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世界に向けた東アジアクルーズの玄関口を目指して

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世界に向けた東アジアクルーズの玄関口を目指して
5
沖縄のクルーズ観光活性化の方向性とアクションプラン
5 沖縄のクルーズ観光活性化の方向性とアクションプラン
5.1 沖縄のクルーズ観光活性化の方針
1)基本コンセプト
東アジアを重視したクルーズが増加してくる中、沖縄は中国や韓国、台湾との位置関係から日
本における寄港地としてのポテンシャルを有している。
今後は、世界に向けた東アジアクルーズの玄関口を目指すため、クルーズ船の受入態勢を整備
するとともに、国内外のクルーズ船の寄港促進を図る積極的な誘致活動を実施し、日本における
拠点形成に向けた取り組みを実施することが重要である。
さらに、新たなクルーズ観光の形成を図ることにより、国内のクルーズ観光を活性化させ、海
からの沖縄観光の振興を促進することを目指すものである。
そのための基本コンセプトを以下のとおりとする。
世界に向けた東アジアクルーズの玄関口を目指して
世界に向けた東アジアクルーズの玄関口を目指して
−海からの沖縄観光の振興−
−海からの沖縄観光の振興−
2)施策
上記の沖縄のクルーズ観光活性化の方針(世界に向けた東アジアクルーズの玄関口を目指して
−海からの沖縄観光の振興−)を実現するための施策を以下のとおりとする。
なお施策の詳細については「5.2 沖縄のクルーズ観光活性化の方向性」で示す。
a)クルーズ船の受入態勢の整備
・
旅客船埠頭や関連施設の整備
:旅客船埠頭の関連施設の整備
旅客ターミナルの整備
・
ポートサービスの充実・強化
:入国審査の迅速化
交通アクセスの充実・強化
両替・郵便サービスの充実・強化
通訳の充実・強化
観光案内の充実・強化
歓迎行事の充実・強化
ツアーの充実・強化
・
陸上観光地との連携
・
クルーズ旅行の普及推進活動
:クルーズ船の寄港情報の発信
県民のホスピタリティの向上
b)国内外のクルーズ船の寄港促進を図る積極的な誘致活動の実施
・
積極的な誘致活動の実施
:邦船社に対するポートセールス
外国船社に対するポートセールス
・
周辺諸国に対する観光地としての沖縄のアピール
・
沖縄型クルーズ観光の提案(沖縄型アイランドホッピングの実現に向けて)
- 23 -
3)ブロック別のコンセプト
a)エリアの特徴
♦沖縄本島エリア(那覇港、本部港、中城湾港)
那覇港、中城湾港の背後地である沖縄本島中南部は、クルーズ客に多様な陸上観光を提供で
き、また、商店街・量販店等でショッピングニーズにも対処できるエリアである。また沖縄本
島北部地域は、美ら海水族館のある国営沖縄記念公園(海洋博公園)や「やんばる」と呼ばれる
特有な自然環境を有するため、船社等から同地域にある本部港へのクルーズ船寄港の要望は高
い。
♦宮古エリア(平良港)
宮古地域は、特有な伝統工芸や歴史・文化資源を有し、この史跡や伝統工芸を活かした地元
発信体験型ツアーを企画し、クルーズ客へ提供している。また、クルーズ客も参加する芸能祭
を実施等交流体験型のクルーズ観光が進展している。
♦八重山エリア(石垣港)
特有の自然環境や文化を有する複数の離島を有する八重山地域はクルーズ客にも人気があ
る地域で、複数の離島ツアー等を体験するためにクルーズ船が1泊する場合も多い。
b)ブロック別のコンセプト
各ブロックの特徴を踏まえ、ブロック別のコンセプトを以下のとおりとする。
♦沖縄本島エリア(那覇港、本部港、中城湾港)
那覇港を中心に、沖縄におけるクルーズ観光の拠点として、今後とも旅客の多様なニーズ(買
い物、歴史文化遺産、芸能等)に対応する。
また、本島北部地域の観光資源や周辺離島を活かす新たなクルーズ観光を促進する。
♦宮古エリア(平良港)
特有な伝統工芸や歴史・文化資源を活かしたクルーズ観光を推進する。
♦八重山エリア(石垣港)
