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新生アウガを目指して(案)

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新生アウガを目指して(案)
新生アウガを目指して(案)
【平成28年5月2日
修正版】
平成28年5月
青 森 市
目
次
はじめに
1
1. アウガの概要
2
2. 商業施設の再生に対する認識
7
3. 将来のアウガの姿
9
4. 「将来のアウガの姿」の実現に向けた取組
【資料編】
19
26
1.「新生アウガを目指して(案)」に対する市民意見の概要
27
2.「将来のアウガの姿」に至る検討経過
31
3.アウガと青森駅前再開発ビル株式会社の状況
53
はじめに
青森駅前地区の再開発事業は、青森駅前の土地利用の高度化を図るとともに、老朽化が著しい魚菜市場を中心とした商業環
境の整備を目的に、青森商工会議所が策定した「青森地域商業近代化実施計画」が契機となり、昭和52年から取り組まれた
ものです。
地権者をはじめとする関係者のご理解・ご協力により、平成13年1月にオープンした再開発ビル「フェスティバルシティ
アウガ」は、地階に新鮮市場、1階から4階までに商業テナント、4階の一部と5階以上に図書館や男女共同参画プラザなどの
市の公共施設が配置され、多くの市民の皆様に親しまれる、市民共有の財産となっています。
アウガを管理運営する「青森駅前再開発ビル株式会社」は、多額の長期借入金から生じる利息負担のほか、長引く景気低迷
などを背景に、売上が伸び悩むなど、平成13年のオープン当初から厳しい経営状況が続いたことから、経営改善を進めるべ
く、市として、平成20年2月と5月に金融機関の債権を市が取得することによる支払利息の低減を実施したほか、平成22年1
月には、同社の再生計画の策定・推進に併せて、2億円の新規融資、債権の一部株式化(第三者割当増資の引き受け)など
の支援を実行したものの、計画初年度(第18期/平成21年度)実績が計画値を下回ったことに加え、再生計画の達成に向け
た改善策を検討することなどを目的に市が設置したアウガ経営戦略委員会からの提言などを受け、同社では、平成23年12月、
再生計画に替わる新たな経営健全化策として、「経営改革緊急アクションプラン」を策定しました。
このアクションプランでは、「経常損益の黒字化」という計画目標は達成したものの、空き区画の解消が達成できず、リー
シング対策の強化という課題が顕在化したことから、同社では、自主・自立の経営を基本に、健全経営の中期的安定を目指
すことを目標とした「第2次再生計画」を平成26年6月に策定し、市として、資金の安定化と商業施設としての再生を進める
ため、同社に対する市の債権の元金償還の繰延べと支払利息の低減の支援を実行しました。
しかしながら、同計画初年度(第23期/平成26年度)から、目標値と実績値に大きな乖離が生じる結果となったことから、
同社において、新たな再生の方法を検討するため、弁護士、公認会計士、そしてファッション及び飲食の経営に精通してい
る方の3名からなる「アウガ再生プロジェクトチーム」を設置するとともに、集客力と収益性の高い新たなショッピングビ
ルに生まれ変わらせるために必要な資金獲得のため、事業協力者の招聘に向けた取組を進めましたが、平成27年12月、同
チームから、アウガの公共化が提言されたほか、事業協力者の招聘についても断念せざるを得ない状況となりました。
同社は、平成28年1月、市に対して、早期に市と協議の上、対応方針の検討を進めたいと要請し、市は、アウガが市民共通
の財産であり、同社に対する貸付金等が市民の貴重な税金であるという認識のもと、アウガの再生に向けた取組が、喫緊か
つ重要な課題であることを踏まえ、同社と協議し検討を進めることとし、検討に当たっては、平成26年第2回定例会での同
社に対する市の対応に関する附帯決議を念頭に、同社のこれまでの経営状況の検証や将来経営の見極めのほか、アウガの機
能を検討し、平成28年2月、アウガの再生に向けた市の対応方針(案)を公表しました。
更に、平成28年3月、議会及びあおもり市民100人委員広聴会などからのご意見を踏まえた修正版を公表し、今般、平成28年
第1回定例会の「青森駅前再開発ビル『アウガ』に市役所庁舎機能を導入することを求める決議」及び「市民と市長のなん
でもトーク」でのご意見を踏まえ、「新生アウガを目指して(案)(平成28年5月2日修正版)」を取りまとめました。
今後は、中心市街地を照らす新たな灯火となり、今以上に多くの市民に愛され、にぎわい続けるアウガを目指し、関係者の
1
皆様のご理解をいただきながら取り組んでまいりますので、ご協力いただきますようお願い申し上げます。
1.アウガの概要
(1)アウガの概要
青森市
■アウガ駐車場の管理運営
■公共サービス提供の場や市民活動の場として、市民図書館、男女共同参画プラザ、
さんぽぽ、情報プラザなどの公共施設を管理運営
アウガ
出
■多機能でにぎわい創出効果が高い中心市街地活性化を牽引する核的施設
であり、多くの市民が利用する市民共通の財産
■年間400万人以上が来館し、地階新鮮市場、1階から4階の商業テナント、
4階一部から8階までの公共施設からなる複合施設
資:8億3千5百万円
(出資割合:63.7%)
貸付金:約23億8千万円
取締役:設立時から副市長を配置
市民図書館
8F
市民図書館
7F
さんぽぽ、まちなかラボなど
駐車場
情報プラザ
5F
店舗(商業テナント)
4F
店舗(商業テナント)
3F
店舗(商業テナント)
2F
店舗(商業テナント)
店舗(新鮮市場、レストラン)
青森駅前
再開発ビル
株式会社
6F
市民図書館
男 女共同参画プラザ(研修室、ワークステーション、AV多機能ホール、インナーパークなど)
金融機関
1F
公
共
施
設
店
舗
B1F
■アウガ全体を管理運営する管理主体として設立
■地権者から賃借した床及び自社が保有する床を、地階の
出店地権者及び地階から4階のテナントに賃貸
2
1.アウガの概要
(2)アウガが現在担っている役割
アウガがこれまで担ってきた役割
市民図書館や男女共同参画プ
ラザなど、市民の多様な活動
機会の場を提供する公共性・
公益性の高い施設
市民共有の財産
本市の中心市街地
活性化に必要不可欠
な施設
年間約400万人の市民や観光
客が利用する中心市街地の
活性化を牽引する核的施設
であり、周辺商店街への波
及効果を与える施設
約15億円の店頭売上高と
約200人の雇用による地域
経済の活性化効果のある
施設
3
1.アウガの概要
(3)アウガオープン以降の主な経緯(経営改善に向けた歩み)
市の取組
青森駅前再開発ビル株式会社の取組
10期
(H13)
11期
(H14)
12期
(H15)
平成13年1月
アウガオープン
オープン時から開業前計画と実績が乖離
第10期(平成13年度)における店頭売上高等の目標値(店頭売上高
/52億円、収益収入/8.1億円)を実績値(店頭売上高/約23億円、収益
収入/約5.3億円)が大きく下回る。
平成15年4月
平成14年7月
情報プラザオープン(床賃借)
平成15年3月
情報プラザ保留床取得
(670.47㎡/約3億139万円)
青森アウガ改善3カ年計画(第12期~第14期)
賃貸料収入が当初計画を大幅に下回ったことから、集客力の高いテナ
ントの導入に向けた営業力の強化など、経営改善対策を講じるが、当
該計画策定以降も経常損益の赤字、慢性的な資金不足の状態が続く。
17期
(H20)
平成20年5月
中期10カ年経営計画(第17期~第26期)
借入金に係る多額の利息負担を主たる要因として、経常損益が黒字化
しない厳しい経営環境が続いたことから、更なる経営改善に取り組む
こととしたが、第17期(平成20年度)末には、純資産が約230万円ま
で減少し、債務超過の懸念が生じた。
18期
(H21)
平成21年12月
再生計画(第18期~第20期)
第17期(平成20年度)末に債務超過の懸念が生じたことを受け、地権
者、市及び関係者合意のもと、「店頭売上高30億円」をはじめとする
5項目の目標と、その実現に向けた実施項目を掲げた再生計画(計画
期間3年)及び経営計画(計画期間5年)を策定し、経営改善を強力に
進めることとした。
平成20年2月、5月
金融機関の債権約23億3,248万円
を約8億5,000万円で取得し、支払
利息を低減
平成22年1月、3月
2億円融資
債権の一部株式化
【実行額:5億6千万円】
市からの貸付金に係る元金償還の
繰延べ
4
1.アウガの概要
(3)アウガオープン以降の主な経緯(経営改善に向けた歩み)
青森駅前再開発ビル株式会社の取組
19期
(H22)
20期
(H23)
再生計画(第18期~第20期)の行き詰まり
売上高の伸び悩みなどを主たる要因として、計画初年度の第18期(平
成21年度)に続き、第19期(平成22年度)においても、実績値が計画
値を下回る厳しい経営状況となった。
平成23年12月
経営改革緊急アクションプラン(第20期~第21期)
恒常的な赤字体質を改善するため、アウガ経営戦略委員会からの指摘
等を踏まえながら、再生計画の見直しを進め、経営改善に取り組んだ
結果、第21期(平成24年度)にアウガオープン以来初となる経常損益
の黒字化を達成したが、第22期(平成25年度)には再び赤字に転じた。
23期
(H26)
平成26年6月
第2次再生計画(第23期~第27期)
第22期(平成25年度)に再び経常損益が赤字に転じたことを受け、経
常損益の黒字化を図り、健全経営の中期的安定を目指す「第2次再生計
画」を策定し、収支改善策等に取り組んだが、計画初年度の第23期
(平成26年度)から当期純利益の実績値が計画値を約5千万円下回った。
24期
(H27)
市の取組
平成27年12月 アウガ再生プロジェクトチームからの報告
第2次再生計画と実績の乖離原因分析を踏まえた対応策として、外部の
専門家によるプロジェクトチームを組織し、これまでの枠にとらわれ
ない新たな再生の方法を検討することとし、同チームからアウガを公
共化するべきであるという提言がなされるなどの指摘があった。これ
らの指摘を踏まえ、青森駅前再開発ビル株式会社から、早期に市と協
議の上で対応方針の検討を行いたいと市に要請があった。
アウガ経営戦略委員会
平成23年2月(中間報告)
平成24年1月(最終報告)
※主な提言
・再生計画の見直しの必要性
・リーシングの強化
・権利床賃借料の見直し 等
平成26年7月
計画期間中における市の債権の元金
償還の繰延べ
計画期間中の支払利息の低減
〔参考〕平成26年度青森市一般会計補正予算
に対する附帯決議
①会社の経営状況について、議会に対し、計画の
検証を含め、必要に応じて報告・説明するとと
もに、必要な資料を提示すること
②権利床賃借料の低減について、地権者と協議し、
理解を得られるよう要請すること
③早期にリニューアルを実施するよう要請するこ
と
④平成21年度に緊急融資した2億円について、で
きる限り早期に返済できるよう努めることを要
請すること
⑤①から④を踏まえ、第2次再生計画の進捗状況
を見きわめながら、アウガの経営について、適
時・適切に判断すること
5
1.アウガの概要
(3)アウガオープン以降の主な経緯(経営改善に向けた歩み)
青森駅前再開発ビル株式会社の取組
24期
(H27)
平成28年2月
同社の対応方針を公表
青森駅前再開発ビル株式会社が商業施設として運営し続けるこ
とは、過剰な債務への対応や複雑な権利関係の整理をはじめ、
様々な課題があり、また、アウガ再生プロジェクトチームによ
り、現状のままでの商業施設の維持と、商業フロアを拡大する
商業化が否定されたことに対し、合理的に反証できる経営改善
の具体策を見出すことができない状況にあることから、アウガ
再生のためには、公共化の方向に進むことが望ましいとの結論
に至り、公共化を進める工程の中で、同社の役割や存続につい
て、市と協議を進めることとした。
市の取組
同社と協議し対応方針を検討、市の対応
方針(案)を公表
(平成28年2月、3月)
・本市の中心市街地活性化と施設の有効
