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個別目標7:きれいな空気を守る

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個別目標7:きれいな空気を守る
基本目標Ⅲ
健康で安心して暮らせるまち
個別目標
7:きれいな空気を守る
大気は地球規模で循環しており、ひとたび汚染されると、生態系に重大な悪影響を及
ぼします。
私たちの日常生活や社会経済活動は、大量の資源やエネルギーの消費によって支えら
れています。石炭や石油などの化石燃料の使用は、大量の二酸化炭素や硫黄酸化物、窒
素酸化物などを排出し、大気汚染の原因となっています。
きれいな空気を守るための施策の大綱として、次のとおり設定します。
7-1
7-2
◇ 施 策 の 大 綱 ◇
良好な大気環境の維持・管理
悪臭発生源に対する規制・指導
●一口メモ●
大気汚染物質について
二酸化硫黄(SO2)
:硫黄と酸素の化合物で、工場や火力発電所などで石炭や石油を燃
やすときなどに発生します。刺激性が強く、1~10ppm 程度で呼吸機能や眼の粘
膜などに害を及ぼします。
二酸化窒素(NO2)
:窒素と酸素の化合物で、主として重油、ガソリン、石炭などの
燃焼によって発生します。車の走行や暖房時にも発生します。酸性雨の原因物
質でもあります。
浮遊粒子状物質(SPM):粒子の直径が 0.01mm 以下の細かい物質をいい、工場のば
い煙や車の排気ガスなどのほか、砂ぼこりの巻き上げなどの自然現象にも含ま
れています。呼吸器疾患など、健康を害するおそれがあります。
光化学オキシダント:大気中の窒素酸化物(二酸化窒素を含む)などが太陽の紫外
線を吸収し、光化学反応で生成された酸化性物質のことで、光化学スモッグを
引き起こし、粘膜への刺激、呼吸への影響といった健康への影響のほか、農作
物などにも影響を与えるとされている物質です。
ダイオキシン類:毒性が非常に強い上、自然界ではなかなか分解されず、大量に摂
取すると催奇形性や発ガン性、内臓障害などを引き起こす物質です。有機塩素
性(塩化ビニルなど)の物質を燃やすと発生するものが多く、毒性の強いダイ
オキシン類は約 220 種類にもなります。
- 73 -
7-1:良好な大気環境の維持・管理
■環境特性・課題等
・稚内市では、良好な大気環境が維持されています。
・しかし、今後都市化が進み、ごみや自動車交通量などが増大した場合には、大
気環境が悪化することが懸念されます。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・自動車の購入、利用の際には、低公害車を選びます。
・停駐車時のアイドリングストップ※ を実践します。
・急発進、空ぶかしはしません。
◇事業者◇
・自動車の購入、利用の際には、低公害車を選びます。
・事業活動に伴う大気汚染物質の排出基準を遵守します。
・有害化学物質の正しい知識を学び、有害化学物質の使用や排出を抑制しま
す。
・停駐車時のアイドリングストップを実践します。
・急発進、空ぶかしはしません。
◇
市 ◇
・低公害車の導入を率先して行い、市民、事業者の低公害車への転換が進む
よう情報を提供します。
・有害化学物質に関する情報を収集、整理し、提供します。
・公用車運転の際には、アイドリングストップを実践し、急発進、空ぶかし
はしません。
- 74 -
7-2:悪臭発生源に対する規制・指導
■環境特性・課題等
・悪臭は、人に不快感や嫌悪感を与える原因となる悪臭原因物質が大気中に放出
されるために発生する感覚公害です。
・稚内市内では、工場などからの悪臭に対する苦情があります。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・近隣に迷惑にならないよう悪臭発生の防止に配慮します。
・廃棄物の焼却(野焼き)は行いません。
◇事業者◇
・悪臭に関する規制基準を遵守します。
・悪臭のもととなる廃棄物などは、適正に処理し、管理を徹底します。
・廃棄物焼却炉は適正に管理し、悪臭の自主的な監視・測定を徹底します。
◇
市 ◇
・家畜糞尿などの堆肥化施設の整備に対する支援を行ない、適切な堆肥の製
造を促進し、農地内への還元指導を行ないます。
・悪臭防止法に基づき、工場や事業所に対する指導を行ないます。
・市民や事業者に対し、悪臭の発生を防ぐため、意識啓発を行います。
- 75 -
基本目標Ⅲ
健康で安心して暮らせるまち
個別目標
8:安全でおいしい水を守る
きれいな水は、人が健康で文化的な生活を送っていくために必要不可欠であるととも
に、生物が生息・生育していく上でも重要な環境要素の一つになっています。
水は自然の中で、降水、浸透、流出、蒸発という循環を繰り返しています。しかし、
家庭からの排水や工場・事業所からの排水などによる水質の悪化は、人の健康や生活環
境、自然の生態系に大きな影響を与えます。
安全でおいしい水を守るための施策の大綱として、次のとおり設定します。
8-1
8-2
8-3
◇ 施 策 の 大 綱 ◇
良好な水環境の維持・管理
事業所・家庭からの水質汚濁防止対策の推進
水道水源の水質保持
●一口メモ●
~美味しい水とは~
俗に無味無臭といわれる水ですが、誰しも「この水おいしい!」と感じる瞬間があると
思います。例えば、カラッカラに喉が渇いた時に飲むよく冷えたお水は最高に美味しいも
のです。
一般に、
1)害毒のある物質を含んでいないこと
2)味を悪くする物質を含んでいないこと
3)味を良くする成分をバランスよく含んでいること
4)水温が適温であること
以上の4要件が揃うと、安全で美味しい水とされています。
旧・厚生省(現・厚生労働省)では、昭和 60 年に行政や研究者などの専門家 11 人で「お
いしい水研究会」を組織し、全国の水道水を調べた上で、おいしい水を「快適に飲める安
全な水」と定義した上で、「おいしい水の要件」を水質や水温などで数値化してまとめまし
た。更に平成 4 年の水道水質基準改正にあわせて、より質の高い水道水を目指した「快適水
質項目」が定められ、「におい」「味」を対象とした項目が定められております。
それによれば、ミネラル分や炭酸ガスがあげられており、これらが適度に含まれると水
の味を良くするとされています。
- 76 -
8-1:良好な水環境の維持・管理
