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2008年度版 (PDF:1.4MB) - 大阪市立大学 大学院 生活科学研究科
−269− Ⅰ.生活科学研究科・生活科学部の一年(2008.1∼2008.12) ( 1 )生活科学研究科・生活科学部の教育 ◆平成20年生活科学研究科前期博士課程の修了状況 平成20年の前期博士課程の修了者は総計52名であった。(表 1 ) 表 1 平成20年 前期博士課程修了状況 コ ー ス 名 修了者数(名) 食・健康科学コース 13 居住環境学コース 18 総合福祉科学コース 4 臨床心理学コース 7 長寿社会食生活学コース 1 居住福祉工学コース 5 長寿社会福祉科学コース 4 52 合 計 なお、前期博士課程学生の修了後の進路については以下の通りである。 <食・健康科学コース> 企業12名、帰国 1 名 <居住環境学コース> 教員 1 名、企業14名、未定 3 名 <総合福祉科学コース> 進学 1 名(本研究科内 1 名)、公務員(教員含む) 2 名、未定 1 名 <臨床心理コース> 公務員(教員含む) 4 名、病院 3 名 <長寿社会食生活学コース> 企業 1 名 <居住福祉工学コース> 進学 2 名(本研究科 2 名)、公務員 2 名、企業 1 名、未定 0 名 <長寿社会福祉科学コース> 進学 2 名(本研究科 2 名)、社会福祉施設・団体等 1 名、未定 1 名 ◆平成20年生活科学研究科の免許・資格取得状況 <食・健康科学コース> 栄養教諭専修免許状取得者:1 名、栄養教諭 1 種免許状取得者:3 名 <居住環境学コース> 中学校・高等学校教諭専修免許状(家庭)取得者:2 名 <臨床心理学コース> 財団法人日本臨床心理士資格認定協会臨床心理士資格審査合格者:7 名 養護教諭専修免許状取得者:1 名 <長寿社会食生活学コース> 栄養教諭 1 種免許状取得者:1 名 ( ) 1 −273− ◆平成20年学位取得状況 平成20年(2008・1 ・1 ∼2008・12・31)に博士の学位を取得した者は 8 名であった。(表 3 ) 表3 平成20年博士論文一覧 授与年月日 学位名 氏 名 論 文 名 主 査 大都市独居高齢者における子どもとのサポート授受パター ンと生活満足度の関連に関する研究 白澤 政和 H20. 3 .24 課程 学 術 林 暁淵 H20. 3 .24 課程 学 術 金 保叔 Rheological and related properties of polysaccharides and H20. 3 .24 課程 生活科学 乗鞍 敏夫 H20. 3 .24 課程 学 術 廣瀬美千代 H20. 3 .24 論文 生活科学 尾立 純子 the application in food and health 曽根 良昭 (多糖類のレオロジー及び関連特性と食・健康における応用) Food constituents and their mechanistic activity in the prevention of liver disorders (肝疾患を予防する食品成分の検索とその作用機構につい て) 家族介護者の「認知的介護評価」の肯定・否定両側面に関 する研究 現代の食生活におけるミネラル摂取状況とその問題に関す る研究 ―生活習慣病の予防に対する亜鉛の重要性― 湯浅 勲 白澤 政和 湯浅 勲 高齢者施設における居場所づくりに関する環境行動学的研 究 (Environment-behavior study on place arrangement in facilities for the elderly) H20. 3 .24 論文 学 術 加藤 悠介 H20. 3 .24 論文 学 術 桜井智恵子 家庭の教育責任の重視に関する構築過程 ―教育関心の焦点化から家庭主義の普及へ― 堀 智晴 H20. 3 .24 論文 学 術 深田智恵子 近世京都の鴨東地域における居住地の展開と町家に関する 史的研究 ―江戸中期建仁寺門前を中心に― 谷 直樹 ( ) 5 森 一彦 −274− ◆平成20年生活科学部の卒業状況 平成20年の生活科学部卒業者数は、総計118名( 3 月卒117名、 9 月卒 1 名)であった。(表 4 ) 表4 平成20年 生活科学部卒業者数 卒 業 月 平成20年 3 月 平成20年 9 月 食品栄養科学科 29 0 居住環境学科 41 1 人間福祉学科 47 0 合 計 117 1 学部卒業生の進路状況は以下の通りである。 <食品栄養科学科> 進学 7 名(本研究科 5 名、本研究科外 2 名)、公務員(教員含む) 8 名、企業13名、未定 1 名 <居住環境学科> 進学10名(本研究科10名、本研究科外 0 名)、企業28名、未定 3 名 <人間福祉学科> 進学 8 名(本研究科 7 名、本研究科外 1 名)、公務員(教員含む)10名、社会福祉施設・団体等13名、企業14名、 専門・各種学校 1 名、未定 1 名 ◆平成20年生活科学部の免許・資格取得状況 <食品栄養科学科> 管理栄養士国家試験合格者:受験者29名中 29名合格 栄養教諭 1 種免許状取得者:4 名 <居住環境学科> 中学校教諭 1 種免許状(家庭)取得者:1 名 高等学校教諭 1 種免許状(家庭)取得者:3 名 <人間福祉学科> 社会福祉士国家試験合格者:受験者19名中 19名合格 精神保健福祉士国家試験合格者:受験者 7 名中 6 名合格 養護教諭 1 種免許状取得者:6 名 ( ) 6 −279− ◆平成20年度生活科学研究科入学状況 平成20年度の大学院入学については前期博士課程は 8 月入試と 2 月入試(再募集)を行い、後期博士課程は 2 月入試を行った。入学者は、前期博士課程が定員48名に対して55名であり、 その内で留学生は 8 名であった。一方、 後期博士課程は定員が21名に対して19名であり、その内で留学生は 2 名あった。(表 6 ) 表6 平成20年度 生活科学研究科 志願者・入学者数 8 月入試 一 定 般 2 月入試(再募集) 留 社 学 会 生 一 人 般 定 合 計 留 社 学 会 生 人 定 一 留 社 学 会 般 生 人 合 志 合 志 合 志 合 志 合 志 合 志 合 志 合 入 志 合 入 志 合 入 願 格 願 格 願 格 願 格 願 格 願 格 願 格 学 願 格 学 願 格 学 者 者 者 者 者 者 者 者 者 者 者 者 者 者 者 者 者 者 者 者 者 数 数 数 数 数 数 数 数 数 数 数 数 数 数 数 数 数 数 数 数 数 食・ 健 康 科 学 23 14 2 0 2 1 ― 3 1 4 4 0 0 26 15 12 6 4 4 2 1 1 17 居住環境科学 11 8 1 0 1 1 ― 3 2 0 0 1 1 14 10 9 1 0 0 2 1 1 10 総合福祉科学 2 2 2 2 2 1 ― 1 0 2 0 0 0 3 2 2 4 2 2 2 1 1 5 博 臨床心理学 56 7 0 0 13 2 ― 0 0 0 0 0 0 56 7 7 0 0 0 13 2 2 9 士 長寿社会食生活学 3 3 0 0 0 0 ― 1 1 1 1 0 0 4 4 4 1 1 1 0 0 0 5 居住福祉工学 6 5 0 0 1 0 ― 1 1 0 0 0 0 7 6 6 0 0 0 1 0 0 6 長寿社会福祉科学 0 0 1 1 0 0 ― 1 1 0 0 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 3 合 計 48 101 39 6 3 19 4 ― 10 6 7 5 2 2 48 111 45 41 13 8 8 21 6 6 55 食・ 健 康 科 学 ― ― ― ― ― ― ― 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 居住環境科学 ― ― ― ― ― ― ― 0 0 1 1 3 3 0 0 0 1 1 1 3 3 3 4 総合福祉科学 ― ― ― ― ― ― ― 3 3 0 0 3 3 3 3 3 0 0 0 3 3 3 6 博 臨床心理学 ― ― ― ― ― ― ― 0 0 0 0 2 2 0 0 0 0 0 0 2 2 2 2 士 長寿社会食生活学 ― ― ― ― ― ― ― 0 0 0 0 2 2 0 0 0 0 0 0 2 2 2 2 居住福祉工学 ― ― ― ― ― ― ― 2 2 1 1 0 0 2 2 2 1 1 1 0 0 0 3 長寿社会福祉科学 ― ― ― ― ― ― ― 2 2 0 0 1 0 2 2 2 0 0 0 1 0 0 2 合 計 ― ― ― ― ― ― ― 7 7 2 2 11 10 7 7 7 2 2 2 11 10 10 19 数 数 数 計 前 期 課 程 後 期 課 程 21 ( ) 11 21 −280− ◆平成20年度生活科学部の入学状況 平成19年度から、一般選抜第 2 次試験(後期日程)の廃止に伴い、推薦入試制度の大幅な見直しを行い、大阪 市内に限らず全国の高等学校等からも受験できるようになった。 