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知的基盤整備目標(平成18年度見直し) (案)

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知的基盤整備目標(平成18年度見直し) (案)
知的基盤整備目標(平成18年度見直し)
産業構造審議会産業技術分科会・日本工業標準調査会合同会議
知的基盤整備特別委員会とりまとめ
(案)
目
次
《知的基盤整備目標−平成18年度見直し− 》
(平成18年度見直しの背景) .................................................. 2
1.計量標準 .................................................................. 3
(1) 2010年に向かっての目標 .............................................. 3
(2) 整備のプライオリティ・方向性 ............................................ 3
(3) 整備体制の考え方 ........................................................ 6
(4) 関係省庁との連携 ........................................................10
(5) 国際的取組みの視点 ......................................................11
用語解説 ................................................................15
○物理標準に関する整備計画.............................................18
○標準物質に関する整備計画 ............................................26
2.地質情報 ..................................................................33
(1) 2010年に向かっての目標 ..............................................33
(2) 整備のプライオリティ・方向性 ............................................35
(3) 整備体制の考え方 ........................................................36
(4) 関係省庁との連携 ........................................................37
(5) 国際的取組みの視点 ......................................................37
用語解説 ................................................................38
3.化学物質安全管理 ..........................................................41
(1) 2010年に向かっての目標 ..............................................41
(2) 整備のプライオリティ・方向性及び整備体制の考え方 ........................42
(3) 関係省庁との連携 ........................................................43
(4) 国際的取組みの視点 ......................................................43
用語解説 ................................................................44
4.生活安全 ..................................................................48
(1) 2010年に向かっての目標 ..............................................48
(2) 整備のプライオリティ・方向性 ............................................51
(3) 整備体制の考え方 ........................................................52
(4) 国際的取組みの視点 ......................................................54
用語解説 ................................................................55
5.生物遺伝資源情報 ..........................................................57
(1) 2010年に向かっての目標 ..............................................57
(2) 整備のプライオリティ・方向性及び整備体制の考え方 ........................59
(3) 関係省庁との連携 ........................................................63
(4) 国際的取組みの視点 ......................................................64
用語解説 ................................................................65
6.材料 ......................................................................66
(1) 2010年に向かっての目標 ..............................................66
(2) 整備のプライオリティ・方向性及び整備体制の考え方 ........................67
(3) 関係省庁との連携 ........................................................69
(4) 国際的取組みの視点 ......................................................70
用語解説 ................................................................70
《知的基盤整備目標》
−平成18年度見直し−
1
(平成18年度見直しの背景)
知的基盤整備特別委員会では、平成10年より5回にわたりとりまとめを行い、
知的基盤の位置付けや取り組みの基本的方針を示すとともに、各分野毎にその整備
を進めていくための具体的方策を提示してきた。
一方で、平成18年に閣議決定された第3期科学技術基本計画では、知的基盤に
ついて、量的観点のみならず、利用者ニーズへの対応の度合いや利用頻度といった
質的観点を指標とした整備を行うよう知的基盤整備計画を見直し、選択と集中を進
めつつ、2010年に世界最高水準を目指して重点整備を進めることとされている。
10年計画の中間点にあたるので、これまでの知的基盤整備の成果及び社会情勢
の変化・技術進歩・産業界のニーズなどを踏まえて、整備目標の見直しを行ったも
のである。
整備目標に出てくる専門用語などについて脚注番号を付けて各分野毎の章の終
わりに用語解説として付けている。
なお、この報告書中にある「年」は、特に断らない限り「年度」を表している。
2
1.計量標準
国際市場における技術的評価の信頼性向上・効率化及び産業技術の共通基盤であ
る計量標準1)の設定・維持・供給は、知的基盤の中でも特に国内産業の国際競争力
の維持・強化、信頼性の向上及び安全・安心な国民生活の実現を図る上で不可欠な
ものである。さらに、基準認証分野での国際相互承認を進めるにあたっても、国際
的同等性を確保した計量標準の存在が不可欠となっている。
我が国の計量標準の開発と整備は、我が国の国家計量標準機関である独立行政法
人 産 業 技 術 総 合 研 究 所 計 量 標 準 総 合 セ ン タ ー ( NMIJ ; National Metrology
Institute of Japan)を中核として進められている。
(1) 2010年に向かっての目標
我が国の計量標準の開発・供給は、欧米に比べて整備が遅れていたが、経済社
会の高度化、多様化する社会的要請にタイムリーに応え、かつ、苛酷な国際競争
に勝ち抜くことができる事業環境と技術力を確保するためには、海外に頼らない
計量標準供給体制の確立が重要である。
そのような中、平成13年に策定された第2期科学技術基本計画において、計
量標準の整備は重要課題として取り上げられ、2010 年までに当該分野において世
界のトップレベルの規模及び質の向上を目指し、NMIJ を中核として物理標準 250
種類程度(2005 年には 180 種類程度)、標準物質 250 種類程度(2005 年には 180
種類程度)の整備を目指すこととしている。
(2)整備のプライオリティ・方向性
○質の向上・高度化を重視した整備戦略
2010 年に世界最高水準の整備の目標は、量もさることながら質の面を重視して取
り組むべきである。分野を問わず必要となる基本的な標準を確実に供給しつつ、
ユーザーや社会的要請からくる現在及び将来のニーズを常に捉えて柔軟に開発を進
めるべきである。できるだけ早期に社会に成果を提供するため、各標準において、
供給できるようになった範囲から部分的にでも順次供給を開始すべきである。また、
例えば、天然ガス流量校正システムのような巨大な施設と膨大な維持費が必要な計
量標準については、標準の開発の迅速化・高度化及び国際競争力の維持等の観点か
ら、国内関連事業団体との共同開発や他の国家計量標準機関(NMIs)間での国際的
な連携も考えるなど、広い視点で効率的で柔軟な計量標準供給体系を構築していく
べきである。
3
具体的には、国内産業界の計量関係団体の集まりである計測標準フォーラム、標
準物質協議会等からの意見・要望と社会的ニーズを踏まえ、特に、ⅰ)国際相互承認
に必要な基本となる標準の整備、ⅱ)次世代産業のための基盤整備、ⅲ)電気関連
標準整備の拡充、ⅳ)環境、安全への対応に必要な標準物質の整備等の観点で進め
ていくべきである。
ⅰ)国際相互承認に必要な基本となる標準の整備
1999 年 10 月に開催された第 21 回国際度量衡総会において、各国の国家計量標準
研究機関の代表者により CIPM2)-MRA3)(国家計量標準及び国家計量標準機関で発行
される校正証明書の相互承認。CIPM Mutual Recognition Arrangement) が署名され
た。これにより、各国の国家計量標準機関が発行する校正証明書を互いに承認する
ための基盤が作られたが、国内産業が必要とする基本的な標準については十分な種
類を整備することによって、我が国の産業界が国際的に不利益をこうむることが無
いように対処することが求められる。
なお、2004 年 12 月に、CIPM-MRA に参加する国家計量標準機関の校正測定能力が
掲載される Appendix C4)への暫定登録期間が終了し、2005 年 1 月から正式登録が開
始された。我が国もこの国際的な動きに積極的に対応した結果、2005 年 3 月末まで
に、150 種類程度の計量標準に関して国際相互承認の登録、若しくは登録の申請を
行った。
ⅱ)次世代産業のための基盤整備
ライフサイエンス、情報通信、環境及びナノテクノロジー・材料の各重点分野に
おいて技術開発が進められているが、このような未知の領域、微小、微量、高精度
等が求められる領域においては、その研究開発自身の促進と迅速・確実な実用化の
基盤となる計量標準の開発・供給等が重要である。そのため、我が国の次世代産業
として期待されるこれらの分野において計量標準の整備を急ぐ必要がある。
特に、ナノ計測の分野においては、ナノからマイクロ、ミリといった領域までS
Iトレーサブル5)な国家計量標準を供給できる体制を整えるとともに、次世代産業
における製品の設計から検査・評価に必要な標準を供給することが必要である。ま
た、これとあわせてバイオテクノロジー・医療関連の計測・分析技術、高精度環境
分析技術などの計測手法なども計量標準と一体的に整備することが必要である。
なお、NMIJ は産業界が求める先端的な標準の開発とともに、国家計量標準機関と
しての実力を国際的にも保持、向上していくために、次世代の計量標準の研究に積
極的に取組むことが求められる。
ⅲ)電気関連標準整備の拡充
電気関連の計量標準は、ほとんどの産業分野において使用される計測器に必要不
可欠な標準であり、必要とする分野の裾野は極めて広く、また、それらの標準を直
4
接必要とする電気・電子機器の製造業は、現在の日本の基幹産業の一つであり、将
来においてもその重要性は変わらないと考えられる。従ってこの分野の計量標準を
引き続き拡充すべきである。
特に、発展・普及の目覚ましい IT 分野等における標準供給、複数の物象の状態の
量を計量・計測できる計測器に対する計量の校正の連鎖を利用した効率的な標準供
給の要望が強く、海外との厳しい開発競争に曝される分野、産業競争力を強化すべ
き分野への対応を検討する必要がある。
ⅳ)環境、安全への対応に必要な標準物質の整備
揮発性有機化合物、残留性有機化合物、温室効果ガス、さらには、製品中に含有
される化学物質など、複雑化・多様化する環境、安全分野で必要な標準物質の整備
は、国民の生活に直接関わるため緊急性、重要性が極めて高いものであり、早期に
その整備を行うべきである。
また、最近では人の健康や食の安全を守るために、計測の信頼性確保も重要な課
題となっている。2001 年以降、バイオテクノロジー、健康(医療)、食品などの分
野で次々と計量標準の整備に関する国際活動が始動し、国際度量衡委員会(CIPM;
Comite International des Poids et Mesures ) は 、 国 際 臨 床 化 学 連 合 ( IFCC ;
International Federation of Clinical Chemistry)、世界保健機関(WHO;World
Health Organization)、国連食糧農業機関等の国際機関と合同の委員会設立や連携
を行うなど、当該分野における計測のトレーサビリティの確保と標準物質の開発・
整備に向けた取組みが活発になってきている。我が国もこのような国際情勢にかん
がみ、必要な標準物質の開発と整備を迅速に進めるべきである。
○供給の効率化・高度化
以上述べてきたように、計量標準に対するニーズの増大と高度化に対して、量と
質の両面から加速的に開発を進めていくことが必要であるが、開発の進捗に伴い、
その供給業務が急増していくこととなる。一方で、産業界は最近の急激な構造変化
に対応しつつ国際競争力を確保するために、迅速かつ合理的な標準供給を求めてい
る。これらに適切に対応するには、情報通信技術などを活用した遠隔校正技術によ
る供給の効率化を図る研究開発を進めることが重要であり、その成果を社会システ
ムとして定着させることが必要である。また、このような技術を用いた計量標準の
研究開発により、標準供給の効率化と同時に、標準そのものを供給の効率化に適し
た形態に高精度化・高度化し、産業の実態等に合わせた供給方法を増やすことが必
要である。
さらに、先端から基盤まで幅広い校正ニーズに対応するためのシステム開発も重
要である。また、技術の進展に伴い計測器に組込まれるソフトウェアの開発も進ん
でおり、ソフトウェアも含めた計測器の総合的な信頼性認証・校正の技術開発が必要
5
である。
GPS
国際相互認証
仲介器
輸出
1) 周波数を仲介器とした物理量
(周波数、時間、時刻、電圧、
情報
長さ等-)
標準機関&
認定事業者
2) 物理的仲介器
(温度、流量、圧力、AC/DC等)
インターネット
産業界
(国内、海外)
機器設定情報、取得データ、不確かさ情報
校正証明書
図2
遠隔校正の技術的概念図
(3)整備体制の考え方
近年の経済社会のグローバル化や安全・安心な社会の実現等に対する社会的要請
に的確に応えるため、我が国の国家計量標準機関である NMIJ を中核に、関係機関が
一体となって総合的かつ強力に計量標準の整備を行う必要がある。また、先端的な
研究領域や、多様な対応が求められる健康及び環境分野などに迅速に対応していく
ためには、現行の計量制度における国家計量標準に加えて、それに準ずる国家計量
標準を早急に供給する仕組みなどを検討すべきである。
また、計量法校正事業者登録制度6) については、実施機関である独立行政法人製
品評価技術基盤機構(NITE;National Institute of Technology and Evaluation)
の認定センター(IAJapan;International Accreditation Japan)が校正事業者及
びユーザー等の関係者と連携しつつ、効果的に運用していく必要がある。
○NMIJ を頂点としたトレーサビリティ体系の構築
計量標準供給体制について、我が国のトレーサビリティ体系の国際整合性の確保
及び CIPM などの国際の場を通じた高度な技術レベルでの国際比較の重要性の増大に
かんがみ、国の第一(一次)の基準となる国家計量標準は NMIJ に可能な限り集約す
ることが必要である。NMIJ では、我が国のトレーサビリティ体系の国際整合化に資
6
するため、校正機関、標準物質製造者の要求事項に係る国際規格(ISO/IEC 170257)、
ISO Guide 348))に基づく品質システムの構築を行っている。他方、NMIJ 以外の民
間校正機関・事業者は、国家計量標準から生産や研究の現場での計量器にまで連な
る校正の連鎖による階層の中で、その技術水準及び精度に応じた階層において標準
供給の役割を果たすことが求められている。
特に物理系の計量標準の場合、NMIJ は民間にできることは民間に任せるという考
え方に立って、トレーサビリティ体系の中で、高度な能力を持つ登録事業者を育成
し、民間で供給可能な組立量の標準を含め、広い範囲で二次標準の供給に、民間事
業者を活用することが必要である。これにより国全体として、計量標準の供給体系
の強化と供給能力の向上が期待できる。また、校正サービスの継続性の必要から、
担当者の異動・定年等でサービスの質を落とさないよう、継続的な体制整備を行うと
ともに、品質システムの一部である技術の文書化を適切に行うこと等により、技術
を確実に維持・継承することが重要である。
NMIJ
他国の
校正事業者
国研レベル
(第一階層)
(第二階層以下)
一般ユーザー
図3
民間が可能な標準供給の概念図
一方、標準物質については、JCSS 制度9)に基づく多段階による供給が適さない場
合も考えられ、物理系の計量標準との技術的な相違を十分考慮し、階層性によるト
レーサビリティ体系が適切かどうか、その供給体系のあり方について、国際的動向
や産業界のニーズ等にも配慮しつつ検討する必要が指摘されていた。このような背
景から、当委員会に「標準物質の供給体制のあり方に関するワーキンググループ」
を設置し、次代のニーズを的確に反映し、タイムリーに高度、かつ、多様な標準物
質の供給を通じて、安全・安心な国民生活の実現、地球環境保全・改善等、広範な
分野に貢献する新たな体制の構築に向けた方向性等をまとめた(平成 17 年 10 月)
。
7
新たな標準物質供給体制に向けて
認定機関
国際相互承認・SIトレーサブル
認定
認定
国際化・高度なニーズへ
の対応
JCSSによる供給の拡充
指定校正機関/○○機関
基準物質
開発・供給
④
校正
供給
多様化・複雑化への対応
協力・連携
基準物質
①
特定標準物質
混合標準物質
希釈標準物質
直接供給
NMIJ
協力・連携
認定
外部の組織等
実用標準物質
組成標準物質
物性標準物質
②
指定校正機
関等への技
術移転に時
間を要する
場合
(jcss)
認定事業者
特定二次標準物質
緊急かつ、高
度な技術を要
する場合
直接供給
③
⑤
実用標準物質
混合標準物質
希釈標準物質
校正
供給 (JCSS)
不確かさのより小さい、
又は認定事業者がいな
い標準物質を供給する
場合
ユーザー企業等
図4
新たな標準物質供給体制
①
SI トレーサブルな基準物質の開発と指定校正機関への供給
②
ライフサイエンス等の分野で指定校正機関への技術移転に時間を要するもの
③
緊急性を要するもので、かつ、標準物質の開発に高度な技術を要する場合
④
不確かさがより小さくなる標準物質の供給
⑤
認定事業者がいないため供給できない標準物質の供給
○必要な標準物質の種類の急速な広がりへの対応
近年の経済社会の複雑化・多様化に伴い、相互承認やワンストップテスティング
の進展等を背景に、国際的に標準物質の必要性が増大している。また、臨床検査、
食品衛生、環境などの人の安全・安心に関わる分野では、規制等の適切な運用のた
め計測値のトレーサビリティ確保が不可欠であり、多様な標準物質の開発・供給の
8
ニーズが高まっている。このため、我が国全体として標準物質の整備を効率的に行
うため、経済産業省及び NMIJ は、他の独立行政法人、学協会及び民間団体等との連
携・協力を推進するとともに、民間等の技術的能力の活用を図るべきである。
また、NMIJ 以外で開発された標準物質について、国内の計測値を整合化させる観
点から国家標準として認める必要性が生じた場合に、例えば、準国家標準物質とし
て位置付ける仕組みなど、柔軟性を持った標準物質の供給体制を検討すべきである。
さらに、国際的な連携についても、CIPM やアジア太平洋計量計画10)(APMP;Asia
Pacific Metrology Programme)などの場において検討していくべきである。
○計量法校正事業者登録制度の適切な運営
計量法校正事業者登録制度の実施機関である IAJapan は、同制度の信頼性維持と
計量標準の供給円滑化の観点から、自らの技術能力の維持向上に努めるとともに、
NMIJ を含めた外部の人材を適切に活用することが必要である。特に、登録に係わる
技術審査・技能試験のうち、国家計量標準機関でなければ行い得ないような高度な
ものについては、NMIJ が分担する必要がある。
また、ユーザーニーズに対応した標準物質の柔軟な供給の実施など、供給ルート
の多様化、質的高度化を進めていくためには、供給システム全体の信頼性が確保さ
れていることが不可欠である。このため、新たな供給体制に対応した技能試験の構
築が求められる。
○産業界におけるニーズの把握と産業界の人材育成の支援
産業界においても、業界横断的な意見・情報交換の場として、計測標準フォーラ
ム及び標準物質協議会が組織され、産業界への計量標準の啓発普及や、NMIJ、
IAJapan 等の公的計量標準関係機関に対する産業界の要望事項の取りまとめなどの活
動を行っている。しかしながら、フォーラム等の構成企業・団体の範囲が限られ、
産業界全体の代表としての位置付けには至っていないことから、今後は、その活動
を更に活発化させて、計量・計測標準の重要性等について各産業界から理解と支援
を得られるよう、その構成範囲の拡大を図ることが必要である。
一方、NMIJ では、2005 年に計量標準のエンドユーザーと連携し、計量標準の整備
等に関する要望・調査などを行うために NMIJ 計測クラブを立ち上げるなど、産業界
との密接な関係の構築に努めている。
また、計量・計測は、ものづくりを支える基盤技術であるため、国際競争力の維
持・向上の観点からも、計量標準の供給を円滑に行うためには、計量標準供給シス
テムに係わる多くの人材養成が必要である。このため、今後、NMIJ の計量研修セン
ターにおける各種研修の実施、NMIJ の研究部門と民間団体・企業との共同研究ある
いは、学協会と連携した定期的な技術研修などを通じて産業界における計量標準関
9
連技術者の養成を支援する具体的な方策を検討すべきである。さらに、日本を含め
たアジア太平洋諸国は計量標準の供給やマネジメントシステムなどに関して全体的
なことがわかり、客観的な判断ができる人材が希薄であり、産業界だけでなく、大
学などの教育機関、公的試験研究機関等と連携して計量・計測分野の人材教育・育
成が必要である。
(4)国内関係機関との連携
○公的試験研究機関との連携の推進
計量標準の普及は、我が国の産業の競争力強化や貿易の拡大などに不可欠であり、
JCSS 制度に基づき普及を図っている。近年、経済のグローバル化が進展する中、も
のづくりを支える中小企業においても、製品や技術の精度や信頼性を科学的に担保
するためには、計量標準の活用が重要になってきている。地域に根ざした多様な中
小企業に対して、直接の対話を通じてきめの細かい標準供給を行うには、公的試験
研究機関と NMIJ とが積極的に連携し、計量標準の開発・整備やトレーサビリティ制
度の普及を行うことが有効である。そのため、NMIJ は産業技術連携推進会議に設置
した知的基盤部会(計測分科会、分析分科会)を通じ公的試験研究機関との連携を
より一層強化し、地域ニーズに即応した計量標準の供給を支援することを検討すべ
きである。
○関係機関連携の現状
計量標準については、経済産業省が計量法に基づきその全般を守備範囲としてい
るが、昨今、経済社会活動において必要となる計量標準の範囲が急速に広がってき
ている。特に標準物質については、経済社会活動の多くの場面で安全・安心の確保
や正確な品質管理などを支える技術的基盤であるという認識が高まっている。この
ため、環境、医療、食品などの分野における分析においては、計測器に対する国家
計量標準へのトレーサビリティの要求や、試験機関の品質管理に係る国際規格
(ISO/IEC 17025)の取得を分析能力の条件として求める動きが、欧米が先行しつつ
国際的な流れになっている。さらに、欧州では、臨床検査分野で臨床検査システム
への標準物質使用の義務化と検査機関の認定(ISO 1518911))により、トレーサビ
リティの確保は不可欠となっている。
これに対して我が国では、医療医薬品分野の試薬等の標準品については国立医薬
品食品衛生研究所(厚生労働省)、環境分析用標準試料は国立環境研究所(環境
省)、農薬検査は農薬検査所(農林水産省)が関係する機関であるが、各種の規制
に共通したトレーサビリティが確立した標準物質の整備は遅れている。
今後、安全・安心な社会を構築するために重要な役割を担う標準物質については、
10
国全体が一丸となって積極的に整備すべきである。
○国内関係機関連携の推進
計量標準については、国内における標準化の推進とともに適合性評価の国際的な
新たな動きに的確に対応し、極めて多様な広がりを持つ標準物質を必要に応じて効
率的に供給する観点から、臨床検査、環境、食品、水道・環境などの分野において、
その専門的知見を有する関係省庁・機関とが密接に連携し、我が国の総力を結集し
て当該分野で必要となる国家計量標準の整備を加速的に行う体制整備が求められて
いる。特に、臨床検査用のヒト血清および尿中生化学物質・酵素の分析などに必要
な標準物質、農薬関係の環境分析用標準物質、組換え遺伝子関連の食品分析用標準
物質等の開発について、早期の開発が望まれる。