特有の自然環境や文化を有する複数の離島を活かしたクルーズ観光を推進する。
- 24 -
【ブロック別のコンセプト】
【沖縄本島エリア】
那覇港を中心に、沖縄におけるクルーズ観光の拠点
として、今後とも旅客の多様なニーズに対応する。
北部の観光資源や周辺離島を活かす新たなクルーズ
観光を促進する。
【八重山エリア】
【宮古エリア】
特有な伝統工芸や歴史・文化資源を
活かしたクルーズ観光を推進する。
特有の自然環境や文化を有する複数
の離島を活かしたクルーズ観光を推
進する。
- 25 -
5.2 沖縄のクルーズ誘致のアクションプラン
沖縄のクルーズ観光活性化の方針に基づいた沖縄のクルーズ誘致のアクションプランは次頁以
降に示すが、実施主体については以下のとおりとする。
1)実施主体
a)沖縄総合事務局
ここでの沖縄総合事務局とは、開発建設部の港湾部局を指し、港湾事業における直轄事業の
実施だけでなく、道路や空港等の他の事業との連携を強化し、沖縄県の自立的経済発展や潤い
のある美しい沖縄づくりに向けた社会の基盤整備を行う組織である。また、国土交通省から権
限委譲により、港湾をはじめとする社会資本整備に係る地方自治体への補助金の交付事務、建
設業法に基づく建設業の許可、変更届出等に係る事務などについても行っている。
なお、直轄事業とは、港湾法第 52 条または沖縄振興特別措置法第 108 条の規定により、国
自ら行う港湾施設の整備事業を指している。また、クルーズ観光に関わる他の国の組織として
は、沖縄総合事務局運輸部(船舶等の運輸事業に関わる許認可、指導監督)、第十一管区海上
保安本部(海上交通の安全管理、港長等)、福岡入国管理局那覇支局、沖縄地区税関、那覇検
疫所等があるため区別している。
アクションプランにおける実施主体において、沖縄総合事務局が実施する項目が少なく表現
されているが、国土交通省港湾局や他の地方整備局からの種々の情報の提供や、他省庁等への
連絡、調整等のアクションプラン全般においてサポートを実施するものである。
b)港湾管理者
港湾管理者とは、港湾の整備、管理運営を行う地方自治体・団体のことであり、沖縄の場合
では、那覇港が那覇港管理組合(沖縄県・那覇市・浦添市)、平良港が宮古島市、石垣港が石
垣市、中城湾港及び本部港が沖縄県となっている。
c)沖縄県クルーズ促進連絡協議会
沖縄県クルーズ促進連絡協議会は、沖縄県へのクルーズ船寄港を促進することを目的に設立
された協議会である。協議会では、目的を達成するための意見交換及び情報交換・集積を行い、
県及び各港湾のクルーズ促進協議会等のクルーズ船誘致・受入施策へ反映させる活動を行って
いる。会長は沖縄県観光商工部観光交流総括監があたり、副会長は(財)沖縄観光コンベンショ
ンビューロー事務局長があたる。事務局は、沖縄県観光商工部観光振興課となっている。
d)各港湾の受入組織
県内各港湾のクルーズ船受入組織として次のとおりであり、寄港時のポートサービス等の対
応を行っている。
・ 那覇港:那覇市観光課が事務局の那覇クルーズ促進連絡協議会
・ 平良港:宮古観光協会が事務局のクルーズ客船等対策連絡会議
・ 石垣港:石垣市観光課
・ 本部港:本部町産業振興課
- 26 -
2)クルーズ船の受入態勢の整備
(1)旅客船埠頭や関連施設の整備
a)客船埠頭の整備
【アクションプラン】
・ 事業着手した旅客船埠頭の早期供用
(那覇港・石垣港・本部港)
・ 計画段階の旅客船埠頭の事業着手
(平良港・中城湾港)
実
施
主
体
沖縄総合事務局
◎
港湾管理者
○
沖縄県クルーズ
促進連絡協議会
各港湾の
受入組織
実
施
時
期
短
期
長
期
○
【詳 細】
・ 旅客船埠頭の整備に着手した港湾については、引き続き整備を推進し、早期
の供用を目指す。(那覇港、石垣港、本部港)
・ 計画段階の旅客船埠頭については予算化に向けた努力を行う。
(平良港、中城湾港)
b)旅客ターミナルの整備
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ 旅客ターミナルの整備手法や管理運営方法に関す
