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電子国土Webシステムを利用した災害情報の提供について

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電子国土Webシステムを利用した災害情報の提供について
電子国土Webシステムを利用した
災害情報の提供について
Offer of the disaster information using
the Denshi Kokudo Web System
神長 峰雄
Mineo Kaminaga
GITA-JAPAN‘S 20TH ANNUAL CONFERENCE AND EXHIBITION – 2009
災害予防対策
・地殻変動の観測をはじめとする国土監視の推進
・地形、土地条件等の防災に関する地理情報の整備
・防災対策の質的・技術的向上に努めるための、災害及び防災に関
する研究等の推進
・関係機関、国民への情報提供
国土監視(地殻変動の監視)
防災研究の推進(地震メカニズムの解明)
想定震源域
ゆっくりと
滑ってい
る部分
電子基準点
傾斜計
プレートとプレート
が固着している部
分
電子基準点の観測結果から
プレート境界の様子(概念図)
解析したゆっくりとしたプレート
間のすべり
基準水準点
86点
一等水準点 14,740点
二等水準点 4,043点
防災に関する地理情報の整備
1:25,000土地条件図
1:25,000都市圏活断層図
1:10,000火山基本図
1:25,000火山土地条件図
: H17.9.4集中豪雨の浸水範囲
(国土地理院現地調査結果と杉並
区、中野区の調査結果から作成)
を重ねて図示しました。浸水した
地域は台地を削って出来た谷の部
分であることがわかります。
精密な3D電
子基盤情報
災害応急対策
・対策のための地理情報の提供
・航空機、人工衛星、現地緊急測量調査等による現況情報収集
・地殻変動の観測の強化
電子国土1時間マップ
災害対策本部等の初動対応の迅速化
のため,気象庁発表の震度分布を重
ねた災害対策用図の出力を,災害発
生から1時間程度で行えるツール
地震発生時に官邸や内閣府,国土交通
省等の防災関係機関への迅速な提供
災害対策用図(1/20万・1/3万)
災害応急対策
災害状況の把握
空中写真
すみやかに被災地域の空
中写真撮影を行い、災害
状況把握や復興支援のた
めの情報・資料を提供。
災害概況図
災害発生時において、関
係機関と災害の全体像・
被災状況を把握・共有。
災害状況図
災害状況(災害箇所と規模等)を把握す
ることを目的に、国土地理院が緊急撮
影した1/10,000カラー空中写真の判読
結果及び国土地理院の緊急現地調査
等の情報をもとに作成。
災害応急対策
大規模地震の評価
災害状況の把握
電子基準点(GPS)の連続観測
データなどの解析結果は、地震
による発生メカニズムの解明や
地震学の発展に役立つとともに、
地震防災施策の向上に貢献。
空中写真の撮影や人工衛星
で取得したデータなどから、
被害状況を広域的に把握。
災害発生前の地図・写真との
比較により災害状況の詳細が
明らかに
人工衛星データによる地殻変動
人工衛星データによる地殻変動
災害復旧・復興支援
基準点の復旧測量、地形図の修正測量等の早期実施
地震による測量成果停止範囲
地震による測量成果停止範囲
災害復旧のための基準点整備
災害復旧工事が順調に実施できるよう三角点や
水準点を復旧するための測量を実施。
災害復旧のための地図整備
1:5,000新潟県中越地震災害対策基本図(写真図)
被災地の要請に応え、災害の復旧・復興に
必要な地図などを作成し提供。
電子国土とは(イメージ図)
∼様々な地理空間情報を、位置情報に基づき統合し、国土をコンピュータ上で再現∼
産学官民にて活用
情報の取得
国・地方公共団体が
情報を取得 古地図
気象情報 電子基準点情報
活用
古地図
各種地図
共有
道路・河川等
施設管理情報
空中写真
災害情報
∼様々な国土に関する情報を、コンピュータネットワーク上で再現するバーチャル国土∼
電子国土Webシステムの概要
情報発信者
地理空間情報
利用者
ブラウザ上で
自動的に重ねて表示
技術情報の提供
背景地図
国土地理院
○発信者側の背景地図の準備及び更新が不要となる。
○国土地理院から技術情報が提供されるため、 システム構築費用が安くなる。
○発信者のサーバに背景地図を格納する必要が無くなり、サーバの負担が軽くなる。
電子国土ポータルサイト
話題のスポット
電子国土の
地図画面へ
今月の特集
背景地図の
更新情報
新着の電子国土
サイト
電子国土サイト一覧
自由に使える重
ね合わせ情報
電子国土サイトを
作るための技術
情報やサンプル
お知らせ
電子国土情報集約システム