また、関係機関との実効性のある連携・協力体制の場として、産総研に国際計量
研究連絡委員会が設置され、我が国の計量標準供給体制に関連する主な機関が参加
している。今後、国際的に多様な分野で計量標準の開発・整備が取り組まれるにつ
れ、我が国の計量標準整備などに関して省庁の隔たりがなく意見交換ができる、同
連絡委員会の機能と役割を整理し、効果的な運営を図るべきである。
さらに、計量標準の一層の普及を図るためには、IAJapan を始めとした認定機関と
NMIJ が連携して審査員に対するトレーサビリティに関する教育を行うことも必要で
ある。
(5)国際的取組みの視点
世界経済・貿易の発展を阻害する技術的貿易障壁を除去するために、1999 年の
CIPM-MRA の署名以来、計量標準の国際的な同等性を確立しようとする取組みが、
CIPM の場で積極的に進められている。また、2001 年には、独法化後も NMIJ から
CIPM の委員ポストを獲得するとともに、計量標準に関する日中包括的覚書(MOU;
Memorandum of Understanding)を締結した。
他方、 計量法校正事業者登録制度の国際的な整合性を確保するため、NITE が計量
法校正事業者登録制度の実施機関として、1999 年にアジア太平洋試験所認定協力機
構12)(APLAC;Asia Pacific Laboratory Accreditation Cooperation)の、2000 年
に国際試験所認定協力機構 1 3 )(ILAC;International Laboratory Accreditation
Cooperation) の相互承認協定にそれぞれ署名した。これにより、計量法校正事業者
として IAJapan から登録された校正事業者等の発行する校正証明書も、グローバル
に相互に受入れが可能となり、ワンストップテスティングの促進につながることに
なる。
11
主要NMI
国際相互承認(MRA)を用いた
各国計量標準の同等性の確保
NMIJ
標準供給
標準供給
技術障壁のない
自由な取引
図5
国際相互承認の枠組み
○CIPM などの国際活動への主導的参画
世界共通の技術的基盤としての計量標準体系を確立し、世界貿易の技術的障壁の
排除と先端技術開発の促進を目指したメートル条約及び CIPM などの活動などについ
て、我が国は、引き続き積極的に参画すべきである。 具体的には、CIPM‐MRA によ
る計量標準の国際的同等性の確保を基本とし、我が国のトレーサビリティ体系が国
際的な認知を得るよう務めるべきである。
特に、物理系の計量標準に関しては、高度な登録校正事業者の能力を活用して効
率的なトレーサビリティ体系の構築を基本方針としている我が国としては、国際比
較対象の決定においても、我が国の実態に基づいた説明を行うとともに、実績を積
上げていくことが求められる。さらに、国際比較の対象を決定するにあたっては、
技術的、社会的見地に立ってその必要性を検討すべき旨を提案することも必要であ
る。併せて、国際比較を実施できる人材育成も重要である。
また、近年の技術革新に伴い CIPM などの国際的な場における重要な活動として、
質量、長さ等の SI 基本単位の再定義が大きな課題になっている。計量標準の根幹に
関わる研究課題であるため、NMIJ は当該活動においても重要な役割を果たしていく
ことが求められる。
さらに、1907 年(明治 40 年)以来、我が国から継続して CIPM 委員(18名で構
成)として1名が選出されており、古くから計量標準に係る国際活動に積極的に参加
し実績を残してきた。今後とも我が国の代表が引き続き CIPM 委員に選出されるよう
12
努めることが肝要である。
単位と標準の国際的統一
加盟:51カ国 (2005.4現在)
日本の加盟:1885年(明治18年)
決
議
メートル条約
(Convention du Metre)
1875年(明治8年)条約締結
国際度量衡総会(CGPM)
4年毎
勧
告
国際度量衡委員会(CIPM)
毎
年
委員:18名
(日本から1名)
国際度量衡局
(BIPM)
事務局
フランス
パリ近郊
10の諮問委員会
長さ、質量、時間・周波数などの分野
図5
メートル条約組織図
○海外関係機関との連携
CIPM などの国際的な活動に的確に対応していくためには、標準物質を始め広い分
野で関係省・機関と十分な連携・協力していくことが必要である。また、国際機関
の 分 野 に お い て も CIPM と 国 際 気 象 機 関 ( WMO ; World Meteorological
Organization)、国際臨床化学連合、世界保健機関等の他の国際機関との連携が広
げられつつあり、これに対応した国内体制の整備を関係機関との連携により進める
こ と も 望 ま れ る 。 な お 、 計 量 標 準 に 関 す る 国 際 度 量 衡 局 1 4 ) ( BIPM ;Bureau
International des Poids et Mesures)を事務局とする国際合同委員会の設置状況
を以下に示す。
13
<
計量関連の国際合同委員会(JC)一覧>
略称
JCDCMAS
正式名称(JC:Joint Committee)
JC on coordination of assistance to
Developing Countries in Metrology,
Accreditation and Standardization
参加国際組織
BIPM , IAF , IEC ,
ILAC , ISO , ITU-T ,
OIML,UNIDO
活動概要
途上国支援のための
計量,認定及び標準
化に関連する活動
JCGM
JC for Guides in Metrology
BIPM,IEC,ISO,ILAC,
IFCC,IUPAC,IUPAP ,
OIML
計量関連国際ガイドの
編集・改訂作業
(GUM 及び VIM)
JCRB
JC of the Regional Metrology
Organizations and the BIPM
BIPM , APMP ,
EUROMET,
COOMET,SADCMET,
SIM
CIPM-MRA に 関 す る
国際度量衡局及び地
域計量組織の連携
JCTLM
JC on Traceability
Medicine
in
Laboratory
BIPM,IFCC,WHO
ILAC
臨床医学分野のトレー
サビリティ関連活動
○地域の取組みと多国間協力
アジア地域での取組みについては、APMP 事務局などの責務を積極的に果たすこと
により、アジア地域における我が国の技術的支援の促進と信頼性を高めていくとと
もに、APMP 加盟国の CIPM‐MRA への参加を促していく必要がある。また、 APMP で
の地域活動を柱としながら、その他の地域・国との連携・協力も進めていくべきで
ある。また、NMIJ の計量研修センターの活用も含め、アジア太平洋諸国に対する教
育面でのリーダーシップをとっていくことも重要である。現在、技術協力案件のタ
イ国の国家計量機関への支援プロジェクトについては、技術移転した校正技術等の
周辺国への普及なども検討していくことが重要である。
計量標準の同等性の証明が MRA だけでは不十分な場合には、1999 年に締結した日
米 MOU のような二国間協定も検討していくことが必要であろう。アジア地域に対し
ては、APMP を通じた活動を中心としながらも、必要に応じ二国間協定の締結を検討
すべきである。
なお、標準物質に関する多国間の連携として、2004 年に開始した東アジア3カ国
(日本、中国、韓国)による標準物質の共同開発プロジェクトに関しては、我が国
としても積極的に推進していくことが重要である。
○その他の国際的な取組み
APLAC、ILAC の相互承認協定に署名した NITE は、計量法校正事業者登録制度のあ
り方について、計測の品質を保証するという校正の持つ本来的効果のあり方、校正
事業者やそのユーザーの実際的なメリット、我が国の実状等を多面的に考慮して、
APLAC、ILAC において、我が国の計量法校正事業者登録制度の国際的整合性を確保す
ることと同時に、我が国として効果的な提案を積極的に行うべきである。特に、最
14
近では APEC 域内において、APMP と APLAC の連携が深まってきており、相互に共通す
るトレーサビリティや認定に関する課題などの具体的検討が進められている。これ
らの結果を適切に反映した、地域からグローバルへの橋渡しが期待されている。
○標準物質関連情報の収集・提供体制の整備
NITE は、標準物質についての情報提供を総合的に行うことを目的に標準物質総
合情報システム(RMinfo;Reference Materials total information services of
Japan)を運営し、SI トレーサブルな標準物質のみならず、多くの標準物質に関する
国内外の動向等について情報提供を行っている。しかし、人の健康・安全及び食品
分析など多様な分野で新たに開発される標準物質についても、タイムリーな情報提
供が求められていることをかんがみ、これらの情報収集も積極的に行うこととする。
また、NITE は、標準物質に関して世界 20 カ国、約1万件のデータの提供を行って
い る 国 際 的 な デ ー タ ベ ー ス で あ る COMAR(COde d'indexation des MAteriaux de
Reference)の運営にも国内登録機関(Coding Center)として参画している。現在、
韓国の 計量標準研究機関(KRISS;Korea Research Institute of Standards and
Science)は、COMAR の登録機関になるために、NITE から情報提供や助言などを受け
ている。このように、NITE はアジア地域で標準物質関連情報の中核機関として、今
後も効果的な情報提供を行うことが求められている。
なお、上述したとおり、我が国における標準物質に対するニーズはますます多様
化しており、一層広い範囲にわたる情報の充実が求められている。このような多様
なニーズに対応するため、NMIJ が民間団体等の標準物質を認証するスキームを検討
している現状をかんがみ、これらの情報と RMinfo の活動とのリンクを図ることによ
り、効果的な情報提供を行うことができる。
NITE としては、今後、国内外の標準物質研究機関、民間団体等の供給機関との連
携の強化や、学協会の研究発表の活用を図るとともに、的確なユーザーニーズの把
握に努め、収載すべき標準物質の種類やトレーサビリティに関する情報提供等のあ
りかた等について、調査・検討をしていくことが重要である。
<用語解説>
1) 計量標準
いわゆる正しい「ものさし」のこと。
長さや質量のような物理的な計測を行う際、計量計測器の目盛り調整を行うのに基準となる
ものが物理標準。一方、濃度のような化学的な計測をする際、計量計測器の目盛り調整を行う
のに基準となる物質が標準物質。物理標準と標準物質とを合わせて計量標準と称する。
2) CIPM(国際度量衡委員会:Comite International des Poids et Mesures。)
メートル条約における国際度量衡総会の決定事項に関する執行機関で、事実上の理事機関で
もある。様々な量や単位の国際整合性を確立し、測定方法や信頼性に関する国際的な合意を形
15
成するための活動を行う。
3) CIPM―MRA(Mutual Recognition Arrangement、CIPM-MRA)
1999 年に我が国が参加した、メートル条約加盟国の国家計量機関で維持される国家計量標準
の同等性を確立すること、及びこれら機関から発行される校正証明書の相互認証を認める国際
的な取り決めをいう。なお、MRA の参加国数は、2005 年 4 月現在、正式メンバー51、協力メン
バー16 である。
4)Appendix C(Calibration and Measurement Capabilities)
国家計量標準機関が供給する個別の計量標準ごとに校正測定能力が一覧表として、国際度量
衡局のホームページに掲載されている。掲載されたものは、一定の信頼性を満たしたとして相
互に受け入れられる。
5)SIトレーサブル
国際単位系につながりを求めることができること、又はそのようなつながりに計量標準の特
性値が切れ目のない連鎖によって関連付けられる状態。
6)計量法校正事業者登録制度
計量法関連法規及び ISO/IEC 17025 の要求事項に基づいて校正を実施する技術能力を校正事
業者が持っていることを IA Japan が認定するプログラムである。
7)JIS Q 17025(試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項、ISO/IEC 17025)
試験所及び校正機関が特定の試験または校正を実施する能力があるものとして認定を受けよ
うとする場合の一般要求事項を規定したもの。この一般要求事項は、管理上の要求事項と技術
的要求事項とに分けて規定されている。
8)JIS Q 0034 (標準物質生産者の能力に関する一般要求事項、ISO Guide 34)
標準物質の信頼性確保のために標準物質生産者が遵守すべき事項を規定している規格で、
内容としては、ISO 9000 シリーズの品質管理、JIS Q 17025 の試験・校正機関に対する一般用
要求事項の内容を含み、さらに標準物質生産に関する必要事項が付け加えられたもの。
9)JCSS制度
測定のトレーサビリティを確保するためには、使用する計測器、計量器等は国家計量標準に
つながった(比較の連鎖を通した)校正を受けることができる。国家標準につながった校正を
組織的に行うため、日本では計量法のもとで標準供給システムを構築している。これを、
Japan Calibration Service System(JCSS)という。
10)APMP(アジア太平洋計量計画:Asia Pacific Metrology Programme)
アジア太平洋計量計画は、1980 年からアジア太平洋地域の計量標準の水準向上を目指す機
関として設立された。80 年代は途上国への支援が活動の中心だったが、90 年代からは国際計
量標準の同等性確保を目指すための地域機関としての性格がより強くなっている。
11)ISO 15189(臨床検査室―品質と能力に関する特定要求事項)
臨床検査は疾患の診断、治療方針の決定等に不可欠であり、さらに予防医学的には潜在疾患
の早期発見等に広く利用されているが、誤った検査結果等は誤診などにつながる。医療界にお
いても品質マネジメントシステムの導入の必要性が国際的に検討された結果、臨床検査室の品
質と能力に関する要求事項を定めた国際規格として 2003 年に制定された。
12)APLAC(アジア太平洋試験所認定協力機構:Asia-pacific laboratory Accreditation
16
Cooperation)
1995 年 4 月に設立されたアジア太平洋地域の認定機関の組織であり、APLAC 会員の相互承
認(MRA)を始め、APEC の標準・認証委員会の活動をサポートする地域機関。また、APLAC で
は技能試験も提供しており、試験所の国際的な技能のレベルを評価する機能も有している。
1 3 ) I L A C ( 国 際 試 験 所 認 定 協 力 機 構 : International Laboratory Accreditation
Cooperation)
試験所・検査機関を認定する機関だけの国際組織で、試験所の満たすべき要件(ISO/IEC
17025)や試験所認定機関の満たすべき要件(ISO/IEC ガイド 58、2006 年より ISO/IEC 17011)の
適用のための指針文書を作成し、認定機関間の業務内容の整合化を進めるだけでなく、政府機
関による認定の活用の促進、認定制度開発の支援、貿易促進のツールとして試験所認定のプロ
モーション活動を行っている。
14)BIPM(国際度量衡局;Bureau International des Poids et Mesures)
メートル条約の下で計量単位、計量標準の国際統一を行っているのが国際度量衡局である。
メートル条約に関する事務局と特定の分野の研究活動の双方の役割を果たしている。
17
物理標準に関する整備計画
整理番
号
種類
項目
供給済み範囲
供給済み 2006年度
2010年度
まで
目標供給範囲
○
2010年まで: e-trace及び新装置による高度
化
備考
1
1-長さ
レーザ波長
633 nm
◎
2
1-長さ
光周波数
532 nm
◎
4
1-長さ
ブロックゲージ絶対測定
0.5 mm∼ 250 mm
◎
4-1
1-長さ
ブロックゲージ絶対測定(遠
隔校正)
0.5 mm ∼ 100 mm
◎
5
1-長さ
長尺ブロックゲージ絶対測定
100 mm∼ 1000 mm
◎
6
1-長さ
ブロックゲージ比較測定
0.5 mm∼ 100 mm
◎
供給の見直しを検討
7
1-長さ
長尺ブロックゲージ比較測定
100 mm∼ 1000 mm
◎
供給の見直しを検討
8
1-長さ
標準尺絶対測定
1000 mmまで
◎
○
2010年まで:新装置による高度化
9
1-長さ
干渉測長器
1 m∼ 100 m
◎
○
2010年まで:不確かさ低減
10
1-長さ
距離計
5 m∼ 200 m
◎
○
2010年まで:不確かさ低減、e-traceによる高
度化
11
1-長さ
内径・外径
内径2 mm∼ 200 mm、
外径200 mm以下
◎
○
2010年まで:範囲の拡大(φ 0.5mm)
12
1-長さ
ディジタルスケール(マクロ)
1 m以下
◎
12-1
1-長さ
ディジタルスケール(ミクロ)
◎
2010年まで: 10 µmまで(サブnmの不確かさ) 新規追加
15
1-長さ
固体屈折率
◎
2010年まで: 不確かさ1 ppm
17
1-長さ
標準尺比較測定
直尺1 mまで、
巻尺100 mまで
◎
18
2-幾何学量
表面粗さ測定
R a: 0.1 µm∼ 3 µm
R z: 0.1 mm∼ 3 mm
◎
19
2-幾何学量
触針式段差測定
0.5 µm∼ 10.0 µm
◎
20
2-幾何学量
光学式段差測定
0.02 µm∼ 0.3 µm
◎
AFM方式段差測定
10 nm ∼ 2.5 µm
◎
22
2-幾何学量
23
2-幾何学量 角度(ロータリーエンコーダ) 0 o∼ 360
24
2-幾何学量
25
2-幾何学量 オートコリメータ
26
2-幾何学量
ボールプレート、ホールプ
レート
27
2-幾何学量
28
2-幾何学量
29
29-1
ポリゴン鏡
o
供給の見直しを検討
○
24面体以下
◎
1000 s以下
◎
560 mm
◎
ステップゲージ
0 mm∼ 720 mm
◎
ボールバー
0 mm∼ 720 mm
◎
2-幾何学量 CMMによる幾何形状測定
700 x 500 x 500 mm
◎
2-幾何学量 CMM(遠隔校正)
1 m以下
◎
2-幾何学量
平面度
300 mm
◎
31
2-幾何学量
真直度
1m
◎
32
2-幾何学量
真円度
100 mm以下
◎
33
2-幾何学量 一次元グレーティング
0.2 µm∼ 8 µm
◎
○
2-幾何学量 二次元グレーティング
35
2-幾何学量
2006年:不確かさ低減
○
○
2010年まで:不確かさ低減
2006年:不確かさ低減
○
2010年まで: 0.1 mm∼10 mmを追加
新規追加
2-幾何学量 面内方向スケール
34
2010年まで: 範囲拡大(0.01 µm∼ 0.5 µm)
◎
30
33-1
新規追加
◎
2010年まで: 1目盛り25 nm∼100 nm 2006年: 0.2 µm∼ 8 µm
◎
◎
2010年まで: 0.1 µm∼ 5 µm
○
○
2006年: 不確かさ低減
2010年まで:不確かさ低減
線幅
36
3-時間
周波数(原子発振器)
1 MHz, 5 MHz, 10 MHz,
100 MHz
37
3-時間
周波数(商用発振器)
1 MHz, 5 MHz, 10 MHz,
100 MHz
◎
○
○
2006年: 不確かさ低減
2010年まで:不確かさ低減
37-1
3-時間
周波数(遠隔校正)
5 MHz, 10 MHz
◎
○
○
2006年: 不確かさ低減
2010年まで:不確かさ低減、効率化
38
3-時間
時刻
39
3-時間
光周波数
200 THz領域(光通信帯)
◎
42-1
3-時間
光周波数
光周波数(広帯域;500 nm
∼1100 nm、又は600 THz∼
270 THz)
◎
43
3-時間
時間
46-0
4-質量
分銅
1 mg ∼ 20 kg
◎
46-1
4-質量
高精度分銅 1kg
1 kg
◎
◎
○
◎
2010年まで: 時刻
○
2010年まで:範囲の拡大(Lバンド)
○
-13
2006年:不確かさ低減(目標:1×10 )
2010年まで:不確かさ低減、効率化
◎
2010年まで: 0 s∼1 s
○
2006年:不確かさ低減、効率化
○
18
2010年まで:不確かさ低減
新規追加
48
4-質量
分銅
20 kg∼ 5200 kg
◎
49
4-質量
質量計
-6
(0.01 mg < di, S ≦ 10 ),
-6
(di < 0.01 mg, 10 < S)
◎
51
5-力
力計
圧縮: 10 N ∼ 20 MN,
引張: 10 N ∼ 1 MN
◎
53
5-力
一軸試験機
圧縮:0.1 N ∼ 30 MN,
引張:0.1 N ∼ 1 MN
◎
55
6-トルク
トルクメータ
5 N・m∼1 kN・m
◎
56
6-トルク
トルクメータ
0.2 kN・m∼20 kN・m
◎
5 N・m∼1 kN・m
◎
56-1
6-トルク
トルクメータ
57
6-トルク
トルクレンチ
58
6-トルク
トルクレンチ
58-1
6-トルク
トルクレンチ
60-0
60-1
7-圧力
7-圧力
重錘型圧力標準器
気体ゲージ圧力・気体絶対
圧力 (5 kPa ∼ 7 MPa)
◎
光波干渉式標準圧力計
気体:ゲージ圧・絶対圧
(1 kPa∼ 120 kPa)
◎
◎
◎
62
7-圧力
高精度圧力計
気体ゲージ圧力・気体絶対
圧力 5 kPa ∼ 7 Mpa
63
7-圧力
重錘型圧力標準器
液体圧力 1 MPa∼500
MPa
64
7-圧力
重錘型圧力標準器
65
7-圧力
高精度圧力計
液体圧力 1 MPa∼500
MPa
◎
液体圧力 ∼ 1 Gpa
◎
66-0
7-圧力
高精度圧力計
66-1
7-圧力
超高圧力標準
67
7-圧力
低圧力標準/低圧力計
68-0
7-圧力
低圧力標準/低圧力計
68-1
微差圧 [ライン圧: 100 kPa
abs] 1 Pa ∼ 10 kPa
2
9.8 m/s
69
9-真空
真空計
0.1 mPa∼ 10 Pa (SRG)
0.1 Pa ∼ 150 Pa(DG)
◎
70
10-真空
真空計
0.1mPa∼1µPa
◎
71
9-真空
真空計
72
9-真空
分圧計
標準リーク
74-0
10-流量
気体小流量(秤量法・PVTt
法)
74-1
10-流量
気体小流量(比較法)
0.0003 m /h∼ 5 m /h,
100 kPa, (0.005 g/min∼180
g/min, N2)
◎
75
10-流量
気体中流量(PVTt法)
5 m3/h∼ 200 m3/h,
100 kPa∼ 500 kPa
◎
76-1
10-流量
気体中流量(音速ノズル比較
5 m3/h∼ 200 m3/h, 大気圧
法)
3
気体中流量(常圧法)
78
10-流量
液体小流量
79
10-流量
液体中流量
◎
5 m /h∼ 200 m /h, 大気
圧
0.3 m3/h∼ 50 m3/h
3
3
82
10-流量
微風速
0.05 m/s∼ 1.5 m/s
◎
83-0
10-流量
気体中流速(レーザドップラ
流速計)
1.3 m/s∼ 40 m/s
◎
83-1
10-流量
気体中流速(超音波風速計) 1.3 m/s∼ 40 m/s
◎
86
10-流量
石油小流量(軽油、灯油)
93-1
11-密度
11-密度
2010年まで: 0.1 N・m∼20 N・m
○
新規追加
2006年:不確かさ低減
◎
2010年まで: 液体圧力 500 MPa∼1 GPa
(直接方式)
◎
2010年まで: 液体圧力 1 GPa∼ 2.6 GPa
◎
2010年まで: 1 Pa ∼ 1 kPa(絶対圧)
○
2010年:不確かさ低減
○
2010年まで: 100 nPa∼0.1 mPa
◎
2010年まで: 1 nPa∼100 nPa
2006年: H2, He, CH 4, N2, Ar, CO 2
○
○
2010年まで: 下限を0.01mg/minに引き下げ
(PVTt法)
◎
2010年まで: 0.003 m3/h∼ 0.3 m3/h
◎
2010年まで: 0.0003 m /h∼ 0.03 m /h
◎
◎
93
◎
◎
50 m /h∼ 3000 m /h
10-流量
2010年まで: 0.2 kN・m∼5 kN・m
◎
液体大流量
88
◎
新規追加
3
10-流量
10-流量
2010年まで: 0.1 N・m∼20 N・m
◎
80
87
◎
3
25 m /h∼ 1000 m /h,
100 kPa∼ 500 kPa
3
10-流量
供給の見直しを検討
3
3
76-3
2006年:高精度化・効率化
◎
9-真空
気体中流量(閉ループ法)
○
◎
-8
3
-6
10 Pa・m /s ∼ 10 Pa・
3
m /s
0.0003 m3/h∼ 5 m3/h, 50
∼ 300 kPa, (0.005 g/min∼
180 g/min, N2)
2006年: 20 kg∼50 kgの高精度化・効率化
2010年まで:100 kg∼5200 kgの高精度化
供給の見直しを検討
◎
73
10-流量
○
◎
8-重力加速度 重力加速度
76-2
○
石油中流量(軽油、灯油)
◎
3
3
3
3
3
3
2010年まで: 0.03 m /h∼ 3 m /h
石油大流量(軽油、灯油)
3 m /h∼ 300 m /h
◎
固体密度標準
シリコン単結晶
2320 kg/m3∼ 2340 kg/m3
◎
新規追加
固体密度標準
密度差:0∼0.035kg/m3
質量:5∼1010g
◎
新規追加
3
94
11-密度
固体密度標準
密度:0.8∼20kg/m
質量:30∼1010g
95
11-密度
密度浮ひょう
600 kg/m ∼ 2000 kg/m
3
◎
3
◎
○
19
2010年まで:不確かさ低減
96
11-密度
密度標準液
97
11-密度
密度標準液
有機液体
3
3
600 kg/m ∼ 1700 kg/m
◎
◎
98
11-密度
PVT性質
98-1
11-密度
液体の屈折率
100
12-粘度
粘度標準液
1 mPa・s ∼ 500 Pa・s、常温
◎
粘度標準液
1 mPa・s ∼ 500 Pa・s、-40
℃∼ 100 ℃
◎
体積タンク
ビュレット・フラスコ
◎
101
12-粘度
◎
2010年まで: 水銀
2006年: 気体と液体
◎
2010年まで: 液体屈折率
○
2010年まで:1 L未満(フラスコ)、受用追加(フラ
スコ、メスシリンダー)
新規追加
102
13-体積
体積計(衡量法)
103
14-音響
音圧感度(標準マイクロホン) 20 Hz ∼ 20 kHz
◎
音響校正器は103-1へ分離
音圧レベル(音響校正器)
125 Hz∼1 kHz
◎
新規追加
音場感度(計測用マイクロホ
ン)
20 Hz ∼ 20 kHz
◎
103-1 14-音響
105
14-音響
105-1 14-音響
105-2 14-音響
105-3 14-音響
音圧感度(計測用マイクロホ
ン)
音場感度(計測用マイクロホ
ン)
音場レスポンスレベル(サウ
20 Hz∼12.5 kHz
