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(概要版)4から5章(PDF形式:1616KB)

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(概要版)4から5章(PDF形式:1616KB)
平成21年度活動報告書
■Ⅳ.具体的な活動内容
1
西区ふれあいまつりへの参加
(1)参加の検討
西区では、西区の新たな郷土づくりと地域の連帯を深めることのできる場として、西
区ふれあいまつりが毎年開催されています。
区民会議では、区民との交流、区民会議の活動を紹介する場として、これまでも、ふ
れあいまつりに展示ブースを出展してきました。
今年度は第4期区民会議の1年目であるため、個別のテーマは設けず、西区の風景の
公募を中心とした区民会議の活動紹介を行いました。
(2)具体的な実施内容
▽名
▽日
▽場
▽目
称
時
所
的
区民会議コーナーの出展
平成21年11月14日(土)
三橋総合公園
区民会議の活動紹介を行い、区民への
周知を図る
▽内
容
・活動紹介パネル展示
第4期区民会議の概要と活動テーマをパネル
で紹介しました。
・「西区の風景」アンケート調査
「あなたの好きな西区の風景を教えてくださ
い」というアンケートを実施し、合計109通
の公募がありました。
・古い農機具の展示
西区の地域資源の一例として、植水公民館の収
蔵庫から「犁 」、「万石通」、「千歯こき」等の古
い農機具を借用して展示しました。ご高齢の方
から「懐かしい」「私でも使ったことはない」
などの話を伺うことができました。
区民会議の活動紹介パネル
す き
アンケートの様子
17
第4期区民会議
2
出前区民会議の開催
(1)第3期区民会議における課題提起
第3期区民会議の活動を通して課題とされたことの一つに、区民会議が一般区民にも
っと理解されるようにしたいということがありました。区民会議は原則として公開で傍
聴も自由とされていますが、実際には議事に関心があり傍聴する人はほとんど見られま
せん。
この解決策として提案されたのが「出前区民会議」であり、区役所で「奥の院」的に
開催されている会議を、各公民館などに出向いて行おうというものです。地区に対する
帰属度の高さが西区の特徴と言われますが、公民館で開催することで興味を持ってもら
い、地域の人たちの意見や抱えている問題などを把握でき、より一層区民会議の意義に
沿った活動にできるのではと考えました。
(2)第4期における検討
第4期の委員による意見交換を通して、出前区民会議の開催を優先事項と考える委員
が多いことから、具体的な実施の方法を検討しました。
開催に際して多くの地元区民の出席を実現するためには、区民会議の議事とあわせ、
地域の文化や歴史に関係の深い講演などの催事的内容を組み合わせてはどうかとの案も
ありましたが、通常の区民会議の姿を見てもらうことが必要と考えました。
また、各地区でひととおり実施することが目標ですが、第4期の任期中に全ての地区
で急いで実施する必要はなく、次期へ引き継いでもらえば良いのではないかとの意見も
ありました。これらの意見を参考に、まず1ヶ所で実施する方向で準備を進めることと
しました。
(3)具体的な実施内容
会議や部会活動の進捗、地域の状況などを踏まえ、平成21年度の最後の開催となる
第6回区民会議を出前区民会議として、以下の通り植水公民館で開催しました。
▽名
称
出前区民会議(第6回区民会議)
▽日
時
平成22年3月10日(水)
▽場
所
植水公民館
▽開催主旨
午後2時~午後4時
1階レクリエーションホール
区民会議の活動がより区民に理解されるよう、会場を区役所外に移して
会議を開催する。また、通常の全体会に加え区民会議(部会)の活動テ
ーマを区民にわかりやすく紹介する。
▽内
容
第一部
通常の全体会(約30分)
第二部
区民会議の概要紹介
部会の取組みテーマの発表
・西くらしく部会:減災
・活き域交流部会:地域公共交通
*第一部は傍聴、第二部は一般参加の形式とした。
18
平成21年度活動報告書
(4)実施結果について
当日は50名を超える区民の皆さんにご
参加いただき会場が満員となるなど、高い
関心を持っていただきました。
第一部の全体会では、1年間の活動報告
と来年度の方向性などについて確認を行い、
参加者の方々にも区民会議の進め方や取り
組みの範囲などを知っていただけました。
続いて第二部では各部会の発表を行い、参
加者の皆さんと区民会議委員による熱心な
意見交換が行われました。
第二部では、西くらしく部会は減災(詳
細は29ページからを参照)をテーマとし
て、会場となった植水地区の地理的な特性、
西区の災害の歴史、開発の経緯などの具体
的な内容を図面や写真などでわかりやすく
説明し、これからの地域に必要な取り組み
などの考え方について発表が行われました。
参加者の皆さんには、地域の実情に沿っ
たより身近な課題として部会の提案に興味
を持っていただき、具体的な避難所の位置
や有効性などの日常から地域が抱えている
課題などについて意見交換を行うことがで
きました。
出前区民会議の会場