活用の観点から、アウガを公共化(市
がアウガの全ての土地及び床を取得)
し、引き続き、中心市街地のにぎわい
創出を目指す。
・青森駅前再開発ビル株式会社からの要
請に基づき、アウガ公共化の検討過程
で、同社のあり方について早急に結論
が得られるよう、同社との連携のもと、
関係者と協議を進める。
6
2.商業施設の再生に対する認識
(1)商業施設の再生に対する青森駅前再開発ビル株式会社の認識
青森駅前再開発ビル株式会社は、アウガ再生プロジェクトチームの報告書による、商
業施設としての可能性の否定に対し、合理的に反証できる経営改善の具体策を見いだ
せず、また、事業協力者の候補者の要請(不動産の所有権の一本化)への対応が困難
であることなどから、事業協力者の招聘に向けた取組を断念せざるを得ない状況にあ
るほか、監査法人からの指摘も踏まえ、現在、会計基準に基づき、減損会計適用に関
する検討を進めているところである。
これらのことから、同社は、アウガ再生のためには、市による公共化(土地及び床の
取得)の方向に進むことが望ましいとの結論に至り、公共化を進めるに当たり、その
工程の中で、同社の役割や存続について、市と協議を進めていきたいと考えている。
(2)商業施設の再生に向けた市の検討
市は、第2次再生計画の実現性について、同計画の取組は、同社が経営改善を図るた
めの最善の方策であると認識しているが、計画に掲げた収益改善策のうち7項目が未
実施となっており、その状況の改善が見通せないことなどを踏まえると、同社が自力
で、第2次再生計画の目標である「計画期間中に経常損益の黒字化を図り、健全経営
の中期的安定」を実現することは、非常に厳しいものと考える。
また、商業施設の再生に向けて市が行った試算では、「同社が使用する面積に占める
地権者から賃借する面積を少なくし、同社が収益を上げやすい構図」とするため、地
階から2階を商業フロアとして同社が運営した場合であっても、経常損益は約2,000万
円の赤字となった。
7
2.商業施設の再生に対する認識
(3)商業施設の再生に対する市の認識
現状の商業施設の維持については、青森駅前再開発ビル株式会社が減損会計適用に関
する検討を進めているところであり、また、第2次再生計画の目標達成は極めて厳し
い見通しであることや、事業協力者の招聘に向けた取組を断念せざるを得ない状況で
あること等を踏まえると、今後の経営改善は見込めない。
また、アウガ再生プロジェクトチームの報告書では、現状のまま商業施設として経営
を継続した場合、公的資金の追加負担の拡大が指摘されており、市民の目線でこのこ
とを捉えた場合、更なる公金投入は、市民の理解を到底得られるものではない。
商業化(商業フロアの拡大)については、同チームの報告書において、商業化を進め
るのは正しい選択ではないとされているとともに、大型テナント候補へのヒアリング
の結果、有力なテナント候補は見当たらないことから期待が薄いとされていること等
を踏まえると、アウガの商業化は、実現可能性が低い。
市の試算では、商業フロアの縮小により、同社が収益を上げやすい構図とした場合で
あっても、経常損益の黒字化を図ることができない。
【商業施設の再生に対する市の認識】
『商業施設の再生は困難』
8
3.将来のアウガの姿
(1)将来のアウガの姿に係る基本的な考え
これまで、市では、青森駅前再開発ビル株式会社の再生に向け、商業施設と公共施設か
らなる複合施設として、3ページに示した役割を担うアウガを存続させるべく、商業施
設の運営を主たる業務とする同社に対して、経営改善に向けた様々な支援を行ってきた。
しかしながら、同社の現在の厳しい経営状況や商業施設の再生に向けた市の検討結果、
さらにはアウガ再生プロジェクトチームの報告書や事業協力者の招聘に向けた状況を踏
まえると、市として、アウガの商業施設を再生させることは困難であるとの判断に至っ
た。
このことにより、アウガ自体が地域経済に与えてきた直接的な経済効果の低下は避ける
ことができないが、このピンチをチャンスに変えるべく、アウガを、中心市街地活性化
における役割はもとより、北海道新幹線開業効果の最大限の獲得や、今後予定されてい
る青森空港と中国の主要都市を結ぶ国際航空定期便の就航を契機とした本市への誘客促
進など、交流人口の拡大に向けた役割を発揮し、人口減少対策が急務となっている本市
のまちづくりの重要な役割を担っていく施設として生まれ変わらせる必要がある。
したがって、市としては、現在も、多くの市民に利用されているアウガの灯をともし続
けることにより、本市の重要施策の一つである中心市街地活性化を牽引する核的施設と
して、アウガを訪れた人が周辺商店街へ流れていくことによる、にぎわい効果や経済効
果といった波及効果を高めるべく、新たな視点から再生させていくこととする。
9
3.将来のアウガの姿
(2)将来のアウガの姿
本市の中心市街地活性化と施設の有効活用の観点から、アウガを公共化※し、引き続
き、中心市街地のにぎわい創出を目指す。
青森駅前再開発ビル株式会社からの要請に基づき、アウガ公共化の検討過程で、同社
のあり方について早急に結論が得られるよう、同社との連携のもと、関係者と協議を
進める。
※ アウガの公共化
市が、アウガの全ての土地及び床を取得すること。
新生アウガ
新たな機能として、地階から4階に『食のフロア』と『にぎわい交流機能』を付加す
ることにより、にぎわい効果が高い空間に生まれ変わらせ、引き続き、中心市街地活
性化を牽引する核的施設としての機能を発揮させ、中心市街地のにぎわい創出を目指
す。
「新生アウガ」に導入する『にぎわい交流機能』については、市民や議会等の意見を
踏まえ、アウガ再生プロジェクトチームが提言したインタラクティブ コミュニティ
化も参考に、中心市街地のにぎわい創出と市民参加の促進につながる機能となるよう
検討を進める。
10
3.将来のアウガの姿
(3)本市の中心市街地とその周辺のにぎわいのイメージ
クルーズ客船寄航
・国際化
アートで音楽のある
ウォーターフロント地区
のにぎわい・交流
まちづくり
まち歩きで健康
・長寿の推進
クルーズ客船の寄航
八甲田丸
A-FACTORY
あおもり灯りと紙の
ページェント
アスパム
凡
例
観光・ランドマーク施設
公共施設等
ねぶたの家ワ・ラッセ
にぎわいを中心市街地に波及さ
せる回遊
青森駅
中心市街地の核的施設としての
集客力
魅力あるまちづくり・地域経済・観光施策
を展開する中心的エリア
リンクモア平安閣
市民ホール
パサージュ広場
アウガ
中心市街地
(中心市街地活性化基本計画)
AOMORI春フェスティバル
青森ねぶた祭
青森市民美術展示館
リンクステーションホール青森
年間約400万人の市民や観光客が集い、中心
市街地へと波及する、中心市街地活性化を牽
引する核的施設としての機能を発揮し続ける。
・交流人口拡大に向けた機能の付加
・市民参加の促進につながる機能の付加
つなぎの役割
市役所
11
3.将来のアウガの姿
(4)新生アウガのイメージ(平成29年度の中頃以降
※公共化に関する取組が
順調に進んだ場合
)
新生アウガのリニューアルオープン時期は、アウガの公共化に関する土地及び床の取得などの
取組に要する期間等を考慮すれば、順調に進んだ場合であっても、早くとも平成29年度の中頃
以降となると想定される。
新生アウガのイメージ
【地階】現在の新鮮市場中心の食のフロアとし、今後、関係者と協議を進める。
【1階~4階/にぎわい交流機能】
• 市民や市民活動団体、事業者、観光客など、様々な人や企業、団体が、世代や性別、団体
の枠を超えて集い、交流、連携できる機能を導入する。
観光客
事業者
市民
8F
市民図書館
7F
市民図書館
6F
さんぽぽ、まちなかラボなど 市民図書館
男女共同参画プラザ
研修室、ワークステーション、AV多機能
ホール、インナーパークなど
4F
3F
2F
駐車場
にぎわい交流機能
1F
B1F
食のフロア
既
存
公
共
施
設
あおもり市民100人委員広聴会
の委員からいただいた、にぎ
わい交流機能の具体に対する
主な提案内容
(詳細はP29、P30参照)
公共化
5F
市民
活動
団体
• 市民が集い、交流できるス
ペース
• 健康づくり機能
• 大学の研究スペース
• 子どものための施設
• 青森の特産物コーナー
• 棟方志功に関するコーナー
• 新鮮市場、飲食店、洋服店
など
12
3.将来のアウガの姿
(5)新生アウガのフロアイメージ(平成29年度の中頃以降
※公共化に関する取組が
順調に進んだ場合
)
8F
市民図書館
7F
市民図書館
6F
さんぽぽ、まちなかラボなど 市民図書館
男女共同参画プラザ
研修室、ワークステーション、AV多機能
ホール、インナーパークなど
4F
3F
駐車場
2F
にぎわい交流機能
1F
B1F
配置施設例)情報コーナー機能
消費者相談窓口
市民協働交流サロン
障がい者交流の場など
教育・文化・アートゾーン
イメージ
5F
既
存
公
共
施
設
配置施設例)作品展示スペース
学習スペースなど
4階
多世代交流ゾーン
配置施設例)子どもセンター(プレイルーム、イベント
広場、学習・創作室、子育て相談室など)
高齢者いきがい広場など
食のフロア
3階
ビジネスゾーン
食のフロア(地階)
及びにぎわい交流機
能(1階~4階)は、こ
のイメージをたたき
台として、今後、市
民や議会等の意見を
踏まえながら、フロ
ア構成、機能(ゾー
ン・配置施設)につ
いて具体的に検討
配置施設例)ビジネス交流拠点
起業・創業相談など
物産・飲食ゾーン
配置施設例)青森特産物コーナー
青函・国際交流PRコーナー
カフェなど
若者まちづくりゾーン
配置施設例)まちなかキャンパス
サークル活動拠点スペースなど
2階
商業ゾーン
配置施設例)チャレンジショップ
子ども関連ショップなど
エントランスゾーン
新鮮市場ゾーン
配置施設例)オープンスペース
市民の集いの広場など
配置施設例)鮮魚市場
農産物等の販売など
1階
飲食ゾーン
配置施設例)地産地消フードコートなど
地階
※にぎわい交流機能として導入する機能が、既存公共施設と類似する場合は、既存公共施設との連携や既存公共施設の再配置も含め検討
※それぞれの機能の管理運営方法は、具体的に導入する機能の検討と併行して、関係団体等と検討
にぎわ い交流機能 +相乗効 果を生 み出 せるような庁舎機能 食 のフロア
中心市街地活性化を牽引する核的施設としての役割を発揮させるため、他の計画等と連携を図
りながら、にぎわいの創出に貢献できる機能(ゾーン・配置施設)を基本に配置するとともに、
アウガのにぎわい交流機能との相乗効果を生み出せるような庁舎機能の配置を検討する。
市民生活交流ゾーン
13
3.将来のアウガの姿
(6)新庁舎整備に係る基本的な考え方
市役所庁舎の整備は、平成22年度に実施した耐震診断の結果や、未曾有の災害となっ
た東日本大震災の発生を踏まえた、「耐震改修事業としての庁舎整備」であり、市民
の安全・安心を早急に確保するため、市の最優先事業に位置づけ、これまで議会や市
民の皆様の御意見を伺いながら策定した「青森市役所庁舎整備基本方針及び基本計
画」に基づき、推進している。
現市役所庁舎は
・建物や附属設備等の老朽化
・窓口サービスの機能低下
・防災拠点施設としての機能が不完全
・高齢者などへの配慮に欠ける庁舎
・事務効率の低下
などの課題を抱えていることから、新庁舎については、
・防災の拠点として早急に整備すること
・市民の利便性向上を図ること
・業務の効率化を図ること
などを基本に、少しでも早い完成を目指し、整備することとしている。
14
3.将来のアウガの姿
(7)アウガの公共化に伴う新庁舎整備の方向性
青森市役所庁舎整備基本方針及び基本計画に基づくとともに、平成28年第1回定例
会における「青森駅前再開発ビル『アウガ』に市役所庁舎機能を導入することを求
める決議」などを踏まえ、アウガの公共化に伴う新庁舎整備の方向性について、以
下の2つの視点で整理した。
① 財政的視点
ⅰ)本市の厳しい財政状況やアウガ再生に向けた今後の財政需要を踏まえ、
新庁舎整備に係る事業費をできる限り削減する。
ⅱ)長期的な視点に立ち、新庁舎の供用開始から15年目に着手する予定の
