...

農家民宿安全管理ハンドブック(事例紹介)(PDF)

by user

on
Category: Documents
6

views

Report

Comments

Transcript

農家民宿安全管理ハンドブック(事例紹介)(PDF)
農林水産省補助事業
滞在型グリーン・ツーリズム振興事業
平成 18 年度農林漁業体験民宿安全管理等
調査検討事業
農家民宿における
安全管理の状況別対応解説集
−農家民宿等における安全対策の実践事例−
平成19年3月
財団法人都市農山漁村交流活性化機構
目
次
Ⅰ.農家民宿における安全対策の実践
1.
「WARERA元気倶楽部 田舎生活体験の家(福島県鮫川村)
・・・・・ 3
2.ペンション ル・カルフール(青森県弘前市)
・・・・・ 10
3.かみの家(宮城県東松島市)
・・・・・ 18
4.なべくら高原 森の家(長野県飯山市)
・・・・・ 26
5.自然食泊 愛里(岐阜県郡上市)
・・・・・ 33
執 筆 者
なべくら高原・森の家 支配人 水野香苗子
(財)都市農山漁村交流活性化機構 花垣 紀之
平成18年度農林漁業体験民宿安全管理等調査検討委員会 委員
竹本 田持(委員長) 明治大学 農学部 助教授
岩本
潤
東京海上日動火災保険(株)公務開発部 課長代理
加藤
誠
(株)ジェイティビー旅行事業本部 地域観光開発課 課長
神田 昭平
NPOにいがた奥阿賀ネットワーク 事務局長
桐木 元司
(株)ホスピタリティ トレーニングテクノロジー 代表取締役
谷口 誉憲
民宿 甚左衛門 経営者(岐阜県高山市)
※委員長以下の順番は氏名の五十音順。
2
Ⅰ.農家民宿等における安全対策の実践事例
WARERA元気倶楽部 田舎生活体験の家(福島県鮫川村)
−自然学校として安全対策としての安全対策の取組−
1.当宿の取組概要
当宿では宿泊業だけでなく、子どもの交
流・体験活動に特化した“自然学校” とし
ての事業を行っている。
当自然学校の代表を務める進士 徹氏は、
東京出身であるが、1995 年(平成7年)、
家族とともに鮫川村に移り住んで開業し、
1999 年(平成 11 年)には、その事業体の
総称を「あぶくま自然大学」と命名した。
その後、広域での受入体制を整備し、2003
年(平成 15 年)に、NPO 法人「あぶくまエ
ヌエスネット」を設立した。
進士氏はかつて「むねの木学園」の教諭
として活躍し、山村留学の手配も行ってい
たので、参加者や宿泊者への安全に対する
意識は高く、具体的な対策を行っている。
画像:右上は「センターハウス」
、右は「参加者との団欒」
(右:進士 徹 氏)
項 目
概 要
住所
福島県東白川郡鮫川村大字赤坂東野字葉貫 57
TEL
0247−48−2045
FAX
0247−48−2508
WEB ページ
http://www2.ocn.ne.jp/~abukuma/
開業年
1995年(平成7年)
宿泊料金
①素泊まり:2,500 円∼、 ②1泊朝食:3,300 円∼、
(大人1名) ③1泊2食:5,500 円∼
雇用者数
①繁忙期:常勤3名、非常勤3名、ボランティア20名
②平常期:常勤2名、非常勤2名
3
2.当宿における施設・食事等に関する安全対策
(1)当宿における宿泊施設等の概要
当宿は3つの施設を所有している。それぞれに施設に特色と機能があり、企画内容や参
加者の要望等に応じて、使い分けしている。これら複数の施設はあるものの、その収容可
能な人数は25名で、宿泊業としては割合収容規模の小さい施設である。
宿泊スタイル 民宿風、ペンション風
建築スタイル ①農家風ロッジ(和風建築・1棟)
:農家の家屋を改装した施設。宿泊機能を有する。
②センターハウス(和風建築(現代風)
・1棟)
:受入業務の拠点施設である。
収容人数
③ゲストハウス(洋風建築(現代風)
・1棟)
:現代風の家屋でその施設自体をお客様に貸し出せる。
定員25名(1部屋当たりの平均定員4名)
客室数
①農家風ロッジ:2室、②ゲストハウス:洋間2室、和室1室
客室設備
①農家風ロッジ:囲炉裏、2段ベット等
②ゲストハウス:専用トイレ、専用風呂、専用洗面所等
(2)施設・設備に関する安全対策の概要
当宿では、メンテナンス、医療機関、損害保険に関する対策を行っている。
適切なメン 日頃から施設・設備に関するチェックと定期的なメンテナンスを行っ
テナンス
ている。
医療機関
宿泊者が負傷や体調不良など、期間中の突発的な医療を要することも
との連携
想定されるので、常に地域内にある医療機関と連携を図っている。
損害保険
宿泊施設で起きた過失事故等に関する損害を補償する保険として、グ
の加入
リーン・ツーリズム総合補償制度で取り扱う「登録体験民宿賠償責任
保険(種類:旅館賠償責任保険)
」に加入している。
※グリーン・ツーリズム総合補償制度の主管は(財)都市農山漁村交流活性化機構、引受保険会社は
東京海上日動火災保険(株)である。
(3)飲食の提供に関する安全対策の概要
当宿では、衛生管理と損害保険に関する対策を行っている。
衛生管理
飲食店営業許可を受け、保健所の指導に基づく衛生管理を行っている。
損害保険
食中毒に対する損害を補償する保険として、グリーン・ツーリズム総
の加入
合補償制度「登録体験民宿賠償責任保険(種類:旅館賠償責任保険)
」
に加入している。
4
3.当宿における体験活動に関する安全対策
(1)当宿で提供する「体験プログラム」の概要
当宿(自然学校)では、地域の資源を活用し、
“子ども”を対象にした体験学習的なプ
ログラムと“大人”が楽しめるプログラムと、対象者に併せた体験プログラムを提供して
いる。
主な「体験プログラム」の提供概要
プログラム名
人員(1回)
料金
インストラクター数
実施時期
ウィークエンドは親子の時間
20
1泊5,000円
5
毎月1回
石窯パンピザ体験工房
30
2,200円
2∼6
毎月1回
15
2,200円
2∼6
随時
10
1,500円∼
2∼5
2泊∼
春休み・夏休み・冬休み 子ども自遊学校
20∼80
1泊5,500円
5∼13
2∼14泊
新鮮組ヘルシー女性教室
1∼10
1泊13,800円
2∼5
平日
大人の山村留学
(2)
“参加者”に向けた安全対策の概要
当宿(自然学校)では、宿泊者・参加者に対して安全指導を行っている。ここに訪れる
顧客は単なる宿泊目的ではなく、体験や学習を目的とした客層が多いことが特徴である。
1)事前案内資料における確認事項
参加者に、事前に配布する参加者向け案内資料「あぶくま自然大学ご利用ガイド」に
は、次に掲げた滞留中の注意事項などを記載し、安全への関心と準備を促している。
事前確認 参加者には、安全に対する自覚と責任を促すために、次の①∼④の確認事
事項
項を了承いただいた上で、参加の申し込みをお願いしている。
①機械など扱うので危険が伴います。主催者及び指導者は、安全の確保を全
てに優先しますが、受講者も「自分の責任は自分でとる」という行動をし
