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セラミックス系材料におけるCO2低排出型材料技術開発 1.原料溶液制御による機能性セラミックス製造技術の開発 2.高熱伝導・省エネルギーLSI材料技術の開発 無機・有機系材料におけるCO2低排出型材料技術開発 3.固体プロセスによる金属材料リサイクル技術の開発 4.プラスティック代替木質材料の開発 5.バイオマスからのプラスティック代替材料製造技術の開発 目標 1) 強加工固体プロセスで再生した材料の常温機械的特性がバージン 材の80%以上になる加工条件の導出。 2) アルミニウム合金又はマグネシウム合金の押出し温度(673K)に おいても特性が劣化しないDLCコーティングを金型上に付与。 3) リサイクル材と同等の特性を示すリサイクル接合材の創製。 省エネ効果 石油換算 31万kl 固体プロセスによる金属材料のリサイクル技術の開発 押出し荷重負荷 加熱装置 スクラップ材 高性能大型部材 特性等評価 品質保証 接合技術の 確立により 大型部材の 創製が可能 固化プロセス プロセス最適化 切削粉、鋳造ランナー部等 の工場内スクラップ リサイクル条件 (温度、歪速度、熱処理等) 固化プロセスの最適化 (押出し荷重軽減) リサイクル材の 後処理プロセス (接合プロセス) 固体リサイクルの特徴 ・再溶解を必要としない→省エネ、安全 ・リサイクルと組織制御を同時に達成→アップグレードリサイクル 固体プロセス基礎技術の開発①:(各種素材(Fe, Al, Mg)への固体プロセスの適用) 適用例) 5083 Al合金スクラップ材(切削屑)の固体リサイクル 固体リサイクル (熱間押出し) 5μm 5μm 3mm 押出し素形材への 直接再生 5083Al合金切削屑(ドライ切削) ( 9.3, 1.8 and 0.3 mm) リサイクル材 組織の微細化 (d=6μm) 再生材の機械的特性 (バージン材と比較して約95%の機械的特性を実現) Alloy 最大応力(MPa) 耐力(MPa) 破断伸び(%) 固体リサイクル材 329 179 16 比較材(バージン押出し材) 345 187 17 押出し金型へのDLC膜塗布技術の確立 固体プロセス基礎技術の開発②:押出し金型へのDLC膜塗布技術の確立 正・負パルス型PBII法 プラズマ ガス DLC: ダイヤモンドとグラファイトの性質を持つ、 非晶質炭素(+水素)膜 600℃、大気中、1時間の熱処 理後でも、膜の剥離が無く、摩 擦係数が0.1以下を維持する膜 の作製に成功 技術シーズ: ・正・負パルス型PBII法 ・DLC膜中へのSi導入 ① ② 100 μm 排気系 正・負高電圧パルス ①:600℃、1時間の熱処理したDLC 膜の摩擦摩耗試験後の試料表面 ②:DLCコーティングしたダイス(左) と加工前のダイス(右) 固体プロセスによる再生材の付加価値化技術の開発(接合プロセスの開発) 摩擦攪拌接合 アーク溶接材 回転工具 ショルダ 回転工具 ピン 摩擦攪拌接合材 接合開先 接合材 摩擦熱 引張り残留応力フリーで 再生材の接合が可能 (大型部材創製) 6061アルミニウム合金リサイクル材を対象として接合実験を行い、良好な接合条件を導出 した(工具回転数1320rpm、工具移動速度118mm/min)。また、接合された素材の組織観 察を実施し、摩擦撹拌接合によってリサイクル材の微細組織が損なわれないことを確認した。 セラミックス系材料におけるCO2低排出型材料技術開発 1.原料溶液制御による機能性セラミックス製造技術の開発 2.高熱伝導・省エネルギーLSI材料技術の開発 無機・有機系材料におけるCO2低排出型材料技術開発 3.固体プロセスによる金属材料リサイクル技術の開発 4.