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地質調査研究報告/Bulletin of the Geological Survey of Japan
地質調査研究報告 , 第 59 巻溶存成分組成から見た山地の水循環における水質変化 , 第 5 / 6 号 , p. 271 - 298 , 2008 (奥澤ほか) 溶存成分組成から見た山地の水循環における水質変化 ─新潟・山形県境金丸地域の例─ 奥澤康一 1・関 陽児 1・内藤一樹 2・亀井淳志 3・ 鈴木正哉 1・竹田幹郎 1・竹野直人 1・渡部芳夫 2 Koichi Okuzawa, Yoji Seki, Kazuki Naito, Atsushi Kamei, Masaya Suzuki, Mikio Takeda, Naoto Takeno and Yoshio Watanabe (2008) Changes of geochemical characteristics of water in hydrological cycle in mountainous region–an example from the Kanamaru area, Niigata and Yamagata Prefectures, northeastern Japan. Bull. Geol. Surv. Japan, vol. 59(5/6), p. 271-298, 15 figs, 6 table. Abstact: In order to clarify the change in the geochemical characteristics of water during hydrological cycle in mountainous and forested region, we studied chemical compositions of precipitation, streamwater, spring water and groundwater in the Kanamaru area, northeastern Japan, since 2002 to 2005. The groundwater was taken from 50 meters deep nine wells in a foot part of mountainous region where the Cretaceous granites and overlying Miocene sedimentary rocks are distributed. Each well was drilled through both the sedimentary rocks and granitic basement. The precipitation, streamwater and spring water were collected from the area surrounding the wells. The precipitation, streamwater and spring water show seasonal change in electric conductivity (EC) and concentrations of Cl - and Na+; they are higher in the winter season and lower in the summer and snow-melt seasons. The geochemistry of groundwater is characterized by increase of pH, EC and concentrations of Ca2+ and HCO3 - and decrease of dissolved oxygen and Eh with increasing depth. Keywords: water quality, groundwater, streamwater, spring water, precipitation, bore-hole, water cycle, mountains, Kanamaru area 供給源となっている水は,岩盤風化部あるいはより深部 1. はじめに の岩盤中に貯えられた地下水であろうと考えられている 山地及び丘陵地は我国の国土面積の 7 割以上を占めて (Mulholland, 1993 など)ものの,水循環の観点からそ おり,山地を流下する渓流水の水質に関する知見は,水 の実態を捉えた研究例は少ない(例えばトンネル湧水水 利用,防災,環境モニタリング等さまざまな分野に役立 質の検討例:嶋田,1985;井伊・三沢,1994).したがって, つ.それゆえに,山地渓流水の研究例は多く,インプッ 渓流水の水質形成機構の全貌を理解するためには,従来 トである降水から土壌下層に至る区間における水質転換 あまり研究されてこなかった岩盤風化部及び更に深部の 過程の理解はかなり進んできた(田中・山崎,1985;平田・ 岩盤中の地下水の水質と水理の実態を把握する必要があ 村岡,1988;内田ほか,2001 など). る. 一方,降雨後の渓流の流量経時変化の観察(ハイドロ そのため筆者らは,降水,渓流水,湧水に加えて,岩 グラフ解析)からは,渓流水は降水が地表面を流下して 盤風化部を貫通してより深部の新鮮な岩盤まで掘削され 到達した「表面流出」,地中に浸入した後に比較的浅い た孔井から得られた地下水をも対象とし,山地の渓流水 土層を流下して到達した降水からなる「中間流出」及び の水質形成機構の全体像を明らかにすることを試みてい より深部に浸透した後に長い時間をかけて流出する降水 る.本論は,経済産業省受託研究の平成 16 年度核燃料 からなる「地下水流出」の 3 つの成分があることが知ら サイクル施設安全対策技術調査(放射性廃棄物処分安全 れている(丸山・三野,1999).中間流出は更に「速い 技術調査等のうち地層処分にかかる地質情報データの整 中間流出」と「遅い中間流出」に分けられるが,この「遅 備)報告書(深部地質環境研究センターによって新潟・ い中間流出」と「地下水流出」が,渇水期にも維持され 山形県境の金丸地区(第 1 図)で行われていた研究)を る渓流の基底流量を維持する「基底流出」を構成してい 基に,2005 年末までに得られた降水,渓流水,湧水, ると考えられている(丸山・三野,1999).基底流出の 孔内水試料の水質測定結果を含めて報告するものである. 1 地圏資源環境研究部門(Institute for Geo-Resources and Environment, GSJ) 2 地質調査情報センター(Geoinformation Center, GSJ) 3 島根大学総合理工学部(Interdisciplinary Faculty of Science and Engineering, Shimane University) ─ 271 ─ 地質調査研究報告 2008 年 第 59 巻 第 5/6 号 第 1 図 金丸地域地質図(内藤ほか,2006 を一部改変). Fig. 1 Geological map of the Kanamaru area (Modified from Naito et al., 2006). (北)側に位置し(第 3 図),12 本の孔井が掘削された. 2. 金丸地域の概略及び掘削エリアの地質 孔井はすべて鉛直に掘削され,ウラン鉱徴が知られてい 金丸地域(第 1 図)は,雨量年間約 2900 mm,年平均 る H 露頭 ( 佐藤ほか,1960 ) の北方約 30 m を南端として, 気温約 11℃(金丸地域から最も近い気象庁のアメダス おおよそ N 20°E 方向に沿って展開され,東西に走る小 設置地点「小国」における平年値:気象庁,2001)の 尾根までの間に配置されている(第 3 図).基盤の花こ 湿潤温暖気候下にある山岳森林地域である.12 月後半 う岩は,カリ長石の斑晶を含む斑状黒雲母花こう岩から から 3 月前半には最大で 2 ~ 3 m の積雪があり,3 月後 なり,不整合面直下には厚さ 5 m 程度で測方連続性のよ 半から 5 ~ 6 月にかけてが融雪期となる.