2.7m/s
と穏やかな風況となっています。ただし、これは網代測候所が閉鎖的な場所にあるこ
とによります。熱海市では後述するように山間部においては、平野部に比べて強い風
が吹いています。
年間の日照時間は 1,789 時間と、宮崎の 2,099 時間比べ短くなっていますが、東京
の 1,847 時間とは同程度となっています。月間の日照時間は、暖候期にあたる5月と
8月に各々187.0 時間,193.6 時間と長く、梅雨にあたる 6 月に 126.3 時間と短くなっ
ています。
表 3.2.2-1
要素\月
平均気温
(℃)
最高気温
(℃)
最低気温
(℃)
降水量
(mm)
平均風速
(m/s)
日照時間
(h/月)
熱海市における気象状況
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
年間
合計
年間
平均
6.9
6.7
9.2
14.1
18.1
21.0
24.5
26.0
22.8
18.2
13.7
9.4
-
15.9
10.5
10.6
12.9
18.2
22.0
24.4
27.9
29.5
25.9
21.2
16.9
12.8
-
-
3.8
3.5
6.0
10.8
14.9
18.5
22.1
23.5
20.5
15.6
10.8
6.4
-
-
62.6
83.1
150.6 166.2 159.2 242.4 228.4 208.1 262.5 174.4 106.7
46.0
1890.2
157.5
3.4
3.2
2.9
-
2.7
2.9
2.7
2.4
2.2
2.3
2.2
2.3
2.6
2.8
145.2 137.7 145.2 162.2 187.0 126.3 157.7 193.6 127.5 128.8 129.2 148.7 1789.1
注)気象庁静岡地方気象台網代測候所における 1971 年~2000 年の年平均値
降水量
( mm )
最高気温
平均気温
最低気温
35.0
250.0
30.0
25.0
200.0
20.0
150.0
15.0
100.0
10.0
50.0
5.0
0.0
0.0
1
図 3.2.2-1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
熱海市における気温および降水量(1971 年~2000 年)
25
月
気温
降水量
( ℃)
300.0
149.1
第 3 章 熱海市の地域概況と住民意識
(m/s)
4.0
(h/月) 300.0
3.5
250.0
200.0
2.5
日照時間
平均風速
3.0
2.0
1.5
150.0
100.0
1.0
50.0
0.5
0.0
0.0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
月
1
2
3
月平均風速
図 3.2.2-2
3.3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
月
日照時間
熱海市における月平均風速および日照時間(1971 年~2000 年)
社会環境
3.3.1
土地利用
図 3.3.1-1 に地目別土地利用面積と構成比を示します。土地利用面積は、山林が最
も広く 743.08ha と全体の 26.4%を占め、ついで宅地 739.63ha で全体の 26.2%となっ
ています。以下、面積の広い順に原野 557.84ha で 19.8%、畑 499.95 ha で 16%、そ
の他雑種地 328.60 ha で 11.7%となっています。
山林と原野の合計では 46.2%となり、
全体の 2 分の 1 弱の面積となり、緑の多い環境となっています。
表 3.3.1-1
地目別土地利用面積と構成比
区 分
面積
構成比
ha
%
田
0
0.0
畑
449.95
16.0
宅地
739.63
26.2
0.18
0.0
山林
743.08
26.4
原野
557.84
19.8
その他雑種地
328.60
11.7
合 計
2,819
100.0
鉱泉地
【資料:平成 15 年度
その他雑
種地
11.7%
田
0.0%
畑
16.0%
原野
19.8%
宅地
26.2%
山林
26.4%
図 3.3.1-1
土地課税台帳】
鉱泉地
0.0%
地目別土地利用面積と構成比
3.3.2 人口・世帯数
熱海市の人口は、昭和 55 年には 50,082 人でしたが、緩やかな減少傾向にあり、平
成 15 年に 42,569 人になりました。しかし、世帯数は、ほぼ横ばいで昭和 55 年には
18,923 世帯でしたが平成 12 年には 19,679 世帯になっています(平成 12 年から平成
15 年には増加していますが、統計が異なるため参考値です)
。
26
第 3 章 熱海市の地域概況と住民意識
年齢階層別の人口は、65 歳以上の老年人口が全体の 27.1%、15歳未満の年少人口
の約 3 倍と高齢化が進んでいるといえます。ただし、生産年齢人口は、全体の 62.4%
と 2 分の 1 以上となっております。
男女別人口は、全年齢にわたっては女性が男性の約 1.2 倍程度ですが、65 歳以上の
老年人口では約 1.6 倍とかなり高くなっています。
表 3.3.2-1
男
22,825
22,365
21,217
20,480
19,237
19,319
昭和55年
昭和60年
平成 2年
平成 7年
平成12年
平成15年
【資料:国勢調査
人口(人)
世帯数
60,000
25
55,000
21,150世帯
20,298世帯
19,679世帯
18,923世帯 19,862世帯19,836世帯
20
45,000
40,000
35,000
15
47,291人
50,082人
49,374人
世帯当たり人数
(人/世帯)
2.65
2.49
2.38
2.25
2.18
2.01
平成 15 年は住民基本台帳】
人口
50,000
世帯数
(戸)
18,923
19,862
19,836
20,298
19,679
21,150
増加率(%)
-1.4
-4.2
-3.6
-5.9
-0.9
世帯数(千世帯)
調査年
人口および世帯数の推移
人 口 (人)
女
総数
27,257
50,082
27,009
49,374
26,074
47,291
25,130
45,610
23,699
42,936
23,250
42,569
年少人口
10.5%
老年人口
27.1%
45,610人 42,936人 42,569人
生産年齢人口
62.4%
10
30,000
昭和55年 昭和60年 平成 2年 平成 7年 平成12年 平成15年
階層別人口(%)
人口と世帯数の推移
【資料:国勢調査
図 3.3.2-1
平成 15 年は住民基本台帳】
人口と世帯数の推移および階層別人口
年齢層 (歳)
85~
80~84
75~79
70~74
65~69
60~64
55~59
50~54
45~49
40~44
35~39
30~34
25~29
20~24
15~19
10~14
5~9
0~4
0
男
1,000
2,000
図 3.3.2-2
3,000
4,000
年齢別男女別人口
27
女
5,000
(人)
第 3 章 熱海市の地域概況と住民意識
3.3.3 産
業
熱海市における平成 13 年の産業別従業者数の総数は、24,380 人で、第 1 次産業は
全体の 0.4%に過ぎず、第 2 次産業が約 10%、第 3 次産業が約 90%となっており、大
部分が第3次産業に従事していることがわかります。第3次産業のうちサービス業が
約 50%程度と非常に大きな割合を占めていますが、これは、旅館・ホテルなどの宿泊
施設や食品店などが多いことによります。また、製造業の従業者数が全体に占める割
合が 2.5%と低いのも本市の特徴です。
産業別従業者数の総数は、平成3年に 30,362 人、平成 8 年に 28,095 人、平成 13
年に 24,380 人となっており、従事者数は減少傾向にあることがわかります。
これに対し、産業別従事者数をその区分別に見ると、第一次産業、第 2 次産業およ
び第 3 次産業の従業者数の比率に大きな変化はみられません。
表 3.3.3-1
産業別従業者数
平成3年
区 分
従業者
数(人)
総 数
第一次産業
平成8年
構成比
(%)
従業者
数(人)
平成13年
構成比
(%)
従業者
数(人)
増減率
構成比
(%)
30,362
100.0
28,095
100.0
24,380
100.0
▲ 19.7
147
0.5
136
0.5
101
0.4
▲ 31.3
農林漁業
147
0.5
136
0.5
101
0.4
▲ 31.3
第二次産業
3,446
11.3
2,962
10.5
2,411
9.9
▲ 30.0
鉱 業
-
-
-
-
-
-
-
建設業
2,422
8.0
2,150
7.7
1,801
7.4
▲ 25.6
▲ 40.4
製造業
1,024
3.4
812
2.9
610
2.5
第三次産業
26,769
88.2
24,997
89.0
21,868
89.7
▲ 18.3
218
0.7
254
0.9
195
0.8
▲ 10.6
電気・ガス・水道業
運輸・通信業
1,385
4.6
1,464
5.2
1,204
4.9
▲ 13.1
卸売業・小売業
7,599
25.0
7,645
27.2
6,436
26.4
▲ 15.3
475
1.6
351
1.2
327
1.3
▲ 31.2
不動産業
1,095
3.6
1,090
3.9
1,189
4.9
8.6
サ-ビス業
15,267
50.3
13,458
47.9
11,819
48.5
▲ 22.6
730
2.4
735
2.6
698
2.9
▲ 4.4
金融・保険業
公 務
【資料:事業・企業統計調査】
(人)
40,000
35,000
0.5%
0.5%
30,000
従業者数
11.3%
10.5%
25,000
第一次産業
第二次産業
第三次産業
0.4%
9.9%
20,000
15,000
88.2%
89.0%
89.7%
10,000
5,000
0
平成3年
図 3.3.3-1
平成8年
産業別従業者数の推移
28
平成13年
第 3 章 熱海市の地域概況と住民意識
3.3.4 工
業
製造業の従業者数は、平成 10 年の 549 人から経年的に減少し平成 14 年には 400
人となっています。また、製造品出荷額は、平成 10 年には約 68.2 億円であったもの
が平成 14 年までに約 45.8 億円と 30%以上減少しました。なお、製造品出荷額のう
ち約 60%は食料品業となっており、次いで窯業・土石製品業が 12.9%となっていま
す。本市では、エネルギー消費の多い業種である鉄鋼、石油化学、製紙業は存在しま
せん。
(万円/年)
800,000
(人/年)
600
549人
製造品出荷額
750,000
従業者数
700,000
476人
500
473人
600,000
431人
550,000
450
400人
500,000
450,000
400
682,323万円
400,000
従業者数
製造品出荷額
650,000
550
588,255万円
457,896万円
556,169万円
350,000
350
519,473万円
300,000
300
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年
平成14年
【資料:総務省統計局「工業統計調査」】
図 3.3.4-1
3.3.5 商
工業従業者数と製品出荷額の推移
業
商業の従業者数は、平成 9 年の 4,153 人から平成 11 年の 4,298 人とやや増加しま
したが、平成 14 年には 3,748 人までに減少しました。また、年間商品販売額は、平
成 9 年の約 905 億円から平成 11 年の約 922 億円にやや増加しましたが、その後、減
少し、平成 14 年には約 705 億円となっています。
年間商品販売額
年間商品販売額
30,000
20,000
10,000
0
従業者数
(人/年)
6,000
5,000
4,153人
90,523百万円
4,000
4,298人
3,748人
92,192百万円
3,000
2,000
70,454百万円
1,000
0
平成9年
平成11年
平成14年
【資料:商業統計調査】
図 3.3.5-1
商業従業者数と年間商品販売額の推移
29
従業者数
(百万円/年)
100,000
90,000
80,000
70,000
60,000
50,000
40,000
第 3 章 熱海市の地域概況と住民意識
3.3.6 農
業
熱海市における農作物で収穫量の多いのは「みかん」で、年間に約 2,400tとなっ
ていますが、他の農産物は 500t以下と少ない収穫量であり、農業は盛んとは言えま
せん。また、米・麦などの穀類は農産物として収穫されておりません。
お茶
0.4%
米
0.0%
イモ類
16.7%
雑穀 豆類
24.8%
野菜
10.6%
果物
72.3%
【資料:静岡県農林水産統計年報】
図 3.3.6-1 熱海市の主な農作物の収穫
3.3.7 交
通
熱海市における自動車保有台数を表 3.3.7-1 に示します。本市では年々自動車保有
台数が減少し、
平成 11 年に約 29,705 台であったものが平成 15 年には 2.9%減の 28,843
台となっています。平成 15 年の車種構成別台数をみると、乗用車が 11,752 台と最も
多く、全体の約 40%を占めています。
表 3.3.7-1
区 分
熱海市における自動車保有台数
平成11年 平成12年 平成13年 平成14年 平成15年
伸長率
(%)
H11-15
乗用車
12,530
11,975
11,919
11,735
11,752
▲ 6.2
準乗用車(ライトバン等)
1,359
1,090
977
906
827
▲ 39.1
トラック等
1,816
1,661
1,610
1,510
1,427
▲ 21.4
141
116
112
106
77
▲ 45.4
軽四輪
5,216
5,385
5,594
5,854
6,042
15.8
二輪車
8,589
8,454
8,319
8,695
8,666
0.9
54
53
54
54
52
▲ 3.7
29,705
28,734
28,585
28,860
28,843
バス
小型特殊車
総数
【資料:「静岡県の自動車保有台数調べ」】
(台)
30,000
29,800
自動車保有台数
29,600
29,400
29,200
29,000
28,800
28,600
28,400
28,200
28,000
平成11年
図 3.3.7-1
平成12年
平成13年
平成14年
平成15年
熱海市における自動車保有台数の推移
30
-2.9
第 3 章 熱海市の地域概況と住民意識
3.3.8
観
光
熱海市における宿泊施設利用者の推移を図 3.3.8-1 に示します。本市への観光客総数
は、増減しながら緩やかな減少傾向を示し、平成 10 年の 8,558 千人から 14 年の 7,873
千人に減少しました。本市への観光客総数の内、約 4 割が宿泊施設を利用しております
が、この観光客数は年とともに減少しています。
宿泊施設利用
人員(千人/年)
(千人/年)
非宿泊施設
利用人員(千人/年)
10,000
8,558
9,000
8,000
8,778
8,424
8,262
7,873
観光者数
7,000
4,981
4,815
5,124
5,499
3,577
3,447
3,300
3,279
3,212
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年
平成14年
6,000
4,662
5,000
4,000
3,000
2,000
1,000
0
【資料:観光商工課】
図 3.3.8-1
宿泊施設利用者の推移
本市の観光の中心は温泉です。市内の温泉の源泉数は増減を繰り返しており平成 3
年に 524 でしたが平成 15 年には 545 となっています。一方、利用源泉量は減少傾向が
見られ、平成 3 年に 22,711l/分であったものが、平成 15 年には 18,022l/分になりま
した。
54
5
54
6
54
9
54
8
54
7
52
9
52
8
51
9
52
8
52
6
2
6
18
,02
9
18
,54
17
,86
18
,20
18,000
4
1
1
19
,13
19
,01
3
1
20
,40
7
20
,20
19
,04
54
3
源泉数
8
20
,98
3
23
,55
22
,78
24,000
22
,71
1
2
52
6
30,000
52
4
利用源泉量(l/分)
600
550
500
450
400
350
300
250
200
150
100
12,000
6,000
平
成
3
平 年
成
4
平 年
成
5
平 年
成
6
平 年
成
7
平 年
成
8
平 年
成
平 9年
成
1
平 0年
成
1
平 1年
成
1
平 2年
成
1
平 3年
成
1
平 4年
成
15
年
0
【資料:温泉組合】
図 3.3.8-2
温泉の利用源泉数と源泉数の推移
31
第 3 章 熱海市の地域概況と住民意識
3.3.9 環
境
人の健康に係わる大気汚染物質の状況は、ほとんどの項目は環境基準に適合してお
りますが、光化学オキシダントに関しては基準を上回っており、今後の対策が望まれま
す。
表 3.3.9-1
大気汚染に係る環境基準等の適合状況(平成 15 年度)
項 目
日平均値の年間
窒素酸化物
98%値
(ppm)
日平均値の年間
二酸化硫黄
98%値
(ppm)
1時間値の最高値
日平均値の年間
浮遊粒子状物質
98%値
3
(mg/m )
1時間値の最高値
昼間の1時間値の
光化学オキシダント
最高値
(ppm)
測定値
環境基準等評価値
評価
0.026
0.06ppm以下
適合
0.013
0.04ppm以下
適合
0.067
0.1ppm以下
適合
0.051
0.01mg/m3以下
適合
0.131
(0.2mg/m3以下)
適合
0.128
0.06ppm以下
不適合
【資料:市民福祉部環境課】
熱海市における年間の廃棄物量は、平成 13 年度では可燃ごみが 22,609t、不燃ごみ
が 279tとなっています。これから 1 人当りのごみの排出量を求めると 0.53t/人日と
なり、静岡県全体における 1 人当りのごみの排出量 0.29t/人日の約 1.8 倍となります。
これは、本市が観光地であることから、観光客や宿泊施設などにより排出されるごみが
含まれるためと考えられます。
0.29
静岡県全体
0.53
熱海市
0
0.1
0.2
0.3
0.4
1人当りごみ排出量
0.5
0.6
(t/人・年)
【資料:「一般廃棄物処理事業のまとめ」(静岡県)に基づく】
図 3.3.9-1
1人当りのごみの排出量
32
第 3 章 熱海市の地域概況と住民意識
3.3.10 まちづくり
熱海市は、これまで国際温泉文化都市として発展してきましたが、社会の大きな変
化の中で将来を見据えつつ本市の将来の姿を示した「第三次熱海市総合計画」を平成
13 年に策定しました。その中の施策の大綱には「環境にやさしい循環型社会の構築」
が示されています。
さらに、平成 14 年には本市の環境に関する様々な取組や施策を総合的かつ計画的に
推進するための「熱海市環境基本計画」を策定しました。
本市の環境に対する基本的な取組姿勢は、環境基本計画に先立ち制定された環境の
保全と創造に関する施策の基本となる「環境基本条例」
(平成 12 年)の基本理念であ
る
①健全で豊かな環境の恵みの享受と将来世代への継承、
②地域特性を生かした自然と人との共生と持続可能な社会の構築、
③すべての事業活動及び日常生活における地球環境保全の推進
に基づいています。
また、本市では、平成 12 年に「熱海市地球温暖化対策実行計画」を策定し、地球温
暖化へ対応すべく、市自らにおける二酸化炭素排出量削減を示しました。
・第三次熱海市総合計画「熱海フレッシュ 21 計画(平成 13 年 1 月策定)
・熱海市環境基本条例(平成 12 年 3 月制定)
・熱海市環境基本計画(平成 14 年 3 月策定)
・熱海市地球温暖化対策実行計画(平成 13 年 3 月策定)
【熱海市における新エネルギー導入への取組】
・マリンスパあたみ
:太陽光発電システム
規模:10kW
施設電力
・市役所駐車場照明
:太陽光発電システム
規模:20W
駐車場照明
・熱海市立第一小学校
:太陽熱利用
規模:集熱面積
200 ㎡
プール加温、給湯
・熱海市立少年自然の家:太陽熱利用
規模:集熱面積
636 ㎡
給湯(風呂)、暖房
・市役所公用車
:クリーンエネルギー自動車
33
プリウス
1台
第 3 章 熱海市の地域概況と住民意識
3.4
新エネルギーに対する住民意識
3.4.1. アンケートの概要
熱海市において今後エネルギーを導入していくにあたり、方向性を検討する上で
の資料とするために、市民および事業者を対象として新エネルギーに関する認識や
その利用の考え方をアンケートにより調査いたしました。アンケートの内容の主な
ものは以下のとおりです。
①新エネルギーに対する認知度の把握
②新エネルギーの活用の状況と導入意欲の把握
③支援制度に対する認知度の把握
④導入すべき新エネルギーと導入施設・場所
⑤新エネルギー普及に必要なソフト面の対応把握
調査は郵送法を採用し、アンケート発送数と回収率は以下の通りでした。
・市 民:市内住民から住民基本台帳をもとに 20 歳以上 65 歳までの 500 人を
無作為に抽出しました。
(回収率:22%)
・事業者:市内事業所から無作為に抽出した 100 ヵ所を対象としました。(回
収率:53%)
また、「学校」として市内の小学校6年生から中学校2年生までの計 141 名を対
象に、エネルギーや新エネルギーに対する意識のアンケートを行い、新エネルギー
や環境に対する啓発の一助としました。
3.4.2 住民・事業者の新エネルギーに関する意識
市民および事業者への新エネルギーに関するアンケート結果から、新エネルギー
に対する住民意識は以下のように要約されます。
1)新エネルギーに対する認知度
知っている新エネルギーの種類とそれらの「どれも聞いたことがない」という
質問に対し、「どれも聞いたことがない」と答えた回答者は、市民・事業者とも 1
人もなく、新エネルギーについてはよく知られていることが認められました。た
だ、市民についてはアンケートの回収率が 22%と悪いことから考えると、市民の新
エネルギーに対する関心の低さが窺えます。
良く知られている新エネルギーは、市民、事業者ともにほぼ 90%(複数回答可)
以上の高い回答率となっている「太陽光発電・熱利用」、「風力発電」および「ク
リーンエネルギー自動車」であることがわかりました。しかし、
「バイオマス」、
「雪
氷熱利用」および「中小水力発電」については市民、事業者ともに回答率は 40%
以下と低いことから認知度が低いことがわかりました。このことから、本市では
利用の可能性の少ない「雪氷熱利用」は別として、今後はこれらの認知度の低い
新エネルギーについて広報していく必要があります。
34
第 3 章 熱海市の地域概況と住民意識
2)新エネルギーの活用状況と今後の導入意欲
「新エネルギー機器をお持ちですか」という質問で新エネルギー機器を持って
いると回答した割合は市民で 9.3%、事業者で 11.3%となっており、普及はまだ
十分に進んでいるとはいえない状況です。また、具体的に持っている機器は、市
民では太陽熱利用機器(温水器と思われる)が 60%を占め、事業者では太陽光発
電とクリーンエネルギー自動車がそれぞれ 33%となっていましたが、
「コージェネ
レーション」という回答も 1 件見られました。しかし、今後は利用したいと考え
ている市民、事業者は多いことから(市民では 60%以上、事業者では 50%以上)
、
新エネルギー導入の環境条件が整えば、利用者は増加すると考えられます。
3)支援制度について
新エネルギーに関する支援制度は数多くありますが、市民・事業者とも 60%以
上が既存の支援制度の存在を知らないことがわかりました。また、補助金を設け
ることが新エネルギー導入の促進になるという回答が市民で 60%以上、事業者で
は 70%以上もあることから、新エネルギーに関する支援制度を整備することによ
り、新エネルギーの導入はかなり促進されると考えられます。
4)新エネルギーを導入すべき施設・場所
新エネルギーを導入するべき場所としては、市民・事業者ともに市庁舎、学校、
福祉施設等の公共施設が 60%前後の方に支持され(複数回答)
、公共施設への率先
した導入が、今後の新エネルギー導入を一般に促進するための足がかりとなるこ
とが示唆されました。一方で、一般家庭と答えた方は市民で 30%弱、事業者で 30%
強となっており、比較的高価な新エネルギー機器を自ら率先して導入する環境に
至っていないことが窺えます。
5)新エネルギーに関する情報やソフト面での対応
新エネルギーの導入に有効な対策に関する質問の回答としては前述のように市
民、事業者ともに「導入するための補助金」という回答が「新エネルギーの導入
目標を定める」
(約 60%)と同様に多くありました。また、新エネルギーに対する
どのような情報提供が必要かとの質問に対し、市民,事業者ともに、
「購入・設置
費用」、
「燃料代節約効果」および「補助金等支援制度」が 60%以上と高い回答率
となっており、このことからも費用面での援助が最も求められていることがわか
ります。
3.4.3 小中学生の環境・エネルギーに対する意識
小中学校の生徒に対するアンケートから、エネルギー・環境に関する子供たちの
意識が以下のように理解されました。
35
第 3 章 熱海市の地域概況と住民意識
・暖房、照明、調理の熱源、自動車燃料等の身近なエネルギーについてはどのよう
なものかをよく理解しているが、新エネルギーについてはまだ身近ではないよう
で、あまり理解されていない。このようなことから、総合学習で新エネルギーを
テーマとして取り上げる等、教育の場における新エネルギーの学習が必要である。
・エネルギーと環境に関する自由意見では、地球温暖化に関する記述がみられるも
のの、まだ多くの子供たちに地球温暖化等の環境問題が強く認識されてはいない
ようである。このことからも、環境教育について認識できるような学習の場を提
供することが必要である。
なお、小中学生の自由回答では図による回答があったので、これらの例を以下に
示します。
36
第4章
熱 海 市 にお け る エネ ル ギー 事 情
4.1 エネルギー消費の概況
4.2 エネルギー需要の状況
4.3 新エネルギー賦存量
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
第4章
熱海市におけるエネルギー事情
4.1. エネルギー消費の概況
4.1.1 電力消費の概況
熱海市における年間の電力の消費量は約 345 千 MWh/年(平成 15 年度)であり、最も
多いのが、業務用電力であり全体の約 53%を占めています。業務用電力は事務所、ホテ
ル、旅館、商店などに使われる電力ですが、この電力が多いのは、本市が観光地であるこ
とから、ホテル・旅館などで多く消費しているためと考えられます。次いで消費量が多
いのは家庭用として主に使われる従量電灯A、Bであり、全体の約 20%を占め、この両
者で全体の電力消費量の 70%以上を占め、民生部門での電力消費が多いことがわかりま
す。一方、製造業などで使われる大口電力は約 3%と少なく、本市において製造業が少
ないからという特徴が現れています。
(図 4.1.1-1)
。
種 別
定額電灯
従量電灯AB
従量電灯C
臨時電灯
時間帯別電灯
街路灯
業務用電力
低圧高負荷
消費量(MWh/年)
364
70,220
31,285
396
2,480
3,681
182,679
1,939
6,678
10,688
33,291
343,701
高圧電力A
大口電力
その他
合 計
大口電力
3.1%
高圧電力A
1.9%
その他
9.7%
定額電灯
0.1%
従量電灯AB
20.4%
従量電灯C
9.1%
低圧高負荷
0.6%
臨時電灯
0.1%
業務用電力
53.2%
街路灯 時間帯別電灯
0.7%
1.1%
【資料:東京電力(株)提供資料 平成 15 年度】
図 4.1.1-1 電力消費の状況
【単位について】
<J(ジュール)> 熱量、仕事量を表す単位で、1J は 0.239cal(4.186J=1cal)に相当する。
1
kJ
=
239
cal
1
MJ
=
239
1
GJ
=
239
Mcal(239×106cal)= 0.239
kcal(239×103cal)
Gcal
<cal(カロリー)> 熱量を表す単位で、1cal は、1g の水を 1℃温めるのに必要な熱量。な
お、kcal(キロカロリー)
、Mcal(メガカロリー)
、Gcal(ギガカロリー)という単位も用い
る。
<Wh(ワットアワー)> 仕事量、電力量を表す単位で、1Whは 1W*の仕事率で 1 時間になす仕
事量、あるいは 1Wの電力を 1 時間消費した電力量。
1kWh=1,000Wh、1MWh=106Wh、1GWh=109Wh
*W(ワット)
:仕事率、電力を表す単位で、1 秒あたりに行う仕事の割合。1Wは 1 秒あたり 1J
行う仕事の割合。
1kW=1,000W、1MW=106W、1GW=109W
37
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
電力消費量の経年変化をみると、電灯と動力の合計の増加率は-1.2%から 8.8%の範
囲で推移しており、
平成 11 年に増加してからはやや減少傾向にあります
(図 4.1.1-2)
。
なお、1 世帯当りの電力消費量の変化は、例外はみられるものの 3,314kWh/世帯・年から
3,450 kWh/世帯・年の範囲で増加傾向にあります(図 4.1.1-3)
。このことから家庭での
電力消費の削減対策が望まれます。因みに、本市の世帯当りの家庭用電力消費量約
3,400kWh/年は、全国の約 5,600kWh/年、静岡県の約 5,800kWh/年に比べて少ない量です。
これは、本市では1世帯当りの人数が 2.1 人であり、全国の 2.64 人、静岡県の 2.94 人
に比べて少ないためと考えられます。
電 灯
電 力
400,000
235,275
239,032
238,027
241,676
242,835
214,882
200,000
234,640
250,000
230,324
232,510
300,000
108,427
112,078
110,609
112,299
111,924
109,683
50,000
109,814
111,662
100,000
111,093
150,000
0
成
平
度
7年
成
平
度
8年
成
平
度
9年
平
年
10
成
度
平
年
11
成
度
平
年
12
成
度
成
平
年
13
度
成
平
年
14
度
成
平
年
15
度
【資料:東京電力(株)提供資料】
図 4.1.1-2 電力消費量の推移
3,500
3,450
3,450
3,425
3,400
3,399
3,350
3,393
3,376
3,359
3,317
3,314
3,300
3,320
3,250
1 世帯当りの電力消費量の推移
38
度
15
年
成
平
平
成
14
年
13
年
平
成
成
平
【資料:東京電力(株)提供資料】
図 4.1.1-3
度
度
度
12
年
度
平
成
10
年
成
平
11
年
度
度
9年
成
平
成
8年
平
成
7年
3,200
平
世帯あたりの家庭用電力消費
(kWh/世帯・年)
電力消費量(MWh/年)
350,000
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
4.1.2 都市ガス消費の概況
熱海市における年間の都市ガスの消費量は約 2,110 万Nm3/年であり、全消費量に占め
る割合は、商業用が 66%で最も多くなっています。商業用ガスの用途は、電力の業務用
に対応し、事務所、ホテル、旅館、商店などに使われますが、これが多いのは電力と同様
に本市が観光地であり、ホテル・旅館などで多く消費しているためと考えられます。次
いで消費量の多いのは、家庭用ガスの 30.1%であり、この両者で全体の 90%以上を占め
ています(図 4.1.2-1)。一方、本市における製造業の少ないことを反映して、主に製
造業に使われる工業用ガスは 0.3%と少なくなっています。
その他用
3.7%
種 別
家庭用
工業用
商業用
その他用
合 計
消費量(Nm3/年)
6,355,375
56,013
13,946,646
779,226
21,137,260
家庭用
30.1%
商業用
66.0%
工業用
0.3%
【資料:熱海ガス㈱提供資料 平成 15 年度実績】
図 4.1.2-1 都市ガス消費の状況
都市ガス消費量の経年変化についてみると、総量は年々少しづつではありますが増加
傾向がみられ、
平成 6 年度に約 1,940 万Nm3/年であった消費量が平成 15 年には約 2,110
万Nm3/年に増加しています(図 4.1.2-2)
。なかでも、商業用ガスの消費量の増加が大
きいと言えます。
家庭用
工業用
商業用
その他用
20,000,000
15,000,000
【資料:静岡ガス㈱提供資料】
10,000,000
5,000,000
【資料:静岡ガス㈱提供資料】
図 4.1.2-2 都市ガス消費量の推移
39
度
度
15
年
成
平
平
成
14
年
13
年
成
平
平
成
12
年
度
度
度
11
年
成
平
平
成
10
年
9年
成
平
平
成
8年
7年
成
平
成
6年
0
平
ガス消費量(Nm3/年)
25,000,000
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
1 世帯当りの家庭用都市ガス消費量は、年々減少し、平成 6 年に 329Nm3/世帯・年であ
。ただし、
った消費量が平成 15 年には 300Nm3/世帯・年に減少しています(図 4.1.2-3)
350
339
340
329
329
330
322
316
320
313
311
308
310
304
300
300
290
【資料:熱海ガス㈱提供資料】
図 4.1.2-3
1 世帯当りの家庭用都市ガス消費量の推移
40
度
平
成
15
年
度
平
成
14
年
度
13
年
平
成
平
成
12
年
度
度
11
年
平
成
成
10
年
平
9年
平
成
8年
平
成
7年
平
成
6年
280
平
成
世帯当りの家庭用ガス消費量
(Nm3/世帯・年)
近年では横ばいであるといえます。
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
4.2. エネルギー需要の状況
エネルギー需要量(最終エネルギー消費量)は、その消費分野により、産業、民生及び
運輸の3部門に分類されるのが一般的です。以下に各需要部門の消費分野を示します。
・産業部門 -農林業、水産業、鉱業、建設業、製造業など第一次、第二次産業におけるエ
ネルギー消費
・民生部門
家庭用-自家用運輸(マイカー等)を除く家計消費部門におけるエネルギー消費
業務用-企業の管理部門等の建屋・事務所、ホテル等の第三次産業(運輸関係事業、
エネルギー転換事業を除く)におけるエネルギー消費
・運輸部門
旅客用-乗用車、バス、鉄道等におけるエネルギー消費
貨物用-陸運、海運、航空等におけるエネルギー消費
*航空については本市にはないため算定の対象から除外しました。また、旅客と貨物は分類して集計
するのが困難なため運輸部門として一括しました。
4.2.1 エネルギー需要量推計結果
市内におけるエネルギー需要量をエネルギーの種類別に推計した結果を固有単位で表
したものを表 4.2.1-1 に示しました。
また、エネルギー需要量を部門別、燃料種類別に相対比較できるように表 4.2.1-1 に
基づいて熱量換算したものを表 4.2.1-2 にまとめました。
表 4.2.1-1
部 門
産
業
部
門
民
生
部
門
ガソリン
部門別エネルギー需要量の推計値(固有単位)
灯油
kl/年
軽油
kl/年
A重油
kl/年
C重油
kl/年
kl/年
LPG
都市ガス
電力
t/年
3
MWh/年
千m /年
製造業
0
66
2
178
197
17
67
19,029
その他産業
-
981
2,740
742
20
-
-
36,752
小 計
0
1,047
2,742
920
217
17
67
55,781
家庭用
-
3,670
-
-
-
1,624
6,549
70,912
業務用
-
3,996
78
16,625
-
3,080
14,905
221,943
(公共施設)
-
(235)
(78)
(660)
-
(44)
(1,105)
(19,785)
小 計
-
7,666
78
16,625
-
4,704
21,454
292,855
運輸部門
16,806
-
7,499
-
-
7
-
47
(公用車)
(83)
-
(75)
-
-
-
-
-
合 計
16,806
8,713
10,319
17,545
217
4,728
21,521
348,683
※1. 資料及び推計方法は「資料-2」参照。
2.( )内は「公共施設」または「公用車」を示す。
41
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
熱海市全体のエネルギー需要量は、原油に換算すると年間で約 103,000 kl と推計され
ました(表 4.2.1-2)
。200lのドラム缶で約 52 万本に相当します。
需要量の多いエネルギーは、民生部門の電力で年間約 28,000 kl となっています。こ
れに次いで民生部門の重油が約 17,000 kl、運輸部門のガソリン約 15,000kl となってい
ます。民生部門の電気と重油の需要量の多いのは業務用の需要量が多いことによります
(図 4.2.1-1)
。
表 4.2.1-2
部門
産
業
部
門
ガソリン
部門別エネルギー需要量の推計値(原油換算)
灯油
軽油
重油類
LPG
都市ガス
(単位:kl/年)
電力
合計
製造業
0
63
2
397
22
37
1,793
2,314
その他産業
-
942
2,740
781
-
-
3,464
7,927
小 計
0
1,005
2,742
1,178
22
37
5,257
10,241
家庭用
-
3,526
-
-
2,134
3,588
6,683
15,931
業務用
-
3,839
78
17,017
4,048
8,167
20,916
54,065
(公共施設)
-
(226)
(78)
(676)
(58)
(605)
(1,865)
(3,508)
小 計
-
7,365
78
17,017
6,182
11,755
27,599
69,996
運輸部門
15,222
-
7,499
-
9
-
4
22,734
(公用車)
(75)
-
(75)
-
-
-
-
(150)
合 計
15,222
8,370
10,319
18,195
6,213
11,792
32,860
102,971
民
生
部
門
※1. 資料及び推計方法は「資料-2」参照。
2. ( )内は「公共施設」または「公用車」を示す。
原油換算値(kl/年)
30,000
25,000
20,000
〔参考〕熱海市の総エネルギー
需要量:
原油換算で約 103,000 kl とは?
