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3.公園 (PDF形式, 253.89KB)

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3.公園 (PDF形式, 253.89KB)
Ⅲ.公
園
基準の適用対象
この基準は、都市公園法に規定される都市公園の他、市民の利用する公園に適用しま
す。ただし、公園の地形などによって、この基準を適用することが、公園の特性や機能
を損なうことになる場合は、その限りにおいて適用を除外することができます。
※サイン類、視覚障害者誘導用ブロックについての基本事項は「Ⅴ.情報・案内」を
参照してください。
119
Ⅲ.公園
A.移動
A−1
出入口
整備の基本的考え方
(1)車いす使用者にとって支障のない出入口については、2 か所以上の確保に努め、こ
れと連続した園内での通行動線を確保する。
(2)規模の大きな公園では、他の出入口、その他適切な位置に、その旨がわかる案内板
を設ける。
①勾配
◎すりつけ勾配は、5%(1/20)以下とする。やむを得ない場合でも 8%(約 1/12)以下
とする。
②有効幅員
◎出入口の有効幅員は、140 ㎝以上とする。
③仕上げ
◎表面は、滑りにくく、平たんな仕上げとする。
④車止柵
◎柵の間隔は、有効 90 ㎝で設置する。
○柵の前後に、150 ㎝以上の水平部分を設けることが望ましい。
◎鎖による進入防止策は、視覚障害者には見づらく危険であるため避ける。
⑤段差
◎やむを得ず段差をつける場合は、2 ㎝以下とする。
⑥視覚障害者誘導用ブロック
◎出入口には、点状ブロックを敷設する。
⑦照明
○出入口付近は、できるだけ明るくなるよう、照明施設の配置に配慮する。
120
A−1 出入口
121
Ⅲ.公園
A.移動
A−2
園路
整備の基本的考え方
(1)主な施設を利用するために、車いす使用者に配慮した通行動線を 1 経路は確保する。
(2)視覚障害者の安全な通行動線の確保に配慮する。
①勾配
◎縦断勾配は、4%(1/25)以内を標準とする。
○3%∼4%(約 1/30∼1/25)の勾配が 50m以上続く場合は、途中に 150 ㎝以上の水平部
分を設けることが望ましい。
◎横断勾配は、水勾配程度とし、可能な限り水平にする。
②有効幅員
◎園路の有効幅員は、140 ㎝以上とする。
○車いす使用者同士のすれ違いを必要とする場合は、180 ㎝以上確保することが望ましい。
③仕上げ
◎舗装は、滑りにくく平たんな仕上げとする。
④段差の解消
◎通行動線から出入りする個所の縁石などの段差は、2 ㎝以下とする。
◎切り下げ部分の有効幅員は、140 ㎝以上とする。
◎すりつけ勾配は、5%(1/20)以下とする。やむを得ない場合でも 8%(約 1/12)以下
とする。
◎段差や階段については、スロープによる解消を考慮する。
⑤視覚障害者誘導用ブロック
○誘導対象施設の場所を案内するために、視覚障害者誘導用ブロックを敷設することが望
ましい。
(Ⅴ.情報・案内
C−1視覚障害者誘導用ブロックの項を参考)
122
A−2 園路
123
Ⅲ.公園
A.移動
A−3
スロープ
整備の基本的考え方
通行動線上に段差がある場合は、スロープを設けるなど段差の解消に配慮する。
①勾配
◎スロープの最大縦断勾配は、5%(1/20)以下とする。やむを得ない場合でも 8%(約
1/12)以下とする。
◎横断勾配は設けず、可能な限り水平にする。
②有効幅員
◎スロープの有効幅員は、140 ㎝以上とする。
○すれ違いを必要とする場合は、180 ㎝以上確保することが望ましい。
③水平部分
◎スロープの始終部に、長さ 150 ㎝以上の水平部分を設ける。
◎高低差が 75 ㎝を越えるごとに、長さ 150 ㎝以上の水平部分を設ける
④すべり落ち防止
◎スロープの両側には、高さ 10 ㎝以上の立ち上がりまたは側壁を設置する。
⑤手すり
◎両側に、連続して設ける。やむを得ない場合は片側に設ける。
◎両端は、スロープの始終点より 30 ㎝以上水平に延長する。
(Ⅲ.公園 A−5手すりの項を参考)
⑥路上施設
◎排水などの路上施設は、可能な限り避けるが、やむを得ない場合は通行の支障とならな
いよう考慮する。
⑦視覚障害者誘導用ブロック
○スロープの上り口、下り口には、点状ブロックを敷設するのが望ましい。(延長 250cm
以上の踊り場もスロープの端部とみなし同様に処理する)
⑧照明
○スロープ付近は、できるだけ明るくなるよう、照明施設の配置に配慮する。
⑨その他
(Ⅲ.公園
A−2園路の項を参考)
124
A−3 スロープ
125
Ⅲ.公園
A.移動
A−4
階段
整備の基本的考え方
階段は、利用しやすいよう蹴上げや踏面に配慮するとともに、手すりを設ける。
①有効幅員
◎階段の有効幅員は、120 ㎝以上とする。
②形状
◎蹴上げは、15 ㎝以下、踏面は 35 ㎝以上、蹴込みは 2 ㎝以下とする。