第一部の議事進行
続いて、活き域交流部会は地域公共交通
(詳細は26ページからを参照)をテーマ
として、会場近くの二ツ宮住宅をモデルに
高齢化社会が抱える課題とデマンド交通の
視察結果を紹介し、解決に向けたアイデア
を提案しました。二ツ宮住宅の居住者から
は当事者ならではのより具体的な情報提供
もいただくことができました。
参加者の方々からは「今日の発表は、日
常から地域の課題として感じていたことな
第二部の部会発表
のでとても参考になった」「同じテーマに
取り組んでいる人がいることがわかったの
で良かった」「災害については被害を少なくするという新しい視点があることがわかっ
た」「区民として何ができるのかを考えるきっかけとなった」などのご意見をいただき、
地域に出向いたことの大きな成果を得ることができました。
今回の開催実績を大切にして部会の取り組みに活かしていくとともに、区民会議の認
知度アップに向けて次の出前区民会議の開催などの展開を検討していきたいと考えます。
19
第4期区民会議
3
粋々三世代ふれあい寄席の開催
(1)これまでの経緯
この事業は、日本の文化を若い世代に伝え、日本の文化と心に触れさせ、ふれあいの
時間を過ごすことで世代間交流や地域住民の連帯感をより一層深めることを目的に、第
3期区民会議の交流部会が企画立案し、平成20年度に開催されました。
当日は区内外から約250名の参加者があり、会場である西楽園大広間は満席となり
ました。参加者からは、講談を聞く機会に恵まれて良かった、子どもも楽しめたなどの
声があり、やや子どもには難しかったとの意見もあったものの、「生」の伝統文化を感じ
それを若い世代に伝えるという目的を達成することができました。
(2)第4期における検討
第4期の活動を始めるにあたり、第3期区民会議からの申し送り事項の確認を行いま
したが、そのなかで既存の事業のコンセプトを大切にして継続を検討して欲しいという
項目がありました。
「地域の交流を活性化したい」という基本テーマを中心に活動を進めることとした活
き域交流部会では、寄席の趣旨を再度検討した結果、事業の継続を活動の一つとするこ
ととしました。
(3)具体的な実施内容
寄席の開催にあたっては内容を大きく変更する必要はなく、趣旨を守って継続して開
催することが大切であると考え、平成22年2月に以下の通り開催することとしました。
▽名
称
粋々三世代ふれあい寄席
▽部
会
活き域交流部会
▽日
時
平成22年2月27日(土)
▽場
所
馬宮コミュニティセンター
▽開催主旨
午後2時~午後4時
2階多目的ホール
日本の文化を若い世代に伝え、日本の文化と心に触れさせ、ふれあいの
時間を過ごすことで世代間交流や地域住民の連帯感をより一層深める。
▽定
員
260名(事前申込による先着順)
▽内
容
講
談
宝井馬琴師匠
太神楽曲芸
鏡味初音
さん
大
角
さん
道
芸
福請
20
平成21年度活動報告書
(4)実施結果について
会場は参加者260名でほぼ満員となり、地域に愛される事
業として定着しつつあることが感じられました。
また、第4期区民会議としてはこのような事業が区民全体の
交流の場となることが大切であると考えていることから、当日
は内野・指扇地区と馬宮・植水地区からの送迎バスも運行し、
区内の各所から来場者がありました。
当日は早くから多くのみなさんが開演を待つ姿がありまし
た。また、ロビーでは折り紙教室も開かれ、子どもたちが楽し
そうに折り紙を習っていました。
開演前の折り紙教室
満員の会場
区民会議委員の楽しい司会
角福請さんの大道芸
西区在住の角福請さんによる大道芸は、最近のニュースも織り交ぜた話術巧みな少し
怪しく楽しい大道芸でした。鏡味初音さんによる太神楽曲芸は、普段はなかなか見られ
ない見事な曲芸が目の前で繰り広げられ、参加者も引き込まれていました。そして六代
目宝井馬琴師匠の講談は、黒田節のいわれをもとにした話と指扇領主山内一唯一族の話
を、なるべく子どもにもわかる解説付きで楽しむことができました。
寄席は区民会議委員の楽しい司会や演目の間の柔軟体操などで楽しく進行し、普段は
なかなか触れることのできない日本の古典芸能を生で楽しむことができました。
21
第4期区民会議
鏡味初音さんの太神楽曲芸
宝井馬琴師匠の講談
会場では162人(組)の方々がアンケートにご協力くださいました。
(*は複数回答可)
募集案内チラシの種類は?
このイベントを知ったきっかけは?(*)
市報
新聞折込
77
募集案内チラシ
20
40
60
80
100
47
出演者に魅力を感じたから
72
日本の文化に関心があった
0
20
40
60
140
126
50
150
107
45
10
無回答
2
0
14
50
100
参加する
参加しない
6
0
50
西区役所が会場の場合、参加しますか?
(参加しないと答えた人のうち約20名は
「遠いから」との回答でした)
楽しめた
無回答
40
80
寄席は楽しめましたか?
改善の余地あり
30
11
0
6
無回答
20
25
利用した
無回答
20
その他
10
利用しなかった
35
家族とふれあいの場として
0
送迎バスを利用しましたか?