る検討実施(那覇港・石垣港)
・ 建物外観やフェンス等の付帯施設を含めた沖縄ら
しさの演出(那覇港・石垣港)
実
施
主
体
港湾管理者
◎
沖縄県クルーズ
促進連絡協議会
各港湾の
受入組織
実
施
時
期
短
期
長
期
○
【詳 細】
・ 旅客ターミナルについては、整備手法(公共(補助・起債)事業、PFI事
業等)や管理運営方法(公共直営、民間委託、指定管理者制度等)に関する
検討を進め、客船埠頭の供用に併せて整備を目指す。(那覇港、石垣港)
・ 建物外観やフェンス等の付帯施設を含めた沖縄らしさを演出する。
(那覇港、
石垣港)
- 27 -
(2)ポートサービスの充実・強化
a)入国審査の迅速化
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ 入国審査時間の短縮に向けた方策の継続検討の実
施(那覇港)
・ 船社へ入国カード・ビザの適切貼付の指導徹底に
対する要請実施(那覇港・石垣港)
・ 入国管理局への海外臨船審査、沖臨船審査の継続
の要請実施(各港)
実
施
主
体
港湾管理者
◎
沖縄県クルーズ
促進連絡協議会
各港湾の
受入組織
実
施
時
期
短
期
長
期
○
【詳 細】
・ 中国人のノービザ制度等特区要請は却下されたが、那覇港管理組合が中心と
なって引き続き、却下理由等に基づき入国審査時間の短縮に向けた方策を検
討する。(那覇港)
・ 船社へ入国カード・ビザの適切貼付の指導徹底に対する要請を、港湾管理者
から船舶代理店を通して要請する。(那覇港・石垣港)
・ 入国管理局に対しては引き続き海外臨船審査、沖臨船審査の実施を要請す
る。(各港)
b)交通アクセスの充実・強化(1)
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ 旅客船ふ頭と市街地を連絡する有料シャトルバス
運行をバス会社へ提案(那覇港・石垣港)
実
施
主
体
実
施
時
期
港湾管理者
○
沖縄県クルーズ
促進連絡協議会
○
各港湾の
受入組織
◎
短
期
長
期
○
【詳 細】
・ 旅客船埠頭とモノレールの駅を連絡する低価格の有料シャトルバスの運行
を那覇港クルーズ促進協議会が中心となって地元バス会社に提案し、実施の
検討を要請する。
・ 石垣港では、新たに整備される旅客船埠頭は市街地から距離があることか
ら、低価格の有料シャトルバスの運行を石垣市観光課が中心となって、地元
バス会社に提案し、実施の検討を要請する。
- 28 -
交通アクセスの充実・強化(2)
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ 旅客ターミナルにおいてクルーズ客へモノレール
の周遊券の販売(那覇港)
・ 路線バスや離島連絡船等の公共交通機関利用券の
販売 (石垣港)
実
施
主
体
港湾管理者
沖縄県クルーズ
促進連絡協議会
各港湾の
受入組織
実
施
時
期
短
期
長
期
◎
○
【詳 細】
・ モノレールの周遊切符を販売し、モノレールによる市街地観光の促進につな
げる。(那覇港)
・ 島内の路線バスや周辺離島への連絡船のチケットを埠頭で販売し、八重山観
光の促進につなげる。(石垣港)
c)両替、郵便サービスの充実・強化
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ 各港クルーズ協議会による両替業務の実施
(各港)
・ 併せて切手の販売、投函サービスの実施 (各港)
実
施
主
体
港湾管理者
沖縄県クルーズ
促進連絡協議会
各港湾の
受入組織
実
施
時
期
短
期
長
期
◎
○
【詳 細】
・ 両替業務は自由に実施できるので(但し、100 万円/月以上は財務省に報告義
務が発生)、各港受入組織で自主実施を目指す。(各港湾)
・ 切手販売についても各港クルーズ協議会が自主実施を目指し、投函までの
サービスを行う。(各港湾)
- 29 -