「第2期工事」の事業規模も含め、財政負担を極力抑制する。
② アウガに配置すべき「にぎわい交流機能」の視点
ⅰ)新生アウガのフロアイメージの基本的な考え方として、中心市街地活性
化を牽引する核的施設としての役割を発揮させるため、にぎわいの創出
に貢献できる機能を基本に配置する。
ⅱ)新庁舎は集約化を基本としながら、基本設計どおり10階建てで整備し、
アウガに必要な「にぎわい交流機能」との相乗効果を生み出せるような
部局等をアウガに配置した上で、「第2期工事」に先駆けて、柳川庁舎に
配置予定の部局等を新庁舎に配置する方向で検討する。
15
3.将来のアウガの姿
(8)新庁舎整備事業費の削減
新庁舎の駐車場を「立体駐車場」から「平面駐車場」へ変更
本市の厳しい財政状況、アウガ再生に向けた今後の財政需要を踏まえ、来庁者にご
不便をおかけしないことを前提に、立体駐車場ではなく、平面駐車場を基本として、
整備する方向で進める。
(理由)アウガの公共化に向けた検討過程において、新庁舎整備事業費の削減方法
を検討した結果、2月15日にお示しした新庁舎の規模を圧縮する手法よりも、
立体駐車場から平面駐車場へ変更する手法の方が、新庁舎整備に係る事業
費削減の効果が高いと判断した。
【新庁舎整備事業費削減見込額の試算(効果の検証)】
・駐車場の仕様変更(立体→平面)による削減見込額(※外構工事を含む)
約9億円
約10億2千万円(立体駐車場)-約1億2千万円(平面駐車場)
第2期工事に係る財政負担の抑制
柳川庁舎へ配置予定の部局等を、「第2期工事」に先駆けて、新庁舎に配置する
ことにより、財政負担を極力抑制する。
<参考>新庁舎の規模圧縮(基準階の2層と仮定)による削減見込額
約5億5千万円
16
3.将来のアウガの姿
新庁舎の駐車場については、市民の皆様にご不便をお掛けしないよう、状況を見極
めながら運用する方向で検討している。
【駐車台数の比較】
現状
①
基本設計時点 修正案(3/8)
②
③
平面駐車場
立体駐車場
地下駐車場
平面駐車場
地下駐車場
比較
③-①
③-②
一 般 車
131台
254台
225台
94台
▲29台
公用車等
50台
110台
53台
3台
▲57台
合 計
181台
364台
278台
97台
▲86台
(基本計画での積算…平均駐車台数見込:224台、最大駐車台数見込:254台)
・基本設計時点での駐車台数を比較すると、一般車用、公用車用等ともに減少
する見込みとなっている。
・減少する見込みとなっている一般車の駐車台数への対応として、公用車用等の
駐車帯を弾力的に運用する対応等を検討している。
・減少する見込みとなっている公用車の駐車台数への対応として、一部は新庁舎
に配置、その他は、車両運転職員を含めて柳川庁舎へ配置するなど、弾力的な
運用を図る。
・周辺道路に渋滞を発生させないよう、駐車場の車両動線、運用方法なども含め、
十分に検討する。
17
3.将来のアウガの姿
(9)新生アウガに向けた関係者協力
新生アウガの実現に向けた取組は、迅速かつ着実に進めていくものの、アウガを公共
化しリニューアルオープンするまでには、一定の期間が必要であることから、関係者と
の連携・協力のもと、中心市街地の核的施設であるアウガの灯をともし続ける。
新生アウガの実現に向け一定の期間を要する主なプロセス
地権者が所有する土地と床を取得するまでには、不動産の鑑定評価や売買交渉が必
要であることから、一定の期間を要する。
新生アウガに導入する機能を決定するまでには、市民や議会等の意見を踏まえた機
能の検討や、出店者等の意向を踏まえた導入時期の検討が必要であることから、一
定の期間を要する。
18
4.「将来のアウガの姿」の実現に向けた取組
(1)アウガの土地及び床の所有の概要(アウガ管理規約による)
駐車場
公的
施設
■青森市が全て所有している
■面積は16,461.51㎡
市民図書館
8F
市民図書館
市民図書館、さんぽぽ、まちなかラボ、
7F
さんぽぽ、まちなかラボなど
男女共同参画プラザ
駐車場
駐車場
■青森市が全て所有している
■面積は11,157.51㎡
6F
市民図書館
男 女共同参画プラザ(研修室、ワークステーション、AV多機能ホール、インナーパークなど)
情報プラザ
4F
専門店
3F
店舗(商業テナント)
専門店
2F
金融機関
金融
専門店
土地
■青森市、青森駅前再開発ビル株式会社、
及び地権者の計20者が共有している
■面積は15,911.72㎡
■青森駅前再開発ビル株式会社や地権者等
計20者が共有している
■面積は9,020.13㎡
■青森市は土地を所有していない
1F
B1F
店舗(新鮮市場、レストラン)
店舗(新鮮市場、レストラン)
店舗
5F
専門店
金融
機関
■金融機関が全て所有して
いる
■面積は282.12㎡
※19頁及び21頁の「公的施設」は、アウガ管理規約上
の表現である。
19
4.「将来のアウガの姿」の実現に向けた取組
(2)アウガの土地及び床の所有状況(アウガ管理規約による)
①アウガの土地の所有状況
土地面積
•
青森市新町一丁目103番1(9,012.57㎡)
•
青森市新町一丁目112番2(7.56㎡)
計
9,020.13㎡
アウガが所在する土地(9,020.13㎡)は、青森駅前再開発ビル株式会社や地権者等の
計20者が共有している。
市は土地を所有していない。
持分割合
共有者
持分割合
土地面積換算
青森駅前再開発ビル株式会社
36.4696%
3,289.61㎡
地権者等(19者)
63.5304%
5,730.52㎡
100%
9,020.13㎡
計
20
4.「将来のアウガの姿」の実現に向けた取組
(2)アウガの土地及び床の所有状況(アウガ管理規約による)
②アウガの床の所有状況
アウガは、1棟の建物が、店舗区分、金融機関区分、公的施設区分、駐車場区分の4つ
に区分され、それぞれ区分所有されている。
市は、公的施設区分と、駐車場区分を区分所有している。
各区分の床面積
区分
店舗区分
区分所有者
青森駅前再開発ビル
株式会社等20者
床面積
床面積割合
15,911.72㎡
36.3175%
282.12㎡
0.6439%
金融機関区分
金融機関
公的施設区分
青森市
11,157.51㎡
25.4663%
駐車場区分
青森市
16,461.51㎡
37.5723%
-
43,812.86㎡
100%
計
※店舗区分に青森市情報プラザ面積670.47㎡を含む。
※エントランス等の共用部分(10,693.12㎡)を含めたアウガ地階~9階の総面積は54,505.98㎡。
※15頁及び17頁の「公的施設」は、アウガ管理規約上の表現である。
21
4.「将来のアウガの姿」の実現に向けた取組
(2)アウガの土地及び床の所有状況(アウガ管理規約による)
③店舗区分の共有状況
店舗区分の床面積
新町一丁目103番1の1(地階~4階、15,911.72㎡)
地階から4階の「店舗区分(15,911.72㎡)」は、青森駅前再開発ビル株式会社、地権
者及び青森市の計20者が共有している。
持分割合
共有者
持分割合
床面積換算
青森駅前再開発ビル株式会社
43.7100%
6,955.01㎡
地権者(18者)
52.0763%
8,286.24㎡
95.7863%
15,241.25㎡
4.2137%
670.47㎡
100%
15,911.72㎡
小計
青森市(情報プラザ)
計
22
4.「将来のアウガの姿」の実現に向けた取組
(3) アウガの土地及び床の取得方法
①青森駅前再開発ビル株式会社が所有する土地及び床の取得方法
同社が所有する土地及び床については、市の債権に係る第一順位の抵当権が設定され
ていることから、関係者と協議の上、同社が土地及び床を市に対する債務の弁済に充
てる「代物弁済」を市が受けることにより取得する。
その際の土地及び床の価格は、不動産鑑定評価に基づく価格とする。
市が代物弁済を受けることにより、同社の土地及び床を取得し、それによっても債権
を回収できない場合は、同社と関係者との協議も踏まえ、放棄することも検討するこ
ととする。
②地権者等が所有する土地及び床の取得方法
地権者等が所有する土地及び床については、地権者等が所有する財産であることや、
現在営業をしている状況も踏まえ、十分な説明を行い、理解いただきながら取得に向
けた取組を進めていく。
取得経費の財源が市税等であることを踏まえ、不動産鑑定評価を実施した上で、適正
な価格で、取得に向けた交渉を行う。
※アウガ以外の物件について
同社が所有するアウガ以外の不動産については、市の活用が見込めないことから、関係者と協議
の上、任意売却等を検討することとする。
23
4.「将来のアウガの姿」の実現に向けた取組
(4)「将来のアウガの姿」の実現に向けた取組の想定経費
①アウガの土地及び床の取得に係る経費
地権者等の土地及び床の取得に係る経費
※所要額は、今後市が実施する不動産鑑定評価に基づいて積算
※参考:アウガ再生プロジェクトチームの報告書に記載された土地及び床(店舗区分)の譲渡価格(時価相当)
約8億5,100万円
不動産鑑定評価料
等
②新たな公共施設の整備に要する経費
改修工事費
等
③新たな公共施設の維持管理経費
業務運営費、光熱水費等の維持管理経費、将来的な大規模修繕に係る経費
等
※参考:現在のアウガ公共施設及び駐車場に係る経費(平成27年度決算見込額)
・公共施設(図書館・男女共同参画プラザ・情報プラザ)
約2億4,474万円
・駐車場
約1億9,786万円
計
約4億4,260万円
④歳出を伴わない事項
市が代物弁済を受けることにより、青森駅前再開発ビル株式会社の土地及び床を取得し、それに
よっても債権を回収できない場合は、同社と関係者との協議も踏まえ、放棄することも検討する。
24
4.「将来のアウガの姿」の実現に向けた取組
(5)今後のスケジュール(想定)
新生アウガのリニューアルオープン時期は、アウガの公共化に関する土地及び床の取得などの
取組に要する期間等を考慮すれば、順調に進んだ場合であっても、早くとも平成29年度の中頃
以降となると想定される。
平成28年2月
①青森駅前再開発ビル株式
会社のあり方を含めた
新生アウガを目指して
(最終版)の策定
検討
②青森駅前再開発ビル株式
会社のあり方についての
関係者との協議
協議
3月
4月
5月
平成29年度中頃以降
リ
ニ
ュ
|
ア
ル
オ
|
プ
ン
③公共化の機能検討
市民をはじめ関係者からの
意見を踏まえながら導入機能を検討
④土地及び床の取得
不動産鑑定
評価
売買交渉
※
土
地
・
床
取
得
完
了
後
※会社持分は代物弁済により取得
25
目
次(資料編)
1. 「新生アウガを目指して(案)」に対する市民意見の概要
27
2. 「将来のアウガの姿」に至る検討経過
31
2-1.アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要及び市の認識
2-2.商業施設の再生に対する青森駅前再開発ビル株式会社の認識
2-3.商業施設の再生に向けた市の検討
2-4.商業施設の再生に対する市の認識(まとめ)
31
42
46
51
3. アウガと青森駅前再開発ビル株式会社の状況
3-1.青森駅前再開発ビル株式会社の資産と負債の概要
3-2.アウガの管理運営の概要
3-3.アウガ来館者数の推移
3-4.青森駅前再開発ビル株式会社の経営状況の推移
3-5.商業フロアの空き区画数と空き区画面積の推移
3-6.青森駅前再開発ビル株式会社の長期借入金の状況
3-7.関係者によるこれまでの支援
3-8.アウガへの市の財政支出
53
53
54
55
56
57
58
59
62
26
【資料編】
1.新生アウガを目指して(案)に対する市民意見の
概要
(1)あおもり市民100人委員広聴会の実施
開催日
:平成28年2月16日(火)
意見提出期間:平成28年2月23日(火)まで
意見提出者 :60人
(2)あおもり市民100人委員広聴会委員からの意見の概要
【アウガを公共化することに対する賛否の状況】
【アウガに庁舎を導入することに対する賛否の状況】
庁舎の賛否不明, 21人, 35%
不明, 4人, 7%
賛成, 13人, 22%
賛成(窓口機能), 4人, 7%