(利用しなかった人のうち約70名は「近い
から」との回答でした)
このイベントに参加した理由は?(*)
普通
1
無回答
2
0
9
その他
14
無回答
12
学校
3
口コミ
5
区役所
69
区のホームページ
42
100
20
40
60
80
100
150
未就学児
小学生 中学生
高校生
大学生
80歳~
20歳代
70歳代
区民会議では、アンケート結果を参考に開催場
所やPR方法、展開方法などを検討しながら、こ
れからもこの事業の趣旨と実績を大切にしていき
たいと考えています。
22
30歳代
40歳代
50歳代
年齢構成
60歳代
120
平成21年度活動報告書
4
ふるさと西区・水と緑と花の12景の選定
(1)第3期区民会議での検討
第3期区民会議の「新駅周辺のまちづくり部会」では、西区の良さを区民にもっと知
ってもらうことができないか模索してきました。2年間の活動テーマでは、区民との交
流事業を何かしら実施すること、西区の風景を選定することなどが挙げられました。
前者は、西大宮駅の開業に合わせて「西くらしっく展」として西区役所の1階市民ホ
ールで実施されました。展示内容は「河川、道、農、風景、文化・芸能・風俗」の5つ
のテーマに区分し、西区の歴史や地域資源を広く区民と共有することができました。西
区の風景の選定については、第4期区民会議での検討課題となりました。
(2)テーマの設定
西区の風景を選定するという企画の趣旨について、部会員の賛同により第4期の実施
事業とすることが決定されました。
西区の風景選定では、「西区の8景」、「西区の24景」、「花の風景に絞ったもの」など
テーマの設定と風景の数を先に決めることの可否が議論されました。風景の基本テーマ
は、「水と緑と花」となりました。区民が区の良さを知る手助けをすること、自分の住ん
でいるまちを知るきっかけを作ること等が主目的であることから、風景の数については、
候補地の公募後に決定することとしました。
(3)選定手順
西区の風景選定には多くの区民が参加できるよう、区民会議だよりや西区ふれあいま
つり会場等で候補地を公募しました。西区ふれあいまつりの会場では「あなたの好きな
西区の風景を教えてください」という問いかけであったため、「花の丘公苑」と「三橋総
合公園」に候補地が集中してしまい、十分な候補地の掘り起こしができませんでした。
そこで、その後の公募では、「誰もが知っている場所ではなく、お住まいの地域、ご近所
でお勧めの風景を教えてください」という問いかけにしたところ、多くの候補地を推薦
いただくことができました。最終的には、397通の公募があり、重複を除き99箇所
の候補地が推薦されました。部会では、候補地が広く西区内に分散されるよう、地域の
バランスに考慮しながら最終候補地を選定することとしました。
■決定事項
・「水と緑と花」を基本テーマとし、水、緑、花のいずれかに関連がある風景とし
て、最終候補地を34箇所選定した。
・学校の風景については、桜の見どころなどとなっている場合が多く、最終候補
地からは除外した。
・「ふるさと西区 水と緑と花の12景」の最終候補地として広く区民に公表し、
区民の投票を参考に区民会議において12景を決定する。
・西区の4つの地域から、1景ずつを選んで投票してもらうこととした。
・候補地として多くの推薦をいただいた「西区から見る富士山」、「西区桜の見ど
ころ」については、12景の投票時に新たに候補地の募集を行うこととした。
これらを選定したものについては、小冊子に番外編として掲載する。
23
第4期区民会議
■平成21年度活動概要のまとめ
▽名
称
ふるさと西区「水と緑と花の12景」の選定
▽部
会
西くらしく部会
▽期
間
平成21年7月から平成22年11月頃まで
▽目
的
西区内の水辺の風景、緑の景観、花の見どころなど魅力ある風景を発見、
再認識することを通じて、自分の住んでいるまちを知るきっかけづくり
を目的とする。
▽内
容
身近な風景について区民から幅広く推薦を募り、四季折々の移ろいが楽
しめる12景を最終選定する。また、選定後は12景を活かした魅力あ
るまちづくりを実践する。
▽スケジュール
・一次候補地の募集(平成21年11月~平成22年1月)
西区ふれあいまつりや各種催事、広報紙への掲載等で、区民から身
近な風景を公募した。
・最終候補地の選定
区民会議(部会)において、最終候補地(34箇所)を選定した。
・区民の投票
最終候補地を区民会議だより20号に掲載するとともに、パネル化
した風景写真を区内で巡回展示し、区民の投票を募る。
■平成22年度活動の予定
▽スケジュール
・最終選定(平成22年7~8月頃)
区民の投票を参考に、部会にて候補案を作成し、区民会議において
12景を最終決定する。
・公表(平成22年11月頃)
区民会議だより及び「水と緑と花の12景」の小冊子を作成し公表
するとともに、12景の写真パネルを作成し、ふれあいまつり会場
などに展示する。また、市報さいたま西区版の表紙として12景を
順次紹介する。
アンケート票
24
平成21年度活動報告書
■第一次選考の公募の概要
共通
0
5
10
15
20
0
指扇
荒川土手の風景(富士・花)
5
10
15
48
田園風景
