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施設の特徴 特に優れていると思われる点 1.保育目標を分かりやすい

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施設の特徴 特に優れていると思われる点 1.保育目標を分かりやすい
総 括
対象事業所名
川崎市西有馬保育園
経営主体(法人等)
川崎市
対象サービス
保育所
事業所住所等
〒216-0003 川崎市宮前区有馬 1-8-6 Tel: 044-855-2315
設立年月日
1974(昭和 49)年 11 月 1 日
評価実施期間
平成 22 年 11 月 ~ 23 年3月
公表年月
平成 23 年
評価機関名
社団法人 神奈川県経営診断協会
評価項目
川崎市版
4月
総合評価(優れている点、独自に取り組んでいる点、改善すべき事項)
施設の特徴
川崎市西有馬保育園は、東急田園都市線鷺沼駅から徒歩 10 分、周囲は住宅地に囲まれた静か
な環境にあります。「お子さんの一人ひとりの生活全般の自立を目指す共に、豊かな遊びを通し
て運動機能の発達を促し、社会性が育つよう援助したい」という思いのもとに保育を進めていま
す。この思いを実現するために様々な試みを行っております。
現地訪問を通して、子ども達が明るく、元気な子どもに成長していることがうかがえ、思いが
着実に実現されていると感じられました。
特に優れていると思われる点
1.保育目標を分かりやすい言葉で表現し保護者に周知しています
にしありまの言葉に合せて、保育目標(望ましい子どもの姿)を具体的に表現することにより、
保護者が理解し、家庭での子育ての目標としても参考にすることが出来るようにしています。
に にこにこあいさつができる子ども
し したいことをみつけられる子ども
あ ありのままの自分を好きになれる子ども
り リズムのよい生活を送れる子ども
ま 毎日元気にあそべる子ども
2.屋外活動等を積極的にとり入れた保育を行っています
室内外での遊びの環境を整え、子どもが遊びたくなる園庭環境造りに取り組んでいます。ブラ
ンコ、鉄棒、すべり台、トランポリン、砂場、ジャングルジムの他、築山(有馬山)、ちびっこ
はうす(2 階建屋)、タイヤ、ドラム缶を利用したトンネル、マルチパーツ(木製)など様々な
遊具が整えられており、子ども達が遊びたくなる園庭環境作りに取り組んでいます。
2階のベランダには三輪車やタイヤの上に滑り止めのラバーを敷いた小山を作り乳児が飛び跳
ねたり出来るように作られています。また散歩等も多く取り入れ、園庭では経験できない活動の
場を設けています。毎年実施している「神奈川県運動能力測定」の結果から、当園の子ども達の
運動能力は向上傾向にあります。
3.様々な表現活動ができるよう工夫しています
コーナーを作り、手の届くところに玩具や絵本を配置し、子ども達が自由に使えるようにして
います。 クレヨン、絵の具、粘土、紙など様々な素材も、子ども達自身が自由に使えるように
工夫されています。年齢の低いクラスは担任が管理していますが、5歳児は自分の箱で管理して
います。用紙は自由に使えるようにしています。また、空き箱等廃材を自由に取り出して使える
ようにするなど、子ども達の創造性のある子どもに成長するための保育に心掛けています。
4.広く社会性が身につくよう異年齢の子ども達や様々な年齢層の人達と交流していま
す
クラスを中心とした保育だけではなく、0歳~5歳までの異年齢の関わりを大切にしています。
園庭で一緒に遊んだり、ごっこ遊びを異年齢で楽しんだり、他のクラスの子と手をつないで散歩
に行ったり、大きいクラスの活動を見せたり、運動会では3~5歳児一緒に音楽に合わせた表現
活動を楽しんだり、異年齢のコーナー遊び等を行っています。
地域のお年寄りや学童保育の子どもたちとも交流や小学校との交流、年1回の伝承遊びの会で
の高齢者との交流など様々な年齢層の人達と交流しています。
特に工夫・改善が望まれる点
1.地域における子育て支援の充実をはかる
地域の中核となる保育園として、園庭解放(のびのび広場)、育児相談、ミニ講演会の開催など
様々な取り組みを行っています。しかし、参加する親子があまり増えていません。保護者が何に
悩んでいるのか、何に関心があるのか等を理解し、具体的なテーマを掲げて案内するなど工夫が
必要かと思われます。
2.保育目標・保育方針を実現するための具体的な取り組みをPRする
保育目標・保育方針を実現するために、当園が力を入れていることをもっと具体的に示すこと
が必要です。屋外活動を始め、異年齢保育など優れた取り組みが行われています。これらの取り
組みを積極的にPRし、園の特長を理解してもらうことが必要です。西有馬保育園の保護者に対