http://cyberjapan.jp/
背景になる地図データの特徴
基盤地図情報
2万5千分の1
地形図相当
代理発信地図
5万分の1
相当
20万分1地勢図
☆ 日本全国シームレスなデータ
☆ 縮尺に合わせ、適切な地図
を自動表示
20万分1
相当
300万分1
相当
日本全図
切り替え
切り替え
100万分1日本
300万分1日本とその周辺
―情報集約システムによる情報の共有―
GPS機能付き携帯電話を用いて位置情報を取得し、写真・動画・コメント等をメール送付し自動的に地図上に登録が可能な電
子国土情報集約システムを開発し災害時に活用中
WEB上での情報共有
GPSを利用し
位置情報を取得
被災現場
情報の集約
・共有・提供
GPS機能付
携帯電話
位置情報、写真、コメン
トをメールで送信
情報の発信
平成20 (2008)年岩手・宮城内陸地震情報集約マップ
防災機関や住民の情報共有
電子国土の活用による災害情報の共有
電子国土等のGISを活用した災害情報の共有化を推進
電子国土などのGISを活用し、インターネット
を利用した災害情報の共有化を推進。
他の情
報も重
ね合わ
せ可能
電子国土災害情報集約マップ
電子国土Webシステムを利用した情報の提供1
駿河湾を震源とする地震(平成21年8月11日)
災害概況図、空中写真を撮影し提供。
電子国土Webシステムを利用した情報の提供2
平成21年7月中国・九州北部豪雨
災害概況図、緊急現地調査、空中写真
の撮影、被災地周辺の正射写真等地理
情報の提供を実施。
電子国土Webシステムを利用した情報の提供3
平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震
地殻変動解析、基準点成果の改定、緊急現地
調査、空中写真の撮影、地形図等地理情報の
提供を実施。
緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)として現
地の対応を実施。
陸域観測技術衛星「だいち」の合成開口レー
ダー(PALSAR)による地殻変動分布図を作成。
電子国土Webシステムを利用した情報の提供4
平成19年(2007年)新潟県中越沖地震
地殻変動解析、基準点成果の改定、緊
急現地調査、空中写真の撮影、地形図
等地理情報の提供を実施。
陸域観測技術衛星「だいち」の合成開口
レーダー(PALSAR)による地殻変動分
布図を作成。
電子国土Webシステムを利用した情報の提供5
平成19年(2007年)能登半島地震
地殻変動解析、基準点成果の改定、緊
急現地調査、空中写真の撮影、地形図
等地理情報の提供を実施。
陸域観測技術衛星「だいち」の合成開口
レーダー(PALSAR)による地殻変動分
布図を作成。
電子国土Webシステムを利用した情報の提供6
三宅島関連情報(平成12年6月26日∼)
電子国土により、
三宅島周辺のGPS連続観測結果、
空中写真、災害現況図、火山基本
図を提供。
電子国土Webシステムを利用したハザードマップ基礎情報等の提供
都市圏活断層図
都市圏活断層図
•
空中写真の判読によって当該地区内の活断層を抽出し、既存の調査結果を参考にしながら、断
層のずれの方向や詳細な位置、活断層の評価に関連する、段丘地形・沖積低地・地すべり地形
などの第四紀後期(数十万年から現在)に形成された主な地形などを、2万5千分1地形図上に
まとめたもの
•
整備済の138面(約50,000km2)公開
•
学校や病院などの大きな建物や街並みと活断層の位置関係を詳細に把握可能
•
活断層周辺の地盤状況の把握や、活断層の活動によって地すべりが再活動する可能性のある
地域の推定など、防災に役立つ情報を読みとることが可能
都市圏活断層図の整備状況
ハザードマップ基礎情報等の提供
国土地理院主題図(地理調査)のページ
http://www1.gsi.go.jp/index.html
国土地理院防災情報のページ
http://www.gsi.go.jp/bousai.html
火山土地条件図
火山災害の予測や防災対策立案のた
めの基礎資料を提供。地形や噴出物の
分布、防災関連施設・機関、救護保安
施設、河川工作物、観光施設等を表示
沿岸海域土地条件図
沿岸海域における適正な開発・
利用とその促進に資することを
目的に、地形・地質・利用現況
等の基礎情報を体系的に整備
国土交通省ハザードマップポータルサイト
国土交通省ホームページ http://www.mlit.go.jp/
国土交通省防災情報提供センター
http://www.mlit.go.jp/saigai/bosaijoho/
http://www1.gsi.go.jp/geowww/disapotal/index.html
土地条件図
治水地形分類図
地形分類、土地の高さを表現した地盤高線、
防災関連の機関や施設をハザードマップ作成