15,000
10,000
5,000
ドラム缶 約 52 万本分
0
ソ
ガ
リン
油
灯
油
軽
油
重
類
G
LP
市
都
図 4.2.1-1
ス
ガ
力
電
運
輸
民
部
生
門
産
部
業
門
部
門
部門別・エネルギー種別エネルギー需要量の推計値(原油換算)
42
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
各部門別におけるエネルギー需要量の割合についてみると、最も割合の高い部門は民
生部門で家庭用と業務用の合計は全体の 70%弱を占めています。このうちの業務用だけ
でも全体の 52.5%であり、高い割合を占めています。次いで高い割合を占めているのは
運輸部門で、22.1%となっており、産業部門は全体の 9.9%に止まっています(図 4.2.1
-2)
。
エネルギー種類別にエネルギー需要量の割合をみると電力が 33.0%と最も多く、次い
で重油の 17.3%、ガソリンの 14.4%となっています(図 4.2.1-3)
。電力需要量の約 60%
は業務用によるもので、重油の約 90%も業務用によるものです。また、ガソリンの全て
と軽油のほとんどが運輸部門の自動車による消費です。これらのことから、民生業務部
門と運輸部門でのエネルギー削減対策が望まれます。
産業
9.9%
運輸
22.1%
民生
(家庭用)
15.5%
ガソリン
14.4%
電力
33.0%
灯油
7.9%
軽油
9.8%
民生
(業務用)
52.5%
図 4.2.1-2
都市ガス
11.8%
図 4.2.1-3
部門別エネルギー消費比率
(原油換算)
LPG
5.8%
重油類
17.3%
種類別エネルギー消費比率
(原油換算)
熱海市におけるエネルギー需要量の原油換算値約 103,000kl/年は、静岡県全体のエネ
ルギー需要量約 12,000 千 kl(2000 年値)の約 0.9%に相当します。
エネルギー需要量の部門別割合について、全国及び静岡県と熱海市を比較すると、産
業部門については、全国、静岡県ともに 50%弱であるのに比べ本市では約 10%とエネル
ギー需要量全体に占める割合が低くなっています。これに対し、民生部門では、民生家
庭と民生業務を合わせた割合は全国、静岡県ともに 25%程度であるのに比べ、本市では
68.1%と高い割合となっています。特に、業務用の占める割合は、全国と県においては
それぞれ 15.6%、12.2%であるのに対し本市では 53.3%と 3 倍以上の高い割合となって
います。これは、前述した通り、本市の基幹産業が観光であることによるホテル・旅館お
よび飲食店などによるエネルギー消費が多いためと考えられます。
一方、運輸部門では全国、静岡県ともに 25%程度の高い割合でありますが、本市でも
22.1%と同程度割合であるといえます。
43
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
産業部門
熱海市 9.9
15.5
民生部門
(業務用)
0%
22.1
10.8
46.5
国
運輸部門
52.5
49.9
静岡県
全
民生部門
(家庭用)
12.2
13.0
20%
40%
27.1
15.6
24.8
60%
80%
100%
※1.全国:総合エネルギー統計の平成 13 年度値
2.静岡県:しずおかエネルギー需要量調査の平成 12 年度値
図 4.2.1-4
熱海市と静岡県及び全国の部門別エネルギー需要量の比較
本市における 1 人当たりのエネルギー消費量を全国及び静岡県との比較を行うと、静
岡県では年間 3.18kl/人と全国の 3.25kl/人に比べやや低い消費となっておりますが、本
市では 2.43kl/人とさらに全国に比べ 25%低い値となっていることがわかります。
部門別にみると、本市の 1 人当りのエネルギー需要量は、民生家庭では全国、県と比
べ本市では同程度でありますが、民生業務では、全国、県に比べ約 3 倍強となっており、
民生業務でのエネルギー需要量が多いことが窺えます。
一方、運輸部門と産業部門では全国および県に比べ本市では 1 人当りのエネルギー需
要量は少なく、特に産業部門では全国、県の 6 分の1程度の需要量となっています。結果
として、産業部門が全国、県に比べて圧倒的に少ないことが、熱海市の 1 人当りのエネル
ギー需要量の少ない要因と考えられます(図 4.2.1-5)
。
産業部門
熱海市 0.24
0.37
0.00
0.50
0.34
1.50
2.43
0.86
0.39
0.42
1.00
運輸部門
0.53
1.51
国
民生部門
(業務用)
1.30
1.59
静岡県
全
民生部門
(家庭用)
0.81
0.51
2.00
3.18
2.50
3.00
3.25
3.50
1人当りのエネルギー消費量:原油換算(kl/人・年)
図 4.2.1-5 熱海市と静岡県および全国における1人あたりのエネルギー需要量比較
44
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
4.2.2 二酸化炭素(CO2)排出量の推計結果
二酸化炭素排出量は、熱海市全体で年間約 309,000t-CO2 となっています。排出量が
最も多く推計されたものは、民生部門の電力で年間約 92,800t- CO2 となっています。
次いで多いのが,民生部門の都市ガスと重油類であり、各々年間で約 45,200t- CO2 、
約 46,600t- CO2 と同程度の排出量となっています(表 4.2.2-1、図 4.2.2-1)。これ
らに続き運輸部門のガソリンも約 40,000t- CO2/年と多い排出量となっています。
表 4.2.2-1
部門
民
生
部
門
灯油
軽油
重油類
LPG
(単位:t-CO2/年)
都市ガス
電力
合計
製造業
0
166
5
1,086
50
141
6,032
7,480
その他産業
-
2,466
7,242
2,138
-
-
11,650
23,496
小 計
0
2,632
7,247
3,224
50
141
17,682
30,976
家庭用
-
9,226
-
4,778
13,805
22,479
50,288
業務用
-
10,046
206
46,550
9,061
31,420
70,356
167,639
(公共施設)
-
(591)
(206)
(1,848)
(129)
(2,329)
(6,272)
(11,375)
小 計
-
19,272
206
46,550
13,839
45,225
92,835
217,927
運輸部門
39,998
-
19,820
-
21
-
15
59,854
(公用車)
(198)
-
(198)
-
-
-
-
(396)
合 計
39,998
21,904
27,273
13,910
45,366
110,532
308,757
-
49,774
※1. 二酸化炭素排出係数は、「単位換算について」を参照。
2. 使用資料および推計方法は「資料-2」参照。
3. ( )内は「公共施設」または「公用車」を示す。
100,000
CO2排出量(t-CO2/年)
産
業
部
門
ガソリン
部門別二酸化炭素排出量の推計値
90,000
80,000
70,000
60,000
50,000
40,000
30,000
20,000
10,000
0
ン
ソリ
油
ガ
灯
油
軽
門
部
業
力
電
門
部
ス
ガ
産
市
都
部
輸
G
LP
運
類
油
生
民
重
門
図 4.2.2-1
部門別・エネルギー種類別CO2排出量
45
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
部門別排出量の割合は、エネルギー需要量の場合と同様に民生部門が最も高く、民生
家庭と民生業務の合計で全体の約 70%を占めています。このうちの業務用だけでも全体
の 54.3%であり、高い割合を占めています。次いで高い割合を占めているのは運輸部門
で、19.4%となっており、産業部門は全体の 10.0%に止まっています(図 4.2.2-2)
。
エネルギー種類別に二酸化炭素排出量の割合をみると、これもエネルギー需要量の場
合と同様に電力が 35.8%と最も多く、次いで重油の 16.1%、都市ガスの 14.7%、ガソ
リンの 13.0%となっています(図 4.2.2-3)
。前述したように、電力需要の約 60%が業
務用の需要よるもので、ガソリンの全てと軽油のほとんどが運輸部門の自動車による消
費であることから考えると二酸化炭素排出抑制対策の面からも民生業務部門と運輸部門
での対策が望まれます。
民生
(家庭用)
16.3%
産業
10.0%
運輸
19.4%
民生
(業務用)
54.3%
図 4.2.2-2 部門別二酸化炭素排出比率
ガソリン
13.0%
電力
35.8%
灯油
7.1%
軽油
8.8%
都市ガス
14.7%
図 4.2.2-3
重油類
16.1%
LPG
4.5%
エネルギー種類別二酸化炭素排出比率
本市における年間の二酸化炭素排出量約 309,000t- CO2 は、静岡県における年間の二
酸化炭素排出量約 31,700 千t- CO2 の約 1%に相当します。
本市における住民 1 人当たりの CO2 排出量を算出すると年間で1人当たり 7.2t- CO2
となり、これは全国の 8.5t- CO2 に比べ約 15%少なく、静岡県の 8.4t- CO2/年と比べ
ても約 14%少ない値となっています。部門別にみると、産業部門での CO2 排出量が本市
の場合、全国および静岡県の約 18%から約 17%と少ないことと、民生業務での排出量が
全国、県の約 3 倍であることが顕著です(図 4.2.2-4)
。
産業部門
熱海市 0.7
1.2
3.9
国
0.0
図 4.2.2-4
1.0
民生部門
(業務用)
運輸部門
3.9
4.2
静岡県
全
民生部門
(家庭用)
7.2
1.4
0.9
1.4
1.0
1.2
8.4
2.3
8.5
2.0
2.0
3.0
4.0
5.0
6.0
7.0
1人当たりのCO2発生量(t-CO2/人年)
8.0
9.0
熱海市と静岡県および全国の1人当たりの CO2 排出量比較
46
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
4.2.3 主な公共施設におけるエネルギー需要量
本市の公共施設における年間の全エネルギー需要量は、原油に換算すると約 3,700kl
で、ドラム缶約 18,500 本に相当します。これをエネルギー別にみると、電力が約 1,900
kl /年と最も多く、全体の 50%弱を占め、次いで重油類が約 680kl /年と多くなって
います。電気消費量の多い施設は、エコ・プラント姫の沢、浄水管理センター、温泉施設
動力室などです。また、重油の消費量が多い施設は、温泉動力室、大黒崎し尿処理セン
ターとなっています。
(表 4.2.3-1)
公共施設のエネルギー需要量が市全体のエネルギー需要量に占める割合をエネルギー
別にみると電力が 5.7%と最も多く、次に都市ガスの 5.1%となっています。
公共施設の全エネルギー需要量約 3,700kl /年は、市全体のエネルギー需要量約
103,000kl /年のわずか 3.6%に過ぎません。このことは、公共施設への新エネルギー
の導入は、新エネルギーによる直接的なエネルギー確保や二酸化炭素の排出削減を目的
とすることよりもむしろ民間・企業への新エネルギー利用意欲を喚起し、広く一般に新
エネルギー利用を知らしめるための率先的導入の役割を担うことの方が重要であること
を示しています。
表 4.2.3-1 熱海市全体と公共施設のエネルギー需要量の比較
エネルギー種別 ガソリン
熱海市全体
軽油
重油類
LPG
都市ガス
15,222
8,370
10,319
18,195
6,213
11,792
32,860
102,971
75
226
153
676
58
605
1,865
3,658
公共施設
割合(%)
灯油
(単位:kl/年)
電力
合計
0.5
2.7
1.5
3.7
0.9
5.1
5.7
※ 割合:市全体のエネルギー需要量に占める公共施設のエネルギー需要量の比率を示す。
《 単位換算について 》
○熱量換算値
【ガソリン】34.6 GJ/kl、【灯油】36.7 GJ/kl、【軽油】38.2 GJ/kl
【A 重油】39.1 GJ/kl、【C 重油】41.7 GJ/kl、【プロパンガス】50.2 GJ/t
【都市ガス】20.93 MJ/Nm3、(熱海ガス㈱)【電力】3.6 GJ/MWh、【原油】38.2MJ/l
○二酸化炭素排出係数
【ガソリン】2.380kg-CO2/l、【灯油】2.514kg- CO2/l、【軽油】2.643 kg- CO2/l
【A重油】2.800 kg- CO2/l、【C重油】2.986kg- CO2/l、【プロパンガス】2.942kg- CO2/ kg、
【都市ガス】2.108 kg- CO2/ Nm3、【電力】0.317kg- CO2/kWh(東京電力株式会社実績)
出典:地球温暖化対策地域推進計画策定ガイドライン、環境庁
47
3.6
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
4.3
新エネルギー賦存量
4.3.1 対象とした新エネルギーと賦存量の定義
本ビジョン策定調査においては、熱海市における新エネルギーの賦存量を種別毎に算
出しました。本ビジョンにおいて賦存量推計の対象とした新エネルギーを以下に示しま
す。
◆太陽エネルギー
:太陽光発電及び太陽熱利用
◆風力エネルギー
:風力発電
◆バイオマスエネルギー:農業廃棄物の燃焼による熱利用、木質バイオマスの燃焼に
よる熱利用、下水汚泥・し尿のメタン醗酵によるバイオガ
ス熱利用、生ゴミのメタン発酵による熱利用
◆廃棄物エネルギー
:可燃ゴミの燃焼による熱利用
◆クリーンエネルギー自動車:ハイブリッド自動車の導入
◆天然ガスコージェネレーション:産業・業務・家庭用天然ガスコージェネレーシ
ョン
◆温度差エネルギー:温泉排熱利用(ヒートポンプとして利用)
◆中小水力エネルギー :上水の給配水利用、処理場における処理水排水利用によ
る水力発電
◆海洋エネルギー:波力発電
以上の中で中小水力発電と海洋エネルギーは、新エネルギーとしては定義されていま
せんが、地域に賦存する自然エネルギーとしては重要なエネルギーであるために賦存量
の推計に加えました。
また、クリーンエネルギー自動車と天然ガスコージェネレーションのような需要側の
新エネルギーは本来の自然に存在するエネルギー量を意味する賦存量としては扱えない
ものですが、利用可能なエネルギー量を賦存量として扱い推計しました。
なお、熱海市内では、天然ガスへの転換がなされておりませんが、今後天然ガスへの
転換がなされる計画であるため転換後を想定し天然ガスコージェネレーションの導入も
推定の対象に加えました。
新エネルギーの賦存量は、一般に、
「潜在賦存量」、
「最大可採量」
、
「期待可採量」等の
段階に分けて定義され、エネルギー量が算出されます。それぞれの賦存量の定義は、以
下のようにまとめられます。
48
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
○潜在賦存量:対象とする地域に存在する、理論的に算出しうる潜在的なエネルギーの
全量。
○最大可採量:エネルギー採取法からみて当然考慮すべき地理的要因等の制約要因を考
えた上で、最大限利用可能と考えられる量。または、潜在的な上限値と
しての賦存量が明確に定義できないエネルギーにおいて、特定の利用条
件を想定した場合の最大限利用可能な量(廃棄物利用のように社会的条
件によって資源の賦存量が変動する場合など)
。
○期待可採量:現在及び将来(想定している期間内)のエネルギー利用技術等の制約要
因を考慮した上で、エネルギーとして開発利用の可能性が期待される量。
経済性や社会条件による制限要因は考慮していません。
注)クリーンエネルギー自動車は、現行のガソリン車やディーゼル車をクリーンエネルギー自動車
に転換することを、天然ガスコージェネレーションは現状で必要な電気や熱を得る手段を天然
ガスコージェネレーションに転換することを想定した省エネルギー性を表すため、最大転換量
(最大可採量)、期待転換量(期待可採量)と呼びます。
上記3種の賦存量に関する概念のうち、比較的現実的で、地域における新エネルギー
の導入促進を図る上で有用と考えられるものは期待可採量であり、潜在賦存量及び最大
可採量は、期待可採量算定のための基礎資料として位置づけられます。以下では本市に
おける新エネルギーの賦存量を推計し、新エネルギーの供給ポテンシャルやエネルギー
面での特性を把握するための基礎資料とします。
【コラム】
【賦存量の多寡の関係】
潜在賦存量
潜在賦存量>最大可採量>期待可採量
最大可採量
49
期待可採量
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
4.3.2 賦存量の推計条件
賦存量を推計するために用いた基本的条件は以下のとおりです。
表 4.3.2-1
賦存量(期待可採量)推計のための基本的条件
期待可採量推計のための基本的条件
エネルギー源
対象施設
導入棟数
一般住宅
光発電
太
9,570
4
事務所・店舗
470
8
ホテル・旅館等
240
10
30
20
陽
主な公共施設
対象施設
3,830
3
190
8
ホテル・旅館等
90
50
主な公共施設
12
50
事務所・店舗
風速条件(地上高 30m):年平均風速
風力発電
設備容量(m2)
導入棟数
一般住宅
熱利用
設備容量(kW)
6m/s∼8m/s
風車設置可能面積:上記風速条件を満たす面積の 10%が利用可能
風車規模:1,000kW
風車占有面積:10D×10D(Dは風車ローター直径)
農業廃棄物
利用可能な農業廃棄物量:3,270t/年
バイオマス
木質バイオマス
利用可能な森林面積:人工林
1,911ha
し尿メタン醗酵
利用可能なし尿処理量
:
8,330kl/年
下水汚泥メタン醗酵
利用可能な汚泥量
:78,740t/年
生ゴミメタン醗酵
利用可能な汚泥量
:
利用可能な可燃ゴミ量
:22,140t/年(エコプラント姫の沢の実績)
可燃ゴミの燃焼
クリーンエネルギー自動車
最大転換可能台数
庭
民生系事務所等
温度差エネルギー(温泉排熱)温泉湧出量:9,470,000t/年
波力発電
3,600t/年
設備・設備容量(kW)
1
天然ガスCG
300
1,466
天然ガスCG
1
5
天然ガスCG
300
温泉排熱温度:30℃
使用水量(m3/s)
対象施設
中小水力発電
(し尿処理場汚泥を含む)
導入件数
産業系事業所等
家
1,536 ha
:18,620 台(ハイブリッド車を想定)
対象施設
天然ガス
コジェネレーション
天然林
平均気温:15.9℃
有効落差(m)
相の原受水槽
0.42
22
一里茶屋受水槽
0.28
8
有義周期:7.0 秒
海岸線延長:16,000m
有義波高:1.18m
注):設備容量は平均的な値とて設定。
50
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
4.3.3
賦存量推計結果
新エネルギー賦存量の推計結果を表 4.3.3-1及び図 4.3.3-1 に示します。本ビジョン
策定調査において推計した新エネルギー賦存量の特徴は以下のとおりです。
各新エネルギーの賦存量(期待可採量)の合計値は、原油換算量で約 29,040kl/年、ドラ
ム缶約 15 万本)となり、これは、市内の全エネルギー需要量 103,000 kl/年の約 28%に
相当します。
ま た 、 電 力 利 用 で は 約 94,140MWh/ 年 と 推 計 さ れ 、 こ れ は 、 市 内 の 電 力 消 費 量
349,000MWh/年の約 27%に当ります。この電力は、約 27,900 世帯の電力使用量に相
当するエネルギー量です(熱海市の 1 世帯当たりの電力使用量 3,380kWh/年で換算)。
賦存量として最も多いのは、クリーンエネルギー自動車であり、全賦存量の 23.6%を占
め、次いで太陽光発電で全体の 16.5%となっており、これと熱利用を合わせると、太陽エ
ネルギーとして全体の 24.0%を占めます。3 番目に多いのは、ゴミ燃焼で全体の 13.8%を
占めていまが、これはエコ・プラント姫の沢でのゴミ焼却によるものです。バイオマスエネ
ルギーが全体の 12.6%を占めていますが、上記以外のエネルギーは 10%未満となっていま
す。
表 4.3.3-1
エネルギー源
太
陽
新エネルギー賦存量一覧
期待可採量
熱利用
電力利用
原油換算
(GJ/年)
(MWh/年)
(kl/年)
光発電
(182,850)
熱利用
82,690
風力発電
農業廃棄物
(98,680)
50,790
−
27,410
割合
(%)
4,787
16.5
2,165
7.5
2,583
8.9
4,150
[320]
109
0.4
木質バイオマス
101,800
[8,100]
2,665
9.2
し尿メタン醗酵
880
[70]
23
0.08
下水汚泥メタン醗酵
8,310
[660]
218
0.8
生ゴミのメタン発酵
24,230
[1,920]
634
2.2
小 計
139,370
[11,070]
3,649
12.6
可燃ゴミの燃焼
152,880
[12,130]
4,002
13.8
クリーンエネルギー自動車
261,800
[72,800]
6,853
23.6
9,200
2,021
7.0
[24,850]
2,342
8.1
バ
イ
オ
マ
ス
天然ガスコージェネレーション
温度差エネルギー(温泉排熱)
中小水力発電
海洋エネルギー(波力発電)
合
合
計
計(電力分を含む)
44,100
(33,100)
89,450
(2,230)
620
58
0.2
(22,030)
6,120
577
2.0
803,390
1,142,280
94,140
−
−
29,037
注) 1.風力の期待可採量は1,000kW級風車で風車間隔10D×10D とした場合の値である。(Dは風車直径)
2.熱利用における ( ) 内の数値は 1kWh=3.6MJ として電力利用を換算した値である。
3.原油換算には原油の発熱量1 l=38.2MJとした。
4.[ ]は熱利用を優先し、電力利用としては合計に加えない。
51
−
100
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
中小水力発電
0.2%
温度差
8.1%
波力
2.0%
太 陽 光
16.5%
太陽熱
7.5%
GCG
7.0%
CEV
23.6%
風 力
8.9%
バイオマス
12.6%
ゴミ燃焼
13.8%
*CEV:クリーンエネルギー自動車
*GCG:天然ガスコージェネレーション
図 4.3.3-1
新エネルギー賦存割合
熱海市における新エネルギーの賦存の状況(期待可採量):その1
○新エネルギーの全賦存量
:
原油換算
約 29,037kl/年
・市内全エネルギー需要量の約 28%に相当。
・電力は、市内約 27,900 世帯の電力を賄えます。
○太陽光発電
:
原油換算
約 4,787kl/年
・市内全エネルギー需要量の約 5%に相当。
・市内電力需要量の約 15%を賄えます。
・市内に広く分布しています。
○太陽熱利用
:
原油換算
約 2,165kl/年
・市内全エネルギー需要量の約 2%に相当。
・都市ガスの約 18%に相当。
・市内に広く分布しています。
○風力エネルギー
:電気
約 27,410MWh/年
原油換算
約 2,583kl/年
・市内全エネルギー需要量の約 3%に相当。
・市内電力需要量の約 8%を賄えます。
・山間部に偏在し平野部にあまりありません。風力発電に適した風況の地域は土地利用規制
区域や山林となっており立地できる地点はあまりありません。
○農業廃棄物エネルギー
:
原油換算
109kl/年
原油換算
約 2,665kl/年
・市内全エネルギー需要量の 0.1%に相当。
・ミカン以外の農作物はあまり栽培されていません。
○木質バイオマス
:
・市内全エネルギー需要量の約 3%に相当。
・森林整備を兼ねた間伐材、林地残材の利用が期待されますが、これらの収集システムが課題
です。
52
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
熱海市における新エネルギーの賦存の状況(期待可採量):その2
○し尿メタン醗酵
:
原油換算
23kl/年
原油換算
218kl/年
・市内全エネルギー需要量の 0.02%に相当。
○下水汚泥メタン醗酵
:
・市内全エネルギー需要量の 0.2%に相当。
・現在、し尿汚泥は焼却処分されています。
○生ゴミメタン醗酵
:
原油換算
634kl/年
・市内全エネルギー需要量の 0.6%に相当。
・賦存量はあまり多くありませんが、多量の生ゴミが発生しており、ホテル、旅館、飲食店な
どが多いことを考えると、収集が容易であり、エネルギー利用に有利。
・生ゴミ処理対策と兼ねた有効利用が可能。
○可燃ゴミの燃焼
:
原油換算
約 4,002kl/年
・市内全エネルギー需要量の約 4%に相当。
・エコ・プラント姫の沢におけるごみの焼却熱です。
・観光産業が盛んなことから、観光客や宿泊施設からのごみの量が多い。
○クリーンエネルギー自動車
:
原油換算
約 6,853kl/年
・市内全エネルギー需要量の約 7%に相当。
・市内のガソリンと軽油の合計の約 27%に相当。
○天然ガ ス コージェ ネ レーショ ン :電気
約 9,200MWh/年
原油換算
熱
44,100GJ/ 年
2,021kl/年
・市内全エネルギー需要量の約 2%に相当。
・都市ガスが将来天然ガスに転換される予定あり、導入が今後期待される。
・宿泊施設など電気と熱の両方の消費が多い施設があり導入は有効。
○温度差エネルギー(温泉排熱)
:
原油換算
約 2,342kl/年
・市内全エネルギー需要量の約 2%に相当。
・市内の都市ガスと灯油需要量の合計の約 17%に相当。
○中小水力発電
: 電気 620MWh/年 原油換算
・市内全エネルギー需要量の 0.06%に相当。
・市内電力需要量の 0.9%
・河川は水量が少ないため河川での利用は難しい。
・上水施設でのスポット的利用が考えられる。
○海洋エネルギー
:
原油換算
・市内全エネルギー需要量の 0.6%に相当。
・市内の電力需要の約 9%に相当。
53
約 577kl/年
58kl/年
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
(1) 太陽エネルギー
住宅や事務所の屋根に太陽光電池パネルあるいは太陽熱集熱器を設置することを想定
し、本市における日射マップを基に賦存量を算定しました。
● 潜在賦存量
日射量の年平均は 3.51 kWh/㎡・日
で良好。
全体的に高い日射量であるが、特
に初島での日射量が高い。
自然エネルギー賦存量図(農業環境技術研究所)より作成
図 4.3.3-2
熱海市における日射マップ
本市における年平均日射量(水平面日射量)を他と比較すると、日本でも良好な日射で
知られる宮崎市には劣るものの東京より約 11%高く、県内の静岡市と同程度となってお
り、日射条件が良好であることがわかります。月変化をみると寒候期の 11 月から 1 月に
低くなり、梅雨期の 6 月と 7 月に多少低下するものの 4 月から 8 月の暖候期に高い傾向を
示しています(表 4.3.3-2)
。
表 4.3.3-2
地 点
熱海市
静岡市
東京
宮崎市
1月
2.55
2.57
2.36
2.97
2月
2.98
3.14
2.75
3.39
3月
3.42
3.68
3.25
3.72
4月
4.20
4.37
3.97
4.33
5月
4.98
4.94
4.44
4.47
日射量の比較
6月
4.17
4.14
3.78
4.33
7月
4.24
4.02
3.86
4.97
8月
4.50
4.18
4.06
4.94
9月
3.41
3.25
2.89
3.75
10月
3.05
3.01
2.61
3.42
単位:kWh/㎡・日
11月 12月 年平均
2.29 2.35 3.51
2.38 2.30 3.50
2.11 2.06 3.17
2.75 2.75 3.81
自然エネルギー賦存量図(農業環境技術研究所)より算出
潜在賦存量は、電力の場合では約 7,900 万MWh/年と膨大な量で、市全体の電力需要
量約 35 万MWhの約 226 倍に相当します。また、熱量では約 28,000 万GJ/年と市内の
全需要量 389 万GJ/年の 72 倍となっています(表 4.3.3-3)
。
54
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
表 4.3.3-3
太陽エネルギー潜在賦存量
水平面全天日射量
(kWh/m2・日)
市内面積
(km2)
3.51
61.55
潜在賦存量
電力利用
(MWh/年)
熱換算
(GJ/年)
78,854,800
283,877,300
● 期待可採量
【太陽光発電】
一般住宅、事業所、店舗、ホテルおよび公共施設等に太陽発電システムを設置すること
を想定した期待可採量は、約 50,800MWh/年で市内の電力需要の約 15%を賄えることに
なります。この電力を熱量に換算すると約 18 万GJ/年となり、これは市内の全エネルギ
ー需要量の約 5%に相当します(表 4.3.3-4)
。
表 4.3.3-4
種別
棟数
一般住宅
16,461
事業所・店舗
944
ホテル・旅館等
472
主な公共施設
60
合 計
-
太陽エネルギーの期待可採量(太陽光発電)
新築数
導入棟数
2,682
-
設備容量
(kW)
9,570
470
240
30
-
38,280
3,760
2,400
600
45,040
期待可採量
熱換算
電力利用
(MWh/年)
(GJ/年)
43,160
155,380
4,240
15,260
2,710
9,760
680
2,450
50,790
182,850
注)1.一般住宅については住宅棟数、事業所、店舗、ホテル、公共施設等の各建築物数の 50%がシステム設
置可能とした。
2.一般住宅では 4kW、事業所・店舗では 8kW、ホテル・旅館等では 10kW、公共施設では 20kW の太陽光発
電システムを設置するとした。
【太陽熱利用】
一般住宅、事業所、店舗、ホテルおよび公共施設等に集熱パネルを設置することを想定
した期待可採量は、約 82,700GJ/年で市内の全エネルギー需要量の約 2%、都市ガスの
約 18%に相当します。この量は原油換算で約 2,170kl(ドラム缶約 10,100 本に相当)に
なります(表 4.3.3-5)
。
表 4.3.3-5 太陽エネルギーの期待可採量(太陽熱利用)
種別
棟数
一般住宅
16,461
事業所・店舗
944
ホテル・旅館等
472
公共施設
60
合 計
-
新築数
2,682
-
導入棟数
3,830
190
90
12
-
設備容量
(㎡)
11,490
1,520
4,500
600
18,110
期待可採量
(GJ/年)
52,460
6,940
20,550
2,740
82,690
注)1. 一般住宅については住宅棟数、事業所、店舗、ホテル、公共施設等の各建築物数の
20%がシステム設置可能とした。
2.一般住宅では 3 ㎡、事業所・店舗、事務所・商店では 8 ㎡、ホテル・旅館等、公
共施設では 50 ㎡の集熱パネルを設置するとした。
55
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
(2) 風力エネルギー
熱海市の風況マップに基づいた風速と風車設置可能台数から賦存量を算定しました。
● 最大可採量
風況マップのメッシュごとの風速値から風速階級別に平均風速と面積を算出しました
(表 4.3.3-6, 図 4.3.3-3)。
表 4.3.3-6
風速階級(m/s)
V<4
4≦V<5
5≦V<6
6≦V<7
7≦V<8
8≦V
合計/平均
熱海市における風速出現状況
平均風速(m/s)
-
4.8
5.5
6.4
7.1
-
6.0 面積(km2) 面積割合(%)
0.00
0.0
4.50
7.3
22.90
37.2
32.10
52.2
2.05
3.3
0.00
0.0
61.55
100.0
注)平均風速は地上高 30 m における年平均風速値
熱海市における地上高 30mでの
年平均風速は 6.0m/s と全体的
には風力発電に適した風速です。
ただし、風況マップで 6m/s 以上
場所は、国立公園等の土地利用規
制区域や山林で、風車建設時のア
クセスが悪く風車建設が困難な
場所が殆どです。
【風力発電に適した風速】地上高
30mにおける風速が 6m/s 以上。
全国風況マップ(NEDO,イー・アンド・イーソリューションズ㈱)より作成
図 4.3.3-3
熱海市における風況マップ(地上高 30m)
1,000kW級の風車を設置することを想定した最大可採量を算定しました。風力発電が
可能な地上高 30mにおける年平均風速 4m/s以上の地域の面積は 61.55km2で、そこに
設置できる風車の台数は 13 台です。このときの最大可採量は約 96,500MWh/年と推計
されました(表 4.3.3-7)
。
56
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
表 4.3.3-7
風力発電の最大可採量
建設可能
最大可採量
平均風力
台数
エネルギー密度
(m/s)
(m/s)
(台)
(MWh/年)
(km2)
1
195
3,900
4≦V<5
4.8 4.50
5
289
28,890
5≦V<6
5.5 22.90
6≦V<7
7
455
63,670
6.4 32.10
7≦V<8
0
629
0
7.1 2.05
13
96,460
合計/平均
61.55
注)1. 平均風速は地上高 30 m における年平均風速値である。
2. 1,000kW級風車はローター直径70m・ハブ高さ60mとした。
3. 開発可能面積は、国立公園等の指定や山林が多いことを考慮して
メッシュ面積に対して10%とした。
風速階級 平均風速
●
面積
期待可採量
風力発電では地上高 30mで年平均風速が 6m/s以上でないと採算が合わないと言われ
ています。熱海市全体からこの風況に該当する地域を抽出し、その中から国立公園等の規
制区域や険しい山林の中に位置する部分には風車は建設できないとして、建設可能範囲を
限定した結果、風車の建設可能台数は 7 台となりました。これを基にした期待可採量は、
27,410MWh/年と推計されました。これは、市内の電力需要量の約 8%に相当する量で
す。また、これを熱量に換算すると約 98,680GJ/年となり、市内の全エネルギー需要量の
約 3%に相当することがわかります。ただし、風力発電には、建設条件が厳しいことを考
慮すると実際に建設可能な台数は大幅に減少すると考えられます(表 4.3.3-8)
。
表 4.3.3-8
風力発電の期待可採量
期待可採量
建設可能
風速階級 平均風速
面積
台数
電力利用
熱量換算
(台)
(MWh/年)
(GJ/年)
(m/s)
(m/s)
(km2)
6≦V<7
6.4
32.1
7
27,410
98,680
7≦V<8
7.1
2.05
0
0
0
合計/平均
34.15
7
27,410
98,680
注)1. 平均風速は地上高 30 m における年平均風速値である。
2. 1,000kW級風車はローター直径70m・ハブ高さ60mとした。
3. 開発可能面積は、国立公園等の指定や山林が多いことを考慮して
メッシュ面積に対して10%とした。
(3) 農業廃棄物
稲ワラ、モミガラなどの農業廃棄物を直接燃焼し、エネルギーとして使うことが可能
です。熱海市では稲作は行われておりませんが、多少のいも類、野菜類およびミカンが
栽培されていますのでこれらの残渣を直接燃焼し熱利用あるいは発電することを想定
し賦存量を算定しました。その結果、最大可採量は 7,420GJ/年となりました。期待
可採量は、熱利用では 4,150GJ/年で、市内の全エネルギー需要量の 0.1%、都市ガス
の需要量の約 0.9%に当ります。電力利用では 320MWh/年程度となります(表
4.3.3-9)
。
57
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
表 4.3.3-9
種 類
収穫量
(t)
農産廃棄物によるエネルギー賦存量(直接燃焼)
廃棄率 廃棄物発熱量 最大可採量
(%)
(kcal/kg)
(GJ/年)
期待可採量
熱利用
(GJ/年)
電力利用
(MWh/年)
いも類
550
100
900
2,070
1,160
90
野菜類
348
56
354
290
160
10
果実類
2,370
150
340
5,060
2,830
220
合 計
3,268
―
―
7,420
4,150
320
注) 資料:静岡県農林水産統計年報 (平成13年)
1. 生産量の多い作物(おおむね100t/年以上)について、廃棄部分の利用を想定した。
2. 廃棄率および廃棄物発熱量は 「バイオマスエネルギー」(本多淳裕) 他による。
(4) 木質バイオマス
森林資源(木質)を対象として間伐材、林地残材を直接燃焼し、熱利用や発電による
エネルギー利用を想定し賦存量を算定しました。その結果、最大可採量は 909,000GJ
/年となりました。期待可採量は、熱利用では 101,800GJ/年で、市内全エネルギー需
要量の約 2%、都市ガスの需要量の約 23%に当ります。電力利用では 8,100MWh/年
で 2,400 世帯分の電力に相当します(表 4.3.3-10)
。
表 4.3.3-10
森林バイオマスの賦存量
森林面積 人工林面積 天然林面積 純生産量 最大可採量
(ha)
3,447
(ha)
1,911
(ha)
1,536
(t/年)
51,705
(GJ/年)
909,000
期待可採量
電力利用
熱利用
(MWh/年)
(GJ/年)
101,800
8,100
注)森林面積(人工林面積+天然林面積)は世界農林業センサス
年間での樹木成長量分をエネルギーとして利用するとした。 林野利用率 80%
(5) し尿のメタン醗酵
大黒崎し尿管理センターで処理されるし尿をメタン醗酵して得られるバイオガスを
熱利用あるいは発電に使うことを想定して賦存量を算定しました。その結果、最大可採
量は 1,255GJ/年となりました。期待可採量は、熱利用では 880GJ/年で、市内全エ
ネルギー需要量の 0.02%、都市ガスの需要量の 0.2%に当ります。電力利用では 70M
Wh/年で 20 世帯分の電力に相当します(表 4.3.3-11)
。
表 4.3.3-11
し尿のメタン醗酵によるエネルギー賦存量
し尿処理量
最大可採量
(kl/年)
(GJ/年)
8,331
1,255
期待可採量
熱利用
電力利用
(GJ/年)
(MWh/年)
880
70
注)し尿処理量は平成15年度データ (熱海市資料:大黒崎し尿管理センター処理量)
58
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
(6) 下水汚泥のメタン醗酵
下水処理場および大黒崎し尿管理センターから発生する汚泥をメタン醗酵させて得
られるバイオガスを熱利用あるいは発電に使うことを想定し賦存量を算定しました。そ
の結果、最大可採量は 11,870GJ/年となりました。期待可採量は、熱利用では 8,300
GJ/年で、市内全エネルギー需要量の 0.2%、都市ガスの需要量の約 5%に当ります。
電力利用では 660MWh/年で 192 世帯分の電力に相当します(表 4.3.3-12)
。
表 4.3.3-12
下水処理汚泥のメタン醗酵によるエネルギー賦存量
汚泥発生量
最大可採量
(t/年)
78,743
(GJ/年)
11,870
期待可採量
熱利用
(GJ/年)
8,310
電力利用
(MWh/年)
660
注)汚泥発生量は、下水処理場汚泥(平成13年度データ:静岡県資料)とし尿処理場汚泥の合計
(7)
生ゴミのメタン発酵
本市は観光都市であるため、ホテル、旅館などの宿泊施設や飲食店が多いため、これ
らから多くの生ゴミが発生しています。これらに加えて家庭からも発生する生ゴミもエ
ネルギーとして利用することができます。そこで、これらをメタン発酵して得られるバ
イオガスを熱利用あるいは発電に使うことを想定して賦存量を算定しました。その結果、
最大可採量は 34,617GJ/年となりました。期待可採量は、熱利用では 24,230GJ/年
で、市内全エネルギー需要量の約 0.6%、都市ガスの需要量の約 5%に当ります。電力
利用では 11,250MWh/年で 3,330 世帯分の電力に相当します(表 4.3.3-13)
。
表 4.3.3-13
可燃ごみ燃焼によるエネルギー賦存量
生ごみ発生量
最大可採量
(t/年)
(GJ/年)
期待可採量
熱利用
電力利用
(GJ/年)
(MWh/年)
3,603
34,617
24,230
1,920
注)生ごみ発生量は、可燃ごみの14%とした。
平成15年度データ (熱海市エコ・プラント姫の沢資料)
(8)
廃棄物エネルギー(可燃ゴミの燃焼)
エコ・プラント姫の沢で処理されている可燃ゴミを燃焼し、熱利用したり発電するこ
とを対象に賦存量を算定しました。その結果、最大可採量は 218,400GJ/年となりま
した。期待可採量は、熱利用では 152,880GJ/年で、市内全エネルギー需要量の約 4%、
都市ガスの需要量の約 34%に当ります。電力利用では 12,130MWh/年で 3,590 世帯分
の電力に相当します(表 4.3.3-14)
。
59
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
表 4.3.3-14
可燃ごみ燃焼によるエネルギー賦存量
期待可採量
熱利用
電力利用
(t/年)
(GJ/年)
(GJ/年)
(MWh/年)
22,135
218,400
152,880
12,130
注)生ごみ分は除く。可燃ごみ処理量は平成15年度データ
(熱海市エコ・プラント姫沢資料)
可燃物排出量
最大可採量
(9) クリーンエネルギー自動車
市内の現行車両の一部をハイブリッド自動車に転換することを想定し賦存量を推計
しました。期待転換量は、約 261,800GJ/年で、市内全エネルギー需要量の約 7%、ガ
ソリンと軽油の合計の約 27%に相当します(表 4.3.3-15)
。
表 4.3.3-15
現在
自動車台
数
(台)
クリーンエネルギー自動車の賦存量
最大
期待
最大転換量
導入台数 導入台数
熱利用
電力換算
(GJ/年)
(GJ/年)
(台)
(台)
15,828
15,828
15,828
219,100
219,100
60,900
2,793
2,793
2,793
42,700
42,700
11,900
261,800
261,800
72,800
18,621
18,621
(GJ/年)
期待転換量
18,621
ハイブリッド車に転換するとした。
(10) 天然ガスコージェネレーション
熱海市では、まだ都市ガスとして天然ガスは利用されていませんが、今後、天然ガス
への転換が予定されています。したがって、その後は天然ガスの活用がし易くなります。
また、熱海市ではホテルなどの大きな宿泊施設も多く、このような施設では電気と熱の
両方が多く消費されています。電気と熱の両方を多く消費する施設ではコージェネレー
ションが有効です。そこで、天然ガスコージェネレーションの導入について賦存量を推
計しました。コージェネレーションでは電気と熱の両方が得られ,期待転換量は、電力
利用で 9,200Mwh/年、熱利用で 44,100GJ/年と推計されました。この合計は約 77,200
GJ/年となり、市内全エネルギー需要量の約 2%に相当します(表 4.3.3-16)
。
表 4.3.3-16
分 類
産 業
家 庭
業 務
合 計
天然ガスコージェネレーションの賦存量
最大転換量
期待転換量
最大導入 期待導入 導入設備容 設備
利用率 電力利用 熱利用 電力利用 熱利用
量
可能施設 可能施設
(kW) (%) (MWh/年) (GJ/年) (MWh/年) (GJ/年)
(ヵ所) (ヵ所)
1
1
300
50
1,300
6,200
1,300
6,200
14,657
1,466
1
10
12,800
61,400
1,300
6,200
5
5
300
50
6,600
31,700
6,600
31,700
20,700
99,300
9,200
44,100
注)事業所・産業:従業員数100人以上の事業所の一部に500kWの天然ガスコージェネレーションを導入すると仮定
家庭:都市ガス利用の1kWのガスコージェネレーションを10%の家庭に導入すると仮定
エネルギー変換効率:電力 30%、熱利用 40% と設定
60
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
(11) 温度差エネルギー
熱海市は、温泉観光都市として全国でも知られており、市内では多くの温泉が湧出し
ています。ただ、湧出している温泉自体はほとんど利用されているため、利用された後
の温泉排水の持つ温度と大気との温度差を用いたヒートポンプで暖房を行うことを想
定し、賦存量を算定しました。
期待可採量は、約 89,450GJ/年で、市内全エネルギー需要量の約 2%、都市ガスと
灯油の合計の約 17%に相当します(表 4.3.3-17)
。
表 4.3.3-17
年間湧出量
利用水量
温度差エネルギー(温泉排熱)の賦存量
平均温度 平均気温
最大可採
量
期待可採量
熱利用
電力換算
(t/年) (t/年)
(℃)
(℃)
(GJ/年)
(GJ/年)
(MWh/年)
9,472,360 4,736,180
30.0
15.9
279,540
89,450
24,850
注) 資料:熱海市の統計 (平成15年)
1. 温泉の排熱をヒートポンプで利用する場合を想定した。
2. 平均温度:温泉として利用された後の温泉排水としての温度の推定値。
3. 温泉排水の50%が利用できるとした。
(12) 中小水力発電
熱海市内には中小河川が流れていますが、水量が確保でき発電用の水路や施設が設置
できるような場所はあまりありません。しかし、柿田川からの水が駿豆水道により稜線
を超えて標高 500m近くまでポンプアップされ、そこから市内に浄水として給水されて
います。この給水は、高台にある上水道の配水場から落差を利用して行っており、この
落差を使った中小水力発電が考えられます。そこで、この上水の利用を対象に中小水力
発電賦存量を推計しました。その結果、期待可採量は、電力利用で 620MWh/年と推
計され、これは市内全電力需要量の僅か 0.06%となりました(表 4.3.3-18)
。
これは、全体として少ない量ではありますが、他の新エネルギーに比べ変動が少なく
良質のエネルギーです。したがって、電力の需要先がすぐ近くにあるなど場所を限定し
た場合には有効です。
表 4.3.3-18
施設
使用水量
(m3/s)
有効落差
(m)
相の原受水槽
一里茶屋受水槽
合 計
0.4167
0.2778
-
22.0
8.0
-
中小水力発電の賦存量
潜在賦存量*
(kW)
90
22
112
期待可採量
電力利用
熱量換算
(MWh)
(GJ/年)
497
1,789
121
436
620
2,230
注) 河川における中小水力発電適地は存在しないため、上水の給配水施設からの配(排)水落差
を利用することを想定した。 有効落差は標高差の20%と想定。
*潜在賦存量は理論水力とした。
61
第 4 章 熱海市におけるエネルギー事情
(13) 波力発電
熱海市は相模湾に面しており海洋のエネルギー利用が考えられます。海洋エネルギー
の利用は、まだ実用化には至りませんが、その中でも比較的利用可能性のある波力発電
を対象に賦存量を算定しました。その結果、潜在賦存量は 12,760MWh/年となりまし
た。期待可採量は、電力利用では 6,120GJ/年で、市内全エネルギー需要量の約 0.6%
に当ります(表 4.3.3-19)
。
表 4.3.3-19
波力発電の賦存量
有義波高 有義周期 海岸線延長 潜在賦存量
(m)
(s)
(m)
(MWh)
期待可採量
電力利用
熱量換算
(MWh/年) (GJ/年)
1.18
7.0
16,000
12,760
6,120
22,030
注)1. 有義波高、周期は、(独)港湾空港技術研究所資料より設定。
2. 海岸線延長の50%を利用可能とした。
3. 有義波高0.8m以上の出現率を10%と設定。
62
第5章
熱海市地域新エネ ルギービ ジ ョ ン
5.1 新エネルギーの導入目標
5.2 新エネルギー導入の基本的方針
5.3 熱海市における新エネルギー導入の適用性
5.4 新エネルギー導入のための施策
5.5 新エネルギー導入重点プロジェクト
5.6 新エネルギー導入の長期計画
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
第5章
熱海市地域新エネルギービジョン
5.1 新エネルギーの導入目標
熱海市では平成 14 年 3 月に「熱海市環境基本計画」を策定致しました。この中におい
て、『「地球のめぐみ」を将来世代につなぐまちづくり』を環境目標の一つに掲げていま
す。さらに、この目標に対応して、
「限りある資源を大切にする」
、
「エネルギーを有効に
活用する」、「地球環境の保全に取組む」と言う三つの施策目標を設定しました。本ビジ
ョンは、これらのうちの「エネルギーを有効に活用する」の具体化策の一つです。
そこで、新エネルギー活用推進の視点から新エネルギー導入目標と、これを達成する
ためのキャッチフレーズを以下のとおり設定致しました。
【導入目標】
クリーンエネルギーあふれるまち、熱海
【キャッチフレーズ】
みんなでつくろう、熱海の新エネルギー
図 5.1-1
新エネルギー導入目標
この新エネルギーの導入目標達成に向けて新エネルギー活用の基本方針を以下に設定
しました。
63
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
5.2 新エネルギー導入の基本的方針
新エネルギー導入の基本方針は、熱海市における地域の特徴と「まちづくり」の方向
性を参考として設定しました。
5.2.1
熱海市の特徴
ここでは、社会環境とエネルギーからみた熱海市の特徴を整理しました。
(1) 熱海市における社会・環境の特徴
本市における環境の特徴は以下のとおりです。
◇観光都市
⇒
・観光客が多い
・「ごみ」の発生が多く、「生ごみ」の処理課題がある
・初島での自立型エネルギーシステムの必要性
◇温泉都市
⇒
・温泉量が豊富
環境や観光都市としての課題を克服し、新たな展開を図る
(2) エネルギー消費からみた熱海市の特徴
エネルギー消費からみた本市の特徴は以下のとおりです。
◇民生業務でのエネルギー消費が顕著
⇒
・ホテル等の宿泊施設での消費
◇運輸部門での消費が大きい
⇒ ・自動車による燃料消費
観光都市施設と運輸部門でのエネルギー対策の必要性
64
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
(3) 新エネルギー賦存量からみた熱海市の特徴
以下に、新エネルギー賦存量からみた本市の特徴を示します。
◇太陽エネルギーが豊富
⇒ ・市街地のみならず初島でも日射が良好
◇可燃ごみエネルギーが大きい
⇒
・観光との関連性が大きい
◇クリーンエネルギー自動車への転換によるエネルギー削減効果が大きい
⇒ ・運輸部門におけるエネルギー対策
観光施設と運輸部門でのエネルギー対策
