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NI SCB-68A ユーザマニュアル - National Instruments

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NI SCB-68A ユーザマニュアル - National Instruments
DAQ
NI SCB-68A ユーザマニュアル
68 ピンシールド端子台
NI SCB-68A ユーザマニュアル
2014 年 9 月
375865A-0112
サポート
技術サポートのご案内
ni.com/support
世界各地のオフィス
ni.com/niglobal から、お問い合わせ先、サポート電話番号、電子メールアドレス、現在実
施中のイベントに関する最新情報を提供する各国現地オフィスのウェブページにアクセスでき
ます。
日本ナショナルインスツルメンツ株式会社
〒 105-0012 東京都港区芝大門 1-9-9 野村不動産芝大門ビル 8F/9F Tel: 0120-527196
National Instruments
11500 North Mopac Expressway
Austin, Texas 78759-3504
USA Tel: 512 683 0100
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「NI サービス」を参照してください。ナショナルインスツルメ
ンツのドキュメントに関してご意⾒をお寄せいただく場合は、ナショナルインスツルメンツの
ウェブサイト、ni.com/jp/info にある Info Code に「feedback」とご⼊⼒ください。
© 2012–2014 National Instruments. All rights reserved.
法的情報
限定的保証
本書は、「現状有姿」
(as is)で提供されており、事前の通知なしに次の改訂版で変更される場合があります。
最新版については、ni.com/manuals をご参照ください。National Instruments Corporation(以下「NI」と
いう)は、本書の技術的な正確性を⼊念にチェックしております。ただし、NI は、本書に記載の情報の正確
性について、⼀切の明⽰⼜は黙⽰の保証を⾏わず、技術的な誤りについて⼀切の責任を負いません。
NI は、請求日から 1 年間、ハードウェア製品について、当該製品が適⽤ある NI の公表された仕様に実質的に
適合しないこととなるような素材及び製造技術上の欠陥は存在しないことを保証します。
NI は、請求日から 90 日間、(ⅰ)ソフトウェア製品が適⽤される付属のマニュアル文書に実質的に従って機
能し、かつ(ⅱ)当該ソフトウェアの媒体に素材及び製造技術上の欠陥が存在しないことを保証します。
NI が適⽤ある保証期間中に欠陥⼜は不適合の通知を受領した場合、NI はその裁量により、(ⅰ)問題のある
製品を修理若しくは交換し、⼜は(ⅱ)問題のある製品の料⾦を払い戻します。修理⼜は交換後のハード
ウェアは、当初の保証期間の残期間⼜は 90 日間のうちいずれか⻑い期間について保証されます。NI が問題の
ある製品を修理⼜は交換することを選択する場合、NI は、新品、⼜は新品と同等の性能及び信頼性を有し、
当初の部品⼜は製品と少なくとも同等の機能を有する整備済みの部品⼜は製品を使⽤することができます。
お客様は製品を NI に返却する前に、NI から RMA 番号を取得する必要があります。NI は、限定的保証の対象
外のハードウェアの検査及び試験についてその費⽤を請求する権利を留保します。
限定的保証は、NI 製品の欠陥が次のいずれかの事柄に起因するものである場合には適⽤されません:(NI 以
外の者によって実施された)不適切⼜は不⼗分なメンテナンス、設置、修理⼜は校正、許可を受けていない
改変、不適切な環境、不適切なハードウェア⼜はソフトウェア・キーの使⽤、製品の仕様の範囲を超えた不
適切な使⽤⼜は操作。不適切な電圧の印加、事故、誤⽤⼜は不注意、雷、洪⽔⼜は他の天災等の災害。
上記の救済手段は排他的なものであり、お客様が有する唯⼀の救済手段です。また、これらの救済手段がそ
の主要な目的を達成しえない場合であっても適⽤されます。
本書に明⽰に規定される場合を除いては、NI 製品は、いかなる種類の保証も付されることなく、「現状有姿」
(as is)で提供されます。NI は、NI 製品に関するいかなる保証(商品性の黙⽰の保証、特定目的適合性、第
三者の所有権その他の財産権を侵害していないこと、及び取引慣⾏⼜は取引過程により⽣じうるあらゆる保
証を含みます)も、明⽰、黙⽰を問わず、⾏いません。NI は、正確さ、的確性、信頼性その他いかなる点に
ついても、NI 製品の使⽤⼜は使⽤結果に関して、保証せず、またいかなる表明も⾏いません。NI は、NI 製品
の稼働に中断がなく、⼜は誤作動がないことを保証しません。
お客様と NI が NI 製品を対象とする保証条件について、別途署名⼜は記名押印済みの契約を締結している場
合、当該契約書における保証条件が適⽤されます。
著作権
著作権法に基づき、National Instruments Corporation(米国ナショナルインスツルメンツ社)の書面による
事前の許可なく、本書のすべて⼜は⼀部を写真複写、記録、情報検索システムへの保存、及び翻訳を含め、
電子的⼜は機械的ないかなる形式によっても複製⼜は転載することを禁止します。
National Instruments は他者の知的財産を尊重しており、お客様も同様の方針に従われますようお願いいた
します。NI ソフトウェアは著作権法その他知的財産権に関する法律により保護されています。NI ソフトウェ
アを⽤いて他者に帰属するソフトウェアその他のマテリアルを複製することは、適⽤あるライセンスの条件
その他の法的規制に従ってそのマテリアルを複製できる場合に限り可能であるものとします。
エンドユーザ使⽤許諾契約及び他社製品の法的注意事項
エンドユーザ使⽤許諾契約(EULA)及び他社製品の法的注意事項は以下の場所にあります。
• 注意事項は、<National Instruments>¥_Legal Information 及び <National Instruments> ディレ
クトリにあります。
• EULA は、<National Instruments>¥Shared¥MDF¥Legal¥license ディレクトリにあります。
• NI 製品とともに作成したインストーラに法律情報を組み込む方法については、<National
Instruments>¥_Legal Information.txt をお読みください。
⽶国政府の権利の制限
お客様が米国政府の機関、省⼜はその他の事業体(「米国政府」と総称する)である場合、本書に記載の技
術データの使⽤、複製、再製、公表、修正、開⽰⼜は転送は、⺠間機関⽤の連邦調達規則 52.227-14 と軍事
機関⽤の国防省連邦調達規則補⾜ 252.227-7014 及び 252.227-7015 に基づく限定権利条項の適⽤を受けます。
商標
National Instruments の商標の詳細については、ni.com/trademarks の NI Trademarks and Logo Guidelines
(英語)をご覧ください。
ARM, Keil, and μVision are trademarks or registered of ARM Ltd or its subsidiaries.
LEGO, the LEGO logo, WEDO, and MINDSTORMS are trademarks of the LEGO Group.
TETRIX by Pitsco is a trademark of Pitsco, Inc.
FIELDBUS FOUNDATION™ and FOUNDATION™ are trademarks of the Fieldbus Foundation.
EtherCAT® is a registered trademark of and licensed by Beckhoff Automation GmbH.
CANopen® is a registered Community Trademark of CAN in Automation e.V.
DeviceNet™ and EtherNet/IP™ are trademarks of ODVA.
Go!, SensorDAQ, and Vernier are registered trademarks of Vernier Software & Technology. Vernier
Software & Technology and vernier.com are trademarks or trade dress.
Xilinx is the registered trademark of Xilinx, Inc.
Taptite and Trilobular are registered trademarks of Research Engineering & Manufacturing Inc.
FireWire® is the registered trademark of Apple Inc.
Linux® is the registered trademark of Linus Torvalds in the U.S. and other countries.
Handle Graphics®, MATLAB®, Real-Time Workshop®, Simulink®, Stateflow®, and xPC TargetBox® are registered
trademarks, and TargetBox™ and Target Language Compiler™ are trademarks of The MathWorks, Inc.
Tektronix®, Tek, and Tektronix, Enabling Technology are registered trademarks of Tektronix, Inc.
The Bluetooth® word mark is a registered trademark owned by the Bluetooth SIG, Inc.
The ExpressCard™ word mark and logos are owned by PCMCIA and any use of such marks by National
Instruments is under license.
The mark LabWindows is used under a license from Microsoft Corporation. Windows is a registered
trademark of Microsoft Corporation in the United States and other countries.
本書中に記載されたその他の製品名及び企業名は、それぞれの企業の商標⼜は商号です。
National Instruments Alliance Partner Program のメンバーは National Instruments より独⽴している事業体
であり、National Instruments と何ら代理店、パートナーシップ⼜はジョイント・ベンチャーの関係にあり
ません。
特許
National Instruments の製品を保護する特許については、ソフトウェアで参照できる特許情報(ヘルプ→特
許)、メディアに含まれている patents.txt ファイル、⼜は ni.com/patents からアクセスできる National
Instruments Patent Notice(英語)のうち、該当するリソースから参照してください。
輸出関連法規の遵守に関する情報
National Instruments の輸出関連法規遵守に対する方針について、また必要な HTS コード、ECCN(Export
Control Classification Number)、その他の輸出⼊に関する情報の取得方法については、「輸出関連法規の遵
守に関する情報」(ni.com/legal/ja/export-compliance)を参照してください。
National Instruments Corporation 製品を使⽤する際の警告
お客様は、National Instruments Corporation(以下「NI」という)の製品がお客様のシステム⼜はアプリ
ケーションに組み込まれるかどうかにかかわらず常に NI 製品の適合性及び信頼性(システム⼜はアプリケー
ションの適切な設計、プロセス及び安全性を含みます)を確認し、検証する最終的な責任を負います。
NI 製品は、⽣命若しくは安全の維持に不可欠なシステム、危険な環境若しくはフェイル・セーフ機能が必要
となる他のあらゆる環境(原子⼒施設の運⽤、航空機ナビゲーション、航空交通管制システム、救命若しく
は⽣命維持システムその他の医療装置の運⽤若しくは操作を含みます)、⼜はこの製品の欠陥が死亡、傷害、
重大な財産損害若しくは環境被害をもたらしうるその他あらゆる⽤途における使⽤(以下「⾼リスク⽤途」と
総称する)のために設計、製造⼜は試験されたものではありません。さらに、故障・機能不全を防ぐため
に、バックアップ及びシャットダウン機構の準備などの慎重な処置を講じる必要があります。NI は、NI 製品
の⾼リスク⽤途への適合性について、明⽰⼜は黙⽰を問わず、いかなる保証も⾏いません。
コンプライアンス
電磁両⽴性に関する情報
このハードウェアは、ハードウェアの適合宣言 (DoC)1 に記載される電磁両⽴性 (EMC) の制限、および当該す
る規制基準に基づいて所定の試験が実施され、これらに適合するものと認定されています。これらの基準およ
び制限は、ハードウェアを意図された電磁環境で操作する場合に、有害な電磁妨害から保護するために設け
られました。たとえば、⾼感度または⾼ノイズのハードウェアが近接する場所で使⽤されるなどの特別な場合
は、電磁妨害が起こる可能性を最⼩限に抑えるために追加の軽減対策を実⾏する必要がある場合もあります。
このハードウェアは当該する EMC の規制基準に準拠していますが、特定の設置において電磁妨害が起こらな
い保証はありません。ハードウェアによるラジオおよびテレビ受信への電磁妨害が起こる可能性、そして許容
できない性能低下を最⼩限に抑えるには、ハードウェアのドキュメントおよび DoC1 の手順に厳密に従って
取り付け、使⽤してください。
ハードウェアの電源を切⼊し、正規の無線通信サービスまたはその他の隣接する電気装置に電波妨害を起こ
していると判断した場合は、以下の措置を取ってください。
•
レシーバ(妨害を受けているデバイス)のアンテナを再設定する。
•
トランスミッタ(妨害を起こしているデバイス)をレシーバに対して再配置する。
•
トランスミッタを異なるコンセントに接続し、トランスミッタとレシーバを異なる分岐回路に配置する。
海中または工業地帯などの特殊な EMC 環境で使⽤する場合、EMC 基準に準拠するために、⾦属、シールド
ケースの使⽤が必要な可能性のあるハードウェアもあります。製品の設置要件については、ハードウェアの
ユーザドキュメントおよび DoC1 を参照してください。
ハードウェアが試験対象または試験導線に接続されている場合、システムは障害により影響を受けやすくな
り、地域の電磁環境に電磁妨害を起こす可能性があります。
このハードウェアを住宅地域で使⽤されますと、有害な混信を引き起こすことがあります。ユーザは自己負担
で電磁妨害の問題を解決するか、ハードウェアの操作を停止する必要があります。
ナショナルインスツルメンツによって明⽰的に許可されていない変更および修正は、地域の取締規則下で
ハードウェアを操作するユーザの権利を無効にする可能性があります。
1
適合宣言 (DoC) には、ユーザまたは設置者に対する重要な EMC 準拠および手順が記載されています。この
製品の適合宣言を⼊手するには、ni.com/certification(英語)にアクセスして型番または製品ライン
で検索し、該当するリンクをクリックしてください。
目次
第1章
SCB-68A はじめに
使⽤を開始する前に ............................................................................................................................1-2
SCB-68A をセットアップする ........................................................................................................1-3
SCB-68A をダイレクトフィードスルーで使⽤する .............................................................1-7
SCB-68A を MIO DAQ デバイスと使⽤する ............................................................................1-7
SCB-68A を取り付ける .......................................................................................................................1-9
パネルに取り付ける ..................................................................................................................1-9
DIN レールマウント ...................................................................................................................1-10
SCB-68A でカバーを固定する ........................................................................................................1-11
SCB-68A にコンポーネントをはんだ付け / はんだ除去する ..........................................1-11
はんだ付け装置 ............................................................................................................................1-11
SCB-68A ボードをベースから取り外す ...........................................................................1-11
はんだ付けとはんだ除去のガイドライン .......................................................................1-12
関連ドキュメント .................................................................................................................................1-13
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
アナログ⼊⼒回路およびチャンネルパッドの構成 .............................................................2-2
アナログ⼊⼒信号を接続する.........................................................................................................2-6
浮動型信号ソース .......................................................................................................................2-7
浮動型信号ソースに差動接続を使⽤する条件 ...................................................2-7
浮動型信号ソースに非基準化シングルエンド(NRSE)
接続を使⽤する条件 .....................................................................................................2-7
浮動型信号ソースに基準化シングルエンド(RSE)
接続を使⽤する条件 .....................................................................................................2-8
浮動型信号ソースに差動接続を使⽤する .............................................................2-8
浮動型信号ソースに非基準化シングルエンド(NRSE)
接続を使⽤する ..............................................................................................................2-11
浮動型信号ソースに基準化シングルエンド(RSE)
接続を使⽤する ..............................................................................................................2-12
グランド基準型信号ソース ....................................................................................................2-12
グランド基準型信号ソースに差動接続を使⽤する条件 ................................2-13
グランド基準型信号ソースに非基準化シングルエンド(NRSE)
接続を使⽤する条件 .....................................................................................................2-13
グランド基準型信号ソースに基準化シングルエンド(RSE)
接続を使⽤する条件 .....................................................................................................2-14
グランド基準型信号ソースに差動接続を使⽤する ..........................................2-14
© National Instruments | vii
目次
グランド基準型信号ソースに非基準化シングルエンド(NRSE)
接続を使⽤する .............................................................................................................. 2-15
温度センサを使⽤する ....................................................................................................................... 2-16
熱電対計測を実⾏する ............................................................................................................. 2-16
温度センサ出⼒と確度 ............................................................................................................. 2-17
熱電対ソースの誤差 .................................................................................................................. 2-17
熱電対断線の検出 ....................................................................................................................... 2-18
熱電対⼊⼒フィルタ処理 ........................................................................................................ 2-19
バイアス抵抗を取り付ける ............................................................................................................. 2-20
ローパスフィルタ処理 ....................................................................................................................... 2-21
1 極ローパス RC フィルタ ..................................................................................................... 2-23
ローパス処理に使⽤するコンポーネントを選択する .............................................. 2-24
アナログ⼊⼒信号でのローパスフィルタにコンポーネントを追加する........ 2-25
アナログ⼊⼒ローパスフィルタ処理アプリケーション ......................................... 2-26
ハイパスフィルタ処理 ....................................................................................................................... 2-27
1 極ハイパス RC フィルタ ..................................................................................................... 2-29
ハイパスフィルタ処理に使⽤するコンポーネントを選択する ........................... 2-29
アナログ⼊⼒信号でのハイパスフィルタにコンポーネントを追加する........ 2-30
アナログ⼊⼒ハイパスフィルタ処理アプリケーション ......................................... 2-32
