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メニュー作りについて
業務用卸レポート メニュー作りについて メニュー作りもコンセプトから考える必要があります。どんなに集客力のあ る流行の料理でも、原価率が低くて利益が高い料理でもコンセプトから外れて いると売れるのは一瞬のこととなります。コンセプトのないメニューは個性が なくどこのお店で食べても同じになってしまい売上が下がってどうしようもな くなることもあります。メニューはあくまでもコンセプトから表現する手段と 考えるべきでメニューが全ての先にきてはいけないのです。 1)実例 コンセプトからメニューを考えた東京のある居酒屋の例 お店のコンセプト…都会で働く人々に北陸の四季の恵を知って欲しい。 故郷の食材で作った料理を食べて懐かしんで欲しい。 このコンセプトから北陸産の食材だけを使った料理を北陸の日本酒で楽しむ メニュー構成にしました。このようにコンセプトをしっかり意識していれば季 節限定のメニューを取り入れたり、メニューを入れ替えたりしても、そのお店 らしさを失わずにお客様にアピールすることが出来ます。 コンセプトの例… 本当にいい珈琲を通じて楽しみと幸せを感じていただくこと。 このコンセプトから、スペシャルティコーヒーを、焼きたて、挽き立て、淹れ たてで、プロのスタッフがサーバーでテーブルサービスをするこにしました。 2)軸になるメニューから考える メニューを決めるときはお店のコンセプトを実現するために必要になるもの を最初に考えます。 たとえば「コーヒーを飲みなれていないお客様にもおいしさと楽しい時間を 提供したい」というコンセプトのカフェであるとしたら、まず「コーヒーを飲 みなれていないお客様にも楽しんでもらうには○○が必要だな」と考えます。 ○○の部分にはカフェインが飲めない人のためのデカフェや、動物性脂肪が 苦手な方にもカフェラテが楽しめる豆乳ラテなどを当てはめてみます。そこか ら、そのメニューに合うケーキなどのメニュー構成を決めていけばカフェのメ ニューが出来上がります。 3)消費のトレンドをつかむ 軸になるメニューを決めたら全体の構成を考えます。この時に消費のトレン ドをつかむことが大切です。最近は健康志向の観点から家庭では揚げ物などが 避けられるようになりました。家庭で揚げ物のような料理が減った分「家では 食べられない揚げ物を食べたい」という欲求が飲食店などに求められる傾向が あります。 忙しい日常から離れてゆっくりくつろぎたいというトレンド。 →焼きたて、挽き立て、淹れたての珈琲をプロのスタッフがサーバーでテーブ ルサービスをしてくれる このように今のお客様が何を求めているかを考えてメニューに反映すること が消費のトレンドをつかんだメニューを作る大切なポイントとなります。 4)味について 味はお店の利用シーンから決めます。味の濃さもメニュー全体の構成を決め るときには重要です。これはお客様がお店を利用する頻度から判断すると良い です。 特別な食事の場を提供するお店で家庭では食べられない本格的な料理を提供 するのであれば一口食べて「おいしい!」と思えるインパクトのある味が良い です。このような料理は日常的に食べなれた味ではないので「また明日も来よ う」とはあまり思えません。 一方、家庭的な料理で同じお客様が月に何度も利用するお店は一口目のイン パクトより、毎日食べても飽きない味が適しています。健康バランスの良い食 材を使い、薄味のメニューをそろえると良いです。 5)軸になるメニューと対比するメニューを作る ターゲットのお客様と一緒に来店するお客様に提供できるメニューを考える 必要があります。 若い女性がターゲットのお店で、軸になるメニューをオムライスにするとし たら、一緒に来店するであろう若い男性向けに例えばハンバーグなど軸のメニ ューに対比するメニューを加えると良いです。 本格的な珈琲に対してバリエーションコーヒー、コーヒーを使ったデザート、 コーヒーに合ったケーキ、軽食(トースト、サンドウィッチなど)を考えると 良いです。