反対, 10人, 17%
賛成(条件付), 6人, 10%
賛成, 46人, 77%
賛成(アウガ全部を庁舎), 3人, 5%
反対, 12人, 20%
庁舎白紙撤回, 1人, 2%
27
【資料編】
1.新生アウガを目指して(案)に対する市民意見の
概要
(3)あおもり市民100人委員広聴会委員からの主な意見
①公共化に対する主な意見
アウガの公共化には賛成である。
アウガの公共化はやむを得ないと思う。
商業施設としてはすでに破綻しており、公共化して維持するほかに選択肢はないと思う。
現状の商業施設としての運営を望む。
アウガの問題は市庁舎建設と青森駅周辺のまちづくりと一体で考えるべき。
など
②「新生アウガのイメージ」に対する主な意見
「新生アウガのイメージ」は、人の流れが生まれるような気がして良いのではと感じた。
市民の利便性を考え、市民活動、観光客に喜ばれる施設にする。
現在ある老朽化した市の施設の更新を諦め、アウガに入れるべきである。
市民を交えたアウガ再生へ向けた議論が重要と考える。
など
③市役所庁舎の一部導入に対する主な意見
市役所庁舎の一部を導入し、新庁舎の規模の圧縮を図るということについては賛成である。
公共化になり、市役所庁舎が入ると言われ、新庁舎の規模の圧縮を図るという事は大変良いこ
と。
アウガに市役所の一部なんて考えずに市役所は一つにして欲しい。
など
28
【資料編】
1.新生アウガを目指して(案)に対する市民意見の
概要
(4)にぎわい交流機能に対する主な提案
あおもり市民100人委員広聴会委員で、意見を提出いただいた60人のうち、公共化に賛成した人
数は46人である。そのうち29人から55件の「にぎわい交流機能に関する提案」をいただいた。
提案件数・主な提案内容
市民活動・集いの場
1
17
件
•
•
•
•
•
•
市民や様々な市民団体が交流し、集える場
市民サークルなどの活動で使用できる活動室
中央市民センターの一部を移し、更なる市民センターの機能発揮
市民に解放するフロアがあればいい
市民が気軽に足を運ぶことができる場
ゆっくり休めるスペースがあればいい
など
商業・飲食
2
11
件
•
•
•
•
•
•
3階で若者一辺倒ではなく、中高年の洋服も売る
1階に希望するテナントを残し、2階より上に市役所機能を移転
新鮮市場についても、青森の特色であると思うので、盛んにする
1階はパン屋などの飲食、2階は雑貨屋などのお店
1階は店舗や飲食で、休憩できる広いスペース
高校生が夕方多く見られるので、上階部に安価で楽しめる娯楽施設、飲食店を設ける
など
教育・健康・スポーツ
3
10
件
•
•
•
•
健康コーナー
フィットネス、ヨガ教室、ダンスホール
大学の研究スペース、大学生の交流ができる場
青森公立大学の学生講義等を設ける
など
29
【資料編】
1.新生アウガを目指して(案)に対する市民意見の
概要
(4)にぎわい交流機能に対する主な提案
提案件数・主な提案内容
観光・物産
4
7件
• 駅前の施設なので、青森の特産物コーナー
• 1階は観光物産館と青森名産の飲食街。2階で青森の観光用品を売る
• 青森市ならではのもの(ねぶた、伝統工芸品など)を体験できるコーナーを設ける
など
子ども・高齢者
5
5件
• 子供たちが遊べる(体を動かして)施設
• ワンフロアを子どもと親のフロアのようにしてほしい
• 子育て支援やお年寄りの人達が気軽に利用出来る空間
など
文化・芸術
6
7
4件
• 2階に棟方志功氏のギャラリーを造り、グッズを売る
• 青森市の歴史、文化、行事等が、アウガに行けば良く解る、使いやすい、行きやすい場所になって
ほしい
• 他の文化を伝える場、学べる場のように他に無い文化交流機能を持った場所
など
その他
1件
• 現在ある老朽化した市の施設
30
【資料編】
2-1.アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要
及び市の認識
(1)アウガ再生プロジェクトチームの設置・検討経緯
平成27年5月、青森駅前再開発ビル株式会社は、第2次再生計画と実績の乖離原因分析
を踏まえた対応策として、アウガを集客力及び収益性の高い新しいショッピングビル
に生まれ変わらせることが必要であるとして、外部の専門家によるプロジェクトチー
ムを組織し、これまでの枠にとらわれない新たな再生の方法を検討することを表明。
市は、アウガの再生に向け、新たに設置されるプロジェクトチームが作成する「新た
な再生の枠組み」の内容を見極め、議会等の意見も踏まえ適切に対応することを表
明。
平成27年8月、同社は、弁護士、公認会計士、ファッション及び飲食の経営に精通し
ている方の3名からなる「アウガ再生プロジェクトチーム」を組織し、同チームは、
10回の定例会議のほか、メンバー個々の独自の検討や、検討結果のメンバー間の共有
を重ねた。
平成27年12月 同チームが同社に、報告書「インタラクティブ コミュニティ アウ
ガ(フェスティバルシティ アウガに関する考察)」を提出。
平成28年1月 同社が市に報告書を提出し、報告書がアウガ全館の公共化といった、
市の何らかの対応が想定される結論となっていること等から、早期に市と協議の上で
対応方針の検討を行いたいと要請。
市は、アウガの再生に向けた取組が、喫緊かつ重要な課題であることを踏まえ、同社
からの要請を了承し、市と同社が協議しながら今後の対応方針の検討を行うこととし
た。
31
【資料編】
2-1.アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要
及び市の認識
(2)アウガ再生プロジェクトチームの報告書の構成
報告書名:インタラクティブ コミュニティ※ アウガ
(フェスティバルシティ アウガに関する考察)
•
•
•
•
•
本報告書の目的等
現状の分析(開業の経緯 利用状況 権利関係 財務状況)
今後の方向性(利用形態 商業化の検討 公共化の検討 公共化の先へ)
アウガ再生プロセス(実行スキーム 実行プロセス)
提 言
※ 市民や地元企業など、様々な主体が参画し、世代を超えた交流が可能な居心地の良い場所。
アウガ再生プロジェクトチームのメンバー
氏名
よしかわ みのる
吉川 稔
むねた ひろゆき
棟田 裕幸
つじ
辻
みわ
美和
現職
職歴
カフェ・カンパニー株式会社
取締役副社長
• 住友信託銀行勤務を経て、ファッション企業やカフェを中心
とする飲食企業の経営に従事。
• ライフスタイル関連企業の経営を中心に、「服」や「食」に
関する幅広い活動を行っている。
• 経済産業省クールジャパン官民有識者会議の委員。
株式会社BSM
代表取締役
公認会計士・税理士
• 青山監査法人・プライスウォーターハウス(現PwCあらた監査
法人)及び三優監査法人にて会計監査業務に従事。
• 棟田公認会計士事務所開設・株式会社BSM設立。
大島綜合法律事務所
東京大学まちづくり大学院在籍
弁護士
• 企業再生を中心とした弁護士活動に加え、地域活性化などに
取り組む。
• 国分寺市まちづくり市民会議委員。
• NPOこれからの建築を考える/伊藤豊雄建築塾内部講師。
32
【資料編】
2-1.アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要
及び市の認識
(3)アウガ再生プロジェクトチームの報告書に対する市の認識
アウガ再生プロジェクトチームの報告書における提案内容の市の取扱い
• アウガ再生プロジェクトチームは、青森駅前再開発ビル株式会社が、アウガを集
客力及び収益性の高い商業施設とする新たな再生の枠組みの検討のため設置した
ものであるが、同チームの報告書の結論では、現状維持及び商業化は正しい選択
肢ではなく、公共化を進めるべきとされた。
• また、同社は、招聘に向けた交渉を進めてきた事業協力者についても、事業協力
者の候補者からの要請(不動産の所有権の一本化)に対応することが困難である
こと等の理由から、事業協力者の招聘に向けた取組を断念することとした。
• なお、同社と事業協力者との交渉を仲介した専門事業者から、事業協力者の支援
によっても同社の収支の大幅な改善は見込みにくく、事業協力者招聘に際して
は、市による一定の経常的な支援の継続等が必要であるとの指摘がされている。
• すなわち、同社が期待していた外部の専門家から、現状維持及び商業化すること
による同社の経営改善の可能性が否定されたと言える。
• これを受けて、市としても、商業施設と公共施設の複合施設であるアウガを維持
できるか否かの検討の上、仮に、維持困難であると判断し、アウガの公共化の検
討を進めることとする場合には、同じく公共化を提案している同チームの報告書
の内容を参考とすることとする。
33
【資料編】
2-1.アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要
及び市の認識
(4)アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要及び市の認識
現状の分析(開業の経緯)
報告書の内容
再開発計画途中の核テナントの撤
退等の環境変化があったにも関わ
らず、合意形成された事業規模を
変えることなく開業。現在の苦境
の原因は、非現実的な計画を押し
通したことによる可能性が高い。
市の認識
報告書に記載されているように、青森駅前再開発ビル株
式会社の厳しい経営状況は、当初の事業計画や多額の借
入金等、様々な要因によるものと認識。
当初の事業計画については、当時の経済状況等を踏まえ
作成されたものの、結果として、現実と乖離したことか
ら、同社の見込みの甘さだけではなく、市も、株主とし
て計画実効性をチェックする責任を十分に果たしていな
かったものと考える。
現状の分析(利用状況)
報告書の内容
年間400万人のアウガ来館者の多
くは、「心地良い第三の居場所
(=サードプレイス)」としてア
ウガを利用している。
市の認識
概ね報告書のとおりと認識。
34
【資料編】
2-1.アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要
及び市の認識
(4)アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要及び市の認識
現状の分析(権利関係)
報告書の内容
アウガの複雑な権利関係と賃借料
減額等による一部地権者との信頼
関係の毀損が、商業施設運営を困
難なものにしている。
市の認識
報告書に記載されているように、アウガは、区分所有建
物であり、かつ、地階から4階の「店舗区分」は20者(市、
青森駅前再開発ビル株式会社及び地権者18者)の共有で
あるという、複雑な権利関係にあるものと認識。
アウガにおいて、同社は、ビルの管理者、及び、店舗区
分の床を地権者から賃借し、テナントへ賃貸する主体と
して、その役割を果たしてきた。
同社では、厳しい経営状況の中、地権者に支払う賃借料
の低減を図ることが、同社の損益改善において重要であ
るとの認識のもと、アウガオープン間もない第12期(平
成15年度)以降、地権者の理解を得ながら、権利床賃借
料の引下げの協力を得てきた。
35
【資料編】
2-1.アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要
及び市の認識
(4)アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要及び市の認識
現状の分析(財務状況)
報告書の内容
開業以来の賃料収入の低迷を主因
に、事業収支は厳しく、借入金の
返済は困難で、現状のまま商業施
設としての経営を継続した場合、
資金的な(公的資金)追加負担が
拡大する懸念がある。
市の認識
報告書に記載されているとおり、青森駅前再開発ビル株
式会社の財務状況は厳しいものと認識。
36
【資料編】
2-1.アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要
及び市の認識
(4)アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要及び市の認識