する説明用の資料などに具体的に盛り込むなどの検討が望まれます。
3.園運営に関する保護者アンケートを毎年実施する
保護者の意見・要望等については、懇談会、保育参観・参加、保護者会、行事後の保護者アン
ケート、個人面談、意見箱「みんなの声」、職員の会議などの、多様なルートから聴取されてい
ますが、より良い運営の改善のために、年度末等に運営に関する意見・要望等をテーマにアンケ
ートの実施を検討されてはいかがでしょうか。
4.建物屋外の非常階段には柵などで子どもが入らないような配慮が必要です
建物屋外の西側にある非常階段(階段とスロープ)は、子どもが自由に出入りして滑り台とし
て遊ぶ危険があります。柵などで子どもが入らないような配慮が必要です。
評価領域ごとの特記事項
虐待の早期発見のため、表情・態度・様子など視診、午睡の着脱時には、
1.人権の尊重
身体各部の視診、いつもの会話の中から、気になるところを見つけていく
ように努めています。子どもの姿や態度に変化が見られた時は、園長に報
告・相談をしています。
子どもの目線に立ち、ゆっくり、はっきりと話しかけています。園内研
修で保育内容をVTRにとって学び合ったりしています。
衣類の着脱の仕方なども会議で話し合い、保育者が同じ対応をしていま
す。保護者にも発達に応じた生活習慣の指導内容を口頭、連絡帳および懇
談会やクラス便りなどで知らせています。
散歩に出かけ木や草花に目を向けたり、野菜や果物の収穫などの体験を
したり、動植物の生態や自然事象に気づかせたり、図鑑や絵本などで感性
を育むよう配慮をしています。
遊具を使う時や手洗いなどで、順番を守ったり、並んだりすることで、
2.意向の尊重と自立
生活への支援に向け 社会的ルールを知らせています。3~5歳児は子ども同士話し合い、出来
たサービス提供
る範囲で、係りや当番活動をしています。年長によるアヒルの飼育では、
係りや当番を決め毎年引き継がれています。
広く社会性が身につくよう、たてわり保育や行事を計画的に取り入れ、
積極的に異年齢交流を行っています。例えば、お店ゴッコや運動会では3、
4、5歳を5つのグループに分け、定期的に異年齢の子どもが一緒にすご
す時間を増やしています。また、散歩も異年齢で行ったり、乳児の服の着
脱に4歳児クラスに手伝ってもらうなど異年齢交流には特に力を入れて
います。
子どもの発達状況に応じてクラス別に年間保育指導計画(期間指導計画
を兼ねる)を立て、月間、週間および日案へと展開しています。計画と実
際の姿との差異を比較し、反省を行い、その結果を日案、週間、月間、期
間指導計画の反省欄にまとめ記録しています。指導計画の見直しは乳児、
3.サービスマネジメ
幼児の担当が行い、全体職員会議で評価・見直しを行っています。発達状
ントシステムの確立
況に配慮した指導計画になっています。保育内容の点検反省については、
週、月、期、年と定期的に自己評価を行い、今後の課題を見つけながら保
育を実施しています。
当園では、園庭開放、園舎内見学(第2木曜日、10 時~)を行ってい
ます。地域活動では、すくすく土橋(栄養相談・保健相談・あそびの紹介)、
4.地域との交流・連携
遊びの広場、赤ちゃん広場、子育てフエスタなどを実施しています。これ
らの活動を通して、地域の総合的な子育て支援拠点として貢献していま
す。園庭開放や相談を受けた際には記録として残しています。
保育計画の作成に当たっては、アンケート結果や懇談会、個人面談、保
5.運営上の透明性の 護者との日常のコミュニケーション等を通して実態を把握し保育計画に
反映しています。
確保と継続性
園の日常の活動状況については、「園だより」、「クラス便り」を作成、
園だより・クラスだよりはファイルに綴じてあり、掲示板に全クラス貼り
出しています。写真を上手に活用して、保育や子どもの行動する状況を各
種たよりに掲載して、分かりやすい工夫をしています。
保護者の意見・要望や各種会議を通じて、園運営の反省点や課題を抽出
する仕組みがあります。これら抽出された課題の解決のため具体的な方策
や評価方法を検討し、次年度の運営方針として明確にすることが必要で
す。
研修計画に沿って、職員のニーズに合わせて参加できるように実施して
います。参加した職員の報告、記録があります。
乳児会議、幼児会議、全体会議と全職員が参加し自由に発言できる場
6.職員の資質向上の
促進
を設定しています。
パート職員は朝の送迎時など短時間業務を担当しているため、研修機会
を確保することが難しい状況にあります。園の目標や課題等をよく説明
し、理解してもらう機会を作り、職員と同じ目線で業務を遂行できるよう
に努めることが求められます。
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