■環境特性・課題等
・稚内市には、声問川や増幌川、珊内川など多くの河川があります。
・現在、生活排水や事業排水などによる重大な水質汚濁はなく、良好な水環境を
維持しています。
・海域及び河川における水質調査地点の測定結果では、一部海域を除き、環境基
準を達成しています。
・これからも市民一人ひとりが水の大切さを認識し、水環境に配慮する行動をと
ることが必要です。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・きれいな水の大切さを認識します。
・公共下水道事業認可区域では、積極的に公共下水道への接続を行います。
・公共下水道事業認可区域以外では、浄化槽を設置し適正な維持管理を行い
ます。
◇事業者◇
・公共下水道事業認可区域では、積極的に公共下水道への接続を行います。
・公共下水道事業認可区域以外では、浄化槽を設置し適正な維持管理を行い
ます。
◇
市 ◇
・現在の良好な水環境を維持するため、監視体制を整備します。
・公共下水道事業認可区域では、普及率や水洗化率を向上させます。
・公共下水道事業認可区域以外の地域では、浄化槽の設置を促進します。
- 77 -
8-2:事業所・家庭からの水質汚濁防止対策の推進
■環境特性・課題等
・稚内市における公共下水道の普及率は、平成15年度で88.4%です。これからは、
下水処理に負担をかけないような生活活動が求められます。
・事業活動における排水処理においては、海や河川の汚れの原因にならないよう
心がけることが必要です。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市
民◇
・洗剤などの使用量を減らし、油や食べ残しを流さないなど、下水処理の負
担を軽減します。
・自宅周辺の側溝や河川、用水路の清掃など、水環境を守る取り組みに積極
的に参加・協力します。
◇事業者◇
・事業排水その他汚水の河川への未処理放流はしません。
・事業活動に伴い発生する排水は適正に処理し、排水基準を遵守します。
・事業所周辺の側溝や河川、用水路の清掃など、水環境を守る取り組みに積
極的に参加・協力します。
◇
市 ◇
・工場・事業所などに対し、水質汚濁を防止するための指導を行ないます。
・定期的な巡回、河川や用水路の清掃など、河川の浄化を促進します。
・公害防止のための指導、啓発を行います。
● 一口メモ●
●
BOD:Biochemical Oxygen Demand の略で、生物化学的酸素要求量と呼ばれ、水中の微生物
が有機物を分解するときに必要とする酸素量のことです。主に河川での水の汚れの指
標となり、その値が大きいほど汚れていることを示すものです。
BOD を魚の住める値(5 ミリグラム/リットル)にするには?
・米のとぎ汁 2 リットル を流すと 浴槽(300 リットル) 4 杯分 の水による希釈が
必要です。
・みそ汁 200 ミリリットル を流すと
〃
4.7 杯分 の水による希釈
が必要です。
・天ぷら油 500 ミリリットル を流すと
〃
330 杯分 の水による希釈
が必要です。
- 78 -
8-3:水道水源の水質保持
■環境特性・課題等
・タツニウシュナイ川を水源とする本市の水道は、「おいしい水」との定評があ
ります。
・おいしくて安全な水道水を生み出す水源を、これからも保持することが必要で
す。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・稚内市が実施する水道水源の保護に関する施策に協力します。
◇事業者◇
・開発行為については、関係法令などを遵守し、必要に応じ、市町村と十分
協議を行います。
・事業活動が水源に与える影響を認識し、自ら進んで水環境の保全に配慮し、
稚内市が実施する水道水源の保護に関する施策に協力します。
◇
市 ◇
・水道水源流域における水質環境の実態を把握するとともに、汚濁負荷の低
減を図ります。
・開発行為などにおける計画の策定や事業の実施に際しては、水道水源が保
全されるよう各種関係法制度を適切に運用します。
・水源かん養機能の維持・向上に配慮し、森林の適正な整備を図ります。
・水道水源流域に関する情報を提供します。
- 79 -
基本目標Ⅲ
健康で安心して暮らせるまち
個別目標
9:きれいな土を守る
土壌は、生態系や水質を保全する基盤となるものであり、健全な土壌環境を保全してい
くことが必要です。
きれいな土を守るための施策の大綱として、次のとおり設定します。
9-1
9-2
◇ 施 策 の 大 綱 ◇
きれいな土壌環境の維持・管理
土壌汚染防止対策の推進
農薬散布
農地
事業所等
帯水層(地下水のある層)
不透水層
帯水層(地下水のある層)
不透水層
土壌(地下水)汚染のしくみ
- 80 -
9-1:きれいな土壌環境の維持・管理
■環境特性・課題等
・土壌は、植物の生育基盤であるほか、水のかん養、汚染物質の浄化、多様な動
物相の形成など重要な機能を有しています。
・稚内市の基幹産業の一つである農業において、生産性の高い土壌は必要不可欠
な要素であり、安全で安心できる土づくりは重要な課題です。
・現在、土壌に関する重大な環境問題はなく、良好な土壌環境を維持しています。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市
民◇
・家庭菜園や空き地への除草剤や農薬、化学肥料などの適正使用を心がけ、
健全な土壌環境の維持に協力します。
・有機栽培によって作られた作物を積極的に購入します。
◇事業者◇
・農薬や化学肥料などの適正使用を心がけ、健全な土壌環境を維持します。
◇
市 ◇
・現在の健全な土壌環境を維持するため、農薬や化学肥料、除草剤の適正使
用を呼びかけます。
- 81 -
9-2:土壌汚染防止対策の推進
■環境特性・課題等
・土壌は、人や生物の生存基盤として、また、物質循環の基盤として重要かつ多
様な役割を果たしています。
・土壌が有害物質で汚染されると、作物や地下水などを通じて人の健康や生活環
境に悪影響を及ぼし、その影響は長期間持続します。
・現在、有害な化学物質による土壌汚染、また地盤沈下などはありません。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・乾電池や蛍光管などの有害ごみを適正に処理します。
◇事業者◇
・工場・事業所で取り扱う化学物質については、適正に管理、処理します。
