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Liquid Snow説明資料

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Liquid Snow説明資料
海水シャーベット氷製氷機リキッドスノー
ADVANTAGES OF LIQUID
SNOW ICE MAKER
㈲冷熱技研
REFRIGERATION TECHNOLOGY INC.,
海水シャーベット氷製氷機リキッドスノーのご紹介
従来氷(清水氷)の問題点を全て解決し高品質な冷却により、高付加価値の製品を送り出すことが可
能となりました。 ランニングコストでも従来氷より格段に低くなっており、コストパフォーマンスも優れており
ます。Liquid Snowは食の未来を変えて行きます。
この資料は主に水産関係に特化されていますが、畜産物・野菜・麺類・漬物等の食品加工全般のあらゆ
る分野への応用が可能です。また、最近問題になっているドライアイス不足の代替が可能です。液体酸素
製造の副産物としてドライアイスが安価に市場に供給されていましたが、液体酸素の需要の低迷でドライア
イスが全国的に不足しております。従来の冷やすためだけの用途に関しては、ドライアイスよりも冷却力が
高いです。アイスゼネレーターには弊社開発の最新の技術(特許申請中)を搭載し海外製や国内他社よりも
高信頼性・高性能・低コストを実現しています。メードイン長崎です。
第2次安倍内閣は2013年3月15日に環太平洋連携協定(TPP) 交渉への参加を正式に表明しました。
これにより、アメリカと同じレベルの食品安全性・医療・雇用・投資ルールを統一しなければなりません。食
品の鶏肉に関して言えば、同じ処理方法が求められます。従って、水分含有量が問題になってきます。現
在日本国内のブロイラー処理では、チラー水や清水氷での冷却が一般的です。これは浸透圧の関係上水
分が肉に浸透しておりTPPルールでは問題になってくると思われます。 アメリカやブラジルと同じ品質にし
なければ商売が成り立たなくなります。(水分含有量の表示)
Liquid Snowを他社よりいち早く導入すれば、差別化につながり、また、海外への輸出も可能となります。
2
リキッドスノーの特徴1
1.魚の鮮度保持に革命をもたらすリキッドスノー技術
Liquid Snowは氷の粒が小さくマイナスの温度(-1~2℃)を有します。この氷で活け締めすると 魚は即死し、しかも芯
温0℃以下まで極めて短時間で冷却されます。その結果乳酸が溜まらず、 体内に血が廻ることなく理想的な活け締めを
実現出来ます。温度が低いため腸炎ビブリオ菌や大腸菌の繁殖もありません。また、出荷や保冷にはシャーベット氷より
海水を抜いた脱水氷を使用することで長時間の鮮度保持が可能です。
2.国産アイスゼネレーター(長崎生まれの国産機)
Liquid Snowは平成17~19年度長崎県の支援を得て開発された100%国産のシャーベット氷製氷機です。
アイスゼネレーターには弊社開発の最新の技術(特許申請中)を搭載し高信頼性・高性能・低コストを実現しています。
3.低塩分濃度対応
塩分濃度2%で氷濃度40%まで対応することが出来ます。これにより魚が冷えすぎることによる弊害も少なく、効率よく活
け締めし、魚本来の美味しさや品質を損なわない高鮮度輸送や保冷を行うことが可能となります。
4.地球環境にやさしい省エネ型
アイスゼネレーターの高性能化に加えて海水冷却器(オプション)を設置することで(当社従来比)15%の省エネを実現し
ました。Liquid Snowの構成はシンプルで 製氷機1台とタンク2基で構成されています。その他の付属機器はなく必要ス
ペースも電源容量も最小です。また、シャーベット氷の製造量はボタンひとつで100~50%の範囲で調整することも出来て
経済的です。
5.凍結ロックしない
一般の製氷機では原水塩分濃度が薄いときゼネレーターロックを起し、運転が継続出来なくなることが見受けられます。
Liquid Snowでは新開発の技術によりこの問題を見事に解決し、トラブルフリーの高信頼性を実現しています。
3
リキッドスノーのシステム
リキッドスノー製氷機のシステムは冷凍機、アイスゼネレーター、タンク、アジデータ、
海水冷却機、循環ポンプ、排出ポンプ等からなるシステムで用途に応じて最適の
組み合わせを構築します。
製氷の前段階には海水のろ過・殺菌装置が付属する場合があります。