5
富士山の景色
5
67
滝沼川第2遊水池
12
氷川神社(斜面林・紫陽花・桜)
12
1
バイパスからの夜景
12
秋葉の森
7
秋葉神社(桜)
内野
0
5
10
15
7
西大宮駅
20
5
清河寺(桃・けやき)
三橋総合公園
4
区役所付近からの富士山
34
3
指扇駅前の花壇など
6
大倭神社(桜)
4
指扇からの富士
10
青葉園(藤・桜)
指扇北小付近の桜草
2
清河寺温泉
2
西小のうるおい自然園
4
栄中高の桜
西中の桜と藤
4
大宮花の丘農林公苑周辺の梅
1
2
宮前歩道橋からの富士山
2
区役所の花壇
1
西大宮駅シンボルツリー
1
西新井ふるさと緑の景観地
1
3
宮前小横の鴨川
鴨川第一調整池ウエットランド
1
栄小のサクラソウ
1
三橋5丁目のたんぼ
1
清河寺近くの湿地帯と雑木林
1
中釘の秋桜
1
三橋の農家の紅葉
1
内野本郷の茶畑
1
1
三橋のヒイラギ
指扇病院のイルミネーション
1
宮前氷川神社
1
指扇団地公園
1
八雲神社
1
指扇小近くの運動場
1
指扇北小付近の桜
1
ジャスコ屋上からの眺め
1
指扇北小付近の自然の森
1
ボアトスカーナ
1
指扇北小南側の谷戸(中釘)
1
自宅(三橋)の庭からの夕日
1
指扇北小付近の芝桜
1
興徳寺
1
指扇の梨園
1
大宮Gテニスクラブ周辺の里山
1
下郷自治会館前の桜
1
花の丘付近の田園風景
1
民家(宝来)のイルミネーション
1
宝来の遠藤牧場
1
福田稲荷神社
1
法光寺
1
大塚古墳
1
おおみや診療所脇の遊歩道
1
秋葉神社近くの農家の竹林
1
秋葉の森総合公園近くの大銀杏
1
指扇中の森
1
扇通りの坂
1
けやき台住宅わかば公園からの風景
1
妙久寺の桜
1
養福寺
馬宮
1
0
5
10
15
20
6
治水橋からの風景(富士)
6
西遊馬公園
5
武蔵野高校からの風景
5
長屋門・永田医院周辺
4
治水橋の桜草
上江橋からの富士
2
上江橋(橋桁)
2
彼岸花の咲く堤防
2
植水
0
5
プラザ中央公園
1
プラザのイチョウ並木
1
3
植水中からの富士山
3
みずべの里
2
足立神社(アジサイ)
治水橋
1
佐知川からの富士山
1
ゴルフ場からの鉄橋
1
植田谷本のコスモス
1
健保総合運動場
1
植田谷本のクスノキ
1
藤橋の六部堂
1
植水
1
1
田園風景(島根・三条町)
1
1
水判土の観音様
1
市民医療センターからの山並み
1
林光寺
1
土屋中の桜
飯田新田からの富士山
1
昼間の渡し
1
堤防の上から見える丸堀
1
治水橋からの風景(新都心)
1
びん沼川の桜並木
1
25
10
15
20
16
鴨川の桜
治水橋付近のメタセコイヤ
20
大宮花の丘農林公苑
第4期区民会議
5
地域公共交通に関する取り組み
(1)これまでの経緯
「活き域交流部会」では、西区は高齢化率が高いという特性に注目し、移動手段に困
っている方が便利に利用できる地域公共交通の調査や研究に取り組みました。このテー
マは第3期区民会議からの申し送り事項となっています。
地域の高齢化が進む中で高齢者のための交通手段の確保は大きな課題になりつつあり
ます。駅やショッピングセンター、医療機関へのアクセスは現在の公共交通機関やコミ
ュニティバスでは十分ではなく、これを解決する手段として乗り合いタクシーやデマン
ドシステムの運行が各地で実施されています。
(2)第4期における考え方
活き域交流部会は、地域の交流などの活性化を基本的なテーマとしましたが、それに
は日常生活に大きな不便がないことが基本であり、その上で様々な交流の機会を作り出
せるものであると考えました。
その実現には区民が便利に移動できることが必要であり、自家用車を持たない、使え
ない区民が気軽に利用ができる交通手段を研究する必要があると考えました。
(3)現況の把握と課題の整理
まず、西区の現在の姿を把握することが必要であると考え、人口や交通機関などの現
況を整理しました。
・西区の面積は30平方㎞、約70%は市街化調整区域である。
・人口密度は約3千人で、市中心部の1/4程度である。
・さいたま市内でも比較的高齢者の割合が多く、これからも進行すると考えられる。
・バス停や駅まで遠い地区がある。
・商店や病院まで遠い地区がある。
・コミュニティバスは区役所への交通が主目的であり、日常生活には不十分という意
見が多い。
これらの状況を踏まえ、今後は以下のような問題が生じるものと思われます。
・移動手段のない高齢者が増える。
・高齢運転者の交通事故が増える。
・大型店舗の進出により身近な商店の閉店が増える。
・高齢者の外出が減って、引きこもり状態の人が増える。
・一般区民の交流の機会がなかなか増えない。
(4)地域公共交通の先進事例の視察
全国の、西区以上に過疎化と高齢化が進み交通手段に悩んでいる地区において、多く
の取り組みが行われている「デマンドシステム」による地域公共交通を視察しました。
3カ所の取り組み事例は私たちの西区にも参考となる考え方や仕組みであり、ひとり
ひとりのさまざまな事情や希望に合わせた交通手段は、これからの高齢化社会にとって
も大切なものであると感じました。
26
平成21年度活動報告書
西区のコミュニティバス及び視察先のデマンドシステムの運行内容一覧表
