Comments
Description
Transcript
事例を読む - CA Technologies
ユーザ導入事例 ミッションクリティカルシステムの安定稼働を CA Technologies製品がサポート 「CA SYSVIEW Performance Management Option for DB2 for z/OS」を活用し メインフレームのデータベース監視の コストを最適化 ® ユーザプロフィール 業 種: 金融 会 社 名: 三菱東京UFJ銀行 従業員数: 35,214人(2015年3月末、単体) 総 資 産: 17,119億円(2015年3月末、単体) 三菱東京UFJ銀行は日本を代 同 行システム部 の 基 盤 第 一グ CA SYSVIEWを 用 い て デ ー 当初目標としていたコストダウ 表する金融機関であり、IT活用 ル ープは、国 内 勘 定 系、情 報 タ ベ ー ス の 動 きを 監 視し、パ ン を 実 現。CA SYSVIEW の の先進企業としても知られてい 系システムと海外勘定系システ フォーマンス低下などが起きた 標準フォーマットを用いたこと る。同 行システム部にとって、 ムにおける基盤の開発・保守を ときには原因を分析する。監視 で、操作感はリプレース前とさ システムの 安 定 稼 働は至 上 命 担っている。コスト面などの課 項目に閾(しきい)値を設 定し、 ほど変わっていないという。同 題。加 えて、生 産 性 向 上 や ス 題から従 来 のデータベ ース監 問題の発生前に異常を検知す 行システム部は、今後もミッショ ピードアップも重要なミッション 視ツールのリプレースを検討。 ることもできる。こうした機能 ンクリティカルシステムの安定 だ。こうしたミッションを達成す 結 果 とし て「CA SYSVIEW® により、データベースの安定運 稼働とさらなる生産性、スピー るため、同行では利用している Performance Management 用を支えている。また、「IQL」 ドの向上を目指している。多様 製 品 などの 見 直しを定 期 的に Option for DB2 for z/OS」 という独自言語を用いた柔軟な な 製 品 ラインアップを持つCA 分析機能を使いこなしていきた Technologiesに対する期待は いという。 大きい。 行っている。 (以下、CA SYSVIEW) が選ば れた。 2 ユーザ導入事例 BUSINESS メインフレームの大規模ミッションクリティカルシステム 2014年度の連結決算で国内金融機関として初めて純利益1兆円を突破するなど、三菱UFJフィナンシャル・グルー プの業績は着実に拡大中だ。近年は、グローバル展開にも拍車がかかっている。 グループの中核、三菱東京UFJ銀行は国内に766、海外に75の支店などを展開している(2015年3月現在) 。日 三菱東京 UFJ 銀行 本を代表するメガバンクだが、同行はIT活用の先進企業としても知られている。 システム部 基盤第一グループ 有名なのが東京三菱銀行とUFJ銀行の経営統合後に実施された、 「Day2」 と呼ばれるシステム統合プロジェクトだ。 上席調査役 増澤 功一 氏 ピーク時には6,000人が参画したといわれる大規模プロジェクトは、トラブルもなく予定通り2008年12月に完了 した。Day2は日経BP社主催の 「IT Japan Award 2009」において経済産業大臣賞 (グランプリ) を受賞するなど、 高く評価されている。 その後も、ビジネスのニーズに対応して、数多くのITプロジェクトが実行に移されている。同行システム部 基盤 第一グループ 上席調査役の増澤功一氏は「Day2のころに比べると多少人数は減りましたが、行内とグループ企業の 三菱UFJインフォメーションテクノロジー、ビジネスパートナー各社の社員など、数千人規模で当行システムの開 発や運用などにかかわっています」 と語る。 同行システム部のミッションについて、同じくシステム部 基盤第一グループ 上席調査役の中嶋邦明氏は次のよう に説明する。 三菱東京 UFJ 銀行 システム部 基盤第一グループ 上席調査役 中嶋 邦明 氏 「私たち基盤第一グループは国内勘定系、情報系、海外勘定系という3種類のシステムにおける基盤の開発・保守 を担っています。いずれも、メインフレーム上で動いている大規模かつミッションクリティカルなシステムです。