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審判・CR必携 - Biglobe
平成 25 年度関東高等学校テニス選手権大会 審判・CR必携 東京都高等学校体育連盟テニス専門部 目 次 審判必携・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 2 1 大会関係日程・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 3 2 審判員の日程・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 4 3 審判員の注意事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 5 4 審判員の仕事(試合前)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 6 5 審判員の仕事(試合後)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P13 6 審判員の注意事項(試合中)・・・・・・・・・・・・・・・・・P15 7 審判配置と判定ライン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P21 8 審判員の主なコール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P22 9 主審のテクニックと注意事項・・・・・・・・・・・・・・・・・P24 10 線審(ラインアンパイア)のテクニックと注意事項・・・・・・P28 11 知っておきたいテニスルール・・・・・・・・・・・・・・・・P30 12 こんな時どうする?審判Q&A・・・・・・・・・・・・・・・P33 13 雨天時の対応 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P35 14 審判委員会(審判)の日程・・・・・・・・・・・・・・・・・P36 15 審判委員会(教員)の仕事・・・・・・・・・・・・・・・・・P37 CR必携・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P38 1 コートレフェリー(CR)委員会の仕事・・・・・・・・・・・P39 2 コートレフェリー(CR)の基本的なトラブル対処法・・・・・P44 3 トラブル対処事例(競技関係)過去の事例・・・・・・・・・・P45 4 タイム・バイオレーション、コード・バイオレーションの手順・P47 5 トランシーバー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P48 6 コートレフェリー報告用紙 記入例・・・・・・・・・・・・・P49 1 平成 25 年度関東高等学校テニス選手権大会 審判必携 東京都高等学校体育連盟テニス専門部 2 1 大会関係日程 □ 大会関係諸行事日程 諸会議 日 組合せ会議 6月 時 会 1日(土) 都立中野工業高校 引率責任者・監督連絡会 6月7日(金) 開会式 6月7日(金)16:30 関東高校 テニス 選手権大会 場 有明コロシアム 団体の部表彰式 6月8日(土)競技終了後 個人の部表彰式 6月10日(月)競技終了後 1階会議室 有明テニスの森 Aコート 有明テニスの森 Aコート □ 競技日程 日 種 時 目 6月8日(土) 6月9日(日) 6月10日(月) 1回戦~決勝 男女団体 (9:00~) 1セットマッチ 男女個人 3 1回戦~準々決勝 準決勝~決勝 (9:00~) (9:00~) 1セットマッチ 3セットマッチ 2 審判員の日程 (1)集合時間及び試合開始時刻 6/8(土) 6/9(日) 6/10(月) 会場集合時間 7:45 8:00 8:00 競技開始時刻 9:00 9:00 9:00 (2)審判員の一日 審判員ミーティング コート備品準備 点呼確認後:IDカード配布・諸注意・連絡 ミーティング終了後:審判クルーが担当コートを準備 準備する物 (受け渡し場所 クラブハウス) スコア・ボード(1種類1カ所)、シングルス・スティック 審判配置完了時刻 6/8=8:40 6/9~6/10=8:50 審判クルーは審判待機場所に集まり、コートレフェリーの指示で入場 弁当配布時刻 11:30~13:00 昼食終了時刻 13:30 弁当回収時刻 14:00 審判員ミーティング (班長が4人分引き取りに来る) (業者が空き箱を取りに来るので、必ず戻すこと) 試合終了後:IDカード回収(班長が4人分まとめて)・諸注意・連絡 (3)審判業務日および集合場所(必要な箇所は各自で記入) 業務日に○ 集 合 場 所 集 合 時 間 備 6/8(土) 6/9(日) 6/10(月) ※スコア・ボードの設置は当日朝に指定された生徒が行い、撤去は最後の班が担当。 設置場所は審判台横に引っ掛ける方式とする。細かい設置位置は別紙にて指示を行う。 4 考 3 審判員の注意事項 (1)注意事項 ① 欠席・遅刻については、各校の顧問に7時 00 分までに連絡を入れること。 各校の顧問は、審判副委員長 田中先生(府中西高校)に7時 15 分までに連絡を入れて下さい。 各校テニス部顧問連絡先 *各自記入 高校名( 高校)℡( ) 顧問名( 先生)℡( ) *携帯電話がある場合には自分の携帯に記録しておくこと。 ② 気温・湿度が高くなり、心身ともに疲労するので、健康管理には細心の注意を払うこと。 ③ 5分前行動を実践するなど時間厳守に努めること。 ④ 待機中は、水分補給・栄養補給を行い、休養を十分に取り緊張をほぐすこと。水筒は各自用意。 ⑤ 審判業務に関係のない私物(ゲーム機や雑誌など)は会場内に持ち込まない。 ⑥ 不必要な貴重品(多額のお金など)は持って来ない。貴重品は自己管理する。 ⑦ 携帯電話はコート内に持ち込まないこと。 コート外での使用時もマナーを守り、大会運営に支障のないように注意すること。 ⑧ 会場の美化に努め、ゴミは持ち帰ること。 ⑨ 各学校の校則、競技役員の指示、礼儀・マナーを守ること。 ⑩ 各学校の取りまとめは、キャプテン(またはそれに準ずる代表者)が責任を持って行うこと。 (2)審判員控所(荷物・待機・集合場所) 有明コロシアム 荷物・待機:北口 1階 競技事務室 集合 広場 :西口 1階 (3)審判員の服装 ① 常時、支給されたTシャツ・帽子を着用すること。 ●下はテニスウェアのハーフパンツを各自用意。 (黒、紺、濃いグレーを基調としたものが望ましい。) ●ソックスとテニスシューズは各自で用意すること。 (白を基調としたものが望ましい。) ●服装は、見苦しくないように各自注意しておくこと。 ●集合時には審判の服装に着替えておくこと。 ●タオルなどを首に巻くことは禁止する。 ●汗を拭くための個人のタオルは、小さいものはポケットに、大きいものは待機用椅子に落 ちないように置いておくこと。 ●熱中症予防のために、帽子を必ず着用すること。 ② 審判員は集合から解散まで、貸与されたIDカードを首にかけておくこと。 解散時には返却すること。 ③ ピアス・ネックレス・指輪などのアクセサリー及び茶髪・化粧は厳禁とする。 5 4 審判員の仕事(試合前) (1)出席確認と待機 ① 集合時間前に審判のできる服装で各校代表者へ出席を届け、指定された場所に集合すること。 ② 体調がひどく悪いためやむを得ず欠席する場合は、7:00 までに部顧問に必ず連絡すること。 ※無断欠席は厳禁。 ③ 試合の日程は変更されることがあるので、審判控え所で必ず待機すること。 ④ トイレや食事などで控え所を離れる場合には、必ず審判係の先生の許可を受けること。 ⑤ 審判の係を勝手に変更しないこと。やむを得ず変更するときは、審判係の先生に申し出ること。 ⑥ 審判員の服装(帽子・シャツ)は指示されたものを着用すること。 ⑦ 集合連絡を受けたら、速やかに指定の場所に集合し、出席連絡をすること。 ⑧ 休憩時間に栄養補給・水分補給をして、休養に努めること。 (2)審判班の事前準備 ① 審判待機場所にて常に審判進行ボードをチェックしておくこと。 1 2 1 Now Now Stand by Stand by Followed by Followed by Rest Rest 2 ★以下の状態で、審判班は「スタンバイ Stand by」となる。 ・1セットマッチ:前の試合でどちらかが3ゲームを取得した場合。 ・3セットマッチ:第2セット及び第3セットでどちらかが3ゲーム取得した場合。 ② 「スタンバイ」に入ったら審判係の先生に「○番コート、次の主審の○○高校○○です」と告げ 、クラブハウス1階の競技本部に向う。競技本部で審判セットを受け取り、審判セットの中を確 認する。 -審判セット ⅰ 審判用紙(バインダーに挟んである) ※主審が審判用紙の必要事項(以下の項目)を確認する。 ・試合の区分(団体・個人・男女の別・単・複) ・ラウンド(回戦) ・試合形式(1セットマッチ/3セットマッチ) ・プレイヤーの名前、学校名、団体の時はシングルスの順位 ⅱ ネームプレート(審判用紙との確認) ⅲ 赤リボン(1枚)・・・サービスライン・アンパイアが選手の背中に付け試合後回収する。 ⅳ ボール ※1セットは1缶、3セットは3缶 団体戦 1R~3R 1缶(2個) QF~F 3缶(6個) 個人戦 1R~4R 1缶(2個) QF~F 3缶(6個) ※コート(審判台下)に事前にセットされているもの ・筆記用具等(消しゴム付き鉛筆 2 本、セロテープ) ・コイン(トス用)メジャー、ストップウォッチ(動作確認は前日までに委員の教員) ※CR教員が持っているもの ・予備ボール2缶(NEW ボール/USED ボール)は、CP担当教員が持つ。 ③ 担当コート入り口の待機場所で待機をする。 ④ 審判用紙に必要事項(主審の名前)を記入する。 ※選手名等は本部ですでに印刷してある。 6 (3)コート入場 前の試合がどちらかが3ゲーム(3セットマッチの場合は第2セットかファイナルセットの 3ゲームの時)となったら、コートの出入口ですぐに入れるように待機する。前の試合が終了後 選手より先にコートに入り、試合をスタートさせる準備をする。 ※3セットマッチの場合、1セットオールになった場合は、審判控え所に戻り、審判係の先生の 指示を受ける。 (4)試合開始前 【主審】 ① 試合前の確認(対戦校名,対戦選手名,試合形式) ② ネットが正しく張られているかを確認する。(センターの高さは 91.4cm ) *ハンドルは各コートにおいてある。 ③ シングルス・スティックの必要・不必要を確認する。 *シングルスの時:シングルス・スティックはパットを敷きネットを挟んで交差して立てる。 *ダブルスの時 :シングルス・スティックは審判台の下に2本とも置く。 ④ 開封前の缶も破損がないか確認。ボールの缶を開けて、ボールの点検をする。(変形や弾み方) ⑤ コート内に不要なゴミ、ボールがないか点検する。 【サービスライン・アンパイア】 ① ドロー番号の小さい選手の背中に赤いリボンをつける。 ② スコア・ボードにネームプレートをドロー番号の小さい方を上にして掛ける。 ③ 前の試合のスコアを0(ゼロ)に戻す。 第 1 セットの欄に「0」「0」を表示する。同様に各セットの始まる前には「0」「0」を 表示する。第 1 セットが終わるまでは、第 2・第 3 セットの欄は空欄にしておく。 【サイドライン・アンパイア】 ① コートの準備(ネット,ボール,コート内の不要物のチェック)を手伝う。 (5)試合開始時のあいさつ 【団体戦のあいさつ】 1 団体戦開始の時: ドロー番号の小さいチームが審判台左側のコートに入りサービスラインに審判台の方から監督・選 手(登録順)の順に整列する。 ●ダブルスのコートで行う。挨拶はその コートの担当審判員で実施する。 選手 ●右図のように選手・審判員は整列する。 監督 ○○○○ □ ★サイドラインU ■主審 審判台 ●番号の小さい学校が、審判台から見て ○○○○ □ 左側のコートに入り、整列する。 選手 *ベンチも同じ側に座ってもらうこと。 センターサービスライン 7 監督 ●サービスラインU ★サイドラインU サイドライン 主審コール・・・声は大きく。 ①「試合前の挨拶を行います。サービスラインにお並びください。」 ②「男子(女子1回戦(○回戦・準々決勝・準決勝・決勝)☆高校と★高校の試合を行います。」 ③「礼。」 ④「ネットの前までお進みください。監督の先生はオーダー用紙の交換をお願いします。」 ⑤「○○高校、監督の先生よりダブルス・シングルス1・シングルス2の順に選手の紹介をお願 いします。」 注)ドロー番号の小さい学校より紹介する。 ⑥「ありがとうございました。引き続きダブルスの試合から行いますので、選手は準備をして コートに入ってください」 ⑦「これで、試合前の挨拶を終わります。 礼! 2 」 団体戦ダブルスの試合開始あいさつ 選手 ○ 選手 ○ ★サイドライン・アンパイア ■主審 ネット 審判台 ○ 選手 センターサービスライン ○ 選手 ●サービスライン・アンパイア ★サイドライン・アンパイア サイドライン 主審コール・・・声は普通で。 ・選手がコートに入ってきたら、主審はネット中央付近で審判台に向かって立ち、 ①「ネットを挟んでお集まりください。」 ・選手がネットの前に整列したら、主審は選手の名前を確認する。 (名前と顔が一致するように特徴を審判用紙に記入すると間違えにくい) ②「☆☆高校のAさんですか?(背中に赤リボンをつける) Bさんですね?」 ③「★★高校のCさんですか? Dさんですね?」 ※リボンはサービスラインアインパイアがつける。 ・主審の自己紹介と試合内容およびウォームアップ(3分間)の説明 【1セットマッチのとき(QFより3セットマッチ)】 ④「主審は○○高校の□□です。よろしくお願いします。」 ⑤「☆☆高校と★★高校のダブルスの試合を行います。この試合は1セットマッチです。」 ⑥「ウォームアップは3分間です。何か質問はありますか?」 8 ⑦「トスを行います。シンボル オア ゆりーと。」 ドロー番号の小さい選手に「総体シンボルのほうが描かれている方」か「ゆりーとが描かれてい る方」かを選択させ、コインを回転させながら空中に投げ、地面に落とす。投げたコインは空中 でつかんではいけない。コインをコート上においたまま選手にコインの向きを確認させる。 ⑧「(トスに勝った選手に)何を選びますか?」 トスの勝者が以下①~③から選択 ①サーバーかレシーバーの選択 ②エンド(コート)の選択 ③相手に上の①②のどちらかを選ばせる ⑨「試合は★★高校のサービスで始めます。」 ⑩「ウォームアップは3分間です。サービスより練習してください。」 *主審は審判台に上がる。 サービスライン・アンパイアはボールを選手に渡し、位置に付く。 サイドライン・アンパイアは位置に付く。 *トスの結果を判断し、始めのポイントでジャッジする位置に就くこと。 *選手のウェアが規定に反するときは、コートレフェリーに連絡し、指示を待つ。 ・ウォームアップ開始(審判は打球を目で追い、目のウォームアップを行う)・・・声は大きく ⑪「スリーミニッツ フォ ウォームアップ(Three minutes for warm up.)」 とアナウンスし、選手がボールを打ち始めてからストップウォッチで時間を計り始める。 ・残り2分 ⑫「ツーミニッツ(Two minutes.)」 ・残り1分 ⑬「ワンミニット(One minute.)」 ・選手紹介を開始 ⑭「ただいまより関東高等学校テニス選手権大会団体戦1回戦ダブルスの試合を行います。 試合1セットマッチで行われます。審判台から見て右側☆☆高校A選手・B選手、左側★★高校 C選手・D選手です。トスの結果A選手・B選手がサービスとなりました。」 ・試合開始 ⑮「タイム(Time.)」 ・習慣で選手がベンチに戻った場合は、20秒以内に試合を始めさせる。 *試合が始まらないときは「レッツ・プレイ!(Let’s play !)」 3 団体戦シングルスの試合開始あいさつ・・・声は普通で。 ・選手がコートに入ってきたら、主審はネット中央付近で審判台に向かって立ち、 ①「ネットを挟んでお集まりください。」 ・選手がネットの前に整列したら、主審は選手の名前を確認する。 (名前と顔が一致するように特徴を審判用紙に記入すると間違えにくい) ②「☆☆高校のAさんですか?(背中に赤リボンをつける)」 ③「★★高校のBさんですか?」 ※リボンはサービスラインアインパイアがつける。 9 ・主審の自己紹介と試合内容およびウォームアップ(3分間)の説明 【1セットマッチのとき(QFより3セットマッチ)】 ④「主審は○○高校の□□です。よろしくお願いします。」 ⑤「☆高校と★高校のシングルス(1or2)の試合を行います。この試合は1セットマッチです」 ⑥「ウォームアップは3分間です。何か質問はありますか?」 ※以下、団体戦ダブルスと同じ。 ★団体戦の勝敗ポイント決定後からトスが行われるまでに選手変更の申し出があった場合は 【主 審】・・・・・・・・・・・・・コートレフェリーを呼び、処理してもらう。 【コートレフェリー(教員)】・・・・両校の同意が得られたときは、選手変更を確認し、 トランシーバーで競技進行本部に伝える。 【個人戦のあいさつ】 1 シングルスのとき 主審コール・・・声は普通で。 ・選手がコートに入ってきたら、主審はネット中央付近で審判台に向かって立ち、 ①「ネットを挟んでお集まりください。」 ・選手がネットの前に整列したら、主審は選手の名前を確認する。 (名前と顔が一致するように特徴を審判用紙に記入すると間違えにくい) ②「☆☆高校のAさんですか?(背中に赤リボンをつける) 」 ③「★★高校のBさんですか? 」 ※リボンはサービスラインアインパイアがつける。 ・主審の自己紹介と試合内容およびウォームアップ(3分間)の説明 【1セットマッチのとき(QFより3セットマッチ)】 ④「主審は○○高校の□□です。よろしくお願いします。」 ⑤「男子(女子)シングルス( )回戦の試合を行います。この試合は1セットマッチです。」 ⑥「ウォームアップは3分間です。何か質問はありますか?」 ⑦「トスを行います。シンボル オア ゆりーと。」 ドロー番号の小さい選手に「総体シンボルのほうが描かれている方」か「ゆりーとが描かれてい る方」かを選択させ、コインを回転させながら空中に投げ、地面に落とす。投げたコインは空中 でつかんではいけない。コインをコート上においたまま選手にコインの向きを確認させる。 ⑧「(トスに勝った選手に)何を選びますか?」 トスの勝者が以下①~③から選択 ①サーバーかレシーバーの選択 ②エンド(コート)の選択 ③相手に上の①②のどちらかを選ばせる ⑨「試合は○○さんのサービスで始めます。」 ⑩「ウォームアップは3分間です。サービスより練習してください。」 10 *主審は審判台に上がる。 サービスライン・アンパイアはボールを選手に渡し、位置に付く。 サイドライン・アンパイアは位置に付く。 *トスの結果を判断し、始めのポイントでジャッジする位置に就くこと *選手のウェアが規定に反するときは、コートレフェリーに連絡し、指示を待つ。 ・ウォームアップ開始(審判は打球を目で追い、目のウォームアップを行う)・・・声は大きく ⑪「スリーミニッツ フォ ウォームアップ(Three minutes for warm up.)」 とアナウンスし、ストップウォッチで時間を計り始める。 ・残り2分 ⑫「ツーミニッツ(Two minutes.)」 ・残り1分 ⑬「ワンミニット(One minute.)」 ・選手紹介を開始 ⑭「ただいまより関東高等学校テニス選手権大会男子(女子)シングルス( )回戦の試合を行 います。試合は1セットマッチで行われます。審判台から見て右側☆☆高校A選手・B選手、左側 ★★高校C選手・D選手です。トスの結果A選手(もしくはB)がサービスとなりました。」 ・試合開始 ⑮「タイム(Time.)」 ・習慣で選手がベンチに戻った場合は、20秒以内に試合を始めさせる。 *試合が始まらないときは「レッツ・プレイ!(Let’s play !)」 2 ダブルスのとき 主審コール ・選手がコートに入ってきたら、主審はネット中央付近で審判台に向かって立ち、 ①「ネットを挟んでお集まりください。」 ・選手がネットの前に整列したら、主審は選手の名前を確認する。 (名前と顔が一致するように特徴を審判用紙に記入すると間違えにくい) ②「☆☆高校のAさんですか?(背中に赤リボンをつける) Bさんですね?」 ③「★★高校のCさんですか? Dさんですね?」 ※リボンはサービスラインアインパイアがつける。 ・主審の自己紹介と試合内容およびウォームアップ(3分間)の説明 【1セットマッチのとき(QFより3セットマッチ)】 ④「主審は○○高校の□□です。よろしくお願いします。」 ⑤「男子(女子)ダブルス( )回戦を行います。この試合は1セットマッチです。」 ⑥「ウォームアップは3分間です。何か質問はありますか?」 ⑦「トスを行います。シンボル オア ゆりーと。」 ドロー番号の小さい選手に「総体シンボルのほうが描かれている方」か「ゆりーとが描かれてい る方」かを選択させ、コインを回転させながら空中に投げ、地面に落とす。投げたコインは空中 でつかんではいけない。コインをコート上においたまま選手にコインの向きを確認させる。 11 ⑧「(トスに勝った選手に)何を選びますか?」 トスの勝者が以下①~③から選択 ①サーバーかレシーバーの選択 ②エンド(コート)の選択 ③相手に上の①②のどちらかを選ばせる ⑨「試合はCさん、Bさんのサービスで始めます。」 ⑩「ウォームアップは3分間です。サービスより練習してください。」 *主審は審判台に上がる。 サービスライン・アンパイアはボールを選手に渡し、位置に付く。 サイドライン・アンパイアは位置に付く。 *トスの結果を判断し、始めのポイントでジャッジする位置に就くこと *選手のウェアが規定に反するときは、コートレフェリーに連絡し、指示を待つ。 ・ウォームアップ開始(審判は打球を目で追い、目のウォームアップを行う)・・・声は大きく ⑪「スリーミニッツ フォ ウォームアップ(Three minutes for warm up.)」 とアナウンスし、ストップウォッチで時間を計り始める。 ・残り2分 ⑫「ツーミニッツ(Two minutes.)」 ・残り1分 ⑬「ワンミニット(One minute.)」 ・選手紹介を開始 ⑭「ただいまより関東高等学校テニス選手権大会男子(女子)ダブルス( )回戦の試合を行い ます。試合は1セットマッチで行われます。審判台から見て右側☆☆高校A選手・B選手、左側 ★★高校C選手・D選手です。トスの結果A選手・B選手がサービスとなりました。」 ・試合開始 ⑮「タイム(Time.)」 ・習慣で選手がベンチに戻った場合は、20秒以内に試合を始めさせる。 *試合が始まらないときは「レッツ・プレイ!(Let’s play !)」 12 5 審判員の仕事(試合後) 【団体戦の試合後】 1 個々の試合の終了時 主 審 ① 試合終了をアナウンスして、スコア・ボードのスコアを確認する。 ② 選手たちと握手をした後、勝者から審判用紙にサインをもらう。 ③ コートレフェリーのところへ行き、確認サインをしてもらう。 ④ 審判セットに、審判用紙・ボール・その他を入れて、競技進行本部に返却。 ※コインがなくなりやすいので必ず確認をする。 サービスライン・アンパイア ① ボールとリボンを回収し、主審に渡す。 サイドライン・アンパイア ※スコア・ボードのスコアは次の試合の審判入場までそのままにしておく。 2 全試合終了時(学校同士の終わりの挨拶) 主 審 ※ポイント決定コートの主審 ・勝者にサインをもらった後、コートレフェリーに他のコートの結果を確認し、団体戦のポイント をまとめる。以下、審判用紙を見て、次のように行う。 声は普通 ①「○番コートのサービスラインにお並びください。」 ②「ネットの前までお進みください。」 声は大きく ③「ただ今の☆☆高校と★★高校の試合は、2-1(3-0)で☆☆高校の勝ちです。」 ④「両校で礼をした後、握手をして解散してください。」 ⑤「両校、礼」 ・最初に受け取った審判セットに、審判用紙・使用球・勝者校名プレート・その他を入れて、競技 進行本部まで返却をする。 勝者の学校名のプレートは、主審が本部に持ってくること。敗者にはプレートを贈呈する。 サービスライン・アンパイア ・コート上を見て、選手の忘れ物、ボール缶等が落ちていないか確認する。 サイドライン・アンパイア ・校名プレートを回収し、主審に渡す。 注)スコア・ボードは次の試合の主審入場までそのままにしておく。 すべてを確認した上で、審判クルーは退場する。 13 【個人戦の試合後】 主 審 ① 試合終了をアナウンスして、スコア・ボードのスコアを確認する。 ② 選手たちと握手した後、勝者から審判用紙にサインをもらう。 ③ コートレフェリーのところへ行き、確認サインをしてもらう。 ④ 審判セットに、審判用紙・ボール・その他を入れて返却できるようにする。 ※コインがなくなりやすいので必ず確認をする。 サービスライン・アンパイア ① ボールとリボンを回収し、主審に渡す。 サイドライン・アンパイア ② ネームプレートを回収し、主審に渡す ※スコア・ボードのスコアは次の試合の審判入場までそのままにしておく。 最後に審判クルー全員でコート上を見て、選手の忘れ物・ボール缶等が落ちていな いかを確認し、退場する。→主審は、審判セットを競技進行本部に返却する。→その後 審判待機所の審判委員の教員に終了報告を行う。 14 6 審判員の注意事項(試合中) 主 審 の注意事項 (1)コールとスコアアナウンス ① ポイントが終わったら、直ちに大きな声で行う。 ※審判の動作は次の手順で行う。 ①ジャッジコール → ②ストップウォッチ → ③カウントアナウンス → ④スコア記入 ② 際どいボールの判定後は、失点した選手の目を見つめてうなずいたり、時にはアウトまたは フォルトのハンドシグナル、グッド(イン)のハンドシグナル(片手)を行う。 ③ ラインアンパイアのコールは原則として繰り返さない。 ④ ネットしたサービスのボールには「フォルト」のコールはしない。 ⑤ 「ダブルフォルト」のコールはしない。 (2)時間管理 ① ポイントとポイントの間のインターバルは20秒である。20秒を過ぎてもプレイしないとき は、「レッツ・プレイ(Let’s play.)」と声を掛け、プレイ続行を促す。 ② エンド(サイド)交代の時間は、前のゲームの最終ポイントが終了した瞬間に、ストップ ウォッチを作動させ90秒計る。60秒経過した時、「タイム(Time.)」とアナウンスする。 75 秒経過してもベンチにいたら「フィフティーン・セカンズ」とアナウンスする。 ※タイブレーク中は、ノーレスト(休憩無し)。エンド交代は20秒以内に行わせる。 ③ セットブレイクは120秒である。 (3)オーバールール ① ラインアンパイアの明らかなミスジャッジに対しては、直ちにオーバールールする。 直ちにしなかった場合は、ミスジャッジがミスジャッジでなくなる。 *グッドのボールをラインアンパイアが「アウト(フォルト)」とコールした場合、 主審は「コレクション。ボール・ワズ・グッド」とコールする。 Correction. Ball was good. ※明らかなエースショットであった場合は、コールのみ。 