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学校だより 6月 [204KB pdfファイル]

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学校だより 6月 [204KB pdfファイル]
創立141周年
6月号 (平成26年5月30日発行)
kurosyou-dayori
鉄小だより
http://www.edu.city.yokohama.jp/sch/es/kurogane/ 横浜市立鉄小学校
「自分」を信じる
校長 高井 摂子
体育館棟へ向かう渡り廊下横の学年園では、各学年で育てている植物が、すくすくと
伸びています。田植えを控えた苗もずいぶん伸びてきました。「自分たちは、のどが渇け
ば水を飲むことはできるけれど、植物は・・・?」と、子どもたちも植物の生長を目の当たり
にして、毎日、声をかけながら水やりをしたり、雑草抜きをしたりしています。職員室前の
花壇では、花ではなく野菜達が素晴らしい生長を見せているのも、鉄小ならではの風物
詩です。
「ウサギとカメ」という話を知っている方は多いことでしょう。ウサギとカメが、山の麓まで
駆けっこをしました。走るのが速いウサギですが、カメに負けてしまいます。比べものにな
らないほど走る速さが違うのに、ウサギが居眠りをしたから負けたと言われていますが、そ
れだけなのでしょうか?
次のような考えがあるそうです。「カメは、自分が遅いことは分かっていましたから、自
分の目標をウサギに勝つことではなく、山の麓まで行き着くことにしました。そして、目標
に向かって最後まで頑張る努力をしたのです。一方、ウサギは、カメに勝つことだけに目
標をおきました。走る速さが違うことは分かっていたので楽勝だと思っていました。そして、
その気持ちが油断となって居眠りをしてしまい、負けてしまったのです。」と。
自分と他の人の能力を比べるのではなく、ゆっくりでも最後までがんばれると自分を信
じ、最後までやり遂げたのです。ゆっくりと歩くと、温かな日差しや胸一杯吸い込むことの
できる空気のおいしさ、心まですっきり爽やかにしてくれる風などに気付くことができます。
カメは、それらを楽しみながら歩を進め、ウサギは、周りの景色や自分が進んでいる道の
状態にも気付くことなく走り抜けてしまったかもしれません。
子どもの育ちを見守るときにも、つい、「早く、早く。」と、せき立ててしまったり、人と比
べてしまったりすることが多くなることがあるように思います。それぞれの良さを大切に、じ
っくりと向き合いながら学校生活を過ごしていくことができるよう、支援・指導していきたい、
自分の良さを信じて努力すら楽しむことができる心の強さをもつとともに、子どもたちにも
自分を信じる心の強さを育てたいと思います。
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