また,金丸地 い赤褐色の風化部が認められる.この風化部には赤鉄鉱 域は温暖積雪地(鈴木・遠藤,1991)に相当し,春の によって充填される微細な割れ目が発達する. 融雪期のみならず,冬季間にも融雪が頻発する.金丸地 掘削エリア内に分布する今市砂岩礫岩互層は,アル 域の標高は海抜 150 ~ 800 m の間にあり,孔井が掘削さ コース質の含礫粗粒砂岩,花こう岩・変成岩を主な礫と れた地区(以下「掘削エリア」と呼ぶ)の標高は 270 ~ して含む細~中礫岩,暗灰色シルト岩,及びそれらの互 320 m である.金丸地域の中心を荒川支流の上ノ沢がお 層から構成されており,岩相の側方変化に富む(第 4 図). おむね南南東方向に流下する(第 2 図). 不整合面及び今市互層の層理面は,全体として掘削エリ 調査地域周辺の地質は,足尾帯に属する先白亜系の堆 アの地形と調和的にゆるく南に傾斜している. 積岩類とそれらを貫く岩船花こう岩に対比される花こう Br. M 2 よりも南側の井戸では,深度 10 . 5 m 付近に厚 岩類を基盤とし,その上に中新統・鮮新統の堆積岩類 さ 10 cm 程度の暗灰色シルト岩がはさまれる.このシル が載る(第 1 図).金丸地域では主にアルコース質の砂 ト岩中には直径最大数 mm の自形の黄鉄鉱結晶及び黒 岩,礫岩が基盤の花こう岩類を覆っており,今市砂岩 色炭化物の細片が認められ,最大 90 ppm に達する U の 礫岩互層と呼ばれている(島津ほか,1963).本層は中 濃集が認められている(渡部ほか,2003).小尾根上で 部中新統とされており(島津ほか,1963),本地域西方 掘削された Br. 4 では,不整合面直下の花こう岩(深度 の関川周辺の釜杭層(西田・津田,1961)及び新潟油 33 . 5 m 付近)中に最大 250 ppm に達する U の濃集が認 田地域の津川層(門田ほか,1961)に対比されている. められている(渡部ほか,2003). 釜杭層や今市砂岩礫岩互層中には,主に 1960 年代に行 われたウラン探鉱によりウランの濃集部が認められてい 3. 調査及び分析方法 る(佐藤ほか,1960;門田ほか,1961;浜地・五十嵐, 1963;浜地・小尾,1969 など). 降水,渓流水,湧水,孔内水を対象とし,異なる気象 掘削エリアは上ノ沢中流,東岸側支流の崩沢の右岸 水文条件に対応して出現すると予想される様々な水質の ─ 272 ─ 溶存成分組成から見た山地の水循環における水質変化(奥澤ほか) 第 2 図 水試料採取地点.基図は国土地理院発行 1:25,000 地形図「船渡」及び「小国」. Fig. 2 Localities of the sampling points. Base map is taken from Geographical Sheet maps of 1:25,000 Funato and Oguni by the Geographical Suvery Institute. 全容を把握することを目的として,1 ~ 2 ヶ月に 1 回の 濃度(F - , Cl - , NO 3 - , SO 42 -)の分析にはイオンクロ 頻度で水質測定と採水を行った.水温,pH,電気伝導 マトグラフィー(島津製作所製,PIA- 1000)を用いた. 度,溶存酸素濃度,酸化還元電位の測定にはマルチ水質 主要陽イオン濃度(Na + , K + , Mg 2 + , Ca 2 + )及び微量 プローブ(堀場製作所製,W- 22 XD)を使用した.溶 溶存成分濃度(Al, Si, Ti, Mn, Fe, Co, Cu, Pb, Zn, As, 存成分分析に使用する水試料は,採取当日に 0 . 45 μ m Br, Rb, Sr, Y, Sb, I, Cs, Ba, Th, U)の分析には ICP- のメンブレンフィルターを用いてろ過した.HCO 3 - 濃 MS を使用し,測定はカナダの Actlabs 社で実施した. 度は,pH 4 . 8 - アルカリ度から計算した.主要陰イオン ICP-MS で分析した項目のうち Ca 2 +の検出限界は突出 ─ 273 ─ 地質調査研究報告 2008 年 第 59 巻 第 5/6 号 して高い(0 . 7 mg/l)ため,Ca 2 + 濃度が検出限界付近 (2 . 0 mg/l 以下)の試料については,原則として ICP(セ イコー電子製,SPS 7000)を用いて Ca 2+ 3.1 降水 地域差及び標高の違いによる組成変化を検討するた 濃度の再分析 め,互いに 2 ~ 3 km 離れた 4 地点にて雨水試料を採取 を行った.各試料の採取地点及び採取方法を以下に述べ した(第 1 表,第 2 図).掘削エリアに近く,もっとも標 る. 高の低い調査地点が上ノ沢第 2 砂防ダム付近(NAGB), 上ノ沢の源流部に近く NAGB よりもやや標高の高い地 点が金丸鉱山入口(MINE),崩沢の源流部に近く標高 の高い地点が沖庭地区 NHK 電波中継所(OKNW),最 も標高の高い調査地点が勘倉嶺(KGRM)である.上 空が十分に開き,直達雨のみを捕集できる地点を選び, 500 ml のポリエチレン製試料瓶(以下「試料瓶」と呼ぶ) を接続した直径 18 cm のプラスチック製ロートを用いて 雨水を捕集した.1 回の降雨イベントにつき 1 回または 2 回雨水を採取し,降雨中ないし降雨終了後 24 時間以内 に回収した.雨水試料の pH 及び電気伝導度は試料採取 当日に測定された. 降雪試料は,掘削エリアの Br. M 1,Br. M 2 , Br. M 3 の中間点付近(第 3 図)の上空が開けた地点で,降雪中 もしくは降雪終了直後の融雪開始前に,積雪の表層から 採取した.採取した雪は試料瓶の栓を閉じたまま室温で 溶かし,採取当日に pH 及び電気伝導度の測定を行った. 3.2 渓流水 渓流水試料の採取は,掘削エリア近傍の湧水が流入し ている 2 つの渓流及び金丸地区の主要な渓流である上ノ 沢の計 3 渓流において行った(第 2 表,第 2 図).調査地 点は,掘削エリアの南を西流する崩沢の流末(以下「崩 沢流末」と呼び,略号を KZR とする),崩沢が流入す 第 3 図 金丸掘削エリアの孔井配置及び水試料採取地点. る直上流の上ノ沢(以下「上ノ沢基準点」と呼び,略号 Fig. 3 を KMSW とする),サイト東湧水が合流した後の,掘 Bore-hole arrangement and sampling locations. 削エリア東方を南流する崩沢の枝沢の流末である(以下 第 4 図 金丸掘削エリアの地質断面図. Fig. 4 Geological section of the Kanamaru drilling site. ─ 274 ─ 溶存成分組成から見た山地の水循環における水質変化(奥澤ほか) 「サイト東枝沢」と呼び略号を Site-E branch とする). しており,同層を集水域に持つ渓流の典型的な源頭湧水 それぞれ試料瓶に直接採水すると同時に,マルチ水質プ であると考えられる.サイト東湧水では,定常的な湧出 ローブを渓流に投入して水温,pH,電気伝導度,溶存 地点にて採水すると同時に,マルチ水質プローブを湧水 酸素濃度,酸化還元電位の測定を行った. に投入して水温,pH,電気伝導度,溶存酸素濃度,酸 化還元電位の測定を行った. 3.3 湧水 湧水試料の採取は,掘削エリア近傍の湧出箇所 2 地点 3.4 地下水 において行った(第 3 表).一つは,H 露頭のウラン濃 掘削エリアでは地表面と堆積岩の層理面のいずれも 集部直下の湧水であり,以下「H 露頭湧水(Spring(H))」 が南南西方向に向かって緩傾斜しているため(第 4 図), と呼ぶ.他は掘削エリア東側を流れる小枝沢の源流であ 地下水もその構造と調和的に北北東から南南西方向に流 り,以下「サイト東湧水(Spring(Site-E))」と呼ぶ(第 れていると予想される.地下水を採取した孔井の深さは 3 図).H 露頭湧水での採水には,ポーラスカップを使 30 ~ 55 m で,H 露頭を通る北北東—南南西方向に展開 用した.