※なお、厚生労働省の省令により「水産加工にあたっては飲用適の水を使用すること。ただし海水を
使用する場合は殺菌水または人工海水を使用すること」が決められています。
4
リキッドスノーと真水氷の比較
比較項目
リキッドスノー
真水氷
冷却速度
温度が低く粒径小さいため早い(5倍)
温度が高く粒径が太いため遅い
到達温度
芯温が0℃~-1.0℃になる
芯温+1~2℃が限度
浸透圧
魚の味が変わらない
水が染み込み魚の味が変わる
傷の可能性
やわらかく微細なので傷つかない
傷がつきやすい、特に輸送中
保存性
塩分があるのでくっつかず保存可能
砕いた氷は固まるので保存が難しい
温度分布
上下に均一に分布する
氷は浮力で上部に偏ってしまう
鮮度保持能力
平均6日
平均3日
低温熟成
0℃以下のため効果あり
0℃以上のため期待できない
運びやすさ
ポンプで送るため簡単
運びにくい(コンベヤー等使用)
輸送用氷特性
どぶ氷詰めよりも20%軽く。溶けにくい
雪状氷詰めより20%重たく、溶けやすい
製造コスト
真水氷の1/3
海水シャーベットの3倍
設備コスト
小型では同等以下、大型では半分以下
建物も含めて数倍以上(大型)
5
海外メーカーの状況
・ヨーロッパ アイスランドOptimar 社 製品名 OptimIce
・カナダ Sunwell社 製品名 Deepchill
・アメリカ IceSynergy社 製品名 MaximIce
※日本を除くアジアには海水シャーベット氷製氷機のメーカーは存在しません。
かつてはドイツのイ ンテグラル社 イギリスのインハム社がありましたが現在は淘汰されて存在しません。
Optimar 社 OptimIce
Sunwell社Deepchill
IceSynergy社MaximIce
6
リキッドスノーの用途
海水が入手できない場所では飲用適の真水+食塩(荒塩)で代替
1.水産物
(A)養殖・蓄養⇒魚の活き締め(アジ,サバ、イカ、イワシ、キビナゴ、ブリ、アマダイ、太刀魚、マグロ、さんま、鮭等)
保管・出荷
(B)各種漁船⇒漁船搭載、陸から積み込み(締め・保管・出荷)
(C)輸送:産地⇔消費地間、消費地⇔小売店間輸送(長距離輸送でも傷つかない。
水分侵入がないため高品質保持が可能) (脱水氷を使って遠隔地へ輸送)
(D)魚の輸送水産加工用⇒練り物、塩干物製造、いくら等
2.畜産物
(A)枝肉チルド処理⇒冷風を使用しないため水分蒸散による重量目減りなし。
鶏肉の冷水処理で問題になった水分侵入がない。(別紙USDA資料参照)
(B)チルド輸送⇒より低い温度帯(+2℃~-2℃)でのチルド輸送が可能。(食中毒菌増殖防止に効果的)
3.野菜 ブロッコリーの低温輸送
4.食品加工
(A)凍結麺・スパゲティ・マカロニ等の冷却処理⇒茹で揚げ後の急速冷却による澱粉のα化率の改善(こしの確保)
(B)浅漬製造⇒新鮮野菜を仕入れ後速やかに冷却し、食中毒菌の増殖を抑えることで、製品の賞味期限を延長
5.流通
(A)卸売⇒魚・肉・冷凍食品配送用
(B)スーパーマーケット鮮魚売り場⇒刺身魚の保管用(刺身用販売日数の延長)
6.サービス
レストラン・ホテル・寿しチェーン・給食センターなどでの魚や肉の保管用⇒低温衛生保管と低温熟成効果
7.ドライアイス代替 (ドライアイスは液体酸素製造の副産物。年々減少している。)
不足しているドライアイスの代替。液体状のシャーベット氷として、また脱水した雪状氷として使用可。
7
冷却力はドライアイスに勝る。
USDA 食肉の水分保持に関する規則案を発表(米国)
家きん肉も同様の扱いに
米農務省(USDA)は9月、食肉および家きん肉の水分保持に関する規則案を公 表した。今回公表された規則案は、連邦食肉検査法
、家きん肉製品検査法に基づ き、と畜またはと鳥後の処理過程で食肉や家きん肉に保持される水分量を制限す るもので、家きん肉に
対しても食肉と同様の取り扱い規則を適用しようとするも のとなっている。
異なる冷却方法
食肉のうち枝肉の冷却処理は、枝肉の収縮を最小限にするとともに、温度を急 速に引き下げることを目的に、冷却水の散布が冷蔵
室で行われ、冷却水の散布が、枝肉重量の増加につながらないような手法が用いられてきた。一方、家きん肉に対しては、中抜きした
と体の温度をと鳥後8時間以内に華氏 40度(摂氏4.4度)以下に引き下げることが求められていることなどから、冷蔵室 を使用して冷却
するよりも迅速で、かつ、低コストな冷却水に浸漬する方法が採 用されてきた。この結果、家きん肉が水分を吸収し重量が増加すると