選手がゲームをやめてしまった場合は、ポイント・レット(やり直し)。 主審は「コレクション。ボール・ワズ・グッド。リプレイ・ザ・ポイント」とコールする。 *アウトのボールをラインアンパイアが「イン(グッド)」とした場合、 主審は「アウト(フォルト)」とコールする。 ② 選手の抗議によってオーバールールは絶対にしてはならない。 15 (4)クレームに対する処置 ① 事実問題(アウトかインか ネットに触れたか触れないか 等々)についての、最終判定者は 主審であり、レフェリーではない。主審は事実問題をしっかりジャッジする。 ※選手・監督には事実問題の紛争に関して、「レフェリーを呼べ」という権利はない。 ② コート上で起こったルールの法的解釈の問題に関しては、はじめに主審がその判定を下し、 もしプレイヤーがその判定に対してアピールをしてきた場合は、コートレフェリーにその最終裁 定を求める。 ■ コートレフェリーを呼びたいときは、帽子を脱ぎ合図を送る。 *正当なクレーム(事実問題を除く)が出た場合にはストップウォッチをいったん止め、 そのクレームを処置し、もう一度正式な判定とポイントをコールした後、 「レッツ・プレイ (Let’s play.)」と言い、ストップウォッチで20秒を計る。 それでもプレイを再開しないときはコートレフェリーを呼んで処置してもらう。 ③ 主審は抗議に対して「・・・と思う。」ではなく、毅然とした態度で「・・・です!」と 言うように明確な表現で答えることが大事である。 (5)メディカルタイムアウト(MTO) ① 痙攣の場合、メディカルタイムアウトをとることはできない。 ② 明らかな事故による怪我については、3分間の治療時間が取れる。怪我をした選手については 怪我発生直後に治療するかどうかを判断しなければならない。 *トレーナー(医師)が到着するまでの時間は、3分の中には含まれない。 *発生直後とは「怪我をした瞬間から次のエンドの交代終了までの間」とする。 *治療後、エンドの交代時に再治療を受けることができる。そのときは90秒である。 ■ 痙攣、怪我については、帽子を脱ぎ合図を送り、コートレフェリーを呼び、 処置してもらう。 (6)レット ① サービスのレットの場合、そのサービスのみをやり直す。 「レット。ファースト(セカンド)サービス。(Let. First(Second) service.)」とコール。 ② ポイント・レットの場合は,「レット」とコールしてプレイを止めてそのポイントのファースト サービスから行う。※「レット」とコールするタイミングには十分注意する。 ※たとえそのポイントのラリーがセカンドサービスから始まったとしても、やり直しの場合、 ファーストサービスからやり直す。 主審は「レット。リプレイ・ザ・ポイント。(Let. Replay the point.)」とコールする。 ※試合中よく起きるポイント・レットは、インプレイ中に他のコートからボールが転がって 来たときである。基本的にはいつ「レット」をコールしても良いが、完全にポイントが 決まりそうな時(エース級ショットが打たれた時)にはかけない。(タイミングに注意) ※選手はレットのコールをすることができない。 ③ ファーストサービスをフォルトし、セカンドサービスを行うまでに妨害(他のコートから ボールが進入してきた等)があった場合、サーバーの動作がセカンドサービスのための レディポジションに入っていたときは、ポイントのレットとなって改めてファースト サービスを行い、それ以外の場合は「ウェイト・プリーズ」とコールし、そのままセカンド サービスのやり直しとなる。 16 (7)その他 ① トスが終わり、サービス・レシーブ・エンド等が決まって、ウォームアップが始まったが、 試合が開始されるまでに雨が降ってきてプレイが中断し、再開されたとき、先程のトスの 勝者が「選択をやり直したい」と申し出たら、受け入れなければならない。 例:トスの勝者は「サーブをとったが、レシーブをとりたい」と要求できる。 ② フットフォルトについては、積極的に「フットフォルト!!」とコールする。 ※フットフォルトはプレイヤーの癖の問題であることが多い。フットフォルトを犯す選手は ゲーム当初から犯している場合がほとんどなので、早い段階で発見しコールすること。 ゲーム終盤になって初めてフットフォルトをとるとトラブルになりやすい。 ※相手選手・監督・ベンチコーチの指摘によって初めてフットフォルトをとるのも良くない。 ③ 試合中、スコア・ボードを確認してゲームスコアが一致しているかを調べ、一致していないとき は、ラインアンパイアに指示して訂正させる。 ④ コールの声が小さいとクレームが付きやすくなるので、常に大きな声ではっきりコールする。 試合時のアナウンス ① 試合開始・・・サーバーが松岡選手の場合 1セットマッチの場合 「1セットマッチ 松岡 トゥ サーブ プレイ」 3セットマッチの場合 「ザ ベスト オブ 3タイブレーク セッツマッチ 松岡 トゥ サーブ プレイ」 ●「松岡」の部分は、団体戦では学校名でアナウンスする。ただし、「○○高校」の「高校」は省略 してもよい。 ② アドバンテージ時のアナウンス 「アドバンテージ 松岡」 ●団体戦では、学校名でアナウンスする。 ●個人戦は個人名でアナウンスする。 (ダブルスではサーバーもしくはアドバンテージサイドの選手の名前。) ③ ゲームを取った時のアナウンス ◇1ゲーム終了時 「ゲーム 松岡(福井) ファースト ゲーム 福井(松岡) トゥ サーブ」 ●アナウンスの手順は「ゲーム」→「取った方の名(学校名)」→「スコア」 ●ゲームカウントのアナウンスはそのゲームを取得したポイントの後に直ちに言う。次のゲームの サーバーがポジションにつく時ではない。 ●個人戦ダブルスでのゲーム終了時には、両選手の名前をコールする。 ◇2ゲーム終了以降 17 「ゲーム 伊達 1-1(ワン オール)」 「ゲーム 松岡 松岡 リーズ 2-0(ツー ラブ)」 ●エンドチェンジの時間は 90 秒以内である。60 秒経過で「タイム!」。75 秒経過でポジションにつ いていない場合「フィフティーン・セカンズ」とアナウンスする。 ④ タイブレーク前のアナウンス 「ゲーム 伊達 6 オールタイブレーク 松岡トゥ サーブ」 ⑤ タイブレーク時のアナウンス 「1-0(ワン・ゼロ)松岡」 「4-1(フォー・ワン)松岡」 「1-1 (ワン・オール)」 「4-3 (フォー・スリー)松岡」 ●タイブレーク中のスコアは、最初にスコアをアナウンスし(大きい数字を先に)、次にリードして いる選手(学校)をアナウンスする。 ●タイブレーク中の「0」は、「ラブ」ではなく「ゼロ」とアナウンスする。 ⑥ セット終了時のアナウンス(3セットの場合) 「ゲーム アンド ファースト セット 松岡 7-6(セブン・シックス)」 (セカンドセット開始直前)「セカンド セット」 「ゲーム アンド セカンド セット 伊達 6-4(シックス・フォー) ワンセット オール」 ファイナル セット開始直前)「ファイナルセット」 ⑦ 試合終了のアナウンス ◇(松岡選手が1セットの試合でタイブレークの末に勝利した場合) 「ゲーム セット アンド マッチ 松岡、 7-6(セブン・シックス)」 ◇(伊達選手がセットカウント 2-1 で勝利。ゲームカウントは6-7、6-4、6-0) 「ゲーム セット アンド マッチ 伊達、 ツー セッツ トゥ ワン。 6-7、 6-4、6-0(シックス・セブン、 シックス・フォー、シックス・ラブ)」 18 ラインアンパイア の注意事項 (1)コールとハンドシグナル ① 与えられたラインのみの判定を行い、担当するラインに集中する。 ラインを判定するに当たっては、ラインの外側間際に照準を合わせるのが有効である。 *転がってきたボールを拾う必要はない。判定に集中すること。 ② 「アウト(Out)」「フォルト(Fault)」のコールは、ボールが接地した瞬間に「アゥ!」, 「フォ!」のように最初にアクセントをおいて大きな声で行い、次にハンドシグナルを添える。 ※ まず大きな声! 一呼吸おいてハンドシグナル ③ ハンドシグナルは、主審のアナウンスが終わるまでそのままにしておく。アウトもしくは フォルトのハンドシグナルは、指をそろえて手のひらを主審に向け、腕を真っ直ぐに水平に 伸ばす。ハンドシグナルはコールに添える補助的なものである。 ④ ライン際(ライン内側の1m程度)にイン(グッド)のボールに対しては、セーフ シグナルを出す。エースのときは大きく、ラリーが続いているときは控えめに出す。 いずれの場合も声は絶対に出してはいけない。セーフシグナルは、手の甲を主審に向ける (地面に垂直)。 ⑤ ボールが実際にアウトになるまで、またはボールがパーマネント・フィクチェアにぶつかる までは、決して「アウト」をコールしない。 (2)訂正 ① インのボールを間違えて「アウト」「フォルト」とコールしたときは、 直ちに「コレクション。(Correction .)」 とコールし、片腕を垂直にあげる。そして、セーフシグナルをだす。 ② アウトボールに対してセーフシグナルを出したときは、「コレクション」と言わずに、 直ちに「アウト」「フォルト」のコールをして、ハンドシグナルを出す。 *間違いを訂正することは恥ではない。悪びれることなく積極的に訂正すべきである。 *「コレクション」を言いそびれて、その返球がネットを越え、相手がそれを打ってし まっても必ず言う。あとは主審の判断に任せればよい。 (3)オーバールール ① 自分の判定を主審にオーバールールされても、決して悪びれないこと。 ② オーバールールされたとき、もしハンドシグナルを出していたら、それをすぐに解除し、 あとは一切主審に任せる。 (4)クレームに対する処置 ① 選手および監督が、抗議してきても一切声を出して答える必要はない。 *ライン際のボールに対して選手が判断を求めた場合は、ハンドシグナルで答える。 ② クレームの処理については、すべて主審あるいはコートレフェリーに任せる。 19 (5)その他 ① いかなる場合でもボールマークを調べる必要はない。 ② ボールの落下地点が見えなかったときは、主審の方を向いて両手で目を覆う。(アンサイト シグナル) ③ 選手がコートを離れる必要があるときは、主審とコートレフェリーの許可を得る。 【サービスライン・アンパイア】 ① ボールチェンジ(セットごと)やロストボールなどのボール管理をしっかりと行う。 ② サービスラインを判定するときは、低い姿勢をとり、頭をサービスラインに向け、視野の 一角にサーバーが見えるようにして、目とラインが一直線上にあるようにする。 (サービスの動作が目に入り、しかも頭を動かさずにサービスラインに集中できる姿勢) ③ 選手によってラインを隠されてジャッジしにくい場合は見える位置に移動する。 ④ 試合前 スコア・ボード、第1セットの欄に「0」「0」を表示する。 同様に各セットの始まる前に「0」「0」を表示する。 第1セットが終わるまでは、第2・第3セットの欄は空欄にしておく ⑤ 試合中 コートチェンジになったら速やかにスコア・ボードの位置に移動し、スコアを更新する ⑥ 試合終了後 ※すべてのセットのスコアを表示しておく。次の試合の主審が入場するまでは「0」に 戻さない。 ※スコア・ボードのネームプレートは審判セットに入れ、進行本部に返却する。 敗者へは、ネームプレートを差し上げても構わない。 スコア・ボードの設置箇所について →審判台横 にフックで掛けて使用する。当日朝に担当に指名された生徒が設置する。 【サイドライン・アンパイア】 ① サイドライン・アンパイアはスコア・ボードを提示する任務もあるので、スコアに注意する。 主審のアナウンスとスコアが同じになっているかを常に確認する。 ② 試合開始前 ※対戦する選手(学校)のネームプレートが正しいことを確認し、所定の位置にセットする。 ドロー番号の小さい方を上にする。(赤いリボンの選手・学校である) 20 7 審判配置と判定ライン 4人制審判の場合 デュースサイドからのサーブ時 ■主審 ダブルス時 シングルス時 ▲ ▲ ◎サーバー ◎ サイドライン アンパイアB ▲ サイドライン アンパイアA ★シングルス時 ★ダブルス時 ◎ レシーバー ◎ ● ●サービスライン・アンパイア アドサイドからのサーブ時 ■主審 レシーバー アンパイアA ★ダブルス時 ★シングル時 ◎ サイドライン アンパイアB ▲ シングル時 ダブルス時 ▲ ▲ ◎サーバー ● ●サービスライン・アンパイア ■主審が判定するラインは ・ベースラインを判定する。フットフォルトも判定する。 ●サービスライン・アンパイアが判定するラインは ・サービスラインの判定をして、ポスト(ポール)横に移動する。(ポストには触れないこと。) ★サイドライン・アンパイアAが判定するラインは ・サービスサイドラインとサイドラインを判定する。(ネット越しにも見る。) ・ダブルスではサービスサイドラインの判定後、移動してサイドラインを判定する。 ▲サイドライン・アンパイアBが判定するラインは ・サービスセンターラインとサイドラインを判定する。(ネット越しにも見る。) ・サービスセンターラインの判定後、移動してサイドラインを判定する。 (シングル時はシングルサイドラインまで、ダブルス時はダブルスサイドラインまで移動する。) ・サーバーがセンターマークの仮想延長線上を越えてサーブしていないかを判定する。 ※ 試合によっては 8 人制で審判を担当する場合がある。 21 8 審判員の主なコール 主 :主審がコールするもの サイド:サイドライン・アンパイアがコールするもの サービス:サービスライン・アンパイアがコールするもの (1)フォルト(Fault)…サイド・サービス (主はオーバールール・復唱時のみコール) ① サービスがサービスコートの外に落ちた時のみコールし、ネットにかかった時は言わない。 ② 主審はセカンドサービスがフォルトした時に「ダブルフォルト」と言ってはいけない。 2回目の「フォルト」のコール後、直ちにポイントをアナウンスする。 (2)アウト(Out)…主・サイド ① ネットを越えた打球がコートの外側に落ちるか、パーマネント・フィクスチュア(審判台やフェン スなど)やコート外の何かにノーバウンドで触れた時。 ② 明らかにアウトが予想されても、ボールがバウンドするまではコールしてはならない。 (3)レット(Let)…主 ① 「サービス・レット」の場合、「レット、ファースト(セカンド) サービス」とコールし、そのサ ービスのみ、やり直す ② 「ポイント・レット」の場合、「レット リプレイ・ザ・ポイント」とコールしてプレイを止め、全 てファーストサービスからやり直す。 ●他のコートからボールが進入してきたなどの場合は、ためらわずに「レット」をコールする。 ●「レット」は選手から要求することはできないので、主審が速やかに対応する。 ●「レット」のコールの直前の打球がアウトやネットの場合は打った選手の失点になる。 エースの場合は、ポイントはそのまま成立する。(そのボールが打たれた瞬間に妨害になって いたかの見極めが大切!) ●シングルス・スティックがはずれた場合は、直ちに「レット」をコールする。 ③ ファーストサービスをフォルトし、セカンドサービスを行うまでに妨害(他コートからのボール の進入など)があった場合でも、サーバーがレディポジションに入っていたときは「ポイント・レッ ト」となる。 ●「レディポジションに入る」とは「サービスのモーションを開始した」ことをいう。 ●レディポジションに入っていない場合は、「ウェイト・プリーズ」とコールする。 その後、セカンドサービスを行う。 (4)フットフォルト(Foot Fault)…主・サイド ① サーバーが構えてからインパクトの瞬間までに、次のことが起こればフットフォルトである。 ●ベースラインを踏んだ。 ●サイドライン(ここはサイドがジャッジ)やセンターマークの仮想延長線を越えた。 ② フットフォルトは、サーバーがボールをインパクトした直後にコールする。(インパクト前の コールは審判による妨害であるため「レット」となり、ファーストサービスからやり直しとなる。) ③ ウォームアップ時より選手の癖に注意し、見つけ次第、フットフォルトを取ること。 (5)ノット・アップ(Not Up)…主 ① プレイヤーが打つ意志をもってツーバウンド以上で打ったボールがネットが越えたとき。 (6)スルー(Through)…主 ① 打球がネット(の穴)を通り抜けた時。 22 (7)ファウル・ショット(Foul Shot)…主 ① 故意による2度打ち。(偶然の二度打ちは失点とならず、プレイを継続する。) ② ボールがネットを越してくる前に打った時。(いわゆる「オーバーネット」。) ③ ダブルスで、パートナー同士が続けて打った時。 (8)タッチ(Touch)…主 ① インプレイの間、身体・ラケット・着衣・持ち物(以上3つは手(身体)から離れていても)がネッ ト・ポスト・バンド・ストラップ・相手コート内の地面に触れた時。 ② ボールが、手から離れたラケット・身体・着衣及び持ち物に触れた時。 ③ ボールがラケットをかすった時。 (9)ヒンダランス(Hindrance)…主 ① プレイヤーが相手を妨害した時。故意ならば失点、無意識ならばポイント・レット。 ② インプレイ中に、大きな声を発した場合は妨害となり失点。 ③ インプレイ中に、ラケット・シューズ以外の持ち物(帽子、2コ目のボール等)を相手コート以外 の場所に落とした時、「2回目以降はヒンダランスとして失点となります。」と選手に伝えたうえで 1回目のみ「レット」とする。 ※相手コートに落とした場合は即失点となる。 (10)ウェイト・プリーズ(Wait Please)…主 ① サーバーがレディポジションに入る前に、他コートからボールが進入した場合、レシーバーや線審 がポジションについていない場合は「レット」ではなく、「ウェイト・プリーズ」とコールする。 (11)コレクション(Correction)…主・サイド・サービス ① 主審が「フォルト」や「アウト」のコールが明らかに誤りであると判断した時。コールは「コレ クション、(ザ ボール ワズ) グッド。」であり、ポイント・レットとなる。 ●ポイント・レットとなるのは、審判のコールでプレイヤーが妨害を受けたと判断するためで、 この場合はさらに「レット」をコールする。 ●「アウト」や「フォルト」のコールに関係なく、返球の可能性が全くなかったと判断した場 合は、そのままボールを打ったプレイヤーの得点とする。 ② 線審がグッド(いわゆるイン)とジャッジしても、主審から見て明らかにアウト(フォールト)の 時は「コレクション」をコールせず、「アウト」もしくは「フォルト」と直ちにコールする。 ③ 選手の抗議(クレーム)によってオーバールール(覆すこと)してはならない。主審は抗議に対し、 「~と思う」ではなく、毅然とした態度で「アウトでした」とはっきり答えること。 ④ コールを言い間違えた時などに「15-0・・・コレクション 0-15」などと訂正する。 ⑤ 線審が「アウト」・「フォールト」とコールし、シグナルを出した後で間違いに気付いた場合は、 「コレクション」と言い、「イン」のシグナルを出す。 23 9 主審のテクニックと注意事項 (1)コールとアナウンス ① 線審のついているラインも含めて、全てのラインコールの責任は主審にある。 ② 常にポイントスコアとサーバーを頭に入れておく。ポイントが決まったら、まずスコアをアナウ ンスし、その後でスコアカードに記入する。何よりもまずアナウンス。 ③ スコアのアナウンスはタイミングよく行う。原則は、ポイントが決まったら「直ち」に「ハッキリ 」と「大きな声」で(観客席にも聞こえるように)アナウンスする。場合によっては拍手や声援の 収まるのを待ってアナウンスする。 ④ スコアカードをつけながらのアナウンスは避ける。 ⑤ サーバーがサービスの用意に入ったら、必ずレシーバーをチェックする。 ⑥ ポイントが決まったとき、失点した選手を視野に入れておく。何か選手が質問したら答える。 ⑦ オーバールールするときは直ちにすること。プレイヤーの抗議のあとではできない。 ⑧ 線審の「アウト」・「フォルト」のコールは、必ず繰り返す。(復唱する) ※線審がジャッジをしなかった場合やできなかった場合、代わりにコールする。 ⑨ 特にきわどいジャッジのあとは、失点した(またはフォルトした)選手、コールした線審に目を 配る。 ※選手が「目」で確認を求めてきた場合は、アウトなら人差し指を軽くたて、インなら指をそろ えて手のひらを下に向けて、判定が正しいことを伝える。 (2)時間管理 20 秒 :ポイントとポイントの間は 20 秒以内とする。 90 秒 :エンドの交代は 90 秒以内とする。奇数ゲームが終了した時点で、ストップウォッチで計る。 ※60 秒経過したら「タイム!」とアナウンスし、75 秒経過しても選手がコートに入っていない場合 は、「フィフティーン・セカンズ」とアナウンスする。 ① 主審はストップウォッチを首からかけ、ポイント、ゲームの終了とともに計時する。 ② 選手からの抗議には、再度自分が下した判定をアナウンスする。それでも選手がプレイしない場合 は「レッツ・プレイ!」とアナウンスする。 ※その後も 20 秒以内にプレイしない場合は、帽子を振ってコートレフェリーを呼ぶ。 ③ 疲労回復などのためにスローペースでプレイをする選手がいれば、20 秒・90 秒を確実に計時し、 時間以内にプレイをしない場合は、「タイム!」とアナウンスする。 ※それでもプレイしない、または同じことを繰り返した場合、帽子を振ってコートレフェリーを 呼び、コートレフェリーの指示に従って「タイム・バイオレーション」をアナウンスする。 ●アナウンスは「タイム・バイオレーション。ウォーニング、 ○○選手」(=警告) ●2回目以降は「タイム・バイオレーション。ポイント・ペナルティー、 ○○選手、(新しいス コアのアナウンス)」(=ペナルティーとしてアナウンスのたびに1ポイントを失う。) ●場合によってはコード・バイオレーションに移行することがある。 ④ タイブレークのエンドチェンジではベンチに座ってはいけない。 ●ただし、汗を拭いたり、水分を補給することは可能である。 ⑤ 試合開始と終了の時刻をスコアカードに記入する。 120秒:セットとセットの間は120秒以内とする。 24 (3)スコアカードの記入 コートに入る前 ① 「審判の氏名と高校名」、「コートレフェリー名」、「試合形式」を記入しておく。 プレマッチミーティング時 ① 選手の名前を確認する際、選手の特徴(ウェアの色、背の高低など)をスコアカードの氏名欄にメモ しておくと便利である。 ② コイントスの後、以下の項目を記入する。 ※コイントスの勝者にチェック(✓)を入れる。 ※「サーバーサイド」および「タイブレーク」の欄はその試合のエンド通りに選手名を記入する。 ③ ダブルスの場合は「Doubles receivers」欄に、審判台から見たレシーバー名を記入する。 試合開始後 ① 試合開始時刻を記入する。 ② ポイントは斜線「/」で表す。サーバーがポイントを取ればゲーム欄の上段に、レシーバーがポイン トを取れば下段に記入する。 ●「C」はコード・バイオレーション。(ポイントを取った方は×、コード・バイオレーションを 取られた方にC。) ●「T」はタイム・バイオレーション。(ポイントを取った方は×、タイム・バイオレーションを 取られた方にT。) ③ ゲームスコアは「スコア」欄に、前のゲームを累積して記入する。 ④ デュースが続き、ゲーム欄に記入しきれない場合は、下の「Additional advantage points」欄にサ ーバー名と、第何ゲームかを記入した上で、続きを記入する。 ⑤ タイブレークは、斜線ではなく、数字を記入していく。 ●「C」・「T」の記号はバイオレーションを取られた方に記入する。 ⑥ エンドチェンジの時間を利用して、ポイントの記入もれ等のミスがないかチェックしておく。 試合終了後 ① 「勝者サイン」欄上のゲームスコア記入欄に記入する。 ●タイブレークは、7-4だったら(4)と小さくポイントを記入する。 ② 試合終了時刻を記入する。 ③ 勝者にサインをもらう。 ④ コートレフェリーにスコアカードの確認後サインしてもらう。 (4)オーバールール ① 線審の明らかなミスジャッジに対しては、直ちにオーバールールする。 ② 決して選手や監督の抗議によってオーバールールしてはならない。 ③ インのボールを「アウト」や「フォルト」とミスジャッジのコールをした場合。 ●アナウンスは「コレクション! ザ ボール ワズ・グッド」 ●主審がエースボール又はあきらかなアウト/ネットと判断した場合は、ポイントを成立させる。 それ以外の場合は「レット!リプレイ・ザ・ポイント」とコールし、ポイント・レットとする。 ④ アウトやフォルトのボールを「イン」とミスジャッジした場合。 ●「アウト」、「フォルト」と直ちにコールして訂正する。 25 (5)クレームに対する処理とその事例 処 理 ① 事実問題(アウトかインかなど)についての最終判定者は主審であり、レフェリーではない。 ●プレイヤーの要求で、線審の判定をオーバールールしてはならない。 ●選手や監督にレフェリーを呼ぶ権限はない。 ② ボールマークの確認は、ハードコートでは出来ない。 ●選手がボールマークの確認を要求しても、応じてはならない。 ③ クレームに対して、「~と思います」というあいまいなジャッジではなく、毅然とした態度で「今の はアウトでした」と明確な表現で答えること。 事 例 ① 選手・監督「今のボールはアウト(イン)じゃないのですか?」 主審「今のボールはイン(アウト)でした。」と言って、もう一度スコアをコールする。 ② 選手「ボールマークを確認してくれ!」 主審「ハードコートではボールマークは調べられないことになっています。」 と言って、もう一度 スコアをコールし、「レッツ・プレイ!」で試合を進行させる。 ③ 選手「今のサービスはレットだろ!」 主審「私には確認できませんでしたので、ポイントは成立します。」 ④ 選手の陰に隠れたボールをジャッジできず「レット」のコールをしたら、選手が説明を求めた。 主審「選手の陰に隠れてアンサイトだったので、レットでお願いします。」 (6)コートレフェリーを呼ぶケースと、ソフト・ウォーニングの事例 コートレフェリーを呼ぶ場合は、帽子を振ってコートレフェリーを呼び、内容を説明する。 コートレフェリーを呼ぶケース ① 選手、ベンチコーチ、観客のコード・バイオレーション(悪質な態度など)などを発見した場合。 ●「コード・バイオレーション」にあたる行為は以下のものである。 ・不当な遅延行為 「レッツ・プレイ!」の指示から 20 秒以内に試合を開始しない。 メディカルタイムアウトによる中断後、30 秒以内に試合を再開しない。 疲労や体力消耗によって、試合が続行できない。 ・声やしぐさによる卑猥な表現 ・コーチング(選手の携帯電話が鳴った場合もこれに該当する) ・ボール・ラケットまたは用具の乱用 ・言葉での侮辱 ・身体に対する危害 ・その他、スポーツマンらしくない行為 (相手側コートのボールマークを調べようとして相手方コートに行くなどの行為も含む。) ●コートレフェリーからアナウンスを指示されたら、「コード・バイオレーション、 ラケットの乱 用、ウォーニング、 ○○選手」のように行う。 ●コートレフェリーが直接ペナルティーを科することもある。 26 ② 選手がケガ・体調不良やけいれんを起こした場合。 ③ 選手がトイレットブレークを要求してきた場合。 ④ ボールが、コート外に出て、探したが見当たらない場合。 ⑤ 法的問題(ルールの解釈)について、主審の判定にプレイヤーがクレームを付けてきた場合。 ⑥ その他、突発的な出来事や困った事態になった場合。 ソフト・ウォーニングの事例 ●次のような場面を見た場合、「ソフト・ウォーニング」によって事態を収拾するように努める。 ●いずれのケースでも、ソフト・ウォーニングを伝えた後は、その内容をコートレフェリーを呼ん で報告すること。 ① インプレイ中に選手に向かって監督がアドバイスしている。 主審「インプレイ中のアドバイスはお控えください。」 「アドバイスはエンドチェンジの時のみにしてください。」 ② 監督がエキサイトして大声を出したり、派手なガッツポーズをとったり、立ち上がったりしている。 主審「お静かにねがいます。」 「エンドチェンジの時以外は立ち上がらないでください。」 ③ 監督がベンチをはさんで両方のコートの選手を応援している。 主審「応援はこちらのコートのみにしてください。」 ④ エンドチェンジの際、ボールパーソンが選手をあおいであげている。 主審「ボールパーソンはネット付近にいてください。」 ⑤ 選手が審判に暴言を吐いた。 主審「次に暴言を吐いたら、コード・バイオレーションになります。」 →帽子を振って、ただちにコートレフェリーを呼ぶ。 ⑥ 著しくマナーに反する応援を行う観客がいる。 主審「静かにして下さい。」 27 10 線審(ラインアンパイア)のテクニックと注意事項 (1)線審の種類と役割 ① サービスライン・アンパイア ●判定後はプレイの妨げにならないように、ポスト横に速やかにムービングする。(ポストには触 れない。) ●以下の通りにスコア・ボードを管理する。 Ⅰ)試合前に以下のプレートを受け取る。 ・ネームプレート(主審から。) Ⅱ)以下の通り、スコア・ボードにプレートを設置してから整列する。 ・ネームプレートを、小さい番号が上になるように設置する。 ・「0」の数字プレートを上段・下段ともに設置する。 Ⅲ)試合中の数字プレートの変更は、エンドチェンジの際に直ちに行う。 ・主審のゲームスコアのアナウンスをよく聞き、正確に数字を入れ替える。 Ⅳ)試合が終了したら直ちに最終スコアを表示する。 (次の試合までそのスコアは残しておく。) Ⅴ)ネームプレートなどは、 ・団体戦:学校プレートをはずし主審に渡す。S1・S2のプレートは主審セットに戻す。 ・個人戦:勝者のプレートは主審に渡し、敗者のプレートは選手に贈呈する。 1 18 高 崎 5 22 前 橋 3 2 3 ② サイドライン・アンパイア ●4人制審判時はネットの向こう側のラインも判定する。 ●サーバーがセンターマークやサイドラインの仮想延長線を越えてサーブをしていないかを判定し 越えている場合はサーバーがボールをインパクトした瞬間に「フットフォールト!」とコール する。(6人以上の審判がつく場合は、サーバーがベースラインを踏んでいるかどうかも確認す ることになる。) (2)コールとハンドシグナル ① コールは「フォルト」、「フットフォルト」、「アウト」、「コレクション」の4種類。 ●サービスライン・アンパイアは「フットフォルト」、「アウト」のコールはない。 ② コールは短く。フォルトは「フォ!」アウトなら「アウ!」と発音すると聞き取りやすい。 ③ ボールが落ちた瞬間に素早くコールし、その後にハンドシグナルを出す。 ④ 「イン」の場合は無言で両手指先を揃えて手のひらを下に向けて「グッド」のシグナルを出す。 ●「グッド」のシグナルはラインから1m程度をひとつの目安とする。 ⑤ 「アウト」、「フォルト」の場合はコールした後に、一呼吸おいてからハンドシグナルを出し、 3秒間静止する。 ⑥ 選手の体で隠されるなどしてどうしても見えなかった場合は、両手をほほの位置にあげる。 ●これを「アンサイト」といい、この場合は主審が判断する。 28 (3)ボールの見方 ① じっとラインを見ていては、いつボールが来るかわからず、正確な判定がむずかしい。 担当ラインの近くにボールが来ない時はプレイを見るとよい。 ② ボールがラインに来ると思ったら、ボールを目で追いかけるのではなく、ボールよりも先にラインの 外側に注目するように心がける。 ③ サービスライン・アンパイアは、サーバーがレディポジションを取るまで様子を見る。 サーバーがトスの動作に入ったら、ラインの外側に視線を集中させる。 ④ 基本的には担当ラインの延長線上に構えるが、プレイヤーのポジションでラインが見えない場合は速 やかに最も見やすい位置に移る。 ⑤ ムービングは、次のボールの判定ができるように、プレイを見ながら素早く走って移動する。 特にダブルスではサイドラインまでの移動距離が長くなることと、リターン直後のボレーボールが サイドラインへ飛ぶことがあるので、ダッシュで移動する。 (4)訂正 ① インのボールを間違って「アウト」または「フォルト」とコールした場合は、直ちに「コレクショ ン」と大きな声でコールし、「グッド」のシグナルを出す。 ② アウトのボールに対してグッドシグナルを出した場合は、直ちに「アウト」、「フォルト」のコー ルをしてハンドシグナルを出す。「コレクション」は必要ない ③ 間違いを訂正することは恥ではない。悪びれることなく積極的に訂正すること。 ④ 主審にオーバールールされた時は、ハンドシグナルをすぐに戻し、判定に従う。 (5)クレームに対する処置 ① 選手が抗議してきても、選手と目を合わせて、ハンドシグナルを継続させる。選手と会話をかわす必 要はない。曖昧な態度、照れ笑いは、かえって立場を悪くする。 ② クレームの処理については、すべて主審に任せる。 ③ ハードコートなので、ボールマークを調べない。 (6)その他 ① ジャッジに集中するために、審判員はボールを拾う必要はない。 ② 選手が勝手にジャッジ(声や仕草等)することに、決して惑わされてはならない。 ③ 選手・監督・観客から何か言われた場合は、言い返さず、遠慮せずにコートレフェリーに報告し、 「注意」「警告」等を取ってもらうこと。 ④ 試合中、コートを離れる必要がある時は、コートレフェリーに申し出て、許可を得ること。 ⑤ エンドチェンジの間は休息を取ること。また、椅子の下に置いた飲料水を飲み、水分を十分に補給す ること。飲料水は各自用意すること。 レディポジション グッド アウトまたはフォルト 29 アンサイト 11 知っておきたいテニスルール (1)パーマネント・フィクスチュア ●「パーマネント・フィクスチュア」とは「コートの周りにある全ての施設、設備、主審、線審、ボール パーソンのこと」をいい、シングルス時にはシングルス・スティック外側のネットポストやネットもパー マネント・フィクスチュアとみなされる。 Q1:インプレイ中のボールを地面に落ちる前に、ボールパーソンや線審がうっかりつかんだ場合は? A1:ボールを打った者の失点になる。 Q2:シングルス・スティックを立ててシングルスを行っているとき、ラリー中のボールがダブルス用ポスト に触れて相手方のコートに入った場合は? A2:シングルス・スティックの外側はパーマネント・フィクスチュアであり、バウンド前にパーマネント・ フィクスチュアに当たった場合は失点となる。 Q3:シングルスを行っているとき、シングルス・スティックとダブルス用ポストとの間にあるネットに、イ ンプレイ中のプレイヤーが触れた場合は失点になるか? A3:パーマネント・フィクスチュアにプレイヤー自身が触れても、失点にはならない。 (2)ボール Q1:インプレイ中にボールが破れた場合は? A1:そのポイントをやり直す。 Q2:ポイントが終わったとき、ボールが軟かくなっていたら、そのポイントはやり直すか? A2:ボールが破れたのではなく、単なる軟化の場合、ポイントはやり直さない。 (3)ラケット、ストリング Q1:ラリー中にストリングが切れた場合は? A1:そのポイントはそのままでプレイしなければならないが、ポイント終了後ただちに正規のラケットに交 換する。持っているラケットのストリングが全部切れた場合、プレイヤーはコートレフェリーの許可を 得て、第三者にラケットの補充を頼むか、プレイヤー自身がコートを離れることができるが、いずれの 場合も次のポイントが始まるまでの時間内(20 秒または 90 秒)で用意しなければならない。時間内に 再開できない場合はコード・バイオレーションの対象となる。 (4)サービス、サーバー Q1:ダブルスで、サーバーのパートナーに当たったサービスの扱いは? A1:フォルトとなる。 Q2:ファーストサービスの打球時に、サーバーのストリングが切れ、そのサービスがフォルトの場合は? A2:切れたままセカンドサービスを打っても、ラケットを交換してセカンドサービスを打ってもよい。 Q3:サービスがシングルス・スティックにあたったあと、正しいサービスコートに落ちた場合は? A3:地面に落ちる前にパーマネント・フィクスチュアやシングルス・スティックまたはネットポストに触れ た場合はフォルトとなる。 Q4:ファーストサービスがネットにあたったはずみでシングルス・スティックが倒れた場合は? A4:ポイント・レットになる。スティックを立て直して、ファーストサービスからやり直す。センタースト ラップの止め金がはずれた場合なども同じである。 30 Q5:サーバーが誤ったサイドからサーブするのが発見された場合はどうするか? A5:ただちに誤りを訂正し、スコアに応じた正しいサイドからサーブする。誤りが発見される前にフォール トしたサービスは成立する。 Q6:サーバーの順序が間違っていることに気づいた場合はどうするか? A6:気づきしだい、本来のサーバーに代わる。気づいたときに、すでにゲームが終了していた場合は、入れ 替わったままの順番で行う。 Q7:タイブレーク中にサーバーの順序が間違っていることに気づいた場合はどうするか? A7:偶数ポイント終了時に気づけば正しい順番に戻し、奇数ポイント終了時に気づけば順番が入れ代わった ままプレイを続ける。 (5)レシーブ、レシーバー Q1:ファーストサービスがフォルトになった時にレシーバーのストリングが切れた場合は? A1:レシーバーはラケットを換えないでそのままそのポイントをプレイしてもよいし、すぐラケットをかえ てもよい。ただし、レシーバーがラケットを換えた場合は、ポイント・レットとなり、ファーストサー ビスが与えられる。 Q2:ネットに触れて飛んできたサービスのボールを、レシーバーが思わずノーバウンドでつかんでしまった 場合は? A2:サービス・レットとなり、そのサービスをやり直す。 Q3:ダブルスでサーブしたボールが、地面に落ちる前にレシーバーのパートナーに当たった場合は? A3:ボールを当てられたプレーヤー(チーム)の失点となる。 Q4:レシーバーがいったん構えた後、サーバーがセカンドサービスを打つ寸前に、レシーバーが手を上げて 「ノットレディ」を知らせたが、サーバーが気づかずにサーブを打ってしまった場合は? A4:ファーストサービスからやり直す。 Q5:ダブルスのゲームの途中で、レシーブの位置を間違えていることに気づいた場合は? A5:そのゲームはそのままの位置でレシーブを行い、次のレシーブ・ゲームで本来の順番に戻す。 (6)プレイヤーの失点と有効返球 Q1:届かないと思って投げたラケットにボールが当たり、相手コートに入った場合は失点になるか? A1:手から離れたラケットにボールが当たった場合は失点である。 Q2:プレイヤーが、ネットの仮想延長線を越えて相手側に入り込んだ場合は失点になるか? A2:相手コートに入らない限り、返球の前後に関わらず失点にはならない。 Q3:ラリー中にシングルス・スティックにあたったあと、正しくコートに入っても失点になるか? A3:ならない。有効返球である。(ただし、サービスの場合はフォルトとなる。) Q4:ボールがバウンドした後、逆回転がかかって(風に戻されて)ネットを越えて相手側に戻ったので、ネ ットを越えて返球した場合は失点になるか? A4:ならない。有効返球である。 Q5:ネットの自分側で打った後、ボールは正しく返球されたが、自分のラケットがネットを越えて相手側に 突き出た場合は失点になるか? A5:ならない。有効返球である。 31 (7)妨害 Q1:インプレイ中、隣のコートのプレイヤーが勢いあまって自分たちのコートへ走りこんできて、自分たち のプレイが妨害を受けた。この場合、レットとしてポイントのやり直しはできるか? A1:できる。 Q2:インプレイ中のボールが、空中で他のボールと当たった。この場合、レットとしてポイントのやり直し はできるか? A2:できる。 Q3:ポイントが始まったとき、すでにコート上に転がっていたボール、または他の物体がプレイ中に邪魔に なった。この場合、レットとしてポイントのやり直しはできるか? A3:妨害ではないので、やり直しはできない。 (8)誤りの訂正 Q1:誤りが発見されたときは、誤りに気づくまでに行われたポイントは、どうなるか? A1:原則として、誤りに気づくまでに行われたポイントは有効である。 Q2:プレイヤーが誤ったエンドにいることが発見された場合はどうするか? A2:ただちに誤りを訂正し、スコアに応じた正しいエンドからサーブする。 (9)コーチング Q1:団体戦では、タイブレークのエンドチェンジの時でも、コーチングを受けることができるか? A1:できない。 (10)その他 Q1:試合中に選手が、シューズの交換を申し出てきた場合はどうするか? A1:「汗で湿ったシューズを取り替えたい」ときは、1試合に1回に限り、エンドチェンジ時にコート内に 予備のシューズやソックスが用意されていれば履き替えるための時間延長が認められる。「シューズが すべる」などの理由でコートを離れることはできないが、破損した場合は、「用具の不具合」として、 会場内に予備の用具がある場合に限り、理にかなった時間内で取りに行くことができる。 