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平成25年度 全国乗馬指導者競技会 & 第5回 ジャパンホース

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平成25年度 全国乗馬指導者競技会 & 第5回 ジャパンホース
平成25年度 全国乗馬指導者競技会
&
第5回 ジャパンホースフェスティバル
平成26年2月28日(金)∼ 3月1日(土)に《平成25年度全国乗馬指導者競技会》、3月1日
(土)∼ 2日(日)に《第5回ジャパンホースフェスティバル》を大阪府守口市にある財団法人 大阪
乗馬協会 鶴見緑地乗馬苑で開催しました。
茨城県から岡山県までの28乗馬クラブ、116頭が集まりました。指導者競技会には43名の指導
者資格取得者が、フェスティバルには129名の乗馬愛好者が出場し、延べ408鞍のエントリーが
ありました。
◆ 全国乗馬指導者競技会 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
この競技は全国乗馬倶楽部振興協会認定の乗馬指導者資格保有者のみが参加できる競技
会であり、全10種目が繰り広げられ馬の調教度合いと乗馬指導者の技術が競われました。
また、内国産乗用馬(日本国内で乗用馬として生産された馬)や競走転用馬(競走馬から乗
用へ転用され再調教された馬)を奨励する競技会でもあります。
以下の条件で、馬場馬術と障害馬術のそれぞれの競技を行いました。
★新馬競技
競走馬(日本中央競馬会・地方競馬全国協会)としての登録を抹消してから3年以内の馬、
または6歳以下の競走未出走馬ならびに内国産乗用馬が出場できる種目。競馬のGⅠレー
スにも出走し7月に引退した馬を含め、競技会初出場の馬達でしたが、相応の調教が施さ
れていました。
★スポーツホース競技
サラブレッドおよびアングロアラブ以外の品種で、日本国内で生産された6歳以上の馬が出
場できる種目。北海道で同時期に生まれた馬や乗馬クラブで生産した自家生産馬などが
出場し、調教度合いを披露しました。
★レースホース競技
競走馬(日本中央競馬会・地方競馬全国協会)としての登録を抹消してから3年以上のサラ
ブレッドおよびアングロアラブ、または6歳以上の競走未出走馬が出場できる種目。それぞ
れの競走成績や競馬を引退してからの経過時間などに照らして調教度合いを確認できまし
た。
★制限のない競技
品種や年齢の制限がなく全ての馬が出場できる種目。
メイン競技であるセントジョージ賞典馬場馬術競技と中障害飛越競技Bクラスは、前大会まで、
日本国内で生産された馬と海外で馬術用馬として生産・調教された馬とに分けて競技を行って
いましたが、今回は馬の生産地にとらわれずに行いました。そして共に日本国内で生産された馬
が優勝しました。
まず、セントジョージ賞典馬場馬術競技では、岩手県遠野市で生産されたパーティオ号〔父:
フロドラジェルベーズ(セルフランセ種)×母:パスキナード(セルフランセ種)〕と中島信行選手
(茨城県:中島トニアシュタール所属)が初優勝しました。この馬は、平成15年度の遠野市乗用
馬市場で取引された11歳。出場頭数は少なかったですが、外国産馬を抑えました。また、前日
の複合競技(馬場馬術と障害飛越を同一人馬で行う競技)でも優勝しました。そして、昨年の日
本馬術連盟主催の全日本内国産馬障害飛越競技(中障害B)でも準優勝を果たし、障害・馬場
馬術共にこなせる人馬で、今後も更なる成績が期待されます。
また、中障害飛越競技Bクラスは、外国産馬7頭・内国産馬2頭が出場し、選手は、ソウル・バ
ルセロナ・アトランタ五輪総合馬術競技に出場した岩谷一裕選手や昨年の東京国体で成年男
子国体総合競技とダービー競技の2種目に優勝した細野茂之選手、その他各県から代表の国
体選手も出場する中、岐阜国体の成年男子国体総合競技で優勝した可児忠義選手(岐阜県:
可児乗馬クラブ所属)とアンク号〔北海道産馬 父:ブレットサンクレール(セルフランセ種)×母:
キタノチーフ(アングロアラブ種)〕が、5組のジャンプオフの末、こちらも初優勝しました。また、わ
ずか0.34秒で惜しくも準優勝だった萩原克庸選手(茨城県:ホースライディングスクエアーエボル
ブルス所属)の騎乗したビッグビレッジ号も北海道産馬でパンサー(ウエストファーレン種)産駒で
した。
外国の馬達を相手に、日本国内で生まれた馬達が上位を占め活躍した競技でした。
《各競技の優勝人馬》
photo 株式会社ユナイテッドフォトプレス
第1競技 複合馬術競技