ンドレベルメータ)
◎
2010年まで: 1 Hz∼20 Hz
◎
2010年まで: 20 kHz ∼ 100 kHz
◎
新規追加
新規追加
106
15-超音波
超音波パワー
0.5 MHz∼ 20 MHz, 1 mW∼
0.5 W
◎
○
2010年まで: 0.5 MHz∼ 20 MHz, 0.5W∼20W
を追加
107
15-超音波
音場感度(ハイドロホン)
0.5 MHz∼20 MHz
◎
○
2010年まで:0.1 MHz∼40 MHzへ周波数範囲
拡大
107-1 15-超音波
超音波音場プロファイル
◎
2006年度:0.5 MHz∼20 MHz
○
2006年: 電荷感度を追加,不確かさ低減
◎
2006年: 5 kHz∼ 10 kHz
電圧感度,電荷感度
新規追加
108
16-振動加速度 低周波振動加速度
0.1Hz∼2 Hz
◎
109
16-振動加速度 低周波振動加速度
1 Hz∼ 200 Hz
◎
110
16-振動加速度 中周波振動加速度
20 Hz ∼ 5 kHz, 電圧感度
◎
111
16-振動加速度 高周波振動加速度
112
17-衝撃加速度 衝撃加速度
◎
2
2
2010年まで: 200 m/s ∼ 5000 m/s
113
17-衝撃加速度 衝撃加速度
◎
2
2
2010年:5000 m/s ∼ 100000 m/s
114
18-音速
音速標準物質
室温 ∼ 500 ℃
◎
115
18-音速
音速標準物質
500 ℃∼ 1000 ℃
◎
116
19-直流・低周波
ジョセフソン接合アレー電圧
標準
1V
◎
117
19-直流・低周波
電子式標準電圧発生器
1 V, 1.018V, 10 V
◎
118
19-直流・低周波
(直流)分圧器
1 kV/10 V、100 V/10 V
◎
118-1
19-直流・低周波
直流電圧
◎
2010年まで:ディジタルマルチメータの線形性
新規追加
10 V以下
120
19-直流・低周波
抵抗器
1 Ω, 10 Ω, 100 Ω, 1 kΩ,
10 kΩ
◎
○
2010年まで:1∼100 Ωの中間抵抗(25 Ω他)
121
19-直流・低周波
抵抗器
1 MΩ, 10 MΩ, 100 MΩ, 1
GΩ, 10 GΩ, 100 GΩ, 1
TΩ
◎
121-1
19-直流・低周波
テラオームメータ
1 MΩ, 10 MΩ, 100 MΩ, 1
GΩ, 10 GΩ, 100 GΩ, 1
TΩ
◎
122
19-直流・低周波
抵抗器
1mΩ,10 mΩ, 100 mΩ
◎
123-0
19-直流・低周波
キャパシタ
100 pF/ 1.592 kHz
◎
123-1
19-直流・低周波
キャパシタ
10 pF/1.592 kHz
◎
123-2
19-直流・低周波
キャパシタ
1000 pF/ 1.592 kHz
◎
123-2-1
19-直流・低周波
キャパシタ
0.01 µF, 0.1 µF, 1 µF/ 1
kHz, 1.592 kHz
◎
123-3
19-直流・低周波
キャパシタ
123-4
19-直流・低周波
キャパシタ
124-0
19-直流・低周波
誘導分圧器
0.1∼1.0; 10 V/ 1 kHz
◎
0.1∼1.0; 100 V/ 1 kHz
◎
新規追加
○
○
2010年まで:10 pF, 100 pF, 1000 pF/ 10 kHz
を追加
◎
2010年まで: 10 pF, 100 pF, 1000 pF/(100
kHz, 1 MHz)
○
2006年:10 µF/ 1 kHz
新規追加
2010年まで: 0.01 µF, 0.1 µF, 1 µF/ 10 kHz
◎
2010年まで:100 µF/ 60 Hz, 120 Hz, 1 kHz
新規追加
○
2006年:0.1∼1.0; 100V/50,60Hz
2010年まで: 0.1∼1.0; 100 V/ 120 Hz追加
新規追加
新規追加
124-1
19-直流・低周波
誘導分圧器
124-1-1
19-直流・低周波
誘導分圧器
124-2
19-直流・低周波
誘導分圧器
124-3
19-直流・低周波
誘導分圧器
◎
2010年まで: 0.1∼1.0; 10 V/ 100 kHz, 1 MHz 新規追加
124-4
19-直流・低周波
誘導分圧器
◎
2010年まで:0.1∼1.0:1000 V/50, 60 Hz
◎
0.1∼1.0; 10 V/ 10kHz
◎
20
新規追加
125-0
19-直流・低周波
交流抵抗器
125-0-1
19-直流・低周波
交流抵抗器
125-1
19-直流・低周波
キャパシタの損失係数(tan δ)
125-2
19-直流・低周波
キャパシタの損失係数(tan δ)
125-3
19-直流・低周波
キャパシタの損失係数(tan δ)
125-4
19-直流・低周波
キャパシタの損失係数(tan δ)
126
19-直流・低周波
0.01 µF, 0.1 µF, 1 µF/ 1
kHz, 1.592 kHz
◎
◎
2 V∼20 V, 10 mA; 10 Hz∼
1 MHz
◎
交直変換器(基本範囲)
127-1
19-直流・低周波
交直変換器(高電圧)
127-1-1 19-直流・低周波 交直変換器(低電圧)
20 V ∼ 1 kV; 10 Hz ∼ 100
kHz
10 mV∼2V/ 10 Hz∼100
kHz
19-直流・低周波
127-3a
19-直流・低周波
127-3c
19-直流・低周波
127-3d
19-直流・低周波
127-4
19-直流・低周波
○
◎
2010年まで:100 Ω, 1 kΩ/ 100 kHz, 1 MHZ
○
2010年まで:10 pF, 100 pF, 1000 pF/ 10 kHz
追加
◎
2010年まで:10 pF, 100 pF, 1000 pF/ 100
kHz, 1 MHz
○
2006年: 10 µF/1kHz追加
2010年まで: 0.01 µF, 0.1 µF, 1 µF/ 10 kHz追 新規追加
加
◎
2010年まで:100µF/ 60Hz, 120Hz, 1kHz
○
2010年まで: 100 µH, 1mH, 1H, 10H/ 1 kHz追
加
100∼120V, 5A, 45∼65Hz
力率:1, 0.866, 0.5, 0
新規追加
新規追加
◎
◎
50 A, 1/1∼1/100、
45Hz ∼ 65 Hz
新規追加
2006年: 交流電圧(10 V, 40 Hz ∼ 100 kHz)
追加
◎
50 A, 1/1 ∼ 1/10000、
交流電流比較器(倍周波数)
120 Hz以下
交流電流比較器(航空周波 電流比:1/1∼1/10,000
数)
周波数:400 Hz以下
電流:50 A以下、電流比:
交流電流比較器(1kHz領域) 1/1∼1/100
1 kHz以下
交流電力
2006年:100Ω, 10Ω/ 1 kHz
2010年まで:10 kΩ/10 kHz
○
交直変換器(高周波)
交流電流比較器(商用周波
数)
○
◎
127-2-1 19-直流・低周波 交流電圧
127-3
○
◎
インダクタ
19-直流・低周波
19-直流・低周波
10 pF, 100 pF, 1000
pF/1kHz, 1.592 kHz
◎
10 mH/1 kHz, 1.592 kHz
100 mH/ 1 kHz
127-0
127-2
10 kΩ/1 kHz, 1kΩ,
100kΩ/1 kHz
2010年まで: 3 V/ 1MHz∼50 MHz
2006年:10 V/40 Hz∼100 kHz
新規追加
◎
◎
◎
◎
◎
○
○
2006年:100V/5A, 400Hz追加
2010年まで:100 V/5 A, 1 kHz追加
128
19-直流・低周波
電子式キャリブレータ
100V, 110V/5A, 45Hz∼
65Hz
力率:1 0 866 0 5
(1 V∼10 V)(直流電圧)
129
19-直流・低周波
ディジタルマルチメータ
(1 V∼10 V)(直流電圧)
130
19-直流・低周波
ディジタルマルチメータ
(1 mΩ∼100 kΩ)(直流抵
抗)
◎
(JEMICが供給)
131
19-直流・低周波
電子式キャリブレータ
(100 A 以下)(直流電流)
◎
(JEMICが供給)
132
19-直流・低周波
ディジタルマルチメータ
(100 A 以下)(直流電流)
◎
(JEMICが供給)
◎
(JEMICが供給)
◎
(JEMICが供給)
127-5
19-直流・低周波
交流電力量
(1 MHz以下・1 kV以下、45
Hz∼65 Hz・20 A以下)
(1 MHz以下・1 kV以下、45
Hz∼65 Hz・20 A以下)
◎
◎
(JEMICが供給)
◎
(JEMICが供給)
133
19-直流・低周波
電子式キャリブレータ
134
19-直流・低周波
ディジタルマルチメータ
135
19-直流・低周波
標準抵抗器
(1 mΩ∼100 kΩ)
◎
(JEMICが供給)
136
19-直流・低周波
抵抗測定装置
(1 mΩ∼100 kΩ)
◎
(JEMICが供給)
137
19-直流・低周波
標準分流器
(100 A以下)
◎
(JEMICが供給)
◎
(JEMICが供給)
138
19-直流・低周波
交直変換器
(電圧: 1 MHz以下・1 kV以
下、電流: 45 Hz∼65 Hz・
20 A以下)
139
19-直流・低周波
交流電圧
(1 MHz以下・1 kV以下)
◎
(JEMICが供給)
140
19-直流・低周波
交流電流
(45 Hz∼65 Hz、20 A以下)
◎
(JEMICが供給)
◎
(JEMICが供給)
◎
(JEMICが供給)
(45 Hz∼65 Hz、110 V以
下、50 A以下)
(45 Hz∼65 Hz、110 V以
下、5 A以下)
141
19-直流・低周波
交流電力
142
19-直流・低周波
交流電力量
143
19-直流・低周波
直流高電圧
(100 kV以下)
◎
(JEMICが供給)
144
19-直流・低周波
交流高電圧
(550/√3 kV以下)
◎
(JEMICが供給)
145
19-直流・低周波
交流大電流
(40 kA以下)
◎
(JEMICが供給)
146
20-高周波
高周波電圧(同軸)
10 MHz ∼ 1 GHz; 0.5 V
◎
高周波電力(同軸)
10 MHz ∼ 18 GHz; 1 mW,
10 mW
◎
148-0 20-高周波
148-0-1 20-高周波
高周波電力(同軸、10 MHz以
下)
148-0-2 20-高周波
高周波電力(同軸、絶対電力)
148-0-3 20-高周波
高周波電力(同軸、大電力)
148-1 20-高周波
○
2006年: 効率化
○
2010年まで:不確かさ低減
◎
2010年まで:100 kHz ∼ 10 MHz, 1mW
2006年: 50 MHz、1 mW,絶対電力
新規追加
◎
2010年まで: 30 MHz-2 GHz、1W
新規追加
◎
高周波電力(2.9 mm同軸)
10 MHz ∼ 50 GHz;
10 mW →1 mW
◎
151
20-高周波
高周波電力(導波管)
8.2 GHz ∼ 12.4 GHz; 10
mW
◎
152
20-高周波
高周波電力(導波管)ミリ波
50∼75GHz, 1mW
◎
153
20-高周波
高周波減衰量(ビストン減衰器)
30 MHz; ∼100 dB(挿入損
失を含む)
◎
154
20-高周波
高周波減衰量(同軸)
10 MHz; ∼50 dB;
10 MHz∼12 GHz
◎
○
新規追加
2006年:75-110GHz追加
(JQAが供給)
21
155
20-高周波
高周波減衰量(同軸)
155-1 20-高周波
高周波減衰量・位相量(同軸)
155-2 20-高周波
高周波減衰量(同軸)
10 MHz ∼18 GHz;
100 dB以下(∼12 GHz), 60
dB以下(18 GHz)
156-0 20-高周波
高周波減衰量(同軸)
10 MHz ∼ 40 GHz; 80 dB
以下(∼12 GHz), 60 dB以
下(∼40 GHz)
156-1 20-高周波
高周波減衰量(導波管)
8.2 ∼ 12.5 GHz
∼50 dB
157
20-高周波
157-1 20-高周波
高周波インピーダンス(同軸、PC500 MHz ∼ 18 GHz
7)
高周波インピーダンス(同軸、PC30kHz ∼500 MHz
7)
◎
◎
◎
○
○
2010年まで:範囲拡大(同軸固定減衰器追
加)
◎
2010年まで: 10 MHz ∼40 GHz; 0-360 °、
60 dB以下
◎
2010年まで: 100 kHz ∼10 MHz; 60 dB以下
○
2010年まで: 範囲拡大(同軸固定減衰器追
加)
○
2006年:範囲拡大(18∼40GHzを追加)
2010年まで: 範囲拡大(12.5 ∼ 110 GHz; ∼
50 dBを追加)
◎
◎
新規追加
500 MHz ∼ 18 GHz
◎
新規追加
10 MHz ∼500 MHz
◎
新規追加
157-2 20-高周波
高周波インピーダンス(同軸、
TypeN50)
157-3 20-高周波
高周波インピーダンス(同軸、
TypeN50)
157-4 20-高周波
高周波インピーダンス(同軸、
TypeN75)
◎
2010年まで: 500 MHz ∼3GHz
新規追加
157-5 21-高周波
高周波インピーダンス(同軸、
TypeN75)
◎
2010年まで: 10 MHz ∼500 MHz
新規追加
158-0 20-高周波
158-0-1 20-高周波
高周波インピーダンス(同軸,PC3.5)
高周波インピーダンス(同軸,PC3.5)
158-1 20-高周波
高周波インピーダンス(導波管)
158-2 20-高周波
高周波インピーダンス(導波管)
2 GHz ∼18 GHz;
150 K ∼ 12000 K
高周波雑音(同軸)
159-0-1 20-高周波
高周波雑音(同軸)
159-1 20-高周波
高周波雑音(同軸)
10 MHz - 26.5 GHz; 290 K
- 1000000 K
◎
高周波雑音(導波管)
18GHz∼26.5GHz; 77 K 12000 K
◎
電磁界強度(ホーン,電波暗
室,PFDプローブ)
1.7 GHz∼ 4 GHz(2バンド、
5周波数)
◎
20-高周波
161-0 20-高周波
2006年: 500 MHz ∼ 26.5GHz
◎
2006年: 10 MHz ∼500 MHz
◎
159-0 20-高周波
160
◎
◎
○
2010年まで: 8.2 GHz∼12.4 GHz
◎
2010年まで: V (50 GHz∼ 75 GHz)
○
2010年まで: 範囲拡大(77K∼150Kを追加お
よび10 MHz∼2 GHz;新規ラジオメータ)
◎
2010年まで:18 GHz∼ 40 GHz; 77 K∼12000
新規追加
K
○
2010年まで: 8.2GHz-40 GHzまでを追加
○
2006年: 1-1.7GHz、4-18GHzを追加
2010年まで: 1-40GHzに範囲拡大
2010年まで: 40 GHz∼ 75 GHz
161-1 20-高周波
電磁界強度(ホーン,電波暗室)
◎
161-2 20-高周波
電磁界強度(GTEMセル,PFD
プローブ)
◎
2010年まで: 150 kHz ∼ 1 GHz
○
2006年: 9kHz-30MHz、直径60cmまでのループに
対応
2010年まで: 20 Hz-150 MHzに拡張
◎
2010年まで: 1MHz ∼ 30 MHz
20-高周波
アンテナ係数(微小アンテナ
(ループ))
162-1 20-高周波
アンテナ係数(微小アンテナ
(モノポール))
162
163
20-高周波
163-1 20-高周波
ループアンテナ 直径10cm
150 kHz ∼ 30 MHz
アンテナ係数(ダイポールアン
30 MHz ∼ 1 GHz
テナ、標準オープンサイト)
◎
◎
○
○
アンテナ係数(ダイポールアン
テナ、自由空間)
新規追加
新規追加
新規追加
2006年: 1 GHz∼2 GHzを追加
◎
2010年まで: 30 MHz ∼ 2 GHz
○
2006年: 300 MHz ∼ 1 GHz
2010年まで: 30 MHz ∼ 1 GHzに拡張
新規追加
22-高周波
アンテナ係数(ログペリアンテ
ナ)
164-1 20-高周波
アンテナ係数(バイコニカルア
ンテナ)
◎
2010年まで: 30 MHz ∼ 300 MHz
新規追加
164-2 20-高周波
アンテナ係数(バイログアンテ
ナ)
◎
2010年まで: 30 MHz ∼ 2 GHz
新規追加
165-0 20-高周波
利得・偏波分離度(ホーンアン ホーンアンテナ利得
テナ、電波暗室、ニアフィール 1GHz∼ 40 GHz (10バンド
ド走査システム )
21周波数)
○
2010年まで: 測定の高度化予定(連続周波
数)
165-1 20-高周波
利得・偏波分離度(ホーンアン
テナ、電波暗室、ニアフィール
ド走査システム )
◎
2010年まで: 50-75GHz帯
164
166
20-高周波
◎
◎
レーザパワー
633 nm, 10 mW
◎
レーザパワー
(光ファイバパワー)
850 nm; 1.3 µm, 1.55 µm;
10 ∼ 500 µW
◎
光ファイバパワー
1.3 µm, 1.55 µm; 50 µW ∼1
mW
◎
レーザパワー
(488 nm, 515nm, 10∼200
mW), (1.55 mm, 50 mW, 1
mW)
◎
レーザパワー
400 nm ∼ 1.6 µm;
10 mW ∼ 1 W
◎
20-高周波
レーザパワー
10.6 µm; 1 W ∼ 10 W
◎
169-1 20-高周波
レーザパワー
170-0 20-高周波
レーザエネルギー(パルス)
170-0-1 20-高周波
レーザエネルギー(パルス)
167
167-0-1 20-高周波
167-1 20-高周波
168
169
170-1 20-高周波
光ファイバ減衰量
170-2 20-高周波
光ファイバ減衰量
(JQAが供給)
○
○
1550 nm, 70 dB∼ 90 dB
新規追加
2006年: 200 mW∼1 W (488 nm, 515 nm)
(JQAが供給)
◎
1.06 µm, 10 mJ
2010年まで: 850 nmを追加
◎
◎
○
2010年まで: 10.6 µm; 10 W ∼ 1 kW を追加
○
2006年: 1.06 µm; 1 W ∼10 W
2010年まで: 10 W∼500 W追加
○
2010年まで: 100 µJ追加
◎
2010年まで: 1.06 µm; 1 J
○
◎
22
○
新規追加
新規追加
2010年まで:1300 nmを追加 (基準レベル
1mW)
2006年: 1550 nm; 70 dB∼ 90 dB ;(基準レ
ベル 500 mWレベル)
新規追加
2010年まで: 基準レベル1 W追加
171
21-測光量・放射量
光度(白熱電球)
171-1
21-測光量・放射量
光度(LED)
10 cd∼ 3000 cd
172
21-測光量・放射量
分布温度
2000 K∼ 3400 K
5 lm∼9000 lm
173
21-測光量・放射量
全光束(白熱電球)
173-1
21-測光量・放射量
全光束(LED)
◎
2010年まで: 0.1 cd ∼ 2cd
新規追加
◎
○
2010年まで:不確かさ低減
◎
○
2010年まで:不確かさ低減
◎
2010年まで:1 lm∼5 lm
新規追加
◎
2010年まで: 1 lx∼3000 lx (2856 K)
新規追加
○
2010年まで:不確かさ低減
174
21-測光量・放射量
照度(白熱電球)
174-1
21-測光量・放射量
照度(照度応答度)
175
21-測光量・放射量
分光放射照度(紫外、可視、赤
250 nm∼ 2500 nm
外)
◎
175-1
21-測光量・放射量
分光放射照度(紫外)
◎
176
21-測光量・放射量
分光放射輝度(紫外,真空紫
外)
177
21-測光量・放射量
分光拡散反射率(可視域)
177-1
21-測光量・放射量
分光拡散反射率(紫外域)
177-2
21-測光量・放射量
分光拡散反射率(赤外域)
◎
2010年まで: 830 nm∼ 1800 nm
177-3
21-測光量・放射量
二方向反射率分布関数
(BRDF)
◎
2010年まで: 360 nm∼ 830 nm
178-0
21-測光量・放射量
分光透過率
178-1
21-測光量・放射量
分光透過率
◎
2010年まで: 900 nm∼ 2600 nm
179-0
21-測光量・放射量
分光応答度(真空紫外,紫外) 200 nm∼300 nm
◎
○
2010年まで: 120 nm∼ 300 nm
179-1
21-測光量・放射量
分光応答度(真空紫外)
◎
180
21-測光量・放射量
分光応答度(紫外,可視,近赤
250 nm∼ 1150 nm
外)
◎
○
2010年まで: 不確かさ低減
2010年まで: 800 nm∼ 1600 nm を追加
180-1
21-測光量・放射量
分光応答度(高精度)
◎
○
2010年まで:波長範囲拡張(可視域外)
2010年まで:対象範囲拡張(InGaAs)
180-2
21-測光量・放射量
アパーチャ開口面積(放射測
定用)
◎
2010年まで: ∼Φ20 mm
181
22-放射線
軟X線空気カーマ(&照射線
管電圧10 kV∼50 kV
量)
◎
○
2010年まで:X線線量相当量、特性X線空気
カーマ
182
22-放射線
中硬X線空気カーマ(&照射
管電圧40 kV∼300 kV
線量)
◎
○
2010年まで: X線線量当量
184
22-放射線
γ線空気カーマ(&照射線
量)
◎
○
2010年まで: γ線線量当量(0.1 µSv∼1 Sv)
を追加 (10 mGy以上を185番へ統合)
185
22-放射線
大γ線空気カーマ(&照射線
10 mGy∼150 Gy
量)
186
22-放射線
水吸収線量
187-0 22-放射線
β線吸収線量
187-1 22-放射線
1 lx∼ 3000 lx
◎
◎
200 ∼ 400 nm
360 nm∼ 830 nm(100 %∼
1 %)
440 nm∼ 800 nm
10 nm∼ 90 nm
レーザー波長点(Si-PD; 可
視域)
4 nGy∼10 mGy
◎
0.1 ∼ 1.1 keV
◎
100 kBq/g∼400 MBq/g
◎
189
23-放射能
γ(X) 線放出率
-1
-1
2 ks ∼4 Ms
◎
190
23-放射能
環境レベル放射能標準
20Bq/g∼400kBq/g
◎
23-放射能
純α、β核種放射能
20 Bq/g∼400 MBq/g
192
23-放射能
放射能面密度
0.3 Bq/cm ∼1 MBq/cm
195
196
24-中性子
24-中性子
○
放射性ガス
191
24-中性子
2
252
20 s ∼200 ks
Cf
中性子放出率Am-Be
-1
3
-1
7
-1
3
-1
7
-1
2006年: 範囲拡大
2010年まで: Co-γ線
2006年: 160 keV ∼ 2 MeV
○
2010年まで: 1.1 keV∼2.5 keVを追加
◎
2010年まで: 1 Bq/cm ∼20 MBq/cm
○
2010年まで:効率化(e-trace)
3
3
◎
◎
8
-2 -1
熱中性子フルエンス率
5x10 m s ∼10 m s
◎
107 m-2∼1011 m-2
(144 keV, 565 keV, 5.0
MeV, 14.8 MeV)
◎
197
24-中性子
速中性子フルエンス
198
24-中性子
中速中性子フルエンス
◎
2010年まで: 107 m-2∼109 m-2; 10 keV∼50
keV
199
24-中性子
速中性子フルエンス
◎
2010年まで: 107m-2∼1010m-2: 5.0 MeV∼8.5
MeV
200
24-中性子
速中性子フルエンス
◎
2010年まで: 10 m ∼10 m : 15 MeV∼20
MeV
○
2006年: 範囲拡大(2.5 MeVを追加)
7
201-1 24-中性子
連続スペクトル中性子フルエ
ンス:252Cf
201-2 24-中性子
連続スペクトル中性子フルエ
ンス:Am-Be
107 m-2∼1011 m-2
7
-2
新規追加
◎
10 s ∼10 s
-2 -1
新規追加
◎
10 s ∼10 s
5
新規追加
◎
2
-1
荷電粒子放出率
中性子放出率:
2010年まで: 250 nm∼ 360 nm
◎
γ線核種放射能
23-放射能
◎
◎
放射光軟X線フルエンス
194
2010年まで: 160 nm∼ 300 nm
◎
23-放射能
193
◎
◎
188
190-1 23-放射能
新規追加
11
-2
10 m ∼10 m
-2
10
-2
◎
◎
202
25-温度
温度定点
-39 ℃ 水銀点
◎
203
25-温度
温度定点
0.01 ℃ 水の三重点
◎
204
25-温度
温度定点
156 ℃ インジウム点
◎
新規追加
○
23
2006年: 効率化(定点セル校正)
205
25-温度
温度定点
232 ℃ スズ点
◎
206
25-温度
温度定点
420 ℃ 亜鉛点
◎
207
25-温度
ステム型白金抵抗温度計
660 ℃ アルミニウム点
◎
208
25-温度
ステム型白金抵抗温度計
962 ℃ 銀点
◎
208-1 25-温度
ステム型白金抵抗温度計
◎
2010年まで: 1085 ℃: 銅点
ロジウム鉄抵抗温度計
◎
2010年まで: 0.65 K∼ 4.2 K
極低温抵抗温度計
◎
2010年まで: 50 mK ∼ 0.65 K
◎
2010年まで:4.2 K ∼ 24 K
209
25-温度
209-1 25-温度
210
25-温度
ロジウム鉄抵抗温度計
211
25-温度
カプセル型白金抵抗温度計
84 K∼273 K
◎
211-1 25-温度
カプセル型白金抵抗温度計
54 K∼ 84 K
◎
211-2 25-温度
カプセル型白金抵抗温度計
211-3 25-温度
カプセル型白金抵抗温度計
211-4 25-温度
カプセル型白金抵抗温度計
◎
◎
212
25-温度
ステム型白金抵抗温度計
213
25-温度
ステム型白金抵抗温度計
-40 ℃∼ 420 ℃
◎
420 ℃∼ 962 ℃
◎
214
25-温度
ステム型白金抵抗温度計
215
25-温度
温度定点物質
2006年: 25K∼55K
新規追加
2010年まで: 14K∼25K追加
新規追加
2006年: ガリウム点(29.7646℃)追加
新規追加
◎
◎
2010年まで: 1553 ℃: パラジウム
216-0 25-温度
貴金属熱電対
1085 ℃: 銅点校正
◎
○
2010年まで: 効率化
216-1 25-温度
貴金属熱電対
962 ℃: 銀点校正
◎
○
2010年まで:効率化
216-2 25-温度
貴金属熱電対
660 ℃: アルミニウム点校正
◎
○
2010年まで:効率化
216-3 25-温度
貴金属熱電対
420 ℃: 亜鉛点校正
◎
○
2010年まで:効率化
◎
2010年まで: 1325 ℃(共晶点校正)
217
25-温度
貴金属熱電対
219
25-温度
貴金属熱電対:定点校正
220
25-温度
貴金属熱電対
1553 ℃: パラジウム点校正
◎
221
25-温度
ガラス製温度計
-50 ℃∼360 ℃
◎
222
25-温度
定点黒体装置
亜鉛点: 419.527 ℃
◎
○
2010年まで:不確かさ低減
223
25-温度
定点黒体装置
アルミニウム点; 660.323 ℃
◎
○
2010年まで:不確かさ低減
224
25-温度
定点黒体装置
銀点; 961.78 ℃
◎
○
2010年まで:不確かさ低減
225
25-温度
定点黒体装置
銅点:1084.62 ℃
◎
○
2010年まで:不確かさ低減
225-1 25-温度
定点黒体装置
金属炭素共晶点