電流⼊⼒測定 .......................................................................................................................................... 2-33
電流⼊⼒測定に使⽤する抵抗を選択する ...................................................................... 2-33
アナログ⼊⼒信号での電流⼊⼒測定にコンポーネントを追加する ................. 2-34
電圧を減衰する ..................................................................................................................................... 2-35
電圧を減衰するコンポーネントを選択する.................................................................. 2-36
電圧減衰の確度に関する注意事項 ..................................................................................... 2-36
アナログ⼊⼒信号での減衰電圧にコンポーネントを追加する ........................... 2-37
アナログ⼊⼒分圧器 .................................................................................................................. 2-39
第3章
アナログ出⼒波形
アナログ出⼒チャンネルパッド構成 .......................................................................................... 3-1
ローパスフィルタ処理 ....................................................................................................................... 3-3
1 極ローパス RC フィルタ ..................................................................................................... 3-5
ローパス処理に使⽤するコンポーネントを選択する .............................................. 3-5
アナログ出⼒信号でのローパス平滑化フィルタ
にコンポーネントを追加する ........................................................................................... 3-6
アナログ出⼒ローパスフィルタ処理アプリケーション ......................................... 3-6
電圧を減衰する ..................................................................................................................................... 3-7
電圧を減衰するコンポーネントを選択する.................................................................. 3-8
電圧減衰の確度に関する注意事項 ..................................................................................... 3-8
アナログ出⼒信号での減衰電圧にコンポーネントを追加する ........................... 3-8
アナログ出⼒分圧器 .................................................................................................................. 3-9
viii | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
第4章
PFI 0 およびデジタル⼊⼒測定
PFI 0 チャンネルパッド構成 ............................................................................................................4-1
ローパスフィルタ処理 .......................................................................................................................4-2
1 極ローパス RC フィルタ......................................................................................................4-4
ローパス処理に使⽤するコンポーネントを選択する...............................................4-5
デジタルトリガ⼊⼒信号でのローパスデジタルフィルタ処理
にコンポーネントを追加する ...........................................................................................4-6
PFI 0 ローパスフィルタ処理アプリケーション ............................................................4-6
電圧を減衰する......................................................................................................................................4-7
電圧を減衰するコンポーネントを選択する ..................................................................4-8
電圧減衰の確度に関する注意事項 .....................................................................................4-8
デジタル⼊⼒での減衰電圧にコンポーネントを追加する .....................................4-9
デジタル⼊⼒分圧器 ..................................................................................................................4-9
第5章
ヒューズおよび電源情報
電源回路 ....................................................................................................................................................5-1
ヒューズ ....................................................................................................................................................5-1
電源フィルタを追加する ..................................................................................................................5-2
付録 A
仕様
付録 B
NI サービス
© National Instruments | ix
1
SCB-68A はじめに
図 1-1 に⽰された SCB-68A は、ナショナルインスツルメンツの 68 ピンまたは 100 ピ
ン DAQ デバイスに簡単に信号接続するための、68 個のネジ留め式端子を備えた
シールド I/O 端子台です。
図 1-1. SCB-68A パーツ配置図
1
6
2
4
5
3
4
1
2
3
上部カバー(必須)
クイックリファレンスラベル
ケースベース
4
5
6
抜け防止ネジ
抜け防止バー
SCB-68A ボードアセンブリ
SCB-68A には、カスタム回路を作成するための汎⽤ブレッドボード領域、および中
継電気コンポーネント⽤スルーホールパッドがあります。これらのスルーホールパッ
ドにより、RC フィルタ、4 〜 20 mA 電流⼊⼒測定、熱電対の断線の検出、および電
圧減衰が実⾏可能になります。オープンなコンポーネントパッドを使⽤して、68 ピ
ンまたは 100 ピン DAQ デバイスのアナログ⼊⼒(AI)、アナログ出⼒(AO)、およ
び PFI 0 信号に簡単に信号調整を適⽤できます。
© National Instruments | 1-1
第1章
SCB-68A はじめに
この章では、NI SCB-68A を 68 ピンまたは 100 ピンデータ集録(DAQ)デバイスや、
その他の 68 ピン SCSI または VHDCI I/O を装備する NI 製品と接続および使⽤する方
法について説明します。サポートされるデバイスと利⽤可能な SCB-68A の機能の⼀
覧は、技術サポートデータベースのドキュメント「Compatible Devices and
Cabling for the NI SCB-68/SCB-68A Terminal Block」を参照してください。このド
キュメントにアクセスするには、ni.com/jp/info で Info Code に
「scb68Acables」と⼊⼒します。
メモ SCB-68A をアナログ⼊⼒機能のないデバイスや、R シリーズ、AO
シリーズ、および DIO/TIO シリーズと使⽤する場合は、必ずダイレクト
フィードスルーモードを使⽤し、デフォルトのスイッチ設定を変更する必
要があります。詳細については、「SCB-68A をダイレクトフィードスルーで
使⽤する」セクションを参照してください。
使⽤を開始する前に
SCB-68A のセットアップと使⽤には以下が必要です。
 『SCB-68A クイックスタート』が含まれる、SCB-68A 68 ピンシールド端子台キット1
 互換性のある 68 ピンまたは 100 ピン DAQ デバイス、およびデバイスドキュメント
 技術サポートデータベースのドキュメント「Compatible Devices and Cabling
for the NI SCB-68/SCB-68A Terminal Block」に記載された、使⽤するデバイスに
適切なケーブル。このドキュメントにアクセスするには、ni.com/jp/info で
Info Code に「scb68acables」と⼊⼒します。
 M/X シリーズのコネクタ 0 を使⽤しない場合は、技術サポートデータベースのド
キュメント「Where Can I Find NI SCB-68A Quick Reference Labels?」に記載さ
れた、使⽤するデバイスに適切なクイックリファレンスまたは PDF。この技術サ
ポートデータベースのドキュメントにアクセスするには、ni.com/jp/info で
Info Code に「scb68alabels」と⼊⼒します。
 プラスドライバー(No. 2)
 0.125 インチマイナスドライバー
 14 〜 30 AWG ワイヤ
 ワイヤカッター
 ワイヤストリッパ
1
最大 2 つの SCB-68A アクセサリを、2 つのコネクタを装備する AO/M/X シリーズデバイスおよび E シリーズ
100 ピンデバイスと使⽤できます。最大 4 つの SCB-68A アクセサリは 4 つのコネクタを装備する R シリー
ズデバイスと、最大 3 つの SCB-68A アクセサリは 3 つのコネクタを装備する R シリーズデバイスと使⽤で
きます。
1-2 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
SCB-68A をセットアップする
以下は、危険電圧や端子台などを取り扱う際の安全対策および注意事項です。
注意 危険電圧(>30 Vrms/42 Vpk/60 VDC)を接続しないでください。デバ
イスの電気制限に関する情報は、使⽤するデバイスのドキュメントを参照
してください。
使⽤する前にカバーを取り付けます。電気ショックを防止するには、作業
資格を持っていない限り、SCB-68A のカバーを取り外さないでください。
カバーを取り外す前に、端子台から通電回路の接続を解除してください。
使⽤する前にカバーを元通りに取り付けます。
SCB-68A のシャーシ接地⽤圧着端子は、浮動ソース(最大 1 mA)などの⾼
インピーダンスソースを接地するためのものです。接地⽤圧着端子をアー
スとして使⽤しないでください。
注意 指定された EMC のパフォーマンスを確保するには、シールドケー
ブルを必ず使⽤してください。
© National Instruments | 1-3
第1章
SCB-68A はじめに
図 1-2 は、SCB-68A PCB パーツ配置図を⽰します。
図 1-2. SCB-68A プリント回路基板図
4
2
3
5
7
6
R20
1
R21
C2
C1
+
+
1
C5R38
9
8
C4
2
67
C
33 A
66 F
G
32
–E
D
B
SC0
+
+
+
–E
F
G 25
17
SC6
+
D
B
C58
A
E –
–E
B
SC2
+
+
+
–E
B
SC3
+
+
+
–E
D
B
SC4
+
60 F
G
+
+
–E
26 C
D
30 A
63 F
G
29 C
62 A
28 F
G
61 C
27 A
SC5
J6
1
2
3
4
5
6
7
13
2
2
3
3
S2
51
1
35
50
2
24
16
36
+
+
57
49
3
D
C23
15
37
B SC8 56
+
48
22
14
A
55
47
A SC9 21
13
54
46
20
12
53
45 SC10
19
11
52
44
B +
18
10
4
38
5
39
6
40
7
41
8
42
SCB-68A
9
CAUTION: SEE MANUAL FOR ELECTRICAL RATINGS 43
CAUTION: INSTALL COVER PRIOR TO USE
5
9
1
12
9
9
J5
11
3
温度センサ
S1.1 および S1.2 スイッチ
アナログ⼊⼒パッド
68 ピン I/O コネクタ
ブレッドボード領域
1 A セルフリセットヒューズ
+5 V 電源パッド、R20 および R21
18
SC1
+
+
+
F
G
64 C
1
+
+
59
16
B
65 A
31
E –
SC7
C
J4
B
16
+
+
+
J8
1
+
A
ON CTS
C6
J1 F1
FOR PATENTS:NI.COM/PATENTS
G
S1
B
2012
1
34 F
© COPYRIGHT
1
68 A
153721B-01L
S/N
1
18
U1 C3
10
8
9
10
11
12
13
S2.1、S2.2、および S2.3 スイッチ
ネジ留め式端子
プリント回路基板取り付けネジ
PFI 0 パッド
アナログ出⼒パッド
プリント回路基板取り付けネジおよび
シャーシ接地⽤圧着端子
メモ 図 1-2 にあるコンポーネントのいずれかが欠けている場合は、NI に
ご連絡ください。
1-4 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
SCB-68A の使⽤を開始するには、図 1-1 と 1-2 を参照しながら以下の手順に従ってく
ださい。DAQ デバイスをまだ取り付けていない場合は、ご使⽤の DAQ デバイスに
付属する取り付けガイドに記載された手順を参照してください。始める前に、
SCB-68A からすべてのケーブルを取り外します。
1. (オプション)「SCB-68A を取り付ける」セクションの説明に従って、SCB-68A
をパネルまたは DIN レールに取り付けます。
2. カバーを取り外します。
3. カバーの両側からフィルムを取り除きます。
4. (オプション)SCB-68A を M/X シリーズデバイスのコネクタ 0 と使⽤しない場合
は、図 1-1 に⽰されているように、カバーの内側にクイックリファレンスラベル
を貼り付けます。最も互換性のあるデバイスのクイックリファレンスラベル PDF
は、技術サポートデータベースのドキュメント「Where Can I Find NI SCB-68A
Quick Reference Labels?」を参照してください。この技術サポートデータベー
スのドキュメントにアクセスするには、ni.com/jp/info で Info Code に
「scb68alabels」と⼊⼒します。
ヒント 図 1-1 に⽰されているように、SCB-68A のカバーを⽴てて簡単に
参照できるようにすることが可能です。
5. 「SCB-68A をダイレクトフィードスルーで使⽤する」セクションまたは
「SCB-68A を MIO DAQ デバイスと使⽤する」セクションで説明されているよう
に、使⽤している信号タイプに合わせてスイッチを構成します。
6. プラスドライバー(No. 2)を使⽤して抜け防止ネジを外し、抜け防止バーを調
整します。
7. 絶縁被覆を 6 mm(0.25 in.)取り除き、ワイヤをネジ留め式端子に挿⼊し、マイ
ナスドライバーを使⽤して 0.5 〜 0.6 N · m(4 〜 5 in. · lb)のトルクでネジをしっ
かりと固定して、ワイヤをネジ留め式端子に接続します。
注意 指定された EMC のパフォーマンスを確保するには、ケースの外側
に経路設定する信号線はシールドケーブル内に含まれて、シールドアクセ
サリに接続する必要があります。ケーブルシールドは、できるだけ短い接
続を使⽤してシャーシ接地⽤圧着端子に終端する必要があります。
8.
抜け防止機構を取り付けて(取り外した場合)、抜け防止ネジを締めます。シー
ルドケーブルが抜け防止ハードウェアに経路設定するには大き過ぎる場合、複数
または⼩さい直径のケーブルを使⽤するか、上の抜け防止バーを取り外して、必
要に応じて絶縁被覆やパッドを追加してケーブルを固定します。
© National Instruments | 1-5
第1章
9.
SCB-68A はじめに
カバーを元通りに取り付けます。
注意
使⽤する前にカバーを取り付けることが必要です。
注意 SCB-68A に⼊⼒電圧(>30 Vrms/42 Vpk/60 VDC)を接続しないでくだ
さい。SCB-68A は、30 Vrms/42 Vpk/60 VDC を超える⼊⼒電圧には適してい
ません。これは、ユーザが追加した分圧器によって電圧を DAQ デバイス
の⼊⼒範囲内に減衰したとしても変わりません。30 Vrms/42 Vpk/60 VDC を
超える⼊⼒電圧を使⽤すると、SCB-68A や接続されているデバイス、およ
びホストコンピュータを破損する恐れがあります。
注意
Category II、III、または IV での測定には使⽤しないでください。
10. ご使⽤のデバイスで適切なケーブルを使⽤して、SCB-68A を DAQ デバイスに接
続します。サポートされるデバイスのケーブルオプションの⼀覧は、技術サポー
トデータベースのドキュメント「Compatible Devices and Cabling for the
NI SCB-68/SCB-68A Terminal Block」を参照してください。このドキュメントに
アクセスするには、ni.com/jp/info で Info Code に「scb68acables」と⼊⼒
します。
11. Measurement & Automation Explorer(MAX)を起動して、左側のパネルでデバ
イスとインタフェースを展開し、使⽤する DAQ デバイスが認識されていること
を確認した後にデバイス設定を構成します。
12. (オプション)MIO DAQ デバイスで測定を⾏う場合は、以下の手順に従って
SCB-68A を DAQ デバイスのアクセサリとして構成します。
a. MAX で使⽤する DAQ デバイスを右クリックして、構成を選択します。
b. アクセサリタブでプルダウンメニューから SCB-68A を選択して、構成を選
1
択します。
c. アクセサリ構成ウィンドウで温度センサを有効または無効にして、OK をク
リックします。
d. OK をクリックします。
SCB-68A を DAQ デバイス⽤に構成する詳細については、『NI-DAQmx 対応
Measurement & Automation Explorer ヘルプ』を参照してください。
13. 特定のデバイスの機能をテストします。MAX でテストパネルを実⾏するには、
使⽤する DAQ デバイスを右クリックしてテストパネルを選択します。開始をク
リックして、デバイス機能をテストします。
SCB-68A の使⽤終了後は、コンピュータの電源を切る前に SCB-68A に接続している
外部信号の電源を切ります。
1
MAX 5.3 以降。MAX のそれ以前のバージョンでは、SCB-68 をアクセサリとして選択できます。
1-6 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
SCB-68A をダイレクトフィードスルーで使⽤する
アナログ⼊⼒機能のないデバイスや、R シリーズ、AO シリーズ、および DIO/TIO シ
リーズのデバイスでは、ダイレクトフィードスルーモードを使⽤する必要がありま
す。表 1-1 に⽰されているように、スイッチをダイレクトフィードスルーモードス
イッチ設定に動かします。
表 1-1. ダイレクトフィードスルースイッチ設定
スイッチ設定
説明
ダイレクトフィードスルーモード — スイッチ S1.1、
S1.2、S2.1、S2.2、および S2.3 を左に⽰されている位置
に動かします。このモードでは、
1
S1
S2
• デバイスからのすべての 68 信号が直接ネジ留め
式端子に接続します。
2
1
2
3
詳細図は、図 1-3 を参照してください。
図 1-3. ダイレクトフィードスルーモードスイッチ設定
䝕䝞䜲䝇
䜿䞊䝤䝹
䝛䝆␃䜑ᘧ
➃Ꮚ
1
SCB-68A
1
䝕䝞䜲䝇
ಙྕ᝟ሗ
䛻䛴䛔䛶䛿
䝕䝞䜲䝇䛾
䝗䜻䝳䝯䞁䝖
䜢ཧ↷
2
2
67
67
68
68
ᗘ
䝉䞁䝃
NC
ಙྕㄪ⠇
NC
1
S1
S2
2
1
2
3
SCB-68A を MIO DAQ デバイスと使⽤する
SCB-68A および E/M/S/X シリーズデバイスなどのマルチファンクション I/O (MIO)
DAQ デバイスでは、さまざまな方法で測定を⾏うことができます。SCB-68A は熱電
対に対応する冷接点補償(CJC)⽤の温度センサを装備し、スイッチ S1.1 および
S1.2 は異なるアナログ⼊⼒設定に温度センサを構成します。スイッチ S2.1、S2.2、お
よび S2.3 は、アクセサリの信号調節領域に電⼒を供給します。表 1-2 は、MIO DAQ
デバイスの異なるスイッチ設定を⽰しています。
© National Instruments | 1-7
第1章
SCB-68A はじめに
表 1-2. MIO DAQ デバイスのスイッチ設定
スイッチ設定
説明
温度センサモードが無効になった MIO(デフォルト構
成)*— スイッチ S1.1、S1.2、S2.1、S2.2、および S2.3 を
左に⽰されている位置に動かします。このモードでは、
1
S1
S2
2
1
2
3
• 温度センサは使⽤されません。
• AI 0 と AI 8 はネジ留め式端子で使⽤できます。
• +5 V 電源はアクセサリの信号調節領域に電⼒を
供給します。
詳細図は、図 1-4 を参照してください。
シングルエンド温度センサモードの MIO* †— スイッチ
S1.1、S1.2、S2.1、S2.2、および S2.3 を左に⽰されてい
る位置に動かします。このモードでは、
1
S1
S2
2
1
2
3
• 温度センサは AI 0 を基準化シングルエンド
(RSE)モードで使⽤して読み取れます。
• AI 8 はネジ留め式端子で使⽤できます。
• +5 V 電源はアクセサリの信号調節領域に電⼒を
供給します。
詳細図は、図 1-4 を参照してください。
差動温度センサモードの MIO*— スイッチ S1.1、S1.2、
S2.1、S2.2、および S2.3 を左に⽰されている位置に動
かします。このモードでは、
1
S1
S2
2
1
2
3
• 温度センサは AI 0 と AI 8 を差動モードで使⽤し
て読み取れます。
• +5 V 電源はアクセサリの信号調節領域に電⼒を
供給します。
詳細図は、図 1-4 を参照してください。
1
S1
S2
2
1
2
3
ダイレクトフィードスルーモード — スイッチ S1.1、
S1.2、S2.1、S2.2、および S2.3 を左に⽰されている位置
に動かします。このモードでは、
• デバイスからのすべての 68 信号が直接ネジ留め
式端子に接続します。
詳細図は、図 1-3 を参照してください。
*
NI 6225/6255 デバイスのコネクタ 1 では使⽤できません。
†
S シリーズおよび X シリーズ同時 MIO デバイスでは使⽤できません。
1-8 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
図 1-4. MIO DAQ デバイスモードのスイッチ設定
MIO DAQ䝕䝞䜲䝇 䜿䞊䝤䝹
SCB-68
8
+5 V
䝕䝞䜲䝇
ಙྕ᝟ሗ
䛻䛴䛔䛶䛿
䝕䝞䜲䝇䛾 AI 0 68
䝗䜻䝳䝯䞁䝖
䜢ཧ↷
34
AI 8
䝛䝆␃䜑ᘧ
➃Ꮚ
8
ಙྕㄪ⠇
S1.1
ᗘ
䝉䞁䝃
S1.2
68
34
1
2
3
1
2
3
66
67
66
67
䛭䛾௚
䛾䝢䞁
浮動型またはグランド基準型信号ソースからアナログ⼊⼒への接続についての詳細は、
第 2 章、「アナログ⼊⼒および温度センサ測定」の「アナログ⼊⼒信号を接続する」セ
クションを参照してください。
SCB-68A を取り付ける
SCB-68A を机上で使⽤したり、またはパネルや標準 DIN レールに取り付けることが
できます。
パネルに取り付ける
パネルまたは壁への取り付け⽤に、SCB-68A の背面に 3 つのかぎ穴があります。
SCB-68A をボードまたはパネルに取り付けるには、以下の手順に従ってください。
技術サポートデータベースのドキュメント「SCB-68A Panel Mounting
Template」に添付されているパネル取り付け⽤テンプレートの PDF をダウン
ロードまたは印刷します。ni.com/jp/info で Info Code に
「scb68amounting」と⼊⼒します。
2. テンプレートを使⽤して、パネル上に 3 つの点の印を付けます。パネル取り付
けネジのかぎ穴の狭い端が上を向いていることを確認します。
3. パネルからデバイスを簡単に取り外すことが可能な余地を残して、#6-32 ⼩なべ
ネジまたは M3 ⼩なべネジを使⽤してパネル上に印を付けた点に固定します。ど
ちらのネジを使⽤した場合でも、取り付け後のネジの⾼さ(壁からネジの上部ま
で)は 5 mm(0.2 in.)です。
1.