いう問題が 生じるものの、最も効果的に細菌の増殖を抑制し、内部温度を下げることから、USDAは、これまで家きん肉の一定の水分
保持を追認してきた。
食肉生産者などの提訴がきっかけに
このような冷却方法の相違に対し、94年、食肉生産者および消費者グループは、 USDAを相手取り、「水分を吸収した家きん肉は、家
きん肉製品検査法と照合する と処理方法が法定基準外で、かつ、不当表示に当たる」として、アイオワ州の連 邦地方裁判所に提訴し
た。これを受けた同裁判所は、97年7月、家きん肉の水分保持は、法定基準に適応 しており不当表示にも該当しないとの判断を下した
。しかし、規則策定記録には、 水分の保持水準がどのようにして設定され、なぜ現状水準以下に引き下げられな いのか、また、なぜ食
肉と家きん肉ではその基準が異なるのかについての説明が ないと指摘があったため、USDAはその後の対応を検討していた。
保持率は原則として 0 %に制限
提案された規則によれば、洗浄、冷却過程における水分の吸収・保持率は、単 一の生の食肉(挽き肉を含む)および家きん肉の場合
、原則として0%に制限されることになる。しかしながら、当該案は、冷凍七面鳥肉(丸どり)などのよう に表示が完全である製品や調理
済み製品には適用されない。さらに、USDAでは、食品の安全性確保の観点からは保持率0%が望ましいものの、家きん肉などから 保
持水分を完全に除去することは困難とみており、処理会社が0%を超える水分 保持基準を設定する場合は、正確なデータに基づいた
上で設定し、なぜそれが避けがたいのか実証するよう求めている。なお、表示規則に関しては、保持水分の最大パーセンテージを記載
することなどを要件としている。
8
lin.alic.go.jp/alic/month/fore/1998/nov/top-us02.htm
家きん肉の水分残留に対する規制を強化(米国)
食肉と共通の規則を制定
任期わずかなクリントン政権による、駆け込み的な新規制の制定などの動きが 活発化する中で、米農務省(USDA)は1月9日、家き
ん肉の水分残留を規制する ための連邦規則を公表した。 食鳥処理工程においては、内臓除去後に水で洗浄され、丸どりまたは分割
され た段階で、水に浸して冷却するという方法が一般的に用いられている。この場合、 表皮や皮下組織などに水分が付着・浸透する
ため、これまでの規則では、洗浄・ 冷却前後の重量比で8%(丸どりの場合)までの水分残留が認められていた。一 方、洗浄後、枝肉を
懸垂し、冷気によって温度を下げる方法がとられる食肉(牛 肉、豚肉など)については、こうした水分の残留が認められていなかった。
この ため、アイオワ州の肉用牛および豚の生産者グループは、家きん肉は、重量が 「水増し」され、流通・販売されているとして、
USDAを相手取り訴えを起こし 、最終的には、同州の連邦裁判所が97年7月に、「恣意的で一貫性がない」とし て、規則を無効にすべき
との判決を下した。今回の規則は、この判決に従って見 直されたものであり、内臓除去後において付着・浸透した水分の残留に関し、
食 肉、家きん肉ともに共通の規制が加えられることとなった。
水分残留の表示を義務付け
具体的には、事業者が食品衛生上の基準を満たすために必要な措置として、や むを得ない場合を除き、水分の残留は認められない
というものである。しかし、 USDAは、食鳥処理工程における浸水冷却方式について、細菌の繁殖を抑制し、 と鳥後4~8時間以内にと
体温度を華氏40度(摂氏約4度)以下にまで引き下げな ければならないという基準を効率的に満たす有効な手法であるととしている。こ
のため、USDAは、事業者が、USDA食品安全検査局(FSIS)に対し、あらかじめ 定めた方法によって収集したデータを基に、水分残留
の妥当性を証明することを 条件に、水分の残留を例外的に認めるとしている。 さらに、こうした食肉または家きん肉が商業的に取引
される場合、消費者への 情報提供を図る観点から、①水分の残留がある場合には、その最大残留割合を、 ②残留がない場合には、
その旨をそれぞれ表示することが義務付けられることと された。 規則の施行は、1年後の2002年1月9日と規定されている。FSISは、
施行に向け て、関連する手続きやデータベースの整備を行うとともに、将来的には、事業者 に共通して適用される水分残留基準なども
設定していくとしている。
鶏肉団体は強気の姿勢