(Re-C, Pt-C, Cu)
◎
○
2010年まで: 金属炭素共晶点(Fe-C,CoC,Pd-Cなど)を追加
25-温度
比較黒体炉
-30 ℃∼ 0 ℃
◎
228-0 25-温度
比較黒体炉
0 ℃∼ 100 ℃
◎
比較黒体炉
耳式体温計校正用
(35 ℃∼ 42 ℃)
◎
○
2006年:100℃から420℃
2010年まで:500℃
○
2010年まで: 962 ℃ ∼ 2800 ℃, 0.65 μm
227
228-1 25-温度
0 ℃∼ 1100 ℃:
◎
229
25-温度
比較黒体炉
230
25-温度
放射温度計
400 ℃∼ 2000 ℃, 0.9 µm
◎
231-0 25-温度
放射温度計
962 ℃∼ 2000 ℃, 0.65 µm
◎
○
◎
232
26-湿度
露点計
露点 -10 ∼ +95 ℃
◎
233
26-湿度
露点計
露点 -10 ∼ +23 ℃
◎
234
26-湿度
露点計
露点 -70 ∼ -10 ℃
◎
2006年:定点の組み合わせによるレンジ校正
微量水分発生装置
◎
2006年: 露点 -100 ∼ -70 ℃
235-1 26-湿度
相対湿度計
◎
2006年: 相対湿度 10 %∼ 95 %
235-2 26-湿度
露点計
27-固体物性 熱膨張率測定/標準物質
237
27-固体物性 熱膨張率測定/標準物質
◎
300 K∼1000 K (シリコン)
◎
237-1 27-固体物性 熱膨張率測定/標準物質
238
27-固体物性 熱膨張率測定
5℃∼35℃
◎
240
27-固体物性 熱拡散率標準物質
300 -1200 K (等方性黒
鉛)
◎
241
27-固体物性 熱拡散率標準物質
1200-1500 K
◎
27-固体物性 薄膜熱拡散率標準物質
薄膜領域(100-400nm)
厚み方向のみ
◎
242
新規追加
2006年: 範囲拡大(露点下限を-75℃へ)及
び、効率化
○
235-0 26-湿度
236
新規追加
新規追加
◎
アルゴン点84 K (比較校
正)
新規追加
2010年まで: 露点 +95 ∼ +140 ℃
新規追加
◎
2006年: 20-300K(シリコン)
○
2006年:アルミナ(300 - 1000 K)を追加
◎
2006年: 1000-2000K (グラッシーカーボン) 新規追加
24
◎
2010年まで: 厚膜領域(熱拡散時間10 ns1µs ;厚み方向のみ)
○
2006年: 熱伝導率(10 K-300 K)
2010年まで: 熱拡散率(10 K-300 K)
◎
2010年まで:300 K-1000 K
◎
2006年: 10 K- 300 K
◎
○
2006年: 300 K - 900 K
2010年まで: 範囲拡張(900 K-1500 Kを追
加)
242-1 27-固体物性 薄膜熱拡散率標準物質
熱伝導率/熱拡散率標準物
質
243
27-固体物性
244
27-固体物性 熱伝導率標準物質
245
27-固体物性 比熱容量標準物質
246
◎
27-固体物性 比熱容量標準物質
252
28-硬さ
ロックウェル硬さ(試験機、標
20 ∼ 65 HRC
準片)
253
28-硬さ
ビッカース硬さ(試験機)
200 ∼900 Hv
◎
200HBW-500HBW(ノミナ
ル)50HBW間隔
硬さスケール2.5/187.5以上
◎
◎
254
28-硬さ
ブリネル硬さ(試験片)
255
28-硬さ
ショア硬さ
◎
256
28-硬さ
微小硬さ/極微小硬さ
◎
2010年まで: 荷重 100 µN ∼ 0.1 N; 1 µN
∼ 100 µN
258
29-衝撃値
衝撃値
10 J∼100 J
◎
259
29-衝撃値
衝撃値
100 J∼170 J
◎
260
30-粒子・粉体特性
粒径/粒子質量
100 nm以上
◎
261-0
30-粒子・粉体特性
粒径
30 nm∼ 100 nm
◎
261-1
30-粒子・粉体特性
液中粒子数濃度
○
2010年まで: 20 µm∼500 nm
◎
261-2
30-粒子・粉体特性
気中粒径分布測定器
◎
2010年まで: 10 nm∼1 µm
261-3
30-粒子・粉体特性
粒径
◎
2010年まで: 1 nm ∼ 30 nm
261-4
30-粒子・粉体特性
気中粒子数濃度測定器
◎
2010年まで:50 nm∼100 nm, 10 ∼10 個
3
/cm
2
供給総数
232
257
25
334
新規追加
5
新規追加
標準物質に関する整備計画
整理番号 項目番号
種類
項目
(2005年度末)供給済
み範囲予定
供給済み
2006年度
2010年
度まで
目標供給範囲
備考
1
HPG 09
高純度物質
零位調整標準ガス
高純度
◎
○
2
IG 01
標準ガス
メタン標準ガス
1∼50 ppm
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価
3
IG 02
標準ガス
プロパン−空気標準ガス
3.5∼500 ppm
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価
4
IG 03
標準ガス
プロパン−窒素標準ガス
150∼15000 ppm
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価
5
IG 04
標準ガス
一酸化炭素標準ガス
3∼150000 ppm
◎
6
IG 05
標準ガス
二酸化炭素標準ガス
300∼160000 ppm
◎
7
IG 07
標準ガス
二酸化硫黄標準ガス
0.5∼10000 ppm
◎
8
IG 11
標準ガス
二酸化窒素標準ガス
5∼50 ppm
◎
9
IG 09
標準ガス
一酸化窒素標準ガス
0.5∼50000 ppm
◎
10
IG 12
標準ガス
酸素標準ガス
10000∼250000 ppm
◎
11
IG 14
標準ガス
アンモニア標準ガス
20∼100 ppm
◎
○
12
HPG 10
高純度物質
N2低濃度NOx用ゼロガス
高純度
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価
13
HPG 11
高純度物質
Air低濃度SOx用ゼロガス
高純度
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価
14
IG 10
標準ガス
低濃度NO(一酸化窒素)標準ガス
50, 100 ppb
◎
15
IG 08
標準ガス
低濃度SO2(二酸化硫黄)標準ガス
50, 100 ppb
◎
16
HPG 12
高純度物質
ゼロガス(VOCフリー)
高純度
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価
17
OG 01
標準ガス
エタノール標準ガス
120 ppm
◎
18
OG 03
標準ガス
クロロホルム標準ガス
1 ppm, 100 ppb
◎
19
OG 02
標準ガス
ジクロロメタン標準ガス
1 ppm, 100 ppb
◎
20
OG 04
標準ガス
テトラクロロエチレン標準ガス
1 ppm, 100 ppb
◎
○
2006年:不確かさの再評価
21
OG 05
標準ガス
トリクロロエチレン標準ガス
1 ppm, 100 ppb
◎
○
2006年:不確かさの再評価
22
OG 06
標準ガス
ベンゼン標準ガス
1 ppm, 100 ppb
◎
23
OG 07
標準ガス
1,2-ジクロロエタン標準ガス
1 ppm, 100 ppb
◎
24
OG 12
標準ガス
1,3-ブタジエン標準ガス
1 ppm, 100 ppb
◎
○
2006年:不確かさの再評価
25
OG 13
標準ガス
アクリロニトリル標準ガス
1 ppm, 100 ppb
◎
26
OG 14
標準ガス
塩化ビニル標準ガス
1 ppm, 100 ppb
◎
27
OG 09
標準ガス
o-キシレン標準ガス
1 ppm, 100 ppb
◎
28
OG 10
標準ガス
m-キシレン標準ガス
1 ppm, 100 ppb
◎
29
OG 08
標準ガス
トルエン標準ガス
1 ppm, 100 ppb
◎
30
OG 11
標準ガス
エチルベンゼン標準ガス
1 ppm, 100 ppb
◎
31
OG 15
標準ガス
アセトアルデヒド標準ガス
◎
32
OG 16
標準ガス
ホルムアルデヒド標準ガス
◎
35
IG 17
標準ガス
SF6標準ガス
◎
36
OGM 03
標準ガス
BTX5種混合標準ガス(高濃度)
各 1 ppm
◎
37
OGM 04
標準ガス
BTX5種混合標準ガス(低濃度)
各 100 ppb
◎
38
OGM 01
標準ガス
VOC3種混合 高濃度
1μmol/mol
◎
38a
OGM 02
標準ガス
VOC3種混合 低濃度
100 nmol/mol
◎
39
OGM 05
標準ガス
VOC成分9種混合標準ガス(高濃度)
各 1 ppm
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価
40
OGM 06
標準ガス
VOC成分9種混合標準ガス(低濃度)
各 100 ppb
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価
49a
IGM 04
標準ガス
SF6,CF4混合標準ガス
100 μmol/mol
◎
49b
IGM 05
標準ガス
フロン混合標準ガスー1
◎
100 μmol/mol
新規追加
49c
IGM 06
標準ガス
フロン混合標準ガスー2
◎
100 μmol/mol
新規追加
49d
IGM 07
標準ガス
フロン混合標準ガスー3
◎
100 nmol/mol
新規追加
50
IGM 08
標準ガス
低濃度低級炭化水素混合標準ガス
◎
100 nmol/mol
26
○
2010年まで:不確かさの再評価
2006年:不確かさの再評価
○
2010年まで:不確かさの再評価
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:不確かさの再評価
○
2010年まで:不確かさの再評価
10 nmol/mol
高濃度は、SF6,CF4混合ガスと統合
極低濃度としたので延期
新規追加
整理番号 項目番号
種類
項目
(2005年度末)供給済
み範囲予定
供給済み
2006年度
2010年
度まで
目標供給範囲
備考
51
IGM 09
標準ガス
天然ガス標準
◎
ハイカロリー
51a
IGM 10
標準ガス
天然ガス標準
◎
ローカロリー
52
IGM 11
標準ガス
非メタン炭化水素混合標準ガス
◎
C2∼C6
53
OGM 07
標準ガス
シックハウス対応混合標準ガス
◎
55
IG 15
標準ガス
亜酸化窒素標準ガス
55a
IG 16
標準ガス
亜酸化窒素標準ガス
56
MS 01
金属標準液
ナトリウム標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
57
MS 02
金属標準液
カリウム標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
58
MS 03
金属標準液
カルシウム標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
59
MS 04
金属標準液
マグネシウム標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
60
MS 05
金属標準液
アルミニウム標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
61
MS 06
金属標準液
銅標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
62
MS 07
金属標準液
亜鉛標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
63
MS 08
金属標準液
鉛標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
64
MS 09
金属標準液
カドミウム標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
65
MS 10
金属標準液
マンガン標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
66
MS 11
金属標準液
鉄標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
67
MS 12
金属標準液
ニッケル標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
68
MS 13
金属標準液
コバルト標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
69
MS 14
金属標準液
ひ素標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
70
MS 15
金属標準液
アンチモン標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
71
MS 16
金属標準液
ビスマス標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
72
MS 17
金属標準液
クロム標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
73
MS 18
金属標準液
水銀標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
74
MS 19
金属標準液
セレン標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
75
MS 20
金属標準液
リチウム標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
76
MS 21
金属標準液
バリウム標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
77
MS 22
金属標準液
モリブデン標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
78
MS 23
金属標準液
ストロンチウム標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
79
MS 24
金属標準液
ルビジウム標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
80
MS 25
金属標準液
タリウム標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
81
MS 26
金属標準液
すず標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
82
MS 27
金属標準液
ほう素標準液
83
MS 28
金属標準液
セシウム標準液
84
MS 29
金属標準液
インジウム標準液
85
MS 30
金属標準液
テルル標準液
86
MS 31
金属標準液
ガリウム標準液
87
MS 32
金属標準液
バナジウム標準液
88
MS 33
金属標準液
チタン標準液
89
MS 34
金属標準液
スカンジウム標準液
90
MS 35
金属標準液
イットリウム標準液
91
MS 36
金属標準液
ベリリウム標準液
92
MS 37
金属標準液
ゲルマニウム標準液
93
MS 38
金属標準液
94
MS 39
95
MS 40
300μmol/mol
新規追加
◎
◎
300 nmol/mol
新規追加
1000 mg/L
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
1000 mg/L
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
1000 mg/L
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
1000 mg/L
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
◎
1000 mg/L
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
◎
1000 mg/L
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
◎
1000 mg/L
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
◎
1000 mg/L
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
◎
1000 mg/L
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
◎
1000 mg/L
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
◎
1000 mg/L
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
パラジウム標準液
◎
1000 mg/L
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
金属標準液
ハフニウム標準液
◎
1000 mg/L
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
金属標準液
ジルコニウム標準液
◎
1000 mg/L
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
◎
◎
◎
◎
27
整理番号 項目番号
種類
項目
(2005年度末)供給済
み範囲予定
供給済み
2006年度
2010年
度まで
目標供給範囲
備考
96
MS 41
金属標準液
タングステン標準液
◎
1000 mg/L
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
97
MS 42
金属標準液
ニオブ標準液
◎
1000 mg/L
2010年:不確かさの再評価、技能試験(MRA対応)
98
MS 43
金属標準液
金標準液
◎
1000 mg/L
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
99
MS 44
金属標準液
銀標準液
◎
1000 mg/L
99a
MS 45
金属標準液
けい素標準液
◎
1000 mg/L
100
NS 01
非金属イオン標準液
ふっ化物イオン標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
101
NS 02
非金属イオン標準液
塩化物イオン標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
102
NS 03
非金属イオン標準液
硫酸イオン標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
103
NS 04
非金属イオン標準液
アンモニウムイオン標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
104
NS 05
非金属イオン標準液
亜硝酸イオン標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
105
NS 06
非金属イオン標準液
硝酸イオン標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
106
NS 07
非金属イオン標準液
りん酸イオン標準液
1 mg/L∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
107
NS 08
非金属イオン標準液
臭化物イオン標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
108
NS 09
非金属イオン標準液
シアン化物イオン標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
109
PH 01
pH標準液
しゅう酸塩pH標準液
PH 1.7
◎
○
2006年:不確かさの再評価、MRA対応(技能試験)
110
PH 02
pH標準液
フタル酸塩pH標準液
pH 4.0
◎
○
2006年:不確かさの再評価、MRA対応(技能試験)
111
PH 03
pH標準液
中性りん酸塩pH標準液
pH 6.9
◎
○
2006年:不確かさの再評価、MRA対応(技能試験)
112
PH 04
pH標準液
ほう酸塩pH標準液
pH 9.2
◎
○
2006年:不確かさの再評価、MRA対応(技能試験)
113
PH 05
pH標準液
炭酸塩pH標準液
pH 10.0
◎
○
2006年:不確かさの再評価、MRA対応(技能試験)
114
PH 06
pH標準液
りん酸塩pH標準液
pH 7.4
◎
○
2006年:不確かさの再評価、MRA対応(技能試験)
115
NS 10
非金属イオン標準液
沃化物イオン標準液
116
OL 01
有機標準液
ジクロロメタン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
117
OL 02
有機標準液
四塩化炭素標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
118
OL 03
有機標準液
クロロホルム標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
119
OL 04
有機標準液
テトラクロロエチレン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
120
OL 05
有機標準液
トリクロロエチレン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
121
OL 06
有機標準液
ベンゼン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:技能試験(MRA対応)
122
OL 07
有機標準液
1,2-ジクロロエタン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:技能試験(MRA対応)
123
OL 08
有機標準液
1,1,1-トリクロロエタン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
124
OL 09
有機標準液
トルエン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:技能試験(MRA対応)
125
OL 10
有機標準液
o-キシレン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:技能試験(MRA対応)
126
OL 11
有機標準液
m-キシレン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:技能試験(MRA対応)
127
OL 12
有機標準液
p-キシレン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:技能試験(MRA対応)
128
OL 13
有機標準液
1,1-ジクロロエチレン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
129
OL 14
有機標準液
c-1,2-ジクロロエチレン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
130
OL 15
有機標準液
1,1,2-トリクロロエタン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
131
OL 16
有機標準液
t-1,3-ジクロロプロペン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
132
OL 17
有機標準液
c-1,3-ジクロロプロペン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
133
OL 18
有機標準液
トリブロモメタン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
134
OL 19
有機標準液
ブロモジクロロメタン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
○
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
135
OL 20
有機標準液
ジブロモクロロメタン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
136
OL 21
有機標準液
t-1,2-ジクロロエチレン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
137
OL 22
有機標準液
1,2-ジクロロプロパン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
138
OL 23
有機標準液
1,4-ジクロロベンゼン標準液
100∼1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
139
OLM 01
有機標準液
VOC23種混合標準液
各 1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
143
OL 26
有機標準液
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
◎
28
○
1000 mg/L
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
新規追加
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
2006年:不確かさの再評価
2010年まで:技能試験(MRA対応)
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
整理番号 項目番号
種類
項目
(2005年度末)供給済
み範囲予定
供給済み
2006年度
2010年
度まで
目標供給範囲
備考
144
OL 27
有機標準液
フタル酸ジ-n-ブチル標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
145
OL 28
有機標準液
フタル酸ジエチル標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:技能試験(MRA対応)
146
OL 29
有機標準液
フタル酸ブチルベンジル標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
147
