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大阪市立大学法学部 第 2 部 2013 年度前期 木曜一限&二限(四単位) 2013/4/11 第二版 政治学 担当:稗田 健志 所属:法学研究科准教授 E-mail: [email protected] Website: http://www.geocities.jp/takeshi_hieda77/ 対象:2回生~4回生 講義の目的: 本講義は、現代政治学の主要領域における重要トピックを網羅的・体系的に 解説し、今後、受講生が政治学の本格的・専門的な各論を学んでいくに際して の基礎となることを目的としている。講義の序盤では政治思想や規範理論も扱 うが、主眼は「なぜある政治事象が生じるのか」という経験的な問いに答えよ うとしてきた理論・実証研究の解説に置かれる。また、その際、他国の事例を 積極的に紹介し、日本を比較の枠組みのなかで相対的に位置づけて考える機会 としたい。日本における政治現象の特殊性および普遍性の理解は、他国との比 較を通して深まると考えるからである。 教科書 加茂利男ほか著『現代政治学 他の参考図書は、下記参照。 第4版』有斐閣アルマ、2012年。 講義の進め方: 指定教科書を用いこれに沿って講義するが、必要に応じて教科書にないトピ ックにも解説を加えていく。 講義スケジュール ※授業の進み具合に応じて予定が変更になる可能性があるので、留意されたい。 第一講(4 月 11 日) イントロダクション―講義の狙いと概要― 第二講(4 月 11 日) デモクラシー(1)古代の民主政治 参考文献: プラトン『国家』(岩波文庫他いろいろな版あり) アリストテレス『政治学』中公クラシックス、2009 年。 1 大阪市立大学法学部 第 2 部 2013 年度前期 木曜一限&二限(四単位) アレント『人間の条件』ちくま学芸文庫、1994 年。 第三講(4 月 18 日) デモクラシー(2)近代の民主政治 参考文献: J.S.ミル『代議制統治論』岩波文庫、1997 年。 ルソー『社会契約論』岩波文庫、1954 年。 シュムペーター『資本主義・社会主義・民主主義』東洋経済新報社、1995 年。 第四講(4 月 18 日) デモクラシー(3)自由主義と民主政治 参考文献: モンテスキュー『法の精神 上』(第 1 部)、岩波文庫、1989 年、pp.1 -250。 ジョン・ロック『完訳 統治二論』 (後編)、岩波文庫、2010 年、pp.289 -593。 ジョン・ロック『市民政府論』岩波文庫、1968 年。 ハミルトン、ジェイ、マディソン『ザ・フェデラリスト』岩波文庫、1999 年。 (マディソン執筆の第 10、14、37、38、39、45、46、47、48、51、 52、53、62、63 篇) 長谷部 恭男『憲法と平和を問いなおす』筑摩新書、2004 年。 J.S.ミル『自由論』岩波文庫、1971 年。 宇野・田村・山崎『デモクラシーの擁護』ナカニシヤ出版、2011 年。 第五講(4 月 25 日) 政治体制と民主化論(1)国家と支配 参考文献: マキアヴェッリ『君主論』岩波文庫、1998 年。 ヴェーバー『職業としての政治』岩波文庫、1980。 ホッブズ『リヴァイアサン』(第 1 部&第 2 部)(いろいろな版あり)。 ウェーバー『支配の社会学 1』、創文社、1960 年、pp.1-142。 第六講(4 月 25 日) 政治体制と民主化論(2)非自由民主主義体制とその変 動 参考文献: リンス&ステパン『民主化の理論』一藝社、2005 年。 オドンネル&シュミッター『民主化の比較政治学』未来社、1986 年。 ハンチントン『第三の波』三嶺書房。 2 大阪市立大学法学部 第 2 部 2013 年度前期 木曜一限&二限(四単位) 福富満久『中東・北アフリカの体制崩壊と民主化』岩波書店、2011 年。 スコッチポル『現代社会革命論:比較歴史社会学の理論と方法』岩波書 店、2001 年。 第七講(5 月 9 日) 政治体制と民主化論(3)自由民主主義体制とその分類 参考文献: ダール『ポリアーキー』三一書房、1981。 レイプハルト『民主主義対民主主義』勁草書房、2005 年。 アーモンド『現代政治学と歴史意識』勁草書房、1982。 第八講(5 月 9 日) (つづき) 政治体制と民主化論(4)自由民主主義体制とその分類 第九講(5 月 16 日) 政治・経済・福祉(1)資本主義生産様式と社会政策 第一回書評レポート〆切! 