平成20年度の学部入学については、前期日程、推薦入試(限定枠・全国枠)を行った。前期日程では合格者数 が105名で、競争率は食品栄養科学科が4.6倍、居住環境学科が3.2倍、人間福祉学科が3.6倍であった。推薦入試 では限定枠 7 名全国枠13名合計20名が合格した。なお、留学生は12名の志願者があり、1 名が合格した。その結果、 合計で定員123名に対して、126名が入学した。 (表 7 ) 表7 平成20年度 生活科学部 志願者・入学者数 前期日程 定 推薦入試(限定枠) 推薦入試(全国枠) 合 格 者 数 入 学 者 数 定 数 志 願 者 数 合 格 者 数 入 学 者 数 定 数 志 願 者 数 食品栄養科学科 29 133 29 居住環境学科 37 119 人間福祉学科 38 合 計 104 数 志 願 者 数 合 格 者 数 入 学 者 数 29 2 15 2 2 4 52 4 38 38 2 15 3 3 4 43 135 39 38 2 10 2 2 5 387 106 105 6 40 7 7 13 留 学 生 定 合 計 志 願 者 数 合 格 者 数 入 学 者 数 定 4 2 1 4 4 7 42 5 5 137 13 13 数 数 志 願 者 数 合 格 者 数 入 学 者 数 1 35 202 36 36 0 0 43 184 45 45 3 0 0 45 190 46 45 12 1 1 123 576 127 126 ◆高校生向けオープンキャンパス 生活科学部は 8 月 7 ・ 8 日に平成20年度オープンキャンパスを実施し、学科説明会以外に、食品栄養科学科は 施設見学及び相談会、居住環境学科はミニ講義と施設見学及び相談会、人間福祉学科はコース別相談会を催した。 学部説明会等に参加した高校生等は、 8 月 7 日延785名、 8 月 8 日延640名、 2 日間延1,425名であった。 〈生活科学部〉 学部説明会 10:10∼11:00 〈食品栄養科学科〉 学科説明会 11:00∼12:00 施設見学及び相談会 13:00∼15:30 学科説明会 11:00∼12:00 〈居住環境学科〉 ミニ講義 13:00∼14:30 施設見学及び相談会 14:30∼16:00 学科説明会 11:00∼12:00 コース別相談会 13:00∼15:00 〈人間福祉学科〉 ( ) 12 −281− ◆高大連携に関する状況 〈出張講義〉 表8 出張講義状況 回数 開催日 講 義 校 1 3 月14日 和歌山県立桐蔭高等学校 2 4 月10日 テ ー マ 臨床心理学−心の病の意味をたずねて 障害者の理解について 大阪市立淀商業高等学校 3 4 月17日 4 6 月10日 5 7 月16日 6 8 月20日 7 9 月11日 障害者の家族の問題 奈良県立郡山高等学校 大阪府立高津高校 大阪府立岸和田高等学校 生活科学部について 9 月12日 9 9 月18日 9 月26日 11 11月 6 日 12 11月10日 岡田進一 (人間福祉学科) はかって考える栄養学∼身近なことをはかってみると 曽根良昭 (食品栄養科学科) 自分と障害者とのかかわり 障害とは何か 高齢者の生活と福祉( 1 ) 高齢者の生活と福祉( 2 ) 兵庫県立舞子高等学校 堀 智晴 (人間福祉学科) 小島明子 (食品栄養科学科) 大阪市立淀商業高等学校 10 三船直子 (人間福祉学科) 健康へのアプローチ 大阪市立淀商業高等学校 8 担当教員 災害と人間(日常災害と非日常災害) 社会環境と防災(地震時の家屋倒壊につい) 堀 智晴 (人間福祉学科) 山縣文治 (人間福祉学科) 宮野道雄 (居住環境学科) 〈その他〉 ○2008年10月23日帝塚山高校 1 年生45名、大阪市立大学学術情報総合センター文化交流室 内 容: 模擬授業 「だれが暑くした、大阪の夏!?−ヒートアイランドの街・大阪での暮らし方」 担 当: 居住環境学科 永村一雄 ○2008年11月14日山形県立鶴岡高校 2 年生19名 内 容: 大学・研究室見学(大阪市立大学生活科学部食品栄養科学科) 担 当: 食品栄養科学科 曽根良昭 ○2008年12月10日 大阪府立大手前高等学校 1 ・ 2 年生21名 内 容: 住まいのミュージアムおよび大学・学部見学 担 当: 居住環境学科 谷 直樹・小池志保子 食品栄養科学科 羽生大記 人間福祉学科 三船直子 ◆平成20年度文部科学省「大学院教育改革支援プログラム」について 研究期間:平成19年度∼21年度 研究代表者:羽生大記「地域ケアを担う Ph.D. 臨床栄養師の養成(病院と地域をつなぐ栄養管理のエキスパート 教育プログラム)」 平成20年度補助金額: 12,760千円 ( ) 13 −282− ◆大学院教育改革支援プログラムの活動報告 羽生大記 平成19年度に後半に採択されたので、平成20年度入学の大学院生が、本プログラムの 1 期生です。現在本プロ グラムに沿って教育されている者は、社会人枠(高次機能病院の管理栄養士) 1 名を含む、計 3 名であり、いず れも管理栄養士の有資格者であり、修士課程の 1 年次です。平成21年度は、社会人枠 1 名(急性期病院の管理栄 養士)を含む 3 名が修士課程に、社会人枠 1 名(高次機能病院の管理栄養士)が博士課程に入学、本プログラム で教育される予定です。 管理栄養士を広く大学院へ迎えるという面では、現在の 3 名及び来年入学者も全て管理栄養士の資格を有する か、予定者であり、特に 3 名は現役の高次機能病院における管理栄養士であり、本プログラムの重要な目標であ る管理栄養士が進学するに値する職能別大学院的役割を担いつつあると思われます。 本年の入学者は、大学附属病院におけるNST研修、回診、カンファレンス参加、個人栄養指導実習、栄養教 室実習など、ベットサイドでの実習、演習を多彩に組み入れ、臨床現場における高度な臨床栄養学的課題の解決 法を学んでいます。また、 3 名それぞれに臨床栄養学的課題を与え、修士論文執筆に向けてデータ収集を開始し ています。 本年の入学者からは、医学部の協力を得て、医学部 4 回生向けの系統臨床講義を 2 単位(消化器病学、肝胆膵 病態学)受講しています。コメディカルの一員である管理栄養士にとって、医学部学生に対する臨床系統講義を 受講は、それぞれの臓器器官に対する基礎的知識から、最先端の病態理論、治療法を系統立てて学ぶ非常に良い 教材であり、医学部の授業という大学にとっての知的財産を、生活科学大学院の教育にも役立てるという面で、 “学 部間”および“学部と院”との垣根を越えたユニークな試みとして評価されています。来春からは、本研究科臨 床心理コースの授業も受講予定であり、栄養指導を通じて患者に向き合うことの多い管理栄養士にとって、対人 接触のスキルとして臨床心理の基礎を習得するメリットは大きいと思われます。これも当研究科の、専門のみに 偏さない、学際性に富んだ教育の 1 つとして期待されています。 管理栄養士の国際性を涵養する目的として、本院生は native speaker による“臨床医学英会話”の授業を受講 しています。受講後 1 年で、受講生の英会話レベルは着実に向上しつつあります。また、本プログラムの重要な 柱の一つである海外NST実習を今夏実施し、院生を約 1 週間、カナダバンクーバーの高次機能病院であるセン トポールズ病院へ派遣しました。