OL 30
有機標準液
フタル酸ジプロピル標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
148
OL 31
有機標準液
フタル酸ジペンチル標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
149
OL 32
有機標準液
フタル酸ジヘキシル標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
150
OL 33
有機標準液
フタル酸ジシクロヘキシル標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
151
OLM 02
有機標準液
フタル酸エステル8種混合標準液
各100 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
152
OL 34
有機標準液
アジピン酸ジー2-エチルヘキシル標準液
153
OL 35
有機標準液
ビスフェノールA標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:技能試験(MRA対応)
154
OL 36
有機標準液
4-n-ノニルフェノール標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
155
OL 37
有機標準液
4-t-オクチルフェノール標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
156
OL 38
有機標準液
4-t-ブチルフェノール標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
157
OL 39
有機標準液
4-n-ヘプチルフェノール標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
158
OL 40
有機標準液
2,4-ジクロロフェノール標準液
1000 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
159
OLM 03
有機標準液
アルキルフェノール6種混合標準液
各100 mg/L
◎
○
2010年まで:不確かさの再評価、技能試験(MRA対
応)
160
OL 41
有機標準液
2,4,4'-トリクロロビフェニル標準液
10 mg/kg
◎
161
OL 42
有機標準液
2,2',4,4',5,5'-ヘキサクロロビフェニル標準液
10 mg/kg
◎
162
OL 43
有機標準液
2,2',3,3',4,4',5,-ヘプタクロロビフェニル標準液
10 mg/kg
◎
163
OL 44
有機標準液
2,2',3,3',4,4',5,5'-オクタクロロビフェニル標準液
10 mg/kg
◎
164
OL 45
有機標準液
2,3'4',5-テトラクロロビフェニル(PCB70)標準液
10 mg/kg
◎
165
OL 46
有機標準液
2,3,3',4,4'-ペンタクロロビフェニル(PCB105)標準液
10 mg/kg
◎
167
OL 47
有機標準液
p,p'-DDT標準液
10 mg/kg
◎
168
OL 48
有機標準液
p,p'-DDE標準液
10 mg/kg
◎
169
OL 49
有機標準液
γ-HCH標準液
10 mg/kg
◎
169a
OLM 05
有機標準液
p,p'-DDT、p,p'-DDE、γ-HCH3種混合標準液
各10 mg/kg
◎
169b
OLM 06
有機標準液
DDD,DDE,DDT,HCH4種混合標準液
◎
各10 mg/kg
新規追加
169c
OL 50
有機標準液
p,p'-DDD標準液
◎
10 mg/kg
新規追加
176
OL 57
有機標準液
ベンゾ[a]ピレン標準液
◎
10 mg/kg
177a
OLM 07
有機標準液
PAHs混合標準液
◎
各10 mg/kg
178
NITE 01
容量分析用
亜鉛
◎
179
NITE 02
容量分析用
アミド硫酸
◎
180
NITE 03
容量分析用
塩化ナトリウム
◎
181
NITE 04
容量分析用
酸化ひ素(Ⅲ)
◎
182
NITE 05
容量分析用
しゅう酸ナトリウム
◎
183
NITE 06
容量分析用
炭酸ナトリウム
◎
184
NITE 07
容量分析用
二クロム酸カリウム
◎
185
NITE 08
容量分析用
フタル酸水素カリウム
◎
186
NITE 09
容量分析用
よう素酸カリウム
◎
186a
HPG 05
高純度物質
二酸化硫黄(液化ガス)
高純度
◎
186b
HPG 06
高純度物質
一酸化窒素
高純度
◎
186c
HPG 01
高純度物質
メタン
高純度
◎
○
新規追加、2010年まで:不確かさの再評価
186d
HPG 02
高純度物質
プロパン(液化ガス)
高純度
◎
○
新規追加、2010年まで:不確かさの再評価
187
HPL 01
高純度物質
エタノール
高純度
◎
188
HPL 14
高純度物質
エチルベンゼン
高純度
◎
189
HPL 10
高純度物質
トルエン
高純度
◎
◎
29
1000 mg/mL
新規追加、混合のみを前倒しで供給
整理番号 項目番号
種類
項目
(2005年度末)供給済
み範囲予定
供給済み
2006年度
2010年
度まで
目標供給範囲
190
HPL 08
高純度物質
1,2-ジクロロエタン
高純度
◎
191
HPL 07
高純度物質
ベンゼン
高純度
◎
192
HPL 11
高純度物質
o-キシレン
高純度
◎
193
HPL 12
高純度物質
m-キシレン
高純度
◎
194
HPL 32
高純度物質
フタル酸ジエチル
高純度
◎
194a
HPL 27
高純度物質
アクリロニトリル
高純度
◎
195
HPL 46
高純度物質
チウラム
◎
高純度
196
HPL 47
高純度物質
シマジン
◎
高純度
197
HPL 48
高純度物質
チオベンカルブ
◎
高純度
198
HPL 49
高純度物質
コレステロール
高純度
◎
198a
HPL 50
高純度物質
ミオイノシトール
高純度
◎
199
HPN 01
高純度物質
定量NMR用標準物質
200a
HPI 01
高純度物質
フタル酸水素カリウム
200b
HPI 02
高純度物質
二クロム酸カリウム
200c
HPI 03
高純度物質
三酸化二ひ素
201
TT 01
温度定点用
熱分析用温度標準物質
206
EOM 01
環境分析用有機組成
DDE,DDT,HCH分析用魚油標準
207
EOM 02
環境分析用有機組成
ブチルスズ分析用底質標準
3化合物
◎
208
EOM 03
環境分析用有機組成
フェニルスズ分析用底質標準
◎
209a
EOM 04-2 環境分析用有機組成
有機水銀分析用生物標準(メカジキ)
209b
EOM 04-3 環境分析用有機組成
有機水銀分析用生物標準(タラ)
210
210a
211
EOM 05
環境分析用有機組成
EOM 05-2 環境分析用有機組成
EOM 06
環境分析用有機組成
備考
新規追加
新規追加
◎
◎
◎
◎
◎
◎
新規追加
190 K, 280 K
○
◎
成分追加
新規追加(EOM 04からマトリックス変更)
◎
新規追加(EOM 08、EOM 05と同時開発)
ヒ素化合物分析用生物標準
◎
(EIOM 08、EOM 04-03と同時開発)
アルセノベタイン水溶液
◎
新規追加
PCB分析用底質標準(低濃度)
低濃度
◎
高濃度
14同族体
◎
212
EOM 07
環境分析用有機組成
PCB分析用底質標準(高濃度)
213
EOM 08
環境分析用有機組成
PCB分析用生物標準
◎
◎
◎
214
EOM 09
環境分析用有機組成
DDT,DDE分析用底質標準(高濃度)
高濃度
4化合物
215
EOM 10
環境分析用有機組成
DDT,DDE分析用底質標準(低濃度)
低濃度
216
EOM 11
環境分析用有機組成
DDT,DDE分析用生物標準
216a
EOM 12
環境分析用有機組成
PCB分析用オイル標準(絶縁油)
◎
新規追加
216b
EOM12-2
環境分析用有機組成
PCB分析用オイル標準(重油)
◎
新規追加
217
EOM 13
環境分析用有機組成 多環芳香族炭化水素分析用底質標準
◎
219
EOM 14
環境分析用有機組成 多環芳香族炭化水素分析用生物標準
◎
220
EOM 15
環境分析用有機組成 多環芳香族炭化水素分析用粉塵標準
◎
221
JSAC 01
環境分析用有機組成
PCB底質標準物質(高濃度)
◎
222
JSAC 02
環境分析用有機組成
PCB底質標準物質(低濃度)
◎
223
JSAC 03
環境分析用有機組成
農薬土壌標準物質(高濃度)
◎
224
JSAC 04
環境分析用有機組成
農薬土壌標準物質(低濃度)
◎
225
JSAC 05
環境分析用有機組成
ダイオキシン土壌標準物質(高濃度)
◎
226
JSAC 06
環境分析用有機組成
ダイオキシン土壌標準物質(低濃度)
◎
227
JSAC 07
環境分析用有機組成 ダイオキシン類分析用ばいじん標準(低濃度)
◎
228
JSAC 08
環境分析用有機組成 ダイオキシ類分析用ばいじん標準(高濃度)
◎
229
JSAC 09
環境分析用有機組成 ダイオキシン類分析用水質標準(低濃度)
◎
230
JSAC 10
環境分析用有機組成 ダイオキシン類分析用水質標準(高濃度)
◎
231
EIOM 01
環境分析用無機組成 有害金属元素分析用海底質標準物質
11元素
◎
232
EIOM 02
環境分析用無機組成 有害金属元素分析用湖底質標準物質
14元素
◎
◎
30
二水準を一水準に統合
整理番号 項目番号
233
EIOM 03
(2005年度末)供給済
み範囲予定
供給済み
環境分析用無機組成 有害金属元素分析用河川水標準(低濃度)
低濃度(無添加)
18元素
◎
◎
種類
項目
2006年度
2010年
度まで
目標供給範囲
備考
234
EIOM 04
環境分析用無機組成 有害微量金属分析用河川水標準(高濃度)
高濃度(添加)
19元素
235
EIOM 05
環境分析用無機組成 有害微量金属分析用海水標準(沿岸水)
◎
237
EIOM 07
環境分析用無機組成
有害金属元素分析用粉塵標準
◎
237a
EIOM 08
環境分析用無機組成
微量元素分析用生物標準(タラ)
237b
EIOM 09
環境分析用無機組成
微量元素分析用生物標準(メカジキ)
238
AM 01
先端材料標準
GaAs/AlAs超格子
各層25 nm、4層
◎
239
AM 02
先端材料標準
SiO2多層薄膜
各層20 nm、5層
◎
240
AM 03
先端材料標準
GaAs/AlAs多層膜
◎
各層10 nm以下
242
AM 05
先端材料標準
Si基板上のSiO2 ◎
3 nm∼10 nmの薄膜
243a
AM 07
先端材料標準
金属薄膜
◎
10 nm∼50 nm
245
IOT 07
無機材料系標準物質
Si基板上の2 nm以下の金薄膜
◎
< 2 nm
246
AM 09
先端材料標準
イオン注入硅素系物質
低エネルギー砒素イオン注入珪素
◎
247
AM 10
先端材料標準
イオン注入硅素系物質
◎
248
AM 11
先端材料標準
酸化硅素薄膜中の空孔標準
◎
249
AM 12
先端材料標準
高分子中の超微細空孔標準
◎
250
MM 13
高分子
多分散高分子標準物質
◎
252
MM 09
高分子
ポリスチレンオリゴマー標準物質(PS500)
M=500
◎
253
MM 10
高分子
ポリスチレンオリゴマー標準物質(PS1000)
M=1,000
◎
254
MM 11
高分子
ポリスチレンオリゴマー標準物質(PS2400)
M=2400
◎
254a
MM 12
高分子
ポリスチレン(高分子量)
◎
254b
MM 27
高分子
ポリスチレン(低分子量)
◎
255
MM 15
高分子
ポリカーボネート標準物質(高分子量)
256
MM 14
高分子
ポリカーボネート標準物質(低分子量)
257
MM 17
高分子
ポリエチレングリコール標準物質(PEG1000)
M=1,000
◎
257a
MM 16
高分子
ポリエチレングリコール標準物質(PEG400)
M=400
◎
新規追加
257b
MM 18
高分子
ポリエチレングリコール標準物質(PEG1500)
M=1,500
◎
新規追加
259
MM 23
高分子
添加剤含有高分子標準物質(PC,ビスフェノールA)
約30ppm
◎
261a
MM 20
高分子
非イオン性界面活性剤
262
MM 01
高分子
高分子引張弾性標準
◎
263-1
MM 02
高分子
高分子粘弾性標準(PVC)
◎
263-2
MM 03
高分子
高分子粘弾性標準(PMMA)
◎
263-3
MM 04
高分子
高分子粘弾性標準(PE−UHMW)
◎
263-4
MM 05
高分子
高分子粘弾性標準(PEEK)
◎
264-1
MM 06
高分子
シャルピー衝撃試験標準(PVC)
◎
264-2
MM 07
高分子
シャルピー衝撃試験標準(PMMA)
◎
264-3
MM 08
高分子
シャルピー衝撃試験標準(ABS)
◎
265
IA 01
鉄鋼関連
鉄−クロム合金(EPMA用)
Cr 5%
◎
266
IA 02
鉄鋼関連
鉄−クロム合金(EPMA用)
Cr 15%
◎
267
IA 03
鉄鋼関連
鉄−クロム合金(EPMA用)
Cr 20%
◎
268
IA 04
鉄鋼関連
鉄−クロム合金(EPMA用)
Cr 30%
◎
269
IA 05
鉄鋼関連
鉄−クロム合金(EPMA用)
Cr 40%
◎
270
IA 06
鉄鋼関連
鉄−ニッケル合金(EPMA用)
Ni 5%
◎
271
IA 07
鉄鋼関連
鉄−ニッケル合金(EPMA用)
Ni 10%
◎
272
IA 08
鉄鋼関連
鉄−ニッケル合金(EPMA用)
Ni 20%
◎
273
IA 09
鉄鋼関連
鉄−ニッケル合金(EPMA用)
Ni 40%
◎
M=46000
名称変更:揮発性元素→有害金属元素
◎
新規追加(EOM 05、EOM 04-03と同時開発)
◎
新規追加(EOM 04-2と同時開発)
新規追加
項目を明確化
M=200,000
分子量変更に従う名称の変更
分子量変更に従う名称の変更
M=400,000
新規追加、光散乱測定調整用
新規追加
◎
◎
M=2,000
◎
31
新規追加
整理番号 項目番号
種類
項目
(2005年度末)供給済
み範囲予定
供給済み
2006年度
2010年
度まで
目標供給範囲
備考
274
IA 10
鉄鋼関連
鉄−ニッケル合金(EPMA用)
Ni 60%
◎
275
IA 11
鉄鋼関連
鉄−炭素合金(EPMA用)
C 0.1%
◎
○
2006年:重量法を用いて特性値を再認証
276
IA 12
鉄鋼関連
鉄−炭素合金(EPMA用)
C 0.2%
◎
○
2006年:重量法を用いて特性値を再認証
277
IA 13
鉄鋼関連
鉄−炭素合金(EPMA用)
C 0.3%
◎
○
2006年:重量法を用いて特性値を再認証
278
IA 14
鉄鋼関連
鉄−炭素合金(EPMA用
C 0.5%
◎
○
2006年:重量法を用いて特性値を再認証
279
IA 15
鉄鋼関連
鉄−炭素合金(EPMA用)
C 0.7%
◎
○
2006年:重量法を用いて特性値を再認証
279a
IA 16
鉄鋼関連
ステンレス鋼(EPMA用)
◎
新規追加
279b
IA 17
鉄鋼関連
インバー合金(EPMA用)
◎
新規追加
279c
IA 18
鉄鋼関連
パーマロイ(EPMA用)
◎
新規追加
279d
IA 19
鉄鋼関連
高ニッケル合金(EPMA用)
◎
新規追加
280
IOT 01
無機材料系標準物質
鉄−クロム合金(蛍光X線分析用)
281
IRI 01
金属標準物質
鉛フリーハンダ標準物質
◎
283
IRI 02
金属標準物質
貴金属合金材
◎
285
IOT 02
無機材料系標準物質
α型炭化けい素標準物質
◎
286
IOT 03
無機材料系標準物質
β型炭化けい素標準物質
◎
286a
IOT 05
無機材料系標準物質
286b
IOT 04
無機材料系標準物質
286c
IOT 04-2
無機材料系標準物質
286d
286e
286f
IOT 05-2
IOT 08
IOT 08-2
Cr 40%
RoHS指令対応重金属分析用プラ
Cd,Cr,Pb高濃度ペレット
スチック(ABS樹脂)
◎
◎
新規追加
窒化けい素標準物質
◎
高濃度
新規追加
窒化けい素標準物質
◎
低濃度
新規追加
無機材料系標準物質
RoHS指令対応重金属分析用プラ
Cd,Cr,Pb低濃度ペレット
スチック(ABS樹脂)
◎
新規追加
無機材料系標準物質
RoHS指令対応重金属分析用プラ
Cd,Cr,Pb高濃度ディスク
スチック(ABS樹脂)
◎
新規追加
無機材料系標準物質
RoHS指令対応重金属分析用プラ
Cd,Cr,Pb低濃度ディスク
スチック(ABS樹脂)
◎
新規追加
RoHS指令対応重金属分析用プラ
Cd,Cr,Pb,Hg高濃度ペレ
スチック(ABS樹脂)
◎
新規追加
286g
IOT10
無機材料系標準物質
287
JFCC 01
セラミックス
熱膨張係数
◎
288
JFCC 02
セラミックス
熱拡散係数(ちっ化けい素)
◎
289
JFCC 03
セラミックス
熱伝導率
◎
290
JFCC 04
セラミックス
弾性率
◎
291
IOT 09
無機材料系標準物質
アルミナ標準物質
◎
新規追加
291a
IOT 09-2
無機材料系標準物質
アルミナ標準物質
◎
新規追加
292
OL 59
有機標準液
イオウ分析用標準液
292a
OL 59-2
有機標準液
イオウ分析用標準液
293
MM 24
高分子
RoHS指令対応難燃剤分析用プラ
0ppm, 360 ppm (DBDE)
スチック(PS樹脂)
293a
MM 25
高分子
RoHS指令対応難燃剤分析用プラ
スチック(塩素系樹脂)
294
MM 26
高分子
ナノ粒子分布標準物質(<100 nm)
295
IOT12
無機材料系標準物質
RoHS指令対応重金属分析用プラ
スチック(PVC樹脂)
無機材料系標準物質
RoHS指令対応重金属分析用プラ
スチック(PVC樹脂)
無機材料系標準物質
RoHS指令対応重金属分析用プラ
スチック(PP樹脂)
296
297
IOT13
IOT14
燃料中の低濃度イオウ分析用
新規追加
1mg/g程度
◎
◎
燃料中の低濃度イオウ分析用
新規追加
50ng/g程度
◎
新規追加
◎
0ppm, 360 ppm (DBDE)
◎
◎
新規追加
◎
Cd,Cr,Pb,Hg高濃度ディスク
新規追加
◎
Cd,Cr,Pb,Hg高濃度ペレット
新規追加
◎
Cd,Cr,Pb,Hg高濃度ディスク
新規追加
298
IOT15
無機材料系標準物質
299
BM 01
高純度物質
クレアチニン
300
BM 02
高純度物質
尿素
◎
301
BM 03
標準液
C反応性蛋白溶液
◎
◎
225
32
248
新規追加
Cd,Cr,Pb,Hg高濃度ペレット
RoHS指令対応重金属分析用プラ
スチック(PP樹脂)
供給総数
新規追加
314
高純度
新規追加
高純度
新規追加
新規追加
2.地質情報
我が国は世界有数の変動帯1)に位置し、激しい地殻変動の蓄積による急峻な地形と
脆弱で複雑な地質構造で特徴づけられる。このような複雑な地質条件で、かつ資源の
乏しい我が国において、地質情報を知的基盤として整備して行くことは、国土を保
全・管理する上で非常に重要であるとともに、地質の調査により開発された高度な技
術を適用して、環境保全、エネルギー・資源の安定的確保等に備えることは緊急の課
題である。
地質の調査は、国土の地質の実態を体系的に解明し社会に提供すること、ならびに
それらに必要な技術の研究及び開発を行うことである。地質の調査からは、地球を構
成する地層の岩質・年代・断層等の地質学的情報、地温・重力・磁気等の地球物理学
的情報、元素分布等の地球化学的情報等が得られる。これらの地球に関する科学的情
報を体系的に整理・組織化することにより、図面やデータベースとして整備し、さら
に高度化・標準化・統合化することにより利用しやすい地質情報として整備する。ま
た、地質図2)の凡例や地質区分等の規格統一によってシームレス化3)を促進し、区
画にしばられない、国土全域にわたる地質情報として整備する必要がある。
地質情報を国として整備するにあたっては、最新の科学的知見に基づくデータ・情
報の蓄積とともに、社会ニーズと情報化社会への対応を考慮して、目標を明確にした
計画的な遂行が不可欠である。
・精度の高い地質情報の重要性−社会ニーズへの対応
変化する社会ニーズに的確に応じた地質情報を整備する。具体的には、国土の開
発・産業立地・土地利用・災害軽減・環境保全などのために、地質情報が重要であ
る。また、活動的な島弧である日本列島において地震・火山等の地質災害の軽減に
向けて、国としての精度の高い地質情報の整備が必須である。最近では、特に人口
が密集する都市平野部においては地下地質構造の実態を知ることが、安全・安心な
生活を支えるために、必要となってきている。
・データベースの構築と公開−情報化社会への対応
データベースの構築を進め、知的基盤整備を図るとともに、活用しやすい地質情
報を提供することが肝要である。そのためにはデジタル化などの情報技術を取り入
れ、インターネット公開等の手段を講じる必要がある。
情報の公開はこれからも進めるが、国民に正しく理解されるよう留意する。
我が国の地質の調査は、独立行政法人産業技術総合研究所地質調査総合センター
(GSJ;Geological Survey of Japan)を中核として進められている。
(1) 2010 年に向かっての目標
33
①地質図幅4)
国土の基本情報である地質情報を社会により役立つ情報として提供するために、地
質情報の精度と利便性の向上を図ることが必要である。今回の計画では、2010 年まで
20 万分の1地質図幅の全国カバーと改訂、及び 5 万分の1地質図幅については重要地
域での最新情報取得を優先する。また、地質情報の高精度化を図るために、地質図の
凡例及び地質年代等の地質情報を表現するための標準を作成し、JIS 化及び国際標準
化を進める。
地質情報の基本である 20 万分の 1 の地質図幅については、2005 年までに 107 図幅
を整備済であるが、2010 年までに未整備 17 図幅を作成し、全国 124 図幅完備を達成
するとともに、地震防災の観点から更新の必要性の高い 5 図幅を改訂し、高精度で均
質な地質情報整備を推進する。
20 万分の 1 の地質図情報については共通凡例に基づくシームレス情報化を進めて
いる。2005 年までに 100 万分の1地質図凡例に基づく 20 万分の 1 シームレス地質図
をインターネット上で公開したが、本地質図については今後 DVD 出版するとともに、
凡例の詳細化・内容の随時更新を進めインターネットを通じた地質情報の利便性と流
通性の向上実現を図る。さらに、地理情報システム(GIS)5)を活用した統合的な地質
図データベースを整備する。
5 万分の 1 地質図幅については、2005 年までに全 1274 図幅中 928 図幅(72%)を完成
済みで、2010 年までに防災、都市基盤整備、産業立地等の観点から重要な地域、20
万分の 1 の地質図幅の作成及び改訂に有益な地域及び地質標準となる地域を優先的に
選択して作成する。これらの図幅には重要地域の全面改訂 12 図幅を含んでおり、2010
年までに累計 940 図幅(新規 12 図幅)を整備する。
5 万分の 1 の地質図情報については最新の研究成果の更新や、未整備地域の地質情
報の提供を行うために、インターネットや DVD を用いた多様な情報提供を推進する。
②海洋地質図6)
日本周辺海域の海洋地質情報を整備するため、20 万分の 1 海洋地質図に関しては、
全 49 区画のうち、2005 年までに 38 区画が整備されている。2010 年までに北海道南
岸沖海域及び沖縄周辺海域の海底地質調査を実施し、調査済み海域の地質試料及び調
査資料に基づき未整備の 9 区画 15 図の海洋地質図 CD-ROM 版を作成し、地質試料と調
査資料等をデータベースとして整備し、公開する。
海底地質調査を基にした大陸棚調査を実施し、地質情報の集積及び解釈を行い、大
陸棚の地質構造モデルを構築する。これらの結果を取りまとめるとともに、我が国が
国連「大陸棚の限界に関する委員会」に提出する大陸棚の限界に関する情報作成に貢
献する。
34
③火山地質図7)
2010 年までに、火山噴火予知連絡会が新たに指定した火山のうち、整備の緊急性が
高い21火山の地質情報を重点的に整備する。それらの成果を噴火活動の評価に有用
な情報を含むデータベースおよび火山地質図全16図と火山科学図8)2図として出
版するとともに、インターネットを通じて、常に最新の情報を提供する。
④主要な地震・活断層9)関連の主題図及びデータベースの整備計画
地震調査研究推進本部による基本施策を踏まえ、2005 年までに我が国に存在する主
要 98 活断層の調査と評価を完了し、その成果をもとに 50 万分の 1 活構造図 2 図を改
訂、さらに活断層の活動確率を明示した「全国主要活断層活動確率地図」を作成した。
2010 年までには、GSJにおける調査結果およびさまざまな形で公表されている活断
層及び古地震情報に関わる既存の情報を網羅的に収集し、地理情報システム化した活
断層データベースとして整備する。
⑤深部地質環境10)の調査・研究
高レベル放射性廃棄物の地層処分の安全規制に関する国の施策(原子力安全委員会、
原子力安全・保安院で検討中)に従って、評価手法・基準に関する地質の知見・デー
タを整備し、新たに得られた知識を技術資料や総括報告書に取りまとめる。また、環
境地質図類を作成し、普及・活用を図る。
(2) 整備のプライオリティ・方向性
○地質情報整備とその展開
国土・周辺海域の地質の実態を把握することを目的として、国土全体をカバーする
世界最高水準の高い精度の地質情報の網羅的・系統的整備を進める。
また、これを基本情報として、社会的・行政的ニーズの強い地震・火山等の防災や
国土利用・都市基盤整備・環境保全、資源・エネルギー分布状況の評価等に有益な情
報として整備・刊行を推進する。
○衛星情報の基盤的・融合的利用
20 世紀後半以降、地質情報は国境を越えた地球規模での広域的かつ変化する実態把
握を必要とすることが多く、同時に、それを可能とする衛星画像情報の利活用が容易
35
になってきた。このため、衛星データ情報を適正に保存・管理し、利用の高度化を実
現する技術の開発を通じて知的基盤として整備することを目指す。
○地質情報のデジタル化と標準化
大容量の画像データ等をインターネットで超高速通信できるブロードバンドの時
代に入り、情報のデジタル化の要請がますます高まってきている。知的基盤・社会基
盤である地質情報をより有効に提供するため、地質情報のベクトル化11)及び関連情
報の電子化を加速し、インターネット上での公開・CD-ROM 出版等による情報提供を促
進する。
ベクトル化の促進は、必然的に地質統一凡例など情報の標準化を伴っており、地質
情報の JIS 化を展開する。これについては、国内普及を促進するとともにグローバル
化も図ることが必要である。また、国際機関である東・東南アジア地球科学計画調整
委 員 会 (CCOP: Coordinating Committee for Geoscience Programmes in East and
Southeast Asia)を通じ、GSJがリーダーシップをとって、東アジアにおける地質
情報のメタデータ12)の標準化を行う。
○地質情報の統合化による総合データセンター