プラスティック代替木質材料の開発 5.バイオマスからのプラスティック代替材料製造技術の開発 目標 1) 圧密加工木材に、従来法の10倍以上の生産速度、耐久性向上 用薬液注入量2倍として、非加工材と同等の寸法安定性を付与。 2) 難燃化薬剤の注入によりJISの不燃化基準をクリア。 3) 木粉に自己接着力と流動性を付与し、接着剤無しでの成形を可 能とする。 4) 粉砕することなくバルクからの直接流動成形技術の開発。 省エネ効果 石油換算 442万kl 持続的資源としての木材の工業材料化 特徴 ・水と炭酸ガスを光合成で固定した有機物 ・気候風土等により様々に成長したセル構造 ・成長は「肥大と伸長」の2種類の細胞分裂 ・水分の吸・脱着量が多い スギの3断面を示すSEM写真 腐朽性 可燃性 低くかつバラツク強度 変形加工が困難 寸法変化や形状変化が大きい 薬液含浸による改良 圧密加工による改良 変形加工技術の開発 新しい含浸技術の開発 ・耐久性向上 ・寸法安定性向上 ・不燃木材(JIS難燃1級) 新しい圧密技術の開発 ・加工速度の向上 ・省エネルギー化 流動成形技術の開発 ・複雑形状の成形 ・バルクからの直接成形 新しい薬液含浸技術 → ロールによる予備圧縮 ・ フェノール樹脂含浸 薬液注入 加工前の断面 寸法安定性5倍以上 スポンジ効果の利用 薬液注入性が2倍に向上! 一時的圧縮 難燃化薬剤の含浸 不燃(JIS難燃1級) 単板の高温ロールプレス 単板 ロールプレス 製材品 (厚板) 単板 材料内部に 熱が伝わりにくい 短時間で材料全体に 必要な熱を供給 処理に時間がかかる 短時間で圧密可能 加工不良が発生しやすい 加工不良が少なく 歩留まり向上 従来のバッチ加工から、ロールの連続加工へ 高速度化と省エネルギー化 ・粉末化不要のバルク材からのトランスフォーム成形 10mm 200℃,140MPa,気乾 木粉・竹粉 ピストン 粉末 木材 竹材 バルク材 シリンダ ゲート (φ2,10mm) キャビティ 10mm バルクからの後方押出し成形 バルクからの後方押出し成形 スギ 竹 後方押出成形 深底・薄肉成形可能 セラミックス系材料におけるCO2低排出型材料技術開発 1.原料溶液制御による機能性セラミックス製造技術の開発 2.高熱伝導・省エネルギーLSI材料技術の開発 無機・有機系材料におけるCO2低排出型材料技術開発 3.固体プロセスによる金属材料リサイクル技術の開発 4.プラスティック代替木質材料の開発 5.バイオマスからのプラスティック代替材料製造技術の開発 目標 1) バイオマス含有量70wt%、強度20MPa以上で、汎用成形機での 成形加工が可能なバイオマス系プラスティック代替材料を開発。 2) 製品化までの全工程で石油系プラスティックと比較してCO2発生 量を1/3以下に低減。 省エネ効果 石油換算 235万kl バイオマスからのプラスティック代替材料製造技術(全体概要) バイオマス資源 本技術 木材,パルプ,古紙等 革新的工業材料化法の必要性 (主成分:セルロース) メカノケミカルポリマーアロイ化(固相・無溶媒) バイオマス系ポリマー(70%以上) 非熱可塑性 溶剤の限定 界面反応制御 結合形成 官能基 従来技術 工業製品の限定 機能・物性の限界 低環境負荷 低コスト 省エネルギー 合成ポリマー(30%以下) 紙,レーヨン 熱可塑性の発現 問題解決 バイオマス系成形材料 石油系プラスチックの氾濫 化石燃料資源の枯渇 二酸化炭素の大量排出 環境・リサイクル問題の発生 シート 押出成形体 射出成形体 ◎実用的成形性・強度 (20MPa以上:低密度 ポリエチレンと同等) ◎高リサイクル性 汎用の容器,包装材,建築材,シート等へ バイオマスからのプラスティック代替材料製造技術(技術概要) ポリエチレン(PE) 無水マレイン酸(MA) 化学的に性質の異なるバイオマス(主 成分はセルロース)とオレフィン(ポリエ チレン等)の界面を結合させる。 