◎同一階段では、蹴上げ、踏面の寸法は一定にする。
◎蹴込み板は、必ず設け、段鼻は突き出さないようにする。
③水平部分
◎階段の始終部及び高さ 250 ㎝以下ごとに、水平部分(踊り場)を 160 ㎝以上設ける。
④手すり
◎両側に、連続して設ける。やむを得ない場合は、片側に設ける。
○幅 300 ㎝以上の階段においては、中央にも設けることが望ましい。
(Ⅲ.公園 A−5手すりの項を参考)
⑤立ち上がり
◎側壁のない場合は、5 ㎝以上の立ち上がりを設置する。
⑥仕上げ
◎表面は、滑りにくい仕上げとする。
⑦表示
◎階段の踏面は、高齢者や弱視者からも段鼻が明確に確認できるよう配慮する。
◎階段の上り口、下り口及び踊り場には、点状ブロックを敷設する。
⑧照明
◎階段付近は、照明施設を設置し、足元をできるだけ、むらなく明るくする。
126
A−4 階段
127
Ⅲ.公園
A.移動
A−5
手すり
整備の基本的考え方
手すりは、危険防止、誘導、移動補助など多くの目的を持っているので、できるだけ連
続して設ける。
①高さ
◎一本の場合は 80∼85 ㎝とし、2 本の場合は 65 ㎝程度と 85 ㎝程度とする。
②形状
◎外径 4 ㎝(2 段の場合の下段にあっては 3 ㎝)程度の握りやすいものとする。
③壁との関係
◎壁面の隙間は、5 ㎝程度とし、手すりの下側で支持する。
④端部
◎端部は、下方または壁面方向に曲げ、そで等がひっかからないようにする。
⑤表示
○端部及び要所には、現在位置などを点字で表示することが望ましい。
⑥材質
○冬期の冷たさに配慮した材質とすることが望ましい。
128
A−5 手すり
129
Ⅲ.公園
A.移動
A−6
排水溝
整備の基本的考え方
排水溝を設置する場合には、高齢者や障害者などの通行に配慮する。
①溝蓋
◎園路を横断する排水溝には、通行上の安全を考慮し、溝蓋を設ける。
②レベル
◎格子蓋・グレーチング・マンホールなどは、園路と同一レベルに設ける。
③排水穴
◎車いすのキャスターや杖の先端が落ち込まない細目の構造とする。
(Ⅰ.公共的建築物 A−1アプローチの項を参考)
④その他
◎表面仕上げはノンスリップ加工をしたものとする。
130
B−1 ベンチ・野外卓・水飲み器
Ⅲ.公園
B.付帯設備
B−1
ベンチ・野外卓・水飲み器
整備の基本的考え方
(1)高齢者や障害者などの利用しやすい構造のベンチを適宜設ける。
(2)野外卓や水飲み器は、車いす使用者にも利用できる構造とする。
(3)ベンチ、野外卓、水飲み器等の園内設備は、見つけやすいように配慮する。
(ベンチ)
①腰掛け板
◎標準の高さは、40∼45cm とする。
②杖使用者用ベンチ
○標準の高さは、55 ㎝とし前傾させることが望ましい。
③ひじかけ
○両端などには、手すりや手すり兼用となるような大きめのひじかけを設けることが望ま
しい。
(野外卓)
①水平部分
◎車いすが接近できるように、使用方向に 150 ㎝以上の水平部分を設ける。
②下部スペース
◎卓の下部に、高さ 65∼70cm、奥行き 45 ㎝程度のスペースを設ける。この部分には、足
つなぎの水平棒は設けない。
(上屋等の設置)
○ベンチ、野外卓には、上屋、高木等による雨除け、日除けに配慮することが望ましい。
131
(水飲み器)
①飲み口
◎飲み口は、上向きとする。
◎飲み口までの高さは、75 ㎝程度とし車いすで利用しやすいように、下部に高さ 65 ㎝以
上、奥行き 45 ㎝以上のスペースを確保する。
②水平部分
◎車いすが接近できるよう、使用方向に 150 ㎝以上、幅 150 ㎝以上の水平部分を設ける。
○水平部分は、舗装するなど平たん性を確保することが望ましい。
◎幼児用の踏み台等を設ける場合には、車いすの動線を考慮し、支障とならない位置に設
置する。
③水栓金具
◎給水栓は、使用しやすいものを使用しやすい位置に取り付ける。
(その他)
◎公園内に公衆電話ボックスを設ける場合は、車いす使用者対応型の電話ボックスを1以
上設けるよう、電話事業者に指導する。
132
C−1 建築物・屋内設備
Ⅲ.公園
C.建築物・屋内設備
C−1
建築物・屋内設備
(建築物及び屋内設備の技術的基準についてはⅠ.公共的建築物に準じる。)
①トイレ
◎5,000 ㎡以上の公園にトイレを設置する場合は、車いす対応トイレも設置する。
●参考
公園内の建築物については、車いすが利用しやすいよう図のような配慮が必要です。
133
Ⅲ.公園
D.駐車場
D−1
駐車場
整備の基本的考え方
出入口付近に、車いす使用者が優先して使用できる駐車スペースを設ける。
①スペース
○車いす使用者用駐車スペースの奥行きは、後部トランクの利用等にも配慮し、6m以上
とすることが望ましい。
(その他技術的基準については、Ⅰ.公共的建築物
A−2駐車場の項に準じる。)
●駐車場参考図
標準駐車場所要スペース
車いす使用者用駐車スペース
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