使いやすさや高度な利用の観点から、従来的な印刷した図情報に加え、GIS 技術、
IT 先端技術、インターネット環境等を十二分に活用し、情報のデジタル化と統合化
により、環境・防災・地盤・資源等の関連情報を含む付加価値、利用価値の高いデー
タベースとして整備することが必要である。
GSJは地質情報の総合データセンターの機能を果たし、民間における二次利用を
促進等、地質情報が高度に利用できる社会の構築に貢献する。
(3) 整備体制の考え方
○GSJによる総合的対応
産総研内の幅広い専門の研究者、研究ユニットに対して、地質の調査関連部署が構
成メンバーであるGSJによる支援・協力体制の構築と発展を図る。
具体的には、学際的・境界領域的研究分野の積極的開拓を目指した研究分野間・研
究ユニット間の連携体制の構築、地質情報の数値化・データベース化の総合的推進、
地震・火山噴火等の突発的な地質災害発生時の緊急調査・観測体制の構築を進める。
○外部からの情報・試資料の収集・受入
36
国土及び周辺海域地質情報の組織的収集体制の整備を図る。
具体的には、複数機関が整備している国土の地理・地質・地下構造などの基盤情報
について、共有化・総合化を主導する。また、国土及び周辺海域の地質情報を組織的
に収集するための情報提供基準(有償・無償、著作権、継続性、利便性、合法性)や、
地質試資料(ボーリング試料、地質標本等)の受入に関し、ハード・ソフト両面から整
備を行う。
○内部人材育成と評価システム
知的基盤整備を目的とした人材育成推進と研究者評価システムの確立を図る。
地質図の作成や地質図編集には豊富な地質調査経験を必要とするので、そのための
人材の育成を継続的に行う。また、地質情報整備やデータベース作成を正当に評価す
るために、多様なキャリアパスを用意する施策を実施する。
外部人材については、大学や他研究機関の研究者の任用のみならず、民間コンサル
タントの技術者の研修なども含めて、その活用を推進する。
(4) 関係省庁との連携
地質情報を広くとらえると、これに関係する機関は、GSJ(経済産業省)のみなら
ず、国土地理院・海上保安庁海洋情報部・気象庁(国土交通省)、独立行政法人防災科
学技術研究所・独立行政法人宇宙航空研究開発機構・独立行政法人海洋科学技術セン
ター(文部科学省)等、多くの省庁にわたっている。これら各機関のなかには、地形図
作成(国土地理院)や海底地形図作成(海上保安庁)のように、知的基盤整備の一翼を担
う機関もある。これら各機関とは、内閣府、総合科学技術会議、火山噴火予知連絡会、
地震調査研究推進本部、GIS関係省庁連絡会議等、各省間の連絡・調整組織におけ
る活動や、国際陸上科学掘削計画等の個別課題を通して連携を進めることが重要であ
る。
また、我が国は平成 21 年度の国連への大陸棚限界情報の申請にむけての大陸棚画
定調査を、国土交通省海上保安庁、独立行政法人海洋研究開発機構、独立行政法人石
油天然ガス・金属鉱物資源機構及びGSJが連携して推進している。これら調査によ
り得られる大陸棚の地形・地質に関するデータをとりまとめ、国連への申請に活用す
ることは、知的基盤が国益に対し貢献する具体的な方途として重要である。
(5) 国際的取り組みの視点
21世紀の最大の社会的課題は、地球規模での環境、資源、災害への対処の問題で
ある。地球環境問題の原因やプロセス解明は、局所的問題として扱うことは不可能で
あり、さらに学際的な専門性を必要とする複雑な問題である。これらの問題に対処す
37
るためには、各国の地質情報を統合した知的基盤整備の推進が、国際的な視点からの
喫緊の課題である。そして、その実現には、各国の研究機関や国際機関等を通じた連
携と、我が国の技術力や情報力を戦略的に用いた技術協力によって積極的に取り組む
ことが必要である。
○東・東南アジアを中心とした主導的取組み
隣接及び類似する地質変動帯に属し、日本列島の地質特性理解に不可欠な東・東南
アジア地域において、地質情報の共有化を目指した国際活動を重点課題として、アジ
アモデルの構築のために主導的立場で取り組むことが必要である。
具体的には、 CCOP を通じてアジアの地質情報整備等に国際貢献するとともに、世
界 129 ヵ国に存在する「地質調査所」ネットワークである万国地質調査所会議(ICOGS;
International Consortium of Geological Surveys ) と 世 界 地 質 図 委 員 会 (CGMW;
Commission for Geologic Map of the World)における、アジア幹事国としての責務
を果たす。それによって、将来的なアジア地域の地質情報のベクトル化も睨んで、我
が国の地質情報の標準、すなわち地質図凡例等の基準及び地質調査方法等がアジアの
標準となるように努力することが必要である。また、アジア各国及び我が国における
中長期的な鉱物資源の安定供給のためには、資源フロンティアであるアジア地域の地
質構造解析・資源有望地域の絞り込みのための衛星データの整備が必要であることか
ら、CCOP での地域活動とともに、その他の地域・国との協力・連携も進める。
<用語解説>
1) 変動帯
地球上において地殻変動が活発な地帯のこと。日本列島はプレート境界に位置することから、
世界有数の変動帯のひとつで、地震・火山活動が活発。
2) 地質図
表土や植生を取り除いて、その下に分布する地層や岩石の特徴、地質時代、地質構造などを
表現した図。精度により 5 万分の 1、20 万分の 1、100 万分の 1 など様々な縮尺がある。
3)シームレス化
隣り合う地質図の地層境界線や断層などの不一致を調整し、統一凡例で表示すること。この
ようにして作成されたシームレス地質図は地質の特徴が理解しやすく、利用価値が高い。
4)地質図幅
国土地理院発行の 5 万分の 1 および 20 万分の 1 地形図の区画に合わせて作成した地質図。
5)地理情報システム(GIS: Geographic Information System)
緯度経度や住所などの位置情報をもった様々なデータをコンピュータで表示し、管理・加工
し、高度な分析を可能にする情報処理システム。例えば、情報を重ね合わせることにより、資
源の有望分布地域を抽出したり、災害発生の予測図を作成したりすることが可能となる。
6)海洋地質図
海底地質図と堆積図の2種類からなる。前者は海底の表面を覆っている堆積物を取り除いて、
38
海底下の地質の分布や特徴を示した図。後者は海底の表面を覆っている堆積物の特徴を示した
図。
7)火山地質図
それぞれの火山について、その地質を表現した図。地質図幅は地形図の区画ごとに作成する
ため、ひとつの火山が複数の地質図幅に分割されることがあるが、火山地質図ではひとつの火
山を枚の地質図として示す。
8)火山科学図
それぞれの火山について、その地質情報を統合的に表現した出版物。地質学・地球物理学・
地球化学など各種情報を表現するため、一枚の図面ではなく、電子版便覧として出版する。
9)活断層
過去 10 万年程度の間に繰り返し活動しており、将来も活動して地震を引き起こす可能性のあ
る断層。
10)深部地質環境
高レベル放射性廃棄物の地層処分においてよく使用される用語で、この場合は数百から千メ
ートルの深さの地質環境のことを指す。放射性核種を生活環境から隔離する機能を有すること
から「天然バリア」とも呼ばれる。
11)ベクトル化
図面を構成する線を、始点・終点・線の太さ・色という情報で置き換えること。置き換えら
れたデータはベクトルデータとよばれ、これを使ってコンピュータで作図することにより、拡
大・縮小・回転等を容易に行うことができ、どのように拡大しても滑らかできれいな線で図面
を描くことができる。
12)メタデータ
個々の情報の名前、作者、制作年など、情報を説明し記述するためのデータ。膨大なデータ
の山の中から目的のデータを探し出すためのインデックスとなるものである。メタデータの構
造を標準化することにより、情報の検索を高精度に行うことができるようになる。
<関連するデータベースの紹介>
地質分野のデータベース例として、以下のものがあります。
地質文献
http://www.aist.go.jp/RIODB/gilit/index.html
地球科学データベース http://www.aist.go.jp/RIODB/earthsci/welcomej.html
・日本地質図データベース
http://www.aist.go.jp/RIODB/geolmap/index.html
・岩石標準試料データベース http://www.aist.go.jp/RIODB/geostand/welcomej.html
地層・岩体・火山」事典 (地層名検索データベース)
http://www.aist.go.jp/RIODB/strata/welcomej.html
物理探査調査研究活動データベース
http://www.aist.go.jp/RIODB/exacts/index.html
シームレス地質図データベース http://www.aist.go.jp/RIODB/db084/
海洋地質データベース
http://www.aist.go.jp/RIODB/db085/
地震に関する地下水観測データベース http://www.aist.go.jp/RIODB/gxwell/GSJ/index.shtml
39
地質標本データベース
活断層データベース
http://www.aist.go.jp/RIODB/dform/
http://www.aist.go.jp/RIODB/activefault/
有害元素を含む全国元素分布(地球化学図)データベース
http://www.aist.go.jp/RIODB/geochemmap/index.htm
地質情報総合メタデータ http://www.aist.go.jp/RIODB/GeoMetaData/JAPAN/
地質情報インデックス・システム http://www.aist.go.jp/RIODB/GINDEX/GSJ/index.html
活火山データベース http://www.aist.go.jp/RIODB/db099/
地殻応力場データベース http://www.aist.go.jp/RIODB/DB106/index.html
40
3.化学物質安全管理
化学物質は、国民生活や産業活動に不可欠である一方、個々の化学物質が有する
人の健康や環境へのリスクに関する知見は必ずしも十分に得られておらず、こうし
たリスクに対する懸念が近年高まって来ている。
このような中で、化学物質を取り扱う企業による化学物質の自主的な管理を促進
するとともに、適切な官民の役割分担の下で、化学物質のライフサイクルを通じた
人の健康や環境へのリスクを把握し、化学物質の有するリスクに応じた管理を行う
必要がある。
特に、化学物質の管理を効果的かつ効率的に行うためには、工業製品等として利
用されている 5 万∼10 万種類という膨大な化学物質の有するリスクを明らかにする
ための科学的知見(有害性1)、暴露情報2)等)を早急に取得・蓄積していく必要があ
る。
また、化学物質を取り扱う者は化学物質の製造事業者のみならず、素材産業、加
工組立産業等幅広い産業分野に及び、特に多くの中小企業にとって、これら膨大な
データを収集・蓄積していくことは困難であるため、取得・蓄積した情報を知的基
盤として充実させ、広く提供する事業を国が推進していくことが、事業者自らの化
学物質の管理の充実に必要となっている。
このような化学物質総合管理のための知的基盤は、現在の我々自身の安全確保の
ためのみならず、将来の世代に健康で安全な社会を引き継いでいくためにも重要で
ある。
(1) 2010年に向かっての目標
国内で年間 100 トン以上製造・輸入実績がある化学物質(高分子等の低懸念物質
を除く。)、化学物質管理法令の対象物質及びその他の優先的に整備すべき物質合計
4,800 物質程度を対象として、以下の情報収集を行うとともにリスク評価3)手法の開
発等を行う。
①個別化学物質に対する情報収集・整備
2005 年までに上記の対象化学物質合計 4,800 物質程度に対し、化学物質の総
合管理に必要な以下の情報を収集し、ハザードデータベースの体系的な整備を
図るとともに順次公開し、その維持・更新を行う(化学物質総合情報提供シス
テム(CHRIP)http://www.safe.nite.go.jp/japan/db.htmlに公開している)。
さらに、2005 年以降においては、新たに対象となる約 800 化学物質の情報を逐
次収集するとともに、製品情報や使用用途などの情報や新たな科学的知見に基
づく情報等の充実をより一層図る。
●物理化学性状
●有害性情報(人の健康及び環境に対する有害性)
●暴露情報(PRTR(Pollutant Release and Transfer Register)データ、環
境・生態モニタリングデータ、環境濃度予測データ等)
41
●国内外におけるリスク評価結果
②リスク評価手法の開発
化学物質の環境中濃度を予測する数理モデルを新たに開発するとともに、相
対的にリスクの高い化学物質を絞り込むための初期リスク評価手法4)の開発及
び環境媒体中の変動性解析や暴露量の個体差等を考慮した詳細リスク5)評価手
法5)の開発を行う。
③内分泌かく乱物質問題への対応
内分泌かく乱物質6)問題については、国際的に多くの取組が行われたにも関
わらず、当初懸念されていたヒトへの明らかな内分泌かく乱作用については確
認されていない。一方で、未だ科学的不確実性が多く指摘されており、引き続
き当該問題についての情報収集を続けていくとともに、開発した試験方法のO
ECDテストガイドライン化を行うことにより、国際的に整合化された試験・
評価手法と統一的な判断基準の確立に引き続き貢献していく。
(2)整備のプライオリティ・方向性及び整備体制の考え方
化学物質管理に必要な情報については、国が収集・整備するもののみならず、事
業者が有する有害性情報、暴露情報等についても秘密情報の取り扱いに留意しつつ、
これらを総合的に整備していくことが求められる。
○国自身の需要とハザードデータベースの整備体制
当該知的基盤の整備は、公共性や技術的能力などの観点から、その整備主体が決
められるべきものである。NITE は、知的基盤整備事業の一つである化学物質ハ
ザードデータベースについて、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律、化
学兵器規制法、化学物質管理促進法の施行にあたって、新規化学物質の審査、国際
査察の立ち会い、GLP(Good Laboratory Practice)制度7)に基づく優良試験所の
確認、排出量データの記録・集計等に関し国の事務を技術的側面から支援する役割
を担っており、整備体制の中核に位置づけるべきである。
また、有害性等の評価や評価方法の開発及びデータ取得のための試験の実施等に
ついては、技術力、信頼性、適切な施設、人員等を有する民間試験研究機関や産総
研の参加が必要であり、化学物質の有害性・リスク等を科学的に評価できデータの
効率的な取得、化学物質安全管理に資する等の人材を育成することも念頭に置いた
整備体制を構築する。
○積極的なデータ公開
民間等の参加・協力によって得られたデータについても事業者の財産権等を侵害
しないよう十分留意しつつ、NITE の運営するデータベースに蓄積し、国が収集し
たデータと一体として体系化されたデータベースを整備する。
42
事業者の自主的な化学物質管理や化学物質のリスクに係る事業者、自治体、市民
等の相互理解(リスクコミュニケーション)を促進するため、収集したデータを積
極的に公開する。
図1
化学物質管理分野の知的基盤整備の概念図
(3) 関係省庁との連携
化学物質は社会の多様な活動で使用されており、その安全確保については、生産
の観点、人の健康への影響の観点、環境や農水産品を経由しての人への影響の観点、
自然環境への影響の観点など多面的に取り組まれなければならない。このため、多
数の省庁や機関が関係することから、各々の知見等を活かしつつ、協力・連携して
いく必要がある。例えば内分泌かく乱作用が疑われている物質については、関係省
庁の連絡会議が設置されており、経済産業省、環境省、厚生労働省、農林水産省、
国土交通省、文部科学省が参画しているが、これらの場を活用して安全性試験評価
方法の開発・確立とハザードデータベース整備を適切な分担・連携により進めてい
く必要がある。
(4)国際的取組みの視点
化学物質の国境を越えた移動による、人の健康及び環境への悪影響を削減するた
めには、国際的な協力・協調を推進して行く必要があり、我が国としても他国と連
携して OECD における既存化学物質の有害性評価・リスク評価や内分泌かく乱物質
43
に対するスクリーニング手法のテストガイドライン化を進め、併せて、有害性情報
や試験法等の整備を進めていくべきである。
<用語解説>
1)
有害性
ある化学物質にどのような性質があり、どの程度の量になれば好ましくない影響がある
かをいう。
2)
暴露情報
実際に、ある化学物質にどれだけさらされているのかをいう。
3)
リスク評価
化学物質のリスクの大きさは、その物質の有害性と、その化学物質にさらされた量(暴
露量)との、両方の要素によって決まるため、有害性の評価と暴露評価を行い、それらの
結果によりリスク評価が行われる。
4) 初期リスク評価
化学物質によるヒト健康と環境中の生物へのリスクを判断し、より詳細なリスク評価が
必要か否かと、その優先順位を決定するためのスクリーニング評価で、全ての物質に共通
の手法と基準を適用して行う。
5) 詳細リスク評価
初期リスク評価を行った後、人や生態系に対するリスクが顕在化、または予測される化
学物質の科学的データに基づくリスク評価のことをいう。
6)
内分泌かく乱物質
生物個体の内分泌系に変化を起こさせ、その個体又はその子孫に健康障害を誘発する外
因性物質と定義されている(EU/OECD/WHO/Weybridge Workshop、1996 年 11 月の見解によ
る)
。
7) GLP(Good Laboratory Practice)
化学物質の有害性を調べる種々の試験のうち、試験結果を規制当局へ届けなければなら
ない試験については、OECD テストガイドラインに準拠した正しい方法で行われるとと
もに、データの信頼性の確保のために、GLP基準を満たした試験施設において実施され
ることが要求されている。
44
(参考)
化学物質ハザードデータベースにおいて収集すべき情報項目
化学物質ハザードデータベース整備の中核となる(独)製品評価技術基盤機構において、
以下の情報を収集。
①製造・輸入が100t以上の物質(注1)
対象物質
②化学物質管理・規制法規対象物質(注2)
③その他優先的に整備すべき物質(注3)
情報項目
(合計4,800物質程度)
国内法規制情報(注2)
主要法令でどのような物質が対象か、また、個別の
物質がどのような法令の対象かを整備する。
海外での規制等の情報(注4)
主要な国際条約や規制法規への該当の有無、内容
等を整備する。
物理化学的性状情報(注5)
蒸気圧、対水溶解度等、主要な物化性状について
文献情報を収集し、整備する。
有害性情報(注6)
発がん性試験、毒性試験等、信頼性の高い試験結
果や文献情報を収集し、整備する。
暴露情報(注7)
既存化学物質点検結果等、信頼性の高い試験結果
や文献情報を収集し、整備する。
リスク評価等の情報(注8)
有害性評価シート等、信頼性の高い評価文書を収
集し、整備する。
(注1)100t以上の物質から懸念の低い高分子等を除いたものを対象とする。
(注2)特定の法律でどのような物質が規制されているか、個別の物質がどのような法律で
どのような規制対象となっているかについて、化学物質の総合管理の観点から重要
な位置づけを有する以下の法令について、その対象物質等の情報を整備する。
・化学物質審査規制法(第一種・二種特定化学物質、監視化学物質 等)
・化学物質排出把握管理促進法(第一種・二種指定化学物質 等)
・化学兵器禁止法
・労働安全衛生法(製造禁止、製造許可、MSDSの義務 等)
・毒劇法
(注3)化学物質管理・規制法規の対象外かつ製造・輸入数量が100t未満であっても、次
の物質については優先的に情報を整備する。
・毒性が懸念される物質(国際的な発がん性評価実施物質)
45
・その他の物質(内分泌かく乱作用のスクリーニング試験実施物質、既存化学物質点検
実施物質)
(注4)国際的な化学物質の取り組みなどに関する主要な情報として、国際機関等のHP等
から以下の情報を入手して整備する。
・国際条約:POPs(ストックホルム)条約及びPIC(ロッテルダム)条約の対象物質
・OECDの取組み:高生産量化学物質(HPV)の安全性点検状況
・主要国の情報:米国、カナダ、オーストラリア、EU、英国、オランダのPRTR対象物質
なお、その他の情報についても、社会的要請や信頼性を勘案し、可能な範囲で整備を
図る。
(注5)物理化学的性状として、化学物質の環境中での挙動や暴露についての推定等の判
断を行う上で重要な沸点、対水溶解度等の情報について、信頼性が高いPHYSPR
OP、HSDB、CCINFO及びAldrichのデータベースを活用して収集・整備する。
対象は、化学物質排出把握管理促進法対象化学物質、100t以上製造・輸入されて
いる主要な化学物質(高分子等を除く)及び内分泌かく乱作用のスクリーニング試験
や既存化学物質点検の実施物質とする。
(注6)ヒト健康影響や生態影響について、以下の試験結果及びデータベース情報を整備す
る。
・従来から目標にしている、内分泌かく乱作用が疑われる物質についてのスクリーニング
試験結果については、当該試験を実施している化学物質評価研究機構から入手し、整
備する。
・反復投与毒性、変異原性については、厚生労働省が実施し公表している試験結果につ
いて、対象物質や試験結果を整備する。
・発がん性については、国際的に評価の高いIARC、NTP、EPA、ACGIH、EUの評価
結果をデータベースから収集し整備する。
・作業環境許容濃度については、ACGIH及び日本産業衛生学会の作業環境許容濃度
をデータベースから収集し整備する。
・化学物質排出把握管理促進法対象物質については、物質指定時に収集・評価された
文献情報を整備する。
・生態影響については、環境省が藻類、ミジンコ、魚類を用いて実施し公表している試験
結果について、対象物質や試験結果を整備する。
(注7)化学物質の暴露情報として以下の情報を整備する。
・製造・輸入数量については、経済産業省が3年ごとに実施する実態調査の結果につい
て、100t以上の物質を対象に企業秘密の取り扱いに留意しつつ整備する。
・環境中での挙動に関しては、従来から目標にしている既存化学物質安全性点検(生分
解性試験及び濃縮性試験)の結果を引き続き化学物質評価研究機構から入手し、整備
する。試験は、PRTR対象物質、100t以上の物質等について実施されている。また、
構造活性相関手法を用いた生分解性や濃縮性の推計結果を整備する。
・環境中への排出量については、NITEで集計し、経済産業省等が公表するPRTRの情
報を物質毎に整備する。
・環境中でのモニタリング結果については、環境省で実施している調査結果を物質毎に
46
整備する。
(注8)化学物質のリスク評価に関する評価文書情報として以下の情報を整備する。
・従来から目標としている化学物質安全性評価シートについては、化学物質審議会の審
議を終了したものを当該シートを作成している化学物質評価研究機構から入手し、整備
する。
・国際的な評価文書として、CICADs、EHC、ICSC、IRISをデータベースから収集し、評
価文書の有無等に関する情報を整備する。
47
4.生活安全
生活の質的向上、ゆとりと豊かさ重視へと国民のニーズは一層強まってきている
が、一方で、このような要求に対応するための機器の高度化により、高齢化の急速
な進展の下では、かえって誤使用・誤操作の増大を招いている。また、製品の事故
に対応するため製品の安全性についての関心が高まっている。このような背景を踏
まえ、身体機能の低下した高齢者を含め、より多くの人が安全・安心・快適な生活
ができるよう、より一層人間及び生活環境の特性に合致した製品作りが必要である。
欧米市場では既にこのような点が重視されており、こういった面での製品の高付加
価値化を通じて、企業の国際競争力の向上を図ることが産業政策上も求められる。
このため、人間特性データ、製品事故・安全データの収集・解析・提供、関係す
る評価・解析方法などを開発・整備していくことが必要である。
また、少子高齢化の進展に伴い、特に介護者負担の軽減や高齢者の自立を支援す
る福祉用具の開発・普及が喫緊の課題となっているが、これら福祉用具・システム
の機能や性能については未だ評価手法が確立していないものもある。特に産業とし
て今後の発展が大いに期待される福祉用具産業の支援のためにも、これら福祉用
具・システムの評価手法の開発・整備が必要とされている。
また、国際標準化においてもこのような知的基盤は重要な役割を持つ。人間特性
を考慮した機器や製品が広まりこれらの標準化が進んでいく中、我が国としても積
極的に参加していくことが重要である。ISOにおいては人間生活・製品安全・福祉に
係る規格原案の多くが欧州各国により提案されているのが現状であるが、今後は我
が国として主体的に国際提案を行っていく必要があり、その際にこれらの知的基盤
は提案内容を根拠付ける科学的データとして大きな意味を持つため、これらのデー
タ整備を進めていくことが重要である。
(1)2010年に向かっての目標
《人間生活分野》
①人間特性データベースの整備
人間特性データとしては、人間の最も基本的な特性データである寸法・形態に
関するデータの整備が重要である。これについては、社団法人人間生活工学研究
センター(HQL;RESEARCH INSTITUTE OF HUMAN ENGINEERING FOR QUALITY LIFE)
が1992年∼94年に男女約34,000人について計測実施したが、現在までにアパレル、
自動車、家電、OA機器、眼鏡、家具、住宅など広範な産業界にわたる300社を超え
る企業において、約2,200万データが活用され、製品開発に役立てられている。
また、高齢者等の基本動態特性等のデータについては、NITEが2000年∼2002年
に高齢者約500人、青壮年約500人について計測実施し、データベースとしてイン
ターネット等で公開している。その他、上肢下肢等の動態特性についても、NITE
が計測を行い得られたデータを順次インターネット等で公開している。これらへ
48
の月間アクセス件数は約2万件にも及び、自動車、家電、住宅等の広範囲の企業
の他、国内外の研究機関に参照されている。
これら人間特性データについては、人間の特性が時代とともに変化することを
踏まえて、その更新が産業界等からも強く求められており、収納データを定期的
に更新していくことが必要である。そのため、寸法・形態データについては、国
の委託事業としてHQLにより、2004年∼2006年にかけて数千人規模の計測が行われ
ている。
これらのデータ整備にあたっては、データユーザ(利用者)にとってデータを
使いやすくするといった観点に留意することも重要である。
さらに、今後の我が国における少子高齢社会への対応のために、安全・安心で
使いやすい製品や生活・作業環境、身体機能の低下を抑制する製品などの設計・
評価に活用できる寸法・形態・動態・感覚等の基本人間特性に関わるデータにつ
いても、充実していくことが必要である。
②人間特性の計測・評価方法の開発
人間特性を踏まえ製品の一層の高付加価値化を図るためには、人間特性のデー
タ整備とともに、これらを計測・評価するにあたっての計測・評価方法の開発・
確立が重要である。