・乾電池や蛍光管などの有害ごみを適正に処理します。
◇
市
◇
・農地の計画的な土づくりとともに、減農薬・減化学肥料農業・有機栽培※ 農
業を奨励します。
・市民や事業者に対して、土壌の大切さを啓発します。
・乾電池や蛍光灯などの有害ごみの分別を図ります。
- 82 -
基本目標Ⅲ
健康で安心して暮らせるまち
個別目標
10:静かなまちを守る
騒音・振動などは人の感覚に影響を及ぼすことから感覚公害とも呼ばれています。
騒音の主な発生源は、工場や建設作業、拡声放送などですが、交通騒音や家庭生活など
の近隣騒音があります。
静かなまちを守るための施策の大綱として、次のとおり設定します。
10-1
10-2
◇ 施 策 の 大 綱 ◇
良好な道路環境の維持・管理
事業所・家庭からの騒音発生防止対策の推進
10-1:良好な道路環境の維持・管理
■環境特性・課題等
・稚内市では、国道40号や国道238号、道道稚内天塩線などの主要な幹線道路に
おいて、自動車交通による騒音の状況を把握しています。
・現在、重大な騒音問題はなく、良好な道路環境を維持しています。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・車の急発進や急加速、カーステレオの音量、夜間のエンジン音など騒音の
低減に配慮します。
◇事業者◇
・車の急発進や急加速、カーステレオの音量、夜間のエンジン音など騒音の
低減に配慮します。
◇
市 ◇
・現在の道路環境を維持するため、監視体制を充実させます。
・自動車交通騒音を未然に防止するため、関係機関への働きかけを行います。
- 83 -
10-2:事業所・家庭からの騒音発生防止対策の推進
■環境特性・課題等
・稚内市では、現在、工場や事業所、建設作業などによる騒音、あるいは近隣生
活騒音などの大きな問題はありません。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市
民◇
・ペットの飼い方、楽器や音響機器などの近隣騒音に配慮します。
◇事業者◇
・事業活動に伴い発生する騒音・振動について、規制基準を遵守します。
・低騒音・低振動型の機械を使うなど、騒音・振動の発生に配慮します。
・遮音壁など防音施設の設置に配慮します。
・宣伝活動や現場作業は、時間や場所、音量などに配慮し、近隣に迷惑な騒
音が発生しないようにします。
◇
市 ◇
・事業者に対しては、作業方法の改善や、機械施設の適正配置、地域や工場
などの実態に応じた適切な対策をとるよう指導します。
・建設作業では、施工方法など低騒音工法などの導入指導、また、周辺住民
へは十分な説明をするよう指導します。
・公共工事では周辺環境への影響を低減するよう配慮します。
・近隣騒音防止及び営業騒音防止に関する指導、啓発を行います。
● 一口メモ●
音の大きさの目安:音は dB(デシベル)という単位であらわされます。
・20dB………………木の葉のふれあう音
・70dB………………電話のベル
・30dB………………ささやき声
・80dB………………電車の中
(安眠できる状態)
・90dB………………騒々しい工場
・40dB………………図書館の中
・100dB……………電車が通るガード下
・50dB………………静かな事務所
・110dB……………飛行機の離発着
・60dB………………普通の会話
- 84 -
基本目標Ⅳ
地球環境問題に貢献するまち
個別目標
11:ものを大切にする
これまで私たちは、大量生産・大量消費・大量廃棄のもとで生活の豊かさを追求して
きました。しかし、地球規模において資源の枯渇問題が顕在化しつつあります。
環境への負荷を最小にとどめ、資源を循環利用しながら持続的な発展を可能にする循
環型社会の実現に向け、日常の生活様式そのものを環境に配慮したものに転換していく
ことが必要です。
ものを大切にするための施策の大綱として、次のとおり設定します。
11-1
11-2
11-3
◇ 施 策 の 大 綱 ◇
ごみ減量化の促進
資源リサイクルの推進
廃棄物の適正処理の推進と不法投棄の防止
●一口メモ●
ごみを出さない社会づくり
ごみの発生量の抑制のためには、リサイクルは必要不可欠ですが、その一方で、リサイク
ルをすればごみは出ないという意識の定着による、社会全体のリサイクル可能製品の大量
使用が課題としてあげられます。
また、リサイクル技術の限界や、業者数と処理量とのバランスの問題、リサイクルするた
めにもエネルギー負荷がかかることなどから、リサイクルを行うことが、環境負荷がなく
ごみの発生量の抑制に直結するとは一概には言い切れないのが現状といえます。
こうしたことから、ごみの発生量の少ない社会システムの形成に向け、次に掲げるように、
リサイクル以外のことにも複合的に取り組む必要があります。
まず、製品の長寿命化、製品の修理、適正量の生産・購入などによる流通量、消費量の“削
減”(リデュース)があげられます。リデュースの円滑な推進のためには、生産体制の見直
しや消費者の意識定着が必要です。次に、資源のもつ価値を最大限に発揮させるため、使
用済み製品の再使用(リユース)があげられます。
ビールびんなどは昔からリユースが行われていますが、今後、さらにこれを効果的に実施
していくため、資源としての部品を分離回収できるシステムを確立していくことなどが求
められています。
そして、これらの取り組みを促進していくためには、生産物が消費されるという市場の形
成が不可欠であることから、再生品の需要を喚起していくことが求められています。
- 85 -
11-1:ごみ減量化の推進
■環境特性・課題等
・稚内市の廃棄物は、近年、微減傾向で推移しています。
・今後とも廃棄物の更なる減量を促進することが必要です。
・身近な生活から出るごみが環境に対して負荷を与えていることを自覚し、ごみ
の排出を抑制することが必要です。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・適切な量で調理するなど、生ごみの減量化に努めます。
・生ごみを出す際は、水切りを徹底します。
・マイバッグ※ の持参や詰め替え商品の購入など、ごみの出にくい買い物をし
ます。
◇事業者◇
・容器包装の簡素化・詰め替え製品・製品のばら売り・量り売り・リターナブ
ルビン※の使用など、ごみの出にくい製品などの開発や販売を進めます。