に必要な基礎的な地理情報として整備
洪水や地盤災害に対する危険性が定
性的に把握でき、インフラ施設、建物
の建設や開発計画、防災計画の策定
の際に参考にすることが可能
国土地理院HP(防災情報)
http://www.gsi.go.jp/bousai.html
基盤地図情報の概要(1)
電子地図上の地物の位置の基準となる情報の整備
測量の誤差はゼロにはならない
複数の電子地図やその上乗せ
情報を重ね合わせようとした際に、
うまく重ならない、つながらない
電子地図を一つの基準に合わせて整備すれば、他の地
図データとの重ね合わせ、接合が容易になり、地理空間
情報の相互利用が推進
基盤地図情報の概要(2)
誰もが利用できる共通の白地図として基盤地図情報を整備
それぞれの機関、部署が、その行政目的に応じて、
それぞれに地理空間情報を整備
都市計画情報
下水道管理情報
施設情報
共通する情報も項目も多い⇒情報の整備が重複
基盤地図情報の活用による地図データの重複整備の排除
基盤地図情報の13項目(国土交通省令)
地理空間情報の位置を定めるための基準となる情報
法
市町村の町若しくは字
の境界線及び代表点
面
公共施設の境界線
(道路区域界)
字□□
○○二丁目△△番
道路縁
建築物
の
外周線
水涯線
街区の境界線
及び代表点
河川堤防の
表法肩の法線
0.9
標高点
測量の基準点
標高点
公共施設の境界線
(河川区域界)
1.4
湖
軌道の中心線
測量の基準点 行政区画の境界線 海岸線
及び代表点
基盤地図情報の整備計画
基盤地図情報
都市計画区域
都市計画区域外
縮尺レベル2500
縮尺レベル25000
平成19年度
初期整備
20年度
初期整備
21年度
更新
23年度以降
提供開始
順次提供
22年度
23年度
関連する事項
更新
地理空間情報活用
推進基本計画
準天頂衛星初号機
打ち上げ
実証検証
基盤地図情報の初期整備・提供状況
25000レベル提供地区
平成20年 6月提供:全国(北方4島は50000レベル相当)
2500レベル提供市町村数
(平成21年9月現在)
平成20年度 51市町
平成21年度 82市町村
提供済み面積
約1.5万 km2
平成23年度中に都市計
画区域全域(約10万㎢ )
を2500レベルで概成
2500レベル提供中
25000レベル提供中
都市計画区域
基盤地図情報(標高データ)提供状況
標高データ(DEM)提供地区(平成21年9月現在)
・10mメッシュ:全国 (北方領土を除く)
・ 5mメッシュ:約2.9万km2
標高データ(イメージ)
5mメッシュ(オルソ標高)
10mメッシュ(地形標高)
250mメッシュ(標高):北方4島のみ
都市計画区域
基盤地図情報の整備・更新の仕組み
国土交通省令、告示に従い、一
定品質のものの整備・更新が必
要
+
速やかな整備、適時の更新、
円滑に提供される必要
××町
△町
国土地理院
□□町
基盤地図情報
電子地図上の位置の基準
集約・シームレス化
高精度かつ、最新の
基盤地図情報を提供
国・地方公共団体等
行政の各分野で地図データを整備・更新
25000レベル地形図データ
道路関係図面
都市計画基図等
基盤地図情報を含む測量成果の例
河川堤
町・字
道路区河川区
軌道の
建物の
街区の
基準点海岸線
行政界道路縁 防表法
標高点水涯線
の境界
域界 域界
中心線
外周線
境界線
肩法線
線
道路台帳附図
○
○
河川現況台帳図
○
○
都市計画基図
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
住居表示台帳図
地積測量図
○
○
農道台帳平面図
○
○
森林基本図
○
○
林道台帳平面図
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
家屋現況図
砂防基盤図
○
道路、河川工事完
成図書
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
ご静聴ありがとうございました
防災関連情報のWebサイト:
http://www.gsi.go.jp/bousai.html
電子国土ポータルサイト:
http://cyberjapan.jp/
GISのWebサイト:
http://www.gsi.go.jp/GIS/index.html
[email protected]
基盤地図情報のWebサイト:
http://www.gsi.go.jp/kiban/index.html
[email protected]
GITA-JAPAN‘S 20TH ANNUAL CONFERENCE AND EXHIBITION – 2009
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