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インド紀行1009-25 a272 ジャイプール・アーユルヴェーダAyurveda体験
インド紀行1009-25 a272 ジャイプール・アーユルヴェーダAyurveda体験 インド 4 日目・2010 年 9 月 20 日、午後 2 時過ぎ、インド風中華 料理にグラブジャムン Glab Jamun、マサラチャイを楽しんだあと、 近くの宝石店に入った。ツアーにはこうした土産店や民芸品店が組 み込まれていることが多い。最初から興味がなければ断ることも出 来るし、逆にこちらで希望の店があれば融通を利かせてもらうこと も出来る。同行者とのかねあいもあろうから、早めに希望をガイド に伝え、調整してもらう。道路事情や見学の流れ、天気や疲れ具合 などで予定は変動するから、希望が叶わなくても前向きの気持ちで 応じるのが旅のコツである。 私自身は宝石などの飾り物にはまったく興味がないが、インドで は古くからダイアモンドやサファイア、スタールビー、ガーネット などの貴重な石が採れ、王侯貴族のみならず平民のあいだでも宝飾 品として大事にされてきた。むしろ、自分の財産を宝飾品に変え、 いつも身につけているといった方があっているかも知れない。宝石 を散りばめた金のネックレスを何重にも首に掛け、いくつもの金飾 りの腕輪をはめている婦人が多いのはそのためであろう。当然、宝 石の加工技術も卓越していて、インドのダイヤ研磨技術がヨーロッ パに伝わり、その技術がヨーロッパで独自に発展していまのダイヤ カット技術が生まれたとの説もある。 店内に入るとすかさず店員が寄ってきて、この輝きが純度の高さ を表しているとか、このカットがすばらしいとか、私には色つきガ ラスにしか見えないのだが、次から次へと目の前に宝石を並べてい く。このままだと買う羽目になりそうだと思い、横を見やると、カ ミさんが○万円の宝石を光に透かしながら値引き交渉をしていた。 ○万円で気持ちが満たされれば安い買い物といえようし、もっと高 価なものが欲しいのにあきらめたと思えば○万円は捨て金になって しまおう。にこにこ顔をしながら精算していたから、いい買い物に なったようだ。 ホテルに戻る途中、ガイドがアーユルヴェーダ Ayuruveda に案内 してくれた。あらかじめ、インドではアーユルヴェーダが盛んです ね?、とか、機会があればオイルマッサージを受けてみたいとかガ イドに話しておいたので、ガイド時間調整してくれた。 - 1 - - 2 - アーユルヴェーダは、本来、インドやスリランカに伝わる伝統医 学である。古代インドでは、人間はヴァーダ・ビッタ・カファと呼 ばれる 3 つの生命エネルギー=ドーシャのバランスで心身の健康や 美しさを保っていると考えられていた。逆にいえば、ドーシャのア ンバランスが病気を起こさせ、アンバランスが著しいと病も重篤に なる。日ごろからドーシャのバランスを保つように心がけ、病気に なったときは症状に応じてドーシャのバランスを取り戻す治療が行 われる。漢方治療にも通じる生活健康法ともいえる。日常の健康維 持、病気の治療ともに、個人の体質、症状を見極め、応じた生活法 (睡眠時間、食事時間など)、食事法、心身調整法が施される。こ れは専門の経験を積んだ医療士があたる。であるから医学なのであ り、西洋医学、東洋医学=中国医学とともに、このアーユルヴェー ダ=インド医学が三大医学にあげられている。 アーユルヴェーダにおけるオイルマッサージとは健康維持や病気 治療に用いられる心身調整法の一つであるが、日本ではオイルマッ サージが一人歩きをし、健康+美容法として広まっているようだ。 もちろん私が希望したのはアーユルヴェーダ=インド医学における オイルマッサージの体験である。ガイドはその辺も心得ていて、街 中で Ayurveda clinic を開いている Kerala 医院(写真)に連絡をして くれ、ここで体験的=観光用の オイルマッサージを受けた。 看護士?の指示でベッドに横 になる。頭を少しベッドから出 し、額の真上になる位置に容器 をセットする。音もなく容器か らオイルが流れ落ちてくる。痛 くはない。実際には髪の毛のあ いだを通って床の容器に落ちて いるのだろうが、頭の中にしみこんでいくような感じである。オイ ルの臭いがするが、鼻を刺すような臭いではない。穏やかな臭いと いえばいいだろうか。看護師?が指先から順にゆっくりともみ上げ てくれる。そのうちにぐっすりと寝込んでしまった。 声を掛けられて目を覚ます。80 分ほど過ぎていた。確かに疲れ がいやされた感じがする。オイルは拭き取られていて、ほとんどべ とつかない。病気の場合は症状によってオイルに薬分を混ぜるのだ けれど、私の場合は体験=観光だから粘性の低いオイルを使ったの かも知れない。足取りも軽く入口ホールに戻るとガイドが迎えに来 てくれ、そう快でしょう、という。いい体験をした。ホテルに戻り、 夕食をとったあと、ビールを飲みながら荷造りをする。明日は帰国 日で、朝が早い。(1009 現地、1206 記) - 3 -