32 12 こんな時どうする?……審判員Q&A ●ルールブックに載っている事例以外にも、様々なケースが考えられます。 リハーサル大会中に審判員から寄せられた質問や、過去の大会での事例を集めました。 (1)コール Q1:ダブルスでポーチに出た選手のラケットが、かすかにボールにあたり、「プチッ」と音がしたが、 他の3人は気づかずプレイを続行しようとした。この際、どういうコールをすればいいのか? A1:「タッチ」とコールする。 Q2:ボール侵入時の「ウェイト」と「レット」の違いは? A2:「レット」とは「やり直し」という意味で、ファーストサービスをフォルトし、セカンドサービスを 打つ動作に入る直前にボールの侵入があった場合は、そのポイントをファーストサービスからやり直す 。ファーストサービスを打つ前であれば、単なる「ウェイト」で「タイム」ではない。テニスにおいて の「タイム」は「時間になりました。プレイを始めて下さい。」という意味で、「外部からボールが侵 入した」、「主審がスコアシートを記入している」、「線審が、まだ定位置に戻っていない」などとい った状況に気づかずに選手がプレイを始めようとした場合は、「ウェイト、プリーズ」とコールする。 もちろん「待ってください」でも構わない。 Q3:学校では、ラリー中はずっと、「イン」のハンドシグナルをし続けなさい、と指導されたが? A3:必要ない。「イン」のシグナルはラインから1m程度の時だけである。明らかに「イン」のボールに対 して、いちいちハンドシグナルを出す必要はない。「ナイスショット」と感じたら出すでもいいかもし れない。 (2)判定 Q1:スコアを記入しているうちに選手がプレイを始めてしまい、全くボールの行方を見届けていないショッ トに関して「イン」か「アウト」かを、問いつめられたのだが? A1:主審に認識できないプレイはすべて存在していないと同然で、ポイント・レットとなる。ただし、 この場合はスコアをより早く記入する努力をすべきである。しかし、記入を焦るあまりポイント成立後 すぐに用紙に目を落とすのは良くない。判定を確認するために、失点した選手が主審に視線を向けるこ とがよくあるが、選手と目をあわせてうなずくだけでも、信頼されるようになる。 Q2:線審をしていて、目の前のベースラインで、ボールは確かに「アウト」に見えた。しかし、主審は「イ ン」と判断し選手の激しいクレームを受けている。この場合、線審の立場で主審に対して、「今のボー ルは確かにアウトだった」などと助言はできるか? また、主審がその助言を聞き入れて、判定を覆す ことはできるか? A2:できない。線審は、本来見るべきライン以外には何らの権限も持たない。また、主審は他から の助言で判定を覆す必要はない。ただし、主審自身が間違いに気づいた場合は訂正すべきである。 Q3:松岡選手が打ったサイドラインぎりぎりのボールを、線審は「イン」の判定を下したが、伊達選手は「 アウト」を主張し、松岡選手も自分のボールのアウトを認めたので、伊達選手は自分のポイントを要求 した。 A3:事実問題に関して、主審の判定は最終であり、審判はプレイヤーの要求によって判定を覆してはならな い。ただし、プレイヤーが、自らの不利益を理解して、相手の獲得ポイントとして認める場合、ポイン トのコンシード(Concede)として、相手プレイヤーへのポイント譲渡が認められる。 Q4:松岡選手のボールへの主審の「アウト」の声が小さく、両校の選手はまだプレイを継続しているが? A4:松岡選手の失点を再度大きな声でコールする。ポイントが決まった時は「ただちに」・「大きな声で」 ・「はっきりと」スコアをアナウンスする。 33 (3)順序 Q1:タイブレークのあと、次のセットのサーバーとコートがわからなくなった。 A1:長引いて、エンドチェンジが何回あっても、タイブレークは1ポイント目のサーバーの1ゲームと考え る。松岡選手がタイブレーク最初のサービスを打った場合、タイブレーク終了後、次のセットのファー ストゲームは、伊達選手のサービスとなる。この際、スコアは7-6なので、必ずエンドチェンジをす る。そのエンドチェンジは、最終ポイントをプレイしたエンドから必ず交代するということである。 (4)妨害 Q1:松岡選手のファーストサービスがネットにかかり、サービスラインあたりに転がった。松岡選手は、そ のボールを放置してセカンドサービスを打ち、ラリーが続いた。ネットに出ようとした松岡選手は転が っていたボールが邪魔になり、とっさにラケットでボールをのけたところ、そのボールはネットで止ま らず、ネットの下を抜けて相手コートにまで転がってしまった。どうなるか? A1:ネットにかかったファーストサービスのボールは、それ以降コート内の石ころと同じで、ボー ルにラリー中のボールが当たってイレギュラーしても返球しなければならない。邪魔になったボールを のけようとして、そのボールがネットに当たったとしても失点にはならない。しかし、相手コートまで 転がった場合は、明らかに相手への妨害となり、失点する。 Q2:選手がついセルフジャッジの癖が出て、「アウト!」と言いながら軽く返球した。相手選手は不審そう な顔をしながらもラリーを止めてしまった。主審の判定は「イン」であった。この場合はどうなるか? A2:「アウト」と言った瞬間に、相手選手への妨害行為(ヒンダランス)となり、「アウト」と言った選手 の失点となる。 ●打球時に大きな声を出す選手においては、まぎらわしく聞こえる場合がある。声が相手を 妨害していると主審が認めた場合は、「レット」をコールしてプレイのやり直しを命じる。また 、プレイの再開の前に、このプレイヤーに対して、「次に同じようなことをしたら、そのたびに 『故意に相手を妨害した』として失点する。」ことを告げる。 Q3:ダブルスのレシーバーのパートナーがサーバーの気をそらそうとして妙な動きを見せるのだが、警告す る必要があるか? A3:明らかに妨害にあたると主審が判断した場合、「故意の相手への妨害」により失点となる。ただ、 フォーメーションや、ポーチなどの「フェイク」の場合もあり、適用は難しい。戦略からあまりにはず れ、妨害行為としかみえないような場合、必ずコートレフェリーを呼ぶ。 34 13 雨天時の対応 ① 雨による一時中断および試合再開の指示は、レフェリーが決定する。 ② 一時中断および試合再開の決定は、放送やトランシーバーで、各コートに伝えられる。 ③ 各コートへの連絡は、コートレフェリーが行う。 (1)「一時中断」が決まったら… 主 審 ① 試合の中断を選手に指示し、現在のゲームカウント・ポイント・エンドの確認を、選手立ち合いの もとに行う。 ② スコアカードが濡れないように注意する。 ③ メジャーとストップウォッチを主審セットに入れる。 ④ 試合の使用球を、ボール担当の線審より受け取る。 ⑤ スコアカード・主審セット・試合球を持って主審待機場所に戻り待機する。その際、主審セットの 中身を確認し、再開時ウォームアップに使用するユーズドボールを追加しておく。 線 審 ① ボール担当の線審は一時中断が決まると、すみやかに試合使用球を回収して缶に保管し、主審に渡 す。 ② 各自が使用している椅子をしまってからコートを出る。 ③ 線審待機場所に戻り、待機する。 (2)「試合再開」が決まったら… 主 審 ① 主審セットの中身(スコアカード・試合で使用するボール・ウォームアップに使用するユーズド ボールなど)を確認し、すみやかに担当コートへ向かう。 ② ウォームアップは3分間で、ボールは準備しておいたユーズドボールを使用する。 ③ 試合は、中断前に使用していたボールで行う。 線 審 ① ベンチ・審判台・パイプ椅子の水拭き取り作業を行う。 35 14 審判委員会(審判係)の日程 (1)タイムスケジュール 6/8 6/9 6/10 (土) (日) (月) 運営委員会 6:30 7:00 7:00 審判委員会MT 7:00 7:30 7:30 審判員MT(審判係教員も含む) 7:45 8:00 8:00 競技準備 8:00 8:20 8:20 審判配置完了 8:40 8:50 8:50 選手入場 8:50 8:55 8:55 競技開始 9:00 9:00 9:00 弁当引換開始 11:30 11:30 11:30 弁当引換終了 13:00 13:00 13:00 昼食終了 13:30 13:30 13:30 競技終了予定 19:00 17:00 16:00 審判員MT 競技終了後 競技終了後 競技終了後 審判委員会MT 生徒解散後 生徒解散後 生徒解散後 運営委員会 業務終了後 業務終了後 業務終了後 *審判委員会ミーティングの参加者は、審判委員長・審判副委員長 *審判員ミーティングの参加者は、審判係(教員)・審判員。 (2)業務の内容 運営委員会 本部に開催され、委員長及び副委員長が参加する。 審判委員会MT 係別のミーティング 審判員MT 点呼確認後 弁当配布 上記のタイムスケジュール通り 13:30までに昼食終了を厳守 審判員MT 競技終了後 審判委員会MT 審判員(生徒)解散後 IDカード回収・反省・連絡 IDカード・弁当引換券の配布・諸注意・連絡 他 IDカード回収・諸注意・連絡 他 36 他 15 審判委員会(教員)の仕事 (1)審判委員(委員長・副委員長・審判係教員)の服装 ① 業務時の服装は、支給されたウエア、帽子を着用すること。下は各自で用意した黒か紺、 もしくはグレーのスポーツウェアを着ること。テニスシューズは各自で準備すること。 ② 業務中は、貸与されたIDカードを必ず首にかけておくこと。 (2)審判委員の業務 審判委員長(福家先生 日大三)・審判副委員長(田中先生 府中西・福島先生 東京成徳) ① ② ③ ④ ⑤ 審判業務全般に責任を持ち、その適切な運営を図る。 コートレフェリー委員長と密接に連絡をとり連携をはかる。 審判係・審判員に必要な指示を与える。 審判員の割振表を作成し、配置を適切なものとする。 審判業務の中で、ルール上の法的問題についての判断が必要なときは、アシスタントレフリーに 報告し、その指示を受ける。 ⑥ 各係の役員・補助員の出欠を確認し、アシスタントレフリーに報告する。 ⑦ コートレフェリーとの連携を図り、トラブルの事前防止・事後処理を徹底する。 審判係 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ 常に競技進行状況を把握し、審判員の配置を適切なものとする。 審判員の点呼・掌握、特に健康状態の把握には細心の注意を払う。 一切の業務については、『審判必携』に基づいて行う。 審判員の召集と誘導に責任をもち、指導・助言を適切に行う。 審判員集合時に、以下の業務を行う。 ●審判員の点呼 ●欠員の確認・補充 ●貴重品の管理の指示 ●IDカード・弁当引換券の配布 試合時、以下の業務を行う。 ●試合進行状況の把握 ●審判班の割振および派遣 ●審判員の健康状態観察 解散前、以下の業務を行う。 ●審判員の点呼 ●IDカードの回収 ●次回の集合時間・予定等の確認 主審セットの管理を適切に行う。 ボールの管理・配布を適切に行う。 37 平成 25 年度関東高等学校テニス選手権大会 CR必携 東京都高等学校体育連盟テニス専門部 38 コートレフェリー(CR)委員会の仕事 (1)CRの服装 ① 業務時の服装は、支給された帽子、ウエアを着用すること。下は各自で用意した黒か紺、もしくはグ レーのスポーツウェアを着ること。テニスシューズ、ペットボトル(飲み物入れ)は各自で準備する 。 ② 業務中、貸与されたIDカードは必ず首にかけておくこと。 (2)CRの仕事 CR委員長(安齋先生 第五商業) CR副委員長(石濱先生 豊南・中島先生 富士見) CR班長=CP担当(朝倉先生 京華・高橋先生 国分寺・須藤先生 白梅学園) ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ CR業務全般に責任を持ち、その適切な運営を図る。 レフリー及びアシスタントレフリーと密接に連絡をとり連携をはかる。 コートレフェリーに必要な指示を与える。 コートレフリーの割振表を作成し、配置を適切なものとする。 CR業務の中で、ルール上の法的問題についての判断が必要なときは、アシスタントレフェリーに報 告し、その指示を受ける。 各係の役員・補助員の出欠を確認し、アシスタントレフリーに報告する。 審判委員長との連携を図り、トラブルの事前防止・事後処理を徹底する。 CR班長はCR委員長の補佐を行いCRからの意見を集約し報告する。 CR班長はコートパトロール(CP)業務も行う。 【CRの仕事】 ①審判員に関すること ●CRは担当時間10分前にコートへ行き、交代を待つこと。交代はチェンジエンドあるいは試合終了 時に迅速に行う。試合最初の場合は主審・線審のあいさつを待つこと。 ●試合開始前にネットの高さ、シングルス・スティック、ネットの張り具合のチェックを行う。 ●試合終了後、スコアカードのチェックを行い、確認のサインを記入する。その際、審判員に簡潔にア ドバイスをする。 ●審判員が到着していない場合は、直ちにトランシーバーで審判係に連絡をする。また、審判員の健康 及び作業状況の把握をする。交替の必要がある場合は、審判係へ連絡をする。 ※審判員の準備が完了していない場合は、「試合の準備が整うまでもうしばらくお待ちください。」 と伝え、選手・監督をコートに入れず、入口の外で待機してもらう。 ●審判員のミスが目立つ場合は、チェンジエンド時に助言を与える。 ●主審がCRを必要として帽子を振ったら、直ちに必要な指示・指導・助言・裁定を与える。 ●帽子を振っていなくても、困っている状況がある場合は、直ちに主審の所へ行き対応する。 ※事実問題(アウトかグッド[イン]など)についての最終判定者は主審であり、コートレフェリーは 主審から状況を聞き、主審に判断させる。 ※法的問題(ルールの解釈)に関する紛争については、問題の状況を主審・選手・監督から聞き、「 ルールブック」や「審判必携」に従って裁定する。処理が困難な場合は、CR本部に連絡する。 ●主審から、選手・ベンチコーチ・観客のコード・バイオレーション(悪質な態度等)発見の報告を受 けたら、内容の説明を聞き、相談にのり対応する。 ●スコア・ボードのゲームスコアや、団体戦のポイント(他コートに展開している結果)をスコア・ボ ード担当のサイドライン・アンパイアに指示する。 ※団体戦の各試合の結果を把握しておき、スコア・ボード担当のサイドライン・アンパイアに他のコ ートで終了したS、Dの結果を教え、表示させる。 ※主審に団体戦のポイント結果を伝える。(打ち切りがあればその指示をする。)その際、団体戦終 了時の挨拶に間違いのないように確認をする。 ※団体戦ポイントの確認は、競技進行本部を通して行うことができる。 ●スコア・ボードの間違い等があれば、サイドライン・アンパイアに訂正を指示する。 ●主審や線審がコートを離れるときは、CRに申し出るのでCR本部へ連絡後、許可を与えて行き場所 を把握すること。 39 ②試合への介入に関すること ●選手がケガをしたり体調をくずしたりした場合(熱中症等)に、CR本部に連絡し、待機しているドク ターをコートに派遣してもらう。 ●試合中の飲料水等の差し入れの対応を行う。 ※最も近いコート入ロに置かせ、チェンジエンド時にベンチに運ぶ。 ●トイレットブレークの連絡を行う。 ※CRが1面担当時には担当のCRが付き添い、2面以上担当時には、トランシーバーでCR本部に 連絡をし、控えのCRに付き添いを依頼する。 ●ロストボールヘの対応を行う。予備のボールは「ニュー」及び「ユーズド」ともに2缶ずつをCRセ ット袋に入れておき、CRが管理し、補充が発生したら主審に渡す。使用した場合は、補充しておく こと。(CR控え室にあるボールを補充する。但し、ウォームアップを2ゲーム分と見なし、ファー ストセットの1・2ゲーム中のロストボールについては、ユーズドボールを使用する。) ※プレイに使われていたものと同程度のボールを補充する。1球紛失でもボールの使用状態に差があ る場合は2球入れ替える(ウォームアップ中またはボールチェンジ後2ゲーム以内の場合のみニュ ーボールを補充する)。 ●選手・監督・観客から主審や線審が何か言われた場合は、CRは主審や線審に事実確認をしてから、 「注意」、「警告」をとること。 ●フットフォルトしている選手がいたら、主審に知らせて取らせる。 ●ボール侵入を主審が気付かず、選手が危ない場合はCRが「レット」をかけてもよい。 ●その他、突発的な出来事や困った事態になった場合「ルールブック」や「審判必携」に従って判断す ること。対応に苦慮する場合は、トランシーバーでCR本部に連絡する。 ③観客への介入に関すること ●観客態度に絶えず気を配り、必要に応じて積極的に注意を行う(ソフト・ウォーニング)。観客のパ ルチザン・クラウド等に直接介入する。ペナルティーの賦課については、CR本部と連絡を取り合い 、適切に行う。 ④「コートレフェリー報告用紙」の記入 ●「コートレフェリー報告用紙」にCR氏名・対戦名・審判状況・特記事項を記入する。 ※特に警告や注意すべきことは確実に記録し、次のCRに伝わるようにする。 ●交替時は、「CRセット」と「コートレフェリー報告用紙」の引継ぎを確実に行う。 ※「コートレフェリー報告用紙」の様式・記入例については別記 →(p.49「コートレフェリー報告用紙」参照) ⑤その他の業務 ●ボールパーソンが試合途中に入るのはチェンジエンド時に限り、CRが対応する。 ⑥ローテーション ●原則として、「CR」・「控え」の2ローテーションで行う。 ※団体決勝など、必要に応じて時間交替ではなく1試合を全て担当することもある。 ⑦担当コート ●1人2or1コートを担当する。 ※1人1コートを担当する際、椅子を審判台の近くに設置してもよい。 【留意事項】 ◎コード・バイオレーションやタイム・バイオレーション等のペナルティーについては、ソフト・ウォ ーニング・警告のたびに、CR本部に報告する。 突発的なコード・バイオレーション(危険行為等)以外のペナルティーの賦課はCR本部の承認を得 てから行う。 ◎ソフト・ウォーニングを多用し、試合をスムーズに進行させるようにする。 ◎主審・線審を助け、守る気持ちを強く持って業務に臨む。 ◎試合が公正に、かつ円滑に進行するよう、あらゆる配慮をする。 ◎トランシーバーの扱いには注意する。(p.43「トランシーバー」参照) ◎トラブルの事前防止・事後処理を徹底する。また助言や依頼を適宜行う。 40 (3)CRの日程 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ 会場到着後、すみやかにミーティング会場に集合 CR班長による点呼・出欠の確認 CRミーティング(IDカードと弁当引換券配布) CR業務開始 担当時間終了、交替(「CRセット」と「コートレフェリー報告用紙」を引き継ぐ) CR控室に戻り、休憩する。 全試合終了・最終組終了 ミーティング会場に集合しミーティング(IDカードを返却し、1 日の反省を行う) 解散 【集合および試合開始時間】 6/8 6/9 6/10 (土) (日) (月) 集合時間 7:30 7:45 7:45 競技開始 9:00 9:00 9:00 (4)CRセット (1)ストップウォッチ (4)CR報告用紙 (2)審判必携 (5)ボールペン(赤・黒) (3)バインダー (6)トランシーバー *雑巾、ティッシュペーパー等はCRが各自で準備。 (5)規則運営上の詳細 ① ペナルティーの基準 【選手のペナルティー】 ●タイム・バイオレーション ※1回目は警告、2回目以降は違反ごとに 1 ポイント。 ●コード・バイオレーション ※1回目は警告、2回目は 1 ポイント、3回目以降(違反の度に)1ゲーム。 【ベンチコーチのペナルティー】 ●1回目、2回目は警告、3回目は退場 【観客の悪質な応援(パルチザン・クラウド)のペナルティー】 ●1回目は警告、2回目以降は違反ごとに相手選手に1ポイント。 ※CRは、選手・観客・ベンチコーチの態度に注目し、コード・バイオレーションやタイム・ バイオレーションがあれぱ、直接介入し、必要に応じて注意・警告を行う。その間、試合は 中断し、主審に改めてアナウンスさせる。 アナウンス例…「コード・バイオレーション、ラケット乱用、ウォーニング、○○選手」 アナウンス例…「タイム・バイオレーション、ウォーニング、○○選手」※ペナルティ(ソ フトウォーニングを含む)を課した場合は、処理後、すべてCR本部にトラ ンシーバーにて連絡する。 なお、ペナルティーは、その試合のみ有効で、累積はしない。 41 ② 団体戦のベンチコーチについて ●ベンチコーチの資格と数 ※団体戦のベンチコーチは、監督と登録選手だけが1面につき1人入ることができる。 多面進行の場合も同様で、1名のコーチが隣のコートヘのコーチングは出釆ない。 ●ベンチコーチの移動 ※多面進行の場合、監督はインプレイでない 20 秒の間にゲーム中でもベンチを移動してよい。 ただし、プレイの支障にならない範囲で行うこと。 ●チェンジエンド時以外のベンチコーチの助言等について ※選手を激励するために、選手に声をかけたり、ある程度の動作での指示は認める。 【認められる例】 頑張れ(ファイト) / ナイスショット / ドンマイ / ポイント / 先リード / 慎重 / 集中 / ファースト / 強気 など ただし、以下のような場合はペナルティーの対象となる。 ◎インプレイ中の助言等。 ◎試合の進行やプレイの連続性を妨げる場合。 ◎技術的内容及び戦術的内容。 ◎選手をベンチに呼んだり、選手のもとに行ったりする。立ち上がりも禁止とする。 ●団体戦における監督(ベンチコーチ)に倫理規定違反があった場合 主審にアナウンスさせたあと、アシスタントレフェリーに連絡する。 1回目…警告を与える。「スポーツマンシップに反する行為、○○高校、 ファーストウォーニング」(1回目の警告) 2回目…警告を与える。「スポーツマンシップに反する行為、○○高校、 セカンドウォーニング」(2回目の警告) 3回目…退場。「スポーツマンシップに反する行為、○○高校、退場」 ※コートレフェリーが直接コード・バイオレーションを科してもよい。 ③ 観客の応援について ●観客は選手に対して、アドバイスをしてはならない。ただし、大会の盛り上げや観客増加につなが る範囲の応援については、柔軟に対応する。以下のようなものは応援として認める。 【認められる例】 頑張れ(ファイト) / ナイスショット / ドンマイ / ポイント/ 先リード / 慎重 / 集中 / ファースト / 強気 など ●観客態度に絶えず気を配り、必要に応じて積極的に注意を行う(ソフト・ウォーニング)。 観客のパルチザン・クラウド(応援による悪質な応援)等に直接介入する。 ペナルティーの賦課については、アシスタントレフェリーと連絡を取り合い、適切に行う。 ※ペナルティーについては、以下の通りである。 1回目…警告を与える。「応援が悪質だと失点になりますので注意して下さい。」 2回目以降…失点 アナウンス例「コード・バイオレーション、パルチザン・クラウド、 ポイント・ペナルティー、○○高校 40-15」 ※観客が相手選手を侮辱したり、勝手にジャッジする行為は、ペナルティーの対象となる。 ※応援歌は、チェンジエンド時のみ許可する。しかし、他コートの試合の選手および監督等からクレ ームが出た場合は、控えるよう求める。 ④ 選手の態度について ●選手がポイント取得後、ネットに近寄り相手を威嚇するかのようなポーズは、見苦しい行為ではあ るが、ペナルティーの対象とはしない。 ●ダブルスのパートナー同士のかけ声等は大目にみる。 ⑤ 部旗等の掲揚について ●競技会場での校旗・部旗・横断幕などの掲揚は、プレイの邪魔にならない範囲で応援者が手に持つ 場合のみ認める。フェンスへ結びつける、押しつけるなどの行為は禁止とする。 42 ⑥ 服装・用具について ●服装・用具を確認し、ロゴ等の違反があれば更衣・交換を要求する。 ●予備が会場内にある場合は、主審に申し出、CRの許可をもって3分間以内で取りに行くことがで きる。その際、CR本部に連絡して、控えのCRに予備のある場所まで付き添ってもらう。 ⑦ 報道陣への対応 ●許可された報道陣は、所定の帽子、腕章を身につけているので確認する。撮影は決められた場所で 行う。邪魔になる場合は移動させる。フラッシュの使用は禁止する。 ⑧ ロストボールについて ●ウォームアップ中または2ゲーム以内ならニューボール、それ以降はユーズドボール。ただし、ウ ォームアップを2ゲーム分とみなし、ファーストセットの1・2ゲーム中のロストボールについて は、ユーズドボールを使用する。予備のボールはCPが持っている。ボールの補充はCPが交替時 に行う。 ⑨ ボールパーソンについて ●チェンジエンドの際の選手への介護(タオルで影を作ったり、うちわで扇ぐ等)を禁止する。立つ 位置は、選手・審判の邪魔にならない場所とし、1校1名とする。特にネット横との規定はない。 ⑩ 試合開始の遅れについて ●試合開始・集合の遅れについてはCR本部・競技進行本部と連絡を取り合い、ペナルティーについ てはレフェリーが判断する。 ※試合開始時間もしくは審判員が試合開始の準備が完了してから、5分経っても選手がコートに入 場しない場合、CR本部に連絡をする。 【参考:試合開始の遅れによるペナルティー】 ●10 分遅れた選手は、トスの敗者となり、第 1 ゲームを失う。ただし、3分間のウォームアップはで きる。 ●15 分以上遅れた選手は、失格となる。 ●双方が 10 分遅れた場合、ウォームアップは行うが、1-1から試合を開始する。 ●双方が 15 分以上遅れた場合、双方とも失格となる。 ⑪ 選手のコード・バイオレーション ●不当な遅延 ※「レッツ・プレイ」の指示から、20 秒以内に試合を再開しない。 ※負傷による中断後 30 秒以内に試合を再開しない。 ※疲労や体力消耗によって、試合が続行できない。 ●ボールの乱用 ●ラケットや用具の乱用 ●言葉による侮辱 ●身体に対する危害 ●ひわいな言葉 ●ひわいなしぐさ ●スポーツマンシップに反する行為 ※相手側コートのボールマークを調べようとして、ネットの線を越して相手方コートヘ行く等の行 為も含む。 ●チーム戦での妨害応援 ⑫ その他 ●セットブレイク方式を採用する。ただし、団体戦は、各セットの第 1 ゲーム後の休憩を認める。 43 2 コートレフェリー(CR)の基本的なトラブル対処法 (1)態度やマナーが悪いプレイヤーへの対処 ① 審判台の後方へ待機し、状況把握につとめる。 ② チェンジエンドの際に主審に状況を聞き、必要ならばそのまましばらく待機する。 ③ 状況によっては、ソフト・ウォーニングや警告するように指示する。 ※CRが審判台の後ろへ待機すれば、プレイヤーのほとんどは態度が改善される。 (2)トイレットブレークへの対処 男子 ① ② ③ ④ ⑤ 女子 3セットマッチ 単:1回 複:ペアで2回 単:1回 複:ペアで2回 1セットマッチ 単:1回 複:ペアで1回 単:1回 複:ペアで1回 ●トイレットブレークは男女とも理にかなった時間内である。 ●ダブルスにおける「ペアで2回」とは、1人2回のことではない。ペアの1人が2回行ってしまう と、そのパートナーはトイレに行くことはできない。 ●女子については、トイレットと着替えは別々に数えられるものではない。 ●着替えはチェンジエンド時のみコートを離れることを許される。 選手の学校名及び氏名を確認し、報告書に記入する。 