参考文献: カール・ポラニー『大転換:市場社会の形成と崩壊』東洋経済新報社、 2009 年。 山田鋭夫『レギュラシオン理論:経済学の再生』講談社現代新書、1993 年。 カール・マルクス『賃労働と資本』新日本出版社、1999 年。 山田盛太郎『日本資本主義分析』岩波書店、1934 年(岩波文庫版有り)。 岩田正美『社会的排除:参加の欠如・不確かな帰属』有斐閣、2008 年。 白波瀬佐和子『生き方の不平等』岩波新書、2010 年。 第十講(5 月 16 日) づき) 政治・経済・福祉(2)資本主義生産様式と社会政策(つ 第十一講(5 月 23 日) 政治・経済・福祉(3)福祉国家の発展 参考文献: ウィレンスキー『福祉国家と平等』木鐸社、1984 年。 富永健一『社会変動の中の福祉国家』中公新書、2001 年。 新川敏光『日本型福祉の政治経済学』三一書房、1993 年。 新川敏光『日本型福祉レジームの発展と変容』ミネルヴァ書房、2005 年、第一篇(pp.1-234)。 渡辺博明『スウェーデンの福祉制度改革と政治戦略』法律文化社、2002 3 大阪市立大学法学部 第 2 部 2013 年度前期 木曜一限&二限(四単位) 年。 宮本太郎『福祉国家という戦略 : スウェーデンモデルの政治経済学』法 律文化社、1999 年。 第十二講(5 月 23 日) 政治・経済・福祉(4)福祉国家の類型 参考文献: エスピン-アンデルセン『福祉資本主義の三つの世界』ミネルヴァ書房、 2001 年。 エスピン-アンデルセン『ポスト工業経済の社会的基礎 : 市場・福祉国 家・家族の政治経済学』桜井書店、2000 年。 埋橋孝文『現代福祉国家の国際比較 : 日本モデルの位置づけと展望』日 本評論社、1997 年。 第十三講(5 月 30 日) 政治・経済・福祉(5)日本の福祉レジーム 参考文献: 宮本太郎『福祉政治 : 日本の生活保障とデモクラシー』有斐閣、2008 年。 大沢真理『現代日本の生活保障システム』岩波書店、2007年。 鈴木亘『財政危機と社会保障』講談社現代新書、2010年。 井手英策『財政赤字の淵源』有斐閣、2012年。 井手英策『日本財政 転換の指針』岩波書店、2013年。 第十四講(5 月 30 日) 政治・経済・福祉(6)日本の福祉レジーム(つづき) 第十五講(6 月 6 日) 政治制度と政治過程(1)選挙制度 参考文献: 加藤秀治郎『日本の選挙:何を変えれば政治が変わるのか』中公新書、 2003 年。 建林正彦『議員行動の政治経済学』有斐閣、2004 年。 浅野正彦『市民社会における制度改革―選挙制度と候補者リクルート』 慶應義塾大学出版会、2006 年。 谷口将紀『現代日本の選挙政治 : 選挙制度改革を検証する』東京大学出 版会、2004 年。 第十六講(6 月 6 日) 政治制度と政治過程(2)日本の選挙 4 大阪市立大学法学部 第 2 部 2013 年度前期 木曜一限&二限(四単位) 参考文献: ジェラルド・カーティス『代議士の誕生』日経 BP、2009 年(1971 年 版の復刻版)。 森脇俊雅『アメリカ女性議員の誕生―下院議員スローターさんの選挙と 議員活動』ミネルヴァ書房、2001 年。 朴喆煕『代議士のつくられ方―小選挙区の選挙戦略』文春新書、2000 年。 第十七講(6 月 13 日) 政治制度と政治過程(3)議会 第二回書評レポート〆切! 参考文献: 大山礼子『国会学入門』三省堂。 大山礼子『比較議会政治論 : ウェストミンスターモデルと欧州大陸型モ デル』岩波書店、2003 年。 大山礼子『日本の国会:審議する立法府へ』岩波書店、2003 年。 増山幹高『議会制度と日本政治:議事運営の計量政治学』木鐸社、2003 年。 福元健太郎『日本の国会政治:全政府立法の分析』東京大学出版会、2000 年。 川人貞史『日本の国会制度と政党政治』東京大学出版会、2005 年。 竹中治堅『参議院とは何か 1947~2010』中公叢書、2010 年。 第十八講(6 月 13 日) 政治制度と政治過程(4)執政部 参考文献: 待鳥聡史『首相政治の制度分析』千倉書房、2012 年。 竹中治堅『首相支配 : 日本政治の変貌』中公新書、2006 年。 内山融『小泉政権 : 「パトスの首相」は何を変えたのか』中公新書、2007 年。 大嶽秀夫『小泉純一郎 ポピュリズムの研究』東洋経済新報社、2006 年。 