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Japanese Version – A Filter Solution for the BCM
Application Note AN:006 A Filter Solution for the BCM BCM用入力フィルタ By Salah Ben Doua Sales and Senior Applications Engineer & Marco Panizza Manager, European Applications Engineering 目次 Page はじめに バスコンバータモジュール BCM は、V ・ I Chip ファミリのひとつです。狭い入力電圧範囲の DC バス から、絶縁された中間バス電圧を niPOL コンバータへ給電します。同様に、独立した DC ソースとし 1 ても使用できます。 フィルタの評価ボード 1 フィルタの評価と 最適化 ドスイッチングを行う従来のブリックコンバータと比較して、非常に小さな伝導ノイズ、および、放 射ノイズを示します。 3 K = 1BCM 4 BCM から niPOL に給電 V ・ I Chip は、電気的な電力変換について先例のない低いノイズレベルを達成しています。今までにな い独自のソフトスイッチング(ZCS/ZVS) 技術を採用した V ・ I Chip は、MHz に満たない周波数でハー 3 K = 1/16 および K = 1/4BCM 複数の BCM の フィルタリング はじめに 外付けのフィルタリングコンデンサなしで、BCM の出力ノイズはその出力電圧の % 未満です。ソ フトスイッチングの周波数が .MHz と高いため、負荷点に追加した小さなセラミックコンデンサと、 プリント基板上の配電パターンのインダクタンスとの組合せによって、負荷点でのリップル電圧は 0.% 未満に減衰されます。独自のソフトスイッチングテクノロジーによって高周波でスイッチング しているので、システムレベルの EMI フィルタは、簡易に、小型に、そして、低コストになります。 5 V ・ I Chip は、高周波でのソフトスイッチングによるノイズ減衰の利点を利用しています。このアプリ ケーションノートでは、BCM を使用するユーザーのために、最適なフィルターソリューションを提示 6 します。 BCM を並列に動作させる 1/4-brick IBC600W の フィルタリング 6 さいごに 7 プリント基板の面積が非常に制限されている、もしくは、パッケージされたソリューションが望まし いアプリケーションについて、このアプリケーションノートの最後のフィルタ製品の紹介をご参照下 さい。 フィルタの評価ボード V ・ I Chip 用の 入力フィルタ製品について (スペースの節約のために) 7 Vicor の BCM 評価ボード(Fig. 参照)は、BCM を動作させるために、そして、基礎的な試験および 測定を行うためにシンプルなプラットフォームを提供します。このボードは、V ・ I Chip と動作に必要 ないくつかのその他の部品とを収納するように設計されています。大きな銅箔のスルーホールのパッ ドは、入力および出力の接続用に提供されています。 Figure1 BCM 評価ボード vicorpower.jp アプリケーション・エンジニアリング部 Rev. 1.0 03-5487-5407 AN:006 of 7 Application Note AN:006 EMI フィルタを接続し、減衰特性を評価するために、Fig. に示す BCM 評価ボードと共に EMI フィル タを実装可能なフィルタ評価ボード(Fig. 参照)を使用します。 Figure2 フィルタ評価ボード 試験に使用したフィルタ評価ボードの回路図については、Fig. を参照ください。 Figure3 フィルタ評価ボードの回路図 L C5 C3 +Out +In + C1 C2 L O A D -Out TM RSV PC -In BCM K Ro +Out -Out C4 C6 フィルタボードでは Y コンデンサを最短のリードで接続できるように、BCM の真下にグランドプレー ンを設けています。 vicorpower.jp アプリケーション・エンジニアリング部 Rev. 1.0 03-5487-5407 AN:006 of 7 Application Note AN:006 フィルタの評価と最適化 BCM の EMI フィルタを設計する際の目安を提示できるように、Y コンデンサと X コンデンサの値を一 定に維持したまま、コモンモードチョークだけを変更して、最適な値を求めます。Fig. のコンデンサ の値は以下の通りです: C1: .µF,‘X’Type C2: 0µF,00V アルミ電解(BCM 評価ボード上) C3,C4,C5,C6: 700pF,‘Y’Type 試験には、下記の通り つの異なる K ファクタの BCM を使用しています: B08K00T7-EB: K = /6BCM B08K0T0-EB: K = /BCM B08K80T0-EB: K = BCM 特に指定した場合を除き、全ての試験は、それぞれの BCM について公称入力電圧 8V 最大定格負荷 条件で実施されました。全ての測定値は、EN0 Level B, 準尖頭値の規制ラインと共にプロットさ れています。これは最も一般的な EMI スタンダードです。 K = 1/16 および K = 1/4BCM K = /6 V および K = / V BCM について、最適な減衰特性と最小の形状を提供するインダク タは、次の特性です: Core magnetics: ZW-0-TC 0 ターン+ 0 ターン(AWG8wire) 公称インダクタンス値:µH(測定値 0µH) 18mm 7mm Figure4 入力帰還ノイズ ( μ H 使用) vicorpower.jp アプリケーション・エンジニアリング部 Rev. 1.0 03-5487-5407 AN:006 of 7 Application Note AN:006 K = 1BCM 8V 出力 BCM について、その高い電圧のため、前述のインダクタでは充分な減衰を提供できず、そ して、第二および第三高調波と同様に基本波が規制ラインより上に増加します。