d)通訳の充実・強化
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ 通訳ボランティア確保に向けた体制の強化
(各港)
実
施
主
体
・ 観光案内可能な通訳の人材育成(全県)
実
施
時
期
港湾管理者
沖縄県クルーズ
促進連絡協議会
◎
各港湾の
受入組織
◎
短
期
長
期
○
【詳 細】
・ 外 国 船 の 寄 港 日 程 は 約 1 年 前 に は 確 定 す る の で 、 関 係 機 関 (沖 縄 コ ン ベ ン
ションビューロー、地元観光協会等)とのボランティア通訳の確保に関する
調整を定期的に実施する。
・ (財)沖縄県国際交流・人材育成財団では、財団が主催・共催する事業に関
してボランティア活動が必要と認められるイベント等において、登録してい
るボランティア通訳を派遣する登録制度を実施している。
・ このような他組織の登録制度との連携協力や、新たな登録制度創設の可能性
も含め検討する。
・ ま た 観 光 案 内 の 可 能 な 通 訳 の 育 成 に 向 け 関 係 機 関 (沖 縄 コ ン ベ ン シ ョ ン
ビューロー、沖縄県国際交流・人材育成財団)と協議する。(各港湾)
OCVB等
定期
沖 縄 県クルーズ
クルーズ船社
促 進 連絡 協議 会
(代理 店)
協議
契約
登 録 制度
実 施 団体
連携
各 港 湾の
連携
協力
受 入 組織
協力
派遣
登録
通 訳 ボランティア
- 30 -
ツアー担当
旅 行 会社
サービス
提供
通訳
クルーズ客
e)観光案内の充実・強化(1)
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ 観光案内の継続実施と旅客ニーズに合わせた情報
提供(各港)
・ 邦船では乗船しての観光案内、情報提供を積極的
に実施(各港)
・ 外 国 船 で は 観 光 パ ン フ レ ッ ト (外 国 語 )の 船 内 配 布
の手配(各港)
・ 市街地、商店街における外国語の案内表示の充実
を関係機関へ要請(各港)
実
施
主
体
実
施
時
期
港湾管理者
○
沖縄県クルーズ
促進連絡協議会
○
各港湾の
受入組織
◎
短
期
長
期
○
・ 旅客ニーズに合わせた観光案内の可能な人材の育
成(各港)
【詳 細】
・ 寄港時の埠頭における観光案内の継続と旅客のニーズ(日本人客に対しては
新しい観光メニューの提供、欧米人に対しては歴史文化体験や市街地案内、
中国人・台湾人に関しては買い物情報等)に併せた情報の提供を行う。(各
港湾)
・ 邦船に対しては前寄港地から乗船しての観光情報発信、観光案内を積極的に
実施する。(各港湾)
・ 外国船に対しては、外国語(英語、中国語、韓国語)のパンフレットを、船舶
代理店を通して船内で配布できるように手配を要請する。(各港湾)
・ 市街地の商店街における英語、中国語等の案内表示の充実について関係機関
へ要請する。(各港湾)
・ 旅客ニーズ(体験観光、歴史文化、買い物等)にあわせた観光案内の可能な
人材を育成する。(各港湾)
- 31 -
観光案内の充実・強化(2)
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ 地元企画のツアー、商店街イベント等新たな観光
情報発信の実施(各港)
実
施
・ 初入港の外国船に乗船しての観光案内の実施
港湾管理者
主
沖縄県クルーズ
体
促進連絡協議会
(各港)
各港湾の
受入組織
・ 地元商店街、量販店等からの買い物情報発信の場
の提供(各港)
実
短
期
長
期
○
○
◎
○
施
時
期
【詳 細】
・ 寄港時に申し込める地元企画ツアーや地元商店街イベント等従来の観光情
報以外の発信の場としての充実も図る。(各港湾)
・ 外国船について初入港の船舶に対して前寄港地からの観光情報発信、・案内
の実施を検討する。(各港湾)
・ 商工会、通り会、量販店(電化製品、ブランド品等)等からの情報を発信する
場を設ける。(各港湾)