シ ステムが止まるということは許されません。安定稼働は至上命題です。もう1つのミッションは、開発のスピードアッ プとコスト削減です」 国内情報系システムは、行内のデータウエアハウスとして、国内勘定系システムから毎日データを集めてバッチ処 理で加工し、エンドユーザが日々活用する様々なシステムの要件に合わせて提供している。一方の海外勘定系システ ムは、海外拠点における入出金や資金決済、口座管理などを担っている。 あらゆる企業において、ITコストの削減は永遠のテーマだ。三菱東京UFJ銀行でも、定期的にコストの妥当性評 価や見直しの活動を行っている。基盤第一グループにとってはITインフラにかかわる様々な製品がその対象となる。 三菱 UFJ インフォメーション テクノロジー 基盤第一部 システム共通課 松田 由樹 氏 CHALLENGE データベース監視ツールを見直し CA Technologies 製品を選択 三菱東京UFJ銀行の国内情報系システム、海外勘定系システムはメインフレーム上に構築されている。今回の見 直し対象となったのが、このデータベースおよびデータベースアプリケーションのパフォーマンスの解析や制御、チュー ニングを行うツールだった。 「国内情報系と海外勘定系のシステムは、その規模が年々大きくなっています。それに伴い、既存ツールのコスト も上昇。その機能のなかには私たちが使っていないものもあり、それが割高感につながっていた面もあります。こう したことから、他のツールと比較検討することにしました」 と中嶋氏は振り返る。 従 来 か ら 利 用 し て き た ツ ー ル と 並 べ て 検 討 し た の は、CA SYSVIEW。 同 行 シ ス テ ム 部 で は 様 々 な CA Technologies製品を以前から活用している。CA SYSVIEWが検討対象となった背景には、長年の実績や信頼 感もあったようだ。 3 ユーザ導入事例 検討に当たって重視したポイントについて、三菱UFJインフォメーションテクノロジー 基盤第一部 システム共通 課の松田由樹氏は次のように語る。 「費用についてはもちろんですが、それ以外では大きく2つのポイントがありまし た。第1に製品の性能や機能。日々の運用だけでなく、トラブル発生時にも必要とする機能や性能を十分に満たして いる必要があります。第2にスムーズな移行。製品を移行する際には、問題が起こりがちです。CA SYSVIEWへ の切り替える場合、CA Technologiesのサポートは欠かせません」 以上のような検討を経て、三菱東京UFJ銀行は既存ツールからCA SYSVIEWへの移行を決定した。先の2つの システム監視については、 かなり効率的な手順ができ ています。そこに当てはま る形で、CA SYSVIEWを 導入することができました。 また、 CA SYSVIEWによっ て、目標としていたコスト ポイントを満たしていること、柔軟なライセンス体系により以前よりも低コストで活用できることが決め手だった。 ダウンを実現することがで 実 際 の 移 行 に お い て は、CA Technologies の 提 供 す る「 CA MSRP( Mainframe Software きました。 Rationalization Program)」が活用された。MSRPは既存ソフトウェアがどのように使われているかという現 状の棚卸しをし、移行に伴うリスク分析などを実施したうえで、新しいソフトウェアへの移行とチューニグをサポー トするプログラム。これにより、CA TechnologiesはCA SYSVIEWへのスムーズな移行をサポートした。 移行のプロセスは、いくつかの段階を踏んで実行された。松田氏はこう続ける。 「CA SYSVIEWへの移行が行われたのは、2014年9月から11月にかけて。まず、海外勘定系システムについて、 リージョンごとに順を追って導入。その後、国内情報系システムに導入して移行を完了しました」 三菱東京UFJ銀行 システム部 基盤第一グループ 上席調査役 中嶋 邦明氏 CA SYSVIEWへの移行が 行われ たのは、2014 年9 月 から11月にかけて。まず、 海外勘定系システムについ て、リージョンごとに順を 追って導入。その後、国内 情報系システムに導入して SOLUTION 移行を完了しました。リプ レース前と比べて、さほど 操作感も変わっていません。 