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p-アミノフェノール

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p-アミノフェノール
いであ株式会社
p-アミノフェノール
p-Aminophenol
別名:4-アミノ-1-ヒドロキシベンゼン
4-Amino-1-hydroxybenzene
IUPAC 名:4-aminophenol
【対象物質の構造】
OH
NH2
CAS 番号:123-30-8
分子式:C6H7NO
【物理化学的性状】
物質名
分子量
沸点 (℃)
蒸気圧
水溶解度
(mg/mL)
4.8
109.1
284
0.075mmHg
p-アミノフェノール
出典:国立環境研究所 Webkis-plus
Philip H.Howard et al,Handbook of physical Properties of Organic Chemicals
log Pow
0.04(EXP)
【要求感度】
0.00033 μg/m3
【毒性、用途】
毒性:マウス(経口)LD50:420 mg/kg、ラット(経口)LD50:375 mg/kg
用途:p-アミノフェノール:写真感光材料、染料、医薬・医薬中間体、合成中間体、
酸化防止剤
453
§1
分 析 法
p-アミノフェノールは、大気中で速やかに酸化反応の影響をうけ分解する。
大気捕集時における酸化反応を抑制するため、酸化防止剤の使用やフルフラール
を用いた誘導体化により酸化反応を抑制する検討を行ったが、十分な効果が得られ
ず分析法を確立することはできなかった。
今回の検討により得られた知見を報告する。
(1)分析法の概要
1. 固相を用いた捕集
固相カートリッジを大気試料採取用ミニポンプにつなぎ、一定流量で大気捕集を
行った後、溶媒で溶出する。溶出液を窒素ガスで 0.5 mL まで濃縮後、LC/MS/MS
で測定する。
2. 溶液を用いた捕集
酸化防止剤を添加した溶液をガラス洗浄ビンにいれ、大気試料採取用ミニポンプ
を用いて通気捕集を行う。捕集溶液をロータリーエバポレーター及び窒素ガスで 0.5
mL まで濃縮し、LC/MS/MS で測定する。
3. 石英ろ紙を用いた捕集
石英ろ紙をろ紙ホルダーにセットし、ハイボリュームエアサンプラーを用いて
1000 L/min で 24 時間、大気捕集を行う。ジクロロメタン 10 mL を用いて超音波抽
出(10 min)を 3 回行い、抽出液を窒素ガスで濃縮・乾固させた後、アセトニトリ
ル 5 mL に溶解させ LC/MS/MS で測定する。
p-アミノフェノールは、大気中の酸素による酸化反応の影響を受け、変質、分解
しているものと思われる。
大気捕集時での酸化反応を抑制するため、アスコルビン酸等の酸化防止剤の使用、
フルフラール誘導体化等を用いた検討を行ったが、p-アミノフェノールの酸化反応
を抑制することができず、分析方法を確立することはできなかった。また、粉じん
に吸着している場合を想定し、粉じん中の p-アミノフェノール分析法について検討
を行ったが、粉じん中では、速やかに変質・分解されている可能性が高く、p-アミ
ノフェノールが粉じん中に存在する可能性は低い結果となった。
(2)試薬・器具
【試薬】
p-アミノフェノール:和光純薬工業社製、98%
4-アミノフェノール-d7:CDN isotopes 社製、98.6%
メタノール:関東化学社製高速液体クロマトグラフ用
アセトニトリル:関東化学社製高速液体クロマトグラフ用
454
アセトン:和光純薬工業社製残留農薬試験用 300
ヘキサン:和光純薬工業社製残留農薬試験用 5000
トルエン:和光純薬工業社製残留農薬試験用 5000
ギ酸:和光純薬工業社製特級
0.01 mol/L 過塩素酸:
ジブチルヒドロキシトルエン(BHT):和光純薬工業社製和光特級
*ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)溶液
:BHT 1 g をヘキサン 100 mL に溶解させたもの
*ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)溶液(フルフラール誘導体化物の捕集液)
:BHT 2.5 g をアセトニトリル 100 mL に溶解させたもの
L(+)-アスコルビン酸:和光純薬工業社製試薬特級
*アスコルビン酸水溶液
:アスコルビン酸 0.1 g、又は 0.5 g を精製水 100 mL に溶解させたもの
トコフェロール:MP Biomedical 社製
*トコフェロール溶液
:トコフェロール 0.5 g をアセトニトリル 100 mL に溶解させたもの
りん酸:和光純薬工業社製試薬特級
*りん酸溶液
:りん酸 0.5 mL をアセトニトリル 100 mL に溶解させたもの
L-システイン:和光純薬工業社製
*L-システイン水溶液
:L-システイン 100 mg を水 100 mL に溶解させたもの
純水:純水製造装置(MILLIPORE 社製 Milli-Q A10)より精製した水を使用した。
【器具】
固相カートリッジ:
Sep-pak plus PS-Air Cartridge:Waters 社製(以下、PS-Air (Waters)と示す。)
Sep-pak Vac C18 Cartridge 6cc 500 mg:Waters 社製 (以降、ODS (Waters)と示す。
)
Sep-pak Vac tC18 Cartridge 6cc 500 mg:Waters 社製 (以降、t-ODS (Waters)と示す。
)
Supelclean Envi-Carb SPE Tubes 6mL 0.25 g:Supelco 社製
(以降、Envi-carb (Supelco)と示す。)
AccuBOND Ⅱ ODS-C18 500 mg 6 mL:Agilent 社製 (以降、ODS (Agilent)と示す。
)
Autoprep EDS-1:Shodex 社製(以降、EDS-1 (Shodex)と示す。)
Sep-pak plus AC-2 Cartridges:Waters 社製 (以降、AC-2 (Waters)と示す。)
Oasis HLB Extraction Cartridge 6cc 0.2 g :Waters 社製(以降、HLB (Waters)と示す。
)
アスコルビン酸含浸 PS-Air
:PS-Air (Waters)にアスコルビン酸水溶液 10 mL を通水し、シリンジで水を除
いたもの
ろ過フィルター:DISMIC-25HP PTFE 0.20 μm ADVANTEC 社製
455
電子天秤、コンセントレーター、ナスフラスコ、ホールピペット、メスフラスコ(10,100
mL)、GL-SPE 濃縮管(10 mL:GL-サイエンス社製)、駒込ピペット、ガラスシリン
ジ (10 mL)、パスツールピペット、メスシリンダー (100 mL)、ロータリーエバポレ
ーター
【試薬の安定性・毒性】
有害性が高いため、暴露されないよう取り扱いに注意する。
(3)分析法
【試料の採取及び保存】
試料の採取及び保存については、環境省「化学物質環境実態調査実施の手引き」
(平成 21 年 3 月)に従う。
【試料捕集方法】
1.固相を用いた捕集
大気試料採取用ミニポンプにアスコルビン酸を含浸させた固相カートリッジを
つなぎ、一定流量で大気試料を採取する。
2.溶液を用いた捕集
酸化防止剤及びフルフラールを溶解させた 0.01 mol/L 過塩素酸含有アセトニトリ
ルを捕集液としてガス洗浄ビンにいれ、大気試料採取用ミニポンプを用いて一定流
量で大気試料を採取する。
酸化防止剤
リン酸 :リン酸 0.5 mL をアセトニトリル 100 mL に混合する
BHT
:BHT2.5 g をアセトニトリル 100 mL に溶解する。
トコフェノール:トコフェロール 0.5 g をアセトニトリル 100 mL に溶解す
る。
3.石英ろ紙を用いた捕集
石英ろ紙をホルダーにセットした後、ハイボリュームエアサンプラーに取り付け、
一定流量で大気試料を採取する。
【試験液の調製】
1.固相を用いた捕集