- 32 -
f)歓迎行事の充実・強化(1)
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ 歓迎アトラクションは出港時に実施(各港)
・ 歓迎アトラクションのバリエーションを増やす
(各港)
実
施
主
体
・ 船の見送り時に見学者等市民の参加の促進(各港)
・ 旅客のニーズに合った特産品販売の実施(各港)
実
施
時
期
港湾管理者
○
沖縄県クルーズ
促進連絡協議会
○
各港湾の
受入組織
◎
短
期
長
期
○
【詳 細】
・ 歓迎アトラクションは出港時に、花束贈呈等は船内に変更する(各港湾)
・ 船が離岸する際の見送りには、アトラクションメンバーや協議会スタッフの
他に見学客等市民も参加できる方法を検討する。(各港湾)
・ 同じ船の寄港時には異なる歓迎アトラクションができるようバリエーショ
ンを増やす。(各港湾)
・ 上記の歓迎アトラクションに関しては、沖縄県クルーズ促進連絡協議会の進
めるポートセールス時に船社に対してアピールをする。
・ 特産品販売については、地元の伝統文化を紹介できる場でもあるので、地元
商工会等と連携し、各港で実施に向け努力する。
・ 但し、日本人客は本物志向、外国人客は記念品の購入等クルーズ客のニーズ
にあったものとする。(各港湾)
歓迎行事の充実・強化(2)
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ 南西諸島周遊型クルーズ時の各港が連携したス
トーリーのある歓迎アトラクションの企画
実
施
主
体
実
施
時
期
港湾管理者
○
沖縄県クルーズ
促進連絡協議会
◎
各港湾の
受入組織
○
短
期
長
期
○
【詳 細】
・ 南西諸島周遊型クルーズに際しては、県内各寄港地が連携した歓迎アトラク
ション、試食会を実施するために、「文化」「伝統工芸・芸能」「食」等の関
連性や違い等のストーリー性のある企画を作成する。(各港湾)
・ そのために沖縄県クルーズ促進連絡協議会を中心に各港クルーズ協議会で
協議する場を設け、実施に向け検討を進める。(各港湾))
- 33 -
g)ツアーの充実・強化
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ 地域発信型ツアー、観光ボランティア同行型のツ
アーの企画、実施(各港)
実
・ 那覇大綱引き、那覇ハーリー等祭りとのタイアップ
クルーズの企画(那覇港)
施
港湾管理者
主
沖縄県クルーズ
体
促進連絡協議会
・ クルーズ船を1泊させる周辺離島等観光の充実
各港湾の
(那覇港・石垣港等)
受入組織
・ 本部港から上陸して北部観光後に那覇港で乗船す
実
るプランの船社への働きかけ (本部港、那覇港)
施
短
期
長
期
○
○
◎
○
時
期
【詳 細】
・ 各港クルーズ協議会が、地域発信型ツアー、観光ボランティア同行型のツ
アーを地元旅行会社とタイアップして企画を作成し、実施を目指す。(各港)
・ 地元発信型ツアーは、地元提案型のツアーの意味で、現在は契約旅行会社が
企画、実施しているものを地元旅行会社が独自で個性的なツアー企画、実施
することを検討する。
・ 平良港における体験型ツアーなど地元の受入組織からの企画の提案もこの
中に含まれる。
・ 那覇では那覇大綱引き、ハーリー等沖縄の祭りとのタイアップクルーズの企
画も検討する。(那覇港)
・ 石垣では人気の高い離島観光を積極的にアピールし、クルーズ船が1泊しな
ければならないような複数の魅力あるツアーを船社に提案する。また、1泊
時には郷土芸能等船内プログラムの提供を船社にアピールする。(石垣港)
・ 那覇港においても慶良間諸島等の周辺離島観光をアピールし、クルーズ船の
1泊できる状況を作り出す。(那覇港)
・ 本部港で上陸し、北部観光、桜祭り等とのタイアップ等の後、那覇港で乗船
するプランを船社へ働きかけ、実施を目指す。(本部港、那覇港)
- 34 -
(3)陸上観光地との連携