(4) 熱海市のまちづくり
【しずおか新エネルギー等導入戦略プラン】
環境への負荷の少ない安定的なエネルギーへの転換
地球温暖化問題の解決、エネ
新エネルギーを広く普及
ルギーセキュリティーの確保
【熱海市のまちづくり】
・将来都市像 :
「しあわせ
もてなし
おしゃれな熱海」
(第三次熱海市総合計画)
・めざす環境像:「自然にめぐまれた心あたたまる街、環境にやさしい熱海」
(熱海市環境基本計画)
環境への負荷の少ない持続発展が可能な社会の構築
温泉観光都市としての更なる基盤の強化
環境への負荷の少ない持続発展が可能な社会の構築と温泉観光都市づくりへ新エネルギーを活用
65
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
5.2.2 新エネルギー導入の基本方針の設定
熱海市の特徴を踏まえ、新エネルギー導入の基本方針を以下のように設定しました。
「まちづくり」の視点からみた新エネルギー導入の基本方針
◇環境への負荷の少ない持続発展が可能な社会の構築のために新エネ
ルギーを活用する。
◇新エネルギーを一般に広く普及させる。
熱海市の特性からみた新エネルギー導入の基本方針
◇新エネルギーを課題解決に活用し、観光の振興に役立てる。
◇豊かな自然や観光地としての特性を新エネルギーとして活用する。
66
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
5.3. 熱海市における新エネルギー導入の適用性
熱海市の特性、エネルギー需要量、新エネルギー賦存量、まちづくりに関する調査結果
および各技術の開発動向から本市における新エネルギーの導入適用性を整理し次表に示
します。
表 5.3-1(その1)
熱海市における新エネルギー導入適用性と方向性
新エネルギー
適
用
性
方向性
天候条件に左右されるものの市内に広く分布しており、豊富な賦存量を
十分に活用することが可能です。技術的にも熟度が高く、導入事例も多
いことから積極的に導入を図ります。初島での利用が期待されます。
太陽エネルギーを豊富に使うことにより、明るいイメージを作ることが
できます。
◎
全体として風況は風力発電には良好な風況ですが、風況の良好なところ
は、土地利用規制区域や急峻な山林であり、大型の風車の建設に適した
場所はあまりありません。しかし、少量のエネルギー利用や環境教育に
役立つマイクロ風車は利用が可能です。なお、風況データが十分でない
ため、大型風車設置のための調査検討を今後実施します。
○
農作物はほとんどなく、賦存量もほとんどありません。
△
木 質
森林は多く、賦存量もやや多いエネルギーですが、容易に利用できるの
は製材所から出る端材等や建設廃材等に限定されます。今後、間伐材、
林地残材の利用を収集システム等を考慮して長期的な導入の検討が必要
です。
△
し尿メタン醗酵
賦存量は少ない新エネルギーですが、今後、し尿処理場の施設再整備に
合わせた導入の検討が有効です。
○
賦存量はあまり多くありません。しかし、生ゴミの発生は多く、しかもホ
テル等から集中的に発生することから、利用し易いエネルギーといえま
す。技術的には熟度も高い技術です。エネルギーの供給先や今後の施設
計画に併せて導入を図ります。
○
エネルギーとしての賦存量はあまり多くありませんが、生ごみの発生は
多く、しかも宿泊施設等から集中的に発生するため、収集が容易なエネ
ルギー資源として有望であり、積極的に活用します。このことにより、
ごみ対策としても貢献できます。
◎
賦存量は多い新エネルギーです。しかし、現在は、エコ・プラントで焼
却処理されており、新たな活用は難しいと思われます。
―
太陽光発電
太陽熱利用
風力発電
農業廃棄物
バイオマスエネルギー
下水汚泥の
メタン醗酵
生ごみの
メタン醗酵
廃棄物熱利用(可燃ごみ)
すぐにでも活用できる新エネルギーです。運輸部門でのエネルギー消費
クリーンエネルギー自動車 の多い本市では、積極的な利用により大きな効果が期待されます。また、 ◎
この活用により、大気汚染対策にもなります。
◎:積極的に活用 。
○:多少活用に課題はあるが今後の各種計画の進捗や導入可能性調査結果を踏まえ、長期的に導入を図る。
△:今後の情勢を見極めつつ長期的に導入を検討する。
67
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
表 5.3-1(その2)
熱海市における新エネルギー導入適用性と方向性
天然ガスへの切換が完了すれば、天然ガスコージェネレーションはすぐ
にでも活用できる新エネルギーです。特に、ホテル等の宿泊施設の多い
本市では、この活用により、エネルギーや環境負荷を大きく低減できま
す。したがって、積極的に活用を図ります。
◎
温度差エネルギー
温泉の多い本市では、温泉の熱および排熱がありますが、賦存量はあま
り多くありません。また、エネルギー利用の面では効率的な活用方法が
あまり見出せません。しかし、本市の特徴である温泉のエネルギー利用
については、今後、効率的な活用方法を継続的に検討します。
○
中小水力発電
河川での適用の可能性はあまりありません。賦存量も少ないエネルギー
です。しかし、配管に取付けるインラインタイプの発電機は場所によっ
ては、有効で、上水施設の配管などへの適用の可能性があります。
○
技術的にまだ未熟な技術なため、将来的な導入となります。
△
天然ガス
コージェネレーション
波力発電
◎:積極的に活用 。
○:多少活用に課題はあるが今後の各種計画の進捗や導入可能性調査結果を踏まえ、長期的に導入を図る。
△:今後の情勢を見極めつつ長期的に導入を検討する。
68
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
5.4 新エネルギー導入のための施策
新エネルギー導入の基本方針を基に新エネルギー導入の施策と重点プロジェクトを設
定しました。
【
基本方針
】
■熱海市の特性からみた新エネルギー導入の基本方針
◇新エネルギーを課題解決に活用し、観光の振興に役立てる。
◇豊かな自然や観光地としての特性を新エネルギーとして活用する。
■「まちづくり」の視点からみた新エネルギー導入の基本方針
◇環境にやさしい循環型社会構築のために新エネルギーを活用する。
◇新エネルギーを一般に広く普及させる。
【
施
策
施策 1
】
観光と連系した新エネルギーの活用
観光地としての特性や課題を効果的に利用
○生ごみ活用プロジェクト
○コージェネレーション導入プロジェクト
○エネルギーアイランドプロジェクト
○温泉活用プロジェクト
施策 2
自然エネルギーの積極的な活用
豊富な自然エネルギーである太陽エネルギーを多発的に導入
○エコスクールプロジェクト
○災害対策プロジェクト
○民間導入プロジェクト
○風力発電プロジェクト
施策 3
普及・啓発および環境教育の推進
新エネルギー導入の普及・啓発と環境教育の強力な展開
○クリーンエネルギー自動車導入プロジェクト
○新エネルギーの身近な活用推進プロジェクト
○ソフトの強化
※○は重点プロジェクト
クリーンエネルギーあふれるまち、熱海
69
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
5.4.1 熱海市において活用する新エネルギー
熱海市おける新エネルギー導入のための施策と活用する新エネルギーの対応を以下に
まとめました。
新エネルギー導入のための施策
施策 1:
活用する新エネルギー
観光と連系した新エネルギーの活用
○生ごみ活用プロジェクト ------------------------------- ・生ごみのメタン発酵
○天然ガスコージェネレーション導入プロジェクト --------- ・天然ガスCGN
○エネルギーアイランドプロジェクト --------------------- ・太陽光発電システム
・マイクロ風車/太陽光発電
ハイブリッド街灯
○温泉活用プロジェクト ---------------------------------・温度差エネルギー
(温泉熱:温度差発電)
施策 2:
自然エネルギーの積極的な活用
○エコスクールプロジェクト ----------------------------- ・太陽光発電システム
○災害対策プロジェクト --------------------------------- ・災害対応太陽光発電システム
○民間導入プロジェクト --------------------------------- ・産業用太陽光発電システム
・住宅用太陽光発電システム
○風力発電プロジェクト ---------------------------------・風力発電システム
施策 3:
普及・啓発および環境教育の推進
○クリーンエネルギー自動車導入プロジェクト ------------- ・ハイブリッド自動車
○新エネルギーの身近な活用推進プロジェクト ------------- ・マイクロ風車/太陽光発電
ハイブリッド街灯
・BDFの活用
○ソフトの強化 ----------------------------------------- ・全ての新エネルギー
図 5.4.1-1
新エネルギー導入の施策と活用する新エネルギー
70
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
5.4.2 新エネルギー導入重点プロジェクトの概要
以下に、前章において設定した重点プロジェクトの概要を示します。
表 5.4.2-1(1)
プロジェクト
新エネルギー導入重点プロジェクトの概要
導入エネルギー
概
要
バイオマスエネル
ギー(メタン発酵) 本市では、観光宿泊施設から多くの生ごみが発生していま
す。これをメタン醗酵させバイオガスを得ることにより発
電、熱利用、自動車燃料への利用を行います。将来的には、
生ごみ活用
プロジェクト
飲食店や家庭から発生する生ごみも対象とすることを視野
に入れます。観光宿泊施設から発生する生ごみをエネルギー
資源として捉え、有効利用することで観光地としての課題解
決に取組む先進的な姿勢を全国にPRできます。
天然ガスコージェ
本市では大きなホテルが多く営業しています。これらでは電
ネレーション
気と熱の両方の需要が多いため、この両者を効率良く作り出
コ ージェ ネレ ーショ ン
導入プロジェクト
せるコージェネレーションは本市にとって有効な新エネル
ギーです。そこで、将来の天然ガス化を睨み、天然ガスコー
ジェネレーションの導入を奨励します。
太陽光発電
マイクロ風力発電
初島は、太陽エネルギーが市内でも特に豊富です。この豊富
な太陽エネルギーを畜養施設へ活用します。また、島内トイ
エ ネルギ ーア イラン ド
プロジェクト
レの浄化槽消費電力も太陽光発電システムやマイクロ風車
で賄います。さらに、計画されている周遊道路にマイクロ風
車と太陽光発電ハイブリッド街灯を設置します。これらによ
り初島のエコアイランド化の一助となります。
温度差エネルギー
(温泉:温度差発電)
本市では温泉が多く湧出しています。この温泉の熱をエネル
ギーとして利用します。温泉の熱を熱源とするランキンサイ
温泉活用プロジェクト
クルを使った温度差発電を温泉のある学校へ試験的に導入
し、温泉熱の効率的な利用の先導的な検討を行います。
太陽光発電
学校で使われる電力の一部を太陽光発電で賄います。
エコ・スクール
プロジェクト
学校に導入することにより、生徒への新エネルギーに対する
意識の啓発とともに環境教育にも役立ちます。
太陽光発電
将来、改築が予定されている市役所庁舎と観光会館に改築時
災害対策プロジェクト
に蓄電池を備えた太陽光発電システムを設置し、通常時の電
力を賄うだけでなく災害時の対策にも活用します。
71
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
表 5.4.2-1(2)
プロジェクト
新エネルギー導入重点プロジェクトの概要
導入エネルギー
概
要
太陽光発電
本市にある多くのホテルに太陽光発電システムを導入する
ことを奨励します。また、一般住宅における太陽光発電や太
民間導入プロジェクト
陽熱利用の加速度的な普及を図り、市全体に新エネルギーの
導入を進めます。
風力発電
風力発電に適した風況で風車の設置可能な場所を選定し、大
風力発電プロジェクト
型風力発電を行います。実施に当っては、導入可能性調査を
実施し、十分な事前検討を行います。
クリーンエネルギー
自 動車導 入プ ロジェ ク
ト
ハイブリッド自動
現在実用化が最も進んでいるハイブリッド車を中心にクリ
車
ーンエネルギー自動車の導入を図り、市内における運輸部門
での燃料消費・二酸化炭素排出の削減に役立てます。市は率
先して公用車をクリーンエネルギー自動車に転換します。
太陽光発電
マイクロ風力発電
公園、学校の通学路等へマイクロ風車と太陽電池のハイブリ
廃食油の BDF 化
ッド街灯を導入することにより市民への新エネルギー利用
を PR します。また、児童・生徒の環境教育に役立てます。
新 エネル ギー の身近 な
活用推進プロジェクト
廃食油を回収し BDF 化・燃料利用を市民参加により検討し
ます。これは、観光施設や飲食店が市民と連携した取組を行
うことによって観光地による先進的な事例となります。
ソフトの強化
全ての
新エネルギー
新エネルギーの導入を促進するための普及・啓発的行動を展
開します。また、導入促進のための支援策や情報発信につい
ても実践して行きます。
72
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
5.5
新エネルギー導入重点プロジェクト
熱海市において導入の可能性が高い新エネルギーの利用を推進するため、重点プロジ
ェクトの主なものについて具体的な検討を行いました。
5.5.1
生ごみ活用プロジェクト
観光地として知られる本市にはホテル等の宿泊施設や飲食店等が多く、業務系の生ご
みが日常的に多く発生しています。この生ごみは、これまで市のエコ・プラント姫の沢で
焼却処理されてきましたが、エネルギー資源としてより積極的に活用する方策として、
メタン発酵によるエネルギー転換・利用するバイオガスプラントの導入を検討します。
このプロジェクトは、
「ごみ」の発生が多いという本市の課題に対する対策の一助ともな
るものです。
一般に質の揃った生ごみを大量に効率よく分別・収集することは難しく、エネルギー
としての利用には経済的に合わないと言われています。しかし、本市ではホテル等の宿
泊施設や飲食店等から集中的に生ごみが発生するため、分別・収集を効率的に行うこと
ができエネルギー利用に有利です。また、本市の生ごみは含水率が高いため焼却の際に
多くのエネルギーを必要としていることから、生ごみをエネルギーとして活用すること
で焼却に必要なエネルギーの削減を図ることにも役立ちます。
(1) 導入新エネルギーと導入施設・設備
・導入新エネルギー:生ごみのメタン発酵利用(バイオマスエネルギー)
・導入設備
:バイオガスプラント(バイオガス発電・熱利用装置)
(2) 導入システムの検討
生ごみや下水汚泥、家畜ふん尿等の有機物からメタンガスを取り出し利用する「バイ
オガスプラントシステム」は、天然ガス自動車への燃料供給、施設への電力供給を主体
として、余剰電力を電力会社に売電する中規模システムを想定しました(図 5.5.1-1)。
【想定条件等】
・施設形態:分散型バイオガスプラントシステム
・受入生ごみ量: 約 7 t/日(ホテル・旅館へのアンケート結果による)
・処理方式:湿式中温(37℃)嫌気性発酵
・生ごみの性状:固形分濃度 20%、有機物濃度 85%
・発生ガス量:535Nm3/日(メタン含有率約 60%)
・殺菌方法:メタン発酵槽からの消化液を 70℃×1 時間で殺菌
・利用方法:施設への熱電供給(コジェネ) による電気・温水利用およびバイオガスの天然
ガス自動車(塵芥車)への供給/消化液は液肥として農地還元、または水処理後河川放流
73
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
【導入施設の概要】
・必要敷地面積:約 1,000~1,500m2(40m×30m程度)
・受入設備:原液(調整)槽、原液槽汲み上げポンプ、固液分離機等
・嫌気性発酵設備:メタン発酵槽、移送ポンプ等
・バイオガス燃焼設備:ガスエンジンまたはマイクロガスタービン(60kW:発電および排熱
回収)、ガスボイラ(発酵槽加温用)
・消化液貯留槽設備:消化液貯留槽(スラリータンク)、消化液攪拌汲上装置等
・天然ガス車への燃料充填用スタンド〔設置の際はバイオガスの精製装置が必要〕
図 5.5.1-1
バイオガスプラントシステム図(例)
【出典:メーカーパンフレット】
(3) 期待される効果
生ごみ処理量 7t/日のバイオガスプラントを導入することにより、発生したバイオガ
スを施設での自家消費(または売電・熱供給)に利用した場合は 81 世帯分の年間の電力
消費量(熱海市の世帯当り電力消費量 3,353kWh/年;エネルギー需要量算定結果より)
に相当する約 27 万kWhの余剰電力が得られます。これに対応する年間のCO2削減量は約
87t-CO2です。
また、バイオガスを天然ガス自動車の燃料として利用した場合は、1 日分のガス発生
量で塵芥車 10 台を 120km以上(天然ガス塵芥車の燃費:約 4km/Nm3と仮定)走行させる
ことが可能となります。
なお、ここで想定したシステムの場合、ガスエンジンまたはマイクロガスタービンに
74
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
よる発電量のうち 2 割程度はポンプ類の動力などバイオガスプラント内で消費され、残
りが売電または近傍施設へ供給可能な電力となります(発生ガス全量で発電した場合)。
一方、熱については、外気温の低い冬期では他に供給可能な余剰分はほとんどありませ
ん。また、消化液の固形分等から堆肥が約 300 t/年生産されますが、本試算の効果には
組み入れていません。
この取組は、定量的な効果以外に先進事例としての市の PR 効果もあります。即ち、こ
の施設を導入しホテル・旅館等から発生する生ごみからバイオガスを取り出し塵芥車の
エネルギー資源として利用することは、地球温暖化やエネルギー枯渇問題への対策とし
て役立つばかりでなく、本市の特徴である観光面における課題を逆活用した取組として
全国から注目されます。
バイオガスプラント
の設置
発電量
約 343,300 kWh/年
余剰電力量
約 274,700 kWh/年
化石燃料削減量
(電力分:原油換算)
約 64,800 l/年
電気料金削減額
約 3,153,000 円/年
CO2削減量
約 87 t-CO2/年
注) 1. 化石燃料削減効果:原油換算の値 0.236 l/kWh を用いて算出した。
2. 電力料金削減額:業務用電力の平均 11.48 円/kWh として算定した。
3. CO2排出削減量:余剰電力によるCO2排出削減量(CO2排出原単位:0.317kg- CO2/kWh,)が削減できると
した。
【天然ガス塵芥車の例】
メーカー:ニッサンディーゼル
車 種:コンドル CNG 中型塵芥車
積載量:2200kg
一充填当り走行距離:約 260~300km
ガス充填量:66Nm3
燃費:4.2~4.6 km/Nm3(市街地走行時)
出典:低公害車ガイドブック 2003
(4) 概算コストと利用可能な助成制度
・概算コスト:バイオガスプラント 約 2 億円(メタン濃縮装置、水処理施設を含まず)。ラ
ンニングコスト:約 2,500~4,000 千円/年(メタン発酵設備等の保守委託費、ボイラ脱硫剤
等)
75
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
・利用可能な助成制度:バイオマス等未活用エネルギー実証試験事業調査(NEDO・補助率
設置調査(FS)に対して 100%;設置調査の機器設置に対して 1/2 以内)、地域新エネルギー
導入促進事業(NEDO・補助率 1/2 以内)、新エネルギー事業者支援対策事業(NEDO・補
助率 1/3 以内;民間事業者対象) 等
(5) 導入に関する課題
本システムで発生するバイオガスを天然ガス自動車の燃料として用いる場合、メタン
ガスの純度を高める工程(横須賀市の事例では、メタン濃度約 98%まで精製)が必要と
なり、プラントの設置コストが大幅に上昇します。
また、発酵工程後の消化液は田畑への液肥としての還元を想定していますが、消化液
を河川放流する場合排水処理設備が付加され、建設コストを大幅に押し上げることがあ
げられます。また、現状ではバイオマス発電による余剰電力の売電単価は約 3~5 円/kWh
程度で売電収入は僅少であることから、得られるエネルギー(電力、熱量)はできるだけ
自家消費で有効に活用することが望まれます。
【参考事例】
生ごみのメタン発酵/エネルギー利用施設の事例として、宮城県白石市の「生ごみ資源
化事業所:シリウス」を以下に紹介します。
この施設は、市内の学校給食センター等から発生する分別生ごみをメタン醗酵処理し、
発生したバイオガスをエネルギー源として電力と温水を再利用しています。
【施設概要】
(1)処理能力:3 t/日
(2)発電能力:30kW/時(一般家庭 35 世帯分の消費電力に相当;所内電力の 40~50%)
(3)温水能力:60℃~70℃の温水を 23,000 リットル/日 供給
(4)総エネルギー供給量:重油換算 100 リットル/日(一般家庭約 150 世帯分に相当)
(5)総工費 :5億1千万円
【出典:宮城県白石市ホームページ】
図 5.5.1-2
生ごみのメタン発酵施設事例(シリウス:宮城県白石市)
76
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
5.5.2
天然ガスコージェネレーション導入プロジェクト
熱海市は観光都市であるため、ホテル・旅館等の宿泊施設が多く営業しており、これ
らの宿泊施設では、電気と熱の両方を多く消費しています。このような電気と熱の両方
を消費する施設に有効な新エネルギーに天然ガスコージェネレーションがあります。
天然ガスコージェネレーションは、電気と熱の両方を無駄なく利用するため、エネル
ギーの利用効率が高いことから省エネルギー性に優れ、かつ排気ガスがクリーンなシス
テムです。また、中圧配管によるガス供給であれば地震等の災害に強いことから、防災
用非常電源としての活用(ライフラインの確保)も期待できます。
このようなことから、天然ガスコージェネレー
ションの観光宿泊施設への導入を図ります。熱海
市は現在のところ都市ガスとして天然ガスが供給
されていませんが、近い将来天然に切り替わる計
画となっていることから、切り替わった後を想定
します。
図 5.5.2-1
熱海市ホテル群
(1)導入新エネルギーと施設・設備
・導入新エネルギー
:天然ガスコージェネレーション
・導入施設
:ホテル等の中~大規模※宿泊施設
※ 小規模施設の場合、ガスエンジンまたはガスタービン発電機の発電効率が低くなり省エネル
ギー性/CO2削減量の面で効果があまり期待できないこと、相対的に設置コストが割高とな
り経済面のメリットが得にくいことから、ある程度以上(具体的には後述します)の規模を
想定しました。
(2)導入システムの検討
コージェネレーション システム
とは、一つのエネルギー源から熱と
電気など二つ以上のエネルギーを
取り出して利用するシステムのこ
とで、例えば石油や天然ガスなどの
燃料を燃やして得た熱をエンジン
やタービンなどの原動機を用いて
電力に変換し、さらにその排熱を回
収することで、蒸気や温水、冷暖房
用の熱源として利用するシステム
のことです。一般的に発電のみを行
う施設の場合、その効率(発電効率)
【出典:高効率熱利用システム導入マニュアル】
図 5.5.2-2
5.2-2
は 20~45%程度ですが、コージェ
77
コージェネレーションシステム概念図
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
ネレーションシステムの場合には電力と熱の総合効率として 60~80%程度の高効率を達
成することが可能です。
また、天然ガスコージェネレーションシステムの省エネルギー性とCO2排出削減効果に
ついて図 5.5.2-3 に示します。
図 5.5.2-3
天然ガスコージェネレーションシステムの省エネルギー性とCO2排出削減効果
○ 導入対象施設規模の検討
熱海市内の宿泊施設は、定員(収容人員)で見ると数 10 人~1000 人程度(客室数で
は最大約 350)までその規模は様々ですが(表 5.5.2-1)
、定員をもとにコージェネレー
ションの必要出力に換算すると、定員 1 名あたりで 0.45kW*と仮定して、宿泊定員 200
人強クラスのホテルでは発電出力 90kW程度、最大の 1000 人クラスのホテルでは発電出
力 450kW程度のシステムの導入が想定されます。しかし、小規模施設では前述のように
発電効率、経済性の面でメリットが得にくいことから、ここでは出力 100kW以上のコー
ジェネレーションシステム導入が想定される、中~大規模のホテルを対象に試算を行い
ます。なお、発電出力を 100kWとすれば定員 220 人程度の規模となりますが、熱海市内
には 220 人以上の定員を持つホテル等は 18 施設あります。
* 床面積 30m2/人、電力のピーク負荷 50W/m2、発電機出力をピーク負荷の 30%と仮定した。
表 5.5.2-1
熱海市の宿泊施設数
<熱海温泉旅館協同組合加入施設>
収容人員 (人)
100 未満
100~199
200~499
500 以上
施 設 数
31
14
14
6
合
計
65
注)収容人員は一般の場合を示した(団体の場合は施設にもよるが 2 割程度増加する)。
以下では、モデルケースとして定員 700 人程度の比較的大規模なホテルへの天然ガス
コージェネレーションシステム導入を想定し、各種効果等について試算します。
78
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
【前提条件】
・対象施設(ホテル)の概要
-施設用途
:宿泊施設
-収容人員
:700 人
-延床面積
:約 21,000 m2
・施設のエネルギー需要量(〔 〕内は原単位を示す)
-電力需要量(最大負荷) :1,050 kW
〔50 W/m2〕
-電力需要量(年間負荷) :4,200 MWh/年 〔200 kWh/m2・年〕
-温熱需要量(最大負荷) :3,507 Mcal
〔167 kcal/m2・h〕
-温熱需要量(年間負荷) :3,360 Gcal/年〔160 Mcal/m2・年〕
-冷房需要量(最大負荷) :1,575 Mcal
〔75 kcal/m2・h〕
-冷房需要量(年間負荷) :2,100 Gcal/年〔100 Mcal/m2・年〕
注)各原単位は「都市ガスによるコージェネレーションシステム計画・設計と評価」による。
○ 天然ガスコージェネレーションシステムの仕様
前提条件により、導入する天然ガスコージェネレーションシステムの要求仕様は下記
の通りとなりますが、実際にはガスエンジンはパッケージとして出力毎にラインナップ
されているため、要求仕様に近い出力タイプを選定して検討を実施しました。選定した
天然ガスコージェネレーションシステムの仕様を以下に、またフローを図 5.5.2-4 に示
します。
・発電出力(需要側の要求値):315kW
(電力最大負荷×ベースロード負荷率=1,050kW×30%)
・熱出力(需要側の要求値):1,052 Mcal/h 以下(余剰熱がないこと)
(温熱最大負荷×ベースロード負荷率=3,507Mcal/h×30%)
【想定したガスエンジン発電機】
・原動機タイプ :ミラーサイクル・ガスエンジン
・発電出力
:320kW
・発電効率 :38.9%
・温水供給能力:241 Mcal/h
・総合効率 :73.0%
・運転形態 :電主熱従運転、ベースロード運転(図 5.6.2-3 参照)
電力需要/発電機出力 (kW)
1200
1000
1月
800
5月
600
8月
ベースロード運転
400
ピークカット運転
200
注)電力需要のパターンは空気
調和・衛生工学会による。
0
0
図 5.5.2-4
2
4
6
8
10 12 14 16 18 20 22 24
時 刻
ホテルの電力需要とコージェネレーションシステムの運転パターンの例
79
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
注)ジェネリンクとはガス吸収冷温水機の一種で、ガスコージェネレーションシステムと組み合わせ、
その排熱(90℃程度の温水)を投入することによって燃料ガスを削減するシステムです。
図 5.5.2-5
天然ガスコージェネレーションシステムのフロー図(例)
(3)期待される効果
本コージェネレーションシステムの導入によって、以下の効果が期待できます。この
効果についてコージェネレーションシステムを導入しない場合と比較した結果を表
5.5.2-2 に示しました。
・年間発電電力量:2,523 MWh/年
(320kW × 0.9(自己システム内消費電力分を考慮)× 365 日/年 × 24h/日)
・年間熱利用量:2,111 Gcal/年
(241Mcal/h × 365 日/年 × 24h/日)
・年間燃料消費量:622,800 Nm3/年
(71.1Nm3/h × 365 日/年 × 24h/日)
表 5.5.2-2
コージェネレーションシステム導入の効果
項 目
コージェネ無し
コージェネ有り
4,200
1,677
▲2,523
0
622,800
+622,800
399,700
251,100
▲148,600
CO2 排出量(t-CO2/年)
3,840
3,100
▲740
電力料金・燃料費(天然ガス・重
油費用*1)(千円/年)
82,400
80,000
▲2,400
購入電力量(MWh/年)
天然ガス使用量(Nm3/年)
A 重油使用量(L/年)
*1
電力・燃料費単価は以下の値を用いた。
・電力料金単価
:16 円/kWh(基本料金+従量料金)
・天然ガス単価
:70 円/Nm3(基本料金+従量料金)
・A 重油単価
:38 円/L
80
効
果
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
電力削減量
コージェネ
レーション
の導入
約 2,520MWh/年
CO2 削減量
(原油換算 約 595,000 l/年)
約 740t-CO2/年
電力料金および燃料削減額
約 2,400,000 円/年
(4) 概算コストと利用可能な助成制度
・概算コスト:コージェネレーションシステム一式 約 1 億円
(参考)減価償却期間:一般には 4~8 年間程度(コージェネを導入しない場合の設備費用と
の差額分の償却期間で評価する。)
・利用可能な助成制度:新エネルギー事業者支援対策事業(所管経済産業局・補助率 1/3 以
内<債務保証は NEDO>;民間事業者対象) 等
(5) 導入に関する課題
コージェネレーションのような自家発電設備は、その規模によりボイラー・タービン
主任技術者の常駐、電気主任技術者の選任等が規定されているため注意が必要です。ち
なみに、出力 300kW 未満の発電設備については、2001 年の電気事業法改正に伴い、ボイ
ラー・タービン主任技術者の常駐義務が撤廃され、電気主任技術者の選任のみ義務付け
られました(電気主任技術者は外部委託が可能です)
。
コージェネレーションシステムの導入にあたっては、熱供給設備の更新時期等を考慮
した上で、施設のエネルギー需要特性(電力需要と熱需要の比率、季節別・時間別の変動
パターン等)にあわせた適切なシステムの導入を図ることが重要であり、詳細検討段階
において、十分な事前調査と検討を行う必要があります。
81
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
5.5.3
エネルギーアイランドプロジェクト
熱海沖に浮かぶ周囲 4kmの初島は観光の島で、島全体のエコアイランド化をめざし
ています。その一環として、豊富な太陽エネルギーを利用する太陽光発電システムや小
さな風力発電システムの導入を行います。
初島においては以下の新エネルギー導入をめざします。
①畜養施設への太陽光発電システム設置
②公衆トイレへの太陽光発電システムの設置
③公園の街灯をマイクロ風力・太陽光発電ハイブリッド街灯へ交換
④周遊道路へマイクロ風力・太陽光発電ハイブリッド街灯の設置
A.畜養施設への太陽光発電システムの導入
ここでは、畜養施設へ太陽光発電システムを導入した場合について効果等を具体的
に検討しました。初島では、観光用にイセエビ、サザエ、アジ等が漁業協同組合の施
設において畜養されています。この畜養施設では水槽の水質維持のためのポンプや、
海産物保存のための冷蔵庫で電力を多く消費しています。この消費電力の一部を太陽
光発電システムで賄います。
(1) 導入新エネルギーと導入施設・設備
・導入新エネルギー:太陽光発電
・導入施設
:畜養施設
(2) 導入システムの検討
本検討では、太陽光発電システムが稼動しない夜間や発電量不足の場合に既存系統か
ら電力を供給する系統連系型の導入を想定しました。太陽光発電システムを導入する場
合の畜養施設の状況を図 5.5.3-1 に、システム構成を図 5.5.3-2 に示します。
図 5.5.3-1
太陽電池
接続箱
初島畜養施設
パワーコンディショナ
分電盤
商用系統
~
畜養施設
図 5.5.3-2
畜養施設の太陽光発電システム構成図
82
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
ここでは以下の前提条件で各種試算を行いました。
【前提条件】
・使用電力量
:約 67,900 kWh/年(平成 15 年度実績)
・使用電力機器:海水ポンプ、冷蔵庫
【導入規模】
・システム出力
:6kW
・パネル面積
:48m2
・太陽電池傾斜角:30°(≒最適傾斜角)
(3) 期待される効果
表 5.5.3-1 に畜養施設における太陽光発電システムによる発電量算定結果を示します。
6kWの太陽光発電システムを導入することにより、現状の電力消費量の約 10%に相当する
約 6,700kWhが 1 年間で削減されることになります。これに対応する年間のCO2削減量は約
4.5t- CO2です。
太陽光発電量
約 6,700 kWh/年
電力削減率
約 10%
化石燃料削減量(原油換算)
約 1,580 l/年
電気料金削減額
約 62,000 円/年
太陽光発電
システム
設 置
表 5.5.3-1
月
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
年間
平均日射量
(kWh/m2・日)
4.126
4.233
4.481
4.610
4.869
4.147
4.460
4.901
4.018
3.641
3.770
3.889
4.266
月発電量
(kWh/月)
578
536
620
601
641
520
566
617
499
479
493
538
6,688
CO2削減量
約 4.5 t-CO2/年
太陽光発電システムの導入効果算定結果
消費電力量 太陽光依存率 CO2排出削減量 電気代削減額
(kWh/月)
(kg-CO2/月)
(%)
(円/月)
5,986
4,228
5,932
5,497
5,575
5,207
6,271
6,551
5,822
6,136
5,345
5,320
67,870
9.7
12.7
10.5
10.9
11.5
10.0
9.0
9.4
8.6
7.8
9.2
10.1
9.9
393
365
422
409
436
354
385
420
339
326
335
366
4,549
5,242
4,862
5,623
5,451
5,814
4,716
5,649
6,158
4,980
4,345
4,472
4,880
62,191
注)1. 化石燃料削減量:原油換算の値 0.236 l/kW を用いて算出した。
2. CO2削減量:石油火力発電のCO2排出原単位 0.721kg-CO2/kWh(出典:太陽光発電システム導入マニュア
ル、環境庁、1996)。太陽光発電のCO2排出原単位 0.0400kg-CO2/kWh(出典:同)として算出した。
3.電力料金:東京電力(株)業務用電力、11.63 円/kWh(7~9 月)、10.57 円/kWh(その他)として算出
した。
83
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
(4) 概算コストと利用可能な助成制度
・概算コスト:
約 600 万円/1 式(周辺機器・設置工事含む)
・利用可能な助成制度:地域地球温暖化防止支援事業(NEDO・補助率 1/2 以内;新エネル
ギー、省エネルギー設備の複数組合せによる)
(5) 導入に関する課題
畜養施設は海岸に近いため、塩害対策の必要性があります。
B.その他の導入
初島では、その他に以下の新エネルギーの導入を図ります。
・公衆トイレへ太陽光発電システムを設置:
島内にある公衆トイレの浄化槽や電灯電源として太陽光発電システムを
利用
・公園の街灯をマイクロ風力・太陽光発電ハイブリッド街灯へ交換:
島内の中央公園にある街灯の老朽化に伴い、これをマイクロ風力・太陽光
発電ハイブリッド街灯へ交換する。
・周遊道路へマイクロ風車・太陽光発電ハイブリッド街灯の設置:
周遊道路計画に合わせて、道路の要所にスポット的にマイクロ風力・太陽
光発電ハイブリッド街灯を設置
公衆トイレ太陽光発電システム設置例
ハイブリッド街灯設置例
図 5.5.3-3 太陽光発電システムの公衆トイレへの設置例と道路へ
のマイクロ風車・太陽光発電ハイブリッド街灯設置例
84
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
5.5.4
温泉活用プロジェクト
本市は、日本有数の温泉地であり多くの温泉が湧出しています。本プロジェクトでは、
この豊富な温泉の熱エネルギーの積極的な利用を図ります。現在、熱海市立第二小学校
では温泉水を水道水で希釈して温泉プールに利用することにより、温泉熱のエネルギー
利用を行っています。また、本小学校では、照明やエアコンによる冷暖房等に多くの電
力が消費されています。そこで、ここでは温泉の温度と河川水や水道水との温度差を用
いて温度差発電を行い、その電力を学校施設で消費される電力に使うシステムの導入を
検討します。このシステムを導入することによりエネルギー消費や二酸化炭素排出の低
減を図ることが可能です。
(1) 導入新エネルギーと導入施設・設備
・導入新エネルギー:温泉熱(温度差エネルギー)
・導入施設
:熱海市立第二小学校
(2) 導入システムの検討
このプロジェクトでは、アンモニア等を作動流体(冷媒)として用い、温排水などを
熱源として、作動流体を蒸発させ、その蒸気でタービンを回転させて発電を行うランキ
ンサイクル発電を利用します。以下にランキンサイクルの原理を示しました。
ランキンサイクルでは、温水等の熱源によって蒸発器において動作流体が蒸気となり、
この蒸気によってタービンが回転し発電機で発電をします。その後、動作流体は凝縮器
において冷水で冷却され液体となってポンプにより再び蒸発器に送られ、同じ工程を繰
り返します。この動作流体の蒸発に温泉や温排水の温水、凝縮に河川水や水道水等の冷
水を使うことにより、化石燃料の消費が低減されます。これは、海洋温度差発電に応用
されている原理です。
温水
冷水
図 5.5.4-1
ランキンサイクルの原理
85
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
導入するシステムの概念図を次図に示します。このシステムでは、温泉水を熱交換器
を兼ねた蒸発器に通じ、動作流体を蒸気にし、この蒸気でタービンを回して得た電気を
学校施設で使います。また、蒸発器を通過後低温となった温泉水はプールの水として利
用します。このことにより、学校で使う電力消費量の低減が図れます。
なお、これまでは動作流体として多くの場合アンモニアが使われてきましたが、近年、
アンモニアの代りとなる冷媒も開発されています。したがって、このシステムに相応し
い動作流体を検討する必要があります。
タービン
電気
校内電気
設備
発電機
温水プール
蒸発器
温泉水
凝縮器
P
冷水
作動流体ポンプ
図 5.5.4-2
温泉水を利用したランキンサイクルによる温度差発電のシステム概念図
(3) 期待される効果
温泉水利用のランキンサイクルによる温度差発電システムを導入することにより、現
状の電力消費量が削減され、これに対応するCO2削減が図れます。また、このシステム
を学校に導入することにより、温泉の先進的なエネルギー活用法として新エネルギー導
入の啓発に役立つばかりでなく、熱海市の観光資源として利用できます。
(4) 概算コストと利用可能な助成制度
・概算コスト:
導入事例がまだ少なく導入費用は今後検討の必要がある。
・利用可能な助成制度:地域新エネルギー導入促進事業(NEDO・補助率 1/2 以内;規模
要件あり)
(5) 導入に関する課題
温泉水で温度差発電をすることは原理的に可能ですが、現在のところ事例が少ないた
め(福島県熱塩加納村の事例)
、具体化のためには温泉の水温変動や使用可能量の確定、
温泉成分によるスケールの付着対策、冷却水源確保、費用効果等の詳細な検討が必要で
す。
86
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
5.5.5
エコスクールプロジェクト
本市には、14 校の小中学校があり、多くの電力が消費されています。そこで、これら
の校舎屋根や空きスペースに太陽光発電システムを設置し、照明等に発電電力を用いる
ことで、消費の削減を図ります。また、このことは、児童・生徒への新エネルギーの普
及啓発や環境教育としても役立つものです。また、避難場所として指定されている学校
に蓄電池設備を併設し、災害時の自立型エネルギーシステムとして利用すれば、さらに
有効な活用がなされます。
(1) 導入新エネルギーと導入施設・設備
・導入新エネルギー:太陽光発電(標準型及び防災対応型)
・導入施設
:市内小中学校(市内平均的な小中学校をモデルとした)
(2) 導入システムの検討
本検討では、施設で使用しきれない余剰電力を電力会社に売電する系統連系(逆潮流
あり)型の導入および災害時におけるライフライン確保の観点から、停電時でもある程
度の電力供給が可能な、自然エネルギーによる自立(防災)型エネルギーシステムの導
入を想定しました。学校施設に太陽光発電システムを導入する場合のシステム構成を図
5.5.5-1 に、学校への導入事例を図 5.5.5-2 に示します。
ここでは市内の平均的な小中学校を想定し、各種試算を行いました。以下に試算の前
提条件を示します。
【前提条件】
・通常使用電力量
:約 175,000 kWh/年(市内小中学校平成 15 年度実績の平均)
・災害時避難者数 :500 人を想定(NEDO 太陽光発電導入ガイドブックによる)
・蓄電池補償日数*1:1 日(非常用発電機を導入する場合には不要条件)
・災害時電力負荷
:83.2 kWh/日(NEDO 太陽光発電導入ガイドブックによる)
【導入規模】
・システム出力
:40 kW
・パネル面積
:320 m2
・太陽電池傾斜角:30°(≒最適傾斜角)
・その他
*1
:防災用蓄電池または非常用発電機、受変電設備
蓄電池補償日数:日照時間なしで負荷に電力を供給し得る日数
87
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
図 5.5.5-1
図 5.5.5-2
太陽光発電システムの構成図
太陽光発電システム導入事例と啓発表示板の例(京都府八木中学校)
88
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
(3) 期待される効果
40kWの太陽光発電システムを導入することにより、現状の電力消費量の約 26%に相当
する約 45,000kWhが 1 年間で削減されることになります。これに対応する年間のCO2削減
量は約 30t-CO2です。
太陽光発電量
約 45,000 kWh/年
電力削減率
約 26%
化石燃料削減量(原油換算)
約 11,000 l/年
電気料金削減額
約 480,000 円/年
太陽光発電
システム
設 置
表 5.5.5-1
月
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
年間
平均日射量
(kWh/m2・日)
4.126
4.233
4.481
4.610
4.869
4.147
4.460
4.901
4.018
3.641
3.770
3.889
4.266
月発電量
(kWh/月)
3,853
3,575
4,134
4,008
4,277
3,467
3,775
4,113
3,325
3,196
3,284
3,584
44,591
CO2削減量
約 30 t-CO2/年
太陽光発電システムの導入効果算定結果
消費電力量 太陽光依存率 CO2排出削減量 電気代削減額
(kWh/月)
(kg-CO2/月)
(%)
(円/月)
13,027
15,069
15,737
11,445
12,614
14,575
18,555
16,944
11,154
15,575
16,109
14,196
175,000
29.6
23.7
26.3
35.0
33.9
23.8
20.3
24.3
29.8
20.5
20.4
25.2
25.5
2,621
2,432
2,812
2,726
2,909
2,358
2,568
2,798
2,262
2,174
2,234
2,438
30,329
40,726
37,788
43,696
42,365
45,208
36,646
43,903
47,834
38,670
33,782
34,712
37,883
483,213
注)1. 化石燃料削減量:原油換算の値 0.236 l/kW を用いて算出した。
2. CO2削減量:石油火力発電のCO2排出原単位 0.721kg-CO2/kWh(出典:太陽光発電システム導入マニュア
ル、環境庁、1996)。太陽光発電のCO2排出原単位 0.0400kg-CO2/kWh(出典:同)として算出した。
3.電力料金:東京電力(株)業務用電力、11.63 円/kWh(7~9 月)、10.57 円/kWh(その他)として算出
した。
(4) 概算コストと利用可能な助成制度
・概算コスト:
【標準型】約 3,400 万円/1 式(周辺機器・設置工事含む)
【防災型・蓄電池】約 5,400 万円/1 式(上記に加え蓄電池及び自立運転制御機器を含む)
<蓄電池価格(据付シール式、制御機器等含む)=約 2,000 万円>
・ 利用可能な助成制度:環境を考慮した学校施設の整備推進に関するパイロット・モデル
事業(エコスクール事業、文部科学省他、補助率 1/2)
、地域新エネルギー導入促進事業
89
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
(NEDO・補助率 1/2 以内;規模要件あり)
【参考】単純投資回収年数(設置コストを電力料金削減額で割った値、維持管理費・金利は
考慮していない):標準型 約 35 年(設置費用 1/2 補助時)
(5) 導入に関する課題
本検討では、災害時に対応できるよう 40kWの規模を想定したため導入費用は高額とな
りました。実際の導入時には防災型と標準型のどちらを選択するか、初期の設置費用により
検討する必要があります。また、熱海市の場合海岸に近い場合には塩害対策の必要性がある
場合もあります。
5.5.6
災害対策プロジェクト
エコスクールプロジェクトで示した蓄電池を併設した太陽光発電システムは、自立型
のエネルギー供給システムとして災害時に役に立つシステムです。一方、現在老朽化が
進み将来的に建替えが検討されている市役所庁舎や観光会館に関し、建替え時にこのシ
ステムを導入すれば、通常時のエネルギー消費と二酸化炭素排出削減のみならず、災害
時の非常用電源としても役立てることができます。
(1) 導入新エネルギーと導入施設・設備
・導入新エネルギー:太陽光発電(防災対応型:蓄電池併設)
・導入施設
:市役所庁舎および観光会館(将来建替え時)
図 5.5.6-1
熱海市役所・観光会館
(2) 導入システムおよび効果
エコスクールプロジェクトで示した蓄電池併設型の太陽光発電システムと同様のシス
テムを導入します。システム構成や効果もエコスクールプロジェクトと同程度です。
5.5.7
民間導入プロジェクト
市内に広く新エネルギーを普及させるには一般市民を初め市内の事業者による新エネ
ルギーの導入が欠かせません。このため、市内の一般住宅やホテル等での太陽光発電シ
ステムの導入を推進します。
(1) 導入新エネルギーと導入施設・設備
・導入新エネルギー:太陽光発電
・導入施設
:一般住宅、ホテル等事業所
90
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
(2) 導入システムおよび効果
一般住宅には一般住宅用太陽光発電システム(3kW~4kW)
、ホテル等の事業所には太陽
光発電システム(8kW~10kW)の導入を推進します。
効果としては、ホテル等の事業所では規模等によって異なりますが、一般住宅の場合
では年間で凡そ 1 軒分の電力消費量が削減されます。
【出典:太陽光発電普及推進協会ホームページ】
図 5.5.7-1
5.5.8
一般住宅における太陽光発電システム
風力発電プロジェクト
本市では、風況の良好な場所では風車建設に対する規制があったり、立地条件が厳し
かったりと風力発電に適した場所はあまりありませんが、風力発電は成熟した技術であ
るため適した場所が選定されれば地球温暖化対策やエネルギー対策として有効な方法で
す。そこで、今後適地の選定や風況調査の実施等の風力発電可能性をさらに検討します。
以下では、風力発電にある程度適した場所に風車を設置することを前提に風力発電事業
の紹介をします。
(1) 導入新エネルギーと導入施設・設備
・導入新エネルギー:風力発電
・導入場所
:姫の沢公園近辺
(2) 導入システムの検討
本市の場合は導入が想定できる場所では近傍には電力を供給できる施設はないと考
えられることから、発電した電力は電力会社(東京電力(株))の送配電線を通じて電力
会社に売電します。系統連系型の風力発電システムのシステム構成を図 5.5.8-1 に、風
力発電システムの導入事例を図 5.5.8-2 に示します。
91
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
一般高圧配電線
電気利用施設
分電盤
風車
系統保護装置
昇圧トランス
オペレーション
コンピューター
コントロール
パネル
信号ケーブル
高圧配電線
電源ケーブル
図 5.5.8-1
注)100%売電の場合「電気利用施設」は不要となる。
風力発電システムの構成図(風力発電導入ガイドブック、NRDO)
・定格出力:600kW×3 基
・三菱重工製
・ハブ高さ:37m
・ローター直径:45m
図 5.5.8-2
風力発電システム導入事例(東伊豆町)
【前提条件】
・年平均風速:6.6 m/s(30m 高)
〔東伊豆町の事例を参考に決定。本市内の風況
マップでは 6~7m/sの場所に対応〕
・発電電力 :100%電力会社に売電
・その他
:風車設置にあたっての騒音・電波障害等の土地利用上の制約はな
く、搬入道路・送配電線も整備されていることを前提とします。
【導入規模】