大気試料を捕集した固相カートリッジにサロゲート溶液(p-アミノフェノール
-d71.00 μg/mL)を 50.0 μL 添加した後(添加量 50.0 ng)、ガラスシリンジを付け、溶
媒を用いて対象物質を溶出させる。溶出液に窒素ガスを吹付けて濃縮、0.5 mL に定
容して LC/MS/MS で測定する。
456
2.溶液を用いた捕集
大気試料を捕集した溶液をエバポレーターで 5 mL 程度まで濃縮する。
酸化防止剤としてりん酸を添加したアセトニトリル捕集液については、GL-SPE
濃縮管に移した後、窒素ガスで濃縮し、1 mL に定容して LC/MS/MS で測定する。
トコフェロールを添加した捕集液では、パスツールピペットを用いて濃縮液中の
上層(アセトニトリル相)を試験管に分取する。分取した液を更に窒素ガスで 1 mL
程度まで濃縮し、パスツールピペットを用いて上層(アセトニトリル相)を GL-SPE
濃縮管に移し、アセトニトリルで 1 mL に定容後、LC/MS/MS で測定する。
BHT を添加した捕集液は、エバポレーターの濃縮液を試験管に移し、冷凍庫で
-20 ℃に冷却する。手で撹拌して BHT を析出させた後、遠心分離 (1000 rpm、10 min)
を行い、溶液部分を GL-SPE 濃縮管に分取する。その溶液を窒素ガスで 1 mL まで
濃縮した後、LC/MS/MS で測定する。
3.石英ろ紙を用いた捕集
大気試料を捕集した石英ろ紙を 2×5 cm(総捕集面積:400 cm2)切り取り、ジク
ロロメタン 10 mL で 10 分の超音波抽出を 3 回行う。抽出液に p-アミノフェノール
-d7 を添加した後、フィルターでろ過、窒素ガスを吹付けて濃縮・乾固し、5 mL の
アセトニトリルに再溶解して LC/MS/MS で測定する。
【空試験液の調製】
1.固相を用いた捕集
固相カートリッジを【試料の前処理及び試験液の調製】1.固相を用いた捕集の
項に従って操作し、得られた試験液を空試験液とする。ただし、大気の捕集は行わ
ない。
2.溶液を用いた捕集
酸化防止剤を添加したアセトニトリルを【試料の前処理及び試験液の調製】2.
溶液を用いた捕集の項に従って操作し、得られた試験液を空試験液とする。ただし、
大気の捕集は行わない。
3.石英ろ紙を用いた捕集
石英ろ紙を用い、
【試料の前処理及び試験液の調製】3.石英ろ紙を用いた捕集の
項に従って操作し、得られた試験液を空試験液とする。ただし、大気の捕集は行わ
ない。
【標準液の調製】
〔p-アミノフェノールの標準原液〕
標準物質として p-アミノフェノール(和光純薬工業社製、98%)を用い、1.00 mg/mL
標準原液を作成する。また、サロゲート物質原液として p-アミノフェノール-d(CDN
7
社製、98.6%)を用い、1.00 mg/mL サロゲート物質原液を作成する。
p-アミノフェノール及び p-アミノフェノール-d7 標準原液は、以下の方法で作成す
る。各標準物質 10.0 mg を正確に秤取り、各々10 mL メスフラスコにいれ、アセト
ニトリルを用いて溶解する。また、【試料の前処理及び試験液の調製】に示すサロ
457
ゲート溶液(1.00 μg/mL)は、p-アミノフェノール-d7 のサロゲート物質原液 (1.00
mg/mL)100 μL を正確に分取し、100 mL のメスフラスコ内に入れ、アセトニトリ
ルで希釈・定容したものである。
〔p-アミノフェノール-フルフラール誘導体化物〕
前頁〔標準原液〕で調製した p-アミノフェノール標準原液を 10 mL 又は 100 mL
のメスフラスコ、及び各ホールピペットを用い、アセトニトリルで希釈・定容して、
20.0 μg/L から 2000 μg/L の溶液を作成する。これを各 0.5 mL 及びフルフラール 0.5
mL を正確に分取し、10 mL のメスフラスコ内に入れ、0.01 mol/L 過塩素酸アセトニ
トリルで希釈・定容する。
【検量線用標準液】
〔p-アミノフェノールの検量線用標準液〕
検量線用標準液はアセトニトリル溶液とし、1.00~100 ng/mL の範囲にわたる 7
種類以上の濃度で作成する。各濃度の標準液には 100 ng/mL の濃度となるようにサ
ロゲート物質(p-アミノフェノール-d7)を添加する。
〔p-アミノフェノール-フルフラール誘導体物〕
検量線用標準液は 0.01 mol/L 過塩素酸アセトニトリル溶液とし、1.00~100 ng/mL
の範囲にわたる 7 種類以上の濃度で作成する
【測定】
〔p-アミノフェノールの LC/MS/MS 条件〕
LC 条件
機種:Agilent-1100
使用カラム:SUPELCO Discovery HS F5 (150 mm × 2.1 mm, 5 μm)
移動相:A :0.1%ギ酸水溶液 B:メタノール
0 → 10 min
A:B=75:25
10 → 11 min
A:75→ 0 B:25→ 100 linear gradient
A:B=0:100
11 → 15 min
15 → 15.1 min
A:0→ 75 B:100→ 25 linear gradient
15.1→ 20 min
A:B=75:25
カラム温度:40 ℃
流速:0.2 mL/min
試料注入量:10 μL
MS/MS 条件
測定機器 :Quattro Ultima
測定モード:ESI-Positive SRM
キャピラリー電圧:1.0 kV
コーン電圧:10 V
コリジョンエネルギー:18 eV
イオン源温度:120 ℃
458
脱溶媒温度:300 ℃
モニターイオン(m/z):
p-アミノフェノール : 110 > 65
p-アミノフェノール-d7 : 114 > 69
〔p-アミノフェノール-フルフラール誘導体の LC/MS/MS 条件〕
LC 条件
機種:Agilent-1100
使用カラム:Shodex Asahipak ODP-50 2D (150 mm × 2.0 mm, 5 μm)
移動相:A :水 B:アセトニトリル
0 → 10 min
A:60→ 40 B:40→ 60 linear gradient
10 → 10.1 min A:40→ 0 B:60→ 100 linear gradient
10.1→ 16 min
A:B=0:100
16 → 16.1 min A:0→ 60 B:100→ 40 linear gradient
16.1→25 min
A:B=60:40
カラム温度:40℃
流速:0.2 mL/min
試料注入量:2 μL
MS/MS 条件
測定機器 :API-4000
測定モード:ESI-Positive SRM
モニターイオン(m/z):
p-アミノフェノール-フルフラール誘導体化物 : 188.1 > 119.9
〔検量線〕
p-アミノフェノール
サロゲート物質のみを添加した溶媒ブランクを含めて、8 種類以上の検量線用標
準液 10 μL を LC/MS/MS に導入して分析する。得られる各クロマトグラムにおいて、
標準物質のピーク面積をサロゲート物質のピーク面積で割って得られる比を計算
し、検量線の縦軸とする。分析した検量線用標準液に含まれる標準物質の濃度をサ
ロゲート物質の濃度で割って得られる比を計算し、検量線の横軸とする。重み付け
なしで、最小二乗法により回帰式及び寄与率(r2)を計算する。寄与率が 0.995 以上で
あることを確認する。
p-アミノフェノール-フルフラール誘導体物
溶媒ブランクを含めて、8 種類以上の検量線用標準液 2 μL を LC/MS/MS に導入し
て分析する。得られる各クロマトグラムにおいて、標準物質のピーク面積を検量線
の縦軸、標準物質の濃度を検量線の横軸とする。重み付けなしで、最小二乗法によ
り回帰式及び寄与率 (r2)を計算する。
〔定量〕
p-アミノフェノール
459
試料液 10 μL を LC/MS/MS に導入して分析する。得られた対象物質のピーク面積
をサロゲート物質のピーク面積で割った比から、検量線を基にして、対象物質濃度
をサロゲート物質濃度で割った比(R)を求める。
p-アミノフェノール-フルフラール誘導体物
試料液 2 μL を LC/MS/MS に導入して分析する。得られた対象物質のピーク面積
から、検量線を基にして、対象物質濃度を求める。