NSTの先進国であるカナダでの実習は大変得たものは大きく、今秋からカナ ダでの研修報告を学外数箇所で発表する予定です。多くの管理栄養士を始めとするコメディカルの方々に聞いて いただき、刺激を与えることができればと期待しています。 地域ケアにおける管理栄養士の活動を活発にするためのフィールドとして“南大阪包括ケアフォーラム”とい う勉強会を立ち上げ、これまでに 3 回の会合を持ちました。本プログラム履修生の院生も参加し、介護現場にお ける管理栄養士へのニーズ、介護現場での栄養ケアプランの立て方の実際などの習得に励んでいます。 最後に、社会貢献として、本プログラムに沿って得た知見などを広く社会に広報、波及させる目的で、 “大阪 市大 栄養・介護セミナー”を開催しています。これまでに 3 回開催し、毎回多くの管理栄養士、看護師、医師、 介護福祉士、理学療法士、ケアマネージャーなど多職種の方に参加していただいています。活動報告と、本趣旨 に賛同していただいた栄養・介護関連のエキスパートの方からの教育講演から構成され、盛況のうちに継続中で す。参加者からのアンケートによると、栄養のみならず、介護全般に関わる話題を提供し好評です。 以上、 3 年間の取り組み期間の折り返し時点である 2 年目半ばの現在、初期の目標を達成すべく種々の取り組 みを展開中です。引き続き皆様のご支援をよろしく御願いいたします。 ( ) 14 −283− バンクーバーでの海外NST研修 ◆現代的教育ニーズ取組支援プログラムの活動報告 西川禎一 文部科学省は、大学教育改革の取組を促進する目的で、各大学が取り組む教育プロジェクトの中から優れた取 組を選定し、高等教育の活性化を図ろうとしている。「現代的教育ニーズ取り組み支援プログラム」いわゆる現 代 GP は、社会的要請の強い政策課題に対応した優れた取組を支援するためのものとされている。 平成17年に研究科内で現代 GP 申請のための委員会(森、春木、上田、所、西川)が組織され、議論の末に決 まった目標が、「生活科学のコア」を作ることであった。これまでの生活科学教育では、ともすれば細分化され た専門職教育に偏りがちであったことを反省し、学科を越えて学生が共有できる教育内容で、しかも地域との共 生や地域への貢献ができる取り組みを通じて、生活科学部学生としてのアイデンティティーを醸成する。そのよ うな新規な取り組みを求めてたどり着いた結論が「QOL プロモーター」であった。住民個々の QOL(生活の質) 向上を考える中から、地域全体の「Livability」向上へと結びつける可能性を、学生や住民および専門職からなる 履修生がともに模索し、履修生各々の専門性にジェネラリストとしての教育を加えることで、広い視野から生活 問題を把握・分析する QOL プロモーターを育成する。この目的のために、本取り組みでは生活科学部を構成す る 3 学科学生と、地域の多様な専門職や住民が協働して演習するマルチプレックス・フィールドワーク教育(複 眼的視点修得のための実習)をコアとする QOL プロモーション教育プログラムを開発しようとしている。 17年度に文部科学省の現代 GP 課題に採択され、同年後期から16名の履修生とともに試行科目としてスタート していたが、 2 年目にあたる18年度は 4 月からの本格開講となり、 「QOL プロモーター養成コース」に31名の履 修生が集まった。 3 年目の19年度は更に28名が 1 年目履修生として加わった。 4 年目にあたる20年度は、文部科 学省からの支援が終了し試練の年になることが予想されたが、大学本部が本事業に予算を措置し、新たに加わっ た18名と合わせて総勢44名が履修してこれまで以上の活動ができた。すなわち、20年度は前期火曜日の 4 ・ 5 限 ( ) 15 −284− と後期の火・木曜日 5 限を本プログラム専用の時間として学科横断的に設け、履修生にとってより受講しやすい 時間割を組むとともに、講義・演習・講演内容は19年度と同様に HP 上で随時視聴できるようにした。また、関 連科目として心理系 2 科目(人間関係の心理学・生涯発達心理学)の選択が可能になり、関連科目の選択肢は計 16科目に増えた。 「QOL プロモーションⅠ」では QOL の概念やブレイクスルー思考による町づくりに関する講義がなされた。 また、今年度から開講した 2 年目履修生のための「QOL プロモーションⅡ」ではファシリテーターやカウンセリ ングおよびコーディネーションに関する入門講義が行われた。演習(マルチプレックス・フィールドワーク)で は、18-19年度の履修生が「QOL プロモーションⅠ」の「ブレイクスルー思考によるキャンパスづくり演習」に おいて提案した「生活科学研究科の中庭整備プロジェクト」を実行に移した。竹原教授・小池助教の指導の下で、 3 学科からなる履修生が中庭の整備図面を自ら製作しパラソルと丸木の腰掛を設置した。学生や学内関係者のみ ならず来訪者を含めたくつろぎの空間を創造できた。 山之内地区での子育て支援、大阪市立弘済院・住まいのミュージアムの協力により回想法による高齢者の介護 予防と地域の想い出サロン活動への参加、大阪市内の高齢障害者施設を含む「食」場面の QOL に関する演習な ど従来実施してきた三大活動以外に、履修生の自主的発案による「大学生の食生活改善のための調理入門実習」 も開催された。ただし、昨年度のアンケート調査結果にもとづき、今年度は履修生の班分けを中止した。すなわち、 履修生を特定の演習グループに振り分けて固定するのではなく、各自が演習出席カードを持ち、その時々で自分 の望む演習に参加できるようにすることで、様々な演習内容を体験できるように配慮したが、悪く言えば履修生 がつまみ食い的に演習をこなすことになるため、このシステムが従来の班分け演習よりも良い教育効果を生むの か否かチェックしていく必要がある。また、教育プログラムとしての「QOL プロモーター養成」を継続してい くのであれば、今後は「QOL プロモーター」用に取得した講義演習単位を卒業認定単位に含めることについて も検討を始めるべきであろう。 なお、今年度活動した44名の履修生のほかに18名が既に単位を取得しているが、2009年 3 月に卒業する者がい ないため2008年度の QOL プロモーターはいない。 ( ) 16 −285− ( 2 )生活科学研究科・生活科学部の研究 ◆市立大学内の競争的資金の採択による研究実施状況 本研究科では以下の研究が採択され、研究を進めている。 <重点研究> 平成20年度継続(研究期間:平成18∼22年度) 研究代表:白澤政和「ジェロントロジィカル・ケアサイエンスの研究拠点形成」 平成20年度配分研究費 2,500千円 累積額 7 ,300千円 <都市問題研究> 平成20年度新規採択(研究期間:平成20年度∼22年度) 研究代表:永村一雄「都市街区空間の暑熱環境改善のための再帰反射型建物外皮の開発」 平成20年度配分研究費 3,000千円 平成20年度新規採択(研究期間:平成20年度∼22年度) 研究代表:三浦研「インターネット・SNSを活用した“まちミュージアム”実験−“普通のまち”の魅力の発掘・ 収集・展示システムとその検証−」 平成20年度配分研究費 1,400千円 平成20年度継続(研究期間:平成19年度∼20年度) 研究代表:宮野道雄「大阪市の小・中学校区単位の地域防災力向上に関する研究」 平成20年度配分研究費 2,039千円(うち大阪市より939千円) 累積額 2,939千円(うち大阪市より939千円) 平成20年度継続(研究期間:平成19年度∼21年度) 研究代表:藤田忍「大阪型近代長屋スポットの保全・活性化に関する研究」 平成20年度配分研究費 3,900千円 累積額 6,200千円 平成20年度継続(研究期間:平成19年度∼21年度) 研究代表:白澤政和「大阪市における福祉人材養成システムに関する研究」 平成20年度配分研究費 1,200千円(うち大阪市より500千円) 累積額 2,100千円(うち大阪市より 1,000千円) ◆平成20年度文部科学省科学研究費補助金交付状況 平成20年度の文部科学省科学研究費補助金について、生活科学研究科では研究代表者分のみで継続を含め22件 が採択され、今年度の配分額は44,000千円となった。