© National Instruments | 1-9
第1章
SCB-68A はじめに
DIN レールマウント
NI 9913 DIN レールマウントキット(製品番号 781740-01)には、SCB-68A を標準の
35 mm DIN レールに取り付けるためのクリップが含まれています。DIN レールク
リップは、2 つの FLH #6-32 x 5/16 インチネジ(キットに付属)を使⽤してプラスド
ライバー(No. 2)でアクセサリに固定します(図 1-5 を参照)。
メモ SCB-68A の DIN レール取り付け⽤ネジ穴は、5 回以上使⽤しないで
ください。DIN レールクリップを外してもう⼀度取り付けると、DIN レー
ルクリップとアクセサリ間の接続性が損なわれます。
図 1-5. SCB-68A DIN レールクリップの取り付け
図 1-6 のように、DIN レールクリップの大きい縁を上にしてシャーシを DIN レールに
取り付けます。
図 1-6. DIN レールクリップのパーツ配置図
1
2
3
1
DIN レールクリップ
1-10 | ni.com
2
DIN レールバネ
3
DIN レール
NI SCB-68A ユーザマニュアル
SCB-68A でカバーを固定する
ほとんどの場合、カバーを統合磁石で取り付けるだけで⼗分です。カバーを取り外せ
ないように SCB-68A のベースに固定する場合は、Taptite Trilobular ネジなどの、2
つの M3 × 6(4-40 × 5/16)ネジ山形成プラスなべネジが必要です。Taptite ネジは多
くのベンダから購⼊できます。以下の手順に従ってください。
1.
直径 3.5 mm(9/64 in.)のドリルビットを使⽤して、カバーのラベルがある面に
シルクスクリーン印刷された⼗字に 2 つ穴を開けます。穴を開ける際は、カ
バーをボール盤などの平面に置き、バリを最⼩限に抑えるためにゆっくりと穴を
開けます。
2.
ドリルの穴をケースの穴の位置に合わせて、ベースでカバーを元通りに取り付け
ます。
3.
M3 × 6(4-40 × 5/16)のネジを 8 〜 10 in. · lb. のトルクで締めます。
SCB-68A にコンポーネントをはんだ付け / はん
だ除去する
⼀部のアプリケーションは、SCB-68A の設定変更(通常はプリント回路デバイスへ
のコンポーネント追加)を必要とします。
はんだ付け装置
コンポーネントを SCB-68A にはんだ付けするには、以下が必要となります。
 プラスドライバー(No.1 および No. 2)
 0.125 インチマイナスドライバー
 はんだごてとはんだ
 ラジオペンチ
 使⽤するアプリケーション固有のコンポーネント
SCB-68A ボードをベースから取り外す
以下の手順に従って、SCB-68A をベースから取り外します。
1.
接続されている場合は、SCB-68A から 68 ピンケーブルの接続を解除して、上部
カバーを取り外します。
2.
図 1-1 に⽰されているように、プラスドライバー(No. 2)で抜け防止ネジを緩
めます。
3.
4.
マイナスドライバーを使⽤して、ネジ留め式端子から信号ワイヤを外します。
図 1-2 に⽰されているように、プラスドライバー(No. 2)でプリント回路基板
取り付けネジおよびシャーシ接地⽤圧着端子を取り外します。
© National Instruments | 1-11
第1章
5.
SCB-68A はじめに
図 1-7 に⽰されているように、68 ピンコネクタネジをマイナスドライバーで取
り外します。
図 1-7. SCB-68A 背面図
1
1
6.
68 ピンコネクタネジ
2
1
2
68 ピン I/O コネクタ
PCB を上向きに傾けて、ケースベースから引き出します。
メモ SCB-68A のプリント回路基板取り付け⽤のネジ穴は、5 回以上使⽤
しないでください。PCB を外した後に再び取り付けると、接続の強度が弱
まります。
はんだ付けとはんだ除去のガイドライン
コンポーネントを SCB-68A にはんだ付けしたり、はんだ除去を⾏う場合は、図 1-2
を参照してください。
SCB-68A の F と G の位置には、出荷時に表面マウントの 0 Ω 抵抗が取り付けられてい
ます。これらの位置を使⽤する時は、必ず抵抗を取り外してください。SCB-68A には
んだ付けする場合は、低消費電⼒(20 〜 30 W)のはんだごてを使⽤してください。
SCB-68A ではんだを除去する場合は、熱いピンセットや低消費電⼒のツールの使⽤
が最適です。はんだ除去時には、コンポーネントパッドを破損しないよう気をつけて
ください。酸系はんだは、プリント回路デバイスとコンポーネントの破損原因となる
ため、やに⼊り電子はんだのみを使⽤してください。
図 1-8 に⽰されているように、SCB-68A 上のパッドはコンポーネントを垂直にはんだ
付けする必要があります。
図 1-8. 推奨される抵抗の取り付け
1-12 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
関連ドキュメント
ご使⽤の DAQ デバイスで SCB-68A を使⽤する詳細については、以下のリソースを参
照してください。
•
•
•
•
•
最新ドキュメントは ni.com/manuals で確認できます。
Measurement & Automation Explorer ヘルプ
NI-DAQmx ヘルプ
技術サポートデータベース(ni.com/kb)
NI Developer Zone(ni.com/zone)
© National Instruments | 1-13
アナログ⼊⼒および温度セン
サ測定
2
この章では、温度センサおよび熱電対測定に関する情報を含む、アナログ⼊⼒測定の
実⾏に関連するさまざまなトピックについて説明します。この章では、ローパスおよ
びハイパスフィルタ処理や、電流⼊⼒測定、および減衰電圧アプリケーションで
SCB-68A の空いているコンポーネント位置にコンポーネントを追加して信号調整す
る方法や、バイアス抵抗の取り付けについても説明します。
注意 コンポーネントはユーザの責任にて追加してください。NI は、不適
切に追加されたコンポーネントによる損傷の責任を負いません。
この章で説明するアプリケーション以外にも、SCB-68A のコンポーネントパッドや
汎⽤ブレッドボード領域などを使⽤して、さまざまなタイプの信号調整を実⾏できま
す。コンポーネントの追加方法およびはんだ付けやはんだ除去の方法については、
第 1 章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68A にコンポーネントをはんだ付け / はんだ
除去する」セクションを参照してください。
この章で説明されたアプリケーションの 1 つ、またはカスタム回路を作成した後に、
第 1 章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68A をセットアップする」セクションで
Measurement & Automation Explorer(MAX)で SCB-68A を構成する方法を参照して
ください。MAX で仮想チャンネルを作成して、カスタムスケールを作成するか、使⽤
するトランスデューサのタイプに電圧レンジを関連付けることができます。
© National Instruments | 2-1
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
アナログ⼊⼒回路およびチャンネルパッドの構成
SCB-68A を 68 ピンまたは 100 ピン MIO DAQ デバイスに接続する場合、SCB-68A の
コンポーネントパッドを使⽤して 16 個の AI チャンネルを調整できます。図 2-1 は、
SCB-68A のアナログ⼊⼒および冷接点補償回路を⽰します。
図 2-1. アナログ⼊⼒および冷接点補償回路
+5 V
A
AI 0
䝛䝆␃䜑ᘧ
➃Ꮚ
(I/O䝢䞁68)
F
CJC୙౑⏝
+
B
AI GND
䝴䞊䝄ᵓᡂྍ⬟
+5 V
AI 0
(I/O䝢䞁68)
S1.1
CJC౑⏝
C3
(0.1 μF)
Q1
R38
AI
C5
(1 μF)
+5 V
AI
C
G
AI 8
(I/O䝢䞁34)
RSE CJC
䜎䛯䛿㠀MIO
S1.2
DIFF CJC
+
AI 8
䝛䝆␃䜑ᘧ
➃Ꮚ
(I/O䝢䞁34)
D
AI GND
AI
2-2 | ni.com
䝴䞊䝄ᵓᡂྍ⬟
NI SCB-68A ユーザマニュアル
図 2-2 は、基本的な AI チャンネルの構成を⽰しています。AI <i> および AI <i+8> を差
動チャンネルペアまたは 2 つのシングルエンドチャンネルとして使⽤できます。
図 2-2. AI <i> および AI <i+8> のアナログ⼊⼒チャンネル回路
+5 V
A
F
AI <i>
+
B
+5 V
E
C
AI GND
G
AI <i+8>
+
D
AI GND
© National Instruments | 2-3
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
SCB-68A をグランド基準化シングルエンド⼊⼒と使⽤する場合は、図 2-3 に⽰されて
いるように、⼊⼒を AI GND、位置 B および D に接続する空き位置を接地ソースに使
⽤しないでください。グランド基準を必要とする信号調整回路は、空いているコン
ポーネント位置ではなく、AI SENSE をグランド基準として使⽤するカスタムブレッ
ドボード領域に作成してください。
図 2-3. AI <i> および AI <i+8> のアナログ⼊⼒チャンネルパッド構成
+5 V
AIi
AI GND
B
A
+
AI i
AIi+8
F
G
+
+
–E
AI i + 8
y
C
D
+5 V
2-4 | ni.com
AI GND
SCx
NI SCB-68A ユーザマニュアル
表 2-1 は、SCB-68A のアナログ⼊⼒信号のコンポーネントラベルと、それらのコン
ポーネント位置 A 〜 G を表しています。
表 2-1. アナログ⼊⼒チャンネルのコンポーネント位置
チャンネル
シングルエンド
差動
位置 A、B*、C、D*、E*、F†、および G†
AI 0、AI 8
AI 0+/-
SC0
AI 1、AI 9
AI 1+/-
SC1
AI 2、AI 10
AI 2+/-
SC2
AI 3、AI 11
AI 3+/-
SC3
AI 4、AI 12
AI 4+/-
SC4
AI 5、AI 13
AI 5+/-
SC5
AI 6、AI 14
AI 6+/-
SC6
AI 7、AI 15
AI 7+/-
SC7
* B、D、および E 位置には、2 つのコンポーネントを並列接続するために使⽤するスルー
ホールパッドがあります。
F および G 位置には表面マウントの 0 Ω 抵抗があり、この位置を使⽤する場合は抵抗を除去
する必要があります。F および G 位置からカスタムコンポーネントを除去する場合は、0 Ω
抵抗を再び取り付ける必要があります。
†
© National Instruments | 2-5
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
アナログ⼊⼒信号を接続する
表 2-2 は、信号ソースの両方のタイプの推奨⼊⼒構成の概要を⽰します。
表 2-2. アナログ⼊⼒構成
浮動型信号ソース(建物のグ
ランドへの接続なし)
AI グランド基準
設定 *
差動(DIFF)
例:
• 接地なしの熱電対
• 絶縁出⼒⽤信号調節
• 電池使⽤のデバイス
ಙྕ䝋䞊䝇
DAQ䝕䝞䜲䝇
AI+
+
–
AI–
グランド基準型信号ソース *
例:
• 非絶縁出⼒⽤プラグイン計
測器
ಙྕ䝋䞊䝇
DAQ䝕䝞䜲䝇
AI+
+
+
–
–
AI–
AI GND
非基準化シング
ルエンド
(NRSE)
ಙྕ䝋䞊䝇
AI
–
AI GND
ಙྕ䝋䞊䝇
DAQ䝕䝞䜲䝇
+
–
+
DAQ䝕䝞䜲䝇
AI
+
+
–
–
+
–
AI SENSE
AI SENSE
AI GND
AI GND
基準化シングル
エンド(RSE)
᥎ዡ䛧䜎䛫䜣
ಙྕ䝋䞊䝇
ಙྕ䝋䞊䝇
AI
+
–
DAQ䝕䝞䜲䝇
DAQ䝕䝞䜲䝇
AI
+
–
+
–
–
VA
AI GND
+
VB
AI GND
ᐃ䛥䜜䛯ಙྕ䛻䜾䝷䞁䝗䝹䞊䝥㟁఩䠄VA – VB䠅
䛜㏣ຍ䛥䜜䛶䛔䜎䛩䚹
* RSE、NRSE、および DIFF モード、アナログ⼊⼒信号ソース、ソフトウェアの注意点につい
ては、お使いの DAQ デバイスの関連ドキュメントを参照してください。
2-6 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
浮動型信号ソース
浮動型信号ソースは建物のシステムグランドに接続されていない、絶縁されたグラン
ド基準ポイントを持ちます。浮動型信号ソースの例としては、変圧器、熱電対、電池
式デバイス、光アイソレータ、および絶縁アンプなどが挙げられます。絶縁出⼒を持
つ計測器またはデバイスは、浮動型信号ソースです。
浮動型信号ソースに差動接続を使⽤する条件
差動型⼊⼒接続は、以下の条件を満たすあらゆるチャンネルで使⽤できます。
•
•
•
•
•
⼊⼒信号レベルが低い場合(1 V 未満)。
信号とデバイスを接続する銅線が 3 m(10 ft)以上の場合。
⼊⼒信号が個別のグランド基準ポイントまたは帰還信号を必要とする場合。
信号銅線がノイズの多い環境を通る場合。
2 つのアナログ⼊⼒チャンネル、AI+ および AI- が信号に使⽤可能な場合。
差動信号接続は、集録されるノイズを減らし、より多くのコモンモードノイズを除去
します。また、差動信号接続は NI-PGIA のコモンモードの制限内で⼊⼒信号を浮動さ
せます。
差動接続の詳細については、「浮動型信号ソースに差動接続を使⽤する」セクション
を参照してください。
浮動型信号ソースに非基準化シングルエンド(NRSE)接続を使
⽤する条件
⼊⼒信号が以下の条件に合う場合のみに NRSE ⼊⼒接続を使⽤します。
•
•
⼊⼒信号レベルが⾼い場合(1 V を超える場合)。
信号とデバイスを接続する銅線が 3 m(10 ft)未満の場合。
上記の条件を満たさない⼊⼒信号がある場合は、信号の統合性を向上させるために差
動型⼊⼒接続を使⽤することをお勧めします。
シングルエンドモードでは、差動構成と比較して、より多くの静電気および磁気ノイ
ズが信号接続にカプリングされます。カプリングは、信号パスの差異によって起こり
ます。磁気カプリングは、2 本の信号線の間の領域に比例します。電気カプリング
は、2 本の信号線間における電界の差異によって変動します。
この種類の接続では、NI-PGIA は、信号のコモンモードノイズ、そして信号ソースと
デバイスグランド間のグランド電位差の両方を除去します。
NRSE 接続については、お使いの DAQ デバイスの関連ドキュメントを参照してくだ
さい。
© National Instruments | 2-7
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
浮動型信号ソースに基準化シングルエンド(RSE)接続を使⽤
する条件
⼊⼒信号が以下の条件を満たす場合にのみ RSE ⼊⼒接続を使⽤します。
•
⼊⼒信号が、共通の基準ポイントの AI GND を、RSE を使⽤する他の信号と共有
する場合。
•
•
⼊⼒信号レベルが⾼い場合(1 V を超える場合)。
信号とデバイスを接続する銅線が 3 m(10 ft)未満の場合。
上記の条件を満たさない⼊⼒信号がある場合は、信号の統合性を向上させるために差
動型⼊⼒接続を使⽤することをお勧めします。
シングルエンドモードでは、差動構成と比較して、より多くの静電気および磁気ノイ
ズが信号接続にカプリングされます。カプリングは、信号パスの差異によって起こり
ます。磁気カプリングは、2 本の信号線の間の領域に比例します。電気カプリング
は、2 本の信号線間における電界の差異によって変動します。
この種類の接続では、NI-PGIA は、信号のコモンモードノイズ、そして信号ソースと
デバイスグランド間のグランド電位差の両方を除去します。
RSE 接続については、お使いの DAQ デバイスの関連ドキュメントを参照してください。
浮動型信号ソースに差動接続を使⽤する
浮動ソースの負極のリードを AI GND に接続する(直接またはバイアス抵抗を介し
て)ことが重要です。それを実⾏しない場合、ソースが NI-PGIA の最大動作電圧範囲
を超えて浮動し、DAQ デバイスが誤ったデータを返すことがあります。
ソースの基準を AI GND にする⼀番簡単な方法は、信号の正極を AI+ に接続し、信号
の負極を AI GND および AI- に抵抗を使⽤せずに接続します。この接続は、低ソース
インピーダンス(100 Ω 未満)で DC カプリング時のソースに対して問題なく動作し
ます。
図 2-4. バイアス抵抗なしの浮動型信号ソースの差動接続
DAQ䝕䝞䜲䝇
AI+
ᾋືᆺ
ಙྕ
䝋䞊䝇
+
Vs
–
AI–
䜲䞁䝢䞊䝎䞁䝇
<100 Ω
AI SENSE
AI GND
2-8 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
ただし、大きなソースインピーダンスの場合は、この接続は差動信号パスのバランス
を著しく崩します。正のラインにカプリングされる静電ノイズは、負のラインにはカ
プリングされません。これは負のラインが接地されているためです。このノイズは、
コモンモード信号ではなく差動モード信号として表れるため、データに表⽰されま
す。この場合、負のラインを直接 AI GND に接続する代わりに、同等のソースイン
ピーダンスの約 100 倍の抵抗を介して負のラインを AI GND に接続します。抵抗によ
り信号パスのバランスがほぼ保たれるため、ほぼ同じ量のノイズが両方の接続にカプ
リングされ、カプリングされた静電ノイズをより多く除去します。この構成は、ソー
スに負荷をかけません(非常に⾼い NI-PGIA の⼊⼒インピーダンス以外)。
図 2-5. 単⼀バイアス抵抗を使⽤した浮動型信号ソースの差動接続
DAQ䝕䝞䜲䝇
AI+
ᾋືᆺ
ಙྕ
䝋䞊䝇
+
Vs
–
AI–
R䛿䝉䞁䝃䛾
䝋䞊䝇䜲䞁䝢䞊
䝎䞁䝇䛾⣙100ಸ
R
AI SENSE
AI GND
© National Instruments | 2-9
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
図 2-6 に⽰されるように、正極⼊⼒と AI GND の間に同じ値の他の抵抗を接続するこ
とによって、信号パスのバランスを完全に保つことができます。バランスが完全に保
たれた構成ではノイズ除去がわずかに優れていますが、ソースに 2 つの直列抵抗
(和)の負荷をかけるという不利な点があります。たとえば、ソースインピーダンス
が 2 kΩ で 2 つの各抵抗が 100 kΩ の場合、抵抗により 200 kΩ の負荷がソースにかか
り、-1% のゲイン誤差が発⽣します。
図 2-6. バランスの取れたバイアス抵抗を使⽤した、浮動型信号ソース差動接続
AI+
ᾋືᆺ
ಙྕ
䝋䞊䝇
+
䝞䜲䜰䝇
᢬ᢠ
(ᮏᩥཧ↷)
Vs
+
ィ⿦⏝
䜰䞁䝥
–
PGIA
+
AI–
–
ᐃ㟁ᅽ
Vm
–
䝞䜲䜰䝇
㟁ὶ䛾
ᖐ㑏㊰
ධຊ䝬䝹䝏䝥䝺䜽䝃
AI SENSE
AI GND
I/O䝁䝛䜽䝍
ᕪື䝰䞊䝗䛷ᵓᡂ䛥䜜䛯DAQ䝕䝞䜲䝇
2-10 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
NI-PGIA の両⼊⼒には、NI-PGIA が動作するために、グランドへの DC 経路が必要で
す。ソースが AC カプリング(容量カプリング)の場合、NI-PGIA は正極⼊⼒と AI
GND の値に抵抗を必要とします。ソースが低インピーダンスの場合、ソースに大き
な負荷をかけない程度に大きく、⼊⼒バイアス電流の結果、⼊⼒オフセット電圧を⽣
成しない程度に⼩さい(通常、100 kΩ 〜 1 MΩ)抵抗を選択します。この場合、負極