西区
面積(㎢)
人口(人)
人口密度(人/㎢)
最寄り駅
宇都宮市板戸地区 高根沢町
29
20
8
71
83,000
71,000
1,280
30,575
2,848
3,579
160
431
西大宮・指扇
北本(高崎線)
なし
宝積寺(宇都宮線)
主な目的
運行形式
★区役所等へ往復
定時・定期路線
定時・デマンド
高齢者の移動手段
定時・デマンド
定時・デマンド
運行者
委託先
市
民間バス会社
市
観光バス会社
★地区協議会
タクシー会社
利用可能者
事前登録
登録人数(人)
制限なし
-
-
-
市民のみ
登録必要
地元出資金(円/年・世帯)
北本市
なし
町
タクシー会社
地区住民のみ
町民のみ
登録必要
登録必要
1,300
1,280
300 なし
7,500
運行時間(始発~最終) 8:35~18:40
運行日
乗降場所
運賃(円) おとな
エリア外
8:30~17:30 9:00~17:00 7:00~18:00
月~金
毎日
月~土
毎日
停留所
指定乗降場・自宅 指定乗降場・自宅 ★希望の場所
170~250
300
300
100
700
予約受付
予約方法
帰りの予約
-
-
-
★1週間前~前日 30分前まで
電話
電話
★往復予約が基本 随時
車両
所有者
定員
台数
小型バス
運行受託者
ワゴン車
運行受託者
予約システム
利用者の自宅把握
オペレータ
順路の作成
運転者への指示
-
35
1
-
-
-
30分前まで
電話
随時
★セダン車
運行受託者
ワゴン3、セダン1
★町が所有
4
14
1
4
12
2
電話受付
PCに位置表示
1名
★自動ルート作成
端末に自動配信
利用実績(人/日)
(人/台・日)
25.9
13.0
27
電話受付
PCに位置表示
1名
手作業
端末に自動配信
12.6
12.6
電話受付
PCに位置表示
★3名
手作業
無線で指示
80.2
20.1
第4期区民会議
(5)出前区民会議における発表
活動内容を広く区民に知ってもらうために、
3月の出前区民会議において活動テーマとして
発表を行いました。
当日は、区内の公共交通や高齢化の現状、そ
こから生じる日常生活の課題などを28枚のス
ライドを上映しながら、部会による調査・研究
内容の発表を行いました。今回は植水公民館を
会場としたことから、会場に近隣の二ツ宮住宅
を例に、二ツ宮住宅からバス停やスーパー・病
院などの日常生活に必要な施設までの距離や利
便性、高齢化から生じる課題等の説明を行いま
した。また、これらの課題に対応する地域公共
交通の具体例として、デマンドシステムの視察
結果を紹介しました。
意見交換の場では、参加者から次のような意
見が出され、今後の活動を進めていくうえでの
手がかりを得ることができました。
(参加者からの意見)
・高齢になると免許を返納する方もおり、足
北本市の視察
の便が確保できなくなる。地域に合った小
回りの利くバスの運行をこの会議の中で検討していただきたい。
・西区の公共交通の遅れは道路網の遅れであり、区民全体でこれらの課題に注目し、
自分たちでできることはやっていきたいと思う。
(6)今後の進め方
部会の活動としては引き続き地域の皆さんの意見を聞いたり、自分たちにできること
について調査・研究します。
活動期間の中で、西区の地域公共交通機関について具体的な提案としてまとめていき
たいと考えます。
宇都宮市板戸地区の視察
高根沢町の視察
28
平成21年度活動報告書
6
減災に関する取り組み
(1)これまでの経緯
「西くらしく部会」では、荒川流域にあるという西区の地域特性を踏まえ、水害発生
に区民としてどのように備えておくべきかを「減災」(被害の発生を前提としてそれを最
小限に抑えようとする考え方)という面から調査・研究に取り組みました。
(2)第4期における考え方
西くらしく部会は、部会の名称にもあるよう
に「西くらしさ」の追求を基本的なテーマとし
ましたが、西区の特徴としてあえて水害という
自然災害に焦点をあてました。
この自然災害を考えることで、西区の地理的
な特性、これまでの歴史、開発の経緯、地域の
取り組みなど、まさに西区の特徴を考慮したま
ちづくりにもつながるのではないかと考えまし
た。
災害の様々なデータを調査しました
また、区民自らが進める防災を考える中で、
地域の住民とまちづくりを進めていくことにより、地域の姿を改めて整理することがで
きると考えました。その成果を整理して誰でも見られるようにする「アーカイブ」(保存)
によって、西区らしさを「見える化」することができると考えました。
(3)減災の考え方について
「防災」が被害を出さないことを目的とした取り組みであるのに対して、減災とは被
害を最小限に抑えようとするものです。
この減災という考え方は阪神・淡路大震災の後に生まれたもので、被害を出さないこ
とを目的とする防災には物理的及び財政的に限界があり、ある程度被害の発生を想定し
た上で、予防を検討していくことが必要であるという問題意識が基本となっています。
それまでの防災は、被害を出さないために何倍もの安全率を見込んで多くのコストを
かけてきましたが、想定できない被害の発生も含めそれらを完全に防ぐことは不可能で