今後の方向性(利用形態)
報告書の内容
現状維持を選択する余地はなく、
「商業化(商業フロアの拡大)」
か「公共化(公共フロアの拡
大)」の選択をせざるを得ない。
市の認識
報告書で現状維持を否定されたが、市としても、商業施
設と公共施設の複合施設であるアウガを維持できるか否
かを検討するため、青森駅前再開発ビル株式会社の損益
について、当方針において試算することとした。
今後の方向性(商業化の検討)
報告書の内容
商業化を進めても、現状の賃貸料
水準では、収支改善の見込が薄く、
公金投入による赤字補てんが必要
となる可能性が高いことなどから、
商業化を進めるのは正しい選択で
はない。
市の認識
報告書に記載されている大型テナントへの出店打診結果
や、同社から提出を受けた「貴社のスポンサー招聘検討
に関する報告書」に記載されている事業協力者の候補者
へのヒアリング結果等を踏まえると、報告書に記載され
ているように、アウガの商業化を進めることは、実現可
能性が低いものと認識。
37
【資料編】
2-1.アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要
及び市の認識
(4)アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要及び市の認識
今後の方向性(公共化の検討)
報告書の内容
中心市街地の商業施設の公共化に
よる再生事例は多く、その手法を
取るのがベターである。
市の認識
商業施設としての経営改善策が見いだせない場合、アウ
ガの再生のためには、公共化せざるを得ないと認識。
今後の方向性(公共化の先へ)
報告書の内容
「サードプレイス的機能」を更に
大きく発展させ、「インタラク
ティブ コミュニティ アウガ」と
いうコンセプトで様々な主体とと
もにアウガを作り上げていき、そ
れを中心市街地の活性化に波及さ
せていく方向性。
市の認識
仮に公共化する場合、導入する機能は、報告書の内容も
参考としながら、中心市街地活性化を牽引する核的施設
であるアウガの役割や、市の財政負担などのほか、議会
等の意見を踏まえて検討・決定していくこととなるもの
と認識。
38
【資料編】
2-1.アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要
及び市の認識
(4)アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要及び市の認識
アウガ再生プロセス(実行スキーム)
報告書の内容
公共化及びその先を見据え、市が土地及び
床(地階から4階の店舗区分)の全ての買
取を実行し、市の単独所有とする。
報告書に記載されているように、アウガを公共化する場合、将来的な財
政負担を考慮すると、土地及び床は賃借ではなく取得を前提とする必要
がある。
青森駅前再開発ビル株式会社所有分(土地
36.47%、店舗区分43.71%)については、
市が同社から6億8,800万円で譲渡を受け、
同社は当該代金を市への債権弁済に充てる。
青森駅前再開発ビル株式会社が所有する土地及び床を取得する場合には、
当該土地及び床に市の債権に係る第一順位の抵当権が設定されているこ
とから、報告書に記載されている、市の歳出を伴う方法ではなく、関係
者と協議の上、同社が土地及び床そのものを市への債務の弁済に充てる
「代物弁済」を市が受けることによるべきである。
地権者等所有分(土地63.53%、店舗区分
52.08%)については、市が地権者等から8
億5,100万円で譲渡を受ける。
上記手法には、下記の課題がある。
①青森駅前再開発ビル株式会社の債務免除益
課税
②金融機関等の同社に対する債権の取扱い
③市の損失処理
④多数の地権者からの協力
⑤債権者兼底地所有者兼株主である金融機関
との調整
※
市の認識
店舗区分のうち、4.21%は市の所有
(青森市情報プラザ)。
地権者等が所有する土地及び床を取得する場合には、地権者等に対し、
市の対応方針について、十分説明を行い理解いただく必要がある。
報告書に記載されている実行スキームを実施すると仮定した場合、指摘
された課題については、下記の対応が考えられる。
①同社の土地及び床の価格が、市の債権額に満たず、同社において、債務免
除益課税に係る検討が必要である場合は、税理士等に確認の上、適切に対
応するよう同社に働きかける必要がある。
②金融機関の理解が得られるよう、方針について、説明・協議していく必要
がある。
③市が同社の土地及び床を取得し、それによっても債権を回収できない場合
は、同社と関係者との協議も踏まえ放棄することも検討する必要がある。
④協力が得られるよう、方針について説明・協議していく必要がある。
⑤②に同じ。
39
【資料編】
2-1.アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要
及び市の認識
(4)アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要及び市の認識
アウガ再生プロセス(実行プロセス)
報告書の内容
平成28年3月までに、市の方針の
検討・決定、AUGA再生実行チーム
の組成を進め、4月以降に地権者
等からの不動産持ち分の買い取り
やAUGA再生実行チームによる新た
なアウガ運営プランの策定を進め
る。
市の認識
報告書に記載されている再生プロセスを進める場合は、
アウガを利用する市民への影響を最小限にするためにア
ウガの閉館期間をできる限り短くする必要性や、青森駅
前再開発ビル株式会社の資金状況を考慮すると、迅速に
進める必要があるものと認識。
また、アウガは、多くの市民に利用されており、本市の
発展を牽引する中心市街地の青森駅前に立地しているこ
とから、アウガ再生に当たっては、市民や企業など、
様々な方々に関心を持って関わっていただくことは重要
な視点のひとつであるものと認識。
一方で、アウガの公共化を進めるとした場合には、まず、
導入すべき機能について、議会等の意見を踏まえ検討・
決定することが必要であり、その運営方法については、
当該機能が決まった段階で、推進体制(AUGA再生実行
チーム)を含めて検討されるべきものと考える。
40
【資料編】
2-1.アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要
及び市の認識
(4)アウガ再生プロジェクトチームの報告書の概要及び市の認識
提
言
報告書の内容
アウガは、非現実的な事業計画をもと
に設立されたため、いまも開業時から
の過剰な債務に苦しめられている。ま
た、収支は、開業時から現在に至るま
で一貫して厳しく、地方都市における
商業機能の郊外化の定着を考えると、
商業施設として、今後、収支の改善を
期待することは難しい。よって、消去
法的な選択肢として公共化が提案され、
より主体的な提案として、世代を超え
た交流、楽しみ、居心地の良い広場と
して、公がきっかけを創り、民が運営
し、市民が参加するという「インタラ
クティブ コミュニティ化」を提案。
市の認識
アウガの今後の方向性
• 報告書において、商業化は正しい選択肢ではない
とされ、公共化が提案されたが、市としても、商
業施設と公共施設の複合施設であるアウガを維持
できるか否かを検討した上で、商業施設としての
経営改善策が見いだせない場合は、公共化を判断
せざるを得ないと考える。
• その場合、市民や企業など、様々な方々に関心を
持って関わっていただくことは重要な視点のひと
つであるものと認識。
青森駅前再開発ビル株式会社の今後の方向性
• 報告書において、アウガが公共化、更には「イン
タラクティブ コミュニティ化」された場合に、
同社が経営を継続するか否か等の、同社の方向性
については、明確に触れられていないことから、
別途検討する必要がある。
41
【資料編】
2-2.商業施設の再生に対する青森駅前再開発ビル
株式会社の認識
(1)青森駅前再開発ビル株式会社の現在の経営状況
青森駅前再開発ビル株式会社の今期(第24期/平成27年度)第3四半期の経営状況の詳
細は次ページ「青森駅前再開発ビル株式会社 第24期第3四半期【損益試算・前期比
較】」のとおりである。
【概要(第24期第3四半期)】
•
店頭売上高/10億8,958万2千円、損益試算比で1億3,109万3千円悪化、
前期比で1億476万3千円悪化
•
収入合計
/ 3億6,970万5千円、損益試算比で2,366万円悪化、
前期比で3,521万1千円悪化
•
経費合計
/ 4億3,120万7千円、損益試算比で137万3千円悪化、
前期比で2,077万4千円改善
•
営業損益
/6,150万2千円の赤字、損益試算比で2,503万3千円悪化、
前期比で1,443万7千円悪化
•
経常損益
/6,424万5千円の赤字、損益試算比で2,214万6千円悪化、
前期比で1,148万7千円悪化
•
当期純損益/6,427万5千円の赤字、損益試算比で2,217万6千円悪化、
前期比で1,151万7千円悪化
【まとめ】
• 経費面では前期比で約2,000万円改善しているものの、それ以外では、すべての項
目において悪化しており、大変厳しい状況となっている。
42
【資料編】
2-2.商業施設の再生に対する青森駅前再開発ビル
株式会社の認識
(1)青森駅前再開発ビル株式会社の現在の経営状況
青森駅前再開発ビル株式会社 第24期第3四半期【損益試算・前期比較】
( 自 平成27年4月1日 ~ 至 平成27年12月31日 )
単位:千円
項 目
店
頭
売
賃
収
益
収
入
販
貸
売
入
a-b
▲ 131,093
前期実績
比較
a-c
▲ 104,763
前期
実績比
a/c*100
91.2%
163,776
176,895
▲ 13,119
92.6%
171,416
▲ 7,640
95.5%
62.7%
40,692
48,886
▲ 8,194
83.2%
64,851
▲ 24,159
41,168
43,200
▲ 2,032
95.3%
43,504
▲ 2,336
94.6%
受
託
料
96,645
96,412
233
100.2%
96,742
▲ 97
99.9%
入
手
数 料
27,422
27,972
▲ 550
98.0%
28,401
▲ 979
96.6%
収
入
合
計
369,705
393,365
▲ 23,660
94.0%
404,916
▲ 35,211
91.3%
商
品
仕
入
34,186
40,632
▲ 6,446
84.1%
63,019
▲ 28,833
54.2%
119.5%
販
売
共
租
経
借
料
91,472
85,091
6,381
107.5%
76,557
14,915
管
理 費
146,929
142,694
4,235
103.0%
149,511
▲ 2,582
98.3%
益
費
86,638
89,059
▲ 2,421
97.3%
89,980
▲ 3,342
96.3%
18,768
19,105
▲ 337
98.2%
19,096
▲ 328
98.3%
53,211
53,253
▲ 42
99.9%
53,815
▲ 604
98.9%
税
価
公
償
費
課
却 費
合
計
③ 営 業 損 益 (①-②)
④ 営 業 外 収 益
⑤
前期実績
(c)
a/b*100
H26.4-26.12
89.3%
1,194,345
試算比
費
減
②
料
収
試算比較
益
賃
経
費
高
損益試算
(b)
H27.4-27.12
1,220,675
共
受
①
上
当期実績
(a)
H27.4-27.12
1,089,582
営
業
外
費 用
(内 支 払 利 息)
⑥ 経常損益
特 別 利
⑦
431,207
429,834
1,373
100.3%
451,981
▲ 20,774
95.4%
▲ 61,502
▲ 36,469
▲ 25,033
168.6%
▲ 47,065
▲ 14,437
130.7%
2,386
1,033
1,353
231.0%
1,095
1,291
217.9%
5,129
6,663
▲ 1,534
77.0%