⼊⼒を直接 AI GND に接続します。ソースが⾼出⼒インピーダンスの場合は、上記の
方法で正極と負極の両⼊⼒に同じ値の抵抗を使⽤して、信号パスのバランスを取りま
す。図 2-7 で⽰されるように、ソースに負荷がかかることによって、ゲイン誤差が⽣
じることに注意してください。
図 2-7. バランスの取れたバイアス抵抗を使⽤した、AC カプリング時の浮動ソース差動
接続
AC䜹䝥䝸䞁䜾
AC䜹䝥䝸䞁䜾᫬䛾
ᾋືᆺಙྕ䝋䞊䝇
DAQ䝕䝞䜲䝇
AI+
+
Vs
–
AI–
AI SENSE
AI GND
バイアス抵抗の SCB-68A への取り付けについては、「バイアス抵抗を取り付ける」セ
クションを参照してください。
浮動型信号ソースに非基準化シングルエンド(NRSE)接続を使
⽤する
浮動型信号ソースの負極リードを AI GND に(直接または抵抗を介して)接続するこ
とが重要です。そうしない場合は、ソースが NI-PGIA の有効な⼊⼒レンジを超えて浮
動し、DAQ デバイスは誤ったデータを返す場合があります。
図 2-8 は、NRSE モードで DAQ デバイスに接続された浮動ソースを⽰しています。
図 2-8. 浮動型信号ソースの NRSE 接続
DAQ䝕䝞䜲䝇
AI
ᾋືᆺ
ಙྕ䝋䞊䝇
+
Vs
–
AI SENSE
R
AI GND
「浮動型信号ソースに差動接続を使⽤する」セクションで説明されたすべてのバイア
ス抵抗の構成は、NRSE のバイアス抵抗にも適⽤されます。0 〜 2 つのバイアス抵抗
© National Instruments | 2-11
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
の構成については、図 2-4、2-5、2-6、および 2-7 の AI- を AI SENSE に置き換えます。
AI SENSE がソースから離れて接続されるため、NRSE モードのノイズ除去は、RSE
モードよりも優れています。ただし、AI SENSE 接続は AI+ 信号とツイストペアケーブ
ルで接続されるのではなく、すべてのチャンネルと共有されているため、NRSE モー
ドのノイズ除去は、DIFF モードよりも劣ります。
DAQ アシスタントを使⽤して、チャンネルを RSE または NRSE ⼊⼒モードに構成で
きます。
浮動型信号ソースに基準化シングルエンド(RSE)接続を使⽤
する
図 2-9 は、浮動型信号ソースを RSE モードに構成した DAQ デバイスに接続する方法
を⽰しています。
図 2-9. 浮動型信号ソースの RSE 接続
AI <0..16>
+
+
ᾋືᆺ
Vs
ಙྕ䝋䞊䝇
–
ධຊ䝬䝹䝏䝥䝺䜽䝃
AI SENSE
䝥䝻䜾䝷䝬䝤䝹䝀䜲䞁
ィ⿦⏝䜰䞁䝥
+
PGIA
–
Vm
ᐃ㟁ᅽ
–
AI GND
I/O䝁䝛䜽䝍
RSEᵓᡂ䛷㑅ᢥ䛥䜜䛯䝏䝱䞁䝛䝹
DAQ アシスタントを使⽤して、チャンネルを RSE または NRSE ⼊⼒モードに構成で
きます。
グランド基準型信号ソース
グランド基準型信号ソースは、建物のシステムグランドに接続された信号ソースで
す。コンピュータがソースと同じ電⼒システムに接続される場合は、デバイスに対し
て共通のグランドポイントにすでに接続されています。建物の電源システムに接続さ
れている計測器およびデバイスの非絶縁出⼒は、このカテゴリに含まれます。
同じ建物の電⼒システムに接続された 2 つの測定器のグランド電位差は、通常は
1 〜 100 mV の間ですが、配電回路が適切に接続されていないと差異がそれ以上にな
る場合があります。接地された信号ソースが不正確に測定された場合は、この差異が
測定誤差として表れる可能性があります。測定する信号のグランド電位差を除去する
には、接地されている信号ソースの接続手順に従ってください。
2-12 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
グランド基準型信号ソースに差動接続を使⽤する条件
チャンネルが以下の条件に合う場合は、DIFF ⼊⼒接続を使⽤します。
•
•
•
•
•
⼊⼒信号のレベルが低い場合(1 V 未満)。
信号とデバイスを接続する銅線が 3 m(10 ft)以上の場合。
⼊⼒信号が個別のグランド基準ポイントまたは帰還信号を必要とする場合。
信号銅線がノイズの多い環境を通る場合。
2 つのアナログ⼊⼒チャンネル、AI+ および AI- が使⽤可能な場合。
DIFF 信号接続は、集録されるノイズを減らし、より多くのコモンモードノイズを除
去します。また、DIFF 信号接続は NI-PGIA のコモンモードの制限内で⼊⼒信号を浮
動させます。
差動接続の詳細については、「グランド基準型信号ソースに差動接続を使⽤する」セ
クションを参照してください。
グランド基準型信号ソースに非基準化シングルエンド(NRSE)
接続を使⽤する条件
⼊⼒信号が以下の条件に合う場合のみに NRSE 接続を使⽤します。
•
•
•
⼊⼒信号レベルが⾼い場合(1 V を超える場合)。
信号とデバイスを接続する銅線が 3 m(10 ft)未満の場合。
⼊⼒信号が他の信号と基準点を共有できる場合。
上記の条件と⼀致しない⼊⼒信号で、⾼い信号品質が必要な場合には、DIFF ⼊⼒接
続が奨励されます。
シングルエンドモードでは、DIFF 構成と比較して、より多くの静電気および磁気ノ
イズが信号接続にカプリングされます。カプリングは、信号パスの差異によって起こ
ります。磁気カプリングは、2 本の信号線の間の領域に比例します。電気カプリング
は、2 本の信号線間における電界の差異によって変動します。
この種類の接続では、NI-PGIA は、信号のコモンモードノイズ、そして信号ソースと
デバイスグランド間のグランド電位差の両方を除去します。
NRSE 接続の詳細については、「グランド基準型信号ソースに非基準化シングルエン
ド(NRSE)接続を使⽤する」セクションを参照してください。
© National Instruments | 2-13
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
グランド基準型信号ソースに基準化シングルエンド(RSE)接
続を使⽤する条件
グランド基準型信号ソースに RSE 接続を使⽤しないでください。NRSE または DIFF 接
続を代わりに使⽤します。
表 2-2 の右下のセルに⽰されるように、AI GND とセンサのグランド間に電位差があ
る場合があります。RSE モードでは、このグランドループによって測定誤差が発⽣し
ます。
グランド基準型信号ソースに差動接続を使⽤する
図 2-10 は、グランド基準型信号ソースを、差動モードで構成された DAQ デバイス
に接続する方法を⽰しています。
図 2-10. グランド基準型信号ソースの差動接続
AI+
䜾䝷䞁䝗ᇶ‽ᆺ
ಙྕ䝋䞊䝇
+
Vs
ィ⿦⏝
䜰䞁䝥
+
–
+
PGIA
AI–
–
䝁䝰䞁䝰䞊䝗
+
䝜䜲䝈䛸
V
䜾䝷䞁䝗㟁఩ cm
–
ᐃ㟁ᅽ
Vm
–
ධຊ䝬䝹䝏䝥䝺䜽䝃
AI SENSE
AI GND
I/O䝁䝛䜽䝍
ᕪື䝰䞊䝗䛷ᵓᡂ䛥䜜䛯DAQ䝕䝞䜲䝇
この種類の接続では、NI-PGIA は、図で V cm と⽰される信号のコモンモードノイズ、
そして信号ソースとデバイスグランド間のグランド電位差の両方を除去します。
AI+ および AI- は、両方が AI GND の ±11 V レンジ内である必要があります。
2-14 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
グランド基準型信号ソースに非基準化シングルエンド(NRSE)
接続を使⽤する
図 2-11 は、グランド基準型信号ソースを NRSE モードで接続する方法を⽰しています。
図 2-11. グランド基準型信号ソースにシングルエンド接続を使⽤する(NRSE 構成)
I/O䝁䝛䜽䝍
AI <0..16>
䜾䝷䞁䝗ᇶ‽ᆺ
+
ಙྕ䝋䞊䝇
Vs
–
ィ⿦⏝
䜰䞁䝥
+
+
PGIA
ධຊ䝬䝹䝏䝥䝺䜽䝃
䝁䝰䞁䝰䞊䝗
+
䝜䜲䝈䛸
Vcm
䜾䝷䞁䝗㟁఩
–
AI SENSE
AI GND
–
ᐃ㟁ᅽ
Vm
–
NRSE䝰䞊䝗䛷ᵓᡂ䛥䜜䛯DAQ䝕䝞䜲䝇
AI <0..x> および AI SENSE は、両方 AI GND の ±11 V レンジ内である必要があります。
シングルエンド、グランド基準型信号ソースを測定するには、NRSE グランド基準設
定を使⽤する必要があります。信号を AI <0..x> のいずれかに接続し、信号ローカル
グランド基準を AI SENSE に接続します。AI SENSE は、NI-PGIA の負極⼊⼒に内部で
接続されています。そのため、信号のグランドポイントは、NI-PGIA の負極⼊⼒に接
続しています。
デバイスグランドと信号グランドの間に発⽣する電位差は、コモンモード信号として
NI-PGIA の正極および負極⼊⼒の両方に表れ、この差異はアンプによって除去されま
す。RSE グランド基準設定のように、デバイスの⼊⼒回路がグランドを基準としてい
る場合、このグランド電位差は測定された電圧に誤差として表れます。
DAQ アシスタントを使⽤して、チャンネルを RSE または NRSE ⼊⼒モードに構成で
きます。
© National Instruments | 2-15
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
温度センサを使⽤する
図 1-2 の「SCB-68A プリント回路基板図」で⽰されているように、SCB-68A には、熱
電対を DAQ デバイスに対応させる冷接点補償の温度センサが装備されています。温
度センサの電源を⼊れるには、第 1 章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68A を MIO
DAQ デバイスと使⽤する」セクションに記載されているように、スイッチをシング
ルエンドまたは差動モードに設定します。この構成では、信号調整領域と回路にも電
源が⼊ります。SCB-68A の冷接点補償の図は、図 2-1 を参照してください。
熱電対計測を実⾏する
熱電対は差動またはシングルエンドで構成できます。
•
差動構成では耐ノイズ性が⾼くなります。「バイアス抵抗を取り付ける」セク
ションで説明されているように、DAQ デバイスが差動⼊⼒モードである場合は
バイアス抵抗を使⽤します。
•
シングルエンド構成では、2 倍の数の⼊⼒チャンネルを使⽤できます。シングル
エンドの構成では、DAQ デバイスを基準化シングルエンド(RSE)⼊⼒モードに
設定してください。
熱電対によって⽣成される電圧レベルは、通常は最大で 2 〜 3 mV です。最適な分解
能を得るためには、DAQ デバイスのゲインを⾼くする必要があります。熱電対測定
に関する詳細は、NI Developer Zone のチュートリアル「Taking Thermocouple
Temperature Measurements」を参照してください。このドキュメントにアクセスす
るには、ni.com/jp/info で Info Code に「rdtttm」と⼊⼒します。
また、熱電対は浮動型信号ソースであるため、DAQ デバイスに接地基準が必要です。
浮動型信号ソースの詳細については、「アナログ⼊⼒信号を接続する」セクションを
参照してください。フィールド配線についての詳細は、NI Developer Zone のドキュ
メント「アナログ信号の配線とノイズに関する注意事項」を参照してください。この
ドキュメントにアクセスするには、ni.com/jp/info で Info Code に「rdfwn3」と
⼊⼒します。
SCB-68A の冷接点補償は、温度センサの読み取り値がネジ留め式端子の実際の温度
に近い場合にのみ正確です。そのため、熱電対の測定値を読み取る際は、SCB-68A
を通気⼝や温度変化の原因(ヒーター、ラジエータ、ファン、⾼温の装置など)に配
置しないでください。
2-16 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
温度センサ出⼒と確度
SCB-68A の温度センサは 10 mV/ ℃を出⼒し、±1 ℃の確度があります。
以下の式を使⽤して温度を算出することもできます。
TC = 100 x Vt
TK = TC + 273.15
9
T F = ---- × T C + 32
5
ここで、
Vt は温度センサ出⼒電圧、
TC、TK、TF は、それぞれ摂⽒、ケルビン、華⽒での温度の読み取り
値を表します。
熱電対ソースの誤差
SCB-68A で熱電対測定を⾏う場合、誤差を引き起こす原因としては以下が考えられ
ます。
• 補正誤差 — 確度が低い温度センサ、温度センサとネジ留め式端子の温度差が原
因で発⽣します。SCB-68A の温度センサの仕様確度は ±1 ℃です。温度センサと
ネジ留め式端子の温度差は、SCB-68A を通気⼝、ヒーター、⾼温の装置などか
ら離れた場所に配置することで最⼩限に抑えることができます。
• 線形化誤差 — 熱電対の実際の出⼒の近似値が多項式である結果。線形化誤差は
使⽤される多項式の次数によって異なります。
• 測定誤差 —DAQ デバイス内の不正確性によって発⽣します。不正確性にはゲイ
ン、オフセット、およびノイズが関係しています。確度は DAQ デバイスの仕様
から算出できます。最良の結果を出すには、適切にキャリブレートされた DAQ
デバイスを使⽤する必要があります。NI は、誤差を減らすために DAQ デバイス
でセルフキャリブレーションを頻繁に実⾏することを推奨しています。
• 熱電対ワイヤ誤差 — 熱電対の製造工程を原因とする不均⼀性によって発⽣しま
す。これらの不均⼀性または不均質性は、熱電対ワイヤの不具合、または不純物
の混在によるものです。この誤差は熱電対のタイプやワイヤの太さなどによって
異なりますが、±2 ℃の誤差が⼀般的です。熱電対ワイヤ誤差の詳細やデータに
ついては、熱電対の製造元に問い合わせてください。
• ノイズ誤差 — 固有システムノイズによって⽣じる誤差。多くのサンプル数から
の平均値を使⽤して、最も正確な値を取り出します。ノイズの多い環境で確度を
向上するには、より多くのサンプルの平均化が必要です。
ホワイトノイズ
--------------------------- = 結果のノイズ
サンプル数
最良の結果を出すには、最低 100 以上の読み取り値の平均を使⽤してノイズの
影響を減らします。標準の絶対確度は約 ±2 ℃である必要があります。
© National Instruments | 2-17
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
熱電対断線の検出
正の⼊⼒と +5 V の間に⾼い値の抵抗を接続して、熱電対断線の検出回路を作成でき
ます。2 〜 3 MΩ 程度以上の抵抗でも⼗分ですが、⾼い値の抵抗を使⽤すると熱電対
の断線や不具合も検出できます。
メモ コンポーネントの追加方法およびはんだ付けやはんだ除去の方法につ
いては、第 1 章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68A にコンポーネントをはん
だ付け / はんだ除去する」セクションを参照してください。
•
差動アナログ⼊⼒熱電対断線検出 — 負の⼊⼒と +5 V の間にある A の位置に⾼い
値の抵抗を配置します。使⽤する各チャンネルで 0 Ω 抵抗はそのままの位置(F
と G)にします。全アナログ⼊⼒チャンネルのコンポーネント位置は、表 2-1 を
参照してください。
図 2-12. 差動アナログ⼊⼒熱電対断線検出
+5 V
AIi
AI GND
B
A
+
AI i
AIi+8
F
G
+
+
–E
AI i + 8
y
C
D
+5 V
2-18 | ni.com
AI GND
SCx
NI SCB-68A ユーザマニュアル
•
差動アナログ⼊⼒熱電対断線検出 — 負の⼊⼒と +5 V の間にある A の位置に⾼い
値の抵抗を配置します。使⽤する各チャンネルで 0 Ω 抵抗はそのままの位置
(F と G)にします。全アナログ⼊⼒チャンネルのコンポーネント位置は、表 2-1
を参照してください。
図 2-13. AI <i> でのシングルエンドアナログ⼊⼒熱電対断線検出
+5 V
AIi
AI GND
B
A
+
AI i
AIi+8
F
G
+
+
–E
AI i + 8
y
C
D
+5 V
SCx
AI GND
熱電対が断線していると、⼊⼒端子で測定される電圧が適正な熱電対の電圧を大幅に
超えて +5 V に上昇します。100 kΩ の抵抗を負の⼊⼒と AI GND の間に配置して、バ
イアス電流の帰還路を作成できます。
熱電対⼊⼒フィルタ処理
ノイズを軽減するには、簡易 1 極 RC ローパスフィルタを SCB-68A のアナログ⼊⼒
に接続できます。詳細については、「1 極ローパス RC フィルタ」セクションを参照
してください。
© National Instruments | 2-19
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
バイアス抵抗を取り付ける
単⼀バイアス抵抗を差動ペアの負のライン(AI-)に取り付けるには、図 2-14 に⽰さ
れているように、抵抗を SCB-68A の位置 D に配置します。使⽤する各チャンネルで
0 Ω 抵抗はそのままの位置(F と G)にします。
図 2-14. 単⼀バイアス抵抗を使⽤した AI 差動構成
+5 V
AIi
AI GND
B
A
+
AI i
AIi+8
F
G
+
+
–E
AI i + 8
y
C
D
+5 V
SCx
AI GND
バランスの取れたバイアス抵抗を取り付けるには、図 2-15 に⽰されているように、
抵抗を SCB-68A の位置 B および D に配置します。使⽤する各チャンネルで 0 Ω 抵抗
はそのままの位置(F と G)にします。
図 2-15. バランスの取れたバイアス抵抗を使⽤した AI 差動構成
+5 V
AIi
AI GND
B
A
+
AI i
AIi+8
F
G
+
+
–E
AI i + 8
y
C
D
+5 V
2-20 | ni.com
AI GND
SCx
NI SCB-68A ユーザマニュアル
ローパスフィルタ処理
ローパスフィルタは、カットオフ周波数を超える信号、または⾼周波数ストップバン
ド信号を大きく減衰します。ローパスフィルタは、カットオフ周波数より低い信号、
または低周波数パスバンド信号は減衰しません。ローパスフィルタの位相シフトが周
波数に対して線形である状態が理想的です。線形位相シフトにより、すべての周波数
の信号成分が、周波数に関係なく⼀定の時間遅延し、信号全体の形状が維持されます。
実際には、ローパスフィルタはこのような理想的なフィルタの特性に近似する伝達関
数が⼊⼒信号に適⽤されます。フィルタ特性は、ボードプロットまたは伝達関数を表
すプロットを解析して算出できます。
図 2-16 と図 2-17 は、理想的フィルタと実際のフィルタの各ボードプロットと、各伝
達関数の減衰を⽰しています。
䝀䜲䞁
図 2-16. 理想的フィルタの伝達関数の減衰
䝟䝇䝞䞁䝗
䝇䝖䝑䝥䝞䞁䝗
fc
ᑐᩘ࿘Ἴᩘ
䝀䜲䞁
図 2-17. 実際のフィルタの伝達関数の減衰
䝟䝇䝞䞁䝗
䝇䝖䝑䝥䝞䞁䝗
㑄⛣㡿ᇦ
fc
ᑐᩘ࿘Ἴᩘ
© National Instruments | 2-21
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
カットオフ周波数 fc は、ゲインが 3dB に低下する点での周波数です。図 2-16 は、理
想的フィルタによって、fc より⾼いすべての周波数に対してゲインが 0 に低下する様
子を⽰しています。したがって、fc はフィルタを通過して出⼒に達することがありま
せん。実際のフィルタでは、fc より⾼い周波数のゲインが絶対的に 0 にならず、パス
バンドとストップバンドの間に遷移領域、パスバンドにリプルが存在し、またストッ
プバンドに有限的な減衰ゲインがあります。