あるということが認識されるようになりました。
そこで発想を転換し、どのような対策を取っても被害は生じるという認識のもと、対
策の重要度を決めて限られた予算や資源を集中的に投入する一方で、その他は被害の発
生を前提として避難体制などを準備するような両面的な対策により、結果的に被害の最
小化を図ろうという新しい考え方が生まれました。
また、この減災の考え方においては、これまでの行政による対応(公助)だけに頼る
のではなく、住民自らの力(自助)及び住民同士及び行政との協力(共助)が必要不可
欠であるとしています。そこで近年は行政と市民が協働で地域の防災力を向上させよう
という防災まちづくり事業が多くの市町村において取り組まれるようになりつつあり、
減災は防災まちづくりにおけるひとつの戦略として浸透してきました。
29
第4期区民会議
(4)現況の把握
減災の取り組みの基本は現況の把握にあります。特にこれまでの被災内容や地域の弱
点は実際に地域で暮らして来た住民が最も理解しているものであり、それらの情報を整
理することが自助、共助の第一歩と考えました。
①水害の経緯
西区の水害は、荒川の水位上昇による洪水と内水氾濫によ
る浸水に大きく分けられるため、まず、荒川のこれまでの水
害の記録を整理しました。
近年は台風によって毎年のように荒川の水位が上昇する
ようになっていますが、過去の洪水記録を調査したところい
くつかの洪水のなかでも明治43年の大水害が非常に被害
が大きく、今年はそれから100年を経過していることがわ
かりました。
また、近年のゲリラ豪雨の多発により、毎年のように内水
氾濫が発生するようになっています。
②気象条件の変化
水害の原因である降雨の状況を把握するため、荒川流域を
中心とした気象の変化を整理しました。その結果、全国的に
短時間の集中的な降雨の回数が増加しており、埼玉県でも同
様の傾向が見られることが確認できました。また、一日あた
り200mm以上の降水量があった日数は100年間の統計
で確実に増加していることもわかりました。
③河川整備の経緯
荒川の治水計画については、明治44年の荒川改修計画以
来、上流域のダムの建設、下流域の放水路の整備、流路の直
線化、遊水池の整備、堤防の強化などが行われてきました。
西区に直接の関係がある荒川左岸の堤防については、治水
橋・羽根倉橋間の整備が遅れており、200年に一度の増水
に耐えられないとのデータがありました。
④地理的現況の整理
西区の地理的な特徴は、大宮台地、指扇支台と入間川等
がもたらした洪積平地に分かれ、高台から低地へ流れる小
河川がもたらした谷戸によって形成されています。
昭和40年代前後からの住宅開発により、低地や谷戸部
分が埋め立てられた結果、内水氾濫がより顕著になってき
たとも考えられます。
30
荒川流域湛水図
埼玉県の気象の変化
荒川左岸堤防の耐性
宅地拡大の様子
平成21年度活動報告書
(5)出前区民会議における発表
活動内容を広く区民に知ってもらうために、
3月の出前区民会議において活動テーマとして
発表を行いました。
当日は、地域の地理的条件や荒川の氾濫、内
水氾濫、新たな河川災害の取り組みなどを50
枚 の ス ライ ド を上 映 しな が ら、 部 会に よる 調
査・研究内容の発表を行いました。また、説明
資料として、荒川洪水ハザードマップ等を配布
出前区民会議における発表
しました。
今回は植水公民館を会場としたことから、植
水地区を中心とした荒川流域の現状と課題の説明を行いました。また、これらの課題へ
の新しい取り組みである「減災」の考え方を紹介しました。
意見交換の場では、参加者から次のような意見が出され、今後の活動を進めていくう
えでの手がかりを得ることができました。
(参加者からの意見)
・このハザードマップによると、洪水発生時には児童が帰り道をかなり変えないとい
けないことがわかった。状況によって避難経路をいろいろ考えておく必要があると
思った。
・縄文人が住んでいた高台といえども、大規模な都市開発により水が出るところがあ
る。河川改修も十分とは言えず、避難箇所が水没する可能性もあるということを前
提に、どのように生命の安全だけでも守っていけるかということを考えていきたい。
浸水予想図
人口分布図
公園(避難所)の分布図
(6)今後の進め方
「減災」は行政、住民、企業などが一体となって作り上げていくものであり、そのため
には日頃から住民一人一人の防災意識を高めるための「防災教育」や、地域一体となっ
た「防災まちづくり」など減災への取り組みを促進する地道な活動が必要です。
今回、出前区民会議において減災の考え方を区民の方々に知ってもらう機会を得まし
たが、引き続きこのような機会を作っていきたいと思います。また、実際に区内の実態
調査を行い、具体的なまちの姿や課題などをさらに整理していきます。
そして、西区においてどのような取り組みが可能なのかを整理するとともに、地域の
人たちの理解と協力体制を作りあげることで、西区としての減災体制づくりにつながる
提案をまとめていきたいと考えます。
31
第4期区民会議
7
西区観光サイン計画の検証
(1)これまでの経緯
第3期区民会議では、新駅周辺まちづくり部