てください。
②あぶくま自然大学では、年間通じて補償する傷害保険に加入しています
が、万が一、事故が起きた時には、当該保険の補償範囲内での報償にな
りますので、ご了承ください。
③受講中の発病や本人の不注意によって生じた事故については、主催者及
び指導者は責任を負いません。
④心配な持病や治療中の傷病等が有る場合は、参加を控えてください。
参加者の 参加者に、体験等に参加する際、安全上必要な持参品を案内している。
持ち物
記載している主な持参品:期間中の着替え、作業できる服装、洗面用具、
長靴・地下足袋、上下レインウェア、帽子、健康保険証の写し、筆記用具、
水筒、常備薬、その他必要と思われるもの。
5
2)参加申込書と同意書の提出
企画によっては、参加前に「参加申込書・同意書」の記入を依頼し、提出してもらって
いる。18歳未満の参加者には保護者の同意書に捺印をお願いしている。
これにより、緊急時の連絡先の把握と体験内容に対する事前の了解を得ることができる。
コース名をご記入ください。
「
」
参加申込書
参加者氏名(ふりがな)
生年月日
年
(ふりがな)
連 住
月
年 齢
日生
血 液 型 性 別
歳
型 男・女
〒
所
絡 電話番号
先 FAX
(
)
(
)
(
)
(
)
(
)
E-mail
緊 氏
急
名
(ふりがな)
連 住
〒
所
絡 電話番号
先 FAX
携
帯
同 意 書
あぶくま自然大学 御中
は、あぶくま自然大学の運営する
「体験学校」に
を参加させることに同意いたします。
保 護 者 氏 名
参加者との続柄
6
3)健康カード・質問票の提出
参加者に事前提出をお願いしている「健康カード・質問票」は、既往症やアレルギー、
持病および持参の薬名と服用方法、平常体温や乗りもの酔いといった参加者の身体状況等
を把握しておくことで、滞在時の健康面や体験等の安全対策の配慮をすることに活用して
いる。
健康カード・質問票
この資料は指導上の参考にするもので、外部に公表されることはいっさいありません。
ご記入をお願いします。
参加者
氏 名
日常起床時間
時
分
身長:
㎝ 体重
平常体温:
度
時
日常就寝時間
分
乗物酔い
㎏
無・有
最近1年間の身体状況(かかった病気など)
・心臓病 ・胃腸病 ・下痢気味
・アトピー性皮膚炎
・ねんざ(部位
・けいれん発作
・肝臓病
・湿疹
・高血圧
・小児喘息
・難聴
・感冒
・中耳炎結膜炎
・貧血病
) ・骨折(部位
・薬品アレルギー
・副作用を起こす薬
※ かかった時期(
)
アレルギー
無 ・ 有
の有無
アレルギーの注意事項(
持病の有無
無 ・ 有
持病の注意事項(
持参の薬
)
)
)
無 ・ 有
薬の名前(
)
服用方法(
)
アレルギーなどで食べられない食物
生活面・健康面で心配なこと、指導者に伝えておきたいこと等、ご記入ください。
本人の趣味・特技
習い事(どのようなことを週に何回程度)
あぶくま自然大学に来てやりたいこと・興味のあることなど記入してください。
7
4)オリエンテーションの実施
当自然学校の中・長期滞在企画「大人の山村留学」では、事前に参加者と受入者との相
互理解を図るために、参加者には次のオリエンテーション用の資料を渡している。
その中でも、⑬の「傷害保険の加入」と「参加者の自己責任」
、⑭の「自己管理責任の確認」
に関しては安全対策の配慮として記載したものである。
これを事前に渡すことで、参加者の意識向上と事故防止につなげている。
「大人の山村留学オリエンテーション」
普通の旅行と違い、一時的にここを生活の場にしながら、田舎の生活体験、農作
業体験など「働きながら,学ぶ」心構えで望んでください。普段の生活と全く違う
環境にきて、戸惑うこともあろうかと思いますが、何なりと言ってください。家族
と同じですから・・・。
①「働きながら学ぶ」
、これを基本としています。働く中から自ら学び取ってくだ
さい。また、田舎の衣食住に関することも基本に入ってきますので、自ら進んで、
興味を持ち、ことに当たる気持ちが大切です。
②期間中は、家族と同じです。何でも言ってください。
③自分自身に挑戦してください。
④開拓精神(フロンティア)を抱いてください(地味な仕事が多いです)。
⑤自然の環境に合った農のあり方「循環型の農」を追求しています。
⑥留学期間中、自身の目標(研究課題)を決めて、最終的な目標達成に向けて進む
ようにしましょう。
⑦作業は天候によって、その時々の対応をしていきますので、急に変更することも
あります。
⑧無理はしないでください。
⑨水、電気は節約してください。
⑩生活環境はいつも清潔、整理整頓をお願いします。
⑪自然をたくさん感じ、また、田舎の現状(決して良い面だけではありません。
)
も直視してください。
⑫我々の持っている5感を大切にし、活かしましょう。
⑬事故など補償は、
(財)都市農山漁村交流活性化機構の傷害保険に加入しており、
その範囲内といたします。また、留学期間中の発病や本人の不注意によって生じ
た事故については責任負いません。
⑭安全管理には万全を尽くしますが、あくまでも自己の管理責任をモットーとして
お願いします。
⑮体験期間中、その日に行動したこと、感想をレポート提出してもらいます。用紙
の下欄にスタッフからのコメントを記入しています。
8
(3)
“体験指導”に関する安全対策の概要
参加内容や受入規模によっては、体験指導者として提携する団体や地域の人材をつけて
いる。その際に、安全な体験指導ができるように、次の対策を行っている。
応急処置の 体験活動に携わるスタッフは、日本赤十字救急法等の応急処置の講習を
受講が条件 受け、その技術を身に付けておくことが必修条件である。
医療機関と 体験指導中に、参加者が期間中の突発的な負傷や体調不良等に遭う恐れ
の連携
があるので、地域内にある医療機関と調整している。
臨時スタッ 多くの子どもの受け入れる夏期休暇の時期は、首都圏の学生等に臨時ス
フに事前教 タッフを依頼することがある。彼らには、受入前に、安全対策等の受入
育
に関する技術指導を行っている。
損害保険の 体験指導者の過失による事故の賠償責任を補償する損害保険として、グ
加入
リーン・ツーリズム総合補償制度の「認定グリーン・ツーリズム賠償責
任保険(施設賠償責任保険)
」に加入している。
(4)事故記録の管理
何らかの事故があった場合、
「インシデントレポート」と呼ぶ小さなカードが救急箱に
常備しており、事故記録としての日時や事故の内容から処置法、リーダー名および担当者
名を記載し、その後の経過までを記録として残すようになっている。
(5)医療機関との連携
宿泊者や参加者が負傷や体調不良になった場合、期間中の突発的な医療を要することも
想定されるので、常に地域内にある医療機関と連携を図っている。
(6)損害保険の加入
参加者自身の過失による負傷や損害に対して補償する損害保険として、
(財)都市農山
漁村交流活性化機構が主管する「グリーン・ツーリズム総合補償制度(引き受け保険会社:
東京海上日動火災保険(株)
」で取り扱う「グリーン・ツーリズム参加者賠償責任保険(国
内旅行傷害保険)
」に加入している。
9
ペンション ル・カルフール(青森県弘前市)
農家レストランを兼業 / 広域の農泊受入活動の取りまとめ役
当宿は、食を特色とする農家レストラン兼農家民宿であるが、当宿の経営者である
田村夫妻は、学校教育旅行等の農泊受入の取りまとめについて広域で取り組み、地域
の交流事業におけるリーダー的な存在である。
〔当宿の選出条件〕
①宿泊:
「母屋」で宿泊を提供。
②食事:
「母屋」
で飲食営業を行う。
「自炊」は不可。
③体験:
「農林業体験」を提供。
1.当宿における安全対策
(1)宿泊施設等の概要
宿泊スタイル
ペンション風
建築スタイル
洋風建築、欧州民家風、1棟、木造2階建て
開業年
1987年(昭和62年)
収容人数
定員20名(1部屋当たりの平均定員2∼3名)
客室数
客室数12室(洋室6室、広間1室)
宿泊料金
①大人1名・素泊まり:4,500円∼
(消費税込み価格) ②大人1名・1泊朝食付き:5,500円∼
③大人1名・1泊2食付き:7,500円∼
雇用者数
①繁忙期:常勤2名、非常勤1名
②平常期:常勤2名
(2)当宿の受入旅行形態
学習旅行に関しては、当宿単独ではなく、農泊等による地域ぐるみでの受入の一環で行
っている。
受入旅行形態
個人旅行
客 層
①1人客、 ②若年カップル、 ③若年グループ、
(個人・グループ客) ④家族連れ、 ⑤熟年夫婦、 ⑥熟年グループ
学習旅行
①小学生以上の学校教育旅行
10
(3)当宿で提供する体験プログラム
当宿では主に「農業」と「ハーブ」を取り入れたプログラムを提供している。
①果樹園ハッピーファーム体験(通年)
いちご、さくらんぼ、りんご等の果物の生産作業から収穫・加工体験
②岩木山麓山野草観察と収穫体験(春∼秋)
③ハーブ活用料理体験・ミニ楽器作り・雪遊び等
(4)当宿における安全対策の要点
1)施設・設備に関する事項
①階段には手すりをつけるなど、想定されるリスクに対しては万全を期すよう心がけて
いる。
②台所には薬を置かない。
2)宿泊者に関する事項
①客室内のロフトを子供が駆け上る危険があるので、チェックインの際に、事前に注意
喚起を行うよう心がけている。
②お客様に原則火を使わせない(冬季の石油ストーブ使用については申し出方式とし、
貸し出し時に注意喚起を促す)
。
③包丁は使わせない。
3)受入者(管理者)に関する事項
①当宿の経営者(田村夫妻)は、リスクへの備えとしては食品衛生と救急処置の知識を
身につけることが重要と考えている。
・田村義夫氏:レストランのコック経験者。飲食の衛生管理のスキルを持っている。
・田村えり子氏:元・学校の体育教諭。応急処置のスキルを持っている。
②当宿の経営者(田村夫妻)は、グリーン・ツーリズムインストラクター研修会(主催:
(財)都市農山漁村交流活性化機構)を受講し、安全管理等に関するスキルを学んだ。
(3)損害保険の加入
①当宿の施設・設備に関する損害保険「旅館賠償責任保険」に加入している。これによ
り、「施設事故」
、
「生産物事故」
、
「受託物事故」に関する補償が受けられる。
②当宿の経営者 田村夫妻は、体験指導者として「体験指導者賠償責任保険」
(引受保
険会社:東京海上日動火災保険(株)
)に加入している。これにより、体験活動中の
指導ミスや行事運営に起因した「対人事故」
、
「対物事故」に関する補償が受けられる。
11
2.地域ぐるみの取り組みにおける安全対策
(1) 地域ぐるみによる「体験活動」の取り組み
当宿では、周辺農家等と交流の受入ネットワークを構築し、地域ぐるみによる体験活動
の受入に力を入れている。
これらの組織は、単なる体験プログラムの売り出しをするのではなく、受け入れるに当
たって必要な基本スキルを習得する人材育成や、組織体としての受入体制の整備と運営が
行われている。
地域ぐるみで「体験活動」に取り組む交流ネットワークの活動概要
組織名
活動概要
主な活動実績
・イベントの開催
備考
つがる
人材の登録と活用
里山体
当塾では、津軽広域地域に在住の農家 (年2回)
は安全対策
験塾
や受入の技能がある人材を登録し、必 ・情報収集と発信
等の技術を
当メンバー
要に応じて受入を依頼する。
・誘客活動
取得するた
マネジメント
・会員施設の活用
めに、
「グリ
受入を行った人材には体験料、材料 ・プログラムの立案と実行
ーン・ツー
費、講師料等を支払う。
リズムイン
ストラクタ
登録者等に関する情報発信
ー育成スク
当塾独自のホームページを立ち上げ
ール」(主
るなど、当塾の活動や登録者に関する
催:
(財)都
情報発信を行う。
市農山漁村
登録者との連絡調整
交流活性化
イベントの開催協力等
機構)に受
講してい
る。
津軽ほ
受入体制の強化
・安全対策に関する研修会の 体験の受
っとス
津軽弘前地域にあるグリーン・ツーリ
テイネ
ズム団体の受入体制強化に向けてネ ・食事提供に関する講習会の 定した安
ットワ
ットワークを構築した。
ーク
受入体制学習会の開催
開催
開催
・食文化フォーラムの開催
入時を想
全対策に
関する学
農家を核とした体験・交流事業の推進 ・修学旅行受入の事前学習会 習会を開
の開催
催した。
関係先との交渉と事務処理
旅行会社、学校、任意団体、農業実習 ・修学旅行受入校の視察対応
・プレゼンテーションの実施
等の受入に関する交渉等
イベント等の情報の共有と協力等
12
(2)地域ぐるみによる「学習旅行」の受入活動
「学習旅行」に関しては、当宿単独の受入ではなく、田村夫妻も賛画する「つがる里山
体験塾」や弘前市及びその周辺の広域地域の農家が参画する交流受入ネットワークと連携
し、農家に泊まる「ファームスティ」企画として受け入れている。
田村えり子氏は、それらのネットワークの取りまとめ役として活躍している。
主な「学習旅行」の受入活動の概要
プログラム名
人員
料金
インストラ
実施
(1回)
(税込)
クター数
時期
窓口
通年
ハッピーファ つがる
農家で暮らしと農作業
1班6名
1,500 円
1∼
体験
×応相談
∼応相談
2名
受入
ーム津軽、きゅ 里山体験
(屋外活動)
うさんの畑
里山自然散策体験
1班4名
(屋外活動)
×5班
里山クラフト教室
実施場所
2,000 円
1∼
∼
2名
1班 10 名 500 円∼
(屋内活動)
×5班
里山食のアトリエ塾
1班6名
(屋内活動)
×3班
1∼
3,000 円
2名
応相談
1∼
2名
通年
岩木山麓、当宿 つがる
の周辺
通年
当宿、協力農 つがる
家、宿泊場所
通年
の協力農家
①弘前アップルリングクラブ、
②里山ふれあい塾イン岩木
③ひらかわ・ツーリズムねっと、
④NPO尾上蔵保存会
教育学校旅行
の受け入れ
(バーベキュー)
13
里山体験
当宿、体験提供 つがる
「ファームスティ」企画に係る交流受入ネットワークの名称
⑤浪岡G・Tクラブ