・システム出力 :600kW×1 基〔NEDO 補助事業利用を想定〕
・風車の仕様
:表 5.5.8-1 参照。
表 5.5.8-1
定格出力
(kW)
600
ハブ高さ※
(m)
37
想定風車の仕様
ローター
直径 (m)
45
※ ローター回転軸中心の高さ
92
カットイン
風速 (m/s)
3.0
定格風速
(m/s)
13.5
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
(3) 期待される効果
出力 600kWの規模の風車を風況が良好な場所に設置することにより、年間約 160 万
kWhの発電量が得られます。この発電量は約 400 世帯分の年間電力消費量に相当しま
す。これに対応する年間のCO2削減量は約 500t- CO2です。
風力発電
システム
設 置
風車発電量
約 1,626000 kWh/年
電力削減率
-%(売電のため)
化石燃料削減量(原油換算)
約 384,000 l/年
売電金額
約 16,260,000 円/年
CO2削減量
約 515 t-CO2/年
注)1. 熱海市内では,風力発電の検討に適した風況データが無いため、風況条件が類似の東伊豆町の事例を
参考とした。
2. CO2削減量は、東京電力(株)のCO2排出原単位 0.317kg-CO2/kWhを用いて算出した。
3. 電気料金:東京電力(株)の事業用風力購入単価は 11.7 円/kWh であるが、入札制度や RPS 法の動向
により不確定な部分が多いため 10 円/kWh と仮定した。
(4) 概算コストと利用可能な助成制度
・概算コスト:約 15,000 万円/1 式(周辺機器・設置工事含む)
・利用可能な助成制度:地域新エネルギー導入促進事業(NEDO・補助率 1/2 以内;規模
要件 500kW 以上)、新エネルギー事業者支援対策事業(NEDO・補助率 1/3 以内;民間
事業者対象:この場合は 1,500kW 以上)、地域地球温暖化防止支援事業(NEDO・補助
率 1/2 以内;複数事業の組み合わせが対象)
(5) 導入に関する課題
本市では、風況は風力発電に適した場所はあるものの、そのような場所は山間部の山
林地帯であり立地条件が悪いこと、また建設規制区域であることなど、風車の建設に適
した場所は多くありません。また、風力発電の検討には風況データが欠かせませんが、
本市では風力発電検討のための良好な風況データがありません。したがって、今後、風
力発電の導入のための調査検討を行い、その後に導入を検討します。
5.5.9
クリーンエネルギー自動車導入プロジェクト
本市では運輸部門によるエネルギー消費と二酸化炭素排出量が民生部門業務につい
で多くなっています。そこで、燃費が良く、CO2やNOxの発生も少ないクリーンエネルギ
ー自動車を市内の現行車両と入れ換えることによりエネルギー消費とCO2発生の抑制を
図ります。
(1) 導入新エネルギーと導入施設・設備
・導入新エネルギー:クリーンエネルギー自動車(現在実用化され普及が進んでいる
ハイブリッド自動車を対象)
・導入設備
:市内現行車両の買い換え時転換
93
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
(2) 導入システムの検討
クリーンエネルギー自動車には電気自動車、天然ガス車、ハイブリッド車等のさまざ
まなタイプがありますが、ここでは近年の開発が目覚しく、一般にもかなり普及しつつ
あるハイブリッド車を導入することを想定しました。以下には参考に様々なタイプのク
リーンエネルギー自動車とその燃料消費、CO2やNOx排出量の比較を記載しています。
ハイブリッド自動車の仕組(スプリット型)
天然ガス自動車の仕組
電気自動車の仕組
メタノール自動車の仕組
【出典:近畿クリーンエネルギー自動車導入促進委員会ホームページ】
図 5.5.9-1
クリーンエネルギー自動車の仕組み
「プリウス:熱海市所有」
「エスティマ・ハイブリッド」
【出典:メーカーホームページ】
図 5.5.9-2
表 5.5.9-1
車 種
従来型ガソリン車
天然ガス車
ハイブリッド車
電気自動車
燃料電池車(参考値)
ハイブリッド自動車
従来型自動車に対するクリーンエネルギー自動車の性能比較
燃料消費量
CO2 排出量
NOx 排出量
1
1
1
(10km/l 前後)
(2.359kg-CO2/l)
(0.25g-N/km)
0.7
0.7
0.47
0.5(0.6)
0.5(0.6)
0.12(0.14)
0.4
0.4
0.05
0.3~0.4
0.3~0.4
データ無し
注 1)従来型車のガソリン車を 1 とした一般的な値を記載。
()内は熱海市の場合(市所有車の燃費から求
めた)
注 2)電気自動車の燃料消費量と CO2 排出量は、電力を石油火力発電で起こした場合の数値
94
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
【前提条件】
・導入車種
:ハイブリッド車
・年間走行距離
:10,000 km を想定
・現行車両台数
:12,600 台(乗用車と準乗用車)
・導入台数
:現行車両
5,000 台
・クリーンエネルギー車への転換率:40%
注)アンケートから「新エネルギー機器を購入したい」61.1%、
「クリーンエネルギー自動車を購入
したい」65.2%を採用
市内におけるハイブリッド自動車の燃費調査結果: 本市所有のハイブリッド自動車
の燃費は 17.3l/km。同じ排気量の公用車の燃費は 10.0l/km。
(平成 15・16 年平均)
熱海市のような坂道の多い地域においてもハイブリッド自動車の燃費は有利。
(3) 期待される効果
現行車両の 40%をクリーンエネルギー自動車(ハイブリッド自動車)に転換すること
により、自動車による年間の燃料消費量の約 20%が削減されることとなりました。これ
に対応する年間のCO2削減量は約 4,800t- CO2です。
化石燃料消費量、CO2排出量が削減されるだけでなく、大気汚染物質であるNOxの排出
量も削減されます。
クリーンエネルギー自
動車の導入
燃料削減量(ガソリン換算)
約 2,000 kl /年
燃料削減率
約 20 %
NOx 削減量
約 1,100 kg-N/年
CO2 削減量
約 4,800t- CO2/年
(4) 概算コストと利用可能な助成制度
・概算コスト:車両価格
小型普通乗用車タイプ
約 2,100 千円~2,300 千円
・利用可能な助成制度:地域新エネルギー導入促進事業(NEDO・補助率:①車両導入費
の 1/2 又は 1/3、②対応する既存類似車種との差額、のいずれか低い額、規模要件:5
台以上(総排気量 15,000cc 以上))
、クリーンエネルギー自動車等導入促進事業(NEDO・
補助率:通常車両との価格差の 1/2 以内、燃料供給設備に対する補助もあり)
、低公
害車普及等事業費補助(環境省・補助率:通常車両との価格差の 1/2 以内、燃料供給
設備に対する補助もあり)
(5) 導入に関する課題
ここでは、現在他の新エネルギーと比較して導入し易いと考えられるハイブリッド車
を対象としましたが、クリーンエネルギー自動車の技術開発は今後も一層の進展が期待
95
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
でき、車種等も充実することが予想されるので、導入に当たっては最新の技術動向やイ
ンフラの整備状況を踏まえて、用途・燃料補給スタンドの有無等の各種要件を考慮して
車種を検討することが望まれます。
【コラム】
燃料電池自動車
燃料電池は、水素と空気中の酸素を化学反応させて電気を作ります。水を電気分解すると、酸素
と水素が発生しますが、この逆の反応です。
この仕組みを利用して、燃料電池(FC)で発電しながらモーターを回して走行する自動車のことを
燃料電池自動車(FCV)といいます。燃料電池自動車は通常の自動車のような排出ガスや CO2 を出す
こともなく、出るものは水だけですので、究極のエコカーであるといえます。
燃料電池電気自動車は、電気自動車と違って充電する必要がなく、ガソリン自動車などの内燃機
関自動車と同様に燃料を補給し走行できるため、内燃機関自動車などと同じ使い方となります。こ
のため、内燃機関自動車代替として期待されます。
燃料電池車の仕組み
【コラム】
燃料電池バスの運行始まる
平成 15 年 8 月、東京都は燃料電池バスの路線運行を開始しました。これは、大気汚染対策およ
び地球温暖化対策の一環として都と民間事業者の協働による「燃料電池、水素ステーションパイロ
ット事業」において実施されるものです。
事業では、1 台の燃料電池バスの運行と水素ステーションの運営が行われます。
燃料電池バス
水素ステーション
96
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
5.5.10
身近な新エネルギー導入プロジェクト
マイクロ風車・太陽光ハイブリッド街灯は、値段が他の新エネルギー機器と比較して
安価なことや小さな風車や太陽光発電装置など一般の人も親しみ易い新エネルギー機器
であることから導入が容易です。このため、広場や公園など人が多く集まる場所に設置
することで新エネルギーの普及・啓発を図る目的に適しています。また、独立型電源と
してインフラ整備が行き届いていない場所でも活用可能であることに加え、街路灯の電
気代節約の効果も期待されます。
(1) 導入新エネルギーと導入施設・設備
・導入新エネルギー:マイクロ風車・太陽光ハイブリッド街灯、太陽光発電システム
BDF(バイオディーゼルフューエル)
・導入施設・場所
:
○マイクロ風車・太陽光ハイブリッド街灯
既存の公園・広場等の人が特に多く集まる場所や学校周辺
今後整備や再整備が計画されている公園・広場等
○太陽光発電システム
ワカガエルステーション等の公園内施設等
○BDF
湯~遊~バス等のディーゼル車
(2) 導入システムの検討
a) マイクロ風車・太陽光ハイブリッド街灯
マイクロ風車・太陽光ハイブリッド街灯には、大きく分けてマイクロ風車の種類によ
って 2 つのタイプが存在します。1 つはプロペラ型で、もう一つはサボニウス型です。
プロペラ型は、プロペラが回っている様子が分かり易く風が強い場所に適していますが、
その反面比較的大きな音がでるため、市街地よりも騒音等に対して比較的寛容な公園等
への導入に向いています。一方サボニウス型は、低風速の場所でも発電可能であること
や音が静かであることから、民家が近い住宅地等への導入に適しています。
図 5.5.10-1
プロペラ型ハイブリッド街灯
97
図 5.5.10-2
サボニウス型
ハイブリッド街灯
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
b) 太陽光発電システム
ワカガエルステーション等の市民に親しみのある公園
内や公園に付帯する施設に太陽光発電システムを設置し、
市民への新エネルギー活用の啓発に役立てます。
c) BDF(バイオディーゼルフューエル)
市内を巡回しているディーゼル車「湯~遊~バス」の
図 5.5.10-3
燃料として BDF を使います。BDF は市内ホテルや旅館あ
ワカガエルステーション
るいは家庭から出る廃食油を活用します。
5.5.11
ソフト的プロジェクト
アンケート結果からも明らかなように新エネルギーに関する認識は一般に未だ低いため、
新エネルギー導入を促進するためには、地球環境問題やエネルギー問題に対する認識を高め
新エネルギーの必要性を市民・事業者が理解することが必要です。そのためには新エネルギ
ーに対する知識や各種の支援制度の認識を高める等ハード面での取組のみならずソフト面の
対応が重要です。そこで、ソフト面の取組として以下のプロジェクトを実施します。
表 5.5.11-1
ソフト面におけるプロジェクト
プロジェクト
内
容
等
学校の総合学習の時間を活用し、地球環境問題とエネルギー消費の関係につ
総合学習の時間を活用
いて理解するビデオ鑑賞、新エネルギーの施設見学会、エネルギーの節約の
した環境学習授業
大切さを学ぶ授業等を実施する。
新エネルギービジョン策定後、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)
環境・新エネルギーに
関するセミナー、講演 の普及啓発に関する補助事業を活用し、環境問題や新エネルギーに関するセ
会の実施
ミナー・講演会を定期的に実施し、住民・事業者への普及啓発を図ります。
小中学生向けに、風力発電機の模型製作やソーラー機器模型製作等、新エネ
新エネルギー実験教室
の開催
ルギーを身近なものとして捉えてもらうための実験教室を開催します。
市の広報誌「広報 あたみ」やホームページに新エネルギーの紹介、省エネ
新エネルギー・環境教
ルギー対策例、環境教育関連情報、各種助成制度の利用方法等を定期的に掲
育に関する情報発信
載します。
住宅用太陽光発電、クリーンエネルギー自動車等の設置・購入に対して市独
市独自の助成制度の創
自の補助制度を検討します。また、国等の補助も含めて、相談窓口を設置し
設
情報提供する方法について検討します。
BDF の収集等の市民の強力が必要な活動を支援するため、庁内に実践グルー
実践グループによる継
プを組織し、住民主導の継続的な新エネルギー導入に関する活動の支援をし
続的な活動支援
ます。
98
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
風力発電機模型
(風で電気が点く)
太陽光発電機模型
(光で風車が回る)
図 5.5.11-1
5.6
風力発電機、太陽光発電機教材用模型キット
新エネルギー導入の長期計画
新エネルギーの導入を効率的に行うには技術の熟度、社会的状況、各種計画の進行状況
等を考慮して中長期的な視点から計画を推進しなければなりません。以下に導入の難易度
や社会的状況等を考慮しておおよその実施期間を想定した長期計画を整理しました。
表 5.6-1(その 1)
プロジェクト
新エネルギー導入の長期計画
導入エネルギー
生ごみ活用プロジェクト
生ごみのメタン発酵
天然ガスコージェネレーション
導入プロジェクト
天然ガスコージェネ
レーション
エネルギーアイランド
プロジェクト
太陽光発電、
マイクロ風車・太陽光発電
ハイブリッド街灯
温泉活用プロジェクト
温度差エネルギー(温泉熱)
99
導入時期/期間
2005 年度以降に導入可能性調査を実施し、
その結果により、短期、中期に導入。
有効性を PR できる資料を短期に作成し、
ホテル等へ配布し導入を勧誘。
導入時の支援策を早期に検討。
2005 年度に詳細検討。短期に一部を導入。
周遊道路計画に合わせてマイクロ風車・太
陽光発電ハイブリッド街灯を導入。
短期に事業化可能性調査を実施。その結果
を受け中長期的に導入。
第 5 章 熱海市地域新エネルギービジョン
表 5.6-1(その 2)
プロジェクト
新エネルギー導入の長期計画
導入エネルギー
エコ・スクールプロジェクト
太陽光発電システム
災害対策プロジェクト
太陽光発電システム
民間導入プロジェクト
産業用太陽光発電システム
住宅用太陽光発電システム
風力発電プロジェクト
風力発電
導入時期/期間
増改築等に合わせて、短期から長期にかけ
て実施。
市庁舎・観光会館改築時に合わせて導入を
計画
導入の有効性を PR できる資料を短期に作
製。支援制度を検討。
短期的に調査を実施。その結果に基づき導
入計画を中期的に検討。
短期から長期にかけて継続的な現行車両の
転換ができるよう啓発活動を実施。
クリーンエネルギー自動車導入
プロジェクト
ハイブリッド車
公用車を率先してクリーンエネルギー自動
車に転換。
クリーンエネルギー自動車購入時の補助を
検討。
身近な活用推進
プロジェクト
マイクロ風力発電、太陽光
短期から中期にかけて継続的に実施。
発電、BDF
ソフト的プロジェクト
「総合学習」の活用、市民
短期に開始し、継続的に実施。
講座、実験教室等
導入時期/期間:短期=2005 年度~2006 年度頃
中期=2007 年度~2010 年度頃
長期=2011 年度以降、
(2010 年以降も見直しを行い継続的な新エネルギーの導入を図る。)
100
第6章
熱海市地域新エネ ルギービ ジ ョ ン 実 現のた めに
6.1 新エネルギービジョンの推進
6.2 今後の方向性と推進体制
第6章 熱海市地域新エネルギービジョン推進に向けて
第 6 章 熱海市地域新エネルギービジョン実現のために
6.1 新エネルギービジョンの推進
熱海市は本市の優良な環境資源を次世代へ継承するために「環境への負荷の少ない持続
発展が可能な社会の構築」を目指した「熱海市環境基本計画」を平成 14 年 3 月に策定し
ました。熱海市地域新エネルギービジョンは、その環境基本計画において示された新エネ
ルギーの活用計画を具体的に実行していくための指針として策定しました。
しかし、実際に新エネルギーの導入を進めるには、ビジョンを策定するだけでなく、行
政の率先的な導入や広報・啓発活動に加えて、市民・事業者・行政が一体となって導入に
向けて努力し取組んでいく必要があります。
そこで、市民・事業者・行政の各主体が、新エネルギー導入に自ら取組んでいかなけれ
ばならない役割を以下に示します。
■行政の役割
現在、本市においては新エネルギーが普及しているとは言えません。その理由として、
市内においては新エネルギーを実際に目にすることがあまりなく、その有効性や具体的
な活用方法、支援制度等を知る機会も少ないことがあげられます。このため、行政は公
共事業として率先して新エネルギーを導入し、市民の目に触れる機会を創出するととも
に、市民へ最新の情報を随時提供し、また支援策等を講ずる必要があります。
また、行政活動において自ら新エネルギー導入に取組むことで、地球温暖化と資源の
枯渇問題を抑制し、市民に健全な環境を提供し保全する義務があります。
よって、行政が率先し新エネルギー導入に取組み、公共的な環境保全策として事業を
実施するとともに、市民・事業者へ新エネルギーに関する情報を提供し、その導入を推
進する制度を創出し普及に努めていきます。
① 公共施設等への率先的導入
公共施設の新設や改築の際に新エネルギーの導入に努め、既存の公共施設についても
計画的な導入を推進します。
長期計画に基づく計画的な導入を行います。
市の取組む事業においては新エネルギーの導入及び活用方策を優先的に検討します。
新エネルギーの導入とともに、公共施設等の省エネルギーを推進します。
② 市民や事業者への新エネルギー・省エネルギーに関する推進と支援
市民や事業者に新エネルギーへの理解が深まるよう情報発信に努めるとともに、あわ
せて省エネルギーの推進を呼びかけます。
学校教育や社会教育の現場で環境・エネルギーに関する教育を実施し、新エネルギー
の必要性を啓発します。
市民・事業者が新エネルギーの導入に取組みやすい基盤整備の検討をします。
101
第6章 熱海市地域新エネルギービジョン推進に向けて
③ 地域活性化のための新エネルギーの導入
本市の基幹産業である観光という特徴を生かし、生ゴミを新エネルギーとして活用す
ることにより地域課題の解決と地域振興へ役立てることを検討します。
本市で多く湧出する温泉を新エネルギーとして活用し、本市の活性化に役立つような
事業計画を検討します。
④ 国・県・周辺自治体への働きかけ
公共施設等への新エネルギーの導入が推進されるよう国・県へ支援を要請します。
新エネルギーの利用に関する技術開発の促進を国・県へ要請します。
周辺自治体との協力のもと、バイオマス利用等の広域的な取組みにおける新エネルギ
ーの導入を検討します。
■市民や事業所の役割
平成 9 年 9 月、
「新エネルギー利用等の促進に関する基本方針」、「エネルギーを使用
するものとして国民が果たす役割」、
「エネルギーを使用するものとして事業者が果たす
役割」が閣議決定され、国民や事業者が自ら新エネルギーの導入に取組むことの重要性
が示されました。
そこで、次世代へ快適な環境を引き継いでいくために本市においても、市民や事業者
が日常生活や事業活動の中で、新エネルギーの導入や省エネルギーの実践を自らの役割
として取組んでいくことが期待されています。
① 家庭や事業所への導入
家庭や事業所へ新エネルギーの導入
自家用車・営業車の購入・更新時にクリーンエネルギー自動車の優先的な導入
事業所などから排出される未利用エネルギー資源の有効利用
② 家庭や事業所における新エネルギーに関する普及・啓発
家庭や事業所での新エネルギーに関する情報の共有化
新エネルギー導入に関する各種セミナー等へ積極的に参加
③ 新エネルギー導入に関する活動
新エネルギーを理解し、普及するためのシステムの共同設置
市民団体、NPO 活動を通じて新エネルギーの導入を促進
各種団体活動を通して話題提供や共通理解
行政に対する新エネルギーによる事業や施策の提言
新エネルギー導入に関する支援策等について行政に要望
102
第6章 熱海市地域新エネルギービジョン推進に向けて
6.2
今後の方向性と推進体制
(1) 今後の方向性
熱海市において新エネルギーの導入を進め、地球環境問題、エネルギー問題へ対応す
るため、以下のような取組みを実践します。
①導入が比較的容易なもの(クリーンエネルギー自動車導入など)の着実な実現を
進めます。
②「普及・啓発策」などのソフト的な対応を遂行します。
③すぐに導入ができないものは事業化可能性調査(フィージビリティ・スタディ;
FS)や実証試験の実施を検討します。
④導入の可能性が低いものは継続的な情報収集と調査・研究に努めます。
⑤新エネルギーの導入の促進とともに省エネルギーの推進の具体的検討を行います。
(2) 推進体制
新エネルギーが広く普及していくためには、市民・事業者と行政が一体となった取組
みが必要です。さらに、国、県、周辺自治体等との協力・連携関係を構築し、具体的な
検討を進めていくことが新エネルギーの導入を実効あるものとします。
そこで、新エネルギーの導入促進に向けての行動を起こすための中核となる組織とし
て、環境に関する担当課が中心となり公募市民、事業者、地域団体、市民団体の代表か
らなる「新エネルギー導入協議会(仮称)
」を設置します。
そして、この協議会が中心となって、新エネルギー導入に際しての市民・事業者・行
政の各々の情報・意見の交換、各推進状況のチェック・サポートおよび各種問題点に関
する検討等に当たります。
この協議会は、これまで熱海市において設けられている環境基本計画推進協議会との
連携のもと、新エネルギー導入を実施する際に、市民・事業者・行政による連携体制の
中心となり具体的な行動を起こす実践グループとしての位置付けとし、新エネルギー導
入の拡大を図ります。
今後、この協議会が中心となり次頁に示す新エネルギー導入に係る推進体制を構築し、
新エネルギー導入に努めます。
103
第6章 熱海市地域新エネルギービジョン推進に向けて
国・県・NEDO・NEF 等
情報・助成・アドバイス
周辺自治体
学識経験者
熱海市環境基本計画
情報・協力
熱海市地域新エネルギービジョン
市民福祉部
情報・アドバイス
環境課
熱海市
環境基本計画
新エネルギー導入協議会(仮称)
推進協議会
市民代表
事業者代表
情報・意見・提言・技術開発
情報・意見・提言
地域団体
住民団体・NPO 等
住
民
静岡県地球温暖化防止
活動推進センター
図 6.2-1
新エネルギー導入に係る推進体制
104
事
業
者
資 料
資料 -1
新エネルギーに関するアンケート調査結果
資料 -2 エネルギー需要量推計について
資料 -3 新エネルギー賦存量推計について
資料 -4
新エネルギー導入モデルプロジェクトにおける補足
資料 -5 新エネルギーの技術開発動向
資料 -6
新エネルギーの導入事例
資料 -7 新エネルギー導入等に関する助成制度
資料 -8
用語解説
資料 -9 委員会名簿およびビジョン策定の経過
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
資料-1
1
主
新エネルギーに関するアンケート調査結果
旨
熱海市に在住の市民および市内事業者を対象に、熱海市の新エネルギーに関する認識
やその利用の考え方および助成制度の認知度等を調査し、新エネルギー導入の今後の方
向性を検討する上での資料とするためにアンケート調査を実施しました。
新エネルギーの普及には子供の頃から興味と知識を持つことが必要です。そこで、小
学生、中学生を対象にエネルギーと環境や新エネルギーに関する認識を深めるための目
的でクイズ形式のアンケートを行いました。
2
実施方法
・調査対象およびアンケート数:
①市 民:市内住民から住民基本台帳をもとに 20 歳以上 65 歳までの 500 人を無作為
に抽出しました。
②事業者:市内事業所から無作為に抽出した 100 ヵ所を対象としました。
③学
校:市内小学校の 6 年生の生徒および中学校の 1・2 年生の生徒、計 141 名を
対象としました。
・調査方法:
市民・事業者ともに郵送によりアンケート用紙を配布し、回答は葉書により行いまし
た。学校用についてはホームルーム等を利用して先生方による配布・回収により実施し
ました。
・調査(質問)内容:
①基本事項:
市
民:年齢、性別、職業、地区
学
校:学年、性別
事業者:業種、規模
②新エネルギーに関する主な質問(市民、事業者)
・新エネルギーに対する認知度
・新エネルギーの活用の状況と導入意欲
・支援制度に対する認知度
・導入すべき新エネルギーと導入施設・場所
・新エネルギー普及に必要なソフト面の対応
③自由意見
学校用については、エネルギー・環境問題に関する理解度と新エネルギー利用のア
イデア(自由回答)について質問をしました。
・アンケート票回収数:
①市
民
108(回収率=22%)
②事業者
53(回収率=53%)
③学
校
141(回収率=100%)
資 1-1
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
3
新エネルギーに関するアンケート票およびアンケートに添付した資料
およびアンケート票
(1)添付した資料:「新エネルギーの種類」
資 1-2
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
(2)添付した資料:「新エネルギーの解説」
資 1-3
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
(3)アンケート票
資 1-4
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
資 1-5
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
資 1-6
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
4.
4.1
結果の概要
アンケート結果の概要(市民)
【問 1:回答者の属性等】
・回答者の年齢層は、60 歳以上が全体の 3 割弱、続いて 50 歳代が約 24%、20 歳代が約
20%でした。
・回答者の性別の割合は、男性と女性がほぼ半々となっていました。
・居住地域を見ると、市中心部で居住者の多い熱海地区が全体の 6 割近くであり、次い
で、伊豆山地区・多賀地区が 15%前後で、泉・網代・初島地区は 10%未満となってい
ました。
【問 2:新エネルギーの認知度】
・新エネルギーの認知度については、「太陽光発電、太陽熱利用」「風力発電」「クリーン
エネルギー自動車」を知っていると回答した人は 9 割以上にのぼり、これらの新エネ
ルギーが一般化しつつあることが窺えます。また、近年自動車用燃料としても脚光を
浴びている「燃料電池」も5割を超える認知度となっていました。
・一方、
「温度差エネルギー」
「雪氷熱利用」や「中小水力*」などは認知度が低く、新エ
ネルギーの種類によって認知度に格差があることが分かりました。今後、これらの認
知度の低い新エネルギーについて、それがどのようなものであるかも広報していく必
要があるといえます。
* 中小水力は、正確には新エネルギーとして定義されていません。
【問 3:新エネルギー機器の所有状況等】
・市民の新エネルギー機器の所有状況としては、「持っている」と答えた人が 1 割弱で、
そのうちの 6 割が太陽熱利用機器となっており、普及率は約 6%となりますが、この値
は太陽熱温水器の普及率(静岡県平均)の 14.3%に比べると低い数字です。また、太
陽光発電とクリーンエネルギー自動車という回答も各1件ありました。
・自宅に新エネルギー機器を購入したいとした回答は 6 割以上を占めており、購入した
い機器としては「クリーンエネルギー自動車」が最も多く、以下、「太陽光発電」「太
陽熱利用」となっていました。
【問 4:新エネルギー導入に関する助成制度】
・コスト高の新エネルギー機器の導入には国等による助成制度が設けられていますが、
このような助成制度の存在を知っているとした回答は約 30%と低く、新エネルギーの
普及啓発事業とともに助成制度の広報活動も必要であるといえます。
・助成制度があることを知らないと答えた人に対して将来助成制度を利用したいかとい
う質問では、7 割以上の回答者が「利用したい」と答えています。
資 1-7
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
【問 5~8:熱海市における新エネルギー導入に関して】
・熱海市でどのような新エネルギー機器の導入を図るべきかの問には、認知度が高く普
及も進みつつある「太陽光発電、太陽熱利用」が全体の約 78%を占めていました(複
数回答)。しかし、同様に認知度の高い「風力発電」は約 45%と大きな差が見られ、地
域の特性を反映しているものといえます。また、
「廃棄物(発電・熱利用・燃料製造)」
「ク
リーンエネルギー自動車」は「太陽光発電、太陽熱利用」に次ぎ、「風力発電」よりも
高い回答率となっていました。
・市内のどの施設に新エネルギー施設を導入するのが良いかとの問には、教育現場や住
民がよく利用する施設など新エネルギーの普及啓発効果も高い「小中学校」、「福祉施
設」、
「市庁舎」の回答が 6 割以上を占めていました(複数回答)。逆に、一般家庭と答
えた方は 30%弱で、比較的高価な新エネルギー機器を自ら率先して導入する環境には
まだないこともうかがえます。
・熱海市が新エネルギーの導入を促進するために有効な対策は何かとの質問に対しては、
「市全体として新エネルギーの導入目標を定める」、「新エネルギーを導入するための
補助金」という回答が 6 割を超えており、導入コストが割高な新エネルギーの導入に
は行政による施策面、経済面でのサポートが必要であることがわかります。
・新エネルギーに対するどのような情報提供が必要かとの質問に対しては、「購入・設置
費用」、「燃料代節約効果」および「補助金等支援制度」が 60%以上と高い回答率とな
っており、このことからも費用面での援助が最も求められていることがわかります。
また、それ以外では「全体的概要」
「具体的導入例」も比較的高い回答率となっている
ことから、全体的に新エネルギーに関する情報が不足しているといえます。
4.2
アンケート結果の概要(事業者)
【問 1:回答者の属性等】
・回答者の業種で最も多いのは「サービス業」であり、全体の約 1/3 を占め、観光・宿泊
施設の多い本市の特性を反映したものとなっていました。次いで「卸・小売業、飲食
店」、「その他」と続き、これらの合計で全体の約 2/3 となっています。
・事業所の規模をみると 10~49 人の事業所が全体の約 64%を占めていました。
【問 2:新エネルギーの認知度】
・新エネルギーの認知度については、市民とおおむね同じ傾向で「太陽光発電、太陽熱
利用」「風力発電」「クリーンエネルギー自動車」を知っていると回答した人はほぼ 9
割以上にのぼる一方で、「温度差エネルギー」「雪氷熱利用」や「中小水力」は認知度
が低いという結果となっていました。
【問 3:新エネルギー機器の所有状況等】
・事業者の新エネルギー機器の所有状況としては、新エネルギー機器を持っていると回
資 1-8
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
答した割合は約 11%となっており、普及はまだ十分に進んでいるとはいえない状況で
す。また、具体的に持っている機器は、事業者では太陽光発電とクリーンエネルギー
自動車がそれぞれ 33%となっていましたが、
「コージェネレーション」という回答も 1
件見られました。また、市民で多かった太陽熱利用機器(温水器と思われる)という
回答は1件もありませんでした。
・事業所に新エネルギー機器を購入したいとした回答は約 52%と過半数を占めていまし
たが、市民よりはやや低い比率となっていました。購入したい機器としては「太陽光
発電」「太陽熱利用」「クリーンエネルギー自動車」という回答が 50%前後と多く、そ
れ以外では「コージェネレーション機器」という回答が約 14%見られたのが特徴的で
す。
【問 4~5:助成制度と事業所における新エネルギー導入に関して】
・コスト高の新エネルギー機器の導入には国等による助成制度が設けられていますが、
このような助成制度の存在を知っているとした回答は約 32%で、市民よりもわずかに
高い比率となっていました。また、助成制度があることを知らないと答えた人に対し
て将来助成制度を利用したいかという質問では、市民同様に 7 割以上の回答者が「利
用したい」と答えています。
・事業所に新エネルギー機器を導入する場合重視する点は何かとの問には、「地球温暖
化・大気汚染等を防ぐこと」という回答が全体の約 90%を占め、次いで「売電収入を
得たり、燃料費を節約するため」「地震等災害時の非常電源とすること」という回答が
多く、新エネルギー導入の目的・意義が十分に理解されているのに加えて、経済的なメ
リットが期待されていることがうかがわれます。
【問 6~8:熱海市における新エネルギー導入に関して】
・熱海市でどのような新エネルギー機器の導入を図るべきかの問には、市民と同様に回
答率が高かったのは「太陽光発電、太陽熱利用」
「廃棄物(発電・熱利用・燃料製造)」
「ク
リーンエネルギー自動車」「風力発電」ですが、市民に対して「クリーンエネルギー自
動車」と「風力発電」の順位が逆転していました。
・市内のどの施設に新エネルギー施設を導入するのが良いかとの問には、市民と異なり
「市庁舎」との回答が約 68%と最も多く、
「小中学校」、
「福祉施設」が次いでいました。
また、
「民間企業」という回答も約 32%見られ、市民に比べてかなり高い比率となって
いました。
・新エネルギーの普及のためにあればよいものとの質問に対しては、
「パンフレット」が
50%を超え、
「相談窓口」
「講習会等の啓発活動」が次いでおり、具体的な情報を手軽に
入手できる環境が整備されることが望まれているといえます。
・新エネルギーに対するどのような情報提供が必要かとの質問に対しては、「補助金等支
援制度」が約 68%と最も高い回答率となっており、それ以外では「全体的概要」
「購入・
資 1-9
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
設置費用」、「燃料代節約効果」が 60%以上となっています。
4.3
アンケート結果の概要(学校)
【問 1:回答者の属性等】
・アンケートは小学校 6 年生と中学校 2 年生に対して実施しました。内訳は、小学校 6
年生が約 45%、中学校 2 年生が約 52%となっています。また、男女比率はほぼ1:1
でした。
【問 2:新エネルギーに対する考え方等】
・暖房、照明、調理の熱源、自動車燃料の種類について聞いたところ、ほとんどの児童
生徒が正しく回答しており、身近なエネルギーについては、的確に理解していること
が示されました。一方、新エネルギーはまだ身近ではないようで、新エネルギーとい
う言葉を「初めて聞いた」という回答が、約 85%を占めており、「原子力」、「火力」、
「水力」など従来型エネルギーも新エネルギーとした回答も目立ちました。小中学生
にとって新エネルギー自体がまだなじみの薄いものと言えます。
・
「石油がなくなることについてどう思うかの問には、
「エネルギーを節約する」が約 75%、
「自然エネルギーを多く利用する」とした回答が約 67%を占め、エネルギー問題につ
いてはおおむね正しく理解され、また問題意識をもっているようです。
・太陽や風、樹木等の身近なものをエネルギーに利用できるとしたら、どんなものをど
のように使いたいかという自由記述に対する回答をみると、夢のあるものも多く、創
造性豊かな小中学生らしい回答を得ることが出来ました。例えば、
「風で走る自動車」、
「風をためて部屋の中をそうじする時に使う。ゴミをすう力として使う」、「車に風車
をつける。それで暖房につかう」等の様々な意見がみられました。
【問 3:環境問題に対する考え方等】
・地球温暖化が進むと熱海市はどのようになると思うかの問には、「生き物のバランスが
崩れ、人間にも悪い影響が出る」が約 87%、
「夏が暑くなり、冷房が必要になって暮ら
しにくくなる」が約 67%と、深刻に捉えている回答が大半を占めていました。
【問 4:その他エネルギーや環境問題に対する自由意見】
・エネルギーや環境問題に対する素朴な疑問から辛らつな感想まで、例えば「どうやっ
たら温暖化をふせげるのか。石油をどうせつやくすればいいのか」、「このまま環境破
かいが続くと、あとどのくらいで人類が絶めつしてしまいますか」、「熱海市では環境
についてなにか考えていることはあるのか」、「なぜ地球温暖化が進んでいるのになん
の対しょもしていないのですか(できないんですか)」
、「なんで人間は楽をえらぶので
すか? 少しでも楽をなくせば、温暖化はなくなるのでは・・・?」、「地球温暖化などの
環境問題は人間がおこしたものだから、人間が解決しないと意味ないと思う」等の様々
な質問や意見がみられました。
資 1-10
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
5.
集計結果
【市
民】
問1 あなた自身のことについてお聞かせ下さい。
問1.1 あなたの年齢は?
年齢
回答数
構成比
22
20.4%
15
13.9%
14
13.0%
26
24.1%
31
28.7%
108 100.0%
1.20~29歳
2.30~39歳
3.40~49歳
4.50~59歳
5.60歳以上
合計
20.4%
28.7%
1.20~29歳
2.30~39歳
13.9%
3.40~49歳
4.50~59歳
5.60歳以上
13.0%
24.1%
問1.2 あなたの性別は?
性別
回答数
構成比
51
47.2%
57
52.8%
108 100.0%
1.男
2.女
合計
47.2%
52.8%
1.男
2.女
問1.3 あなたの住んでいる地区は?
地区
回答数
構成比
17
15.7%
7
6.5%
15
13.9%
3
2.8%
2
1.9%
64
59.3%
0
0.0%
1.伊豆山
2.泉
3.多賀
4.網代
5.初島
6.熱海地区
7.その他
合計
108
0.0%
1.伊豆山
15.7%
2.泉
6.5%
3.多賀
4.網代
13.9%
59.3%
6.熱海地区
2.8%
1.9%
100.0%
5.初島
7.その他
問2 次の項目は、新エネルギーの分類を示したものです。
聞いたことがあるものやある程度内容をご存知のものをあげてください。<複数回答可>
(*13に○を付けた方は他に○を付けないで下さい。)
0%
種類
回答数
構成比
107
99.1%
105
97.2%
35
32.4%
71
65.7%
7
6.5%
15
13.9%
1.太陽光発電・太陽熱利用
2.風力発電
3.バイオマス(発電・熱利用・燃料)
4.廃棄物(発電・熱利用・燃料)
5.温度差エネルギー
6.雪氷熱利用
7.クリーンエネルギー自動車
(ハイブリット車、電気自動車等)
8.天然ガスコージェネレーション
9.燃料電池
10.中小水力
11.地熱
12.海洋(波力、潮汐、温度差)
13.どれも聞いたことがない
回答者数
108
合計
100
92.6%
68
58
18
57
35
0
676
63.0%
53.7%
16.7%
52.8%
32.4%
0.0%
625.9%
20%
60%
80%
2.風力発電
32.4%
3.バイオマス(発電・熱利用・燃料)
65.7%
4.廃棄物(発電・熱利用・燃料)
5.温度差エネルギー
6.5%
13.9%
6.雪氷熱利用
7.クリーンエネルギー自動車
(ハイブリット車、電気自動車等)
92.6%
63.0%
8.天然ガスコージェネレーション
53.7%
9.燃料電池
16.7%
10.中小水力
52.8%
11.地熱
13.どれも聞いたことがない
100%
99.1%
97.2%
1.太陽光発電・太陽熱利用
32.4%
12.海洋(波力、潮汐、温度差)
資 1-11
40%
0.0%
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
問3 あなたが現在利用している新エネルギー機器についてお聞かせ下さい。
問3.1 あなたは新エネルギーを利用する機器をお持ちですか。
(*ソーラー腕時計・電卓、模型等の簡易なものは除いて下さい。)
4.7%
持っている/持っていない
9.3%
回答数 構成比
10
9.3%
92
86.0%
5
4.7%
107 100.0%
1.持っている
2.持っていない
無回答
合計
1.持っている
2.持っていない
無回答
86.0%
問3.1で1を選んだ場合どのような機器をお持ちですか。<複数回答可>
機器
a.太陽光発電
b.太陽熱利用
c.風力発電
d.クリーンエネルギー自動車
e.その他
無回答
回答数
10
0%
回答数 構成比
1
10.0%
6
60.0%
0
0.0%
1
10.0%
0
0.0%
2
20.0%
10 100.0%
合計
20%
40%
60%
10.0%
a.太陽光発電
60.0%
b.太陽熱利用
c.風力発電
0.0%
10.0%
d.クリーンエネルギー自動車
e.その他
0.0%
無回答
問3.2 あなたは新エネルギーを利用する機器を購入したいと思いますか。
(*ソーラー腕時計・電卓、模型等の簡易なものは除いて下さい。)
80%
20.0%
6.5%
購入したいか?
回答数 構成比
66
61.1%
35
32.4%
7
6.5%
108 100.0%
1.購入したい
2.購入したいとは思わない
無回答
合計
1.購入したい
32.4%
61.1%
2.購入したいとは
思わない
無回答
問3.2で1を選んだ場合どのような機器を購入したいと思いますか。<複数回答可>
機器
a.太陽光発電
b.太陽熱利用
c.風力発電
d.クリーンエネルギー自動車
e.その他
回答者数
66
0%
回答数 構成比
33
50.0%
27
40.9%
9
13.6%
43
65.2%
1
1.5%
合計
113
資 1-12
171.2%
20%
40%
40.9%
b.太陽熱利用
d.クリーンエネルギー自動車
80%
50.0%
a.太陽光発電
c.風力発電
60%
13.6%
65.2%
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
問4 新エネルギーの導入を促進するため、(財)新エネルギー財団等による各種の助成制度
(購入に関する補助金の交付等)が設けられていますが、
あなたは、このような制度があることをご存じですか。
制度認知
1.助成制度があることを知っている
2.助成制度があることを知らなかった
無回答
合計
5.6%
回答数 構成比
33
30.6%
69
63.9%
6
5.6%
108 100.0%
30.6%
1.助成制度がある
ことを知っている
2.助成制度がある
ことを知らなかった
無回答
63.9%
1 助成制度があることを知っていると答えた場合
助成制度を知っていいる
a.既に利用した
b.将来、助成制度を利用したい
c.利用しようとは思わない
無回答
合計
回答数 構成比
0
0.0%
22
66.7%
6
18.2%
5
15.2%
33 100.0%
15.2%
0.0%
a.既に利用した
b.将来、助成制度
を利用したい
18.2%
c.利用しようとは思わ
ない
66.7%
無回答
2 助成制度があることを知らないと答えた場合
助成制度を知らない
a.将来、助成制度を利用したい
b.利用しようとは思わない
無回答
合計
回答数 構成比
50
72.5%
15
21.7%
4
5.8%
69 100.0%
5.8%
a.将来、助成制
度を利用したい
21.7%
b.利用しようとは
思わない
無回答
72.5%
問5 あなたは、熱海市がどのような新エネルギーの導入を図っていくべきだと思います。
<複数回答可>
0%
新エネルギー
1.太陽光発電・太陽熱利用
2.風力発電
3.バイオマス(発電・熱利用・燃料)
4.廃棄物(発電・熱利用・燃料)
5.温度差エネルギー
6.クリーンエネルギー自動車(ハイブリット車、電気自動車等)
7.天然ガスコージェネレーション
8.燃料電池
9.中小水力
10.その他
無回答
回答者数
108
回答数
構成比
84
77.8%
49
45.4%
21
19.4%
68
63.0%
6
5.6%
60
55.6%
8
7.4%
17
15.7%
8
7.4%
6
5.6%
4
3.7%
331 306.5%
合計
40%
60%
45.4%
2.風力発電
19.4%
4.廃棄物(発電・熱利用・燃料)
5.温度差エネルギー
63.0%
5.6%
6.クリーンエネルギー自動車(ハイブリット車、
電気自動車等)
7.天然ガスコージェネレーション
8.燃料電池
9.中小水力
無回答
80%
100%
77.8%
3.バイオマス(発電・熱利用・燃料)
10.その他
資 1-13
20%
1.太陽光発電・太陽熱利用
55.6%
7.4%
15.7%
7.4%
5.6%
3.7%
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
問6 あなたは、熱海市に新エネルギーの導入するとした場合、
0%
次のどの点(目的)を重視するべきだと思いますか。<複数回答可>
重視すべき点
回答数
構成比
1.子供をはじめ、市民全体の環境やエネルギー問題に対する意識を向上させる
70
64.8%
84
77.8%
2.地球温暖化・大気汚染等を防ぐこと
69
63.9%
3.地震災害時の非常用電源とすること
25
23.1%
4.観光と市のアピールに役立てること
38
35.2%
5.導入によって売電収入を得たり、燃料費等の経費を節減するため
3
2.8%
6.その他
回答者数
108
合計
289
20%
40%
60%
1.子供をはじめ、市民全体の環境やエネル
ギー問題に対する意識を向上させること
80%
77.8%
2.地球温暖化・大気汚染等を防ぐこと
3.地震災害時の非常用電源とすること
63.9%
4.観光と市のアピールに役立てること
23.1%
5.導入によって売電収入を得たり、燃料費等
の経費を節減するため
35.2%
6.その他
267.6%
100%
64.8%
2.8%
問7 現在、熱海市ではマリンスパあたみに太陽光発電設備を設置したり、熱海市第一小学校に
太陽熱利用設備を設置したりしています。この他にも、どのような施設に新エネルギーを
導入すればよいと思いますか、新エネルギーを導入すればよいと思う施設をお聞かせください。<複数回答可>
導入先施設
1.市庁舎
2.学校
3.幼稚園、保育所
4.福祉施設
5.体育施設・交流施設
6.公園施設
7.観光施設
8.民間企業(工場、事務所等)
9.一般家庭
10.公用車にクリーンエネルギー自動車
11.企業や家庭にクリーンエネルギー自動車
12.その他施設
無回答
回答者数
108
回答数
構成比
65
60.2%
71
65.7%
48
44.4%
69
63.9%
45
41.7%
33
30.6%
38
35.2%
18
16.7%
30
27.8%
38
35.2%
28
25.9%
10
9.3%
1
0.9%
494 457.4%
合計
0%
20%
40%
60%
1.市庁舎
2.学校
3.幼稚園、保育所
44.4%
4.福祉施設
63.9%
5.体育施設・交流施設
41.7%
6.公園施設
30.6%
7.観光施設
35.2%
8.民間企業(工場、事務所等)
16.7%
9.一般家庭
27.8%
10.公用車にクリーンエネルギー自動車
35.2%
11.企業や家庭にクリーンエネルギー自動車
12.その他施設
無回答
80%
60.2%
65.7%
25.9%
9.3%
0.9%
問8 市として新エネルギーに取り組むべき事項についてお聞かせ下さい。 問8.1 あなたが新エネルギーの普及のためにあればよいと思うものをあげてください。<複数回答可>
0%
取組むべきこと
1.相談窓口
2.新エネルギーパーク等啓発施設
3.講習会等の啓発活動
4.パンフレット
5.その他
無回答
回答者数
108
回答数
構成比
55
50.9%
30
27.8%
37
34.3%
52
48.1%
5
4.6%
1
0.9%
180 166.7%
合計
20%
40%
1.相談窓口
27.8%
2.新エネルギーパーク等啓発施設
3.講習会等の啓発活動
34.3%
4.パンフレット
5.その他
無回答
60%
50.9%
48.1%
4.6%
0.9%
問8.2 熱海市が新エネルギーの導入を促進するためには以下のどの対策が有効だと思いますか。<複数回答可>
0%
対策
1.市全体として新エネルギーの導入目標を定める
2.事業者に新エネルギーの導入を義務付ける
3.新エネルギーを導入するための補助金
4.新エネルギーを導入した際の表彰制度
5.その他
無回答
回答者数
108
回答数
構成比
66
61.1%
17
15.7%
65
60.2%
10
9.3%
4
3.7%
4
3.7%
166 153.7%
合計
資 1-14
20%
1.市全体として新エネルギーの導入目標を定
める
60%
61.1%
15.7%
2.事業者に新エネルギーの導入を義務付ける
3.新エネルギーを導入するための補助金
4.新エネルギーを導入した際の表彰制度
40%
60.2%
9.3%
5.その他
3.7%
無回答
3.7%
80%
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
問8.3 あなたは、市がどのような新エネルギーに関する情報を提供することを望みますか。<複数回答可>
情報
1.全体的概要
2.購入設置費用
3.性能
4.燃料代節約効果
5.補助金等支援制度
6.設置方法・設置条件
7.具体的導入例
8.関連法制度
9.専門コンサルタント
10.販売業者
11.その他
無回答
回答者数
108
回答数 構成比
54
50.0%
70
64.8%
44
40.7%
71
65.7%
67
62.0%
34
31.5%
48
44.4%
15
13.9%
13
12.0%
12
11.1%
2
1.9%
2
1.9%
432 400.0%
合計
資 1-15
0%
20%
40%
60%
1.全体的概要
80%
50.0%
64.8%
2.購入設置費用
3.性能
40.7%
4.燃料代節約効果
65.7%
5.補助金等支援制度
62.0%
6.設置方法・設置条件
31.5%
7.具体的導入例
44.4%
8.関連法制度
13.9%
9.専門コンサルタント
12.0%
10.販売業者
11.1%
11.その他
1.9%
無回答
1.9%
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
【事業所】
問1 貴事業所についてお聞かせ下さい。
問1.1 業種は?
