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意見がまとまる 板書術

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意見がまとまる 板書術
特集
サク
サク
意見が まとまる
特 集
板書術
意見がサクサクまとまる 板書術
会議で意見がなかなかまとまらず、時間を浪費した―。
こんな経験は誰もが持っているだろう。終わりが見えない会
議の原因は、スバリ「板書」をしていないからだ。あなたが
率先してホワイトボードの前に立ち、会議からムダな時間を
取り除こう。すぐに使えて、意見がサクサクとまとまる五つ
の板書術を紹介する。
(島津 忠承)
42
NIKKEI SYSTEMS 2013.3
<イラスト:ミオササノッチ>
離れ、ホワイトボードのそばに立って
まらなかったりして、時間ばかりが過
会議のテーマは「システム障害時の
参加者に呼びかけた。
「この場ではシ
ぎていく。そんな終わりが見えない会
復旧策」だった。新システムで採用し
ステム障害時の復旧策を検討しましょ
議に参加していると、気持ちが沈んで
た機器にエラーが頻発して障害を引き
う」
。参加者の視線は鈴木さんに移っ
いくものである。
起こしていたのである。根本的な原因
た。その様子を確認した鈴木さんは、
だが、気持ちを沈ませているだけで
は突き止められていない。本稼働まで
ホワイトボードの左側に「検知」
「調査
は何も解決しない。あなたが行動を起
に時間の余裕はなく、別の機器を選び
開始」
「解析」
「判断」
「交換、
対処」
「復旧」
こせば、終わりが見えない会議を打破
直すのも難しい。そこでシステム障害
と書き出した。続いてそれらを指し示
できる。最初に、インターネットイニ
が発生した場合を想定し、早急に復旧
し、
「これが障害発生から復旧までの
シアティブ(IIJ)の鈴木 透さん(プ
する方法を検討する必要があった。
プロセスです。復旧を早めるために、
ロフェッショナルサービス部 課長、写
しかし、会議は口頭での “空中戦”
それぞれのプロセスでどんな対策を打
真)が経験した、ある日の会議を再現
が繰り広げられ、本来の趣旨と違う方
てますか」と参加者に問いかけた。
してみよう。営業担当者に「トラブル
向に進む。復旧策を検討するよりも、
検知の項目を指してA社の担当者に
が発生しているので助けてほしい」と
障害の原因や責任を追及する場と化し
依頼されて出席した会議だった。
たのだ。ユーザー企業の担当者が「誰
の責任だ」とA社の担当者に迫る。こ
“ 空中戦” で会議の趣旨がずれる
れに気圧されたのか、A社の担当者は
会議の参加者は、ユーザー企業の担
当者とベンダー 3社(機器ベンダー A
社、保守ベンダー B社、IIJ)の担当者。
発言できなくなってしまった。
ホワイトボードのそばに立つ
ユーザー側とベンダー側に分かれて、
「このままでは復旧策が出てきそう
二つの机をはさんで向かい合うように
にない」
。そう考えた鈴木さんは席を
空中戦 で解決策の議論にならない
……。
機器ベンダー
誰の責任だ
対策を一緒に
考えましょう
鈴木さん
ユーザー
保守ベンダー
IIJの鈴木 透さん
効果的な板書で前向きな会議に
a.検知
b.調査開始
c.解析
判断
d.交換、対処
e.復旧
検知ツール
があります
補償して
くれるのか
ホワイト
ボード
代替機を用意
できないか
ユーザー
ユーザー
IIJの鈴木さん
解決につな
がる意見が
出ないな
意見がサクサクまとまる 板書術
座っていた(図1)
。
特 集
なかなか意見が出なかったり、まと
一方的なやり
取りに陥った
解決
できるのか
リモート監視で
検知しましょう
視 線 が ホ ワ イト
ボードにそろい、
対
策を前向きに検討
するようになった
1 建設的な意見が出ない会議が板書で変わる
図
相次ぐ機器障害の対応を検討するはずが、趣旨がずれて一方的なやり取りに陥った会議。IIJの鈴木 透さんはホワイトボードに障害対応のプロセスを書き出すことで、前
向きな意見が次々と出る会議に一変させた
NIKKEI SYSTEMS 2013.3
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