この場合、より大き なインダクタンスを持つためにインダクタはさらに大きな形状になります。 この事例について押し進めた部品は下記のデータです: Core magnetics: ZJ-809-TC 0 ターン+ 0 ターン(AWG8wire) 公称インダクタンス値:6µH(測定値 67µH) Figure5 入力帰還ノイズ ( μ H 使用) 22mm 13mm Figure6 入力帰還ノイズ (6 μ H 使用) vicorpower.jp アプリケーション・エンジニアリング部 Rev. 1.0 03-5487-5407 AN:006 of 7 Application Note AN:006 複数の BCM のフィルタリング 前述のフィルタ評価ボードには、入力コモンフィルタを共有して、複数の BCM ボードを実装するこ とができます。 ここでは、それらの BCM ボードの入力端子は並列に接続し、それぞれの出力同士は絶縁して個々の 負荷に接続しています。 (Fig.7 参照) Figure7 つの BCM を フィルタ評価ボードに実装 実装したこれら つの BCM は同期運転していないので、それらのノイズは加算されず、むしろ周波数 帯域全体に広がります。従って、大きな値のインダクタの必要性はありません。K = /6BCM 単品 用に使用していた同じインダクタが使用できます。 なお、Fig.8 に示すプロットでは、上側の BCM ボードに Y コンデンサを接続していません。 Figure8 入力帰還ノイズ ( μ H 使用) Fig.9 では、双方の BCM に Y コンデンサを追加しており、フィルタリング特性は Fig.8 よりも改善さ れています。 Figure9 Fig.8 に対して、 全ての BCM ボードに Y コンデンサを追加。 vicorpower.jp アプリケーション・エンジニアリング部 Rev. 1.0 03-5487-5407 AN:006 of 7 Application Note AN:006 BCM から niPOL に給電 一般的な中間バスアプリケーション(IBA)では、Fig.0 に示されるように、 つ以上の niPOL コンバー タと、それらに給電する つの BCM によって構成されます。 Figure10 IBC アプリケーションシステム L Load 1 niPOL 2 Load 2 niPOL 3 Load 3 +Out +In + C1 niPOL 1 C3 C2 -Out TM RSV PC -In BCM K Ro +Out -Out C4 この構成を評価するために、抵抗負荷に接続された他社製の niPOL コンバータ(同期運転していない) と共に K = /BCM を使用しています。インダクタは、K = /BCM を単品で評価したときと同じ μ H です。 Figure11 つの niPOL を使用した IBC アプリケーション @ lout = 0A 入力帰還ノイズ ( μ H 使用) niPOL によって生成された基本波 00kHz と第二高調波を確認することができます。niPOL のスイッ チング周波数が非常に低いため、もともと BCM 用に設計されたこのフィルタでは減衰特性が不足し ています。niPOL のその低い周波数のピークノイズを充分に減衰するためには、さらに大きなインダ クタが必要です。 BCM を並列に動作させる 1/4 brick IBC600W のフィルタリング 同じフィルタ評価ボードを使用して、/ ブリックサイズのプリント基板に実装された、並列に動作 する つの BCM の EMI 特性を同様に評価します。 Figure12 並列に動作する つの K = I BCM を フィルタ評価ボードに実装 vicorpower.jp アプリケーション・エンジニアリング部 Rev. 1.0 03-5487-5407 AN:006 of 7 Application Note AN:006 ここで、この つの BCM のスイッチングによって、全体にノイズレベルが高くなっていますが、単一 の BCM に比べてピークは増加していません。 Figure13 K = I BCM 個並列運転 出力 600 W条件 入力帰還ノイズ (6 μ H 使用) Figure13a K = I BCM 個並列運転 出力無負荷条件 入力帰還ノイズ (6 μH使用) 全てのプロットについて、使用したインダクタは K = BCM のときと同じものです。 Core magnetics: ZJ-809-TC 0 ターン+ 0 ターン(AWG8wire) 公称インダクタンス値:6µH(測定値 67µH) さいごに BCM の発生ノイズはもともと小さいため、BCM の伝導ノイズについて世界的なスタンダードに合致 するレベルまでフィルタリングするのは、非常に容易です。一般に、 つのコモンモードチョークで 充分であり、高電圧・小電流出力、もしくは低電圧・大電流出力に関らず、使用する BCM に対して インダクタンス値は容易に最適化できます。特に注意点として、Y コンデンサは可能な限り BCM の近 くに実装し、そして、グランドプレーンに接地して下さい。 複数の BCM を使用するシステムについても、各 BCM の高調波は加算されず、その代わりに周波数帯 域全体に渡って拡散するので、BCM 単品と同じ方法によってフィルタリングできます。 V ・ I Chip 用の入力フィルタ製品について(スペースの節約のために) V ・ I Chip 用の入力フィルタとして、/ 平方インチの面積しか占有しないパッケージサイズで利用可 能です。また、ホットスワップ機能を持つわずかに大きなフィルタも利用可能です。詳細につきまし Actual Size ては http://vicorpower.com/picorpower/ をご参照下さい。 vicorpower.jp アプリケーション・エンジニアリング部 Rev. 1.0 03-5487-5407 AN:006 of 7