・事業活動から排出される生ごみについて、堆肥化など地域特性にあった処理
方法を考えます。
◇
市 ◇
・ごみを出さない生活の知恵を集約して、環境に配慮した生活の方法を市民に
紹介、啓発していきます。
・簡易包装や量り売り、マイバッグ持参運動を推奨します。
・事業者に対し、使い捨て製品の製造販売や過剰包装の自粛、製品の長寿命化
を求めます。
・家庭や事業活動から排出される生ごみの処理について、事例などを調査、研
究し、公表します。
・幼児や児童を対象とした、ごみに関する教育活動を行います。
・ごみ処理施設の見学会などを開催し、ごみの減量化に関する意識啓発を行い
ます
- 86 -
11-2:資源リサイクルの推進
■環境特性・課題等
・稚内市では、現在、缶、びん、ペットボトル、飲料紙パック、新聞、雑紙、ダ
ンボール、紙製容器包装の分別を実施しています。
・資源リサイクルを進めるためには、再利用または再生利用を行う事業者などを
育成することが必要です。
・再利用または再生利用した商品などを購入する心がけが必要です。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・再生紙などの再生製品やエコマーク商品やグリーンマーク※ 商品など、環境
への負荷の少ない製品を利用します。
・資源ごみの分別ルールを守り、回収に協力します。
・家電リサイクル法※ に定められた特定家電製品については、販売店に適切に
引き渡します。
・資源物の集団回収やフリーマーケット※ の企画運営など、地域の資源リサイ
クル活動の普及拡大に取り組みます。
・木材や庭木の剪定枝※などの廃材、枯れ葉を有効活用します。
◇事業者◇
・建設、容器包装リサイクル法※ など、各種リサイクル法を遵守します。
・ごみの分別化を徹底し、ごみの資源化に協力します。
・用紙類の再利用、古紙の分別、再生紙の利用を積極的に行います。
・再生品や再利用の可能な建築資材の使用に努めます。
◇
市 ◇
・再生紙などの再生製品やエコマーク※ 商品やグリーンマーク※ 商品など、環
境への負荷の少ない製品の利用を促進します。
・「グリーン購入法※ 」に基づき、環境負荷の少ない
製品の購入に取り組んでいきます。
・建設リサイクル法※ に基づき、建設副産物の資源
サイクルを指導します。
・容器包装、家電、パソコン、食品、自動車などの
リサイクル推進法が円滑に機能するよう、助言、
指導します。
・市民や民間団体の資源物の集団回収やフリーマー
ケットの企画運営など、地域の資源サイクル活動を支援します。
- 87 -
11-3:廃棄物の適正処理の推進及び不法投棄の防止
■環境特性・課題等
・ごみ処理は、現代社会において重要な課題となっています。
・ごみの不法投棄は、自然環境や生活環境を害することであり、環境破壊につな
がります。
・清潔で美しいまちなみを確保するためにも、ごみ出しマナーを守り、ごみを適
正に処理・処分することが必要です。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・ごみ出しのルールを守り、屋外でのごみ焼却処理はしません。
・ごみ集積場を適正に維持、管理します。
・市と連携して、不法投棄監視に協力します。
・所有地を適正に管理し、不法投棄をされないようにします。
・ごみのポイ捨てや不法投棄はしません。
◇事業者◇
・ごみ処理ルールを守って、適正に処理します。
・廃棄物の適正処理や有効活用を図り、屋外での不適正な焼却行為(野焼き)
はしません。
・マニフェスト制度※ に従い、産業廃棄物の最終処分まで責任を持って管理し
ます。
・ごみのポイ捨てや不法投棄はしません。
・パトロールの強化や通報など、監視、連絡体制に協力します。
・所有地、特に空き地などは適正に管理し、不法投棄をされないようにしま
す。
◇ 市 ◇
・ごみの分別方法や回収方法について、わかりやすい資料
を配布します。
・不適切な焼却を防ぐため、指導、啓発を行います。
・不法投棄など廃棄物の不適正処理を防ぐための意識啓
発、監視パトロールの強化、通報などの連絡体制の整備
などを充実ていきます。
・空き地などの適正な管理を指導します。
●一口メモ●
~マニフェスト制度とは~
事業者(排出事業者)が産業廃棄物の処理を業者に委託する際に、処理業者に対してマニ
フェスト(産業廃棄物管理票)を交付し、処理が終了した後に処理業者からその旨が記載さ
れた写しの送付を受けることにより、委託内容どおりに産業廃棄物が処理されたことを確認
することで、適正な処理を確保する制度です。これによって、不適正な処理による環境汚染
や社会問題となっている不法投棄を未然に防ぐことができます。
- 88 -
基本目標Ⅳ
地球環境問題に貢献するま
個別目標
12:エネルギーを大切にする
私たちの便利で豊かな生活は、エネルギーを大量に消費することで成り立っています。
このような生活様式を続けることは、石油などの化石燃料資源の枯渇を招き、また、大量
の二酸化炭素などの温室効果ガスを排出することにもなり、将来の世代に重大な環境負荷
を与えることとなります。
これからは、エネルギーを効率的に使い、地球環境への負荷の少ない社会を構築してい
くことが必要です。
エネルギーを大切にするための施策の大綱として、次のとおり設定します。
12-1
12-2
12-3
◇ 施 策 の 大 綱 ◇
省エネルギーの推進
風力や太陽光などの自然エネルギーの導入促進
新エネルギーの開発と有効活用
●一口メモ●
家庭でできる省エネルギー
取 り 組 み 内 容 例
暖房の設定温度を 1℃下げる
1日1時間、テレビを見るのをやめる
待機消費電力を半分に減らす
冷蔵庫にはものを詰め込みすぎない
電気ポットは、使わないときは電源オフ
年間省エネ量
節約金額
灯油
95ℓ
4.600 円
電気
41kWh
880 円
電気
170kWh
3,640 円
電気
68kWh
1,460 円
電気
107kWh
2,300 円
電気
6kWh
洗濯物はまとめて洗う(容量の 8 割で)
3,240 円
水道
17 ㎥
灯油
17ℓ
シャワーは 1 分間短縮
1,630 円
水道
4㎥
週 2 回、クルマ通勤をやめる
ガソリン80ℓ
8,560円
1 日 5 分、アイドリングストップ
ガソリン17ℓ
1,820円
金額は、ご使用になる機器の種類や使用方法、環境などにより異なりますので、
おおよその目安として下さい。
