...

H24中 ホームページ用 稜線

by user

on
Category: Documents
3

views

Report

Comments

Transcript

H24中 ホームページ用 稜線
平成25年
~平成24年中の山岳遭難・山岳警備活動~
岐阜県山岳遭難防止対策協議会
岐 阜 県 警 察 本 部
目
第1
次
山岳遭難の発生状況
1
概況
1
2
過去10年間の発生状況
2
3
月別発生状況
3
4
主要山系別発生状況
4
5
目的別発生状況
5
6
態様別発生状況
5
7
年齢別遭難者数
6
8
男女別遭難者数
6
9
都道府県別遭難者数
7
10
遭難者の山岳会等加入状況・登山計画書の提出状況
8
第2
山岳警備活動状況
1
山岳パトロール
9
2
登山指導センターの開設
9
3
山荘における常駐警備
10
4
山岳遭難救助訓練
10
5
ヘリコプターの出動状況
10
6
遭難者の捜索救助活動状況
11
第3
山岳遭難防止活動
1
安全指導活動
11
2
広報啓発活動
13
* 県警による登山計画書の受理
表紙写真
槍ヶ岳と県警ヘリ「らいちょうⅡ」
15
第1
山岳遭難の発生状況
1
概況
[平成24年中の岐阜県内における山岳遭難の発生状況]
発生65件(前年比-20件)、遭難者79人(前年比-22人)
[遭難者の内訳]
・ 死
亡
・ 行方不明
・ 負
傷
・ 無事救助
12人(前年比+3人)
0人(前年比±0人)
41人(前年比±0人)
26人(前年比-25人)
[主な特徴]
○ 昨年と比較し、遭難件数・遭難者数ともに減少
○ 全体の66.2%(43件)が北アルプスで発生
○ 全体の46.2%(30件)が単独登山者の事故
○ 遭難者の73.4%(58人)が40歳以上の中高年登山者
○ 遭難者の72.2%(57人)が県外居住者
[山岳遭難の発生状況]
区分
遭難者数(人)
発生件数
負傷者
年別
死者
(件)
行方不明
無事救助
重傷
軽傷
平成24年
65
79
12
0
20
21
26
平成23年
85
101
9
0
17
24
51
-20
-22
+3
±0
+3
-3
-25
増
減
春雪の中、噴煙を上げる焼岳
-1-
2
過去10年間の発生状況
平成24年は、過去最多を記録した平成23年より、遭難件数、遭難者数と
もに減少した。
[過去10年間の発生状況]
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
発生件数(件)
45
36
51
60
63
55
56
67
85
65
遭難者数(人)
53
37
61
77
78
67
70
84
101
79
死亡
10
1
12
19
14
5
10
8
9
12
行方不明
0
0
0
1
1
3
4
3
0
0
負傷
18
18
20
29
27
27
24
37
41
41
無事救助
25
18
29
28
36
32
32
36
51
26
穂高連峰から槍ヶ岳
抜戸から笠ヶ岳への稜線
-2-
3
月別発生状況
○
登山者が増加する7月~9月に31件(前年比-19件)発生し、このうち、
28件(90.3%)が北アルプスで発生している。
○ 夏山(7,8月)における遭難が、前年と比較し大きく減少した。
[月別発生状況]
区分
遭難者数(人)
発生件数
負傷者
月別
死者
(件)
行方不明
無事救助
重傷
軽傷
2
1
3
1
2
1
2
2
2
1月
3
6
2月
0
0
3月
6
6
4月
6
6
5月
5
12
6月
2
2
7月
6
7
1
2
1
3
8月
14
14
1
7
2
4
9月
11
12
2
4
1
5
10月
9
9
1
1
4
3
11月
2
3
1
12月
1
2
合 計
65
79
2
4
8
1
1
2
2
12
20
-3-
21
26
4
主要山系別発生状況
県内の主要な5つの山系には、山岳遭難の防止と遭難者の捜索救助を目的に、
山岳救助隊を擁する民間団体の山岳遭難(防止)対策協議会が組織され、活動
している。
なお、主要山系別の山岳遭難は、北アルプスが最も多く、43件53人で全
体の66.2%を占めている。
[山岳遭難(防止)対策協議会]
名
称
救
助
隊
名
担
当
山
系
岐阜県北アルプス山岳遭難対策協議会
北飛山岳救助隊
北 ア ル プ ス
白山山岳遭難対策協議会
白山山岳救助隊
白
御嶽山山岳遭難防止対策協議会
御嶽山山岳救助隊
御
能郷白山遭難防止対策協議会
能郷白山山岳救助隊
能
恵那山山岳遭難対策協議会
恵那山山岳救助隊
恵
山
嶽
郷
山
白
山
那