6,789
▲ 1,660
75.5%
5,038
6,663
▲ 1,625
75.6%
6,788
▲ 1,750
74.2%
152.6%
▲ 52,758
▲ 11,487
0
0
▲ 64,245
▲ 42,099
▲ 22,146
益
0
0
0
(③+④-⑤)
-
121.8%
-
⑧
特
別
損
失
29
0
29
-
0
29
-
⑨
法
人
税
等
0
0
0
-
0
0
-
▲ 64,275
▲ 42,099
▲ 22,176
▲ 52,758
▲ 11,517
⑩ 当期純損益
(⑥+⑦-⑧-⑨)
152.7%
121.8%
※損益試算
第23期(平成26年度)決算をベースに、平成27年5月、青森駅前再開発ビル株式会社が、収益改
善に向けて実施することとした対応策による改善見込数値を勘案して作成した試算値
43
【資料編】
2-2.商業施設の再生に対する青森駅前再開発ビル
株式会社の認識
(2)商業施設の再生に対する青森駅前再開発ビル株式会社の認識
商業施設の再生に対して、青森駅前再開発ビル株式会社では、以下のとおり認識している。
①商業施設としての運営継続に課題
アウガ再生プロジェクトチームの報告書を受け、同社では、地方都市における商業機能の郊外化
の流れを考えると、商業施設として運営し続けることは、過剰債務への対応や複雑な権利関係の
整理をはじめとして、様々な課題があるものと認識している。
②経営改善策の行き詰まり
同社では、平成13年のアウガオープン当初から、当初計画と実績値が大きく乖離したことから、
平成15年4月に「青森アウガ改善3ヵ年計画」を策定し、経営改善対策を講じたが、その後も厳し
い経営状況が続き、平成20年5月に「中期10ヵ年経営計画」を策定、第17期(平成20年度)末に
は、純資産が約230万円まで減少し、債務超過の懸念が生じたことを受け、平成21年12月に「再
生計画」を策定、平成23年12月には、実績値が再生計画を下回ったことなどにより当該計画に替
わる新たな経営健全化策として「経営改善緊急アクションプラン」を策定、さらには、自主・自
立の経営を基本に、健全経営の中期的安定を目指すため、平成26年6月に「第2次再生計画」を策
定し、経営改善に向けた取組を進めてきたものの、同社を再生させることはできなかった。
同チームの報告書において、現状のまま商業施設として経営を継続した場合、将来的に資金的な
追加負担の拡大が想定されるとともに、商業フロアを拡大した場合も、その実現可能性が低く、
採算上も成り立たないとされるなど、商業施設としての可能性を否定されたことに対し、合理的
に反証できる経営改善の具体策を見いだすことができない状況にある。
44
【資料編】
2-2.商業施設の再生に対する青森駅前再開発ビル
株式会社の認識
(2)商業施設の再生に対する青森駅前再開発ビル株式会社の認識
③事業協力者招聘に向けた取組を断念
青森駅前再開発ビル株式会社の再生に向け、同社では、アウガを集客力及び収益性の高い新しい
ショッピングビルに生まれ変わらせるために必要な大規模なリニューアル資金獲得のため、民間
の事業協力者の招聘に向けた取組を進めてきたものの、事業協力者との交渉を仲介した専門事業
者から、「事業協力者の支援をもってしても、同社の収支の大幅な改善は見込みにくい」との意
見があったことや、事業協力者の候補者からの要請(不動産の所有権の一本化)に対応すること
が現時点では困難であることから、現状のままでは、事業協力者の招聘に向けた取組を断念せざ
るを得ない状況である。
④減損会計の適用
同社では、監査法人からの指摘も踏まえ、現在、会計基準に基づき、減損会計適用に関する検討
を進めているところである。
同社では、リニューアルによる収益改善策に代わる新たな方策を考え出すことがで
きず、アウガ再生のためには、市による公共化の方向に進むことが望ましいとの結
論に至り、公共化を進めるに当たり、その工程の中で、同社の役割や存続について、
市と協議を進めたいと考えている。
45
【資料編】
2-3.商業施設の再生に向けた市の検討
(1)第2次再生計画の実現性の分析
青森駅前再開発ビル株式会社では、平成26年6月に「第2次再生計画」を策定し、自
主・自立の経営を基本に、計画期間中(第23期~第27期/平成26年度~平成30年度)に
経常損益の黒字化を図り、健全経営の中期的安定を目指すこととした。
しかし、それ以降も、同社の経営状況は大変厳しい状況が続き、計画初年度(第23期/
平成26年度)から、実績値が計画の目標値を大幅に下回る見通しとなったことを受け、
同社では、計画値と実績値の乖離への対応策を取りまとめ、市では、それを踏まえ、
平成27年5月に「アウガの今後の方向性について」を取りまとめ、その中で第2次再生
計画の分析を行った。
①「アウガの今後の方向性について」における第2次再生計画の分析のポイント
経費面 ⇒ 計画に掲げた経費削減策が概ね実施され、計画目標を概ね達成。
収益面 ⇒ 計画に掲げた収益改善策の未実施が多く、計画目標も未達成の傾向。
計画に掲げたものの、その実施が不十分である収益改善策を着実に実施することが、
再生に向けた手段の一つであると分析(平成27年5月)
46
【資料編】
2-3.商業施設の再生に向けた市の検討
(1)第2次再生計画の実現性の分析
②平成27年5月以降の状況
平成27年5月以降も、青森駅前再開発ビル株式会社では、県内の物産販売施設と連携
した催事の開催やリーシング対策の更なる強化など、第2次再生計画に掲げた収益改
善策に取り組んだものの、経営改善につながる成果は得られず、今期(第24期/平成
27年度)第3四半期の経常損益は6,424万5千円の赤字となっており、当該計画の今期
の最終の経常損益である638万9千円の赤字を大幅に下回る状況となるなど、同社の
経営状況は一層厳しさを増している。
第2次再生計画に掲げた取組は、同社が、自主・自立の経営を基本とした経営改善を
図るための最善の方策であると市では認識しているが、計画に掲げた取組のうち、
平成27年5月時点で未実施だった「アウガ全館の連携強化」などの収益改善策7項目
については、大規模リニューアルができないなどの同社が置かれている厳しい経営
環境を背景として、依然として未実施のままとなっており、現時点において、その
状況の改善が見通せないことや、実施した取組であっても、経営改善につながって
いない状況を踏まえると、同社が自力で、第2次再生計画の目標である「計画期間中
に経常損益の黒字化を図り、健全経営の中期的安定」を実現することは、非常に厳
しいものと考える。
47
【資料編】
2-3.商業施設の再生に向けた市の検討
(2)商業施設の再生に向けた試算の実施
①試算の実施
アウガ再生プロジェクトチームにより、現状維持(地階から4階の商業フロア維持)が否定されるとともに、商業
フロアを拡大する商業化は正しい方向性ではないとされたが、市としても、中心市街地活性化を牽引する核的施
設であるアウガを、商業施設と公共施設の複合施設として維持できるか否かを検討するため、同チームの報告書
において検証されていない、「青森駅前再開発ビル株式会社が使用する面積に占める地権者から賃借する面積を
少なくし、同社が収益を上げやすい構図」とした場合の同社の損益について試算を行った。
②試算の考え方
試算のパターンとしては、下表の(1)~(3)のパターンが考えられるが、同チームの報告書において、地階の新鮮
市場は維持する内容とされていることも踏まえ、以下の条件を満たすパターンの試算を行うこととした。
• 同社が運営する部分は、地階から連続するフロアとする。
• 同社が地権者から賃借した面積の一部を、新鮮市場へ出店する地権者に賃貸する構図「地権者からの賃借面
積(同社が地権者へ支払う賃借料)>地権者への賃貸面積(地権者が同社に支払う賃貸料)」を維持する。
• 同社が地権者から賃借する面積割合ができる限り少ない。
上記3つの条件を満たすのは、地階から2階までを商業フロアとして同社が管理する(2)のパターンであり、地階か
ら2階までの面積10,346.65㎡のうち、同社の持分である6,955.01㎡を除いた3,391.64㎡を地権者から賃借するこ
とが可能であると仮定した場合の試算を行った。
(㎡)
パターン
(1)地階~3階
(2)地階~2階/試算
(3)地階~1階
参考)地階~4階/現状
地階:4,460.91
商業フロア面積(ビル会社使用面積)【①】
1階:3,267.10
2階:2,618.64
うち地権者からの
3階:2,844.82
うちビル会社
うち地権者への
賃借面積【②】
4階:2,049.78
持分
賃貸面積
合計:15,241.25※
(地権者持分)
ビル会社使用面
積に占める賃借
面積の割合
【②/①】
13,191.47
6,955.01
6,236.46
1,816.00
47.28%
10,346.65
6,955.01
3,391.64
1,816.00
32.78%
7,728.01
6,955.01
773
1,816.00
10.00%
15,241.25
6,955.01
8,286.24
1,816.00
54.37%
※情報プラザ(670.47㎡)を除く
48
【資料編】
2-3.商業施設の再生に向けた市の検討
(2)商業施設の再生に向けた試算の実施
③試算前提
【収入】
• 全ての区画をテナントに賃貸(直営店舗はなし)。
• テナントからの収入については、直近の決算期である第23期(平成26年度)の1坪当たりの青森駅前再開発ビル
株式会社としての収入単価をベースとし、その単価は、仮に商業フロアを2階以下にした場合、どのようなテナ
ント構成となるか不確定であるため、現在の地階から4階までの月坪単価7千円を用いて試算。
• 催事は第23期(平成26年度)と同額と仮定。
【店舗フロアの月坪単価(第23期/平成26年実績)】
店舗フロア
月坪単価
地階
9,056円
1階
6,870円
2階
10,528円 6,946円≒7,000円
3階
5,196円
4階
5,027円
【経費】
• 同社が管理する面積の減少に伴って影響を受ける科目(電気料等)については、第23期(平成26年度)の実績
金額に、同社が管理する面積が15,911.72㎡から10,346.65㎡に減少する割合(0.65)を乗じて算出。
• 減価償却費は、第2次再生計画の第25期(平成28年度)の計画値6,235万9千円で試算。
• 但し、現在、同社が適用に関する検討を進めている減損会計による影響は加味しない。
• 権利床賃借料単価は、月坪3千円で試算。
49
【資料編】
2-3.商業施設の再生に向けた市の検討
(2)商業施設の再生に向けた試算の実施
④試算結果
地階から2階までを商業フロアとして運営した場合の経営試算の結果、経常損益は約2,000万円の
赤字となった。
<青森駅前再開発ビル株式会社の経営試算>
(千円)
区分
収入合計
試算
(地階~2階)
(参考)第23期(平成26年度)実績
(地階~4階)
407,768
536,315
421,490
(うち減価償却費 62,359)
579,834
(うち減価償却費71,837)
営業損益
▲13,722
▲43,519
経常損益
▲19,470
▲49,267
当期純損益
▲19,760
▲54,631
経費合計
50
【資料編】
2-4.商業施設の再生に対する市の認識(まとめ)
①現状の商業施設の維持について
青森駅前再開発ビル株式会社では、これまで経営改善に向けて様々取り組んできたものの、アウ
ガ再生プロジェクトチームの報告書にも記載されているとおり、当初の非現実的な計画や多額の
借入金等を背景に、同社は、現在に至るまで厳しい経営を強いられているほか、監査法人からの
指摘も踏まえ、現在、会計基準に基づき、減損会計適用に関する検討を進めている。
今期の第3四半期の当期純損益が6,427万5千円の赤字と大変厳しい状況であることや、第2次再生
計画の目標実現に向けて取り組んだ収益改善策も、大規模リニューアルができないなどの同社が
置かれている厳しい経営環境を背景として、依然として未実施のままとなっており、現時点で、
その状況改善が見込めないことや、実施した取組であっても、経営改善につながっていない現状