会が西大宮駅開業に合わせて新駅周辺のまちづ
くりについて検討を行いました。
まちの新しい玄関口と花の丘公苑などの地域
資源をつなぐ散歩道などで西区の魅力をネット
ワークするなど、区民や来訪者に親しまれるま
ちづくりを進めていきたいと考えました。その
ためには周遊ルートに全体の案内情報、現在地
情報、誘導標識などのサインが必要となります。
西大宮駅に設置された総合案内サイン
部会では、わかりやすいサインを整備していく
手法について研究を進めるために、栃木市や足利市などの観光都市の視察を行いました。
また、西大宮駅に設置される案内看板について、区民の視点で検討を行い、意見を伝
えるとともに、全体的なサイン計画の必要性を提案しました。
(2)第4期における進め方
西区では区民会議からの提案を受けて平成2
1年度に西区観光サイン計画の策定を進めるこ
ととしました。
西くらしく部会は、計画策定に対してサイン
の具体的なデザインや形状、周遊モデルルート
や設置場所の考え方などについて、区民の視点
から確認や検討を行いました。
また、部会では実際にモデルルート(候補)
を自転車で踏査し、配置場所やサインの表示内
容などについて検証を行い、計画に反映させる
こととしました。
部会による現地踏査の実施
(3)計画策定に対しての検証
部会では、具体的なサイン計画の考え方については、さいたま市公共サインガイドラ
インなどに定められた内容に基本的な統一性を保ちつつも、西区としての個性を持つデ
ザインとなるような意見をまとめました。
・シンボル
区のシンボルカラー及びロゴを有効に活用します。
・付加情報
サインの表示面に後から追加可能なスペースを確保します。
・IT連携
関連情報のHPアドレスやQRコードなどを表示します。
(4)計画の活用
計画は平成21年度末にとりまとめられて公表されるとともに、西区内におけるサイ
ンの整備指針として活用されることとなります。
32
平成21年度活動報告書
□案内サイン
案内サインは周遊ルートの
総合的情報を提供します。
右図のようなデザインとし、
周遊ルートの1~2ヶ所に設
置することを提案しました。
□誘導サイン
目的地までの誘導を行うものです。
誘導サインは右図(標準タイプ)のデザイン
とし、周遊ルートの10ヶ所程度に設置するこ
とを提案しました。形状は腕木タイプのものを
基本としますが、十分な設置スペースが確保で
きない場合は擬木タイプを設置することも想定
します。
□解説サイン
観光資源の解説を行うもので、本計画では指定文化財の解説を行うものです。
解説サインは以下のようなデザインとし、老朽化した指定文化財の看板の更新などに適
用することとしました。
33
第4期区民会議
8
西大宮駅絵タイルベンチの設置
(1)第3期区民会議からの提案
第3期区民会議の「新駅周辺のまちづくり部会」では、西大宮駅の開業(平成21年
3月13日)に合わせた駅周辺のまちづくりについて議論が重ねられ、平成20年9月
に駅前広場の整備などに関する下記の提案が提出されました。
<駅前広場の整備などに関する提案(主なもの)>
①西区らしい風景をイメージさせるシンボルツリーの設置
②四季の彩りを感じさせる花壇の設置
③子ども達の手による絵タイルをあしらったベンチの配置
このうち、①、②については、西大宮駅開業時の駅前広場整備に合わせて、区民会議
からの提案が実現されました。
(2)絵タイルの作成
近隣地域の子ども達にまちづくり事業に参加していただくことを念頭に、さいたま市
PTA協議会西区連合会にご協力いただきながら絵タイルの作成が実施されました。
指扇小学校では4~6年生に対して図案の公募を実施し、約50名の応募がありまし
た。指扇北小学校では、6年生3クラス全87名の児童が絵タイルの作成に関わりまし
た。また、県立大宮北特別支援学校では、高等部の美術部員の11名に絵タイルを作成
していただきました。
3校共通のテーマは設けず、それぞれ自由な発想で図案を作成し、温かみのある可愛
らしいデザインに仕上がりました。
■絵タイルベンチ設置事業の概要
▽事業主体
都市局指扇まちづくり事務所
▽期
間
平成21年7月から平成22年3月頃まで
▽目
的
子ども達にとって西大宮駅が将来にわたり自分のふるさとの駅として親
しみが持てることを期待して、区民参加によるまちづくり事業を実施す
る。
▽内
容
西大宮駅近隣の指扇小学校及び指扇北小学校の児童並びに県立大宮北特
別支援学校の生徒により作成された絵タイルを、西大宮駅北口駅前広場
のベンチに設置する。
▽お披露目
平成22年3月14日(日)に設置記念式典を実施
各学校における作成作業
指扇小学校
指扇北小学校
34
県立大宮北特別支援学校
平成21年度活動報告書
(3)絵タイルベンチの設置
平成22年3月14日に絵タイルベンチの設置記念式典が設置場所である西大宮駅北
口駅前広場で行われました。
式典では黒岩会長からの挨拶や、荒井委員からの作成に至る経緯の説明、駅前整備に
関する提案を行った区民会議の活動及び委員の紹介などが行われました。また、実際に
作成に携わった児童・生徒からの説明やインタビューの後、清水市長と一緒にタイルの
貼り付けが行われ、記念撮影などが和やかに行われました。