中島信行
&
パーティオ
(中島トニアシュタール)
岩手県産 セルフランセ 11 歳
生産時名:パーティ・オー
父:フロドラジェルベーズ
母:パスキナード
生産者:藤村哲也 遠野市
馬場馬術競技
障害馬術競技
第2競技 新馬馬場馬術競技
出場者なし
第3競技 スポーツホース馬場馬術競技
千古七瀬
&
明龍
(明石乗馬協会)
北海道産 日本乗系 8 歳
生産時名:ラインドライブ
父:コンクルージョン
母:99 ライユウ
生産者:釧路セントラル牧場 標茶郡
第4競技 レースホース馬場馬術競技
冨川宏樹
&
デザートウインド
(乗馬クラブクレイン奈良)
アラブ首長国連邦産 サラブレッド 11 歳
競走馬名:(同名)
父:ジェイドロバリー
母:ザンベジ
地方競馬 12 戦[1-2-3-6]
第5競技 M1課目馬場馬術競技
増淵奈緒子
&
ボー・レガード
(リトルホースクラブ)
ベルギー産 ベルジャンウォームブラッド 13 歳
父:GRIBALDI
母:JATIVIA VD BREEMEERSEN
第6競技 新馬障害飛越競技
山脇昭人
&
タイキカレラ
(乗馬クラブクレイン奈良)
北海道産 サラブレッド 4 歳
競走馬名:(同名)
父:アグネスタキオン
母:バトンルージュ
中央競馬 10 戦[1-2-0-7]
第7競技 スポーツホース障害飛越競技
仙波
勇
&
ビッグビレッジ
(ホースライディングスクエアー エボルブルス)
北海道産 半血 13 歳
生産時名:ドーキ 2001
父:パンサー
母:瞳輝
生産者:大下一信 釧路市
第8競技 レースホース障害飛越競技
稗田龍馬
&
シルクボンバイエ
(リトルホースクラブ)
北海道産 サラブレッド 14 歳
競走馬名:(同名)
父:イシノサンデー
母:バックツーイースト
中央競馬 22 戦[5-0-2-15]
第9競技 中障害飛越競技C
仙波
勇
&
アラモード Z
(ホースライディングスクエアー エボルブルス)
ベルギー産 ザンガーシャイド 8 歳
父:QUASIMODO Z
母:HENNITA
第 10 競技 セントジョージ賞典馬場馬術競技
(内国産馬奨励)
中島信行
&
パーティオ
(中島トニアシュタール)
岩手県産 セルフランセ 11 歳
生産時名:パーティ・オー
父:フロドラジェルベーズ
母:パスキナード
生産者:藤村哲也 遠野市
第 11 競技 中障害飛越競技B
(内国産馬奨励)
可児忠義
&
アンク
(可児乗馬クラブ)
北海道産 半血 12 歳
生産時名:シャープシューター
父:ブレットサンクレール
母:キタノチーフ
生産者:正和山本牧場
◆ ジャパンホースフェスティバル ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
乗馬愛好者が競技会を楽しみながら技術の向上を図り、参加者同士の交流を深めることを目
的として、第5回目の開催となりました。乗馬指導者と乗馬愛好者がチームを組んで出場できる
種目や一般来場者向けの競技解説、ユニークな種目の導入など、乗馬普及に力を入れていま
す。馬場馬術では日本馬術連盟制定のA1課目からL2課目、障害馬術では80cmから120cmま
での通常のクラスを実施し、さらにこの競技会ならではの種目として、《レジェンドカップ》と《チー
ムトップスコア》、《パ・ド・ドゥ》、《東西対抗》を実施しました。
【レジェンドカップ競技】
全国乗馬倶楽部振興協会の役員や大会役員等から往年の名選手が出場する障害馬術
競技です。
出場した選手は、本協会2地区の乗馬倶楽部振興会会長:芦澤博之氏(東海地区)と三木
則夫氏(兵庫地区)。今大会の役員として、全日本や国体で障害馬術の審判員を務める松尾
博幸氏とコースデザイナーの加藤順一氏。そして、日本最高齢障害馬術選手と言っても過言
ではない、岩坪徹氏の5名でした。
出場順は年齢の若い者からとなり、まず松尾氏が呼び出しのアナウンスがあっても入場しな
いで入念に準備運動を行った末、見事減点0で走行し、55秒台でした。続く芦澤氏は毎回こ
の種目に出場していますがクリアラウンドは無く、今回始めて無過失で51秒台。3番手は一昨
年の優勝者の三木氏は2回目の優勝を狙い見事減点0、46秒台で走りこの時点でトップに立
ちました。次に自身でコースをデザインした加藤氏は、当然の如く全く無駄のない走行をして
42秒台で三木氏を上回りました。そして最終選手は、御年85歳の岩坪氏(国体で過去3回の
優勝)。昨年の全日本障害馬術大会パートⅡにも出場し、素晴らしいバランスと華麗なフォー
ムを見せてくれました。結果は、加藤氏に約3秒届きませんでしたが準優勝に輝きました。