その内訳は、基盤研究(A)が 3 件、基盤研究(B)が 3 件、 基盤研究(C)が 8 件、萌芽研究が 4 件、若手研究(B)が 4 件である。(表 9 ) ( ) 17 −286− 表9 平成20年度科学研究費補助金採択状況(研究代表者分のみ) 平成 20 年 度配分額 (千円) 研究種目 研究代表者 研究課題 基盤研究(A) 白澤 政和 5,600 ソーシャルワークの特性に関する実証的研究 - ケアマネジメントとの関連をもとに 基盤研究(A) 西成 勝好 7,200 誤嚥症状判定用溶液の作成による嚥下困難者の食の QOL 向上 基盤研究(A) 曽根 良昭 4,000 糖質代謝・脂質代謝のバランスの季節性と地域性 基盤研究(B) 中井 孝章 4,000 幼老統合ケアに基づく世代間交流プログラムの開発と実践に関する統合的研究 基盤研究(B) 畠中 宗一 3,700 情緒的自立に関する総合的研究 基盤研究(B) 菊崎 泰枝 1,700 大阪に産する野菜の機能成分の構造と調理特性の解明 基盤研究(C) 小伊藤亜希子 800 住居・建築分野における就業と生活歴 - 生活の視点をもった専門家育成のために 基盤研究(C) 金 東浩 700 メタボリック症候群を抑制するリポ蛋白質受容体の活性化を促す食品因子の探索 基盤研究(C) 要田 洋江 800 障害者家族の生活世界から捉えた包括的な社会支援のあり方に関する研究 基盤研究(C) 岩間 伸之 1,300 ソーシャルワーク実践における成年後見制度の有効性に関する理論的研究 基盤研究(C) 谷 直樹 1,200 歴史系博物館における生涯学習プログラムの開発と評価に関する学際的研究 基盤研究(C) 酒井 英樹 600 ヒートアイランド対策に有効な反射指向性を有する太陽熱高反射材の開発 基盤研究(C) 所 道彦 700 基盤研究(C) 森 一彦 1,300 視覚障害レベルに応じた疑似体験による公共施設の分かりやすさ評価に関する研究 萌芽研究 白澤 政和 1,100 「 ケア学 」 の構築に向けての実証的研究 萌芽研究 土井 正 1,100 地震による屋外避難路の明るさの確保と誘導システムの構築 萌芽研究 宮野 道雄 2,400 生理応答を指標とした地震時のショック死に関する基礎的 萌芽研究 福村 智恵 1,500 食品因子によるメタボリック症候群の発症制御に果たす体内時計の役割 若手研究(B) 長濵 輝代 900 周産期医療における心理学的介入プログラム開発に関する基礎的研究 若手研究(B) 三浦 研 若手研究(B) 小池志保子 若手研究(B) 生田 英輔 合 計 子育て支援策の国際比較のための基盤研究 - チャイルドウェルビーイングの視点から 1,300 大規模施設のユニット化・サテライト化に対応した調理システムとその厨房計画 800 美術館建築におけるホワイトキューブと場所性の獲得に対する建築家の取り組みに ついて 1,300 地震時の住宅内における負傷危険度評価手法の研 44,000 ( ) 18 −287− ◆平成20年度外部競争研究資金の採択による研究状況 平成20年に外部の競争研究資金が新規に採択されての研究状況は 1 件であり、以下のような研究を行った。 (表10) 表10 平成20年外部競争研究費採択状況 研究代表者 森 一彦 研 究 テ ー マ 高齢者居住 2020 計画研究 資金提供団体・機関 研究期間 大和ハウス工業 H20.6 ∼ H21. 7 平成 20 年度 配分研究費 (円) 5,300,000 ◆平成20年度受託研究・共同研究・教育奨励寄付金による研究状況 平成20年に受託研究・共同研究・教育奨励寄付金の実施件数は28件であり、受託研究・共同研究・教育奨励寄 付金の総額は29,734千円であり、以下のような受託研究・共同研究・教育奨励寄付金の研究を行った。(表11) 表11 平成20年度受託研究・共同研究・教育奨励寄付金研究状況 受託費 番号 題 目 担 当 1 日韓両国における新興下痢原性大腸菌に関する疫学調 査 H20. 7 . 1 ∼ H21. 3 .31 西川 禎一 1,024,000 2 生理機能性素材の評価研究と探索 H20. 5 . 1 ∼ H21. 4 .30 湯浅 勲 555,555 新田ゼラチン株式会社 代表取締役社長 曽我憲道 3 高齢者居住 2020 計画研究会 H20. 6 .16 ∼ H21. 3 .31 森 一彦 5,300,000 大和ハウス工業株式会社 代表取締役社長 村上健治 岡田 明 1,050,000 松下ホームアプライアンス社 副社長 石王治之 4 家電製品及び設備製品の使いやすさ(身体負担軽減・ 操作性向上)に関する研究 (総額) H20. 5 .19 ∼ H21. 3 .31 契 約 先 独立行政法人日本学術振興会 5 香り刺激に対する人の生理応答に関する研究 H20. 7 .11 ∼ H21. 7 .10 曽根 良昭 1,575,000 キリンビール㈱ マーケティング部 部長 佐藤 章 6 高齢者用杖のユーザビリティに関する研究 H20. 7 . 1 ∼ H21. 6 .30 岡田 明 1,133,000 有限会社今岡製作所 代表取締役 坂根清幸 7 ディスプレイの表示特性と、視認性、可読性、及び視 覚疲労との関係についての基礎検討 H20. 7 . 1 ∼ H21. 3 .31 岡田 明 1,000,000 松下電器産業株式会社 室長 楠見雄規 8 ナンキョウ及びその生理活性成分を用いたコラーゲン 産生向上の食品・化粧品への応用 H20. 9 . 1 ∼ H21. 8 .31 湯浅 勲 1,000,000 株式会社ハーバー研究所 代表取締役社長 小柳昌之 岡田 明 945,000 9 人間工学的アプローチを考慮したガスコンロに関する 研究 H20.10. 3 ∼ H21. 3 .31 ( ) 19 東京ガス株式会社 部長 藤本正之 −288− 丸大食品㈱ 取締役 中央研究所所長 杉山雅昭 10 非加熱食肉製品の製造方法の検討 H20.10. 1 ∼ H21. 9 .30 西川 禎一 1,100,000 11 ショウガ抽出物の抗肥満作用評価 H20. 5 . 1 ∼ H20. 7 .31 湯浅 勲 小島 明子 346,500 12 新規殺菌処理方法の評価試験 H20. 4 . 1 ∼ H21. 3 .31 西川 禎一 1,050,000 株式会社タクミナ 代表者 山田信彦 13 発酵ウコンとアロエおよびベタインのコラーゲン産生 能の評価 H20. 5 . 1 ∼ H20.10.31 湯浅 勲 1,000,000 株式会社エム・アイ・シー 代表取締役社長 樋口 進 西川 禎一 667,500 酒井 英樹 1,155,000 14 15 塩素系ガス発生装置による食中毒菌制御法の検討 H20. 7 . 1 ∼ H20.11.30 再帰反射システムの各種反射率測定作業委託 H20. 7 .22 ∼ H21. 2 .27 株式会社永谷園 代表者 永谷栄一郎 SST 設計開発センター株式会社 代表取締役 徳原正明 株式会社 NTT ファシリティーズ 研究開発本部長 山下隆司 16 ゴニオフォトメーターによる髪のツヤの測定 H20. 8 . 1 ∼ H20.10.31 酒井 英樹 111,111 富士産業株式会社 代表取締役社長 岡田吉朗 17 セサミノールの生理活性機能評価 H20. 8 . 1 ∼ H21. 3 .31 湯浅 勲 500,000 清本鐵工株式会社 清本英男 18 可動ルーバー面格子「ガラジーベース」の室内環境検 証実験 H20.10.28 ∼ H21. 3 .31 井川 憲男 500,000 株式会社丸金 代表取締役社長 桜井静吾 19 マンゴージンジャーの機能性成分の解明 H20. 1 . 5 ∼ H20.12.31 菊崎 泰枝 500,000 丸善製薬株式会社 代表取締役 井元勝惠 20 カラハリスイカ(野生種スイカ)果汁及びその成分の 培養動物細胞を用いた生理活性の評価に関する研究 H20. 2 . 1 ∼ H20.12.30 湯浅 勲 小島 明子 2,000,000 21 コラーゲン産生能の評価 H20. 3 . 1 ∼ H20. 8 .31 湯浅 勲 小島 明子 600,000 株式会社シダコス・ジャパン 代表者 杉本重幸 22 ヒハツの機能性成分の解明 H20. 