実際のフィルタの位相応答には非線形な部分があり、⾼周波数信号の遅延が低周波数
信号よりも⻑くなり、信号全体の形状が変形します。たとえば、図 2-18 の方形波に
理想的フィルタを適⽤すると、⼊⼒のエッジが平滑化されるのに対し、実際のフィル
タでは信号の⾼周波数成分が遅延するためリンギングが発⽣します。
㟁ᅽ (V)
図 2-18. 方形波⼊⼒信号
᫬㛫 (t)
図 2-19 と図 2-20 は、理想的フィルタと実際のフィルタにおける方形波の相違を⽰し
ています。
㟁ᅽ (V)
図 2-19. 方形波⼊⼒信号に対する理想的フィルタの応答
᫬㛫 (t)
2-22 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
㟁ᅽ (V)
図 2-20. 方形波⼊⼒信号に対する実際のフィルタの応答
᫬㛫 (t)
1 極ローパス RC フィルタ
図 2-21 は、抵抗(R)とキャパシタ(C)で構成される簡単な並列回路で、R が出⼒
電圧(Vm)と想定された場合の伝達関数を⽰しています。
図 2-21. 簡易 RC ローパスフィルタ
R
Vin
C
Vm
伝達関数は、以下の定数を 1 極ローパスフィルタを数学的に表したものです。
1
--------------------2πRC
この式 2-1 を使⽤して、簡単な抵抗とキャパシタの回路のローパスフィルタを設計で
きます。このとき、fc は抵抗とキャパシタの値によってのみ決定されます。
G
T ( s ) = -------------------------------------------1 + ( 2πRC )s
(2-1)
ここで、G は DC ゲイン、s は周波数ドメインを表します。
© National Instruments | 2-23
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
ローパス処理に使⽤するコンポーネントを選択する
回路内のコンポーネントの値を決定するには、R(10 kΩ が適当)を固定して、式 2-1
から C を以下のように求めます。
1
C = ---------------------2πRfc
(2-2)
式 2-2 の fc はカットオフ周波数です。
正確な値を得るためには、以下の特性を備えた抵抗を選択する必要があります。
•
•
•
•
•
•
低ワット量(約 0.125 W)
確度 5% 以上
温度安定性
許容誤差 5%
AXL パッケージ(推奨)
炭素または⾦属⽪膜(推奨)
以下の特性を持つキャパシタを推奨します。
•
•
•
AXL または RDL パッケージ
許容誤差 20%
最大電圧 25 V
2-24 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
アナログ⼊⼒信号でのローパスフィルタにコンポーネ
ントを追加する
図 2-21 のように、2 つのコンポーネントで構成される回路でアナログ⼊⼒に適⽤で
きる簡単な RC フィルタを作成できます。以下のアナログ⼊⼒モードでローパスフィ
ルタを作成できます。
•
差動アナログ⼊⼒ローパスフィルタ — 差動ローパスフィルタを作成するには、
図 2-22 を参照してください。抵抗を F の位置、キャパシタを E の位置に追加し
ます。全アナログ⼊⼒チャンネルのコンポーネント位置は、表 2-1 を参照してく
ださい。
SCB-68A は、F の位置に表面マウントの 0 Ω 抵抗が取り付けられた状態で出荷さ
れます。この位置を使⽤する時は、必ず抵抗を取り外してください。
図 2-22. 差動アナログ⼊⼒ローパスフィルタの SCB-68A 回路図
+5 V
AIi
AI GND
B
A
+
AI i
AIi+8
F
G
+
+
E
AI i + 8
y
C
D
+5 V
SCx
AI GND
© National Instruments | 2-25
第2章
•
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
シングルエンドアナログ⼊⼒ローパスフィルタ — シングルエンドローパスフィ
ルタを作成するには、図 2-23 を参照してください。また、使⽤する AI チャンネ
ルに応じて、F か G のどちらかの位置に抵抗を追加します。使⽤する AI チャン
ネルに応じて、B か D のどちらかの位置にキャパシタを追加します。全アナロ
グ⼊⼒チャンネルのコンポーネント位置は、表 2-1 を参照してください。
SCB-68A は、F と G の位置に表面マウントの 0 Ω 抵抗が取り付けられた状態で出
荷されます。この位置を使⽤する時は、必ず抵抗を取り外してください。
メモ フィルタ処理によって計測アンプの整定時間が、フィルタの時間定
数と等しい値に延⻑されます。RC フィルタをスキャンチャンネルに追加す
ると、スキャン速度が大幅に低下します。これは、計測アンプの整定時間
が 10T(ここで、T = (R)(C))より⻑くなる可能性があるためです。
図 2-23. AI <i> 上のシングルエンドアナログ⼊⼒ローパスフィルタの SCB-68A 回路図
+5 V
AIi
AI GND
B
A
+
AI i
AIi+8
F
G
+
+
E
AI i + 8
y
C
D
+5 V
SCx
AI GND
アナログ⼊⼒ローパスフィルタ処理アプリケーション
以下の⽤途では、ローパスフィルタ処理の利点を活⽤できます。
•
ノイズフィルタ処理 — ローパスフィルタを使⽤して、測定信号のノイズ周波数
を効果的に減衰できます。たとえば、⼀般的に電⼒線では 60 Hz のノイズ周波数
が加えられます。fc< 60 Hz のフィルタを測定システムの⼊⼒に適⽤すると、ノ
イズ周波数がストップバンドまで低下します。
式 2-2 を参照して、抵抗値を 10 kΩ に固定してキャパシタ値を計算し、以下の関
係を満たす標準キャパシタ値を選択します。
1
C > ---------------------------------------------------------2π ( 10, 000 ) ( 60 )
2-26 | ni.com
(2-3)
NI SCB-68A ユーザマニュアル
•
アンチエイリアスフィルタ — 図 2-24 が⽰すように、⾼周波数信号成分をエイリ
アス処理すると、低周波数信号として表されます。
図 2-24. ⾼周波数信号をエイリアス処理する
1
–1
0
2
4
6
8
10
ධຊಙྕ
䝃䞁䝥䝹䝫䜲䞁䝖
෌⌧ಙྕ
実線は、サンプルポイントでサンプリングされる⾼周波数信号を⽰します。これ
らの点をつないで波形を形成すると点線のようになり、信号は低周波数となりま
す。サンプルレートの半分以上の周波数を持つ信号はすべてエイリアス処理さ
れ、サンプルレートの半分未満の周波数として不正に解析される結果となりま
す。このような、サンプルレートの半分未満に制限された周波数は、ナイキスト
周波数と呼ばれます。
エイリアスの発⽣を防ぐには、⼊⼒信号がサンプリングされる前に、⼊⼒信号か
らナイキスト周波数より⾼いすべての信号成分を除去します。エイリアス処理さ
れたデータサンプルから、元の信号を再⽣することはできません。
ナイキスト周波数の半分の周波数の信号コンポーネントを減衰するローパスフィ
ルタを設計するには、式 2-3 でナイキスト値の半分の値の代わりに fc を使⽤し
てください。
メモ (NI 6115/6120/6289 デバイスのみ)NI 6115/6120/6289 など⼀部のデバ
イスにはフィルタが装備されているため、SCB-68A 端子台にアンチエイリ
アスフィルタを実装する必要がない場合があります。詳細については、デ
バイスの関連ドキュメントを参照してください。
ハイパスフィルタ処理
ハイパスフィルタは、カットオフ周波数より低い信号、または低周波数ストップバン
ド信号を大きく減衰します。ハイパスフィルタは、カットオフ周波数より⾼い信号、
または⾼周波数パスバンド信号は減衰しません。
カットオフ周波数 fc は、ゲインが 3 dB に低下する点以下の周波数です。図 2-25 は、
理想的フィルタによって、fc より低いすべての周波数に対してゲインが 0 に低下する
様子を⽰しています。したがって、fc はフィルタを通過して出⼒に達することがあり
ません。
© National Instruments | 2-27
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
実際には、ハイパスフィルタはこのような理想的なフィルタの特性に近似する伝達関
数が⼊⼒信号に適⽤されます。フィルタ特性は、ボードプロットまたは伝達関数を表
すプロットを解析して算出できます。
図 2-25 と図 2-26 は、理想的フィルタと実際のフィルタの各ボードプロットと、各伝
達関数の減衰を⽰しています。
䝀䜲䞁
図 2-25. 理想的フィルタの伝達関数の減衰
䝟䝇䝞䞁䝗
䝇䝖䝑䝥
䝞䞁䝗
ᑐᩘ࿘Ἴᩘ
fc
䝀䜲䞁
図 2-26. 実際のフィルタの伝達関数の減衰
䝟䝇䝞䞁䝗
䝇䝖䝑䝥䝞䞁䝗
㑄⛣㡿ᇦ
fc
ᑐᩘ࿘Ἴᩘ
実際のフィルタでは、fc より⾼い周波数のゲインが絶対的に 0 にならず、パスバンド
とストップバンドの間に遷移領域、パスバンドにリプルが存在し、またストップバン
ドに有限的な減衰ゲインがあります。
2-28 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
1 極ハイパス RC フィルタ
図 2-27 は、抵抗(R)とキャパシタ(C)で構成される簡単な並列回路で、R が出⼒
電圧(Vm)と想定された場合の伝達関数を⽰しています。
図 2-27. 簡易 RC ハイパス回路
C
Vin
R
Vout
伝達関数は、以下の定数を 1 極ハイパスフィルタを数学的に表したものです。
1
--------------------2πRC
この式 2-4 を使⽤して、簡単な抵抗とキャパシタの回路のローパスフィルタを設計で
きます。このとき、fc は抵抗とキャパシタの値によってのみ決定されます。
G
T ( s ) = -------------------------------------------1 + ( 2πRC )s
(2-4)
ここで、G は DC ゲイン、s は周波数ドメインを表します。
ハイパスフィルタ処理に使⽤するコンポーネントを選
択する
回路内のコンポーネントの値を決定するには、R(10 kΩ が適当)を固定して、式 2-4
から C を以下のように求めます。
1
C = ---------------------2πRfc
(2-5)
式 2-5 の fc はカットオフ周波数です。
正確な値を得るためには、以下の特性を備えた抵抗を選択する必要があります。
•
•
•
•
•
•
低ワット量(約 0.125 W)
確度 5% 以上
温度安定性
許容誤差 5%
AXL パッケージ(推奨)
炭素または⾦属⽪膜(推奨)
© National Instruments | 2-29
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
以下の特性を持つキャパシタを推奨します。
•
•
•
AXL または RDL パッケージ
許容誤差 20%
最大電圧 25 V
アナログ⼊⼒信号でのハイパスフィルタにコンポーネ
ントを追加する
図 2-27 のように、2 つのコンポーネントで構成される回路でアナログ⼊⼒に適⽤で
きる簡単な RC フィルタを作成できます。
•
差動アナログ⼊⼒ハイパスフィルタ — 差動ハイパスフィルタを作成するには、
図 2-28 のように、抵抗は E の位置に、キャパシタは F の位置に配置します。全
アナログ⼊⼒チャンネルのコンポーネント位置は、表 2-1 を参照してください。
SCB-68A は、F の位置に表面マウントの 0 Ω 抵抗が取り付けられた状態で出荷さ
れます。この位置を使⽤する時は、必ず抵抗を取り外してください。
図 2-28. 差動アナログ⼊⼒ハイパスフィルタの SCB-68A 回路図
+5 V
AIi
AI GND
B
A
+
AI i
AIi+8
F
G
+
+
E
AI i + 8
y
C
D
+5 V
2-30 | ni.com
AI GND
SCx
NI SCB-68A ユーザマニュアル
•
シングルエンドアナログ⼊⼒ハイパスフィルタ — シングルエンドハイパスフィ
ルタを作成するには、図 2-29 を参照してください。使⽤する AI チャンネルに応
じて、B か D のどちらかの位置に抵抗を追加します。また、使⽤する AI チャン
ネルに応じて、F か G のどちらかの位置にキャパシタを追加します。全アナロ
グ⼊⼒チャンネルのコンポーネント位置は、表 2-1 を参照してください。
SCB-68A は、F と G の位置に表面マウントの 0 Ω 抵抗が取り付けられた状態で出
荷されます。この位置を使⽤する時は、必ず抵抗を取り外してください。
図 2-29. AI <i> 上のシングルエンドアナログ⼊⼒ハイパスフィルタの SCB-68A 回路図
+5 V
AIi
AI GND
B
A
+
AI i
AIi+8
F
G
+
+
E
AI i + 8
y
C
D
+5 V
SCx
AI GND
© National Instruments | 2-31
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
アナログ⼊⼒ハイパスフィルタ処理アプリケーション
アナログ⼊⼒にハイパスフィルタを使⽤する最も⼀般的な⽤途は、フィルタが AC カ
プリングを⾏うように使⽤することです。非常に低いカットオフ周波数を持つハイパ
スフィルタを作成することで、AC カプリングを実現できます。このフィルタは大部
分のダイナミック信号を通過させますが、信号に含まれる DC オフセットはブロック
します。これを使⽤すると、図 2-30 のように、オフセット上を推移するダイナミッ
ク信号の測定の分解能を向上することができます。
図 2-30. フィルタを通過する前の信号
10 V
0V
᫬㛫 (t)
AC カプリングがない場合は、±10 V レンジまたは 0 〜 10 V レンジを使⽤します。
フィルタを通過した後に、図 2-31 のように、信号のダイナミック部分が保持されて
0 を中心として設定されます。
図 2-31. フィルタを通過した後の信号
0V
᫬㛫 (t)
測定の分解能を向上するために、レンジを ±1 V に⼩さくすることができます。
2-32 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
電流⼊⼒測定
⼀部の DAQ デバイスでは、電流を直接測定することができません。このセクションで
は、最大 20 mA までの電流を測定するコンポーネントを追加する方法を説明します。
電流から電圧への変換は、オームの法則に基づいて⾏われます。この法則は以下の式
で表されます。
V=IxR
ここで、V は電圧、I は電流、R は抵抗を表します。
図 2-32 のように、電流に対して直列に既知の値の抵抗を配置し、抵抗で⽣成される
電圧を測定することで、回路を流れる電流を計算できます。
図 2-32. 電流 / 電圧変換電気回路
I
+
+
䝖䝷䞁䝇䝕䝳䞊䝃
ධຊ
R
–
Vin
–
アプリケーションソフトウェアでは、電圧が線形的に電流に変換されなければなりま
せん。以下の式はこの変換を表しています。ここで、抵抗は分⺟、Vin は DAQ デバ
イスへの⼊⼒電圧です。
V in
I = ---------R
電流⼊⼒測定に使⽤する抵抗を選択する
正確な電流測定値を得るために、以下の特性を備えた抵抗を選択してください。
•
•
•
•
•
•
•
低ワット量(約 0.125 W)
確度 5% 以上
温度安定性
許容誤差 5%
232 Ω (推奨)
AXL パッケージ(推奨)
炭素または⾦属⽪膜(推奨)
上記の抵抗を使⽤した場合、デバイスの範囲を(-5 〜 +5 V)または(0 〜 5 V)に設
定して 20 mA の電流を 4.64 V に変換できます。
© National Instruments | 2-33
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
アナログ⼊⼒信号での電流⼊⼒測定にコンポーネント
を追加する
注意 アナログ⼊⼒の電圧が ±10 V を越えないようにしてください。
NI は、不正な接続による破損や負傷に対して責任を負いません。
単⼀抵抗回路を作成して、SCB-68A のシングルエンド⼊⼒または差動⼊⼒で電流を
測定することができます。
•
差動アナログ⼊⼒ —SCB-68A の差動⼊⼒で電流を測定する単⼀抵抗回路を作成
するには、抵抗を使⽤する各差動チャンネルに対して E の位置に配置します。
0 Ω の抵抗はそのままの位置(F と G)にします。全アナログ⼊⼒チャンネルの
コンポーネント位置は、表 2-1 を参照してください。以下の式に従って電流を計
算します。
Vm
I = ---------RE
図 2-33. 差動アナログ⼊⼒で電流を測定する
+5 V
AIi
AI GND
B
A
+
AI i
AIi+8
F
G
+
+
E
AI i + 8
y
C
D
+5 V
•
SCx
AI GND
シングルエンドアナログ⼊⼒ —SCB-68A のシングルエンドアナログ⼊⼒で電流
を測定する 1 抵抗回路を作成するには、抵抗を使⽤するチャンネルに応じて B
または D の位置に配置します。使⽤する各チャンネルの 0 Ω の抵抗は、そのま
まの位置(F と G)にします。全アナログ⼊⼒チャンネルのコンポーネント位置
は、表 2-1 を参照してください。以下の式に従って電流を計算します。
Vm
I = -------------------R B or D
ここで、RB または D は、B または D の位置にある抵抗の抵抗値です。
2-34 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
図 2-34. シングルエンドアナログ⼊⼒(AI <i>)で電流を測定する
+5 V
AIi
AI GND
B
A
+
AI i
AIi+8
+
+
F
G
E
AI i + 8
C
y
D
+5 V
SCx
AI GND
電圧を減衰する
トランスデューサはチャンネルごとに 10 VDC 以上を⽣成できますが、DAQ デバイ
スは各チャンネルで 10 VDC 以上を読み取れません。したがって、トランスデューサ
からの出⼒信号を DAQ デバイスの仕様にあう電圧まで減衰する必要があります。
図 2-35 は、分圧器を使⽤するトランスデューサからの出⼒信号を減衰する方法を⽰
しています。
図 2-35. 分圧器で電圧を減衰する
R1
+
Vin
+
R2
–
Vm
–
分圧器は、2 つの抵抗(R1 と R2)の間の⼊⼒電圧(Vin)を分圧して、各抵抗の電圧を
Vin より大幅に低くします。DAQ デバイスが測定できる Vm は、式 2-6 で計算します。
R2
V m = V in  -------------------------
R 1 + R 2 
(2-6)
© National Instruments | 2-35
第2章
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
分圧器回路全体のゲインは、式 2-7 で計算します。
Vm
R2
G = ---------- = -----------------------V in
R1 + R2
(2-7)
式 2-7 の確度は、使⽤する抵抗の許容差によって異なります。
注意 SCB-68A は、30 Vrms/42 Vpk/60 VDC を超える⼊⼒電圧には適してい
ません。これは、ユーザが追加した分圧器によって電圧を DAQ デバイス
の⼊⼒範囲内に減衰したとしても変わりません。30 Vrms/42 Vpk/60 VDC を
超える⼊⼒電圧を使⽤すると、SCB-68A や接続されているデバイス、およ
びホストコンピュータを破損する恐れがあります。過電圧も作業者の感電
の原因となります。
電圧を減衰するコンポーネントを選択する
抵抗を設定するには、以下の手順に従ってください。
1.