を踏まえると、計画の目標達成は極めて厳しい見通しとなっている。
現在の権利関係の状況では、事業協力者の招聘に向けた取組を断念せざるを得ず、大規模リニュ
ーアルもできないことや、事業協力者の支援をもってしても、同社の収支の大幅な改善は見込み
にくい状況であることを踏まえると、今後の経営改善は見込めない。
また、同チームの報告書では、現状のまま商業施設として経営を継続した場合、公的資金の追加
負担の拡大が指摘されており、市民の目線でこのことを捉えた場合、更なる公金投入は、市民の
理解を到底得られるものではない。
51
【資料編】
2-4.商業施設の再生に対する市の認識(まとめ)
②商業化(商業フロアの拡大)について
アウガ再生プロジェクトチームの報告書において、商業フロアを拡大した場合であっても、現状
のテナント賃貸料水準では、収支改善の見込が薄く、公金投入による赤字補てんが必要となる可
能性が高いことなどから、商業化を進めるのは正しい選択ではないとされているとともに、大型
テナント候補へのヒアリングの結果、有力なテナント候補は見当たらないことから期待が薄いと
されていること等を踏まえると、アウガの商業フロアを拡大することは、実現可能性が低い。
③商業フロアの縮小による収益改善ついて
商業フロアの面積を減じ、青森駅前再開発ビル株式会社が使用する面積に占める地権者からの賃
借面積を少なくし、同社が収益を上げやすい構図とした場合であっても、市の試算結果では、経
常損益の黒字化は図ることができない。
【商業施設の再生に対する市の認識】
『商業施設の再生は困難』
52
【資料編】
3-1.青森駅前再開発ビル株式会社の資産と負債の概要
青森駅前再開発ビル株式会社における資産及び負債の状況
(第23期(平成26年度)末)
【出資の内訳】
(単位:千円)
科目
純資産合計
【株主資本】
(資本金)
金額
303,674
1,030,000
280,000
(利益剰余金)
△ 1,006,325
141,048
【固定負債】
3,281,020
長期借入金
その他
資産合計
【流動資産】
現金・預金
3,196,912
196,807
84,468
その他
112,339
【固定資産】
3,528,937
(有形固定資産)
1,936,838
建物
2,040,253
構築物
16,595
器具備品
54,790
土地
減価償却累計額
100.0
青森市
835,000
16,700
63.7
青森市以外(26者)
475,000
9,500
36.3
【借入金残高内訳】
84,108
3,725,744
782,562
△ 957,363
借入先
(単位:千円)
借入残高
2,381,836
427,500 第3順位
金融機関譲渡債権
1,754,336
再生計画関連貸付金
金融機関
区分所有者
計
第1順位
第2順位
200,000 第4順位
1,325,355
428,981
585,076 第2順位
230,000 設定なし
3,196,912
※借入金の担保に供している資産
1,503,726
建 物
2,040,253千円
借地権
1,500,807
土 地
782,562千円
2,919
借地権
1,500,807千円
88,372
計
4,323,622千円
その他
抵当権設定状況
保留床取得資金貸付金
青森市
(無形固定資産)
(投資その他の資産)
出資割合
(%)
26,200
3,422,069
【流動負債】
株式数
(株)
1,310,000
303,674
(資本剰余金)
負債合計
出資の内訳
出資額
(千円)
53
【資料編】
3-2.アウガの管理運営の概要
アウガの管理運営における青森駅前再開発ビル株式会社と市、地権者、金融機関、テ
ナントの構図は以下のとおりである。
青森駅前再開発ビル株式会社
地階から4階の床の賃貸借
(商業フロア面積※/15,241.25㎡=賃借分8,286.24㎡+同社持分6,955.01㎡)
※情報プラザ(670.47㎡)を除く
賃貸料の受 取
床を賃貸
賃貸料の受 取
床を賃貸
賃借料の負担
権 利床を賃借
地代の受 取
地代の負担
管 理費の負担
約(
約(
約(
約(
㎡
77,701
1,816
㎡
18,061
8,326.45
㎡
164,128
)
)
)
)
)
)
47,346
千円
)
)
金融機関
約(
千円
地代の負担
約(
管 理費の負担
地代の受 取
地代の負担
管 理費の負担
206,828
千円
約(
8,286.24
千円
約(
管理費:284,307千円、地代:96,064千円
千円
アウガ管理者(青森駅前再開発ビル株式会社)
青森市
※情報プラザ負担分含む
出店外
地権者(10者)
出店
地権者(8者)
テナント
地権者
※金額は、第23期(平成26年度)末
出店者
54
【資料編】
3-3.アウガ来館者数の推移
• アウガの年間来館者数はピーク時の637万人から減少傾向にあるものの、年間400万人程度を維持している。アウ
ガオープン当初から、買い物客は来館者全体の約2割程度で推移している。
(単位:万人)
10期
(H13)
アウガ来館者数
買物客数
公共施設利用者数
その他※
11期
(H14)
12期
(H15)
13期
(H16)
14期
(H17)
15期
(H18)
16期
(H19)
17期
(H20)
18期
(H21)
19期
(H22)
20期
(H23)
21期
(H24)
22期
(H25)
23期
(H26)
499.9
558.9
595.0
594.1
620.6
637.0
619.1
549.3
536.3
515.6
477.1
458.2
433.4
400.6
117.7
113.3
118.2
128.2
138.8
138.2
134.4
121.4
118.8
116.3
107.0
102.1
92.6
84.4
99.8
107.6
113.3
99.4
97.8
95.3
91.0
88.1
84.6
82.8
78.2
78.9
77.5
74.2
282.4
338.0
363.5
366.5
384.0
403.5
393.7
339.8
332.9
316.5
291.9
277.2
263.3
242.0
※5階インナーパークの利用者含む
アウガ来館者数の推移
(百万人)
700.0
600.0
637.0
620.6
594.1
595.0
558.9
619.1
549.3
499.9
536.3
515.6
477.1
500.0
400.0
56.4%
60.5%
61.2%
61.8%
61.9%
63.4%
63.6%
61.9%
62.1%
61.5%
300.0
200.0
20.0%
19.3%
19.0%
16.7%
15.8%
23.6%
20.2%
19.8%
21.5%
22.3%
100.0
14.9%
21.7%
458.2
61.3%
433.4
60.5%
400.6
60.7%
60.4%
14.7%
16.0%
15.8%
16.1%
16.3%
17.2%
18.0%
18.5%
21.7%
22.1%
22.1%
22.5%
22.4%
22.3%
21.3%
21.1%
0.0
10期
(H13)
11期
(H14)
12期
(H15)
13期
(H16)
14期
(H17)
買物客数
15期
(H18)
16期
(H19)
17期
(H20)
公共施設利用者数
18期
(H21)
19期
(H22)
20期
(H23)
21期
(H24)
22期
(H25)
23期
(H26)
その他
55
【資料編】
3-4.青森駅前再開発ビル株式会社の経営状況の推移
• 多額の借入金に係る利息負担や長引く景気低迷に伴う売上の伸び悩みなどを背景に、平成13年のオープン当初から厳しい
経営状況が続いたことから、市及び金融機関による元金償還の繰延べ、支払利息の低減等の支援を通じて経営改善を図
り、第21期(平成24年度)にはアウガオープン以来初となる経常損益の黒字化を達成したものの、翌年度には、主要テナ
ントの退店による収益収入の減少等により再び赤字に転じ、その後も厳しい経営状況が続いている。
10期
(H13)
11期
(H14)
12期
(H15)
13期
(H16)
14期
(H17)
15期
(H18)
16期
(H19)
17期
(H20)
18期
(H21)
19期
(H22)
20期
(H23)
(単位:百万円)
22期
23期
(H25)
(H26)
21期
(H24)
店頭売上
2,302
2,290
2,630
2,643
2,823
2,853
2,738
2,811
2,754
2,554
2,506
1,929
1,679
1,565
営業損益
▲ 181
▲ 106
▲ 27
4
▲ 18
4
5
21
▲ 28
▲ 42
▲ 50
20
▲ 39
▲ 44
支払利息
63
68
62
62
58
67
63
37
21
17
18
15
15
9
経常損益
▲ 251
▲ 181
▲ 96
▲ 71
▲ 82
▲ 64
▲ 56
▲ 22
▲ 50
▲ 52
▲ 77
10
▲ 51
▲ 49
当期純損益
▲ 252
▲ 180
76
▲ 71
▲ 83
▲ 64
▲ 56
▲ 22
▲ 50
▲ 52
▲ 77
9
▲ 35
▲ 55
403
224
299
228
145
81
25
2
513
461
384
393
358
304
純資産
(百万円)
市への固定資産(情報プラザ)売却益を
計上したため、当期純損益は黒字
3,000
2,500
2,630
2,643
2,823
アウガオープン以来初となる経常損益
が黒字化し、当期純損益は黒字
経営状況の推移
2,853
2,302 2,290
2,811
2,754
2,738
300
2,554
2,506
200
1,929
2,000
1,679
1,500
76
1,000
▲ 71
500
0
(百万円)
▲ 83
▲ 56
9
▲ 50
▲ 52
▲ 35
▲ 77
1,565
0
▲ 55
▲ 100
▲ 200
▲ 180
▲ 252
10期
(H13)
▲ 64
▲ 22
100
当期純損益
店頭売上
▲ 300
11期
(H14)
12期
(H15)
13期
(H16)
14期
(H17)
15期
(H18)
16期
(H19)
17期
(H20)
18期
(H21)
19期
(H22)
20期
(H23)
21期
(H24)
22期
(H25)
23期
(H26)
56
【資料編】
3-5.商業フロアの空き区画数と空き区画面積の推移
• 空き区画数は第22期(平成25年度)を底に回復傾向にあるものの、空き区画面積は、近年、高い水準で推移し、
店頭売上高も減少傾向で推移している。
10期末
(H13)
総区画数(区画)
空き区画数(区画)
空き区画面積(坪)
空き区画割合
店頭売上高(百万円)
11期末
(H14)
12期末
(H15)
13期末
(H16)
14期末
(H17)
15期末
(H18)
16期末
(H19)
17期末
(H20)
18期末
(H21)
19期末
(H22)
20期末
(H23)
21期末
(H24)
22期末
(H25)
23期末
(H26)
46
48
50
53
56
54
54
53
53
53
53
55
56
53
2
4
1
1
0
3
3
5
4
9
7
7
10
6
34.02
83.12
18.69
38.43
0.00
82.87
137.57
193.16
177.43
315.16
256.34
384.13
285.48
288.47
4.3%
8.3%
2.0%
1.9%
0.0%
5.6%
5.6%
9.4%
7.5%
17.0%
13.2%
15.2%
11.3%
11.5%
2,302
2,290
2,630
2,643
2,823
2,853
2,738
2,811
2,754
2,554
2,506
1,929
1,679
1,565
(坪)
空き区画面積と店頭売上高の推移
450.00
400.00
(百万円)
3,000
2,500
350.00
2,000
300.00
250.00
1,500
200.00
150.00
1,000
100.00
500