1 . 5 ∼ H20.12.31 菊崎 泰枝 500,000 丸善製薬株式会社 代表取締役 井元勝惠 23 外断熱工法の耐熱性評価における屋外暴露実験 H20. 2 . 1 ∼ H21. 4 .30 渡部 嗣道 600,000 株式会社ネオシスエイワ 代表者 田中正則 羽生 大記 300,000 羽生 大記 300,000 羽生 大記 500,000 24 C 型肝硬変の耐糖能に及ぼす BCAA 投与の影響 H20. 4 . 1 ∼ B 型慢性肝疾患患者の肝予備能に与える核酸アナログ 25 26 製剤の影響 H20. 9 . 1 ∼ C 型慢性肝炎患者の栄養学状態、体組成の変化に関し て H20. 9 . 1 ∼ ( ) 20 株式会社植物ハイテック研究所 代表取締役 西永正博 味の素ファルマ株式会社関西支店 支店長 板橋 博 ブリストル・マイヤーズ株式会社 新薬部門常務執行役員 水野義隆 シェリング・プラウ株式会社 代表取締役社長 鳥居正男 −289− 27 28 食品成分の抗酸化性に関する研究 H 20.12. 1 ∼ 野生種スイカを用いた肝硬変予防効果を持つ新健康食 品の開発 菊崎 泰枝 500,000 湯浅 勲 3,923,850 H20. 8 . 8 ∼ H21. 3 .13 三井製糖株式会社総合研究所 総合研究所長 葉山静憲 財団法人奈良県中小企業支援セン ター 理事長 荒井正吾 ◆平成20年度厚生労働科学研究費 研究代表者 研究分担者等 平成 20 年度 研 究 テ ー マ 機 関 国立保健医療科学院 要保護児童における被虐待による問題や障害 筒井孝子 等の類型化された状態像とケアの必要量の相 (研究分担者) 互関連に関する研究 山縣文治 ( ) 21 研究期間 配分研究費 (累計額) 2008. 4 厚生労働科学研究費 ∼ 2011. 3 1,000,000 −290− ◆研究科長裁量経費による研究 (1) 「生活科学研究」への助成 研究科長裁量経費の一部を研究科教員に重点的に配分し、「生活科学分野での研究を推進する」ことを目 的とした「生活科学研究助成」(平成14年度発足)の募集を行った。過去の応募・採択状況は、平成14年度 が応募 7 件、採択 5 件、助成総額3,670千円、平成15年度応募 4 件、採択 3 件、総額2,750千円、平成16年度 応募 6 件、採択 3 件、総額2,780千円、平成17年度応募 3 件、採択 2 件、総額2,000千円、平成18年度応募 3 件、採択 3 件、総額2,800千円、平成19年度応募 4 件、採択 4 件、総額3,700千円である。平成19年度採択の 4 件については、研究成果報告会が平成20年 6 月27日に生活科学部大会議室で行なわれた。 平成20年度の「生活科学研究助成」については 3 件の応募があり、 3 件が採択された。助成総額は 2 ,830 千円である(表12)。審査は研究科長、教育研究評議員及び全学評価委員 3 名からなる選考委員会が担当した。 選考の評価基準項目は、 1 )生活科学研究への貢献性、 2 )研究の先駆性、 3 )研究成果と計画性、 4 )研 究成果の社会的効果、5 )その他(研究実績、アピール性等)である。研究成果については、次年度(2009年)、 成果発表会で発表され、「生活科学研究誌」に報告書が掲載される予定である。 表12 平成20年度生活科学研究助成の採択プロジェクト 研 究 課 題 研究代表者 研究分担者 アンチェイジング効果を有する食品成分・ファイ トケミカルの探索 西川 禎一 菊崎 泰枝 睡眠を中心とする子どもの生活リズム・生活習慣 と親の養育態勢に関する総合的研究 中井 孝章 食品タンパク質によるコレステロール代謝調節 福村 智恵 配分決定額(円) 1,030,000 800,000 金 東浩 1,000,000 (2) 「科研採択促進助成」への補助 平成20年度は、上記「生活科学研究助成」とは別に、前年度科研申請で惜しくも不採択になった課題につ いて、次年度への応募にむけての実績づくり等を支援する目的で、 「科研採択促進課題」への補助を実施した。 4 名の申請者があり、科研「不採択通知書」に記載されている、評定要素点数の総計の高位順 2 名が採択さ れた。助成総額は 1 ,200千円である(表13)。審査は研究科長、教育研究評議員及び全学評価委員 3 名から なる選考委員会が担当した。なお、採択者には「生活科学研究」への助成と同様に、次年度「生活科学研究 誌」に研究成果報告書を提出することを義務づけた。 表13 平成20年度「科研採択促進助成」採択課題 課 題 名 研究種目 研究者名 補助金額(円) 環境シグナルに対する体内時計の応答機構と生理的 多型性の発現機構に関する研究 基盤研究(B) 佐伯 茂 600,000 ストレングス・モデルに準拠した精神障害者の地域 生活支援システムに関する研究 基盤研究(B) 清水 由香 600,000 ( ) 22 −291− ◆研究に関わる受賞状況 受賞者氏名 : 竹原義二・小池志保子・上原充・菱川菜穂・山田久美 受 賞 名 : 財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター主催第25回住まいのリフォームコンクール 受 賞 対 象 :「銀舎長屋」(住宅リフォーム・紛争処理支援センター理事長賞) 受賞者氏名 : 谷直樹 受 賞 名 : 2008年日本建築学会賞(業績) 受 賞 対 象 : 谷直樹・北山啓三「大阪市立住まいのミュージアムの企画と活動」 受賞者氏名 : 小林春奈(指導教員:永村一雄) 受 賞 名 : 2008年日本建築学会優秀修士論文賞 受 賞 対 象 : 修士論文「建築外皮の日射反射特性評価 −良好な放射環境形成をめざして−」 受賞者氏名 : 福田真希・中山曜・中屋昌之・豊田恵美・鉛悠子・櫻井恵梨子・長本美由紀・山口翔一郎 (指導教員:森一彦) 受 賞 名 : 2008年度日本建築学会技術部門設計競技(佳作) 受 賞 対 象 :「公共建築の再構成と更新のための計画技術」 受賞者氏名 : 高橋隆宜(指導教員:宮野道雄) 受 賞 名 : 日本生理人類学会第58回大会発表奨励賞 受 賞 対 象 :「健康成人の歩行動作の安定性と身体活動量との関係」 受賞者氏名 : 紀平雅司・近藤辰比古・吉住岳人・三谷綾乃・中尾由佳里・伊藤妙・堀尾栄・若山ひとみ・ 加藤秀子・松本春美・原田重樹・西元幸雄・鄭尚海・白澤政和 受 賞 名 : 日本認知症ケア学会 石崎賞受賞 受 賞 対 象 :「認知症高齢者の行動・心理症状(BPSD)にどう対応するのか―介護施設・事業所における BPSD の対応の成功事例から―」2008年 9 月 受賞者氏名 : 赤澤芳子(指導教員:三浦 研) 受 賞 名 : 2008年日本建築学会優秀修士論文賞 受 賞 対 象 :「特別養護老人ホームにおけるユニット調理の効果と課題−行動観察調査とアンケート調査によ る食提供の実態把握を通して−」 受賞者氏名 : 赤澤芳子(指導教員:三浦 研) 受 賞 名 : 平成20年度日本建築学会近畿支部研究発表会優秀発表賞 受 賞 対 象 :「特別養護老人ホームにおけるユニット調理の効果と課題―行動観察調査とアンケート調査によ る食提供の実態把握を通して―」、日本建築学会近畿支部研究報告集第48・計画系、pp.129-132 (2008) ( ) 23 −292− ◆生活科学研究科学術講演会 開催日 : 平成20年 3 月 8 日(土)13:30−15:30 会 場 : 大阪市立大学 学術情報総合センター 1 階 文化交流室 演 題 : 防災科学と生活科学の接点 −暮らしの安全を求めて 講 師 : 総務省消防庁 消防研究センター所長 室崎益輝 対 象 : 学生,教職員,一般 ◆国際交流の状況 ○韓国・嶺南大学校生活科学大学との国際学術交流に基づく国際シンポジウム テーマ :「Role of human life science for healthy family」 開催日 : 2008年11月 7 日・8 日 講演者 : 小西研究科長、金講師、岡田明教授、畠中教授、三船准教授 ○第3回日韓ケアマネジメント交流会 ―大阪市立大学大学院&三育大学校大学院― (The 3 rd Japan-Korea International Conference on Care Management: School Exchange for Social welfare, Osaka City University &Sahmyook University) 概 要:「日本の介護保険での介護予防について」白澤政和教授が、「高齢者福祉の将来課題」については所道 彦准教授が基調講演をした。