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ 観光地、商店街等にバス駐車場の確保の要請(各港)
実
・ ドルによる買い物ができるよう商工会へ要請
(各港)
施
主
沖縄県クルーズ
体
促進連絡協議会
・ 商店街等に事前に寄港情報の提供(各港)
各港湾の
受入組織
・ 寄港に併せた商店街等での交流イベントの開催要
請(各港)
実
施
・ クルーズ船もDFSが利用できるよう関係機関へ
要請(那覇港)
港湾管理者
短
期
長
期
○
◎
◎
○
時
期
・ モノレール沿線の観光地、商店街の利用促進のため
の周遊券の販売(那覇港)
【詳 細】
・ クルーズ客のツアーはバスの台数が多いため、観光地、商店街等に対してバ
ス駐車場の確保を要請する。(各港湾)
・ 地元商店街の複数の店舗においてドルによる買い物ができる様、商工会へ要
請する。(各港湾)
・ 地元商店街等に対しては事前に寄港情報を提供する。(各港湾)
・ 寄港に併せた商店街等での交流イベントの開催を商工会に要請する。(各港
湾)
・ DFSにおける買い物、埠頭での受け渡しが可能となるよう、関係機関に要
請する。(那覇港)
・ 那覇港においてはモノレールの利用による沿線の観光地、観光施設、商店街
との連携が図れることから、1日乗車券の販売、シャトルバスの運行等を進
める。(那覇港)
- 35 -
(4)クルーズ旅行の普及促進活動
a)クルーズ船の寄港情報の発信
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ クルーズ船の寄港情報をWeb、メディアを通して
の発信(各港)
実
施
港湾管理者
主
沖縄県クルーズ
体
促進連絡協議会
各港湾の
受入組織
実
施
短
期
長
期
◎
◎
○
○
時
期
【詳 細】
・ クルーズ船の寄港情報(入出港日時、船籍、客数等)をWeb、メディアを
通して発信する。(各港湾)
b)県民のホスピタリティの向上
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ クルーズ観光をアピールする県民向けの関連イベ
ントの実施(各港)
実
施
・ 市民クルーズを実施し、受け入れ体制の向上を目指
す(各港)
港湾管理者
主
沖縄県クルーズ
体
促進連絡協議会
各港湾の
受入組織
・ 旅行ジャーナリストを招聘し、沖縄クルーズをア
ピール(各港)
実
施
短
期
長
期
○
◎
○
時
期
○
【詳 細】
・ クルーズ観光の重要性、経済効果をアピールするために、クルーズ船寄港時
に県民向けの関連イベント、シンポジウムを実施する。(各港湾)
・ クルーズ観光の認知度を上げるために、市民クルーズを実施し、受け入れ体
制の向上を目指す。(各港湾)
・ 併せて旅行ジャーナリストを招聘し、沖縄クルーズをアピールする。(各港
湾)
- 36 -
3)国内外のクルーズ船の寄港促進を図る積極的な誘致活動の実施
(1)積極的な誘致活動の実施
a)邦船社に対するポートセールス(1)
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ 邦船社への訪問回数を増やす(各港)
・ 船社が参加する商談会、シンポジウム等へ積極的な
参加(各港)
実
施
主
体
・ 船社の企画担当者の招聘(各港)
・ 観光地の案内、地元発信型ツアー等の説明(各港)
実
施
時
期
港湾管理者
○
沖縄県クルーズ
促進連絡協議会
◎
各港湾の
受入組織
○
短
期
長
期
○
【詳 細】
・ 邦船社に対しては、引き続き定期的な沖縄寄港と今後の寄港回数増加を要請
するため、船社への訪問回数を増やす。
・ 邦船社が参加する商談会、シンポジュウム等へ引き続き積極的に参加する。
・ 邦船社の企画担当者を招聘し、観光地の案内や地元発信型ツアー等の説明を
行う。
邦船社に対するポートセールス(2)
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ ポートサービスの充実をアピール(各港)