ポーラスカップは先端に透水性セラミックカッ されている(第 3 図). プを装着した長さ 1 m の樹脂製ロッド(廣瀬,1996)で, この報告では,2002 年度に掘削した 3 本(Br. 1 , Br. 湧出箇所の風化岩盤にハンドオーガーで掘削した直径約 1 W,Br. 2) と,2003 年 度 に 掘 削 し た 6 本(Br. 3 - 1 , 2 cm,奥行き約 1 m の水平孔に挿入した.水試料は,ポー Br. 3 - 2 , Br. 4 , Br. M 1 , Br. M 2 , Br. M 3)の計 9 本の ラスカップと,手動式真空ポンプを用いて減圧吸引され 孔井から採取した地下水試料を扱う(第 4 表,第 3 図). たガラス製フラスコを接続した状態で 1 ~ 3 日間放置し Br. 1 , Br. 1 W,Br. 2,Br. 3 - 1 は,有孔塩化ビニール て採取した.試水の pH 及び電気伝導度は,採試当日測 定された. 管を用いて岩着深度以深をストレーナー仕上げとした (第 4 表).Br. 3 - 1 では深部の花こう岩中の開放亀裂か サイト東湧水は,今市砂岩礫岩互層の砂質岩から湧出 ら顕著な逸水が生じたため,2003 年 10 月に深度 15 m に 止水パッカーを設置した上で,その上部の深度 14 . 5 m までを有孔塩化ビニール管を用いてストレーナー仕上げ 第 1 表 降水採取地点の概略. Table 1 Description of sampling sites of precipitation. として水質観測,試料採取を行った.また,Br. 3 - 1 に は地表付近の崩落防止のための鉄製ケーシングを深度 3 . 6 m まで挿入した.Br. 1 , Br. 1 W,Br. 2,Br. 3 - 1 で はマルチ水質プローブを用いて水質検層を行った.水質 検層は,孔内水位面直下にプローブを降ろし,最低 30 分間孔内水に浸してセンサーの安定を確認した後,毎分 0 . 25 ~ 0 . 5 m の速度で降下しつつ,0 . 25 ~ 0 . 5 m 間隔 で実施した.水質検層を行った結果水質の成層構造が認 められた場合には各層の代表的深度から,成層構造が認 第 2 表 湧水採取地点の概略. Table 2 Description of sampling sites of spring water. 第 3 表 渓流水採取地点の概略 Table 3 Description of sampling sites of streamwater. ─ 275 ─ 地質調査研究報告 2008 年 第 59 巻 第 5/6 号 第 4 表 金丸掘削エリアの各孔井の概略.孔井頂部の標高は,Br. 2 を基準(0m)としている.ST:ストレーナー仕上げ, DP:ダブルパッカー設置. Table 4 Description of wells in the Kanamaru site. ST: strainer, DP: double packer. められない場合は,上部・下部の 2 深度もしくは上部・ 中部・下部の 3 深度からメッセンジャー式任意深度採水 器(東京硝子器械製,ISM- 400)(内藤ほか,2006)を 用いて採水した. 本掘削エリアでは,深部に向かって段階的に地下水の 水理水頭(=位置水頭+圧力水頭)が低下するため,孔 井を通じて堆積岩部の地下水が花こう岩中へ流れ込ん でしまうことがある(内藤ほか,2006).そこで,原位 置の地下水水質を把握するために,Br. 3 - 2 , Br. 4 , Br. M 1 , Br. M 2 , Br. M 3 には,それぞれのターゲット深度 にダブルパッカーを設置した(第 4 表).Br. 3 - 2 及び Br. 4 は,掘削直後は有孔塩化ビニール管を用いたスト レーナー仕上げとし,マルチ水質プローブを用いて 0 . 25 m 間隔で水質検層を行い,2 深度もしくは 3 深度から地 下水試料を採取した.その後,掘削から 2 ~ 3 ヶ月経過 した 2003 年 12 月からダブルパッカーを設置した.一方, Br. M 1 , Br. M 2 , Br. M 3 では,掘削直後に透水試験等 の水理実験を実施し,2004 年 12 月にダブルパッカーを 設置して採水・水質測定を開始した.ダブルパッカーの ターゲットは,Br. 3 - 2 では堆積岩中の透水性亀裂部, Br. 4 では花こう岩最上部のウラン濃集部,Br. M 1 では 堆積岩下部,Br. M 2 では堆積岩中のウラン濃集部,Br. M 3 では花こう岩上部である(第 4 図).ダブルパッカー を設置した孔井では,2 つのパッカーによって挟まれた 区間の地下水が無孔塩化ビニール製のケーシングに流入 第 5 図 ダブルパッカー設置孔井の概要図. する構造とした(第 5 図).マルチ水質プローブがパッ Fig. 5 ─ 276 ─ Sketch of the double packer system. 溶存成分組成から見た山地の水循環における水質変化(奥澤ほか) カー区間のケーシングよりも太いため,水温,pH,電 ンが Na +を主体とする.それぞれ雨水と比べて 10 倍以 気伝導度,溶存酸素濃度,酸化還元電位の測定はパッ 上の高い濃度で含まれる.その他の主要イオン濃度も, カー区間の直上で行い(第 5 図),採水は井戸用採水器 HCO 3 -を除けば雨水よりも高い.微量溶存成分組成は, (東京硝子器械製,IS- 200)を用いてパッカー区間内の ほとんどの元素が雨水と似た濃度を示すが,Br,Sr に ストレーナー位置まで採水器を降ろして実施した.Br. 比較的富む傾向がある.降雪水の試料数は少ないものの, 3 - 2 及び Br. M 2 は排水後の水位の回復が早いため,測 電気伝導度や溶存成分組成のばらつきは非常に小さい. 定前におよそ 10 L 排水し,より新鮮な地下水をケーシ 降雪水は,雨水と比べて溶存成分総量が大きく,特に ング内に呼び込んでから水質測定及びサンプリングを Na +,Cl -濃度が高い特徴を持つ(第 5 表).金丸地域に 行った. おける流域への水のインプットは,冬季及び融雪期には なお,各孔井の掘削時には,地下水への掘削水の混入 NaCl 濃度の高い融雪水,夏季には NaCl 濃度の低い雨 程度を評価できるようにするため,掘削水中のヨウ素イ 水によって構成される. オン濃度が約 50 ppm になるようにヨウ化カリウムを投 4.2 渓流水 入した. 計 3 地点で採取された渓流水の各地点での試料数は 17 ないし 25 であり,合計 63 試料の水質が測定された.そ 4. 水質測定結果 れらの pH の範囲は 5 . 7 ~ 6 . 9,平均値は 6 . 3 である(第 金丸地区の降水,渓流水,湧水,地下水の各調査地点 5 表).また,pH の季節的な変化は認められない.電 における水質項目・溶存成分濃度の平均値,標準偏差, 気伝導度(EC 25)の範囲は 37 ~ 202 μ S/cm であり, 変動係数(=標準偏差/平均値)等の統計値を第 5,6 電気伝導度の経時変化は各水系とも類似した季節変化 表に示す. を示す.渓流水の電気伝導度は冬季に高い傾向があり, 100 μ S/cm を超えるのは 1 ~ 3 月の冬季に採取された 4.1 降水 試料に限られるが,冬季でも電気伝導度が低いこともあ 計 4 地点で採取された雨水の各地点での試料数は,6 る(第 6 図).溶存成分総量は 0 . 5 ~ 1 . 3 me/l の範囲に ないし 27 であり,合計 66 試料の水質が測定された.そ ある.pH,電気伝導度,溶存成分総量ともに上ノ沢基 れらの pH の範囲は 3 . 9 ~ 6 . 0,平均値は 4 . 8 である. 準点が比較的高く,サイト東枝沢が最も低い傾向がある. 大気中の CO 2 と純水とが平衡に達した場合の pH であ 陰イオンは HCO 3 -,Cl -,SO 42 -を主体とし,陽イオン る 5 . 6 よりも低い pH を示す雨を酸性雨と呼ぶが,雨水 は Na +,Ca 2 +,Mg 2 + を主体とする.HCO 3 - と Ca 2 + 濃 試料に占める酸性雨の割合は 93%に達する.