飯尾潤『日本の統治構造 : 官僚内閣制から議院内閣制へ』中央公論新社、 2007 年。 第十九講(6 月 20 日) 政治制度と政治過程(5)利益団体 参考文献: 村松・伊藤・辻中『戦後日本の圧力団体』東洋経済新報社、1986 年。 5 大阪市立大学法学部 第 2 部 2013 年度前期 木曜一限&二限(四単位) 辻中豊『利益集団』東京大学出版会、1988 年。 新川敏光『日本型福祉の政治経済学』三一書房、1993 年。 新川敏光『日本型福祉レジームの発展と変容』ミネルヴァ書房、2005 年、第一篇(pp.1-234)。 久米郁男『日本型労使関係の成功』有斐閣、1998 年。 久米郁男『労働政治 : 戦後政治のなかの労働組合』中公新書、2005 年。 第二十講(6 月 20 日) 政党と政党制(1)政党の役割と政党組織 参考文献: 上神・堤『民主党の組織と政策』東洋経済新報社、2011 年。 猪口・岩井『「族議員」の研究:自民党政権を牛耳る主役たち』日本経 済新聞社、1987 年。 佐藤・松崎『自民党政権』中央公論社、1986 年。 斉藤淳『自民党長期政権の政治経済学:利益誘導政治の自己矛盾』勁草 書房、2010 年。 第二十一講(6 月 27 日) 政党と政党制(2)政党システム 参考文献: 的場敏博『現代政党システムの変容』有斐閣、2003 年。 的場敏博『戦後日本政党政治史論』ミネルヴァ書房、2012 年。 第二十二講(6 月 27 日) 政党と政党制(3)政党システム(つづき) 第二十三講(7 月 4 日) 官僚制と政官関係(1) 参考文献: 村松岐夫『日本の行政:活動型官僚制の変貌』中公新書、1994 年。 村松岐夫『政官スクラム型リーダーシップの崩壊』東洋経済新報社、2010 年。 大森彌『官のシステム』東京大学出版会、2006 年。 今村都南雄『官庁セクショナリズム』東京大学出版会、2006 年。 牧原出『内閣政治と「大蔵省支配」:政治主導の条件』中公叢書、2003 年。 山口二郎『大蔵官僚支配の終焉』岩波書店、1987 年。 加藤淳子『税制改革と官僚制』東京大学出版会、1997 年。 内山融『現代日本の国家と市場:石油危機以降の市場の脱「公的領域」 6 大阪市立大学法学部 第 2 部 2013 年度前期 木曜一限&二限(四単位) 化』東京大学出版会、1998 年。 戸矢哲朗『金融ビッグバンの政治経済学』東洋経済新報社、2003 年。 第二十四講(7 月 4 日) 官僚制と政官関係(2) 第二十五講(7 月 11 日) 近代と現代の国際政治(1)主権国家体制 参考文献: 細谷雄一『国際秩序』中公新書、2012年。 中西寛『国際政治とは何か』中公新書、2003年。 高坂正尭『国際政治』中公新書、1966年。 第二十六講(7 月 11 日) 近代と現代の国際政治(2)国際政治の実際 第二十七講(7 月 18 日) 近代と現代の国際政治(3)国際政治経済 第三回書評レポート〆切! 参考文献: ロバート・コヘイン『覇権後の国際政治経済学』晃洋書房、1998 年。 ロバート・コヘイン&ジョセフ・ナイ『パワーと相互依存』ミネルヴァ 書房、2012年。 第二十八講(7 月 18 日) 近代と現代の国際政治(4)国際政治経済(つづき) 期末試験(7 月 25 日) 成績評価方法(100 点満点) 出席・・・40% 書評レポート(各レポート10%、計30%) 受講者は、書評レポートを事前に設定した三回の〆切に各一本、総計三 回提出すること。書評対象は本シラバスの「講義スケジュール」の項に 記載した参考文献とし、それぞれの〆切に合わせて対象を以下のように 限定する。 第一回〆切 5 月 16 日(木) 第二講~第八講参考文献 7 大阪市立大学法学部 第 2 部 2013 年度前期 木曜一限&二限(四単位) 第二回〆切 6 月 13 日(木) 第九講~第十六講参考文献 第三回〆切 7 月 18 日(木) 第十七講~第二十六講参考文献 期末試験・・・・30% 学期末に期末試験を行う。論述型の試験問題を複数出題する。 ※レポートはワープロ打ち、A4三枚とする。講師ホームページに掲載 するひな形を参照すること。 ※対象文献の確保は受講者各自の責任で行うこと。 ※書評論文からの盗用、インターネットからのコピペ、等々の不正行為 を行った者に対しては、2013 年度後期の登録科目全ての試験成績を無 効とする(法学部便覧 p.1「試験」の項参照)。 8