制度の見直しを求めてきた全国肉牛生産者・牛肉協会(NCBA)や全国豚肉生 産者協議会(NPPC)が、今回の規則の制定について、
一様に歓迎の意を表明す る中で、全国鶏肉協議会(NCC)は、水分残留に関する表示がなされたとして も、鶏肉の売り上げにはほとん
ど影響を与えないとの強気の姿勢を見せている。 ただし、NCCは、ブッシュ新政権に対し、今回の規則の見直しを求めていく かどうか
について、業界としての態度はまだ決定されていないとコメントして いる。
lin.alic.go.jp/alic/week/2001/jan/467us.htm
9
ブラジル農務省が冷凍丸どりの水分含量についてサンプル検査を実施
ブラジル農務省農牧防疫局動物製品検査部は6月30日、国内のスーパーで販売さ れている冷凍丸どりの
150サンプルを検査した結果、その32%について政府が許容する8%を超える水分を含んでおり、一部には水
分が23%のものもあったことを発 表した。農務省は、「冷凍する前に使用する低温水が、冷凍丸どりの記載重
量の 8%まで含まれることが認められており、健康への被害はないが、消費者は水で増量したものに対して料
金を払っているようなものである」とコメントした。
lin.alic.go.jp/alic/month/fore/2003/sep/broi-brg.htm
広島の研究機関保存方法を考案
【読売新聞記事抜粋】
鮮度保持のポイントになる温度管理の実
験を繰り返し、むき身から出荷まで0℃で
保存するのが最適とわかった。
さらに海水で作った氷で冷やせば水を吸
わず、鮮度が落ちることもなかった。国の
指針は、細胞の働きや臭いなど鮮度に関
する4点を検査し、全ての基準を満たせ
ば消費期限を延長できると規定。このた
め同センターが研究成果をテストしたとこ
ろ、27日目まで基準をクリアできた。
10
リキッドスノー標準仕様表
項 目 / 呼 称
型 名
シャーベット生成能力 (原水温度25℃、塩分濃度
2.1%、シャーベット -1.8℃、シャーベット濃度
30%、24時間での能力)
設備電源容量(3相、200V)
5トン(*1)
YH2.25
10トン(*1)
YH3.25
15トン(*1)
YH5.25
T/D
5
10
15
kW
23.4
耐塩害仕様インバーターマルチ
一体空冷式 ERAV-EP110MA
11.0(起動電流25A)
35.1
53.6
耐塩害仕様インバーターマルチ
耐塩害仕様インバーターマルチ
冷凍機型式(冷媒 環境保護対応R-404A)
一体型空冷式 ECAV-EP185MA
一体空冷式 ECAV-EP300MA-Q
圧縮機定格出力
kW
18.5(起動電流297A)
29.9(起動電流340A)
回転掻き取り式(当社開発品)
アイスゼネレーター型式
アイスゼネレーター
YH250型(1.5kW)×2
YH250型(1.5kW)×3
YH250型(1.5kW)×5
温度式自動膨張弁、電磁弁、蒸発圧力調整弁
冷媒制御
循環ポンプ
渦巻式 1.5kW×2
渦巻式 1.5kW×3
渦巻式 1.5kW×5
渦巻式
排出ポンプ(*2)
自動温度制御(制御盤の温度指示調節器にて設定)
シャベット温度制御
2
タンク台数
基
2タンク自動連携(タンク設置温度センサーによる自動運転)
タンク温度制御
PC制御、製造量コントロール(50~100%)
運転制御
ガス異常高低圧保護、各モーター過電流保護、落雷保護他
保護装置
停電自動復帰、ローターロック回避制御
特殊制御・保護装置
タンク容量×数量
有効5トン×2
有効10トン×2
有効15トン×2
ステンレスプロペラ 4段
ステンレスプロペラ 5段
ステンレスプロペラ 6段
アジデータ
回転数30rpm
回転数30rpm
回転数30rpm
FRP+スタイロフォーム(底部100㎜、壁50㎜、天井100㎜)
タンク断熱材
塩分濃度ボタン選択後自動(海水、水道水割合自動注入)
注水方式
タンク選択、押しボタンSW
排出方式
製氷機寸法(幅×奥行×高さ)
㎜
1,500×1,350×3,072
2,020×1,350×3,072
3,060×1,150×3,072
製氷機重量
kg
800
1,080
1,500
冷凍機寸法(幅×奥行×高さ)
㎜
1,500×1,000×1,700
2,200×1,000×1,700
3,527×1,000×1,748
冷凍機重量
kg
425
685
1,113
タンク寸法
㎜
OD2,300φ×ID2,100×H1,700
OD2,400φ×ID2,200×H3,150