電気伝導度 度は水系ごとに異なり,pH,電気伝導度と同様に上ノ (EC 25) の 範 囲 は 4 ~ 89 μ S/cm, 平 均 値 は 22 μ S/ 沢で濃度が高く,サイト東枝沢で最も低い.微量溶存成 cm である.溶存成分総量は 0 . 0 ~ 0 . 7 me/l の範囲にあ 分組成は,水系間でそれほど変わらないが,上ノ沢基準 - る.主要溶存成分組成は,各地点ともに陰イオンが Cl , 点で U 濃度が高い傾向がある.流域に掘削エリアを含 NO 3 -,SO 42 - を主体とし,陽イオンが Na + を主体とす まない上ノ沢の I 濃度は数μ g/l 程度であり,サイト東 る.同時に採取した雨水の主要溶存成分の地点間の差は 枝沢の I 濃度も上ノ沢の渓流水と同程度であった. 小さいが,同一地点であっても採取時期が異なると溶存 成分濃度の変動幅は大きく,渓流水,地下水と比較して 4.3 湧水 すべての溶存成分の変動係数が高い(第 5 表).微量溶 湧水は,2 箇所で 10 及び 24 試料が採取され,水質が 存成分組成は,Zn,Cu,Al に比較的富む傾向がある(平 測定された.なお,両地点とも冬季は積雪のために観測 均で 10 μ g/l 以上).各地点間で濃度が似ている成分が が困難なため,試料の大半は,夏季及び融雪期に得ら 多いが,地点間で差がみられる成分もあり,Zn と Cu れたものである.それらの pH の範囲は 4 . 0 ~ 6 . 7,平 濃度は,標高の高い OKNW 及び KGRM にて採取した 均値は 5 . 3 である(第 5 表).電気伝導度(EC 25)は 30 雨水の方が他の 2 地点よりも高い傾向が見られた(第 6 ~ 135 μ S/cm の範囲にある.サイト東湧水の電気伝導 表). 度は冬季に高く,各渓流水と類似した季節変化を示す. 降雪水は,掘削エリアで採取した計 3 試料を測定し 一方,H 露頭湧水は夏季に高い値を示すなど,渓流水と た.これらは 3 年間の各冬季の典型的な冬型気圧配置下 は異なる経時変化を示す(第 6 図).溶存成分総量は 0 . 4 で採取されたものである.それらの pH の範囲は 4 . 6 ~ ~ 1 . 0 me/l の範囲にある.pH,電気伝導度,溶存成分 6 . 2,平均値は 4 . 6 である(第 5 表).電気伝導度(EC 25) 総量ともに H 露頭湧水の方が,サイト東湧水よりも高 は 97 ~ 114 μ S/cm, 溶 存 成 分 総 量 は 1 . 2 ~ 1 . 3 me/l い傾向がある(第 5 表).両湧水ともに主要溶存成分は の範囲にあり,いずれも雨水と比べて数倍高い.主要 Cl -,SO 42 -,Na + を主体とするが,Cl - 以外の各イオ 溶存成分組成は,陰イオンが Cl - を主体とし,陽イオ ン濃度は,H 露頭湧水の方がサイト東湧水よりもやや高 ─ 277 ─ 地質調査研究報告 2008 年 第 59 巻 第 5/6 号 第 5 表 金丸地区の雨水,渓流水,湧水,地下水の水質及び主要溶存成分濃度の平均値と標準偏差. Table 5 Means and standard deviations for the water parameters and concentrations of the major ions of the precipitation, streamwater, spring water and groundwater in the Kanamaru area. ─ 278 ─ 溶存成分組成から見た山地の水循環における水質変化(奥澤ほか) 第 6 表 金丸地区の雨水,渓流水,湧水,地下水の微量溶存成分濃度の平均値と標準偏差. Table 6 Means and standard deviations for the concentrations of the dissolved trace elements of the precipitation, streamwater, spring water and groundwater in the Kanamaru area. ─ 279 ─ 地質調査研究報告 2008 年 第 59 巻 第 5/6 号 第 6 図 金丸地域の渓流水及び湧水の電気伝導度の経時変化. Fig. 6 Temporal change of electric conductivity (EC25) of streamwater and spring water in the Kanamaru area. い傾向がある.微量溶存成分組成は,両地点とも,Si, とを示す.これらの4本の孔井では GL- 11 ~ 13 m 付近 Al,Br 濃度が比較的高いが,各成分ともに H 露頭湧水 と GL- 22 ~ 23 m 付近で水質が急激に変化することが多 の方が高い傾向がある.特に,Fe,Cu,Pb,Zn,Sb, い.これらの深度はそれぞれ堆積岩中のウランが濃集し Th,U 濃度は,H 露頭湧水の方が著しく高い.孔井の ている泥岩及び不整合面直下の風化花こう岩の深度に相 掘削水にトレーサーとして投入した I 濃度は,H 露頭で 当する.4 本の孔井のうち,Br. 1 と Br. 2 は,渇水期(数 は最大で 175 μ g/l と高く,掘削水の混入が認められた. 十日間の先行累積雨量が少ない時期や冬季)には水質パ 一方,サイト東湧水の I 濃度は渓流水とほぼ同じであり, ラメーターや溶存成分組成の深度方向への変化が見られ 掘削水の明らかな混入は認められなかった. るが,豊水期(雨期や融雪期)にはそれらの変化がほぼ 認められなくなる(第 7,8 図).内藤ほか(2006)は, 4.4 地下水 この理由としてこれらの孔井が浅部の高水頭の地下水を 地下水試料は計 9 本の孔井から合計 263 試料が採取さ 深部の低水頭部分へ送り込む,いわゆる「注入井戸」で れた.地下水の水質パラメーターや溶存成分組成は,孔 あるために,深部でも浅部と同様の水質となっているも 井や深度に応じて異なる傾向を持つが,掘削エリアの南 のと考えた. 部に掘削された孔井群(Br. 1 , Br. 1 W, Br. 2 , Br. 3 - 2) 堆積岩中の透水性亀裂部中の地下水質把握を目的と の地下水は,おおよそ互いに類似した水質を持つ.その してダブルパッカーが設置された Br. 3 - 2 では,ダブル ため,地下水質は掘削エリアの南部と北部に分けて記載 パッカー設置後に pH,電気伝導度はやや上昇し,溶存 する. 酸素濃度,酸化還元電位は低下した(第 11 図).ダブル 4.4.1 掘削エリア南部の地下水 パッカーの設置後はより深い地下水に特徴的な水が得ら 掘削エリア南部の孔井群(Br. 1 , Br. 1 W, Br. 2 , Br. れていることから,ダブルパッカーの設置によって孔井 3 - 2)から得られた地下水の pH の範囲は 3 . 4 ~ 6 . 5, 内を通じた鉛直方向の地下水の流れが遮断され,原位置 電気伝導度(EC 25)の範囲は 21 ~ 799 μ S/cm,溶存 の組成に近い地下水が得られているものと推測される. 酸素濃度(DO)の範囲は 3 . 0 ~ 11 . 8 mg/l,酸化還元 溶存成分総量は 0 . 4 ~ 2 . 2 me/l の範囲にある.陰イ 電位(Eh)の範囲は- 4 ~+ 669 mV である(第 5 表). オンは HCO 3 -,Cl -,SO 42 - を主体とし,陽イオンは 岩着深度以深をストレーナー仕上げとした孔井(Br. Na +,Ca 2 +を主体とする.HCO 3 -及び Ca 2 +濃度は深部 1 , Br. 1 W, Br. 2 及びダブルパッカーが設置される前 ほど高いことが多い(第 12 図).微量溶存成分組成は, の Br. 3 - 2)では,水質パラメーターや溶存成分組成 Si,Br,Ba,Sr,Zn に比較的富む(第 10 図).また, の深度方向への変化が見られることが多い(第 7 ~ 10 Br. 1 の U 濃度は平均で 1 . 3 μ g/l と他の孔井よりもや 図).