〔濃度の算出〕
p-アミノフェノール
試料中の濃度 C (ng/m3)は次式により算出する。
C = (Ra-Rb) ・Q/V20℃1 気圧
Ra:検量線から求めた試験液中の対象物質濃度をサロゲート物質濃度で割った比
Rb:検量線から求めたブランク試料中の対象物質濃度をサロゲート物質濃度で割っ
た比
Q:試料中に添加したサロゲートの量 (μg)(=添加するサロゲート物質の濃度
(μg/μL) ×添加するサロゲート物質の容量 (μL)
V20℃1 気圧(m3):20 ℃、1 気圧に換算した大気量 (m3)
p-アミノフェノール-フルフラール誘導体物
試料中の濃度 C(ng/m3)は次式により算出する。
C = (Ra-Rb)・v/V20℃1 気圧
Ra:検量線から求めた試験液中の対象物質濃度
Rb:検量線から求めたブランク試料中の対象物質濃度
v:最終液量 (mL)
V20℃1 気圧 (m3):20 ℃、1 気圧に換算した大気量 (m3)
293
3
V20℃1 気圧 (m )
P
3
= V (m ) ×
×
273 + t
101.3
V20℃1 気圧 : 20 ℃、1 気圧に換算した大気量 (m3)
V : 24 時間の大気捕集量 (m3)
t : 24 時間大気捕集時の平均温度 (℃)
P : 24 時間大気捕集時の平均気圧 (kPa)
〔装置検出下限(IDL)〕
本分析に用いた装置の IDL を表 1~2 に示す(注 1)。
460
表1
p-アミノフェノール固相捕集法の IDL 算出結果
IDL
物質名
捕集量
最終液量
IDL 試料換算値
3
(ng/mL)
(m )
(mL)
(ng/m3)
p-アミノフェノール
0.18
0.288
0.5
0.32
表 2 p-アミノフェノールのフルフラール誘導体化法の IDL 算出結果
IDL
物質名
捕集量
最終液量
IDL 試料換算値
3
(ng/mL)
(m )
(mL)
(ng/m3)
p-アミノフェノールフルフラール誘導体
0.30
0.576
0.5
461
0.27
注
解
(注1)IDL は、
「化学物質環境実態調査実施の手引き」
(平成 21 年 3 月)に従って、
表 3~4 のとおり算出した。測定時の代表的なクロマトグラムを図 1~2 に示
す。
表 3 IDL の算出結果
物質名
p-アミノフェノール
固相捕集法
3
0.288
捕集量 (m )
0.5
最終液量 (mL)
1
注入濃度 (ng/mL)
10
装置注入量 (μL)
1.21
結果 1 (ng/mL)
1.08
結果 2 (ng/mL)
1.15
結果 3 (ng/mL)
1.10
結果 4 (ng/mL)
1.14
結果 5 (ng/mL)
1.13
結果 6 (ng/mL)
1.19
結果 7 (ng/mL)
1.14
平均値
0.0467
標準偏差 (ng/mL)
※
0.18
IDL (ng/mL)
3
0.316
IDL 試料換算値 (ng/m )
12.81
S/N 比
CV(%)
4.1
※
IDL = t ( n-1, 0.05) × σn-1 × 2
t ( n-1, 0.05 ) = 1.943
IDL01 1 ppb
amp061030_041
MRM of 4 Channels ES+
110 > 65
2.59e4
4.16
100
RT=4.2
%
2.86 2.89 2.93 3.08
1.53
2.26
2.46
3.37
3.43
3.74
3.97
4.26
4.06
4.66
4.84
4.72
5.03
5.07
5.29
5.53 5.59
5.69 5.82
MRM of 4 Channels ES+
114 > 69
7.74e5
4.13
100
6.73
6.20
0
amp061030_041
RT=4.1
%
0
1.50
1.75
2.00
2.25
図1
2.50
2.75
3.00
3.25
3.50
3.75
4.00
4.25
4.50
4.75
5.00
5.25
5.50
5.75
6.00
6.25
p-アミノフェノールの IDL (10 pg)のクロマトグラム
(下段は p-アミノフェノール-d7 1000 pg)
462
6.50
6.75
Time
7.00
表4
物質名
IDL の算出結果
p-アミノフェノールフルフラール誘導体化法
3
0.576
捕集量 (m )
0.5
最終液量 (mL)
1
注入濃度 (ng/mL)
2
装置注入量 (μL)
1.09
結果 1 (ng/mL)
1.17
結果 2 (ng/mL)
1.02
結果 3 (ng/mL)
0.97
結果 4 (ng/mL)
1.12
結果 5 (ng/mL)
1.12
結果 6 (ng/mL)
0.98
結果 7 (ng/mL)
1.067
平均値 (ng/mL)
0.078
標準偏差(ng/mL)
※
0.30
IDL(ng/mL)
3
0.27
IDL 試料換算値 (ng/m )
20.2
S/N 比
CV (%)
7.2
IDL = t ( n-1, 0.05 ) × σn-1 × 2
※
t ( n-1, 0.05 ) = 1.943
Sample Name: "p-aminophenol-Flu 1ppb" Sample ID: "" File: "p-amino080326.wiff"
Peak Name: "p-aminophenol-Flu 2" Mass(es): "188.1/119.9 amu"
Comment: "" Annotation: ""
Sample Index:
49
Sample Type:
Unknown
Concentration:
N/A
2200
Calculated Conc:
0.00
ng/mL
Acq. Date:
3/27/2008
2150
Acq. Time:
1:32:20 PM
Modified:
RT Window:
Expected RT:
Use Relative RT:
Yes
30.0
2.66
No
2100
sec
min
2050
2000
Int. Type:
Manual
Retention Time:
3.64
min
Area:
2.58e+004
counts
Height:
1.94e+003 cps
Start Time:
3.32
min
End Time:
4.03
min
1950
1900
1850
1800
1750
1700
1650
1600
1550
1500
1450
1400
1350
1300
1250
Intensity, cps
1200
1150
1100
1050
1000
950
900
850
800
750
700
650
600
550
500
450
400
350
300
250
200
150
100
50
0
図2
0.5
1.0
1.5
2.0
2.5
3.0
3.5
4.0
4.5
5.0
Time, min
5.5
6.0
6.5
7.0
7.5
8.0
8.5
9.0
9.5
p-アミノフェノール-フルフラール誘導体化物の IDL (2 pg)のクロマトグラム
463
解 説
§2
【分析法】
〔フローチャート〕
分析法のフローチャートを図 3 に示す。
1.固相を用いた捕集
試
料
捕
溶
集
※酸化防止剤
を添加
濃
出
縮
窒素ガス気流
0.5mL
サロゲート添加
(4-アミノフェノール-d750.0 ng)
LC/MS/MS
ESI-Positive
SRM
2.溶液を用いた捕集
試
捕
料
濃
集
アセトニトリル
※酸化防止剤
を添加
サロゲート添加
(4-アミノフェノール-d7100 ng)
縮
LC/MS/MS
ロータリーエバポレーター
ESI-Positive
SRM
窒素ガス気流 1 mL
3.石英ろ紙を用いた捕集
試
料
捕
溶
集
ハイボリウム
エアサンプラ
1000 m3/min
24 時間捕集
出
ジクロロメタン
濃縮・乾固
再溶解
窒素ガ気流
アセトニトリル 5 mL
サロゲート添加
(4-アミノフェノール-d7500 ng)
LC/MS/MS
ESI-Positive
SRM
図3
分析法のフローチャート
〔検量線〕
検量線を図 4(p-アミノフェノール)、図 5(p-アミノフェノールのフルフラール
誘導体化物)に示す。