これら計測・評価手法の開発については、独立行政法人産業技術総合研究所
(AIST;National Institute of Advanced Industrial Science and Technology)
及びNITEにおいて、これまでも推進してきたところではあるが、いまだ開発され
ていない項目について社会的・産業的ニーズ等を踏まえ整備していくことが必要
である。
また、これまでに開発された計測・評価手法に関しても、ニーズ等に基づき更
なる高度化を図っていくことが必要である。例えば、寸法・形態計測手法では広
範な年齢層にわたるマスデータ整備という観点から、機器を含む計測手法につい
て更なる高速化、簡易化、低コスト化等の高度化が求められる。
《製品安全分野》
①製品事故情報データベースの維持・更新・提供
製品事故情報データベースとは、製品事故の再発・未然防止を目的とする事故
情報収集制度の一環として、事業者、消防等の協力を得て収集した製品事故に関
する情報を整理しデータベース化したものであり、現在、NITEがその維持・更新・
提供を行っている。
現在、平成8年度から平成13年度上半期までの約6,000件の事故情報に加え、毎
年全国から網羅的に情報を収集して事故情報の追加を図り、平成17年度上半期で
約12,000件の情報がインターネット等で広く公開されているところである。また、
行政、消費者及び製造事業者の諸活動にとってより有益で利用し易い形態での統
計情報の提供も行っている。
49
今後は更に製品事故の再発・未然防止に役立つ事故情報を充実していくことが
必要である。その際には、単に個別事故の事実情報の提供にとどまらず、事業者
等の安全対策への自主的かつ積極的な取組や消費者による製品の安全な使用が更
に促進されるような情報提供の工夫を図ることが必要である。また、データベー
スの維持・更新についても引き続き積極的に行っていくことが重要である。
②安全性評価方法の開発及び関係技術データの整理・提供
収集された事故情報のうち、原因不明なものの中には関係する技術データが不
足しているために原因究明ができないものがあり、行政の適切な対応措置にあた
っての課題となっている。
このため、家庭電気製品からの発火・燃焼分野、プラスチック破壊・寿命分野、
繊維製品の皮膚障害分野といった製品安全上重要な分野において安全性評価方法
の開発を進め、開発した安全性評価方法及び関係技術データをデータベース化し、
インターネット等で広く公開しているところである。
今後は製品安全上の必要に応じ、安全性評価方法の開発及びデータベースの構
築を行っていくことが重要である。
③階層的製品安全規格体系の構築
製品安全行政を執行するための重要なツールの一つである、製品安全4法(消
費生活用製品安全法、電気用品安全法、ガス事業法及び液化石油ガスの保安の確
保及び取引の適正化に関する法律の総称)は、対象品目のみについて技術基準を
設定しており、その基準は必要な一定レベルとなっている。新たに階層的製品安
全規格(「階層規格」 1) )を構築することが出来れば、本来的に求められるべき
安全の要件や水準をより明確に示すことが可能となる。
こうした「階層規格」は、欧州において既に機械安全分野で活用されている手
法であり、基本安全規格 2) (上位規格)・グループ安全規格 3) (中位規格)・個
別製品安全規格 4) (下位規格)の階層構造をもって、全体としてバランスの取れ
た適切な安全水準を示すこととなる。
一般消費者が使用する家電等の家庭用品においても、製造事業者が、設計段階
から「階層規格」を取り入れることによって製品の安全レベルを向上することが
出来れば、現在増え続けている様々な家庭用品に起因する事故を減らす仕組みを
作ることができ、安全・安心な社会の構築という観点からも極めて重要である。
《福祉分野》
高齢者・障害者の住環境や生活環境における転倒事故防止などを考慮して機能的
に設計された空間やシステムの評価手法の開発や、床ずれ予防用品、段差解消機等
の福祉用具の評価手法の開発及び評価基準の整備並びに規格化の推進を、2005年ま
でに23テーマを実施した。
また、福祉用具の公的給付制度に資するため、福祉用具の評価方法・評価基準・
50
規格を整備することが必要である。
(2)整備のプライオリティ・方向性
○官民役割分担から見た国が整備すべき知的基盤の位置づけ
《人間生活分野》
人間特性に関するデータ整備にあたっての官民役割分担の基本的考え方としては、
以下の整備を行うことが重要である。
① 国においては、計測が困難な大量データ収集を要するもので広範な利用が可
能な産業横断的・基礎的な知的基盤を中心に整備
② 民間企業においては個別分野における製品の高付加価値化のための知的基盤
を整備
具体的には、国においてはNITE及びHQLを中核的組織として、①の整備を進めると
同時に、公共試験研究機関、大学、一般企業等が知的基盤を整備するに際しての一
定の方向性・条件等を示すことが求められる。一方、我が国全体の知的基盤整備の
効率化の観点から、人間特性データに関係する試験研究機関や大学などとの有機的
な連携体制の構築に関して、その連携のあり方について検討を進めて早急に結論を
得る必要がある。
また、寸法・形態のデータ整備や計測手法開発と並び、人間特性に適合する製品
を設計する上で、動態や、視・聴覚に関するデータ整備等が福祉面や製品安全面か
らも重要である他、高齢化や情報化等の進展とともに、日々の生活における人間の
日常的な行動に関するデータ、製品や環境の快適さ、使いやすさに係わる人間の生
理、感覚データ、さらには判断・記憶等の認知機能に関するデータ等についても必
要に応じて整備を図っていくべきである。
さらに、データベースや計測手法などこれまでに開発・整備された知的基盤を利
用する技術に関しても、必要に応じて整備していくべきである。
今後、これらのデータ整備等にあたっては、①高齢化や情報化の進展、安全・安
心の確保や快適で質の高い生活の実現といった社会的要請、②新規市場の創出やそ
のための技術レベルの向上につながるユーザニーズ、といった社会的・産業的ニー
ズを広く積極的に探りつつ、これを適時的確に踏まえながら、また、必要に応じ計
測・評価方法の開発と一体となって、これを推進していくことが重要である。
《製品安全分野》
広範な規模かつ継続的な事故情報の収集及びデータベースの維持・公開などは、
経済的に事業として成り立ちにくいこと、情報の内容が事業者に不利な内容を含む
等、中立的な主体による実施が必要であることから、民間で担うことは適切でなく、
国や独立行政法人が主体的にその役割を担うことが必要である。
また、製品事故の再発・未然防止に役立つ事故情報の収集・調査をより充実する
ためには、製造事業者の協力とともに消防、消費者センター等との連携が重要であ
51
ることから、事業者からNITEへ積極的に情報提供されるための方策に加え、これら
関係機関との連携のあり方について検討する必要がある。
《福祉分野》
福祉用具等の評価手法・評価基準の整備、並びに規格化にあたっては、工業会の
他、ユーザ団体、中間ユーザ、流通関係者等、広範な関係者との連携を図りつつ、
推進していく必要がある。
福祉用具の評価手法については未だ確立していないものも多いが、これらは民間
企業において各社各様に進められているところである。国においては、これらの民
間企業における開発実績を収集整理し、共通的な評価方法としてのコンセンサス作
り及び実証評価を行った上で規格化する必要がある。
また、福祉用具産業における苦情処理体制や製品事故防止のための社内体制など
のリスクマネジメント体制の整備については、基本的には各民間企業が進めるべき
であるが、中小零細企業が多い産業であることを鑑み、国の支援の下、日本福祉用
具・生活支援用具協会を中心にリスクマネジメントに関する知見を集め、日本生活
支援工学会などの学術的な支援を得て産業界が自発的に体制整備を図ることで、人
材の育成、リスク情報の共有、リスク対策の成功事例等の知的基盤の整備を進める
ことが必要である。
また、高齢者・障害者の自立を促進し、より能動的な社会生活を楽しむための機
5)
器システムとして、歩行者ITS の研究開発が進められているが、これらの整備にあ
たっては、民間企業による機器開発の情報を収集しつつ、国のインフラ整備の進捗
状況を踏まえながら、ユーザとなる視覚障害者などの障害者のニーズを十分に反映
したシステムとなるよう、国が主体的にガイドラインの整備を進める必要がある。
○国自身の需要により取得したデータの公開
国は、基本的データとして整備したデータのみならず、国自らの需要(安全性評
価のためのダミー人形や試験方法の開発等)により取得したデータについても、積
極的に公開していくことが必要である。
これにより、民間の製造事業者が、このデータを加工して様々なユーザーニーズ
に対応した新製品の開発あるいは製品の改良改善に取り組めるような環境を提供す
ることとなる。
なお、国自らの需要によるデータであるなしに関わらず、公開にあたっては、個
人のプライバシーの保護に十分配慮することが必要である。
(3)整備体制の考え方
○データベースの長期安定的な運営
《人間生活分野》
現在、人間寸法・形態データベースはHQLを中心として運営されているが、データ
52
ベースの長期安定的な更新、開発、維持管理を考えると、中長期的には人間生活工
学及びデータベースに係る知見及び能力を有し、かつ、独立行政法人であるNITEが
その中核的役割を担うようにしていく方向が望ましい。他方、HQLはデータベースを
使う製造事業者により近い立場からアプリケーションソフトの開発や中小企業等へ
のコンサルティングを行うなどにより、データベースがより広く製造の現場で用い
られるような指導・支援機能を果たすことが望まれる。
このため、人間特性データベースの安定的な維持管理(データ更新を含む)に関
して、関係者による検討を進める必要がある。
《製品安全分野》
製品事故情報データベースに関しては、今後も引き続きNITEにより維持・運営し
ていくことが望ましいが、データベースの高度化や利用環境の向上等について、ユ
ーザを含む関係者のニーズを踏まえつつ検討していく必要がある。
また、国際化に対応し、海外からのアクセスへの対応を図ることが重要である。
○関係省庁との連携
《人間生活分野》
人間及び生活環境の特性に係る知的基盤の整備は、各省庁に横断的に関係する(例
えば道路、標識の建設・建造、輸送機器等)ものもあるため、連携を強化していく
ことが求められている。
また、人間特性データの計測については、それぞれ目的や内容の違いはあるもの
の、例えば文部科学省、厚生労働省、防衛庁などにおいて身体計測や身体機能の計
測を行っている。
これら関係省庁等との連携に関して、積極的な情報交換を一層進めるとともに、
連携強化に向けたあり方等について、検討を進める必要がある。
《製品安全分野》
重大事故(死亡・重傷者の発生、火災の発生等)に係る情報の収集・調査につい
ては、警察署及び消防署との連携が必要であり、それら機関の活動における原因究
明に協力するなど相互の連携体制を強化する必要がある。
また、独立行政法人国民生活センターにおいても国民生活の安定・向上の観点か
ら消費者被害拡大防止のために、商品・サービスに関係した危害情報を収集・提供
しており、これとの連携を図っていく必要がある。
《福祉分野》
福祉用具の評価手法開発及び規格の整備・拡充については、厚生労働省をはじめ、
国土交通省等の関係省庁との連携を図り、建築基準法、ハートビル法 6) 、交通バリ
アフリー法 7)など関係法令との整合化・共通化を図っていくことが必要である。
また、歩行者ITSの整備にあたっては、国土交通省、警察庁、総務省などとの連携
53
を図りつつ推進するとともに、福祉用具産業におけるリスクマネジメント体制の整
備にあたっても、厚生労働省との連携を図りながらメーカ側だけでなく、福祉施設
などユーザ側における使用上のリスクマネジメントとの連携を図り進める必要があ
る。
(4)国際的取組みの視点
《人間生活分野》
先進各国においても、生活の質の向上という観点から、人間特性データベースの
整備がそれぞれに進められており、データの相互比較等の観点から計測手法の国際
標準化が議論されている。これらに対する我が国の積極的な対応は、先進国として
の適切な「負担という国際貢献」をするとともに、当該分野における全世界の先端
的な生情報が集積されるということの重要性を認識すべきである。
具体的には、最近、各国において開発が進められてきた形状計測法に関してISO/T
C159/SC3/WG1で"3D Scanning Methodologies for Internationally Compatible An
thropometric Database"(国際的に互換性のある人体測定データベースのための3次
元走査方法論)が規格として発行したところであるが、我が国は国際的に遜色のな
い計測法を開発していることから、国際標準化を先導し、これを積極的に提案して
いくべきである。
また、人間の作業に関する人間特性の配慮に関するISO規格、例えば、ISO15534 "
Ergonomics -Access Dimensions for the Design of Machinery"(機械設計に必要
な開口部寸法)や、ISO/TS20646 “Ergonomics Procedures for the Improvement o
f Local Muscular Work Loads”(作業中局所筋負担軽減のための人間工学的手法)
のように、規格に人間の体格や動作のデータが求められる場合が増えていることか
ら、蓄積されたデータや計測手法を基礎に、国際規格策定に積極的に関与すること
で、国際的な貢献を果たすとともに我が国国民の身体特性に適合した規格となるよ
う積極的に対応していくことが必要である。
なお、TC159/SC3の国際事務局については、2005年4月にHQLからNITEへ引き継がれ、
国際的な貢献を果たしている。
《福祉分野》
福祉用具に関する国際標準化に関しては、我が国としてこれまでも、ISO/TC173(障
害のある人のための支援製品)、ISO/TC168(義肢及び装具)等において、積極的に
関与するとともに国際提案も行ってきたところであるが、今後、さらにこれらの活
動を強化していく必要がある。
また、福祉用具の評価方法開発に当たっても、必要に応じて国際的な共同研究の
可能性も追求しながら進めていく必要がある。
《製品安全分野》
54
製品安全分野においても、特に近年は生活環境系でシックハウス関連物質の計測
方法に係る標準化に関して、ISO/TC146/SC6(大気の質/屋内空気)等における国際
的な動きが活発化しており、我が国としてもこれらに積極的に関与してきたところ
であるが、今後ともさらにこれらの活動を強化していく必要がある。
また、安全規格の国際化も重要な課題である。国際的には、機械安全分野におい
て、既に欧州主導のもと、体系的・包括的な階層構造からなる機械安全規格が国際
規格として整備されており、近年、アジア諸国にも、ISO規格への整合化を通じ
て広まりつつある状況である。こうした機械安全分野での経験も踏まえつつ、体系
的な製品安全規格の検討とともに、国際規格への提案を行うことが重要である。
さらに、製品事故情報データベースに関しては、国際化に対応し、海外からのア
クセスへの対応を図ることが重要である。
○諸外国における事業環境整備への協力と連携体制整備
アジア諸国においても、生活者の視点に立った製品等の開発を進めるため、関係
学会を設立する動きがあり、我が国としては、アジア諸国におけるこのような動き
に対して、これまでに培った経験や知識を広め、これら諸国における活動に協力し
ていくことが必要である。また、このことが、日系企業の環境整備あるいは国際市
場への対応に繋がることも期待される。
このため、NITEやHQLは中心となって、諸外国との交流をさらに深める。例えば、
データ交換や共同事業といった国際連携についてアジア諸国を中心に進める。特に、
WTO体制の下、基準認証の国際的対応が不可欠となっており、制度の遅れている発展
途上国に対し、ODAによる協力を図ることも有益である。さらには我が国が中心とな
って欧州に対抗できる規格制定体制も視野に入れた活動を行うことも検討していく
必要がある。
<用語解説>
1)階層規格
製品の安全性を確保するための、基本安全規格、グループ安全規格、個別製品安全規格の階
層に分けて、共通事項と個別事項を体系的に分けた規格。例えば、機械安全については、A
規格(基本)、B規格(グループ)規格、C規格(個別)と階層化して、国際規格化が行わ
れている。
2)基本安全規格
製品の安全性を確保するための、あらゆる製品に適用できる安全に関する基本概念・リスク
評価などに関しての規格。
3)グループ安全規格
製品の安全性を確保するための、電気製品、玩具などの製品の種類ごとに要求される事項、
試験方法などの共通的事項などに関しての規格。
4)個別製品安全規格
製品の安全性を確保するための、個別製品ごとの必要事項に関しての規格。
55
5)歩行者ITS
歩行者の位置を高精度に測定する技術、詳細なデジタル地図、通信機能を持った携帯端末な
どにより、注意喚起、周辺情報提供、経路案内等を提供するシステム。
2)ハートビル法
高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律
3)交通バリアフリー法
高齢者、 身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律
56
5.生物遺伝資源情報
短期的には我が国の得意な技術の活用を中心としつつ、急速な知的基盤整備の立ち
上げに努め、長期的には、基礎研究と実用が近接しているバイオテクノロジー分野に
おいて、世界のトップレベルに伍して創造的な研究開発を継続的に繰り広げるために、
研究開発のいわば土台を形成する生物遺伝資源提供及びゲノム解析について世界の
最高レベルを目指すことが必要である。
(1)2010年に向かっての目標
《生物遺伝資源の収集・保存・提供》
バイオテクノロジーを研究するにも産業に応用するにも、まず目的とする遺伝的特
性をもつ生物やその遺伝子を入手することから始まる。このため、NITEに我が国
を代表する微生物を中心とした中核的な生物遺伝資源機関を設置し、2005 年までに生
物遺伝資源約 7.5 万(微生物約 3.2 万、DNAクローン約 4.3 万)の保存・提供体制
を整備した。さらに 2010 年までに世界最高レベルの体制を整備するため、2005 年ま
での実績と併せ、研究開発や産業上有用な微生物約7万株及びDNAクローン等の生
物遺伝資源を収集し、提供体制を確立することを目指す必要がある。
これまでにない利用価値の高い生物遺伝資源を確保するため、国内はもとより生物
が豊富な海外での収集が必要であるが、生物多様性条約の発効以来、海外生物遺伝資
源へのアクセスが困難となっており、我が国の学術界・産業界がこれら資源を円滑に
利活用できる体制整備が必要である。
さらに、このような個々の生物遺伝資源の生物学的性質、産生する物質に関する情
報等をデータベースに蓄積し、生物遺伝資源を利用する際に利用者に情報提供を行う
必要がある。
《微生物のゲノム解析》
体系的に生物機能を解析し、産業有用な生命機能の探索やその産業応用を行うため
の前提となるのが、ゲノム解析である。このため、NITE に我が国有数の微生物を中
心とするゲノム解析体制を整備したところであり、特に人の健康維持、産業プロセス
の環境調和、環境の維持・改善等政策的・戦略的に意義のある微生物を中心に、2005
年までに合計約 74 Mbp1)の配列解析を終了し、これら遺伝子がコードするタンパク質
の機能情報とともに順次提供を行った。今後はゲノム情報の高度利用のため、未だに
解析が行われていない分類群の基幹となる微生物のゲノム解析を行う必要がある。
有用微生物等のゲノム配列の決定及び機能推定は、有用遺伝子探索の基盤データと
57
して重要であるが、ゲノム解析に要する費用は、減少傾向にあるものの多額の資金を
要する。有用物質生産に重要な反応を触媒する特色等の、産業上、学術上の重要性や
解析の緊急性のあるものについては、生物遺伝資源の一層の充実とゲノム情報の解析
による知的基盤の整備を推進していく必要がある。また、NITEが培ってきた我が
国有数のゲノム解析等の能力を様々な社会的要因の解決等に活用する必要がある。
《ヒトゲノム関係》
2003 年4月にヒトゲノムの解読が終了し、ゲノムの塩基配列解析が世界中で猛烈な
スピードで行われたが、配列情報を解読するだけでは産業利用する上であまり意味が
なく、それらの遺伝子に関する発現頻度情報や発現されるタンパク質、タンパク質間
の相互作用情報が必要である。このため、これらの情報を取得する方法のうち、我が
国が国際的に競争優位をもつ完全長 cDNA2)や日本人の SNPs3)の解析を集中的に実施
することが必要である。これを踏まえて cDNA を3万個解析し、SNPs を 10∼15 万個
程度確定することを目標としていたが、既にこれを達成し、2005 年までに、cDNA ラ
イブラリー3万個及びその獲得のために蓄積してきた 150 万個の cDNA クローン 4)
から取得するスプライシング・バリアント 5)を基に、可能な限り網羅的に遺伝子、タ
ンパク質の機能解析を行った。今後は、2010 年までに産生されたデータをデータベー
スに納めるとともに、事業が終了した後においても、データの管理等が図れるような
体制の構築に努めることが重要である。
また、ヒトゲノム解析の成果等を受けて、今後は、遺伝子機能の解明のために、タ
ンパク質の機能・構造解析や疾患遺伝子の探索等を進めることが重要である。また、
糖鎖に関する研究や、細胞レベルでの解析等に係る技術開発を進めることも重要であ
る。このためには、これらの研究等を進めていく上で必要となる基盤を構築すること
が必要であり、そのための研究開発を推進する。
《統合データベース》
上記のゲノム解析やタンパク質解析で得られた情報の提供に当たっては、2005 年ま
でに、統一的な理念の下に国内外の 20 以上の主要データベースを統合的に活用でき
るネットワークシステムの構築を目標としていたが、国際アノテーション 6)会議
(H-invitational)によるヒト完全長 cDNA のアノテーション情報等、国内外のデー
タベースを統合した統合データベースを 2004 年4月に一般公開した。
今後はさらに、独自の付加価値情報やソフトウェア機能の充実によって、個々の研
究者レベルでも容易に、ゲノム配列等の基本情報からタンパク質立体構造のデータや
遺伝子発現情報、疾患を含む遺伝子機能の情報等を一括して検索・解析できるシステ
ムを完成させる必要がある。加えて、データベース間のデータのやり取り、データベー
スへの登録を容易にするため、バイオインフォマティックス 7)に関する標準化の検討
58
を行う必要がある。
2010 年に向けた目標としては、構築したデータベースについて、知的基盤として事
業終了後も有効なデータベースとして利用が可能なものとする体制を検討する必要
がある。
《リスク評価・管理》
バイオテクノロジーは、遺伝子組換え技術等を活用して、これまでにない製品や高
付加価値化した製品を創り出すことができるが、こうした科学技術の成果が適切に社
会・経済に還元されていくためには、国民に広く受容されることが必要不可欠である。
このためには、遺伝子組換え体等に関するリスク評価・管理が適切に行われることが
必要不可欠であり、そのため、これまでの遺伝子組換え体等に係るリスク評価・管理
に係る科学的議論の系譜等が整理されてまとまった形でデータベース化されている
ことや、遺伝子組換え体等を環境放出した際の事後的な管理手法の高度化などが重要
であると考えられ、これらの取組みを進める必要がある。
(2)整備の優先順位・方向性及び整備体制の考え方
《生物遺伝資源機関(BRC)》
生物多様性条約(1993 年発効)により、生物遺伝資源に係る主権は資源国に認められ、
資源国は生物遺伝資源へのアクセスを立法措置等によって制限したり、アクセスされ
た生物遺伝資源から生じる利益を要求したりする傾向にある。このような中で、欧米
の製薬企業は特定の資源国の研究機関等と提携し、多数の資本を投下して将来の創薬
と有用物質開発に資する生物遺伝資源を獲得している。生物多様性条約においては、
生物遺伝資源の利用に当たって生物の多様性の保全、持続可能な利用及び利用から生
じる利益の公正かつ衡平な配分を行うことが必要とされており、現在その具体的な仕
組みの検討が生物多様性条約関連会議(CBD/COP 等)において進められている。こ
のような状況に対応するためには、我が国として統一的に生物遺伝資源の収集、管理
に係る機関(ナショナルセンター)を整備し、これらの状況を踏まえつつ、資源国を
はじめとする各国の同様の機関との連携体制を構築することが有効である。また、国
家事業によって得られた生物遺伝資源を散逸させることなく将来にわたって保存提
供できる体制を整備することが重要である。
○整備する生物遺伝資源について
当該分野の急速な研究開発の進展に伴う戦略的解析の目標の変化に、柔軟で機動的
に対応できるよう、産業プロセスの高付加価値化、環境調和化、ゲノム創薬、オーダー
59
メイド医療・医薬開発等に資する生物遺伝資源を幅広く整備しておくことが必要であ
る。整備する生物遺伝資源の方向性については、解析対象の選定と同様、運営主体で
ある NITE に産業界を含む専門家からなる検討会等を組織し、そこで産業ニーズ、世
界の研究開発・技術革新の状況、資源国の状況等を十分考慮し、生物遺伝資源の整備
は我が国の国益や国力に直結する重要課題であることを認識して戦略的に選定して
いくべきである。
○BRC のナショナルセンターとしての機能
NITE の BRC は、我が国の微生物を中心とした生物遺伝資源に関するナショナルセ
ンターとして、上で述べた生物遺伝資源を幅広く整備し、永続的に保存・提供してい
くことはもちろんのこと、生物多様性条約の発効によって入手が困難となっている海
外生物遺伝資源の我が国での産業利用を可能とするため、資源国との連携を強化し、
国内及びアジアの拠点としてネットワークを構築するとともに、そのもてる能力を生
かし、バイオテクノロジーの産業化を推進するためのサービス機能(分類・同定サー
ビス、技術指導、海外の生物遺伝資源を入手するためのコンサルティング、特許出願
微生物の寄託等)、研究機能(分類方法、培養・保存方法の開発等)、人材育成機能、
さらには生物遺伝資源戦略を提言できる機能を兼ね備えた機関として発展させてい
くべきである。
○研究者・技術者の評価
このような微生物種の探索、分離、収集、同定、保存、提供は、学術的、技術的知
見に基づいて初めて行い得るものであるが、必ずしも論文等に結び付くとは限らない
地道な業務であり、NITE の BRC に限らず、各研究機関、企業等においても、知的基
盤整備の重要性の観点からこれらに携わる研究者・技術者が適正に評価されることが
重要である。また、整備した生物遺伝資源は、遺伝子の構造・機能の解析をはじめと
する生命現象の解読が進んだ後の創薬、有用物質の開発において大きな資産となるこ
と、バイオ産業に不可欠な将来への「資源備蓄」であることに留意する必要がある。
《微生物のゲノム解析》
バイオテクノロジーは、生物の生命現象や機能について、それを産業に応用したり、
疾病治療など生命体に有用な効果を及ぼすのに用いたりしようとするものである。現
在バイオテクノロジーにおいては、ゲノム解析から始まる一連の分子生物学的なアプ
ローチが強力に進められており、これは生命現象・機能の設計図である遺伝子の働き
を知ることによって生命現象・機能を演繹的・原理的に理解しようとするものと言え