ラジカル発生剤[過酸化ベンゾイル] 溶融混練 溶融混練 MAのグラフト化 反応 メカノケミカルポリマーアロイ化法 メカノケミカルポリマーアロイ化法 機械的エネルギーによる圧力 機械的エネルギーによる圧力 やせん断力により,分子レベル やせん断力により,分子レベル で複合化できる技術 で複合化できる技術 マレイン酸グラフト化ポリエチレン(MPE) セルロース (パルプ,木粉等) ・溶融混練 ・溶融混練 ・粉砕 ・粉砕 分子レベルで複合化 エステル化反応 マレイン酸グラフト化 ポリプロピレン(MAPP) でも同様に複合化−成形 が可能 相溶化剤として作用 MPE-セルロース複合体 強度:40MPa以上 木粉80%以上複合化 成形品 成形品 プレス成形 プレス成形 押出成形 押出成形 射出成形 射出成形 バイオマスからのプラスティック代替材料製造技術(成形品) 10cm パルプ−PE複合体 パルプ−PP複合体 建材用板 (木粉−PP複合体) パルプ−PE複合体(強度試験片) 抗菌性板 (ヒバ木粉−PP複合体) トレイ (おから−PP複合体) キトサン−生分解性樹脂複合体 豆腐容器 (おから−PP複合体) 玩具 (スギ木粉−PP複合体) 26 事業化・波及効果 未来型CO2低消費材料・ 材料製造技術開発 セラミックス系材料における CO2低排出技術開発 原料溶液制御による機能性 セラミックス製造技術の開発 成果 アウトカム 実用化イメージ ・大量生産技術の開発 ・他の機能性セラミックス 製造への展開 集積化非鉛圧電体 ⇒材料メーカー試作段階 焼成温度の低温化 マイクロ波焼成法開発 高熱伝導・省エネルギー LSI材料技術の開発 高熱伝導LSIフィラー 充填封止材開発 無機・有機材料における CO2低排出技術開発 固体プロセスによる金属材 料リサイクル技術の開発 固体(低温)リサイクル による省エネ省資源 プラスティック代替木質 材料技術の開発 CO2排出に寄与しない 木材の使用範囲拡大 原油換算870万kL 【セラミックスメーカー】 圧電体等機能性セラミック スの低温作製法の導入 ・低コスト大量合成技術の開発 ・用途開発 フィラーに適したAlN粒子 ⇒企業への特許実施契約 CO2排出に寄与しないバ イオマスの使用範囲拡大 製品の 製造・加工 時の削減 【エレクトロニクスメーカー】 高熱伝導率セラミックス フィラー 製品の 使用 時の削減 ・現場に応じたシステム開発 工場内スクラップリサイクル ⇒軽金属企業との共同研究 【金属メーカー】 固体プロセスリサイクル法 の導入 ・木質材料の認知普及 ・成形性のさらなる拡大 不燃化木材 ⇒企業で実用化 木材の流動成形 ⇒企業と複数の共同研究 【木材加工メーカー等】 加工木材によるプラス ティック部材の代替 バイオ原料80%のプラス ティック代替材料 ⇒一部製品化 製品の リサイクル による削減 波及効果 ・有害元素を使わない機能性セラ ミックス材料の開発 ・応用先の拡大 バイオマスからのプラスティッ ク代替材料製造技術の開発 材料・製造分野 でのCO2排出 量削減 【プラスティックメーカー】 プラスティック部材の代替 ・金属リサイクルの促進 ・木材廃材、バイオ原料の有効 利用 成果(共通指標) 論文数 論文の 被引用 度数 特許等件 数(出願を 含む) 特許権 の実施 件数 ライセ ンス供 与数 取得ラ イセン ス料 国際標 準への 寄与 セラミックス系材料におけるCO2低 排出型材料技術開発 82 184 17 2 0 0 0 無機・有機系材料におけるCO2低 排出型材料技術開発 79 137 11 2 1 0 0 161 321 28 4 1 0 0 要素技術 計 補足説明資料 事業目的 地球温暖化対策推進大綱(H14/3/19) CO2削減関係 1. エネルギー起源CO2抑制=省エネ、新エネ、燃料転換、原子力 2. 