464
面 積 比 (対 象 物 質 / サ ロ ゲ ー ト物 質 )
1.4
y = 1.2577x
R 2 = 0.9997
1.2
1
0.8
0.6
0.4
0.2
0
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
1.2
濃度比(対象物質/サロゲート物質)
図 4 p-アミノフェノールの検量線
(サロゲート物質 100 ng/mL、対象物質濃度範囲 0~100 ng/mL)
2500000
2000000
y = 19658x - 16991
R2 = 0.9945
ピ
ー
ク
面
積
1500000
1000000
500000
0
0
20
40
60
80
100
120
-500000
p-アミノフェノール-フルフラール誘導体の濃度(ng/mL)
図5
p-アミノフェノールのフルフラール誘導体化物の検量線
(対象物質濃度範囲 0~100 ng/mL)
〔標準物質のマススペクトル〕
std 10 ppm scan
amp061206_004 248 (4.570)
Scan ES+
1.34e8
109.93
100
109.93
107.90
%
69.27
102.08
111.20
91.31
33.42
59.20
73.95
80.80
116.83
131.15
137.86
149.07
181.37
0
30
40
50
60
図6
70
80
90
100
110
120
130
140
150
160
170
180
p-アミノフェノールのマススペクトル
465
190
m/z
200
std 10 ppm daughterscan
amp061206_005 252 (4.644)
Daughters of 110ES+
4.89e7
65.09
100
65.09
64.84
※プレカーサーイオン:m/z;110
%
92.76
93.14
93.32
109.79
109.41
110.10
92.20
39.11
67.03
80.05
70
80
110.67
81.99
55.07
0
30
40
図7
50
60
90
100
110
120
130
140
150
160
170
180
m/z
200
190
p-アミノフェノールのプロダクトイオンのマススペクトル
IS 10 ppm scan
amp061206_006 248 (4.570)
Scan ES+
1.34e8
114.17
100
114.17
112.02
%
69.14
115.31
102.08
116.83
90.99
33.61
135.01
83.08
0
30
40
50
60
70
図8
80
90
100
110
120
130
140
150
160
170
180
190
m/z
200
p-アミノフェノール-d7 のマススペクトル
IS 10 ppm daughterscan
amp061206_007 252 (4.644)
Daughters of 114ES+
3.08e7
69.10
100
69.10
69.35
※プレカーサーイオン:m/z;114
%
67.91
96.96
97.14
97.27
95.70
66.97
97.46
112.48
69.97
42.18
83.31 86.06
0
30
図9
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
160
170
180
190
m/z
200
p-アミノフェノール-d7 のプロダクトイオンのマススペクトル
466
+Q1: 0.050 to 0.503 min from Sample 2 (p-aminophenol-Flu) of Scan080328.wiff (Turbo Spray), Subtracted < +Q1: 0.050 to 0.503 min from Samp...
Max. 1.7e6 cps.
188.3
1.7e6
1.6e6
1.5e6
1.4e6
1.3e6
188.3
m/z
1.2e6
1.1e6
Intensity, cps
1.0e6
9.0e5
8.0e5
7.0e5
6.0e5
5.0e5
4.0e5
96.7
3.0e5
161.2
124.1
136.8
117.1
2.0e5
217.3
145.3
110.2 118.7
1.0e5
100
図 10
163.3
100.2
120
177.3
150.7
190.7
175.2
140
160
180
201.3
219.2
200
238.7
253.3
229.1
220
m/z, amu
281.2 289.2
267.2
240
260
280
320.8
300
320
340
p-アミノフェノールのフルフラール誘導体化物のマススペクトル
+MS2 (188.30): 0.050 to 0.503 min from Sample 9 (p-aminophenol-Flu) of Scan080328.wiff (Turbo Spray)
Max. 2.6e5 cps.
120.0
2.6e5
2.4e5
2.2e5
2.0e5
1.8e5
※プレカーサーイオン:
m/z;188.3
120
m/z
Intensity, cps
1.6e5
1.4e5
1.2e5
188.1
1.0e5
8.0e4
6.0e4
93.2
4.0e4
111.0
2.0e4
0.0
図 11
114.9
41.2 43.1
30
40
54.0
50
55.0 60.0 65.1 69.2
60
70
83.1 85.2 92.0 97.1 98.2105.2
76.3
80
90
100
116.9
110
m/z, amu
121.1
120
132.1
130
142.1
140
158.9
145.1
157.4
150
160.3 170.3
160
170
173.3
180
186.1
190
p-アミノフェノールのフルフラール誘導体化物のプロダクトイオンのマススペクトル
〔本測定条件における異性体との分離〕
p-アミノフェノール
p-アミノフェノールには構造異性体として o-アミノフェノールと m-アミノフェ
ノールが存在する。これらの異性体は p-アミノフェノールと同一質量数で検出され
るため LC 部においての分離が必要となる。本検討で用いた測定条件では、図 12
のクロマトグラムに示すように全異性体において良好な分離が得られた。
467
o,m,p-aminophenol std 100ppb
amp070425_039
MRM of 4 Channels ES+
114 > 69
1.57e6
4.26
100
p-アミノフェノール-d7
%
0
amp070425_039
MRM of 4 Channels ES+
110 > 65
2.68e6
5.93
100
m-アミノフェノール
4.29
5.01
o-アミノフェノール
p-アミノフェノール
%
0
1.50
2.00
図 12
2.50
3.00
3.50
4.00
4.50
5.00
5.50
6.00
6.50
7.00
7.50
8.00
8.50
9.00
9.50
Time
10.00
o, m, p-アミノフェノールの標準液のクロマトグラム (100 ng/mL)
p-アミノフェノールのフルフラール誘導体化物
p-アミノフェノールには構造異性体として o-アミノフェノールと m-アミノフェノ
ールが存在する。これらの異性体の誘導体化物は p-アミノフェノールの誘導体化物
と同一質量数で検出されるため LC 部においての分離が必要となる。本検討で用い
た測定条件では、図 13 のクロマトグラムに示すように m-アミノフェノールの誘導
体化物と良好な分離が得られた。なお、o-アミノフェノールについては、同一質量
数では、検出されないため、誘導体化反応が起こっていない可能性が高いと考えら
れる。
XIC of +MRM (4 pairs): 188.1/119.9 amu from Sample 63 (m-,p-aminophenol-Flu mix std) of p-amino080326.wiff (Turbo Spray)
Max. 1.1e4 cps.