OD2,700φ×ID2,500×H3,550
タンク重量(アジデーターを含む)
kg
500×2
750×2
950×2
(注)*1 原(海)水温度25℃に対応したバージョンアップ版です(旧仕様 原水温度20℃)
*2 排出ポンプは据付工事側に含まれます。
※他にも1トン・3トン・車載タイプと取り揃えております。
11
車載型海水シャーベット氷製氷機
12
シャーベット氷を作る
シャーベット氷はマグロなどの大型魚用は100%海水、アジ、
サバ、イカ、キビナゴなどの小型魚の場合は海水と真水を混
ぜて塩分2~2.3%の塩水で作ります。出来た氷は粒が小
さく温度が低い(マイナス)ので活き締めに特に効果がありま
す。また、シャーベット氷から水を抜いた脱水氷も塩分を約
1%含むため長時間魚と接触しても浸透圧による水分移動
がなく魚本来の味を長時間保つことが出来ます。
出来上がりのシャーベット氷には約30%の氷分を含
みます。タンクで攪拌した状態のシャーベット氷はポ
ンプで移送することが出来るのでとても便利です。
シャーベット氷の製造コスト(電気代)は安くトン当た
り800~900円です。
13
シャーベット氷で締める
アジやサバなどの小
型魚は2~2.3%の
原水塩分で作った温
度ー1.5℃シャー
ベット氷で締めると目
が白くならず最高の
仕上がりになります。
カタクチイワシや
キビナゴなどは粒
の小さなシャー
ベット氷だと良く冷
えて長時間高鮮度
を保ちます。
イカを2~2.3%塩分
の原水で作ったシャー
ベット氷で締めると色
が変わらず、噛み合う
こともなく歩留まりの
良い締めが出来ます。
マグロやはまちなどの
大型魚は海水100%
の原水で作ったシャー
ベット氷で締めます。
温度がマイナス3℃で
早く冷えるので身焼け
の心配はありません。
14
シャーベット氷で出荷する
シャーベット氷
のタンクからド
レン水を抜くだ
けでこのような
脱水氷が素早
く出来ます。
脱水氷を下氷と上氷
に使います。魚の間
に氷が詰まるので運
搬中の荷崩れがなく、
また、どぶ氷詰めよ
り長持ちしさらに軽い
梱包になります。
築地市場着荷状態
マグロはマリンボッ
クスに入れたシャー
ベット氷に浸したま
ま出荷されます。
(松浦より出荷)
どぶ氷使用より多く
の氷が残っていま
す。
15
魚の味を比較する(締め後24時間)
どぶ氷締め
シャーベット氷締め
首折り脱血
(従来の方法)
こしがあり、味・色が良い。
柔らかくて水っぽい。
水っぽくない。
こしはあるが、サバ特有の
味が抜けている。色も抜け
ている。
16
東京市場での評価(平成18年9月 銀座のデパート)
長崎産マアジ (トラック便)
大分産マアジ(当日航空便)
シャーベット氷締め
首折り脱血
刺身用 208g ¥453/尾
刺身用 483g ¥1、150/尾
(100gあたり¥218)
(100gあたり¥238)
17
締めに対する所見
(東京海洋大学、長崎大学)
(A) K値はシャーベット氷・どぶ氷処理とも48時間経過後10以下で変わらない。
(B) どぶ氷処理では明らかに水侵入が認められる。
(C) シャーベット氷処理品の破断強さがどぶ氷処理品より強い。 顕微鏡観察では
どぶ氷品で筋肉の水膨張によるTチューブの圧迫変形が認められた。
(D) シャーベット氷処理品の鰓は深紅色、どぶ氷処理品は退色 顕微鏡観察では
鰓細胞の酵素によると思われる崩壊と膨潤が認められた。
活き締め時の水槽内温度の違いに注目
活きサバ水氷〆温度変化(底層)
東京海洋大学
5.0
試験片採取後
温度(℃)
2.0
1.0
0.0
11:00
10:56
10:52
10:48
10:44
10:40
10:36
10:32
10:28
10:24
10:20
10:16
10:12
10:08
11:00
10:57
10:54
10:51
10:48
10:45
10:42
10:39
10:36
10:33
10:30
10:27
10:24
10:21
10:18
10:15
10:12
10:09
10:06
10:03
10:04
-1.0
-2.0
-2.0
日時
4.0
3.0
10:00
5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
0.0
-1.0
10:00
温度(℃)
活きサバシャーベット〆温度変化(底層)
日時
魚の芯到達温-0.5℃
魚の芯到達温度3℃
18
締め方法の違いによるK値と水分浸入
19
顕微鏡写真(東京海洋大学、長崎大学)