資料:
「ほっかいどう 省エネルギー 新エネルギー」
「北からの発信 スローライフで減らす CO2」
(北海道)
- 89 -
12-1:省エネルギーの推進
■環境特性・課題等
・私たちの日常生活や事業活動において必要な水や電気、石油、ガソリンといっ
た資源やエネルギーは、すべて自然から得られます。
・エネルギーの使用量を最小限に抑え、環境負荷の少ない経済活動や生活様式に
変えていくことが必要となっています。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市
民◇
・家電製品の買い替えの際は、省エネルギー型の照明やOA機器を選びます。
・節電や節水、冷蔵庫の開閉の制御など、家庭でできる省エネルギー対策を
実践します。
・適正な暖房温度に設定します。
◇事業者◇
・省エネルギー型の照明やOA機器を導入します。
・節電や節水、冷蔵庫の開閉の抑制など、事業活動の中でできる省エネルギ
ー対策を実践します。
・暖房は、地域特性にあった温度に設定します。
・自動販売機は、適正設置を考えます。
◇
市
◇
・稚内市が行なう事務・事業について、省エネルギーを進めます。
・省エネルギーに関する情報を市民に提供します。
・省エネルギーを推進するため、講演会やセミナーを開催
します。
・公共施設でのコージェネレーションシステム※ の導入な
ど、省エネルギー化を進めます。
・省エネルギー型の住宅や事務所の建設を奨励・支援しま
す。
- 90 -
12-2:風力や太陽光などの自然エネルギーの導入促進
■環境特性・課題等
・有限な化石燃料の利用を削減し、地球温暖化の防止に貢献するため、環境への
負荷がかからないエネルギーとして、太陽熱や太陽光、風力などの自然エネル
ギーを導入し、促進していくことが必要です。
・稚内市の気候の最大の特徴は、四季を通じて風が強いことであり、北海道内で
も有数の強風地帯となっています。
・この気候風土を生かした自然エネルギーの導入が、期待されます。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・太陽光発電や太陽熱温水、風力発電など、自然エネルギーの導入を考えま
す。
・自然エネルギーに関する情報を収集し、その利用の可能性について考えま
す。
◇事業者◇
・太陽光発電や太陽熱温水、風力発電など、地域での開発に取り組みます。
・自然エネルギーに関する情報を収集し、その利用の可能性について考えま
す。
◇
市
◇
・公共施設においては、太陽光発電、風力発電など、環境への負荷の少ない
自然エネルギーの導入を検討します。
・本市の気候風土を活かした風力発電など、環境への負荷の少ない自然エネ
ルギーの利用を促進します。
・自然エネルギーに関する情報を収集し、市民に提供します。
宗谷丘陵の風車
風車と太陽光発電による街灯
- 91 -
12-3:新エネルギーの開発と有効利用
■環境特性・課題等
・有限な化石エネルギーの利用を削減し、地球温暖化の防止に貢献するためには、
新エネルギーの開発やその有効活用が求められています。
・自然エネルギーと同様に新エネルギーを導入するための開発や、その有効活用
を考えていくことが必要となっています。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・エンジンと電気モーターの二種類の動力源を持ち、効率的な燃料利用がで
きるハイブリッドカー※への買い替えを考えます。
・新エネルギー※ に関する情報を収集し、その利用の可能性について考えます。
◇事業者◇
・家畜糞尿などバイオマスエネルギー※の利用や開発に取り組みます。
・燃料電池やコージェネレーションシステム※の導入などを検討します。
・ハイブリッドカーへの買い替えを考えます。
・新エネルギーに関する情報を収集し、その利用の可能性について考えます。
・雪氷冷熱エネルギーの開発を考えます
◇
市 ◇
・新エネルギーに関する情報提供と意識啓発を推進します。
・新エネルギー導入に伴う補助制度を検討します。
・公共施設での、燃料電池やコージェネレーションシステムの導入を検討し
ます。
・家畜糞尿などバイオマスエネルギーの利用や開発を支援します。
・ハイブリッドカーへの買い替えを進めるため、情報を発信します。
・積雪寒冷地である地域特性を活かし、雪氷冷熱エネルギーの活用を検討し
ます。
- 92 -
●一口メモ●
~新エネルギーとは~
新エネルギーとは、現在、一般的に使われている石油、原子力、天然ガス、
水力などに対し、新たに研究開発・導入が図られているエネルギーのことを
いいます。大きく分けて、再生可能(自然)エネルギー、リサイクルエネル
ギー及び従来型エネルギーの新利用形態があり、主として以下のようなもの
があげられます。
)然自(能可生再
太陽光
太陽熱
風
力
バ イ オ
マ ス
ルクイサリ
温度差
エネルギー
廃棄物
発 電
廃
熱
態形用利新のーギルネエ型来従
燃料電池
コージェ
ネレーシ
ョン
クリーン
エネルギ
ー自動車
太陽電池(シリコンなどの半導体に光が当たると電気が発生するとい
う光電効果を応用したもの)によって太陽の光を直接電気に換えて発
電を行うものをいいます。
太陽の熱を集め、水などを加熱します。給水を直接加熱して温水にす
る太陽熱温水器と、強制循環する熱媒、蓄熱層などにより高度な熱利
用が可能となるソーラーシステムに大別されます。
自然の風の力により風車を廻し、発電機を駆動して発電を行うものを
いいます。現在はプロペラ型の風車が主流になっています。
バイオマスとは生物体のことをさし,主にこれを利用してエネルギー
源にすることをいいます。生物体から石油代替成分を抽出したり、メ
タン発酵をさせるなどの利用方法があります。
海水、河川水(夏は大気よりも冷たく、冬は大気よりも暖かい水)な
どの温度差エネルギーをヒートポンプなどに利用して取り出し、冷暖
房、給湯などに使うものをいいます。
廃棄物を焼却するときの熱を利用して蒸気を作り、タービンを廻して
発電を行うものをいいます。最近ではガスタービン廃熱により蒸気温
度を高めるスーパーごみ発電、廃棄物を固形燃料化し発電する RDF 発
電※など、高効率化を目指したものが実用化されています。
工場などの稼働時に発生する廃熱を暖房、給湯などに利用することを
いいます。
水素を空気中の酸素と反応させて、電気を取り出す化学電池のこと