3.65
1.05e4
1.00e4
9500.00
p-アミノフェノール-
9000.00
8500.00
8000.00
フルフラール誘導体
7500.00
7000.00
Intensity, cps
6500.00
6000.00
5500.00
5000.00
4500.00
m-アミノフェノール-
4000.00
3500.00
3.99
3000.00
フルフラール誘導体
2500.00
2000.00
1500.00
2.71
1000.00
500.00
0.00
図 13
0.5
1.0
1.5
2.0
2.5
3.0
3.5
4.0
4.5
5.0
Time, min
5.5
6.0
6.5
7.0
7.5
8.0
8.5
9.0
9.5
m, p-アミノフェノールのフルフラール誘導体化物の標準液のクロマトグラム
468
〔前処理方法の検討〕
1. 固相を用いた捕集
[固相捕集に用いるカートリッジ及び溶出条件の確認]
固相捕集に用いるカートリッジ及び溶出条件について確認を行った。
固相カートリッジ(ODS (Agilent)、ODS (Waters)、EDS-1 (Shodex)、PS-Air (Waters)、
AC-2 (Waters)、HLB (Waters)、t-ODS (Waters)、Envi-Carb (Supelco))に p-アミノフェ
ノールを 1 μg 添加し、メタノール 10 mL で 3 回溶出したものを、LC/MS/MS で測定
した。その結果を表 5 に示す。
表5
p-アミノフェノールのメタノールを用いた固相からの溶出
フラクション
固相種類
合計
0-10mL 10-20mL 20-30mL
PS-Air
39
8
4
51
ODS (Waters)
36
0
0
36
t-ODS (Waters)
29
0
0
29
Envi-Carb
18
0
0
18
ODS (Agilent)
15
0
0
15
EDS-1
0
2
3
5
HLB
8
3
2
13
78
0
0
78
PS-Air(アスコルビン酸入)※
AC-2
0
0
0
0
※
p-アミノフェノールの添加量 1 μg。表中の数字は回収率 (%)
※ (2)試薬・器具の部分で説明した方法で含浸させた PS-Air
メタノールを用いた各固相からの p-アミノフェノール溶出は、固相の種類によっ
て異なり、アスコルビン酸を含浸させた PS-Air からは 78%を回収することができ
た。
[大気捕集による p-アミノフェノール回収率の確認]
メタノールを用いた固相からの溶出は、アスコルビン酸を含浸させた PS-Air で最
も回収率が良好であったことから、大気捕集時の回収率について確認を行った。
アスコルビン酸含浸 PS-Air(※)に p-アミノフェノール 1 μg 添加して、1 L/min
で 0、10、20、30、60、120、180 分間大気捕集を行った後、メタノール 10 mL で溶
出して LC/MS/MS で測定した。その結果を図 14 に示す。
※(2)試薬・器具の部分で説明した方法で含浸させた PS-Air
469
回収率(%)
100.0
90.0
80.0
70.0
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
10.0
0.0
添加量:1 μg
通気速度:1 L/min
0
50
100
150
200
捕集時間(min)
図 14
PS-Air (アスコルビン酸含浸)を用いた捕集時間と p-アミノフェノールの回収率 (%)
大気捕集開始直後から p-アミノフェノールの回収率の低下が確認され、30 分間の
通気 (180 L)を行うと回収率は 30%程度となった。
なお、捕集に用いる固相を連結し、それぞれの固相カートリッジを分析すること
でカートリッジの破過の確認を行ったが、後段の固相カートリッジから対象物質は、
検出されなかった。
また、大気中の酸化物、水分の影響を除去するため、オゾンスクラバー、無水硫
酸カートリッジをそれぞれ大気捕集用カートリッジの前に連結して大気捕集を行
ったが、連結しない場合と同様に回収率の低下が見られた。
このことから、p-アミノフェノール回収率低下の原因としてカートリッジの破過、
大気中の酸化物、水分によるものではなく、酸化による影響の可能性が高いと考え
られた。
[p-アミノフェノールの AC-2 からの溶出条件及び酸化抑制効果の確認]
p-アミノフェノールは酸化の影響を受けている可能性が高く、アスコルビン酸を
酸化防止剤として用いた大気捕集では、時間経過と共に回収率の低下が見られた。
固相に酸化防止剤添加した場合、試料採取中に p-アミノフェノールの酸化を十分
に抑制することは困難であると考えられた。
AC-2 は活性炭を充填しており、その固相担体は微細孔を持つため、微細孔に捕
集された目的物質は通気時の酸素の影響を受けにくくなる可能性が高い。このこと
から、大気捕集用カートリッジに AC-2 を用いる方法について検討を行った。
[固相捕集に用いるカートリッジ及び溶出条件の確認]において、溶出溶媒にメタノ
ールを用いた場合では、p-アミノフェノールの AC-2 からの溶出は、困難であった
ことから、他の溶媒を用いて溶出条件を検討した。
AC-2 に p-アミノフェノールを 40 ng 添加した後、窒素ガス吹付けにより溶媒を除
去し、1%トルエン含有アセトニトリル、ジクロロメタン/アセトニトリル(1/1)、ジ
クロロメタンの各溶液 10 mL で 3 分画の溶出(バックフラッシュ法)を行った。溶
470
出液は、窒素ガス吹付けで 0.3 mL 程度まで濃縮した後、メタノールを加えて 5 mL
にし、再度窒素ガス吹付けで 0.5 mL まで濃縮し、p-アミノフェノール-d7 を内標と
して LC/MS/MS で測定した。その結果を表 6 に示す。
表6
p-アミノフェノールの AC-2 からの溶出条件の検討結果
1%トルエン/
ジクロロメタン/
ジクロロメタン
アセトニトリル
メタノール(1/1)
0-10mL
31.8
32.4
43.6
10-20mL
3.7
1.4
7.3
20-30mL
1.3
0.4
3.5
36.8
34.2
54.5
回収率合計(%)
※ p-アミノフェノールの添加量 40 ng。表中の数字は回収率(%)
※ 溶出はバックフラッシュ法により行った
p-アミノフェノールの固相カートリッジ (AC-2) からの溶出には、ジクロロメタ
ン 30 mL(バックフラッシュ法)を用いることで、55%程度の回収率が得られた。
ジクロロメタンを溶出溶媒として p-アミノフェノールを添加した AC-2 に大気通
気を行い、酸化抑制効果を確認した。
AC-2 に 80 ng 添加し、窒素ガスを吹付け溶媒を除去した後、流速 0.5 L/min で 3
時間 (90 L) 及び 1 L/min で 3 時間 (180 L)の大気捕集を行った。
それぞれの固相からジクロロメタン 30 mL(バックフラッシュ法)で溶出を行っ
た後、窒素ガス吹付けで 0.3 mL 程度まで濃縮する。これにメタノールを加えて 5 mL