業種
1.農林水産業
2.鉱業
3.建設業
4.製造業
5.電気・ガス・水道・熱供給業
6.運輸・通信業
7.卸・小売業、飲食店
8.金融・保険業
9.不動産業
10.サービス業
11.その他
回答数
2
0
7
4
1
3
9
0
2
17
8
合計
53
構成比
3.8%
0.0%
13.2%
7.5%
1.9%
5.7%
17.0%
0.0%
3.8%
32.1%
15.1%
100.0%
3.8% 0.0%
13.2%
15.1%
1.農林水産業
2.鉱業
3.建設業
7.5%
4.製造業
1.9%
5.電気・ガス・水道・熱供給業
6.運輸・通信業
32.1%
5.7%
7.卸・小売業、飲食店
8.金融・保険業
9.不動産業
17.0%
10.サービス業
3.8% 0.0%
11.その他
問1.2 事業所の規模(社員数)は?
規模
1.1~9人
2.10~49人
3.50~99人
4.100~499人
5.500人以上
無回答
合計
回答数
7
34
8
2
0
2
53
構成比
13.2%
64.2%
15.1%
3.8%
0.0%
3.8%
100.0%
0.0% 3.8% 13.2%
3.8%
15.1%
1.1~9人
2.10~49人
3.50~99人
4.100~499人
5.500人以上
無回答
64.2%
問2 次の項目は、新エネルギーの分類を示したものです。
聞いたことがあるものやある程度内容をご存知のものをあげてください。<複数回答可>
(*13に○を付けた方は他に○を付けないで下さい。)
種類
1.太陽光発電・太陽熱利用
2.風力発電
3.バイオマス(発電・熱利用・燃料)
4.廃棄物(発電・熱利用・燃料)
5.温度差エネルギー
6.雪氷利用熱
7.クリーンエネルギー自動車(ハイブリッド車、電気自動車等)
8.天然ガスコージェネレーション
9.燃料電池
10.中小水力
11.地熱
12. 海洋(波力、潮汐、温度差)
13.どれも聞いたことがない
無回答
回答者数
53
回答数
構成比
50
94.3%
52
98.1%
18
34.0%
37
69.8%
9
17.0%
7
13.2%
47
88.7%
36
67.9%
33
62.3%
11
20.8%
28
52.8%
27
50.9%
0
0.0%
0
0.0%
355 669.8%
合計
0%
94.3%
98.1%
2.風力発電
3.バイオマス(発電・熱利用・燃料)
34.0%
4.廃棄物(発電・熱利用・燃料)
5.温度差エネルギー
6.雪氷利用熱
7.クリーンエネルギー自動車(ハイブリッド
車、電気自動車等)
8.天然ガスコージェネレーション
69.8%
17.0%
13.2%
88.7%
67.9%
62.3%
9.燃料電池
10.中小水力
11.地熱
12. 海洋(波力、潮汐、温度差)
13.どれも聞いたことがない
0.0%
無回答
0.0%
資 1-16
20% 40% 60% 80% 100%
1.太陽光発電・太陽熱利用
20.8%
52.8%
50.9%
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
問3 貴事業所で現在利用している新エネルギー機器についてお聞かせ下さい。
問3.1 貴事業所は、新エネルギーを利用する機器をお持ちですか。
(*ソーラー腕時計・電卓、模型等の簡易なものは除いて下さい。)
持っている/持っていない
3.8%
回答数
1.持っている
2.持っていない
無回答
合計
6
45
2
53
11.3%
構成比
11.3%
84.9%
3.8%
100.0%
1.持っている
2.持っていない
無回答
84.9%
0%
問3.1で1を選んだ場合どのような機器をお持ちですか。<複数回答可>
機器
a.太陽光発電
b.太陽熱利用
c.風力発電
d.クリーンエネルギー自動車
e.発電機等コージェネレーション機器
f.その他
無回答
回答者数
6
回答数
2
0
0
2
1
0
1
6
合計
構成比
33.3%
0.0%
0.0%
33.3%
16.7%
0.0%
16.7%
100.0%
20% 40% 60% 80% 100%
a.太陽光発電
33.3%
b.太陽熱利用
0.0%
c.風力発電
0.0%
d.クリーンエネルギー自動車
33.3%
e.発電機等コージェネレーション
機器
16.7%
f.その他
0.0%
無回答
問3.2 貴事業所は、新エネルギーに関する機器を購入したいと思いますか。
購入したいか?
1.購入したい
2.購入したいとは思わない
無回答
合計
回答数 構成比
28
52.8%
22
41.5%
3
5.7%
53 100.0%
16.7%
5.7%
1.購入したい
41.5%
52.8%
2.購入したいとは思
わない
無回答
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%
問3.2で1を選んだ場合どのような機器を購入したいと思いますか。<複数回答可>
機器
a.太陽光発電
b.太陽熱利用
c.風力発電
d.クリーンエネルギー自動車
e.発電機等コージェネレーション機器
f.その他
回答者数
28
回答数 構成比
16
57.1%
14
50.0%
3
10.7%
13
46.4%
4
14.3%
2
7.1%
52 185.7%
合計
a.太陽光発電
b.太陽熱利用
c.風力発電
d.クリーンエネルギー自動車
e.発電機等コージェネレーション
機器
f.その他
資 1-17
購入予定 購入済み
57.1%
57.1% #REF!
50.0% #REF!
10.7% #REF! 50.0%
46.4% #REF!
14.3% #REF!
10.7%
46.4%
14.3%
7.1%
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
問4 新エネルギー導入のための助成制度をご存知ですか。
制度認知
1.助成制度があることを知っている
2.助成制度があることを知らなかった
無回答
合計
3.8%
32.1%
回答数 構成比
17
32.1%
34
64.2%
2
3.8%
53 100.0%
1.助成制度があること
を知っている
2.助成制度があること
を知らなかった
無回答
64.2%
(1)問4で1を選んだ場合はa.~c.の該当するものに○印をつけて下さい。
< a.の場合は機器名及び制度名の記入をお願いいたします。>
知っている
回答数 構成比
2
11.8%
a.すでに利用した
b.将来、助成制度を利用したい
11
64.7%
2
11.8%
c.利用しようとは思わない
無回答
2
11.8%
17 100.0%
合計
11.8%
11.8%
a.すでに利用した
11.8%
b.将来、助成制度を利
用したい
c.利用しようとは思わ
ない
無回答
64.7%
(2)問4で2を選んだ場合はa.~b.の該当するものに○印を付けて下さい。
知らなかった
a.将来、助成制度を利用したい
b.利用しようとは思わない
無回答
合計
回答数 構成比
26
76.5%
3
8.8%
5
14.7%
34 100.0%
14.7%
a.将来、助成制度を利
用したい
8.8%
b.利用しようとは思わ
ない
無回答
76.5%
問5 貴事業所に新エネルギーを導入するとした場合、次のどの点(目的)を重視しますか。<複数回答可>
重視すべき点
1.市民の新エネルギーに対する意識向上に役立てること
2.地球温暖化・大気汚染等を防ぐこと
3.地震等災害時の非常用電源とすること
4.太陽電池、風車等を設置して事業所のイメージをアップさせること
5.導入によって売電収入を得たり、燃料費を節約するため
6.その他
回答者数
53
合計
回答数 構成比
12
22.6%
48
90.6%
24
45.3%
9
17.0%
31
58.5%
2
3.8%
126
237.7%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90%
1.市民の新エネルギーに対する意識向上に役立て
ること
100
%
22.6%
90.6%
2.地球温暖化・大気汚染等を防ぐこと
45.3%
3.地震等災害時の非常用電源とすること
4.太陽電池、風車等を設置して事業所のイメージを
アップさせること
17.0%
5.導入によって売電収入を得たり、燃料費を節約す
るため
6.その他
資 1-18
58.5%
3.8%
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
問6 貴事業所は、熱海市がどのような新エネルギーの導入を図っていくべきだと思いますか。<複数回答可>
新エネルギー
1.太陽光発電・太陽熱利用
2.風力発電
3.バイオマス(発電・熱利用・燃料)
4.廃棄物(発電・熱利用・燃料)
5.温度差エネルギー
6.クリーンエネルギー自動車(ハイブリッド車、電気自動車等)
7.天然ガスコージェネレーション
8.燃料電池
9.中小水力
10.その他
無回答
回答者数
53
回答数 構成比
37
69.8%
24
45.3%
8
15.1%
26
49.1%
1
1.9%
23
43.4%
3
5.7%
7
13.2%
5
9.4%
6
11.3%
2
3.8%
142 267.9%
合計
0%
20%
40%
60%
80%
1.太陽光発電・太陽熱利用
69.8%
45.3%
2.風力発電
3.バイオマス(発電・熱利用・燃料)
15.1%
4.廃棄物(発電・熱利用・燃料)
5.温度差エネルギー
49.1%
1.9%
6.クリーンエネルギー自動車(ハイブ
リッド車、電気自動車等)
7.天然ガスコージェネレーション
43.4%
5.7%
8.燃料電池
9.中小水力
13.2%
9.4%
11.3%
10.その他
無回答
3.8%
問7 現在、熱海市ではマリンスパあたみに太陽光発電設備を設置したり、熱海市第一小学校に
太陽熱利用設備を設置したりしています。この他にも、どのような施設に新エネルギーを
導入すればよいと思いますか、新エネルギーを導入すればよいと思う施設をお聞かせください。<複数回答可>
0%
導入先施設
1.市庁舎
2.学校
3.幼稚園、保育所
4.福祉施設
5.体育施設・交流施設
6.公園施設
7.観光施設
8.民間企業(工場、事務所等)
9.一般家庭
10.公用車にクリーンエネルギー自動車
11.企業や家庭にクリーンエネルギー自動車
12.その他施設
無回答
回答者数
53
回答数 構成比
36
67.9%
32
60.4%
27
50.9%
30
56.6%
27
50.9%
23
43.4%
24
45.3%
17
32.1%
17
32.1%
25
47.2%
11
20.8%
4
7.5%
3
5.7%
276 520.8%
合計
20%
40%
60%
1.市庁舎
80%
67.9%
60.4%
2.学校
3.幼稚園、保育所
50.9%
4.福祉施設
56.6%
5.体育施設・交流施設
50.9%
6.公園施設
43.4%
7.観光施設
45.3%
8.民間企業(工場、事務所等)
32.1%
9.一般家庭
10.公用車にクリーンエネルギー自
動車
11.企業や家庭にクリーンエネル
ギー自動車
12.その他施設
32.1%
47.2%
20.8%
7.5%
無回答
5.7%
問8 市として新エネルギーに対して取り組むべき事項についてお聞かせください。
0%
20%
40%
60%
問8.1 貴事業所が新エネルギーの普及のためにあればよいと思うものをあげてください。<複数回答可>
取組むべきこと
1.相談窓口
2.新エネルギーパーク等啓発施設
3.講習会等の啓発活動
4.パンフレット
5.その他
無回答
回答者数
53
回答数 構成比
22
41.5%
19
35.8%
21
39.6%
28
52.8%
2
3.8%
4
7.5%
96 181.1%
合計
資 1-19
1.相談窓口
2.新エネルギーパーク等啓発施設
3.講習会等の啓発活動
4.パンフレット
41.5%
35.8%
39.6%
52.8%
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
問8.2 熱海市が新エネルギーの導入を促進するためには以下のどの施策が有効だと思いますか。<複数回答可>
助成制度
1.市全体として新エネルギーの導入目標を定める
2.事業者に新エネルギーの導入を義務付ける
3.新エネルギーを導入するための補助金
4.新エネルギーを導入した際の表彰制度
5.その他
無回答
回答者数
53
回答数
構成比
31
58.5%
3
5.7%
39
73.6%
7
13.2%
1
1.9%
5
9.4%
86 162.3%
合計
0%
20%
40%
60%
1.市全体として新エネルギーの導入
目標を定める
2.事業者に新エネルギーの導入を義
務付ける
58.5%
5.7%
3.新エネルギーを導入するための補
助金
73.6%
4.新エネルギーを導入した際の表彰
制度
5.その他
80%
13.2%
1.9%
無回答
9.4%
問8.3 貴事業所は、市がどのような新エネルギーに関する情報を提供することを望みますか。<複数回答可>
情報
1.全体的概要
2.購入設置費用
3.性能
4.燃料代節約効果
5.補助金等支援制度
6.設置方法・設置条件
7.具体的導入例
8.関連法制度
9.専門コンサルタント
10.販売業者
11.その他
無回答
回答者数
53
回答数
構成比
34
64.2%
34
64.2%
25
47.2%
33
62.3%
36
67.9%
18
34.0%
24
45.3%
13
24.5%
10
18.9%
12
22.6%
3
5.7%
1
1.9%
243 458.5%
合計
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80%
1.全体的概要
64.2%
64.2%
2.購入設置費用
3.性能
47.2%
4.燃料代節約効果
62.3%
5.補助金等支援制度
67.9%
6.設置方法・設置条件
34.0%
7.具体的導入例
45.3%
8.関連法制度
24.5%
9.専門コンサルタント
18.9%
10.販売業者
11.その他
無回答
資 1-20
22.6%
5.7%
1.9%
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
【学
校】
問1 あなた自身のことを教えて下さい。
(1) あなたの学年は?
0.0%
学年
1.小学5年
2.小学6年
3.中学1年
4.中学2年
5.中学3年
6.無回答
全体
回答数
0
63
5
73
0
0
141
構成比
0.0%
44.7%
3.5%
51.8%
0.0%
0.0%
100.0%
0.0%
0.0%
1.小学5年
2.小学6年
3.中学1年
44.7%
51.8%
4.中学2年
5.中学3年
6.無回答
3.5%
1.4%
(2) あなたの性別は?
性別
1.男
2.女
3.無回答
全体
回答数
構成比
70
49.6%
69
48.9%
2
1.4%
141 100.0%
1.男
48.9%
49.6%
2.女
3.無回答
問2 エネルギーについて知っていること、思ったことを教えて下さい。
(1) あなたの学校や身のまわりで、a.~d.の燃料として使われて
いるエネルギーは何だと思いますか。1.~4.に○印を付けて下さい。
なお、4.に○を付けた場合は何を使っているかを()に記入して下さい。
a)校舎内の暖房
141
回答数
構成比
42
29.8%
67
47.5%
6
4.3%
33
23.4%
5
3.5%
合計
153 108.5%
47.5%
3.ガス
4.3%
4.その他
23.4%
5.無回答
3.5%
0%
照明
141
回答数
構成比
138
97.9%
1
0.7%
1
0.7%
0
0.0%
1
0.7%
合計
141 100.0%
1.電気
0.7%
3.ガス
0.7%
4.その他
0.0%
資 1-21
50%
100%
97.9
2.石油
5.無回答
100%
29.8%
2.石油
b)教室の照明
1.電気
2.石油
3.ガス
4.その他
5.無回答
回答数
*複数回答あり
50%
1.電気
暖房
1.電気
2.石油
3.ガス
4.その他
5.無回答
回答数
*複数回答あり
0%
0.7%
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
c)給食の調理
0%
調理
1.電気
2.石油
3.ガス
4.その他
5.無回答
回答数
*複数回答あり
141
回答数
構成比
12
8.5%
1
0.7%
138
97.9%
2
1.4%
1
0.7%
合計
154 109.2%
1.電気
2.石油
8.5%
0.7%
97.9%
4.その他
1.4%
5.無回答
0.7%
0%
回答数
燃料
141
合計
9
130
7
5
3
154
100%
3.ガス
d)自動車の燃料
1.電気
2.石油
3.ガス
4.その他
5.無回答
回答数
*複数回答あり
50%
構成比
6.4%
92.2%
5.0%
3.5%
2.1%
109.2%
1.電気
50%
100%
6.4%
2.石油
92.2%
3.ガス
(2) 『エネルギー』とは?での説明にあったか『石油がなくなってしまう』
ということから、あなは何を思いますか。<いくつでも>
回答数 構成比
エネルギー
1.エネルギーを節約して少しでも長く
105
74.5%
使えるようにしたい。
2.原子力エネルギーや石炭などもあるので
心配ない。
8
5.7%
3.石油以外の自然エネルギー(太陽、
94
66.7%
風など)を多く使うようにすればよい。
4.まだだいぶ先のことなので、いろいろな
技術が発明されて解決できる。
21
14.9%
5.心配してもしょうがない。自分には
関係ないと思う。
7
5.0%
5
3.5%
6.その他
1
0.7%
7. 無回答
回答数
141
合計
241 170.9%
5.0%
4.その他
3.5%
5.無回答
2.1%
0%
20%
40%
60%
1.エネルギーを節約する。
2.心配ない。
74.5%
5.7%
3.自然エネルギー多く利用。
66.7%
4.将来の技術発明で解決。
5.自分には関係ない。
6.その他
7.無回答
(3) あなたは、先ほどの説明にあった『新エネルギー』ということばをいま
までにきいたことがありましたか。
回答数 構成比
聞いた
1.聞いたことがあった。
20
14.2%
120
85.1%
2.初めて聞いた。
3.無回答
1
0.7%
回答数
141
合計
141 100.0%
0.7%
80%
14.9%
5.0%
3.5%
0.7%
14.2%
1.聞いたことがあった。
2.初めて聞いた。
3.無回答
85.1%
(4)次のうちで、どれが新エネルギーの利用だと思いますか。<いくつでも>
回答数 構成比
23
16.3%
21
14.9%
44
31.2%
94
66.7%
79
56.0%
35
24.8%
68
48.2%
57
40.4%
66
46.8%
45
31.9%
利用
1.原子力発電
2.火力発電
3.水力発電
4.太陽光発電
5.風力発電
6.木材や家畜のふんの燃料利用
7.雪を使った冷暖房
8.電気自動車
9.ハイブリット自動車
10.ゴミを燃やしたときの熱の利用
回答数
141
合計
532
377.3%
0%
1.原子力発電
2.火力発電
3.水力発電
4.太陽光発電
5.風力発電
6.木材や家畜のふんの燃料利用
7.雪を使った冷暖房
8.電気自動車
9.ハイブリット自動車
10.ゴミを燃やしたときの熱の利
用
資 1-22
50%
100%
16.3%
14.9%
31.2%
66.7%
56.0%
24.8%
48.2%
40.4%
46.8%
31.9%
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
問3 地球環境問題について、思っていることを教えてください.
0%
(1) 地球環境問題のなかで「地球温暖化」(地球全体の温度が少しずつ
あがっていくこと)が大きくとりあげられています。あなたは、この原因
はなんだと思いますか。<いくつでも>
回答数
構成比
原因
1.人類が火を使いすぎて地球に熱がどんどん
たまっていくため。
34
24.1%
2.石油などのエネルギーを多く使うことに
より二酸化炭素(ガス)が増えて、地球
126
89.4%
を暖める毛布のような働きをするため。
3.太陽の活動がだんだんさかんになり、
12
8.5%
日光が強くなっていくため。
4.火山の活動がはげしい時期にさしかかっ
ているため。
7
5.0%
5.木が切られて地面がむき出しになった場所
60
42.6%
が増えたため。
16
11.3%
6.本当の原因はまだよくわかっていない。
20%
1.火の使いすぎ
141
合計
255
2.二酸化炭素の増加
89.4%
3.日光が強くなった
4.火山の活動
8.5%
5.0%
5.地面がむき出しになった
42.6%
141
合計
266
11.3%
180.9%
(2) 地球温暖化が進むと、熱海市はどのようになると思いますか。
<いくつでも>
回答数
構成比
温暖化の果て
1.冬が暖かくなり、暖房がいらなくなって
26
19.2%
住みやすくなる
2.夏が暑くなり、冷房が多く必要になって
暮らしにくくなる。
90
66.6%
3.全体の暖かくなるため、農作物が多く
15
11.1%
とれるようになりまちが豊かになる。
4.山にすむ生き物などのバランスがくずれ、
118
87.3%
人間にも悪い影響が出る。
5.変化がゆっくりなため大きな影響はない。
5
3.7%
6.そのほか
12
8.9%
回答数
60%
24.1%
6.原因はわかっていない
回答数
40%
0%
20%
1.住みやすくなる
2.暮らしにくくなる
3.町が豊かになる
5.影響はない
6.そのほか
資 1-23
60%
80%
100%
19.2%
#REF!66.6%
66.6%
#REF!
11.1%
87.3%
#REF!
#REF!
11.1%
4.人間に悪い影響
188.7%
40%
購入予定 購入済み
19.2%
構成比
#REF!
87.3%
3.7%
8.9%
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
6.
自由回答意見
【市 民】
問 3.2 あなたは、新エネルギーを利用する機器を購入したいと思いますか。
・小水力(20 代男性)
問 5 あなたは、熱海市がどのような新エネルギーの導入を図っていくべきだと思いますか。
・温泉はエネルギーに利用できないか。(50 代女性
他 2 名)
・海洋(40 代男性)
・海を利用するなどできるもの全て。(30 代女性)
問 6 あなたは、熱海市に新エネルギーを導入するとした場合、次のどの点(目的)を重視
すべきだと思いますか。
・クリーンで静かで、緑の多い環境を守ることが将来必要であること。(40 代女性)
・子供にとって安全で住みよい町、きれいな町になるような環境を作るということ。
(20 代女性)
・市のエネルギー自給率の向上、市民への無料供給、利益還元。(40 代女性)
問 7 現在、熱海市ではマリンスパあたみに太陽光発電設備を設置したり、熱海第一小学校
に太陽熱利用設備を設置したりしています。この他にも、どのような施設に新エネルギー
を導入すればよいと思いますか、導入すればよいと思う施設をお聞かせください。
<導入すればよいと思う施設/導入すればよい新エネルギー>
施設について:
・道路信号機(60 代男性)
・老人ホーム・マンション(50 代女性)
・エコプラント(姫の沢)(20 代女性)
・マンション(60 代女性)
・川に中小水力発電(20 代男性)
・新たに設置する施設(50 代男性)
・熱海駅(40 代女性)
・公共施設全般(60 代男性)
・ゴルフ場に風力発電(40 代男性)
施設および新エネルギーについて:
・市庁舎,学校へ太陽光発電、太陽熱
類似回答:6 件
・市庁舎,学校へ太陽光発電、風力、クリーンエネルギー自動車
・福祉施設、体育施設、交流施設へ太陽光発電、太陽熱
・民間等へ太陽光発電
類似回答:2 件
・公共施設へ太陽光発電、廃棄物発電
・河川に中小水力発電
類似回答:2 件
・エコプラントへ風力発電
・ゴルフ場へ風力発電
・その他
類似回答:3 件
類似回答:1 件
類似回答:1 件
:2 件
資 1-24
類似回答:2 件
類似回答:4 件
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
問 8.1 あなたが新エネルギーに取り組むべき事項についてお聞かせ下さい。
・見た目にインパクトがあって(芸術品の様なもの)実際に使える施設(20 代男性)
・ホームページ(40 代男性)
・施設をわざわざ作らず、市民の集まる場に常設したら良い(30 代女性)
問 8.2 熱海市が新エネルギーの導入を促進するためには以下のどの施策が有効と思いま
すか。
・市民参加型の導入計画プログラム(40 代女性)
・事業者に義務付けず、協力を呼びかける(30 代女性)
問 8.3 あなたは、市がどのような新エネルギーに関する情報を提供することを望みますか。
・メリット(20 代男性)
資 1-25
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
【事業者】
問 3.2 貴事業所は、新エネルギーに関する機器を購入したいと思いますか。
・資金的なことがある(サービス業)
・中小水力(製造業)
問 4 新エネルギーの導入を促進するため、新エネルギー・産業技術総合開発機構等による
各種の助成制度(購入に関する補助金の交付等)が設けられていますが、あなたは、この
ような制度があることをご存知ですか。
<利用したことがある助成制度名>
・エコキュート(不動産業)
・ソーラ機器取付援助(サービス業)
問 5 貴事業所に新エネルギーを導入するとした場合、次のどの点(目的)を重視しますか。
・ハイブリッド車(運輸・通信業)
問6
貴事業所は、熱海市がどのような新エネルギーの導入を図っていくべきだと思いま
すか。
・温泉熱利用・温泉水力利用(不動産業
他 3 件)
・できるもの全て(サービス業)
問 7 現在、熱海市ではマリンスパあたみに太陽光発電設備を設置したり、熱海第一小学校
に太陽熱利用設備を設置したりしています。この他にも、どのような施設に新エネルギー
を導入すればよいと思いますか、導入すればよいと思う施設をお聞かせください。
・クリーンエネルギー自動車・柿田川の揚水/小型水力発電(サービス業)
・市庁舎/温泉熱利用・温泉水力利用(不動産業)
・ほぼ全て・熱海駅/太陽光発電(卸・小売業、飲食店)
・体育施設・交流施設・一般家庭/風力
・全て・できるだけ多くの施設が良いと思うが、資金がかかり過ぎる(サービス業)
・全て/廃棄物(卸・小売業、飲食店)
・民間企業(工場、事務所等)・一般家庭/太陽熱・太陽光線(その他)
・市庁舎・福祉施設・学校(サービス業)
・市庁舎・学校等/太陽熱・クリーンエネルギー(サービス業)
・ほぼ全て/太陽光・風力(製造業)
・市庁舎/太陽光発電・太陽熱利用(建設業)
資 1-26
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
問 8.1 貴事業所が新エネルギーの普及のためにあればよいと思うものをあげてください。
・雑居ビルなので多くのこと不可(サービス業)
・水力発電の為の河川利用許可(製造業)
問 8.2 熱海市が新エネルギーの導入を促進するためには以下のどの施策が有効と思いま
すか。
・設置導入による減税(固定資産税)(製造業)
【学 校】
問 2(1)
:あなたの学校や身のまわりで、a.~d.の燃料として使われるエネルギーは何
だと思いますか。1.~4.に○を付けて下さい。なお、4.に〇を付けた場合は何を使っ
ているかを(
)に記入しなさい。
a)校舎内の暖房/古い学校なので・・・(中学 2 年男子)
c)給食の調理/太陽の熱(中学 2 年男子)
c)給食の調理/ニトロ(中学 1 年男子)
d)自動車の燃料/ガソリン(小学 6 年女子
他 2 名)
d)自動車の燃料/ニトロ(中学 1 年男子)
問 2(2):
『エネルギー』とは?での説明にあたって『石油がなくなってしまう』という
ことから、あなたは何を思いますか。
・石油を使いすぎている人がムカツクと思います(中学 2 年男子)
・もっと地下深くまでほって石油をみつければいい(中学 1 年男子)
・水素で電気がつくれる(中学 1 年男子
他 1 名)
・車では水素エンジンを開発中(中学 2 年男子)
問 2(4):次のうちで、どれが新エネルギーの利用だと思いますか。
・デンキウナギ(小学 6 年男子)
・カメラのシャッター(中学 2 年男子)
・水素爆発(中学 2 年男子)
・水素エンジン、ニトロなど
問 2(5):太陽や風、樹木などの身近なものをエネルギーに利用できるとしたら、どんな
ものをどんなところに(どのように)使いたいですか。自由に書いてください。
○太陽光発電に関するもの
・太陽のエネルギーによって停電をなくしたい(小学 6 年女子)
・太陽光発電所を町中に 1 つつくり、そこから電気をきょうきゅうする(中学 1 年男子)
・全部の家の屋根にソーラーパネルをつけて太陽で電気をおこす(中学 2 年男子)
など 合計
37 件
資 1-27
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
○ソーラーカーに関するもの
・太陽エネルギーのソーラーカーを作ればはいきガスを出さなくてもいいので、あまり環境
をよごさなくてもいい。(小学 6 年女子)
など
合計
8件
○太陽熱に関するもの
・太陽の熱でお風呂のお湯などを作りたい。太陽の熱でごはんを作ってみたい。
(小学 6 年女
子)
など 合計
11 件
○風力発電に関するもの
・風力発電をつかい石油をあまりつかわないようにする(小学 6 年男子)
・風を使って家でも自家発電ができるようにする。(小学 6 年女子)
など
合計
22 件
○バイオマスエネルギーに関するもの
・じゅもくなどをもやして、おゆをわかす。(小学 6 年男子)
など
合計
4件
○水力発電に関するもの
・その力をためて石油などがなくなったらつかえるようにしたい。山のきれいな水が水道に
つながっていてでてくる。(小学 6 年男子)
など
合計
1件
○その他
・空気を使ってねつをだし、ひやおゆをだすといい(小学 6 年男子)
・太陽を熱以外のものに使えるようにする。(中学 2 年女子)
問 3(2):地球温暖化が進むと、熱海市はどのようになると思いますか。
・天候が変化する(小学6年男子)
・世界一熱い海の市になる(小学6年男子)
・みんなのすんでいるところが少しづつなくなる。(小学6年女子)
・低気圧がいっぱい来る(小学6年男子)
・海や川の水などがぬるくなったり、あつくなる。(小学6年女子)
・熱海の市長が変わる(中学 2 年男子)
・北極などの氷がとけて海の水位が上る(中学 2 年男子)
・サンビーチが少なくなる(中学 2 年男子)
・そのうちに人が住めなくなってしまう(中学 2 年女子)
問 4:そのほか、エネルギーや環境のことで思っていることや質問があれば、どんなこと
でも自由に書いてください。
○「温暖化が進むとどうなるのか、エネルギーがなくなるとどうなるのか」に類する記述
・今、地球温暖化の影響は熱海市にあるんですか? 絶対にいつかは石油がなくなるんです
か?石油がなくなった時、人類は滅ぼうするんですか? 今から他のエネルギーを発見する
ことは不可能ですか?(小学6年女子)
など 計
10 件
資 1-28
資料-1 新エネルギーに関するアンケート調査結果
○「何故早く新エネルギーを使わないの」に類する記述
・なんで昔から石油がなくなってきているのに太陽や水、風などを使ったクリーン作戦を行
わなかったの? ソーラーパネルをつけたときは冬はどうなるの?(小学6年女子)
など
計
3件
○「どのような対策をとっているの、とればよいの」に類する記述
・どうしたら 40 年後に、石油がなくなることが、ふせげるのですか。(小学6年男子)
・地球温暖化をふせぐにはどうしたら良いか。(中学 2 年男子)
など
計
7件
○「対策をとるべきだ」に類する記述
・石油が約 40 年でなくなってしまったらこまるから、少しせつやくした方がよい。車は電気
自動車を使った方がよい。(小学6年女子)
など
計
12 件
○「環境対策やエネルギー対策にどのようなものがあるの」に類する記述
・地球温暖化をなくすにはどのようなことができるか?(中学 2 年女子)
・今どのような問題点がどれくらい起こっていて、どうすればそれらが解決できるか。
(中学
2 年女子)
など
計
6件
○「エネルギーがなくなると大変だ、沢山使わないほうが良い思った」に類する記述
・なぜ地球温暖化が進んでいるのになんの対しょもしていないのですか(できないんですか)
石油がなくなったら生活ができないんじゃないかと思った。(小学6年男子)
など
計
3件
○その他の記述
・なんで人間は楽をえらぶのですか? 少しでも楽をなくせば、温暖化はなくなるのでは・・・?
(中学1年男子)
・地球温暖化などの環境問題は人間がおこしたものだから、人間が解決しないと意味ないと
思う。(中学 2 年女子)
・「デイアフタートゥモロー」を見てどう思いましたか?(中学 2 年女子)
・木をどうしてもっとうえないのですか。なぜそこまで木をきるのか。(中学 2 年女子)
・世界で協力し合っていますか?(中学 2 年女子)
資 1-29
資料-2 エネルギー需要量推計について
資料-2
エネルギー需要量推計について
エネルギー需要量の推計方法は以下のとおりです。
部 門
共 通
エネルギー
種 別
算定方法
電力(鉄道以外) 東京電力(株)提供資料(①)を部門別に集計
都市ガス
その他産業
産業部門
製造業
燃料油
プロパンガス
燃料油
プロパンガス
家
灯
油
庭
民生部門
プロパンガス
業
務
燃料油
プロパン
自動車
ガソリン
軽
油
運輸部門
自動車
プロパンガス
海運燃料油
電
力(鉄道)
公共施設、公用車
熱海ガス(株)提供資料(②)を部門別に集計
a.産業中分類毎の全国の燃料別消費量(③)を集計
b.産業中分類毎の全国の製造品出荷額(④)を集計
c.産業中分類毎の熱海市の製造品出荷額(④、⑤)を集計
d.需要量= a × ( c ÷ b )
a.産業大分類毎の全国の燃料別消費量(③)を集計
b.産業大分類毎の全国の従業者数(⑥)を集計
c.産業大分類毎の熱海市の従業者数(⑥、⑤)を集計
d.需要量= a × ( c ÷ b )
a.静岡県の家庭における 1 世帯あたりの灯油消費原単位(⑦)
b.熱海市の世帯数(⑨)
c. 需要量= b × a
a.静岡県の家庭における 1 世帯あたりのプロパンガス消費原単位(⑦)
b.熱海市の都市ガス非供給世帯数(⑨の世帯数-②の契約口数)
c. 需要量=b × a
a.業務種類別の燃料別消費量原単位:延床面積ベース(⑩)を集計
b.業務種類別の延床面積(⑤)を集計
c.需要量= a × b
a.全国の車種別ガソリン、軽油消費量(⑪)
b.全国の平日、休日の車種別交通量(走行台キロ)(⑫)
c.市内の平日、休日の車種別交通量(走行台キロ)(⑬)
d.車種別按分比 = c ÷b
e.需要量= a × d
a.全国の LPG 車によるプロパンガス消費量(⑭)
b.全国の LPG 車台数(⑮)
c.熱海市の LPG 車台数(⑯)
d.需要量= a × ( c ÷ b )
a.定期船初島航路実績(伊東/初島航路を含む)(⑱)
a.JR 東海、東日本の電力消費量(⑲)
b.JR 東海、東日本の営業キロ数(⑲)
c.東海道新幹線、東海道本線、伊東線の熱海市内営業キロ数(⑳)
d. 需要量= a × ( c ÷ b )
実績値を調査
注)①から⑲は資料番号(次頁参照)
*CO2 については、算出された需要量に CO2 排出係数を乗じて算定しました。
資 2-1
資料-2 エネルギー需要量推計について
【参考資料】
●需要量算出資料
①東京電力株式会社提供資料(市内電力供給量実績)
②熱海ガス株式会社提供資料(市内都市ガス供給量実績)
③総合エネルギー統計 平成 14 年度版、資源エネルギー庁長官官房企画調査課編
④工業統計調査結果
⑤熱海市資料
⑥事業所・企業統計調査
⑦家庭用灯油消費実態調査、(財)日本エネルギー経済研究所
⑧プロパンガス消費実態調査(都道府県別家庭用)、(財)日本エネルギー経済研究所
⑨住民基本台帳
⑩民生部門エネルギー消費実態調査(平成 14 年度値)、(財)日本エネルギー経済研究所
⑪自動車輸送統計年報(平成 14 年度値)、国土交通省情報管理部調査統計課
⑫道路交通センサス一般交通量調査結果(平成 11 年度)、国土交通省道路局
⑬静岡県道路交通センサス報告書「一般交通量調査結果」(平成 11 年度)、
静岡県土木部道路総室道路企画室
⑭交通関係エネルギー要覧(2001 年値)、国土交通省総合施策局情報管理部
⑮エネルギー経済統計要覧 2001 年値
⑯タクシー会社へのヒアリング
⑰交通関係エネルギー要覧 2001 年値
⑱富士急マリンリゾート㈱からの初島航路、伊東/初島航路実績
⑲鉄道統計年報、国土交通鉄道局
⑳25000 分の 1 地形図
●その他資料
1. 静岡県地域新エネルギー導入推進計画、静岡県、平成 13 年 3 月
2. しずおかエネルギーデータ(平成 14 年から平成 16 年)
3. 静岡日本の統計、総務庁統計局編
4. 熱海市統計資料(市勢要覧資料編等)
5. 電気事業便覧、電気協会
6. 静岡岡県統計年鑑
資 2-2
資料-2 エネルギー需要量推計について
公共施設におけるエネルギー消費量
施設名称
本庁舎
文化会館
第二庁舎
福祉センター
いきいきプラザ
観光会館
ワカガエルステーション
姫の沢公園
親水公園
南熱海マリンホール
街路灯
その他公園
公衆便所
記念館等
エコ・プラント姫の沢
大黒崎し尿処理センター
初島清掃工場
姫の沢最終処分場
初島浄化槽(2基)
出張所等
火葬場
その他施設
養護老人ホーム梅園荘
熱海市内保育園
防災倉庫
熱海市内小学校
熱海市内中学校
熱海市内幼稚園
公民館
少年自然の家
熱海市民グラウンド
ガソリン
㍑/年
-
灯油
㍑/年
22,520
234
400
10,890
97,455
25,220
1,800
37,750
60
72
5,618
10
2,985
5,250
1,077
38
-
軽油
㍑/年
75,010.6
800
0
20
0
218
-
重油類
㍑/年
16,000
28,000
22,520
78,000
33,200
4,800
5,800
-
LPG
t/年
1.368
0.053
0.030
0.092
0.065
0.611
0.109
0.048
0.137
0.255
1.62
0.255
1.229
2.007
16
18.812
0.1891
0.052
1.072
-
都市ガス
m3/年
6,030
457
718
1,430
531
31
130
5,334
1,231
4,245
5,698
76,382
21,043
-
電力
kWh/年
136,112
153,394
346,487
39,599
346,409
303,461
239,651
319,186
203,886
12,705
205,773
4,234,455
663,900
38,981
13,043
22,922
86,341
97,177
35,633
94,373
96,173
1,426
1,137,060
767,771
47,278
18,284
97,845
28,772
水道施設・浄水場
-
808
240
150
-
25
1,402,608
温泉施設(動力室ほか)
-
22,800
-
446,000
-
32
2,952,350
浄水管理センター
-
-
1,850
2,000
489
3,589,096
下水道
-
-
-
-
0
-
109,111
消防庁舎
-
-
-
23,400
-
-
1,944,222
マリンスパあたみ
公用車
合 計
(熱量 GJ/年)
(原油換算 kl/年
0.479
-
-
-
-
-
980,828
83,229
-
75,011
-
-
-
-
83,229
234,987
153,149
659,870
44
1,104,631
19,785,484
2,880
75
8,624
226
5,850
153
25,801
676
資 2-3
2,219
58
23,119,921
605
71,227,742
1,865
資料-3 新エネルギー賦存量推計について
資料-3
新エネルギー賦存量推計について
新エネルギー賦存量の推計方法
種別
潜在賦存量または最大可採量
期待可採量
期待可採量(kWh/年)=Σ{水平面全天日射量
潜在賦存量(kWh/年)=水平面全天日射量
×土地面積(km2)×365(日/年)×106
×日射量補正係数×設置件数〔種別の建築物数〕
×設置システム容量(kW/件)×発電量補正係数
・水平面全天日射量(kWh/m2・日):3.51 kWh/m2・
太陽光発電
×365(日/年)}
日
・日射量補正係数*1:1.1
・土地面積:市内の全面積
・設置システム容量:4kW(戸建住宅)、8kW(事務所・
店舗)、10kW(ホテル等)、20kW(公共施設等)
・発電量補正係数*2:0.8
*1パネル設置角度による日射量の補正
*2インバータ効率、受光面の汚れ等による発電量の補正
注)∑は建築種別毎に算出し積算することを示す。
期待可採量(kJ/年)=Σ{水平面全天日射量
潜在賦存量(kJ/年)=水平面全天日射量
×土地面積(km2)×365(日/年)
×日射量補正係数×設置件数〔種別の建築物数〕
×106×単位変換係数
×集熱面積(m2/件)×集熱量補正係数
太陽熱利用
×365(日/年)×単位変換係数}
・水平面全天日射量(kWh/m2・日):3.51 kWh/m2・
日
・日射量補正係数:太陽光発電に同じ
・集熱面積:3m2/戸(戸建住宅)、8m2 (事務所・店舗)、
・土地面積:市内の全面積
50m2(ホテル、公共施設等)
・単位変換係数:3,600(kJ/kWh)
・集熱量補正係数*1:0.9
・単位変換係数:3,600(kJ/kWh)
*1 集熱面の汚れ、配管の熱損失等の補正
注)∑は建築種別毎に算出し積算することを示す。
期待可採量(kWh/年)=
最大可採量(kWh/年)=
風力発電
平均風力エネルギー密度
∑{風速階級毎の風車建設可能台数
×円周率×(風車ローター直径/2)2
×レイレイ分布の3乗根係数×0.5×空気密度
×風車設置可能基数×最大理論効率
×(風速階級毎の平均風速)3×円周率
×8,760(hr/年)×106
×(風車ローター直径/2)2×風車の総合効率
×8,760(hr/年)×10-6}
・平均風力エネルギー密度(W/m2)=1/2・空気密
度・(風速)3・1.9
・レイレイ分布の3乗根係数:1.9
・空気密度:1.225(kg/m3、標準大気)
・風車ローター直径:70m、(1,000kW 級)
・最大理論効率:0.593
・風車ローター直径:70m、(1,000kW 級)
・風車の総合効率:0.25
注)∑は風速階級別毎に算出し積算することを示す。.
