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カラー写真付きニュースリリース記事全文は こちら
見本市のリードが重要情報を公開 (No.34, 10/01/27)
驚異の発展、となりの国の見本市産業
韓国、官民あげて 見本市産業を推進
いまだ危機感の薄い日本
「見本市は経済発展を加速させる!」これは今や世界の常識だ。その認識のもと、最初はヨーロッパ
各国が見本市大国になり、次にアメリカが、そして今や中国が日本の約7倍の規模に成長し、見本市大
国になった。それに加えて、シンガポール、香港、タイ、インドなどアジア各国も、そして日本海の対
岸にあるロシアも見本市立国を目指して力を入れている。
いしづみ
それでは隣の韓国はどうか?「急速な発展に感嘆する!」これがリード社長 石積の感想だ。
ニュースリリース(09/10/06)で既報の通り、彼は2009年9月に見本市業界のアジアサミット「AFECA」
で基調講演を行い、高い評価を受けた。それ以来、アジア各国の見本市業界と親交を深めてきた。そし
て09年12月、ソウルで開催された大規模な国際フォーラムで、やはり基調講演を行った。この2回の訪
韓を通して、石積は韓国が官民あげて見本市産業の育成に
全力を注いでいることを痛感した。
石積は欧米を始め、世界の見本市産業の発展を目の当た
りにしてきたが、正直言って、韓国の発展を見過ごしがち
だった。だからなおさらショックは大きかった。同時に危
機感の薄い日本に大きな焦りを覚えた。いったい韓国はど
のような政策のもと、どのような活動を行っているのか?
最近驚かされた4つの出来事を紹介しよう。
「5 つの口癖」を通して 成功哲学を率直に語った石積
講演後、「具体的で分かりやすかった」 「情熱のこもった講演で感動した」 などの声とともに、惜しみない拍手が寄せられた。
① 韓国が国際フォーラムを開催
石積が基調講演
画期的! 日本からも50名が参加
1
コエックス
09年12月17日、ソウルの見本市会場COEXにて、韓国展示会産業協会(AKEI)主催、韓国知識経済
部(日本の経産省に当たる)協賛の「第6回 Korea Exhibition Forum」および展示会産業のための展示
会「第2回 Korea Expo」が開催された。
特筆すべきことは、フォーラムの講師陣として、ドイツ、イギリス、アメリカ、中国、シンガポール
など世界中の第一人者が招へいされ、聴講者として、韓国政府の要人や世界各国から数多くのVIPが招
待されたことだ。見本市業界と政府が、いかに真剣に育成に取り組んでいるかが、これでよく分かる。
その幕開けを飾る、石積による基調講演のタイトルは、前回9月の「見本市はアジア経済の成長を加
速させる!」と全く異なり、「我が社に成功をもたらした5つの口癖」だった。
この講演に対して、発表されるや否や高い関心が寄せられ、すぐさま満席になった。というのは、前
回の講演が韓国だけでなく海外でも評判になり、初めて申し込んだ主催者、会場トップ、政府高官など
が急増したからだ。もっと驚いたことは、石積の講演を聴くためにわざわざ日本から50名もの展示会専
門家が参加したことである。日本の展示会史上、初めてのことが起きたのだ。
注目の高さを象徴するように、講演会のことが
様々な媒体で報道されていたようだが、最も目を
引いたことは、前日、現地の英字新聞にまで取り
上げられていたことだ。外国人からも注目を集め
ていたからであろう。
石積の講演に対し、どのような反応があったの
か?講演後も拍手が鳴り止まなかったことに加
え、質疑応答の際、イギリスの代表が「過去10
年、様々な講演を聞いたが、最も心を動かされた
講演だった。
」と皆の前で言ったことが、多くの
聴衆の反応を代弁しているように感じた。それで
は石積は何を語ったのか。次号のニュースリリー
スではその内容にだけ絞って紹介したい。
会期前日に、外国メディアも報道。注目の高さが伺われる(ヘラルド紙)
Korea Expo 開会式 参加直前のテ
ープカッター。右より、KEOA Hong
会長、AKEI Bae 会長、石積、
EXCO Kim 副社長、ICC Jeju Kim
社長、BEXCO Kim 社長、韓国知識
経済部 Kim 課長、Korea Trade
Fairs Lee 社長、Korea E & EX
Kim 社長
Korea Expo の開会式
2
② 「日韓・展示産業人の夜」 が開催
日本もついに国際化へ
国際フォーラムの前夜は、日本の展示会業界にとって歴史的な日となった。フォーラムの主催者、韓
国展示会協会 AKEI と韓国展示会主催者協会 KEOAは、「日韓・展示産業人の夜」と銘打って公式夕