山
[山系別遭難状況]
区別
山系
遭難者数(人)
発生
件数
(件)
死亡
不明
負傷
無事
救助
北アルプス
43
53
白
山
2
3
御 嶽 山
2
2
能郷白山
0
0
恵 那 山
0
0
そ の 他
18
21
3
7
11
合
65
79
12
41
26
-4-
計
9
行方
33
11
1
2
2
5
目的別発生状況
登山目的での入山による遭難が、46件56人で最も多く、全体の70.8%
を占めている。
[目的別発生状況]
区分
目的別
登
遭難者数(人)
発生件
数
(件)
負傷者
行方不
明
死亡
重傷
軽傷
無事救
助
山
46
56
8
15
18
15
山菜取り
8
8
2
2
2
2
ス キ ー
3
4
1
ロッククライミング
2
2
2
作
業
2
2
1
沢 登 り
1
2
2
ハイキング
1
2
2
渓流釣り
1
1
1
そ の 他
1
2
1
合
65
79
12
6
計
3
1
1
20
21
26
態様別発生状況
○
滑落・転落による遭難が25人と最も多く、次いで発病・疲労による遭難及
び道迷いによる遭難が13人、悪天候による遭難が12人であった。
○ 滑落・転落による死亡9人のうち7人は、北アルプスでの発生であった。
[態様別発生状況]
区分
遭難者数(人)
死亡
態様別
行方不
明
負傷者
重傷
軽傷
無事救
助
滑・転落
25
9
10
5
1
発病・疲労
13
2
1
3
7
道 迷 い
13
悪 天 候
12
転
倒
13
1
7
11
7
4
そ の 他
5
1
2
2
合
79
20
21
26
計
1
12
-5-
3
7
年齢別遭難者数
○
○
60歳以上の遭難者が、全体の49.4%(39人)を占めている。
20歳代と30歳代の計18人は、全て北アルプスで遭難している。
[年齢別遭難者数]
区分
遭難者数(人)
負傷者
死亡
年齢
8
行方不明
無事救助
重傷
軽傷
14 歳以下
1
1
15~19 歳
2
2
20~29 歳
4
1
30~39 歳
14
3
40~49 歳
10
50~59 歳
1
2
6
2
3
1
5
3
1
9
1
2
4
2
60~69 歳
29
2
5
7
15
70 歳以上
10
4
2
4
合
79
12
20
21
計
26
男女別遭難者数
[過去10年間の男女別遭難者数]
H15 H16
H17 H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
男性
32
27
44
54
56
51
52
69
71
67
女性
21
10
17
23
22
16
18
15
30
12
合計
53
37
61
77
78
67
70
84
101
79
ジャンダルムと笠ヶ岳
西穂稜線
-6-
9
都道府県別遭難者数
○
○
遭難者のうち県外居住者が、全体の72.2%(57人)を占めている。
県外居住者では、神奈川県が最多で8人(前年比+5人)、次いで愛知県と
福岡県が7人(前年比 愛知-16人、福岡+6人)であった。
[都道府県別遭難者数]
区分
遭難者数(人)
負傷者
死者
県別
行方不明
無事救助
重傷
東 京 都
3
茨 城 県
1
埼 玉 県
3
1
千 葉 県
1
1
神奈川県
8
山 梨 県
1
1
長 野 県
2
2
静 岡 県
4
石 川 県
1
1
岐 阜 県
22
愛 知 県
7
三 重 県
2
滋 賀 県
2
京 都 府
5
大 阪 府
2
兵 庫 県
5
和歌山県
1
香 川 県
1
1
高 知 県
1
1
福 岡 県
7
1
合
79
12
計
1
軽傷
1
1
1
3
2
2
1
2
2
1
1
3
4
3
12
2
1
2
2
1
1
1
3
1
1
1
2
2
1
1
1
1
6
20
-7-
21
26
10
遭難者の山岳会等加入状況・登山計画書の提出状況
○
○
遭難者の81.0%(64人)が、山岳会等に所属していなかった。
登山計画書の提出状況は、遭難者の47.7%(31件)の提出であったが、
北アルプスに限って見ると、遭難者の67.4%(29件)が提出していた。
[遭難者の山岳会等加入状況]
遭難者数(人)
区分
負傷者
死者
行方不明
加入組織等
無事救助
重傷
軽傷
2
5
1
2
社 会 人
山岳会等
男
11
3
1
女
3
大
学
山岳部等
男
1
女
0
男
55
7
15
13
20
女
9
1
2
1
5
男
67
11
17
18
21
女
12
1
3
3
5
1
未 加 入
合
計
[遭難者の登山計画書提出別の発生状況]
発生件数 (件)
区分
遭難者数(人)