CRはトランシーバーでその旨を、CR本部に連絡する。 選手を一番近いコート出口に行かせ、付き添いのCPが来るのを待つ。 選手がコートを出たらストップウォッチを押し、報告書に時間を記入する。 戻ってきたらCR本部に報告し、報告書に時間を記入する。 (3)トラブルが発生し主審が帽子を振った場合 ☆事実問題(判定「イン」または「アウト」)に関しては、次のように対処する。 例 ボールは「アウト」とコールされたが、プレイヤーは「ボールはグッドである」と抗議。 基本的には主審がすべて対処するが、選手がなかなか納得しない場合。 CR「今のボールはインでしたか?」 主審「アウトでした。」 CR「それでスコアはどうなりましたか?」 主審「はい。15-30 です。」 → そして主審はプレイを促し、抗議の終了を宣言する。選手がそれでもプレイを再開しない場合は「 レッツ・プレイ!」と言い、選手に見えるようにストップウォッチを押す。 ☆法的問題(ルールに関する問題)で、主審が対処できない場合の事例 例 グッドのボールを、線審の誤ったコールのためにプレイを中断してしまった。 中断したプレイヤーは「レット」を、継続したプレイヤーは「ポイント」を要求している。 A 基本的に「レット」として対処する。 B プレイを中断しなくても、明らかなエースであった場合は「ポイント」となる。 注意 抗議内容については基本的には主審から聞く。主審が曖昧な態度をとった場合は、必要に応じて 選手から事情を聞くが、必ず双方の選手から聞く。 44 3 トラブル対処事例(競技関係)…過去の事例 トラブルには『迅速』かつ『的確』な 処理が必要です。まずは 主審が対応しますが、処理できな いと判断したときは、速やかにCRが対処して下さい!! 事例1 :ボールがコート外に飛び出してしまった。 本 部 :「審判係に連絡を入れてください。派遣した補助員が取りに行くことになりますが、時間がかかると 思われる場合は、予備のボールを使用してください。」 ◎2ゲームまでにロストした場合はニューボール、以降はユーズドボール。 事例2 :監督が複数のコートのベンチを移動している。 本 部 :「ポイント間(20 秒)で、他コートの試合に差し支えがなければOKです。」 事例3 :ボールパーソンが、自分の学校の選手のボールしか拾わないのですが? 本 部 :「中立な立場でボールを拾うように指導してください。応援もだめです。アドバイス用の紙片の持ち 込みに注意してください。」 事例4 :相手校の監督から「相手選手の帽子のロゴが違反の大きさではないか?」とクレームがあった。 本 部 :『テニスルールブック 2013』を持参の上、大きさをチェックし、帽子を替えてもらう。ウェアを裏返 したり、ロゴに粘着テープなどを貼ったりしたものは、不適切なウェアとして着用できない。 事例5 :選手が、コート後方の椅子やフェンスにタオルを置いている。 本 部 :「各コートのCRは、飲料水やタオルをベンチに置くように指示してください。」 ◎椅子にかけたりすると、相手選手の視界にじゃまになる。 事例6 :監督がベンチで立って応援している。 本 部 :「座って応援してください。」 事例7 :監督が2面のコートに指示を与えている。 本 部 :「ベンチが設置してあるコートのみの応援をお願いします。」 ※注意に対し監督が反論した場合 監督「そんなことどこに書いてあるんだ?」 本部「関東大会では、そのようにお願いしてありますので了解してください。」 事例8 :インプレイ中、「ポーチに出ろ」というアドバイスをしている。 本 部 :(ポイント間に)「インプレイ中のアドバイスはご遠慮下さい。」 ◎このような場合、CRが審判台後方に待機して牽制する。 事例9 :選手がラケットでネットをたたいた。 本 部 :「すぐに(ポイント間に)注意を促してください。」 事例 10 :団体戦の試合開始の挨拶終了後、選手がトイレットブレークを要求した。 本 部 :「ウォームアップ前は自由にトイレに行くことができます。(トイレットブレークではない。)ただ し、試合開始のコールから所定時間内(10 分以内)に試合を開始しなければならないので〔時間厳 守に〕注意して下さい。」 事例 11 :試合中、選手(監督)の携帯電話が鳴った。 チェンジコートの際、ベンチで選手(監督)が携帯電話を操作し、見ている。 本 部 :「直ちに電源を切ってもらい『試合中、操作はしないようにしてください。』と注意して下さい。」 ◎電話の持ち主は、コーチングを受けたとしてコード・バイオレーションが科せられることもある。 電源を切らないで、携帯電話を含む移動式通信機をコートに持ち込むことは禁じられている。 事例 12 :選手が「肩が痛い」ということでトレーナーを要請している。 本 部 :「すぐに対応します。CRはストップウォッチを作動してください。また、メディカルタイムアウト を要求するか確認してください。」 45 事例 13 :選手が自分のラケットで口を打って、歯が砕けて出血している。 事例 14 :暑さで、選手が突然鼻血を出して、出血が止まらない。 本 部 :突発性の出血に関しては、「メディカルタイムアウトの3分を極力守りながら、出血が止まるまで治 療させてください。」 ◎高校生の大会なので、教育的配慮からも血を流したままでのプレイはさせないようにする。 メディカルタイムアウト(MTO)の手順 1 言葉の意味 :治療による中断【メディカルタイムアウト(MTO)】 1ヵ所1回に限り、3分間の治療を受けることができる。「3分間」とはドクターまたはトレーナーが現 場に到着し、ケガの状態を診察したあと、治療を開始したときからそれが終わるまでの時間をさす。 2 手順 ①けが・けいれんや体調不良による試合中断が発生 ↓ ②CRは選手にドクターの診察を受けるかどうか確認 A:受ける アシスタントレフェリーに連絡 B:受けない 20 秒・90 秒ルールの適用 タイマーを入れる。 ↓ ③ドクターに処置・手当(メディカルタイムアウト)が必要かどうかを確認 A:とる(処置が必要) B:とらない(処置が必要ない) 20 秒・90 秒ルールの適用 タイマーを入れる。 ↓ ④ドクターの処置・手当(ドクター処置開始後3分以内) ●3分間は、ドクターの診察が終了し、処置を始めた時から計時。 3 処置・手当の完了 治療中は「あと2分です」「あと1分です」「あと 30 秒です」とドクターと選手にアナウンスする。 ●「手当が終わりました(トリートメント・コンプリート)」とアナウンスする。 ●試合再開の準備ができたら「タイム!!」とコールする。 30秒を計時 ●30 秒経過してもプレイを再開しなければ「コード・バイオレーション」となる。 ●中断が 15 分を越えたら、ウォームアップを3分することができる。 46 4 タイム・バイオレーション、コード・バイオレーションの手順 タイム・バイオレーション ※体力消耗による場合が主 ① ② ③ ④ ポイント間 20 秒以上が出てきたら 20 秒経過後 主審「タイム」コール タイムコールが 3 回程度 帽子を振る コートレフェリーが審判台に移動し、審判に確かめる 確認がとれた時点でCR本部に「タイム・バイオレーションをとっていいか」確認 確認がとれたら、4 回目タイムオーバー時 ソフト・ウォーニング 主審: 「タイム 次から 20 秒以上なりましたら タイム・バイオレーションになります」 ※選手が聞き取りにくかった場合はコートレフェリーが1回コール ⑤ 「タイム・バイオレーション ウォーニング ○○高校(○○選手)」 後、コートレフェリーは本部連絡 ⑥ 「タイム・バイオレーション ポイント・ペナルティー ○○高校(○○選手)、40-30 」 後、コートレフェリーは本部連絡 ※タイム・バイオレーション ポイント・ペナルティー後 20 秒経過してもプレイしない場合 コード・バイオレーションへ移行 ⑦ コートレフェリーは、本部に「コード・バイオレーションをとっていいか」確認 ⑧ 確認がとれたら、「コード・バイオレーション ウォーニング ○○高校(○○選手)」 後、コートレフェリーは本部連絡 ⑨ 「コード・バイオレーション ポイント・ペナルティー ○○高校(○○選手)、40-0 」 後、コートレフェリーは本部連絡 ⑩ 「コード・バイオレーション ゲーム・ペナルティー ○○高校(○○選手)、○○高校リード 3-0 」 後、コートレフェリーは本部連絡 ⑩の繰り返し 手順のまとめ ①審判「タイム」3回 (帽子振る) → ②(本部確認後) ソフト・ウォーニング → ③ タイム・バイオレーション・ウォーニング → ④タイム・バイオレーション(ポイントペナ) → ⑤コード・バイオレーション コード・バイオレーション ※クレーム・イライラによるものが主 ① A審判台に詰め寄ってクレーム Bポイントに納得がいかず次のプレイに入らず、「タイム」をかけても従わない ② 主審は、「入っていました(アウトでした)」と、はっきり選手に伝え 「レッツ・プレイ」とコール ③ 20秒以内にプレイを開始しない場合、主審は帽子を振ってコートレフェリーを呼び、状況を話す ④ コートレフェリーはCR本部に「コード・バイオレーションをとっていいか」確認 ⑤ コートレフェリーから選手に説明し、聞かない場合は ソフト・ウォーニング 「コード・バイオレーションとなりますが いいですか」 ⑥ 「コード・バイオレーション ウォーニング ○○高校(○○選手)」 後、コートレフェリーは本部連絡 ⑦ 「コード・バイオレーション ポイント・ペナルティー ○○高校(○○選手)、40-0 」 後、コートレフェリーは本部連絡 ⑧ 「コード・バイオレーション ゲーム・ペナルティー ○○高校(○○選手)、○○高校リード 3-0 」 後、コートレフェリーは本部連絡 手順のまとめ ①主審「レッツ・プレイ」 → ②(本部確認後) ソフト・ウォーニング → ③コード・バイオレーション・ウォーニング → ④コード・バイオレーション ◎かなり悪質な突発的な行為・言動の場合 主審:帽子でコートレフェリーを呼び、ただちに本部確認 → ソフト・ウォーニング コード・バイオレーション ウォーニング → コード・バイオレーション 47 5 トランシーバー (1)試合の開始(CR → 競技進行係) 「進行報告 「進行報告 こちら○○コート、進行本部、どうぞ」 こちら○○コート、試合開始しました」 「進行本部、○○コート、どうぞ」 「進行本部、○○コート、了解」 (2)途中経過(CR → 競技進行係) ① 1セットの場合(どちらかが 5 ゲーム取得した場合) 「進行報告 こちら○○コート、進行本部、どうぞ」 「進行報告 ○○コート、5 一△です」 「進行本部、○○コート、どうぞ」 「進行本部、○○コート、了解」 番号の若順 ② 3 セットの場合(第 2 セット及び第 3 セットでどちらかが 3 ゲーム取得した場合) 「進行報告 こちら○○コート、進行本部、どうぞ」 「進行本部、○○コート、どうぞ」 「進行報告 ○○コート、6-4、3 一△です」 「進行本部、○○コート、了解」 (3)試合・セットの終了(CR → 競技進行係) ① 1セットの場合 「進行報告 こちら○○コート、進行本部、どうぞ」 「進行本部、○○コート、どうぞ」 「進行報告 試合終了、○○コート、8-3です」 「進行本部、○○コート、了解」 ② 3 セットの場合はセットごとに連絡をする。 「進行報告 こちら○○コート、進行本部、どうぞ」 「進行本部、○○コート、どうぞ」 「進行報告 ○○コート、第 1 セット終了しました。6-2です。第 2 セットに入ります。」 「進行本部、○○コート、了解」 (4)選手が来ない(CR → 競技進行係) 「進行報告 こちら○○コート、進行本部、どうぞ」 「○○コート、△△高校、ロロ選手、来ていません」 「進行本部、○○コート、どうぞ」 「進行本部、○○コート、了解」 (5)審判員が来ない(CR → 審判係) 「審判委員会、○○コート、どうぞ」 「審判委員会、○○コート、了解」 「審判委員会 こちら○○コート、どうぞ」 「○○コート、主審、来ていません」 (6)トイレットブレーク(CR → CR本部) 「CR本部 こちら○○コート、△△選手、トイレットブレークです」 「CR本部、□□が対応します、どうぞ」 (7)メディカルタイムアウト(CR → CR本部) 「CR本部 こちら○○コート、 △△選手、メディカルタイムアウトを要求しています」 「CR本部、□□、了解。ただちにそちらに向かいます」 (8)トラブル発生報告(CR → CR本部) 「CR本部 こちら○○コート、トラブルが発生しています。」 「CR本部、□□、了解。ただちにそちらに向かいます」 (1)~(3)は通信混雑がない状況をみてから手短に報告を行う。 (4)~(8)は緊急性を伴う通信なので、解決が図られるまで、(1)~(3)の報告は控える。 48 6 コートレフェリー報告用紙 記入例 コートレフェリー CR氏名 1 練馬喜美男 報告用紙 対戦名 ( A B )コート 特記事項(注意事項&警告) ) vs ( ( 第5ゲーム、☆☆高校のB選手がラケットをコー トにたたきつけたので「警告」を取った。アシスタントレフェ ) リーに報告。 ) 特になし 〔S〕 2 浦和輝男 ( C vs ( D ) 〔S〕 3 田端邦夫 ( E ) vs ( F 5オールの時、○○高校側の応援がプレイ中に行われていたの で、注意した。アシスタントレフェリーに報告。 ) 〔S〕 4 国立健二 ( G ) vs ( H 事実問題の紛争処理あり。主審に確認して処理。主審が選手か らにらまれていたので、2ゲーム審判台の横に立った。 ) 〔S〕 5 ( ) vs ( 〔 6 ) 〕 ( ) vs ( 〔 ) 〕 用紙はCRセットに入れておく。その日、最後のCRは班長に提出すること。 49