口頭発表については、三育大学大学院生 3 名、大阪市立大学大学院生 7 名の、総計10名が研究結果の報告をし、活発な議論を行った。 開催日: 2008年 3 月30日∼ 4 月 2 日 会 場:生活科学部会議室 主 催:大阪市立大学大学院生活科学研究科 ( ) 24 −293− ○シカゴ姉妹都市委員会との国際交流 概 要:大阪市がシカゴ姉妹都市35周年を記念するイベントに先立ち、 7 月 8 日にシカゴ姉妹都市委員会の代 表団が人間福祉学科に訪問し、福祉分野の交流の可能性について意見交換を行った。席上、白澤政和 教授が「日本の社会福祉の現状と課題」と題し、講演を行った。 開催日: 2008年 7 月 8 日 会 場:高原記念館 1 階学友ホール 参加者:シカゴ市代表団側 ティモシー・ヒル(シカゴ姉妹都市プログラム大阪委員会委員長/シカゴ商工会議所) キャサリン・ポーランド(クック郡家庭裁判所上席調整官/ソーシャルワーカー) リーロイ・チルドレス(牧師) シーン・藤生(シカゴ定住者会会長/ソーシャルワーカー) 生活科学研究科側参加者 小西洋太郎・白澤政和・畠中宗一・要田洋江・清水由香・鵜浦直子 ○アメリカ合衆国 Argosy University にて教育講演 開催日: 2008年 4 月 2 日 会 場:School of Professional Clinical Psychology Class テーマ:日本におけるサイコセラピーについて 講演者:三船直子 ( ) 25 −294− ◆海外出張状況 表14 海外出張状況 整理 番号 所 属 専 攻 職 氏 名 出張期間 出張先 1 食・健康 科 学 准教授 佐伯 茂 20. 2 .20 ∼ 20. 2 .23 大韓民国 研究成果発表と共同研究の打ち合わせ 2 食・健康 科 学 講 師 金 東浩 20. 2 .20 ∼ 20. 2 .23 大韓民国 研究成果発表と共同研究の打ち合わせ 3 食・健康 科 学 特 任 教 授 西成 勝好 20. 2 .23 ∼ 20. 3 .12 イギリス PHRC/NEWI(フィリップスハイドロコロイド リサーチ センター/北東ウェールズ大学)においてグリン O.フ ィリップス教授と共同研究を行う 4 食・健康 科 学 教 授 曽根 良昭 20. 2 .26 ∼ 20. 3 . 4 タイ王国 タイ王国チェンマイでの糖質消化調査・研究にかかる機 器の調整と予備調査 5 居 住 環 境 学 教 授 井川 憲男 20. 3 . 3 ∼ 20. 3 . 9 イタリア カラブリア大学にて環境・エネルギー事情、太陽放射・ 昼光観測の講義および気象測定法と取得データの品質に ついて議論する 6 総合福祉・ 心理臨床 科 学 三船 直子 20. 3 .18 ∼ 20. 4 .26 アメリカ 合衆国 ブータン 王国 ・Argosy University Professional Psycchology , Macalester University との共同研究及び交流 ・Royal University Of Bhutan, GNH 研究所との共同研究 及び交流 7 総合福祉・ 心理臨床 科 学 講 師 長濵 輝代 20. 3 .18 ∼ 20. 4 .26 アメリカ 合衆国 ブータン 王国 ・Argosy University Professional Psycchology , Macalester University との共同研究及び交流 ・Royal University Of Bhutan, GNH 研究所との共同研究 及び交流 8 居 住 環 境 学 准教授 檜谷美恵子 20. 3 .26 ∼ 20. 3 .31 9 食・健康 科 学 特 任 教 授 西成 勝好 20. 3 .31 ∼ 20. 4 .23 イギリス PHRC/NEWI(フィリップスハイドロコロイド リサーチ センター/北東ウェールズ大学)においてグリン O.フ ィリップス教授と共同研究を行う 10 食・健康 科 学 教 授 羽生 大記 20. 4 .22 ∼ 20. 4 .27 イタリア 第43回ヨーロッパ肝臓学会に出席・発表 11 総合福祉・ 心理臨床 科 学 教 授 白澤 政和 20. 4 .24 ∼ 20. 4 .27 大韓民国 韓国社会福祉学会の招待で、介護サービスの評価のあり 方についてのシンポジウムのキー・スピーカーとして話 をするため 12 食・健康 科 学 准教授 菊﨑 泰枝 20. 6 .25 ∼ 20. 7 . 2 イタリア イタリア―日本ジョイントシンポジウム「天然物および 機能性食品」に参加・発表 イタリアの各地域における農産物の市場調査を行い伝統 野菜・果実、特産野菜・果実に関する情報を収集する 13 長寿社会 総合科学 准教授 岡田 進一 20. 7 .14 ∼ 20. 7 .21 14 食・健康 科 学 特 任 教 授 西成 勝好 20. 8 .13 ∼ 20. 8 .28 タイ王国 カセサート大学 R. Ponswamanit 博士(助教授)と共同研 究を行う 15 長寿社会 総合科学 教 授 宮野 道雄 20. 8 .22 ∼ 20. 8 .26 オランダ 第 9 回国際生理人類学会議に出席し、発表・討議を行う 16 食・健康 科 学 教 授 西川 禎一 20. 8 .31 ∼ 20. 9 . 8 イギリス 第21回国際食品微生物衛生シンポジウム(The21st International ICFMHC Conference)に出席・発表、英国 中央公衆保健研究所訪問 17 長寿社会 総合科学 教 授 堀 智晴 20. 9 . 1 ∼ 20. 9 . 3 大韓民国 従軍慰安婦問題の調査研究 准教授 用 件 インフラ未整備のまま都市居地域が拡大しているプノン カンボジア ペン並びに観光都市シエムリアップの住宅事情視察と都 市居住政策の現状に関する学術交流事業に参加する 南アフリカ 国際ソーシャルワーク学校連盟理事会出席 ( ) 26 −295− 18 食・健康 科 学 教 授 羽生 大記 20. 9 .15 ∼ 20. 9 .19 カナダ 海外NST実習 19 長寿社会 総合科学 教 授 宮野 道雄 20.10.12 ∼ 20.10.17 中 国 第14回世界地震工学会議に出席し、発表・討議を行 20 長寿社会 総合科学 助 教 生田 英輔 20.10.13 ∼ 20.10.18 中 国 第14回世界地震工学会議に出席し、発表・討議を行 21 居 住 環 境 学 教 授 藤田 忍 20.10.18 ∼ 20.10.21 中 国 中国における建築、都市住宅の新技術開発に関する共同 研究 22 食・健康 科 学 特 任 教 授 西成 勝好 20.10.19 ∼ 20.10.26 中 国 第 14 回食品科学工学世界会議に出席、組織委員および国 際食品科学工学アカデミー会委員としてシンポジウムお よびセッションの座長、講演などを行う 23 長寿社会 総合科学 准教授 三浦 研 20.10.19 ∼ 20.10.26 カナダ 木造 2 × 4 の技術で建築された高齢者施設の居住空間の 特性と課題について、現地の介護制度と共に調査する 24 長寿社会 総合科学 教 授 森 一彦 20.10.21 ∼ 20.10.26 中華民国 中華民国における高齢者居住に関する調査および雲林科 学技術大学との研究交流 ポズナン市肺疾患研究所の科学研究・海外研究協力者の ダヌータ・ルツコフスカ博士及びポズナン大学医学部の ポーランド アレクサンダー・バリノフ博士らと 2009 年 4 月からのポ 共和国 ーランドにおける呼吸商の季節変化測定のための打ち合 わせ及び予備実験を行う。 25 長寿社会 総合科学 教 授 曽根 良昭 20.11. 5 ∼ 20.11.12 26 食・健康 科 学 教 授 小西洋太郎 20.11. 