里山体験
里山体験
(3)地域ぐるみの取り組みにおける安全対策の要点
当宿の田村えり子氏は、地域ネットワークのリーダーとして、農家等を想定した受入マ
ニュアルの作成に関わり、安全対策の要点を取り入れた。
1)受入前のオリエンテーションの開催
受入農家向けに、受入前にオリエンテーションを開催し、マニュアルを配布し、損害
保険の案内や救急対応を含めた安全対策等について徹底を図っている。
〔主な説明事項〕
①体験メニューについて
・各団体で体験メニュー(雨天時含む)を周知すること
②食事の提供について
・食中毒の予防のために、生ものは出さないこと
・参加者と共同で調理・食事・片づけを行うこと
・薬用石けんで手洗いを徹底すること
・調理用具の除菌を徹底すること
・調理保存は、食事サンプルラップに少量包み、冷凍保存で3日間までとすること
③事前対策について
・緊急避難場所、トイレ、浴室、荷物整理、就寝、起床時間、作業等を周知すること
・フィールドや使用道具などの事前確認と点検を行うこと
・気象情報や地域情報は収集すること
・緊急時等の連絡体制を確認しておくこと
・作業内容での注意点はしっかり伝達すること
・目配り、気配り、判断力をもって受け入れること
④車での移動について
・食材の調達や温泉入浴での移動は行政区域内にすること
・夜景を見に行く等の観光等の送迎行為は道路交通法の違反になるため慎むこと
⑤緊急連絡について
・万が一の事故に備えて「緊急体制連絡表」を作成し、緊急対応の徹底を図っている。
⑥応急処置について
・緊急体制連絡網を目の届くところに掲示し、身につけること
・救急用品は、事前に整備・補充しておくこと
・かかりつけの医師や各分野の病院の電話番号を控えておくこと
・応急処置は日頃から身につけること
⑦損害保険の加入について
万が一のことがあるので、ファームスティ各施設の管理不備等が原因で事故が生
じた際に補償する「施設所有(管理)者賠償責任保険」への加入を勧めている。
14
2)緊急対応方法の整備
万が一、事故が起きた時は、その事故の被害状況の確認と応急処置、速やかな関係機関
への連絡・報告、被害を拡大させない処置が求められる。
受入農家等が適切な緊急対応ができるように、以下の「緊急時連絡マニュアル」を配布
し、その周知する図っている。また、事故時の記録を明確に残すために、
「事故連絡通報事
項(記録用紙)
」を配布し、事故の際の記録についても指示をしている。
15
事故連絡通報事項(記録用紙)
事故発生日時
年
月
事故者氏名(班)
体験指導者氏名
事故発生場所
事故の内容
(具体的に)
応急処置
処置対応(連絡)
その原因
結果と事後処理
備 考
16
日(
)
時
分
3)インストラクターの人材育成
専門的に体験等を指導するインストラクターには、安全対策の技術取得のために各種
講習会への受講を勧めると共に、実際に危機管理の徹底するように心がけさせている。
4)体験時の作業道具の事前確認
体験学習では、体験者が作業道具を取り扱う場面が最も危険であることから、体験者
と一緒に作業道具を扱う(練習する)ことでケガの危険を最小限に抑えるよう工夫して
いる。
5)軽トラックの荷台による顧客輸送の原則禁止
自動車事故の防止策として、トイレ等の緊急時は除いて、原則農作業場への軽トラッ
クの荷台による顧客の輸送は認めない方針をとっている。
6)野外動物に対する配慮
地域的な特徴としては、熊・スズメバチに襲われる危険性があるので、その注意を喚
起している。
4.損害保険に対する要望
田村夫妻から、グリーン・ツーリズムに関する損害保険のあり方について、次のような
要望をいただいた。
①農家にも分かる損害保険のことが一目で判りやすい加入ツールを準備して
ほしい。
②農家の宿泊については、床面積 33 ㎡以下が圧倒的であることから、33 ㎡
以下プランの損害保険の商品を用意してもらえると、加入しやすくなる。
③受入農家向けに「宿泊を伴う保険プラン」と「宿泊を伴わない(体験のみ)
保険プラン」の2パターンを準備してほしい。
当宿の問い合わせ先
住所
青森県弘前市百沢字東岩木山 1850-12
TEL・FAX
TEL 0172−83−2324
FAX 0172−83−2325
WEB ページ
http://lec.sato-yama.com/
17
かみの家(宮城県東松島市)
漁業体験のネットワーク化と安全体制の確保をめざす
当宿は、奥松島湾の海洋資源を活用した食事の提供と漁業体験の提供が行われている
漁家民宿である。
〔当宿の選出条件〕
①宿泊:
「母屋」で宿泊を提供。
②食事:
「飲食営業」を行う。
:
「自炊」は不可である。
③体験:
「漁業体験」を提供。
1.当宿における安全対策等の概要
(1)宿泊施設等の概要
宿泊スタイル
民宿風
建築スタイル
和風建築(現代風)・木造2階建て・1棟
開業年
1971年(昭和46年)
直近の増改築
1995年(平成7年)8月、現在地に新築。
収容人数
定員40名(1部屋当たりの平均定員5名)
客室数
客室数8室(和室)
宿泊料金
①大人1名・素泊まり:4,500円∼
(消費税込み価格) ②大人1名・1泊朝食付き:5,500円∼
③大人1名・1泊2食付き:7,800円∼
雇用者数
①繁忙期:常勤3名、非常勤3名
②平常期:常勤3名、非常勤1名
(2)主な受入旅行形態
当宿における主な受入旅行形態は以下の表の通りである。
受入旅行形態
客 層
個人旅行(個人・グループ客) 家族連れ、熟年夫婦
企画旅行(旅行会社等)
職場等の団体
学習旅行
小中学校の学校教育旅行
18
(3)
「施設・設備」に関する安全対策の概要
旅館業法等に基づく宿泊業者に求められる施
設・設備に関する安全対策は行っている。
これまでに、施設に因んだ事故は一度もなかっ
たが、夜間に酒を飲んでいた高齢者の宿泊者が風
呂に入り、上がってこれなくなったことがあった。
当時、24時間入れる風呂を提供していたが、夜
間まで宿泊者の様子を把握することは難しいとい
う判断で、それ以来、24時間での風呂の提供は
止めた。
また、レジオネラ属菌に関して、
(財)宮城県公
衆衛生協会の検査を受けている(右図)
。
レ
レジオネラ属菌検査済証
(4)
「飲食提供」に関する安全対策の概要
保健所から求められる食品衛生法に基づく衛生面の配慮は適正に行っている。
当宿で提供される料理の食材のほとんどが地元産の魚介類である。自家産以外の魚介類
は隣の石巻市から仕入れている。
新鮮な食材の提供が魅力の宿だが、
海が荒れている場合には漁に出られ
ないため、魚介類を調達ができなく
なる場合もある。そこで、当宿では
大きな4台の水槽を設け、海から上
がってそう日が立たない魚介類をキ
ープし、新鮮な食材を提供する工夫
をしている。
(5)損害保険の加入状況
施設・設備に関わる事故や食中毒
等について補償する「旅館賠償責任
損害保険」に加入している。
新鮮・衛生に配慮して提供された夕食
2.当宿が関わる地域ぐるみによる「安全対策」の概要