2.
R2 の値を選択します(推奨値は 10 kΩ)。
式 2-6 で R1 の値を計算します。
R1 は、以下の値を元に計算します。
• トランスデューサの最大 Vin
• DAQ デバイスへの最大⼊⼒電圧(<10 VDC)
電圧減衰の確度に関する注意事項
電圧を減衰する際に最良の結果を出すには、以下の特性を備えた抵抗を選択してくだ
さい。
•
•
•
•
•
•
低ワット量(約 0.125 W)
確度 5% 以上
安定した温度
許容誤差 5%
AXL パッケージ(推奨)
炭素または⾦属⽪膜(推奨)
R1 と R2 が温度に対応しているかを確認します。対応していない場合はシステムの読
み取り値が常に誤っている可能性があります。
2-36 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
アナログ⼊⼒信号での減衰電圧にコンポーネントを追
加する
SCB-68A のシングルエンドアナログ⼊⼒および差動アナログ⼊⼒で、電圧を減衰す
る 2 抵抗回路または 3 抵抗回路を作成できます。
•
差動アナログ⼊⼒アッテネータ —SCB-68A 差動アナログ⼊⼒の電圧減衰に使⽤
する 3 抵抗回路は、図 2-36 のように作成します。全アナログ⼊⼒チャンネルの
コンポーネント位置は、表 2-1 を参照してください。
SCB-68A は、F と G の位置に表面マウントの 0 Ω 抵抗が取り付けられた状態で出
荷されます。これらの位置を使⽤する時は、必ず抵抗を取り外してください。
図 2-36. 差動アナログ⼊⼒減衰の SCB-68A 回路図
+5 V
AIi
AI GND
B
A
+
AI i
F
G
AIi+8
+
+
E
AI i + 8
y
C
D
+5 V
SCx
AI GND
適切な差動チャンネルペアの位置 E、F、G に抵抗を設置します。回路のゲイン
は、以下の式で計算します。
RE
G = ------------------------------------------------( RE + RF + RG )
© National Instruments | 2-37
第2章
•
アナログ⼊⼒および温度センサ測定
シングルエンドアナログ⼊⼒アッテネータ —SCB-68A シングルエンドアナログ
⼊⼒の電圧減衰に使⽤する 2 抵抗回路は、図 2-37 のように作成します。全アナ
ログ⼊⼒チャンネルのコンポーネント位置は、表 2-1 を参照してください。
SCB-68A は、F と G の位置に表面マウントの 0 Ω 抵抗が取り付けられた状態で出
荷されます。この位置を使⽤する時は、必ず抵抗を取り外してください。
図 2-37. AI <i> 上のシングルエンドアナログ⼊⼒減衰の SCB-68A 回路図
+5 V
AIi
AI GND
B
A
+
AI i
AIi+8
F
G
+
+
E
AI i + 8
y
C
D
+5 V
SCx
AI GND
SCB-68A での使⽤チャンネルに応じて、抵抗を位置 B と F、または位置 C と G
に取り付けます。回路のゲインは、以下の式で計算します。
R B orD
G = --------------------------------------------------------( R B or D + R F or G )
ここで、RB or D は B または D の位置にある抵抗の抵抗値、RF or G は F または G の
位置にある抵抗の抵抗値です。
2-38 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
アナログ⼊⼒分圧器
R1 と R2 の値を計算する際は、図 2-38 で⽰されているように、Vin の⼊⼒インピーダ
ンスの値を考慮する必要があります。
図 2-38. ⼊⼒インピーダンス電気回路
R1
+
+
Vin
–
R2
ධຊ
䜲䞁䝢䞊䝎䞁䝇
–
以下の式は、すべての抵抗値の関係を⽰しています。
( R 2 × 入力インピーダンス )
Z in = R 1 + ---------------------------------------------------------------------------------------------------( R 2 + 入力インピーダンス )
Zin は新しい⼊⼒インピーダンスです。各デバイスの⼊⼒インピーダンスについては、
デバイスの仕様を参照してください。
© National Instruments | 2-39
3
アナログ出⼒波形
この章では、ローパスフィルタ処理および減衰電圧アプリケーションで SCB-68A の
空いているコンポーネント位置にコンポーネントを追加して信号を調整する方法を含
む、アナログ出⼒波形の⽣成に関連するさまざまなトピックについて説明します。
注意 コンポーネントはユーザの責任にて追加してください。NI は、不適
切に追加されたコンポーネントによる損傷の責任を負いません。
この章で説明するアプリケーション以外にも、SCB-68A のコンポーネントパッドや
汎⽤ブレッドボード領域などを使⽤して、さまざまなタイプの信号調整を実⾏できま
す。コンポーネントの追加方法およびはんだ付けやはんだ除去の方法については、
第 1 章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68A にコンポーネントをはんだ付け / はんだ
除去する」セクションを参照してください。
この章で説明されたアプリケーションの 1 つ、またはカスタム回路を作成した後に、
第 1 章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68A をセットアップする」セクションで
Measurement & Automation Explorer(MAX)で SCB-68A を構成する方法を参照して
ください。MAX で仮想チャンネルを作成して、カスタムスケールを作成するか、使⽤
するトランスデューサのタイプに電圧レンジを関連付けることができます。
アナログ出⼒チャンネルパッド構成
SCB-68A を 68 ピンまたは 100 ピン MIO DAQ デバイスに接続する場合、SCB-68A の
コンポーネントパッドを使⽤して 2 個の AO チャンネルを調整できます。図 3-1 は、
SCB-68A の両方のアナログ出⼒チャンネルの回路を⽰しています。
図 3-1. アナログ出⼒回路
A
AO 0
(I/O䝢䞁22)
AO 0䝛䝆␃䜑ᘧ➃Ꮚ
SC8
B
AO GND
(I/O䝢䞁55)
AO GND䝛䝆␃䜑ᘧ➃Ꮚ
A
AO 1
(I/O䝢䞁21)
AO 1䝛䝆␃䜑ᘧ➃Ꮚ
SC9
AO GND
(I/O䝢䞁54)
B
AO GND䝛䝆␃䜑ᘧ➃Ꮚ
© National Instruments | 3-1
第3章
アナログ出⼒波形
図 3-2 は、⼀般的な AO チャンネルパッドの構成を⽰しています。
図 3-2. アナログ出⼒チャンネルパッド構成
B SC8 56
+
22
AO GND
A
AO 0
55
A SC9 21
AO 1
B +
54
20
AO GND
表 3-1 は、SCB-68A のアナログ出⼒チャンネル 0 および 1 と、それらのコンポーネン
ト位置 A と B を表しています。
表 3-1. アナログ出⼒チャンネルのコンポーネント位置
チャンネル
位置 A* および B†
AO 0
SC8
AO 1
SC9
* A 位置には表面マウントの 0 Ω 抵抗があり、この位置を使⽤する場合は抵抗を除去する必
要があります。A 位置からカスタムコンポーネントを除去する場合は、0 Ω 抵抗を再び取り
付ける必要があります。
† B 位置には、2 つのコンポーネントを並列接続するために使⽤するスルーホールパッドがあ
ります。
3-2 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
ローパスフィルタ処理
ローパスフィルタは、カットオフ周波数を超える信号、または⾼周波数ストップバン
ド信号を大きく減衰します。ローパスフィルタは、カットオフ周波数より低い信号、
または低周波数パスバンド信号は減衰しません。ローパスフィルタの位相シフトが周
波数に対して線形である状態が理想的です。線形位相シフトにより、すべての周波数
の信号成分が、周波数に関係なく⼀定の時間遅延し、信号全体の形状が維持されます。
実際には、ローパスフィルタはこのような理想的なフィルタの特性に近似する伝達関
数が⼊⼒信号に適⽤されます。フィルタ特性は、ボードプロットまたは伝達関数を表
すプロットを解析して算出できます。
図 3-3 と図 3-4 は、理想的フィルタと実際のフィルタの各ボードプロットと、各伝達
関数の減衰を⽰しています。
䝀䜲䞁
図 3-3. 理想的フィルタの伝達関数の減衰
䝟䝇䝞䞁䝗
䝇䝖䝑䝥䝞䞁䝗
fc
ᑐᩘ࿘Ἴᩘ
䝀䜲䞁
図 3-4. 実際のフィルタの伝達関数の減衰
䝟䝇䝞䞁䝗
䝇䝖䝑䝥䝞䞁䝗
㑄⛣㡿ᇦ
fc
ᑐᩘ࿘Ἴᩘ
© National Instruments | 3-3
第3章
アナログ出⼒波形
カットオフ周波数 fc は、ゲインが 3dB に低下する点での周波数です。図 3-3 は、理
想的フィルタによって、fc より⾼いすべての周波数に対してゲインが 0 に低下する様
子を⽰しています。したがって、fc はフィルタを通過して出⼒に達することがありま
せん。実際のフィルタでは、fc より⾼い周波数のゲインが絶対的に 0 にならず、パス
バンドとストップバンドの間に遷移領域、パスバンドにリプルが存在し、またストッ
プバンドに有限的な減衰ゲインがあります。
実際のフィルタの位相応答には非線形な部分があり、⾼周波数信号の遅延が低周波数
信号よりも⻑くなり、信号全体の形状が変形します。たとえば、図 3-5 の方形波に理
想的フィルタを適⽤すると、⼊⼒のエッジが平滑化されるのに対し、実際のフィルタ
では信号の⾼周波数成分が遅延するためリンギングが発⽣します。
㟁ᅽ (V)
図 3-5. 方形波⼊⼒信号
᫬㛫 (t)
図 3-6 と図 3-7 は、理想的フィルタと実際のフィルタにおける方形波の相違を⽰して
います。
㟁ᅽ (V)
図 3-6. 方形波⼊⼒信号に対する理想的フィルタの応答
᫬㛫 (t)
3-4 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
㟁ᅽ (V)
図 3-7. 方形波⼊⼒信号に対する実際のフィルタの応答
᫬㛫 (t)
1 極ローパス RC フィルタ
図 3-8 は、抵抗(R)とキャパシタ(C)で構成される簡単な並列回路で、R が出⼒電
圧(Vm)と想定された場合の伝達関数を⽰しています。
図 3-8. 簡易 RC ローパスフィルタ
R
C
Vin
Vm
伝達関数は、以下の定数を 1 極ローパスフィルタを数学的に表したものです。
1
--------------------2πRC
この式 3-1 を使⽤して、簡単な抵抗とキャパシタの回路のローパスフィルタを設計で
きます。このとき、fc は抵抗とキャパシタの値によってのみ決定されます。
G
T ( s ) = -------------------------------------------1 + ( 2πRC )s
(3-1)
ここで、G は DC ゲイン、s は周波数ドメインを表します。
ローパス処理に使⽤するコンポーネントを選択する
回路内のコンポーネントの値を決定するには、R(10 kΩ が適当)を固定して、式 3-1
から C を以下のように求めます。
1
C = ---------------------2πRfc
(3-2)
式 3-2 の fc はカットオフ周波数です。
© National Instruments | 3-5
第3章
アナログ出⼒波形
正確な値を得るためには、以下の特性を備えた抵抗を選択する必要があります。
•
•
•
•
•
•
低ワット量(約 0.125 W)
確度 5% 以上
温度安定性
許容誤差 5%
AXL パッケージ(推奨)
炭素または⾦属⽪膜(推奨)
以下の特性を持つキャパシタを推奨します。
•
•
•
AXL または RDL パッケージ
許容誤差 20%
最大電圧 25 V
アナログ出⼒信号でのローパス平滑化フィルタにコン
ポーネントを追加する
図 3-8 のように、2 つのコンポーネントで構成される回路でアナログ出⼒に適⽤でき
る簡単な RC フィルタを作成できます。アナログ出⼒にローパスフィルタを作成する
には、図 3-9 に⽰されているように、抵抗を A の位置、キャパシタを B の位置に配
置します。
SCB-68A は、A の位置に表面マウントの 0 Ω 抵抗が取り付けられた状態で出荷されま
す。この位置を使⽤する時は、必ず抵抗を取り外してください。両方のアナログ出⼒
チャンネルのコンポーネント位置は、表 3-1 を参照してください。
図 3-9. アナログ出⼒ローパスフィルタの SCB-68A 回路図
B SC8 56
+
22
AO GND
A
AO 0
55
アナログ出⼒ローパスフィルタ処理アプリケーション
以下の⽤途では、ローパスフィルタ処理の利点を活⽤できます。
•
外部回路の保護 — ローパスフィルタは、AO 信号の階段状になっている曲線を平
滑化することができます。曲線が平滑でない AO 信号は、接続された外部回路に
対して有害となる場合があります。図 3-10 は、⼊⼒信号が階段状の信号である
場合のローパスフィルタの出⼒を⽰しています。
3-6 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
㟁ᅽ (V)
図 3-10. AO 信号のローパスフィルタ処理
᫬㛫 (t)
•
アナログ出⼒信号をグリッチ除去する — ローパスフィルタを使⽤して、アナロ
グ出⼒信号からグリッチを減らすことができます。DAC を使⽤して波形を⽣成
する場合、出⼒信号でグリッチが発⽣することがあります。これらのグリッチ
は、DAC の電圧が切り替わるときに解放される電荷によって発⽣するものであ
り、正常です。最大グリッチは DAC コードの最大ビットが変化するときに発⽣
します。ローパスグリッチ除去フィルタを作成して、これらのグリッチを周波数
や出⼒信号の特性に応じてある程度除去することができます。グリッチ除去フィ
ルタのカットオフ周波数を選択するには、お使いの DAQ デバイスの関連ドキュ
メントでグリッチの最大継続時間を参照してください。
電圧を減衰する
トランスデューサはチャンネルごとに 10 VDC 以上を⽣成できますが、DAQ デバイ
スは各チャンネルで 10 VDC 以上を読み取れません。したがって、トランスデューサ
からの出⼒信号を DAQ デバイスの仕様にあう電圧まで減衰する必要があります。
図 3-11 は、分圧器を使⽤するトランスデューサからの出⼒信号を減衰する方法を⽰
しています。
図 3-11. 分圧器で電圧を減衰する
R1
+
Vin
+
R2
–
Vm
–
分圧器は、2 つの抵抗(R1 と R2)の間の⼊⼒電圧(Vin)を分圧して、各抵抗の電圧を
Vin より大幅に低くします。DAQ デバイスが測定できる Vm は、式 3-3 で計算します。
R2
V m = V in  -------------------------
R 1 + R 2 
(3-3)
© National Instruments | 3-7
第3章
アナログ出⼒波形
分圧器回路全体のゲインは、式 3-4 で計算します。
Vm
R2
G = ---------- = -----------------------V in
R1 + R2
(3-4)
式 3-4 の確度は、使⽤する抵抗の許容差によって異なります。
注意 SCB-68A は、30 Vrms/42 Vpk/60 VDC を超える⼊⼒電圧には適してい
ません。これは、ユーザが追加した分圧器によって電圧を DAQ デバイス
の⼊⼒範囲内に減衰したとしても変わりません。30 Vrms/42 Vpk/60 VDC を
超える⼊⼒電圧を使⽤すると、SCB-68A や接続されているデバイス、およ
びホストコンピュータを破損する恐れがあります。過電圧も作業者の感電
の原因となります。
電圧を減衰するコンポーネントを選択する
抵抗を設定するには、以下の手順に従ってください。
1.
2.