非エネルギー起源CO2削減=リサイクル、木質材料、バイオマス 3. 革新的技術開発と社会における温暖化防止活動でのCO2削減 4. CO2吸収量の確保 この総合的なCO2削減対策を材料技術に適用 材料の製造・加工・使用・再生のあらゆる場での省エネルギー化・CO2 排出量を抑制することが可能な材料基盤技術を開発する。 個々の開発技術選定の理由 ・エネルギー多消費型で省エネ化の効果が大きい セラミックス産業を選定(製造:原料溶液制御) ・CO2対策以外にも資源問題など波及効果が大き い(リサイクル:金属材料リサイクル) ・総合的なCO2削減効果が期待できる(木質・バイ オマス) ・高熱伝導度セラミックスとして広範な応用の期待 (使用:高熱伝導LSI材料) 原料溶液制御による機能性セラミックス製造技術の開発における 製造温度低温化目標:300℃の根拠 鉛を含まない圧電材料として、二つの候補材料を検討。 1.従来技術におけるCaBi4Ti4O15セラミックスの焼結温度は1050℃、本研 究開発の薄膜作製目標(達成)温度は650℃∼700℃。 2.従来技術におけるBaTiO3-BaZrO3セラミックスの焼結温度は1100℃、 本研究開発の薄膜作製目標(達成)温度は750℃。 (薄膜作製に関する目標温度は、目的に応じた異種基板材料への集積化 を考え、シリコン半導体や金属材料などの耐熱温度を基に設定。) 以上の目標設定に基づき、セラミックスの製造温度と薄膜の作製目標 温度の差(低温化温度の絶対値)を300℃とした。 木質材料の不燃化剤について 現在使われている薬剤は ・リン酸系 ・ホウ酸系 (規制の面からリン酸系が主流になりつつある。) 1.JIS難燃基準をクリアすること。 2. 使用時に薬品の放散などを生じないこと(安全)。 3. 木材の風合い、感触などを維持する。 3. 湿度等の周囲環境の変化に対し、木材の性質変化が 見られないようにすること。 などを主眼点に、研究を推進中。 プラスティック代替材料のリサイクルについて ・リサイクル性 溶融すれば何回もリサイクルできる金属ほどではないが、リサイ クルは可能。 ・木質材料については、プラスティックを混ぜず、単独で成形した材料 のほうがリサイクル性は良好。 ・プラスティックと混ぜた材料についても、リサイクルは可能である。 技術の将来展開 原料溶液制御による機能性セラミックス製造技術 非鉛系圧電セラミックス 焼成の低温度化による省エネ。 機能向上(より小型で同等性能)により同ロットでより多くの製品が生産 できることによる省エネ。 ⇒ 製造法の導入による圧電素子の製造時の大幅な省エネルギー(+非鉛化) (現在必要なブレークスルー:製造工程及び原料の安定性の改良) 高熱伝導・省エネルギーLSI材料技術 AlN高密度充填に封止材料 CPU放熱問題の解消 冷却ファン等消費電力の削減 ⇒高熱伝導度セラミックスフィラーとしての展開 (現在必要なブレークスルー:低コスト合成技術の開発) 固体プロセスによる金属材料リサイクル技術 NEDO事業による展開中(マグネシウム鍛造技術開発) ⇒Mg、Al等軽金属のリサイクル率の向上とともに、生産・加工時 の省エネ プラスティック代替木質材料技術 不燃化・形状安定化処理を受けた木質材料 ⇒エンプラ等特殊用途を除くプラスティック製品の代替 木材資源の有効利用の拡大による、林産業の活性化・環境保全。 CO2の木質材料としての固定。 バイオマスからのプラスティック代替材料製造技術 バイオマス系複合材料 ⇒エンプラ等特殊用途を除くプラスティック製品の代替 現在のプラスティック製造設備を利用しつつ、大幅な石油由来原料 の使用削減。