とした後、再度窒素ガス吹付けで 1 mL まで濃縮し、LC/MS/MS で測定した。
その結果を表 7 に示す。
表7
AC-2 カートリッジを用いた
p-アミノフェノールの酸化抑制効果の確認
通気条件
p-アミノフェノールの回収率 (%)
0.5 L/min × 3 時間通気
3.8
1 L/min × 3 時間通気
3.1
54.5
通気なし
PS-Air と同様に AC-2 を捕集剤として用いた場合でも、大気捕集を行うことで pアミノフェノールの回収率は、4%未満まで低下することが確認された。
[AC-2 での p-アミノフェノール回収率低下の原因確認]
これまでの検討から p-アミノフェノールの回収率低下の原因は、酸化による可能
性が高いことが示唆されている。AC-2 カートリッジに窒素を通気した場合と大気
を通気した場合で、p-アミノフェノールの回収率を比較した。
471
固相カートリッジ (AC-2) に p-アミノフェノールの標準液 100 ng を添加し、空気、
窒素をそれぞれ流速 0.5 L/min、20 分間 (10L) 通気し、ジクロロメタン 30 mL を用
いて対象物質を溶出させた(バックフラッシュ法)。溶出液に窒素ガスを吹付けて
0.3 mL 程度まで濃縮した後、メタノールを加えて 5 mL とし、再度窒素ガス吹付け
で 1 mL に定容し、p-アミノフェノール-d7 を 50 ng 添加して LC/MS/MS で測定した。
その結果を表 8 に示す。
表8
空気通気と窒素通気による p-アミノフェノールの回収率の比較
通気条件
p-アミノフェノールの回収率
(%)
空気(10L)通気
9.1
窒素(10L)通気
52.9
通気なし
54.5
窒素通気を行った場合の回収率は 52.9%であったが、空気通気では回収率が 9.1%
となり、通気条件によって回収率に違いが見られた。通気を行っていない条件での
固相カートリッジ (AC-2) からの回収率は 54.5%であることから、p-アミノフェノ
ール回収率低下の原因として酸化による可能性が高いことが確認された。このこと
から、AC-2 での酸化抑制効果は得られない結果となった。
472
[酸化防止剤(ジブチルヒドロキシトルエン (BHT) )の酸化抑制効果の確認]
大気捕集時での p-アミノフェノール回収率低下の原因として、酸化による影響の
可能性が高いことが確認された。
酸化抑制効果のあるアスコルビン酸を固相に含浸させた場合では、短時間のうち
に効果が失われていることが確認されている。このため、酸化防止剤を用いて対象
物質の回収率向上を図るためには、ある程度の酸化防止剤を添加する必要があると
考えられる。
ここでは、酸化防止剤として BHT をヘキサンに溶解させ、酸化抑制効果を確認
した。酸化防止剤として BHT を用いる場合、p-アミノフェノールの測定を行うため
には、別途前処理を行う必要があるため、図 15 に示す方法で前処理を行った。
80 mL
ヘキサン
BHT
0.8 g
p-アミノフェノール 50 ng 添加
大気捕集
(0.07 L/min × 4 時間
捕集)
p--アミノフェノール-d7 50 ng 添加
分液ロート
液々抽出
水
80 mL
振とう
3分
(水相)
AC-2 カートリッジ
あらかじめ、アセトニトリル、水、各 20mL ずつで
コンデショニングする。
溶出
1%トルエンアセトニトリル 20mL
(80 ℃)
バックフラッシュ
濃縮
1 mL
測定
図 15
酸化防止剤として BHT を用いた場合の分析フロー
473
大気捕集を行わずに図 15 に示す分析フローで前処理を行った場合、p-アミノフェ
ノールの回収率は 66%と良好な結果であったが、0.07 L/min で 4 時間 (16.8 L) の大
気通気を行うと、回収率は 10.9%まで低下した。
このため、酸化防止剤に BHT を用いた方法では、p-アミノフェノールの酸化を抑
制することは困難であると考えられた。
2. 溶液を用いた捕集
[p-アミノフェノールのフルフラール誘導体化物の検討]
p-アミノフェノールは、大気捕集により回収率が低下し、捕集剤、酸化防止剤添
加による効果が得られなかったことから、大気捕集と同時に誘導体化を行い、より
安定な化合物に変えて捕集を行う方法を検討した。
p-アミノフェノールは、アミノ基、フェノール性水酸基を有しているが、反応性
が高いと考えられるアミノ基をフルフラールにより誘導体化させ、酸化反応を抑制
できるか検証した。
これまでの検討結果から p-アミノフェノールは、酸化等の影響を受けやすいため、
誘導体化法を用いるためには、誘導体化反応が迅速に行われる必要がある。ここで
は p-アミノフェノールとフルフラールの反応速度について確認した。
あらかじめ 9 mL の 0.01 mol/L 過塩素酸アセトニトリルにフルフラール 0.5 mL、1
μg/mL の p-アミノフェノール標準液 0.5 mL 加えた後、よく撹拌し、1 時間おきに
LC/MS/MS で測定を行った。また、化学反応は温度が反応速度に影響することも多
いため、室温の他、40 ℃に加温した場合についても確認した。その結果を図 16 に
示す。
1.00E+06
9.00E+05
8.00E+05
ピーク面積
7.00E+05
6.00E+05
室温
加温(40℃)
線形 (加温(40℃))
線形 (室温)
5.00E+05
4.00E+05
3.00E+05
2.00E+05
1.00E+05
0.00E+00
0
1
2
3
4
5
反応時間 (時間)
図 16
p-アミノフェノールとフルフラールの反応速度
p-アミノフェノールとフルフラールの反応は、反応時間、温度にかかわらず、開
始直後から一定量検出されており、誘導体化の反応は速やかに行われていると考え
られる。また、p-アミノフェノール誘導体化物は、アセトニトリル中で 2~3 日は安
定であることを確認した。
474
[p-アミノフェノール-フルフラール誘導体化物の大気通気における安定性確認]
p-アミノフェノールについては、0.01 mol/L 過塩素酸含有アセトニトリル中でフ
ルフラールと速やかに誘導体化物を形成し、アセトニトリル中で安定であることが
確認できたことから、大気の通気を行って安定性を確認した。
50 ng の p-アミノフェノールのフルフラール誘導体化物を添加したアセトニトリ
ル 80 mL に 0.04 L/min で空気を 3 時間 (7.2 L)、5 時間 (12 L) 通気した後、エバポ
レーターと窒素ガス吹付けで 1 mL として LC/MS/MS で測定した。その結果を図 17
に示す。
120.0
回収率 (%)
100.0
80.0
添加量は 50 ng。
60.0
通気速度は 0.04 L/min。
図中の回収率は通気開始時を
40.0
100%とした値
20.0
0.0
0
2
4
6
通気時間 (時間)
図 17 アセトニトリル中における p-アミノフェノール-フルフラール
誘導体化物の通気による影響