優勝 加藤順一選手 (65)
第2位 岩坪徹選手(85)
第3位 三木則夫選手(60)
←第4位
芦澤博之選手(45)
第5位→
松尾博幸選手(41)
【チームトップスコア競技】
国体ではお馴染みのトップスコア競技を2人馬で一緒に得点を獲得していく種目です。
前日の100㎝クラスで上位に入賞したアマチュア選手が出場権を獲得して、懇親会時に抽
選を行いプロの選手とチームが結成されました。当然初めて顔を合わせる選手達でした。
競技当日の下見では、初めて指導されたり、指導したりでしたが、入念に作戦を立て、お互
いの走行を確認し合っていました。正にコミュニケーションが勝負の競技です。見事優勝した
のは、愛知牧場乗馬クラブの小野木康人選手とホースライディングスクエアーエボルブルスの
インストラクターの萩原克庸選手が、息をぴったりと合わせ60秒間で1,950点を獲得しました。
スタート前の小野木選手と萩原選手
小野木選手とアンビション
萩原選手とビックビレッジ
【パ・ド・ドゥ競技】
2人馬で全国乗馬倶楽部振興協会制定の課目(日本馬術連盟制定のA2課目レベル)を行
う馬場馬術競技です。共に明石乗馬協会の乗馬指導者である小出謙介選手と千古七瀬選
手が模範演技を見せてくれました。小雨の降る中でしたが多くの観客が二人の息の会った絶
妙な運動に魅了していました。
通常、審判員は3名で、主審が2人馬の調和度を審査し、他2名の審査員は各々の選手1人
馬について審査します。
今後、多くの方々に挑戦してもらいたい競技だと思っています。
小出選手(&悌耶) と 千古選手(&明龍)
【東西対抗障害飛越競技】
東軍と西軍に分かれ、それぞれプロ選手2名、アマチュア選手3名による団体戦を実施しま
した。勝敗は各軍5人馬中、成績の良い上位4人馬の合計減点で競います。まずアマチュア選
手が110cmのコースを走行し、その後、120cmのコースに設定してプロが走行しました。
東軍は、前大会にも出場した萩原克庸選手と堀田亜利紗選手に加え、仙波勇選手・﨑野
有紗選手・大崎文選手。対する西軍は、西海宏修選手・千古七瀬選手・尾田光宏選手・三宅
博之選手・岸本千秋選手で構成されました。
西軍が先行で競技が始まり、アマチュア6名が先に走行して西軍-20VS東軍-4となりました。
残すはプロ4名の走行で、結果は西軍-8VS東軍-0となり、東軍が2年連続4回目の勝利となり
ました。
東軍1番手 堀田選手
東軍4番手 萩原選手
東軍2番手 大崎選手
東軍5番手 仙波選手
東軍3番手 崎野選手
優勝を決めた瞬間
後列は優勝した東軍
(左から崎野・大崎・堀田・萩原・仙波の各選手)
前列は西軍
(左から西海・尾田・三宅・岸本・千古の各選手)
【親睦会】
フェスティバルの初日に公園内の『レストハウスつるみ』にて選手、乗馬クラブスタッフ、
大会役員、関係者合わせて約 150 名のご参加をいただき親睦会が行われました。細野利昭全
国乗馬倶楽部振興協会会長の挨拶の後、三木則夫全国乗馬倶楽部振興協会常務理事の乾杯で
親睦会がスタートしました。
会の途中で翌日行われる「チームトップスコア」のチーム編成の抽選が行われた。また、
生バンドを入れて歌あり、ダンスありと大いに盛り上がり、競技会の他にも楽しいひと時を
過ごしていただけたと思います。
懇親会会場
このように、乗馬指導者(プロ)、乗馬愛好者(アマ)問わず選手同士、また乗馬クラブ相互の
親睦が深められた大会になりました。今後も、選手の技術向上は勿論のことですが、選手も観客
も一緒に楽しみ、馬術競技を通じて乗馬ファンが多くなるようなイベントを開催したいと思っており
ます。
なお、この大会は今年の11月21日(金)∼23日(日)に東京都世田谷区のJRA馬事公苑で開
催が決定しております。
最後になりましたが、賞品等をご提供いただきましたスポンサーの方々と選手の皆さん並びに
会場である財団法人大阪乗馬協会 鶴見緑地乗馬苑と大会運営にご尽力を賜りました多くの
方々に感謝申し上げます。
なお、競技結果は、
「指導者競技会成績表」、「フェスティバル成績表」よりご覧ください。
Photo
《写真提供》 株式会社 ユナイテッドフォトプレス
L1課目
80 ㎝クラス
チームトップスコアのチーム編成抽選会
チームトップスコアの下見。初対面だが意気投合
チームトップスコア1位∼3位の表彰
全国乗馬指導者競技会の表彰式
内国産馬セントジョージ賞典馬場馬術競技入賞者
内国産馬中障害飛越競技B入賞者
公益社団法人 全国乗馬倶楽部振興協会
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