をいいます。最後は水となり、廃棄物や有害物質を残さないことか
ら、クリーンエネルギーとしてこれまで宇宙などで利用されてきて
います。
一つのエネルギー源から熱と電気などの二つ以上の有効なエネルギ
ー源を取り出して利用するシステムのことをいいます。例えば石油
を燃やして得た熱をピストンエンジンやガスタービンなどによって
動力や電力に変換し、その廃熱(未利用熱)を冷暖房や給湯に用い
ることなどがあげられます。
有害物質の排出が相対的に少ないエネルギー源を動力とした自動車
のことをいいます。太陽光を利用したソーラーカー、化石燃料の中
では有毒物質の発生が少ない天然ガス自動車、エンジンと電気モー
ターを両方積み、効率的に燃料を利用できるハイブリッドカーなど
があります。現在、排気ガスが出ない車として注目されている燃料
電池車の研究が世界中の自動車メーカーにより進められています。
資料:総合エネルギー調査会需給部会 他
- 93 -
基本目標Ⅳ
個別目標
地球環境問題に貢献するまち
13:地球環境問題を学び、考え、行動する
地球環境問題は、人間活動が地球の持つ環境システムにを乱したことにより発生したも
のです。
地球温暖化※ やオゾン層の破壊※ 、酸性雨※ などの地球環境問題に対しては、国際的な取
り組みが行われていますが、その基本として、市民一人ひとりが環境への関わりを深く理
解し、日常生活のあり方を見直すことが必要です。
地球環境問題を学び、考え、行動するための施策の大綱として、次のとおり設定します。
13-1
13-2
◇ 施 策 の 大 綱 ◇
地球環境問題に対する意識啓発
地球温暖化対策の推進
資料:京都府
- 94 -
13-1:地球環境問題に対する意識啓発
■環境特性・課題等
・市民の多くが、地球温暖化やオゾン層の破壊、酸性雨などの地球環境問題に対
して関心を持っています。
・これからの地球環境問題については、その現象や社会的経済的背景、原因など
に関する正しい知識と認識を持つことが必要です。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・市民一人ひとりの活動が環境に負荷を与えているという認識を深めるため、
地球環境問題の現状や原因を学びます。
・市民一人ひとりが取り組む環境対策が、地球環境対策につながることを認
識し、できることから実践します。
◇事業者◇
・地球温暖化、熱帯雨林の減少や砂漠化、オゾン層の破壊などの地球環境問
題への認識を深めます。
・事業活動では、可能な環境対策を実践します。
◇
市 ◇
・地球温暖化、熱帯雨林の減少や砂漠化、オゾン層の破壊など地球環境問題
に関する情報を収集、整理して、意識啓発に活用します。
・市民一人ひとりの活動が環境に負荷を与え、地球環境問題へと発展してい
くことの意識啓発を行います。
・国際的な視野に立った施策を展開します。
- 95 -
13-2:地球温暖化対策の推進
■環境特性・課題等
・地球温暖化問題は、人類の生存基盤に関わる重要な環境問題です。
・二酸化炭素の排出量を削減するためには、毎日の地道な取り組みが不可欠です。
環境家計簿※ の実践など、私たち一人ひとりが地域でできる行動に積極的に取り
組むことが必要です。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・環境家計簿などを活用して、二酸化炭素(CO2 )の排出を少なくしていきま
す。
・二酸化炭素(CO2 )を削減するため、敷地内の緑化を推進します。
・オゾン層の破壊の原因となる、フロンの回収と適正処理に協力します。
・フロンなどのオゾン層破壊物質を含まない製品を購入・使用します。
◇事業者◇
・二酸化炭素(CO2 )を削減するため、敷地内の緑化を推進します。
・オゾン層の破壊の原因となる、フロンの回収と適正処理に努めます。
・省エネルギー、省資源など、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量の少
ない事業活動を推進します。
・フロンなどのオゾン層破壊物質を含まない製品を使用します。
◇
市
◇
・環境家計簿運動を推進し、省エネルギー意識の普及啓発に努めます。
・地域の省エネルギーの取組を支援します。
・地球環境問題に関する民間団体の活動やイベントの開催などを支援します。
・地球環境問題の現状や温暖化防止に対する取り組みについて、情報の収集・
提供を行います。
・オゾン層破壊の原因となるフロンガスなどの適切な分別、回収、処理を推
進します。
・
「地球温暖化対策の推進に関する法律※」に基づいた「温暖化対策実行計画※」
を実践します。
- 96 -
基本目標Ⅴ
個別目標
環境保全に取り組むまち
14:環境にやさしい行動を実践する
稚内市内では、町内会単位で一斉清掃活動によるクリーン作戦や緑化が実施されてい
るほか、みどりの少年団などによる環境保全活動が実践されています。
市民アンケートによると、多くの市民は、環境保全に関する行動に積極的に取り込む
ことを望んでいます。
環境にやさしい行動を実践するための施策の大綱として、次のとおり設定します。
14-1
14-2
14-3
◇ 施 策 の 大 綱 ◇
環境マネジメントの普及
エコ商品購入の推進
環境にやさしい消費生活の実践
- 97 -
14-1:環境マネジメントの普及
■環境特性・課題等
・現在、省エネルギーや資源循環型などの環境への負荷の少ない事業活動が進め
られています。
・国際標準化機構が定めた環境マネジメントシステムであるISO14001※ 認証取得
や、環境省が作成した環境マネジメント※ の簡易的な方法である環境活動評価
プログラム※ (エコアクション21)への参加推進が求められています。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・小・中学生に対し、環境問題についてわかりやすく教え、また、大人たち
も一緒に考えることができる機会をつくります。
・地球温暖化の主な原因となっている、二酸化炭素の排出量を減らす行動を
実践する「環境家計簿」をつけ、環境問題の解決に貢献します。
◇事業者◇
・環境対策として、環境マネジメントシステムの導入を考えます。
・事業活動で特に重要と思われる環境への負荷を低減するために提案された、
環境活動評価プログラムへの参加を考えます。
◇
市 ◇