50.00
0.00
0
10期末 11期末 12期末 13期末 14期末 15期末 16期末 17期末 18期末 19期末 20期末 21期末 22期末 23期末
(H13) (H14) (H15) (H16) (H17) (H18) (H19) (H20) (H21) (H22) (H23) (H24) (H25) (H26)
空き区画面積(坪)
店頭売上高(百万円)
57
【資料編】
3-6.青森駅前再開発ビル株式会社の長期借入金の状況
• 第23期(平成26年度)末における借入金残高は、第10期(平成13年度)と比較して5億3,300万円減少しているも
のの、第18期(平成21年度)に実施した債権の一部株式化(第三者割当増資の引き受け)により株式に転換され
た債務5億6千万円を除くと、実質、増加している状況にある。
アウガ区分所有者貸付金等
再生計画関連貸付金
アウガ区分所有者貸付金
(単位:百万円)
10期末
(H13)
借入金残高
3,730
11期末
(H14)
12期末
(H15)
13期末
(H16)
14期末
(H17)
15期末
(H18)
16期末
(H19)
17期末
(H20)
18期末
(H21)
19期末
(H22)
20期末
(H23)
21期末
(H24)
22期末
(H25)
23期末
(H26)
3,960
3,805
3,705
3,688
3,648
3,608
3,604
3,237
3,237
3,237
3,237
3,201
3,197
借入
-
230
0
0
140
0
0
0
200
0
0
0
0
0
返済
-
0
155
100
157
40
40
4
567
0
0
0
36
4
1,916
1,391
1,763
2,774
4,925 16,210 173,930
712
771
933
912
963
1,127
借入金増減
負債比率(%)
1,006
借入金残高内訳(第23期(平成26年度)末)
(単位:千円)
借入先
青森市
保留床取得資金貸付金
金融機関譲渡債権
再生計画関連貸付金
金融機関
アウガ区分所有者
計
借入残高
2,381,836
427,500
1,015,655
171,839
566,842
200,000
償還方式
償還期間
貸付利率
-
-
-
定時償還
28期~42期 無利子
定時償還
28期~54期 固定0.095%
定時償還
28期~54期 固定0.095%
満期一括
49期
満期一括
28期
585,076
定時償還
230,000
3,196,912
定時償還
-
固定0.095%
固定0.095%
長期プライムレート
28期~49期
から0.2%を低減
26期~33期 0.05%
-
負債比率(総負債÷自己資本)については、100%
を下回るほど財務安定度が高いとされているが、一
時期に比べ減少はしているものの、依然として、そ
れを大きく上回り、自己資本の約11倍もの負債を
抱えている状態にある。
第28期(平成31年度)以降
に年間約1億円の元金償還
が始まる
-
58
【資料編】
3-7.関係者によるこれまでの支援
①地権者による青森駅前再開発ビル株式会社への支援内容(権利床賃借料の低減)
• 青森駅前再開発ビル株式会社が地権者に支払う権利床賃借料の単価は、アウガオープン時に地権者と同社が締結
した賃貸借契約(契約期間:平成13年から平成33年までの20年間)により、月・坪あたり7千円と定められている
が、地権者の協力により、第12期(平成15年度)に5千円に減額され、第20期(平成23年度)の8月からは4千円
に、さらに第2次再生計画期間(第23期~第27期)においては3千円に減額していただいている。
権利床賃借料の推移
10期
(H13)
11期
(H14)
12期
(H15)
13期
(H16)
14期
(H17)
15期
(H18)
16期
(H19)
17期
(H20)
18期
(H21)
19期
(H22)
20期
(H23)
賃借料
(月坪単価)
7,000円
7,000円
5,000円
5,000円
5,000円
5,000円
5,000円
5,000円
5,000円
5,000円
5月まで
5,000円
6,7月
7,000円
8月以降
4,000円
賃借料総額 ①
(千円/年)
210,386
210,386
150,276
150,276
150,276
150,276
150,276
150,276
146,496
164,196
賃貸料総額 ②
(千円/年)
51,911
51,911
37,079
37,079
37,079
37,079
37,079
37,079
37,079
158,475
158,475
113,197
113,197
113,197
113,197
113,197
113,197
0
0
▲ 45,278
▲ 45,278
▲ 45,278
▲ 45,278
▲ 45,278
▲ 45,278
賃借料と賃貸料の差額
(①-②)
※実質の会社負担額
オープン時比較
(差額各期-差額10期)
21期
(H24)
22期
(H25)
23期
(H26)
4,000円
8月まで
4,000円
9月以降
3,000円
3,000円
150,546
112,724
120,220
77,701
43,144
31,217
26,712
26,368
18,061
109,417
121,052
119,329
86,012
93,852
59,640
▲ 49,058
▲ 37,423
▲ 39,146
▲ 72,463
▲ 64,623
▲ 98,835
※賃借料は、地権者の同意時期のずれなどにより、調整期間等がある。
59
【資料編】
3-7.関係者によるこれまでの支援
②金融機関による青森駅前再開発ビル株式会社への支援内容
借入条件等(平成28年3月現在)
返済条件等
元金(千円)
借入先
金融機関
上段:残金
(下段:借入金)
貸付年度
585,076
平成13年度
(645,000)
利率
返済条件
変動:
長期プライムレートか
ら0.2%低減(H28.3 元金均等
時点長期プライム
レート0.95%)
元金償還の繰延べ
【当初】
元金償還期間 平成13年3月~平成38年2月
【平成22年1月変更】
元金償還期間 平成26年3月~平成48年2月
返済額
(元金)
年間:26,880千円
(利子)
※利率1.0%の場合
年間:5,850千円
返済経過
返済期間
H31.6~H53.2
(元金)
H15.3~H21.2で53,204千円を返済
H26.3~H26.5で6,720千円を返済
(利子)
借入当初から継続して支払っている
支払利息の低減
【当初】
利率 長期プライムレート
【平成26年6月変更】
利率 長期プライムレートから0.2%低減
※第23期(H26年度)における低減額
【平成26年6月変更】
元金償還期間 平成31年6月~平成53年2月
低減前
6,758千円/年
低減額:991千円/年
低減後〔-0.2%〕
5,767千円/年
60
【資料編】
3-7.関係者によるこれまでの支援
③アウガ区分所有者による青森駅前再開発ビル株式会社への支援内容
借入条件等(平成28年3月現在)
返済条件等
元金(千円)
借入先
上段:残金
(下段:借入金)
貸付年度
利率
90,000
平成14年度
(90,000)
固定:
年 0.05%
140,000
平成17年度
(140,000)
固定:
年 0.05%
返済条件
返済額
元金均等
(元金)
年間:11,739千円
(利子)
年間:45千円
元金均等
(元金)
年間:18,261千円
(利子)
年間:70千円
返済期間
返済経過
H29.4~H36.11
(元金)
返済実績なし
(利子)
借入当初から継続して支払っている
H29.4~H36.11
(元金)
返済実績なし
(利子)
借入当初から継続して支払っている
アウガ
区分所有者
元金償還の繰延べ
支払利息の低減
(平成14年度貸付分)
(平成17年度貸付分)
【当初】 平成15年11月 一括払
【平成15年10月変更】 平成17年11月 一括払
【平成17年6月変更】 平成22年11月 一括払
【平成22年6月変更】 平成25年11月 一括払
【平成25年5月変更】
元金償還期間 平成26年4月~平成33年11月
【平成26年3月変更】
元金償還期間 平成29年4月~平成36年11月
【当初】 平成19年7月 一括払
【平成19年3月変更】 平成22年7月 一括払
【平成22年6月変更】 平成25年7月 一括払
【平成25年5月変更】
元金償還期間 平成26年4月~平成33年11月
【平成26年3月変更】
元金償還期間 平成29年4月~平成36年11月
(平成14年度貸付分)
【当初】
利率 年1.6%
【平成17年6月変更】
利率 年0.05%
(平成17年度貸付分)
変更なし
61
【資料編】
3-8.アウガへの市の財政支出
• 市では、施設整備に係る経費や、市公共施設の維持管理のほか、アウガ再生に向けた支援策など、これまで、
約216億円を支出している。
市の支出総額 216億4,912万円
1 施設整備に要した経費(①~⑤)
約132億8,201万円
2 市公共施設の維持管理に要した経費
約68億1,711万円(平成12~27年度決算見込計)
3 青森駅前再開発ビル(株)に対する市
の支出額 約15億5,000万円(★1+★2+★3)
(1)再開発事業に要した経費
【約85億9,377万円】
①補助金 …………… 約10億694万円
②公管金 ※…………… 約 7,566万円
(1)図書館・男女共同参画プラザほか
【約34億8,837万円】
(1)出資金
【8億3,500万円】
(内訳)
・現金出資(平成 4年度) 5,000万円★1
・寄
付(平成13年度) 2億2,500万円
・増
資(平成21年度) 5億6,000万円
※再開発事業の施行により整備される公
共施設に要する経費
(2) 駐車場
【約30億5,111万円】
(3) 情報プラザ
【約 2億7,763万円】
③保留床取得費 … 約75億1,117万円
(2)その他施設整備に要した経費
【約46億8,824億円】
④内装工事費等 … 約43億8,685万円
⑤情報プラザ床取得費(平成14年度)
… 約3億139万円
○図書館については、アウガに入居しなけれ
ば単独施設としての維持管理費を要する。
○アウガ駐車場については、使用料として、
年間 8,787万円(平成27年度決算見込)の収
入がある。
(1)平成11年度・平成12年度
・保留床取得貸付 4億5,000万円
(2) 平成19年度・平成20年度
・金融機関保有の債権取得 約8億5,000万円
(3) 平成21年度
・貸付:市が2億円を貸付
・増資:債権の一部5億6,000万円を株式化
・返済繰延:元金の返済を繰延(平成21年3月~26年2月)
(4) 平成26年度
・返済繰延:元金の返済を繰延(平成26年9月~31年8月)
・利息低減:3-(2)固定0.4%、3-(3)固定0.23%⇒固定0.095%
<繰延した元金>
・(2)①の分
1億5,750万円
平成22年度
平成23年度
平成24年度
平成25年度
平成26年度
1,623万円
5,557万円
5,580万円
5,602万円
5,624万円
◆発行済株式数:26,200株
うち市持株数16,700株(出資割合63.7%)
【約13億円】★2
①保留床取得資金貸付 4億5,000万円
(内訳)
・平成11年度2億2,500万円
・平成12年度2億2,500万円
②金融機関保有の債権取得(平成19・20年度)
約8億5,000万円
( 2)貸付金等
<債権額面:23億3,248万円>
平成21年度 750万円
平成22年度~26年度
年3,000万円
・(2)②の分
2億3,986万円
※債権の株式化により11,200株取得
市の支援策
(3) 金銭消費貸借貸付(平成21年度)
【2億円】★3
◆市の債権残高:23億8,183万円
(内訳)
・(2)①に係る残高 4億2,750万円
・(2)②に係る残高 17億5,433万円
・(3)に係る残高
2億円
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