p-アミノフェノール-フルフラール誘導体化物は、空気の通気を行うことで回収
率は低下し、通気 5 時間(12 L)で回収率 10%程度となった。
p-アミノフェノールは、フルフラールによる誘導体化を行った場合でも、通気に
よって酸化の影響を受けているものと考えられ、大気捕集において、フルフラール
による誘導体化だけでは、十分な酸化抑制効果が得られないことが確認された。
このことからフルフラールで誘導体化すると共に酸化防止剤を添加して、対象物
質の酸化が抑制可能か検討を行うこととした。酸化防止剤としてアスコルビン酸、
L-システイン、りん酸、BHT、トコフェロールを用いることとした。
[p-アミノフェノール-フルフラール誘導体化物の水分存在下での安定性確認]
p-アミノフェノールのフルフラール誘導体化では、アセトニトリル中で反応を行っ
ているため、それぞれの酸化防止剤のアセトニトリルにおける溶解性を確認した。
アスコルビン酸、L-システインについては、アセトニトリルにほとんど不溶のた
め、原液を水溶液として調製し、アセトニトリルに添加することにした。
そのため、p-アミノフェノールのフルフラール誘導体化物の含水アセトニトリル
中における安定性について確認した。
475
50 ng/mL の p-アミノフェノールのフルフラール誘導体化物の標準液を 1%、2%、
5%、10%の含水アセトニトリル、又はアスコルビン酸含有アセトニトリル(※)、
L-システイン含有アセトニトリル(※)を用いて調製し、調製直後、3 時間後、8
時間後の p-アミノフェノール-フルフラール誘導体化物の溶液中での安定性につい
て確認した。その結果を図 18 に示す。
設定濃度に対する実測濃度(%)
120
1%含水アセトニトリル
100
2%含水アセトニトリル
80
5%含水アセトニトリル
60
10%含水アセトニトリル
40
アスコルビン酸含有アセト
ニトリル(水1%)
L-システイン含有アセトニ
トリル(水1%)
20
0
0
2
4
6
時間(hr)
8
10
図 18 含水アセトニトリル中での p-アミノフェノールのフルフラール誘導体化物の安定性
※ アスコルビン酸含有アセトニトリル:
アスコルビン酸 5 g を 110 mL の水で溶解させ、
このうち 1 mL をアセトニトリルで 100
mL にしたもの。
※ L-システイン含有アセトニトリル:
L-システイン 100 mg を 100 mL の水で溶解させ、このうち 1 mL をアセトニトリルで
100 mL にしたもの。
p-アミノフェノールのフルフラール誘導体化物は、1%の水分によって 3 時間で
35%程度まで減少しており、含水率が上がるにつれ減少率が高くなる傾向が確認さ
れた。アスコルビン酸、L-システイン(共に 1%の水を含む)の場合でも 1%含水ア
セトニトリルと同様の傾向を示しており、水分の影響によって対象物質の減少が確
認されたことからアスコルビン酸、L-システインを酸化防止剤として用いることは
困難と考えられる。
[p-アミノフェノール-フルフラール誘導体化物の酸化防止剤共存下における安定
性確認]
p-アミノフェノール-フルフラール誘導体化物の酸化防止剤として、アスコルビ
ン酸や L-システインを用いることは困難であることが確認されたことから、その他
酸化防止剤について検討を行うことにした。
BHT、りん酸、トコフェロールは、アセトニトリル中で可溶であることから、こ
れらの酸化防止剤を溶解させたアセトニトリル中での p-アミノフェノール-フル
476
フラール誘導体化物の安定性を確認した。
それぞれの酸化防止剤含有アセトニトリルで p-アミノフェノールのフルフラール
誘導体化物標準液を調製し、経時的に測定して安定性を確認した。その結果を図 19
に示す。
設定濃度に対する実測濃度(%)
120
100
80
BHT
トコフェロール
りん酸
60
40
20
0
0
5
10
15
時間(hr)
図 19
p-アミノフェノールのフルフラール誘導体化物の溶液中の安定性
※ BHT:BHT 2.5 g をアセトニトリル 100 mL に溶解させたもの
※ トコフェロール:トコフェロール 0.5 g をアセトニトリル 100 mL に溶解させたもの
※ りん酸:りん酸 0.5 mL をアセトニトリル 100 mL に溶解させたもの
BHT、トコフェロールは、p-アミノフェノール-フルフラール誘導体化物の安定
性が確認できたが、りん酸添加では測定直後から 30%程度の回収率となった。
[酸化防止剤(トコフェロール、BHT)共存下での p-アミノフェノール-フルフラ
ール誘導体化の反応速度]
p-アミノフェノール-フルフラール誘導体化物は、酸化防止剤としてトコフェロ
ールや BHT を用いても安定であることが確認できた。しかし、p-アミノフェノール
は、酸化防止剤だけでは酸化抑制することができないため、大気捕集時に誘導体化
反応が迅速に行われる必要がある。ここでは酸化防止剤(トコフェロール、BHT)
共存下での p-アミノフェノールとフルフラールの反応速度について確認した。
あらかじめ 9 mL の酸化防止剤(トコフェロール、BHT)を添加した 0.01 mol/L
過塩素酸含有アセトニトリルにフルフラール 0.5 mL を加えておき、1 μg/mL の pアミノフェノール標準液を 0.5 mL 加えた直後から LC/MS/MS で測定を行った。そ
の結果を図 20 に示す。
477
140
120
A re a
100
BHT
トコフェロール
AN
80
60
40
図中の回収率は反応開始時のアセ
20
トニトリルの値を 100%とした値
0
0
5
10
15
時間 (hr)
図 20 酸化防止剤共存下での p-アミノフェノールとフルフラールの反応速度
p-アミノフェノールのフルフラール誘導体化は、酸化防止剤(トコフェロール、
BHT)共存下でも速やかに反応が起こっており、酸化防止剤を含まない場合と同程
度の結果となった。このことから、酸化防止剤共存下においてもフルフラールの誘
導体化は速やかに反応し、酸化防止剤の影響はないものと考えられる。
[p-アミノフェノール-フルフラール誘導体化物の大気通気における酸化防止剤効
果の検討]
p-アミノフェノール-フルフラール誘導体化物は、トコフェロール、BHT 溶液中
での安定性が確認できたことから、大気通気を行って酸化抑制効果の確認を行った。
酸化防止剤として、BHT 2.5 g、またはトコフェロール 0.5 g をアセトニトリル 100
mL 添加し、これに p-アミノフェノールのフルフラール誘導体化物を 20 ng 添加(酸
化防止剤に BHT を用いた場合)、10 ng(酸化防止剤にトコフェロールを用いた場合)
を添加し、0.08 L/min で 12 時間捕集 (57.6 L) を行った。
図 21 に示すように p-アミノフェノールのフルフラール誘導体化物は、通気時間
と共に回収率の低下が見られ、12 時間後で BHT 添加では 15%、トコフェロールで
は 30%程度の回収率となった。