(1)漁村体験の受入ネットワークの取り組み
漁業をはじめとする漁村体験の提供は、2003(平成 15)年に、奥松島地域の漁家民宿
(12 軒)
、漁師、2つの施設(奥松島縄文村、観音寺)によって組織した「奥松島体験ネ
ットワーク」によって行われている。当宿の主人小野勝見氏は会長としてその中心的な役
割を担っている。
19
この地域ぐるみのネットワークを組織したことで、学校教育旅行等の団体旅行を対象に
した漁村体験の受け入れができるようになった。
1)活動目的
教育体験旅行等の誘致を想定した漁村資源を活かした交流事業の推進である。
2)会員制の実施
当組織では、宿泊や体験を提供する者等を対象にした会員制度を実施し、年会費による
運営を行っている。その運営の中で、適切な会員の支援を行うことにしている。
会員の種類
①正会員
宿泊と体験を提供できる者、年会費 10,000 円
②賛助会員
体験のみを提供できる者、年会費 5,000 円
③特別会員
ネットワークの活動に必要と認められるもの
宿泊 1 名1泊当り 1,000 円
3)団体ツアーの受入状況
2006 年度は、5月16日∼11月12日の間に27件の団体を受け入れた。
東松島市の漁家の風景(当宿から撮影)
4)体験プログラムの提供
当ネットワークが提供している体験プログラムは、次表の通りで、26 種類ある。受入か
ら実施までをこの組織のメンバー間で連携を図りながら対応している。
20
当ネットワークのが提供する体験プログラム
プログラム名
人数
料金
インストラ
実施
実施
クター数
時期
場所
操船体験
12 名以内
1,500 円
1名
通年
海上
船釣り体験
12 名以内
3,000 円
1名
通年
海上
磯釣り体験
2∼10 名
2,000 円
1名
通年
海上
こだわりの船釣り
8 名以内
16,000 円、2,000 円
1名
通年
海上
刺網体験
12 名以内
1,000 円
1名
通年
海上
かご漁体験
12 名以内
1,000 円
1名
通年
海上
カキ作業体験
12 名以内
1,000 円
1名
通年
海上
定置網漁体験
12 名以内
1,000 円
1名
通年
海上
海苔収穫体験
12 名以内
1,000 円
1名
3∼6 月
海上
地曳網体験
12 名以内
5,000 円
1名
5∼9 月
海上
潮干狩体験
12 名以内
大人 1,000 円
1名
海上
海上
体験
小人 500 円
ウミネコ餌付けと
12 名以内
1,500 円
1名
ロープワーク体験
制限無し
1,000 円
1名
通年
トレッキング体験
5 名以上
500∼1,000 円
1名
通年
農業体験
特に無し
要相談
1名
4∼10 月
料理体験
12 名以内
1000 円+材料費
1名
通年
お茶会体験
12 名以内
1,300 円
1名
通年
観音寺
坐禅体験
12 名以内
1,000 円
1名
通年
観音寺
和太鼓体験
12 名以内
1,000 円
1名
通年
工芸体験
12 名以内
1000 円+材料費
1名
通年
貝塚巡り
20 名以内
入館料+無料
1名
4∼11 月
縄文村
火おこし
10 組以内
入館料+150 円
1名
4∼11 月
歴史資
勾玉作り
15 名以内
入館料+400 円
1名
4∼11 月
料館
アクセサリー作り
15 名以内
入館料+300 円
1名
4∼11 月
土器作り
10-20 名
入館料+600 円
1名
4∼11 月
釣針作り
10 名以内
入館料+500 円
1名
4∼11 月
洋上遊覧体験
21
船上でのロープワーク
(小野勝見氏)
操船体験
(免許所持者が付く)
かご漁に使うかご
22
(2)
“体験”に関する安全対策の概要
1)研修会の受講・修了が条件
当ネットワークの体験指導者として登録するためには、
「グリーン・ツーリズムインスト
ラクター育成研修会」
(主催:
(財)都市農山漁村交流活性化機構)の受講・修了を条件と
している。この講座では、
「体験指導者の責任のあり方」
、
「応急処置」
、
「損害保険」等とい
った安全対策に係る講義を行っている。
この条件を設けた理由は、次の①及び②によるもので、小野氏によれば、このネットワ
ーク以外の地域関係者にも安全対策の研修を受講させたい方針で、この講習会の現地開催
を検討しているところである。
①事故対策
漁師であっても、漁業体験を人に教えることとは別次元であり、いかに事
故を防ぎ、安心して乗船してもらうためには何が必要なのか勉強する機会が
不可欠である。
②意識の向上
お客様のことを第一に考え、これまでのような寝床さえ提供するだけの経
営ではなく、今後の民宿経営の改善に役立たせるというねらいがある。
2)遊漁船における安全対策の義務
当ネットワークでは遊漁船による漁
体験の提供を行っているが、それを取
り扱う者は、
「遊漁船業務主任者」の資
格を取得し、
「遊漁船業者」としての登
録を行っている。
これは遊漁船の利用者の安全確保等
を目的とする「遊漁船業の適正化に関
する法律」に基づいて義務付けられて
いるものである。
この法律により、
「遊漁船の利用者
の生命又は身体について損害が生じ、
その被害者に対してその損害の賠償を
行うべき場合に備えてとるべき賠償」
すなわち、損害保険の加入が各事業
者に義務付けられている。
小野勝見氏が所有する漁船
23
3)小型船舶でのライフジャケットの着用
遊漁船等の小型船舶に乗船する場合、船長には乗船者のライフジャケット(小型船舶用
救命胴衣)の着用を義務(一定の場合を除く)付けている。
当ネットワークでも、乗船する体験者には事前にライフジャケットの着用を行っている。
また、参加者の希望によって、長靴やカッパの貸出も行っている。
ライフジャケットの着用
4)病院等の緊急連絡先の把握
万が一の事故に備えて、近隣の病院等の連絡先は把握し、
連絡を取れるようにしている。
5)損害保険の加入状況
当ネットワークでは、体験指導責任の補償を想定して、次の2つの損害保険に加入して
いる。
①遊漁船を対象にした損害保険への加入
先に紹介したが、遊漁船業者は、利用者の生命又は身体について損害の賠償
ができるように、遊漁船を対象にした損害保険の加入を義務付けられている。
当ネットワークの遊漁船業者においても同様の損害保険に加入している。
②体験指導者を対象にした損害保険への加入
遊漁船以外での体験指導の場合の補償を想定して、
「認定グリーン・ツーリズ
ムインストラクター賠償責任保険」
(引受保険会社:東京海上日動火災保険(株)
)
に加入している。この保険は、
「グリーン・ツーリズムインストラクター育成研
修会」
(
(財)都市農山漁村交流活性化機構)の認定者を対象にした保険である。
24
(3)
“宿泊者・参加者”に対する安全対策
1)漁師等の地域人材による事前説明
体験の指導には必ず地域の人材を付けている。彼らは経験上、何が危険になるのか分別
は付くので、その点を活かし、参加者に事前説明を行うようにしている。