・市内の事業者に対し、環境への負荷をできるだけ少なくするために目標を
設定し、改善していく、ISO14001 などの環境マネジメントシステムの導入
を支援します。
・中小企業に対しては、環境マメジメントの簡易的手法である環境活動評価
プログラム(エコアクション21)への参加を奨励します。
・稚内市の事務事業を進めるにあたって、環境への取組みを効果的かつ効率
的に行うためのマネジメントシステムを構築します。
- 98 -
我が家の二酸化炭素排出量のチェックシート
現在の私たちの生活に不可欠な電機やガスなどのエネルギーは、大量の化石燃料を燃焼
させることによって得られるものです。
しかし、化石燃料は有限であり、またそれらの燃焼が地球温暖化をもたらす要因とな
っていることから、いかにその燃料の消費を少なくできるかが地球温暖化防止のポイン
トです。
ご家庭で使用しているエネルギーについて、利用明細書を参考にしながら二酸化炭素
排出量をチェックしてみましょう。
環
使用量
電気
境
家
計
二酸化炭素排出係数
簿
二酸化炭素排出量 金額(円)
(kwh)
0.48- CO2 /kwh
kg
LPガス
(kg)
3.00- CO2 /kg
kg
天然ガス
(m3 )
2.00- CO2 /m3
kg
灯油
(リットル)
2.49- CO2 /リットル
kg
ガソリン
(リットル)
2.32- CO2/ リットル
kg
軽油
(リットル)
2.62- CO2 /リットル
kg
A重油
(リットル)
2.71- CO2 /リットル
kg
B重油
(リットル)
2.84- CO2 /リットル
kg
C重油
(リットル)
2.98- CO2 /リットル
kg
石炭
(kg)
2.41- CO2 /kg
kg
合
計
今月の二酸化炭素排出量
kg
前年同月の二酸化炭素排出量
kg
注)二酸化炭素排出係数は、地球温暖化対策推進法施行令によるものです。
ただし、電気、天然ガスは、北海道環境生活部調べによるものです。
注)排出量は、使用量に排出係数をかけ算して算出します。
この合計があなたのご家庭から出されている二酸化炭素の量です。
(例:電気使用量 120KWH×CO2 の係数 0.36=排出量 43.2kg となる)
注)排出量が減ると金額も減っていることがわかります。
注)電気は、発電するための燃料(石油・石炭等)消費により、二酸化炭素を排出することとな
ります。
- 99 -
14-2:エコ商品購入の推進
■環境特性・課題等
・製品やサービスを購入する際は、必要性をよく考え、環境への負荷ができるだ
け少ない商品(エコ商品)を選ぶことが必要です。
・市民一人ひとりが環境にやさしい商品を積極的に購入することにより、環境負
荷の少ない商品の流通が活発になります。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・商品を購入する際は、環境への負荷ができるだけ少ないものを選びます。
◇事業者◇
・部品や原材料を購入する際は、環境への負荷ができるだけ少ないものを選
びます。
◇
市 ◇
・環境への負荷の少ない製品として認証・推奨する環境ラベルがつけられた
商品の購入を奨励します。
・「グリーン購入法」に基づき、環境負荷の少ない製品の購入に取り組んでい
きます。
(例);製造・使用・廃棄に伴う環境への負荷が少ない商品(エコマーク)、
古紙を利用した製品(グリーンマーク)など
- 100 -
14-3:環境にやさしい消費生活の実践
■環境特性・課題
・環境にやさしい社会を目指すためには、市民一人ひとりの消費者意識の高揚が
必要です。
・環境負荷の少ない消費生活を実践するように努力することが必要です。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・ごみの出ない買い物や環境負荷の少ない商品の購入など、環境に配慮した
消費生活を実践します。
◇事業者◇
・ごみにならない商品の開発や環境負荷の少ない商品の製造など、環境に配
慮した製品の製造・販売を考えます。
◇
市 ◇
・ごみの出ない買い物や環境負荷の少ない商品など、環境に配慮した消費生
活の情報を提供し、環境に配慮した消費生活が可能となる購買環境を整備
します。
- 101 -
基本目標Ⅴ
個別目標
環境保全に取り組むまち
15:みんなが学べる場を確保する
環境保全活動を促進するためには、私たち一人ひとりの活動が環境とどのように関わり、
どのような負荷を与えているのかを認識し、環境に配慮した活動を実践する意識を持つこ
とが大切です。
市民の環境問題に対する意識を育み、行動力を高め、さらには、将来の環境づくりに貢
献する人材を育成するために、学校教育における環境教育の導入とともに、多様な世代に
対応した環境教育・環境学習を進めていくことが必要になっています。
また、環境保全の取り組みを促進するためには、市民、事業者、市それぞれが環境に関
する有益な情報を共有化し、共通の基盤に立って行動することが求められます。
みんなが学べる場を確保するための施策の大綱として、次のとおり設定します。
15-1
15-2
15-3
◇ 施 策 の 大 綱 ◇
環境教育・環境学習の充実
環境情報の発信
環境に関する行事・イベントの開催
- 102 -
15-1:環境教育・環境学習の充実
■環境特性・課題等
・子どもから高齢者まで、環境問題に対するそれぞれの意識を育むため、また、
将来の環境づくりに貢献する人材を育成するため、計画的な環境教育・環境学
習を進めていくことが求められています。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市
民◇
・自然観察会やシンポジウムなどに積極的に参加し、環境に対する感性を高
めます。
・家庭で子どもたちと一緒に環境について考え、日常生活における環境保全
に活かします。
・自ら有する知識や技能などをいかし、環境学習の機会づくりに協力します。
◇事業者◇
・環境学習会やシンポジウムなどに積極的に参加し、環境に対する感性を高
めます。
・事業所内で環境に関する研修会などを開催し、事業活動における環境保全
に活かします。
・自ら有する知識や技能などをいかし、環境学習の機会づくりに協力します。
◇
市
◇
・環境教育を効果的に進める資料として、ガイドブックや副読本などを作成
し、配布します。
・自然観察会や環境学習会、フォーラム、シンポジウムを開催し、環境につ