負傷者
北アルプス
その他
死者
行方不明
提出別
提
無事救助
重傷
軽傷
出
31
29
2
40
6
9
15
10
未 提出
34
14
20
39
6
11
6
16
合
65
43
22
79
12
20
21
26
計
御嶽山を登る山岳警備隊員
-8-
第2
山岳警備活動状況
岐阜県警察山岳警備隊(山岳警備隊)と民間の山岳救助隊は、連携して山
岳パトロール、登山指導センターの開設、山荘における常駐警備などの山岳
警備活動を実施した。
1
山岳パトロール
4月~11月、山岳警備隊と山岳救助隊は、山岳パトロールにより登山者に
対する安全指導や登山道の整備などを実施した。
[山岳パトロール実施状況]
区分
山系・時期
北
ア
ル
プ
ス
日数
実施人数(延べ)
(日)
山岳警備隊
山岳救助隊
春山シーズン
3
-
7
夏山シーズン
16
27
53
秋山シーズン
8
15
18
14
14
19
41
56
97
御嶽山(夏山シーズン)
合
計
(注)ヘリパトロールは除く。
2
登山指導センターの開設
登山者が増加するシーズンには、北アルプスの岐阜
県側登山口(高山市奥飛騨温泉郷神坂)に、「新穂高
登山指導センター」を開設し、登山者に対する安全指
導や山岳情報の提供、登山計画書や登山に関する相談
の受付を行った。
また、山岳遭難発生の際には、遭難者の迅速な捜
索・救助活動を展開した。
登山指導センター
[新穂高登山指導センター開設状況]
区分
常駐人数(延べ)
開設日数
シーズン
山岳警備隊
山岳救助隊
春山シーズン
10
18
18
夏山シーズン
35
66
59
秋山シーズン
12
26
26
冬山シーズン
8
14
14
65
124
117
合
計
-9-
3
山荘における常駐警備
登山シーズン中、北アルプス(槍・穂高連峰)での登山者の安全確保と迅速
な救助活動を行うため、穂高岳山荘(標高2,996m)を常駐拠点として、
山岳パトロールや救助活動に当たった。
区分
常駐人数(延べ)
常駐日数
時期
山岳救助隊
春山シーズン
9
35
-
夏山シーズン
31
111
-
秋山シーズン
10
35
-
50
181
-
合
4
山岳警備隊
計
山岳遭難救助訓練
山岳警備隊、山岳救助隊及び警察航空隊は、迅速・的確な救助活動を行うた
め、年間を通じて連携した訓練を実施し、体力、技術、団結力等の向上に努め
ている。
部隊別
警
山
岳
察
警
備
航空隊
山 岳
救助隊
5
4
8
20
23
67
隊
飛騨方面隊
能 郷 白 山 方 面隊
恵那山方面隊
訓練日数
43
4
参加人数
317
34
訓練
(注)参加人数は、延べ人数を示す。
5
ヘリコプターの出動状況
区別
出動回数(延べ)
発生件数
(件)
出動件数
(件)
警察ヘリ
県防災ヘリ
計
平成24年
65
45
56
3
59
平成23年
85
45
58
6
64
年別
(注)各年中に対応した県内事案のみを示す。
県警ヘリ「らいちょうⅡ号」
救助現場(大キレット)
-10-
6
遭難者の捜索救助活動状況
警察
区別
発 生
件 数
(件)
年別
出動件数
(件)
合計
山岳救助隊
(山岳警備隊、航空隊等)
消防関係
出動人数
出動人数
出動件数
(件)
出動人数
同行者等
(人)
平成24年
65
60
788
39
146
218
81
1,233
平成23年
85
85
909
38
118
344
175
1,546
(注)出動人数は、延べ人数を示す。
第3
山岳遭難防止活動
山岳遭難を防止するため、発生場所、発生原因などを分析し、ラジオ等の
広報媒体を活用して、登山者に対する安全な
登山の呼びかけを行っている。
また、各地区の遭難対策協議会、山岳救助
隊、 山岳会などと連携して、ツアー登山企画
旅行業者等への遭難防止の申し入れや登山道
の調査、道標・危険箇所の点検・整備、登山
者への情報提供などを実施している。
1
道標の点検整備(奥穂高岳)
安全指導活動
(1) 北アルプス三県合同キャンペーン等の実施
北アルプスにおける遭難は、首都圏在住の登
山者が多いことに着目し、岐阜、長野、富山の
各県及び各県警関係者が合同で、本格的な夏山
シーズン前の7月7日に、東京都千代田区の登
山用品専門店前において、安全登山に対する広
報啓発活動を実施した。
三県合同キャンペーン(東京)
(2) 岐阜県登山講習会の開催
県教育委員会スポーツ健康課と県山岳連盟
遭難対策委員会は、7月7日、登山における事
故防止を目的に、登山初心者を対象とした登山
講習会を開催した。
登山講習会の様子(羽島市)
-11-