すなわち,深度方向に溶存酸素濃度,Eh が低下し, や高い.Zn 濃度は深部ほど低くなる傾向がある. pH,電気伝導度が上昇する.各水質パラメーターは深 掘削水にトレーサーとして投入した I 濃度は,孔井ご 度方向へ段階的に変化し,地下水質が成層構造を持つこ とに異なる傾向を示した.Br. 3 - 2 では,掘削直後に I ─ 280 ─ 溶存成分組成から見た山地の水循環における水質変化(奥澤ほか) 第 7 図 Br. 1 の典型的な水質プロファイル.a)豊水期,b)渇水期. Fig. 7 Representative water quality profiles for groundwater of Br. 1. a) high water level period; b) low water level period. 第 8 図 Br. 2 の典型的な水質プロファイル.a)豊水期,b)渇水期. Fig. 8 Representative water quality profiles for groundwater of Br. 2. a) high water level period; b) low water level period. ─ 281 ─ 地質調査研究報告 2008 年 第 59 巻 第 5/6 号 濃度が最も高く,その後単調に低下した.一方,Br. 1 では,掘削直後から調査期間を通じてバックグラウン ド値とほぼ同じであった.Br. 1 W 及び Br. 2 では,掘 削直後は I 濃度が高く,その後減少したものの,掘削か ら 1 年以上経過した 2003 年 10 月に深部でピークを示し た.Br. 1 W では,更に 2005 年 1 月に最深部で再び小さ なピークが認められた. 4.4.2 掘削エリア北部の地下水 掘削エリア北部に掘削された孔井群のうち Br. M 1, Br. M 2,Br. M 3 孔は,互いに近接した位置にあり,そ れぞれ異なる深度にダブルパッカーが設置されていて, 3 本の孔井の水質から掘削エリア中央部の地下水水質の 鉛直方向の変化を把握することができる.そこで,この 3 本の孔井の水質測定結果はまとめて扱う.一方,Br. 3 - 1 及び Br. 4 は他の孔井とは位置も水理地質学的条件 も異なるため,別個に記載する. 4.4.2.1 Br. 3-1 前述の通り Br. 3 - 1 孔では逸水を防ぐための止水パッ カーを設置している.ここでは止水パッカー設置後の 第 9 図 Br. 1W の典型的な水質プロファイル. Fig. 9 Representative water quality profile for groundwater of Br. 1W. 水質について記述する.本孔の地下水計の pH の範囲 は 5 . 1 ~ 6 . 9, 電 気 伝 導 度(EC 25) の 範 囲 は 145 ~ 462 μ S/cm である.溶存酸素濃度(DO)の範囲は 0 . 0 ~ 4 . 7 mg/l であるが,パッカー設置直後を除けば,全 深度で 0 . 0 ~ 0 . 2 mg/l と低い.酸化還元電位(Eh)の 範囲は- 81 ~+ 290 mV である(第 5 表). Br. 3 - 1 の 各水質パラメーターは,豊水期には Br. 1 及び Br. 2 と 同様に深度方向への顕著な変化を示さない(第 13 a 図) が,渇水期には 2 ないし 3 つのユニットからなる成層構 造が認められ,深部に向かって段階的に pH,電気伝導 度が上昇,酸化還元電位が低下する(第 13 b 図). 溶存成分総量は 1 . 4 ~ 4 . 3 me/l の範囲にあり,その 平均値は各孔井の中でも Br. 4 に次いで高い(第 5 表). 主要溶存成分組成は,陰イオンは HCO 3 -,SO 42 -,Cl - を主体とし,陽イオンは Ca 2 +,Na +,Mg 2 +を主体とす る.HCO 3 -,Na +,K +,Ca 2 +,Mg 2 + 濃度が深部ほど 高い傾向があり,SO 42 -濃度は深部ほど低い傾向が見ら れる(第 12 図).他の孔井と比べ,SO 42 -,Na +,Mg 2 + 濃度が最も高い.微量溶存成分組成は,Si,Mn,Fe, Ba,Sr,Br,Zn に比較的富み,Si,Mn,Fe 濃度は北 部孔井群の中で最も高い.Sr,Ba 濃度は深部ほど高い 傾向があり,Zn は深部ほど低い傾向がある.掘削水に トレーサーとして投入された I 濃度は,止水パッカー設 置直後の 2003 年 10 月に各深度にて最大値を示し,それ 以降は掘削トレーサーの混入を示唆する I 濃度は検出さ れなかった. 4.4.2.2 Br. 4 ダブルパッカー設置前に行った水質検層では,1 な 第 10 図Br. 3-2 の水質プロファイル. いし 2 つのユニットからなる成層構造が認められ,Br. Fig. 10 Water quality profile for groundwater of Br. 3-2. 1 W 等と同様に,深部に向かって段階的に pH,電気伝 ─ 282 ─ 溶存成分組成から見た山地の水循環における水質変化(奥澤ほか) 第 11 図Br. 3-2(GL-12.5 ~ 15m)の水質経時変化. Fig. 11 Temporal change of groundwater quality of Br. 3-2 (GL-12.5 ~ 15 m). 第 12 図Br. 1, Br. 1W 及び Br. 3-1 の渇水期(2004 年 11 月)における孔内水の主要溶存成分組成の深度変化. Fig. 12 Vertical concentration changes of dissolved major ions within groundwater of Br. 1, Br. 1W and Br. 3-1 during low water level period (Nov. 2004). 導度が上昇,溶存酸素濃度,酸化還元電位が低下した(第 の水質パラメーターを比較すると,Br. 3 - 2 と同様に 14 図).また,HCO 3 - と Ca 2 + 濃度は Br. 1 W と同様に pH,電気伝導度はやや上昇したが,溶存酸素濃度,酸 深部ほど高い傾向が観察された. 化還元電位は低下した後に上昇した(第 15 図).pH や ダブルパッカー設置後に得られた地下水試料の pH, 電気伝導度が上昇していることから,ダブルパッカー設 電気伝導度,溶存酸素濃度,Eh の範囲は,それぞれ 6 . 0 置後には,設置前よりも原位置の地下水の組成に近い試 ~ 7 . 0,66 ~ 318 μ S/cm,0 . 0 ~ 5 . 3 mg/l, + 263 ~ 料が採取されたと考えられるが,溶存酸素濃度や酸化還 + 504 mV,である(第 5 表).ダブルパッカー設置前後 元電位が上昇した原因は不明である. ─ 283 ─ 地質調査研究報告 2008 年 第 59 巻 第 5/6 号 第 13 図Br. 3-1 の典型的な水質プロファイル.a)豊水期,b)渇水期. Fig. 13 Representative water quality profiles for groundwater of Br. 3-1. a) high water level period; b) low water level period. 溶存成分総量は 0 . 8 ~ 3 . 6 me/l の範囲にあり,その 平均値は各孔井の中で最も高い(第 5 表).主要溶存成 分組成は,陰イオンは HCO 3 -,Cl -,SO 42 - を主体と し,陽イオンは Ca 2 +,Na + を主体とする.SO 42 - 濃度 は各孔井の中で最も低く,HCO 3 -,K + 濃度は最も高 い.Br. 3 - 2 と同様にダブルパッカー設置後に HCO 3 -, Ca 2 +,Mg 2 + 濃度が増加し,その後の濃度変化は小さ い(第 15 図).微量溶存成分組成は,Si,Mn,Sr,Ba, Zn,Br,Fe,U に比較的富み,U 濃度は各孔井の中で 最も高い.Mn,Pb,As,Sr,Ba, U 濃度もダブルパッ カー設置後に増大した.