・ タグ料金等の減免の実現に向けた協議(各港)
実
施
主
体
・ 天候デリバティブの導入を協議・検討(各港)
・ 企業インセンティブでの沖縄チャータークルーズ
の実施要請(各港)
実
施
時
期
港湾管理者
◎
沖縄県クルーズ
促進連絡協議会
◎
各港湾の
受入組織
○
短
期
長
期
○
【詳 細】
・ 邦船社への訪問、担当者の招聘時には、前出のポートサービスの充実等をア
ピールする。
・ タグ料金等の減免については、その実現に向け港湾管理者と協議・検討を行
う。
・ 天候デリバティブの導入の可能性について、港湾管理者等の関係者間での協
議・検討を行う。
・ OCVBが実施する沖縄でのコンベンション開催要請の中で、企業インセン
ティブ、周年記念等での沖縄チャータークルーズの実施を旅行会社等へア
ピールする。
- 37 -
b)外国船社に対するポートセールス(1)
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ クルーズ商談会、クルーズコンベンションへ参加
(各港)
・ 外国船社の日本代理店への訪問(各港)
実
施
主
体
○
沖縄県クルーズ
促進連絡協議会
◎
各港湾の
受入組織
・ 外国船社の担当者の招聘(各港)
・ 外国船社に対して定期クルーズの実施検討の要請
(各港)
港湾管理者
実
施
時
期
短
期
長
期
○
【詳 細】
・ 引き続き、クルーズ商談会、クルーズコンベンションへ積極的に参加する。
・ また外国船社の日本代理店への訪問を実施する。
・ 外国船社の担当者の招聘を実施し、沖縄への寄港を要請する。
・ 特に沖縄への寄港実績の無い外国船社に対して、上記のポートセールスを積
極的に実施する。
・ 台湾−沖縄クルーズの再開についてはスター・クルーズ社へ引き続き要請を
実施する。
・ また、同社の望むポートサービス(入国審査の簡素化の働きかけ、岸壁使用
料の減免、客船埠頭の整備等)の実現を目指す。
・ コスタ・クルーズ社の対しては上海−沖縄−台湾の定期クルーズ実施の検討
を要請する。
外国船社に対するポートセールス(2)
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ 東アジアクルーズの玄関口として日本寄港地(神
戸、長崎、鹿児島等)と連携した外国船社の寄港を
誘致(各港)
・ DFSの利用が可能となるよう、関係機関へ要請
(各港)
実
施
主
体
実
施
時
期
港湾管理者
○
沖縄県クルーズ
促進連絡協議会
◎
各港湾の
受入組織
○
短
期
長
期
○
【詳 細】
・ 東アジアクルーズの玄関口としての地理的優位性を活かし、東シナ海沿岸の
日本寄港地(神戸、長崎、鹿児島等)と連携した外国船社の寄港を誘致する。
そのための県外寄港地との定期的な連絡会議の実施、情報交換等を検討す
る。
・ DFSにおける買い物、埠頭での受け渡しが可能となるよう、DFSを含め
関係機関に要請する。
- 38 -
(2)周辺諸国に対する観光地としての沖縄のアピール
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ O C V B の 中 国 (上 海 )で の 沖 縄 へ の 誘 致 プ ロ モ ー
ション時に、クルーズによる沖縄観光もアピール
実
施
(全県)
港湾管理者
主
沖縄県クルーズ
体
促進連絡協議会
○
◎
各港湾の
受入組織
実
施
短
期
長
期
○
時
期
【詳 細】
・ OCVBの中国(上海)での沖縄への誘致プロモーション時に、クルーズによ
る沖縄観光もアピールする。
(3)沖縄型アイランドホッピングの実現に向けて
【アクションプラン】
沖縄総合事務局
・ 企業のインセンティブ等のチャータークルーズに
よる沖縄アイランドホッピングの実施を邦船社、旅
行会社に働きかけ(各港)
・ 旅 行 会 社 が 冠 (主 催 )の チ ャ ー タ ー に よ る 沖 縄 ア イ
実
施
港湾管理者
主
沖縄県クルーズ
体