2)損害保険の加入状況
修学旅行等の教育旅行の場合、通常、学校や手配を担当する旅行業者が国内旅行損害保
険の加入を行うので、こちらで加入手続きをとることは基本的にない。
当宿の問い合わせ先
住所
TEL・FAX
宮城県東松島市宮戸字月浜16−1
TEL0225−88−4141
FAX0225−88−2175
WEB ページ
http://www2.ocn.ne.jp/~kaminoie/
25
なべくら高原 森の家(長野県飯山市)
自炊型のコテージで、体験を通じた交流ができる宿
なべくら高原・森の家
支配人 水野香苗子
(財)飯山市振興公社で運営している体験型宿泊施設で、農家民宿というよりも欧州の
イメージでいえば“農村民宿”であり、滞在のスタイルは“貸別荘”である。
当施設のスタッフが、各種体験プログラムのインストラクターを兼任し、宿泊者等との
交流が図れるメニューを持っている。
〔当宿の選出条件〕
①宿泊:
「別棟」で宿泊を提供している
②食事:
「自炊」が可能である
③体験:
「農林業体験」を提供している
1.当宿における施設・設備等に関する安全対策
(1)宿泊施設等の概要
約6ヘクタールの敷地の中には、管理棟である「ターミナルハウス」
、雑木林の中に点
在した10棟の「客室棟(コテージ)
」
、ユニバーサルデザインの遊歩道の他、自然散策路、
芝生広場がある。
施設の構成
①コテージ(宿泊棟)
②ターミナルハウス
③屋外施設
:約 4.5 ㌔の遊歩道、芝生広場、ファイアーサークル
宿泊スタイル
ロッジ風
建築スタイル
①コテージ:洋風建築
②ターミナルハウス:洋風建築
開業年
1997 年(平成9年)
直近の増改築
なし
年間宿泊者数
約 4,500 名
雇用者数
常勤 10 名 ※非常勤の雇用なし。
26
1)コテージの概要
宿泊は部屋貸しではなく、コテージの1棟貸しである。全棟、独立一戸建(定員6∼7
人)10棟・ロフト付き。駐車場は無料。宿泊料金は1棟当たりの宿泊人数によって、料
金が変わる設定になっている。
コテージの内装
コテージの外観
収容人数
定員 63 名(1棟当たりの平均定員6名)
コテージの戸数
10 棟
宿泊料金(消費税込み)
大人1名・素泊まり:3,000 円∼
コテージの備え付けの備品・食器
備 品
食 器
暖房器具、寝具、ベッド・ソファー(一 大鍋、小鍋、やかん、フライパン、中華
部)、テーブル、こたつ(一部)
、冷蔵 鍋、土鍋、ざる、ボール、卸器、ひしゃ
庫、炊飯器、電子レンジ、トースター、 く、まな板、包丁、すき焼き鍋、平皿大
コーヒーメーカー、給湯ポット、卓上 ・小、多様丼、湯飲み、茶碗、お椀、グ
コンロ、ホットプレート、清掃用具、 ラス、コーヒーカップ、ナイフ大小、ス
リネン類
プーン大小、フォーク
2)ターミナルハウスの概要
この施設には、宿泊や体験等の各種問
い合わせを受ける「フロント」
、喫茶やく
つろぐ時間を提供する「ロビー」
、体験プ
ログラムの提供やスペースの貸出を行う
「広間」
、そして、当スタッフの「事務室」
がある。当施設の2階には、128 畳の「大
広間」があり、団体客の体験スペースとしても利用できる。
ターミナルハウスの外観
(2)施設・設備面に関する安全対策の概要
27
1)安全対策の概要
宿泊業として消防署の指導に則り、消防計画を届け出て訓練及び消防設備の点検を実
施している。
2)損害保険の加入状況
施設賠償責任保険に加入している。
(3)飲食面に関する安全対策の概要
当宿の宿泊者は、コテージでの自炊が基本スタイルであり、飲食活動は喫茶およびコン
チネンタルブレックファーストの提供をしている。
1)安全対策の概要
宿泊業として保健所の指導に則り、食事に係る施設・設備の衛生管理を行っている。
2)損害保険の加入状況
自炊が基本で、施設側に飲食営業の責任がないため、損害保険には加入していない。
(4)
“宿泊者・参加者”に関する安全対策の概要
1)受入旅行形態の概要
各種の旅行形態、
幅の広い客層を受け入れている。体験のみ参加する日帰り客もある。
受入旅行形態
1.個人旅行
(個人・グループ客)
客層の概要
①20∼70 歳代、家族(夫婦のみもしくは子ども連れ)
②山仲間グループ、③写真愛好家グループ
2.企画旅行(旅行会社等)
宿泊は近隣の施設で、体験プログラムのみの利用ケースが多い
3.学習旅行
宿泊は近隣の施設で、体験プログラムのみの利用ケースが多い
4.ボランティア旅行
①30∼40 代の家族(夫のみもしくは子ども連れが多い)
2)安全対策の概要
体験プログラム参加者については、可能性のある事故の説明を事前に徹底し、事故が
起きてしまったらということももちろんだが、事故を未然に防ぐことを常に意識をして
いる。
3)損害保険の加入状況
普通傷害保険(一括包括 レクリエーション)に加入している。
2.当宿における「体験・学習プログラム」の安全対策
28
(1)
「体験プログラム」及び「学習プログラム」の概要
1997 年の開業以来、なべくら高原のフィールドを活用し、田舎・農業・アウトドアなど
分野を問わず様々なプログラムをニーズにあわせて開発・提供をおこない、そのプログラ
ム数は数え切れない。幾多のプログラムを 2005 年 4 月に「365 日信州野遊び宣言」として
一冊の本にまとめ信濃毎日新聞社より出版をした。
それらの提供は、当施設の常駐スタッフと、240 名を超える「市民インストラクター」
の登録者により企画・運営をおこなっている。
今後は、
“森を歩く”ことを主としてプログラムをさらに充実させてゆきたい。
当宿における「体験・学習プログラム」の提供概要
プログラム名
人数
料金
インストラ
実施時期
実施場所
クター数
ブナ林トレッキング
100 名以内
1000 円∼
25 名
通年
なべくら高原
森のクラフト
100 名以内
800 円∼
5名
通年
森の家内
草木染め
100 名以内
1500 円
5名
通年
森の家内
そば打ち
60 名以内
2000 円
10 名
通年
森の家内
カヌー(池)
25 名以内
4000 円
10 名
5-10 月
なべくら高原
カヌー(川)
25 名以内
7000 円∼
10 名
5-10 月
千曲川
農作物収穫
30 名以内
500 円∼
5名
5-10 月
なべくら高原
(2)当宿が関わる地域ぐるみの交流ネットワークの活動概要
当宿は、設立時から飯山市のグリーン・ツーリズム事業拠点施設として開業したことか
ら「飯山市グリーン・ツーリズム推進協議会」
、
「飯山市ふるさと回帰支援センター」
、「飯
山グリーンライフ実行委員会」の役員として参画している。
また、背後にブナの天然林を有していることから、森林にかかわる機関との交流・連携
が多い。村の景観を守る「里山再生活動」や、地域資源たるブナの森の保全活動を行う「い
いやまブナの森倶楽部」の事務局を立ち上げ、また平成 15 年に長野県新潟県両県にまたが
る国有林内に設置するロングトレイルの運用を行う「NPO 法人信越トレイルクラブ」事務