バイオマス 農(業 )
最大可採量(kJ/年)=∑{収穫量(t/年)×廃棄率
期待可採量(kJ/年)=最大可採量
×廃棄物発熱量×4.186(kJ/kcal)×1000}
×廃棄物利用可能率×変換効率
・廃棄物利用可能率:0.8 (収集・利用困難な部分を除
・廃棄率:1.5(果実類の場合)
いた比率)
・廃棄物発熱量:340(kcal/kg、果実類の場合)
注)∑は農産物種別毎に算出し積算することを示す。
・変換効率:0.7(熱利用時)または 0.2(発電利用時)
資 3-1
資料-3 新エネルギー賦存量推計について
最大可採量(kJ/年)=森林面積(ha)
期待可採量(kJ/年)=最大可採量
・木材純生産量:8~18(t/ha・年、樹種・地域で異
)
×林野利用率×バイオマス利用率×変換効率
バイオマス 木(質
×木材純生産量×木材発熱量
・木材発熱量:4,200(kcal/kg)
×4.186(kJ/kcal)×103
・林野利用率:0.8 程度(地形、林道整備状況等を考慮
なる;ここでは針葉樹の平均値
し設定)
・バイオマス利用率:0.2 (有用部と燃料に適さない部
15 を用いた)
分を除いた比率)
・変換効率:0.7(熱利用時)または 0.2(発電利用時※)
※発電利用時の期待可採量(kWh/年)は上式による数値に
1/3,600 を乗じ算出(以下同様)。
バイオマス 生(ごみ
最大可採量(kJ/年)=一般廃棄物量×生ごみ比率
期待可採量(kJ/年)=最大可採量
×廃棄物利用可能率×変換効率
×メタンガス発生量
×発生ガス発熱量×4.186(kJ/kcal)}
・メタンガス発生量:382.5(m3/t年)
・発生ガス発熱量:6,00(kcal/
・廃棄物利用可能率:0.5
・変換効率:0.7(熱利用時)または 0.2(発電利用時)
m3)
)
.
【し尿のメタン発酵】
最大可採量(kJ/年)=し尿処理量(kl /年)
×し尿 1kl 当たりメタン発生量
期待可採量(kJ/年)=最大可採量×変換効率
・変換効率:0.7(熱利用時)または 0.2(発電利用時)
バイオマス 生(活系
×発生ガス発熱量×4.186(kJ/kcal))
・し尿のメタン発生量:6 (m3/kl )
・発生ガス発熱量:6,000(kcal/m3)
【下水汚泥のメタン発酵】
最大可採量(kJ/年)=下水汚泥処理量*( t /年)
)
×下水汚泥 t 当たりメタン発生量
期待可採量(kJ/年)=最大可採量×変換効率
・変換効率:0.7(熱利用時)または 0.2(発電利用時)
×発生ガス発熱量×4.186(kJ/kcal)
・下水汚泥のメタン発生量:6 (m3/ t )
・発生ガス発熱量:6,000 (kcal/m3)
廃棄物 (ごみ焼却)
最大可採量(kJ/年)=可燃ごみ排出量(t/年)
×(1-生ごみ比率)
期待可採量(kJ/年)=最大可採量×変換効率
×可燃ごみの低位発熱量
・変換効率:0.7(熱利用時)または 0.2(発電利用時)
×4. 186(kJ/kcal)×1,000
・可燃ごみの低位発熱量*:2,354(kcal/kg)
CEV
CEVの最大転換量(GJ/年)=
CEVの期待転換量(GJ/年)=CEVの最大転換量
現行車両台数
(GJ/年)×導入率
×年間走行距離(km/台)×燃費(km/l)
×燃料発熱量(GJ/l)×省エネ率
・導入率:0.5
・現行車両台数:既存資料
・年間走行距離:既存資料
・燃 費:10km/l
・燃料発熱量(GJ/l)
・省エネ率:0.5
資 3-2
資料-3 新エネルギー賦存量推計について
GCの期待転換電力量(MWh/年)=
GCの最大転換電力量(MWh/年)=
GCの最大転換電力量(MWh/年)×導入率
導入効果あり施設数×設備容量(kW)
×年間時間数×設備利用率
・導入率:
GCの最大転換熱量(GJ/年)=
事業所
1、一般家庭:10%
GCの最大転換電力量(MWh/年)
GC
÷発電効率×熱変換効率
・導入効果あり施設数:産業系事業所数
1
業務系事業所数
5
(従業員 100 人以上の事業所)
・一般家庭
・年間時間数:8,760 時間
・設備利用率: 0.5
・発電効率
:0.3
・熱変換効率:0.4
最大可採量(kJ/年)=利用温泉量 (t/年)
期待可採量(kJ/年)=最大可採量
温度差
×利用流体の比熱×1,000
×空調期間(月) / 12×熱交換効率
×平均温度差(℃)×4.186(kJ/kcal)
×(ヒートポンプの COP-1 ) / ヒートポンプの COP
・利用温泉量(t/年):温泉湧出量×利用率(10%) ・ヒートポンプの COP〔成績係数*〕:5
*消費電力あたりの加熱・冷却能力を表したもの。この数値
・水の比熱:1.0(kcal/kg・℃、水の場合)
・平均温度差:温泉排水平均水温-年平均気温
が高いほど能力が高い。
(℃)
理論水力(kW;当該地点の潜在賦存量*に相当)=
期待可採量(kWh/年)=理論水力×水車効率
中小水力
×重力加速度×使用水量(m3/s)
×増速効率×発電機効率×発電時間(hr)
×有効落差(m)
・水車効率:0.82
・重力加速度:9.8(m/s2)
・増速効率:0.96
*理論出力(瞬時値)でありエネルギー量ではない。
・発電機効率:0.8
・発電時間:8,760(hr/年)
※上水給配水施設を想定した期待可採量である。
期待可採量(kWh/年)=潜在賦存量
潜在賦存量(kWh/年)=
波力発電
×海岸線利用可能率×タービン効率
波力エネルギー量(kWh/m 年)
×発電効率
×海岸線長さ(m)
・波力エネルギー量(kWh/m 年)
:有義波高 0.8m
・海岸線利用可能率:50%
以上の出現率×0.49×1/3 有義波高×周期×
・タービン効率:0.60
1 年の時間数
・発電効率:0.40
資 3-3
資料-4 新エネルギー導入モデルプロジェクトにおける補足
資料-4
新エネルギー導入モデルプロジェクトにおける補足
1 生ゴミのメタン発酵活用事例:
生ごみ資源化事業所「シリウス」
(宮城県白石市)
~白石市ホームページ他より作成
宮城県白石市、西に蔵王連峰を望む田園地帯に立地する生ごみ資源化施設「シリウス」は、農林水
産省食品リサイクル施設先進モデル実証事業の第1号として建設され、2003 年4月に本格稼動とな
った。
本施設は、市内の学校給食センター等から発生する分別生ごみをメタン醗酵処理し、発生したバイ
オガスをエネルギー源として電力と温水を再利用するもので、生ごみメタン醗酵-マイクロガスター
ビンシステムは自治体として日本初のものである。発生した電力は自家消費し、温水は併設した温室
及び隣接給食センターに供給して、農業振興と併せ農業教育等を図っている。
「シリウス」の由来~イチゴ摘み取り体験に参加した市内の小学校4年生の子どもたちが命名。
・・・ 白石の「シ」/リサイクルの「リ」/イチゴがうまいの「ウ」/すてきな施設の「ス」
◇ 建築概要
(1)所在地:宮城県白石市福岡長袋(市中心部から北に約3km)
(2)建物規模:鉄骨造平屋建 / 延べ面積:336 m2
(3)処理能力:3 t/日(白石市の生ごみ発生量の約1/4、稼動時実績は 2.8t/日)
(4)発電能力:30kW/時(一般家庭 35 世帯分の消費電力に相当;所内電力の 40~50%)
(5)温水能力:60℃~70℃の温水を 23,000 リットル/日 供給
(6)総エネルギー供給量:重油換算 100 リットル/日(一般家庭約 150 世帯分に相当)
(7)総工費 :5億1千万円
◇ 施設における処理の流れ
(1)受入れ・前処理設備:ごみ袋でパッカー車回収された、分別生ごみをホッパーに受け分別機
で異物分別を行い、スラリー化された生ごみをスラリータンクにおくる。
(2)バイオリアクタ:スラリー化された生ごみは、バイオリアクタで炭素繊維担体に高密度に保
持された高温固定床式メタン醗酵により分解され、メタンを主成分としたバイオガスを発生
する。醗酵にかかる日数は約 10 日、バイオガス発生量は 480m3/日程度である。
(3)バイオガス利用:バイオガスは、マイクロガスタービン(キャプストン社製 30kW)でコー
ジェネ利用し、電気は所内電力に、排熱は温室(イチゴや花き・野菜栽培)
・給食センターの
熱源として利用する。
(4)排水処理:バイオガス化後の排水は、処理後下水道に放流し汚泥は脱水後に場外へ排出する。
トラックで持ち込まれた生ごみは、
トラック1台ごとに重さを量り、行き
と帰りの重量の差で運んだ生ごみの量
が分かるというシステムとなってい
る。
資 4-1
資料-4 新エネルギー導入モデルプロジェクトにおける補足
運ばれてきた生ごみは、二日分の生
ごみをためられる容量7立法メートル
の「受け入れホッパー」に投入される。
受け入れホッパーにたまった生ごみ
は、移送コンベヤで分別機に運ばれる。
発生したメタンガスを貯蔵するガスホルダ
温熱の供給先の一つ:学校給食センター
【本施設における課題】
受け入れたゴミ(現在は学校給食センター、病院、市内旅館などから発生する事業系生ごみのみ)
は分別機にて、誤って混入しているプラスチック容器やスチロールトレイ、生ごみを入れたビニー
ル袋等を分別・排出している。この分別機は、8ミリ以上の異物は分別される高性能タイプである
が、異物の混入量は最高で 17%程度と多く、より厳密な分別を行うのが望ましい。なお、異物の中
ではビニール袋の混入がもっとも多くなっている。
《 問い合わせ先:白石市産業部農林課:TEL 0224-22-1253 》
2 風力発電事例:
東伊豆町風力発電施設
本市では、風力発電の検討をするのに十分な風況観測結果が得られておりません。そこで、立地条
件が比較的類似した東伊豆町の風力発電施設を参考に検討をしました。そこで、ここでは、東伊豆町
の風力発電施設を紹介します。
東伊豆町では定格出力 600kW の風車が3基稼動しています。風車メーカーは三菱重工で、その仕
様と稼動実績は次ページに示すととおりです。
なお、資料の期間は、平成 14 年 4 月~平成 16 年 3 月です。また、表中の稼働率、設備利用率は、
以下のとおりです。
設備稼働率=運転時間/(運転日数×24 時間)
設備利用率=発電電力量/(発電機出力×運転日数×24 時間)
資 4-2
資料-4 新エネルギー導入モデルプロジェクトにおける補足
付表 4-1
項
東伊豆町風力発電風車仕様
目
定格出力
主 カットイン風速
要 定格風速
目
カットアウト風速
翼
付表 4-2
仕
様
600/180kw
3.0m/s
13.5m/s
10 分平均風速
瞬間風速
25m/s
30m/s
翼長
20.4m
翼重量
2.5t/枚
翼材料
ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)
翼回転数
25.5/17rpm
タ 型式
ワ 高さ
| 材質
モノポール
配置方式
ロ
ブレード(羽根)枚数
|
直径
タ
回転数
アップウィンド型
37m(ハブ高)
鋼製
3枚
45m
25.5/17rpm
東伊豆町風力発電風車の稼動実績
運転時間
発電量 稼働率/利用率(%)※1 平均風速
1号機
h:m
kwh
稼働率
利用率
m/s
4月 565:04:00
154,119
75.95
35.68
7.48
5月 542:10:00
154,423
72.87
34.59
6.78
6月 525:45:00
100,459
73.02
23.25
5.84
7月 419:06:00
94,250
56.33
21.11
5.66
8月 570:08:00
112,279
76.63
25.15
6.25
9月 366:21:00
80,456
50.88
18.62
6.35
10月 594:04:00
157,157
79.85
35.21
7.1
11月 478:05:00
73,771
66.4
17.08
4.76
12月 546:11:00
103,641
73.45
23.22
6.08
計
4606:54:00 1,030,555
69.8
26.02
6.26
12月 259:51:00
60,957
56.91
22.27
5.58
1月 553:02:00
114,724
74.33
25.69
5.91
2月 508:07:00
144,964
73
34.71
7.22
3月 564:42:00
136,676
75.9
30.62
6.66
計
1885:42:00
457,321
71.42
28.87
6.34
運転時間
発電量
3号機
h:m
kwh
4月 565:04:00
186,906
5月 564:09:00
178,257
6月 522:04:00
121,270
7月 460:51:00
111,911
8月 569:57:00
130,758
9月 222:44:00
67,447
10月 637:03:00
183,418
11月 475:07:00
88,054
12月 576:54:00
139,957
計
4593:53:00 1,207,978
12月 270:35:00
68,555
1月 564:14:00
137,750
2月 521:41:00
169,627
3月 586:17:00
167,593
計
1942:47:00
543,525
稼働率/利用率(%)
平均風速
稼働率
利用率
m/s
75.95
43.27
7.77
75.83
39.93
7.21
72.5
28.07
6.34
61.94
25.07
6.23
76.61
29.29
6.7
30.94
15.61
7.82
85.63
41.09
7.86
65.99
20.38
5.03
77.54
31.35
6.46
69.6
30.5
6.87
59.28
25.05
6.26
75.83
30.85
6.45
74.95
40.61
7.88
78.8
37.54
7.09
73.59
34.31
6.92
資 4-3
運転時間
発電量
2号機
h:m
kwh
4月 576:25:00
176,594
5月 543:47:00
162,924
6月 455:57:00
100,663
7月 386:46:00
88,297
8月 570:47:00
126,600
9月 347:42:00
89,925
10月 602:46:00
169,324
11月 493:49:00
86,196
12月 574:04:00
127,141
計
4552:03:00 1,133,664
12月 262:27:00
62,338
1月 559:00:00
125,607
2月 525:51:00
163,243
3月 574:24:00
153,078
計
1921:42:00
504,266
稼働率/利用率(%)
平均風速
稼働率
利用率
m/s
77.48
40.88
7.7
73.09
36.5
6.77
63.33
24.69
6.13
51.98
19.78
5.3
76.72
28.36
6.44
48.29
20.82
6.98
81.02
37.93
7.19
68.59
19.95
4.9
77.16
28.48
6.22
68.97
28.63
6.4
57.51
22.78
5.87
75.13
28.13
6.1
75.55
39.09
7.5
75.9
34.29
6.71
72.79
31.83
6.55
運転時間
発電量
h:m
kwh
1706:33:00
517,619
1650:06:00
495,604
1503:46:00
328,392
1266:43:00
294,458
1710:52:00
369,637
936:47:00
237,828
1833:53:00
509,899
1447:01:00
248,021
1697:09:00
370,738
13752:50 3,372,196
264:17:00
191,850
558:45:00
378,081
518:33:00
477,834
575:07:00
457,347
1916:42:00 1,505,112
稼働率/利用率(%)
平均風速
稼働率
利用率
m/s
76.46
39.94
7.65
73.93
37.01
6.92
69.61
25.34
6.1
56.75
21.99
5.73
76.65
27.6
6.46
43.37
18.35
7.05
82.16
38.07
7.38
66.99
19.14
4.9
76.04
27.68
6.25
69.46
28.39
6.51
57.95
23.37
5.9
75.1
28.23
6.15
74.5
38.14
7.53
77.3
34.15
6.82
72.6
31.67
6.6
合計
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
計
12月
1月
2月
3月
計
資料-5 新エネルギー技術の開発動向
資料-5
新エネルギーの技術開発動向
(1) 太陽光発電
概 要
太陽光発電は、シリコンなどの半導体に光が当たると電気が発生する光電効
果を応用した太陽電池を使用して、太陽光から直接電気を発生させる装置で、
全国における 2001 年度末までの導入実績は 45.2 万 kW となっている。
発電の仕組み
太陽光
性質の異なる2種類の(P形、N形)
の半導体を重ね合わせたのもで、太陽の
光が当たると電子(-)と正孔(+)が
発生し、正孔はP形半導体へ、電子はN
形半導体側へ引き寄せられる。
この2つの半導体を電線でつなぐと電
流が流れるしくみである。
太陽光発電の仕組み
太陽光発電システムは、設置する場所の広さにあわせて自由に規模を決め
ることができる。システムの規模と発電量は単純に比例するため、規模のメリット
を考慮することなく、家庭用から大規模施設まで、その施設にあったシステムを
設置することが可能である。
家庭用向け太陽光発電装置
太陽エネルギーを受けた太陽
電池は直流電流を発生。それを
インバーターによって交流電流
に変換して、家庭内の発電機に
使用する。
太陽光発電システム概念図
出典:資源エネルギー庁、太陽光発電普及協会ホームページ
技術開発
の現状
技術開発の現状
化合物半導体
系
太陽光発電モジュールの種類と特徴
結晶と多結晶のシリコン基板を使用した
結
タイプで発電効率が優れている。
単結晶シリコン太陽電池
晶
多結晶シリコン太陽電池
現状では住宅用、公共産業用等にはこのタ
シ
系
イプが多く利用されている。
リ
コ
ガラスなどの低価格基板の上に、薄膜状に
非
ン
アモルファスシリコンを成長させて作る
結
アモルファスシリコン
系
太陽電池で、低コスト化が期待されてい
晶
太陽電池
る。現在は電卓や時計等に多く利用されて
系
いる。
単結晶系と多結晶がある。単結晶系では
単結晶化合物半導体
GaAs 及び InP を用いた太陽電池が人工衛
結
太陽電池(GaAs.InP 等)
星などの特殊用途に、多結晶系では
晶
CdS/CdT 及び、多結晶薄膜系に位置付けら
多結晶化合物半導体
系
れる CIS などがあり、材料によって用途や
太陽電池(CdS/CdTe,CIS 等)
使用方法がかわる。
出典:NEDO 新エネルギー導入ガイドブック(2002)
資 5-1
資料-5 新エネルギー技術の開発動向
導入にかかる費用
単位当たり
規模
コストの
現状
設
置
コ
ス
ト
運
転
コ
ス
ト
72 万円/kW
住宅用
2001 年度平均
実績
非住宅用
1999 年度平均
実績
3kW
標準的住宅用
104 万円/kW
住宅用
非住宅用
73 円/kWh
平均値
別途補助額あり,平均
補助額 12 万円/kW
(2001 年実績)
1,040 万円
10kW
利用にかかる費用
発電コスト
コスト比
約 3.0 倍
66 円/kWh
平均値
設置コスト総額
216 万円
/
発電コスト
競合コスト
約 3.5 倍
発電コスト
/ 競合コスト
別途補助額あり,
設置コストの 1/2
競合コスト
23.3 円 kWh
家庭用単価
20.0 円 kWh
業務用単価
出典:NEDO 新エネルギー導入ガイドブック(2002)
:NEF ホームページ
課 題
(2) 太陽熱利用
概 要
変換効率のさらなる向上、簡素化・大面積化等と併せて、太陽電池本体
と周辺機器に関する標準化の必要がある。また、需要を拡大させるともに、
より一層のコストダウンが必要である。
太陽熱利用とは、太陽の熱エネルギーを給湯などに利用するシステムで
ある。現在までの技術開発により、自然循環式や高性能な強制循環式の温
水器が開発され、用途も給湯に加え暖房や冷房にまで広がり、国内での普
及率は一般家庭の十数%にまで至っている。導入実績についてはソーラー
システム約 34 万台、
太陽熱温水器約 244 万台となっている
(2004 年度末)。
自然循環式ソーラーシステム
強制対流式ソーラーシステム
出典:シロキ工業株式会社ホームページ
:新エネルギー便覧(2004)
技術開発の
現状
太陽熱利用システムにはいろいろなタイプがあるが、その利用形態から
自然循環式、強制循環式(ソーラーハウスを含む)に大別できる。自然循
環式は太陽集熱器と貯湯槽が一体となった構造で、屋根などに設置され、
資 5-2
資料-5 新エネルギー技術の開発動向
集熱部分で温められた水が自然循環しながらお湯となって貯湯槽にたま
る方式である。一般に太陽熱温水器という。強制循環式は熱媒体を強制的
に循環させるものでソーラーシステムと呼ばれ、平板形、真空ガラス管形、
ヒートポンプ式、太陽電池駆動式等のタイプが利用されている。
ソーラーハウスは太陽集熱器が屋根と一体になったもので、給湯、冷暖
房を行う。 デザイン的にも建物や都市景観にマッチするものが多く、住
宅設計にとり入れられつつある。太陽熱温水器やソーラーシステムはとも
に給湯・冷暖房などのエネルギー源として、 家庭やいろいろな産業の分
野ですでに広く活用されている。
コストの
現状
強制循環型ソーラーシステムの設置コスト
設置コスト
90 万円/1 台
設置コスト
運転コスト
1999 年度
平均実績
規模
1台
標人的住宅
設置コスト総額
90 万円
強制循環型ソーラーシステムの運転コスト
熱利用コスト
コスト比
競合コスト
約 1.0~3.0 倍
6.7 円/MJ
2.1~6.4 円/MJ
熱利用コスト
平均値
/ 競合コスト
家庭等で最も普及されている自然循環式太陽熱温水器の設置コストは
約 30 万円、エネルギー当たりのコストは約 12 万円/kl、ソーラーシステム
の設置コストは約 90 万円、エネルギー当たりのコストは約 14 万円/kl と
なっている。また、熱利用コストは温水器で 4.1 円/MJ(17 円/Mcal)、ソ
ーラーシステムで 6.7 円/MJ(28 円/Mcal)となっている。
出典:新エネルギー部会報告書(2001.6)
:NEDO 新エネルギー導入ガイドブック(2002)
課 題
(3) 風力発電
概 要
出荷台数の減少に伴う、機器価格の上昇。熱負荷等を評価した上で、低
廉な工事費でシステムの設置を行い、設置者の負担低減を図ることなどが
必要である。
風力発電は、自然エネルギーである風力エネルギーを電気エネルギーに
変換して利用するものであり、変換の過程としては、風の運動エネルギー
を風車により回転という動力エネルギーに変え、発電機を動かし、電気エ
ネルギーへと変換するものである。
国内の導入実績としては、2004 年 3 月の累積台数は 735 台、累積出力
は 677,695kW となっており、かつては国(NEDO)、電力会社および地方
自治体による試験研究用またはデモンストレーションとして設置したも
のが、最近では商社等の民間企業が売電事業のために複数機設置する(ウ
ィンドファーム)事例が中心となっている。
出典:NEDO資料
資 5-3
資料-5 新エネルギー技術の開発動向
負
荷
交流 / 直流
コンバーター
交流 / 直流
インバーター
トランス
(変圧器)
系統連系
保護装置
DC リンク方式
電力系統
AC リンク方式
トランス
(変圧器)
系統連系
保護装置
負
荷
風力発電システムの系統図
出典:NEF「What’s 新エネ?」
技術開発の
現状
NEDO ではコストの低減及び土地の有効利用を図るため、(剛構造の 3
枚翼で)出力 500kW の大型風力発電システムの開発を行い、平成 8 年度
より青森県竜飛岬で 2 年間の運転研究を行った。また、風力エネルギーを
有効利用する風力発電システムの実用化を目的として、平成 2 年度~9 年
度に沖縄県宮古島で集合型風力発電システムの系統連系運転における制
御技術の開発を行った。今後の風力発電技術は海外の開発動向から見る
と、2MW 級以上の大型機を主体としたウインドファームや洋上風力など
の集合化が主なものと思われる。我が国では、風力発電システムの導入が
進むにつれ、我が国の特有な環境(自然条件・社会条件)に合ったシステ
ムの開発が必要となり、そのため、1999 年度から 2002 年度にわたって、
離島における風力発電システムの開発(ディーゼル発電等との協調運転技
術などを含む)および局所的風況予測モデルの開発が行われている。また、
平成 12~13 年度にかけて「風力発電電力系統安定化等調査」を行ってい
る。
出典:NEF、NEDO 資料
コストの
現状
風車の建設コストについては、NEDO 事業を対象とした場合、事業規模
を単機導入、複数基導入(2~4 基)
、ウィンドファーム建設導入(20 基)
に分類すると、建設単価は単機導入で 41.1 万円/kW、複数基導入で 27.8
万円/kW、ウィンドファーム導入で 20.7 万円/kW となっており、事業規模
の増大に伴い建設単価は減少している。
発電コストについては、欧米における現状は 5~6 セント/kWh 程度で、我
が国では中小規模の事業では 11~24 円/kWh であるが、大規模事業では
10~11 円/kWh と低減している。また、事業用の電力買取単価は 11~12
円/kWh 程度であるが大規模導入では入札制度が適用され、より安い単価
となるケースが多い。
資 5-4
資料-5 新エネルギー技術の開発動向
風力発電システムの設置コスト
設置コスト
規模
単機導入
41.1 万円/kW
1機
(1500kW)
複数機導入
27.8 万円/kW
2~4 機
(1500kW)
ウィンドファーム
20.7 万円/kW
20 機
(1500kW)
運転コスト
風力発電システムの運転コスト
発電コスト
コスト比
約 1.2~1.6 倍
10~24 円/kWh
発電コスト
/ 競合コスト
競合コスト
7.3 円/kWh
火力発電
出典:第 21 回風力エネルギー利用シンポジウム(平成 11 年 11 月)
:新エネルギー部会報告書(2001.6)
課 題
風車本体の高効率化、長寿命化、軽量化、低騒音化及び低コスト化を達
成するため、翼の新型形状・新材料の開発、系統連系設備としての保護機
能の一体化、DC リンクによる電力の高品質化等があげられる。また、保
守性に係わる技術の改善が必要である。
(4) 廃棄物利用のエネルギー
概 要
廃棄物を利用したエネルギーは、主に発電、熱利用及び廃棄物燃料製造
(RDF)の 3 つに分類できる。
・ 発電は、廃棄物の焼却時に発生する高温燃焼ガスにより蒸気を作り、
電気を発生させる技術である。
・ 熱利用は、発電した後の排熱を処理場周辺地域の冷暖房や温水として
有効に利用するものと、発電せずに熱のみを上記の目的に利用する場
合がある。
廃棄物発電の概念図
出典:NEF「What’s 新エネ?」
資 5-5
資料-5 新エネルギー技術の開発動向
・ 廃棄物燃料製造は、燃えるごみを細かく砕き、乾燥、加工して作る燃
料を製造するシステムである。RDF は、燃料としての品質向上、輸送・
貯蔵・流通の合理化と焼却施設の大型化により、大規模発電が可能と
なること、およびダイオキシン対策の面から有望視されている。
廃棄物燃料製造(RDF)の概念図
出典:NEF「What’s 新エネ?」
廃棄物発電の導入実績は、2001 年度で、発電出力 111 万 kW となってい
る。また、廃棄物熱利用の導入実績は、原油換算で 4.5 万 kl となっている。
出典:資源エネルギー庁
技術開発の
現状
コストの
現状
直接燃焼による発電・熱利用システムについては実績は多いが、腐食性
排ガスへの対応(材料・炉構造・燃焼方式)と蒸気の高温・高圧化による
効率の向上などで、技術開発が進められている。
RDF については、新型廃棄物固形化燃料の利用発電技術開発や発電効
率を高める要素研究等が行われている。プラスチック廃棄物を利用する液
化等の開発など、環境対策からも重点が置かれた開発も進められている。
また、廃棄物焼却等により非意図的に生成されるダイオキシン類は、発
ガン性等の広い範囲の毒性による人体の健康への影響が心配されており、
排出抑制のための装置の開発が行われている。
コストについては、事業形態、発電システム形態、処理規模等により異
なるが、一般的には中小規模で 11~12 円/kWh、大規模で 9~11 円/kWh
程度といわれている*。
設置コスト
廃棄物発電
(1 日 300 t 以上)
9~25 万円/kW
(1999 年度平
均実績費)
廃棄物発電のコスト
発電コスト
コスト比
約 1.2~1.5 倍
9~12 円/kWh
(平均値)
発電コスト
/ 競合コスト
競合コスト
7.3 円/kWh
火力発電単価
*出典:新エネルギー部会報告書(2001.6)、NEDO 新エネルギー導入ガイドブック(2002)
課 題
ボイラー加熱器の塩化水素ガス等高温腐食防止による高効率化と、ダイ
オキシン排出量低減、コスト低減による事業性の確保等があげられる。ま
た、RDF 利用システムについては、RDF の安定的に受け入れる需要先の
確保が課題である。
資 5-6
資料-5 新エネルギー技術の開発動向
(5) バイオマスエネルギー
概 要
バイオマスエネルギーとは、生物体を構成する有機物を利用するもの
で、太陽エネルギーが植物により変換され生物体に蓄えられたものの総称
であり、化石資源とは異なり再生可能なエネルギーである。利用法として
は、直接燃焼、熱分解・部分酸化によるガス化、メタン発酵、エタノール
化、さらに従来行われている植物から植物油を抽出するような直接液化の
方法等がある。
バイオマスによる発電は 7.1 万 kW(2001 年実績、
設備容量)、
黒液・廃材は原油換算で 446 万 kl (2001 年実績)となっている。
バイオマス資源の利用方法の概念図
出典:NEF「What’s 新エネ?」
バイオマス資源の利用方法とバイオガス
出典:資源エネルギー庁、NEDO 新エネルギーガイドブック(2002)
技術開発の
現状
現在、我が国では、輸送機関に使うことのできる液体燃料への転換、食
料生産と競合しない未利用廃棄物の利用についての技術開発が進められ
ている。バイオマス資源の中で、サトウキビ繊維・稲ワラ・廃木材等のセ
ルロース資源は、微生物や酵素を活用してこれらの原料を糖化・発酵させ、
エタノール等のアルコールを製造する研究開発が進められている。
また、ユーカリ・サトウキビ等の高効率二酸化炭素同定化植物から炭化
水素を製造する研究、遺伝子工学により藻類等の光合成バイオマスの光合
成・増殖能力を増大させる研究、サトウキビ・トウモロコシ等の植物の生
長速度を増大させ、砂漠等の劣悪環境下での成長を促進させるための生長
制御化合物の研究が進められている。
資 5-7
資料-5 新エネルギー技術の開発動向
コストの
現状
木くず等で約 5~9 円/kWh、バガス*で約 15 円/kWhと試算されており、
木くず等の発電コストは安価で有望なエネルギー源である。なお、パルプ
製造工場の殆どが回収される黒液をボイラーで熱回収し、自家発電・自家
消費されている 。
また、糖化植物、澱粉植物からのエタノール生産のコストについては、
原料価格に大きく依存しているのに加え、製品エタノールの用途と品質、
流通段階によりその価格は大きく変動する。
出典:新エネルギー部会資料(2000.10)
課 題
収集・輸送コストの低減 (バイオマス資源は分散していることが多く、
かさばるものが多い)およびエネルギーコストの低減(加工の際に前・後
処理が必要になることが多く、エネルギーコストが割高になる)が必要で
ある。
*バガス:サトウキビの搾りカス
(7) 温度差エネルギー
概 要
温度差エネルギーは、海水・河川水・地下水等の年間を通じて温度の変
化が少ない水温と外気との温度差を利用したものであり、ヒートポンプを
用いてその熱を取り出し、冷暖房・給湯等に活用することが可能である。
熱源としては、前記に加え、発電所廃熱、工場廃熱、下水廃熱、LNG 気
化冷熱、変電所・地下鉄などの人工廃熱も有望である。導入量は、1999
年実績で原油換算 4.1 万 kl である。
温度差エネルギー
温度差エネルギーの種類
出典:NEF「What’s 新エネ?」
河川水を利用したヒートポンプの仕組み(暖房時)
出典:新エネルギーデータ集(2000)、資源エネルギー庁ホームページ
資 5-8
資料-5 新エネルギー技術の開発動向
技術開発の
現状
コストの
現状
課 題
工場・発電所廃熱および下水廃熱の利用については、技術上の問題は少
ないが、海水利用の際の付着生物対策や熱輸送および貯蔵技術さらに関連
技術としてのスーパーヒートポンプの開発等の研究が進められている。
温度差エネルギーのコスト
設置コスト
熱利用コスト
コスト比
ケースによ
約 1.1 倍
*温度差
10 円/MJ
り大きく異
熱利用コスト
エネルギー
/ 競合コスト
なる
*廃棄物熱利用を含む
出典:NEDO 新エネルギー導入ガイドブック(2002)
競合コスト
9.0 円/MJ
都市ガス
河川や海洋から熱を有効に利用できる距離は多くの場合 1km 程度であ
り、これら自然の熱源の周囲において冷暖房等の熱需要を確保することは
困難である。そのため、都市再開発などに際し、きめ細かく開拓していく
ことが必要である。
資 5-9
資料-5 新エネルギー技術の開発動向
(7) クリーンエネルギー自動車
概 要
ガソリンや軽油等の石油系燃料自動車では、燃料に含まれる成分の特性
上、燃焼後に窒素酸化物(NOx)をはじめ各種の有害物質を含んだ排気ガス
が出る。この有害物質の排出量が少ない自動車を一般にクリーンエネルギ
ー自動車(低公害車)と呼んでいる。
クリーンエネルギー自動車の種類は、電気自動車、ハイブリッド自動車、
天然ガス自動車、メタノール自動車、ディーゼル代替・LPG自動車*1、及
び燃料電池自動車*2がある。地球規模でのCO2 増加による温暖化や都市部
での大気汚染物質の排出を最小限に押さえる目的で、近年特にその導入が
期待されている。
*1 低公害車と呼ばれる時には、ディーゼル代替 LPG 自動車は含まない場合がある。
*2 新エネ法ではクリーンエネルギー自動車として定義されていない。
各自動車に適応したクリーンエネルギー技術
出典:財団法人運輸低公害車普及機構ホームページ
クリーンエネルギー自動車のしくみ
分類
電気自動車
ハイブリッド自動車
天然ガス自動車
メタノール自動車
しくみ
バッテリーからの電気でモーターを動かして走る。
従来のエンジンと電動モーターなどの二つの動力を効率よく
切りかえて走る。
ガソリンや軽油のかわりに天然ガスを燃料にする。
ガソリンや軽油のかわりにメタノールを燃料にする。
ディーゼル代替
LPガス車
液化石油ガスを燃焼させて走る。
燃料電池自動車
(参考)
燃料電池で発電した電気の力でモーターを動かして走る。将
来的にはクリーンエネルギー自動車の主役となる可能性があ
ると期待されている。
クリーンエネルギー自動車
出典:NEF「What’s 新エネ?」
:財団法人日本電動車両協会ホームページ
資 5-10
資料-5 新エネルギー技術の開発動向
技術開発の
現状
コストの
現状
クリーンエネルギー自動車の特徴
長所
短所
交換バッテリーの価格が高い。一充
走行中に排出ガスが出な
電あたりの航続距離が短い(100~
電気自動車
い。騒音が小さく、振動
200km)。2002 年までの導入台数約
が少ない。
5,600 台。
燃費向上に効果がある。
排気ガスを節減できる。
バッテリーの交換が必要。2002 年
既存のインフラを利用で
ハイブリッド自動車
までの導入台数約 91,000 台。
きる。航続距離が既存車
と同等以上。
一充填あたりの航続距離が短い
窒素酸化物(NOx)をデ
(150~350km)。タンクの容量が
天然ガス
ィーゼル車の 10~30%に
大きく重い。燃料供給施設が少な
自動車
抑制できる。粒子状物質
い(全国 180 ヶ所程度)。2002 年
(PM)が排出されない。
までの導入台数 16,561 台。
低温時のスタート性能に問題。燃
粒子状物質(PM)が排出
料供給施設が少ない(全国 50 箇
メタノール
されない。窒素酸化物
所程度)。燃料に毒性がある。起
自動車
(NOx)をディーゼル車
動時にホルムアルデヒドを排出。
の 50%に抑制できる。
2002 年までの導入台数 91 台。
窒素酸化物(NOx)をデ 燃料供給施設が少ない(全国に
ディーゼル代替
ィーゼル車の 10~30%に 2000 ヶ所程度)。石油代替の効果
LPガス車
抑制できる。粒子状物質 はない。2000 年までの導入台数約
(PM)が排出されない。 19,200 台。
燃料電池自動車
水素を燃料とした場合、 燃料の供給形態がどのタイプに
(参考)
水しか排出しない。
なるか不透明。
出典:新エネルギー便覧(2004)、NEDO 新エネルギー導入ガイドブック(2002)
分類
車両価格は割高となっているが、技術の進歩と普及の拡大によってコス
トダウンが進みつつある。現行の石油燃料を使用した同型車と比較したコ
スト表を以下に示す。
クリーンエネルギー自動車のコスト
分類
現行車両(同クラスのガソリン車)との比較
電気自動車
車体価格が既存車の 2.0~3.5 倍程度。
ハイブリッド自動車
車体価格が既存車の 1.04~1.70 倍程度。
天然ガス自動車
車両価格が既存車の 1.4~2.0 倍程度。
メタノール自動車
ディーゼル代替
LPガス車
燃料電池自動車
(参考)
出典:新エネルギー便覧(2004)
車両価格が既存車の 2.0 倍程度。
車両本体価格が既存車の 1.1~2.0 倍程度。
現段階では市販していない。リースのみ。
資 5-11
資料-5 新エネルギー技術の開発動向
(8) コージェネレーション
概 要
コージェネレーション(Cogeneration)とは、1つのエネルギー源から熱
と電気等2つ以上の有効なエネルギーを取り出して利用するシステムのこ
とであり、欧米では CHP(Combined Heat and Power)とも呼ばれている。
石油や天然ガス等の燃料を燃やして得た熱をピストン・エンジンやガス
タービン等を用いて動力や電力に変換し、その排熱(未利用熱)をプロセス
蒸気や冷暖房、給湯等の熱源として利用するシステムはその応用例である。
これらのシステムは、総合熱効率が 70~80%になり、熱及び電力等を同
時に必要とする需要家にとって、新・省エネルギー・システムのホープと
して期待されている*1。導入の現状としては、2003 年 3 月末で民生用 2,915
件、発電容量約 140 万kW、産業用 1,600 件、発電容量約 510 万kW、合計
4,518 件、発電容量約 650 万kWとなっている。
コージェネレーションシステムの種類と特徴
単機容量
発電効率(LHV*2)
総合効率
NOX
対策
ディーゼル
エンジン
15~10,000kW
30~42%
60~75%
ガスエンジン
ガスタービン
8~5,000kW
28~42%
65~80%
30~10,000kW
20~35%
70~80%
都市ガス・LPG・
灯油・軽油・
A 重油・LNG
りん酸形燃料電池
(参考)
50~10,000kW
36~45%
60~80%
都市ガス・灯油・
メタノール・消化
ガス
作動温度
250℃以下
温水 70℃、120℃
燃料
A 重油・軽油・
灯油
都市ガス・LPG・
消化ガス
廃熱温度
排ガス 450 ℃前
後
冷却水 70~75℃
排ガス
450~600℃
冷却水 85℃前後
燃焼改善
噴射時期遅延
希薄燃焼
予混合希薄燃焼
水噴射・蒸気噴射
必要なし
排ガス処理
選択還元脱硝
三元触媒
選択還元脱硝
必要なし
特徴
排ガス
450~550℃
・発電効率が高い ・排ガスがクリー ・小型・軽量
・発電効率が高い。
ンで熱回収が容 ・排ガス温度が高 ・騒音・振動が小さ
・導入実績が豊富
・排ガス温度が比
易
温で利用効率が
い。
・排熱が高温で利
較的低い
・排ガスがクリー
高い
用効率が高い
ン
*1:新エネルギーとして分類されるのは燃料が天然ガス(都市ガス)の場合のみである。
*2:LHV(Lower Heating Value):「低(位)発熱熱量」(「真発熱量」ともいう)のことで、燃
焼排ガス中の水分が水蒸気の状態であるときの発熱量である。これに対して、燃焼排
ガス中の水分(水蒸気)がすべて凝縮する(液体の水になる)ものとして、その潜熱
も加えた発熱量を HHV(Higher Heating Value;「高(位)発熱量」または「総発熱量」)
という。一般的な燃料の場合、LHV は HHV より 5~10%低い値となるが、生ゴミの
ように水分が多いものではその差が大きくなる。
出典:新エネルギー便覧(2004)、資源
エネルギー庁、、NEF「What’s 新エ
ネ?」
コージェネレーションシステムの概念図
資 5-12
資料-5 新エネルギー技術の開発動向
技術開発の
現状
国により進められている主な技術開発は以下の2つがある。
ⅰ)セラミック天然ガスエンジンシステム技術開発事業:高効率のセラミ
ック断熱ターボコンパウンドを用いることにより、動力変換効率が高
く、軽量・コンパクトな天然ガスエンジンシステムの開発であり、発
電効率の追求(目標 46%)と耐久試験が行われている。
ⅱ)ニューサンシャイン計画における 300kW 級のセラミックガスタービ
ンの開発:中小型ガスタービンの高効率化、低公害化および燃料多様
化を促進するため試作機を完成し、世界最高の熱効率 42.1%を達成し
一応の研究を終了している。今後実用化に向けた検討が進められるも
のと思われる。
コージェネレーションシステムの種類と特徴
技術開発
の現状
コストの
現状
ディーゼルエン
ジン
ガスエンジン
ガスタービン
(参考)
りん酸形
燃料電池
商用段階
商用段階
*セラミックの
利用やミラーサ
イクル化等を開
発中
商用段階
*数十 kW クラス
のマイクロガス
タービンは実用
化開発中(一部商
用機として稼動
*実用機レベル
の試験的導入
コージェネレーションの設置に係るコストは、規模やシステム構成にも
よるが、一般的にシステム全体で 15~35 万円/kW 程度といわれている。
コージェネレーションシステムの初期費用(民生用ビルに設置の場合)
規模
設置コスト
設置コスト総額
設置コスト
30 万円/kW
(1999 年度平均実績費)
500kW
(ガスエンジン)
コージェネレーションシステムの運転費用
コスト比
発電コスト
運転コスト
19.8 円/kWh
平均値
1 億 5 千万円
*別途補助あり
競合コスト
約1倍
約 20 円/kWh
発電コスト/競合コスト
業務用電力
出典:新エネルギー便覧(2004)
課 題
(9) 燃料電池
概 要
熱利用効率と発電効率の一層の向上が重要である。また、マイクロガス