肉細胞写真
x10
x20
シャーベット輸送前(24時間)
シャーベット輸送後(48時間)
どぶ氷輸送前(24時間)
どぶ氷輸送後(48時間)
シャーベット鰓(48時間)
どぶ氷鰓(48時間)
狭くなっている
リパーゼ酵素により脂肪が分解
組織破壊あり
x20
どぶ氷処理では緩慢な冷却及び不十分な温度によ
り筋肉組織細胞の破壊が発生し、体液の流失と同時
に水の侵入による膨潤が起きていると想定される。
膨潤している
シャーベット氷処理
どぶ氷処理
20
LIQUID SNOWの標準システム
Aタンク製氷中
10T
10T/D
冷凍機
製氷機
標準的なシステムでは
タンクを2つ設け1日お
きに製氷と排出の役割
を交代します。休みが
あると両方のタンクに
シャーベット氷が保管
されます。
10T
Bタンク排出中
21
タンクへの注水
マグロモード、その他魚モードのいずれかを選択した後、マグロの場合は①のみ、その他の場合は
①および②の項目を選択します。
①
②
当日の製造量
ボタンを押す
当日の海水塩
分濃度ボタン
を押す
100%
90%
80%
70%
60%
50%
3.5%
3.4%
3.3%
3.2%
3.1%
3.0%
当日の製造量はタンク容量の100~50%の
範囲で選ぶことが出来ます。
当日の海水塩分濃度を測定し、該当濃度ボタ
ンを押します。後は自動的に海水と水道水の
注水量を計算し、あらかじめ設定された濃度
の塩水を作ります。
設定塩分濃度:小型魚 2~2.3%
マグロ:海水そのまま(約3.4%)
22
納入事例1 マグロ
養殖マグロ、養殖ブリ
7T/日 タンク 10T x 1、5T x 1
(長崎県)
養殖マグロ 10T/日
タンク 10T x 2
(三重県)
23
マグロ
船上締め作業
シャーベット氷積み込み
24
マグロ
水揚げ
出荷
25
肉質比較
シャーベット氷処理
(身焼けなし)
砕氷処理
(身焼けあり)
26
納入事例2 その他
蓄養アジ、サバ
10T/日、タンク 5T x 2
(長崎県)
養殖ブラックタイガー
12T/日、タンク 10T x 3
(マレーシア)
27
蓄養アジ・サバ
箱詰め
締め作業
28
きびなご(小型巻き網)
鮭定置網
水揚げ(フィッシュポンプ)
秋鮭
左:シャーベット、右:砕氷
鰓比較 上:シャーベット 下:砕氷
29
海外におけるニーズ
1.マグロ(養殖、天然)
マグロは捕獲後の体温上昇がもっ
とも高い魚で、水温より10℃以上
高くなる。このときの冷却が十分で
ないと身焼けを起こして商品価値
をなくしてしまう。
「海水シャーベット氷」で締め、冷
却を行う方法がこの身焼け防止に
最も効果的であることは国内で実
証され認識されるようになった。
漁獲の多いインドネシア)、フィリッ
ピン、台湾などへの輸出が期待さ
れる。
肉が白くなった身焼けマグロ
出典:帝国書院
30
海外におけるニーズ
2.養殖えび
エビやカニなどの甲殻類は冷却中
に浸透圧差による水の浸入が起
きやすく、従来の砕氷を使った冷
却では味の劣化を招いてた。
エビの養殖場は人里離れた海岸
近くに位置しているから、そこの海
水で最適の氷が生産できるなら大
変便利で且つ売値アップになる。
弊社納入設備 マレーシア
出典:帝国書院
31
リキッドスノーQ&A
質問1 シャーベット氷は早く溶けてしまうのでは?
回答1 よく受ける質問ですが、ならば「早く溶けないほうが良いのですか?」と逆に質問します。早く溶けるのは魚を早く 冷やしている
からです。溶けない氷は魚を冷やしていません。氷の仕事は魚を早く冷やすことで、決して溶けずに長持ちすることではありません。
ただし、魚が一旦冷えてしまうともう溶けないようになります。水氷(どぶ氷) の氷は長持ちしますがそのぶん魚の冷えが悪くなり、
苦悶死して血が全身にまわり、乳酸も多量に分泌して鮮度が速く低下します。
質問2 シャーベット氷は魚を冷やす力がとても強いといわれますが、それはどこから来ているのですか?
回答2 それは氷粒の大きさからきています。魚を冷やすには温度だけではなく魚との接触面積が必要ですが、シャーベット氷は粒径が0.1
~0.2mm前後ですから一般の砕氷に比べると数千倍にもなります。この大きな接触面積の差が冷却力の差になっています。なお、
温度の貢献度は小さいのですが、注意すべきは低くしすぎて魚を凍らせないことです。魚の凍結温度は-2℃近辺ですので、マグロ
以外は-2℃より低い温度にしないようにします。
質問3 シャーベット氷の性状はどのように表すのですか?