掘削水にトレーサーとして投入 した I 濃度は,Br. 4 孔掘削直後に最大値を示した後に 低下したが,掘削から 2 年以上経過した 2005 年 11 月の 時点でも,129 μ g/l と比較的高い値を維持している. 4.4.2.3 Br. M1,Br. M2,Br. M3 Br. M 1 は堆積岩下部を,Br. M 2 は堆積岩上部のウラ ン濃集部を,Br. M 3 は花こう岩部をそれぞれ,ターゲッ トとしてダブルパッカーが設置されている.これらは 互いに深度が違うので,3 本の孔井の水質から掘削エリ ア中央部の地下水水質の鉛直方向の変化を知ることがで きる.3 本の孔井の地下水試料の pH,電気伝導度,溶 存酸素濃度,Eh の範囲は,それぞれ 6 . 1 ~ 7 . 2,63 ~ 218 μ S/cm,0 . 0 ~ 4 . 5 mg/l,+ 86 ~+ 537 mV(第 5 表)である.Br. M 2 の孔内水は,掘削エリア南部の孔 第 14 図Br. 4 の水質プロファイル. 井群で観察された堆積岩中の地下水と比較して溶存酸素 Fig. 14 Water quality profile for groundwater of Br. 4. 濃度や酸化還元電位が低く,Br. 3 - 1 と同様の特徴を示 ─ 284 ─ 溶存成分組成から見た山地の水循環における水質変化(奥澤ほか) 第 15 図Br. 4(GL-33 m)の水質経時変化. Fig. 15 Temporal change of groundwater quality of Br. 4 (GL-33 m). す(第 5 表).電気伝導度は Br. M 2 で低く Br. M 3 で高 が低下する. い傾向があり,他のストレーナー孔井と同様に深度方向 に高くなる.しかしながら,Br. M 1 では pH,溶存酸素 文 献 濃度,酸化還元電位が Br. M 2 よりも高い傾向がある. 溶存成分総量は 1 . 0 ~ 1 . 8 me/l の範囲にある.主要 浜地忠男・五十嵐俊雄(1963)新潟・山形県境小国・ 溶存成分組成は,陰イオンは HCO 3 -,Cl -,SO 42 -を主 金丸地区の含ウラン鉱床について.地調月報,14, 体とし,陽イオンは Ca 2+ + ,Na を主体とする.微量溶 存成分組成は,Si,Zn,Br,Mn,Sr,Ba に比較的富 873-884. 浜地忠男・小尾五明(1969)新潟県岩船郡関川村中束地 む.掘削水にトレーサーとして投入した I 濃度は,掘削 区の含ウラン燐鉱.地調報告,no. 232,595-601. 後 1 年以上経過した 2005 年 5 月に各孔井ともに最大値を 平田建正・村岡浩爾(1988)森林域における物質循環 示し,その後減少傾向を示した. 特性の渓流水質に及ぼす影響.土木学会論文集, 399 / II-10,131-140. 廣瀬 孝(1996)水文観測器具の作り方.恩田裕一(編) 5. まとめ 水文地形学,古今書院,246-254. 新潟・山形県境部に位置する金丸地域を対象として, 井伊博行・三沢伸也(1994)松本トンネルの湧水とそ 降水,湧水,渓流水,深度 50 m 付近までの孔井を用い の周辺地下水の水質について.地下水学会誌,36, た地下水の水質・主要・微量成分組成の観測を 2002 年 秋から 2005 年末まで行い,以下の結果が得られた. 13-29. 門田長夫・佐藤源郎・東郷文雄・中村頴三(1961)東 1)雨水,渓流水,地下水の順で,溶存成分量が増加する. 北日本羽越山塊の小国・金丸ウラン鉱床.日本原子 2)降水の水質は雨水と降雪水で異なり,降雪水は電気 力学会誌,3,422-429. - + 伝導度や Cl ,Na 濃度が高い. 気象庁(2001)気象庁観測平年値(CD-ROM).気象業 3)湧水及び渓流水の水質は,夏季及び融雪期は電気伝 - + 導度や Cl ,Na 濃度が低く,冬季に増大する. 務支援センター. 丸山利輔・三野 徹(1999)地域環境水文学.朝倉書店, 4)地下水は深度方向に pH,電気伝導度,HCO 3 -,Ca 2 +, Mg 2+ + ,K 濃度が増加し,溶存酸素濃度,酸化還元電位 東京,175p. Mulholland, P. J. (1993) Hydrometric and stream ─ 285 ─ 地質調査研究報告 2008 年 第 59 巻 第 5/6 号 chemistry evidence of three storm flowpaths in Walker Branch Watershed. J. Hydr., 151, 291-316. について-.地調月報,14,103-118. 鈴木啓助・遠藤八十一(1991)十日町市における酸性 内藤一樹・関 陽児・亀井淳志・塚本 斉・奥澤康一・ 渡部芳夫,2006,全深度ストレーナー孔井の通年 の融雪水.森林立地,33,71-75. 田中 正・山崎 崇(1985)森林小流域の水循環過程 水質観測による原位置地下水質の推定-山形県金丸 における水質特性-多摩丘陵源流域を例として-. 地区での適用例-.資源地質,56, 155-168. ハイドロロジー,15,21-32. 西田彰一・津田禾粒(1961)新潟県坂町付近の新第三系. 内田太郎・浅野友子・大手信人・水山高久(2001)山 槇山次郎教授記念論文集,107-113. 地源流域の湧水の形成過程に及ぼす岩盤地下水の影 佐藤源郎・東郷文雄・門田長夫(1960)小国・金丸地 域の堆積型ウラン鉱床について.鉱山地質,10, 響.日本水文科学会誌,31,59-72. 渡部芳夫・関 陽児・内藤一樹・鈴木正哉・亀井淳志・ 408-410. 中嶋輝允(2003)山形県金丸地域新第三系におけ 嶋田 純(1985)筑波トンネルの掘削に伴う結晶質岩 る地下浅部ウラン濃集現象:核種地下水移行現象の 中の地下水挙動と水質変化.ハイドロロジー,15, ナチュラルアナログ研究.日本地質学会第 110 年 42-54. 学術大会講演要旨,302. 島津光夫・徳永重元・小関幸治(1963)新潟・山形両 県境小国・金丸地区ウラン鉱床-とくに周辺の地質 (受付:2008 年 3 月 19 日;受理:2008 年 7 月 31 日) ─ 286 ─ 溶存成分組成から見た山地の水循環における水質変化(奥澤ほか) 第 A-1 表 金丸地域から得られた水試料の水質パラメーター値及び主要溶存成分濃度. Table A-1 Water quality parameters and concentration of dissolved major ions of the collected water samples. n.d.: not detected. WL: Water level in the bore-hole. ─ 287 ─ 地質調査研究報告 2008 年 第 59 巻 第 5/6 号 第 A-1 表 続き. Table A-1 Continued. ─ 288 ─ 溶存成分組成から見た山地の水循環における水質変化 (奥津ほ か) 第 Al表 続 き . Tabl eAl Co n t i n u e d KNMH.PC030829 5 p r i n g( H) 29. Aug-03 KNMH ・ PC030911 匂( i n 9( H) Se p-03 llKNMH. 陀 031009 知 in9( 同 Oc' .03 9. - 6.67 5 1 KNMH. 陀 031021 5 p r i n g( H) 21.0C-03 - 6 . 0 1 56 - 2.20 0.26 < 0 . 7 0.38 13・112 0 KNM仲 陀 0311 5 p r i n g( H) 2Q-Nov-03 - 4.08 0. 73 < 0 . 7 0.87 KNMH.PC040420 5 p r i n g( H) 20 Apr 04 - 8.38 1 .47 0.97 1 .87 KNMH ・ PC040609. 0610 5 p r i n g( H) 1 0 J u n04 - 7. 3 3 1 .04 0 .47 KNMH.PC04081 8 5pr i ng( H ) 18-Aug-04 KNMH.PC040902 Sp r i 咽 ( H ) KNMH. 