タービンなどの小型分散型電源は、機能性能の向上とともに、耐久性や安
全性の実証が必要である。なお、効果的なコージェネレーションの導入に
は、電力需要と熱供給のバランスが重要であるが、導入可能性のある建築
物の熱需要の実態が正確に把握されていないことも課題である。
燃料電池は、バッテリーや乾電池のような一般の電池とは違い、内部に
エネルギー源を蓄えるものではなく、燃料電池ユニットに外部からエネル
ギー源としての水素(H2)と酸素(O2)を供給して電気化学反応により電力を
発生させる、一種の発電装置である。
燃料電池の原理は、水の電気分解の逆の化学反応を利用するもので、水
素(燃料)と酸素(酸化剤)を反応させて水を発生させる過程から電気を得る
ものである。
燃料電池は、一対の電極、すなわち燃料極(アノード)及び空気極(カソー
ド)と、その間に挟まれた電解質から構成されている。
資 5-13
資料-5 新エネルギー技術の開発動向
燃料極に水素、空気極に空気(酸素)を通すと、それぞれの電極では次の
電気化学反応が起こる。燃料極では、水素は電子(e-)を放出し水素イオン
(H+)となり、水素イオンだけが、電解質中を移動する。空気極では、電解
質中を移動してきた水素イオンと酸素が電子を吸収して水が生成する。電
子は電解質中を通過できないため、電池外部の電気回路を通して両極を繋
ぐと、それを通る電子の流れが生じ、外部回路に電流(直流)を取り出すこ
とが出来る。
2000 年 3 月現在で燃料電池(リン酸形)の導入量は 70 台となっている。
燃料電池の概念図
燃料電池の種類と特徴
低温型
高温型
形式
固体高分子形
(PEFC)
りん酸形
(PAFC)
電解質
イオン交換膜
りん酸
伝導イオン
水素イオン(H+)
水素イオン(H+)
運転温度
常温~100℃
燃料(反応)
H2
燃料
発電効率(*)
出力規模
用途分野
溶解炭酸塩形
(MCFC)
固体酸化物形
(SOFC)
200℃
炭酸カリウム/
炭酸リチウム
炭酸イオン
(CO32-)
650℃
安定化ジルコニ
ア
酸素イオン
(O2-)
1,000℃
H2
H2、CO
H2、CO
天然ガス、LPG、
天然ガス、LPG、 天然ガス、LPG、
メタノール、ナ
メタノール、ナ
メタノール、ナ
フサ、軽質油、
フサ
フサ、軽質油
石炭ガス化ガス
36~45%
1~250kW
36~45%
50~10,000kW
家庭用、自動車、 オンサイト、分
オンサイト
散電源
45~60%
数千~数十万
kW
分散電源、大容
量発電
天然ガス、LPG、
メタノール、ナ
フサ、軽質油、
石炭ガス化ガス
50~60%
~数十万 kW
小型~大容量発
電までの可能性
注:発電効率(*)は高位発熱量基準による。
* 出典:NEDO 燃料電池ガイドブック(2002)
技術開発の
現状
日本国内においては、リン酸形燃料電池が最も研究が進んでおり、実用
化を間近にした技術レベルに到達し、東京ガス、大阪ガス、東邦ガスを中
心に数多くの実証運転研究が行われている。耐久性の面でも、連続運転時
間が 8,000 時間を超えるものや、通算時間が 40,000 時間を超えるものがあ
り、技術面では十分信頼を得られるレベルになっている。
また、自動車の駆動源や家庭用コージェネレーションシステムとして期
待される固体高分子形燃料電池も、メーカ各社が研究にしのぎを削ってお
り、コスト面以外ではほぼ実用レベルにまで到達しつつある。溶融炭酸塩
形については、NEDO により 1MW 級パイロットプラントおよび内部改質
型 200kW 級スタックの製作と運転研究が進められている。
資 5-14
資料-5 新エネルギー技術の開発動向
コストの
現状
リン酸形燃料電池の初期設置費用は、200kW 前後の機種では、周辺設備
を含め約 70 万円/kW 程度であり、既存火力発電所等の建設コストの 3~4
倍に相当する。また、発電コストは 22.1 円/kWh(リン酸型)程度である。
リン酸形燃料電池の初期設置コスト
規模
設置コスト
リン酸形
燃料電池
設置コスト
70 万円/kW
200kW
ヒヤリング
リン酸形燃料電池の運転コスト
コスト比
発電コスト
リン酸形
燃料電池
運転コスト
設置コスト総額
1 億 4 千万円
*別途補助あり
競合コスト
22.1 円/kWh
約 1.1 倍
約 20 円/kWh
ヒヤリング
発電コスト/競合コスト
(業務用電力)
出典:新エネルギー便覧, 平成 10 年度版
新エネルギー部会報告書(2001.6)
NEDO 新エネルギーガイドブック(2002)
課 題
長期運転信頼性、総合エネルギー効率の向上による稼動率アップ、小型
軽量化、メンテナンス簡易性、多燃料対応性及び防災用等の多用途性に加
え、低コスト化を図った機種の開発が必要である。
資 5-15
資料-5 新エネルギー技術の開発動向
〔以下に示すものは新エネルギーには定義されていないが、地域に賦存する自然(再生可
能)エネルギーとして概要、技術動向等を紹介する〕
(10) 中小水力発電
概 要
中小水力発電は水の運動エネルギーを電気に変換するもので、利用する
水の落差と流水量の積によって出力量が決まる。日本の未開発水力地点の
大半が 5,000kW 以下の中小規模のものであるが、現在その主流は水路式
で、河川の上流部および支流部、農業灌漑用水路、工業用水路、砂防用ダ
ム等を有効に活用する余地は大きいものである。また、近年では配管に直
接取付けるインライン型の発電機の開発されている。
なお、「中小」の定義は明確ではないが、概ね 10 万 kW 以下を中水力、
1 万 kW 以下を小水力と呼び、1,000kW 以下のものをミニ水力、100kW 以
下をマイクロ水力と呼んでいる。
本流
スクリーン
沈砂池
負荷調整抵抗
制御装置
角落し
上水槽
余口・吐出口
導 水
管
発 電
水車
安全金網
下 水
沈 み 吸 出
出典:自然エネルギー利用学(改訂版)
河川に設置した水力発電概念図
技術開発の
現状
コストの
現状
水力は古くからの技術であるため、技術上の問題点は少なくなっている
が、特に流量の大幅な変化に対応でき、低流量においての効率低下の少な
い水車およびシステムの開発に力が注がれている。
設置は、各設置地点の自然条件によって設計されるため、設置に伴う土
木工事費用等もまちまちである。そこで、以下に一般水力発電のコストを
示す。中小水力発電の場合には、さらに割高になる。
一般水力
発電の
コスト
設置コスト
中小水力発電のコスト
発電コスト
コスト比
76 万円/kW
約 2.0 倍
(モデル
プラント)
14 円/kWh
(ヒヤリング)
発電コスト
/ 競合コスト
競合コスト
7.3 円/kWh
火力発電
出典:NEDO 新エネルギーガイドブック(2002)
課 題
中小水力は建設費が割高となること、小規模のため効率が低く不安定で
あること等によりコスト的には不利であるが、一般には発電以外の用途を
併せ持つことが多く、その場合は利水者によって費用分担が行われる。
資 5-16
資料-5 新エネルギー技術の開発動向
(11) 地熱エネルギー
概 要
火山列島日本では、地熱エネルギーは豊富で有望なエネルギー資源であ
り、主な用途は発電や冷暖房である。地熱発電は高温の地熱エネルギーを
利用して発電するものである。発電方式には蒸気発電方式、バイナリーサ
イクル方式、高温岩体発電方式の 3 種類がある。蒸気発電方式は代表的な
地熱利用の発電であり、地下から取り出した蒸気または熱水の気化で発生
させた蒸気によってタービンを回すシステムである。地下 2,000m 程度の
ものの活用が主体であるが、3,000~4,000m のものの開発も進められてい
る。バイナリー発電は地下の浅いところにあって比較的温度の低い熱水を
活用し、その熱でアンモニア等低沸点物質を気化、タービンを回して発電
するものである。高温岩体発電は高温の岩石に注水、発生した蒸気でター
ビンを回すシステムである。地熱エネルギーのもう一つの活用は温水利用
であり、温水・熱水・蒸気の熱をそのまま地域冷暖房・温室などに利用す
ることである。国内の地熱発電の導入の現状としては、平成 2000 年時点
で 17 地点 19 発電プラントで計約 53.3 万 kW の発電施設(事業用および
自家用)がある。
出典:新エネルギー導入ガイドブック(2002)
地熱発電(蒸気発電方式)の仕組み
出典:資源エネルギー庁ホームページ
技術開発の
現状
地熱発電の技術はある程度確立されており、NEDO では、深部地熱資源
採取技術、高温岩体発電システム、バイナリーサイクル発電プラントを中
心に研究開発が進められている。
コストの
現状
設置コスト
80 万円/kW
地熱発電
(モデル
プラント)
地熱発電のコスト
発電コスト
コスト比
約 2.0~2.2 倍
16 円/kWh
(ヒヤリング)
発電コスト
/ 競合コスト
競合コスト
7.3 円 kWh
火力発電
出典:新エネルギーガイドブック
課 題
発電規模が小さく、開発リードタイムが 15 年以上と長期化してきてい
ること、日本の坑井掘削単価が海外に比べ高いことから発電原価は現状で
はかなり割高となり、火力発電等に比べると競争力は小さい。
資 5-17
資料-6 新エネルギーの導入事例
資料-6
新エネルギーの導入事例
代表事例と静岡県内における事例
(1) 太陽光発電
名称
:厚木市防災センター
PVシステム
場所
:神奈川県厚木市
事業主体 :神奈川県
運転開始年:1995年
発電規模 :35kW
設備概要 :単結晶シリコン
インバーター35kW
出典:NEDO資料
平成6年度NEDO・PVフィールドテスト、
センター内照明・空調・動力用
導入事例
施設名
事業主体
場所
設置年
設備概要
用途
静岡県産業環境センター
(社)静岡県産業
環境センター
浜松市
1992
10kW
施設電力
静岡県環境放射線監視
センター
静岡県
浜岡町
1994
20kW
施設電力
中央厚生会桜木保育園
社会福祉法人
中央厚生会
掛川市
1994
10kW
施設電力
初倉南小学校
袋井みつかわ病院
郷土新聞社
保険福祉総合施設
島田市
島田市
1995
20 kW
施設電力
医療法人八州会
袋井市
1995
30kW
施設電力
(株)郷土新聞社
掛川市
1995
10kW
施設電力
島田市
島田市
1997
10kW
施設電力
医療法人社団
光和会
社会福祉法人
中央厚生会
静岡FM放送
株式会社
浜松市
1997
10kW
施設電力
掛川市
1997
10kW
施設電力
浜松市
1997
10kW
施設電力
清和病院
医療法人清和会
東伊豆町
1997
50kW
施設電力
矢野医院
矢野医院
浜北市
1997
10kW
施設電力
愛鷹防災ヘリポート
静岡県
沼津市
1998
0.6kW
施設電力
柳新田団地
静岡県
静岡市
1998
4kW
施設電力
久沢団地
静岡県
富士市
1998
4kW
施設電力
総合福祉会館
富士宮市
富士宮市
1998
10kW
施設電力
吉田町立図書館
吉田町立
吉田町
1998
10kW
施設電力
常葉学園
富士常葉大学
静岡自動車学園
静岡工科専門学校
学校法人
常葉学園
学校法人
静岡自動車学園
富士市
1999
40kW
施設電力
静岡市
1999
30kW
施設電力
島田市立第二中学校
島田市
島田市
1999
30kW
施設電力
静岡文化芸術大学
(財)静岡
文化芸術大学
浜松市
1999
20kW
施設電力
竜禅寺団地集会場
静岡県
浜松市
1999
4kW
施設電力
月見の里づくり事業
袋井市
袋井市
2000
20kW
施設電力
元旦ビューティー工業㈱
静岡工場
元旦ビュー
ティー工業㈱
御前崎市
2000
10kW
施設電力
光和整形外科医院
中央厚生会桜木こども館
静岡FM放送
資 6-1
資料-6 新エネルギーの導入事例
施設名
事業主体
場所
設置年
設備概要
用途
湖西市健康福祉センター
湖西市
湖西市
2000
20kW
施設電力
御前崎町立白羽小学校
御前崎町
御前崎市
2000
10kW
施設電力
磐田市
磐田市
2001
30 kW
施設電力
浜松市
2001
30kW
施設電力
大東町
2001
30kW
施設電力
菊川町
2001
20kW
施設電力
浜松市
2001
20kW
施設電力
浜松市
2001
10kW
施設電力
三島市
三島市
2003
30kW
施設電力
静岡市
静岡市
2004
20kW
施設電力
榛原町
榛原町
2004
10kW
施設電力
磐南行政
福田市
2004
10kW
施設電力
イデシギョー㈱
富士市
2004
131kW
施設電力
松林工業薬品㈱松林ビル
松林工業薬品㈱
静岡市
2004
20kW
施設電力
㈱マキ製作所本社事務所
㈱マキ製作所
浜松市
2004
20kW
施設電力
㈱トーエネック島田営業
所
㈱トーエネック
島田市
2004
10kW
施設電力
マリーンスパあたみ
熱海市
熱海市
10kW
施設電力
磐田スポーツ交流の里
管理等
三立製菓株式会社
本社事務所
積水ハウス㈱静岡工場
菊川町学校給食センター
生長の家静岡県強化部
㈱マキ製作所本社ビル
三島市立錦田小学校
静岡市北部地域図書館・
教育センター
榛原町総合健康福祉セン
ター(仮称)
磐南行政組合磐田消防署
福田分遣所
イデシギョー㈱物流セン
ター
三立製菓
株式会社
積水ハウス
株式会社
菊川町
宗教法人
生長の家
株式会社
マキ製作所
(2)太陽熱利用
名称 :滋賀県立琵琶湖博物館
所在地:滋賀県草津市
竣工 :1996年4月
用途 :給湯、暖房、水槽の冷却加温
構成 :真空管形集熱器/78パネル、142㎡
蓄熱槽/5m3
出典:ソーラー建築デザインガイド
導入事例
施設名
事業主体
場所
設置年
設備概要
用途
金岡会館
沼津市
沼津市
1976
集熱面積:423m
蓄熱槽容量:20m3
給湯
冷房
暖房
熱海市立少年自然の家
熱海市
熱海市
1980
平板形集熱器
集熱面積:636㎡
給湯
暖房
三島市老人福祉センター
静岡県
三島市
1984
平板形集熱器
集熱面積:320 m2
富嶽カントリークラブ
富嶽カントリー
クラブ
芝川町
1985
真空管形集熱器
集熱面積:1728m2
蓄熱槽容量:40m3
資 6-2
2
給湯
冷房
暖房
冷房
暖房
給湯
資料-6 新エネルギーの導入事例
浜松プレスタワー
㈱静岡新聞
㈱ダルマヤ
浜松市
1985
平板形集熱器
集熱面積:362m2
冷房
暖房
給湯
浜松市老人福祉センター
荻原荘
浜松市
浜松市
1991
真空管形集熱器
集熱面積:98.28m2
蓄熱槽容量:10m3
給湯
熱海市立第一小学校
熱海市
熱海市
1995
集熱面積:200㎡
蓄熱槽容量:20㎥
田貫湖ふれあい自然塾
静岡県
富士宮市
2000
空気式集熱器
集熱面積:161 m2
プール加熱
給湯
床暖房
暖房
排熱
(3)風力発電
名称:苫前グリーンヒルウインドパーク
場所:北海道苫前郡苫前町
事業主体:株式会社トーメンパワー苫前
運転開始年:1999年
発電量:年間3,680万kWh
設備概要:20,000kW,
1,000kW風車20機
導入事例
施設名
事業主体
場所
設置年
マリンパーク御前崎
静岡県
御前崎市
1996
浜岡原子力館
新エネルギーホール
中部電力㈱
御前崎市
1997
大東町海洋公園
大東町
大東町
1998
㈱ロックフィールド静岡
ファクトリー
㈱ロックフィー
ルド
豊岡町
1999
伊東カントリークラブ
伊東カントリー
クラブ
伊東市
2001
マリンパーク御前崎
御前崎市
御前崎市
2002
竜洋町海洋公園
竜洋町
竜洋町
2003
スズキ㈱研修センター
スズキ㈱
引佐町
2003
スズキ㈱湖西工場
スズキ㈱
湖西市
2003
浅間山
東伊豆町
東伊豆町
2003
中島浄化センター
静岡市
静岡市
2003
御前崎港
静岡県
御前崎市
2003
資 6-3
設備概要
300kW
タワー高さ 25m、
ロータ直径 39m
16.5kW
タワー高さ 14.5m、
ロータ直径 15m
230kW
タワー高さ 36m、
ロータ直径 30m
100kW×3基
タワー高さ 36m、
ロータ直径 21m
640kW
タワー高さ 45m、
ロータ直径 44m
660kW
タワー高さ 45m、
ロータ直径 47m
1900kW
タワー高さ 60m、
ロータ直径 80m
40kW×1基
タワー高さ 22m、
ロータ直径 15m
750kW×2基
タワー高さ 50m、
ロータ直径 50m
600kW×3基
タワー高さ 37m、
ロータ直径 40.8m
1500kW×1基
タワー高さ 65m、
ロータ直径 70m
1950×1基
タワー高さ 67m、
ロータ直径 80m
用途
公園内施設用電源
展示用
施設電源
所内用電源
所内電源
売電
公園内施設用電源
施設電源
売電
所内用電源
所内用電源
売電
売電
所内用発電
売電
売電
資料-6 新エネルギーの導入事例
(4) 中小水力エネルギー(1950年以降運開分)
施設名称:黒木えん堤発電所
河 川 名:吉井川水系倉見川
最大使用水量:0.35m3/s
有効落差(最大):44.00m
最大出力:100kW
集水面積:80.7k㎡
総貯水量:6,000,000m3
ダ
ム:高さ 53.00m、長さ193.00m
出典:岡山県企業局ホームページ
導入事例
施設名
事業主体
場所
運開年
設備概要
用途
猫沢
東京発電
富士宮市
1951
最大出力:400kW
電力
東原発電所
本州製紙(株)
富士宮市
1955
最大出力:1,090kW
電力
赤松発電所
東海パルプ
島田市
1957
最大出力:6,000kW
電力
落合楼発電所
落合楼
天城湯ヶ島町
1962
最大出力:100kW
電力
芝川発電所
新富士製紙
芝川町
1964
最大出力:1,500kW
電力
猪之頭
東京発電
富士宮市
1968
最大出力:4,000kW
電力
青木
東京発電
富士宮市
1969
最大出力:700kW
電力
梅木
東京発電
中伊豆町
1969
最大出力:685kW
電力
赤石沢
中部発電
静岡市
1995
最大出力:19,000kW
電力
二軒小屋
中部発電
静岡市
1995
最大出力:26,000kW
電力
(5) 地熱エネルギー
名称
場所
事業主体
:澄川地熱発電所
:秋田県鹿角市
:三菱マテリアル
:東北電力
運転開始年:1995年
発電量
:50,000 kW
発電目的 :発電
その他
:PR館を併設している
出典:NEFパンフレット
(6) バイオマス発電
名称:八木バイオエコロジーセンター
場所:京都府船井郡八木町
事業主体:京都府船井郡八木町
八木町農林課
発電量:140kW/日
消化ガス発生量:約2000m3/日
消化ガス熱量:5,000kcal/m3
温水発生量:134 kW/日
最大発電量:140 kW/日
*本センターでは、メタン発酵で発生した消化ガスを使って発電し、その電気と排熱の両方を使用。
*発電した電気は、本センターで使用。回収した排熱は、発酵槽の加温や管理室の給湯・暖房に使用
資 6-4
資料-6 新エネルギーの導入事例
(7) 温度差エネルギー
名称:新宿駅南口西
場所:東京都渋谷区代々木2丁目
事業主体:新宿南エネルギーサービス(株)
運転開始年:1995 年
供給面積:約 9.2 ha
延床面積:約 367,300m2
備考:地下鉄の排熱を利用
出典:新エネルギー導入ガイドブック
(8) 廃棄物エネルギー
名称:トヨタ環境センター
場所:愛知県豊田市トヨタ町
事業主体:トヨタ自動車
運転開始年:2000年
発電量:16,000kW
出典:NEFホームページ
大発電出力16,000kWの電力を回収するとともに、電力回収後の蒸気も工場の熱源として活用するこ
とで、総合熱効率を85%と大幅に高めた。この工場内における廃棄物の排出抑制と再資源化に努め
る一方で、周辺自治体及び企業で発生する廃棄物を固形燃料として受け入れ、当発電プラントの燃
料として活用する事で、地域全体の環境負荷の低減に貢献している。
a) 廃棄物発電
施設名
事業主体
場所
設置年
発電出力
西ヶ谷清掃工場発電所
静岡市
静岡市
1983
1200 kW
富士市環境
クリーンセンター
富士市
富士市
1986
1100 kW
新沼上清掃工場
静岡市
静岡市
1995
8000 kW
浜松市南部清掃工場
浜松市
浜松市
1996
2400kW
用途
b) 廃棄利用廃棄物清掃工場
施設名
事業主体
場所
設置年
用途
沼津市清掃プラント
沼津市
沼津市
1951
暖房
給湯
浜松市北部清掃工場
浜松市
浜松市
1974
給湯
長泉町塵芥焼却場
長泉町
長泉町
1974
給湯
磐南クリーンセンター磐南厚生会館
磐田市
磐田市
1982
暖房
給湯
西ヶ谷清掃工場
静岡市
静岡市
1982
給湯
伊東市環境美化センター
伊東市
伊東市
1984
暖房
給湯
クリーンセンター中遠
袋井市
袋井市
1992
給湯
環境保全センター
大東市
大東市
1995
暖房
給湯
資 6-5
資料-6 新エネルギーの導入事例
新沼上清掃工場
静岡市
静岡市
1995
給湯
浜松市南部清掃工場
浜松市
浜松市
1995
給湯
御殿場・小山RDFセンター
小山町
小山町
1998
RDF
(9)天然ガスコージェネレーション
名称:ジャスコ名古屋みなと店
天然ガスコージェネレーション
場所:愛知県名古屋市
事業主体:ジャスコ株式会社
運転開始年:2000年
出典:NEFホームページ
*ショッピングセンターは冷房時間が長く、売り場や駐車場確保が重要なため、冷房時の運転効率が
高く、占有スペースの小さなガスエコパックが適していた。店舗の大半の電力・冷暖房をガスエコパ
ックで賄うことで、年間エネルギー消費量を大幅に削減する。
a) 民生用
施設名
事業主体
場所
設置年
発電容量
沼津市青少年教育センター
沼津市
沼津市
1985
200 kW
浜松アリーナ
浜松市
浜松市
1990
180 kW
静岡県西部医療センター
静岡県
浜松市
1995
600kW
静岡県東部運転免許センター
静岡県
沼津市
1996
28kW
磐田市立総合病院
磐田市
磐田市
1997
500kW×2
静岡コンベンションアーツセンター
静岡市
静岡市
1998
750kW
清水市立病院
清水市
清水市
2001
900kW
磐田市役所
磐田市
磐田市
2001
175kW
県立こども病院
静岡市
静岡市
2002
250kW
b) 産業用
施設名
事業主体
場所
設置年
発電容量
松下電池工業
浜名湖工場
(株)松下電池工業
湖西市
1988
10,500kW
ホリプラスチックス
富士工場
(株)ポリプラスチックス
富士市
1989
13,650 kW
資 6-6
資料-6 新エネルギーの導入事例
(10) 燃料電池
名称
:メタノールを燃料とした燃料電池発電設備
場所
:長野県諏訪市
事業主体
:セイコーエプソン株式会社
運転開始年:2000年
精密加工業の製造プロセスから廃棄されるメタ
ノールやイソプロピルアルコールを200kW2基の
燃料電池の燃料として利用、得られる電力は工場
で使用する電力の一部を賄い、熱エネルギーは工
場の製造プロセスで使用する純水の加熱用および
工場の空調用に使用され、総合効率80%を達成し
出典:NEFホームページ
(11)クリーンエネルギー自動車
a) 電気自動車
名称:RAV4 L EV
最高速度:125 km/h
一回の充填走行距離:215 km (10・15モード)
電池:シール形ニッケル水素(95Ah,12V×24個)
電源
:一般電源(AC)
:単相200V/30A
充電時間:充電時間8時間
エコステーション電源:(DC)60A
b) 天然ガス自動車
名称:CNGキャンター塵芥車
一回の充填で走行可能な距離:約150∼200 km
車両価格:447万円
製造メーカー:三菱ふそう
c) ハイブリッド自動車
名
称
:エスティマハイブリッド
発進・軽負荷時:主にモーター4WDで発進
通常
走行時 :エンジン+モーター
全開
走行時 :バッテリーのパワーを加える
減速・制動時 :前後二つのモーターで回生(充電)
停
車
時
:送風のみ
県内導入状況
年度
㍻ 10
11
12
13
14
天然ガス自動車
46
97
146
203
291
電気自動車
21
21
22
20
12
メタノール自動車
0
0
0
0
0
県環境森林部調べ
資 6-7
ハイブリッド車
約 800
1,262
1,602
2,267
2,902
単位:台
合計
-
1,380
1,770
2,490
3,205
資料-7 新エネルギー導入等に関する助成制度
資料-7 新エネルギー導入等に関する助成制度
1. 補助金関連
新エネルギー全般
名 称
概 要
対 象
対象エネルギー
補助率等
地域新エネルギー 地方公共団体による新エネルギ 地方公共団体 新 エ ネ ル ギ 普及(導入)促進
1/2 以内
導入促進事業
ー導入事業の実施に対して事業
ー全般(14 種
(又は 1/3 以内)
費(設備事業, 啓発事業)を補助
類の新エネ
ただし、風力発
※重要な助成制度の
する。
14
種類の新エネルギー
ルギー)
電・クリーンエ
ため、各エネルギー
ネルギー自動
種別の項にも記載 を対象とする。規模要件あり。
車については
補助率が異な
る。
普及啓発(促進)
定額(限度 2 千
万円)
新エネルギー事業 民間企業等が主務大臣の認定を 新エネ法の認 新 エ ネ ル ギ 設備費用
1/3 以内(風力発
者支援対策事業
受けた「利用計画」に基づいて 定を受けた事 ー全般(13 種
電については 1/3
実施する新エネルギー導入事業 業者
類の新エネ
×0.8 以内)
※重要な助成制度の
に対して事業費を補助する。
ルギー)
ため、各エネルギー
種別の項にも記載 上記導入に 係る 債務を保証す
る。13 種類の新エネルギーを対
象とする。規模要件あり。
地域地球温暖化防 地域主導による地球温暖化防止 地 方 公 共 団 新 エ ネ ル ギ 補助率
1/2 以内
止支援事業
対策のモデルを広範囲に普及促 体、地域コミ ー全般(複数
(ただし、営利
進させていくため、地方公共団 ュニティ、
設備の組み
活動に伴う事
体又は、地方公共団体との連携 環境 NPO、事 合 わ せ が 対
業は 1/3 以内)
が認められ る地 域コミュニテ 業者等
象)
ィ、環境 NPO 若しくは事業者
等が、新エネルギー又は省エネ
ルギー設備の導入による事業を
行う場合、先進的なモデル事業
となるものを対象に助成。
新エネルギー・省 非営利活動を実施している民間 特定非営利活 新 エ ネ ル ギ 設 備 導 入 費 及 び 1/2 以内
啓発活動費
エネルギー非営利 団体(NPO)等が行う新エネル 動団体(NPO) ー全般
ギー設備導入支援及び普及啓発 公益法人
活動促進事業
活動に必要な経費を支援する。 法人格をもた
①民間団体等が営利を目的とせ ない民間法人
ずに自ら新エネルギー・省エ
ネルギー設備を導入する。
②補助民間団体等が営利を目的
とせずに第三者が行う新エネ
ルギー・省エネルギー設備導
入事業に必要な経費。
③民間団体等が営利を目的とせ
ずに新エネルギー・省エネル
ギーに係る普及啓発事業を実
施する経費。
補助 100%
先進的新エネルギ 新エネルギーに関する説明会の 地方公共団体 普 及 啓 発 活 情報提供・指導
動等
普及啓発等に対
ー技術導入アドバ 開催、資料提供・相談、及びアド 民間企業等
する補助
イザリー事業
バイス。
地域新エネルギー 地方公共団体における新エネル 地方公共団体
ビジョン策定等事 ギーの導入に必要となる①ビジ 民間団体等
業
ョンの策定②重点テーマに係るシス
テムの具体化計画等③FS(実現
可能性調査)の費用を補助する。
ただし、②と③は策定したビジ
ョンに基づくものであること。
高効率エネルギー 住宅の配置の工夫、省エネ、新 地方公共団体
利用型建築物改修 エネ設置の導入等により、エネ 民間団体
モデル事業費等補 ルギー有効利用型地域開発につ 民間企業等
助金(環境調和型 いての事業可能性調査に対する
地域開発促進事業 助成。
調査に係るものに
限る)
環境共生住宅市街 環境共生型の住宅市街地の共同 地方公共団体
地モデル事業
施 設 で あ る太 陽光 発 電 等 の 自 住宅・都市整
然・未利用エネルギー活用シス 備公団
新 エ ネ ル ギ 基 礎 調 査 な ど の 定額 (100%)
ー全般
ビジョン策定費
住宅関係
新エネ等
補助率
新・省エネル 補助率
ギー全般
地方公共団体
資 7-1
申請・問い合わせ先
新エネルギー産業
技術総合開発機構
(以下 NEDO)
エネルギー対策推
進部
各経済産業局
エネルギー対策課
または新エネルギ
ー対策課および沖
縄総合事務局経済
産業部環境資源課
NEDO
エネルギー対策推
進部
NEDO
エネルギー対策推
進部
NEDO エ ネ ル ギ
ー対策推進部
NEDO
エネルギー対策推
進部
1/2 以内
各経済産業局
(上限 3 千万円 エネルギー対策課
程度)
または新エネルギ
ー対策課
1/3
国土交通省 住宅
局住宅生産課
資料-7 新エネルギー導入等に関する助成制度
名
称
概 要
対 象
然・未利用エネルギー活用シス 備公団
テムの整備にかかる費用。
民間企業等
対象エネルギー
省資源・省エネル 公園整備において、太陽エネルギー 地方公共団体
ギー公園の整備
の活用等省資源・省エネルギー 等
を推進し、公園の防災機能強化
を図るための事業に必要な経費
を補助する。
コミュニティ・ア 離島振興に必要な施設の整備、 市町村(離島
イランド推進事業 施設の効率的な利活用を促進す 振興対策実施
る離島振興事業に必要な経費の 地域)
補助を行う。
新山村振興等農林 山村振興等地域で山村空間にふ 地方公共団体
漁業特別対策事業 さわしい生活空間の形成と地域 農林組合
経済の発展の寄与する環境の保 漁業組合
全上効果的な施設整備に対して 農協及び農林
行う。
漁業者の組織
する団体等
地域材利用学校関 文部科学省(エコスクール)との連携に 都道府県
連施設整備事業
より学校において地域材利用の 市町村
促進を図る。1.余裕教室の転用
における内装の木質化 2.学校複
合型公共施設の整備 3.学校周辺
施設の整備4.木材利用推進に
効果的な学校施設の整備。
文教施設の環境に 循環型社会の形成や自然との共 市町村
関する調査研究
生をめざす学校施設(エコスクール)の 都道府県
整備に関するパイロットモデル事業の
研究委嘱。基本計画を策定する
ために必要となる調査研究費の
負担。
環境を考慮した学 循環型社会の形成や自然との共 対象校:
校施設(エコスクー 生をめざす学校施設(エコスクール)の 公 立 小 ・ 中 学
ル)の整備推進の関 整備に関するパイロットモデル事業の 校 ・ 高 等 学 校
するパイロット・ 実施に際して、建物等の整備に 等及び幼稚園
モデル事業)
ついて所要の経費の負担。
太陽光発電その他の新エネルギ
ー導入関係予算の優先的な補助
(経済産業省)。
グリーン電力基金
自然エネルギー普及のための基
金。CO2の排出抑制等の環境保
全へ貢献を希望する加入者から
電力会社が寄付金を募集し、自
然エネルギー施設設置への助成
を行う。電力会社は、加入者が
支 払 う 額 と同 額の 寄 付 を 支 払
う。
補助率等
1/3
2/3
申請・問い合わせ先
新・省エネル 補助率
ギー全般
施設整備
1/2
用 地 取 得 の 場 1/3
合
国土交通省 都
市・地域整備局公
園緑地課
新エネルギー 補助率
全般
1/2
国土交通省 都
市・地域整備局離
島振興課
新エネルギー 補助率
全般
1/2
農林水産省
振興局
新エネルギー 補助率
全般
1/2
農林水産省 林野
庁林政部木材課
新エネルギー 全額
全般
委嘱経費
文部科学省 大臣
官房文教施設部施
設企画課
新エネルギー ① 公 共 学 校 施 設
全般
整備費の負担
補助率
建物等整備
・新増築
・改築
・大規模改造
②新エネ導入関
係予算
文部科学省 初等
中等教育局施設助
原則全額
成課
経済産業省 資源
エネルギー庁省エ
1/2
1/3
ネルギー・新エネ
1/3
ルギー部新エネル
経 済 産 業 省 の ギー対策課
各補助事業の
補助率を適用
1kW あたり 20 (財)広域関東圏
万円(上限 1 千 産業活性化センタ
万円)
ー
グリーン電力基金
設 備 設 置 工 事 事業推進室
の 85%または
200 万円のいず
れか小さい額
公団
民間企業
地方公共団体 太陽光、風力、 普及目的
等の公益的団 バイオマス、
体(学校法人、 水力による発
NPO法人等 電
を含む。事業
環境教育目的
用風力発電は
この限りでな
い)
農村
太陽光発電
名
称
概
要
地域新エネルギ ー導 地方公共団体による新エネルギー
入促進事業
導入事業の実施に対して事業費を
補助する。規模要件:太陽電池出
力 50kW ( エ コス ク ー ル の 場 合
10kW)以上。
新エネルギー事 業者 民間企業等が主務大臣の認定を受
支援対策事業
けた「利用計画」に基づいて実施
する新エネルギー導入事業に対し
て事業費を補助する。規模要件:
太陽電池出力 50kW 以上。
対
象
地方公共団体
補助率等
普及(導入)促進
普及啓発(促進)
新 エ ネ 法 の 認 設備費用
定を受けた事
業者
太陽光発電新技 術等 ①「新型モジュール採用型」、②「建材 地方公共団体
フィールドテス ト事 一体型」、③「新制御方式適用型」、 民間企業等
業
④「効率向上追求型」の太陽光発 <共同研究>
資 7-2
設置運転費・
運転研究費
申請・問い合わせ先
1/2 以内
NEDO
(又は 1/3 以内) エネルギー対策推進
定額(限度 2 千万円) 部
1/3 以内
NEDO 負担 1/2
各経済産業局
エネルギー対策課ま
たは新エネルギー対
策課および沖縄総合
事務局経済産業部環
境資源課
NEDO
新エネルギー技術開
発部
資料-7 新エネルギー導入等に関する助成制度
名
称
住 宅 用 太 陽 光 発電 導
入促進事業
概 要
電設備の設置・運転に係る費用を
設置者と NEDO が互いに負担して
共同研究を行う。
10kW 以上で電力系統へ連係シス
テムが対象。
個人住宅に太陽光発電システムを
設置する場合、その運転データの
提供等を条件に設置費用を助成す
る(10kW 未満)
。太陽光発電の最
大の需要先である住宅分野(一般住
宅・住宅団地用)および地方公共団
体に設置を促進する。
災害時でも、安定した石油が供給
出来るように自家発電設備(太陽
光発電 10kW 等)の設置を促進す
る事業。
対
象
補助率等
個人
設備・設置費
(電灯契約者)
地方公共団体
協力応募用
石 油 製 品 販 売 業構 造
揮発油販売事
改 善 対 策 事 業 費補 助
業者等
金
(防災対応型給油所普
及事業)
次世代都市整備事業 太 陽 光 発 電 等 に 関 す る 技 術 の う 地方公共団体
ち、次世代の都市システムを展開
する場合の整備等に要する設計費
及び整備費の補助する。
社 会 福 祉 施 設 等施 設 社会福祉施設等における資源の有 地方公共団体
整備事業
効活用による地球環境の保全及び 社 会 福 祉 法 人
施設利用者・地域社会への快適な 等
生活環境を提供するための助成。
申請・問い合わせ先
太陽電池出力 1kW NEF
あたり 4.5 万円
導入促進本部
光発電部
補助率
太陽光発電設備 1/3 以内
(17,333 千円)
コージェネ・貯水槽 1/5 以内
(5,000 千円)
補助率
国
1/3
都道府県
1/3
基本計画策定費 1/3
整備費
1/4
補助率
1/2
太陽
各経済産業局石油課
国土交通省 都市局
都市政策課・区画整
備課、地域整備局市
街地整備課
厚生労働省 社会・
援護局施設人材課
太陽熱利用
名 称
概 要
対 象
地 域 新 エ ネ ル ギ ー 地方公共団体による新エネルギ 地方公共団体
導入促進事業
ー導入事業の実施に対して事業
費を補助する。規模要件:有効
集熱面積 100m2以上。
補助率等
1/2 以内
(又は 1/3 以内)
普及啓発(促進)
定額(限度 2 千万円)
普及(導入)促進
新 エ ネ ル ギ ー 事 業 民間企業等が主務大臣の認定を 新 エ ネ 法 の 認 定 を 設備費用
者支援対策事業
受けた「利用計画」に基づいて 受けた事業者
実施する新エネルギー導入事業
に対して事業費を補助する。規
模要件:有効集熱面積 100m2以
上。
住宅用太陽熱高度
利用システム導入
促進対策費補助
住宅に対して大規模な導入を図 個人等
り、コスト低減と早期太陽熱利 設置希望者
用システムの市場自立化の実現
を目的とする。不凍液などを強
制的に循環する「集熱器」と集め
た熱エネルギーを貯蔵する「蓄
熱槽」で構成され、給湯・冷暖房
に利用するソーラーシステム。
社 会 福 祉 施 設 等 施 社会福祉施設等における資源の 地方公共団体
設整備事業
有効活用による地球環境の保全 社会福祉法人等
及び施設利用者・地域社会への
快適な生活環境を提供するため
の助成。
資 7-3
設備費
住宅用太陽熱高
度利用システム
集熱器 1 台当り
の補助金
補助率
1/3 以内
申請・問い合わせ先
NEDO
エネルギー対策推進
部
各経済産業局
エネルギー対策課ま
たは新エネルギー対
策課および沖縄総合
事務局経済産業部環
境資源課
集熱器 1 台当りの面 NEF
積に集熱器台数を乗 導入促進本部
じた面積が 25m 2 の 太陽熱利用部
ソーラーシステム
集熱器 1 台当りの補
助金*×集熱器の台
数又は、15 万円のい
ずれか低い額
* 基 準 単 価 6.93 円
/(W・h/日)×集熱器の
集 熱 量 (W ・ h/m2 ・ 日 )
×集熱器1台当りの
総面積(m2)
1/2
厚生労働省 社会・
援護局施設人材課
資料-7 新エネルギー導入等に関する助成制度
風力発電
名
称
概
要
対
象
補助率等
地 域 新 エ ネ ル ギ ー 導 地方公共団体による新エネルギ 地方公共団体
普及(導入)促進
入促進事業
ー導入事業の実施に対して事業
3,000kW 未満
費を補助する。規模要件:発電出
3,000kW 以上
力 500kW 以上。
普及啓発(促進)
新 エ ネ ル ギ ー 事 業 者 民間企業等が主務大臣の認定を 新エネ法の認定 設備費用
支援対策事業
受けた「利用計画」に基づいて実 を受けた事業者
施する新エネルギー導入事業に
対して事業費を補助する。規模要
件:発電出力 1500kW 以上。
風 力 発 電 フ ィ ー ル ド 風 況 精 査 の 費 用 を 設 置 者 と 地方公共団体
テスト事業(平成 16 NEDO が互いに負担して共同研 民間企業等
年度で終了)
究を行う。研究対象は 1 基とする。 <共同研究>
風況精査
申請・問い合わせ先
NEDO
エネルギー対策推
進部
1/2×0.9 以内
1/3×0.8 以内
定額(限度 2 千万円)
1/3×0.8 以内
各経済産業局
エネルギー対策課
または新エネルギ
ー対策課および沖
縄総合事務局経済
産業部環境資源課
定額(100%)
NEDO
新エネルギー技術
開発部
バイオマス発電・熱利用・燃料製造
名
称
概
要
対
象
地域新エネルギー導入 地方公共団体による新エネルギー 地方公共団体
促進事業
導入事業の実施に対して事業費を
補助する。バイオマス発電の場合で
バイオマス依存率 60%以上、発電
効率 10%以上(蒸気タービン方式
の場合)等の規模要件あり。
新エネルギー事業者支 民間企業等が主務大臣の認定を受 新エネ法の認
援対策事業
けた「利用計画」に基づいて実施す 定を受けた事
る新エネルギー導入事業に対して 業者
事業費を補助する。
規模要件:地域新エネルギー導入促
進事業に同じ。
バイオマス等未活用エ バイオマス等未利用エネルギーの 地方公共団体
ネ ル ギ ー 実 証 試 験 事 利用に係る設備の実証設置を補助 民間事業者等
業・同事業調査
事業として行う。バイオマスエネル
ギー利用に係る実証設備の補助事
業並びに同実証設備に係る FS 調査
事業(対象利用システム用件あり)。
脱温暖化地域構造改革 地方公共団体が行う地域の構造改
事業費補助金
革に資する取組みで、CO2やメタン
などの温室効果ガスの削減効果が
特に優れている事業に対しその事
業費の一部を補助
1.畜産廃棄物の発酵により生じた
メタンの公営バス・公共施設での
利用事業
2.生ごみメタン発酵とコージェネ
レーションによる公共施設にお
ける発電・熱地用事業
3.木質バイオマスの公共施設での
利用事業
木質資源有効利用促進 バイオマスエネルギー施設の導入
対策事業
に係る調査研究に対する助成
木質バイオマエネルギ 1 林地残材等の収集・運搬の効率化
ース利用促進事業
に資する移動式木材破砕装置等
の機材の整備
2.木質バイオマスエネルギー供給
施設(バイオマス発電施設ペレッ
ト製造施設等)等の整備
3.公共施設等におけるボイラー等
の木質バイオマスエネルギー利
用施設の整備や貸付用ペレット
ストーブの導入
地方公共団体
補助率等
設備費用
1/3 以内
各経済産業局
エネルギー対策課ま
たは新エネルギー対
策課および沖縄総合
事務局経済産業部環
境資源課
1/2 (上限 50 百万 NEDO
円)
新エネルギー技術開
発部
実証設置調査 定額 100%
事業(FS)
(上限 10 百万円/
件)
実証設置事業
補助率
建設費
地方公共団体 補助率
事業協同組合
都道府県
補助率
市町村
森林組合
農業協同組合
第 3 セクター
林業者や木材
関連業者が組
織する団体
資 7-4
申請・問い合わせ先
普及(導入)促進 1/2 以内
NEDO
(又は 1/3 以内) エネルギー対策推進
普及啓発(促進) 定額(限度 2 千万 部
円)
環境省
1/2
1/2
1/2
農林水産省 林野庁
林政部企画課
農林水産省 林野庁
林政部木材課
資料-7 新エネルギー導入等に関する助成制度
名 称
概 要
資源循環型畜産確立対 家畜排せつ物の適正な利用 、地域
策事業
の有機性資源の有効利用を推進す
るため、家畜排せつ物のたい肥化施
設、浄化処理施設、生ゴミ等と一体
的にたい肥化を行う施設、広域流通
の促進のための大型たい肥バッグ
によるたい肥供給施設機械等を地
域の実態に応じ機動的に整備を行
う。
バイオマスエネルギー 木材加工時に発生する木屑等の直
利用技術の開発に係る 接燃焼によるエネルギーを効率的
補助金
に利用するシステム及び木材等の
バイオマスをガス化、液化等により
効率的かつ取扱いの容易な新たな
形の燃料に変えて利用する技術の
開発に係る補助金。
林業構造改善計画
森林の適正な管理・経営、木材等
の地域資源の循環的利用等を促進
することを目的とし、林道、作業道
等基盤の整備高性能林業機械の導
入 、製材施設等の木材処理加工施
設や人工乾燥施設等の整備を総合
的に実施するために必要な経費の
一部を補助。
対 象
市町村
農協公社
営農集団等
補助率
補助率等
1/2 以内
申請・問い合わせ先
農林水産省 生産局
畜産企画課
鉱工業技術研 補助率
究組合法に基
づき設立する
技術研究組合
1/2
農林水産省 林野庁
研究普及課技術開発
推進室
補助率
市町村
森林組合
林業者等の組
織する団体等
1/3(基本)、1/2
農林水産省
経営課
林野庁
廃棄物発電・熱利用・燃料製造
名
称
概
要
地域新エネルギー導 地方公共団体による新エネルギ
入促進事業
ー導入事業の実施に対して事業
費を補助する。廃棄物発電の場
合で廃棄物依存率 60%以上、発