いて学ぶ機会を創出します。
・市民やNPOなどの市民環境団体が行う環境に関する学習会を支援します。
・環境に関するポスターや標語のコンクールを行います。
- 103 -
15-2:環境情報の発信
■環境特性・課題等
・環境に対する意識を高め、市民、事業者、市それぞれが具体的な行動に結びつ
けるためには、環境に関する的確な環境情報を得ることが大切です。
・環境に関する有益な情報が迅速かつ適切に流通するためには、情報の収集と提
供のシステムを整備することが必要です。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・市や民間団体が実施する環境調査などに参加・協力します。
・自主的に環境調査などを実施し、地域環境への知識や理解を深め、また、
市や民間団体に情報を提供します。
・市や民間団体などによる環境シンポジウムなどの情報発信イベントに参加
し、情報の交換や各種体験など交流を深めます。
◇事業者◇
・市や民間団体が実施する環境調査へのボランティア参加や、機材の提供な
どの支援をします。
・事業活動に伴う環境関連情報を収集、蓄積し、提供します。
・事業者または事業者団体の保有する環境関連データや、保全技術などの情
報を提供します。
◇
市 ◇
・市民や事業者からの環境情報を収集・提供するため、体系的な環境情報の
データベースや提供システムを整備します。
・地域住民の参加・協力により、地域環境マップの作成などを行います。
・環境に関する講習会やイベントを開催し、広報やホームページで環境情報
を提供します。
- 104 -
15-3:環境に関する行事・イベントの開催
■環境特性・課題等
・近年、各種団体による環境やエネルギー、まちづくりに関するセミナーやイベ
ントが数多く開催されています。
・その参加や企画がまだ一部の団体や人々に限られているのが現状であり、数多
くの市民や事業者の積極的な参加が望まれています。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市
民◇
・市やNPO※ などの市民環境団体が主催する環境保全に関する活動やイベン
トに、積極的に参加・協力します。
◇事業者◇
・市やNPOなどの市民環境団体が主催する環境保全に関する活動やイベン
トに、積極的に参加・協力します。
・環境に関する行事・イベントを企画し、実践します。
◇
市
◇
・NPOなどの市民環境団体が主催する環境保全に関する活動や、イベント
の開催を支援します。
・環境に関する行事やイベントを開催します。
「全国風サミット
- 105 -
IN
稚内」の開催風景
基本目標Ⅴ
環境保全に取り組むまち
個別目標
16:環境保全活動の環を広げる
安全で安心して暮らせるまちをつくるためには、一人ひとりが環境に配慮した活動を行
うことが必要です。
環境問題は多様化、複雑化、高度化しており、これらに適切に対処していくためには、
市民・事業者・市による連携した取り組みが必要です。
環境保全活動の環を広げるための施策の大綱として、次のとおり設定します。
16-1
16-2
16-3
◇ 施 策 の 大 綱 ◇
環境保全活動の場と人づくり
環境保全活動への参加と活動支援
環境リーダーの発掘と育成
- 106 -
16-1:環境保全活動の場と人づくり
■環境特性・課題等
・地球環境問題など、新たな環境課題に適切に対処するためには、市民一人ひと
りが環境との関わりについて理解し、環境に配慮した行動に積極的に取り組む
ことが不可欠です。
・市民、事業者、市の役割分担を明確にし、相互の連携を図るとともに、民間団
体などが行う自主的積極的な環境保全を支援し、促進していく新たな取り組み
が必要となっています。
・環境に関する市の政策に、市民の意見を適切に反映することができるような仕
組みづくりが必要となっています。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・地域の環境保全活動の拠点づくりに協力します。
・環境保全活動のための組織づくりやネットワークづくりに参加・協力しま
す。
◇事業者◇
・地域の環境保全活動の拠点づくりに協力します。
・環境保全活動のための組織づくりやネットワークづくりに参加・協力しま
す。
・同業者、異業種間での事業活動の一部(輪配送など)の共同化など、環境
保全に向けた協力を進めます。
◇
市 ◇
・地域の環境保全活動の拠点づくりをします。
・市民、事業者、市の環境保全活動のための組織づくりやネットワークづく
りをします。
・環境保全活動に関する市民団体の意見を聴く会を開催します。
- 107 -
16-2:環境保全活動への参加と活動支援
■環境特性・課題等
・市民、事業者、市の各主体が、自分の責務を認識し、自主的に環境保全活動に
取り組むことが必要です。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・事業者や自治会、各種団体など地域の様々な環境保全活動への取り組みに、
参加・協力します。
◇事業者◇
・市民や自治会、各種団体など地域の様々な環境保全活動への取り組みに、
参加・協力します。
◇
市 ◇
・市民や事業者、自治会、各種団体など、地域の様々な環境保全活動への取
り組みを支援します。
- 108 -
16-3:環境リーダーの発掘と育成
■環境特性・課題等
・環境教育・環境学習を行うことは、環境を守る意識を養うだけでなく、郷土を
愛する心を養うことにつながります。
・環境学習等に参加した市民を、地域における環境アドバイザーや環境ボランテ
ィアなど、環境保全を指導できるような人材として養成していくことも必要で
す。
■市民・事業者・市が行う取り組み内容
◇市 民◇
・自ら地域の環境リーダーやアドバイザーをめざし、また、人材の育成に協
力します。
◇事業者◇
・環境教育や環境学習を推進する地域のリーダーやアドバイザーなど、実践
的な指導を行える人材の育成に協力します。
◇
市 ◇
・地域の環境アドバイザーや環境ボランティアなどを育成する市民講座や環
境情報を提供します。
・地域の環境保全に対し、実践的な指導が行える環境リ-ダーを発掘・育成
します。
- 109 -
- 110 -
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