食会を開いた。その目的は日本から来てくれた50人を歓迎することに加え、「今後両国が交流を深め、
協力と競争によって両国の展示会産業の拡大を目指すこと」である。
パーティーの冒頭、歓迎の挨拶に立ったAKEI会長のBae Byung Kwan氏は、
「今日は、日韓両国のリ
ーダー達が一緒にテーブルに着く歴史的な日になり、その感激は言い尽くせません。とりわけ日本から
50人もの業界人がソウルに集ってくれたことは画期的なことであり、またそれを実現してくれた日本展
示会協会会長の石積氏のリーダーシップに敬意を表します。日韓は社会・文化において昔から深いつな
がりがありましたが、これを機に展示会産業においてもパートナーシップを深め、輝かしい未来に向か
って手を携えていきたい」と述べた。
返礼の挨拶に立った日展協 石積会長は「温かい歓迎に胸が熱くなりました。また韓国が官民一体と
なって見本市産業の育成に取り組んでいる姿に衝撃とうらやましさを覚えました。日本の国際化は今ま
で大きく遅れていましたが、今夜が変革の第一歩になると確信しています。今後もこの会が継続され、
そこに中国も加わって、東アジア間の交流が深まると同時に、アジア全域にこの輪が広がることを願い
ます。それにしても『展示産業人の夜』とは、展示会に対する愛情とこだわりにに満ちた、なんと美し
下写真 最前列、石積の向って右へ、AKEI Bae 会長、Korea Trade Fairs Lee 社長、日展協 越野副会長。
石積の向って左へ、KEOA Hong 会長、AFECA Liu 会長、AKEI Choe 副会長、COEX Park 副社長。
3
い表現でしょう。日本人が忘れていた言葉と精神のように感じます。アジアの隣人同士として一緒に発
展していきたい」と述べた。
歴史上初めて、 「日韓・協力協定」 を締結
この夕食会の中、両国にとって歴史的な協力協定の調印式が行われた。内容は、今後両国の協力関係
を深め、定期的な会合を持ち、共通の問題を語り合い、展示会産業の重要性を両国民および政府に協力
してアピールしていこうというものだ。それは、この夜を単に楽しいひとときに終わらせず、協定書と
いう具体的な形にし、具体的な活動に移そうという、韓国側の強い意志の表れだった。調印式の後は、
それまでにも増して雰囲気が盛り上がり、両国の出席者は、料理とお酒を楽しみながら、互いに親交を
深めあった。各テーブルには日本語が話せる通訳がつけられていたが、これも、韓国側の温かい歓迎の
気持ちの表れであると同時に、両国の関係をいっそう深めようとする強い意志の表れだと実感した。
協定書に署名する、左から KEOA の Hong 会長、石積、AKEI の Bae 会長 (COEX 社長)
③ 韓国 「展示会産業 発展法」 を制定
日本政府にも知って欲しい!
韓国は2008年9月に「展示会産業 発展法」を制定し、発布した。官民あげて展示会産業の育成に取り
組んでいることを象徴している法律だ。こんなことは日本では、現在まったく考えられないことであり、
石積はこのことを知った時、ショックのあまりぼう然となった。
残念ながら、日本では政官業の中枢にいる人たちの中で、展示会そのものの存在や重要性はもちろん、
そのような産業があることさえ知らない人がほとんどだ。ましてや「外国では政策として法律がある」
と言われても全くピンとこないのが現状だ。なぜそうなったかには様々な理由があるが、それはここで
の主題ではないのでひとまず置いて、その法律を紹介しよう。どこの国でも法律の文章は、一般の人に
は長すぎ、難解すぎるが、あえて我が社の責任でできるだけわかりやすく意訳してみた。
4
韓国 展示会産業 発展法の制定理由
展示会産業は、新技術・新製品の比較および情報交換の場として、企業に効果的なマーケティング手段を提供し、また
国内産業の国際競争力強化に貢献し、様々な産業に影響を与え、所得と雇用創出に及ぼす波及効果が極めて大きい、高
付加価値サービス産業である。主要先進国は展示会産業を輸出促進手段および国家戦略産業と認識し、税制支援の強
化など政策的に展示会産業の育成に努めている。その理由の1つに展示会が 「WTO体制下でも、政府が出展に補助金
を交付することが許される」 分野であることが挙げられる。
しかし、韓国の展示会産業は展示施設および宿泊・交通といった周辺施設、専門人材の不足などのため産業基盤が体
系的に整備されていない。また産業構造の面でも零細事業者の乱立や不合理な下請け慣行などの問題を抱えており、競
争力の点ではいまだ貿易規模および経済的水準に達していないのが実情である。
従って国内展示会の活性化によって、貿易規模 1 兆ドル時代に備える貿易インフラを構築し、経済波及効果が極めて
