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平成23年度 島根県中山間地域研究センター 研究成果発表会 平成23年10月28日 隠岐マツ材の新たなニーズ発掘のために ~床暖房用フローリングの試作と評価~ Keyword:クロマツ,フローリング,床暖房 木材利用グループ 石橋正樹 床暖房は健康的で安全な暖房方式 針葉樹の単層フローリングは 床暖房用として不向きである 隠岐クロマツフローリングは 床暖房用として適用可能? 現行の床暖房評価手法 単層フローリングにとっては ハードルが高い! ガス3 ガス3社 統一基準 試験条件 室内温度 室内湿度 適合基準 日本フローリング 日本フローリング 工業会基準 規定なし (通湯温度80±5℃) 目地隙: 変動値0.5mm以内 10~20℃ 試験中の変動幅2℃以下 40~60% 隙間:1mm以下 段差:絶対値0.3mm以下 反り:絶対値0.3mm以下 高価な試験装置が必要! 実態に即した評価手法を検討した 試験方法 1.床暖房用フローリングの試作 さね部のスロープ加工 従来の本ざね加工 板目 45° 追柾 45° 板目 60° 温湿度環境を変化させ,形質変化を比較 20℃ ℃/65% % 検証内容 膨張 収縮 20℃ ℃/95% % 30℃ ℃/30% % 20℃ ℃/65% % 隙間量 段差量 永久変形 試験方法 2.床暖房熱耐久試験装置の試作 2000 3000 熱源 温水方式 発熱温度 60℃一定 フローリング材 小根太付温水マット(12mm) 構造用合板(12mm) 断熱材(25mm) 試験方法 3.床暖房熱耐久試験 床暖房稼働時間 測定期間 運転方法 H23.3.23~ H23.4.25 連続運転期(33日間) H23.4.25~ H23.5.18 運転OFF期(23日間) H23.5.18~ H23.5.26 間けつ運転期 〔AM9:00~PM5:00〕(8日間) 測定間隔 AM11:00 ほぼ毎日 測定項目 室内温湿度 床表面温度 含水率 反り量 隙間量 段差量 結果と考察 1.床暖房用フローリングの試作 (さね形状の比較試験) (mm) 隙間 隙間( ) 膨張 収縮 2.0 1.8 1.6 1.4 1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 板目スロープ45° 追柾スロープ45° 板目スロープ60° 本ざね加工 20℃/65% 20℃/95% 30℃/30% 20℃/65% 隙間量 膨張時の突き上げによる変形は生じなかった 結果と考察 1.床暖房用フローリングの試作 (さね形状の比較試験) 膨張 収縮 0.40 0.35 段差 段差( (mm) ) 0.30 板目スロープ45° 板目スロープ45°を 熱耐久試験に採用 追柾スロープ45° 板目スロープ60° 本ざね加工 0.25 0.20 0.15 0.10 0.05 0.00 20℃/65% 20℃/95% 30℃/30% 20℃/65% 段差量 追柾面には著しく段差が生じた 1.床暖房用フローリングの試作 結果と考察 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0 85 80 75 70 65 67 56 0 1 2 3 53 4 経過日数 経過日数( 日数(日) 50 5 6 乾燥における含水率経過 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 7 乾球温度(℃) 湿球温度(℃) 温度 温度( (℃) (%) 含水率 含水率(%) (原板の人工乾燥) 含水率(%) 要した日数 6.75日間 仕上がり含水率は6.41%であった 結果と考察 3.床暖房熱耐久試験 温度 温度( (℃ ) (装置内の温湿度) 50 40 30 20 10 0 連続運転期 運転OFF期 通常床面表面温度 カーペット面表面温度 装置内温度 装置外温度 基準値より高い温度 1 6 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 経過日数( 経過日数(日) 温度 100 80 60 40 20 0 間けつ運転期 日本フローリング 工業会の試験基準 相対湿度 相対湿度(%) (%) 装置内湿度 装置外湿度 基準値より低い湿度 1 6 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 経過日数( 経過日数(日) 相対湿度 3.床暖房熱耐久試験 結果と考察 (フローリングの形質変化) 3.0 隙間 隙間(mm) 2.5 2.0 1.5 従来品 Control材 1.0 試験材 試験材 0.5 従来品(カーペット部) Control材(カーペット部) 試験材(カーペット部) 試験材(カーペット部) 0.0 1 7 14 22 32 43 53 61 経過日数( 経過日数(日) 隙間量(幅方向) 隙間量は従来品の6割に抑えられた 3.床暖房熱耐久試験 結果と考察 (フローリングの形質変化) 0.7 0.6 段差 段差(mm) 0.5 0.4 0.3 Control材 従来品 0.2 試験材 試験材 0.1 Control材(カーペット部) 従来品(カーペット部) 試験材(カーペット部) 試験材(カーペット部) 0.0 1 7 14 22 32 43 53 61 経過日数( 経過日数(日) 段差量(幅方向) 段差は大きく反りの影響を受けた 3.床暖房熱耐久試験 結果と考察 (フローリングの形質変化) 1.5 + 矢高 矢高(mm) 1.0 - 0.5 0.0 Control材 従来品 試験材 試験材 -0.5 Control材(カーペット部) 従来品(カーペット部) 試験材(カーペット部) 試験材(カーペット部) -1.0 1 7 14 22 32 43 53 61 経過日数( 経過日数(日) 反り量 上下面に生じる吸放湿速度の差が 反りの方向を決定づける 結果と考察 3.床暖房熱耐久試験 含水率計含水率 含水率計含水率(%) (%) (フローリングの含水率) 12 10 8 6 4 2 0 従来品 Control材 試験材 試験材 従来品(カーペット部) Control材(カーペット部) 試験材(カーペット部) 試験材(カーペット部) 1 7 14 22 32 43 53 61 経過日数( 経過日数(日) 熱耐朽試験中 敷設前 敷設後 初期含水率を 初期含水率を 従来品 試験材 11.9 9.7 6.5 6.2 低く抑えることで えること 寸法が安定した 結果と考察 3.床暖房熱耐久試験 (フローリングの視覚改善) 板目スロープ45°加工により 隙間が目立たなくなった 釘頭部が 釘頭部が 見えなくなった! えなくなった! 従来品 試験材 まとめ • • • 製品評価に活用できる装置が製作できた 隠岐クロマツフローリングについて有益な形質 変化データが得られた 板目スロープ45°加工を施すことで、隙間を 目立たなくすることができた 隠岐クロマツフローリングは 床暖房用として使用可能と判断 ご静聴ありがとうございました!