局を設立(NPO 法人認定平成 16 年 2 月)地域活性化の柱となる施設を目指している。
それらの地域資源を相互に活用することで地域の活性化および都市と農村の交流を生
み出し、地域内の異業種交流のキーステーションとなるように努めている。
他には、当宿は自炊型の宿泊施設のため、近隣の食事付きの民宿で宿泊し、体験プログ
ラムのみ利用されるという日帰り利用ケースも多く、近隣の宿泊施設とのネットワークも
欠かせない。
当宿が関わる地域ぐるみの交流ネットワークの概要
29
組織の名称
組織の活動の目的・構成
主な活動実績
いいやまブナの森
鍋倉山麓の巨木ブナ倒木をきっ
森林整備や遊歩道整備活動はブナの森
倶楽部
かけに、地域資源であるブナの
にとどまらず山里の景観維持活動に広
森やその裾野に広がる里山環境
がり、平成 14 年から里山再生活動、平
の保全と健全な利用を目指すた
成 18 年より空き寺再生プロジェクトへ
めに 2001 年 3 月に設立した。
と発展、空洞化しがちな農村に再度目を
地域住民、観光関係者、利用者、 向ける取り組みに至っている。
行政が一体となり鍋倉山麓の里
山保全についての話し合いや、
作業、啓発活動を行っている。
NPO 法人
平成 15 年に長野・新潟両県境に
農業・観光分野から林業分野とのつなが
信越トレイルクラ
約 80 ㎞のロングトレイルを設置
りも強化し、当宿周辺の農村内における
ブ
し管理運営を行う「NPO 法人信越
活動にとどまらず、自治体の枠を越えた
トレイルクラブ」を設立(NPO
地域活性化を図るきっかけをつくると
法人認定平成 16 年 2 月)し、当
共に、各地に存在するボランティア団体
宿内に事務局をおいた。
との連携や交流を生みだした。
信越トレイルは 13市町村(平成
また、
「認定宿」制度をつくり、グリー
18 年 10 月現在市町村合併によ
ンシーズンの誘客をはかる取り組みを
り9市町村)が接しており、各
地域全体で進めている。平成 17 年 7 月
地域の既存の住民組織や、行政、 に約 80 ㎞のトレイルのうち、約 50km の
トレッキング愛好家、アウトド
運用を開始し、平成 19 年 2 月には環境
アメーカーなど広範囲多分野の
省エコツーリズム大賞優秀賞を受賞し
方たちにより構成されている。
た。
飯山市森林セラピ
飯山市の森林等を活用し、医
飯山市は平成18年 4 月、整備された森
ー協議会
療・福祉・健康サービス産業・
林環境での人による生理実験等を通し、
観光業、公共団体等が連携して
リラックス効果が医学的に実証され、関
健康プログラムを作成・提供す
連施設面においても優れていると認め
るためのシステムを構築し、そ
られ森林セラピー実行委員会(事務局:
の推進を図る目的で平成 17 年 3
(社)国土緑化推進機構)より「森林セ
月に発足した。
ラピー(R)基地」の認定を受けた。森林
産官学連携も行っており、構成
セラピー基地として平成 19 年 5 月にグ
は国有林所有者である国の機
ランドオープンを目指して、飯山市内で
関、医療機関、輸送機関、観光
「森林セラピー認定宿」や「森の案内人」
協会、信州大学などからなる。
の養成研修を重ね、ネットワークシステ
ムを構築すべく準備を進めている。
30
当宿が関わる地域ぐるみの交流ネットワークの体制図
飯山市
観光協会
・戸狩
飯山商工会議所
・斑尾
みゆきの青年会議所
・信濃平
・北竜湖
JA 北信州みゆき
・飯山
(財)飯山市振興公社
飯山グリーンライフ
実行委員会
宿泊施設
飯山市森林セラピー協議会
なべくら高原・森の家
森の家内事務局
いいやまブナの森倶楽部
飯山市鍋倉山麓巨木協議会
NPO法人信越トレイルクラブ
4.当宿における“体験指導者”を対象にした安全対策
31
1)“体験指導者”を対象にした安全対策の概要
常駐スタッフ内では常にプログラムの報告と共にフィールド状況の共有をはかってい
る。登録ガイドである「市民インストラクター」へは安全に対する注意喚起を常に行い、
また各種団体による講習会を紹介し、参加を促している。
2)損害保険の加入状況
登山道を行く信越トレイルクラブについては、就業中のみ適応の普通傷害保険に加入し
ているが、ガイド個人に対しても個別に保険の加入をすすめている。
炭焼き(左上)
そば打ち体験(上)
農業体験(左)
当宿のお問い合わせ先
住所
TEL・FAX
長野県飯山市なべくら高原柄山
TEL 0269−69−2888
FAX 0269−69−2288
WEB ページ
http://www.iiyama-catv.ne.jp/~morinoie/
32
自然食泊 愛里(岐阜県郡上市)
食事・宿泊の提供は別施設/野外体験は専門団体に依頼
当宿は、農家レストランの面と農家民宿の面を併せ持つ複合的営業形態である。体験の
提供については、宿単独でなく、明宝地区の民宿・旅館の女将さんのネットワーク「ビス
タリーマーム」、アウトドアのインストラクターを主体とする団体「山と川の学校」、近
隣のスキー場にある「体験センター」と提携して行われている。
〔当宿の選出条件〕
①宿泊:
「別棟」で宿泊を提供。
②食事:
「母屋」で飲食営業を行う。
「自炊」は不可。
③体験:
「農林業体験」を提供。
1.当宿における施設・設備等に関する安全対策
(1)宿泊施設等の概要
飲食業の機能を持つ母屋1棟と、宿泊業の機能を持つ施設1棟とでまかなっている。
宿泊スタイル
民宿風
建築スタイル
①レストラン棟:和風建築(現代風)
、1棟
②宿泊棟:和風建築(民家風)
、2棟
開業年
1982年(昭和57年)
直近の増改築
1995年(平成7年)12 月、レストラン棟の新築
収容人数
定員50名(1部屋当たりの平均定員4名)
客室数
客室数12室(和室)
宿泊料金
①大人1名・素泊まり:4,500円∼
(消費税込み価格) ②大人1名・1泊朝食付き:4,000円∼
③大人1名・1泊2食付き:6,000円∼
雇用者数
①繁忙期:常勤4名、非常勤4名
②平常期:常勤4名、非常勤1名
33
本館(宿泊棟)
レストラン棟
(宿泊者の食事は
この施設で提供する)
民宿(宿泊棟)
34
(3)施設・設備に関する安全対策の概要
本館新築と施設面の拡充を重ねながらの四半世紀の営業を通じ、特に大きな事故も無く
今日に至っている。当宿では、この間、継続的な安全対策の配慮が行われてきた。
1)定期点検の外部委託
旅館業法の定める定期点検を年間契約による関連業者への委託で対処し、突発的に生じ
る不具合についてもすべて専門業者に依頼している。ともすれば忘れがちな自主点検、例
えば消火器などの有効期間チェックなどについては、業者から声を掛けてもらうなど、利
用できる外部の専門的、定期的な確認、改善機能を最大限に利用している。
2)従事者の安全教育
当宿は、基本的にご家族で経営されているが、危機管理意識から、女将を始め、調理師
免許を持ち実質的に調理を担うご主人や長男も、
“いざ“と云う時のための日赤の救急救命