独自の言語「IQL」を用いた柔軟な分析に期待 三菱東京UFJ銀行は、長年にわたってメインフレームシステムにおける開発や運用のノウハウを積み重ねてきた。 したがって、データベースの運用監視といった業務についても、最適と考えられるプロセスを確立している。 「システム監視については、かなり効率的な手順ができています。そこに当てはまる形で、CA SYSVIEWを導入 することができました」と中嶋氏は話す。 CA SYSVIEWを用いてデータベースを監視し、パフォーマンス低下などが起きたときには問題の中身を分析する。 また、任意の監視項目に閾値を設定しておくことで、問題の発生前に異常を検知することもできる。こうした機能に よりデータベースの問題に素早く対処することで、安定運用につなげている。 特に、CA SYSVIEWが可能にする柔軟な分析に対しては期待が大きいようだ。 「CA SYSVIEWで提供されてい る『IQL(Insight Query Language) 』 という独自の言語を使って自由にカスタマイズし、柔軟な分析ができます。 今後の可能性を感じています」と松田氏は語る。中嶋氏は「IQLのサンプルが充実しているので、これらを使って様々 なレポーティングが可能です」 と話す。 IQLを用いて監視の要件に応じてパフォーマンスデータのデフォルト表示を変更する、あるいはオンライン表示を カスタマイズすることも可能。ユーザが指定した条件で例外を設定し、システムを監視することもできる。 BENEFIT 移行を完了し稼働スタート。目標のコストダウンを実現 現在、CA SYSVIEWを日常的に使っているユーザは10人前後。データベースの動きを監視しながら、開発の業 務に生かしている。 特につくり込みをしたわけ ではなく、CA SYSVIEW の標準フォーマットを使っ て、以前の使い慣れた画面 やプロセスに近い形を実現 しています。 三菱UFJインフォメーション テクノロジー 基盤第一部 システム共通課 松田 由樹氏 4 ユーザ導入事例 「 リ プ レ ー ス 前 と 比 べ て、 さ ほ ど 操 作 感 も 変 わ っ て い ま せ ん。 特 に つ く り 込 み を し た わ け で は な く、CA SYSVIEWの標準フォーマットを使って、以前の使い慣れた画面やプロセスに近い形を実現しています」 (松田氏) 。 コスト面での成果も出ている。中嶋氏は「CA SYSVIEWによって、目標としていたコストダウンを実現することが できました」 という。 同行システム部では、今後もさらなる効率化を目指している。アプリケーション層では新しいサービスや価値の実 現なども大きなテーマになるが、ITインフラについては先に中嶋氏が語ったように安定稼働や生産性やスピードの向 上が重要。こうした取り組みをサポートする、CA Technologiesへの期待も大きい。 「CA Technologiesは多様なソフトウェア製品をお持ちですし、そのなかには私たちがよく知らないものもあ るでしょう。今後とも、有用なものを提案していただきたいですね。また、他社における導入事例などもいろいろと 教えてもらえればと思っています」と中嶋氏。こうしたユーザの要望を受け止めながら、CA Technologiesは製 品とサービスの一層の向上を図ろうとしている。 三菱東京UFJ銀行 三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下の都市銀行。 「世界に選ばれる、信頼のグローバル金融グループ」を「中長期的に めざす姿」 として掲げる。いかなる時でも最も信頼される存在として、期待を超えるクオリティで応え続け、 日本はもとよ りアジア、そして世界に選ばれる存在となることをめざしている。少子高齢化や国境を跨ぐ商流の拡大など様々な構造 変化が予想されるなか、 ますます多様化・高度化する国内外の顧客ニーズに対し、邦銀随一の内外ネットワークと、信託 や証券などグループ各社との協働による総合金融力を活かし、ICT(情報通信技術) を始めとする最新のテクノロジーも 活用しながら、 ハイクオリティの商品・サービスを的確かつ迅速に提供している。 ■本社所在地 東京都千代田区丸の内二丁目7番1号 ■設立 1919年(大正8年)8月15日 ■資本金 17,119億円(平成27年3月末、単体) ■代表者 頭取 平野信行 ■URL http://www.bk.mufg.jp/