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資料7(PDF:181KB)

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資料7(PDF:181KB)
資料7
長野県「山岳高原を活かした世界水準の滞在型観光地づくり」構想(仮)
<構成案及びこれまでの議論のまとめ>
(1)構想の
(1)構想の構成
構想の構成案
構成案
構想は、以下の章立てで構成することを想定しています。
章
内容
1.背景
県の概況、既存の計画等の整理
2.ビジョン
県の高いポテンシャルの確認、目指すべき姿の明確化
3.方針
ビジョン実現のために何を行っていくべきかの整理
4.実施の主体とプロセス
主体とプロセスの整理
参考資料_具体的な取組の案
研究会で委員より出た具体的なアイデア等の「案」としての提示
(2)各章の概要
(2)各章の概要
これまでの議論の内容を踏まえ、構想の各章の概要を以下の通り想定しています。
1.背景
■長野県観光の概況
長野県観光の概況
長野県は豊富な自然や温泉をはじめとした多くの観光資源を有しており、宿泊観光入込客数は
全国第 2 位の年間 1,200 万人(日本交通公社「旅行動向 2011」)に上るなど、全国的に有数の観
光県といえます。観光産業は長野県の基幹産業のひとつであり、県でも「観光立県長野」を掲げ、
その振興を重要政策のひとつと位置づけています。
しかしながら、県内の観光動向は衰退傾向にあり、観光地利用者数はピーク時の1億人から
8,500 万人(平成 24 年)に減少するなど、厳しい状況に置かれています。長野県がその資源を活
かして地域を経営していくためには、この状況に歯止めをかけ、長野県の観光を再興することが
求められています。
■観光再興の方向性
長野県は、
「長野県総合 5 か年計画(平成 25~29 年度)」において、
「山岳や高原、美しい景観、
独自の伝統・文化に囲まれた暮らしなど長野県の強みを活かし、世界水準の山岳高原観光地を形
成すること」を目標のひとつに掲げ、滞在型の観光地づくりに取り組んでいくこととしています。
また「長野県観光振興基本計画(平成 25~29 年度)」では、3 つの重点プロジェクトのひとつに
「山岳高原などの強みを活かした滞在型観光地の形成」を掲げています。
本構想は、これらで示されている方向性を踏まえた上で、その目指すべき具体的なビジョンを
明らかにし、そこへ至るための方針や具体的な施策を整理し、誰がいつ何をすべきかを明らかに
するものです。
1
2.ビジョン
2.ビジョン
長野県は豊富な自然を有し、中でも白馬、八ヶ岳、志賀高原などに代表される「山岳高原」は、
県の観光や文化を特徴づける本質的な資源になっています。それは全国他地域と差別化できる強
みに留まらず、世界的にも強い独自性を発揮できる高いポテンシャルがあるといえます。
世界的に高いポテンシャル
世界的に高いポテンシャルが
高いポテンシャルがあると考えられる
あると考えられる特徴の例
と考えられる特徴の例
①稀有な自然環境
3,000m級の高峰をはじめとする様々な独自の地理的環境があり、そこではニホンザルや雷
鳥、各種の高山植物など、希少な生物が集中するエリアが多数残されています。
②信仰との結びつき
戸隠、飯綱、御嶽山など、霊峰、修験道場と呼ばれ、信仰や宗教的文化と密接につながっ
た場所が多く、そこでは日本人が古くから培ってきた精神的な価値が内包されています。
③山麓が育んだ独自の生活文化
山麓には、漆器や家具などの木材を使った伝統工芸、そばや果物など高原の農産物を使った
食など、山に囲まれた環境で育まれた独自の生活文化が息づいています。
長野県が、その基幹産業である観光を再興し、将来的に安定した地域経営を行っていくために
は、この「山岳高原」の活用は不可欠です。
本構想は、長野県の「山岳高原」を高いポテンシャルのある資源と捉え、これを世界的に冠た
る観光地として磨き上げることで、全世界からの観光客呼び込みやその長期的な滞在を促し、こ
のことを通じて県内産業を活性化させ、長野県が今後も活き活きとした地域として存続していく
ことを図るものです。
目指すべき「山岳高原を活かした世界水準の滞在型観光地
目指すべき「山岳高原を活かした世界水準の滞在型観光地」
山岳高原を活かした世界水準の滞在型観光地」の姿
・長野県の山岳高原が持つ「独自の価値」が、国内外の多くの人に他地域と差別化されたも
のとして認められ、強いこだわり/愛着を持たれるようになっている。
・長野県が、国内外から「長期滞在して山岳高原を楽しめる地域」だと認知されている。
・長野県の山岳高原において、交通・宿泊・現地観光等の面において、世界中の観光客が訪
問/滞在しやすい環境が整っている。
・スノーリゾートやトレッキング等の山岳高原を活用したプログラムが、広域・高水準のも
のとして提供され、観光客の長期滞在化・満足度の向上を促している。
・長野県の山岳高原が持つ独自の価値を、県内のそれぞれの地域が自覚し、これらを自立的・
継続的に磨き、マネジメントしていく体制が整っている。
2
3.方針
2.のビジョンを実現するために求められることを、本構想の方針として以下のように整理しま