回答3 シャーベット氷では温度、塩分濃度と氷濃度の間には一意の相関関係があります。たとえば海水100%(塩分3.4 %)の原水で
-3.1℃のシャーベット氷を作るとその氷濃度は30%になります。この氷濃度の概念は大事なものでその氷がもつ冷却能力を表して
います。氷濃度が15%のシャーベット氷はさらさらして氷があまり含まれていませんが、濃度30%の氷ならたっぷり氷があり、
それだけ大きな冷却能力を持っています。したがって、シャーベット氷の性状を表現する場合は原水の塩分濃度、温度、氷濃度
のうち2つの要素が必要です。一般には塩分濃度と温度で言う場合が多いのですが、必ず裏にある氷濃度の確認が必要です。
質問4 シャーベット氷製氷機のランニングコストは従来の砕氷タイプ製氷機にくらべてどうですか?
回答4 それはシャーベット氷製氷機のほうが優れています。なぜなら、従来タイプでは氷に厚みがあるぶん氷の上に氷を作っている非効
率がありますし、脱氷の際製氷板の内部を暖めて氷を落としています。つまり、製氷板を製氷のため冷却し、脱氷のため暖めるとい
う大きな無駄仕事を一日中繰り返しているのです。シャーベット製氷では常に清浄な表面に生成された氷の結晶を掻きとるだけで、
加熱工程などありませんから、これ以上効率的な製氷方式は他にありません。
大きさにもよりますがシャーベット1トン当たり900円程度の電気代になります。
32
リキッドスノーQ&A
質問5 陸上で作ったものを漁船に積み込んでゆくのですか?
回答5 そうです。だだし条件があります。それは魚倉の断熱を100mm以上にすることです。こうすれば数日の航海ならまったく問題あり
ません。沖縄のマグロ船の例ですと真夏4日間の航海で氷は十分すぎるほど残っていました。
質問6 製氷時間を24時間ではなく、もっと早くできませんか?
回答6 デモ機はタンク1基ですが、本番では2基になり、昨日作ったタンクを今日使い、今日作った氷は明日使うようになります。
つまり、毎朝1基のタンクが満タンになっていますし、休み明けには2基のタンクが満タンです。早く作りたい場合はタンクに入れる
原水の量を少なくしてやればOKです。タンクに半分水を入れて製氷すれば12時間で完了します。(対応済)
質問7 停電対策は完備していますか?
回答7 完備しています。コンピュータで制御していますが、停電したときの運転パターンをコンピュータが記憶していますので、復電すれ
ば同じ状態で自動的に復帰します。もし、ローターがロックしていてもそれを自動的に解除します。
質問8 シャーベット氷の温度は魚ごとに変えるのですか?
回答8 これまでの経験からすると塩分2.1%、温度-1.7℃であればマグロも含めてすべての魚に適用できます。ただし、マグロは海水
100%(塩分3.4~3.6%、温度-3.1℃)でもOKですが、冬場に尻尾で凍結が起こることがあり、これを嫌う人も居ます。また従来の
氷ではうまく冷えなかったきびなごなどの小魚には大変効果がありますし、表皮の弱いかつお、たちなどにも効果的です。イカの
場合砕氷が直接触れると表皮が白くなってしまいますが、シャーベット氷では変わりません。
質問9 メンテナンスは大丈夫ですか?
回答9 工事・サービス会社とメーカーで遠隔監視を行っています。圧力や温度、電流値などはすべて毎日監視され記録されており
す。(予知保全方式) 従来のようにトラブルが起きてからあわてて対策するようなシステムではありません。
質問10 他に特筆することがありますか?