式典終了後も、参加者同士の歓談や、タイルの前での記念撮影など、楽しい時間を過
ごすことができました。
絵タイルベンチは全部で8つのテーマに基づいた作品群で構成されました。温かみの
ある可愛らしいものや西区の自然や風景を描写したものなど、広場を利用する市民の皆
さんの心が安らぐデザインに仕上がっています。
西大宮駅北口駅前広場は駅利用者の小休憩場所や子ども達の遊び場所として親しまれ
ています。
黒岩会長の挨拶
荒井委員による経過説明
児童からの説明
記念撮影
絵タイルベンチと花壇
貼り付けセレモニー
35
第4期区民会議
■Ⅴ.平成22年度の活動に向けて
1
平成21年度の活動を振り返って
第4期区民会議の活動を通して特に留意したものは、西区らしさの追求、事業の継続
の検討及び区民会議の認知度の向上でした。また、第3期の課題としてもその必要性が
挙げられていたことを背景に、全委員による意見交換と部会間の調整の場として、10
月に合同部会を実施するなどの試みも行われました。
(1)西区らしさの追求
西区らしさについて、西くらしく部会は、
「まず自分たちのまちのことをよく知ること」
と考え、水と緑と花の12景の選定を通し区民全体で西区の良さを見直す場づくり、そ
して減災の取り組みを通してまちの成り立ちと変遷を見つめ直す取り組みを考えました。
活き域交流部会は、西区の特徴を高い高齢化率と広い市街化調整区域と考え、そこに
起因する地域公共交通等の課題に取り組むこととしました。
(2)事業の継続の検討
区民会議がこれまで開催してきた事業について、継続して開催すべきかどうか、区民
会議が主体となるべきかどうかについて、部会を中心に検討を重ねました。
「ウォークラリー大会」は過去に5回開催され、区民交流を一層深めるという成果を
あげることができましたが、区民会議が主体となるのではなく、形を変えて事業を実施
すべきだという結論に達しました。また、「寄席に親しむ会」については、スタートした
ばかりの事業であり、今期においても区民会議が主体となって開催することができまし
た。
(3)区民会議の認知度の向上
区民会議の設立の主旨を考え、区民会議の活動をより具体的な形で区民の方々にお知
らせする方法を考えていく必要があるのではないかとの課題がありました。しかし「区
民会議だより」だけでは広報活動及び認知度の向上には限界があるとの懸念から、通常
の会議開催場所である区役所から外へ出て、活動状況を直接見ていただく必要があると
考えました。その一つの方法として出前区民会議というアイデアがあり、とにかく早く
第一歩を踏み出そうとの考えから今年度の開催を実現させました。
2
平成22年度の活動に向けて
西区らしさの追求では、具体的な資料やデータに基づいて問題を考えていく姿勢を大
切に、地域に関連した特色・特質を掘り下げ視覚化し、区民が理解し活かせる成果のと
りまとめに向けて活動を進めていきます。また、部会の活動がより活発になり優先され
ていく中で、企画運営委員会がその調整機能を引き続き担っていくことが必要です。
事業の継続については、実施した寄席以外のものについての要否の検討や、新たな展
開の模索を進めていくこととなります。
出前区民会議については第1回開催の結果を十分に分析し、さらにより良いものにし
36
平成21年度活動報告書
ていくための改善と、第2回以降の開催の方法を検討していきます。
そして最終的に第4期区民会議が目指したものがどのように実現できるか、部会の取
り組みテーマと提案が上手に区民と行政に訴えかけるものになるか、区民会議全体とし
ての統一感のある活動になるか、などに留意しながら活動を進めていきます。
3
今後の進め方
平成22年度は第4期区民会議の2ヵ年目であり、とりまとめの年度でもあります。
年度の前半については、具体的に進行している部会活動についてより詳しい調査、検
討、確認などの作業を進めていく予定です。
後半はそれらの成果を整理し、必要に応じて区民などにも広く意見を聞く期間となり
ます。そして、2ヵ年の活動の集大成として提言などの形にとりまとめていきます。
西くらしく部会
10月
11月
H
2
1
年
度
地域公共交通視察(北本)
古農機具の調査(植水)
ふれあいまつり ブース出展
候補地公募
候補地選定
「減災」プロジェクト
進め方の確認
事前調査
その他の準備
地域公共交通視察
(宇都宮・高根沢)
粋々三世代ふれあい寄席
(区民会議の活動をPR)
2月
3月
候補地
広報掲載
4月
候補地
巡回展示
5月
出前区民会議の開催(植水公民館)
【部会活動報告】地域公共交通/減災
「減災」まち歩き調査
取り組みテーマの
調査・検討・展開
応募締切
「減災」カルテ作成
6月
7月
活き域交流部会
西区12景
12月
1月
全 体
最終選定
取り組みテーマの
調査・検討・展開
8月
H
2
2
年
度
9月
10月
11月
12景
公 表
展 示
小冊子発行
ふれあいまつり ブース出展
第2回出前区民会議の開催
事業、イベント実施後の総括
とりまとめ(提案)に向けた作業
12月
1月
2月
3月
「減災」カルテ
西区12景
アーカイブス その他
活動のとりまとめ
37
「西区の公共交通」提案
「西区の地域資源の活用」提案
その他
Fly UP