る。これによって、産業有用な生命機能の探索やその産業応用を、どちらかといえば
60
偶発的要素を含んでいた従来とは違って、原理的に、体系的に行うことを目指すもの
である。特に、バイオテクノロジーの生命機能の産業応用を目指す側面を考えた場合
には、微生物が多様な機能をもっていること、その生体機能が比較的単純で機能解明
し易く、全ゲノムに占める遺伝子部分の割合が大きい(遺伝的形質を発現する上で意
味のない部分が少ない)などの特徴をもち、かつ、我が国においては、既に発酵産業、
バイオリアクター等微生物を活用する産業が育っていて、微生物を扱う産業基盤が整
備されており、かつ、その産業が保有する技術も世界のトップレベルであるというこ
とを踏まえれば、微生物を集中的に解析することが効果的である。
○産業応用を目指した微生物のゲノム解析とその高付加価値化
上記の状況にかんがみ、微生物を中心としたゲノム解析を行う機能を NITE に整備
し、知的基盤を構築する体制を整備した。NITE は、これまで嫌気性超好熱古細菌
(Pyrococcus horikoshii OT3)、好気性超好熱古細菌(Aeropyrum pernix K1)、好酸性
好熱菌(Sulfolobus tokodaii strain7)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus N315 及び
Staphylococcus aureus MW2)、コリネ菌(Corynebacterium efficiens YSー314)、放線菌
(Streptomyces avermitilis MAー4680)、ブドウ球菌(Staphylococcus haemolyticus)、麹
菌(Aspergillus oryzae RIB40)、ブレビバチルス属細菌(Brevibacillus brevis47)、ロ
ドコッカス属細菌(Rhordococcus erythropolis PR4)、磁性細菌(Desulfovibrio
magneticus RS-1 )、コクリア属細菌(Kocuria rhizophila DC2201)、ジェマティモナス
属細菌(Gemmatimonas aurantiaca T-27)などのゲノム解析を実施して、知的基盤を構
築しつつあるところである。今後、バイオテクノロジーの産業化を強力に押し進める
ためには、これまで蓄積してきたゲノム解析情報を有効に活用しつつ、遺伝子発現情
報の解析等より付加価値の高いデータ整備を進めることが必要である。
それには、これまでのゲノム解析能力を基盤に、さらに知見、技術を高め、必要な
人材を確保していくことが必要である。
○解析する微生物種について
解析する具体的な微生物種については、人の健康維持、産業プロセスの環境調和、
環境の維持・改善等政策的に意義があり、民間だけでは実施が困難な微生物種を選定
することが重要である。このため、実施主体である NITE に専門家からなる検討会等
を組織し、そこで世界の研究開発・技術革新の状況等を十分考慮して選定していくこ
とで、社会的意義や緊急性を必要とするゲノム解析を行い、NITE が蓄積した国内有
数のゲノム解析能力を社会的貢献のために有効活用するべきである。
《ヒトゲノム関係》
61
疾病治療等人の健康保持への応用(当該分野の産業応用も含む。)を考えると、ヒ
トゲノムの解析が当面の中心的課題であった。最近、米国の民間企業、国際共同チー
ムがそれぞれヒトゲノム解析を完了させ、ポストゲノムシーケンス 8)と呼ばれる段階
に入っている。ヒトゲノム解析が完了したといっても、この情報を医療、創薬等に係
る産業に応用していくには、次に遺伝子部分の特定が必要である。
○ゲノム解析の次の段階へ
ゲノム創薬、オーダーメイド医療・医薬開発、各個人の健康管理等を目指し、ヒト
ゲノムの遺伝子解析が国際的競争状況において進んでいく中で、これを効率的に行い
得て我が国が優位性をもつ cDNA の徹底的な活用や、疾患 SNPs の解析ツールの開発
を引き続き進めることが効果的である。さらに産業応用には、遺伝子機能の解析、遺
伝子によってコードされるタンパク質の機能・構造の解析技術の開発とこれらの情報
の使い易い形でのデータベース整備が必要である。さらに、タンパク質を修飾し多様
な機能をもたせる源となっている糖鎖に関する研究、細胞レベルでの解析技術の開発
等を進めることも必要である。
○高度な研究開発とその知的基盤化の実施体制
これらは研究開発性がきわめて高く、かつ、世界中で極めて速く進行している分野
であり、高度な研究開発事業を行うとともに、その中で又はそれと連携してその研究
成果について知的基盤としてのデータベース整備を機動的に行っていく必要がある。
さらに、その維持更新もデータベースの有用性の確保の観点から極めて重要である。
また、このような高度な研究開発事業は、産総研や国からの委託により能力と意欲
のある民間事業者を活用することが効果的である。
一方、このような取組みに対し、NITE は、共同研究等を通じてこれまでに培った
能力を提供するとともに、NITE 自身の知的基盤整備機関としての能力を高めていく
必要がある。
《リスク評価・管理》
バイオテクノロジーは、遺伝子組換え技術等を活用して、これまでにない製品や高
付加価値化した製品を創り出すことができるが、こうした科学技術の成果が適切に社
会・経済に還元されていくためには、国民に広く受容されることが必要不可欠である。
さらに、事業者においては、遺伝子組換え体等に関するリスク評価・管理が適切に
行われることが必要不可欠である。
○遺伝子組換え体等に係るデータベース構築
62
バイオテクノロジーに係る成果が国民に広く受容されるためには、遺伝子組換え体
の安全性に関する科学的知見やこれまでの議論の系譜、リスク評価、管理に係る方法
に関する情報をデータベース化し、一般国民に広く提供していくことにより、正しい
認識を醸成していくことが必要である。
○事後的な管理手法の構築
事業者において遺伝子組換え体等に関するリスク評価・管理が適切に行われるため
には、遺伝子組換え体の環境放出に際しての、事後の管理も含めたリスク管理手法を
開発することが必要であり、このため、開放系におけるリスク管理に関する既存の研
究事例や安全工学的な手法も踏まえて、遺伝子組換え体の分野における事後管理手法
のあり方について検討を進めることが必要である。
(3)関係省庁との連携
○関係省庁との連携の現状
バイオテクノロジーは、生命現象・機能を利用する技術であるが、高齢化、食糧不
足、地球環境保全等人類的課題の解決への鍵を握るものとの期待が大きい。また、そ
の応用の可能性は広範で工業、農林畜水産業、医療・保健、環境・エネルギーといった
分野で新規産業に結び付く可能性が高い。このような全政府的課題に対して経済産業
省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省においてヒトゲノム解析、イネゲノム解析、
動物・微生物ゲノム解析等が内閣府総合科学技術会議の調整の下に分担・連携して行
われている。
また、生物遺伝資源については、産業有用微生物、農林水産業利用のための微生物・
動植物の細胞、環境指標微生物、医療研究のための病原菌、疾病遺伝子、細胞、実験
動物等広範である。例えば、微生物については、その多様性から培養・保存技術が異
なり、諸外国においてもいくつかの機関が、それぞれ専門性に基づきカルチャーコレ
クション 9)を運営している。我が国においても、それぞれの省の役割に応じて分担し
ており、その中で経済産業省はその役割に照らし産業有用性又は学術的な価値に着目
して微生物を中心として取り組んでいる。
○関係省連携の推進
生物遺伝情報分野については、内閣府総合科学技術会議がまとめた「分野別推進戦
略」等を踏まえ、生物資源機関の整備や微生物、ヒト、イネ等のゲノム等解析、デー
タベース整備等を今後も引き続き関係省庁の分担・連携によって進めていく必要があ
る。
63
また、生物遺伝資源については、単に保存するだけでなく、それを継続的に分譲・
供給するサービス機能や社会からのニーズに対応できるサービスを提供していくた
めの機能が重要である。日本学術会議微生物学研究連絡委員会も 2001 年 3 月に関係
省の協力・連携によりカルチャーコレクションの中核を構築する必要があると提言し、
このような状況等を踏まえ、2002 年 2 月に生物遺伝資源等知的基盤関係府省連絡会に
おいて、内閣府総合科学技術会議と連携しつつ中核的生物遺伝資源機関連絡会を設立
すること等生物遺伝資源の充実及び効果的な分担と集中を行うための検討を開始し
たところであり、ここでの検討結果を踏まえ的確に対応することが望まれる。
(4)国際的取組みの視点
遺伝子解析等この分野の研究については、国際的な競争と協調によって成立してお
り、科学的事実の人類共通の財産という考え方と産業化を目指し特許化による権利確
保のバランスが国際的にも議論となっている。また、生物遺伝資源を起源とする知的
財産についても、そこから発生する利益は資源国にあるという考えや、そもそも生命
たる生物遺伝資源に知的財産権を設定することに異議を唱える議論が様々な場でな
されている。
生物遺伝資源については、その安定的なアクセスの確保のため、生物遺伝資源国と
の恒常的な協力関係を構築することが必要である。欧米は巨大製薬メーカーを中心と
して生物遺伝資源の獲得のための国際的進出が進展してきており、たとえば米国企業
は、中南米の研究機関と技術移転と引き替えに包括的に生物遺伝資源を入手するとい
う仕組みを構築している。
○BRC を活用した積極的対応
NITE において、2002 年 3 月にインドネシア技術評価応用庁と生物多様性条約を踏
まえた生物遺伝資源の保全と持続的な利用に関する研究開発を行うための包括的覚
書(MOU)に調印したのを皮切りに 2004 年にベトナム科学技術省、ミャンマー教育
省、2005 年にタイ国立遺伝工学バイオテクノロジーセンター、中国科学院微生物研
究所との MOU に調印した。さらに NITE が中核となり、2004 年 10 月アジア地域 11
か国とともに「微生物資源の保存と持続可能な利用のためのアジア・コンソーシアム
(ACM)」を設立した。我が国としては、このような取組みを行っている NITE の
BRC を活用して多様な生物遺伝資源の豊富な国との良好な関係を構築しつつ、生物多
様性条約関連会議(CBD/COP 等)において進められている生物遺伝資源へのアクセ
スと利益配分に関するルール作りに積極的に参画すべきである。また、OECD におい
ては、我が国の提案を受けて、科学技術の基盤である生物遺伝資源機関の支援のあり
方や国際的なネットワークの構築についての提言がされており、その活動に積極的に
取り組む必要がある。
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<用語解説>
1)
Mbp: 百万塩基対
2)
完全長cDNA
DNA配列の中から不要な配列が除かれ、どのようなタンパク質を作るのかを指定する配列
のみに整理された遺伝情報のこと。
3)
SNPs
一塩基多型。遺伝子の塩基配列が一か所だけ異なる状態及びその部位を指す。個人ごとの遺
伝子の塩基配列の違い。
4)
クローン: 特定の遺伝子型をもった均一の個体群のこと。
5)
スプライシング・バリアント
同一の塩基配列にも関わらず、遺伝子編集の結果生じる異なる配列のcDNA。
6)
バイオインフォマティクス
生物学と情報科学が融合した学問分野。生物情報科学などと訳される。ゲノム情報のデータ
ベース化のみならず、情報科学の手法(コンピュータによるシミュレーション等)によって、
生物や生命現象の基本原理を探ろうとするもの。
7)
アノテーション
遺伝子やタンパク質に関する実験に基づく情報又は文献等から推論された情報が記述された
付注。
8)
ポストゲノムシーケンス
解読されたゲノム配列データを元に、その発現情報等を解析し、どのように利用していくか
という研究段階。
9)
カルチャーコレクション:培養可能な状態で保存された生物遺伝資源。また、それらを保存・
提供する機関をさす場合もある。
65
6.材料
材料物性のデータについては、米国の ASTM(米国材料試験協会;American Society
for Testing and Materials)データや MIL ハンドブック、欧州の GMERIN など、長い
歴史を経て体系化されてきたものがあり、キャッチアップの時代には我が国は外から
もらってくるものと思っていた。しかし、これからは世界のトップランナーとして自
らフロンティアを切り開いていく必要がある。基礎的なデータの積み上げがあって新
規な独創的な工夫につながる。
我が国においても少しづつではあるがデータの蓄積が進んできており、さらにどう
使いやすくするか、どういった方向にデータを広げていくかという課題がある。
国際的にはデータ構造の共通化、試験評価方法の標準化といったいわゆるルール作
り に つ い て の 取 組 み が 国 際 協 調 に よ り 進 め ら れ て い る 。 一 方 で 、 Materials
Data-Banks は EU のプロジェクトで整備されたものであって、EU 以外の国にはデ
ータ利用が認められていない。データベースの整備はこのように、国際協調の要素と
同時に国際競争の要素も多分に含んでいる。
なお、材料特性データベースについては、データ収集後の維持・更新管理が十分な
されない場合があるのが現状。また、材料全体を対象としたこれまでの整備目標(100
万件程度)では、個別材料ごとの政策ニーズを的確に反映することが難しい。そのた
め、関係機関と協議しつつ、データベースの維持・更新管理体制のあり方を今後検討
していくとともに、材料全体ではなく個別材料ごとの整備目標を設定していくことと
する。
(1)2010年に向かっての目標
《ガラス分野》
①ガラス組成物性データベースの整備
我が国のガラス組成物性データベースとしては、社団法人ニューガラスフォーラ
ムの国際ガラスデータベース INTERGLAD が存在するが、現在の収録データ数はガラ
スの数で約26万件、データ数で約70万件である。
一方、競合相手のガラスデータベースである米国の SciGlass は、後発でありな
がら INTERGLAD の2倍以上の速度で収録ガラス数を増やしており、今やガラス数で
INTERGLAD と同程度の約27万件、データ数では INTERGLAD を凌ぐ100万件に達
し、新ガラス設計機能の拡充にも力を注いでいる。
これに対応するため、INTERGLAD は 2010 年までにガラス数で30万件以上のデー
タを収録することが必要である。また、新ガラス材料設計の高効率化を可能にする
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データベースの更なる高信頼化と、より高度な材料設計システムの構築等について
も検討していく必要がある。
②試験・評価方法の開発
ニューガラス1)には高度の溶融技術が求められ、その開発の効率化には溶融プロ
セスのシミュレーション技術が必要となる。そのためには信頼性の高い高温物性デ
ータが不可欠であり、高温物性の測定方法について十分な精度での測定値を得るこ
とができる試験・評価方法の開発を行う必要がある。
そのため、密度・体膨張係数、熱伝導度及び比熱などの試験・評価方法につき、
国際ガラス委員会(ICG)2)/TC18(ガラスの融体特性専門委員会)における国際標
準化に積極的に参画し、これを進めるとともに、新たな試験・評価方法の開発を行
う必要がある。
《ファインセラミックス3)分野》
①物性データベースの整備
ファインセラミックスに係るデータベースは、これまでに財団法人ファインセラ
ミックスセンターにおいて、約 5 万件の文献抽出材料特性データ及び約 2.3 万件の
生データ(製造プロセス・加工条件を含む材料特性)が整備され、利用されてきた。
しかし、今後充分にデータベースの有効性を保つためには、データ追加・システム
更新が必要であり、維持・管理体制も含め、関係する産学官の関係者により十分な
検討を行う必要がある。その際には、ファインセラミックスに関する国家プロジェ
クトで得られる論文データ、生データ等のデータベース化を義務づける等の視点も
重要である。
②試験・評価方法の開発
ファインセラミックス分野では次々と新しい特性を持った材料が開発されており、
それに対応した試験・評価方法の開発・標準化が重要であるが、中でも国際競争力強
化の観点から重要な技術分野、例えば薄膜材料、光触媒材料、多孔体材料、生体人工
材料などに関する試験・評価方法の開発を推進していくことが必要である。生体材料
に係わる3件の評価方法は、平成18年度以降、漸次ISO規格となる予定である。
2010年までには、ナノ材料、シナジー材料等の実用化を視野に入れた基本的な試験・
評価方法の開発が必要である。
(2)整備のプライオリティ・方向性及び整備体制の考え方
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○整備の基本的な方向性
データベースとしての「厚み」とともに基盤としての「質」を高めるために、文献
データを網羅的に集め俯瞰性を高めるとともに、新規開発の方向を重点的、戦略的に
定め、基本材料から先端材料へ、製品設計に最も必要とされる基本的な物理特性、機
械的特性から機能特性へといったようなダイナミズムが重要である。
また、これらのデータ内容としては、単に物性データだけでなくそのリファレンス
情報(製造条件等を含む試料データ、試験片等の加工データ、試験方法・条件、等)
のデータも示されていることが重要であるとともに、それらがアプリケーションソフ
ト等により二次加工しやすいようにデジタル化されていることが重要である。
さらに、社会的要請や国としての政策ニーズに基づく方向でデータ整備をしていく
ことが重要であるが、この点からはライフサイクル・アセスメント(LCA)に必要な
ライフサイクルを通しての環境負荷特性等に関するデータ整備についても推進して
いくことが重要である。
○ プロセスデータの整備
ガラス、ファインセラミックスともに、これまでは主にその基本特性や機能特性に
係るデータを収集・整備し、データベース化に努めてきたところであり、これらのデ
ータは今後とも適宜追加・更新していく必要がある。
一方で、これらの特性値はガラス、ファインセラミックスともに製造プロセスに大
きく依存するものがあるものの(ガラスの溶融・結晶化プロセス、ファインセラミッ
クスの造粒、成形、焼結プロセスなど)、各プロセス(条件を含む)に係るデータに
ついては整備されておらず、プロセスと製品、プロセスと中間品との関係は科学的に
はまだ未解明な部分が多い。
一方これらに関しては、製造事業者の中で一部ノウハウとなっているものもあるが、
メカニズムも含めて未解明な部分が多いため、標準的試料について標準的プロセスに
よるデータを統一的手法により整備するとともに、これらデータの計測手法、装置等
の標準化を図っていくことが重要である。
これらプロセスの科学的解明により、新製品開発や既存製造技術の高度化・効率化
等が期待されることから、これらの基盤としてのプロセスデータ等についても物性デ
ータと併せて整備していくことを検討すべきである。
○データ構造等の共通化・標準化
データベースの利用者にとっては、材料毎や整備主体毎に各所に散在しているデー
タベースに関して、これらが連携的に利用できれば(例えば複数の異なるデータベー
スに納められている同様の特性データを同時に比較するなど)その利便性は大きく高
まることになる。
しかしながら、現状は各データベースによってデータ構造や、定義等が異なってい
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るため相互比較など連携的な利用ができないため、これらのデータ構造や定義等の共
通化に向けて検討していくことが重要である。
また、これらの検討を行うにあたっては、VAMAS4)等における国際的な動きとも
連携し、関係者(データベース整備主体、ユーザ、各材料関係団体、ソフト技術者、
等)による合議体を形成し検討を進めていく必要があるとともに、国側においても関
係省庁による密接な連携を図る必要がある。
さらに、これらの共通化を進めるためにも、当然のことながら必要に応じて、デー
タ構造等の標準化を図るべきである。
○求心力のあるデータベース
評価の観点から研究者のデータ整備インセンティブを向上させるため、データベー
スの科学技術的権威を高めることが効果的である。
それには、学協会との連携、世界への情報発信が重要である。また、材料研究者が
データを使うだけでなく、自らの研究成果を提供するとともに、改良・改善のアイデ
アを出し合う参加型のネットワークが必要である。例えば、論文誌に投稿する論文に
ついては計測条件等を付したデータの提出を求め、データベースに登録する制度など
も効果的である。また、使いやすいデータベースであればそれだけ研究者・技術者の
関心や興味を引き、先に述べたような参加型の求心力のあるデータベースが望まれる。
まず、自立的なモデルを1つ作ることが重要である。また、数多くのデータベースの
所在情報、すなわちデータベースのデータベースを整備することも必要である。
○ 自立的な運営
業界団体や学協会等に委託して整備したデータベースについては、自立的に運営さ
れることを目指すべきである。
それには、データの性質(基礎的なものか応用的なものか、従来的なものか先端
的なものかなど)のレベルにより、無料公開、有料公開、特定会員のみの公開といっ
たようにきめ細かい提供形式にするとともに、データを提供した者には料金や閲覧範
囲に特典を付す等多様な工夫が必要である。その際には、データの質を評価する仕組
みと人材が必要である。また、データベースとしての科学技術的権威と求心力を高め
ることがデータの量と質が自立的に高まり、結果として経済的自立性が向上すると考
えられる。
国の産業戦略、社会的課題に合致した方向でのデータ開発や民間での高度利用が実
現されるアプリケーションソフトの開発などを産学官等の形で国の委託等により、デ
ータベースを発展させていくべきである。
(3)関係省庁との連携
材料物性データについては、主に産業利用の観点からの整備と学術的観点からの整
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備の捉え方がある。我が国の主要なデータベースについては、産業応用、研究機関・
企業における素材開発、製品設計の基礎データとして、また、経済産業省では民間研
究機関等への委託や産総研の自主事業により整備している。金属疲労強度等大規模な
設備と長期間を要するような試験データは文部科学省所管の物質・材料研究機構が整
備している。学術的観点からは、金属材料等について日本材料学会が整備している。
材料物性データベースについては、知的基盤として多くの研究者・技術者に公開し
て新しいアイデアの創出に結び付くようにするには、材料特性を俯瞰できることやよ
り自立的な運営につながるよう多くの研究者が整備・改良に参加するネットワークが
重要である。そのようなデータベース整備の観点から関係省・機関の連携が必要であ
り、その際、これまでに我が国材料データベースとして金属系を始めとして大きな実
績があり、これらを整備してきた独立行政法人、学協会、さらに経済産業省の委託に
より整備を進めている業界団体等がデータベースの集中と分散のバランスを適切に
とりつつ連携することが効果的である。
(4)国際的取組みの視点
○標準化への主導的参画と近隣地域に対する協力
データ構造の共通化、試験評価方法の先取り標準化等の国際活動に積極的、主導的
に取り組む必要がある。ファインセラミックス等における先取り標準化をはじめ、材
料分野での技術的な基準やルールにおいて我が国の技術が反映されることは我が国
産業の国際活動上極めて有意義である。このような国際的取組みにおいて、リーダー
シップを発揮する(議長国、幹事国の引き受け、国際規格原案の提案等)ということ
は、先進国としての適切な「負担という国際貢献」をするということとともに、当該
分野の全世界の先端の生きた情報が集まってくるということの重要性を認識すべき
で あ る 。 こ の よ う な 取 組 み は 、 VAMAS 、 我 が 国 が 幹 事 国 を 引 き 受 け て い る
ISO/TC206(ファインセラミックス) や国際ガラス委員会 ICG/TC18 等で進められて
おり、さらに取組みを強化することが必要である。
また、このような世界的な展開を図っていくための活動とならんで、近隣地域・ア
ジア地域に対する協力も重要である。これら地域への協力は、当該地域自身の基盤を
整備・提供することになるとともに、技術的指導性の確保により、我が国企業の当該
地域における活動を環境整備の面から支援することにもなると考えられる。
<用語解説>
1) ニューガラス
「新しい材料と新しい作製技術や精密加工技術を用いて、ガラスが本来持っている優れた性質を、こ
れまでの観念を超えた精度に高め、高機能化したガラス」を意味し、オプトエレクトロニクス、ディスプレイ、
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ストレージ、バイオ、環境、新エネルギーといった近未来の産業分野を開発するのに不可欠な新素材と
して注目を集めている。強さ、硬さ、化学的耐久性が優れ、光学的に均質で光を良く通すなどの優れた
性質を利用して、エレクトロニクスやオプトエレクトロニクスの関連分野で求められる新しい機能を生み出
すために、超高純度化、超微細加工などの最先端技術がフルに活用されたニューガラスが登場してい
る。
2)国際ガラス委員会(ICG)
英語名 International Commission on Glass であり ICG と略される。1933年にベニスで
初めて開催された国際ガラス会議の終了時に今後の国際協力と定期的な会議開催を目指した恒久的
な委員会の設置が承認され、設立されたもの。日本は1936年の第2回国際ガラス会議からICGに加盟
している。国際ガラス委員会は研究者・技術者のより密接な研究協力の場として1958年以降特定の課
題に取り組むために「機械的性質」「電気的性質」「環境問題」「オプトエレクトロニクス用ガラス」などの技
術委員会を設けており、現在、各国から推薦された産官学の350名余りの委員、日本からも32名の委
員が20の委員会に分かれて活動をしている。
3)ファインセラミックス
目的の機能を十分に発現させるため、化学組成、微細組織、形状及び製造工程を精密に制御して製
造したもので、主として非金属の無機物質から成るセラミックス。
4)VAMAS
新材料及び標準に関するベルサイユプロジェク(THE VERSAILLES PROJECT on ADVANCED
MATERIALS and STANDARDSト)の略。先端材料と標準化に関する国際プロジェクトであり、サミット参加
国(G7)にECを加えてた国際協力による共同研究として1983 年にスタートした。 VAMASの目的は、新
材料の使用基準案や仕様案を策定するのに必要な技術的基盤を提供することにあり、参加国間で共同
研究を推進し、 その成果を標準化機関の活動に 活かしていこうとするもの。 このプロジェクトによる成
果は国家規格やISO等の国際規格に反映されている。
<関連するデータベースの紹介>
材料分野のデータベース例として、以下のものがあります。
http://www.monozukuri.org/db-dmrc/index.html
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