今回の検討で使用した添加量は、試料換算した場合、10 ng で 174 ng/m3、20 ng で
347 ng/m3 と高濃度となる。p-アミノフェノールは、誘導体化並びに酸化防止剤添加
による方法でも、通気と共に減少する結果となった。
478
120
回収率 (%)
100
80
BHT
トコフェロール
60
40
〇
図中の回収率は通気開始時の値
を 100%とした値
20
〇
0
0
5
10
時間 (hr)
15
174 ng/m3 (BHT)
87 ng/m3(トコフェロール)
(24 時間捕集した場合)
(※目標下限値
図 21
0.33ng/m3)
p-アミノフェノール-フルフラール誘導体化物の通気における酸化防止剤の効果
3. 大気試料中の p-アミノフェノールの分析
大気中の p-アミノフェノール分析法を確立できていないが、酸化防止剤(トコフ
ェロール、BHT)を添加してフルフラールで誘導体化する方法を用いて大気中の pアミノフェノール濃度を確認した。
酸化防止剤として、BHT 2.5 g、またはトコフェロール 0.5 g とフルフラール 5 mL
を加えた 0.01 mol/L 過塩素酸アセトニトリル 100 mL を用い、0.08 L/min で 12 時間
捕集 (57.6 L) を行った。これをエバポレーター及び窒素ガス吹付けで 10 mL に定
容して LC/MS/MS で測定を行った。結果、p-アミノフェノールのフルフラール誘導
体化物のピークは検出されなかった。大気中の p-アミノフェノールは、高濃度では
存在せず、存在したとしても低濃度か或いは存在しないものと思われる。
[粉じん中の p-アミノフェノールの分析]
これまで、p-アミノフェノールの大気中の形態をガス状成分として検討を行って
きたが、大気中での存在形態については、粉じん等に吸着している場合も想定され
る。ここでは、粉じん中の p-アミノフェノール分析法について検討を行い、大気粉
じん中の分析を行った。
[石英ろ紙からの抽出条件の検討]
石英ろ紙を用いて抽出条件について確認を行った。
石英ろ紙を 2×5 cm で切り取り、添加試料については、25 ng 添加した後、窒素
ガスを吹き付けて溶媒を除去した。
それぞれのろ紙を遠沈管にいれ、ジクロロメタン、アセトニトリル、またはメタ
ノール各 10 mL で 3 回、超音波抽出し、抽出液に p-アミノフェノール-d7 を添加し
た後、抽出液をフィルターでろ過した。抽出液は、窒素ガス(40℃)で、アセトニト
リルについては 5 mL まで濃縮、メタノール、及びジクロロメタンについては乾固
479
後、アセトニトリルで 5 mL にして LC/MS/MS で測定した。結果を表 9 に示す。
ジクロロメタン、アセトニトリルを用いた抽出で 60%程度の回収が得られたこと
からジクロロメタン、アセトニトリルで抽出を行うこととした。
なお、抽出液にメタノールを用いた場合については、p-アミノフェノール、及び
p-アミノフェノール-d7 共に不検出であった。
表 9 石英ろ紙を用いた p-アミノフェノールの超音波抽出の結果 (n=2)
抽出液
添加量 (ng)
無添加 (ng)
添加 (ng)
回収率 (%)
5
0.29
3.20
58
ジクロロメタン
5
0.06
3.37
66
アセトニトリル
5
メタノール
-
-
-
[大気粉じん中の p-アミノフェノール分析]
石英ろ紙を用いて流速 1000 L/min で 24 時間の大気捕集を行い、回収した石英ろ
紙(粉じん量 32 mg)について、添加回収試験をおこなった。
石英ろ紙を 2×5 cm で切り取り、添加試料については、5 ng(粉じん 1 mg に対し
て 6.25 ng の p-アミノフェノール)添加した後、窒素ガスを吹き付けて溶媒を除去
した。
それぞれのろ紙を遠沈管にいれ、ジクロロメタン、又はアセトニトリル各 10 mL
で 3 回、超音波抽出した。抽出液に p-アミノフェノール-d7 を添加した後、フィル
ターでろ過し、窒素ガス (40 ℃) で、アセトニトリルについては 5 mL まで濃縮、
ジクロロメタンについては乾固後、アセトニトリルで 5 mL にして LC/MS/MS で測
定した。分析結果を表 10 に示す。
表 10 粉じんにおける p-アミノフェノールの添加回収試験の結果
Blank
抽出溶媒
添加量 (ng)
無添加
添加(回収率)
5
0.17
0.18
0.76 (12%)
ジクロロメタン
5
0.06
アセトニトリル
-
-
抽出液にアセトニトリルを用いた場合は、p-アミノフェノール及び p-アミノフェ
ノール-d7 は、共にほとんど回収されず、ジクロロメタンを用いた抽出では、回収率
が 12%であった。
平成 20 年度化学物質分析法開発調査報告書にて、底質中の p-アミノフェノール
分析法検討を行っているが、底質試料からの p-アミノフェノール回収率は、各抽出
法(高速溶媒抽出、浸とう・超音波抽出、加熱還流抽出)で 10%程度である。
p-アミノフェノールの粉じんからの回収率は底質試料と同様、低い値となった。
この原因としては、p-アミノフェノールが有するアミノ基、またはフェノール性
水酸基と粉じん由来成分との反応により変質・分解している可能性が考えられ、今
回の検討では、粉じんに標準液を添加、窒素で溶媒を除いた後、速やかの抽出作業
を行っているにもかかわらず、低い回収率となっている。このことから、p-アミノ
480
フェノールは、粉じん中で速やかに変質・分解されている可能性が高く、p-アミノ
フェノールが粉じん中に存在する可能性は低いものと考えらえる。
また、同方法を用いて大気粉じんの分析を行ったが、粉じん中から p-アミノフェ
ノールは検出されなかった。
【評価】
p-アミノフェノールは、大気中の酸素によって酸化の影響を受け分解するものと
思われる。試料採取時に酸化防止剤を用いる方法、誘導体化法を用いて検討を行っ
たが、通気と共に p-アミノフェノール濃度は減少し、p-アミノフェノールの酸化を
抑制することはできず、分析法の確立には至らなかった。
【参考資料】
1) 環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課:平成 20 年度 化学物質分析法
開発調査報告書 (p-アミノフェノール; いであ株式会社)
2) 環境省環境安全課:平成 17 年度 化学物質分析法開発調査報告書
(m-アミノフェノール;福岡県保健環境研究所)
3) 環境庁保健調査室:昭和 60 年度 化学物質分析法開発調査報告書
(o, m, p-アミノフェノール; 福岡県衛星公害センター)
【担当者連絡先】
所属先名称
:いであ株式会社
所属先住所
:〒421-0212 静岡県焼津市利右衛門 1334-5
TEL:054-622-9552 FAX:054-622-9522
担当者名
:山本 潤
: [email protected]
E-mail
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