陀 050509.050510 5pr i ng( H ) vnununvAUAvnununυAvnυAUAU ︽ nununvnuAununυnvnuAunvAunvnuAUOVAU ハ nvnunvnυAυnvAvnvnuAUnv ︽VAVAU u 一 3 7 05 5 5- 一 一 mmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmm 一 mmmmm m mmmm669955 mmmm Z266655577773388113336660 一 111 999999900B8AA 9 3 9 9 9 1 1 1 3一 五五 YY88ZZ299988887799 5 4 4 33 55 5e 5555 55 5一 55444守4合5-5 5 5 5 4-4-4-5 5 55 444444 4444 5 一 - 一 一 '5 -L -L -L L L-L- L L L L一L-L-L LL LL LL L L L一L一 LLLLL LL LL L L -L LLLLLLLLLL u rununupupupurucunupunMCUC一 M wrucucvpucu にurunupU にMGURurup U にu Fupupurucumbpuru に︾ runupupUFUFUFUF 195054657998Z549359 60 一 813289718852 1 44028511138 33 3Z3215A5A2946 32A4A 6908355ι 02 77 五 5 D97ι7ιZ026ι oolo 11 0011 131 11011111211 1 1 2 11111 Z222ZZ22111tZ yro 凋M ヨ向。 nV AU ︽ U 内 U ︽U ︽ υ'EAUAυAυnυ A ︽ 凋句 nnnnnn - 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KNM8 r . lGL ・25m0 30806 n . d . 5.23 72 96 12 43M 11 3365 4 9 : 57 ・ 。 ,4 ‘ 乙 ''n ヨ 必守ヲ' n u ' 'e 今 E ﹃'ヲ' nnnnnn g ﹃, veo n ︽ d ed d d d d 1924 8686 44 6766677657 陥 ddd : n nnAW AVAunvcJ9ι n u即 日 日 目 釘 曲 目 3 5 3一 一 0- 9 7 7一 一 974340717686362061827072854375076883506 524 399666 0Z 1 433009234564833490 9 0909059804545010 44 44 46 4 84 5 55544366636655 55 45454S45554544446663334 6 M m 幻幻町民乃防犯幻羽目別∞ KNM8 r .lGL.1 Om031 008 - 289ー 100013100 寸 434128984 -9 3Z 40 61 70 40 75 55 52 5 ・ 11111111 見印刷刊四%白河町四割 - 一 huUM げ n u 柑 % 引 初 日 山 初 回 目 配 肝 お 引 ・3 1 1 1 1 1 1 1 2 Z Z 1 1- 0007391260684487095069808172987Z2403336660 3 13 Z6ι098634 9 5 7 9 0 4 3 1 4 6 3 3 5 4 3 0 7 6 1 1 9・5 ム2 。0 0 4-Z ee 一 一 7 776 65575777 6668 776 866667 77 833 553353 47 KNM8r . lGL ・12m030806 2.99 0.08 6.80 3. 81 0.74 0.30 0.74 12 May 05 2 4 . 2 5. 93 71 0. 8 5 p r i n g( H ) 6・J u l . 0 5 23. 4 5. 43 78 - 0.06 7.54 0. 32 20.78 7. 14 0 . 9 1 0.90 2.56 KNMH.PC050816050817 5p r i n g( 同 17-Au9.05 28. 2 30 KNMH.pc050907.0908 5p r i ng( H ) 8.5ep.05 n . d . 4. 0 8 4. 24 0.87 0.29 0 .68 7.84 0.68 12.60 7.50 0.63 0 . 8 1 - 6. 79 0. 40 9. 47 6.40 0.70 0.66 1 . 6 7 57 n . d . 6.79 48 - 5.04 24.7 6. 00 1 .0 ・ 10.May 05 0. 7 25ep.04 2. 5 - n . d . 5.60 4.50 0.75 0. 34 0. 85 5. 82 紬 。 。 a 7 2 AU ︽V 向d 喝 '' ﹄ '' ‘ M pb 組“ーヲ'ヲ' p u n u A V ' ' a 1 , 令 一6 7 7 6 1 8 7 7 7 3933245549 4 55 6 596544 KNM8 r . s i t e Es p r i n g050817 一 000302559386425779976635569900853112927604457 4123771478778885554646 1 4466890885251941265444445555555555554455555555555516555555415555555 司1 KNM8r.lGL ・25m0 30522 ︽ 5799560832 QUFO UEdA3avF300 U 4444454445 171Z8981898937 34 83944406832837780383348361386L90a99003999998981a11909900 9 9999998999191103011 1・ 1111 11 11 KNM8r . lGL .25m 030422 ︽ Z55978510 - 5 4 3 1 6 6 316161 ι 1111 KNM8 r .1GL.12m030522 444S55 KNMB r . s i t e Espr i n g050707 44444444444 ZZZ333333333334 2 20 20 B000 一 一 00 0 0 2 2 Z 2 0 0 0 0 0 0F0F0T3T303030004 4ゃ0 0 0 04044 0 0 0 4 4 0 0 4 4 4 トト 一 トトト vvv0000bb vvnnnbbbb rP0099000vvv 川崎山山山川崎耐伺師同州川町山 MMm 州叫制御山山川仙 M 山内山内山市川仰畑山川伽伽品川山川仙一 2 1一 333 111 3333 1 3Z ZZZ 22 66 881111112ZZZZ288Z266622 KNM8r.lGし 25m030326 0 4 4 0 0 0 0 0y 5 9 0 0 b v、 y n g o KNM8r . lGL . ・ 10m030422 co"a4U3 KNM8r.lGL .25m030219 O N LWM 叫 A M W KNM8r.lGL ・1 1m 030326 U ︾ト ︽町附 KNMB r . lGL .25m 021203 8 5 ︿ 95 Gzd 下 4 1Z6 12Z1717 KNMB r . s i t e . Es p r I n g050512 肉 KNMB r . lGL . 15m030 219 ))) KNM8 r . lGL ・11m021203 )}})})} KNMBr . lGL ・ 1 6m021203 ﹄ KNMB r . lGL .28m021113 ﹄ KNM8 r . s i t e Es p r i n g050120 しししししししレレレレレレししししししししししししししししししししレレレレレしししししし KNM8r.lGL . 