(3) 登(下)山届ポストの設置
県危機管理課では、入山直前でも登山計画書
が提出できるように、白山、恵那山、御嶽山、
能郷白山及び北アルプス(笠ヶ岳、乗鞍岳、北
ノ俣岳)の各登山口に、ポストを設置している。
平成24年には、天蓋山登山口にも設置し、登
山届の提出を勧奨している。
登(下)山届ポスト(天蓋山)
(4) 北アルプスガイドブック・登山マップの作成
北アルプスで登山者が増加する夏山シーズ
ンを前に、県危機管理課では、県警や北アルプ
ス山岳遭難対策協議会等と連携し、登山に関す
る情報を掲載し、安全登山を指導する「北アル
プス登山ガイドブック」と遭難発生場所や危険
個所を記載した「北アルプス登山マップ」を作
成し、登山者に直接手渡したり、登山者が宿泊
する施設や登山用品店等に配布した。
登山マップとガイドブック
(5) 北アルプス岐阜県側雪崩発生危険予想マップの作成
県警では、ヘリコプターで撮影した北アルプ
スの映像をもとに、雪崩発生のおそれのある場
所を図示した危険予想マップを作成し、県警ホ
ームページでの公開や、新穂高登山指導センタ
ー等に備え付け、特に雪崩の発生しやすい場所
について、登山者に注意を呼びかけている。
雪崩発生危険予想マップ
(6) 北アルプスの映像配信
県警では、北アルプスの登山者にリアルタイムで山の状況を提供するため、
新穂高ロープウェイ「西穂高口駅」にカメラを設置し、北アルプス(岐阜県側)
の入山口に位置する新穂高登山指導センター設置のモニターに映像を配信し
ている。 (4月から10月の間)
(7) 山岳パトロール中の登山指導
北アルプス及び御嶽山では、県警山岳警備隊
員や地区遭対協の山岳救助隊員が登山道をパト
ロールし、登山者に対して、登山方法や危険箇
所について、直接指導している。
-12-
登山指導する県警山岳警備隊員
2
広報啓発活動
(1)岐阜県警ホームページでの情報提供
県警ホームページでは、春山・夏山・秋山・冬山シーズンごとに北アルプス
の山岳情報を提供している。
(アドレス)http://www.pref.gifu.lg.jp/police/kita-alps/
県警ホームページ
写真で提供
北アルプス岐阜県側雪崩発生危険予想マップ
岐阜県北アルプス山岳遭難対策協議会
岐阜地方気象台
富山県警察山岳情報
長野県警察山岳情報にリンクしています
(2)各種メディアでの広報
新聞、ラジオ、テレビなどの各種メディアに対し、ゴールデンウィーク、夏、
冬などの各シーズンごとに、北アルプス山岳情報や登山における注意事項を情
報提供している。
-13-
(3)岐阜県北アルプス山岳遭難対策協議会のホームページでの情報提供
岐阜県北アルプス山岳遭難対策協議会では、平成15年8月12日からホー
ムページを開設し、山岳情報を提供するとともに、インターネット等による岐
阜県側北アルプス山域を対象とする登山計画書を受理している。
(アドレス)http://www.kitaalpsgifu.jp
岐阜県側北アルプスの登山届の受け付け
北アルプスの山岳情報を提供
-14-
*
登山計画書を提出しましょう
登山計画書(登山届)は、山に登る前に計画を立てることで“日程に無理はな
いか”
“ルートに問題はないか”
“装備品や食糧は十分か”などの検討ができます。
また、事前に家族や知人に渡すとともに警察等に届出しておくことで、万一の
遭難の場合に、所在や位置の早期確認や捜索救助の方法を決めるのに役立つなど、
大変重要なものです。
岐阜県警では、下記の方法で、北アルプスを含めた岐阜県内全ての山の登山計
画書を受け付けています。受け付けた登山計画書は、それぞれの山を管轄する警
察署へ送付しています。
○ 県警ホームページからメールで提出
(アドレス)
http://www.pref.gifu.lg.jp/police/tetsuzuki/tozan-todoke/
メールで提出するときは
ここをクリックしてください。
メールアドレス
[email protected]
「用紙を持ってない。」
「どのような形式で書いたらよいか分か
らない。
」
という方は、ここから登山計画書(登山届)
の様式をダウンロードできます。
(Microsoft Excel)
○
○
FAX で提出
058-274-0698(県警地域課直通 FAX)
郵送で提出
〒500-8501
岐阜市薮田南2丁目1番1号
岐阜県警察本部 生活安全部(H25.4.1 から地域部)地域課
-15-
まで
ソレイユ巡査
(岐阜県警察広報犬)
この「稜線」は、岐阜県からの補
助金により作成されています。
Fly UP