促進連絡協議会
○
◎
各港湾の
ランドホッピングの実施も併せて働きかけ(各港)
受入組織
実
施
短
期
長
期
○
時
期
【詳 細】
・ 沖縄型アイランドホッピングの実現に向けて、企業のインセンティブ、周年
等のチャータークルーズによる沖縄アイランドホッピングの実施を邦船社、
旅行社へ積極的に働きかける。
・ 旅 行 会 社 が 冠 (主 催 )の チ ャ ー タ ー に よ る 沖 縄 ア イ ラ ン ド ホ ッ ピ ン グ の 実 施
も併せて働きかける。
- 39 -
沖縄のクルーズ観光活性化の方向性とアクションプラン(1)
- 40 -
沖縄のクルーズ観光活性化の方向性とアクションプラン(2)
- 41 -
5.3 クルーズ観光の将来像
前述のアクションプランが実施された場合、沖縄におけるクルーズ観光の将来像を次のとおり
想定する。
表 5-1 クルーズ観光の将来イメージの概要
クルーズの種類
(船社・対象・外内・種別等)
1.邦船社による沖 1.1南西諸島クルーズ
縄クルーズの拡
(邦船・日本・外航・レジャー)
大
1.2沖縄チャータークルーズ
(邦船・日本・内航・チャーター)
2.沖縄-東アジアク 2.1台湾−沖縄定期クルーズ
ルーズの再開・
(外国船・台湾・外航・定期)
拡大
2.2東アジアクルーズ
(外国船・外国・外航・不定期)
2.3上海−沖縄−台湾クルーズ
(外国船・台湾、上海・外航・不定期)
3.アイランドホッピン 3 アイランドホッピング
グの実現
(邦船・日本・内航・定期)
種別
クルーズの概要等
◇邦船3社が毎年1∼2回実施
◇今後とも継続的に行われる見通し
◇年間5回程度寄港する
チャータークルーズ
◇現在休止しているスター・クルーズ社の定
期クルーズ
◇外国船の東アジアクルーズ
◇台湾と上海をマーケットとする
台湾−上海クルーズ
◇新たな沖縄発着のアイランドホッピング
参考:クルーズ船の寄港による経済効果
クルーズ船が寄港する際には、毎回入出港に伴う諸経費をはじめ、船舶給水などのクルー
ズ船での需要が見込まれるとともに、クルーズ客の買い物や飲食等による支出などが見込ま
れ、地域経済に様々な効果をもたらすこととなる。
ここでは、既往調査結果による那覇港、横浜港でのクルーズ船の寄港による経済効果を整
理する。
那覇港におけるクルーズ船の寄港による経済効果
外国船定期クルーズ
邦船不定期クルーズ
30,000G/T 級・400 人
50,000G/T 級・700 人
入出港経費
97 万円
106 万円
乗組員消費額
クルーズ客消費額
計
外国船不定期クルーズ
70,000G/T 級・1,700 人
115 万円
30 万円
120 万円
240 万円
632 万円
1,106 万円
2,686 万円
759 万円
1,332 万円
3,041 万円
資料:平成 14 年度沖縄外洋クルージングネットワーク実現化方策検討調査
横浜港におけるクルーズ船の寄港による経済効果
ワールドクルーズ
30,000G/T 級・500 人
入出港経費
142 万円
給水・給油・船用品
クルーズ客消費額
小
計
見学客消費額(大さん橋)
合
計
国内クルーズ
−
128 万円
1 億 6,868 万円
1,728 万円
2,180 万円
608 万円
1 億 9,190 万円
2,464 万円
1,994 万円
1,167 万円
2 億 1,184 万円
3,631 万円
資料:横浜市港湾局ホームページ資料
飛鳥Ⅱ
座間味
那覇 Point
平良
石垣
ふじ丸
!南西諸島クルーズの拡大
!沖縄チャータークルーズの展開
図 5-1 邦船社による沖縄クルーズの拡大のイメージ図
サファイアプリンセス
那覇
石垣 平良
コスタ・アレグラ
Point
!台湾-沖縄定期クルーズの再開・拡充
!東アジアクルーズの拡大
図 5-2 沖縄-東アジアクルーズの再開・拡大のイメージ図
座間味
西表島
平良
石垣
那覇
Point
!航空会社とのタイアップ
(低料金化)
図 5-3 アイランドホッピングのイメージ図
Fly UP