大きい高付加価値サービス産業である展示会産業の競争力を向上させるべく、展示会産業育成のための政府の支援方針
および展示会産業の基盤整備のための制度および事業などを具体的に規定する法律を制定しようとするものである。(以
下略)
展示会産業 発展法
[制定 2008 年 3 月 21 日 法律第 8935 号施行日 2008 年 9 月 22 日]
第 1 章 総則
第 1 条 (目的) 本法は展示会産業の競争力を強化してその発展を図り、貿易振興と国民経済の発展に尽くすことを目的
とする。 (以下略)
上記は、日本貿易振興機構の仮訳を参考にして、韓国語原文をリード エグジビション ジャパン(株)の責任で、一般の人にも分かりや
すいような日本語に直して訳したものである。韓国政府が見本市産業を国策として推進していることがよく分かる法律だ。
韓国政府 知識経済部 Jeong 局長
韓国 見本市業界と政府高官 出席の公式夕食会で、乾杯の発声を行う石積
5
韓国政府 知識経済部 Kim 課長
インターン70人を 世界中に派遣
昨年12月、韓国展示会協会 AKEIから我が社に連絡があり、
「韓国から2人をインターンとして受け入
れてほしい。旅費、滞在費など全ての経費はAKEIが政府の助成を受けて負担する」と要請があった。
我々は正直言って、始めは意味がわからず戸惑った。ところがよく聞いてみると、AKEIはノウハウ
習得のために、総勢70人を世界中の展示会主催会社や国際会議運営会社(PCO)などに送り出すことを
決めたとのことである。さらに聞けば、このインターンシップの費用を含め、韓国政府は展示会産業の
育成に3.5億~4億円近くの予算を配分しているとのことだ。日本の予算規模に換算してみれば、10億円
ほどの予算がついていることと同じだと思われる。
この取り組みは、先ほど紹介した「展示会産業 発展法」をもとに実施されているようだ。法律を制
定しただけでなく、具体的な活動をすばやく起こす韓国政府。我々はそのアクションの速さに驚嘆した
と同時に、「このままでは日本は世界に取り残される!」という大きな危機感を抱いた。
④
ソウルに 10万平米の展示場が完成
東京ビッグサイトの8万平米を抜く
ハブ空港 に続いて、ハブ展示場 も韓国へ?
石積はこの会期中、Korea Expoの展示会場に赴き、各出展企業を周った。その時にショッキングなこ
とが起きた。それは韓国最大の展示会場であるKINTEXのブースに行き、会場の模型を見せられたとき
のことである。ブースの担当者によれば、現在5.5万平米の展示面積を持つKINTEX会場(インチョン
空港に近接)は、来年2011年に大幅に増設され、10万平米の展示会場となるというのだ。
すでにプサン港は、日本のあらゆる港を抜き、東アジアのハブ港になった。同様にインチョン空港も、
東アジアのハブ空港となっている。これらと全く同じことが、展示会場についても起きようとしている
のだ。
石積はその著書の中で、
「欧
米の企業は、東アジアに進出
する際、東京の見本市に出展
することも、上海やソウルの
KINTEX の拡張計画の説明を受け、驚きを隠せない石積。現在、54,624 ㎡の会場面積
が、来年 2011 年には 10 万㎡に拡張するという。
6
KINTEX 社長 J.W.Han 氏と。
見本市に出展することも、あまり大きな違いはないと思っている。だから中国政府や韓国政府も、でき
るだけ大きな展示会場を造り、大きな見本市を開催することによって、欧米企業を引きつけようとして
いるのだ。」と書いている。
したがって今度の新会場は、日本の全ての見本市にとって大きな脅威だ。日本最大の東京ビッグサイ
トでさえ、世界の中では60~70番目の大きさである。日本は今、アジアの中でさえ遅れをとりつつある
のだ。「経済発展のための重要インフラである見本市会場がこの状態では、アジアの中の主導権が、ま
すます中国や韓国に移っていく恐れがある。この事実を日本の政治・行政の方々に広く知ってもらい、
一刻も早くもっと大きな見本市会場を造ってもらうよう、今後も働きかけたい」と石積は訴えている。
これは日本展示会協会会長としての願いであり、また、ひとりの日本人としての思いである。
ご意見、ご感想を 下記までお寄せください
FAX: 03-3349-8525
Email: [email protected]
お問い合わせ: リード エグジビション ジャパン(株) 広報部 部長 田中 嘉一
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TEL: 03-3349-8501
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