電効率 23%以上(RDF で処理量
200t/日未満の場合)等の規模要
件あり。
新エネルギー事業者 民間企業等が主務大臣の認定を
支援対策事業
受けた「利用計画」に基づいて
実施する新エネルギー導入事業
に対して事業費を補助する。
規模要件:地域新エネルギー導
入促進事業に同じ。
先進型廃棄物発電フ 高効率廃棄物発電施設またはガ
ィールドテスト事業 ス化溶液型廃棄物発電施設の設
置・運転に係る費用を設置者と
NEDO が互いに負担して共同研
究を行う。高効率型はボイラー
蒸気温度 400℃以上
廃棄物発電促進対策 エネルギーの有効利用を図る観
費補助金
点から、エネルギー政策上重要
な分散型電源である廃棄物発電
の導入を促進するため、廃棄物
発電施設を設置する事業者に対
し、廃棄物発電施設の建設費の
一部を補助する。
対
象
地方公共団体
補助率等
普及(導入)促進
普及啓発(促進)
新エネ法の認 設備費用
定を受けた事
業者
申請・問い合わせ先
1/2 以内
(又は 1/3 以内)
定額(限度 2 千万円)
NEDO
エネルギー対策推進
部
1/3 以内
各経済産業局
エネルギー対策課ま
たは新エネルギー対
策課および沖縄総合
事務局経済産業部環
境資源課
地方自治体
民間企業
民間団体等
<共同研究>
設置運転費・運 NEDO 負担 1/2
転研究費
NEDO
新エネルギー技術開
発
自治体
設備にかかる経 10%以内
費の売電出力按
分(下記環境省
補助対象分を除
く経費)
経済産業省 資源エ
ネルギー庁電力・ガ
ス事業部政策課技術
室
民間企業
廃棄物処理施設整備 自 家 消 費 用 の 廃 棄 物 発 電 に 限 地方自治体
補助金
り、自治体の一般廃棄物処理施 公的セクター等
設としてその整備に必要な経費
を補助。
資 7-5
設備にかかる経 10%以内
費
補助率
環境省
ごみ処理施設及 1/4
課
び発電施設
( 公 害 防 止 計 画 策定
地域 1/2)
廃棄物対策
資料-7 新エネルギー導入等に関する助成制度
温度差エネルギー
名
称
概
要
対
象
地域新エネルギー 地方公共団体による新エネルギー 地方公共団体
導入促進事業
導入事業の実施に対して事業費
(設備事業, 啓発事業)を補助する。
熱供給能力 6.28GJ/h 以上、温度
差エネルギー依存率 40%以上等
の規模要件あり。
新エネルギー事業 民間企業等が主務大臣の認定を受 新 エ ネ 法 の 認
者支援対策事業
けた「利用計画」に基づいて実施 定 を 受 け た 事
する新エネルギー導入事業に対し 業者
て事業費を補助する。
規模要件:地域新エネルギー導入
促進事業に同じ。
環境調和型エネル 地域に賦存する廃熱等の余剰エネ 地 域 熱 供 給 施
ギーコミュニティ ルギーを最大限に活用し地域エネ 設 等 の エ ネ ル
事業(主として熱 ルギー有効利用システムの構築を ギ ー 有 効 利 用
供給に係るもの) 図るため、地域熱供給施設等の設 シ ス テ ム の 設
置及び調査に対して補助する。
備を設置しよ
うとする者
未利用エネルギー 従来利用されなかったエネルギー 地方公共団体、
活用地域熱供給シ (河川水・海水・下水等の「温度差 第三セクター、
ステム事業調査費 エネルギー」や清掃工場等の「排 公益法人
補助金
熱」)を利用した地域熱供給事業を
推進するため、熱供給事業の事業
化調査に対して助成。
補助率等
申請・問い合わせ先
普及啓発(促進)
1/2 以内
(又は 1/3 以内)
定額(限度 2 千万円)
NEDO
エネルギー対策推
進部
(新エネルギーの
種別により担当課
は異なる)
設備費用
1/3 以内
各経済産業局
エネルギー対策課
または新エネルギ
ー対策課および沖
縄総合事務局経済
産業部環境資源課
事業調査費補助
事業費補助
技術実証事業
定額(限度 3 千万円) NEDO
15%(限度 6 億円/年) エネルギー対策推
15%
進部
補助率
定額
普及(導入)促進
各経済産業局
資源エネルギー課
または施設課等
クリーンエネルギー自動車
名 称
概 要
対 象
地域新エネルギー 地方公共団体による新エネルギー導 地方公共団体
導入促進事業
入事業の実施に対して事業費(設備事
業, 啓発事業)を補助する。規模要
件:乗用車 5 台相当以上。充電設備、
天然ガス充填設備の設置も対象。
補助率等
普及(導入)促進 次の①②のいずれか
低い額
普及啓発(促進) ①各車両毎の導入費
の 1/2 又は 1/3
②通常車両との価格
差
クリーンエネルギ 電気自動車、ハイブリッド自動車、天然ガス自動車の購入費用及びエコステーション設備の
ー自動車等導入促 助成
進事業(以下 2 タイ
プ)
申請・問い合わせ先
NEDO
エネルギー対策推
進部
1.クリーンエネル ①地方公共団体及び法人:導入計画 地方公共団体
ギー自動車
を策定し、新車のクリーンエネルギ 法人
ー自動車(電気自動車、ハイブリッ 個人事業者
ド自動車、圧縮天然ガス自動車)を
取得すること。
②個人(業務用)
:年間平均走行距離
が 6,000km 以 上 ( 電 気 自 動 車 は
3,000km 以上)の既存車からの買い
換えで業務用として常時利用してい
る方(通勤にも条件付きで適用可)。
(財)日本電動車両協
会 普及補助グル
ープ
2.燃料等供給設備
通 常 車 両 と の 1/2 以内
価格差
(全体) NEDO
エネルギー対策推
進部
(社)日本ガス協会
プロジェクト契約
部
自家用として天然ガス自動車を導入 ① 非 事 業 用 ( 自 天然ガス燃料 1/2 以内
(社)日本ガス協会
する者及びクリーンエネルギー自動
家用)
供給設備
車への燃料供給設備を設置する者に
充電設備
1/2 以内(50 万円を (財)エコステーシ
対して導入費を補助する。
上限)
ョン推進協会
②事業用(エコステー 設置の場合
ション)
定額:設置費用(工事
費用含む)と下記の
いずれか低い額
・電気:30 百万円
・天然ガス:90 百万円
※改造・運営費につ
いても補助あり。
資 7-6
資料-7 新エネルギー導入等に関する助成制度
名 称
大気環境パトロー
ルカーの購入補助
(公害監視調査等
補助金)
概 要
対 象
地方自治体が、大気汚染などの測定 地方公共団体
のために公害パトロール車として、
低公害車を導入する場合の公害監視
等設備整備費補助による助成制度。
低公害車普及等事 都市部における深刻な大気汚染状況 自動車 NOx・
業費補助
を改善するため、地方公共団体が保 PM 法対策地域
有する一般公用車への低公害車の導 又 は 公 害 防 止
入等を推進する。
計画地域を有
する地方公共
団体
低公害車普及促進 自動車運送事業者等が行う低公害バ 自動車 NOx・
対策費補助金
ス・トラック、ディーゼル微粒子除 PM 法対策地域
去装置(DPF)等の導入に要する経 のバス・トラッ
費の一部を補助することにより、地 ク事業者等
域環境の保全を図る。
補助率等
公 害 防 止 計 画 1/2
地域
その他の地域 1/3
申請・問い合わせ先
環境省 環境管理
局大気環境課
・車両
1/2
通常車両との
価格差の
環境省 環境管理局
自動車環境対策課
・燃料等供給施 1/2
設
・ディーゼル微 1/2
粒子除去装置
CNG バス、ハ 通常車両価格との差 国土交通省 自動車
イ ブ リ ッ ド バ 額の 1/2 を限度
交通局総務課企画
ス、CNG トラ
室
ックの導入
DPF 等の導入 1/4
低公害車普及(助 主として対象地域(公健法の旧第 1
成)事業
種地域等)を走行する自動車に地方
公共団体が低公害車を導入(購入ま
たはリース)する際に要する費用の
一部を助成する。
公 害 健 康 被 害 補助率
の補償等に関
する法律の旧
第 1 種地域を中
心とする地方
公共団体
トラックに対する トラックの 走行 による環境 問題 、 都 道 府 県 ト ラ
低公害車導入促進 NOX発生問題の重要性に鑑み低公害 ッ ク 協 会 の 会
車を導入するトラック協会の会員の 員
事業
補助。
車両(リース):(社)
全日本トラック協
会・都道府県トラ
ック協会
購入
燃料供給施設
トラック事業者が
設置する場合
定額等
上記低公害車普及等
事業費補助の 1/2 助
成
公害健康被害補償
予防協会 基金事業
部 助成課被害補償
予防協会
購入(積載量 2t 級)
50 万円
リース(同上)
29,200 円
財団法人 運輸低
公害車普及機構
普及促進部
4/5
1/10
社団法人全日本ト
ラック協会
燃料電池
名
称
概
要
対
象
補助率等
申請・問い合わせ先
地域新エネルギー導 地方公共団体による新エネルギー 地方公共団体 普及(導入)促進
入促進事業
導入事業の実施に対して事業費(設
備事業, 啓発事業)を補助する。規
普及啓発(促進)
模要件:発電出力 50kW 以上、省
エネルギー率 10%以上。
1/2 以内
(又は 1/3 以内)
定額(限度 2 千万円)
NEDO
エネルギー対策推
進部
新エネルギー事業者 民間企業等が主務大臣の認定を受 新エネ法の認 設備費用
支援対策事業
けた「利用計画」に基づいて実施 定を受けた事
する新エネルギー導入事業に対し 業者
て事業費を補助する。
規模要件:地域新エネルギー導入
促進事業に同じ。
1/3 以内
各経済産業局
エネルギー対策課
または新エネルギ
ー対策課および沖
縄総合事務局経済
産業部環境資源課
天然ガスコージェネレーション
名
称
概
要
対
象
資 7-7
補助率等
申請・問い合わせ先
資料-7 新エネルギー導入等に関する助成制度
名
称
概
対
象
補助率等
申請・問い合わせ先
1/2 以内
(又は 1/3 以内)
定額(限度 2 千万円)
NEDO
エネルギー対策推
進部
新エネルギー事業者支 民間企業等が主務大臣の認定を 新エネ法の認 設備費用
援対策事業
受けた「利用計画」に基づいて 定を受けた事 債務保証:
実施する新エネルギー導入事業 業者
債務保証枠
に対して事業費を補助する。
保証限度
規模要件:高効率型天然ガスコ
保証料率
ージェネレーション設備の場合
で発電出力 500kW 以上、省エ
ネルギー率 15%以上。
1/3 以内
各経済産業局
エネルギー対策課
または新エネルギ
ー対策課および沖
縄総合事務局経済
産業部環境資源課
中小水力発電
名
称
概
称
要
対
象
公営電気事業者等の卸供給事業者 公営電気事業
や自家用電気工作物設置者等によ 者等
る中小水力発電施設(3 万 kW 以下)
の設置・改造及び新技術の導入に対
してその事業費を補助、ただし揚水
式は対象外とする。
省エネルギーに関するもの
名
保証基金の 15 倍
対象積務 90%
年 0.2%
(新エネルギーではないが参考として記載した)
中小水力発電開発事業
【
要
地域新エネルギー導入 地方公共団体による新エネルギ 地方公共団体 普及(導入)促進
促進事業
ー導入事業の実施に対して事業
費(設備事業、啓発事業)を補助す
普及啓発(促進)
る。規模要件:型式により異な
る。
補助率等
事業費
出力 5 千 kW 以下 2/10
出力 5 千 kW 超
1/10
3 万 kW 以下
新技術導入
1/2
申請・問い合わせ先
NEDO
エネルギー対策推進
部
】
概
要
対
象
補助率等
地域省エネルギービジ 地方公共団体における省エネル 地方公共団体 補助率
ョン策定等事業費補助 ギーの推進を図るためのビジョン
制度
の策定や FS(実現可能性調査)の
費用を補助する。ただし、FS は
策定したビジョン等(それと同程度
のもの)に基づくものであるこ
と。
地域省エネルギー普及 地方公共団体が設定した「地域省 地方公共団体 補助率
促進対策事業
エネルギー普及促進計画」に基づ
普及事業
設計・機械設置
いて行われる省エネルギー設備
購入費・工事費・
の導入に係る費用等を補助する。
諸経費
普及啓発促進事業
謝金・旅費・庁費
先進的省エネルギー技 省エネルギー推進のため、情報提 大規模工場
補助率
術導入アドバイザリー 供・普及促進・普及啓発及び専門 地方公共団体
事業
家の派遣を行う。
①巡回指導・専門家派遣
「事前調査」、「簡易診断調査」等
②技術導入詳細調査事業
「巡回指導・専門家派遣」の結
果、省エネルギーの効果等が見
込まれるフィジビリティー・スタディ調
査(共同調査)
高効率エネルギー利用 住宅の配置の工夫、省エネ、新エ 地方公共団体 補助率
型建築物改修モデル事 ネ設置の導入等により、エネルギ 民間団体
業費等補助金(環境調 ー有効利用型地域開発について 民間企業等
和型地域開発促進事業 の事業可能性調査に対する助成。
資 7-8
申請・問い合わせ先
定額
1/2 以内、又は
1/3 以内
定額
(上限 2 千万円)
1/2
名
称
NEDO
エネルギー対策推
進部
NEDO
エネルギー対策推
進部
NEDO
エネルギー対策推
進部
1/2 以内
各経済産業局
(上限 3 千万円程 エネルギー対策課
度)
または新エネルギ
ー対策課
資料-7 新エネルギー導入等に関する助成制度
調査に係るものに限
る)
エコ・アイス設置補助 個別分散型エコ・アイス(ビル用 a.10 馬 力 相 補助率
金
マルチタイプ・パッケージタイ 当未満のエコ・
プ。ただし、特注品 は除く)の アイス mini
設置費の補助。
(80m2 程度以
上の店舗・事
務 所等)
b.10 馬 力 相
当以上のエコ・
アイスでピークシフ
ト率が 40%以
上の機種
(200m2 程 度
以上の事務
所・店舗等)
エコキュート補助金制 新エネルギー・産業技術総合開発 補 助 対 象 給 補助率
度
機構(NEDO)が指定した高効率 湯 器 に 係 る
給湯器に係る機器費を補助。
機器費
a. エ コ ・ ア イ ス (財) ヒートポンプ
mini と従来の空調 蓄熱センター
システムとの差額
の 1/3 以内
b.10 馬力相当以上
のエコ・アイスと
従来の空調システ
ムとの差額の 30%
以内
住宅・建築物高効率エ 個々に高い省エネルギー性が認 機器費
ネルギーシステム導入 められ、かつ政策的に導入促進を
促進事業費補助
図るべき住宅・建築物用の機器で
ある高効率給湯器の導入に対し
て幅広く支援を行うことで、普及 特殊工事費
促進を図り、民生部門における総
合的な省エネルギー対策を実施
する。
従来型給湯器との (社) 日本ガス協会
差額の 1/2 以内を
資 7-9
補助率
助金額は、補助対 (財) ヒートポンプ
象給湯器と従来型 蓄熱センター
給湯器との差額の
1/2 以内
ドレン配管工事費
の 1/2 以内
資料-7 新エネルギー導入等に関する助成制度
2. 金融・税制等
名 称
概 要
対 象
対象エネルギー
新エネルギー事業 新エネルギー利用等の促進 民 間 企 業 等 新エネルギー全般
者支援対策事業
に関する特別措置法第 8 条第 ( 新 エ ネ 法 の
(債務保証)
1 項の規定に基づき主務大臣 認 定 を 受 け
より認定を受けることによ た事業者)
って、当該認定計画の事業に
要する資金を金融機関から
の借入に係る債務の保証を
引き受ける制度。
地域エネルギー開 実用化段階に至った地域エ 地方公共団体
発利用事業普及促 ネルギー開発利用事業及び 第三セクター
進融資
開発利用発電事業を広範に 民間事業者等
普及させることを目的とし、
国から補助を受けて、金融機
関に利子補給を行うことに
より、地域エネルギーの開発
利用事業及び発電事業を実
施する事業者の方々が、金融
機関から低利で資金融資が
受けられるようにする制度
を実施。
地熱利用事業
廃熱利用事業
温度差熱/雪氷熱利用
事業
廃棄物/バイオマス利
用事業
融資等の内容
債務保証
保証範囲
保証料率
(契約時の借入金利÷ NEF
2)%(但し、3%を上 導 入 促 進 本 部 業
融資額(1 件あ 限)
務部
たり)
a.廃棄物/バイ a. 3 億円以下
注)借入金利につい
オマス利用事 b. 5 億円以下
ては長期貸出優遇金
業
c. 5 億円以下
利に、0.5%を加えた
b. 地熱利用事
利率から 利子補給
業、廃熱利用事
率を減じた利率以下
業、温度差熱/
とする。
雪氷熱利用事
業
c.複合利用事業
利子補給率
償還期限
地域エネルギー開 実用化段階に至った地域エ 地方公共団体
発利用発電事業普 ネルギー開発利用事業及び 第三セクター
及促進融資
開発利用発電事業を広範に 民間事業者等
普及させることを目的とし、
国から補助を受けて、金融機
関に利子補給を行うことに
より、地域エネルギーの開発
利用事業及び発電事業を実
施する事業者の方々が、金融
機関から低利で資金融資が
受けられるようにする制度
を実施。
風力発電事業
太陽光発電事業
地熱発電事業
廃熱利用発電事業
廃棄物/バイオマス利
用発電事業
対象債務の 90%
保証残高の 0.2%
申請・問い合わせ先
NEDO
エネルギー対策
推進部
10 年以内
(契約時の借入金利÷ NEF
2)%(但し、3%を上 導 入 促 進 本 部 業
務部
融資額(1 件あ 限)
たり)
a.地熱発電事業 a. 3 億円以下
注)借入金利につい
ては長期貸出優遇金
b.風力、太陽光 b. 4 億円以下
発電事業、廃 c. 5 億円以下
利に、0.5%を加えた
利率から 利子補給
熱、廃棄物/バイ
率を減じた利率以下
オマス利用発
電事業
とする。
c.複合利用発電
事業
利子補給率
償還期限
10 年以内
電源立地促進対策 発電用施設周辺整備法に基 地 方 公 共 団 太陽光発電設備等
交付金
づき都道府県知事が作成す 体
る太陽光発電等新エネルギ
ーの設置に対して国庫を交
付する。
国庫交付金
全額(原則)
経済産業省
風力発電事業に対 地方公共団体が公営事業と 地 方 公 共 団 風力発電
する地方債措置
して行う風力発電事業に対 体
する地方債措置。
(電気事業債)
地方債
充当率 100%
総務省
ごみ固形燃料発電 RDF 発電事業に対する財政 地 方 公 共 団 廃棄物エネルギー
事業
措置
体
地方債
充当率 100%
総務省
ごみ発電事業の推 地方公共団体が行う廃棄物 地 方 公 共 団 廃棄物エネルギー
進、スーパーごみ 発電事業(売電事業、自家消 体
発電事業の推進
費分の発電・熱利用施設)等
に対する地方債。
地方債
充当率 100%
総務省
(特別交付税処
置:50%)
低公害車の導入に 自動車排ガス抑制策の一環 地 方 公 共 団 ク リ ー ン エ ネ ル ギ 地方債
充当率 75%
対する財政上の支 として、地方自治体における 体
ー自動車
(地方活性化
援措置
低公害車の導入を促進する
事業債)
ため、地方交付税及び地方債
により財源措置を拡大する
制度。
資 7-10
総務省
資料-7 新エネルギー導入等に関する助成制度
名 称
概 要
対 象
住宅金融公庫の環 環境共生型の住宅及び住宅 個人
境共生住宅割増融 設備に関する工事費に対す ( 住 宅 金 融 公
資
る融資
庫の融資利
a.省エネルギー住宅工事(次 用者)
世代型)
b.省エネルギー住宅工事(一
般型)
c.省エネルギー住宅工事(暖
冷房・給湯設備設置型)
d.省エネルギー型設備設置工
事(換気設備設置型)
e.省エネルギー型設備設置工
事(太陽光発電設備設置型)
地域冷暖房施設整 地域冷暖房施設を整備する
備事業
ことにより、地域特性に合っ
た高効率熱利用の促進、都市
における熱エネルギー供給
の効率化を通じて省エネル
ギー及び環境負荷の低減を
図る。
対象エネルギー
融資等の内容
申請・問い合わせ先
a. パッシブソーラーシステム: 割増融資額
a. 250 万円/戸
住宅金融公庫
太陽エネルギー利
(パッシブソーラーシステム
用率が 30%以上
併設とする場合
b. パッシブソーラーシステム:
400 万円)
太陽エネルギー利
b. 100 万円/戸
用率が 30%以上
(パッシブソーラーシステム
c. 一定の省エネル
併設とする場合
ギー性能を有する
250 万円)
ことを確認した暖
c. 150 万円/戸
冷房設備及び給湯
d. 50 万円/戸
設備を設置する工
e. 200 万円/戸
事
d. 一定の換気性能
を有する換気設備
を設置する工事
e. 一定の性能(最
大 出 力 3kW 以 上
等)を有することを
確認した太陽光発
電設備を設置する
工事
民間事業者
融資比率
40%
日本政策投資銀行
等
地域冷暖房
融資利率
政策金利 I
熱供給
(1.90%、貸付期間
15 年 、 H14.12.3
現在)
政策金利 III
(1.70%、貸付期間
15 年 、 H14.12.3
現在)
大規模コ・ジェネレーション
システム、廃棄物エネルギ
ー、工場・発電所余剰
エネルギー、未利用エネル
ギー、防災型地域冷
暖房施設整備
水力発電、風力発
電、太陽光、地熱
発電施設等の整備
事業
CO2等温室効果ガス排出抑制 民 間 事 業 者
等、環境負荷の観点から優れ 等
たクリーン・自然エネルギー
を開発することにより、エネ
ルギー・セキュリティ政策の
推進を図る。
産業部門省エネル 産業部門、民生部門及び運輸
ギー推進事業
部門において省エネルギー
設備の導入により資源エネ
ルギーの合理的利用促進を
図る。
建築物省エネルギ 産業部門、民生部門及び運輸
ー推進事業
部門において省エネルギー
設備の導入により資源エネ
ルギーの合理的利用促進を
図る。
風力発電施設(出力
800kW 以上)
太陽光発電施設(出
力 150kW 以上)
燃料電池整備事業
(出力 100kW 以上
で、廃熱を利用し一
次エネルギー利用
効率が 60%以上)
民 間 事 業 者 a.廃熱等の未利用エ
等
ネルギーを回収するた
めの設備
b.省エネ・リサイクル支援
法第 4 条に基づきエ
ネルギー使用の合理化
に資するものとし
て特定されている
もの
民 間 事 業 者 省エネ・リサイクル支援法
等
第 4 条に基づきエネル
ギー使用の合理化に
資するものとして
特定されているも
の
民生部門省エネル 産業部門、民生部門及び運輸 民 間 事 業 者
ギー推進事業
部門において省エネルギー 等
設備の導入により資源エネ
ルギーの合理的利用促進を
図る。
融資比率
40%
融資利率
政策金利 II
(1.80%、貸付期間
15 年 、 H14.12.3
現在)
融資比率
50%
融資利率
政策金利 II
(1.80%、貸付期間
15 年 、 H14.12.3
現在)
融資比率
50%
融資利率
政策金利 I
(1.90%、貸付期間
15 年 、 H14.12.3
現在)
省エネ法に基づく特 融資比率
定機器の判定基準
を 満 た す 機 械 器 具 融資利率
の製造設備の設置
または改善を行う
事業
資 7-11
50%
政策金利 III
(1.70%、貸付期間
15 年 、 H14.12.3
現在)
日本政策投資銀行
日本政策投資銀行
日本政策投資銀行
日本政策投資銀行
資料-7 新エネルギー導入等に関する助成制度
名 称
概 要
対 象
対象エネルギー
融資等の内容
コ・ジェネレーシ 産業部門、民生部門及び運輸 民 間 事 業 者 1 次エネルギー利用効率 融資比率
50%
ョンシステム整備 部門において省エネルギー 等
が 60%以上で出力
設備の導入により資源エネ
50kW 以上のもの
融資利率
政策金利 II
ルギーの合理的利用促進を
(1.80%、貸付期間
図る。
15 年 、 H14.12.3
現在)
低公害車普及促進 低公害車(電気、ハイブリッ 民間企業
ク リ ー ン エ ネ ル ギ 融資比率
40%
融資
ド、メタノール、天然ガス自
ー自動車
金利
特別金利 3%
動車)及び燃料供給施設の導
入に対する融資。
融資期間
5~10 年
低公害車の導入に 電気、天然ガス、メタノール、 株式会社、組 電気、天然ガス、メタノー 貸付限度
40%
対する財政投融資 ハイブリッド自動車、低燃費 合、財団法人 ル、ハイブリッド自動車
かつ低排出ガス認定者の取 な ど の 組 織 低 燃 費 か つ 低 排 出 貸付金利
政策金利 I
得、燃料等供給設備(電気、 形態のもの
ガス認定者
(1.90%、貸付期間
天然ガス、メタノール)の設
15 年 、 H14.12.3
置に掛かる費用の融資。
燃料等供給設備(電
現在)
気、天然ガス、メタノール)
中小企業金融公庫 電気、天然ガス、メタノール、 中 小 企 業 金 電気、天然ガス、メ 貸付限度
直接貸付 7 億 2 千
による低利融資
ハイブリッド自動車の取得 融公庫法第 2 タノール、ハイブリ
万円
に際し、低金利融資を行う。 条 に 定 め る ッド自動車
代理貸付 1 億 2 千
中小企業者
万円
であって、右
記自動車を
貸付利率
特別利率②
取得する者
(1.45%、貸付期間
13 年以内
H14.12.10 現在)
国民生活金融公庫 電気、天然ガス、メタノール、 右 記 自 動 車 電気、天然ガス、メ 貸付限度
直接貸付 7,200 万
による低利融資
ハイブリッド自動車の取得 を 取 得 す る タノール、ハイブリ
円
に際し、低金利融資を行う。 者
ッド自動車
貸付利率
特別利率②
(0.95.%、貸付期間
15 年以内
H14.12.10 現在)
国民生活金融公庫 石油代替エネルギーを使用 未記載
新 利 用 形 態 融資限度額
7200 万円
環境エネルギー貸 する為に必要な設備の設備
(トータル・ユーティリティー・シス 融資期間
15 年以内
テム)
利率
0.95~1.65%
付
事業。
(H14/12)・・・
使途によって異
なる。
工事費の 80%以内
農林漁業金融公庫 肥料、農薬等の投入量削減に 農 業 を 営 む 新 利 用 形 態 融資限度額
15 年以内
農林漁業施設資金 役立つ施設、家畜糞尿や、農 個 人 及 び 法 (トータル・ユーティリティー・シス
テム)
融資期間
1.6%
業廃棄物等の処理・再利用施 人
利率
設、太陽熱・地熱等の未利用
資源を有効活用する施設等
環境保全型農業を推進する
為に必要な各種施設の整備
事業。
自動車取得税(地 電気、天然ガス、メタノール、 次 の 自 動 車 a.電気、天然ガス、メタ 自 動 車 取 得 a.2.7%軽減
方税)の軽減措置 ハイブリッド自動車の取得。 を 購 入 し た ノール自動車
税軽減
b.2.7%軽減
場合
b.ハイブリッド自動車(ト
c.2.2%軽減
ラック・バス)
c.ハイブリッド自動車
(乗用車)
自動車税(地方税) 電気、天然ガス、メタノール H13、14 年度 a.電気、天然ガス、メタ 自 動 車 税 軽 a.概ね 50%軽減
の軽減措置
自動車及び低燃費かつ低排 に 次 の 自 動 ノール自動車
減
b.概ね 50%軽減
出ガス認定車の取得。購入年 車 を 購 入 し b. 低 燃 費 か つ 低 排
c.概ね 25%軽減
度の翌年度から 2 年間、自動 た場合
出ガス認定車
d.概ね 13%軽減
車税を以下のとおり軽減す
c.低燃費かつ低排出
る。
ガス認定車
d. 低 燃 費 か つ 低 排
出ガス認定車
初年度 30 %の減
所得税、法人税(国 電気、天然ガス、メタノール、 青 色 申 告 を 電気、天然ガス、メタノー 優遇措置
税)の優遇措置
ハイブリッド自動車の取得 行 う 個 人 , 事 ル、ハイブリッド自動車 ( 右 記 の い 価償却の特例
燃料等供給設備(天 ずれか)
または、燃料等供給設備(天 業者/法人
然ガス、メタノール)の設
7%の所得税(法人
然ガス、メタノール)の設置
置
税)の特別控除(資
したものに所得税、法人税
本金 1 億円未満の
(国税)の優遇措置を行う。
法人等に限る。)
資 7-12
申請・問い合わせ先
日本政策投資銀行
日本政策投資銀行
等
日本政策投資銀行
環境エネルギー部
中小企業金融公庫
国民生活金融公庫
国民生活金融公庫
農林漁業金融公
庫本店、各支店
地方自治体
地方自治体
各税務署
資料-7 新エネルギー導入等に関する助成制度
名 称
概 要
対 象
対象エネルギー
融資等の内容
固定資産税、特別 燃料等供給設備(電気、天然 民 間 事 業 者 燃料等供給設備(電 固 定 資 産 税 新たに設置した供
土地保有税(地方 ガス、メタノール)の設置し 等
気、天然ガス、メタノール) の 課 税 標 準 給設備の償却資産
税)の軽減措置
たもに固定資産税、特別土地
の設置
の特例
に対して課する固
保有税(地方税)の軽減措置
定資産税の課税標
を行う。
特 別 土 地 保 準を 2/3 とする。
有税の非課
税化
エネルギー需給構 新エネルギー設備の導入に 青 色 申 告 を 新エネルギー全般 税額控除
取得価格の 7%相
造改革投資促進税 対する税額控除または特別 行 う 個 人 , 事
特別償却
当額
制(国税)
償却。
業者/法人
取得価格の 30 %
限度
ローカルエネルギ 新エネルギー設備の導入を 事 業 を 営 む 新エネルギー全般 固 定 資 産 額 5/6 に減額
ー税制(地方税) 行う個人/法人に対する地方 個人、法人
の課税基準
(3 年間)
税の減免措置。
資 7-13
申請・問い合わせ先
市町村
各経済産業局
市町村
資料-8 用語解説
資料-8
用語解説
二次エネルギーという。
【ア行】
IPCC ( Intergovernmental Panel on Climate
Change)
FS (
Feasiblity Study)
気候変動に関する政府間パネル。「国際環境計
事業化可能性調査のことで、事業を実施する事
画」(UNEP:国連システム内における環境分野の活
前に、その可能性を検討するために実施する調査
動に対し総合的な調整等を行う)と「世界気象機
のこと。
関」(WMO:世界的な気象事業推進を図る国際連合
の専門機関のひとつ)が 1988 年 11 月に設置した、
LP ガス/LPG (Liquefied Petroleum Gas)
地球温暖化防止のための実務および研究者会議。
液化石油ガスのこと。石油生産、天然ガス生産
地球温暖化の科学的知見、環境的・社会経済的影
および原油精製の過程等で回収・生産されている。
響、対応戦略について、世界の科学者、専門家に
プロパンガスとプロパン・ブタンガスを主成分と
よる世界的な取り組みを検討するもので、第一次
したものがあるが、現状でこれらを区分した統計
報告書を平成2年8月にまとめた。
値はない。家庭や業務上で利用されるのは、ほと
んどプロパンガスである。常温常圧下では気体で
RPS制度(Renewables Portfolio Standard)
あるが、液化対象となる 3~4 プロパン‐プロピレ
「電気事業者による新エネルギー等の利用に関
する特別措置法」に基づき、エネルギーの安定的
ンおよびブタン‐ブチレンなどを加圧または冷却
して液化したもの。
かつ適切な供給を確保するため、電気事業者に対
して、毎年、その販売電力量に応じた一定割合以
温室効果
上の「新エネルギー等から発電される電気」
(以下、
大気中の気体が地表面から放出される赤外線を
「新エネルギー等電気」という。)の利用を義務付
吸収し、熱を逃げにくくし地表面にもどすため気
けた制度。電気事業者は、義務を履行するため、
温が上昇する現象のこと。赤外線を吸収する気体
自ら「新エネルギー等電気」を発電する、若しく
には、水蒸気、二酸化炭素、フロンガス、メタン
は、他から「新エネルギー等電気」を購入する、
ガスなどがあり、温室効果ガスといわれる。
または、「新エネルギー等電気相当量」を取得する
ことになります。
【カ行】
一次エネルギー
自然界に存在する加工されない状態であるエネ
ルギーの源(石油・天然ガス・水力・風力・太陽
熱・地熱・原子力など)を一次エネルギーという。
これに対して、電力や石油類(灯油、ガソリンな
化石燃料
地殻中に埋蔵され、燃料として使用される天然
資源のこと。一般に、石炭、石油、天然ガスの炭
水化合物をさし、1次エネルギー源としての水力、
地熱、原子力等と区別される。
ど)、燃料ガス(都市ガスなど)に変換して一般家
庭や工場に供給され直接利用されるエネルギーを
資 8-1
資料-8 用語解説
系統連系
と熱など複数の二次エネルギーを同時に発生させ
太陽光発電、風力発電等の発電設備および負荷
るシステムのこと。特にディーゼルエンジンやガ
施設が電力会社の商用系統と連結され、発電量よ
スタービンなどで発電し、その排熱を回収し、冷
りも電力需要量が大きいときに電力会社より電力
暖房、給湯などに利用するシステム。
供給を受けることが可能なシステム。一般的には
逆潮流ありの余剰電力を売電できるシステムを指
すことが多い。これに対し、商用系統に接続され
【サ行】
ていないものを独立型(または自立型)システム
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
という。
(New Energy Development Organization :NEDO)
石油代替エネルギーの効率的な研究開発および
黒
財政的なバックアップを目指し 1980 年に政府出資
液
パルプ製造工程で発生する黒色の液体。木材は、
を中心に設立された。石炭のガス化・液化、太陽
セルロースが主成分の繊維部分と繊維同士を接着
光発電、風力、燃料電池、地熱、廃棄物発電など
する役割をもつリグニンなどからなる。原料であ
の技術開発、石炭鉱業の合理化やアルコール製造
る木材チップに 薬品を加え、蒸解釜にて高温高圧
などの事業に加え、技術普及に必要な補助金の交
下で蒸煮し、繊維を取り出しパルプとする。この
付、情報の収集・提供および技術指導などの業務
とき、繊維以外のリグニンなどが薬品液中に溶け
を行っている。
出し、「黒液」と呼ばれる溶液となる。この「黒液」
は、70%程度まで濃縮すると、ボイラーでの燃焼
CDM :クリーン開発メカニズム
が可能となり、蒸気・電力に変換し、製紙工場内
(Clean Development Mechanism)
先進国が発展途上国に技術や資金面で協力して
で利用されている。
地球温暖化の原因となる 二酸化炭素(CO2)などの
温暖化ガスの排出を抑制するプロジェクト。先進
原単位
単位量の製品や額を生産するのに必要な原料・
国が発展途上国の排出量削減に寄与した一部を先
動力・労働力などの基準量のこと。特に、ある品
進国側の削減とみなす仕組み。1997 年 12 月の地球
物を製造するのに用いたエネルギー量を、製造さ
温暖化防止京都会議で導入が決まった。先進国と
れた品物の数量で割った数値をエネルギー原単位
途上国が共同で温室効果ガス削減プロジェクトを
という。一般にエネルギー生産性の向上(省エネ
途上国において実施し、そこで生じた削減分の一
ルギーの進捗状況等)をみる指標として使用して
部(認証排出削減量)を先進国がクレジットとし
いる。
て得て、自国の削減に充当できる仕組み。京都メ
カニズム(柔軟措置)のひとつ。途上国の持続可
コージェネレーション
能な開発の支援も目的とされている。
石油やガスなどの1つのエネルギー源から電気
資 8-2
資料-8 用語解説
新エネルギー財団
車周辺の小型タイプの開発が急速に進んでいる。
(New Energy Foundation: NEF)
多様な新エネルルギーの開発・導入のための基
熱量換算
礎的な調査・研究と情報提供、その普及のための
異なるエネルギー量を共通の尺度で比較するた
各種支援事業や広報活動、そして新エネギー政策
めに、熱量単位を基準にして換算したもの。また、
についての国への提言などを行っている。住宅太
原油発熱量を用いて原油の消費量(l)に換算した
陽光設置の補助は新エネルギー財団の事業である。
ものを原油換算(値)という。
【タ行】
【ハ行】
地球温暖化
バイオマスエネルギー
全世界平均気温が長期的に上昇していく現象の
生物体を構成する有機物を資源として利用する
こと。主に化石燃料(石油など)の消費に伴う大
エネルギーのこと。化石燃料とは異なり、太陽光、
気中の二酸化炭素濃度などの増加によって温室効
炭酸ガス、水、空気、土壌の作用で生成されるた
果が強まり、対流圏の平均気温が昇温する生態系
め再生可能な(循環的に利用できる)エネルギー
全体に重大な影響を及ぼし、人類生存に関わるた
源である。
め、地球環境問題中でも最も懸念すべき現象であ
る。
バガス
サトウキビの搾りかす。製糖工場でサトウキビは細
地球環境問題
かく砕かれて圧搾機で糖分を抽出され、残りの繊維がバ
地球温暖化、酸性雨、フロンガスによるオゾン
層の破壊、砂漠化および熱帯雨林枯渇など、放置
ガスして残る。これは、ボイラ燃料として用い、発生蒸気は
工場での必要電力を賄うことができます。
すると世代を越え、また国境(地域)を越えて地
球の自然環境に影響を与える環境問題の総称。
BDF(Bio Diesel Fuel)
1988 年にカナダで開かれたトロント・サミットよ
り急速に注目されるようになった。
軽油代替燃料。BDF(バイオディーゼルフューエル)とは、
有機物から作った軽油の代わりに使う燃料のこと。菜の
花の搾油粕、廃食油等を精製すると軽油代替燃料であ
る BDF ができる。これまで捨てられていたものを再利用する
【ナ行】
資源循環型の燃料で、化石燃料と違って植物性だから
燃料電池
植物がある限り生産可能であり、硫黄酸化物や黒煙の
天然ガスやアルコール等からとり出した水素と
大気中の酸素を電気化学的に反応させることによ
発生が少ない地球にやさしいエネルギー。
ヒートポンプ
って電気を発生させる装置。発電効率が 40%~60%
と高く、クリーンであり、近年は一般家庭や自動
資 8-3
熱ポンプ。熱源から熱を汲みあげ、より高い温
資料-8 用語解説
度を得る機器であり、ポンプで水を汲み揚げるの
と似た作用であることからこう呼ばれ、冷暖房な
どに利用される。冷媒(流動流体)には低沸点物
質(フロンなど)が用いられ、コンプレッサーで
高圧にすると液化し、その際、発生する凝縮熱が
暖房に利用される。一方液化した冷媒は常圧に戻
すと気化して周囲から熱を奪うことから、これを
冷房に利用することができる。なお、ヒートポン
プのエネルギー変換効率を示す指数を成績係数
(COP)という。
風況マップ
わが国における風力発電システムの開発・導入
をより効率的に実施していくために平成6年3月
に NEDO により作成された、わが国全域の年平均風
速等を表示した地図。国土数値情報における3次
メッシュ(約1km 四方)毎の年平均風速値(地上
高 30m)等が表示されている。メッシュ毎の風速値
は、気象庁 AMeDAS 観測点他の実測データをもとに、
地図因子による重回帰分析で風速の推定を行った
ものである。
【ラ行】
レーレー分布(Rayleigh distribution)
データのバラツキの分布を数学的に表す「確率
モデル」の一つで、その分布は下記の数式の形で
与えられ、統計解析や自然現象の予測・推測等に
利用される。レイレイ分布で表現される自然現象
の例としては、風速の出現分布や海洋における波
高の分布などがある。
f(v)=π/2・v/(vm2)・exp{-π/4(v/vm)2}
f(v):風速vにおける出現率
資 8-4
vm:平均風速
資料-9 委員会名簿およびビジョン策定の経過
資料-9
委員名簿およびビジョン策定の経過
熱海市地域新エネルギービジョン策定委員名簿
【委
氏
員】
名
役
職
荒木
水谷
斉 藤
露木
滝野
越 村
青 木
徳用
鈴木
山 田
遠 藤
信幸
洋一
薫
栄子
慶子
修
敬
達哉
貞久
孝
敦
委 員 長
副委員長
委
員
委
員
委
員
委
員
委
員
委
員
委
員
委
員
委
員
斉藤
敏之
オブザーバー
渡辺
豊博
藤井
昌彦
オブザーバー
オブザーバー
【事
務
所
区
静岡大学工学部教授
静岡大学人文学部助教授
熱海市町内会長連合会
熱海消費問題研究会
熱海婦人連絡会
PTA 協議会
熱海商工会議所
熱海温泉ホテル旅館協同組合
東京電力株式会社 伊豆支社
熱海ガス株式会社
熱海市市民福祉部長
経済産業省関東経済産業局資源エネルギー環境
部 エネルギー対策課長
静岡県企画部エネルギー対策室長
NEDO 技術開発機構
エネルギー対策推進部 主査
局】
熱海市
属
【委
市民福祉部環境課
託
学識経験者
学識経験者
市民代表者
市民代表者
市民代表者
市民代表者
事業所代表者
事業所代表者
エネルギー供給関係者
エネルギー供給関係者
市職員
関係行政機関
関係行政機関
関係行政機関
者】
イー・アンド・イーソリューションズ㈱
熱海市地域新エネルギービジョン庁内委員会名簿
【委
員】
氏
名
(委員長)加 藤
正 美
小泉 治比古
川口
明
新田
幸 夫
山縣
拓 夫
鈴木
俊 男
雲野
政 明
萩原
正 敏
植松
義 幸
平井
重 治
田 中
博
吉田
年 雄
植 野
勇
加藤
安 男
西島
二 郎
小松
正 一
分
所
属
市民福祉部
総務部
総務部
財政部
観光文化部
観光文化部
市民福祉部
建設部
建設部
建設部
防災室
教育委員会
教育委員会
公営企業部
公営企業部
消防本部
職
環境課長
企画政策課長
総務課長
財政課長
観光商工課長
みどり農水課長
福祉事務所参事
まちづくり課長
建設課長
建築住宅課長
防災室長補佐
管理課長
生涯学習課長
水道温泉課長
下水道課長
管理課長
資 9-1
名
資料-9 委員会名簿およびビジョン策定の経過
活動の経過
1 策定委員会
・第1回策定委員会
主要議題
開催日:平成 16 年 9 月1日
ビジョン主旨説明、ビジョン策定事業の調査内容・方法、実施計画及び今
後のスケジュール、エネルギー需要量・賦存量の推計方法、新エネルギー
導入の基本方針、アンケート調査説明
・第2回策定委員会
主要議題
等
開催日:平成 16 年 10 月 13 日
熱海市の地域概況、エネルギー需要量及び賦存量算定結果、新エネルギー
導入の基本方針、プロジェクト案
等
・第3回策定委員会
開催日:平成 16 年 12 月 1 日
主要議題 アンケート調査結果、新エネルギー導入の目標、導入プロジェクトの検討
結果中間報告、プロジェクト実施スケジュール、報告書構成案
・第4回策定委員会
主要議題
等
開催日:平成 17 年1月 27 日
導入プロジェクト、今後の推進体制、報告書(案)
等
2 庁内委員会
・第1回庁内委員会
主要議題
開催日:平成 16 年 8 月 19 日
新エネルギー解説、ビジョン主旨説明、ビジョン策定事業の調査内容・方
法、実施計画及び今後のスケジュール、エネルギー需要量・賦存量の推計
方法、新エネルギー導入の基本方針、アンケート調査説明
等、情報提供
依頼
・第2回庁内委員会
主要議題
開催日:平成 16 年 10 月 8 日
熱海市の地域概況、エネルギー需要量及び賦存量算定結果、新エネルギー
導入の基本方針、プロジェクトの抽出、プロジェクト案
・第3回庁内委員会
主要議題
等
開催日:平成 16 年 11 月 26 日
アンケート調査結果、新エネルギー導入の目標、導入プロジェクトの検討
結果中間報告、プロジェクト実施スケジュール、報告書構成案
・第4回庁内委員会
主要議題
主要議題
開催日:平成 17 年 1 月 24 日
等
導入プロジェクト、今後の推進体制、報告書(案)等
資 9-2
熱海市地域新エネルギービジョン
発行:平成 17 年2月 熱海市環境課 環境企画室
〒413-8550 熱海市中央町1番1号
TEL 0557-86-6272
FAX 0557-86-6276
メ ー ル [email protected]
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