R2 の値を選択します(推奨値は 10 kΩ)。
式 3-3 で R1 の値を計算します。
R1 は、以下の値を元に計算します。
• トランスデューサの最大 Vin
• DAQ デバイスへの最大⼊⼒電圧(<10 VDC)
電圧減衰の確度に関する注意事項
電圧を減衰する際に最良の結果を出すには、以下の特性を備えた抵抗を選択してくだ
さい。
•
•
•
•
•
•
低ワット量(約 0.125 W)
確度 5% 以上
安定した温度
許容誤差 5%
AXL パッケージ(推奨)
炭素または⾦属⽪膜(推奨)
R1 と R2 が温度に対応しているかを確認します。対応していない場合はシステムの読
み取り値が常に誤っている可能性があります。
アナログ出⼒信号での減衰電圧にコンポーネントを追
加する
SCB-68A の AO 0 および AO 1 ピンの電圧減衰に使⽤する 2 抵抗回路は、図 3-12 のよ
うに作成します。SCB-68A は、A の位置に表面マウントの 0 Ω 抵抗が取り付けられた
3-8 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
状態で出荷されます。この位置を使⽤する時は、必ず抵抗を取り外してください。両
方のアナログ出⼒チャンネルのコンポーネント位置は、表 3-1 を参照してください。
図 3-12. アナログ出⼒減衰の SCB-68A 回路図
B SC8 56
+
22
AO GND
A
AO 0
55
抵抗を位置 A および B に設置し、式 3-5 に従ってゲインを計算します。
RB
G = -------------------------------( RB + RA )
(3-5)
アナログ出⼒分圧器
アナログ出⼒に図 3-11 に⽰す回路を使⽤すると、出⼒インピーダンスは変化します。
したがって、R1 と R2 の値には、最終出⼒インピーダンスの値ができるだけ低くなる
値に設定する必要があります。各デバイスの出⼒インピーダンスについては、デバイ
スの仕様を参照してください。図 3-13 は、出⼒インピーダンスの計算に使⽤する電
子回路を⽰しています。
図 3-13. 出⼒インピーダンスの計算に使⽤する電子回路
R1
ฟຊ
䜲䞁䝢䞊䝎䞁䝇
Zout
R2
以下の式は、R1、R2、Zout の間の関係を⽰しています。このとき、Zout は古い出⼒イ
ンピーダンス、Zout2 は新しい出⼒インピーダンスを⽰しています。
( Z out + R 1 ) × R 2
Z out2 = -----------------------------------------------------Z out + R 1 + R 2
© National Instruments | 3-9
PFI 0 およびデジタル⼊⼒測定
4
この章では、ローパスフィルタ処理および減衰電圧アプリケーションで SCB-68A の
空いているコンポーネント位置にコンポーネントを追加して信号を調整する方法を含
む、デジタル⼊⼒および PFI 0 測定の実⾏と PFI 0 信号の⽣成に関連するさまざまなト
ピックについて説明します。
注意 コンポーネントはユーザの責任にて追加してください。NI は、不適
切に追加されたコンポーネントによる損傷の責任を負いません。
この章で説明するアプリケーション以外にも、SCB-68A のコンポーネントパッドや
汎⽤ブレッドボード領域などを使⽤して、さまざまなタイプの信号調整を実⾏できま
す。コンポーネントの追加方法およびはんだ付けやはんだ除去の方法については、
第 1 章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68A にコンポーネントをはんだ付け / はんだ
除去する」セクションを参照してください。
この章で説明されたアプリケーションの 1 つ、またはカスタム回路を作成した後に、
第 1 章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68A をセットアップする」セクションで
Measurement & Automation Explorer(MAX)で SCB-68A を構成する方法を参照して
ください。MAX で仮想チャンネルを作成して、カスタムスケールを作成するか、使⽤
するトランスデューサのタイプに電圧レンジを関連付けることができます。
PFI 0 チャンネルパッド構成
SCB-68A を 68 ピンまたは 100 ピン MIO DAQ デバイスに接続する場合、SCB-68A の
SC10 コンポーネントパッドを使⽤して PFI 0 を調整できます。図 4-1 は、PFI 0 のデ
ジタルトリガ回路を⽰します。
図 4-1. デジタルトリガ回路
A
PFI 0/AI START TRIG
(I/O䝢䞁11)
SC10
D GND
(I/O䝢䞁44)
PFI 0/AI START TRIG
䝛䝆␃䜑ᘧ➃Ꮚ
B
D GND䝛䝆␃䜑ᘧ➃Ꮚ
© National Instruments | 4-1
第4章
PFI 0 およびデジタル⼊⼒測定
図 4-2 は、PFI 0 のデジタル⼊⼒チャンネルの構成を⽰しています。
図 4-2. デジタル⼊⼒チャンネルパッド構成
45 SC10
11
PFI 0
A
+
44
B
D GND
SCB-68A は、A の位置に表面マウントの 0 Ω 抵抗が取り付けられた状態で出荷されま
す。この位置を使⽤する時は、必ず抵抗を取り外してください。A 位置からカスタム
コンポーネントを除去する場合は、0 Ω 抵抗を再び取り付ける必要があります。B 位
置には、2 つのコンポーネントを並列接続するために使⽤するスルーホールパッドが
あります。
ローパスフィルタ処理
ローパスフィルタは、カットオフ周波数を超える信号、または⾼周波数ストップバン
ド信号を大きく減衰します。ローパスフィルタは、カットオフ周波数より低い信号、
または低周波数パスバンド信号は減衰しません。ローパスフィルタの位相シフトが周
波数に対して線形である状態が理想的です。線形位相シフトにより、すべての周波数
の信号成分が、周波数に関係なく⼀定の時間遅延し、信号全体の形状が維持されます。
実際には、ローパスフィルタはこのような理想的なフィルタの特性に近似する伝達関
数が⼊⼒信号に適⽤されます。フィルタ特性は、ボードプロットまたは伝達関数を表
すプロットを解析して算出できます。
4-2 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
図 4-3 と図 4-4 は、理想的フィルタと実際のフィルタの各ボードプロットと、各伝達
関数の減衰を⽰しています。
䝀䜲䞁
図 4-3. 理想的フィルタの伝達関数の減衰
䝟䝇䝞䞁䝗
䝇䝖䝑䝥䝞䞁䝗
fc
ᑐᩘ࿘Ἴᩘ
䝀䜲䞁
図 4-4. 実際のフィルタの伝達関数の減衰
䝟䝇䝞䞁䝗
䝇䝖䝑䝥䝞䞁䝗
㑄⛣㡿ᇦ
fc
ᑐᩘ࿘Ἴᩘ
カットオフ周波数 fc は、ゲインが 3dB に低下する点での周波数です。図 4-3 は、理
想的フィルタによって、fc より⾼いすべての周波数に対してゲインが 0 に低下する様
子を⽰しています。したがって、fc はフィルタを通過して出⼒に達することがありま
せん。実際のフィルタでは、fc より⾼い周波数のゲインが絶対的に 0 にならず、パス
バンドとストップバンドの間に遷移領域、パスバンドにリプルが存在し、またストッ
プバンドに有限的な減衰ゲインがあります。
実際のフィルタの位相応答には非線形な部分があり、⾼周波数信号の遅延が低周波数
信号よりも⻑くなり、信号全体の形状が変形します。たとえば、図 4-5 の方形波に理
想的フィルタを適⽤すると、⼊⼒のエッジが平滑化されるのに対し、実際のフィルタ
では信号の⾼周波数成分が遅延するためリンギングが発⽣します。
© National Instruments | 4-3
第4章
PFI 0 およびデジタル⼊⼒測定
㟁ᅽ (V)
図 4-5. 方形波⼊⼒信号
᫬㛫 (t)
図 4-6 と図 4-7 は、理想的フィルタと実際のフィルタにおける方形波の相違を⽰して
います。
㟁ᅽ (V)
図 4-6. 方形波⼊⼒信号に対する理想的フィルタの応答
᫬㛫 (t)
㟁ᅽ (V)
図 4-7. 方形波⼊⼒信号に対する実際のフィルタの応答
᫬㛫 (t)
1 極ローパス RC フィルタ
図 4-8 は、抵抗(R)とキャパシタ(C)で構成される簡単な並列回路で、R が出⼒電
圧(Vm)と想定された場合の伝達関数を⽰しています。
4-4 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
図 4-8. 簡易 RC ローパスフィルタ
R
C
Vin
Vm
伝達関数は、以下の定数を 1 極ローパスフィルタを数学的に表したものです。
1
--------------------2πRC
この式 4-1 を使⽤して、簡単な抵抗とキャパシタの回路のローパスフィルタを設計で
きます。このとき、fc は抵抗とキャパシタの値によってのみ決定されます。
G
T ( s ) = -------------------------------------------1 + ( 2πRC )s
(4-1)
ここで、G は DC ゲイン、s は周波数ドメインを表します。
ローパス処理に使⽤するコンポーネントを選択する
回路内のコンポーネントの値を決定するには、R(10 kΩ が適当)を固定して、式 4-1
から C を以下のように求めます。
1
C = ---------------------2πRfc
(4-2)
式 4-2 の fc はカットオフ周波数です。
正確な値を得るためには、以下の特性を備えた抵抗を選択する必要があります。
•
•
•
•
•
•
低ワット量(約 0.125 W)
確度 5% 以上
温度安定性
許容誤差 5%
AXL パッケージ(推奨)
炭素または⾦属⽪膜(推奨)
以下の特性を持つキャパシタを推奨します。
•
•
•
AXL または RDL パッケージ
許容誤差 20%
最大電圧 25 V
© National Instruments | 4-5
第4章
PFI 0 およびデジタル⼊⼒測定
デジタルトリガ⼊⼒信号でのローパスデジタルフィル
タ処理にコンポーネントを追加する
図 4-8 のように、2 つのコンポーネントで構成される回路でデジタル⼊⼒に適⽤でき
る簡単な RC フィルタを作成できます。PFI 0 では、抵抗を A の位置に、コンデンサ
を B の位置に追加します。デジタル⼊⼒チャンネルパッド構成については、図 4-9 を
参照してください。
SCB-68A は、A の位置に表面マウントの 0 Ω 抵抗が取り付けられた状態で出荷されま
す。この位置を使⽤する時は、必ず抵抗を取り外してください。
図 4-9. デジタルトリガ⼊⼒ローパスフィルタの SCB-68A 回路図
45 SC10
11
PFI 0
A
+
44
B
D GND
PFI 0 ローパスフィルタ処理アプリケーション
ローパスフィルタは、デジタルトリガ⼊⼒信号のノイズを平滑化するためのデバウン
シングフィルタとして使⽤することもできます。この場合ローパスフィルタによっ
て、信号を有効なデジタルトリガとして認識するために DAQ デバイスのトリガ検出
回路が有効になります。
㟁ᅽ (V)
図 4-10. ⾼周波数成分を持つデジタルトリガ⼊⼒信号
TTLㄽ⌮
HIGH
TTLㄽ⌮
LOW
᫬㛫 (t)
4-6 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
図 4-11 で⽰すように、デジタル信号にローパスフィルタを適⽤して⾼周波数成分を
除去して、よりきれいなデジタル信号を得ることができます。
㟁ᅽ (V)
図 4-11. デジタルトリガ⼊⼒信号のローパスフィルタ処理
᫬㛫 (t)
メモ フィルタ次数により、DAQ デバイスがトリガ⼊⼒を受信してからデ
ジタルトリガ⼊⼒信号を検出するまで、使⽤するフィルタによって⼀定時
間の遅延があります。
電圧を減衰する
トランスデューサはチャンネルごとに 10 VDC 以上を⽣成できますが、DAQ デバイ
スは各チャンネルで 10 VDC 以上を読み取れません。したがって、トランスデューサ
からの出⼒信号を DAQ デバイスの仕様にあう電圧まで減衰する必要があります。
図 4-12 は、分圧器を使⽤するトランスデューサからの出⼒信号を減衰する方法を⽰
しています。
図 4-12. 分圧器で電圧を減衰する
R1
+
Vin
+
R2
–
Vm
–
分圧器は、2 つの抵抗(R1 と R2)の間の⼊⼒電圧(Vin)を分圧して、各抵抗の電圧を
Vin より大幅に低くします。DAQ デバイスが測定できる Vm は、式 4-3 で計算します。
R2
V m = V in  -------------------------
R 1 + R 2 
(4-3)
© National Instruments | 4-7
第4章
PFI 0 およびデジタル⼊⼒測定
分圧器回路全体のゲインは、式 4-4 で計算します。
Vm
R2
G = ---------- = -----------------------V in
R1 + R2
(4-4)
式 4-4 の確度は、使⽤する抵抗の許容差によって異なります。
注意 SCB-68A は、30 Vrms/42 Vpk/60 VDC を超える⼊⼒電圧には適してい
ません。これは、ユーザが追加した分圧器によって電圧を DAQ デバイス
の⼊⼒範囲内に減衰したとしても変わりません。30 Vrms/42 Vpk/60 VDC を
超える⼊⼒電圧を使⽤すると、SCB-68A や接続されているデバイス、およ
びホストコンピュータを破損する恐れがあります。過電圧も作業者の感電
の原因となります。
電圧を減衰するコンポーネントを選択する
抵抗を設定するには、以下の手順に従ってください。
1.
2.
R2 の値を選択します(推奨値は 10 kΩ)。
式 4-3 で R1 の値を計算します。
R1 は、以下の値を元に計算します。
• トランスデューサの最大 Vin
• DAQ デバイスへの最大⼊⼒電圧(<10 VDC)
電圧減衰の確度に関する注意事項
電圧を減衰する際に最良の結果を出すには、以下の特性を備えた抵抗を選択してくだ
さい。
•
•
•
•
•
•
低ワット量(約 0.125 W)
確度 5% 以上
安定した温度
許容誤差 5%
AXL パッケージ(推奨)
炭素または⾦属⽪膜(推奨)
R1 と R2 が温度に対応しているかを確認します。対応していない場合はシステムの読
み取り値が常に誤っている可能性があります。
4-8 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
デジタル⼊⼒での減衰電圧にコンポーネントを追加する
SCB-68A の PFI 0 ピンの電圧減衰に使⽤する 2 抵抗回路は、図 4-13 のように作成します。
SCB-68A は、SC10 の位置に表面マウントの 0 Ω 抵抗が取り付けられた状態で出荷さ
れます。この位置を使⽤する時は、必ず抵抗を取り外してください。
図 4-13. デジタル⼊⼒減衰の SCB-68A 回路図
45 SC10
11
PFI 0
A
+
44
B
D GND
PFI 0 には位置 A と B を使⽤し、式 4-5 に従ってゲインを計算します。
B
G = ------------------------(B + A)
(4-5)
デジタル⼊⼒分圧器
図 4-12 の Vin を使⽤して TTL 信号を供給する場合は、R2 の電圧降下が 5 V を超えない
ように Vin を決定する必要があります。
注意 R2 の電圧降下が 5 V を超えると、DAQ デバイスの内部回路が破損す
る恐れがあります。NI は、SCB-68A と DAQ デバイスの誤った使⽤による
デバイスの破損については責任を負いかねます。
© National Instruments | 4-9
5
ヒューズおよび電源情報
コンポーネントの追加方法およびはんだ付けやはんだ除去の方法については、第 1
章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68A にコンポーネントをはんだ付け / はんだ除去
する」セクションを参照してください。
電源回路
図 5-1 は、SCB-68A 上の電源回路を表しています。
図 5-1. +5 V 電源
+5 V䝛䝆␃䜑ᘧ➃Ꮚ
F1
1A
+5 V
(I/O䝢䞁8)
R20
(䜸䝥䝅䝵䞁)
ACC㟁※㠀ᢞධ
(NC)
S2.2
ACC㟁※ᢞධ
R21
+5 V
D GND
(I/O䝢䞁7)
AI GND
(I/O䝢䞁56)
D GND
䝛䝆␃䜑ᘧ➃Ꮚ
S2.3
AI GND
䝛䝆␃䜑ᘧ➃Ꮚ
㠀MIO
(NC)
MIO
C2
(10 μF)
C1
(0.1 μF)
C6
(10 μF)
AI
C4
(0.1 μF)
AI
㠀MIO
(NC)
S2.1 MIO
AI
ヒューズ
⼀部の DAQ デバイスはピン 8 とピン 14 に +5 V 電源を供給します。図 1-2、
「SCB-68A プリント回路基板図」に⽰されているように、DAQ デバイスのピン 8 は 1
A のセルフリセットヒューズで保護されています。ピン 8 をグランドに短絡すると、
SCB-68A でヒューズが飛びます。ピン 14 は SCB-68A でヒューズ保護されていませ
ん。ピン 14 を短絡すると、DAQ デバイスのヒューズが切れる原因となります。
DAQ デバイスをオンにしても SCB-68A が動作しない場合は、SCB-68A のスイッチ設
定および DAQ デバイスの出⼒ヒューズ(装備されている場合)を確認します。
© National Instruments | 5-1
第5章
ヒューズおよび電源情報
電源フィルタを追加する
注意 電源フィルタを変更する場合は、+5 V の電源ラインから 100 mA 以
上の電⼒を供給しないでください。
470 Ω の直列抵抗(R21)は、SCB-68A の +5 V 電源⽤の電源フィルタの⼀部です。
フィルタ設計の性質により、フィルタ処理済みの +5 V に負荷が発⽣すると、
SCB-68A 回路およびネジ留め式端子 8 に供給される電圧が減少します。図 1-2、
「SCB-68A プリント回路基板図」に⽰されたパッド R20 は、R21 と並列に設置されて
います。必要であれば、フィルタで使⽤される全体の抵抗値を下げて負荷の影響を減
らすために、抵抗を設置することができます。しかし、D GND から AI GND および
AO GND の容量カプリング時にフィルタがバイパスされるため、R20 を完全に短絡
させることは推奨できません。
注意 コンポーネントはユーザの責任にて追加してください。NI は、不適
切に追加されたコンポーネントによる損傷の責任を負いません。
注意 NI は、SCB-68A と DAQ デバイスの誤った使⽤によるデバイスの破
損については責任を負いかねます。
5-2 | ni.com
A
仕様
この付録には、SCB-68A の仕様⼀覧が記載されています。これらの仕様は、特に記
述がない限りは 25 ℃の環境下におけるものです。
注意 SCB-68A に危険電圧(>30 Vrms/42 Vpk/60 VDC)を接続しないでくだ
さい。
温度センサ
確度 ................................................................................ 0 〜 70 ℃の範囲で ±1.0 ℃
所要電⼒
消費電⼒(+5 VDC、±5%)
標準 ...................................................................... 信号調節モジュールなしの場合 1 mA
最大 ...................................................................... ホストコンピュータから 800 mA
メモ 電⼒仕様は、内部電源を使⽤している場合はホストコンピュータの
電源に、外部電源を使⽤している場合は +5 V のネジ留め式端子に接続され
た外部電源に関連します。SCB-68A の最大消費電⼒は、設置されている信
号調整コンポーネントと汎⽤ブレッドボード領域のすべての回路によって
決定されます。SCB-68A がホストコンピュータから電源供給されている場
合は、最大 +5 V の電流引き込み(ヒューズによって制限)は 800 mA です。
ヒューズ
定格 ................................................................................ 1.10 A、8 VDC SMT PTC ヒューズ(ユーザ
が交換可能)
物理特性
外形寸法(脚部含む)........................................... 14.7 × 14.7 × 3.0 cm (5.8 × 5.8 × 1.2 in.)