7m021203 ZL F e巳 c e - ZLE - ZLe巴 ZE -E E KNMB r. s i t e Es p r i n g041125 mmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmm mmmmmmmmmmmm m58008m 1 1 6 m 1 0 m 1 0 6 1 5 1 6 m 1 m 2 7 m 1 5 1一 65551505ZS250 25 121 2Z81Z51 221 212929tZ7 6 1 2 1 Z 2 7 11 1Z1212121Z1 1 21- KNM8 r . lGL .l0m021113 (( KNMB r . lGL .20 m 021113 目 C 引む副 qJFqdcdcJ&訓 qdCJFCW KNMB r . s i te Es pr i n g050907 e et et et etetete tt te te KNM8 r . s i t e -ESp向ng041019 戸 戸 FbnunurunupunuFunuw h v rufucu にu vpupu U 戸 Funw U 戸 pucucurupurunuporuvfurunu h u h v U nvpuvrurunuwFupupu cucu KNM8r . lGL.28m021030 {{{({({( KNM8 r . s i t e Es p r I n g041006 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1- - 1 1e 111 1111111111111111131111111- e1 r re r r r。 r rrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr r r r rUr06r0r r rr rrr nnonDED 肉 眼 ロ ロ nEnonD 向 nbnbnoooaunnnn OBononpnbnomonoEonDnonpBODDoomonDODnonunD 向。白O R 0E onp n KNM8 r . 1GL.6m021030 B nnnnn KNM8r.lGL.15 m021030 nnnnJn Ground wa t e r 珂噌噌噌噌噌咽噌噌噌 KNMBr .s i t e Es p r i n g040902 nvppppPPD-pp s sssssssss KNMB r . s i t e fs p r I n g040818 - n . d . 4. 48 - 1 .0 1. 42 27-Aug-03 59 42 0.08 12.60 6 . 2 1 0. 79 < 0 . 7 1 . 5 4 0.09 5. 叫 5 p r i n g( KNMH.PC050705.050706 - n . d. 6.17 6.16 0. 73 0.54 0. 58 7. Au 9. 03 5 p r i n g( H) 5.90 - 1 .07 5 p r i n g( H) KNMH.PC030827 , 5. 40 3.90 0.68 <0 . 7 0.66 同 S p r i n g( - 2.00 KNMH . 陀 050510.050512 苧 2. 4 0. 61 6. 44 0.08 6.86 6.18 0.86 0.49 1 .25 陀 030425 KNMH. KNMH.PC030807 n. d . 2.60 n . d . 2.50 4.58 0. 87 0.62 0.83 n. d . 5. 1 0 n. d. 6.10 5. 87 0.77 0. 72 1 . 3 7 25.Apr.03 c r NO , . 50. ' . Na ' K ' Ca' ・ M92* Wat e r l e v e l ma/I mo/ I ma/ I ma / I ma/I ma/ l ma / l mQ / 1 ma/l t μ S / c m mq/ I mV F HCO . , Eh DO EC25 _" τw Dat eof s a m p l i n g S a m p l i n gs i t e SampleNo 地質調査研究報告 2008 年 第 59 巻 第 5/6 号 第 A-1 表 続き. Table A-1 Continued. ─ 290 ─ 溶存成分組成から見た山地の水循環における水質変化(奥澤ほか) 第 A-1 表 続き. Table A-1 Continued. ─ 291 ─ 地質調査研究報告 2008 年 第 59 巻 第 5/6 号 第 A-1 表 続き. Table A-1 Continued. ─ 292 ─ 溶存成分組成から見た山地の水循環における水質変化(奥澤ほか) 第 A-2 表 金丸地域から得られた水試料の微量溶存成分濃度. Table A-2 Concentration of dissolved trace elements of the collected water samples. ─ 293 ─ 地質調査研究報告 2008 年 第 59 巻 第 5/6 号 第 A-2 表 続き. Table A-2 Continued. ─ 294 ─ 溶存成分組成から見た山地の水循環における水質変化(奥澤ほか) 第 A-2 表 続き. Table A-2 Continued. ─ 295 ─ 。 7900 0 . 7 3. 3 n. d . 0 . 0 1 2. 9 0. 09 1 5 .6 0.52 50 2.24 20. 40 n .d. n . d 0. 31 34.2 n. d . 2.260 KNM8r . 1GL・10m050510 n. d. 4500 0. 5 5. 2 n. d . 0. 08 4. 3 0. 25 1 4 . 6 0 .28 38 1 . 49 10.50 0.006 n. d 0.23 23. 8 n . d. 0.384 1G L -27m050510 KNM8. n . d . 4400 0. 4 5 . 2 n . d. 0.07 3 . 2 0 .18 9. 3 0.32 33 1 . 43 10. 50 0. 006 n . d 0. 21 22.5 n. d. 0.376 6200 0. 7 3. 7 n. d. 0. 03 9. 0 0. 43 30.5 0. 95 39 1 . 8 3 14. 40 0. 009 n. d 0. 28 27.0 n. d. 2. 410 KNM8( . 1GL-27m050705 6400 0. 7 4. 1 n. d . 0. 03 6 . 8 0. 23 1 4 . 5 0. 56 41 1ι7 15. 70 0. 009 n. d 0.28 27.5 n. d. 2.880 KNMBr.lGし 11m050816 1900 0 . 3 4. 4 n . d . 0.15 7 . 9 1 .21 20. 4 n . d 44 1β1 5. 88 0. 067 n. d 0. 13 9 . 9 n. d. 0. 468 KNM8( . 1GL 20m050816 1900 0 . 2 3. 7 n. d. 0. 12 4 .3 0. 69 1 1 .6 n. d 43 1 .15 6. 44 0.063 n . d 0 .15 9. 7 n. d. 0 . 518 KNM8 ( . 1GL-27m 050816 3100 0. 3 3. 5 n .d. 0.07 3. 2 0.30 9.0 0 . 2 1 44 1 . 41 . 30 11 0. 031 n . d 0.19 17. 0 n. d. 1 .560 同日 d d d d d 5 d 5 d E n l1 n1 n4n n n n 81 8 38325426577044457489819Z84Z5769 609 1 16 0 6033876 1 268767 2 2 000011 111 0 1 110247434 1 263100 00 622 122464179Z84Z044 6 6894 111111 1 8602214016 690917127146479188137 0 675 50 60 30 20 04 00 80 60 20 2o 5d 2o 0d 4d 3d 0 4 d 5 2n Oo - 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