教室や防火管理者講習などにも積極的に参加し、
必要と思われるノウハウを取得している。
当宿の経営者 石田夫妻
3)予約時の明確な説明
身障者などの受け入れに際しては、予約の際に施設・設備の説明の段階で、施設側とし
て出来ることとできないこととをはっきり告げ、あやふやにしないようにすることを心が
けている。
4)地域内の関係団体との連携
当然のことながら、民宿経営者としての安全についての配慮も、顧客層の拡大と評価の
高まりにあわせ、宿泊業に絡む公的機関、村役場、消防署、保険所、警察署や無医村ゆえ
の医療関係機関など、積極的に指導を受けながら連携を保つ配慮をし、
35
(4)食事に関する安全対策の概要
食事の提供に関しては、調理師免許を持つ主人の責任の下、保健所が指導する食品衛生
法に基づく適正な衛生管理を行っている。
当宿がある明宝地域は、地域の農家の女将さんグループによる特産品加工が熱心な地域
で、全国にその名を知られる「明宝ハム・ソーセージ」は、1960年(昭和35年)に
さかのぼり、その後も「明宝トマトケチャップ」などの地域名を冠とした、さまざま地場
産の特産品を生み出してきている。
こうした風土の中で、民宿の女将さんによるグループ「ビスタリーマーム」を結成し、
明宝らしい“食”の提供についての研究や、食材のアレルギーに配慮した食事の提供を行
うなど、食に対する意識が高い。
当宿で提供する料理の品々
(5)施設・設備に関する損害保険の加入
損害保険の加入状況については、旅館業法にのっとり「旅館賠償責任保険」に加入して
いる。さらに必要と思われる火災保険や物損に対する保険にも入っている。頻度の高い履
物の紛失などについても、すべて保険対応でやっている。
36
2.体験の提供に関する安全対策
屋外体験の提供に関しては、渓流釣りは除くほとんどを専門機関に依頼し、体験事故等
の対応もその依頼先の責任で行っている。民宿単独としては基本的にタッチしていない。
(1)体験提供に関する受入体制
1)明宝民宿・旅館の女将によるネットワーク
当宿の石田賀代子氏がリーダーを勤める「ビスタリーマーム」
(旧・明宝村の民宿・旅
館の女将によるグループ)では、自主企画として、スキー場の傾斜を利用した「1km
流しそうめん大会」を開催。約2千名を集客した。また、その準備に地域関係者延べ30
0名がボランティアとして参加した。
2)体験専門組織との提携
屋外体験に関しては、主に自然体験のインストラクターが所属する「山と川の学校」
(郡
上市八幡町)に依頼している。同団体が「体験」を担当し、ビスタリーマームが「宿泊」
を担当するという分業企画も行っている。
3)スキー場の交流施設での体験の提供
明宝スキー場にある「体験センター」では、クラフト体験等といった屋内体験の提供や
その他体験の実施場所として貸出を行っている。
体験活動に取り組み受入団体の活動概要
組織名
活動概要
主な活動実績
ビスタリー
①客層の対応等に関する研究
1km流しそうめん大会
マーム
②テーマを決めた料理メニューの開発
・8月下旬開催、
③団体客の分宿対応
・参加者数2000人
④イベント企画実施等
めいほう高原音楽祭
⑤地域滞在の季刊誌「ビスターリ通信の編
・7月下旬
集・発行(年3回、発行部数5,000部)
・参加者2万人
秋まつり(9∼10月)
山と川の学校 野外体験を依頼し、
宿泊と食事に関してビス カヌー、雪遊び等の
タリーマームで実施する。
各種屋外体験企画。
体験センター 当施設にクラフト等などの屋内体験を依頼
し、宿泊や昼食作り等の体験を引き受ける。
37
(2)提供できる主な体験プログラム
当宿をはじめ「ビスタリーマーム」のメンバーでは、地域の関係者等の協力により、近
隣にある自然資源を活かした体験プログラムを提供している。
主な体験プログラムの概要
プログラム名
対象客層
人員
ナイトサファ 若年カップル、若年グルー 20 名
リ
料金
インストラ
実施
実施
(税込)
クター数
時期
場所
無料
1名
プ、家族連れ、熟年夫婦、
山道
春∼秋
熟年グループ等
カヌー体験
若年グループ、家族連れ
20 名
要相談
1名∼
夏
河川
学校団体(小学校∼高校生 20 名
要相談
3名
夏
河川
10,000 円
1名
以上)
、ツアー団体
鮎釣り体験
若年カップル、若年グルー 5名
プ、家族連れ、熟年夫婦等
6 月中旬 河川
∼8 月下
(食事代含む)
旬
魚つかみ・木 若年カップル、若年グルー 1 名
300 円
1名∼
春∼秋
登り・クラフ プ、家族連れ、熟年夫婦、 ∼
ト
体験
センター
熟年グループ等
学校団体(小学校∼高校生 多数
以上)
、ツアー団体、研修
300 円
2名∼
春∼秋
体験
センター
旅行等
(3)体験の提供に関する安全対策の概要
ほとんどの野外体験は地域の専
門団体に依頼しているが、各団体
の人材は安全対策等の研修を受け
ている者がインストラクターとな
り、対応している。
「1km の流しそうめん」など
の自主的な企画の場合は、屋外で
の食の提供となることから、食品
衛生上の管轄機関である保健所の
具体的な衛生に関する指導を仰い
でいる。
38
カヌー体験
3.“宿泊者・参加者”における安全対策の状況
(1)主な受入旅行の形態
当宿では、冬季のウインタースポーツ、夏の渓流釣り、通年の飲食店としての営業の他、
日本生活協同組合連合会・主催のグリーンライフツアー(グリーン・ツーリズム型ツアー)
の受入をはじめ、学校教育旅行等の団体を受け入れている。
受入旅行形態
1.個人旅行
(個人・グループ客)
客 層
①1名、②若年カップル、③若年グループ、
④家族連れ、⑤熟年夫婦、⑥熟年グループ
2.企画旅行(旅行会社等) ①日本生活協同組合連合会による企画旅行
3.学習旅行
①小中学校の団体、②研修旅行
(2)宿泊者・参加者に対する適切な注意
基本的な実務面での取り組みについては、宿泊者・参加者に対し、事前に書面による取
り交わしで注意を喚起しているわけではないが、経験的に注意すべきところでは、その場
その場で、その都度、何度でも、口頭で注意することに徹している。
良い例として、冬場の降雪期に車で来館する宿泊者に、屋根からの落雪があるので人は
もちろん、車も軒下は危険であることを事前に注意しても、雪国での生活体験が無い人に
とっては、実感がわかない。従ってその都度声をかけて注意するのが最善であることを経
験として感じている。
(3)緊急時の連絡と専門家の指示・判断
宿泊者・参加者から病気や怪我等の身体的不調の訴えが出た場合は、直ちに該当する医
療機関に電話連絡をして指示を仰ぎ、決して素人判断の対応は行わないようにしている。
必ず専門家の指示と判断を心がけている。
当宿の問い合わせ先
住所
岐阜県郡上市明宝村畑佐 1008
TEL・FAX
TEL 0575−87−2400
FAX 0575−87−2152
WEB ページ
http://www5.ocn.ne.jp/~airi/
39
Fly UP