6 ∼ 20.11. 9 大韓民国 嶺南大学校との国際学術交流(覚書)にもとづく国際シ ンポジウムへの出席・講演および研究に関する意見交換 27 食・健康 科 学 講 師 金 東浩 20.11. 6 ∼ 20.11. 9 大韓民国 嶺南大学校との国際学術交流(覚書)にもとづく国際シ ンポジウムへの出席・講演および研究に関する意見交換 28 居 住 環 境 学 教 授 岡田 明 20.11. 6 ∼ 20.11. 9 大韓民国 嶺南大学校との国際学術交流(覚書)にもとづく国際シ ンポジウムへの出席・講演および研究に関する意見交換 29 総合福祉・ 心理臨床 科 学 准教授 三船 直子 20.11. 6 ∼ 20.11. 9 大韓民国 嶺南大学校との国際学術交流(覚書)にもとづく国際シ ンポジウムへの出席・講演および研究に関する意見交換 30 長寿社会 総合科学 教 授 畠中 宗一 20.11. 6 ∼ 20.11. 9 大韓民国 嶺南大学校との国際学術交流(覚書)にもとづく国際シ ンポジウムへの出席・講演および研究に関する意見交換 31 総合福祉・ 心理臨床 科 学 教 授 白澤 政和 20.11.19 ∼ 20.11.21 大韓民国 韓国老年学会の30周年記念大会の招聘国際シンポジウム に出席 32 長寿社会 総合科学 教 授 森 一彦 20.11.20 ∼ 20.11.29 オランダ オランダにおける高齢者居住に関する調査 33 長寿社会 総合科学 教 授 曽根 良昭 20.11.25 ∼ 20.11.29 タイ王国 チェンマイ市チェンマイ大学医学部生化学教室での糖質 の消化・吸収調査・研究の指導と来年度の調査・研究の 打ち合わ 34 長寿社会 総合科学 准教授 三浦 研 20.11.28 ∼ 20.11.30 大韓民国 韓国住居学会に出席・発表 35 長寿社会 総合科学 教 授 宮野 道雄 20.12. 8 ∼ 20.12.12 中 国 上海市地震局の招聘に基づき地震防災に関する共同研究 および被災地視察を行 36 長寿社会 総合科学 助 教 生田 英輔 20.12. 8 ∼ 20.12.12 中 国 上海市地震局の招聘に基づき地震防災に関する共同研究 および被災地視察を行 ( ) 27 −296− ◆海外渡航状況 表15 海外渡航状況 整理 番号 所属 専攻 職 氏 名 渡航期間 渡 航 先 1 食・健康 科 学 教 授 湯浅 勲 20. 7 .25 ∼ 20. 8 . 3 カナダ The IXth World Conference on Clinical Pharmacology and Therapeutics-CPT2008(第 9 回 世界臨床薬理学会議)に出席・発表 2 食・健康 科 学 准教授 小島 明子 20. 7 .25 ∼ 20. 8 . 3 カナダ The IXth World Conference on Clinical Pharmacology and Therapeutics-CPT2008(第 9 回 世界臨床薬理学会議)に出席・発表 3 食・健康 科 学 教 授 湯浅 勲 20.10.30 ∼ 20.11. 5 アメリカ 合衆国 第59回アメリカ肝臓学会(AASLD)に出席・発表 4 食・健康 科 学 准教授 小島 明子 20.10.30 ∼ 20.11. 5 アメリカ 合衆国 第59回アメリカ肝臓学会(AASLD)に出席・発表 用 件 ◆客員研究員の受け入れ状況 表16 客員研究員の受け入れ 氏 名 現 職 山中 幹宏 シャープ株式会社技術本部デバ イス技術研究所 第 8 研究室主 事 松井 紀江 星野 香織 藤原 佐美 研究期間 共同研究者 Agイオンの抗菌メカニズムに関する研究 H18. 4 . 1 ∼ H20. 3 .31 西川 禎一 シャープ株式会社技術本部デバ イス技術研究所 第 8 研究室 Agイオンの抗菌メカニズムに関する研究 H18. 4 . 1 ∼ H20. 3 .31 西川 禎一 株式会社タクミナ 総合研究開 発センター 要素技術研究グル ープ 食品の非加熱殺菌法の検討 H18. 4 . 1 ∼ H20. 3 .31 西川 禎一 健康者における下痢原性大腸菌保菌実態調査 H19. 4 . 1 ∼ H20. 3 .31 西川 禎一 (社)大阪生活衛生協会 検査課 研 究 題 目 武政 誠 日本学術振興会特別研究員PD 多糖類の精製、構造と物性の相関解明 H18. 5 . 1 ∼ H20. 3 .31 曽根 良昭 孔 相権 有限会社星洲運輸 代表取締役社長 要支援・要介護高齢者のための給食配送サー ビスに関する研究 H19. 4 . 1 ∼ H20. 3 .31 三浦 研 細田 明美 東京医療保健大学医療保健学部 医療保健学科 助手 肝臓マクロファージの機能調節に関する研究 H19. 7 . 1 ∼ H20. 6 .30 佐伯 茂 芳村 文奈 株式会社グランヒル大阪 企画営業兼研究開発員 植物性食品素材の機能性について H19.10. 1 ∼ H20. 9 .30 湯浅 勲 小島 明子 川越 雅弘 国立社会保障・人口問題研究所 社会保障応用分析研究部 第 4 室長 高齢者住宅とケア政策に関する研究 H19.10. 1 ∼ H20. 9 .30 三浦 研 栢野 新市 畿央大学健康科学部健康栄養学 科准教授 奈良県産の植物性食品に含まれる機能性成分 の解明 H18.10. 1 ∼ H21. 9 .30 菊﨑 泰枝 ( ) 28 −297− 大森 康雄 丸大食品株式会社 中央研究所所員 非加熱食肉製品の製造方法の検討 H20. 1 . 1 ∼ H20. 9 .30 西川 禎一 川西 正子 常磐会短期大学幼児教育科 准教授 雑穀の特性とその食育素材への適用 H20. 4 . 1 ∼ H21. 3 .31 小西洋太郎 星野 香織 株式会社タクミナ 総合研究開 発センター 要素技術研究グル ープ 食品の非加熱殺菌法の検討 H20. 5 . 1 ∼ H21. 3 .31 西川 禎一 吉川徹太郎 株式会社タクミナ 総合研究開発センター 要素技術研究グループ 食品の非加熱殺菌法の検討 H20. 5 . 1 ∼ H21. 3 .31 西川 禎一 阪中 郁 株式会社タクミナ 総合研究開発センター 要素技術研究グループ 食品の非加熱殺菌法の検討 H20. 5 . 1 ∼ H21. 3 .31 西川 禎一 武漢工業学院講師 食品の機能性成分と多糖類との相互作用につ いてのレオロジーおよび物理化学的研究 H20.10. 5 ∼ H21.10. 4 西成 勝好 榊原 隆三 長崎国際大学薬学部薬学科生化 学研究室 教授 乳酸菌代謝生産物質のガン細胞増殖抑制作用 に関する研究 H20.10. 1 ∼ H21. 3 .31 湯浅 勲 小島 明子 野嶽 勇一 長崎国際大学薬学部薬学科生化 学研究室 助教 乳酸菌代謝生産物質のガン細胞増殖抑制作用 に関する研究 H20.10. 1 ∼ H21. 3 .31 湯浅 勲 小島 明子 大森 康雄 丸大食品株式会社 中央研究所所員 非加熱食肉製品の製造方法の検討 H20.12. 1 ∼ H21. 9 .30 西川 禎一 又玉 ( ) 29 −298− ( 3 )学科活動報告・社会的貢献 ◆食品栄養科学科 ○大学院教育改革支援プログラム−「地域ケアを担う Ph.D. 臨床栄養師の養成(病院と地域をつなぐ栄養管理の エキスパート教育プログラム)(代表:羽生大記教授)の活動を以下のように行った。 第 1 回 大阪市立大学 栄養・介護セミナー(Osaka City University Nutrition and Care Seminar) 日 時: 2008年 3 月28日(金)18:00∼20:00 会 場:味の素グループ 大阪ビル 3 階 プラザホール Ⅰ . 基調講演:大阪市立大学大学院 生活科学研究科 教授 羽生大記「本セミナーの目指すもの:高齢者、非 介護者の栄養状態を中心としたQOLの向上を目指した病院と地域を結ぶネットワーク作り」 Ⅱ.一般演題 座長 東住吉森本病院 副院長 金鎬俊 1. 「大阪市東部における地域連携による栄養管理の試み」医療法人医誠会 城東中央病院 TQM 推進 田中 宏明 2. 「当院における脳卒中患者への追跡調査」 東住吉森本リハビリテーション病院 リハビリテーション 清 水孝弘 Ⅲ.