す。これらは、県、市町村、民間事業者など様々な主体に求められるものです。
① 価値の把握
■「独自の価値」のコンセプト化
■「独自の価値」のコンセプト化
各地域が、その山岳観光資源の「独自の価値」を的確に把握し、コンセプト化する
② 運営体制の構築
運営体制の構築
■地域主体による「独自の価値」の磨き上げ
「独自の価値」を磨き上げるために、各地域が主体的・継続的な活動を行っている
■適切なマーケティング
市町村の枠ではなく、山岳高原エリアに合わせた適切なマーケティングを行い、そのエリア
の強みや顧客の動向動態を把握した上で必要な方策を行っていく
③ 統一的な仕組み・環境の整備
■環境保全と民間活力の協調
各地域の事業者や団体、住民等の民間主体が、自然環境との調和を保ちながら、積極的に観
光地づくりに参与できるように、規制緩和やルール作りが行われている
■広い範囲で共通した仕組み作り
県内の山岳高原で、広い範囲で共通したプログラムやサービスを享受できる仕組みがある
■山岳高原における
■山岳高原におけるアクセス
におけるアクセス整備
アクセス整備
都市部に比べてアクセスが難しい山岳高原へ足を運びやすいように、海外からの来訪も視野
に入れながら、一次交通・二次交通・地域内交通が良好な形で整備されている
④ 観光客ニーズに即した商品化
観光客ニーズに即した商品化・滞在環境の整備
商品化・滞在環境の整備
■暮らしへの誇りを活かした観光客の受け入れ
観光事業者や住民等が、自然や伝統文化等に根付いた地域独自の暮らしへの誇りを持ち、こ
れを活かして商品化・滞在環境整備を行って観光客を受け入れている
■高水準のプログラムの整備
高水準のプログラムの整備
山岳高原の魅力をよりよく味わえ、滞在長期化・満足度向上につながるような、高水準のプ
ログラムが開発・運営されている
■ユニバーサルな環境整備
山岳高原観光で求められる安全性、利便性、快適さ等を、年齢、国籍、身体能力の差異等に
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関わらず、地域の価値に共感した人が誰でも享受できるように、情報の発信/案内や設備等
の環境がユニバーサルなものとして整備されている
4.実施主体
.実施主体とプロセス
主体とプロセス
① 実施主体
■各エリア(市町村・民間)
※重点支援地域を含む、県内の各山岳高原エリア
独自の価値のコンセプト化
間接的支援
滞在型環境作り
運営体制作り
・商品の開発/運用
・地域内の合意形成
・宿、店、まちの整備
・マネジメント体制作り
直接的支援
間接的支援
※直近 5 年程度は
「重点支援地域」へ集中的に行う
■長野県
全県的な取組
重点支援地域への支援
・観光インフラや交通網整備
・各種助成事業など
・共通の評価制度の構築
提言
■国
・全国的な取組
② プロセス
重点支援地域へのアプローチ
長野県
・全県的な水準の向上
全県的な取組の実施
・自立的・継続的な
各エリア
重点支援地域を含む意欲的な地域の取組
広範な地域への波及
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地域運営
<参考資料> 具体的な取組の案
具体的な取組の案
1.長野県の
1.長野県の取組
長野県の取組
■自然資源を活かした観光プログラムの充実
■自然資源を活かした観光プログラムの充実
・人力で移動するアクティビティを組み合わせた観光スタイルの提案(ex.スイスモビリティ)
・既存の自然・町並み等を活用した観光プログラムの開発(ex.英国フットパス)
■山岳高原インフラの整備
・登山道・トイレ・水場・案内看板等のインフラの整備
・外国人観光客の視点を踏まえた、案内サイン等の多言語化
■信州まつもと空港を活用した国際線とのアクセス
・成田国際空港や関西国際空港からの航空便の呼び込み
・自家用ジェット機の呼び込み
■民間投資を促す規制緩和特区の設定
・コンドミニアムや別荘といった宿泊業の規制緩和等
■宿泊施設のグレード・カテゴリ等の表示
・スイスのクオリティラベルのような、第三者による評価システムの構築
・グレードやカテゴリ、施設の有する設備等を、ラベルやアイコン等で顧客が把握できるよう
表示する
2.各山岳高原エリア(
2.各山岳高原エリア(市町村・民間
各山岳高原エリア(市町村・民間)
市町村・民間)の取組
■アクティビティの顧客を考慮した受入環境整備
■アクティビティの顧客を考慮した受入環境整備
・大きな荷物の輸送サービス
・観光客の観光スタイルに応じた環境整備(路線バス内での荷物置き場の確保等)
・自転車、スキー装備、登山装備等のレンタル
■山岳高原インフラの整備
・登山道・トイレ・水場・案内看板等のインフラの整備
・外国人観光客の視点を踏まえた、案内サイン等の多言語化
■インタープリターの整備
・山岳高原、自然について解説できるインタープリターを各地に配備
・インタープリターセンターの新設、既存の案内所の機能拡充
3.全国的な施策(国への提言などが検討されるもの)
・休暇の分散化や長期化等、山岳高原に長期滞在しやすいような休暇制度の改革
・山岳高原観光地に民間資本の投資を促すような観光地利用に関する規制緩和
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