重量 ................................................................................ 644 g(1 lb 7 oz)
I/O コネクタ .............................................................. 1 つの 68 ピンオス SCSI コネクタ
© National Instruments | A-1
付録 A
仕様
ネジ留め式端子 ...............................................................68、ネジ留め端子では全 I/O 信号が利⽤可能
線番 .......................................................................14 〜 30 AWG
トルク ..................................................................0.5 〜 0.6 N · m(4.4 〜 5.3 in. · lb)
スルーホールパッド...............................................0.8 〜 0.9 mm(直径)
安全電圧
30 Vrms/42 Vpk/60 VDC を超えない電圧だけを接続してください。
環境
温度
動作時 ..................................................................0 〜 70 ℃
保管時 ..................................................................-20 〜 70 ℃
相対湿度
動作時 ..................................................................5 〜 90% RH(結露なきこと)
保管時 ..................................................................5 〜 90% RH(結露なきこと)
汚染度............................................................................2
最大使⽤⾼度 .............................................................2,000 m
室内使⽤のみ。
安全性
この製品は、計測、制御、実験に使⽤される電気装置に関する以下の規格および安全
性の必要条件を満たします。
•
•
IEC 61010-1、EN 61010-1
UL 61010-1、CSA 61010-1
メモ UL およびその他の安全保証については、製品ラベルまたは「オンラ
イン製品認証」セクションを参照してください。
電磁両⽴性
この製品は、計測、制御、実験に使⽤される電気装置に関する以下の EMC 規格の必
要条件を満たします。
•
•
•
•
•
EN 61326-1 (IEC 61326-1): Class A エミッション、基本イミュニティ
EN 55011 (CISPR 11): Group 1、Class A エミッション
AS/NZS CISPR 11: Group 1、Class A エミッション
FCC 47 CFR Part 15B: Class A エミッション
ICES-001: Class A エミッション
A-2 | ni.com
NI SCB-68A ユーザマニュアル
メモ 米国では(FCC 47 CFR に従って)、Class A 機器は商業、軽工業、お
よび重工業の設備内での使⽤を目的としています。欧州、カナダ、オース
、Class A 機
トラリア、およびニュージーランドでは(CISPR 11 に従って)
器は重工業の設備内のみでの使⽤を目的としています。
メモ Group 1 機器とは(CISPR 11 に従って)材料の処理または検査 / 分
析の目的で無線周波数エネルギーを意図的に⽣成しない工業⽤、科学、ま
たは医療向け機器のことです。
メモ EMC 宣言および認証については、「オンライン製品認証」セクショ
ンを参照してください。
CE マーク準拠
この製品は、該当する EC 理事会指令による基本的要件に適合しています。
•
•
2006/95/EC、低電圧指令(安全性)
2004/108/EC、電磁両⽴性指令(EMC)
オンライン製品認証
この製品のその他の適合規格については、この製品の適合宣言(DoC)をご覧くだ
さい。この製品の製品認証および適合宣言を⼊手するには、ni.com/
certification にアクセスして型番または製品ラインで検索し、保証の欄の該当す
るリンクをクリックしてください。
環境管理
ナショナルインスツルメンツは、環境に優しい製品の設計および製造に努めていま
す。NI は、製品から特定の有害物質を除外することが、環境および NI のお客様に
とって有益であると考えています。
環境に関する詳細は、ni.com/environment からアクセス可能な「Minimize Our
Environmental Impact」ページ(英語)を参照してください。このページには、ナ
ショナルインスツルメンツが準拠する環境規制および指令、およびこのドキュメント
に含まれていないその他の環境に関する情報が記載されています。
© National Instruments | A-3
付録 A
仕様
廃電気電子機器(WEEE)
欧州のお客様へ 製品寿命を過ぎたすべての製品は、必ず WEEE リサイク
ルセンターへ送付してください。WEEE リサイクルセンターおよびナショ
ナルインスツルメンツの WEEE への取り組み、および廃電気電子機器の
WEEE 指令 2002/96/EC 準拠については、ni.com/environment/weee
(英語)を参照してください。
⬉ᄤֵᙃѻક∵ᶧ᥻ࠊㅵ⧚ࡲ⊩ ˄Ё೑ RoHS˅
Ё೑ᅶ᠋ National Instruments ヺড়Ё೑⬉ᄤֵᙃѻકЁ䰤ࠊՓ⫼ᶤѯ᳝ᆇ⠽䋼ᣛҸ
(RoHS)DŽ݇Ѣ National Instruments Ё೑ RoHS ড়㾘ᗻֵᙃˈ䇋ⱏᔩ ni.com/
environment/rohs_chinaDŽ (For information about China RoHS compliance,
go to ni.com/environment/rohs_china.)
A-4 | ni.com
NI サービス
B
ナショナルインスツルメンツは、お客さまを成功に導く手助けとしてグローバルサー
ビスとサポートを提供しています。デプロイメントや継続的メンテナンスにおける計
画から開発などの、アプリケーションライフサイクルの各段階で役⽴つトレーニング
および認定プログラムに加え、製品サービスもご利⽤ください。
製品サービスを利⽤するには、ni.com/myproducts で製品を登録してください。
登録されている NI 製品をご使⽤のユーザには次の特典があります。
• 適⽤される製品サービスへのアクセス。
• オンラインアカウントによる簡単な製品管理。
• 製品に関する重要な通知、ソフトウェアアップデート、サービス期限の通知を受信。
ナショナルインスツルメンツ ni.com のユーザプロファイルにログインして、お客様
向けサービス⽤にカスタマイズされたアクセスページを表⽰します。
サービスとリソース
•
•
メンテナンスとハードウェアサービス —NI は、ご使⽤のシステムの確度および
信頼性の要件を確認する手助けや、製品の寿命期間にわたって確度を維持し、ダ
ウンタイムを最⼩限に抑えることができるように、保証や予備製品およびキャリ
ブレーションサービスを提供しています。詳細については、ni.com/jp/
services を参照してください。
–
保証と修理 — すべての NI ハードウェア製品には、5 年まで延⻑可能な 1 年
の標準保証が提供されています。NI の修理サービスは、⾼度な訓練を受け
た技術者によりナショナルインスツルメンツサービスセンターで迅速に⾏わ
れ、修理に際しては純正部品のみを使⽤しています。
–
キャリブレーション — 標準のキャリブレーションを通じて、計測器の測定
性能を定量化および改善することができます。NI では、最新式のキャリブ
レーションサービスを提供しています。ご使⽤の製品でキャリブレーション
がサポートされている場合、ni.com/calibration からその製品の
Calibration Certificate(英語)を⼊手してご利⽤になることもできます。
システムインテグレーション — 時間の制約がある場合や社内の技術リソースが
不⾜している場合、またはプロジェクトで簡単に解消しない問題がある場合など
は、ナショナルインスツルメンツのアライアンスパートナーによるサービスをご
利⽤いただけます。詳しくは、最寄りの NI 営業所にお電話いただくか、
ni.com/alliance をご覧ください。
© National Instruments | B-1
付録 B
•
•
•
NI サービス
トレーニングと認定 —NI のトレーニングおよび認定プログラムは、アプリケー
ション開発の習熟度と⽣産性を⾼める最も効果的な方法です。詳細については、
ni.com/training をご覧ください。
– 『NI LabVIEW スキルガイド』は、現在のアプリケーションの習熟度要件の確
認を手助けし、これらのスキルを習得するための時間や予算の制約と個人的
な学習方法の好みに合ったオプションを提供しています。これらのカスタム
パスを確認するには、ni.com/skills-guide を参照してください。
– NI では、お客様のニーズに応じて、講師による各国の施設でのクラスや、
お客様の施設で⾏う出張コース、およびオンラインコースなど、複数の言語
および形式のコースを提供しています。
技術サポート —ni.com/support でのサポートには以下のリソースが含まれます。
– セルフヘルプリソース —ni.com/support では、ソフトウェアドライバと
アップデート、検索可能な技術サポートデータベース、製品マニュアル、
トラブルシューティングウィザード、種類豊富なサンプルプログラム、
チュートリアル、アプリケーションノート、計測器ドライバなどをご利⽤い
ただけます。ユーザ登録されたお客様は、NI ディスカッションフォーラム
(ni.com/jp/dforum)にアクセスすることもできます。
– ソフトウェアサポートサービスメンバーシップ — 標準サポート・保守プロ
グラム(SSP)は、NI Developer Suite を含む大部分の NI ソフトウェア製品
に含まれる、毎年更新が必要なプログラムです。このプログラムでは、NI
のアプリケーションエンジニアによる電話または E メールでの個別サポー
トが提供されます。また、SSP の特典を必要な限り中断なく利⽤できる柔軟
な延⻑契約オプションもご利⽤いただけます。詳細については、
ni.com/ssp をご覧ください。
適合宣言(DoC)— 適合宣言とは、その会社の自己適合宣言を⽤いた、さまざ
まな欧州閣僚理事会指令への適合の宣言のことです。この制度により、電磁両⽴
性(EMC) に対するユーザ保護や製品の安全性に関する情報が提供されます。ご
使⽤の製品の適合宣言は、ni.com/certification(英語)から⼊手できます。
その他の技術サポートオプションについては、ni.com/jp/services をご覧いただ
くか、ni.com/contact からお問い合わせください。
また、弊社ウェブサイトの Worldwide Offices セクション(ni.com/niglobal
(英語))から各支社のウェブサイトにアクセスすることもできます。各支社のサイト
では、お問い合わせ先、サポート電話番号、E メールアドレス、現⾏のイベントなど
に関する最新情報を提供しています。
B-2 | ni.com
索引
記号
熱電対断線の検出
差動、2-18
シングルエンド、2-19
熱電対⼊⼒フィルタ処理、2-19
バイアス抵抗、2-20
シングル、2-20
バランスの取れた、2-20
ハイパスフィルタ処理、2-30
アプリケーション、2-32
差動、2-30
シングルエンド、2-31
分圧器、2-39
ローパスフィルタ処理、2-25
アプリケーション、2-26
差動、2-25
シングルエンド、2-26
+5 V 信号
電源(図)、5-1
電源フィルタを追加する、5-2
P
PFI 0、4-1
回路図(図)、4-1
電圧を減衰する、4-9
ローパスフィルタ処理アプリケー
ション、4-6
S
SCB-68 ボードをベースから取り外す、
1-11
あ
アナログ出⼒
回路図(図)、3-1
コンポーネント位置(表)、3-2
チャンネルパッドの構成、2-6
電圧を減衰する、3-8
分圧器、3-9
ローパスフィルタ処理
アプリケーション、3-6
平滑化フィルタ、3-6
アナログ⼊⼒
回路図(図)、2-2
コンポーネント位置(表)、2-5
信号を接続する、2-6
チャンネルパッドの構成、2-2
電圧を減衰する、2-37
差動、2-37
シングルエンド、2-38
電流⼊⼒測定、2-34
差動、2-34
シングルエンド、2-34
い
1極
ハイパス RC フィルタ、2-29
ローパス RC フィルタ
アナログ出⼒、3-5
アナログ⼊⼒、2-23
デジタルトリガ、4-4
う
ウェブリソース、B-1
お
温度センサ
確度、2-17
出⼒、2-17
か
回路図
+5 V 電源(図)、5-1
PFI 0(図)、4-1
アナログ出⼒(図)、3-1
アナログ⼊⼒(図)、2-2
© National Instruments | 索引 -1
索引
デジタルトリガ(図)、4-1
デジタル⼊⼒(図)、4-1
冷接点補償(図)、2-2
関連ドキュメント、1-13
き
技術サポート、B-1
基準化シングルエンド接続
グランド基準型信号ソースを使⽤す
る条件、2-14
浮動型信号ソースと使⽤する、2-12
浮動型信号ソースを使⽤する条件、
2-8
く
グランド基準型信号ソース
NRSE モードで使⽤する、2-15
NRSE モードを使⽤する条件、2-13
RSE モードを使⽤する条件、2-14
差動モードで使⽤する、2-14
差動モードを使⽤する条件、2-13
接続する、2-12
説明、2-12
こ
誤差の原因、熱電対断線の検出、2-19
コンポーネント
位置
アナログ出⼒(表)、3-2
アナログ⼊⼒(表)、2-5
選択する
電圧を減衰する、2-36、3-8、
4-8
電流⼊⼒測定、2-33
ハイパスフィルタ処理、2-29
ローパスフィルタ処理、2-24、
3-5、4-5
追加する
電圧を減衰する、2-37、3-8、
4-9
電流⼊⼒測定、2-34
ハイパスフィルタ処理、2-30
索引 -2
|
ni.com
ローパスフィルタ処理、2-25、
3-6、4-6
さ
差動接続
グランド基準型信号ソースを使⽤す
る、2-14
グランド基準型信号ソースを使⽤す
る条件、2-13
電流⼊⼒測定、2-34
熱電対断線の検出、2-18
バイアス抵抗
シングル、2-20
バランスの取れた、2-20
ハイパスフィルタ処理、2-30
浮動型信号ソースと使⽤する、2-8
浮動型信号ソースを使⽤する条件、
2-7
ローパスフィルタ処理、2-25
サポート
技術、B-1
し
仕様、A-1
シングルエンド接続
RSE 構成、2-12
電圧を減衰する、2-38
電流⼊⼒測定、2-34
熱電対断線の検出、2-19
ハイパスフィルタ処理、2-31
浮動型信号ソースに基準化シングル
エンド接続を使⽤する条件、2-8
浮動型信号ソースに非基準化シング
ルエンド接続を使⽤する条件、
2-7
浮動型信号ソースの〜、2-12
ローパスフィルタ処理、2-26
シングルバイアス抵抗、2-20
信号
アナログ⼊⼒を接続する、2-6
グランド基準型、2-12
浮動ソース、2-7
NI SCB-68A ユーザマニュアル
せ
接続
アナログ⼊⼒信号、2-6
グランド基準型信号ソース、2-12
シングルエンド、RSE 構成、2-12
浮動型信号ソース、2-7
浮動型信号ソースの差動、2-12
浮動型信号ソースのシングルエン
ド、2-12
そ
測定
電流⼊⼒
アナログ出⼒、3-7
アナログ⼊⼒、2-33
デジタル⼊⼒、4-7
ち
チャンネルパッドの構成
アナログ出⼒、2-6
アナログ⼊⼒、2-2
つ
追加する
コンポーネント、4-1、5-1
チャンネルパッドの構成、
2-20、4-2
電源フィルタ、5-2
て
デジタルトリガ
回路図(図)、4-1
ローパスフィルタ処理
アプリケーション、4-6
デジタル⼊⼒
回路図(図)、4-1
電圧を減衰する、4-9
分圧器、4-9
ローパスフィルタ処理
アプリケーション、4-6
電圧減衰
アナログ出⼒、3-7
アナログ⼊⼒、2-35
デジタル⼊⼒、4-7
分圧器、3-9
電圧減衰の確度に関する注意事項、
2-36、3-8、4-8
電圧を減衰する、2-35、3-7、4-7
PFI 0、4-9
アナログ出⼒、3-8
アナログ⼊⼒、2-37
差動、2-37
シングルエンド、2-38
確度に関する注意事項、2-36、3-8、
4-8
コンポーネント
選択する、2-36、3-8、4-8
追加する、2-37、3-8、4-9
デジタル⼊⼒、4-9
分圧器、3-9
電源フィルタ、5-2
電流⼊⼒測定、2-33
アナログ⼊⼒、2-34
差動、2-34
シングルエンド、2-34
コンポーネントを追加する、2-34
抵抗を選択する、2-33
と
ドキュメント、1-13
NI リソース、B-1
ね
熱電対、2-21、4-2
温度センサ出⼒と確度、2-17
⼊⼒フィルタ処理、2-19
熱電対断線の検出、2-18
誤差の原因、2-19
差動アナログ⼊⼒、2-18
シングルエンドアナログ⼊⼒、
2-19
熱電対断線の検出、2-18
誤差の原因、2-19
© National Instruments | 索引 -3
索引
は
バイアス抵抗、2-20
シングル、2-20
バランスの取れた、2-20
バイアス抵抗を取り付ける、2-20
ハイパスフィルタ処理、2-27、4-7
アナログ⼊⼒、2-30
アプリケーション、2-32
差動、2-30
シングルエンド、2-31
1 極ハイパス RC フィルタ、2-29
コンポーネント
選択する、2-29
追加する、2-30
はんだ付け / はんだ除去する
ガイドライン、1-12
装置、1-11
ひ
非基準化シングルエンド接続
グランド基準型信号ソースを使⽤す
る、2-15
グランド基準型信号ソースを使⽤す
る条件、2-13
浮動型信号ソースと使⽤する、2-11
浮動型信号ソースを使⽤する条件、
2-7
ふ
フィルタ処理
電源、5-2
熱電対⼊⼒、2-19
ハイパス、2-27、4-7
ローパス、2-21、3-3、4-2
浮動型信号ソース
NRSE モードで使⽤する、2-11
RSE モードで使⽤する、2-12
差動モードで使⽤する、2-8
使⽤目的
NRSE モードで〜、2-7
RSE モードで〜、2-8
差動モードで〜、2-7
索引 -4
|
ni.com
接続する、2-7
説明、2-7
プリント回路基板図(図)、1-4
分圧器、3-9
アナログ出⼒、3-9
アナログ⼊⼒、2-39
デジタル⼊⼒、4-9
へ
ヘルプ
技術サポート、B-1
れ
冷接点補償(CJC)回路図(図)、2-2
ろ
ローパスフィルタ処理、2-21、3-3、4-2
アナログ出⼒、3-6
アナログ⼊⼒、2-25
差動、2-25
シングルエンド、2-26
アプリケーション
PFI 0、4-6
アナログ出⼒、3-6
アナログ⼊⼒、2-26
デジタルトリガ、4-6
デジタル⼊⼒、4-6
1 極ローパス RC フィルタ、2-23、
3-5、4-4
コンポーネント
アナログ出⼒に追加する、3-6
アナログ⼊⼒に追加する、2-25
選択する、2-24、3-5、4-5
デジタルフィルタ処理に追加す
る、4-6
Fly UP