教育講演 座長 大阪市立大学附属病院 栄養部主幹 塚田定信 『住宅・居住施設の安全性とその改善について』 大阪市立大学大学院 生活科学研究科 居住福祉工学コース 准教授 上田博之 第 2 回 大阪市立大学 栄養・介護セミナー(Osaka City University Nutrition and Care Seminar) 日 時: 2008年 7 月26日(土)15:00∼17:00 会 場:味の素グループ 大阪ビル 3 階 プラザホール Ⅰ.一般演題 座長 育和会記念病院消化器病センター長 田中基晴 1. 「南大阪包括ケアフォーラムの展望」東住吉森本病院 栄養科 岩谷聡 2. 「当院におけるNET活動と問題点∼院内NSTから Total Nutrition System の構築を目指して」 神戸朝日病院 栄養部 土遠美紀子 Ⅱ.教育講演 座長 大阪市立大学大学院 生活科学研究科 春木敏 『食媒介感染症の原因と医療・福祉現場における予防上の留意点』 大阪市立大学大学院 生活科学研究科 長寿社会食生活学コース 教授 西川禎一 第 3 回 大阪市立大学 栄養・介護セミナー(Osaka City University Nutrition and Care Seminar) 日 時: 2008年11月22日(土)15:00∼17:00 会 場:味の素グループ 大阪ビル 3 階 プラザホール Ⅰ.一般演題 座長 育和会記念病院消化器病センター長 田中基晴 1. 「カナダにおけるNST研修」大阪市立大学大学院 生活科学研究科 遠藤隆之 2. 「食事形態別試食を用いた摂食・嚥下障害患者のQOL改善について」多根総合病院栄養部 谷口和歌 子 Ⅱ.教育講演 座長 大阪市立大学大学院 生活科学研究科 教授 羽生大記 『漢方診療の基礎と高齢者介護への応用』大阪漢方医学振興財団 理事長 河田佳代子 上記 3 回が開催され、管理栄養士のみならず、医師、看護師、ケアマネージャー、介護福祉士、理学療法士など、 高齢者診療・介護に関連する多職種の参加があり、活発な意見交換が行われた。 ( ) 30 −299− ○学会活動 食品栄養科学科の日本生理人類学会会員を中心に、居住環境学科の会員の援助を受けて、曽根良昭を大会長と して日本生理人類学会第58回大会を行った(日程:2008年 6 月 7 日、 8 日、全学共通教育棟) 。参加者は180名 で特別講演 1 、 2 つのシンポジウム、学会員の一般発表講演22題、ポスター発表32題を行った。 ◆居住環境学科 ○2008年度 居住環境デザインフォーラム 居住環境学科の重要なイベントのひとつとして、居住環境デザインフォーラムがある。今年で第 5 回目を迎え た。このフォーラムでは、学部カリキュラムで設定された設計製図課題、卒業設計、そして大学院の修士設計な ど学生の数々の作品が出展され、居住環境学科が目指す人間と環境にやさしい生活空間デザインの教育成果がこ こに凝縮されている。 4 月26日(土)、学術情報総合センター10階大会議室で開催されたフォーラムには、本学学生142名をはじめ、 卒業生や建築関係者、保護者など総勢273名が参加し、例年どおりの盛況な催しとなった。作品の展示だけでなく、 これら作品の口頭によるプレゼンテーションと外部の方々とのディスカッションを通じてさらに質の高いデザイ ンができるよう相互に語り合える場となっている。 また、このフォーラムの目玉のひとつとして毎回居住空間づくりにおける著名な専門家を招いての招待講演を 行っているが、今年は数多くの優れた建築作品を世に送り出し、幾多の受賞歴をお持ちの山下保博氏(アトリエ・ 天工人)を東京からお呼びし、氏の作品紹介や建築に対する考え方の一端が、学生たちに伝えられた。 ○教育改善 居住環境学科では時代の要請や教育環境の変化等に応じた教育改善を継続している。特に JABEE(日本技術 者教育認定機構)の認定を2004年度に取得する前後に大きな改革を行い、学習・教育目標の設定やそれに基づく カリキュラムの再編成とシラバスの整備、授業研究など教育方法改善への活動など、継続的な取り組みが現在も 進行中である。 また、今年度はホームカミングデーにも当る11月 3 日(月・祝)に居住環境学科教育検討会議を開催した。教 員に加え、産業界、役所、教育機関など様々な分野で活躍している本学科卒業生10名程を招き、外部からみた本 学科の学習教育のあり方についてそれぞれの体験を交えながら意見をもらい、今後の教育改善に繋がる資料を得 ることができた。 ○進路指導 経済・社会状況の変化に伴い、就職や進学など将来の進路に悩む学生へのきめ細かい指導も継続して行ってい る。特に就職活動を行う3回生・4回生および前期博士課程1回生については、その配属研究室の教員による指導 の他、企業別のセミナーを数多く実施している。また、企業からの学科推薦がある場合には対象学生から希望を 募り、面接や調整を実施している。さらに12月17日(水)には就職希望者を対象とした4回生および前期博士課 程2回生の内定者による就職活動に関する報告会を行い、本格化する就職活動のための参考情報を得る場を設定 した。 ( ) 31 −300− ◆人間福祉学科 ○講演・研修会 大阪市新規採用職員研修会講演(平成20年 4 月 7 日)会場:大阪市職員人材開発センター 演題:こころの健康,講師:松島恭子,対象:大阪市職員 大阪市新規採用職員研修会講演(平成20年10月 7 日)会場:大阪市職員人材開発センター 演題:こころの健康,講師:松島恭子,対象:大阪市職員 泉佐野市生涯学習研修会講演(平成20年 4 月23)会場:泉佐野市生涯学習センター 演題:幼老統合ケアに基づく多世代交流の理論と実践,講師:中井孝章,対象:市民(主に高齢者)約100名 広島市公立会研修会講演(平成20年 9 月13日)会場:広島市南区民文化センター 演題: 「ヒトの食育」から子どもたちの食生活を見直そう,講師:中井孝章 対象:保育士、栄養士、給食関係者約400名 大阪市南ブロック主任児童委員・地域協力員研修会講演(平成20年12月 6 日)会場:住吉区民ホール 演題:多世代交流の実践と現在,講師:中井孝章,対象:南ブロックの主任児童委員、地域協力員、一般約 200名 大阪府栄養士会研修会講演(平成20年 3 月 1 日)会場:大阪リバーサイドホテル 演題:カウンセリングについて−栄養教育に必要なカウンセリングマインド− 食をめぐるものがたり 大阪府栄養士会研修会,講師:三船直子,対象:大阪栄養士会所属 栄養士・管理栄養士 大阪市大・近鉄共催講座(連続講座)(平成20年 4 月15日、 5 月20日、 6 月17日、 7 月15日)会場:近鉄サロ ン 演題:幼児期のこころの不思議,講師:松島恭子,対象:一般市民 大阪府教育委員会 土曜自主講座(平成20年 1 月19日, 2 月 2 日)会場:大学コンソーシアム大阪 演題:学校教育相談・事例研究講座,講師:三船直子,対象:小・中・高公立学校教員 ○大阪市立大学児童・家族相談所心理相談業務 松島・成田・篠田・三船・長濵は「児童・家族相談所」臨床心理部門において、大阪市住民ならびに近隣他都 市の住民を対象とした一般心理相談を行った。なお「児童・家族相談所」臨床心理部門は、臨床心理士養成第 1 種指定大学院の実習期間としての役割も担っており、松島・成田・篠田・三船・長濵は、当相談所で心理相談業 務実習に携わっている大学院生に対して、カンファレンス・スーパーヴィジョンにより教育指導を行った。以上 の業務は現在も継続して行われている。 ○大阪市立南住吉小学校コンサルテーション 三船直子は大阪市立南住吉小学校 特別支援学級コンサルテーションを行った。(年 3 回) ○大阪市福祉人材養成連絡協議会(構成団体 : 大阪市、大阪市社会福祉協議会、各種社会福祉事業協会、各種職 能団体、大学等の養成機関)に大阪市立大学より白澤政和が委員長として参加し、大阪市立大学大学院生活科 学研究科が主催の冠講座を実施した。 テーマ:保育所における子育て支援 日 時: 12月17日、 1 月28日、 1 月29日、 2 月 2 日 場 所:大阪市社会福祉研修・情報センター及び大阪府ドーンセンター 講 師:山縣文治 参加者:大阪市内の保育所職員25名 ( ) 32