回答10 線虫と低温熟成に関することです。学問的な発表はまだありませんが、経験では線虫は締めの段階で魚体が急激に2℃以下
に下がると消化器官内で動けなくなります。どぶ氷処理では温度の下がり方が遅く、到達温度も2℃より高いので筋肉へ移動し
て避難しますが、シャーベット処理では移動できません。低温熟成はシャーベット氷を使うと魚体温度が0℃以下になり、細胞の
(凍結に対する)自己防御反応により不凍液としてのうまみ成分(イノシン酸等)が分泌され、おいしくなることが確認されていま
す(氷温研)。この現象は魚体が凍結温度(-2℃)に近いほど起きやすいといわれています。
33
納入実績
平成24年12月現在
納入実績表
NO
1
土佐清水 一心丸
高知県
平成16年
機種
1T/D
2
羅臼 中陣水産
北海道
平成16年
10T/D
3
三菱電機本社
東京
平成16年
1T/D
1
デモ用
4
マルヤス安藤水産
GROBEST Malaysia
北海道
平成17年
5T/D
1
水産加工
マレーシア
平成17年
15T/D
2
養殖ブラックタイガー加工
5
6
納
入
先
所在地
時 期
台数
1
マグロ延縄船
1
鮭定置網
三重県
平成18年
10T/D
1
マグロ養殖
7
長久水産
FongTat Grp
マレーシア
平成19年
5T/D
1
魚加工
8
ニチモウ本社
東京
平成19年
3T/D
1
デモ用
9
長崎県
長崎県
平成20年
3T/D
1
試験用
1
蓄養アジ、サバ
用
10
海興水産株式会社
長崎県
平成20年
10T/D
11
フードテクノエンジニアリング
大阪市
平成20年
3T/D
1
デモ用
12
橋口水産
長崎県
平成22年
5T/D
1
養殖ぶり、養殖まぐろ
13
㈱ アイスラムダ
東京
平成24年
2T/D
1
デモ用
時 期
途
㈲冷熱技研独立以前(B社における)納入実績
NO
納 入 先
1 大洋漁業
2 歯舞漁協所属さんま船団
所在地
アフリカ
平成14年
機種
1T/D
北海道
平成15年
1T/D
台数
用
4
エビトロール船
20 さんま棒受け船
3
京都府伊根漁協
京都府
平成15年
12T/D
1
定置網
4
京都府湊漁協
京都府
平成15年
5T/D
1
定置網
5
対馬 財部水産
長崎県
平成15年
1T/D
1
定置網
6
タイ国試験船
タイ国
平成15年
2T/D
1
官庁船
途
34
冷熱技研代表取締役(保坂 征宏)のプロフィール
1939年福岡県生まれ、
1963年九州大学(工学部)卒業、同年三菱電機(長崎製作所配属)入社。
冷凍機設計部門に配属されアンモニアやフロン用冷凍圧縮機の設計を担当。大型マグロ船、大型トロール
船やイカ船の心臓部として納入し、その黄金時代に貢献。
1978年新しい漁船用冷凍方式(ブラインクーラー方式)を開発し、1号機を宮崎県のかつお試験船「みやざき
丸(294トン)」に納入し大成功。以後、まき網船、以西底引き船や冷凍運搬船の冷凍システムはブライン
クーラー方式が主流となった。この方式では冷凍システムが負荷変動に対して強く、常に安定した運転を実
現できことが特長である。
魚質改善と漁船機関室の労働環境改善にも大きく寄与できる画期的な技術革新となった。
1976年からは海外勤務となりシンガポールやマニラの三菱代理店で、製薬工場・食品工場のプロセス冷却
工事を指揮・育成した。
1982年帰国し、営業課長に着任した。
1985年には得意の英語力を生かし、世界最大ニューヨーク地下鉄の車両用空調設備を日本企業として初
めての受注に導き、同設備の世界進出のきっかけを作った。
その後長崎製作所冷熱設計課長、冷熱製造部長、日本冷凍協会理事などを歴任。
1992年三菱電機冷熱設備㈱(本社東京)の専務取締役として転任。大型スーパーマーケットのショーケース
設備部門、産業冷凍設備部門等の責任者を務めた。北海道から沖縄まで農水産部門、食品工業部門、化
学・製薬工業部門など多岐に亘る設備工事を指揮した。ダイエー・イオン・マルキョー等、なかでもアメリカ・
シアトルの企業コストコホールセール(世界5位の巨大スーパー)の日本進出(1999年福岡県久山町に1号
店オープン、現在9店)に際して三菱受注の立役者となった。
2001年定年退職
2004年(有)冷熱技研設立 代表取締役に就任。
2005年長崎県より研究開発ビジネス一貫化支援事業の支援を受けて
「海水シャーベット氷製氷機」を開発スタート、その後3年間県開発支援を受けて国産1号機を完成させる。
2005年三菱電機(東京本社)に「海水シャーベット氷製氷機」を納品する。
35
(有) 冷熱技研
本社 長崎市琴海戸根町452番地3
Tel&Fax(095)884-1313
■オプション項目
ろ過・殺菌装置、海水冷却器、自動計量・課金システム、自動警報システムおよび標準外容量 および仕様についてはご相談下さい。
■御引合使用項目
原水仕様(温度、塩分濃度の範囲)、用途(目的)、設置場所(陸上、漁船) シャーベット日産所要量、その他希望項目所要量
【販売代理店】
本社
九州営業所
岩国営業所
〒733-0001
広島県広島市西区大芝3丁目12-15
TEL: (082)238-3761
FAX: (082)238-5518
URL http://www.masstechno.co.jp
〒803-0835
福岡県北九州市小倉北区井堀2丁目6-1
TEL: (093)591-0959
FAX: (093)581-9427
E-mall:[email protected]
〒740-0018
山口県岩国市麻里布町4丁目19-7
TEL: (0827)24-0056
FAX: (0827)24-0164
E-mall:[email protected]
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